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ホテル産業における大学-企業間連携ケーススタディ

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ホテル産業における大学-企業間連携ケーススタディ
資料3-2
産学官連携検討会議
第五回インターンシップ活用ワーキンググループ
ホテル産業における大学-企業間連携ケーススタディ
2009年2月12日
ジョーンズ ラング ラサール ホテルズ
マネージング ディレクター 沢柳知彦
インターンシップの主な問題点
• 実施目的意識の差
- 大学側:とにかく現場を知る機会を提供して欲しい
- 企業側:安く使える人手が欲しい
¾双方とも質ではなく量の視点
¾上記目的のためだけならアルバイトで可、専門学校との棲み分けも難しい
¾大学が理論を教え、現場で実践し、受入企業にフィードバックする仕組み –
give and take - が望ましい(現場では理論を知らないか、知っていても実践する
マンパワーが不在であることが多い)
• 実施時期・期間のミスマッチ
- 大学側:学期休みの間に実施
- 企業側:繁忙期のみ受入可
¾学期中のプログラムに組み込んでしまうことで解決
¾以下、小職の経験に基づく実例(修士課程レベル)
2
コーネル大学での経験
• メンターシッププログラム(1998年1月現在)
- 学期休みを利用し、キャンパスから離れた場所に2週間滞在(小
職の場合はWashington Hilton)
- 滞在費は受入側ホテルで負担するが、給与は支給されない
- 業界リーダーにメンター(「師」、小職の場合はホテル総支配人)に
なってもらい、プロジェクトを与えられる(小職の場合は料飲施設
別損益計算書の作成)
- 実際の業務監督は実務者が行なう(小職の場合、料飲部門経理
責任者)
- 業務監督者が館内案内と関係者挨拶に立会い
- プロジェクト終了後、メンター宛にプレゼンテーション
- メンターから講評
3
コーネル大学での経験
• タームプロジェクト:ケース1
- 当時日本航空開発が所有・運営していたNikko Essex Houseに依頼
し、学生グループが作成した顧客満足度調査票を用いてチェック
アウトの時間を利用した顧客満足度調査を実施
- 学生グループが「再訪意思」と「全体としての満足度」と「部門別満
足度」の相関関係を分析し、「何に満足したから全体の満足感が
あり、再度宿泊しようと思うのか」をレポート、改装時の提案も含め
てホテルにフィードバック
- 教授はレポートを統計処理が適切に行なわれているか評価
4
コーネル大学での経験
• タームプロジェクト:ケース2
- 業況不振のNJ州にあるコミュニティホテルを買収したホテルオー
ナーが協力者となり、経営情報提供
- 1チーム5名程度の班を作り、当該ホテルの収益向上施策を練る
- 書面情報を読み込んだ後、現地に2泊し、実査・マネジャー宛イン
タビュー(宿泊実費は学生持ちで、受入ホテルの収入となる)
- 大学帰還後、レポート作成
- キャンパスに当該ホテルオーナーを招き、班対抗のプレゼンテー
ション
- ホテルオーナーより、最優秀賞の発表と講評
5
コーネル大学での経験
• チャリティーオークション
- 学生の自治運営
- アルバイト先のホテル等から宿泊無料券やアメニティグッズをも
らってきてオークションを実施
- プロのオークショニアを起用(格安費用で協力)
- 近隣住民もオークションに参加することで、大学と住民の距離が狭
まる他、協賛企業の宣伝となる
- 上がった収益は予め運営事務局が決めた先に寄付
- 学生はプロジェクトマネジメント、協賛企業への営業、コミュニティ
リレーションシップ等を学ぶ
¾大学と企業の繋がりは、インターンシップだけではない
6
その他のインターンシッププロジェクトのケース
• New Zealandのブティックホテル
- 夏休み3ヶ月を利用し、基本的にはジョブローテーション
- 常に経理部長が監督者となり、配属先でミニプロジェクトを敢行
¾ランドリー業務の内製化検討
¾予約システムから抽出したデータを基に顧客セグメント分析
¾料飲施設別の損益分岐点分析
• 某国際チェーンホテル地域本社
- 検討中のホテル開発プロジェクトのフィージビリティスタディレポー
ト作成
7
(ご参考)顧客満足度と利益向上施策
Service-Profit Chain
(概念図)
サービス品質向上
正しいターゲット設定
顧客満足度向上
従業員満足度向上
顧客リピーター化
/クチコミ
従業員定着
労働生産性向上
利益向上
資産・従業員への投資
原典:
Harvard Business
Review,
Mar-Apr 94
(一部修正)
8
顧客満足度と利益向上施策(2)
顧客満足度向上のための投資判断モデル
1. 満足度の定義
2. アンケート実施
(満足度と再訪意思の関係、
分野別満足度と全体満足度の関係)
3. 回帰分析
(重要性-満足度分析)
全体顧客満足度
受けたサービス>期待したサービス
受けたサービス=期待したサービス
受けたサービス<期待したサービス
平均
再訪意思表示率
98. 0%
75. 0%
23. 0%
81. 0%
9
顧客満足度と利益向上施策(3)
[ 全体]
全体満足度
[ 分野]
[ 詳細]
[ 大満足度]
客室 ( 0. 61)
清潔さ
デス ク 上のア メ ニ テ ィ
家具のコ ン ディ シ ョ ン ( 0. 34)
浴室のア メ ニ テ ィ ( 0. 60)
10.
32.
24.
6.
スタ ッ フ
迅速な 対応
プ ロ フ ェ ッ シ ョ ナルな 対応
親し みやすい態度
24. 0%
30. 0%
16. 0%
14. 0%
8. 0%
22. 0%
サービ ス
フ ロ ン ト デス ク
ベルス タ ン ド
伝言サービ ス
ラ ン ド リ ーサービ ス
10.
2.
10.
8.
18.
0.
4.
2.
公共施設 ( 0. 32)
ロ ビ ー・ エ ン ト ラ ン ス ( 0. 46)
エ レ ベータ ー
案内板表示
24. 0%
8. 0%
8. 0%
2. 0%
4. 0%
6. 0%
そ の他施設
レ スト ラ ン
バー
ビ ジネスセン タ ー
スパ
14.
16.
6.
2.
2.
6.
2.
0.
0%
0%
0%
0%
0%
0%
0%
0%
0%
0%
0%
0%
[ 不満度]
4.
2.
16.
12.
0%
0%
0%
0%
0%
0%
0%
0%
0%
0%
0%
0%
()内数値は相関関係値
データ収集:
The Essex House, 12/97
データ分析:
Cornell HA791-97 JP Group
10
顧客満足度と利益向上施策(4)
4. 改装工事立案チャート
5. 費用概算
6. 利益改善幅概算
7. ROI分析
8. プロジェクトマネジメント
(予算管理、閑散期工程管理)
9. トレーニング
10.新設備・サービス投入
11.評価・分析
11
顧客満足度と利益向上施策(5)
[問題点]
週末の低稼働率
平日の
低客室単価
料飲部門の
非効率性
収入源不足
[対応策]
[短所・弊害]
[解決方法]
スパ施設導入
スペース不足
会議施設の導入
スペース不足
大宴会場への
仮設対応
小宴会室の
ライブラリー化
小宴会室減
による収入減
需要に応じた
ライブラリー貸切性
メインダイニング
・カフェの閉鎖
料飲部門
選択余地減少
時間帯に応じた
光源等変更
バーの3食提供
レストランへの転換
席数不足
ロビー一角での
軽食・バー提供
増床用地への
Hレストラン誘致
館内レストラン
との競合
異なるテーマ・
ターゲットでの共存
フィットネスルーム
の客室転換
フィットネス
ルーム不在
工事最終段階での
スパ施設への移行
出典:
Cornell
HA722-97
Chimera
Consulting
Group
12
Q&A Session 質疑応答
e-mail:
[email protected]
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