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109 第 6 節 市民・事業者・市の協働 1 環境情報の収集と提供

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109 第 6 節 市民・事業者・市の協働 1 環境情報の収集と提供
第6節
市民・事業者・市の協働
1 環境情報の収集と提供
(1) 公害の監視
大気汚染や水質汚濁に関する環境監視・測定を適切に実施することにより環境情報を収集・
整理するとともに、老朽化した機器を適宜更新することなどにより、監視体制の維持・充実を
図っている。
(2) 環境局ホームページ
インターネットを通じて広く市民、事業者に情報提供を行うため、平成 12 年 1 月から環境局
のホームページを開設している。
このホームページには、環境局の組織・施設・仕事の内容や本市の環境の現状のデータ、家
庭ごみの収集日程、審議会の開催案内・開催結果などを掲載している。
図 50
環境局ホームページへのアクセス件数の推移
(件)
50,000
43,033
40,000
30,000
23,221
20,000
17,322
10,000
0
平成12
13
14年度
(3) 啓発パンフレットの作成・配布
市民、事業者に本市の環境の現状や環境負荷低減のために行うべき取り組みなどをわかりや
すく伝えるため、各種のパンフレットを独自に作成、配布している。
- 109 -
2 環境教育・学習の推進
(1) 環境月間行事
6 月 5 日は、事業者及び国民に環境の保全についての関心と理解を広げ、積極的に環境の保
全に関する活動を行う意識の高揚を図るため、環境基本法に基づき「環境の日」と定められて
いる。さらに、環境省は 6 月を環境月間とし、各種の啓発事業の実施を全国の自治体等に呼び
かけている。これを受け、本市では、「広島市環境の保全及び創造に関する基本条例」により、
6 月を環境月間とし、各種の啓発活動を実施する旨を定めている。
このため、環境月間行事の一環として、平成 9 年度から、広島県、広島市、ひろしま地球環
境フォーラム及び(財)広島県環境保全公社の四者が「環境の日」ひろしま大会実行委員会を構成
し、
「環境の日」ひろしま大会を実施している。また、各種の環境関連の啓発行事が行われてい
る。
表 66
行事名
平成 14 年度「環境の日」ひろしま大会及び啓発行事の実施状況
主 催
日 程
場
所
内
容
・表彰式
ひろしま環境賞・環境月間
ポスター
・記念事業
「ブーミンくんの熱い世
界 冷たい世界」
チームグルーピー
「環境の日」
「環境の日」
ひろしま大会
ひろしま大会
実行委員会
6/1(土)
広島市こども文
化科学館 アポ
ロホール
環境活動展
示
同上
6/1(土)
2(日)
ハノーバー庭園
(広島市こども
文化科学館前)
キャラクタ
ーショー
同上
同上
同上
同上
同上
同上
同上
同上
同上
新エネルギーパネル展示
同上
同上
同上
一般市民出店者によるフリ
ーマーケット
広島市
6/2(日)
・市内一円
・中央公園
散乱ゴミを回収するクリー
ンウォークを実施
リサイクル
推進展
新エネルギ
ー展
フリーマー
ケット
ごみゼロ・ク
リーンウォ
ーク
企業、団体、行政が行ってい
る環境学習・環境保全活動の
紹介等
備 考
参加者
約 300 名
出展団体
20 団体
参加者
約 15,700 人
子供向けキャラクターによ
るショーを環境に関するク
イズを交え実施
リサイクル関連パネル、リサ
イクル製品等の展示
参加者
約 5,400 人
(注) 広島市関係分の行事のみ掲載
(2) 小学生用副読本の作成・配付
小学生を対象に、以下のとおり環境問題に関する副読本を作成し、配付している。
[対
象]
小学 4 年生
[名
称]
ゴミのおはなし
[内 容 ・ 目 的]
家庭から出るゴミの行方などを解説し、ゴミを自分自
身の問題として見つめ直してもらう。
小学 5 年生
わたしたちと環境
本市の自然や身近な環境問題のほか、地球環境問題な
どを解説し、未来に向けて環境を守っていくために必
要なことを考えてもらう。
- 110 -
(3) 自然体験活動事業の実施
自分の住んでいる広島の自然と触れ合う実体験を通して、豊かな人間性とたくましく生きる
ための健康や体力をはぐくむことを目的とし、地域の協力を得た農林業体験や調査研究など、
さまざまな活動を推進している。
[平成 14 年度実績]
実 施 校 :全小・中学校
実施場所 :学校近隣
(4) 環境ポスターの募集
市内の小・中学生を対象に、地球環境をまもり、広島の街をきれいにすることを呼びかける
ポスターを募集し、環境保全及び環境美化に対する意識の啓発を図っている。
[平成 14 年度実績]
募 集 期 間 :平成 14 年 7 月 15 日∼9 月 13 日
応 募 者 数 :1,953 人(入賞者数 63 人)
入賞作品展示 :アルパーク、フジグラン広島、フジグラン高陽
(5) 広島地球ウォッチングクラブ事業
小・中学生を対象に自発的かつ継続的な環
境活動・学習を行う機会を提供することを目
的に、平成 7 年度から、環境省が主催する「こ
どもエコクラブ」と連携した「広島地球ウォ
ッチングクラブ」を発足させている。
平成 14 年度の会員は、80 グループ、1,002
人で、環境マップづくりや自然観察会などの
活動を行い、環境問題についての意識の向上
を図った。
似島自然探検会の実施風景
表 67
行 事 名
結団式・交流会
平成 14 年度 広島地球ウォッチングクラブ活動の概要
日 付
6/22(土)
場 所
広島市こども
文化科学館
<第 1 回>
7/13(土)
公民館,学校な
ど市内各地14
ヵ所
<第 2 回>
8/17(土)
広島市まちづ
くり市民交流
プラザ
似島自然探検会
10/27(日)
似島臨海公園
とその周辺
自然環境体験会
11/23(祝)
広島市森林公
園
ひろしま環境マ
ップづくり
(全2回)
内
容
環境保全活動を始めるきっかけづくりとして、会員任命式、
クラブ紹介、グループの活動発表を行った。
また、グループ毎の地域に根付いた活動が円滑に行えるよう
に、酸性雨調査や水生生物の展示などの環境学習体験コーナ
ーを設けて、会員相互の交流を図った。
自分たちの住んでいる身近な環境を理解し、環境保全意識を
高めることを目的に、調査会と発表会を開催した。
調査会は、川や大気の汚れ具合を簡易な方法で調べ、その結
果をまとめて環境マップを作成し、発表会では、調査会にお
いて作成した環境マップの発表と調査会のまとめを行った。
豊かな海と緑に恵まれた似島で、植物観察やネイチャーゲー
ム、木の実や貝殻等の自然素材を使ってキーホルダーづくり
などの工作を行い、会員相互の交流を深めた。
会員相互の交流を図るとともに、自然に対して関心をもち、
自然環境の大切さを理解してもらうことを目的として、広島
市森林公園にて火おこし・炭焼きなどの自然体験や森林での
自然観察、またネイチャーゲームを行った。
- 111 -
図 51
広島地球ウォッチングクラブ会員数の推移
(人)
1,600
1,400
1,200
1,000
800
400
1,399
1,261
600
679
1,002
894
809
200
0
平成9
10
11
12
13
14年度
(6) わくわく太田川こども探検隊事業
広島市の中央を流れる「太田川」について、体験活動を中心とした様々な角度からの学習
を進めることにより、青少年の自然や環境に関する知識と関心を高め、郷土である広島を愛
する心を育成する。市内の公民館を拠点に3つのクラブを結成し、各地域のボランティア・
スタッフの支援により運営されている。各クラブ年間 10 回程度の研修を行い、2 月に合同の
活動発表会「太田川子どもサミット」を開催する。
[平成 14 年度実績]
実施期間 :平成 14 年 5 月 18 日∼平成 15 年 3 月 8 日
活動拠点 :吉島公民館、祇園西公民館、佐東公民館
参加人数 :小学生(吉島地区 29 人、山本地区 30 人、佐東地区 22 人)
(7) 太田川清流プロジェクト
広島の水道を支えてきた「太田川」と、その水を育む「森」に目を向け、次代を担う子供た
ちが森の中での学習やレクリエーション、植林活動を体験する事業を、森林インストラクター
による指導と環境サポーター(113 ページ参照)との協働により実施している。これらの体験
により、きれいな水を守るために森が重要であることや森の機能の一つである水源涵養の必要
性についての認識を深めてもらうことを目的としている。
表 68
区
分
任 命 式
1 回目「施設見学」
2 回目「野外活動」
3 回目「植林活動」
資
「太田川清流プロジェクト」の平成 14 年度の実施内容
日
程
6 月 2 日(日)
6 月 22 日(土)
7 月 20・21 日(土・日)
10 月 13 日(日)
料:広島市水道局企画総務課
- 112 -
内
容
全体説明会、水道フェスタで任命式
浄水場・下水処理場見学、水の実験
水と森の関わりについて
植林を通じて森林施業の体験
(8) 八幡川リバーマラソン
佐伯区の八幡川において、地域住民に河川の重要性を認識してもらい、
「住民の親しめる水
のきれいな八幡川」を守り育てていこうという意識の高揚を図るため、昭和 59 年度から、川
の中を走るマラソン大会である「八幡川リバーマラソン」を開催している。
この事業は、実行委員会を設置し、本市の補助金及び地元企業等からの寄付金をもとに開
催するもので、開催の前日に実行委員会参加団体等による八幡川の河川清掃を行っており、
環境美化思想の啓発にもつながるものである。
[競技の概要]
対象者 :小学 3 年生以上
種
目 :個人種目として 0.5km から 3.0km までの 5 種目と、学区及び企業
対抗リレー(3.0km)等 3 種目の計 8 種目
[平成 14 年度参加者数] 746 人
(9) 環境サポーター養成講座
ア
基礎コース
地域において環境に配慮した市民生活行動を率先垂範し、環境に関する普及啓発の中核を担
う人材を養成するため、平成 7 年度から、市内在住又は市内に通勤・通学している 18 歳以上の
人を対象に、環境サポーター養成講座を開催している。
講座は、環境問題の基礎的知識についての講義と実習で、計 8 回開催しており、講座を修了
し、市に登録した人(環境サポーター)は、本市が主催する環境講座の講師を務めたり、
「広島
地球ウォッチングクラブ」の活動をサポートするなど、本市と協力して環境学習、普及啓発を
推進している。
平成 14 年度の受講者数は 96 人で、うち修了者数は 61 人、登録者数は 59 人であった。
表 69
区 分
第1回
第2回
第3回
第4回
第5回
平成 14 年度 環境サポーター養成講座 基礎コースカリキュラム
日 時
7/14(日)
13:30∼16:30
7/28(日)
13:00∼16:00
8/11(日)
13:30∼16:40
9/1(日)
13:30∼16:30
9/28(土)
10:00∼15:00
場所・形式
健康科学館・
講義
中野東小学校及
び瀬野川・実習
西部リサイク
ルプラザ・講
義
健康科学館・
講義
植物公園・実
習
内
容
・オリエンテーション
・広島市の水及び大気環境
・水生生物調査による河川の評価
・子供たちを対象とした環境学習(広
島地球ウォッチングクラブ活動のサポー
ト)
・地球環境問題
・地球温暖化
・環境サポーター活動の実践
・広島環境サポーターネットワークの説明
・修了式
第6回
10/27(日)
10:00∼15:00
似島・実習
第7回
11/10(日)
13:30∼16:30
11/24(日)
13:30∼16:00
健康科学館・
講義
健康科学館・
講義
第8回
・広島市のごみ問題
・生ごみの堆肥化とリサイクル
・分別ライン見学
・環境活動への取り組み、進め方
・植物分類の基礎
・ネイチャーゲーム講習
講
広島市職員
環境サポーター
広島市職員
環境サポーター
西部リサイクルプラザ職員
(財)広島県環境保健協会職
員
(財)広島市動植物園・公園
協会職員
環境サポーター
(財)広島県環境保健協会職
員
(財)広島県環境保健協会職
員
環境サポーター
(注)講師欄の「環境サポーター」は、過年度の本講座の修了・登録者である。
- 113 -
師
図 52
(人)
70
環境サポーター登録者数の推移
(人)
450
単年度登録者数
総登録者数
60
単
年 50
度
登 40
録
者 30
数
20
410
355
350
300
297
250
246
200
192
総
登
録
者
数
150
141
104
100
10
0
400
47
43
58
58
52
62
59
平成8
9
10
11
12
13
14年度
50
0
(注)転居等による登録抹消があるため、単年度登録者数の合計が総登録者数に一致しない。
イ
専門コース
基礎コースを修了し、登録した環境サポーター(過年度の登録者を含む)に対する事後研修
として、より専門的な講座を開催している。
表 70
区 分
日
平成 14 年度 環境サポーター養成講座 専門コースカリキュラム
時
場所・形式
内
容
講
第1回
1/19(日)
13:00∼16:00
県公衆衛生会館・講
義
家庭における二酸化炭素排出量2%
削減の実践
第2回
2/16(日)
13:30∼15:30
県公衆衛生会館・講
義
ごみ問題からみた地球温暖化防止
第3回
3/16(日)
10:00∼15:00
中央公民館・実習
師
(財)広島県環境
保健協会職員
エコクッキング
(10) 出前環境講座
平成 5 年度から、ごみや生活排水などの身近な環境問題から地球環境問題まで、幅広い環境
問題を一般市民にわかりやすく解説し、環境保全活動に取り組む知識や意欲を高めるため、公
民館、町内会、各種学校や企業の職場研修などに、市職員を講師として無料で派遣する「出前
環境講座」を開催している。
図 53
出前環境講座の開催回数等の推移
(回)
(人)
40
35
30
開 25
催
回 20
数
15
1,800
開催回数
受講者数
1,596
1,600
1,369
1,393
1,084
1,200
1,034
35
28
1,400
1,000
1,007
800
25
600
10
13
13
17
5
400
200
0
0
平成9
10
11
12
- 114 -
13
14年度
受
講
者
数
(11) 公民館における環境学習
ア
市民アカデミー事業
「自然」や「環境」をテーマとした講座を区調整公民館で実施した。
表 71
平成 14 年度 市民アカデミー事業の概要
単位:人
実 施 月 日
区 名
公民館名
南
仁保
宇宙から見た地球 ∼地球環境を考える
85
安芸
船越
山・川・海から学ぶ
「ひろしま自然文化(野遊び)
」体験講座
132
Ⅰ期
6 月 17 日∼7 月 15 日
Ⅱ期
9 月 28 日∼10 月 26 日
合
講
計
座
名
2 講座、10 回
延べ受講者数
217
資料:広島市教育委員会生涯学習課
イ
公民館学習会
子どもから高齢者までを対象に、様々な学習形態で「自然」や「環境」をテーマとした事業
を実施した。
[平成 14 年度実績]
実 施 施 設:49 公民館
実 施 事 業 数:89 事業
実 施 回 数:319 回
延べ参加者数:7,771 人
(12) 消費者に対する啓発
消費者月間事業の「みんなの消費生活展」や消費生活センターで行う「くらしの情報展」及
び「消費生活セミナー」の開催を通じて、機会あるごとに環境保全についての意識啓発を行っ
ている。
また、消費生活情報紙「知っ得なっとく」へ環境問題に関する記事を掲載し、消費者が取り
組むことができる環境保全のための生活改善を啓発している。
(13) 水道施設見学ツアー
本市の主要な水道水源である太田川の上流域を見学することにより、河川環境の保全やダム
の役割など、水源環境保全の重要性について、市民意識の高揚を図っている。
[平成 14 年度実績]
実施日 :平成 14 年 6 月 1 日(土)
参加者 :77 名
内
容 :高陽浄水場、太田川源流の森、温井ダム等の見学
(14) 環境バッジの配布
市民の環境保全意識の向上及び環境保全活動への参加の契機とするため、平成
9 年度から、環境バッジを作成、配布している。
配布に当たっては、名前を登録するとともに、
「不要な電灯等をこまめに消す」、
環境バッジ
- 115 -
「散乱ごみを一人1日最低1個拾う」等の行動スローガンに賛同し、地域で実践していただく
ことを条件としている。
(15) 全国星空継続観察(スターウォッチング・ネットワーク)
環境省では、星空の観察という身近な方法により大気環境の状態を調査するとともに、参加
者各自が大気環境保全の重要性について関心を深める契機とするため、昭和 63 年度から「全国
星空継続観察(スターウォッチング・ネットワーク)」を毎年実施している。
活動の内容は、夏季に「天の川」と「こと座」周辺を、冬季に「天の川」と「すばる(プレ
アデス星団)
」周辺を観察し、その結果を報告するものであるが、本市は、この事業を学校等を
通じてPRし、参加者の募集等を行っている。
[平成 14 年度参加団体]
舟入高等学校、星空観察隊、修道中学校・高等学校、楽々園児童館、星見の会
(16) 河川の水生生物による水質調査
環境省では、昭和 59 年度から、全国の河川において、小、中、高校生や一般市民の参加によ
り、「河川の水生生物による水質調査」を毎年実施している。
具体的には、水辺で生きものを捕まえ、指標生物について調べることにより、その川の水質
を判定し、結果を報告するものであるが、本市は、この事業を学校等を通じてPRし、参加者
の募集等を行っている。
[平成 14 年度参加団体]
祇園北高等学校、東浄小学校、口田中学校、保光義文
(17) 広島市環境保全事業基金の設置
市民や事業者が環境に配慮した行動を行うよう、普及啓発事業を積極的に推進するための「広
島市環境保全事業基金」
(基金積立額 4 億円)を平成元年度に設置している。
平成 14 年度は、この基金の運用益を活用して、市民の生活と密着したもの、緊急性のあるも
の、今日的な問題であるものという視点から、
「広島地球ウォッチングクラブ事業」、
「環境サポ
ーター養成講座」を重点に、事業を展開した。
- 116 -
3 市民・事業者の自主的な活動の促進等
(1) 環境保全活動に関する被表彰者の推薦
市民等の環境保全活動への参加意欲を高めるため、本市では、環境保全活動に関する被表彰
者の推薦を積極的に行っている。
ア
環境大臣表彰
環境省では、毎年 6 月の環境月間行事の一環として、各都道府県及び指定都市において、環
境保全や地域環境美化に関し顕著な功績のあった方を「地域環境保全功労者」
「地域環境美化功
績者」として、環境大臣から表彰している。
平成 14 年度は、本市において、以下の個人及び団体が受賞している。
○
地域環境保全功労者表彰
社団法人
広島県栄養士会
平成5年度から、食生活を通して環境への配慮を図る目的で、
「エコ&ヘルシークッキ
ング事業」に取り組み、
「エコクッキングコンクール」の開催、パンフレット「エコ&ヘ
ルシークッキング」の作成などを手がけた。
その後も、各地で環境に負担の少ない食生活の提案を行うなど、地域の環境保全の普
及啓発に大きく貢献している。
○
地域環境美化功績者表彰
岡田
ミチ子
氏
41 年間、毎朝、自宅周辺及び近くの商店街の道路及び電車通りに面した歩道の清掃を
行うとともに、通学している児童・生徒にあいさつを行うあいさつ運動を行っており、
地域の環境美化に大きく貢献している。
イ
広島県知事表彰
広島県では、県民の環境保全に関する意識の高揚及び環境保全活動の促進を図ることを目的
に、地域における環境保全に関して先覚的または独創的な活動を行い、環境にやさしい地域づ
くりに顕著な功績のあった個人・団体を「ひろしま環境賞」として県知事表彰している。
平成 14 年度は、本市において、以下の個人が受賞している。
○
ひろしま環境賞
田中
博
氏
多年にわたり、元宇品を中心に瀬戸内海の海藻の調査研究を行い、その調査の結果を
まとめた「元宇品の海藻」や「ひろしまの海藻」を出版。
また、学校・公民館・企業等で、講演会や環境学習における講師を数多く担当するな
ど、海藻の調査をもとに海の環境汚染や環境保全の重要性についての普及啓発活動を行
い、地域の環境教育・学習事業に大きく貢献している。
(2) 市民活動等の支援
環境保全活動を含む様々な市民活動を支援するため、
「広島市まちづくり市民交流プラザ」に
おいて、活動場所の提供や活動へのアドバイス等を行うとともに、市民活動に役立つ情報を「ひ
ろしま情報a−ネット」により提供している。
また、様々な市民活動に対し、平成 14 年度に設置した「広島市まちづくり活動支援基金」に
- 117 -
よる助成を行っている。
(3) ISO14001 の認証取得の促進
事業者によるISO14001 の認証取得を促進するため、 (財)広島市産業振興センターにおい
て「ISO14001 講習会」を実施している。
また、市内中小企業及び組合がISO14001 を認証取得する際の融資制度を設けている。
(詳
細は 74 ページ参照。)
図 54
市内におけるISO14001 規格の認証取得事業所数
35
30
単
年
度
事
業
場
数
94
単年度事業所数
累積事業所数
100
90
80
25
70
63
20
60
50
15
40
35
10
9
5
30
20
17
1 1
8
8
18
28
31
平成9
10
11
12
13
14年度
0
資
累
積
事
業
所
数
10
0
料:(財)日本規格協会調べ
(4) 環境関連産業の育成・振興
市域の既存企業が保有する機械生産技術などの「環境関連分野」への転用や環境への負荷を
低減する技術等の導入を促進するため、技術者等を対象とした啓発のための講習会の開催や研
究開発の支援を行っている。
(5) 基礎技術研究支援補助
市域の企業による新技術開発を目的とした基礎的研究開発に対する助成制度を設けており、
平成 12 年度から、環境関連分野を補助対象に追加している。
[補助制度の概要]
補助対象
:環境関連、バイオ関連、医療・福祉、自動車関連企業
補 助 率
:対象経費の 1/3 以内
限 度 額
:1 千万円
- 118 -
4
市の率先取組
(1) 広島市役所環境保全実行計画(エコオフィスプランひろしま)
本市は、大規模な事業者・消費者としての立場から、地球温暖化対策など環境保全のため
の行動を自ら率先して実行するため、「広島市役所環境保全実行計画」(計画期間:平成 13
年度から 17 年度までの5年間)を策定し、市の全ての職場において、省エネルギー・省資源
の推進、ごみの減量化・リサイクルの推進などに取り組んでいる。
表 72
項
広島市役所環境保全実行計画の平成 14 年度実施結果の概要
目
数値目標
基準年度実績
(11 年度)
14 年度実績
増 減
電気使用量の削減
3%削減する
282,803,627kWh
290,533,162 kWh
2.7%
水道使用量の削減
3%削減する
5,118,370m3
5,028,558m3
△1.8%
30,695,875 ㎏
30,282,854 ㎏
△1.3%
52.1%
52.3%
0.2%
52,383 ㎏
49,744 ㎏
△5.0%
128,425,806 枚
(A4 換算)
220,177,954 枚
(A4 換算)
135,883,676 枚
(A4 換算)
243,329,553 枚
(A4 換算)
91.3%
97.8%
6.5%
1,313,549L
1,194,996L
△9.0%
100%
100%
±0%
86%
94%
8.0%
建設廃棄物のコンクリート塊のリサイクル
率を 100%に向上する
99%
99%
±0%
建設廃棄物のアスファルト・コンクリート塊
のリサイクル率を 100%に向上する
98%
99%
1.0%
223,479t-CO2
230,863t-CO2
3.3%
10%削減する
ごみ排出量の削減
環境配慮型物品の
購入・使用
ごみのリサイクル率を 80%に
高める
石けんなど洗剤使用量を現状
維持とする
用紙類の使用量を 5%削減する
紙の使用量の削減
再生紙の利用促進
公用車の適正利用
建設廃棄物等の再
利用
温室効果ガスの排
出抑制
印刷用紙の使用量を 3%削減す
る
使用率を 100%にする
公用車の燃料使用量を 10%削
減する
廃棄公用車からのフロン回収
率を 100%にする
建設発生土のリサイクル率を 90%に
向上する
5%削減する
5.8%
10.5%
(2) 広島市役所紙 3R計画
広島市役所における紙の使用量削減、古紙の分別及び再生紙の利用促進の徹底を図るため、
Reduce(削減)、Recycle(再生)、Reuse(再使用)を目標に掲げた「広島市役所紙 3R計画」
を平成 9 年 7 月より実施している。
○
紙リデュース(削減)計画では、会議資料等はコピー文書作成を出来るだけ減らし両面印
刷を原則とし、やむを得ず片面コピーした場合でも、コピー資料使用後それを保管し後日裏
面を使用する。
○
紙リサイクル(再生)計画は紙類の分別収集を徹底して行い、紙再生時に障害となる混入
禁忌品の完全排除を職員に指導している。
○
紙リユース(再生紙の利用促進)計画では、コピー用紙については古紙配合率 100%及び
- 119 -
白色度 70%程度以下の再生紙の使用を義務づけているほか、OA用紙、印刷用紙、トイレッ
トペーパー等についても古紙配合率の基準を設けている。
(3) ISO14001 の認証取得
「広島市役所環境保全実行計画」による取組をさらに充実させるため、市役所に環境マネジ
メントシステムの国際規格である「ISO14001」を導入することとし、その最初の取組とし
て、安佐北工場(一般廃棄物焼却処理工場)において平成 13 年 10 月に「ISO14001」の認証を
取得した。
この取組を発展させるため、本庁舎での「ISO14001」の認証取得に向けて、平成 15 年 3
月 31 日に「広島市役所本庁舎環境マネジメントシステム文書」を制定した。
(4) 広島市グリーン購入
本市では、これまで再生紙や低公害車の購入など、部分的なグリーン購入の推進に努めてき
たが、平成 13 年 4 月に全面施行されたグリーン購入法の規定に基づき、平成 14 年 3 月に「広
島市グリーン購入方針」を策定し、総合的かつ計画的なグリーン購入を開始した。
「広島市グリーン購入方針」では、本市が重点的にグリーン購入を推進していく品目(14 分
野 97 品目)を定め、環境への負荷が小さい物品であるための基準を品目ごとに設け、その基準
を満たす物品(適合物品)の購入の推進に努めていくこととしている。
【平成 14 年度適合物品の購入実績の概要】
購入実績がなかった分野及び購入目標を立てなかった分野を除く 11 分野のうち8分野にお
いては、購入割合が 90%を超えており、全体的には、グリーン購入が浸透されはじめていると
思われる。
- 120 -
表 73
平成 14 年度分野別適合物品購入割合
購入実績
分 野
①紙類
品 目
コピー用紙
フォーム用紙
印刷用紙
トイレットペーパー
計
②納入印刷物
③文具類
④事務用備品
⑤OA機器
⑥家電製品
⑦照明
いす
机
棚
収納用什器(棚以外)
ローパーティション
掲示板
黒板
ホワイトボード
計
コピー機
電子計算機
プリンタ
プリンタ・ファクシミリ兼用機
ファクシミリ
スキャナ
磁気ディスク装置
計
冷蔵庫
冷凍庫
冷凍冷蔵庫
エアコンディショナー
テレビジョン受信機
ビデオテープレコーダー
計
蛍光灯照明器具
蛍光管
計
⑧自動車
⑨制服・作業服
制服
作業服
計
⑩インテリア・寝装
カーテン
織じゅうたん
カーペット
毛布
計
⑪作業用手袋
作業用手袋
総数(A)
85,388,231
24,300,742
9,493,606
240,051
119,422,630
1,778
1,320,106
527
289
272
64
250
21
0
31
1,454
20
257
67
2
112
35
273
766
19
1
9
8
28
23
88
2,143
8,493
10,636
55
15,786
1,080
16,866
68
1,046
83.8
10,874
12,071.8
4,005
適合物品数(B)
枚
枚
枚
巻
件
点
脚
台
台
台
台
台
台
台
台
台
台
台
台
台
台
台
台
台
台
台
台
台
本
台
着
着
枚
㎡
㎡
枚
双
76,338,745
23,395,765
8,515,291
239,787
108,489,588
1,694
1,307,200
527
279
268
58
250
20
0
25
1,427
19
256
67
2
111
35
273
763
15
0
8
7
28
17
75
1,900
5,030
6,930
53
4,676
895
5,571
45
1,046
79.8
10,854
12,024.8
4,005
枚
枚
枚
巻
件
点
脚
台
台
台
台
台
台
台
台
台
台
台
台
台
台
台
台
台
台
台
台
台
本
台
着
着
枚
㎡
㎡
枚
双
購入割合
(B/A)
89.4%
96.3%
89.7%
99.9%
90.8%
95.3%
99.0%
100%
96.5%
98.5%
90.6%
100%
95.2%
80.6%
98.1%
95.0%
99.6%
100%
100%
99.1%
100%
100%
99.6%
78.9%
0.0%
88.9%
87.5%
100%
73.9%
85.2%
88.7%
59.2%
65.2%
96.4%
29.6%
82.9%
33.0%
66.2%
100%
95.2%
99.8%
99.6%
100%
購入
目標
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
−
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
100%
(注)「⑫設備」と「⑭役務」については、購入実績がなかった。
「⑬公共工事」については、今後、購入実績の把握方法の検討を進めることとしている。
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