...

「 ̄し ん か い2000 」 に よ る シ ロ ウ リ ガ イ 群 生 地 を 含 む

by user

on
Category: Documents
19

views

Report

Comments

Transcript

「 ̄し ん か い2000 」 に よ る シ ロ ウ リ ガ イ 群 生 地 を 含 む
海 洋科 学 技術 セン タ ー試験 研 究報H
JAMSTECTR OEEPSEA RESCARH
「 ̄
し ん か い2000
(19・・ )
」 に よ る シロ ウリガ イ群 生地 を 含む
相 模 湾 西 部 の 地 質 学 的 研 究
石井輝秋゛’渡辺正晴*l 石塚明男゛l
太田 秀 ゛’
原村
酒井
均 *I
寛 *2 鹿園 直建 *2
富樫 和 也 ゛3 薬袋 佳 孝 ゛3 富 永
健 *3
鎮西清高゛4 堀越増興*S 松本英二*6
西 相 模湾 断層 を 含 む相 模 湾 西部 海 域で , 海 底 地質 の目 観観 察 を 行 い現 地畦 海底 試
料( 主 に 火成 岩 ) を 探 集し そ の特 色を 明 ら か に し, さら に崖 沿 い に 分布 する 深海 生
物 群渠 の 地質 学的 意味 を明 らかに し, こ の 海 域 のタ クト = ク スを 議論 す るこ とを目
的 に 潜 水調 査 に 臨 ん だ。
今回の調査は初鳥の東南東6k・,水原1250mの地点から,同5km。水深1005mの
地 点 まで , 約1.2㎞ に わ た り 行わ れ た。 こ の間 溶 岩 を 3 試 科 裸 集 し , 柱 状 採 泥を 5
本 行い , シロ クIリガイ の 群生 地 か ら 生 貝 4個 休ほ かを 採 集 し た。
採集した岩石3個は灰∼暗灰色。多孔質の喰出岩の角礫で,鉱勧粗合せ。全岩主
成 分 組 成 ,希 土 類樋 成 と も互 い に 類以 して い る烏 延 性 ソ レ7 イト鬟 の普 通 輝石 − シ
y 輝 石玄 武 岩∼ 玄武 岩質 安山 岩で 。 同 源の 可 鯲楝 が強 い。 今 まで報 告さ れ て いる畔
新 世 末 期 の 網 代 玄 武 岩 類 や 初 鳥 安11」
岩 頡 に 比 LTi, Mn,Na,K が 少 な く. A1
が 多 く 鉱物 組 み合 わ せ も異 りて い る。 し たが・・て同 源で は な くて ,採 集 場所 から 判
断 す る と ,こ れらよ り 古 い と考 え ら れる。 さら に 水 深10Sa∼1扣Om の 急 崖で ,一 部
か 枕状 溶 岩よ うを 呈 す る 玄武 岩 賀溶 岩 旋を 観 察 し た。
採泥 は 翦底 点 , シロ ウ リ ガイ群 生 地内 及 び 離 底 点で 行・3 た。 堆 積 物 はい ずれ も擬
灰 賀 の シルト で そ の 化 学組 成 は互 いに 類 似 し た 基性 安山 岩 賈で ,採 集 地点を 結 ん だ
上 流 方向 ,つ まり 東 伊豆 か供船 源 と考 え ら れ る。
水 深1210m の 西 相 橈湾 断層 の急崖 直 下 の 平 坦 部には 。 崖に 沿 う シ ロ ウ リガイ の群
生 地( 約 8× 4 m ) か南 北に 広 が 。て い た。 貝 の分布 峨 の匠 貿 は 嗜灰 色∼ 裏1色の 凝
灰 賀 砂 震 シルト で ,表 竈4ま乳 白 色の バ ク テ リ ア・ マ フト ( ?) で 破 われてお り , 周
囲 の灰緑 色の 凝 灰 貿細 紋 シルト との 墺 は明 瞭で あー, た。 群 生 地内 から 採集 し た火d』
岩 の表層 風 化 帚 の 硫 黄の∂ ’Sの鍠は −6.52‰ と 低く 生物 ( パ ク テ り7 ? )起 源 の 硫
化 物 の存 在 を 示 峻 して い る。 群 生 地内 の堆 穡 勧試 料中 の 炭 案 のき 有 里は0.?5% と 比
較的 多 く ,そ の δI℃。。 艫 は-27.8 ‰ と 低 く, 啀い 炭 素は 海 底 か ら の 湧 水に 由 来
を 求 め ら れ る。 潜 水艇 上部 に 設 置 さ れて い る混 度計 に よ る と群 生地 内 の水・ は 周辺
部 よ り 高 温( 高 さ約 3 m の位 置 で0.02°
C高い )で あ る こ と か確 認 され た。以 上 のこ
とか ら , 群生 地 の地 下 から は テ クト ユッ クな 割 れ目 に 沿 うて ,淘水 より 商 棉 で ,軽
串】 東京 人 学 海洋 剛究 所
事2 東 jii大 学 理 学 部 地 町 学 教 室
・.`
東 京 大 学 理 学 部1 匕学 教 寵
曚4 京 柵 大学 理 学 部 皿 貿 学 鉱 物 学 教 室
乖s T・
葉 人学理 学 部 唯 物学 教 室
●s 名 占 屋 大学 水 圏llKr 嗔 究 所
j89
い炭 嚢を 含 む 湧水 が上 昇 して おり , シロ ウ リ ガイ は バクテ リアを 介して そ の湧 水 に
支え ら れて い るとい う作 業 仮脱 が提出 で き る。
現生穐のシロウリガイは城ヶ島沖や相模トラフ中軸部からもトロールにより採集
さ れて おり 。 相模 湾内 に は 活断 眉 沿いに 広 く 分布 して い る と考 え ら れる。 一 方化 石
種 の シロ ウ リガイ は ,中 新 世∼ 鮮新 世 の地 層( 秋 田・ 新 潟・ 長 野 ・房 総・ 三 浦 )か
ら多数産出している。そして三浦半島の池子層・深沢層の化石種の産状は,西相模
湾断層沿いの現生稙の産状と極めて類似している。
深海生 初 群生 地内 外の 学 際的 ,稚 続的 観 察 研究 は ,生 物学 的 ・ 地 球科 学的 に重 要
であ る。 湧 水 の物理 化学 的 変 化( 温度・ 組 成 ・ 渣111等 ) と地殻 変 動 の 関 係を ,有 線
で 接続 され た装 置を 用い 陸 上 から 直接 連続 観 察 す るこ とは ,地殻 変 助 観 察及 び予 測
( =地 察予 知 )に も有効 で あ ろう。 こ の よう な 秡 能を 持つ 「 深 海底 観 測 実験 基地亅
( =「 シロ ウ リガ イ地震 予 知 シ ステ ム」
) を「 し ん か い2000 」を 活 用 して 建 設 す る
こ とを 提案 し た い。
Geological Study witlithe "SHlNKAt
2000" ii*(he West Sagami Bay
including Calyptogena Colonies.
Teruaki ISHIt*7 Masaharu WATANABE*'
SuguraOHTA*1
Hitoshi SAKAl*7
Naoiatsu SHIKA20N0*R
'Iakcstu TOMINAGA*9
Toslno tSHIZUKA*7
Hiroshi HARAMURA*6
Kazuya TOCASHI**
Yoshitaka MINAf**
Kiyoiaka Cl-ilNZEl*10Masuoki HORIKOSHI*11
and EijiMATSUMOTOslJ
Dive 177
Bay FauU
the deep
of the "SHINKAI
in the West
sea bottom,
background
Sagarin Bay
made
the petrology of in-situigneous
along
southeast of the Hatsushima
ESE
sediment
a 1.2km
es, and
four
rocks, the geological
and the tectonics of this area. Obser*
transection
Island (1,250in
of the island (1.005
co
was scheduled rear the West Sagami
(Fig. 1,2) to investigate the geology of
of deep sea communities,
vatjons were
5km
2000"
commencing
kin east-
water depth) and continuing
m watej depth). Three
shells of
6
samples
living Calyprogeno
to
of lava,five
were
collected
(Table 4).
TJte lava samples
rocks. Because
are angular gray to dark gray colored porous
their mineralogy,
major and REE
Fig. 5) are very similar to cach other, they may
chcmisines
effusive
(Table 5a
be cognate. They
and
are * magne-
tite-augite-orthopyroxene-plagioclase pltyric basalt to basaltic andesite of
8* Occan Researchtnsnituic,
University
of'lokyo
a Geological Institute,
Facultyof Science,
Umversilyof Tofcyo
" Dcpartmem
of Cl>em Kiry,Facultyof Science.
University
of Tokyo
*>* Department of Geologyand Mineralogy.
l-'acuHy
of Scicnce.
Kyoto University
jn Depart men iuf JJiology.
Facultyof Scicnce.
Chiba University
*" Waicr Rcscatclt
Institute.
NiigoyaUniversity
190
JAMSTECTFI
OEGPSEA
RSSEAftCK
lw
≫
typical island arc
assemblages differ from
tholeiitic affinity. Their mineral
those of rocks from
the Hattushima Andesitc
the A/iro Basalt Group
and
Croup
of the Late Pliocene. Their
they are poorer in
chcmistnes show that
Ti.Mn.Na, and K and ncher jn Ai than the rocks of the A*iro Basalt Group
(Table
5a). Tins indicates that these rocks arc probably olQer igneous prodthe other two rock groups. Basaltic lava flows partly showing
pillow stiucture were also observed in the cliff at 1,050 10 1,030m
depdi.
ucts than
cores were collected from both ends of the transection and from
toffact&is
within the ben thonic communities. All sediment smnphs
consist of
silt with similar basaltic andesite composition (Tabfe 5b). The provenance of
Sediment
these sediments may
be the Hast Izu area.
At the foot of the
West Sagarm Bay Fault (1,210m
escarpment of the
deep), a Calyptogciia colony, 8 m long * 4 m wide, was observed. The substrate lithofog> beneath
silt tlunly covered
faccous
the colony was dark gray to black tuffaceous sandy
with a milky white mat of bacteria(?).Greenish gray tuf-
siltsurrounded
collected from
the colony with a shaip boundary. A basaltic boulder
within the colony has a weathered crust on the surface The
sulfur isotope ratio of thU weathered
part is iow(63tlS3
-6.52 %≫). This may
suggest that the sulfur
pagated
(bacteria*) which pro
oiiginated from organisms
within the weathered crust of the cock. The carbon content of the
sediment
from
the colony
rzlic ( £l}Cpos
* -27.Sw).
is derived from
^eepage.Thc
from
is relatively high (0.75%)
and has n low isotope
Jj is jJierefwe assumed
water
temperature
thai the jfcht caibon
in the colony
at about
3m
die sea bed was 0.02 °C higher than that outside the colony, according to
the thermometer
provided
at the upper
postulated that tectonically induced
part of the submersible. It may
seepage
with
higher temperature
be
and
lighter carbon than the sea water has been upwelting from the substrate below
the colony, and that the Colyptogeua
fauna has a symbiotic relationship with
the sulfui-rcducing bacteria.
Modern
Calyptogenas
JoJtgashima
have
also been
collected by nawjing
and the axial part of the Sagami Trough,
ly distributed along active faults witlun the Sagami
many
Calyptogena
fossils have
been
reported
from
and they may
off
be wide-
Bay. On the other hand,
fiom
Miocene
sediments
(Akita. Niigata, Nagano,
rences of
Calyptogena
Kanagawa
Prefecture, arc very similar to those of the living species observed
aJong
the West
Sagami
Chiba. and Kanagawa
to Pliocene
fossils from
Bay
the Ikego
Fault (Photo
and
Prefectures). Occur-
Fukazawa
Fojmation.
7), and they are also associated
with volcaniclastic sediments.
Continuous
observation and
communities
aie very impoitant
ing of them
In-sitn
chemical
changes
mtci-disciplinary research m
to the biological and geological undemand-
obsejvation
(tempeiutuies.
and
onshoie
monitoring
chemical compositions*
ling and its i el aturns hip to tectonic movements
JAMSTECTR OEEPSEA RESEARCH the deep sea
I!・
88
may
of (he physio-
etc.) of the upwcl*
prove useful for future
191
predictions of crustal movements
or earthquakes. "A
deep sea research
laboratory" or "in earthquake monitoring system" containing the above
mentioned facilitiescould be constructed using the resources of the
"SHINKAI
2000", and it is anticipated that this shall be done in the near
future.
│。 は じ め に
感す る よ うに な っ た。
「 し ん か い20{}0」 に よ る 伊 豆 半 島 東 方 初 島 沖 の
梅 上 保 安庁水 路 郎に よ り作 製さ れた 梅底 地 形図
第177 回 潜 水 調 査 航 海 は1985 年 6 月19 日 に 行 わ れ
( 水 路213. 1980, 1963a) に よ ると ,伊 豆 海 嶺 に
た( 石 井 ・ 渡 辺, 1985a,b;
は 。大 小 さまざ ま の独 立 し た海底 の高 ま り ,及び
石 井 ・ 太 田 ,19e6 )
。
本 調 査 の 観 察 研 究 者 は 石 井 で あ り ,渡 辺 が 支 援 の
陸部 や島 部か ら 遜 続し た 海底 の高 ま りが 認め られ
た め に 母 船 「 な つ し ま 」 に 乗 船 し た。
る。 そ の北端 部 は 伊豆 大島 以 北 の 相 模湾 海 域 にま
本調 査に よ り持 ち帰 っ た地 質試 料 は 石 井 , 石 塚 ,
で及 ん で いて ,こ の海 域 か らド レッ ジさ れ た 火山
酒 井 , 原 村 ,鹿 園 。 富 樫 ,薬 袋 ,富 永 さ ら に 生 物
岩試料の岩6 学的 研究は既に公表( 葉室 ほか,1980;
試料 は松本 ,太田 ,堀 越に よ って検 討 ・ 分析 が な
葉室 ほ か。1983 )さ れて い る。
さ れ た 。 比 較 研 究 の た め の饐 卜 地 質 調 査 ・ 試 料 採
今回 の「 し ん かい20
【 X】
」によ る潜 航調 査 研 究は
集 は 櫚 西 ,匏 越 , 石 井 に よ・つて 行 わ れ た。 録 画T
上記 海 域 のさ らに 北 の伊 豆 初島 沖 で 行 わ れ た。 潜
Vの 検 討 や そ の 他 の 観 察 , さ ら に 結 果 の と り ま と
水艇 に よ り海 底 地 質 の目 視 観察 を 行 い ,現 地性 侮
めは石 井 が行 った。 し たが って多 々あ ると思 わ れ
底試 料を採 集し ,岩 石学句 ,地質学的 研 究 を行い ,
る稚 拙 な 部 分 に 関 す る 責 任 は 総 て 石 井 に あ る。
陸上 岩 石 と の比 較 研究 か ら ,岩 石 の特 色を明 ら か
潜 航 調 査 で は 山 田 章 夫 ,濱 中 利 夫 ,堀 田 宏 ,田
中 武 夫 , 橋 本 惇 の 諸 氏 を は じ め 「 し ん か い2000 」
,
にし ,こ の海 域 のテ クト ニ ク スを 論ず るこ とを も
目的 に 潜 水調 査 に臨 んだ 。
「 な っ し ま 」, 深 海 研 究 部 の 方 々 に 御 世 話 に な っ
伊 豆 初島 沖及び 近接 海 域では ,
「 し ん か い2000」
た。 さ らに 岩淵 義郎 。哇 忠 彦 ,上 田 誠 也, 茂 木誚 夫 ,
に よ る 潜航 が 既 に数 多 く 行わ れ て おり ,シロ ウ リ
中 村 一 明 , 恒 石 幸 正 ,米 倉 仲 之 ,大 木 靖 衛 ,奥 谷
ガ イ やチ ,− プ ・ ワ ー ム等特 異 な 生物 群 集か 知 ら
喬 司 ,江J11公明 ,蟹a 黷 光 ,中 村 裕 二 ,小 林 和 男 ,
れてお り(Ok utan
i and Egawa,
加 賀 美 英 雄 , 清 水 潮 ,瀬 川 爾 朗 ,平 啓 介 ,土 田 英
江HI. 1985). こ れ ら の生 物 群集 の持つ 地 質学的 意
治 , 柳 沢 文 孝 , 益I 碕 恵 , 疇 津 久 美 子, Larry
味 を明 ら かに するこ と も期 待さ れた。
Mayer. Win
ton Wightman.
1985 ;杉 浦 ・
の諸 氏 に は い ろ
い ろ 教 え て い た だ い た。 特 に 茂 木 濆 夫 氏 に は 未 公
表 の テ レ ビ録 画 試 料 の 使 用 を 御 許 可 い た だ い た。
以 上 の方々 に厚 く御礼 申 し上 げ る。
3. 海 底 地 形
今回 の調 査 は伊 豆 初島 の 東 南 東 6㎞ ,水 深1250
m の地点 か ら ,同5kl ,水 深1005m の地点 まで ,
ほば 初 島 方 向 に. 1.3kntに 亘 り行 わ れ た 。 海 底 地
2 . 目 的
形図 ( 図1 ,2 )
( 水 路 郡 ,1983a ,1983b)に よ る
海 底 岩 石 の 研 究 に は ,普 廼 , ド レ ッ ジ で 得 ら れ
と 本 調 査 域 に は ,水 深2闃∼1200m に か けて 急附
た試 料 を 用 い る が , そ の よ う な 試 料 は , 産 状 不 詳
が存在 し ,こ の急崖は伊豆半島 東部 の陸 卜部 か ら,
であ り ,陸上 調 査 での転 石 に当 たる。 筆 者等 は 永
そ の 周囲 の 水 深200m の陸 棚 部 に かけ て の比 較 的
ら くト レ ー
,ジ試 料 を 研 究 し て き た結 果 , 地 質 学 的
平 坦 な面 と ,同 じ く比 較的 平坦 な 水 深120【】
m から
産 状 の明 ら か な 現 地 性 の 海 底 試 科 研 究 の 必 要 を 痛
1500m ま で の相模 }ラフ の底 面と の境 界部 に 位 置
j92
JAMSTECTR
oEEPsEA RESEARCH ・│!k
8s
図 1 柵 模 湾の 海 底地 形図 ( 洵│:al安 斤水 路 部,1 卵3a )と現 生 岐ぴ
化 石 シロ ウ リガイ の・ 圸【I 蛤G 年6Jj191・l以li 】
。
Submarine t Q
po
gr;lphic map ol Salami Bay
( HydrographicDeparlme111
, M.S.A.IS3a
distribution of living and fossil C
)Wilh
sblμsg砂a
( kn
own bef・re 19 )
uIle,】SS )。
して い る。 石 橋(19?6 )は この急 磑 部 を ,西 相 模
豆 大 島 北 西 部 か ら 伊 東 沖 に か け て 約50 あ り ,曩 に
儁断 層と 呼び ,こ の場で 新 たなプ レ ート境 界 が生
行 く ほ ど 海 底 火 山 の 密 度 が 減 少 す る 傾向 に あ り ,
疚しつ つ あ ると い う作業 仮説 を提 出 し てい る。 さ
陟 卜 部 の 東 伊 豆 単 成 火山 群 で の 傾『匈と同 様 で あ る
らにこ の 海域で は ,水路 部( 歌代 ・ 岩 淵 ,1971)
( Hamur
・ . 1985) 。 上 記 海 底 火 山 群 の 北 端 部 の山
や東 大 海洋 研 ( Kcn
g et al,。1984)ほ か に よ る
体 を 葉 室 ほ か (1983 ) に し た が い 図 2に 示 す 。 こ
畄続音 波 探 査紀 録 かあり ,い ず れ も多 数の 東 鰭 ち
の 海 底 火│││群 の 最 北 端 の 海 山 A I か ら 潜 水 調 査 域
刀断 層 を 報 告し て い る。
ま で は 約4.511 離 れ て い る 。 し か し 現 在 ま で の と
一 方 本 調 査域 の やや南 に は ,東 伊 豆 沖海底 火山
鐸( 葉室 ほ か ,1980 ;葉室 ほ か ,1963)が 分布 し
ている。 海底 地 形 か ら判断 し た火山 体 の數は 。伊
JAMSTECTR DEEPSEA RESEARCH 119*8?
こ ろ ,漸 亅亅AI か ら は 試 料 採 集は 行 わ れ て お ら ず ,
こ の 高 ま り の 成 因 は 不lllで あ る 。
今 回 の 「 し ん か い2000 」 の 航 跡 図 の 概 略 を 図1
193
19 4
JAMSTECTR
DEEP SEA RESEARCH ・ 9洳・
と 2 に , 詳 細 を図 3 に 示 し, A. B. C. … 各 々
の位望 及び 深度を表 jに示し た。 ただ し図 1,2
4. 海 底 観 察
今回 の 潜航 調 査 は ,時間的 制 約 もあ り ,西相槓
の航跡 は図 3 の航 跡 の位 置 を基 に記 した もので ,
湾 断 層 の 基 底 部 の 1測 線 に 限 って 行 わ れ た。 先 ず
水深は両 者 の圜 で必 ずし も一 致して い ない。 図 1 ,
相 模 ト ラ フ 平 坦 部 の 西 の 壻 に 着 底 し ,崖 の 最 深 部
2に は新 た に 発 見さ れた 海 底 溶岩 流( 田中 ほ か。
か ら , 浅 部 に 向 か っ て 観 察 を 行 り た 。 こ の問 , 玄
1986)を も示 す。 なお潜航 直前 に母船「 なつ し ま」
武 岩 質 ∼ 基 性 安 山 岩 賀 溶 岩 を 3試 料 採 集 し ,柱 状
のXBT装 置 で 測 定 さ れ た 。 潜 航 海 域 の 水 温 の垂
採 泥 を 5本 行 い , シロ ウリガ イ の群 生地 か ら生 き
直 分布 を図 4に 示 す。
た シロ ウ リガ イ4個 体 とカ サガ イ| 個体 。さ らに
2枚 貝,巻 貝等 の幼 生多 数を採 襲 した。
以 下 に潜 航 調 査記 録 を 示す。 な お 楢航中 の ,深
度 ,水 温 ,塩 分 濃度 の記 録 を表 2に 示す。
60 年 度 第 5回 潜 航(Dive 177
)
潜航 年月 日 :1 s5 年6 月19日
潜航 詞 姶lta: 北 緯35 ° 00.0’,東鰹13g ° 13.5'
ト ラ ンスポ ン: 北 緯3S ° 00.j102
″,
ダ ー設 罰点 東径13r 13.450'
蒭 底 予定 点
:北 緯35 ° 00.0’, 東 経139 ° M.C
「
盾 底 点 :北 緯34 ° 59.93? 。東経13r 13.997 ’
離底 点: 北 緯35 ° 00.425气 東経13r 13.50(y
乗船 者 :オ ブ ザ ーバ ー(観 測 者 )石 井 輝秋
潜 水 船 船 長 内 田 徹 夫
潜 航 士 桜 井 利明
ス イ マ ー 高 橋雅 彦
鈴 木晋 一
母 鉛 「 なつ しま 」で の支援 者渡 辺正 哨
ノヽツチ 閉 鎖 時 刻:09
時36 分
潜 咄jll始 時 刻 :09
時58 分
浮 上 時 刻 : M 時50 分
ハ フ チ 開 放 時 刻:
15&317 分
潜 航 時 Ⅲj : 4時 閥52 分
( 通 算 潜 航 時 間: 730
時 問45 分 )
ハ ッ チ 閉 紬 時 間: 5
時│哨│ 分
巷 底 時 刻 :11
時 胴 分 ( 水 深1250m
離 底IS 刻 :141512
分 ( 水 深1005m
)
)
海 底 滌 在 時 間 : 3 時 間08 分
降 下 時 間 : 1 時 間 ひ6分
平 均 降 下 速 度 :18.94m
浮 上 時問 : 01
/分,
(0.316m
時倒38 分
平 均 浮 上 速 度 :26.45m
図 4 $
( 水 平 移 動 直 線 距 離:1170m
水 鵬 皿ll'(
分 布図
l)ive 177.
JAMSTECTR DEEPSEA RESEARCH liW8
/秒 )
)
最 大 潜 航 深 度 :1250m
slrib1111011 0r waier
lemperullll'e I) V χ BT ai tlle
/分,
(0.441m
水 平 移 動 距 雌 : 韵1300m
177『.・jl
搬 航 海 域 の XBT に よ る
Fi 応 4 Vertical di
/秒 )
sile or
海 象 状 況 : 天 候 c.風 向NE.
SI 力 2 . 波 浪 1 。
う ね り I ,袒 捏7浬
j郊
表 2 第177 回 潜航の 課度 . 水君 . 觴分 温度 の 紀 録
Ta
b
le.2STD
着艦a の海 底 状 況:底 質
(Salinity − Temperature ・ Depth 「
) ecords of Dive 177.
灰緑 色の 軟 泥 .視程
方向 に 緩 く下 が っ てい る。 視 程 は 6 m ,水温 は
6 m ,水 温2.55 ℃. 潮 流200度 方 向
2.55"C> 潮 流 は200° の方 向 へ ほ ぽ0.1 ノ ット 。
へ 約0.1 ノ ッ ト
柱 状採 泥 を 2本 行 う。 1本 目 は 成 功 , 2本目 は
や や不 成功 。 そ の 後 コ ー ス285° で 航 走開 始 ,
111匐4分( 地点A,ぼF 同 様) 看底 ,水深1250m 。
海 底表 層部 は灰緑 色 の軟 泥。 生 物 に よ ると思
わ れる大 小さ まざ まな 巣 穴 ,足跡 等が 認 め ら れ
る。 顕 著な リップ ルマ ークは認めら れな い。80°
j96
約0.5/ フ ト( 秒 速25cl )で 進 ん だ。
11時26 分( B) , 深 度1239m
, コ ー ス32
{}
゜
と し330 ° へ 進 む 。
│】
時37 分(C).
深 度1223m.
JAMSTECTR OEEPSEA RESEARCH
コ ー ス310 °
19 貼I
と し280 ° へ 進 む 。
て 、 その中 に 生 貝が 散 在 して い るの が認め ら れ
こ の 間 ,梅底 は 非常 に 緩 やか な 上 りで ,底 質
た ( 写 真l b. 1 c. I d , 2a,2c ) 生 貝 は
は 変化 な し 。細 長 い足を 持つ 白 色 の 大型 の ヒ ト
赤 榿 色の水 管 を 出し ,そ の大半 は黒 い 砂粒を身
デ 。灰 色の底 ダラ。灰 白 色の ウナギ,赤 い ヱピ ,
大 型 の オ タマ ジ ャ クシよ う の魚 ( 底 ダラ の幼 生
に ま と い ,半身 を泥に 埋 め て立 って い た( 写 真
ld )
。
か ?)等 か時 々観 察 さ れ た。 巣穴 の 大 きさ や量
貝 の 群生地内 からマ ニ ピ ュレ ー タ ーに より ,
( 単 位面 積 あ たり の巣 穴 の数 )の顕 著 な変化 は
岩石(R01 ) の採集 を 行っ た。 挑 んだ 岩 石 が大
み ら れな か り た。 や がて シロ ウリガ イ の死殼 が
き す ぎた ため (124009 ,275×185 ×18
【】
mm,
点 々 と 見え て きた。 貝 は合弁 の まま上 方 に詞 い
写真2a 参 照 )か な り の時 間を 費 した が ,岩石
て ,泥 に半 分 埋 まっ て い る もの が多 か り た。洵
を掘 り出 す時 に で きた深 さ20chの穴 の底 も,貝
底 の 顛斜 は 次 第 に傾 きを 増し て きた。
殼 片を 含む 黒 色砂 質 シ ルトで あ ること か確 認で
11B$44分(D)
,誨度1210m 【泄滌3S ° 00.077,
東 経139 ° 】3.693' )。
き( 写 真2b )有 意 義で あ・つた。 こ の黒 さ の原
因 が , シロ ウ リガ イ群 柴を 支え てい る栄 養 源と
突然 前 方 に 南北 に延 び る 急崖 が 現 わ れ ,塵 の
直 下に ,虚 に沿 っ て 南北 に 延び ,約8 mx
4 m
関 係す る物 質に起因 する のか ,生 物 の生 活 の結
果( =老廃物の蓄晴 )であ るのかは不明 であ る。
の広 がりを 持つ シロ ウ リガイ の群生 地 を 発見し ,
し かし, 我 々 の 作業 を 興味 深 げに 見守 って い た
観 測 のた め 着底 し た。 こ れ は1984年 に こ の両 域
戡 匹 の ヱソ イ パ ラ ガニ( 写 真2c ) が,黒 い 砂
の水 深1130∼1000m の地 点で 初め て 発 見さ れた
拉 を 足で 掬 い ,囗 に運 んでい た ので ,ガニ の エ
群 生 地 ( 杉 浦 ・ 江 川. 1965, Okutani and
サと なり う る物質 が 含まれて い るので はな い か
Egawa,
と 考え ら れ る。
1985) よ り ,深 い 地点 に あ る。
貝 の 分 布域 の底 質 は暗 灰 色∼ 黒 色 の砂 質 シル
エ クマ y型 採 泥器 に よ る試料 採覆 と ,柱状 採
ト で そ の 上を 白 い 粉状 の物 質 が 薄 く被 っ て いた
泥 器に よ る採 泥 を行 っ た が ,貝 の死 殼があ るた
( 写 真l c , 2a ) あ た か も ワ ラを 燃 し た 焚 き
め 採 泥 器が 刺 さ らず ,試 料 はあ まり 裸築で きな
火 の跡 , また は黒 い庭 土 の上を 溽 く初雪 が 覆っ
か っ た。 マ ニ ピ ュ レ ー ターを用 い 3個の シロ ウ
て い るよ うに 見え ,周 囲 の灰緑 色 の シ ルトと の
リガ イ試 料 を採 匐 し た。 シロ ウ リガ イの 貝殻 は
墻 は明 瞭 で あ っ た( 写真la )
。 白 い粉状 の構 成
中央 部 が摶 いた め , マ ニ ピ。 レ ー ダーで抉む と
物 として は,梅水 から沈 着し た( ジプ サ ム等 の)
砕け て し まい ,完 全な 図 体の採戔 は困 難であ っ
無 機 物 質 ,また は 大・ に 繁殖 し て い る バ クテ リ
た。
ア等 の有 機 物 質 の二 つ の可 能性 が 考 え られ る。
以 上の 作業 。観 察 の外に 船内 からの写輿撮 影 ,
採茹 した堆 霤 陶中に は白 色物 質 は見い出 せな かっ
ビデ オ撮 影 も行 っ た 。こ の地点 で 昼 食 。小用 を
た の で ,前 者 の 可 能性 は 低 い と 考え られ る。 群
済 ま せ約 1時 間16 分 後に 現 場 を離 れた。
生 地 の内 部 は 勿論 ,周辺 部 で も東 太 平洋 海 瞋で
次に こ の間 の水 温 変化 を 検討して み る。 潜水
報 告 さ れ て い るよ う な熱 水 の噴出 等 は 見ら れ な
誕 上 ,高さ 約 3m に 設置さ れて い る水 温計 の記
か っ た。 潜水船 の上 部に 設 置し てあ る水 温 計で ,
録 に よ ると ( 表 3 ),群 生 地 に 到 着後 の 5分間
水 温 のわ ず かな 上 昇 が 検 出 さ れた ( 後 述 )
。群
の平 均 水 温は2.6(M℃ であ り 。群 生 地を 離 れ る
生地内 に は ,幾 筋 か の割 れ目カ £
存 在し 。写 真1 b
直 前 の 5 分 間 の 平 均 水 温 は2.626 ℃ で あ り た
で は エソ イ パ ラ ガ ニ(Paralomis
( 表 3)
。 し た が っ て こ の間 に 約0.02で の水 温
mulxis
p&s )
か頭 部 ( 向 こ う側 )を 割 れ目 に 突 っ 込 み ,摂 餌
上 昇 が記録 さ れた こと にな る。 群 生地 周 辺 の水
活動 を して い るよ うに 見え る のは 興 味 深い。 割
温 は群 生地 内 の水 温 に 比較し て ,0.02℃∼0.04
れ目 に 沿って 上 昇し て くる 物 質 の 存 在を 示 唆 し
℃ 低温 を与 え る。特 に 群 生地 を 離 れた 直 後 の5
て い る のか もし れな い 。 な お こ の ガ ニ は ヤド カ
分間 の 平均 水 温 が ,水 深 が浅 く な ったに もか か
リの 仲 間 な ので 足が 6 本し か み えて い な い。 貝
わらず ,0.02℃猫度 低ドしたのは注目に
’
靤す る。
の群 生 地内 は 貝 の死 殻 で ピ ッ シリ埋 め られて い
群 生 地内 に 陥船巾 に撮 影 し たテ レビ の影 像に よ
"AMSTECTR DEEPSEA RESEARCH・│!1
卵1
j97
表3 シロウリガイ群生地周辺での水温変化
ため に 船 の前 頭 部 が崖 に ぷつ かっ た り 。露 頭 か
Table. 3 Variation of water lemperatur
e near
連続しな いために瞬時 に通過 してしま っ たり で ,
Calyμogena colony.
露頭の観察,試科採集は思い通りにはできなかっ
た。
13時18 分(G),深度1165m,
コ ー スを320°
と す る。
13時25 分(H ) ,水 深1130m 。
岩石試料採集。翦底せずに急崖からマニピ。
レ ーダ ーで 角礫 (R2 )を 採 集。
13l$35分(l)。 深度1100 m。
大 量 の シロ ウ リガ イ の死 殼を目 視 し た が ,生
貝 は 見 ら れな かっ た。 先 の群 生 地と は 異 な り ,
谷 地 形を 埋 め た二 次的 堆積 物 中 に 貝 の死 殼 が 合
ま れてい るよ うに みえ た。
13・徊6 分(J ),深 度1050m 。
マグマ の流 れた 様 子 を良 く 保存 し て い る成 層
し た玄 武岩 質( ?) 溶 岩 流( 写 真2d )を 観 察
し た。一 部 は枕状 溶 岩状 を 呈 して い た 。溶 岩上
に は数匹 のエソ イ パ ラ ガ ニ が見え た。
】3
時 54 分。 深 度1030m 。
急崖 で鞏 大の エソ イ パ ラガ ニの群を観 察 し た。
1㎡当 り 最 大10∼15 匹程 度 のガ ニ が 群 れて い た
が,そ の理 由は 不 明 であ る。
13畤56 分(K),水深1010m 。 岩 石 試料 採 集 。
急 虚 か ら頭 を出 し てい た 角 礫( R 3 )を ,着 底
ると ,海 水 の 流 速 は0.1ノ ッ ト( =秒 辿5Cl )
以 上は あー, たと思 わ れ るので ,船 体から 出 る 熱
に よ る水 温 の上昇 と は考 えに く く ,停船 岫 の水
せずに マ ニピs レー ダ ーで 採集 。
M時12 分(L )
。離 底 ,水 深1005m 。
こ の 地点 で 観 測 終了 予定 時 刻 と なっ た ので,
温そのものが高かったと考えるのか妥当であろ
着底 し 柱 状採 泥( 底質 は 灰緑 色 の砂質 シルト )
う。一 方 生 物群 集 は梅 底深所 か ら湧 き出 して く
を 2本 行・つた 後 ,浮 上 を開 始し た 。
る栄 養 源を 含む 湧水 に よっ て 支え ら れて い ると
考え ら れ て い る( 後 述 )
。 し た が って 上 記 のよ
うに こ の地 域 の水 温 が周 囲に 比較 して ,やや高
5 . 採 集 さ れ た 試 料 につ い て
今回 の潜 水 調査 で は ,図 3に黒 丸 印 で示 し たA,
温であ ると いう こ と は ,海 水よ り も温度 の高い
D ( ―E). H. K. L の 5 釶 点 で 海 底 試 料 の 採
湧水 の 存在 を示 唆 し てい ると 考 え ら れ る。
鰛を行 っ た。 A地点 で は柱 状 採 泥 器 に よ り 堆 積 物
13時00 分(E )離底 。
の採集 を 2回 行った 。D( =E)地点 で は マ ニ ピ 。
シロ ウリガ イ群 生 地 の全 体像 及び 周 辺 の観 察
レ ー ダ ー, エ クマ ン採 泥 器 。柱 状 採泥 ■ に よ り ,
を す るため に離 底 し たと こ ろ ,巻 き上 げ ら れた
岩石 。堆 積物 ,生 物試 料 の採 集 を 行 っ た。 さ ら に
堆積物により視 界が利かな くなり観 察 不能に なー,
│・│
とK地点 で は マ ニ ピ ー レ ーダ ーに よ る 岩 石 試 料
た。 コ ー スを北 々 西 とし 現 場 を離 れ ,急 崖を 鰒
の採 築 ,L地点 で は柱 状 採 泥 器に よ る堆 積 物 の採
察しなから0.5ノットで進んだ。連続した急崖
襲 を 行 り た。 A,D,L地 点 で は 翦 底 し て 作業 を
が続き途中白色の物質から成る堆積層,火山岩
行 っ た が ,│・I
とK地点 で は ,着 底 せず に 作業 が で
の 角礫 か露出 す る匐 等を 覦 察 した。 斜 面が急 な
きた ため に 。比鮫鈞U 剞1で試 科 の採 集が で きた。
JAMSTECTR DEEPSEA RESEARCH '
h>sn
裏4a 第177回潜航で採集した岩石試料
Tab
le.4a Rock samp
】
es collected during Dive 177.
表4b 第 177回潜航で採集した堆積物試料
Table. 4b Sediments collected during Dive 177.
表4c 第177回潜筑で採集した生物試料
Table. 4c Biological samples coIlecled during Dive 177.
採 集 した 岩 石 ,堆積 物 ,生物 試料 の概要 を 各 々
り取った試料の硫黄のδ`S値は-6.5‰で。普
表4 a , 4 b, 4c に 示 し , 毋 船 上 に 回 収 し た 直
通の 海 水( +20 ‰ )や ,火 山 岩( 0‰) に 比 較し
後 の採 集試 料 の全 体 を 写真3a に 示 す。 左 端 のバ
て軽く ,海水と平 衡に あ る硫化 鉱 物 では 瞹明 で き
ケ ツ の中 の円塔状 のア クリルの筒 が柱状 採 泥■ で 。
ない。 さ ら に こ の 試 料 を100 ℃ の 温 水 で 洗 浄 し た
写 真 から も分 か るよ うに ,1本 を除 いて ,試 料回
ものに は ,同 位体異常 は み られな かっ た( 分 析 者 。
収状 況は大 変 悪 い。そ の左 がエ クマ ン採泥 器で ,
鹿 園 )。 さ ら にR 01 の 表 層 部の チ ップ を 敵 と 共
中 に は 写 真 4a,4c, 4dに 示 す 保 存 の良 い シ
に, 煮 沸 し た と こ ろ, H.S の 臭 い が し た こ と
ロウリガイの生体(生物試科番号177B01)。そ
( 観 察 者 , 酒井 ),長 期間 空 気中 に 放 置 したR01
の他 が入って い る。左 端 のビニ ー ル袋 内は ,母船
の 表面 に 。淡黄 色の 扮 末 が 析出 し た こと も硫 化物
上 で の試科回 収時 に ,柱 状 採 泥 器 か ら流出 して し
の ため と 考 え ら れ る。以 上 のこ と から生 物 起 源 の
まった堆積物試料I77 s3と,洗い出しに使用し
硫 化物 の 存 在 が 強く 示唆 さ れ る。 そ れ らの 生 物 と
た 海水 と であ る。
し て は, バ クテ・リ ア等 の 微生 物 が 考え ら れ る。
5a 岩 石 試 料
表5a に 3 個の 火 山 岩 の 主 成 分化 学 組 成 を示 す
採集した3個の岩石試料(表4a)はいずれも
( 分析 者 は原 村 )
。 い ず れも ソ レ ア イ ト質 の ±磁
基性安山岩∼玄武岩質溶岩の角礫で,採集直後及
鉄 鉱 十普 廼師 石 十斜 方輝 石 十斜 長 石玄 武 岩∼ 玄 武
び約半年後の様子を,それぞれ写真3と写夷4に
岩 質安山 岩 で ,互 いに同 源の 可 能 性 が高 い。 こ の
示 す。 採 築時 は写 真 3bに 示 すよ う に 暗灰色∼ 黒
付 近の陸 上 か ら報 告 さ れて いる 鮮 新 世末 期 の 網1弋
色を呈しており,中でもシロウリガイコロニー内
玄 武岩 類( 久 野. 1952) の玄 武 岩( 表5a ) と 比
(D地点)から採集した試料(177R01,写真3
c. 3d. )の表層部数ミリの皮殻部は,黒さか
較 す る と. TiOi, MnO.
NaiO, KtO, P,0*
の 値 が 低 く ,AI,
0 , が 高 い。 初 島 東 部 に 分 布 す
著し か っ た。
る同 時期 の 初島玄 武 岩類( 久 野 ,1952) と は斑晶
試料R Ojは写真3cとほぽ同様な上下の位置
組 み合 せ が 異な っ て い る( 公 表さ れ た 全岩 分析 値
関 係で ,そ の約 7∼ 8割 が堆 積 物中 に 埋 まっ て い
なし)
。 し た が っ て 海 底 試 料 は 上 記陸 上 試 料 と同
た も のを 堀 り起 こ して 採 集し た も ので あ る。 そ の
源であ る可 能性は少なく,採 集地点 から考 え 。 こ れ
た め岩 石 の 表面 に は多 く の底 生 生物 の付 着が観 察
ら より も 古 い 火山 活 勲に 由 来 す る 可 能性 が強 い。
さ れ ,写 真3d で は 褐 色 を 呈 し 網目 状に 迎 続 す る
試 料R02
及 びR 03 の 採 集 地 点 は い ず れ も 急
ゴカイ の巣と ,淡 青 色を呈 し 気泡状 に点 在す る 生
崖( 水深 は そ れぞ れ1130m,
物 が観 察さ れる。 一 方 ,崖 鱧 状 を呈 す る急峻( 割
の 原斜面 と は考えにく い。 こ の急 塵は 溶 岩の 喰出 ,
れ目 が 著し く発達 し た厚 い溶 岩 流 か ?)から 採 集
固 結 後の 地 殻変 動 に よ る断 層 面と も 考え ら れる。
した他の2試料R 02とR 03には生物の付着は
し た がっ て 岩 石の 噴 出 年 代 を 決定 す るこ と は ,急
み られ な かっ た。
崖 す なわ ち 西 相模 湾断 層 の 形 成年 代 を知 る上 で 大
こ れ ら の岩 石試料 を 空気中 に 放置 し た とこ ろ ,
時 問 の経 過と と もに 黒 さ が 失 わ れ 。約 半 年後 に は
1010m)
で ,火 山 休
変 重 要で あ る。 なお 試 料R 01 は 急 応 か ら 由 来 し
た と 考え ら れ る。
写真4に示すように灰∼暗灰色を呈するようになっ
図 5 に示 し た上 記 3個 の 火 山岩 の 希土 類 元素 絹
た 。 特 にR 01 の 色 の変 化 が著 し く , 表 層 部 數 ミ
成 は ,い ず れ も蕃 性 の 鳥 弧 性 ソ レ ア イト 質 溶 岩 の
リの皮殼部は,黒色から淡褐色∼灰色に変化した。
性 質 を 示 す 。 そ し てR 03 のCe の 異 常 ( や や 低
こ の 色の 変化 は 還元的 環 境に あ った試 料 が ,空 気
い ) を 餘く と 互 い に平 行 な パ タ ー ンを示 し ,マ グ
中 で 酸 化さ れ脱 色さ れた ため と 考 え ら れ る。 そ の
マ の 分 化に つ れて の 希土 頬 元 素の 濃 集を示 して い
原因 と な る物 質 とし て は , バ ク テ リア等 の生物 と
ると 解 釈 で き る( 分析 者 は 富 樫・ 藁 袋 )
。以 上の
硫 化 物 等 の鉱 物 の二 つ の可能 性 か考え ら れる。 顕
こ と から ,こ れら は同 源と 考 えて 差 支え な い。
鐓 鎰 やEPXMA
に よ る観 察 で は , 色 の 変 化 の 原
因 と な るよ う な 硫化 舵物 は確 認 さ れな かっ た。
-一
方 岩 石試 料177R OI の 表 面 の 風 化 部 か ら 削
洳り
5b 堆 糾 物試 料
表4b にDi ve177で 採 集 し た 堆 積 物 試 料 の 概 要
を 示 す。 試 料 採 集 は エ ク マ ン操 泥 器(SE ) 及 び
JAMSTECTR DEEPSEA RESEARCH I
りs
・
衷5a 第177 回 潜航 で嬢巣した火 山岩と網代玄武岩類の主 成分化学組成。
Major chemistries of volcanic rocks from Dive 17? and Aziro Ba
salt Group
j。磁鉄鉱。普通輝石,シソ輝石斜長石,玄武岩質安│。1」岩。相模湾初鳥沖の水深1210
m の 海 庭( D点 )。 分析 者 : 原村 寛 ( 未 発 衣)
2.普通輝石,古銅輝石,斜長石玄武岩。相模湾初島沖の水深|】30mの急崖(H点)。
分析老:原村寛(未発表)
3.磁鉄砿。普通輝石。シソ輝石,斜長石安山岩。相模湾初島沖の水深】010mの急
縊( K 点 )。 分析 者: 原村 寛( 未 発 表 )
4.
シソ 押 石。 普 通 輝 石, か ん ら ん 石玄 武岩。 網 代玄 武 岩類の 枚 合溶 岩 流 斑状 部。 駟
代南東,立岩の海岸。分祈者:田中専三郎(Kuno,)933)。
5.無斑晶安山岩(斜長石・シソ卿石斑晶を少量含む)。網代玄武岩類の複合溶岩流
甎斑品部。網代南東。立岩の海岸。分析者:田中専三郎(久野。1963)。
6. 無 斑晶 安山 岩。 網 代 玄 武 料 類の 溶 岩。 熟 海 市 初島 北 西 岸。 分祈 者: 東 京化学 工業
研 究所 (Kun
o et al.,)957 )。
JAMSTECTR D£EPS£A RESEARCH ・1988
201
図 5 第177 回 潜 航 の 地 質 試 科 の 希 土 類 元 累 分 析 値 ( 分 析 者 , 富 樫 ・ 薬 袋 )。
Fi・ 5 Rare eait
l
l element analyses
collected during Dive
orgec
】ogical samples
】?7
( Ana
ly 弑. Togashi and Minai
)。
表5b 第177回潜航で採集した堆積物と池子層堆積物の主成分化学組成。
lible.5b Major
bulk chemistries of sedi
・ents fr
・m Dive 177 and lkego Formalion 。
1。 灰緑 色 凝灰 質 砂質 シルト。 相 模 湾 初島 沖の 水深1250m
の 湖 底( A点 )。
2.黒色凝灰貿砂鬟シルト。相模湾初口沖の水深1210mの海底(D点)。
3.灰緑色凝灰質砂貿シルト。相模湾初島沖の水深1005mの海底(L点)。
4.淡褐色凝灰質砂質シルト。神奈川県逗子市(図1)。シロウリガイ化
石を 含む 地 層の 基 質 部。
純:X線マイクロアナラ4ザーによる分析(分析者,石件)。詳しくは
本文 参 照。
2θ2
、JAMSTECTR
DEEPSEA RESEARCH :1988
柱 状│采泥 器 5本 で 行 っ た が , 後 者 で の 回 収 量 は 1 試
十 分な 有 機 物 の供 給 かあ る とは考 え られな い ( 太
科 (SB ) を 除 く と 僅 か で あ っ た 。 供 給 源 で あ る 腔
田 ほ か ,1987 )
。 した が って 後 者 の可 能性 が高 い
か ら の 距 離 が近 い た めに 。堆 積 物 が 粗 く ,採 集 が困
と考え ら れる。 先 に 述 べ たよ うに , シロ ウ リガイ
雛 な た めで あ る。 前 途 し たよ う に シ ロ ウ リ ガ イ の 群
分 布壕 の底 質が 略 灰 色∼ 黒 色 砂質 シ ルトで ,そ の
生地内の底質は細嫐を含む暗灰色∼黒色の砂質シル
黒 さ の 原因 を 湧 水 に 支 え ら れ た 虞 喩 生 物 由 来 の 有
ト で 周 囲 の 灰 緑 色 の シ ル ト よ り は 粗 粒 で あ る。
機 物 ( 死 骸 を 含 む ) に 求 め れ ば ,周 囲 の 灰 緑 色 の
今 回 の調 査 の , は じ め の 着 底 地 ( A点 , サ ン プ ル
Na177SB
) と 離 底 地 (L 点, 177S 3
ウ リ ガ イ 群 生 地 内 ( D 点, 177SE)
)及 び シ ロ
シ ル ト と の 境 界 が 非 常 に 明 瞭 ( 写 真 la ) な の も
よ く理解 で きる。
で 採 築 し た堆
5c. 生 物 試 料
表4c
禎 物 の 主 成 分 化 学 組 成 ( 測 定 者 は 石 井 ) を 表 5b
に 本 調 査 で採 集 し た生 物試 料 の概 要 を示
に示す。これは,堆積物を風乾後細粉とし,イリ
す 。 い ず れ も シ ロ ウ リ ガ イ 群 生 地 内 (D 点 ) で 採
ジューム箔ヒーター上で約1300℃に加熱,ガラス化
集 し たもの で あ る。 カ サガイ以 下 の小形 の貝 類は
(Nicholl s,1974 ) し 東 大 海 洋 研 のEPXMA.
エ ク マ ン採 泥 器 で シ ロ ウ リ ガ イ を 採 集 し た 際 に 堆
JCXMA733
で 測定 し た も ので あ る。 同 様 に し て
積物中に混在して採集されたものである。なお写
求 め た シロ ウ リ ガ イ 化 石 を 含 む池 子 層 ( 後 述 )堆 鞘
真lb
物 の組 成 を 表 5b− 4 に 示 す 。
れる。これらの生物試料については既に幾つかの
3個の海底試料は互いに類似した組成を示し,
及 び 写 真 2c( 矢 印 ) に カ サ ガ イ が 認 め ら
報 告 が な さ れ て い る (Ho
rjkoshi and lshii, 1985;
池 子 層 の も の に 比 べ Na,0 , K,0 , CaO が 多 く
堀 越 ほ か. 1986 ; Horikoshi, 1987 )
。 シロ ウ リ
A】,
01,M nO か 少 な い 。 Na2
0 と KzO が 高 い の は
ガ イ の 生 体 の 貝 殻 (177 Bjl
海水 由 来 の も のを 含 む た め と考 え る と ,全 て 互 に
年( 測 定 者は 松 本 )と求 まっ た。 こ れは こ の付 近
よ く似 た基 性 安 山岩 貿 の組 成 を 示 し ,さら に 先 に
の深 届 海 水 の年 代 に等 し く, 分別 が 小さ い と する
述 べ た海底 火山 岩試 料 と もか な り似 た傾向 を 示 し
と ,貝 殻 が深 層 海 水中 の炭 素で 形 成 され た ためと
て い る とい え る。上 述 し たよ う に西 相 模湾 断 届出
考え ら れる。
)の1゛
C 年 代 は1800
の基底部及び中部から採集した堆積物試料には大き
な 差 異 が み ら れ な い こ と か ら ,堆 棚 物 の 供 給 源 は 崖
6. 相 挾 湾 周 辺 の シロ ウリ ガ イ と 地 質
の上 流 方向 つ ま り ,東 伊豆 方 面 に あ る と 考え ら れ る。
6a. 現 生 シ ロ ウ リ ガ イ 群 生 地 と 梅 底 地 質
上 記 堆 積 物 試 料(177SE
と177S 2
本 調 査以 前 の 相 膜湾 で の現生 シロ ウ リガ イ採 集
) の希 土
類元素の分祈値をも図5に示す。重希土は上記火
観 察 地 点 を 表 6 に 示 す 。 シ ロ ウ リ ガ イ は1955 年 に
山 岩 試 科中 のも の と ほぽ 等 しい濃 度 を示 す に もか
城 ヶ 馬 の 南 西 約8k ・ , 水 深750m
かわらず,軽希土はやや濃集しており,左上がり
地 点 (図 1 ) か ら 蒼 麌 丸 に よ る ト ロ ー ル で 数 個 体
の パ タ ー ンを 示 し て い る 。 今 後 陸 上 試 科 と の 比 較
の 遺 骸 か 採 集 さ れ た の が 最 初 で あ り 。 翌56 年 に も
が 望 まれ る。
同 一 地 点 か ら , さ ら に 数 個 体 採 集 さ れ\Calyp£ogena
シ ロ ウ リ ガ イ 群 生 地 内 の 堆 望 物 試 料177SE 中 の
(底 賀 は泥 ) の
(Cal 即 ε
・粐 na ) s
o芦 ae( MuXa㎡ (jSj7 ) ( 新
炭 素 の 含 有 量 は0.75 % と か な り 高 く , そ の ∂・'Cm*
種 ) と し て 報 告 さ れ た(Okutani,
値 は-27.8
に 相 模 ト ラ フ 中 軸 部 朿 醂』
,水 深1600m
‰ ( 測 定 者 は 石塚 )で ,現 在 の 海 水
1957) 。 さ ら
(底 貿 は砂
( ≒ −20 ‰ ) と 比 較 し て 軽 い 。 そ の 炭 素 の 起 源 と
質 シ ル ト ) の 地 点 ( 図 1 ) か ら 泱 育 丸KT82-13
しては陸上産生物(≒ 30‰)または軽い炭素を
航 梅 の ト ロ ー ルで 数 個 体 採 集 さ れ て い る ( 太 田 秀 ・
含む海底からの湧水により形成された底生生物と
土田 英 治
い う 二 つ の 可 能 性 か 考 え ら れ る。 こ の問 題 は シ ロ
ウ リ ガ イ群集 を 支え て いる 有機 物 の起 原 は 何 か と
未発 表 )
。
そ の 後 ,198j1年 に rし ん か い2000j
によ る初島
いう問 題 と 直接 関 係 す る。 初島 沖 シロ ウリ ガ イ群
沖 調 査 ( 江 川 公 明 Dive 115 )で 西 相 鐃 湾 断 層 下
部 斜 而 , 初 島 か ら 直 線 距 離£}5kn. 水 深1130m に
褊の分布地か陸に近いとはいえ,写真1に示すよ
ジ
う な 高 密 度 の 人型 底 生 生 物 の 生 命 を 維 持 す る の に
プ ’ワ ー ム ( =tube wol・m s ; Vestimentifera)
JAMSTECTR OEEPSEA RESEARCH ’1988・
ウ リ ガ イの群 生 地 が 発 見され ,さら にチ ,−
表6 相模湾における裂生シロウリガイの採取観察地点(1985年6月19日以前)
Table 6 Distribution of living
C4 yμogena in the Sagami Bay
(before 19 June 1985 )
図6 相模湾内の 活断肋とマグニチ ,−ド フ.0以上の 歴史地震の縊 夬分布図
1活断層研究会.】1980)
Fiff.6 Dil riblt
iQ
n o
l active faults and epicenters of historic
earthquakes with more lha11 7.0 magnitude ill ihe Sagami Bay
rl’he Research Gr,3111
)II,r Acli
ve Faults . 1980
).
2り4
jamstectr DEEPSEA RESEARCH ・│!MK'
も 目 視 さ れ た ( 杉 浦 ・ 江JII,1985; Okutani and
Egawa,
6b. 化 石 シロ ウ り ガ イ 類 の産 状
1985) 。
三 浦半 島 北部 に 分 布す る鮮 釿世 初期 の池 子・深
次いで川奈沖潜航調査(茂木清夫,Dive119)
沢 眉 は シ ロ ウ リ ガ イ の 化 石 種{
= Calyptol
ぽena
で 西 相 換 湾 断 層 崖 下 部 の 睦 か ら の 最 短 距 離5k ・ ,
nipponica Oinomikado and Kanehara. 1938
水深1090m(中村・茂木1985)の地点でシロウリ
を 胚 胎 し ,Shikama and
ガイとチュ−ブワーム,さらに多数の断層がTV
詳 し い 報 告 か あ る。 筆 者 等 ( 鎮 西 ,堀 越 , 石 井 )
撮影されており(茂木,未発表),その主なもの
が , 相 模 湾 内 の 現 生 種 ( = Caり>ptogena so
y
(xz
1
を写裏6に示す。Div119は図2に示すように急
0kutan
i,1957 ) と の 比 較 の た め 逗 子 市 池 子 眉
)
Masujima (1969 ) に
崖の下部から上方へ向かって行われた。堆積岩を
と鎌倉市天園の深沢層(図1,6の黒三角)を観
切る垂直な断層面基部には断層線に沿って,乳白
察 し た際 の主な 産 状 を写 爽 7に 示す。 池 子 ・深沢
色 を 呈 す る 巾10c・ ∼100a・ の 帯 状 部 が 観 察 さ れ る
層 は シ ルト 質 岩 屬 と 凝 灰 質 砂 岩 層 の 互 層 で , シロ
( 写 奥6a )
。 しか も そ の帯 は 断 層 線 卜 で 最 も白 く ,
ウ リガ イ は後者中 に密 集 し ,堆 積面 に平 行 に埋没
そ こ か ら離 れるに っ れて しだ いに 色 が 繭く な る の
( 写 真7 b , d) し て 産 し 。 合 弁 の も の も多 数 見 ら
が 認 め ら れ る 。 先 に 述 べ た本 調 査 で の 観 察 等 を 考
れ る ( 写 真7a,c
慮 す る と ,白 さ の原因 を断 屆 面 に沿 う 湧水に よ 。
迪 子 層 の シ ロ ウ リ ガ イ は 共 産 稙 を 伴 わ ず ,中 深 海
て 繁 殖 して い る バ クテ リアに 求 め る の か妥当 で あ
域 (200 −1000m
ろ う 。 他 の│听 扇 面 内 に は 層 理 面 に 平 行 に 多 数 の シ
い る( 鹿 間 ・ 増 鳥 ,1969 )
。 こ れ ら の産 状 は 相 橈
)こ と か ら , 自 生 と考 え ら れ る。
)に 生 息 して い たと考 え られて
ロ ウ リガ イ の 死殼 を 胚 胎す る堆 積断 面 が記録 さ れ
湾 内 で の 現 生 種 の産 状 と極 め て良 く 類 似 し て い る。
て お り ,そ の産 状 は 陸 上 産 シロ ウ リガ イ 化 石 床
一方深沢扇では自生種が他生秡と共産する(鹿間・
( 写 真7b ,後 述 ) に 類 似 し て い る 。 一 方 や や 上 方
増 島 ,1969 ) こ と か ら , 海 底 地 辷 り の 彫 響 が 考 え
の地 点 では , 火成岩 と思 わ れ る 平面的 露 頭中 に 姨
ら れ て い る。 な お , 先 に 全 岩 分 析 値 を 示 し た 池 子
笳 も の 直 線 的 割 れ 目 が 観 察 さ れ ( 写 真6b
駟 の 凝 灰 質 砂 質 シ ルト は 逗 子 市 池 子 神 武 寺 駅 付 近
)断層
l 勤 と の 関 係 が 注 目 さ れ る 。 同t皀a で 堆 禎 岩 ( ? )
の割 れ 目 に 沿 っ て , 体 長 約30cn の チ 。 − ブ ・ ワ ー
ム( 写 真6c.
6d)
か 観 察 さ れ た。
の露頭(写真7a)から採集したものである。
シ ロ ウ リ ガ イ 類 の 化 石 種 は 三 繍 半 島J24外 か ら も
中新世・鮮新世の地層から多数の報告があり(奥
相 模 湾で は 今 まで に 音 測機 や (多重 式 )通 続 湎
谷 ,1966 ), そ れ ら を ま と め て 図 6 ( 原 図 は 活 断
浚探 査 装 置 に よ り 多 数 の 海 底 地 形 ・ 地 質 調 査 研 究
屆 研 究 会 ,1980 )に 示 す 。 そ れ ら の 化 石 種 の 中 に
( 歌 代・ 岩淵 ,1971 ;木 村 ,1976 ;水路 部 ,1983b ;
は 最 近 ノ チ ー ル号 に よ り 日 本 海 溝 の 水 深 約5700m
i 藤 ほ か. 1983 ;Kong et al.,19M
か ら 採 襲 さ れ , 新 種 と 報 告 (M4ti ・ier et al..
)か行わ れ
て お り ,そ れ ら を 基 に 断 層 の 分 布 ( 活 断 層 研 究 会 ,
1980 ) が 明 ら か に さ れ て い る ( 図 6 )
。 な お図 6
1986) さ れ た ナ ギ ナ タ シロ ウ リ ガ イ に 類 似 し た種
(.Akebiconcha
kauramurai el
㎝igata Oz&ki,
・こは 木 村 (1976 ) に よ る 伏 在 断 層 , 茂 木 ・ 望 月
1958 ) もあ り ,同 一 稙 と す る と 陸 上 地 質 を 考 え る
(1980 ) が・ヽイ ド ロ ホ ン に よ る 高 周 波 地 震 動 観 測
上 で 大変 重 要 な意 味 を 持 って く る。 なお図 6に は
で 得。た 】980年 6月29 日 の 伊 豆 半 島 東 方 沖 地 震 (M
日 仏 海 満 計 画 で 確 認 さ れ た シロ ウ リ ガ イ の 群 生 地
i.7 ) の 推 定 地 震 断 層, Kong et al. (1984)
( 01
1
1
a and Laubier, 1987
か
)
, 淡胄 丸のト ロ ー
l;重 式 連 続 音 波 探 査 装 置 で 確 認 し た 初 島 東 方 の 断
ル に よ る シロ ウ リ ガ イ の 採 築 地 ( 太 田 ・ 土 田 。 未
屬,及 び マ グ ユ チ ュ ー ド7.0E4 上 の 歴 史 地 震 の 繝
発 表 )及 び 「 し ん か い200【】」 で 破 認 さ れ た チ ュ ー
11( 活 断 層 研 究 会 ,198()
) を も 示 し て あ る。
前 述 し た 相 模 湾 内 の シロ ウ リ ガ イ の 分 布 域 の う
ち ,Di ve115 ,119.177
は 西 相 模 湾 断 層. KT82・-
3 は 相 模 ト ラ フ中 軸 部 の 断 層 沿 い に あ り. Soyo55 、
16は 三 崎 堆 東 部 の 伏 在 断 層 ( 木 村。1976
)L に 位
IIIし て い る こ と が わ か る 。
IAMSTECTR DEEPSEA RESEARCH ・1q
ブ ・ ワ ー ム の 産 地 ( 岡 村 ほ か。1986
)を も示 して
あ る(後 者 の 2地 点 は四 国 沖 )
。 さ らに シロ ウ リ
ガ イ は 沖 縄 ト ラ フ で も 白 嶺 丸 の ド レ ッ ジで 採 集 さ
れ て お り (HoIlza,1976 )日 本 近 海 の 深 海 践 に 広
く 分 布 して い る と考え られ る。 これ ら の ことは 大
型の貝化石を伴う海成層の起減を浅海に求めると
s ’
加5
い う , 従 来 の 地 質 学 的 暗 黙 の了 解 に 再 考 を 迫 ま る
卜の沈み込みを受け,中新世以降の厚い堆積層を
も ので あ る。
伴 っ て い る ( Konglt a1.j984
)
。( 八 ) 太 平 洋
プレー}の沈み込みによる島弧系火成動は第三紀
7 . シ ロウ リガ イ群 生 地 の立 地 条 件
か ら現 在 まで 続 いて お り 。海 底 火山 ,海 底 温泉 も
近年潜 水艇 により シロ ウリ ガイ ( 類 )やチ ュー
予 想 で き る 。 ( 二 )伊 豆 半 島 全 体 を 大 型 の 火 山 と
ブ ・ ワ ー 厶を 中 心 と し た 深 海 生 物 群 集 が 。 海 嶺 と
み な せぱ ,西相 模 湾断 層 下部 は 火山 体 の裾 野 に当
海 溝沿 いに 汎 世界的 に 分 布して い るこ と が確 認 さ
た り , 陸 源 性 の 湧 水 も あ り う る 。( ホ ) 今 ま で 報
れつつある(太田,1987a,1987b)。今までに報
告 の あ っ た 深 海 生 物 群 築 ( た だ しB− 3 を 除 く )
告 さ れて い るこ れら の生物 群柴 は地 貿学的 立 地 条
の中 では 最 も睦に 近 く水深 も浅 い ので ,陟 卜 か ら
件 か ら ( A ) 熱 水 噴 水 孔 生 物 群 集 (hyd rotherma
l
の 供給物 質 の影響 も大 きい と居 わ れ る。
vent communities) と (B) 冷 水 初 出 帯 生 物 群 集
東太 平 洋 海嶺 の熟 水 系 や オレ ゴ y沖 の冷水 系 に
(cold seepag ・ c
cmmunities) とに 大 別 で き ( 太
比 し て 立 地 条 件 は 榎 雑 で は あ る が ,現 在 ま で の 調
田 ,1987a )
,こ こ で は各 々 熱 水 系 ,冷 水 系 と呼 ぶ 。
査・研究(橋本ほか,1987;太田ほか。1987;酒
SI( 系 は 海 洋 底 で の火 成 活 動 の 場 で あ る , ( A−
井 ほ か ,1987 ;増 沢 ・ 半 田, 1987 ;吉 田 ・ 塚 原 ,
1 ) 大 洋中 央 海 嶺 の 拡大 軸 ( ガ ラパ ゴ ス・ リ フ ト ,
1987 ) か ら , 西 相 模 湾 断 層 沿 い で は 熱 水 活 動 の 可
そ の他 )
, ( A− 2 ) 緑 洵 の 拡 大 軸 ( マ リ ア ナ ト
能性はほとんど無いと考えてよく(橋本ほか. 1987)
ラ フ ,沖 縄 ト ラ フ ほ か ) 等 そ の 他 の 広 義 の 発 散 的
ま た上 方 より の 供給物 質 量 もこ こ の 生物 群 を 支え
プ レ ート 境 界 に 加 え , ( A− 3 ) ホ ッ ト ・ ス ポ ッ
る に は 全 く 不 十 分 で あ る 。( 太 田 ほ か. 1987)
ト(未報告)や(A−4)島弧(未報告)性海底
た が って こ こ の 生 勧 群 集 は , 存 在 が 実 証 さ れ た 冷
火 山 も 考 え ら れ る。 冷 水 系 は 而 洋 プ レ ート の 沈 み
湧 水 系 ( 増 沢 ・ 半 田. 1987 ; 吉 田 ・ 塚 原 ,1987 )
込 み の 場 で あ る , ( B− 1 ) 島 弧 及 び 活 動 的 大 陸
に よ り ,化 学 合 成細 菌を 介 して 支え ら れて いる 生
緑 辺 鄙 の 海 溝 陸 刪 付 加 帯 上 ( オ レ ゴ ン沖 , 日 本 海
態 系 で あ る。( 太 田 ほ か ,1987 )こ と が , 確 実 視 さ
溝 ,そ の 他 ) と (B −2
れ る に 至 って い る。
)非活 動 的 大 陸 緑 辺部 の
堆 積 物 上 ( フロ リ ダ沖 , 二 ,− フ ァ ンド ラ ンド 沖 )
,
し
現 在 ,西 相 模湾 全休 の特 に 西 相 模湾 急 崖 に関 す
さ ら に そ の 他 ( B− 3 ) 化 石 有 機 物 皙 の 濃 集 帯
る地 質 学的 研 究 が強 く望 まれ て い る。 つ まり急 崖
( 北 海 の ノJレウ x 一沖 ほ か ) に 分 類 で き る。( A )
を 構 成 す る 堆 積 岩 , 火 成 岩 の 性 質 ,形 成 年 代 , そ
熱 水 系 生 物 群 集 は 地 球 の内 部 熱 エ ネ ル ギ ー の み に
して 急 崖 の 構 造 ,成 閃 ,形成 年 代 を明 ら かに す る
よ り 支え ら れて い ると 考 え ら れ る か ,
(B) 冷 水
こ とで あ る。 その た めには広 範 囲 に わ たる急 崖 部
系 生物 群集 は地 層中 に 埋 碵 さ れ た ,太 陽 エ ネ ル ギ ー
で の 地値観 察 ,調 査 ,研究 及 び 地質 試 料 採 集 が要
に よ る 光 合 成 の 産 物 で あ る 化 石 有 機 物 質 由 来 の水
謫 さ れ る 。 そ れ に よ りヨ│モ要 な 立 地 条 件 を よ り 具 体
素 や メ タ ンに 支 え ら れて い る 可 能 性 ヵi高 い ( 太Efl,
的 に 指 摘 す る こ とが 出 来 る。
1987a )
。 し た が っ て 後 者 は プ レ ート 運 動 を 介 し て
の地 球 の内 都 エ ネル ギ ーと太 陽 エ ネ ル ギー の両者
を 利 用 して い る と も み な せ る。 上 記(A-3)
ト ・ ス ポ ッ ト 系 や(A-4)
ホッ
鵬 弧 系 の 海底 火山 に
俾 う生 物群 襲 は 未報告 で あ る が ,今後 の調 査 で の
発 見は否定 で きない。
次 に相模 湾内 の ,特 に 西相 皎 湾 断層 沿 い の深 海
8 . 深 海 底 観 測 実 験 基 地 建 設 の 提 案
以下に述べる2,aの理由から「しんかい2000」
に よる海 底 観 測実 験 基地 建 設 を提 案 した い。
8a. 海 底 の 長 期 連 続 同 時 観 測
上述 し たよ うな 深 海 生物 群 集 が最 初 に発 見 され
た の は 。 東 太 平 洋 の 拡 大 紬 上 で 僅 か10 年 前 の1977
生 物 群生地 の立 地条 件 を 検討 して みよ う。 ここ は
年(Col・liss el al.,1979)のことで,1984年に
( イ )日 本 列 島 下 に 沈 み 込 む フ 4 リ ピ y プ レ ー ト
は フ ロ リ ダ 沖 「Paull el al
のjヒjS1部に位置し。プレート上部には,地表(海
沖(Kulm et al,。1986)。相模湾内(Okutani
底 ) に ま で 速 す る 割 れ目 が 期 待 さ れ る ( 中 村 ・ 茂
sd l‘!gawa. IS5
木,1985)。(ロ)このプレート自身は太平洋プレー
凉5
」984).
オレ ゴ ン
)に 冷 水 系 深 海 生 物 群 が 発 見 さ れ
た。その後。汎世界的に発見が相継ぎ(太Hj.1987)。
jamstectr
OEEPSEA RESEARCH I!I
s
s
これらは発散的(熱水系に対応)及び収束的(冷
西相 曉 湾断 層 沿 い の 深 海 生物 群 生 地で は 各種 の
水系 に 対応 )プ レート 境 界の良 き指示 者 と 考え ら
証 拠( 太田 ほか。1987 ; 酒 井ほ か ,1987 ;増 沢 ・
れ るに 至っ てお り 。陸 卜地 質 観察 に際 し て の新 た
半 田 ,1987)か ら地 下 か ら の「 流 体 の上 昇 」が ,
な 視点 と な ってい る。 な お 非活動的 大陸縁 辺(B−
確 認さ れて い る。 さ ら に 7線探 査 によ り群 生地 の
2)及び化石有機物質濃集帯(B−3)産は勿論
区 別 する必 要 があ る。
海 底 下 か ら ,現 在 気 体 の ラド ン( ’Rn ) の 放
出 が進 行 し て い る こと が確 認さ れ ,梅 底 活 構造 の
当 初多 く の地 球科 学 者( 地 貿 ・ 地球 化 学 ・地 球
活 動度 の検 出 に 有 効で あ るば か りで な く 。陟 卜 に
物 理 ),生 物 学 者 等 に 大 きな 驚 きを 与 え た 深 海 生
比 し ,地 形 一気 象 上 の影 響 を受 け ない 有 利 さ も強
物 群集 も,そ の研 究内 容 は単 な る産 状 の報告 か ら,
調 さ れて いる( 吉 田 ・ 塚原 ,1987)
。
生 態系 を支 え る地球 科 学的 ,生 物 学的 背 景 の実 証
図 6で もわ か るよ う に ,相 模 湾 内に は 巨大 歴 史
的 研 究 へと 進 展 して お り ,日 本 で も「 大 洋 底沈 み
地 震( M ≧7.0 ) が多 数 発 生 し て お り ,そ の一 つ
込 みに 伴 う深 梅 湧水 生 態系 の総 合 研究 グ ループ 」
で あ る198?年 伊豆 大 鳥近 海 地 震 (M7.0 )で は ,
か組 織 さ れ潜 水 艇を 活用 した 調 査 が本 枯的 に開 始
陸上 の地 下水 中 の ラド ン濃度 の連 続観 測 の結 果 ,
さ れ た( 太 田 ほ か1987 )
。 採 集 試料 の実 験 室 で の
地震に先立つ明瞭なラドン濃度の変化が報告され
解析は勿論のこと,「しんかい2000」を利用した
て い る(Wakit a ●t al.,1980)
。 こ れ は 一 例で ,
現場での実験,記録自己内臓式各種測定装置の敷
ラド ン に代 表 さ れ る化 学的 手 法 によ る地 震予 知 は
設 も着 手さ れつつ あ る。
十分 可 能な こ と を示 す もので あ る。 し かし研 究 の
しかし既存の海底観測装置は電力の問題から長
歴 史 も洩く 十 分 な知 識 を蓄積 す るに 至 ってお ら ず
期 連 続 観測 は 不 可能 な うえ ,通 信や装 置 回 収 の問
(中 村 ,1985 ),適 切 な場 所 で の 本 枯的 研 究 が 待
題 か ら結果 の入 手は時 間的 に 大 巾 に遅 れ が生 じ て
た れて いる。 こ の意 味 にお い て も上 記 生物 群 生 地
い る。 深海 生 態系 の解 明 には 湧 水 の変 動 を含 む 生
は 最適 な場 所 で あ る。
物群集内外の物理・化学的環境測定(太田ほか,
一方陸上における連続観測の経験の豊富な地球
1987)及びその時問的変化の追跡,つまり物理・
物理 学的 手 法( 地 震計 ,礎力 計 ,重力 計 ,傾斜 計 ,
化学 量 の長 期 連続 同時 観 測が 必 要 な の は 言 う まで
歪計 ,電 気 伝 導 度 測 定 計等 )を 海底 観 測 ,特 に地
もな い。 こ れ は 海底 の 観 測装 置 と 陸 上 施 設と を 海
震予 知 に生 か すに は ,こ れ ら の装 置 を 海底 ケ ーブ
底 ケ ーブ ルで 接続 し ,畷 力 供 給 と 逎 卮を 可 能 に す
ルで 接 続 し 陸 上 か ら の監 視下 に置 くこ と は 不 可 欠
ると い う現 有 技 術 の寄 せ集め で 突 現 可 能 な 技 術的
問 題と な る。
テ レビ カ メ ラによ る生 物 群 集 の観 察 及び 写 真 撮
と な る。 そ し て 既 存 の探 海用 装置 も電 力と 通 信 の
問題から解放されれば,改良も容易になるし,デー
タ入 手 の同時 性== 陸 上 か ら の監視 は 他に 替 え 難 い
影 ;pH ,塩 分 濃度 , 各種 成 分 濃 度 等 の 化 学 量 の
メ リッ トと な る。 そ し て こ の海底 基 地は 相 模 湾内
測定 ;水 温 ,地中 温度 ,海 水 の流速 ,海水 の比 重 ,
は 勿 論 。よ り 広 域的 な地 殻 変 動 を も捕え るで あ ろ
放射 能 強度 ,水 圧 ,水 中 音 波 逮 度 ,懸 濁度 等 の物
う し ,近未 来 に発 生 が危 惧 さ れて い る相 模 湾地 域
理 量 測 定; 呼 吸 活性 測 定 等 は すぐ に で も陸 上 から
を 震 源 と す る 巨大 地 震 の 予 知 に は ,絶大 な 威力 を
の監 視 下に 置 け るで あ ろう。 そ の他 の測定( 例 え
発 郷 す るで あ ろう 。
ば太 田 ほか ,1987. 表 1 )を 海 底で 行 うに は ,新
海 洋 研究 で 現 在 純 学 問的 に 最 も注 目さ れ て い る
たな 装 置 の開 発 を伴 う が ,電 力 と通 信 の問 題 から
学 際的 研究 課 題 「 深 海生 物 群 集 の生 態系 」の解 明
自 由 に なれば ,般計 も楽 に な るであ ろ う。 こ れが
と ,地球 科 学 者 に 対 し 社 会的 要 詰 が最 も強い 研 究
実現 す れば ,世界 初 の 深海底 破 測 実験 基地 と な り ,
課 題「 地 震 予 知 」の実現 ( 前述 の よ うに 両者 は 互
日 本 の海 洋研 究 の世 界 最 先端 へ の飛 躍 が図 れ るで
に 独 立で は ない )と い う 二 つ の 理 由 か ら「 し ん か
あ ろ う 。 基地 の敷 設 ,保 守に は 「し ん かい2000 」
い2000 」を 活用 し て の「 深 海 底 初 測実 験 基地
が活 用 さ れ るこ と は 言 う まで もない 。
8b. 深 海 生 物群 集 を手 掛 かり と し た 地 巌
変動 観 察( = シロ ウ リガ イ地 震 予知 システ ム )
凉1
」
( = シロ ウリ ガ イ地 震 予 知 シ ステ ム )建 設 を 提 案
し ,そ の実 現 が一 日 も早 いこ と を 念 願 す る も ので
あ る。
、JAMSTECTR
DEEPSEA
RESEARCH ・l!
l心
9. お わ り に
Venus
本拙論の第8章,「深海底観測実験基地建設の
提案」で述ぺた内容は,筆者全員の意見ではなく,
先の口頭発表(石井・渡辺. 1985b.石井・太田,
(Jap.
Jour.
M&l&c.),
45,
257.
Horikoshi,
M.
and Ishii,
?1985,
of occurrence of Qx6・ptogena
Mode
soyoae
1986 )を踏 ま え て の 石 井個 人 の試 論 で あ る。 海底
rved from a Japanese submersible
ケ ー ブ ルと 海 底 観測 装 置を 接 続 す ると い う一 例を
2000" 1n Sagami Ba7. Deep-Sea News-
とっ て も 。解 決 しな く ては な らな い多 く の技 術的
】etter,II, 14 ―16.
問 題 が予 想 さ れ る が 。日 本 の技 術水 準 をg ウてす
245
堀 越 増 興 ,石 井 輝 秋 ,太 田 秀. 1986.
obse-
“Shinkai
相 濆 湾に お
れば 解 決 可 能 で あろ う。 そ し て こ の よ うな 技 術・
け る 深 海性 二 枚 貝 シロ ウ リ ガ イの産 状 .昭 和
経 験の蓄 積は やがて 有人深海 研究 基地 建役 と い う ,
61年 度 日 本 海 洋 学 会 春 季 大 会 講 演 要 旨 ,119 −
人類 の夢 の実 現 に も大 きく一 歩 近付 く こと に なる
】20.
石 橋 克 彦. 1976, 「 伊 豆 半 島 東 方 糘 一 西 相 模 湾 断
だ ろ う。
層 」 と 伊 豆異 常 隆起 の解 釈 一 フィ リ ピ ン海 プ
参 考 文 献
Corliss,
J.
B.
Edmond,
≫
J.
Ballard,
レ ー ト 最 北 境 界 の 二 重 構 造 一 .日 本 地 震 学 会
Dymond,
M.,
R.
J.,
Gordon.L.
Green,
P. ,
石 井 師 秋 .太 田 秀 ,1986 , 相 模 湾 に お け る シ ロ ウ
リガイ コ ロニ ー の分 布 と 海底 地 質 及び 地 質榊
Bainbridge, A.,
Crane.
R.
K、 ,Wi
K..
秋 季 大 会 講 演 予 稿 集 ,2 ,29.
】liams, D.,
Von Herzeo,
D..
I.,
造 と の 関1系に つ い て . 日 本 火 山 学 会1986-年 度
a【ld
Submarine
春 季 大 会 講 演 予 稿 集pl7.
thermal springs on the Galapagos Rift.
石 井 岬 秋 ,渡 辺 正 哨, 1985a.
van Andel,
Science,
T.H.,
203,
1073
Ham uro,K. ,1985
hu
1979,
潜 航 調 査 報 告一
, Pgtro)ogy of lhe Higashi
monogenetic
Res.
―1083.
volcanogroup.
Inst., Univ.
Tokyo,
60. 335 ―400.
震 研 彙 報 ,55 ,259 −297.
, 東伊 豆 沖 海底 火山 群 一 そ
震研彙報, 58 . 527 - 557.
宏, 1987,
相 模 湾 初 島沖 に お け る シロ ウ リガ イ群 集 の 調
し ん か い2000」
研 究 シ ンポ ジ ウ
ム 報 告 書 ,37 −50.
Nft6 , GH75
― 1
Ryukyu lsland
Arc.
1967,
‘'subumbonal pit"
JAMSTECTft
水 路 部 ,1980 , 湖 底 地 形 図 「 駁 河 湾 」
(20 万 分 ノ1 ) (Na6362 ).
海 上保 安 庁
水 路 部 ,1983a , 海 底 地 形 図 「 相 模
海上保安庁
水 路 部 ,IS3b
) (Na6363 ).
, 相 皎 湾 海底 地 形図
(10 万 分 ノ I )
加 藤 茂 ,佐 藤 任 弘 ,桜 井 操. 1983,
南 海 ・ 駿河 ・
説 明 書 .地 質 調 査 浙 ,10p.
Kong, Y.S., Kagami, H.. Tok
lyama.11。
reference
k)
and‘・cardina 】ligalnent'1.
DEEPSEA
,日 本 の活 断 層 ,分布 図 と資
木 村 政 昭 ,1976 , 相 模 灘 及 び 付 近 海 底 地 質 図 と 同
Distinctions in the hinge
with special
査 . 水 路 郤 研 究 報 告 , 第18 部 ,1 -23.
料 . 東 京 大 学 出 版 会, 363p.
structure between Akebiconcka and
Calyptogena,
と シ ロ ウ リ ガ イ . 第 2 回 「 し ん か い2000 」 研
活 断 層 研 究 会 ,IS0
E. Honza ed. Ge-
o 】cgica 】Sur、*ey of Japan, 81p.
M..
相 模 湾 初 島 沖 の 火山 岩
相模 ト ラ フ のマ ルチ チ ャ ン ネル反射 法 音波 探
Cruise Report
and GH7S- 5 Cruises,
Horikoshi.
し ん か い2000 に よ
灘 及 び 付 近 」 (20 万 分 ノ1
橋 本 惇 ,田 中 武 男 ,松 澤 誠 二 ,堀 田
( N ansei・Shot o)
る 第177 潜 航 調 憲 一
海 上 保安 庁
の 2− お よ び 伊 豆 諸 島 近 海 海 底 火 山 . 東 大 地
Hon2a ,E。1976,
30 , 321-322.
究 シ ン ポ ジ ウ ム 予 稿 梟 ,17 −18.
葉室和親,荒牧重雄.藤岡換太郎.石井輝秋,
査 . 第 3 回「
旨 ). 火 山 第 2 集,
石 井 師 秋 ,渡 辺 正 晴. 1985b,
東伊 豆 沖 海底 火山 群 − その I一 東 大 地
宇 都 浩 三 ,1983
相模 湾 伊豆初 島 沖梅 底 の火
山 岩 及 び シロ ウ リガイ 群 集 につ いて (講 演 要
Ball. Garthq.
葉 室 和 親 .荒 牧 重 雄 ,加 賀 美 英 雄 ,藤 岡 換 太 郎 ,
1980.
し ん か い2000 孀177
RESEARCH I
WStll
Igarashj, C., and Nasu. N..
bottom geological
1984.
Sub
st
ructu】・es of Sagami
2a9
Bay ,Bu】1.Ocean Res.
Kq16.
Kulra,
91
B.
E.P Moore,
T.,Ritger,
S.
J. C,,Carson,
D。Kadko,
G.J..
B.,
Rugh,
Langseth,
L
1933,
Tokyo,
Bull.
Inst.,
成 分 に つ い て . 火 山 , 第1$,
3,
141p・
H.,
Yamasaki,
Nagashima・
K..
,K. 1957
Laubier,
C..
ar 】
d
) D 】ifferentiation of
Hawai
ian Magmas. Jap.
28. 179
lida,
Jour.
Geol.
G ≪ogr.,
end Desbruyeres, D..
Oases
at the bottom
vour.
New Ser.,
9
S., and Laubier,
of the ocean. Endea・
329
Calyptogena
T.t and Obta, S.
(Ectenagena)
(1986 )
abyssal depths of t
Venus
ubmlrsible Na
,藤 岡 換 太 郎
蒲 生 俊 敬
,白 山 義 久
遠 藤 圭 子
,角 半 田 暢 彦
,増 澤 敏 行
of
隆 幸
Jour.
Kuri 】e
Malac.
.才 野 敏 郎
83.
一啓
,
,古 田 俊 夫
,石 塚 明 男
,
,堀 田 ),
茂 木 清 夫 ,望 月 裕 峰 ,1980 ,1980 年 伊 豆 半 島 東 方
沖 地 震 の 震 源 直 上 で の ハ イ ド ロ ホ ンに よ る 高
周 波 振 動 の 驅 則 と そ れ に よ る 地 震 断 層 の 位Z! の
,橋 本
,
宏
惇
,相 模
, 第 3 回 「 し ん か い2000
T
Jour.
」 研 究
シ
,51 −60.
K. ,1938
and Kanehara,
,
Caり ρtogena from the
fie 】d,Niigata- K en ,Japan・
Geolog.
Soc.
Japan,
45,
93
― 95.
岡村行信,田中武男,中村光一,1986,高知沖
上 の 海 丘 群 の 潜 航 調 査 .
第 2 回 「 し ん か い2000
」 研 究 シ ン ポ ジ ウ ム 報
173-192.
T..
1957,
Two new species
collected by R.V,
297
Okutani,
-303.
T.,
Bull.Tokai
27
がogena
(Japan.
2
in Sagami Bay
Lab.,
奥 谷 喬 司 ,1966Caly
問 題Venus
or bi-
Soya-Mart.
Reg. Fisher. Res
推 定 . 東 大 地 震 研 究 所 彙 報 ,55 ,1017 −1041.
― 30,
とAkebic
Jour. 1
and Egawa, K..
。,l。九a
in
2000」研究シンポジウム報告書, 83 - 88.
( Japan.Jo
Ozaki,
bathy a 】depth of
H.,1958,
の
M a)
aco1 ),24
1985,
,
The first
on living habit and
tl・;a natocoenosis of Calyptogena s
よる相模湾西部の調査.第1回(しんかい
p 】.
pis.
underwater observation
中村一明,茂木清夫,1985,「しんかい2000」に
中 村 裕 二 ,1985 , 火 山 ・ 地 震 の 化 学 . 地 球 化 掌 ,
,木 蕃
.堀 越 増 興 ,1987
va 】ves from the deep water
45 ,161 日68.
- 69.
Deep biologic-
湾 初 島 沖 に お け る 「 シ ロ ウ リ ガ イ群 集 」 総 合
Okutani.
utile from
he Japan and
(Jap.
1987,
Letters,
前 田 昌 詞
告 書.
μ as
・Xfti/ormLs
n.sp・, an unusua 】vesicomyid bivalve coll肬led by the s
93.
一342.
trench slope break
B., Okutani,
-
“ N autilell dives in the Kaiko project・
Higashiyama oil
回 「 し ん か い2000 」 研 究 シ ン ポ ジ ウ ム 報 告 書 ,
2jO
L.,
A new species of
(2). 67-76.
99 −104.
19 . 65
. 89
J●pa ● from bottom photographs taken during
Oinomikado,
物 群 集 の堆 種 物 コ ア間 隙 水 の 化 学 組 成 . 第 3
Trenches.
19
ン ポ ジ ウ ム 報 告 嘗
1985,
増沢敏行,半田暢彦,1987,相模湾初島沖海底生
Metivier,
海 洋 科 学,
調 査 報 告 川
- 218.
L.,
一熱 水 噴 出
太田秀,酒井均,平 朝彦,大賊11紘一.石井師狄,
53.
久 ,1952 , 熱 海 図 鰛 地 質 説 明 轡. 地 質 調 査 所 ,
Kuno,
energy・
151-157.
,深 海 底 の オ ア シ ス一
Earth and Planetary Science
11. 391-401.
久 ,1936 , 伊 豆 お よ び 箱 根 地 方 火 山 岩 の 化 学
久野
】asses for
al communities in the subduction zone
―566.
Res.
,1978
月 刊
, 1986,
on basalt
Earthq.
秀
Ohta,
561
Preliminary note
from Aiiro, Idu.
(Jniv.
231.
method
孔 生 物 群 集 と 冷 水 湧 出 帯 生 物 群 築 の 特 性 一
M.G.,
R.. and Scamman, R.
and carbonat。. Science,
久野
A direct fusion
Chemical Geology, 14.
太 田 Oregon Subduction zone : venting, fauna,
H..
1974,
dispersive electron microprobe analysis.
D.C..
Eznbley, R.W.,
Massoth,
Cochrane.G.
Kuno,
I.A.,
of preparing silicate rockg
Thornburg, T.M.,
W.D.,
Nicholls,
Tokyo,
p
L. D., Suess,
Lewis.
Inst., Univ.
oy Qal
Saga mi Bay.
ur. M alac. ),44
、287
Venus
−290.
Sti・atigraphical and paleonl・
ological studies on the Neogene and Pie-
JAMSTECTR DEEPSEA RESEARCH I!i
ss
istooene formations of t
Bull. Nat.
Sci. Mus.,
h
e Tjroshi District.
4? 1 -182. 1
-24
K.,
Hecker,
Freeman-Lynde,
W.
B.,
Commeau,
R.,
R.P., Neumann.
P., Golubic.
E.. and Cur
C. Corso,
≫
J.E., Sikes,
S., Hook,
ray, J.,
communities at the
1984,
Biological
FI
orida Escarpment
resemble hydrothermal vent t
aχ
a. Science,
均 , 蒲 生 俊 敬 ,辿 藤 圭 子 ,石 橋 純 一 郎 ,
柳 沢 文 孝 ,日 下 部 実 ,赤 木
五 十 嵐 丈 二 ,太 田
右 ,石 塚 明 男 ,
秀. 1987.
し ん か い2000
に よ る 相模 湾 初 鳥沖 シロ ウ リ ガイ コロ ニ ーの
地 球 化 学 的 研 究 . 第 3回 「 し ん か い2000 」研
究シンポジウム報告書,75−90.
Shikama
恥15 ,61 一 例 .
相模 湾 の雇魚漁 場調
査 . 第 1 回 「 し ん か い2000 」 研 究 シ ン ポ ジ ウ
ム 報 告 書 ,67 −72.
田中武男,門馬大和,堀田宏. 1986,相模湾西
部 に お け る 海 底 溶 岩 流 の 発 見. 第 2 回 「 し ん か
い2000
」 研 究 シ ン・ポ ジ ウ ム 報 告 魯, 21-35.
歌 代 慎 吉 ,岩 淵 義 郎. 1971,
相模 湾 の海 底地 形地
,T・, and Masujima, i.
Wakita,
H.,
Noguchi,
Nakamura,
Y.,
Notsu,
K..
M.
1980. Radon
and Asada, T.,
anom a】y :a possible precursor of・the 1978
Izu-Oshima-Kinkai earthquake.
207
Science,
.882-353.
2000 亅 を 利 用 し た シ ロ ウ11 ガ イ 酋 生地 で の カ ン マ
線探査.第3回(しんかい2000)」研究シンポジウ
,16 −21.
ム 報 告 書 ,105 −112.
im
Quantitative studios of the molluscan
ass・
emb
lages Ill the lkeg0.Noj1111a Formations.
JAMSTECTR
sec. 2 .
吉 剛 則 夫 ,塚 原 弘 昭 ,198? , 潜 水 調 査 船 「 し ん か い
鹿 間 時 夫 .増 島 愛 子, 1969. Akebic ・<ncha群 集 に
つ い て , 化 石.17
Nat. Univ.,
質 構 造 に つ い て . 地 学 雑 誌 ,80 (2 )
,11 −22.
226 .965 ― 967.
酒井
Yokohama
杉 浦 暁 裕 ,江 川 公 明. 1965,
pis.
Paull, C.
Sci. Rep.
DEEPSEA RESEARCH i
が
1
(原碕受理 1988年5月9日)
211
写 貞 l シロ ウりガ イ
a 生 丿巴 ( D 唏 立 ・ の! a 匚‘ 限 培 凵
外 郎 は 灰 緑 色 シj に・ ) ,肺llll・Cヽ11!
凵・ 吸61・・151J
エ・ノ ベ ハ フ 刀 二J
・c・中心部(乳白色部はバクテリア マットか?)(d)中心部(ウナギ様の魚が見える)。
Pnoio.
I C
祠 冫μ 昭gl・ l
lb!center
’dlcenler
colcny (Po1111D
(feed! l g
(hidinR bcha
g
),
「 哨mar
beha ‰・i
or of
gln( slJrrollⅢled b
a
crab
vlar of ijl: tcl ;lke il
v gr eenlsi1 111・<tv s小
).!
{lcelllcr l、1・111!
sll ? j.
e ;}
arl
s110ws
).
・ にler 】il :nal ?|.
" パ1 2 シ ljl卩 口j
・(:-:l・ノ
I'hai'f. 2
イn・・1:.
廸I!
〕jlljl.
リ;J 如y a:il卩i 余'1=│:77RC11
わ ヽ'
り ). 乙の 摂 郤1
勣. 尸d j・ こり・│
? い
Cg6・μ Qgl'ig( r)
I,
Jnv リf
lc k・rjrlln μ ?
叺・・l vl ぼ
>1111「LI
.│
地 .=竡
の
りXI;,;) ,lbl
幺jG・; 賀.・・
涓I; 流 。
,・il・ rc {・k s11 叩}lc 177R{:ICef
。f;l tr 汕.・d:b;l
川.・
j :4 をUa りiljlし た 穴.
salllc l':。w ill
囗
,・b' void afirr
slccS)t・1111{
P,jil
u .卜 .
s;IIIII,!11111 11:c l-,
ti
町!・Q 雁 り.試 料 ,・al全1; ,lj:;'
μ.1,
瀘 μ の み ,:c:岩 石,試料1 177 Rgn jd・I
Photo. 3 Collcdcd sampla
;d: adhe【enl bcnlk
,la:a:l samples
岩 石(!77ROC・
, lb
は'flCK salop;es jclrsck samp
s on the sjr:ace of
四icalヽ・.iC rock・;17?RC:) ,
表 層F の 尽 着 生 物 。
】e(:77ROI)
,
・'パl-; ・ 印 り 黼 丿採lj ツI こ
λFレ 色 の 変 化 に;lli:│
匚 ,・J :訊t=に"J'SQl.!b.・=1
1j11,JIIJ.・│ Ojl,I(
凸ilnp l)f「;;ck si」lllpk・s ln il ・;11111 vcnr
の.齠M 加 化倔ぺ 淡 喝1・必i;3に・ ごllμ・ ,:77R02, 吋I 試1,=
目77RC3
a:icr si'│:lpllllR.lals
amp・・c177R31.
・b・ 1・,・QIlh(・rt:l ':;「awl; cr
usい,ls;Xmp:lr ・,77RCJI..I {; s;1:1:plc :77RC12 . ・・dlsal:11;le ;77R03.
,
写真5 シロウリガイ試料(a)B1:こは111抄八lbj ,亅:り恥苣か多く│・・│升している。・卩F後のシコり・jガイBO】の{cりlj卩:
jlll'141
Ph ・II。5 Ca
にi カ イ:t ま たl,仔i し て い る}
り 徊G μjja
s;1111ples ,・a・・BC いs {(IvcIIc{1 11y sni:d
μ;1111s , ・,bl,・Lher sriclls ;:1・
c smool!1.1
cl Itfl illid
町 頁 6 “
Ph010.
1し ん か い20 ( )CJ1 119
漸 ぞ口
戊 木illi人 } の テ レ ビ 録 叫 ,la )叺LI’な
11 断Mlfli と シ ロ ウ リ ガ イ の 旡 殼 { 乳 白 色・ は
ク テ・J ア 7・・ 卜 か ? 戸b ’I
岩 盤 巾 の111
( 綿 的XI )1
」〔 潛汾1 か・? 〕.IcI
6 T VreCoI・ds
ar II SI・I [NKA120
ia, vertical la
!bilinear
!c ’&ldlVe
〔M3 1I. Di vc 119
ult plane an41 dead shells
cracks in ihe rocky 0111cr
sIlmenliferall lllbe・
(Ki
とld }チ ,− プ ・ リ ー ム( 体 長30c 口.II’I・.i
蚤)
( 口).
vrxl Mogi
( white pal・I
),
silnws bilcleria nlal
op (fal 山 s ? ),
w or ms (30cc Iong . 1
cm jjCI・哨 s ).
? ).
% 貞 7 化石 シ ロ ウ リ ガ イの 産 状 ,la】逗r・ 巾 池 子 . 睥 武,li駅り 近 の 迪 子 層 (k911 に・Rlili
な111j
)jbl
深 弐 屑 (『=il
』.ldj;ii囗 層 理 に.
ヽqi・
l なli ).
と(c)鏈 倉Ilj人園 .
Fly UP