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【修士課程パンフレット(2017年度向け)PDF】 こちらをクリックして

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【修士課程パンフレット(2017年度向け)PDF】 こちらをクリックして
2017年度版
創造都市研究科修士課程は
3 専攻 7 分野(定員110名)
都 市 経 済・地 域 政 策 研 究 分 野
公立大学法人 大阪市立大学
理事長兼学長 荒川 哲男
大阪市立大学大学院
創造都市研究科
研究科長 有賀 敏之
1
創造都市研究科は仕事をもつ社会人が学び、考え、研究するために
設計された国内有数の社会人大学院であり、2003年4月より
「都市」
を
キーコンセプトに少人数のインタラクティブな教育と問題解決型の研究に
とりくんでいます。
さらに、働きながら学べるよう大阪都心の梅田サテライ
ト
を使用し、平日夜間2日と土曜日とで必要単位が取得できるように設計さ
れています。
自分のライフスタイルに合わせた柔軟なカリキュラムの組み
合わせも可能です。
また、2005年4月には実務的研究者養成のため、
「博士(後期)課程」
を設置し、現在修士課程・博士(後期)課程をあわ
せて約300名が学んでいます。
現在、都市の抱える諸問題は多様であり、都市本来がもつ文化、経
済、産業、医療などの機能が十分発揮されていないのが現状です。
これ
らの問題解消には、都市の活性化と枠にとらわれない創造活動がわれ
われの住むこの都市には求められています。創造都市研究科の教育目
的は、
都市の活性化に貢献でき、
創造活動を担うであろう高度な専門的
知識と創造的問題解決能力を有する人材を育成することです。
このた
めに都市ビジネス・都市政策・都市情報学の3専攻(7研究分野)
を設置
し、
「創造都市」
という概念に焦点を当て、既存の枠にとらわれない学際
的な研究を重視し、多彩な専門領域から創造都市構築のためのアプ
ローチの融合をおこなっています。
創造都市研究科ではみなさんの可能性と創造性を高め、
チャレンジ
精神を引き出す、魅力ある創造の場を提供します。
そして、教員・学生が
共に協力して都市の諸問題の解決に取り組み、新しい知識を創造して
ゆきたいと思います。
みなさんの入学を心より歓迎します。
「創造都市」
とは、都市が本来有する文化・ライフスタイルなどの創造
機能が十全に発揮される都市のことで、21世紀の都市の理念・モデルと
して世界中で注目されています。大学院創造都市研究科は、大阪を含
む関西広域都市圏を再生し、世界の主要な大都市圏と伍してゆけるよ
うにするための高度専門職業人の養成を目的として創設され、各界のリ
ーダーとなる幾多の有能な人材を送り出してきました。今回ですでに15
期生を迎え入れようとしています。
日々の仕事に追われながらも、
さらにスキルアップ・キャリアアップをめざ
すチャレンジ精神にあふれた社会人のために専用に設計された新しいタ
イプの大学院であり、西日本随一の交通アクセスを誇る大阪・梅田の駅
前に教室を構え、京阪神の主要都市からの通学が可能です。実務との
インターフェイスを重視したカリキュラム、原則として平日の夜間2日と土曜
日を合わせた週3日間での単位取得を前提にした制度など、社会人のニ
ーズや事情に応えるさまざまな仕組みを設けています。
それぞれの研究分野において、
当該領域の第一人者を週替りで招く
ユニークな科目
「ワークショップ」
を中核に位置づけており、社会人の問
題意識や関心にフィットした鮮度の高い講演を聞いた後に、受講生が納
得がゆくまでディスカッションが続きます。
そこでは今・これからの問題に対
するものの見方・考え方、講師の人間性など、
あらゆる面で院生が強い刺
激を受けるように配慮がなされています。
所属の専攻を超えた、院生間の交流も活発であり、同窓会を通じた修
了生とのネットワークも深まっています。
すでに千数百人にも上る院生がこ
こで学び、新たな知見を得て各界で活躍されています。
この大いなる企
図に参画される皆さんを、広く求めるものです。
創造都市研究科の特色
創造都市とは
「創造都市」は、近年唱えられている都市のあり方に関するひとつの理念です。都市は、新しい文化・芸術・学問・理念のふるさとであ
るばかりでなく、新しいビジネスや新しい生活スタイルを生み出す中心です。創造都市とは、
このような創造機能を十全に発揮する要
件を備えた都市のことです。
創造都市研究科の理念
都市の創造活動を担う指導的人材の育成と、創造都市実現に必要な知識創造の中心として、知の卓越中心COE(Center of Excellence)
を目指します。
社会人のために設計された大学院
「社会人向け大学院」
をうたう研究科は増えてきましたが、多くは「社会人でも入れる」大学院に過ぎません。創造都市研究科は、社
会人のために最初から設計された大学院研究科です。
社会人のための大規模大学院
社会人のための大学院としては、
日本でも有数の大規模な大学院研究科です。学部教育を担当しない独立研究科として、
これだけ
の教員スタッフを揃えているところは、ほとんどありません。修士課程・博士(後期)課程合わせて約300人の学生が学んでいます。
実務経験豊かな教員スタッフ
ビジネスや行政の現場で活躍されてきた方々にも、教員として着任していただきました。その中には、上場されたベンチャー企業の経
営幹部、アメリカにおけるNPO理事長など多彩な顔ぶれがそろっています。大学からの教授陣にも、都市研究の第一人者、調査委員
会や審議会などで社会的に活躍されている方々、社会活動やカウンセリングなどに実地に関与されている方々など、現実社会の問題
に取り組む教員が多数揃っています。
明確な人材養成目標
各研究分野が明確な人材養成目標を掲げています。講義・演習等の授業科目は、研究分野の養成目標に合わせて、体系的・集中的
に構成されています。入学を希望される方は、
ご自分の目標がどの分野に相当するか、
よくお考えください。
忙しい人に最適な授業体系
都市ビジネス専攻と都市政策専攻と都市情報学専攻知識情報基盤研究分野では、平日夜間の2日と土曜昼間とで必要単位が修得
できます。授業はすべて大阪・梅田の大阪駅前第2ビル
(梅田サテライト)
で受講できます。
都市情報学専攻情報システム創成研究分野では、平日昼間は杉本キャンパスで、平日夜間および土曜昼間は梅田サテライトで講義
を行っており、柔軟な組み合わせが可能です。
特色あるワークショップ
ワークショップは、創造都市研究科のもっとも特色ある教育方式です。毎週、当該分野の第一人者をお招きして、いまなにが問題か、
そ
れについてどう考えているか、3時間の授業の前半に講演いただきます。その後、学生とゲストスピーカーの質疑の時間となり、十分な
討論を行います。ワークショップは、各研究分野ごとに、教員複数がコーディネータとなり、企画・運営します。現在およびこれからの問
題に体系的に取り組むとともに、将来を展望するまたとない機会を提供します。
出願資格
※
一般選抜では、実務経験概ね3年以上が必要です。特別選抜では、実務経験については特に条件はありません。
学士号のない方でも、大学卒業と同等以上の学力があると考えられる方は、事前に研究科の認定を受けることによって出願が可能です。
※入学試験の詳細については、募集要項をご覧ください。
2
1
都市ビジネス専攻(入学定員 35名)
21世紀にふさわしいビジネスや各種の事業経営のあり方を探究し、グローバルな視点で新
しい事業の経営に邁進する指導的人材を養成する。
ビジネスや各種の事業経営において要求される専門的な知識を体系的に理解し、より高い目
標に向かって事業に挑戦するために必要な広い視野と高い見識を養う。
講義科目を通じ、事業や事業環境に関する幅広い知識や分析能力、事業経営に有用な戦略や
事業スキームの構築手法等を修得するとともに、実践的応用力を向上させる。
ワークショップでは各分野の第一線で活躍するゲスト講師から直接お話を伺い、
「今、これか
らの課題」に学ぶ。また、自らの見解を論理的に説明する能力やコミュニケーション能力を高
める。課題研究や修了論文演習では、各学生が関心を持つ研究課題の理論的・実証的な検討
を通して、専門的知見や理解を深める。
1 アントレプレナーシップ研究分野
○
起業に必要な見識や精神の涵養、事業経営に関する基本的な知識の修得等を通じ、新たな時代を切
り開く起業家や経営者を養成する。
対象となる
学生像
自ら事業を起こした者、起こそうとしている者、
企業の新規事業や既存事業の見直しに携わる者、
およびこれらを支援する立場の者など。
2 アジア・ビジネス研究分野
○
日本ないしアジア諸国において新しい事業を展開することにより、今後大きく発展するアジアと日本の
有機的な連携を創り出す指導的人材を養成する。
対象となる
学生像
日本とアジアの連携の中で、新たな事業を構想し、
かつ経済・社会などの面で国際交流を促進しようとする者、
ビジネスマン、
コンサルタント、
ジャーナリスト、
及びNPOやシンクタンクなどで活躍を希望する者など。
※各研究分野の入学定員は定めていませんが、
1研究分野あたり17∼18名程度としています。
3
創造都市研究科 都市ビジネス専攻 修士課程
アントレプレナーシップ研究分野
基礎科目
アジア・ビジネス研究分野
経営学概論
会計学入門
都市経済入門
ミクロ経済論
研究方法論
中核科目
探究科目
展開科目
起業と経営理念
アジア企業経営論
組織経営論
東アジア企業論
アントレプレナーシップ論
ASEAN産業論
ファイナンシャル・マネジメント
アジア金融論
ベンチャー・マーケティング論
多国籍企業論
事業戦略論
中国経済論
ビジネスモデル論
日本企業論
アントレプレナーシップワークショップ1
アジア・ビジネスワークショップ1
アントレプレナーシップワークショップ2
アジア・ビジネスワークショップ2
アントレプレナーシップ課題研究1
アジア・ビジネス課題研究1
アントレプレナーシップ課題研究2
アジア・ビジネス課題研究2
ベンチャー財務論
東南アジア地域経済論
(英語による授業)
ビジネス法務
国際金融論
人的資源論
東アジア労働経済論
事業改革論
国際経済政策
e−マーケティング
国際経営論
(英語による授業)
イノベーション・マネジメント論
インド経済論
アントレプレナーシップ修了論文演習1
アジア・ビジネス修了論文演習1
アントレプレナーシップ修了論文演習2
アジア・ビジネス修了論文演習2
ワールドビジネス研究
(英語による授業)
情報経済論 経営と法
再生可能エネルギーの環境経済学
(2016年6月現在)
科目名は一部変更の可能性があります。
4
2
都市政策専攻(入学定員 50名)
21世紀の都市生活を支える経済・行政・社会の3分野における指導的人材を養成する。
政策立案や行政の現場、NPOなどの社会的活動において要求される専門的な知識を深め、
ヴィジョンの提示とアカウンタビリティに必要な広い視野と高い見識を養う。
各研究分野に関係する政策・行政業務・組織運営等の事例について分析し、比較や理論的検
討を行う。事例の検討や政策の構想等に必要な専門的知識と理論とを修得する。さらに展開
科目等により、広い視野と高い見識を養う。こうした能力を基礎に、戦略的な思考の習慣を身
につけ、社会の指導者として世論形成や行政改革、組織指導に必要な資質を形成する。
1 都市経済・地域政策研究分野
○
新たな産業・文化・環境のまちづくりなど、都市本来の機能が発揮される創造的都市圏創出のため、都
市のあるべき姿を構想し提案できる都市の企画者やオピニオン・リーダーを養成する。
対象となる
学生像
まちづくり、都市経済再生、都市文化、地域・都市振興、海外都市政策、商店街、中小企業、都市環境、都市計画、
新産業、不動産、観光などに関心のある人材を、地方公共団体、
シンクタンク、
プランナー、経済団体、
ジャーナリスト
などから広く募ります。
2 都市公共政策研究分野
○
自治体改革、官民のパートナーシップ、民間からの都市政策提言などを通して人間に優しい、持続可能
な公共空間の実現を希求する指導的人材を養成する。
対象となる
学生像
行財政改革、
NPOとコミュニティ、都市景観の形成、地域活性化、都市再生、住宅や交通の社会基盤整備、福祉
などに関心のある人材をメディア、
シンクタンク、企業、
自治体、議会、労組、経済団体、留学生などから広く募ります。
3 都市共生社会研究分野
○
人々が尊厳を持って生きることのできる社会の実現に向け、人権意識と理論的な思考力をともなって、
共生社会を目指す組織と事業の運営能力を備えた人材を養成する。
対象となる
学生像
NPOの活動経験をもつ者、
自分の専門知識や経験を生かしてNPOを作ろうとする者、
共生社会の実現に強い意欲をもつ者、
行政や教育の現場からNPOとの連携に関心をもつ者など。
※各研究分野の入学定員は定めていませんが、
都市経済・地域政策および都市公共政策は、
1研究分野あたり17∼18名程度としています。
都市共生社会研究分野は15名程度としています。
5
創造都市研究科 都市政策専攻 修士課程
都市経済・地域政策研究分野 都市公共政策研究分野
都市共生社会研究分野
ミクロ経済論
基礎科目
都市経済入門
公共経済学
意思決定論
講読演習基礎
人権・共生研究方法論1
人権・共生研究方法論2
中核科目
探究科目
創造都市論
行政組織論
NPO論
都市振興・まちづくり論
公共経営論
多元社会論
地域経営構造論
政策形成論
男女共生社会論
都市産業論
都市社会リスク論
NPOマネジメント
都市社会経済
生活保障論
人権学習社会論
都市文化政策
現代都市政治
社会的包摂論
都市経済・地域政策ワークショップ1
都市経営論
地域福祉社会学
都市経済・地域政策ワークショップ2
都市公共政策ワークショップ1
都市共生社会ワークショップ1
都市経済・地域政策課題研究1
都市公共政策ワークショップ2
都市共生社会ワークショップ2
都市経済・地域政策課題研究2
都市公共政策課題研究1
都市共生社会課題研究1
都市公共政策課題研究2
都市共生社会課題研究2
都市立地・開発論
比較都市政策論
・ビジネス実践論
コミュニティ
都市地域分析論
行政訴訟論
社会的援助論
都市住宅政策
ジェンダー文化論
都市産業集積論
都市財政論
共生社会と人権
地域政策
地方自治論
生きづらさの臨床心理学
都市公共政策修了論文演習1
都市共生社会修了論文演習1
都市公共政策修了論文演習2
都市共生社会修了論文演習2
都市計量分析
不動産経済論
文化資源論
都市経済・地域政策修了論文演習1
都市経済・地域政策修了論文演習2
都市経済・地域政策修了論文特殊演習
展開科目
都市公共政策修了論文特殊演習
公共情報システム論
コミュニティ開発論
社会調査法
貧困・社会政策論
人権と法
再生可能エネルギーの環境経済学
(2016年6月現在)
科目名は一部変更の可能性があります。
6
3
都市情報学専攻(入学定員 25名)
21世紀の都市生活に必要な知識情報基盤や情報システムの構築や整備、向上を担う指導的
人材を育成する。
企業のみならず、行政やNPOなどの社会組織においても、現在では、情報通信技術や知識情
報に関する深い理解と技術をもつ人材の輩出なしには、今後の都市活動とそれを支える都市
基盤の設計や運営はできない。本専攻では、知識情報基盤や情報システムの構築・運営や創
造に関して包括的な知識・技能を修得し、今後の都市活動にもとめられる多彩なシステムを
社会に提案できる能力を養う。
知識・技能を身につけるとともに、提案を実現できる能力を修得するため、知識情報基盤や情
報システムの具体的事例等について分析・検討し、総合的な構築・運営能力を養う。また、分
野固有の講義科目等により、それら事例の検討や構築に必要な専門的知識と理論とを修得す
る。さらに展開科目等により、広い視野と高い見識を養い、ビジネス・センスの資質を合わせ
持つ技術者を養成する。
1 知識情報基盤研究分野
○
インターネット技術の進展と知識のデジタル化の動向を広く深く理解し、情報システム基盤の形成から
展開、知識情報の高度活用を遂行できる人材を養成する。
対象となる
学生像
一定の実務経験があり、明確な問題意識を自己の中に持つ社会人を中心とする。具体的には、知識情報基盤に
対してイノベーションを考える人など。
2 情報システム創成研究分野
○
情報システムの構築に必要な広範な知識と実践的なシステム開発能力を有し、次世代の情報化社会
に適合したシステムの創造をめざす人材を養成する。
対象となる
学生像
情報システムに関する基礎的知識を有し、既存の枠にとらわれない新しい情報システムの創造に意欲を持つ社会人
および学生など。
※各研究分野の入学定員は定めていませんが、
1研究分野あたり12∼13名程度としています。
7
創造都市研究科 都市情報学専攻 修士課程
知識情報基盤研究分野 情報システム創成研究分野
基礎科目
プログラミング
統計分析
情報科学基礎
中核科目
空間情報システム概論
システム創成1
分散処理基盤論
システム創成2
時空間データベース論
情報検索システム論
ネットワークシステム概論
オーバレイネットワーク論
情報メディア論
地域情報システム論
知識情報サービス論
ネットワークシステム構築運用論
情報基盤生態論
ネットワークシステム概論
知識情報基盤ワークショップ1
e−マーケティング
知識情報基盤ワークショップ2
情報システム創成ワークショップ1
知識情報基盤課題研究1
情報システム創成ワークショップ2
知識情報基盤課題研究2
情報システム創成課題研究1
情報システム創成課題研究2
探究科目
アルゴリズム概論
大規模システム開発論
情報通信法制論1
マルチメディアシステム論
情報通信法制論2
アルゴリズム概論
知的自由理念の沿革と現代的意義1
情報通信法制論1
知的自由理念の沿革と現代的意義2
情報通信法制論2
情報セキュリティ概論
情報セキュリティ概論
地球情報学
情報システム創成修了論文演習1
位置情報サービス論
情報システム創成修了論文演習2
知識情報基盤研究特論1
情報システム創成修了論文特殊演習
知識情報基盤研究特論2
知識情報基盤修了論文演習1
知識情報基盤修了論文演習2
知識情報基盤修了論文特殊演習
展開科目
公共情報システム論
情報処理工学特論1
都市環境情報論
再生可能エネルギーの環境経済学
(2016年6月現在)
科目名は一部変更の可能性があります。
8
履修方法等について
標準修業年限
2年間在籍して研究分野ごとに指定される所定の履修条件を満たし、提出した修了論文が合格した場合に、下記の
学位を取得できます。
都市ビジネス専攻
都市政策専攻
都市情報学専攻
修士(都市ビジネス)
修士(都市政策)
修士(都市情報学)
都市情報学専攻においては、成績が特に優秀で、必要要件を満たした者は、1年間の在学で修士の学位を取得する
ことができます。
科目の種類
授業科目は、科目の目的・履修要件などによって、以下の4種類に分けられています。
基礎科目
中核科目
探究科目
展開科目
各研究分野の学習の基礎となる科目です。
各研究分野の養成の中核となる科目です。
各研究分野の課題について、
より深く研究するための科目です。
指導者に必要な広い視野と見識を身につけるための科目です。
基礎、中核、探究科目においては必修単位が定められています。
授業日等
○都市ビジネス専攻と都市政策専攻と都市情報学専攻知識情報基盤研究分野では、基本的には、平日夜間2日と
土曜の通学で最低限の履修条件を満たすことができます。必要登校日は、分野ごとに設定されます。
○都市情報学専攻情報システム創成研究分野では、平日昼間は杉本キャンパスで、平日夜間および土曜昼間は
梅田サテライトで講義を行っており、柔軟な組み合わせで多くの科目を履修できます。
履修場所
都市ビジネス専攻と都市政策専攻と都市情報学専攻知識情報基盤研究分野では、大阪・梅田の大阪駅前第2ビル
内のサテライトにて、全科目が履修可能です。都市情報学専攻情報システム創成研究分野では、住吉区杉本キャ
ンパス内の学術情報総合センターまたは梅田サテライトで科目履修します。
授業時間
○梅田サテライト
平 日 午後6時30分より50分授業3コマ。終了時刻は、午後9時20分。
土曜日 午前9時30分より50分授業7コマ。終了時刻は、午後5時20分。
○杉本キャンパス
平 日 午前8時55分より90分授業5コマ。終了時刻は、午後6時。
9
研究分野紹介
1
都市ビジネス専攻
①アントレプレナーシップ研究分野
起業家育成を明確な教育目標とする大学院コース
当研究分野は社会に新たな価値を提供するベンチャー起業家・経営者・創業支援者の養成を目標としています。
新しい時代を切り開く起業家精神旺盛な経営者や将来の株式公開も視野に事業展開を図るベンチャー起業家、新
規事業や既存事業の見直しを推進する者、
ソーシャル・アントレプレナー、創業支援人材等を対象に、必要な経営の
知識等を修得し、見識や精神を涵養する場を提供しています。教員は上場企業の経営者、ベンチャー企業執行役員
等のビジネス経験を有する者や、長年研究活動を続けてきた学者であり、実務経験と学識経験をバランスよく組み合
わせたカリキュラムを提供しています。
討議後のゲストスピーカーを囲んでの記念写真
高い志を実現する事業経営者に不可欠なカリキュラムを理論と実務の両面から提供
毎週木曜日のワークショップ、梅田サテライトの教室は独特の緊張感に包まれます。自ら創業した起業家や起業等にかかわる第一人者がゲスト講
師として招かれ、講師の実際の体験から経営課題を直接学ぶことができるからです。ゲスト講師は事業への熱い思いを語り、学生達は自らの事業への
ヒントを得、経営の本質を理解しようと真剣なまなざしで質疑やディスカッションに臨んでいます。
当研究分野では講義や演習科目を通じ、経営に関する様々な知識やセンスを修得するとともに、論理的思考力や人間性等を包括的に高めていた
だく場を提供しており、実務経験に基づく問題意識と学問的知識の融合による新たな知の創出に向け、教員と30名余の学生がともに学んでいます。
演習科目には上記のワークショップの他、課題研究や修了論文演習があり、課題研究では事業計画、修了論文演習では修了論文の作成を通じ、客
観的分析力や論理的思考力を涵養しています。
院生・修了生からのメッセージ 西本 洋さん/中西 智江さん
西本 洋さん
2007年に起業した私が本大学院に入学した理
由は、経営についてより体系的に勉強したいという
思いからでした。今までは経営者として感覚で動いて
いた部分が多かったのですが、本研究分野で講義を
受け、研究を行うことで「感覚」+「理論」へと思考
回路を変え、
自分自身の問題解決能力を上げること
ができました。経営に「答え」はありませんが「答え」
に近づけたと実感しております。
短大卒業後約8年間、
ウェディングプランナーとし
ての業務を経験し、現在は短期大学・専門学校など
で後進の指導をしています。将来、自立する人材を
育成する仕事に携わる一人として、私自身が起業の
仕組みや経営者として必要な人間性などを学ぶ必
要があると思い、入学しました。仕事を持ちながらも
学び、様々な職業や高い志を持った仲間と意見を交
わす機会に恵まれたこの環境は、改めて「仕事」や「や
りがい」とは何かを考え、向上心をさらに高めてくれる
場となっています。
中西 智江さん
院生・修了生からのメッセージ 渡邊 綾子/毛利 好孝さん
ここではリアルな企業経営事例を学びます。企業
がシステムを活用する目的は、
かつての経営の合理
化ではなく、経営戦略の実現や戦略そのものになり
つつあるため、
I
Tを活用した経営業務改革を推進す
る人材育成は重要課題です。私は現在、中小企業
診断士であり、
I
T企業に所属する企業人でもあるため、
ここで学んだことが、翌日には自分の業務に直接関
わることも多く、驚いています。
渡邊 綾子さん
(ヴィンキュラムジャパン(株) 中小企業診断士)
経営とI
Tの両方を一度に学ぶことが出来る、
と美
味しい期待をして入学した結果は、予想を裏切らな
いものです。つい先日まで企業の第一線で活躍され
ていた教官による講義も魅力的ですが、特に圧巻な
のは、毎週多彩なゲストスピーカーを招いて行われる
ワークショップです。これだけでも、授業料の元が取
毛利 好孝さん
れること請け合いです。また、社会人大学院らしく、(兵庫県保健所 医師)
学生も教官に負けず劣らず多彩な顔ぶれですから、
こちらの交流も魅力的です。
10
②アジア・ビジネス研究分野
当研究分野ではアジアと日本の架け橋となる指導的人材の育成を目指します。刻々と変化するビジネス界や国際交流の現場では、歴史の転換点
を見極め、新たな発展方向を正しく洞察して、歴史を切り開くことのできる人材が、今求められています。アジアの地域経済、国際貿易、国際ビジネスの
専門研究者を教授陣に配し、
アジアビジネス等の最前線で活躍する方々をワークショップの講師に迎えて、教員・
講師と院生及び院生間とのインタラクティブな教育環境のもとで、
アジアと日本の将来を洞察する確かな目を育
成します。
アジビの Friday Night Fever はアジアビジネス最前線めぐり
毎週金曜日の午後6時半からの3時間は、
アジアビジネス研究分野のワークショップ(WS)の時間。アジア各地
でビジネスや国際交流の第一線で活躍する方々を講師に迎え、実経験に基づいた、分析や省察を聞きます。最初
の50分は事前配布されたレジメをもとに、講師が自らの体験と見解を語ります。次の50分は院生が質問を講師に
ぶつけ、講師の話からだけでは窺えなかった深層に迫ります。最後の50分間は、講師から得られた情報や知見を、
これまでの体系や理論の中にどう位置づけるか、教員を交えて議論を戦わします。講師の専門は様々な地域、産業、
分野にわたっており、梅田にいながらにして、
アジアの国際交流やビジネスの最前線をめぐることができます。当分
野の院生にとっては、WSそのものが昼間の疲れを吹き飛ばすエキサイティングなFriday Night Feverになります。
ワークショップ講師を囲んで
院生・修了生からのメッセージ 吉田 勝彦/過 啓東さん
吉田:私が台湾の液晶工場のシステム構築に参画した時に、
日本と異なる商習慣に戸惑いを
感じたことが、
アジア・ビジネス研究分野で学ぶきっかけとなりました。私はソフトウェア会 ホームカミングディ
社を経営していますので、本業と関係のある”ソフトウェア開発の国際分業”を研究テーマとし、博士課程
(国際地域経済研究領域)に進学し、研究を続けています。現在日本とアジア、特にベトナムとのソフトウェ
ア産業の共存を考えて行きたいと思っています。
過 : 現在、激変真只中の中国物流の最前線に勤務。日本的なビジネス慣行と中国人の考え方のギャップを感じ
中国でアパレルを生産する企業に勤めながら通学しました。
しんどい時もあっ
吉田 勝彦さん(第一期生) るときもあります。在学中は、
国際地域経済研究領域博士課程 たが、
ワークショップや講義で新しいことを学んだり、
クラスメートと会うと疲れが飛んで元気になったものです。
(株)システムセンター・ナノ社長、
ベトナム科学技術アカデミーIT研究所客員研究員
2
過 啓東さん
(中国蘇州出身、第2期生)
上海住友倉庫有限公司
課長
都市政策専攻
①都市経済・地域政策研究分野
都市のプロジェクトの企画者を育てる日本初の大学院コース
21世紀経済の基盤は都市にあるといわれています。
「都市経済・地域政策研究分野」は、
21世紀
の都市化時代に備え、都市がより創造的な機能を十全に発揮できるような企画・振興策の提案を行政、
シンクタンク、
メディア、都市開発業界、経済団体等においてできるような、
「企画型・政策形成型の人材」
を育成することにより、豊かで力強い都市化社会に貢献するためつくられました。地方公共団体・シンク
タンク・経済団体の幹部候補生・企画担当者、
ジャーナリスト・著述家など、広く社会において、
まちづくり・
振興・企画一般に携わろうというみなさんが、都市経済、創造都市、世界都市、都市国際比較、都市再
生、都市・地域振興、商業、中小企業、都市開発、不動産、都市環境、観光など、広く都市経済の基礎
を取得し、
自らの課題に一定の解決方向を見つけていけるよう工夫しています。
都市の専門家を呼んで真剣なディスカッションをおこなう特色あるワークショップ
当分野では、都市再生戦略、都市文化政策、大阪・キタのまちづくり、
NPOのまちづくり、町家再生と
京都のまちづくり、東アジア市民社会論、東アジア都市ネットワーク論、海外の都市計画・都市開発、
商店街活性化と都市リノベーション(都市と商業)、
アートのまちづくり、
メディアとまちづくり、不動産経
済、都市環境論、人口減少時代のまちづくり、福祉のまちづくり、都市産業振興政策、産業クラスター
振興、地域経済活性化と中小企業、観光と地域活性化などのテーマで、各界の専門家と真剣なディス
カッションをおこなっています。
院生・修了生からのメッセージ 中道 忠和/鷲尾 真弓さん
11
上町・空堀倶楽部の「町屋」再生事例を見学し、討論
Q1:創造都市研究科のことを知ったときの第一印象は?
中道:大学も少子化対策かな…と
(笑)。でも今はやりの他大学の社会人ものと
違って、行政・都市経営があっていいです。
鷲尾:創造都市って何だろう?ミステリアス !って思いましたよ
(笑)。創造都市って大きな概念ですよね…パン
フレットはよくわかりました。
Q2:授業はどうですか?
中道:普通の半分の時間(注:
50分授業)
なので短くてよいが、
ちょっと数が多い感じ。でも切り口が「創造都
市」から「不動産」
「都市計画」まで、バランスよく幅広く配置して、本人が気づかないところを気づかせ
中道 忠和さん
てくれるのでいいですよ。
(大阪市 総務局)
鷲尾:ワークショップは新鮮でしたね…他の人をよんでくる授業って初めて。
中道:経済の勉強でも、
「あ、
そういう考え方あるんや、
生活や仕事の中で応用できるやん」って気づくことができて 鷲尾 真弓さん
よかった。むかし大学にいっていたときより、経験があって実態を知っているので、
はるかによくわかりますよ。 (神戸市 都市計画総局)
都市の課題を解決する大学院ですよね。
②都市公共政策研究分野
「都市公共政策分野」は、行政、企業、
NPO、
シンクタンクなどの連携を通し都市社会が直面する課題に対し実践的な解決策を探求する人材の養
成をめざしています。戦略的行財政改革、
まちづくりと都市再生、地域産業の活性化、都市計画と社会基盤整備、地域福祉、都市環境などの問題に
対し公共政策の視座からアプローチし、政策立案能力と自己決定力、専門的知見を養います。講義は国内外の事例研究、専門家を講師に招聘して
の討論会、院生の研究発表、野外調査と多彩です。院生同士の共同調査、実務に関する情報交換も活発で貴重な人的ネットワークを形成しています。
自治体、議会、
シンクタンク、
メディア、企業の企画部門、経済団体、
NPO、
コンサルティングビジネスで活躍する異分野のひとびとが集い、先端的な都
市公共政策を学ぶ場を提供しています。
第一線で活躍のオピニオン・リーダーを呼んで真剣な討論を行うワークショップ
参議院法制局で法令・条例づくりの頭脳役を務めた条例問題のプロ、高松・中心市街地の大規
模再開発を先導してきたカリスマ的まちづくりコンサルタント、情報公開問題で法曹界の知恵袋とし
て活躍する弁護士、欧州の都市再生に関する先端研究者、行財政改革で先端を走る自治体の幹
部職員、京都の町屋保存を研究する教授、文化活動やNPOを刺激しながら東京・向島の密集住
宅地の再生に取り組むなど行政の枠組みを超えて奮戦する区役所幹部、行政の人事・労務政策
の研究者――など公共政策に関わる実践家、研究者が最先端の現場でなにが起きているかを講
義し、院生と徹底討論します。
院生・修了生からのメッセージ 小島 和彦/三牧 直美さん
小島 和彦さん
(技術士事務所自営−地域計画)
ほぼ4半世紀、地域づくりの分野において仕事を
してきた経験から、新自由主義的自立自助の流れと
は別に、住民の主体的かつ利他的な関わりに基づ
いた自治システム再構築の不可避性を感じていました。
それゆえ、先生方や多様な経験や考え方をもつ同級
生らとの協働・葛藤を通して、為政者側ではない立
場から、市民社会とNPO・企業との関係、自治の理
念のなどについて再確認し、
あるいは認識を新たにす
るという作業を、苦しいながら繰り返してきました。放
課後のみちくさに心の糧を求めつつ..
いつも真剣な討論で盛り上がるワークショップ
最先端の公共政策に関する情報を得ることがで
きる。様々な分野で活濯されてきた先生方との充実
したコミュニケーションもうれしい魅力である。
院生も企業の方や、同じ公務員でもその経歴・専
門は様々で、お互いの共通の問題についての情報
交換や、
より深い議論は、入学前に考えていた以上
にモノの見方・考え方を広げることにつながる。院生
同士の刺激的な議論は、職場では得られない貴重な
体験の場となる。
三牧 直美さん
(広島県庁)
③都市共生社会研究分野
「都市共生社会研究分野」の目的は、人々が尊厳を持って生きることのできる共生社会実現のため、高い人権意識
を持ち、理念の概念化や組織の運営能力を備えた社会活動の指導的人材を養成することにあります。都市における「共
生とはなにか」ということを常に問い直しながら、都市が抱えている諸問題への多面的理解を深めつつ、持続可能な都
市の発展を可能にするために、企業でも行政でもない、
もう一つの社会活動主体としての市民をエンパワメントすること
をめざします。特に、変革の主体としてのNPOの役割に注目し、
NPOの運営のためのノウハウを学び、諸外国の先進
的NPO事例の検討を行い、実践的NPOを運営できる能力を開発します。NPOでの活動経験をもつ人、
自分の専門知
識や経験を生かしてNPOを作ろうとする人、共生社会の実現に強い意欲をもつ人、行政や教育の現場からNPOとの
連携に関心をもつ人、
こうした人々が集まり、
ともに研究し議論する場、
それが「都市共生社会研究分野」です。
NPO論の授業風景
市民活動で著名な実践家と対話、討論を行うワークショップなど特色あるカリキュラム
1年次前期・後期にそれぞれワークショップⅠ・Ⅱというユニークな科目があります。ワークショップでは、共生社会の実現を視野に入れて、
NPOのミッ
ションや活動のマネジメントなどの諸課題に関して、著名な実践活動を展開しているゲストを20名近く招いて、対話と質疑、討論を行うものです。たとえ
ば、早瀬昇氏(大阪ボランティア協会事務局長)、田中尚樹氏(NPO事業サポートセンター常務理事)、中野麻美氏(派遣労働ネットワーク理事長)、
青柳光昌氏(日本財団・チームリーダー)
など多くの方に担当いただきました。
1年次後期に課題研究Ⅰ、2年次前期に課題研究Ⅱといういずれも中核的な演習科目があります。そこでは、
グループによる調査研究活動、個人的な
実践を研究成果として示すプロセスを学習します。さらに個人指導ベースの修了論文演習Ⅰ・Ⅱが2年次前期・後期に配置され、
これら演習科目をコ
アにしながら、各講義科目が提供されます。
院生・修了生からのメッセージ 佐野 美保/浜田 進士さん
佐野:専門学校に勤務しながら、手話通訳者として地域活動に携わっています。経験だけでは解決できない課
題にぶちあたり、市民活動につながる学習のあり方を考えたいと入学しました。それまでの社会人大学
院にはなかった「共生社会」
「NPO」というキーワードにもかなり惹かれましたね。期待通り、
フィールドの
異なる仲間との出会いや、
かなり個性強烈な教員の皆さんに叩かれ(いえ、指導していだだき)、多くの
人から刺激を受けた2年間。実践の中にも研究テーマは無数にころがっていますが、
ここでの学びでさら
に関心とネットワークが広がりますよ。広がり過ぎたのが今の悩みでもあるけど
(苦笑)。
浜田:NPOの専従スタッフとして活動してきました。40歳をすぎて、現場での経験や実務の意味を学びたくなり、
応募しました。振り返ると、
「鍛えられました!」。たとえば、野宿者支援をテーマにフィールドワークに行っ
エスニシティー、社会階層、障害者、医療、企業の社会的責任など、多様な視点から実
ても、
ジェンダー、
体験に即した討論になります。社会人同士で学ぶことがホント、楽しいです。受験される方には、
自分の
研究テーマをできるだけ絞ることをお勧めします。
浜田 進士さん
佐野 美保さん
ホスピタリティツーリズム専門学校 副校長
大阪市手話サークル連絡会 会長
NPO法人子どもの権利条約総合研究所
関西事務所長
12
3
都市情報学専攻
①知識情報基盤研究分野
知識情報基盤研究分野では、
インターネット技術の進展と知識のデジタル化の動向の双方を広く深く理解し、
情報システム基盤の形成から展開、知識情報の高度活用を遂行できる人材を養成することを目標としています。
これからの知識情報社会を、1)ネットワークとコンピュータで形成する情報基盤層、2)その上で展開されるオープン
ソース・ソフトウェアのアプリケーション層、3)オープンアクセスのコンテンツ層という3層に切り分け、
その少なくと
も1つの層の経験がある方が、残りの層を学ぶ事により、知識情報社会をイノベートする高度で総合的な能力が
得られます。また、研究分野としてはこれら3層のコラボレーションの" 場" を提供します。社会人を主たる対象とし、
梅田サテライトで、平日夜2日と土曜日で必要単位が修得できます。さらに、分野では対話型のe-learningや海外
を含む他大学との単位互換や企業等との共同研究、
インターンシップなど新たな教育環境を提供します。なお、
若干名の新卒または社会人経験の短い学生の枠も用意しています。
ワークショップ風景。さまざまな立場のゲストスピー
カーが登場する
ワークショップの紹介
ワークショップでは、企業、各種組織、市民に対し、知識情報基盤社会を生み出していくことについて幅広い、
また先端的な事業事例やそのエンジンと
なる技術、
あるいは事業の核となる思想に触れてもらいます。具体的には、
セキュリティを含めた基盤技術や学術情報の提供、空間(地理)情報システム、
オンライン教育などにまつわる事業事例、技術、思想などです。学生は、事前告知にしたがって十分に予習した上で、社会の第一線で活躍する事業の担
い手や先導者などの講義を聞き、質疑応答を通して理解を深め、学生中心の討議を通して他者の視点も理解しながら自分の経験の中に位置づけてい
きます。 これにより、
自己のプロフェッションの遂行に関する種々の未経験の要素を取り込んで社会的な事業の勘を身につけていくとともに、
自分の知
識、経験の足りない個所を点検し、次の学習の動機付けとします。また、討議の司会の経験を通じて、論理的な思考とその討議のすべを身につけます。
修了生からのメッセージ 神野 智子/湯浅 俊彦さん
神 野:この分野の特色として、
さまざまな経験や得意分野を持つ学生が集まっているので何気ない意見交
換でも幅広く情報を習得することができて良いと思います。また、
その分野のスペシャリストの方々を
お招きして講義をしていただくワークショップでは、実際の体験に基づく貴重なお話が聞けるのはもち
ろん、直接質問ができるので大変身になります。
神野 智子さん
湯 浅:大学院に入って驚いたのはまるで異業種の、経験豊かな仲間たちとの実に新鮮な出会いでした。教
授陣の指導はもちろんのことながら、
あらゆる場面で院生たちから学ぶことが多いということが、
この大
学院の特徴といえるでしょう。電子タグに関するシンポジウムを院生同士で企画できたことや、梅田サ
テライトが便利なことなど、魅力がいっぱいです。
湯浅 俊彦さん
②情報システム創成研究分野
情報システム創成研究分野では、情報システムの構築能力を実践を通じて身につけることを目指します。
さまざまな業種の社会人学生や新卒学生がコラボレーションすることで、情報化社会での現実的な問題点を深く
掘り下げて理解することができます。また、教員やワークショップ講師とのディスカッション、学会活動等を通じて最先
端技術に触れることにより、情報技術の方向性を把握し、新しい情報システムを産み出すためのヒントを得ることが
できます。さらに、実際に新しいアイデアに基づいた情報システムの企画・設計・製作・試験などのシステム開発工
程を経験することで、実践的なシステム開発能力を身につけます。また、
これによりコラボレーション・コミュニケーショ
ン能力なども身につけます。
本分野では、
(1)
コンピュータ、
インターネット技術を活用した、新しい情報基盤システムの提案・設計・構築、
(2)
情報検索、人工知能、空間情報システム等を土台とした新しい応用システムの提案・企画・開発、
さらに、
(3)ユー
ザインタフェース、情報利用行動、社会情報システム等を主たる研究対象としています。
ワークショップでのスピーカとの討論
学術情報総合センターを拠点とするため、
その施設を使って実習と学習・研究が実践的に行えます。
ワークショップの紹介
本分野のワークショップでは、情報システム創成に関連する先端技術を中心に、幅広い話題を扱います。具体的
には、
インターネット、
オペレーティングシステム、
セキュリティ、ユーザインタフェース、ユビキタスコンピューティング、パ
ーソナライゼーションなどです。また、情報システム創成に不可欠な、人間・社会面の話題にも触れます。インターネ
ット利用の心理学、
ソフトウェアと著作権、
ソフトウェアビジネス、安全・安心システム、空間情報システムなどです。
杉本キャンパスの院生室で課題研究について
議論
院生・修了生からのメッセージ 西村 昌和/菅 圭祐さん
西 村:ソフトウェア開発の会社を経営しております。事業を展開する上で何が必要なのか。ここでは専門性
の高い研究を自ら選択し事業に活かすことができます。先生方から指導を受け、院生の皆さんと議
論を展開し研究を高めていきます。この繋がりは将来きっと素晴らしい人脈になるはずです。社会人
が大学院に通うことは大いに意味のあることだと考えます。
菅 :学部生では体験できなかった社会人の方々と共に研究や議論を行える刺激的な環境です。また、
ワ
ークショップにおいて専門分野以外の様々な研究者や研究と出会い、講義や自身の研究だけでは得
られない広い視点を持つことができます。研究環境も整っており、意識の高い学生や先生方と過ごす
充実した研究生活は大変魅力的です。この大学院を通して出会えた方々に深く感謝しています。
西村 昌和さん
((株)西村屋 代表取締役)
13
菅 圭祐さん
教員紹介
1
(※)
所属および状況は2016年6月現在
都市ビジネス専攻
①アントレプレナーシップ研究分野
教授 新藤 晴臣(シンドウ ハルオミ)
大阪大学大学院経済学研究科修了・博士
(経営学)
。北海道大学卒業後、
民間シンクタンクと複数のベンチャー企業にて、戦略立案、組織
改革、
ビジネスプラン評価に従事。
その後、北海道大学大学院経済学研究科修士課程、大阪大学大学院経済学研究科博士後期課程を修
了。産業技術総合研究所ベンチャー開発戦略研究センター研究員、明星大学経営学部 准教授、大阪市立大学大学院創造都市研究科
准教授を経て現職。主な著書に
『アントレプレナーの戦略論』
(中央経済社)
など。
教授 近 勝彦(チカ カツヒコ)
広島大学大学院生物圏科学研究科修了。小樽商科大学助教授を経て、
2000年より島根県立大学総合政策学部教授。
これまで情報化がも
たらす社会的影響などを追求してきた。現在、社会と経済の二領域への「情報資本」
(ハード&ソフト)
の蓄積・応用が急速に進んでいるが、
こ
れらすべてを
「投資」
と考えて、
その費用対効果を明らかにしていきたい。
(特任)
教授 牧野 正志(マキノ タダシ)
新潟大学大学院工学研究科修了。パナソニック
(株)
で取締役として、
グループの生産革新・品質・環境等を担当。顧問を経て客員に至る。高
知工科大学客員教授や社団法人精密工学会のフェローを歴任し、
その後、産学連携コーディネータや生産システム会社等の経営顧問に従
事する。
准教授 小沢 貴史(オザワ タカシ)
神戸大学大学院経営学研究科修了・博士
(経営学)
。
(株)
JMRサイエンスにて、新規事業開発と生産財マーケティングの支援に従事。現
在は、
「 逆境を好機に変える論理」の追究と、
その論理を経営実践でカタチにする戦略と組織を研究テーマにしている。主な論文に、
「 国産製
品の市場の盛衰に関する考察」
(季刊経済研究、2016年)
など。
准教授 小関 珠音(オゼキ タマネ)
東京大学大学院工学系研究科修了・博士
(学術)
。一橋大学卒業後、
日本興業銀行.
外資系企業、
ベンチャー企業等にて、技術へのファイ
ナンス、経営コンサルティング等に従事。一橋大学大学院
(金融戦略MBA修士
(経営)
及び経営法修士
(経営法)
)
修了後、複数のベンチャ
ー企業の創業及び経営に携わり、横浜市立大学特別契約准教授、山形大学産学連携准教授等を経て、2016年より現職。主な著書に、
『企業提携と市場創造−有機EL分野における有機的提携』
(白桃書房)
など。
②アジア・ビジネス研究分野
教授 有賀 敏之(アルガ トシユキ)
京都大学経済学部卒、同大学院経済学研究科博士後期課程修了・博士
(経済学)
。東アジアと西欧・中欧を主たるフィールドに、
グローバリ
ゼーションの一現象形態として、多国籍企業の進出に伴うメガ都市圏
(例えばグレーター大阪)
の変容について分析しています。主として日系
の巨大企業を対象に、進出の動機、調達や市場の実態等を具体的に調査し、
それを通じて広域経済圏の性格を浮き彫りにします。
その一方
で、近代以来のグローバリゼーションの動態について、理論的な解明を進めています。
14
教授 李 捷生(リ ショウセイ)
東京大学大学院経済学研究科博士課程修了・博士(経済学)。
1998年大阪市立大学経済研究所助教授。著書に『中国「国有企業」の経営と労
使関係』などがある。近年多国籍企業展開の最大な舞台となりつつある東アジア地域において、現地の内発的な管理方式を含めてさまざまな管理方
式が競合しています。
「アジア労働経済論」等では、現地の経済システムのあり方を踏まえながら多国籍企業と現地企業の生産・労働管理方式の実
態と相違点を分析していきます。
准教授 王 東明(オウ トウメイ)
東京大学大学院経済学研究科博士課程単位取得満期退学。日本証券経済研究所主任研究員を経て、
2003年摂南大学助教授。編著に『コーポ
レート・ガバナンスの社会的視座』等があり、中国の証券市場を研究しています。
「中国経済論」では経済のグローバル化と市場経済化の視点から改
革・開放以降の中国の経済発展を分析し、移行経済期の諸問題を明らかにしていきます。
「アジア金融論」では1997年のアジア通貨・金融危機の
原因を探りながら、
アジアの金融構造の変化を考えていきたいと思います。
准教授 金子 勝規(カネコ カツノリ)
神戸商科大学(現・兵庫県立大学)大学院経済学研究科博士後期課程単位取得退学、博士(経済学)。タイの医療制度、医療保障制度、医療需
要、人材育成、職務満足度に関する研究を行っています。ASEAN経済共同体発足を控えて、近年、東南アジアで発展を続けている病院産業について
キャリア開発の視点から、
ミクロレベル、
マクロレベルで行われる人的資
も、
タイを中心とする比較研究に取り組んでいます。また、訓練開発、組織開発、
源開発についても考察します。
2
都市政策専攻
①都市経済・地域政策研究分野
教授 小長谷 一之(コナガヤ カズユキ)
京都大学理学部卒、東京大学大学院理学系研究科
(統計物理学)
修士課程修了、京都大学大学院博士後期課程中退、理学修士/文学修士。
19
89年大阪府立大学総合科学部講師を経て、
1996年大阪市立大学経済研究所助教授。編著書に
『都市経済再生のまちづくり』
『マルチメディア都
市の戦略』
『コンバージョン、SOHOによる地域再生』
『まちづくりと創造都市』等があり、都市経済の基礎と経済立地論に基づく開発政策の研究を
行っています。
その成果を
「都市経済入門」
「 都市振興・まちづくり論」
「 都市立地・開発論」
「 都市地域分析論」等で考えていきたいと思います。
教授 藤塚 吉浩(フジツカ ヨシヒロ)
関西学院大学文学部卒、関西学院大学大学院文学研究科博士課程前期課程修了、関西学院大学大学院文学研究科博士課程後期課程単位取
得退学、文学修士。地域経営に関する問題について、歴史的環境・経済的環境・社会的環境から各地の事例を比較検討します。問題の構造を把握
することにより、無秩序な開発を律する都市計画マスタープランの立案、地域産業の活用や都市衰退地区の再生など、新たな地域経営の方策を研究
します。
准教授 立見 淳哉(タテミ ジュンヤ)
関西大学文学部卒、大阪市立大学大学院文学研究科修士課程修了、名古屋大学大学院環境学研究科後期博士課程修了。博士
(地理学)
。名
古屋大学大学院環境学研究科研究員を経て現職。著書
(分担執筆)
に
『産業の再生と大都市』
『 縮小時代の産業集積』、共訳に
『コンヴァンシオ
ン理論の射程』
があり、
ローカルな制度・慣行を重視する立場から産業集積や都市地域の発展について研究しています。
「都市産業集積論」
「 地域
中小企業論」
では、
それぞれ実践的・理論的に、都市産業や産業集積の振興のあり方について考えていきます。
准教授 松永 桂子(マツナガ ケイコ)
大阪市立大学大学院経済学研究科後期博士課程単位取得、博士
(経済学)
。島根県立大学講師、同准教授を経て、
2011年より現職。単著に
『創
造的地域社会』、共編著に
『中山間地域の「自立」
と農商工連携』
『「農」
と
「食」の女性起業』
『 震災復興と地域産業1』等があり、地域産業論の
視点から都市と地方の持続発展、政策課題について考えています。
「都市社会経済」
「 地域政策」
を担当。
准教授 吉田 隆之(ヨシダ タカユキ)
京都大学法学部卒、京都大学公共政策大学院修了、東京藝術大学大学院音楽研究科博士後期課程音楽文化学専攻芸術環境創造分野修了、
公共政策修士
(専門職)
/博士
(学術)
。愛知県庁職員を経て、2015年より現職。単著に
『トリエンナーレはなにをめざすのか―都市型芸術祭の意義
と展望』等があり、都市型芸術祭・文化条例などの都市
(自治体)
文化政策、
アートプロジェクト論、文化資源を活用した都市・地域再生について研究し
ています。
「都市文化政策」
「文化資源論」
を担当。
15
②都市公共政策研究分野
教授 小玉 徹(コダマ トオル)
名古屋市立大学大学院経済学研究科博士課程退学・博士
(経済学)
。
1988年大阪市立大学経済研究所助教授を経て、第10回藤田賞
(東京市
政調査会賞)
を受賞、
1998年大阪市立大学経済研究所教授。著書に
『欧州住宅政策と日本』、編著に
『大都市圏再編への考想』等があり、都市
住宅・土地問題・都市再開発についての研究を行っています。
「都市基盤政策」
と
「都市住宅政策」
を都市にかかわる3つのE
(Economy、Equity、
Environment)
の相互関係として考察します。第1は創造都市政策、第2は社会的排除の克服、第3はサステナブルシティ政策です。
准教授 五石 敬路(ゴイシ ノリミチ)
東京大学経済学部経済学科卒業、東京大学経済学研究科博士課程単位取得退学、修士
(経済学)
。アジア開発銀行研究所、東京市政調査会
研究室長を経て、現職。単著に
『現代の貧困 ワーキングプア』、編著に
『東アジアにおける都市の高齢化問題』等。専門は開発経済学。担当講
義は都市再生論と比較都市政策論です。都市再生論では、経済成長論と社会的包摂論を基軸に、雇用、福祉、地方分権、行政評価等、幅広いテ
ーマを扱います。比較都市政策論では、行政や専門家と住民の視点の違いをテーマに、主にアジアの諸都市を対象とします。
准教授 永田 潤子(ナガタ ジュンコ)
海上保安大学校卒、埼玉大学政策科学研究科
(修士・政策分析)
、大阪大学大学院経済学研究科博士後期課程単位取得満期退学。1997年海
上保安大学校行政管理学講座助教授。海上保安庁幹部職員や霞ヶ関行政官としてのキャリアを活かし、政策科学・経営学の理論と行政組織での
実践・統合が研究の基軸。著書に
『日本型NPM』
『パブリックセクターの経済・経営学』
がある。
「行政組織論」
では公共組織のマネジメントを考えます。
准教授 久末 弥生(ヒサスエ ヤヨイ)
早稲田大学法学部卒業、北海道大学大学院法学研究科博士後期課程修了・博士
(法学)
。アメリカ合衆国テネシー州ノックスビル市名誉市民。明
治学院大学大学院法務職研究科助手を経て、現職。単著に
『アメリカの国立公園法̶恊働と紛争の一世紀』
『フランス公園法の系譜』
など。専門
は、行政法と民事訴訟法です。
「行政訴訟論」
「 政策形成論」
では、
日本、
フランス、
アメリカにおける行政の動向と課題を、関連法制や判例と共に法
的側面から考察します。
准教授 水上 啓吾(ミズカミ ケイゴ)
横浜国立大学経済学部卒業、東京大学経済学研究科博士課程単位取得退学、博士
(学術)
。都市政府の財政現象の分析を通じて当該地域の政
治・経済・社会問題を検討します。都市政府の資金調達
(地方税、補助金、地方債など)
やアウトプット
(社会保障、社会資本整備など)
に関する制度
変化の検証や国際比較をおこないます。各団体が直面する問題に対して財政面から接近することで、現在の財政運営に対するインプリケーションをえ
ることを試みます。
③都市共生社会研究分野
教授 阿久澤 麻理子(アクザワ マリコ)
大阪大学人間科学研究科修了
(人間科学博士)
。曹洞宗ボランティア会、
(財)
神奈川県国際交流協会職員を経て、人権に根ざした市民運動のあ
りかた、人権概念の市民社会への浸透「装置」
としての人権教育をテーマとした研究に至る。人権に関する幅広い議論・実践とともに、方法論として、
当事者のエンパワメントにつながる
「参加型調査法」
を提示したい。
『人権ってなに? Q&A』
(2006、解放出版社)
ほか。
教授 柏木 宏(カシワギ ヒロシ)
同志社大学卒業後、渡米。
ラトガース大学大学院労働研究科をへて、
アメリカの移民、法律、福祉などのNPOで働く。
1985年にカリフォルニアで日本
太平洋資料ネットワーク
(JPRN)
を設立、以降アメリカの人権やNPOに関する調査に従事。
また、
日本からNPOの経営者、研究者、企業や行政の関
係者を受け入れ、福祉、
まちづくりなどのNPOの個別分野、
マネジメントの研修を行う。
こうした経験を基礎に、共生社会を目指すツールとしてのNPOの
理論と運営に精通したNPO界のリーダーを育成するため、実践的な授業を実施する。
教授 弘田 洋二(ヒロタ ヨウジ)
京都大学文学部哲学科
(倫理学)
卒業。大阪市立大学大学院生活科学研究科後期博士課程単位取得満期退学。大阪府立公衆衛生研究所・精
神衛生部、大阪府立こころの健康総合センター勤務を経て、
1996年大阪市立大学文学部助教授。博士
(学術)
。精神機能・構造に関するアセスメ
ント、対話心理療法の実践をとおしてみた対人支援の現状と支援スキルを支える人間理解について論じつつ、共生社会実現のスキルとして
「こころの
理解」
が果たす役割を探る。
准教授 新ヶ江 章友(シンガエ アキトモ)
筑波大学大学院人文社会科学研究科現代文化・公共政策専攻修了・博士
(学術)
。単著として、
『日本の「ゲイ」
とエイズ̶コミュニティ・国家・アイ
デンティティ』
(青弓社、2013年)
。講義では、地域福祉社会学と多元社会論を主に担当。現代という時代が抱える問題について、
それがなぜ、
どうして
そのような形態で生じているのか、
それを解決するにはどのような対処法があるのかを、
自分の力で考え実践する姿勢を授業では身に付けていく。
16
准教授 古久保 さくら(フルクボ サクラ)
京都大学大学院農学研究科博士後期課程修了。講義では、現状におけるジェンダーをめぐる問題を考察しながら、男女の共生とはいかなることかを
検討する。また、
セクシュアリティや母役割といった領域においてジェンダー文化がいかにして展開され、女性たちはいかに抵抗しあるいは受容してきた
のかを考察し、
ジェンダー文化の変容の可能性を検討する。視座としてのジェンダーを用いることによって、都市における諸問題に対して新しい論点を
提示したい。
(特任) 准教授 水野 博達(ミズノ ヒロミチ)
市民活動、福祉実践へのかかわりを経て、大阪市立大学大学院創造都市研究科修士課程入学、修了(2005年3月)。介護施設の施設長として、介
護労働現場の諸問題に対して市民活動の観点を取り入れた解決法を実践し、課題解決における問題意識と具体的方策を専門誌において提示して
きた。当大学院では、福祉実践活動をめぐる問題を中心に指導するとともに、市民活動の観点からグローバリゼーションの時代における地域・家庭の
関係のとらえ方を多元的に検討する。
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都市情報学専攻
①知識情報基盤研究分野
教授 Venkatesh RAGHAVAN(ベンカテッシュ ラガワン)
大阪市立大学大学院理学研究科後期博士課程修了・博士(理学)。日本情報地質学会評議員、
日本ーベトナム空間情報学連合コーディネータ、
International Journal of Geoinformatics編集員、
アジア工科大学客員助教授等。空間情報システム・Web/Mobile-GIS・DB・リモートセンシング等
の開発と応用などを課題とし、実際的応用例とその問題点を中心とした空間情報科学について研究を進める。
准教授 大西 克実(オオニシ カツミ)
大阪大学大学院工学研究科博士前期課程修了・修士(工学)。講義では、並列分散システムとして普及しつつあるネットワーク技術によって相互接
続されたPCクラスターによる並列処理を中心に、ハードウェア、
ソフトウェア、
プログラミング、
アプリケーション等を概観。特にLinux等のオペレーティン
グシステム上でメッセージパッシング法を使用して並列計算を行うため、並列タスクの規模を考慮した特徴的なアルゴリズムの性能やスケーラビリティ
について学ぶ。
准教授 吉田 大介(ヨシダ ダイスケ)
大阪市立大学大学院創造都市研究科後期博士課程修了・博士(創造都市)。位置情報・空間情報を対象としたウェブサービス、
およびクラウド・グリ
ッドを用いたデータ処理等の開発と応用を課題とし、
システム構築、
アプリケーション開発、
ソーシャルメディアやセンサ等のビッグデータの活用事例につ
それらについての教育・研究を進める。
いてを取り上げ、
准教授 米澤 剛(ヨネザワ ゴウ)
大阪市立大学大学院理学研究科後期博士課程単位取得退学・博士(理学)。総合地球環境学研究所助教を経て現職。GISをベースとした時空間
情報の分析や処理に関する理論や技術開発、及びデータベース構築とその応用、
とくに都市環境問題の解決に向けた研究をおこなっている。
②情報システム創成研究分野
教授 安倍 広多(アベ コウタ)
大阪大学大学院基礎工学研究科博士前期課程修了、博士(工学)。日本電信電話㈱にてソフトウェア開発業務に従事。その後、大阪市立大学
学術情報総合センター助手、講師、創造都市研究科講師、助教授を経て2012年より現職。主たる研究分野は分散システム、P2Pシステム、
システ
ムソフトウェアなど。システムの実装を重視した研究を行っている。オープンソースソフトウェアでは、PTL(Portable Thread Library)の設計・実装、
OSkitへの仮想記憶機構の移植などを手がけた。電気通信普及財団第16回テレコムシステム技術賞奨励賞、情報処理学会2013年度論文賞受賞。
教授 石橋 勇人(イシバシ ハヤト)
京都大学大学院工学研究科博士後期課程中退・博士(情報学)。京都大学大型計算機センターを経て、1998年より大阪市立大学学術情報総合セ
ンター。2003年大阪市立大学大学院創造都市研究科発足にともなって同研究科に所属し、2007年より現職。この間、
キャンパスネットワークや研究
教育用計算機システムの設計・運用等に従事。主たる研究分野は、
ネットワークの管理・運用やセキュリティ、P2Pシステムなど。電気通信普及財団第
16回テレコムシステム技術賞奨励賞受賞。著書に「新インターネットサーバ構築術」他。
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教授 松浦 敏雄(マツウラ トシオ)
大阪大学大学院基礎工学研究科博士後期課程中退・博士(工学)。大阪大学基礎工学部情報工学科助手、同大学情報処理センター助教授、大
阪市立大学学術情報総合センター教授(現在も兼務)
を経て、現在に至る。主たる研究分野は情報工学。初期の広域ネットワークの構築に深く関わ
り、
それ以降、分散システムおよびインターネットの構築・運用技術の研究を続けている。また、情報教育に関して、
コンピュータを利用した教育につい
ても興味を持っている。情報処理学会分散システム/インターネット運用技術研究会主査(平成15∼17年)、文部科学省科学技術・学術審議会専
門委員(学術分科会)
(平成17∼18年)、情報処理学会フェロー。
教授 村上 晴美(ムラカミ ハルミ)
京都大学文学部哲学科心理学専攻卒。富士通㈱を経て、英国マンチェスター科学技術大学計算機学科修士課程修了。奈良先端科学技術大学院
大学情報科学研究科博士後期課程修了・博士(工学)。大阪市立大学学術情報総合センター講師、助教授、創造都市研究科助教授を経て、2007
年教授。主たる研究分野は情報検索、人工知能、ユーザインタフェース。研究テーマ例は、
インターネットからの情報抽出・検索・組織化、個人の興味に
基づく情報システム、人間の情報利用行動など。企業のシステムエンジニアとして研究開発、商品化に関わってきた経験と、大学で人工知能、認知科
学、図書館情報学の研究を行ってきた経験を生かしたい。電子情報通信学会Webインテリジェンスとインタラクション研究会専門委員。
准教授 永田 好克(ナガタ ヨシカツ)
京都大学大学院工学研究科修士課程修了・修士(工学)。京都大学東南アジア研究センター助手、大阪市立大学学術情報総合センター講師、創
造都市研究科講師、助教授を経て現職。地図、航空写真、GPS、歴史史料、現地調査結果、社会経済データなどを空間情報システム上に統合し、地
域研究や人文社会科学での応用研究を探究している。主な対象地域は、
タイ、
ラオス、
ミャンマーの農村地域。タイ、
ミャンマーでJICA専門家として
GISに関するシステム開発や技術指導に従事。タイ国東北地方の社会考古学空間データベースの作成、公開から始まり、現地調査支援ツールの開
発、
さらに農村開拓に関する現地調査を継続中。
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2017年度版
創造都市研究科修士課程は 3 専攻 7 分野(定員110名)
JR東西線「北新地駅」下車、徒歩約1分(東改札口直結)
JR大阪環状線・東海道線「大阪駅」下車、徒歩約10分
地下鉄四つ橋線「西梅田駅」下車、徒歩約5分
地下鉄谷町線「東梅田駅」下車、徒歩約10分
地下鉄御堂筋線「梅田駅」下車、徒歩約10分
阪神電鉄「梅田駅」下車、徒歩約10分
阪急電鉄「梅田駅」下車、徒歩約15分
Cover photo by 水畑 博貴
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