Comments
Description
Transcript
時 変数空 変 す 時間や変数空間上で変化する 回帰係数について
時間や変数空間上で変化する 時 変数空 変 す 回帰係数について 佐藤 健 健一 広島大学原爆放射線医科学研究所 提案手法の骨子 Hastie and Tibshirani (JRSS, 1993) 時間など興味ある変数上で変化する回帰係数 成長曲線モデル: Satoh and Yanagihara (AJMMS, 2011) 一般化推定方程式: 佐藤・柳原・加茂 (応用統計学, 2009) 線形な変化係数と交互作用 回帰モデルにおいて説明変数 a の変化係数å(t) に直線を仮定すれば å(t)a å( ) = ((b1 + b2 t)a ) = b1 a + b2 ta となり, 時間変数との交互作用項を考えることに等しく, 適当な方 法で推定可能. 逆に, 時間に関する交互作用項を説明変数でまとめ ることができれば, 変化係数として解釈可能, b1 a + b2 ta = (b1 + b2 t)a = å(t)a: 線形な変化係数の推測 何らかの方法により未知パラメータの推定量とその漸近共分散行列が得られると, 線形な変化係数の (関数としての) 信頼区間が構成できる. 信頼区間が構成できる Rao (1973) の 1 章 1f節で述 1f節で述べられている られている Cauchy Cauchy-Schwarz Schwarz の 不等式を用いると, ^ Ä å(t)g2 ^ Ä b)0 ag2 få(t) f(b ^ Ä b)0 ä ^ Ä b); ^ Ä 1 (b sup î sup î (b (b (b b) 0 ^ ^ q a äa t2< a2< ï(t) ^ の信頼区間の構成問題は対応するパラメータベクト が成り立つ.この不等式により,変化係数å(t) ^ 問題に置き換わる 変化係数は時間 関数であるが 右辺はすでに時間に依存しな ことに注 ルbの問題に置き換わる.変化係数は時間の関数であるが,右辺はすでに時間に依存しないことに注 b ^ 意する.bの漸近正規性により,右辺は自由度 qのカイ二乗分布に近似的に従う.したがって,cq;ãを ü2q の上側ãÇ 100 パーセント点とすると,すなわち Pr(ü2q ï cq;ã) = ãとすると,変化係数のãÇ 100 パーセント信頼区間は次式で与えられる. î q ^ Ä ï ^ (t)cq;ã; Ij;ã(t) = å(t) ^ + å(t) q ï ^ (t)cq;ã : ï それゆえ,信頼区間の被覆確率は漸近的に Pr(å(t) 2 Iã;j (t) : 8 t 2 <) ï 1 Ä ã を満たす. 経時測定データへの適用例 少年・少女の下顎枝の成長データ 少年 少女の下顎枝の成長デ タ Potthoff and Roy (Biometrika, 1964) R Potthoff and Roy (1964) に掲載された少年16 掲載され 年 人および少女11 び 人 の下顎枝の長さ(mm) の成長データ(8 歳から14 歳まで2 年間隔で 計4 回測定) 最終時点での性差 性差を平滑化により推定 性差に対する変化係数 R 性差に直線を仮定 性差に対する変化係数 R 基底の選択 性差に対する変化係数 R 測定時点間の相関 working correlation unstructured AR(1) アンバランス型 空間データへの適用例 コロンバス市の犯罪データ ン ス市の犯罪デ タ Anselin (SpaceStat, 1995) 冨田・佐藤・柳原(応用統計学 冨田 佐藤 柳原(応用統計学, 2010): R 1980 年のオハイオ州コロンバス市の49 年 バ の地域における住居侵入窃盗 住 侵 窃盗 および車両窃盗に関する千世帯あたりの犯罪発生率(crime), 平均収入 (income), 平均家価格(housing) および地域の位置情報(x, y) R R コロンバス市の49 ン 市の の地域 の地域における犯罪発生率 おける犯罪発 率 に対する平均家価格の効果の地理分布 死亡リスク地図への応用 広島原爆被爆者の生存時間解析 冨田・佐藤・大谷 他(長崎医学会誌, 2010) 平成 23年 統計数理研究所・重点型研究 統計数理研究所 重点型研究 P-08:冨田 他(応用統計学会2011年度年会) データ例 比例ハザードモデル 広島市内における死亡リスク地図の非対称性 広島市内 おける死 リ ク地図の非対称性 (ハザード比) 中国新聞(2010/4/16朝刊) 共同通信(2010/6/ 2配信) NHK長崎(2010/6/ 6放送) NHK広島(2010/8/ 5放送) 産経新聞(2010/8/ 5配信) 中国新聞(2011/1/13朝刊) 年齢・時代空間上のがん死亡リ 年齢 時代空間上のがん死亡リ スクへの応用 デンマークの男性の肺がん死亡数のデータ デンマ クの男性の肺がん死亡数のデ タ The Danish Cancer Registry and Statistics Denmark 加茂 冨田 佐藤 (日本疫学会学術総会, 加茂・冨田・佐藤 (日本疫学会学術総会 2011) 平成 23年 統計数理研究所・重点型研究 R R デン デンマークの男性における年齢-時代空間上の クの男性 おける年齢 時代空間 の 肺がん死亡リスク(10 万人当たりの推定死亡数) 女性の癌死亡リスクをコントロー ルとしたときの男性の相対分 References 冨田哲治, 佐藤健一, 中山晃志, 片野田耕太, 祖父江友孝, 大瀧 慈: 変化係数を用いたがん死亡危険度の年次 変動要因の推測, 統計数理, 2011, in press. T Tonda, T. Tonda K K. Satoh Satoh, T T. Nakayama Nakayama, K. K Katanoda, Katanoda T. T Sobue, Sobue M M. Ohtaki: A nonparametric mixed-effects model for cancer mortality, Australian & New Zealand Journal of Statistics, 2011, in press. 冨田哲治, 佐藤健一, 柳原宏和: 空間データに対する交互作用モデルを用いた変化係数曲面の推測について, 応 用統計学, 39-2&3, 59-70, 2010. 冨田哲治, 冨 哲治, 佐藤健 佐藤健一,, 大谷敬子, 佐藤裕哉, 丸山博文, 川 川上秀史, 秀史, 星 正治, 治, 大瀧 慈 慈: 広島原爆被爆者 広島原爆被爆者コホートに ホ おける被爆時所在地に基づく死亡危険度地図作成の試み, 長崎医学会誌, 85, 185-188, 2010. K. Satoh, H. Yanagihara and K. Kamo: Arobust estimation method for a growth curve model with balanced design, Journal of Statistics: Advances in Theory and Applications, 3-2, 113-124, 2010. K. Satoh and H. Yanagihara: Estimation of varying coefficients for a growth curve model, American Journal of Mathematical and Management Sciences, 2011, in press. 佐藤健一, 柳原宏和, 加茂憲一: 離散分布の経時測定データにおける線形な変化係数の推測について, 応用統 計学, 38-1, 19-29, 2009. 平成 23年 統計数理研究所・重点型研究「広島原爆被爆者におけるがん死亡リスク地図の推定」(冨田哲治 統計数理研究所 重点型研究「広島原爆被爆者におけるがん死亡リ ク地図の推定 (冨田哲治 他) 平成 23年 統計数理研究所・重点型研究「癌死亡リスクの視覚化に関する研究」(加茂憲一 他)