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辻堂市民センター等再整備基本構想(案) 藤沢市
辻堂市民センター等再整備基本構想(案) 藤沢市 目次 1 基本構想策定に当たって (1)策定の趣旨 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (2)取組の経過 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ (3)再整備の対象とする各施設等の現況 ・・・・・・・・・・・ (4)再整備予定地の概要・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 基本方針 (1)機能集約・複合化の考え方 ・・・・・・・・・・・・・・・ (2)新施設の基本コンセプト ・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 1 3 5 2 7 7 3 再整備計画 (1)新施設の概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10 (2)配置計画 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11 (3)各階の構成 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12 (4)各諸室等の概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13 (5)新施設計画における配慮事項 ・・・・・・・・・・・・・・15 4 再整備事業の考え方 (1)事業手法 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・16 (2)事業スケジュール ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・16 (3)事業費の算出 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17 1 基本構想策定に当たって (1)策定の趣旨 多くの自治体において,特に高度成長期に急増した公共施設の老朽化が進み, その再整備は喫緊の課題となっています。本市では,2014 年(平成 26 年)3 月 に「藤沢市公共施設再整備基本方針」を,また,この基本方針に基づいて 2014 年(平成 26 年)11 月に「藤沢市公共施設再整備プラン」を,それぞれ策定し, 具体的な取組を進めてきました。 辻堂市民センター・公民館は,1978 年(昭和 53 年)に建築され,築 37 年が 経過する中で,窓口サービスや公民館利用等に当たり,施設の狭小,バリアフリ ーへの対応などにおいて,様々な課題を抱えていることから,藤沢市公共施設再 整備プランにおける「短期プラン」に位置づけたところです。 辻堂地区においては,地区全体集会などでの地域の声を踏まえ,当時の辻堂地 域経営会議(現在の郷土づくり推進会議)が「辻堂市民センター・公民館の建て 替えに関する提言書」をまとめ,2012 年(平成 24 年)5 月に市長に提出しまし た。 この提言をもとに,地域からのご意見などをいただきながら,辻堂市民センタ ー・公民館の再整備に向けた基本構想を策定するものです。 (2)取組の経過 辻堂市民センター・公民館については,現在地での建て替えが困難であること から,移転用地の検討を進めてきましたが,最終的に,県有地(元神奈川県職員 住宅辻堂西アパート)を取得し,その南側の市道及び高浜中学校テニスコート用 地を一体的に活用して再整備を進めることとしました。 本基本構想の策定に当たり,辻堂地区の関係団体と庁内関係課で構成する辻堂 市民センター・公民館建設検討委員会を 2015 年(平成 27 年)6 月に設置し,地 区全体集会などでのご意見等を踏まえながら検討を進めてきたものです。 平成24年 5月 6月 平成25年11月 12月 平成26年 8月 ○辻堂地域経営会議から市に「辻堂市民センター・公民館の 建て替えに関する提言書」を提出 ○神奈川県から県有地の活用についての照会 ○神奈川県に県有地の活用に関する要望書を提出 ○庁内関係課による検討・調整を開始 ○辻堂地区郷土づくり推進会議で県有地取得に向けた取組 を説明 ○12月市議会定例会・総務常任委員会で県有地取得に向け た取組を報告 ○庁内検討プロジェクトによる検討を開始 - 1 - 11月 12月 平成27年 3月 6月 8月 10月 11月 平成28年 1月 2月 ○辻堂地区全体集会で再整備の概要を説明 ○12月市議会定例会・総務常任委員会で再整備の 概要を報告 ○土地開発公社による県有地の先行取得 ○第1回辻堂市民センター・公民館建設検討委員会 ○第2回建設検討委員会 ○第3回建設検討委員会 ○第4回建設検討委員会 ○第5回建設検討委員会 ○辻堂地区全体集会で基本構想の検討状況を説明 ○第6回建設検討委員会 ○近隣自治会に基本構想の検討状況を説明 ○公民館サークルに基本構想の検討状況を説明 ○第7回建設検討委員会 ○第8回建設検討委員会 ○辻堂地区全体説明会で基本構想の検討状況を説明 - 2 - (3)再整備の対象とする各施設等の現況 ア 辻堂市民センター・公民館,市民図書室 戸籍・住民票などの行政窓口事務,地域団体 の支援,生涯学習事業の実施,社会教育関係の 活動の場や図書資料の提供などを行います。 ○所在地:辻堂東海岸一丁目 1-41 ○建 設:昭和 53 年1月 ○敷 地:約 3,372 ㎡ ○建 物:RC造2階建て,延床面積 1,475 ㎡ ○主な施設内容 事務室,ホール,談話室4,和室,実習室, アトリエ,市民図書室 ○主な課題 ・施設の老朽化 ・窓口,事務スペース等の不足 ・バリアフリーへの対応 ・駐車場の不足 イ 南消防署辻堂出張所,消防団第 10 分団器具置場 救急車,消防車等を配置し,消防業務(火災, 救急,救助等),消防団活動を行います。 ○所在地:辻堂五丁目 5-18 ○建 設:昭和 62 年 11 月 ○敷 地:801 ㎡ ○建 物:S 造2階建て,延床面積 581 ㎡ ○主な施設内容 事務室,車庫,資機材倉庫,訓練室兼会議室, 分団待機室,訓練スペース等 ○主な課題 ・前面道路に交通渋滞が発生しやすいことに よる迅速な出動態勢の確立 ・大型消防車両の出入庫時の車庫前スペース の不足 ・分団スペース(車庫,資機材庫,待機室等) の不足 - 3 - ウ 辻堂地域包括支援センター 高齢者等が住み慣れた地域で安心して暮ら し続けることができるように,主任介護支援専 門員や社会福祉士,保健師等が中心となり,連 携して総合支援を行います。 ○所在地:辻堂東海岸一丁目 12-27-A 号室 ○開 設:平成 23 年 4 月 ○延床面積:約 55 ㎡ ※民間の建物の一部を賃借 ○主な課題 ・市民センター地区福祉窓口との連携に際し ての利便性 エ 辻堂地区ボランティアセンター ボランティア活動に関する相談や情報提供 のほか,ボランティアの支援を必要とする人と ボランティア活動をしたい人とのコーディネ ートを行います。 ○所在地:辻堂元町四丁目 17-23 ○開 設:平成 23 年 8 月 ○延床面積:約 45 ㎡ ※民間の建物の一部を賃借 ○主な課題 ・バリアフリーへの対応 オ 高浜中学校テニスコート 高浜中学校ソフトテニス用コート ○所在地:辻堂西海岸二丁目 7000 番 33 ○面 積:約 2,839 ㎡ ○コート 数:変形 4 面 - 4 - (4)再整備予定地の概要 JR辻堂駅から南に約 1.3km,現在の辻堂市民センターから約 600m 西に位置 し,四方を道路で囲まれたほぼ平坦な敷地となっています。 ア 所在地 イ 敷地面積 辻堂西海岸二丁目 7000 番 33 ほか 土地 面積(㎡) 備考 元神奈川県職員住宅辻堂西アパート 約 2,883 ㎡ 藤沢市土地開発公社に て取得済 高浜中学校テニスコート 約 2,839 ㎡ 高浜中学校用地 市道 約 市道 413 号線 合計 ウ 法的要件 項 都市計 画法 建築基 準法 藤沢市 風致地 区条例 370 ㎡ 約 6,092 ㎡ 目 内 容 地域・地区 ・ 第1種中高層住居専用地域,風致地区,準防火 地域 容積率 ・ 200%以下 建ぺい率 ・ 60%以下(風致地区条例により40%以下) 建築物の高さ ・ 道路斜線 1.25/1 ・ 北側斜線 指定なし ・ 隣地斜線 20m+1.25/1 日影規制 ・ 高さ10m超の建物 風致地区の種別 ・ 第4種風致地区(第4号湘南海岸風致地区) 建物高さ ・ 15m以下 建ぺい率 ・ 40%以下 壁面後退距離 ・ 道路境界から1.5m,敷地境界から1.0m 緑地率 ・ 20%以上,緑地10㎡あたり高木2本,中木4本以 上の植栽 - 5 - 3時間/5m,2時間/10m エ 周辺状況 - 6 - 2 基本方針 (1)機能集約・複合化の考え方 本市においては,「藤沢市公共施設再整備基本方針」で定めた3つの基本的な 考え方=公共施設の安全性の確保,公共施設の長寿命化,公共施設の機能集約・ 複合化による施設数縮減をもとに,今後の公共施設の再整備を進めていきます。 機能集約・複合化については,今後,多くの公共施設が次々と更新時期を迎え る中,現在の規模のまま,単純に更新していくことは,財政的にも困難な状況に あり,また,本市の人口は,2030 年(平成 42 年)をピークに,減少に転じると 推計されていることなどから,できる限り周辺の公共施設との複合化を進めて施 設数を縮減し,事業費及び維持管理費の削減を目指すものです。 この基本構想においては,「藤沢市公共施設再整備プラン」の短期プランにお ける複合化検討対象施設をもとに検討を進めた結果,再整備予定地内の高浜中学 校テニスコートを再配置しながら,辻堂市民センター・公民館,市民図書室,辻 堂地域包括支援センター,辻堂地区ボランティアセンター,南消防署辻堂出張所 及び消防団第 10 分団器具置場を機能集約・複合化することとしました。 なお,複合化の検討対象施設であった辻堂青少年会館,辻堂市民図書館,放課 後児童クラブについては,地域からのご意見,庁内での検討を踏まえ,複合化に よる再整備は行わないこととします。 (2)新施設の基本コンセプト 市民センター・公民館は,行政サービスの提供だけでなく,自治会・町内会を はじめとする様々な地域活動や生涯学習活動等の支援とともに,地区防災拠点本 部としての役割など,多くの機能を有する施設です。 辻堂地域経営会議からいただいた提言を踏まえ,今回の再整備に伴う機能集 約・複合化によって,辻堂市民センター・公民館の持つ機能をさらに充実させて いく考え方を, 「辻堂地区の防災機能を強化する」 「辻堂地区の交流とふれあいの 輪を広げる」「辻堂地区の地域包括ケアシステムを支える」の 3 つの基本コンセ プトとしてまとめます。 - 7 - 3つの基本コンセプト ア 防災機能を強化する 〜災害時の安全と安心を確保〜 防災 平常時はもとより災害時においても地域の人たち の救助活動が迅速に行われ,避難される方々が,安 全に安心して避難できる施設とします。 イ 消防出張所・消防団 体育室(一時避難場所) 防災備蓄倉庫 交流とふれあいの輪を広げる 〜多様な地域の人たちが集い交流を深める〜 交流 子どもから高齢者まで幅広い年齢の方々が,様々な 活動を通じ交流を深め広げられる場と機会を提供 地域交流スペース 公民館諸室の拡充 できる施設とします。 ウ 安心 地域包括ケアシステムを支える 〜安心した暮らしをサポート〜 子どもから高齢者までが安心して暮らし続けられる よう,市と地域の人々が一体となって支え合えるサポ ート拠点となる施設とします。 - 8 - 地区福祉窓口 地域包括支援センター 地区ボランティアセンター ア 辻堂地区の防災機能を強化する 地区防災拠点である市民センターと,地域の安全・安心を守る拠点であ る消防出張所の連携により地域防災力を高めます 市民センターは地域防災の拠点として,消防出張所・消防団は地域の安 全・安心を守る拠点としてそれぞれ役割を担う中で,機能集約・複合化す ることで平常時から情報共有がよりスムーズとなり,災害時にはこれまで 以上に連携が図られることが期待されます。また,隣接する学校は避難施 設に指定されていることから,地区防災拠点本部・消防出張所と近接する 強みが生かせます。 海岸線を抱える地区として東日本大震災を教訓に,津波が発生するよう な発災時にも地区防災拠点本部としての機能が維持できるよう,体育室や 防災備蓄倉庫等を 2 階に配置するとともに,体育室のある 2 階までの動線 に避難時用スロープを設置し,災害に強い施設を目指します。 イ 辻堂地区の交流とふれあいの輪を広げる 地域交流スペースを設け,地域の人,情報,文化の交流を推進します 市民センター・公民館,市民図書室は,行政サービスの提供,地域活動 や生涯学習の支援等を通じて地域住民の交流の場となっています。新施設 には,現施設には未設置だった「体育室」の新設,地区ボランティアセン ター等の複合化,また学校が近接している地区であることから,地域住民 の交流の機会が広がることが見込まれます。 交流の輪を広げるきっかけとして,「地域交流スペース」を 1 階に設 けることにより,誰でも気軽に立ち寄れる場となり,さらに,郷土の歴史・ 文化の展示やイベントなどでの活用も工夫しながら,多分野,多世代の 方々の交流促進を図っていきます。 ウ 辻堂地区の地域包括ケアシステムを支える 人と人とのつながりにより安心に暮らせる地域をつくります 市民センターの地区福祉窓口に加えて,地域包括支援センター及び地区 ボランティアセンターを複合化することで,高齢者だけでなく全ての世代 の方が互いに支え合い,安心して暮らし続けられるよう,辻堂地区の地域 包括ケアシステムを支える拠点施設を目指します。 - 9 - 3 再整備計画 (1)新施設の概要 施設 辻堂市民センター・公民館 辻堂市民センター 辻堂公民館 辻堂市民図書室 主な諸室等 想定床面積 (想定床面積:㎡) (㎡) 【市民センター】 事務室(170),*地域交流スペース(100) *地域団体作業室兼地区防災拠点本部室(50) 【公民館】 談話室 3 室(200),和室(50),実習室(70) ホール(300),*体育室(430),*音楽室(60) *保育室(60) 【図書室】 書架・読書スペース (160) 3,200∼ 3,500 *は新設する諸室 辻堂地域包括支援セ 事務室,相談室 ンター (100) 辻堂地区ボランティ 事務室 アセンター ( 30) 防災備蓄倉庫 消防出張所・消防団 防災資機材倉庫 (100) 事務室,車庫,資機材倉庫,訓練室兼会議室, 南消防署辻堂出張所 消防団第 10 分団器具 分団待機室,訓練スペース 置場 施設 想定の規模 駐車場 約30台 駐輪場(自転車,自動二輪車) 約90台 高浜中学校テニスコート 2面 - 10 - 900∼ 1,000 (2)配置計画 各機能の特徴,役割と周辺環境等を考慮し,下図のとおり配置します。 なお,設計段階における測量等の調査結果により諸条件が変更となった場合は, 配置の修正を行うものとします。 - 11 - (3)各階の構成 建物階数は地上3階とし,各階の配置構成は下図のとおりです。今後,設計段 階において詳細な検討を行います。 - 12 - (4)各諸室等の概要 主な諸室とその機能,配置の方向性については下表のとおりです。 ア 市民センター・公民館 主な諸室名 3 階 2 階 機能等 ホール 定員 200 人を収容します。 和室 部屋の壁を一部可動式とし,保育室と一体利用ができる仕 様とします。 保育室 保育に適した仕様とします。部屋の壁を一部可動式とし, 和室と一体利用ができる仕様とします。 談話室(3室) 机をロの字に並べても使用できる形状・面積とします。ま た,部屋の壁を一部可動式とし,談話室をつなげて一体で 利用ができる仕様とします。 地域団体作業室兼 通常は地域団体活動スペースとして使用し,災害時等には 地区防災拠点本部 地区防災拠点本部室として機能する部屋とします。 室 1 階 実習室 安全に調理ができるよう動線に配慮した仕様とします。 音楽室 楽器演奏や合唱活動のため,防音に配慮した仕様としま す。 工作室兼 市民アトリエ 絵画や工作などに適した仕様とします。 体育室 バレーボールやバドミントンなどができる広さと高さの 仕様とします。災害時には,一時的な避難場所とします。 防災備蓄倉庫 津波対策のため 2 階に配置します。 地域交流スペース 気軽に立ち寄れ,新しい交流の場,サークル作品や郷土史 料の展示の場などとして多世代交流ができる場所としま す。 事務室 窓口には分かりやすい案内を表示し,バリアフリーやプラ イバシー等に配慮したカウンターとします。 地域包括支援セン 市民センター地区福祉窓口との連携に配慮した配置とし ター ます。 地区ボランティア ボランティアの活動や相談に配慮した配置とします。 センター 市民図書室 気軽に立ち寄れる配置とし,車いすやベビーカーに配慮し た通路等を設置します。 - 13 - イ 消防出張所・消防団分団 主な諸室名等 ウ 機能等 事務室 車庫へ至る出動動線に配慮し設置します。 車庫 車庫前スペース 出動隊員が交錯することなく乗車できるスペースと動線を 確保します。 はしご車が駐車できる高さを確保します。 出動時のドア開放及び地震時の揺れ等で,車両と壁や車両 相互が干渉しない十分な間隔を確保します。 前面道路と車庫の間に,災害出動を安全かつ容易にできる よう空地スペースを設けます。 訓練スペース 消防庁舎上部及び地上に訓練スペースを確保するととも に,消防訓練用バルコニーや放水壁等,庁舎の高機能化を 図ります。 その他機能 施設 機能等 高浜中学校テニスコー ト レクリエーション規格のコート 2 面を配置し,砂入り人工 芝コートを検討します。 校舎からの動線など,生徒の安全に配慮した配置としま す。 駐車場・駐輪場 約 30 台の駐車スペースを確保します。また,自動二輪車 用駐車場及び自転車用駐輪場として合わせて約 90 台分を 整備します。 周辺住宅への交通環境に配慮した配置計画とします。 - 14 - (5)新施設計画における配慮事項 再整備に当たっては,次の事項について配慮していきます。 ア 施設の安全性の確保 市民センター・公民館は,行政窓口だけでなく公民館活動により多数の方が 集まる施設であり,災害時は消防出張所とともに地域の防災活動の拠点となる ことから,耐震性の高い施設とします。 イ ユニバーサルデザイン 高齢者や障がいのある方だけでなく,妊婦や乳幼児を連れた方,外国籍の方 など,全ての人が安心して利用できる施設とします。 ウ 環境への配慮 太陽光発電や雨水利用,省エネルギー実現のための照明や屋根・外壁等の採 用により,環境負荷の低減と維持管理コストの削減を図り,環境にやさしい施 設とします。 また,緑地率及び緑化基準を満たすだけでなく,樹種についても周辺や隣接 地の環境等を考慮し,地域の環境に調和した施設とします。 エ 長寿命化への対応 建材については,耐用年数が長く,容易に交換できるものを採用することで, ライフサイクルコストの低減を図るとともに,施設全体を今後の社会情勢の変 化に柔軟に対応できる可変性の高い設計とし,長く利用可能な施設とします。 オ 周辺住宅等への配慮 新施設予定地の周辺には小学校、中学校及び集合住宅があることから,人と 車の安全な通行など周辺環境に配慮した計画とします。 また,建築工事に当たっては,高浜中学校テニスコートでの部活動にできる 限り支障をきたさない工程とします。 - 15 - 4 再整備事業の考え方 (1)事業手法 本再整備事業については,大きくは市民センター・公民館,消防出張所,高浜 中学校テニスコートの3つの機能の実現を図るものであり,いずれの運営も市の 直営であること,また,建物の高さ制限等もあり,民間利用が図れる面積を確保 することが難しいことなどから,PFI手法は採用せず,従来方式での整備を進 めていくこととします。 建築工事については,事業規模からも,地元事業者の参入の可能性を担保して いくため,設計と工事は分けて行うこととし,設計については,全体スケジュー ルの面から,基本設計,実施設計及び元神奈川県職員住宅辻堂西アパートの解 体設計は一括発注するとともに,特に基本設計段階では,引き続き地域からの意 見聴取の機会を十分確保できるように努めることとします。 (2)事業スケジュール 平成 28 年度から,測量調査及び地質調査に加え,基本設計,実施設計及び元 神奈川県職員住宅辻堂西アパートの解体設計を開始し,平成 29 年度中に元神奈 川県職員住宅辻堂西アパートの解体工事まで完了することを予定します。 建築工事は平成 30 年度からの開始を予定し,平成 32 年度に完成・オープンを 目指しますが,その間,高浜中学校テニスコートについては,できる限り部活動 に支障をきたさないよう工事の工程に配慮します。 なお,このスケジュールは現段階での想定であり,今後の状況の変化等により 変更となる場合もあります。 平成27年度 基本構想 平成28年度 平成29年度 平成30年度 平成31年度 平成32年度 基本設計・実施設計・解体設計 測量調査・地質調査 元神奈川県職員住宅 辻堂西アパート解体工事 建築工事・テニスコート整備工事 新施設オープン - 16 - (3)事業費の算出 近年の資材費や人件費の高騰を踏まえ,直近の公共工事での㎡単価等を参考に 概算工事費を算出しますと,元神奈川県職員住宅辻堂西アパートの解体工事と高 浜中学校テニスコートの整備も含めて,約 31 億円から約 39 億円となります。 なお,今後の設計段階における計画等の見直しにより,工事費が変動する場合 もあります。 - 17 -