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定期巡回・随時対応型訪問介護看護に関するQ&A
【Q&A 一覧】
分類
事業概要
人員や体制等
ケアマネジャー
関係
サービス関係
介護報酬等費用
関係
その他
No
1
2
3
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33
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38
質問項目
サービスの概要
利用者ニーズはあるのか
サービス利用のイメージ
要介護認定を受けた方のみ利用できるのか
サービス提供可能なエリアはどの程度か
ケアコール端末はどのようなものか
事業所と異なる市町村の住民は利用できるのか
オペレーターは救急へ直接連絡できるのか
オペレーターの配置場所
一体型の事業所は訪問看護事業所が併設されているのか
一体型事業所は、他の訪問看護事業所と連携できるのか
このサービスにおけるケアマネジャーの役割は
利用回数の変更にケアプランの修正が必要か
どのケアマネジャーに依頼してもよいのか
訪問介護との違い
訪問介護との併用
定期巡回サービスの利用時間と利用間隔
毎日利用しなければいけないのか
デイサービスの日に定期巡回サービスを利用できるのか
介護と看護の利用割合は
看護師は随時訪問をするのか
同居の家族がいる場合の生活援助について
院内介助はできるのか
高齢者の夫婦世帯の場合、夫婦ともに利用できるのか
訪問するヘルパーは同一人物か
合鍵を預けるのか
定期巡回サービスを利用しない日がある場合の費用は
デイサービスやショートステイを利用した場合の費用は
加算はあるのか
随時訪問サービスを利用した場合の費用は
月の途中で要介護状態区分が変更となった場合の費用は
医療保険の訪問看護を利用する場合
月の途中から訪問看護を利用する場合の費用は
ケアコール端末は利用者が負担するのか
区分支給限度額近くまで訪問介護を利用している方
事業立ち上げ等に利用できる補助金は
事業は採算ラインに乗せられるのか
訪問看護サービスの利用頻度が高い方へのサービス提供に
ついて
【略語一覧】
略語
法
運営基準
運営基準について
介護報酬告示
介護報酬留意事項
厚生労働省Q&A
一体型事業所
連携型事業所
名称等
介護保険法
指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準(平成18
年厚生労働省令第34号)
指定地域密着型サービス及び指定地域密着型介護予防サービスに関する基準
について(厚生労働省通知 平成18年3月31日付け老計発0331004号、老振発
0331004号、老老発0331017号)
指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成18年厚
生労働省告示126号)
指定地域密着型サービスに要する費用の額の算定に関する基準及び指定地域
密着型介護予防サービスに要する費用の額の算定に関する基準の制定に伴う
実施上の留意事項について(厚生労働省通知 平成18年3月31日付け老計発
0331005号、老振発0331005号、老老発0331018号)
平成24年3月16日付け厚生労働省老健局高齢者支援課、振興課、老人保健課発
出の事務連絡「平成24年度介護報酬改定に関するQ&Aの送付について」
法第8条第15項1号規定の事業所(定期巡回・随時対応型訪問介護看護の事業
所が訪問介護と訪問看護のサービスを一体的に提供する)
法第8条第15項2号規定の事業所(定期巡回・随時対応型訪問介護看護の事業
所が地域の訪問看護事業所と連携をしてサービスを提供する)
■事業概要■
問1
定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、どのようなサービスなのか。
(答)1日複数回の訪問介護又は訪問看護が定期的に利用でき、通信端末等により事業所
のオペレーターと24時間いつでも通話できる。あわせて、要請に応じて必要があれ
ば随時の訪問介護(看護)を行う。(運営基準第3条の3)
上記の内容を1か月当たり定額で、利用者の生活のリズムにあわせ、必要なときに
必要な時間のサービスが提供される。
一人暮らしの高齢者や高齢者のみ世帯の方の安心感が増すとともに、できる限り自
宅で生活が続けられる仕組みとして期待されている。
≪参考≫(運営基準第3条の3)
定期巡回サービス
訪問介護員等が定期的に利用者の居宅を巡回して行う日常生活上の世話
随時対応サービス
あらかじめ利用者の心身の状況、その置かれている環境等を把握した上で、随時、利用者又
はその家族等からの通報を受け、通報内容等を基に相談援助を行う又は訪問介護員等の訪問若
しくは看護師等による対応の要否等を判断するサービス
随時訪問サービス
随時対応サービスにおける訪問の要否等の判断に基づき、訪問介護員等が利用者の居宅を訪
問して行う日常生活上の世話
訪問看護サービス
看護師等が利用者の居宅を訪問して行う療養上の世話又は必要な診療の補助
問2
定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、利用者からの需要があまりないと聞いた
がいかがか。
(答)現状、全国的に利用者は多くはないが、ケアマネジャーや利用者に本サービスを利
用することのメリットが周知されてないことが原因であると思われる。本サービスは
利用者の生活状況に応じて、非常に柔軟な対応を可能としているサービスである。例
えば、日中独居の高齢者の見守りのみでの訪問、処方された薬を確実に服用している
かの確認、区分支給限度額以内での1日3回以上の排泄介助など従来の訪問介護では
対応が難しかったものにも対応できる。このことは、利用者家族の介護負担の軽減や
安心感にもつながる。
地域包括支援センター職員やケアマネジャーへの説明を十分行うことで、利用者確
保につながっていることから、潜在的な需要は大きいと考えている。
問3
どのような方に利用してもらうサービスなのか。
(答)この事業は柔軟なサービスであるため、様々な利用方法が想定される。
例えば、以下のような利用実績を聞いている。
・ 定期的なインスリンの注射や服薬の管理が必要な方に対する、注射や服薬の確
認や記録、見守りなどをするための訪問
・ 退院時の在宅生活の環境を整えるための利用。入院中に筋力が衰えるなど入院
前よりも状態が悪化してしまい要介護状態になっても、定期的な訪問などを行う
ことにより、生活リズムなどの環境を整えることで入院前の状態に回復が見込め
る。退院後の生活中に家族の負担が大きくなることにより、次に入院したときに
在宅復帰が困難になることを防ぐ。
・ 排泄介助を訪問介護で日中2回行っているが、就寝前に対応できていない。就
寝前の短時間の訪問で排泄介助に対応できれば、十分な睡眠をとることができ生
活が安定し、状態の回復が見込まれる。
・ 日中独居のため、毎日の安否確認が必要
・ 水分補給の確認
・ 食事を3度きちんと取らずに低栄養となっている方の管理のための訪問
・ 認知症の方の服薬管理やサービス拒絶ケースの改善
問4
要介護認定を受けた方のみが利用できるのか。
(答)そのとおり。非該当、要支援1、要支援2の場合は利用できない。
(法第18条、第40
条、第42条の2)
問5
サービス提供可能なエリアは決まっているのか。
(答)随時訪問サービスについては、事業所から利用者宅まで概ね30分以内の間に駆けつ
けられるような体制確保に努めることと規定(運営基準について第三 一 1(2)③)さ
れていることから、事業所から利用者宅まで30分以内のエリアが想定されている。
30分を超えるような地域に利用者がいる場合は、利用者宅まで30分以内の場所にサ
テライト拠点(本体となる事務所とは別の事務所のこと、「運営基準について第三 一
1(2)⑥」)を設けたり、業務の一部を指定訪問介護事業所や指定夜間対応型訪問介護
事業所に委託(運営基準第3条の30第2項但書、運営基準について第三 一 4(21)③)し
対応することも可能である。
なお、指定の申請書には、サービス提供エリアを記載することになっている。また、
サービス提供エリアを拡大する場合は、変更届を提出することになる。
問6
利用者宅に配布されるオペレーターへ通報する通信機器(以下「ケアコール端末」
という)はどのような機器か。
また、利用者からオペレーターに通報するだけではなく、オペレーターと会話で
きる機能はあるのか。
(答)利用者宅の一般的な電話回線を利用した機器(無線のペンダント型のボタンもセッ
ト)、携帯電話、テレビ電話など事業所により配布される機器は異なる。いずれのケア
コール端末も利用者が援助を必要とする状態となったときに大きいボタンを押すなど
により簡単にオペレーターに通報できるものである(運営基準第3条の6、運営基準に
ついて第三 一 3(6))。また、機能としては、オペレーターに発信する機能だけではな
く、オペレーターからの通報を受信する機能を有し、双方向での対話が可能で、ある
程度の範囲で声を拾えるケアコール端末を利用しているケースがほとんどである。な
お、
「運営基準について(第三 一 3(7))」では、テレビ電話等の利用者とオペレーター
が画面上でお互いの状況を確認し合いながら対話できるもの等を活用し、利用者の在
宅生活の安心感の向上に資するものであることが望ましいとされている。
問7
定期巡回・随時対応型訪問介護看護の事業所と異なる市に居住している利用者は、
当該事業所にサービス提供を依頼することはできるのか。
(答)定期巡回・随時対応型訪問介護看護は地域密着型サービスであるため、市町村が事
業所を指定する。そのため、指定した市町村の住民のみが利用できる。
ただし、事業所の所在地と異なる市町村長が、事業所の所在地の市町村長に同意を
得て指定した場合及び協議により同意を不要としている市町村の事業所を指定した場
合は、指定した市町村の住民も利用可能となる。(法第78条の2第4項、第9項)
■人員・体制等■
問8
利用者から随時の通報があり、救急の対応が必要と判断した場合、オペレーター
は、ヘルパー派遣をせずに救急を呼ぶことはできるのか。
(答)できる。通報内容に応じて通話による相談援助を行うのみの対応や、医療機関への
通報を行う等の対応となることも十分に想定される。(厚生労働省Q&A 問138)
問9 定期巡回・随時対応型訪問介護看護の事業所が、オペレーターを当該事業所内に
は配置せず、下記のようにオペレーターを兼務することは可能か。
① 当該事業所の所在市町村とは異なる隣接した市町村の夜間対応型訪問介護事業
所の従業者にさせる。
② 定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所が所在市町村の行う事業(家庭内の
事故等による通報に夜間を含めた365日24時間の随時対応ができる体制を整備す
る事業)を実施している場合、その事業の通報を受信するセンターのオペレータ
ーを定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業のオペレーターとして兼務させる。
なお、受信センターは、定期巡回・随時対応型訪問介護看護の事業所とは異なる
隣接した市町村に所在する。
(答)①、②とも、定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業のオペレーター要件を満たし、
利用者の処遇に支障がなければ可能。
(運営基準第3条の4第1項第4号、同第3条の30 第
2項但書、運営基準について第三 一 2(1)①ハ、4(21)③)
≪オペレーターの資格要件(運営基準第3条の4第2項)≫
看護師、介護福祉士、医師、保健師、准看護士、社会福祉士、介護支援専門員、
当該事業所の看護師等との連携の確保を条件として3年以上訪問介護のサービ
ス提供責任者として従事した者
なお、オペレーターの行う随時対応サービスは、あらかじめ利用者の心身の状況、
その置かれている環境等を把握した上で、随時、利用者又はその家族等からの通報を
受け、通報内容等を基に相談援助を行う又は訪問介護員等の訪問の要否等を判断する
サービスである(運営基準第3条の3第2号)。したがって、例えば複数の定期巡回・随
時対応型訪問介護看護事業所のオペレーターを1か所に集中させるようなコールセン
ター的な運営などを、利用者に関する情報が不十分で適切な判断ができないおそれが
あると保険者が判断した場合は、できない。
問10
一体型の事業所は、訪問看護事業所が必ず併設されているということか。
(答)運営基準に則って看護師等が配置されているということであって、必ずしも訪問看
護事業所が併設されているわけではない。
なお、当該事業所が訪問看護事業所の指定を受ける場合は、定期巡回・随時対応型
訪問介護看護と訪問看護を同一の事業所で一体的に運営するときには、看護師の兼務
が可能(運営基準第3条の4第12項)。
問11
一体型の事業所が、既存の訪問看護事業所と連携する連携型のサービスの提供は
可能か。
(答)可能である。
一体型の事業所が訪問看護事業所と連携する場合は、一体型事業所の基準を満たす
ことに加えて連携する訪問看護事業所を定め保険者に届出を行う。一体型事業所であ
っても利用者の要望に応じて、他の訪問看護事業所で訪問看護を提供することができ
る。
■ケアマネジャー関係■
問12
定期巡回・随時対応型訪問介護看護の事業所には計画作成責任者が配置されるが、
ケアマネジャーの役割はどうなるのか。
(答)ケアマネジャーの役割は従来と変わらない。定期巡回・随時対応型訪問介護看護の
計画作成責任者は、ケアマネジャーの作成する居宅サービス計画に沿って、適切なア
セスメントに基づき具体的な計画を作成する。なお、定期巡回・随時対応型訪問介護
看護は利用者の心身の状況に応じた柔軟な対応を求められるサービスである。そのた
め、居宅サービス計画に位置付けられたサービス提供の日時にかかわらず、居宅サー
ビス計画の内容を踏まえた上で計画作成責任者が日時及びサービスの具体的内容を定
めることができる。ただし適宜、ケアマネジャーに計画作成責任者が定めた内容を報
告し、緊密な連携を図らなければならない。(運営基準について第三 一 4(16))
問13
このサービスの訪問介護の1日の利用回数を減らすなど当初の計画を変更する場
合は、ケアマネジャーの作成する居宅サービス計画を修正してからでないと対応で
きないのか。
(答)居宅サービス計画を変更しなくても利用回数を減らすなどの変更に対応できる。
定期巡回・随時対応型訪問介護看護は、日々のサービス提供や看護職員によるアセ
スメントにより把握した利用者の心身の状況に応じた柔軟なサービス提供が期待され
ている。そのため、居宅サービス計画に位置付けられたサービス提供の日時にかかわ
らず、居宅サービス計画の内容を踏まえた上で、定期巡回・随時対応型訪問介護看護
事業所の計画作成責任者が具体的なサービス内容や提供日時を定められる。変更につ
いても、居宅サービス計画の内容を踏まえた上で、計画作成責任者が必要に応じて行
うことができる。なお、修正した計画についてはケアマネジャーに報告し、緊密な連
携を図る必要がある。(運営基準第3条の24、運営基準について第三 一 4(16))
問14
このサービスを利用する場合のケアマネジャーは、どこの事業所のケアマネジャ
ーでもよいのか。
(答)従来の介護保険サービスと同様に、いずれの居宅介護支援事業所に居宅サービス計
画の作成を依頼してもよい。
■サービス関係■
問15
このサービスにおいて提供される訪問介護の内容は、従来の訪問介護の身体介護
と生活援助と同様か。
(答)従来の訪問介護と同様である。これに加え、安否確認、健康チェック、見守りのみ
であっても差し支えない。
なお、このサービスは、身体介護を中心とした1日複数回の定期訪問と、それらに
付随する生活援助を組み合わせて行うものである。具体的なサービスについては、既
存の訪問介護の内容・提供方法にとらわれず、適切なアセスメントにより利用者個々
の心身の状況に応じて、1日の生活の中で真に必要となる内容のものを提供すること
となる。(厚生労働省Q&A
問16
問136)
現在、従来の訪問介護を利用しているが、このサービスを併せて利用できるか。
(答)訪問介護(通院等乗降介助を除く)は、定期巡回・随時対応型訪問介護看護とサー
ビス内容が重複するため併用できない。他に、夜間対応型訪問介護、訪問看護(定期
巡回・随時対応型訪問介護看護が連携型の場合を除く)も同様に併用できない。
(介護
報酬留意事項第二2(1))
問17
このサービスは、20分未満などの短時間のサービスに限られるのか。また従来
の訪問介護のように、それぞれのサービスごとに概ね2時間の間隔を空ける必要が
あるのか。
(答)定期巡回サービスは短時間のサービスに限るものではない。適切なアセスメントに
基づき、1回当たりのサービス内容に応じて柔軟に時間設定をする必要がある。
また、それぞれのサービスごとの間隔の制限はない。(厚生労働省Q&A
問18
問133)
定期的な訪問介護を毎日利用しなければならないのか。
(答)適切なアセスメントに基づき、利用者にとって必要な訪問日が設定されるため、利
用しない日があっても差し支えない(運営基準について第三 一 1(2)①)。このサー
ビスはデイサービスやショートステイなど他のサービスと組み合わせることが想定さ
れており、例えば、利用者がショートステイを利用している日などは、定期的な訪問
介護の利用がないこともある。(厚生労働省Q&A
問135抜粋)
なお、定期的な訪問介護に当たる訪問介護員等は必要数配置すればよいことから(運
営基準第3条の4第1項第2号)、上記例のような結果、事業所全体として定期的な訪問介
護の利用がない時間帯が生じた場合は、その時間帯に定期的な訪問に係る訪問介護員
等を配置しないことも可能(厚生労働省Q&A
問137)。ただし、随時訪問に対応す
る訪問介護員等の配置は必要。
問19
デイサービスの利用日も、このサービスを利用することはできるのか。
(答)利用可能。例えば、デイサービス利用前の身支度などの介助、デイサービスから帰
宅した後の就寝準備のための介助などが想定される。
問20
月の利用回数のうち5割は介護でなければならないなど、介護と看護の利用につ
いて、利用割合に制限はあるのか。
(答)特にない。適切なアセスメントに基づき、利用者にとって介護も看護も必要な訪問
回数が設定される。
なお、訪問看護の必要な回数は、訪問看護指示書による。
問21
看護師が訪問看護サービスの随時訪問をすることもあるのか。
(答)ある。
このサービスにおける訪問看護は医師の指示に基づき実施されることが前提であ
る。医師の指示内容に基づき定期的に提供される場合と、緊急時の対応を医師が指示
している範囲において、利用者からのケアコールに対応して、オペレーターの判断に
より、随時に訪問看護が提供される場合がある(随時のみの利用形態もあり得る)。
(運
営基準について第三 一 1(2)④、厚生労働省Q&A 問139)
問22
このサービスの生活援助の場合、同居の家族がいる場合であってもサービス提供
はできるのか。
(答)従来の介護保険サービスと考え方は同じである。
介護保険の基本理念は、利用者本人の自立支援に資する必要なサービスを提供する
ところにあるため、同居家族等の有無のみを判断基準として、一律にサービス提供の
可否を機械的に判断するのではなく、個々の利用者の状況に応じて、適切に判断する
ことになる。利用者の家族の事情により家事が困難な場合は提供できる。
具体的なケースで判断が難しい場合については、保険者に相談していただきたい。
問23
病院内の付き添い・介助は可能か。
(答)従来の訪問介護の取り扱いと同じ。
院内介助については、基本的には病院内のスタッフにより対応されるべきものであ
るが、場合によって、各保険者の判断により認められる。
(厚生労働省通知 平成15年5
月8日付け老振発第0508001号、老老発第0508001号「「通院等のための乗車又は降車の
介助が中心である場合」及び「身体介護が中心である場合」の適用関係について」、厚
生労働省事務連絡 平成22年4月28日付け事務連絡「訪問介護における院内介助の取扱
いについて」)
問24
高齢者の夫婦世帯の場合、夫婦2人ともに、このサービスを利用することはでき
るのか。
(答)夫婦それぞれ1人ずつと定期巡回・随時対応型訪問介護看護の利用契約をすれば、
夫婦ともに利用することは可能となる。
問25
同じヘルパーに毎回訪問してもらうことはできるのか。
(答)事業所の勤務体制などにより訪問するヘルパーが変わる可能性はある。ただし、1
日に複数回、ほぼ毎日、定期的な訪問となるので、複数のヘルパーによる対応となっ
ても、全てのヘルパーとすぐに顔なじみになる。
問26
事業所は、必ず利用者宅の合鍵を預かるのか。
(答)合鍵を必ず預からなければならないということはない。個別具体的なケースにより
必要に応じて合鍵を預かることとなる。なお、合鍵を預からずにキーボックスを利用
者宅の玄関等に設置(利用者が費用負担(2千円~2万円程度)し設置)してもらい対応
している事業所もある。
また、合鍵を事業者が預かる場合については、下記のような規定がある。
▼運営基準第3条の22第9号
指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護の提供に当たり利用者から合鍵を預
かる場合には、その管理を厳重に行うとともに、管理方法、紛失した場合の対
処方法その他必要な事項を記載した文書を利用者に交付するものとする。
▼運営基準について第三 一 4(14)⑨
指定定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業者は、利用者から合鍵を預かる
場合には、従業者であっても容易に持ち出すことができないよう厳重な管理を
行い、利用者に安心感を与えるものとすること。
■介護報酬等費用関係■
問27
介護給付費は1月あたりの定額であるが、定期的な訪問介護を利用しない日があ
っても変わらないのか。
(答)このサービスを利用しない日があっても、1月あたり定額となる。
ただし、契約日(又は契約終了日)が月の途中の場合は、当該月のみ日割り計算を
行う。また、デイサービスやショートステイなど併給可能な介護保険サービスを利用
した場合は、日割り計算される。その取扱いは問28を参照
問28
このサービスを利用する場合、デイサービスやショートステイを利用できなくな
るのか。その場合の介護報酬(定期巡回・随時対応型訪問介護看護費(介護報酬告
示1))はどのようになるのか。
(答)利用できる。なお、この場合の介護報酬は下記のとおり取り扱う(介護報酬留意事
項第二2(2)①②)。
【通所系サービス】(通所介護、通所リハビリテーション、認知症対応型通所介護)
定期巡回・随時対応型訪問介護看護の所定単位数から、通所系サービスの利用
日数に応じた規定の単位数を減じる。
【短期入所系サービス】(短期入所生活介護、短期入所療養介護、短期利用共同生活介護、短期利用特定施設入居者
生活介護、地域密着型短期利用特定施設入居者生活介護)
短期入所系サービスの利用日数(退所日を除く)に応じた日割り計算を行う。
問29
一月あたりの定額報酬のほかに加算などはあるのか。
(答)ある。例えば、利用開始日以降30日間に限り算定される初期加算(30単位/日)
などがある。
問30
随時訪問サービスを利用すると一月あたりの定額の介護給付費の他に、追加され
る費用があるのか。
(答)追加費用はない。随時訪問サービスの利用も一月あたりの定額の介護給付費に含ま
れている。
問31
月の途中で要介護状態区分が変更された場合、介護給付費はどうなるのか。
(答)日割りで算定する。(平成24年3月16日付け厚生労働省老健局介護保険計画課、老人
保健課発出の事務連絡「介護保険事務処理システム変更に係る参考資料の送付につい
て」資料9 別紙4参照)
問32
医療保険の訪問看護を利用している方に、一体型のこのサービスを提供すること
はできるか。
また、その場合の介護報酬はどうなるのか。
(答)提供可能。
介護報酬告示 1 イ(1)「定期巡回・随時対応型訪問介護看護費(Ⅰ)(1)(訪問看護サ
ービスを行わない場合)」を算定する。
なお、月途中から医療保険の給付の対象となる場合、又は月途中から医療保険の給
付の対象外となる場合には、医療保険の給付の対象となる期間に応じて日割り計算を
行う。(介護報酬留意事項第二2(3)④)
問33
当初はこのサービスの訪問看護サービスの提供を行っていなかった方に、月の途
中から、一体型事業所で訪問看護を提供することになった場合は、どのように報酬
を算定するのか。
(答)介護報酬告示1イ(1)(訪問看護サービスを行わない場合)から、同告示1イ(2)(訪問
看護サービスを行う場合)に、月の途中で変更となる場合は日割り計算を行う。サービ
スコード表記載のそれぞれの日割り単価に、それぞれの該当日数を乗じて、両者を合
計する。
問34
ケアコール端末は利用者が負担するのか。
(答)設置料、リース料、保守料等の費用の利用者負担はない。なお、利用者宅から事業
所への通報に係る通信料(電話料金)については、利用者が負担すべきものである。
(運営基準について第三 一 4(12)⑤)
■その他■
問35
訪問介護を区分支給限度額近くまで利用している方は、必ずこのサービスに変更
しなければならないのか。
(答)区分支給限度額近くまで訪問介護を利用していることのみをもって、定期巡回・随
時対応型訪問介護看護を利用すべきであるとは判断できない。適切なアセスメントに
より利用者個々の心身の状況に応じて、サービスを選択することになる。
問36
事業の立ち上げなどのために利用できる補助金にはどのようなものがあるか。
(答)平成25年2月現在
いずれの補助金も市町村が相談・申請等の窓口になる。
【地域介護・福祉空間整備推進交付金】
●定期巡回・随時対応型訪問介護看護の実施のために必要な事業
一事業所当たり上限20,000千円
(平成25年度からは一事業所当たり上限10,000千円の見込み)
≪補助対象経費≫
・
利用者の心身の状況等の情報を蓄積し、随時適切に利用者からの通報を受
け付けることができる通信機器及びシステムの導入
・
適切にオペレーターに通報できる端末の購入又はリース
・
ICTを活用した、訪問介護員等がサービス提供の状況をリアルタイムで
情報共有するため携帯する端末(当該情報共有を管理するためのシステム等
を含む。)
・
事業立ち上げの初年度に必要なその他の経費
※準備経費のうち、職員採用活動の経費も対象となる。
【埼玉県介護基盤緊急整備等特別対策事業費補助金】
●介護基盤の緊急整備特別対策事業
一事業所当たり上限5,000千円
≪補助対象経費≫
・
問37
施設等の整備に必要な工事費等
このサービスは、事業者にとって採算面が厳しいと聞いたがいかがか。
(答)既に実施している事業者にヒアリングしたところ、採算ラインに乗せることは容易
ではないが、利用者をきちんと確保すれば、採算ラインは見えてくると聞いている。
問38
末期がんの方など訪問看護を頻繁に行う必要がある方は、訪問介護の利用頻度も
高い方が多いため、このサービスを利用する方が良いと思われるが、このサービス
は訪問看護も包括報酬となっていることから、訪問看護事業所のコスト的な面より、
訪問看護事業所と連携することが難しくなり、このサービスの利用が困難となるの
ではないか。
(答)訪問看護の利用頻度が高くても、医療保険の対応となる方がいる。連携型の場合の
訪問看護事業所の介護報酬は月額2,920単位(要介護5の方は3,720単位)であるため、
介護保険対応となる方の場合、訪問看護の利用頻度が高い方は、定期巡回・随時対応
型訪問介護看護事業所と訪問看護事業所の連携は厳しい場合があると聞いている。
一方、医療保険対応の場合は、連携先の訪問看護事業所は、サービスの提供に応じ
て、診療報酬の請求となる。
終末期のがん患者様が退院し、自宅で過ごすために、医療保険での訪問看護を利用
しつつ、定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業の訪問介護を利用して、ご本人様や
ご家族様が安心して過ごすことができたという、事業所からの報告もある。
なお、訪問看護の医療保険と介護保険の適用関係は次の図のとおり。
資料1 【介護保険で対象となる特定疾病16種類】(介護保険法施行令第2条)
1. がん(医師が一般に認められている医学的知見に基づき回復の見込みがない状態に至ったと
判断したものに限る。
)
2. 関節リウマチ
3. 筋萎縮性側索硬化症
4. 後縦靭帯骨化症
5. 骨折を伴う骨粗鬆症
6. 初老期における認知症
7. 進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症及びパーキンソン病
8. 脊髄小脳変性症
9. 脊柱管狭窄症
10. 早老症
11. 多系統萎縮症
12. 糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症
13. 脳血管疾患
14. 閉塞性動脈硬化症
15. 慢性閉塞性肺疾患
16. 両側の膝関節又は股関節に著しい変形を伴う変形性関節症
資料2
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【厚生労働大臣が定める疾病】(平成20年厚生労働省告示第63号 別表第7)
末期の悪性腫瘍
多発性硬化症
重症筋無力症
スモン
筋萎縮性側索硬化症
脊髄小脳変性症
ハンチントン病
進行性筋ジストロフィー症
パーキンソン病関連疾患(進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症、パーキンソン病(ホーエ
ン・ヤールの重症度分類がステージ3以上であって生活機能障害度がⅡ度又はⅢ度のものに限
る))
多系統萎縮症(線条体黒質変性症、オリーブ橋小脳萎縮症及びシャイ・ドレーガー症候群)
プリオン病
亜急性硬化性全脳炎
ライソゾーム病
副腎白質ジストロフィー
脊髄性筋萎縮症
球脊髄性筋萎縮症
慢性炎症性脱髄性多発神経炎
後天性免疫不全症候群
頸髄損傷
人工呼吸器を使用している状態
資料3 【特別管理加算対象者】(平成20年厚生労働省告示第63号 別表第8)
1. 在宅悪性腫瘍患者指導管理、在宅気管切開患者指導管理を受けている状態にある者
又は、気管カニューレ、留置カテーテルを使用している状態にある者
2. 在宅自己腹膜灌流指導管理、在宅血液透析指導管理、在宅酸素療法指導管理
在宅中心静脈栄養法指導管理、在宅成分栄養経管栄養法指導管理
在宅自己導尿指導管理、在宅人工呼吸指導管理、在宅持続陽圧呼吸療法指導管理
在宅自己疼痛管理指導管理又は在宅肺高血圧症患者指導管理を受けている状態にある者
3. 人工肛門又は人工膀胱を設置している状態にある者
4. 真皮を越える褥瘡の状態にある者
5. 在宅患者訪問点滴注射管理指導料を算定している者
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