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2003年度 環境報告書 (1.8M)
Environmental Report 2003 環境報告書 ニチコン株式会社 2003 c 2 3 4 5 o n t e n t s ....... ごあいさつ 会社概要 ....... 事業概要 ....... 環境憲章/環境保全活動のあゆみ ....... 環境マネジメント 6 7 8 9 11 12 ....... 環境保全組識 環境マネジメントシステム ....... 環境教育・啓発 ....... ニチコン環境保全活動計画 ....... 環境会計 ....... ニチコンの環境負荷 ....... 環境パフォーマンス 13 15 16 19 ....... 製品開発における基本姿勢 地球温暖化防止 ....... 廃棄物削減とリサイクルへの取り組み ....... 化学物質の適正管理と排出削減 ....... 社会性報告 21 23 24 25 26 ....... メーカーとしての責任を果たすために 社会的責任の自覚 働きがいのある職場づくり ....... 労働安全衛生 ....... 環境コミュニケーションと社会貢献活動 ....... ISO14001認証取得済み事業所一覧 ....... 編集方針 当社では、環境報告書の作成にあたり、環境省の「環境報告 書ガイドライン(2000年度版) 」を参考にしています。 今回は3回目の発行となります。今年度は、各事業所におけ る取り組み事例を多く掲載し、読者の皆様により理解していた だけるよう心がけました。 対象期間 本報告書は、2002年度(2002年4月1日∼2003年3月 31日)の活動とその実績を報告するものです。ただし、一部 2003年4月以降の活動・実績にも言及しています。 対象範囲 本報告書では、ニチコン株式会社の事業活動およびグルー プ会社(関係会社)のうち、国内でISO14001認証を取得 している14事業所(P7.26をご覧ください。以下「当社グ ループ」と表記)の事業活動にかかわる環境保全への取り組 みを報告しています。 1 環境報告書2003 ごあいさつ 地球との共生・人と環境に優しい 循環型社会をめざして 私たち人類が生存できる唯一の惑星、 地球。 この を目指し、 2002年10月に全社員が日常の業務遂行 星の自然環境は年々悪化の一途を辿っています。 において遵守すべき事項を定めた「行動規範」を 経済の発展と工業化社会の進展は、 たしかに人類 制定、 その徹底を図っています。 に豊かさと便利さをもたらしましたが、 その一方で地 さらに2003年6月には、 従来の「環境保全」から 球温暖化や生態系の破壊といった環境問題を引き さらに一歩を進め、 グループ全体の環境保全活動・ 起こし、 貴重なエネルギー資源の枯渇を招いてきま 環境マネジメントシステムの運用、 法令遵守(コンプ した。地球環境に与えたこれらの深い傷跡を修復し、 ライアンス)、 社会貢献、 企業倫理、 リスクマネジメント かけがえのないこの星を再生させるために、 いまや などの実態を把握し、 それらを改善・強化していくた 人類はその社会構造を根底から見直し、 循環型の めの専門部署として「CSR室」を発足させました。 持続可能な社会を再構築していくべき時代を迎え CSRとは、 Corporate Social Responsibility(企業 ています。 の社会的責任) の頭文字です。 このような状況のもと、 ニチコングループでは「環 今後は、 このCSR室が活動の管理及び監督役と 境保全」を企業活動の重要な柱の一つと捉え、 技 なり、 廃棄物の再資源化やグリーン調達・グリーン購 術開発・製品開発・生産活動の各部門において規 入などの活動はもちろん、 従来より進めてきた鉛フリー、 制化学物質の使用全廃、省資源、省エネルギー、 ポリ塩化ビニール (PVC) レス、 省エネルギーなど、 ゼロエミッションなど環境への配慮を重要課題に掲 環境負荷低減に貢献する製品の開発に引き続き取 げて各種の取り組みを進めてまいりました。 り組んでまいります。同時に企業活動のあらゆる側 1997年12月には「ニチコングループ環境憲章」を 面においても、 環境負荷の低減に向けた積極的な 制定し、 「地球との共生」、 「人と地球に優しい社会」 取り組みを展開していく方針です。 を目指した取り組みを実施するとともに、 それらの活 この環境報告書では、 ニチコングループの環境 動を通じて環境管理の国際規格であるISO14001 保全に対する考え方や具体的な取り組みの内容 に基づく環境マネジメントシステムを構築、 「環境保 を紹介させていただいております。みなさまの忌憚 全活動計画」 として具現化し、 推進しています。 のないご意見やご提案をお寄せいただければ幸い また、 昨今の厳しい経営環境下で企業が勝ち残っ に存じます。 ていくには、 収益力の強化を追求するだけではなく、 企業としての社会的責任を積極的に果たしていくこ 2003年9月 とも重要です。 このため当社グループでは、 自らの社 会的な責任を自覚し、 あらゆる企業活動の場におい て法令と社会倫理に適合した行動をとっていくこと 環境報告書2003 2 会社概要 社 名 : ニチコン株式会社 売上高[連結] 本 社 所 在 地 : 〒604-0844 (百万円) 京都市中京区御池通烏丸東入上原ビル3階 設 立 : 1950年(昭和25年)8月1日 資 本 金 : 14,286百万円(2003年3月31日現在) 事 業 内 容 : ・ 電子機器用コンデンサ 121,201 120,000 100,000 103,123 106,246 105,892 110,071 80,000 ・ 電力・機器用コンデンサ ・ スイッチング電源 60,000 ・ ハイブリッドIC・回路モジュール 40,000 ・ 正特性サーミスタ 20,000 ・コンデンサ応用機器 連 結 売 上 高 : 110,071百万円(2003年3月期) 0 単 独 売 上 高 : 103,552百万円(2003年3月期) 1999/3 2000/3 2001/3 2002/3 2003/3 2,988 3,302 2002/3 2003/3 157,546 155,084 2001/3 2002/3 2003/3 4,570 4,480 4,642 2001/3 2002/3 2003/3 従 業 員 数 : 連結 4,642名 単独 1,671名 (2003年3月31日現在) 当期純利益[連結] 国内販売拠点 : 東日本営業本部/東京支店 (百万円) 東日本営業本部/名古屋支店 8,000 西日本営業本部/大阪支店 6,703 札幌営業所 6,000 5,377 長野営業所 静岡営業所 4,000 岡山営業所 2,927 福岡営業所 国内製造拠点 : 草津工場 ★ 長野工場 ★ 穂高工場 ★ 大町工場 ★ 大野工場 ★ 富田工場 ★ 諏訪工場 ★ 2,000 0 2001/3 (百万円) 174,901 180,000 ★ 150,000 ニチコンタンタル株式会社 ニチコン朝日株式会社 ★ ニチコン岩手株式会社 ★ ニチコンワカサ株式会社 142,582 153,748 ★ 120,000 90,000 ★ ニチコンデンドー株式会社 ニチコン福井株式会社 2000/3 総資産[連結] 電源センター ニチコン亀岡株式会社 1999/3 ★ ★ 60,000 30,000 ニチコン滋賀株式会社 0 海外販売拠点 : NICHICON (AMERICA) CORP. 1999/3 2000/3 NICHICON (EUROPE) LTD. NICHICON (AUSTRIA) GmbH NICHICON (HONG KONG) LTD. NICHICON (SINGAPORE) PTE. LTD. NICHICON (THAILAND) CO., LTD NICHICON (TAIWAN) CO., LTD. NICHICON ELECTRONICS TRADING (SHANGHAI) CO., LTD. 海外製造拠点 : NICHICON (MALAYSIA) SDN. BHD. NICHICON ELECTRONICS (WUXI) CO., LTD. 従業員数[連結] (人) 5,000 4,353 4,316 1999/3 2000/3 4,000 3,000 2,000 連結子会社数 : 18社(国内8社、海外10社) 2003年9月21日現在 1,000 0 ★は本報告書の対象範囲 3 環境報告書2003 事業概要 は コ ン デ ン サ の 総 合 メ ー カ ー で す。 コンデンサは電気を静電気の状態で蓄え、蓄えた電気を放出 機器の普及により、 コンデンサの需要はますます増えています。 する部品で、テレビやパソコン、自動車をはじめあらゆるエレクト ニチコンは、電子機器用や電力用コンデンサ、 コンデンサ技術 ロニクス機器に使われています。 を応用した回路製品など、機能・バリエーションともに多彩な製 電気製品があふれている現代では、アルミ電解コンデンサだ 品を提供するコンデンサの総合メーカーとして、業界をリード けでも一家庭に1,000個以上はあると言われており、情報通信 しています。 コンデンサが電気を蓄えるしくみ ●電圧をかけない状態 電極(導体) 電極と電極の間に電気を通しにくい 物質(絶縁体)をはさみ、電圧をかけ ると、 プラス極側はプラスの電気を、 マイナス極側はマイナスの電気を帯 びます。すると、その間にある絶縁 体は、プラス極に接したところはマ イナスに、マイナス極に接したところ はプラスに帯電します。これは「分極」 という現象で、分極が起こることで、 絶縁体の中に電気が蓄えられます。 絶 縁 体 電極(導体) ●電圧をかけた状態 ここに電気が蓄えられます。 代表製品 アルミ電解コンデンサ タンタル電解コンデンサ スイッチング電源 酸化アルミニウムを誘電体とするコン 希少金属であるタンタルの酸化物を スイッチング電源は交流電流を直流に デンサで、多くの電気を蓄えることがで 誘電体とするコンデンサで、ニチコンの 変換して回路に送り込む装置で、エレク きるもっとも一般的なコンデンサです。 第2の主力製品です。 トロニクス機器を動かすための心臓部に ニチコンは高容量・高品質の電極箔と 小形で多くの電気を蓄えることができ あたります。 信頼性の高い電解液を材料に、蓄積した るのが特長で、身近なものでは、携帯電 ニチコン製品は世界の安全規格を取 生産技術を駆使し、世界トップクラスの 話やデジタルカメラ、 DVDプレーヤー・ 得しており、小形・軽量・高調波規制対応 シェアを獲得しています。 レコーダーなどに数多く使用されています。 の高効率品を世界中に供給しています。 <搭載される商品例> <搭載される商品例> <搭載される商品例> 環境報告書2003 4 環境憲章 ニチコングループ環境憲章は、1997年12月にISO14001 この環境憲章は国内外のニチコングループのあらゆる活動 の認証を取得する際に制定し、その後2001年7月の改訂を経 に適用されています。 て現在のものとなりました。 ニチコングループ環境憲章 1.環境への影響を配慮した製品の提供に努める。 環境理念 ニチコングループは、 「地球との共生」 「人と環境に優しい 社会」を目指し、企業活動のあらゆる面において、環境保全 2.関連する法律、規制などを遵守するとともに、自主管理 基準を導入し、運用を図る。 に配慮して行動します。 3.資源・エネルギーの使用量の削減を図る。 活動方針 ニチコン株式会社では、全社・全グループの環境保全活動 を進めるために、資源の有効活用、環境汚染防止を最優先と した下記の全社共通の活動指針を掲げます。また、 これ以外 4.廃棄物の削減とリサイクル化に努める。 にも、事業所ごとに事業内容、地域の特徴を踏まえた独自の 5.オゾン層破壊物質、地球温暖化物質、有害物質の使用・ テーマが設定されており、企業活動のあらゆる側面において 排出は、代替物質の使用、回収、 リサイクルにより削減を 環境負荷の低減に向けた取り組みを進めます。 図る。 6.環境教育を実施し、環境理念・事業所環境方針の理解と、 ! クネ 環境に関する意識向上を図る。 シ ヨロ 7.地域社会の環境保全活動に参画し、社会に貢献する。 8.環境監査等を通じて自主管理活動の継続的改善を図る。 ニチコンの環境マスコット 環太郎 環境保全活動のあゆみ 1984年 3月 塩素系有機溶剤対策委員会設置 1985年 12月 トリクロロエチレンの全廃 1987年 10月 1997年 アルミ箔エッチング廃液リサイクル開始 1989年 4月 フロン対策委員会に名称変更 1991年 3月 1,1,1-トリクロロエタンの全廃 1993年 9月 環境ボランタリープラン制定 4月 環境マスコットキャラクタネーム・スローガン決定 9月 内部監査員養成セミナー開催 12月 1998年 1999年 2月 ニチコンシンガポール ISO14001認証取得 7月 大野工場 ISO14001認証取得 2月 亀岡工場 エネルギー管理優良工場近畿通商産業局長表彰を受賞 環境保全委員会名称変更 1994年 12月 1996年 8月 1997年 5 環境憲章、環境規程を制定 特定フロンの全廃 7月 国内外13製造事業所 ISO14001認証取得 環境保全活動計画を見直し 環境管理システム構築を決定 2000年 3月 環境管理室を設置 2001年 3月 焼却炉全廃 8月 ジクロロメタン使用全廃 11月 亀岡工場第9回「花と緑の街造り賞」で理事長賞を受賞 12月 環境管理委員会を開催 2002年 3月 大町工場・富田工場 ISO14001認証取得 1月 EMSニュース創刊 2003年 4月 ニチコン福井(株)ISO14001認証取得 3月 環境保全活動計画を策定 6月 CSR室を設置 環境報告書2003 環境マネジメント 環境保全組織 当社グループの環境保全活動は、下図のような体制で組織 施策などを審議・決定します。また、決定した内容は各事業所 運営されています。CSR室長(取締役)を環境管理総括責任者 に徹底され、ニチコングループの環境保全活動の向上を図って とし、環境管理委員会で環境保全活動に関する戦略・方針・目標・ います。 社 長 グリーン調達委員会 環境管理総括責任者 内部環境監査チーム (CSR室長) 省エネルギー対策委員会 環境管理委員会 委員長:CSR室長 化学物質管理委員会 環境管理推進責任者 環境事務局(環境管理室) 各工場・事業所 環境管理総括責任者 EMS*管理責任者 廃棄物対策委員会 工場環境専門部会 工場環境管理委員会 省エネ、廃棄物、 レスペーパー 製品、化学物質 委員長:事業所長 環境事務局 各実行部門 *EMS:Environmental Management Systemの略で、環境マネジメントシステムのこと。 環境管理委員会の役割 各工場・事業所における推進体制 環境管理委員会は環境担当役員(CSR室長)、本社役員、各 国内の各製造事業所では、事業所長が環境管理総括責任者 事業所長などで構成されています。 として、 EMS管理責任者を任命するとともに、事業所ごとの環 委員会の主な役割は、環境に関する活動計画の策定・推進お 境影響に適した環境方針を定め、それに沿った環境保全活動 よび特定テーマ推進のための専門部会設置などで、ニチコン を実施しています。 グループにおける環境に関する最高審議機関です。 また、環境に関する事業所の活動計画などは工場環境管理 委員会で審議・決定されます。 内部環境監査チームの役割 内部環境監査は、自らの環境マネジメントシステムが要求事 CSR室を新設 項に適合し、確実に実施され、維持されているかをチェックす 当社は企業としての社会的責任をまっとうし、持続的発展と企業 る重要な活動です。 価値の更なる向上を図るために2003年6月、CSR*室を発足 当社の内部環境監査員は、ISO14001の要求事項を正しく させました。 理解し、適切な環境監査を実施するため、以下の資格要件を満 CSR室は、ニチコングループ全体の環境保全活動・環境マネジメン たす者が選任されています。 トシステムの運用、法令遵守(コンプライアンス)、社会貢献、企業倫 ○内部監査員:外部機関のセミナー「 内部環境監査員養成 理、 リスクマネジメントなどを継続的に改善・強化していくために、 コース」を受講し、修了試験に合格した者。 それぞれの関係部署と横断的な連携をとり推進を図るとともに、そ ○主任監査員:JAB(財団法人日本適合性認定協会)認定の の活動について監査する役割を担います。 「フォーマルトレーニングコース(TEC003)」 特に環境保全活動については、従来からグループをあげてISO を修了し、規定の試験に合格した者。 ◇内部環境監査の実施:2回/年 14001に基づく環境マネジメントを推進してきましたが、今後は CSR室も任務の一環として推進し、いっそうの強化に努めていきます。 ◇内部環境監査員:90名(うち、主任監査員 10名) *Corporate Social Responsibilityの略で、企業の社会的責任のこと。 環境報告書2003 6 環境マネジメント 環境マネジメントシステム ISO14001認証取得状況 当社は地球との共存を目指して、1996年8月にグローバル 環境マネジメントシステムモデル スタンダードに準拠した環境マネジメントシステム確立のため、 継続的改善 国際規格ISO14001の認証取得方針を決定しました。 Check この方針に基づき現在までに国内15製造事業所のうち14 Action 経営層による見直し 点検および 是正処置 内部監査 事業所、海外2製造事業所のうち1製造事業の全15製造事業 所で認証を取得しています。残り2事業所については、2003 Do 年度中に認証を取得する計画です(下の表をご覧ください) 。 環境保全活動の 実施および運用 また、各製造事業所では「ニチコングループ環境憲章」を受 Plan 環境方針 行動計画 けてそれぞれが環境方針を策定し、環境目標を定めて環境保 全活動を継続的に実施しています。 ニチコングループISO14001認証取得状況一覧(★は本報告書の対象範囲に含む) 審査登録機関 登録証番号 草津工場★ 認 証 取得事業所名 1998年12月 登録年月 JQA JQA-EM1769 長野工場★ 1998年12月 JQA JQA-EM0278 穂高工場★/大町工場★ 2001年12月 JQA JQA-EM1964 大野工場★ 1998年 7月 JQA JQA-EM0182 富田工場★ 2002年 3月 JQA JQA-EM2295 諏訪工場★ 1999年 6月 JQA JQA-EM1771 *1★ ニチコン亀岡(株) 1998年11月 JQA JQA-EM1768 ニチコンタンタル(株)★ 1998年 7月 JQA JQA-EM1786 *2★ ニチコン朝日(株) 1999年 7月 JQA JQA-EM0470 ニチコン岩手(株)★ 1999年 7月 JQA JQA-EM0469 *3★ ニチコンワカサ(株) 1999年 2月 JQA JQA-EM1772 *4★ ニチコンデンドー(株) 1999年 6月 JQA JQA-EM1773 ニチコン福井(株)★ 2003年 4月 JQA JQA-EM3125 NICHICON (MALAYSIA) SDN. BHD. 1998年12月 SIRIM, QAS N00330 1128 *5 ニチコン滋賀(株) 2003年12月に認証審査予定 NICHICON ELECTRONICS (WUXI) CO., LTD.*6 *1:2003年4月1日付で亀岡工場を分社化し、 ニチコン亀岡(株) として発足。 *2:2003年4月1日付で朝日電機工業(株) からニチコン朝日(株)に商号変更。 *3:2003年4月1日付でワカサ電機(株) からニチコンワカサ(株)に商号変更。 2003年度中に取得予定 *4:2003年4月1日付でデンドー(株) からニチコンデンドー(株)に商号変更。 *5:2000年4月設立。 *6:2002年8月操業。 環境監査 各事業所の取り組み状況については、事業所が行う内部環境 ◆2002年度の外部審査結果 監査(マネジメントシステム監査、遵法監査、環境パフォーマン 事業所名 指摘事項 指導事項 ス監査)と認証機関による外部審査、また全グループを視野に 草津工場 0件 4件 入れて各事業所に対して行う本社監査を毎年実施し、 システム 長野工場 0件 2件 が有効に機能し、成果を上げているか否かを確認しています。 穂高工場/大町工場 0件 3件 大野工場 0件 9件 富田工場 0件 3件 内部環境監査 各事業所の取り組み 認証機関による外部審査 7 環境報告書2003 マネジメントシステム監査、遵法監査 環境パフォーマンス監査 本社監査 諏訪工場 1件 6件 ニチコン亀岡(株) 0件 3件 ニチコンタンタル(株) 0件 4件 ニチコン朝日(株) 0件 3件 ニチコン岩手(株) 0件 6件 ニチコンワカサ(株) 0件 5件 ニチコンデンドー(株) 0件 11件 ニチコン福井(株) 0件 8件 合計 1件 67件 環境教育・啓発 環境教育 環境教育としては、各事業所ごとに実施する「環境マネジ メントシステムに基づく教育(EMS教育)」、 「新入社員に対す る教育」、 「内部環境監査員の養成」、 「階層、 専門性による教育」 などを実施しています。 環境に配慮した企業経営においては、従業員の一人ひとりが 環境問題を認識することが大切です。従業員への環境教育の 重要性を理解し、今後も継続的に取り組んでいきます。 環境教育:ニチコン亀岡(株) 環境教育体系とその内容 入社時教育 「新入社員が環境に対して関心を持つこと」、 「当社の環境の取り組みに関心を 持つこと」を目的に環境に関する幅広い話題を取り上げ実施しています。 新入社員 配属時教育 昇格者 管理職教育 内部環境監査員教育 環境監査員 主任内部環境監査員教育 環境配慮型製品設計者教育 専門教育 法定作業者教育 環境方針、目的・目標 EMS教育 マネジメントプログラム 有意作業教育 環境保全計画を推進するためにリーダーとしての役割を持つ管理職に対しては、 環境保全計画の重要性を認識させるとともに、環境マネジメントシステムの運営 に必要な知識を教育します。 当社の環境マネジメントシステムの有効性を監査する内部環境監査員は、IS014001 の要求事項を正しく理解するとともに最新の法改正情報なども知っておく必要があ ります。監査員教育では、各事業所の外部審査の内容や、法改正情報などを説明し、各 事業所の監査員に対して情報の共有化やレベルアップを目的に取り組んでいます。 専門知識を要する作業(製品設計、法的資格を有する作業)を担当する従業員に 対して、必要な知識を持たせるため、外部機関の講習会なども活用し教育に取り 組んでいます。 有意作業教育では、環境への影響度が大きい作業(例えば、排水処理施設の運転 業務、 廃棄物管理業務、 化学薬品等の取扱い業務など) を担当する従業員に対して、 その作業が持つ環境への影響や環境負荷低減のための作業手順の徹底などを 教育しています。 EMSニュース(環境だより)の発行 提案活動 環境保全活動の一環として、各事業所において『EMSニュー 当社グループでは、従業員の創意工夫により、業務の効率化・ ス(環境だより)』を発行し、従業員の環境意識向上を図る啓蒙 合理化・安全性の向上を図るとともに、改善提案を通して従業 活動を継続しています。 員の職場士気を高めることを目的に業務改善提案制度を展開 2002年度は、 グループ全 しています。 体で53回発行しました。 2002年度の総提案件数は8,124件で、 このうち環境にか かわる提案は866件でした。出された提案は全て実践されて います。 また、提案内容は「提案審査委員会」で一次・二次審査の上、 特に優れた提案(半年間実施した上での効果が著しいもの)に 表彰をしています。 環境報告書2003 8 環境マネジメント ニチコン環境保全活動計画 「ニチコングループ環境憲章」で定めた項目を実施していくために、 「ニチコン環境保全活動計画」を立案しています。 2002年度の目標と実績は次の通りです。 環境保全活動計画(要約) 項 目 環境マネジメント システムの構築 省エネルギー 廃棄物削減活動 省資源活動 環境汚染物資削減 グリーン調達 活動計画目標( 2 0 0 2 ∼2 0 0 5 年度 ) 新設2事業所[ニチコン福井(株)、ニチコン滋賀 (株)]を含め、全製造事業所で2003年度末 までに1SO14001を取得する。 2002年度 目 標 新設2事業所について ISO14001システムを 構築する。 [ニチコン福井(株)、 ニチコン滋賀(株)] 実 績 評価 参照 ページ ニチコン福井(株) 2003年4月4日認証取得 ニチコン滋賀(株) 2003年4月EMS運用開始 2003年12月認証審査予定 ◎ P.7 CO2排出量を2001年度 を基準として、売上高 原単位で1%削減する。 2001年度比17%の増加 × P.15 廃棄物再資源化率 95%を達成する。 廃棄物再資源化率 98%を達成 ◎ P.16 用紙使用量を、1997年度を基準として 2005年度末までに50%削減する。 用紙使用量を、1997年 度を基準として40%削 減する。 1997年度比37%削減 × P.17 HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)を 2003年度末までに全廃する。 代替化を推進する。 脱フロン洗浄機導入 ○ P.15 ユーザー要求に基づき 製品対策 鉛フリー化(外部電極端子部の鉛フリー対応完了) 切替えを実施する。 リード線メッキおよびPVC スリーブの切替えの促進 ○ P.13 有害化学物質(PRTR対象の第1種化学物質)の 排出量を2001年度を基準として2005年度末 までに20%削減する。 2001年度を基準と して5%削減する。 2001年度比48%削減 ◎ P.19 2002年度にグリーン調達ガイドラインの構 築と運用を開始する。 ガイドラインの構築と 運用を開始する。 運用開始 ◎ P.17 2001年度を基準として2005年度末までに CO2排出量を売上高原単位で4%削減する。 2005年度末までにゼロエミッション (再資源化率98%)を達成する。 ×:成果が出なかった △:あまり成果が出なかった ○:少し成果がでた ◎:成果が出た (評価は自己評価です) 9 環境報告書2003 項 目 活動計画( 2 0 0 2 ∼2005年度 ) 2003年度 目標 ニチコン滋賀(株)においてISO14001認証取得を図る (2003年12月に認証審査予定) 。 環境マネジメント システムの構築 新設2事業所[ニチコン福井(株)、ニチコン滋賀(株)]を含め、 全製造事業所で2003年度末までに1SO14001を取得する。 NICHICON ELECTRONICS(WUXI)CO.,LTD.に おいてISO14001認証取得を図る(2003年度中に 取得予定)。 CO2排出量を売上高原単位で、前年度比 1%削減する。 省エネルギー CO2排出量を2001年度を基準として2005年度末までに 売上高原単位で4%削減する。 廃棄物削減活動 2005年度末までにゼロエミッション(再資源化率98%)を 達成する。 省資源活動 用紙使用量を、1997年度を基準として2005年度末までに 50%削減する。 用紙使用量を、1997年度を基準として40%削減する。 HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)を2003年度末までに全廃する。 HCFC(ハイドロクロロフルオロカーボン)を2003年度末までに全廃する。 廃棄物再資源化率は、2002年度実績 (再資源化率98%)を維持する。 鉛フリー化 2004年3月末までに全廃 (外部電極端子部の鉛フリー対応は完了) 2003年度末までに外部電極端子部の鉛を全廃する。 塩化ビニール(PVC)レス化 2004年12月末までに全廃 (製品外装材のPVCレス対応は完了) PVCレス製品への切替えを推進する。 製品対策 環境汚染物資削減 グリーン調達 有害化学物質(PRTR対象の第1種化学物質)の排出量を2001 年度を基準として2005年度末までに20%削減する。 ほう素の水域への排出を削減するための 計画を立案する。 2002年度にグリーン調達ガイドラインの構築と運用を開始する。 取引先への調査の継続と基準を見直す。 前年度実績による計画の見直しについて 省エネルギー活動について ●CO2排出量を2001年度を基準として売上高原単位で毎年1%削減することを計画していました。 しかしながら2002年度の実績は前年度比17%増という結果になりました。 2003年度は前年度比1%削減を必須目標とし、中期計画の達成が図れるよう、更なる改善効果の上積みを目指します。 廃棄物再資源化(ゼロエミッション)活動について ●2005年度末の目標である再資源化率98%を達成できましたので、2003年度の目標は98%を維持することとします。 環境汚染物質削減について ●製品対策として「鉛フリー化」に取り組んでいますが、当社では従来品に替わる環境対応品として「鉛フリー品」を提供しています。 最近の鉛に関する規制強化を踏まえ、環境対応品への切替えを加速させることを目的に全廃目標を設定しました。 ●有害化学物質の排出削減では、水域へ排出される「ほう素」の回収に取り組んだ結果、前年度比48%の排出量削減が図れました。 2003年度は、今回の改善で回収できなかったほう酸の回収を目指した検討を行うこととします。 環境報告書2003 10 環境マネジメント 環境会計 環境会計についての考え方 当社では2000年度から、環境パフォーマンスの向上と、そ 下記データは、環境省から公表された「環境会計ガイドライン の情報公開を目的に、環境保全コストおよびその効果について 2002年版」に準じて集計したものです。 環境会計を導入しています。 ●対象期間 ●集計にあたっての原則 2002年4月1日∼2003年3月31日 1 設備投資は実施した年度に全額集計する。 ●集計範囲 2 減価償却の集計は行わないこととする。 国内でISO14001を認証取得している14事業所 3 その設備投資に対する効果は3年間を限度として集計する。 4 効果は、 確実な根拠に基づいて算出されるものに限定する。 ・リスク回避効果(みなし効果)は採用しない。 ・再資源化のための売却益や省エネルギー活動による 節約額など、実際に得られた効果に限定して集計する。 環境保全コスト (百万円) 環 境 保 全コスト の 分 類 2 0 0 2 年度 2001年度 主な取り組み内容 投資額 経 費 合 計 投資額 経 費 合 計 163 482 645 5 455 460 省エネルギー 27 13 40 10 10 20 廃棄物他 22 341 363 175 260 435 廃棄物を適正に処理するために必要な 投資及び委託処理費 0 100 100 1 147 148 ISO14001認証取得・維持するために必要な 経費及び環境に関する教育・啓発に必要な経費 研究開発コスト 40 182 222 19 76 95 社会活動コスト 0 0 0 0 8 8 工場周辺を除く地域での自然保護活動や 環境団体への寄付など 環境損傷対応コスト 0 2 2 0 8 8 土壌・地下水汚染浄化の費用 252 1,120 1,372 210 964 1,174 公害防止 事業エリア内 コスト 環境管理活動コスト 合 計 環境保全対策に伴う経済効果 主な効果の内容 1. 省エネルギー 公害防止のために必要な投資及び費用 省エネルギー計画を実行するために必要な 投資及び経費 環境配慮型製品の開発など、HCFC代替化、 鉛フリーなど (百万円) 2002年度の環境会計では、環境保全コスト合計1,372百 金 額 2 0 0 2 年度 183 2 0 01年度 73 万円(昨年比116%)に対して、 経済効果金額は407百万円(昨 年比145%)でした。 環境保全コストが増加した主な要因は、ニチコン福井(株)を 2. 省資源効果 今年度より対象範囲に含めたためです(120百万円増加) 。 76 78 3. 廃棄物処理・リサイクルに 係わる有価物売却益 207 183 酸回収装置を導入したためです。 合 計 407 279 を社会活動コストから環境管理活動コストに計上したためです。 公害防止コストが増加した理由は、富田工場において、ほう 社会活動コストが0になった理由は、事業所周辺の美化活動 環境保全対策に伴う経済効果が増加した理由は、ニチコン タンタル(株)での省エネ効果153百万円が寄与したためです。 11 環境報告書2003 環境パフォーマンス ニチコンの環境負荷 2002年度版より、当社グループの事業活動と環境との関わりを数値として把握するため、環境負荷をインプット・アウトプット に区分し報告しています。本年度は、環境省「事業者の環境パフォーマンス指標ガイドライン(2002年度版)」を参考にしました。 2001年度と2002年度の環境負荷データの比較では、電気使用量が493,956千kWhから597,734千kWhに増加(21% 増)したことが大きなポイントとなっています。これは、2002年度におけるアルミ電解コンデンサの生産数量が前年度比33% 増加したことにより、電極箔の製造工場を中心に電気の使用量が増えたことが理由です。 一方、2001年度からの改善点としては、化学物質対策があげられます。富田工場においてほう酸回収装置を導入したことに より、ほう素の水域への排出量を63%削減することができました。また、廃棄物についても、汚泥のリサイクル化により業者委託 量を2001年度比51%と大幅に削減することができました。 INPUT 電 気 重 油 ガ ス 597,734千kWh 13,008kl 279,285kg 化学物質 紙 上 水 地下水 7,397,784枚 41万t 738万t (PRTR対象) 2,188t OUTPUT CO2排出量 NOx排出量 SOx排出量 化学物質 (窒素酸化物) (硫黄酸化物) (PRTR対象) 42t 64t 350t 264,742t-CO2 排水量 746万t BOD COD (生物化学的酸素要求量) (生物化学的酸素消費量) 廃棄物 業者委託量 廃棄物 再資源化量 22t 10t 1,336t 64,391t 今年度は、 アウトプットデータの充実を図り、NOx、SOx、BOD、COD、排水量のデータを開示しました。今後は、 より詳細な環境 負荷のデータ把握に取り組み、環境負荷を継続的に評価し、当社グループの事業活動における環境負荷の低減に活用していきた いと考えています。 環境報告書2003 12 環境パフォーマンス 製品開発における基本姿勢 当社グループは「地球との共生」を目指し、環境保全に寄与する製品づくりを各事業所で進めています。 (ジオ)○○○」の名称をつけた製品の ポリ塩化ビニール(PVC)レス、鉛フリー、六フッ化硫黄(SF6 )フリー製品として「Geo ほか、省電力・省資源に貢献する製品や廃棄にともなう問題の解決に貢献する「環境に優しい製品」を開発しています。 環境に配慮した製品事例 ■鉛、塩ビを含まないコンデンサGeoCap(ジオキャップ) GeoCapは、外装材料にポリ塩化ビニールを一切含まない 「ポリ塩化ビニール(PVC)レス」、 また、端子に鉛を一切含まな い「鉛フリー」のコンデンサ です。 アルミ電解コンデンサ、 タンタル電解コンデンサ、 プラスチッ クフィルムコンデンサのそれぞれでラインアップしています。 ■乾式進相コンデンサGeoDRY(ジオドライ) アルミ電解コンデンサ 基板自立タイプ GeoDRYは、絶縁ガスに地球温暖化につながる排出抑制対 象ガスである六フッ化硫黄(SF6)ガスの代替として窒素(N2 ) ネジ端子タイプ 環境問題を考慮したPVCレス、 鉛フリーの基板自立形品 スリーブ:ポリオレフィン(PVCレス) ガスを採用した乾式進相コンデンサです。この製品は、 ビルや ホテル、病院、デパートなどの防災が重要視される施設での受 スリーブ:PETまたはポリオレフィン (PVCレス) 変電設備として採用されています。 また本製品は、 コンデンサ素子の接続部に鉛フリーはんだを、 端子保護キャップにはポリ塩化ビニール(PVC)レス品を採用し ています。 端子:Snメッキ(鉛フリー) 底板:ポリエステル(PVCレス) ニチコンは業界で唯一、防災形乾式進相コンデンサで、高圧 から低圧までのフルラインアップを完了しています。 チップ形タンタル固体電解コンデンサ モールドタイプ 樹脂外装タイプ ●モールド品構造図 溶接 陽極タンタルリード 陽極素子 エポキシ樹脂 導電性 接着剤 ●樹脂外装品構造図 エポキシ樹脂 陽極素子 金属 メッキ層 銀電極 陽極 タンタルリード 陽極電極 (Sn/Cuはんだ) 陽極フレーム (Snメッキ) 陰極フレーム (Snメッキ) 金属メッキ層 製品開発時(1986年)より鉛を 使用しておりません。 陰極電極 (Sn/Cuはんだ) 銀電極 鉛フリー品、2001年4月より対応開始。 RoHS*指令への対応 RoHS指令(特定有害物質の使用制限に関する指令)とは、 EUに プラスチックフィルムコンデンサ リード線・端子メッキの鉛フリー化 て販売される電気電子機器に含まれる物質の使用禁止を定めた指 内部金属(メタリコン金属)の鉛フリー化 端子電極 リード線 Snメッキ (鉛フリー) Cuメッキ Snメッキ 令で、重金属(鉛、カドミウム、水銀、六価クロム)とダイオキシン類 の発生原因となる臭素系難燃剤(PBB、 PBDE)の使用を2006年 7月1日までに全廃するようメーカーに要求するものです。 当社グループにとっては「鉛」が該当しますが、すでに鉛フリー製 Fe Cuメッキ 品の開発を終え、販売を開始しています。2004年度には、全製品に メタリコン 鉛フリー 関して鉛フリー製品を標準製品として切り替える予定です。 リード線 Sn・Zn 系合金 Cuメッキ メタリコン 鉛フリー Sn・Zn 系合金 Snメッキ Fe Fe Cuメッキ Snメッキ また、安定化剤として鉛などが使用されているPVCに関しても PET (ポリエチレンテレフタレート)等への代替化を完了しています。 Cuメッキ *Restriction of the Use of Certain Hazardous Substances in Electrical and Electronic Equipmentの略。 13 環境報告書2003 環境負荷低減に貢献する製品事例 ■IGBT対応IH電源 開発責任者の声 当社はIGBT対応IH電源を開発しました。これは、 2002年、 レーザープリンタの待機時電力消費の低減に貢献する製品です。 当社では、 製品開発の重要なキー IH(誘導加熱)は炊飯器や電磁調理器などに多く用いられて ワードとして 「環境」をいち早く取 いる回路方式で、 大電力の電気エネルギーを瞬時に効率よく (変 り上 げ 、4 つ の「R」 (Reject, 換効率80∼90%)熱エネルギーに変換できるのが特長です。 Reduce,Reuse,Recycle)を基 通常レーザープリンタは、待機時であってもトナーを定着さ 本コンセプトに、人体に害を及ぼ せるためのヒーターに関しては常に作動させています。しかし、 す物質の不使用、省資源、省エネ、 瞬時に発熱可能なIH方式にすることで、待機時の電力消費を極 長寿命設計など「環境保全に寄与 限まで抑えることが可能となりました。 する製品づくり」を各事業所で展 開しています。 技術本部 技術本部長 三井 紘一 ■太陽光発電用パワーコンディショナ 近年は環境問題に対するお客様の関心も高まってい 太陽光発電は、 クリーンな21世紀型エネルギーとして普及し ます。数年前までは、お客様からの問い合わせの内容は、 つつあります。ニチコンは、 かねてより太陽光エネルギーを高効 環境保全に向けた企業としての考え方、あるいは汚染防 率で電気エネルギーに変換するパワーコンディショナを開発・ 止への具体的取り組みなどに関する質問が多くを占めて 供給してきましたが、市場の広がりとともに、 より小形で安価な いましたが、最近では製品に含有される化学物質に関す 製品が求められるようになってきました。 る情報開示を要望されるケースが増えてきています。 そこで、2002年に「トランスレス方式」という変圧器を用い この背景には、 EU規制をはじめ国内外で含有化学物 ない小形で安価なパワーコンディショナを開発しました。発電 質に関する規制強化が進んでいることが挙げられます。 効率の向上はもちろんのこと、夜間の電力消費ゼロも達成し たとえばRoHS指令では、2006年7月1日より「カドミ ました。 ウム、鉛、水銀、六価クロム、特定臭素系難燃剤」の含有が ビルや住宅、公共施設の屋上のほか、駐車場や駅舎の屋根、 禁止されることになりました。この結果、 お客様からは「鉛 高速道路の側壁・防音壁設置用として注目を集めています。 フリー」に関する問い合わせや、 「化学物質の不使用証明」 などの要求が急激に増加しています。 当社では環境に配慮した製品として「GeoCap」ブ ランドのコンデンサを提供していますが、主力商品の 一つであるアルミ電解コンデンサにおいては、外装樹脂 にポリ塩化ビニール(PVC)を使用せず、 かつ外部端子に 鉛を含まない製品の提供を業界に先駆けて開始してい ます。この「ポリ塩化ビニール(PVC)レス」 と 「鉛フリー」 を兼ね備えたコンデンサは、RoHS対応製品であり、当社 の「環境対応技術」の具現化の一つでもあります。また、 タンタル電解コンデンサの鉛フリー化も既に完了しており、 さらにモールドおよび外装用エポキシ樹脂として使われ ていた難燃剤「臭素・アンチモン化合物」を環境規制対 象外品に切り替えるなど、業界に先駆けてお客様からの 要求に順次対応しています。 このように私たち技術部門では、製品に関する法規制 や業界情報をいち早く入手し、使用化学物質の削減はも ちろん、お客様のニーズに促した省エネ、省資源製品の 開発など「環境に優しい製品」づくりに積極的に取り組ん でいます。今後も常に一歩先を見越した製品開発を進め、 社会に貢献していきたいと考えています。 環境報告書2003 14 環境パフォーマンス 地球温暖化防止 生産プロセスにおける省エネルギーへの取り組み 当社グループは地球温暖化防止のために、 各事業所で実態に 年度比17%増となり目標を達成できませんでした。 合わせた省エネルギー活動を実施しており、 グループ共通のテー これは、当社グループの電気使用量の約50%を占めるアル マとしては、空調温度の適正管理、不必要な照明・機器の停止、 ミ電極箔の化成工場(富田工場)において2002年度の生産量 コンプレッサーの適正圧力維持、エア漏れの撲滅、 EMSニュー が増加したこと、 化成機の増設などが主な要因です。これにより、 スによる従業員の啓発などがあります。 グループ全体での電気使用量は前年度比121%となりました。 また動力設備、製造設備、空調設備などのインバータ化、省エ しかしながら当社売上高は前期比3.9%増加にとどまり、原単 ネタイプの機器導入も継続的に推進し、エネルギー使用量の削 位の悪化を引き起こしました。 減に努めています。これらについても、全社省エネルギー委員 省エネ対策としては、 これまで「生産歩留の向上、設備稼働率 会で随時、 各事業所の事例報告などを行い、 その情報を全グルー の向上」などを積極的に行い原単位の改善に取り組んできまし プで活用しています。 たが、2003年度はコージェネレーションシステムの導入など、 2002年度は「2001年度を基準として売上高原単位で1% エネルギー供給システムの改善も視野に入れ、省エネの推進を 削減する」ことを目標に取り組んできましたが、結果は2001 図りたいと考えています。 CO2排出量 使用エネルギーの種類 売上高原単位 (t-CO2/億円) CO2排出量 (t-CO2) (%) 240.67 250,000 250 100 200 80 150 60 100 40 50 20 0 0 20.55 7.35 7.72 0.27 0.22 78.78 92.38 92.06 1992 2001 2002 205.08 200,000 167.70 150,000 100,000 0.67 114.47 82.53 80.11 77.68 67.18 62.15 65.53 50,000 59,817 62,956 65,605 61,824 65,735 69,282 121,617 203,255 217,179 264,742 0 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999 2000 CO2排出量(t-CO2) 2001 2002 売上高原単位(t-CO2/億円) 電気 LPG A重油 オゾン層破壊物質の全廃 当社では、オゾン層破壊物質である特定フロンの使用を 1991年に、 また1,1,1-トリクロロエタンの使用を1994年に 取り組み事例 全廃しました。 軽油に替えてe-OIL(再生燃料)を利用 現在、唯一残された特定物質として、 HCFC (ハイドロクロロ ニチコンタンタル(株) フルオロカーボン)をニチコン亀岡(株)の生産工程で使用し ニチコンタンタル(株)では2002年10月より、ディー ていますが、2003年度末までに全廃する予定です。 ゼル燃料として「e-OIL(再生燃料)」を利用しています。 2002年度は、 HCFCからアルコール系洗浄剤への切り替 e-OILは、家庭やレストランなどの使用済み食用油を生 えを進めるため、2001年度に引き続き、アルコール系洗浄装 成してディーゼル車で利用できるようにした燃料で、 NOx (窒素酸化物)、 SOx(硫黄酸化物)、ディーゼル排気微粒 置を導入しました。 子の削減に加え、 CO2 の自然循環により地球温暖化防止 HCFC使用量 使用量(t/年) 10.0 8.80 9.01 に有効とされています。 9.35 8.95 8.26 8.0 6.84 7.21 6.0 5.00 4.0 2.0 0 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 2003 (予想) 15 環境報告書2003 廃棄物削減とリサイクルへの取り組み ゼロエミッションの達成に向けて 当社グループは循環型経済社会の構築を目指し、廃棄物の削 が図れたことから、現在は、廃棄物削減の第2ステップとして、 減とリサイクルの推進に取り組んでいます。 (再資源化率98%)達成を 2005年度末のゼロエミッション* これまで「2002年度末までに1996年度比30%削減する」 目標に取り組み、2002年度末に98%を達成しました。 ことを目標に取り組んできましたが、2001年度に43%の削減 *当社グループでは、 ゼロエミッションを「廃棄物総発生量の98%を再資源化する」ことと定義しています。 総排出量と再資源化量、再資源化率 廃棄物発生量内訳(2002年度) 総排出量、 再資源化量(t) 100,000 92.5 廃プラ 2% 再資源化率 (%) 92.3 91.7 90.8 92.1 98.0 94.5 91.5 100 80,000 80 金属屑 2% 廃油 1% 汚泥 13% 紙屑 1% 65,727 60,000 40,000 20,000 0 58,096 48,457 31,110 28,789 1995 34,297 35,641 53,134 44,639 64,391 49,162 1997 1998 60 40 33,963 32,368 31,672 1996 37,048 52,048 65,727t 20 1999 2000 2001 2002 再資源化量(t) 総排出量(t) 廃酸 81% 0 再資源化率(%) 廃棄物量の総排出量と業者委託量 廃棄物業者委託量内訳(2002年度) 総排出量、 業者委託量(t) 売上高廃棄物原単位 (t/億円) 100,000 その他 7% 汚泥 6% 5.0 80,000 4.0 65,727 60,000 40,000 2.77 31,110 2.58 34,297 2.26 2.24 35,641 37,048 58,096 48,457 2.95 2.49 3.0 52,048 2.49 2.0 1.20 20,000 1.0 2,329 0 金属屑 12% 1995 2,429 1996 2,375 1997 2,331 1998 総排出量(t) 3,580 2,684 1999 2000 業者委託量(t) 2,634 2001 1,336 2002 紙屑 21% 0 廃プラ 30% 1,336t 廃油 24% 売上高廃棄物原単位(t/億円) 「総排出量」は社内で発生した「廃棄物の総重量」で、 「業者委託量」とは社外の処理業者に中間処理・最終処分を委託した重量。再資源化(リサイクル)を 目的に社外業者に手渡したものは「業者委託量」に含まれません。 「売上高原単位」は、 この「業者委託量」を生産金額で除した値です。 廃棄物・有価物 発生量 65,727t 再資源化品目 直接再資源化 63,085t ・汚 泥:凝集剤、金属回収(ニッケル) ・廃プラ:燃料、セメント材料 ・廃 油:助燃材、再生回収 ・金 属:再生金属(アルミ、タンタル) 再資源化量 64,391t 中間処理後再資源化 1,306t 直接最終処分 205t 中間処理委託 2,437t (575t減容化) 処分量 761t 中間処理後最終処分 556t 環境報告書2003 16 環境パフォーマンス グリーン調達 取り組み事例 これまで当社グループでは、製造工程で使用する原材料や 環境関連施設について、化学物質管理基準、設備事前評価基準 梱包部材・段ボールのリユース ニチコン福井(株) を適用して検討段階で環境影響を評価し、従来使用品と比較し ニチコン福井(株)は2000年2月に設立した新しい工場で、 て、 より環境への影響が小さいものを選択するよう努めてきま 2002年4月よりI SO14001認証取得に向けた取り組みを進め、 したが、2002年度は「グリーン調達ガイドライン」を策定し、 2003年4月に認証を取得しました。廃棄物削減のための活動 運用を開始しました。 の一つとして、2003年3月より梱包部材(リード棒パック、エン グリーン調達ガイドラインでは、法規制や自主基準により当 ボス空リール、電解紙コア)や段ボール箱のリユースに取り組ん 社グループが管理すべきと定めた「環境負荷物質」、 法規制など でいます。 により製品への使用が禁止されている「禁止物質」、製品への 具体的には、 工場内の資材納入エリアに「リユース用部材置場」 使用および含有を可能な範囲で削減に努めるべき「削減物質」 を設けて納入業者ごとに使用済部材をまとめて置き、新しい資 を定めています。 材納入時にこれらを回収していただく仕組みをつくりました。 グリーン調達に関する評価は、取引先企業全体の環境保全 部材ごとの数量管理も徹底することで、 これまでの廃棄がゼロ 活動を評価する「環境管理活動評価(22項目)」と、取引先か になりました。 ら購入する部品・材料の環境負荷低減に対する「環境負荷物質 2003年3月から6月までの3ヶ月間だけでも、246箱分の 調査」の結果により行っています。 リード棒パック、516箱分のエンボス空リール、9箱分の電解 また、事務関連用品については、2001年4月施行されたグ 紙コアを回収し、その資源節約効果は重量換算で4.6トンとなっ リーン購入法に従い、事務用消耗品を中心にグリーン商品へ ています。 の切り替えを実施しています。 レスペーパー活動 当グループでは、1997年度を基準として2005年度末ま でに用紙の使用量50%削減を目標として、 「レスペーパー活動」 に取り組んでいます。具体的には、用紙の裏面使用、 コピーの 両面化、文書配布先の見直し、社内文書の電子メール化、社内 規定類の電子化などを徹底しています。 レスペーパー活動は1999年度以降、計画を上回る実績に て 進 捗しており、2 0 0 2 年 度は4 0 % 削 減( 中 期 計 画では 2003年度目標)を目標に取り組みを開始しましたが、削減率 37%(前年比2%削減)に止まり達成できませんでした。 リユース部材置場 レスペーパー活動については行き着いた感も見られますが、 2005年度末50%削減を目指し、 取り組みを強化していきます。 用紙使用量 枚数(千枚) 12,000 10,606 10,017 10,000 9,428 8,839 8,249 8,000 リール 7,071 6,482 5,892 6,000 4,000 2,000 11,785 11,070 9,571 0 1997 1998 1999 8,345 2000 7,555 2001 7,398 2002 2003 2004 2005 (基準年度) 購入計画 購入実績 リユースの実績/受領書 17 環境報告書2003 リード棒パック 生ゴミリサイクルと廃プラスチック減容化 ニチコンタンタル(株) ニチコンタンタル(株)では、食堂から出る生ゴミ(月50kg) をゼロにする取り組みとして、2002年12月に生ゴミ処理機を 導入しました。生ゴミは乾燥させて構内緑地の有機肥料として 活用しています。 また2003年5月より、廃モールド樹脂をプレス機で圧縮して 廃棄する取り組みを開始し、廃棄容量を年間45%削減できる 生ゴミ処理機 乾燥処理後の茶カス 見込みです。さらに6月には廃テーピング材の減容化にも着手。 分別してシュレッダーで裁断することで容積を1/6に圧縮し、 埋め立て処分の容積を小さくしました。 廃モールド樹脂圧縮前 廃テーピング材断裁前 廃モールド樹脂圧縮後 廃テーピング材断裁後、容積は1/6に テープ剥がし機を開発 ニチコン朝日(株) ニチコン朝日(株)では、 コンデンサ素子のテーピング*に用 電解液を洗浄して再巻取りできるため、繰り返し利用すること いた使用済テープを再利用するため、 「テープ剥がし機」を開 が可能となりました。 発しました。 テープ剥がし機導入による廃棄物削減効果は、年間にして これまで、使用済テープは電解液が付着していることから廃 6トン(テープ排出量の15%)にのぼります。 棄(助燃剤として再利用)されてきました。しかし、 この機械は *素子のテーピング:アルミ電解コンデンサ製造工程の自動化を図るための、素子工程から含浸・組立工程への回送手段。 導入前 使用済 テープ巻取り テープ 廃棄(助燃剤として利用) 素子テーピング状態 素 子 テープ 素子テーピング 含 浸 組 立 使用済テープ巻取り 廃 棄 導入後 素 子 テープ 素子テーピング 含 浸 組 立 使用済テープ巻取り 回 収 テープ剥がし 再利用 再利用可能テープ テープ回収 テープ剥がし機 回収テープ 環境報告書2003 18 環境パフォーマンス 化学物質の適正管理と排出削減 PRTR法(特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律)に関する取り組み PRTRとは“Pollutant Release and Transfer Register” 物質群)に参加しています。 の略称で、 これは有害性のある多種多様な化学物質が、 どのよ 2002年度の調査結果は、 PRTR対象物質354物質のうち取 うな発生源から、 どれくらい環境中に排出されたか、あるいは廃 り扱い物質が27物質、届出対象物質は10物質で、2003年6 棄物に含まれて事業所の外に運び出されたかというデータを 月30日までに行政への報告を完了させました。 把握し、集計し、公表することを義務づけた法律です。 今後も、使用量の削減や、より有害性の少ない物質への代替 当社は、 電機・電子業界によって発行されたPRTRガイドライン を進め、排出量の削減に努めていきます。 に基づき、 1998年6月に実施された5団体のPRTR調査(179 PRTR対象物質排出・移動量(2002年度:国内) 排出量 管理物質 化学物質名 番 号 CAS 取扱量 番 号 (t) 24 直鎖アルキルベンゼンスルホン酸及びその塩 HSC010909 25 アンチモン及びその化合物 30 ビスフェノールA型樹脂(液状) 43 エチレングリコール 63 キシレン 64 銀及びその水溶性化合物 102 酢酸ビニル 144 ジクロロペンタフルオロプロパン 202 テトラヒドロメチル無水フタル酸 227 トルエン 移動量 大気への 公共用水域 土壌への 排 出 への排出 排 出 埋 立 排出量 下水道への 処 分 合計 移動量 その他 移動量 (廃棄物) 合 計 11.35 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 11.35 11.35 NONE 9.05 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 2.85 2.85 25068-38-6 26.13 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 13.14 13.14 107-21-1 1,685.65 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 257.81 257.81 1330-20-7 8.84 5.72 0.00 0.00 0.00 5.72 0.00 3.12 3.12 NONE 4.16 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.08 0.08 108-05-4 2.46 0.06 0.00 0.00 0.00 0.06 0.00 0.05 0.05 NONE 6.80 5.19 0.00 0.00 0.00 5.19 0.00 1.61 1.61 11070-44-3 17.49 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 6.18 6.18 108-88-3 7.75 7.47 0.00 0.00 0.00 7.47 0.00 0.28 0.28 NONE 261.33 230 鉛及びその化合物 231 ニッケル 232 ニッケル化合物 272 フタル酸ビス(2-エチルヘキシル) 304 ほう素及びその化合物 311 マンガン及びその化合物 NONE 0.02 0.00 0.00 0.00 0.02 0.00 2.76 2.76 7440-02-0 15.30 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 NONE 1.67 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 1.46 1.46 117-81-7 4.30 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.64 0.64 NONE 119.24 0.11 24.38 0.00 0.00 24.49 0.00 3.29 3.29 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 0.00 2.62 2.62 0.00 0.34 0.34 5.26 1.56 0.06 0.04 0.00 0.00 0.10 合計 2,188.33 18.63 24.43 0.00 0.00 43.05 0.00 307.58 307.58 2001年度 1,819.05 15.36 67.41 0.00 0.00 82.77 0.00 230.97 230.97 その他11物質 有害大気物質の管理 当社グループでは、改正大気汚染防止法、電機・電子業界の ジクロロメタン使用量 使用量(t/年) ガイドラインに基づき、排出状況の把握と排出抑制に取り組ん 35.0 できました。当社の取り扱う物質では、 ジクロロメタン(塩化メ 30.0 チレン)が該当していましたが、2001年度中に代替洗浄装置 の導入や炭化水素系洗浄剤への代替化を完了し、使用全廃を 達成しました。 35.7 35.2 32.3 31.6 25.0 23.8 20.0 15.0 大気・水質汚染防止 当社グループでは、大気・水質汚染防止について、法や条例 の排出基準を上回る厳しい自主基準を設定して環境マネジ メントシステムをベースに汚染物質の厳重な管理を実施し、汚 染防止を図っています。 19 環境報告書2003 10.0 6.6 4.1 5.0 0 0.0 1995 1996 1997 1998 1999 2000 2001 2002 緊急事態に備えた訓練 取り組み事例 ほう酸回収装置の導入 富田工場 各事業所では、環境影響評価により潜在的危険要因を分析・ 登録するとともに、油や化学物質の万一の漏洩を想定した緊急 平成13年6月に水質汚濁防止法施行令等の一部が改 事態への対応のための訓練を実施しています。 正され、 「ほう素及びその化合物」 「ふっ素及びその化合物」 また、緊急処理対策備品を配備するなど、緊急事態が起こっ 「アンモニア、 アンモニウム化合物」 「亜硝酸化合物及び硝 た際の外部への液漏洩事故防止を図っています。 酸化合物」が有害物質に指定されました。この結果、平成 13年7月1日以降これらの物質を含む水の公共用水域へ 取り組み事例 の排出や地下への浸透が規制されることとなり、ほう酸を 扱う設備を設置している事業所については、平成14年7 緊急対応訓練の実施 ニチコン福井(株) 月1日が排水基準適用期日とされました。 ニチコン福井(株)では、2003年2月に、 「苛性ソーダ 当工場ではアルミ電解コンデンサの原料である「化成 タンク吐出口フランジから液漏洩事故発生」を想定した緊 箔(アルミ箔に表面処理を施した箔)」の製造工程でほう 急対応訓練を実施しました。 酸を使用していましたが、 この規制改正を受け、業界に先 事故発生場所とその状態、応援の要・不要を通報すると 駆けて昨年4月より「ほう酸回収装置」を導入、5月からフ ころからはじめ、 液漏洩箇所の修理方法の指示に従ってパッ ル稼働を開始しました。 キンの交換や防液堤内の希釈など、現場処置を施し、苛性 この装置は化成箔の製造工程で出るほう酸を含んだ廃 ソーダ液が再生廃液タンクへ流れているかどうかの確認 液を回収装置で濃縮・分離し、ほう酸を結晶として回収す までを行いました。 るもので、現在の回収量は毎月平均約30トンに上ってい ます。回収した純度99%のほう酸結晶は、有価物としてリ サイクルメーカーに売却し、 陶器の釉薬(上薬)やグラスウー ル(断熱材)の原料として利用されています。 水質汚濁防止法による規制は現在第一段階にあたります。 電子部品製造業である当社の場合、現在の排出許容限度 は25ppmですが、平成16年には第二段階として10ppm 以下が規制値となります。もちろんこの対応策についても、 苛性ソーダタンク パッキン交換 吐出口フランジ 希釈 すでに検討に入っています。 また、水域へのほう酸排出量低減化の面でも、着実に成 果を上げています。ニチコングループ全体での昨年度の ほう素排出量は66.7トンでしたが、ほう酸回収装置の導 入効果もあって本年度は24.38トンまで減らすことがで きました。次年度はさらに8∼9トンまで低減化する予定 です。 回収されたほう酸 ほう酸回収装置 土壌・地下水の保全に関する報告 当社は1998年7月に、日本電子機械工業会(現:電子情報技術産 業協会) ・日本電機工業会を通じて、有機塩素系化合物による地下水 汚染の調査・報告について要請を受けました。 これを受けて各工場で使用状況を調査した結果、有機塩素系化合 物による土壌・地下水汚染が判明した1事業所について、1998年9 富田工場 製箔課 生産技術係 係長 細野 勝 月に自治体への報告を行いました。その後、関連自治体の指導のもと、 1999年3月から地下水浄化を実施し、早期の修復を目指しています。 環境報告書2003 20 社会性報告 メーカーとしての責任を果たすために 品質方針 ニチコングループは、 より高品質で高性能な製品を提供する 1995年11月には長野工場が日本で初めて米国の三大自動車 ため、品質管理を徹底するとともに、 “ 不良品ゼロ”を目指して メーカーが制定した品質保証規格システムQS-9000を取得し 製品が「いつ」 「どこで」 「どの製品が」 「どのような状況で」つ ました。 くられたかを確実にチェックできる独自の生産管理システムを その他の生産拠点においても積極的に取り組み、 ISO9000 構築しています。 シリーズは国内外の全生産事業所で取得、 QS-9000は国内外 世界の品質保証規格の認証取得にも早くから取り組み、 の6製造事業所が認証を取得し、 運用しています。 1991年9月には当社の大野工場が業界で初めてI SO9002を、 ISO9000シリーズ認定事業所一覧 認証取得事業所名 グループ認定 登録年月 審査登録機関 登録証番号 大野工場 1991年 9月 JMI JMI-0007 電源センター 認証取得事業所名 ニチコンワカサ(株) 1992年 6月 JMI JMI-0029 ニチコンワカサ(株) ニチコンデンドー(株) 1992年 9月 JMI JMI-0051 ニチコンデンドー(株) 長野工場 長野工場 1992年12月 JMI JMI-0089 ニチコン岩手(株) 1993年 3月 JMI JMI-0153 大野工場 ニチコン朝日(株) 1993年 4月 JMI JMI-0164 ニチコン岩手(株) 電源センター 1993年 6月 JMI JMI-0229 ニチコン朝日(株) ニチコンタンタル(株) 1993年 7月 JMI JMI-0248 諏訪工場 1993年 8月 JMI JMI-0263 草津工場 諏訪工場 ニチコン亀岡(株) 1993年10月 JQA JQA-0297 草津工場 1993年11月 JQA JQA-0315 NICHICON (MALAYSIA)SDN.BHD. 1993年12月 SIRIM AR0253 穂高工場 2000年 9月 JQA 大町工場 2000年 9月 JQA 登録年月 審査登録機関 登録証番号 1993年 8月 JMI JMI-0002G 1993年 8月 JMI JMI-0003G 1993年11月 JQA JQA0004G QS-9000認定事業所一覧 登録年月 審査登録機関 登録証番号 長野工場 認証取得事業所名 1995年11月 JQA JMI-0089 JQA-QM-5330 大野工場 1996年12月 JQA JMI-0007 JQA-QM-5330 ニチコン岩手(株) 1997年10月 JQA JMI-0153 富田工場 2000年11月 JQA JQA-QM-5481 ニチコン朝日(株) 1997年10月 JQA JMI-0164 ニチコン福井(株) 2002年 8月 JQA JQA-QM-8641 ニチコンタンタル(株) 1997年12月 JQA JMI-0248 15/03Q0572R00 NICHICON (MALAYSIA)SDN. BHD. 1999年 7月 SIRIM AR1738 NICHICON ELECTRONICS (WUXI) CO., LTD. 2003年 6月 WIT 苦情への対応 納品時に万一苦情が出た場合は、その情報を正確に把握し 生産工程にフィードバックし、再発を防止する体制を構築して て迅速・公正・適切な処置でお客様に対応するとともに、情報を います。 苦情処理体制 本 社 品質保証部 (営業本部) 苦情連絡 苦情回答 小売店 特約店 顧 客 工場幹部 苦情受付連絡票 苦情受付連絡票 営業窓口 苦情回答書 苦情回答書 (対策・処理報告) 苦情受付連絡票 工場窓口 品質管理課 技術課 苦情処理連絡票 対策・実施の監査 対策・実施報告 対策会議 21 環境報告書2003 対策事項 事務局・品質管理課 関連課 原因調査・各工程 製造課 製品安全方針 当社グループでは、製品安全方針として「地球にやさしく、人 メーカーとしての責任を果たすために技術、営業、管理の各 にやさしく、 商品にやさしい安全第一のものづくりを基本とする」 部門が以下のような具体的な取り組み方針を定め、徹底して を掲げています。 います。 技術部門:研究・開発・設計 1 品質保証部門 ユーザーの予想外の使い方や製造時から廃棄時に至るま 1 製品安全管理体制の部門内監査を実施する。 ですべての場面を想定して危険性や欠陥を洗い出し、取り 2 市場クレームの分析と問題点のフィードバックを行う。 除くために、 a. 万一故障しても安全は確保できる設計をする。 b. 間違った使用をしても安全は損なわれない設計をする。 c. いたずらできないような工夫(設計)をする。 2 お客様に製品の機能を十分に知っていただき、安全に使用 購買・製造部門 購 買 1 していただくために取扱説明書を、 a. 分かりやすくする。 b. 警告や注意書きを守らなかった場合、製品やお客様が 入する。 2 安全性に関する法規、基準、規格について、日本だけでなく 海外のものも把握し、設計に反映させる。 4 重要保安部品は、安全性、信頼性の高い部品を選定する。 5 試作品、量産試作品の安全性評価を実施する。 6 同業他社製品の安全性調査を実施し、良いところは今後の 開発の参考にする。 7 市場クレームやユーザーの要望を設計に反映させる。 悪い部品を使うと、いくら良い設計、良い製造でも安全な ものはできないと認識する。 どうなるかも明記する。 3 安全が確保される製品を作るためには良い材料・部品を購 3 取引先に部品・材料の要求仕様を明確に伝える。 4 取引先と品質・安全に関する契約を結び、両者の製品安全 管理の意識を高める。 受 入 1 受入検査は手順書どおり確実に実施する。 2 悪い部品・材料があったら即フィードバックする。 3 チェックシートに製品安全項目をもれなく入れる。 4 特殊採用を実施する場合は、その手順や判断基準を明確に しておく。 営業部門 1 宣伝・広告に必要以上に安心感を与える表示は避ける。 3 製品安全問題が発生したら報告し、スピーディに対応する。 4 消費者問題やPL(製造物責任)知識を身につけ、顧客に 対応する。 お客様の安全を確保するために正しい使い方を説明する。 6 1 PLに関する法律、 規制、基準等の適合性をチェックする。 製 造 1 工程中、 試験中等で不具合や疑問点があれば必ず報告する。 2 QC工程図、作業標準書等に製品安全チェック項目を忘れず に入れる。 製品の廃棄に伴う環境に対する影響を調査し、必要に応じ てその改善に関する提案を行う。 4 製品安全に関する教育を行う。 計測器の検定、 治工具・生産設備の点検・整備はきちんと行う。 出 荷 1 完成品として製品安全項目をチェックリストに抜け落ちなく 入れる。 2 PL訴訟に対応し、 関連文書とPL保険の管理を行う。 3 担当している部品、 材料が最終製品にどのように組み込まれ、 どのように使われるかを知っておく。 3 事務部門 重要保安部品の検査については、特に的を射た検査になっ ているかを確認する。 正しい商品知識を身につけ、 お客様に商品情報を提供する。 2 5 5 2 不合格品が混入しないよう区別を明確にする。 3 梱包材のバリ、シャープエッジ等によるケガのないことを 確認する。 環境報告書2003 22 社会性報告 社会的責任の自覚 働きがいのある職場づくり 行動規範の制定 従業員研修 ニチコングループでは、国内外を問わず全員が社会的な責 新入社員については、入社時には不安がつきものであること 任を自覚し、あらゆる企業活動の場において法令と社会倫理に から、不安を取り除き、会社や仕事を理解するための情報ツー 適合した行動をとるよう、2002年10月1日に「ニチコング ルに加え、 製品や技術を理解しやすい技術入門テキスト(入門編、 ループ行動規範」を制定しました。全世界のニチコングループ 上級編)を準備しています。新入社員研修では、集合研修・各種 企業の全取締役、 役員、 従業員を対象にし、 徹底を図っています。 実習・OJTを通じて、様々な知識を身につけられるようにして います。 また、業務内容に応じて事業所・職場ごとに独自の教育を実 施しているほか、語学研修の場や238コースの通信教育講座 を設け、やる気に応じて能力を高められるようにしています。 このほか、外部セミナーや講習会への参加機会も広く設けて います。 ニチコングループ行動規範(日本語版/英語版) ニチコングループ行動規範(項目を抜粋) Ⅰ.総 則 1 基本姿勢 2「行動規範」遵守の責任 語学研修 Ⅱ.販売先、購入先、その他の取引先、 競争会社等との関係 技術テキスト 1 製品およびサービスの提供 2 公正、 透明な企業活動の徹底 3 購入先、 協力先との取引に関する方針 4 販売代理店等との取引に関する方針 従業員が快適に仕事に取り組めるよう、福利厚生制度の充実 に努めています。 5 接待 ・贈答等に関する方針 自宅通勤が困難な従業員のための独身寮を設けているほか、 6 輸出入関連法規の遵守 契約保養所を全国に持っています。また、持株会や財形貯蓄制 7 宣伝 ・広告等に関する方針 度を設けています。 Ⅲ.株主・投資家等との関係 1 企業情報の発信 2 インサイダー取引の禁止 Ⅳ.会社財産・情報の管理 1 利益相反行為及び公私のけじめ 2 秘密情報の取扱 3 知的財産権の保護 Ⅴ.社会との関係 1 環境保全 2 寄附行為 3 政治資金 4 反社会的な行為への関与の禁止 23 福利厚生の充実 環境報告書2003 表彰制度 当社グループでは、昭和40年5月に表彰規定を設けて以来、 毎年全事業所を対象に顕著な業績をあげた従業員に対して「社 長表彰」 「事業所長表彰」を実施しています。2002年度は合 計62名が表彰されました。 労働安全衛生 当社グループでは、労働災害防止のために労働安全衛生法で定められた最低基準を守るだけでなく、さらに「快適な作業環境 の実現」を目指し、 「安全」 ・ 「快適」をキーワードに働きやすい職場づくりに積極的に取り組んでいます。 安全で働きやすい職場をめざして 労働災害の未然防止、 安全で快適な職場環境づくりを目指し、 各工場毎に安全衛生に関する取り組みを推進しています。 業務災害発生状況 事業所における安全衛生活動 項 目 (人) 19 99 全災害 ●SC(Safety Check)パトロール 2000 2001 2002 23 23 16 12 ●女性パトロール 死亡 件数 0 0 0 0 ●事業所間クロスチェック 休業 4 5 4 1 ●シートベルト着用チェック 度数率 0.551 0.648 0.565 0.141 強度率 0.014 0.016 0.038 0.006 ●作業環境測定 ※度数率:100万労働時間当たりの休業災害件数 ※強度率:1,000労働時間当たりの労働損失日数 度数率(100万労働時間当たりの休業災害件数) 強度率(1,000労働時間当たりの労働損失日数) (%) (%) 2.5 0.25 2.0 1.800 1.820 1.020 1.020 0.970 0.551 0.648 0.565 1.790 1.5 0.15 1.0 0.980 0.5 0 0.10 0.50 0.141 1999 2000 2001 ニチコン 0 2002 全産業 0.180 0.20 1.770 0.140 0.130 0.120 0.120 0.014 0.016 0.038 1999 2000 2001 当社グループの各事業所では、作業者の安全衛生意識の高 揚を図るため、定期的に安全衛生教育を実施しています。特に、 新入社員に対する安全衛生教育では、 「安全第一」をスロー ガンに各作業における安全作業を教育しています。 また、近年注目されているメンタルヘルスの問題についても 産業医によるメンタルヘルスをテーマにした講演などを実施 しています。 普通救命講習 0.120 0.100 製造業 安全衛生教育 0.120 ニチコン 0.006 2002 全産業 製造業 取り組み事例 無災害を継続するために 富田工場 当工場は、アルミ電解コンデンサ用の電極箔製造する 工場で、1999年7月に設立されました。現在まで無災害 を継続しています。 作業手順書通りの業務を徹底することは当然ですが、毎 朝のミーティングや毎月の安全衛生委員会で注意を呼び かけるほか、安全上気になることがあれば、 どんなに些細 なことでも発表しあうことを全従業員に徹底し、考えられ るあらゆる対策を実践しています。 ニチコン亀岡(株)では、毎年数名が普通救命講習に参加し、 全員が緊張感をもってこ 技術習得を行っています。 れからも安全につとめ、無災 害を継続していきたいと思 います。 富田工場 管理課 課長 山本 享二 環境報告書2003 24 社会性報告 環境コミュニケーションと社会貢献活動 環境報告書の発行/ホームページへの掲載 展示会 2001年9月に初めて環境報告書を発行し、本年が3回目と 当社は毎年、 スイッチング電源システムの展示会「TECHNO- なります。2 0 0 2 年 度 は、日本 語 版 2 , 0 0 0 部 及び英 語 版 FRONTIER」、電気設備機器・資材・工具等の総合展示会「電 1,000部を作成し多くの方々に当社の取り組みを紹介しました。 設工業展 」、エレクトロニクス関連機器・部品の国際展示会 また、ホームページにおいても当社の環境対応について掲 「CEATEC JAPAN」に出展し、各製品分野における新製品や 載し、環境報告書の掲載も行いました。 環境対策技術を紹介しています。 CEATEC JAPAN 2002(幕張メッセ) TECHNO-FRONTIER 2003 電源システム展(幕張メッセ) http://www.nichicon.co.jp/eco/index.html 社会貢献活動 当社グループは地域社会に貢献するために、事業所単位でボランティア活動に取り組んでいます。 ニチコン亀岡(株) 草津工場 工場正門両サイドの緑化プロムナード(行政・企業・住民等が共同で維持管理している 「びわ湖の日」清掃美化活動に参加した 花壇)の花の植え替えに、四季を通じて参加。また、工場から保津川までの間の清掃活 ほか、南草津駅周辺のゴミゼロ運動に参 動、亀岡の花火大会後の清掃活動など、 会社の全体行事として活動しています。 加しました。 本 社 毎週2回、烏丸御池周辺の清掃を実施。 2002年度は延べ814名が参加しました。 穂高工場 穂高町美化運動に参加し、年2回周辺道 路のゴミ拾い及び雑草取りを実施しました。 ニチコンタンタル(株) ニチコンワカサ(株) 長野工場 滋賀県が推進する公共的場所の美化お クリーン作戦(ゴミゼロ)の一環として 年3回、 豊科町主催の「町を美しくする日」 よび保全のための「淡海エコフォスター 2002年5月29日に地域への貢献活動 に参加しました。 事業」について、滋賀県と美化ボランティ として周辺のゴミ拾い、空缶拾いを実施 ア合意書を締結し、2002年10月より会 しました。 社周辺道路の美化・緑化を行っています。 大町工場 大町市一斉清掃に参加し、年2回周辺道 路のゴミ拾い及び雑草取りを実施しました。 25 環境報告書2003 ISO 1 4 0 0 1 認 証 取 得 済 み 事 業 所 一 覧 (2003年9月21日現在) ★は本報告書の対象範囲に含む ニチコン株式会社 国内連結子会社 草津工場★ 〒525-0053 滋賀県草津市矢倉2丁目3番1号 TEL.077-563-1181 FAX.077-563-1208 生産品目:電力用・機器用コンデンサ、 コンデンサ応用関連機器 ISO9001認証取得 ニチコン亀岡株式会社 ★ 〒621-0811 京都府亀岡市北古世町2丁目15番1号 TEL.0771-22-5541 FAX.0771-24-1923 資 本 金:80百万円 事業内容:ハイブリッドIC・回路モジュール、正特性サーミスタの製造 ISO9001認証取得 長野工場 ★ 〒399-8205 長野県南安曇郡豊科町大字豊科4085番地 TEL.0263-72-2830 FAX.0263-72-7140 生産品目:アルミ電解コンデンサ(大形品) ・電気二重層キャパシタ ISO9001、QS-9000認証取得 穂高工場 ★ 〒399-8302 長野県南安曇郡穂高町大字北穂高1284番地の2 TEL.0263-82-2510 FAX.0263-82-7536 生産品目:アルミ電解コンデンサ用電極箔 ISO9001認証取得 大町工場 ★ 〒399-0003 長野県大町市大字社字島8224番地1 TEL.0261-21-3200 FAX.0261-21-3206 生産品目:アルミ電解コンデンサ用電極箔 ISO9001認証取得 (2003年4月1日付で亀岡工場を分社化し、ニチコン亀岡株式会社として発足しました) ニチコンタンタル株式会社★ 〒520-1215 滋賀県高島郡安曇川町三尾里690番地の2 TEL.0740-32-1250 FAX.0740-32-1504 資 本 金:316百万円 事業内容:タンタル電解コンデンサの製造 ISO9001、QS-9000認証取得 ニチコン朝日株式会社★ 〒028-3308 岩手県紫波郡紫波町平沢字的場120番地 TEL.019-676-4511 FAX.019-676-6710 資 本 金:100百万円 事業内容:アルミ電解コンデンサ(小形品)の製造 ISO9001、QS-9000認証取得 (2003年4月1日付で朝日電機工業株式会社からニチコン朝日株式会社に商号変更しました) 大野工場 ★ 〒912-0095 福井県大野市下丁1号11番地の2 TEL.0779-66-0333 FAX.0779-66-0312 生産品目:アルミ電解コンデンサ(小形品) ISO9001、QS-9000認証取得 ニチコン岩手株式会社★ 〒028-4305 岩手県岩手郡岩手町大字久保第8地割17番地の1 TEL.0195-62-5311 FAX.0195-62-3400 資 本 金:100百万円 事業内容:アルミ電解コンデンサ(チップ品)の生産 ISO9001、QS-9000認証取得 富田工場 ★ 〒912-0805 福井県大野市土布子4字青島24-11番地 ニチコンテクノロジーセンター内 TEL.0779-65-8000 FAX.077-65-8911 生産品目:アルミ電解コンデンサ用電極箔 ISO9001認証取得 ニチコンワカサ株式会社★ 〒917-0026 福井県小浜市多田35号1番地の1 TEL.0770-56-2111 FAX.0770-56-2116 資 本 金:84百万円 事業内容:スイッチング電源・タンタル電解コンデンサの製造 ISO9001認証取得 諏訪工場 ★ 〒392-0131 長野県諏訪市大字湖南1372番地 TEL.0266-52-1816 FAX.0266-52-3369 生産品目:プラスチックフィルムコンデンサ ISO9001認証取得 海外連結子会社 NICHICON(MALAYSIA) SDN. BHD. No.4 Jalan P/10, Kawasan Perusahaan Bangi, 43650 Bandar Baru Bangi, Selangor Darul Ehsan, Malaysia TEL.60-3-8250678 FAX.60-3-8250858 資 本 金 :63,000千M$ 事業内容:アルミ電解コンデンサ(小形品・大形品)の製造・販売 ISO9001、QS-9000認証取得 (2003年4月1日付でワカサ電機株式会社からニチコンワカサ株式会社に商号変更しました) ニチコンデンドー株式会社★ 〒028-7112 岩手県岩手郡西根町田頭第2地割27番地 TEL.0195-76-2424 FAX.0195-76-5252 資 本 金:50百万円 事業内容:スイッチング電源の製造 ISO9001認証取得 (2003年4月1日付でデンドー株式会社からニチコンデンドー株式会社に商号変更しました) ニチコン福井株式会社★ 〒912-0805 福井県大野市土布子第4号24番地15 ニチコンテクノロジーセンター内 TEL.0779-65-8800 FAX.0779-65-8801 資 本 金:100百万円 事業内容:アルミ電解コンデンサ・タンタル電解コンデンサの製造 ISO9001認証取得 環境報告書2003 26 ニチコン株式会社 〒604-0844 京都市中京区御池通烏丸東入 上原ビル3階 TEL.075-231-8461 FAX.075-256-4158 URL. http://www.nichicon.co.jp/ この報告書の内容に関するお問い合わせ先 総務部 総務課/環境管理室 TEL.075-241-5319 FAX.075-256-4158 [email protected] 発行:2003年9月 次回発行予定:2004年8月 これまでの発行:2001年9月、2002年10月 表紙: 「海の仲間」 「海の仲間」は、JR京都駅ビル中央コンコース、烏丸中央改 札口に隣接する壁面に「アート広告」として掲示されている 作品です。 制作者からのメッセージ アートスペースを水槽に見立て、海に生きるさまざまな生物を配し、 まるで水族館を見学するような、図鑑を鑑賞するような、 そんなワク ワクする空間を提供します。水中に射す陽光や煌めきは、観る人に やすらぐ心の快適を与え、 ニチコンが、人と地球に優しい企業であ ることをアピールしています。水棲生物は色鮮やかで、ユニークな カタチをしています。 また、 その種別も多種多様。老若男女を問わず、 誰もが、 その海の仲間たちを楽しんでくれるでしょう。 「海の仲間」制作者 古岡 ひふみ氏 このカタログの印刷は、 環境にやさしい 植物性大豆油インキを使用しています。 古紙合成率100%再生紙を使用 「環境報告書2003」に関するご意見・ご感想をFAXにてお寄せください。 FAX.075-256-4158 ニチコン株式会社 総務部 総務課/環境管理室行 1 お読みになられた感想 1)当社の環境活動に対する考え方 (数字に○印) 1. とてもわかりやすい 2. わかりやすい 3. 普通 4. わかりにくい 5. とてもわかりにくい 2)活動内容の記述について(数字に○印) 1. とてもわかりやすい 2. わかりやすい 3. 普通 4. わかりにくい 5. とてもわかりにくい 2 本報告書内でお知りになられた当社の取り組みについてどのように感じられましたか? 1. とても評価できる 2. 評価できる 3. 普通 4. あまり評価できない 5. 評価できない 3 掲載内容について特に関心をもたれたのはどの項目ですか?(数字に○印) 1. 環境憲章/環境保全活動のあゆみ 2. 環境保全組識 3. 環境マネジメントシステム 4. 環境教育・啓発 5. ニチコン環境保全活動計画 6. 環境会計 7. ニチコンの環境負荷 8. 製品開発における基本姿勢 9. 地球温暖化防止 10. 廃棄物削減とリサイクルへの取り組み 11. 化学物質の適正管理と排出削減 12. メーカーとしての責任を果たすために 13. 社会的責任の自覚 14. 働きがいのある職場つくり 15. 労働安全衛生 16. 環境コミュニケーションと社会貢献活動 17. ISO14001認証取得事業所一覧 4 記事内容について、お気付きになられた点をお聞かせください。 5 あなたのお立場をお聞かせください。(数字に○印) 1. 投資家・株主 2. 環境NGO・NPO 3. 取引先 4. 当社事業所の近隣住民 5. 行政関係 6. 金融関係 7. 報道関係 8. 企業や団体の環境担当者 9. 学生 6 当社の環境問題への取り組みについてどう評価されますか? 1. とても評価できる 2. 評価できる 3. 普通 4. あまり評価できない 5. 評価できない その理由 ありがとうございました。お差し支えなければ、下記欄にもご記入ください。 お名前(ふりがな) 住 所 TEL. ( ) 勤務先 部署 10. 当社従業員・家族 皆 さ ま の ご 意 見・ご 感 想 を お 聞 か せ く だ さ い 。 ニ チ コ ン グ ル ー プ の 環 境 報 告 書 を ご 覧 い た だ き 、あ り が と う ご ざ い ま し た 。 ま だ ま だ 課 題 が 多 く 残 っ て い る と 思 い ま す が 、皆 さ ま の ご 意 見・ご 感 想 を お 聞 き し 、 今 後 の 環 境 保 全 活 動 、環 境 報 告 書 作 り に 反 映 し て い き た い と 考 え て い ま す。 つ き ま し て は 誠 に お 手 数 で す が 、裏 面 の ア ン ケ ート に ご 記 入 の 上 、 FAX に て 返 信 い た だ き ま す よ う お 願 い 申 し 上 げ ま す。 ニチコン 株 式 会 社 総 務 部 総 務 課 / 環 境 管 理 室 FAX. 0 7 5 − 2 5 6 − 4 1 5 8 <2002年度環境報告書アンケ ート結果> 「2002年度 1 お読みになられた感想 環境報告書」に対して6名の方からご回答いただきました。 4 あなたのお立場 1)当社の環境活動に対する考え方 項 目 項 目 人 数 とてもわかりやすい わかりやすい 普通 わかりにくい とてもわかりにくい 3 3 0 0 0 2)活動内容の記述について 項 目 人 数 とてもわかりやすい わかりやすい 普通 わかりにくい とてもわかりにくい 3 3 0 0 0 2 当社の取り組みについてどのように感じられたか 項 目 人 数 とても評価できる 評価できる 普通 あまり評価できない 評価できない 3 3 0 0 0 3 掲載内容について特に関心をもたれた項目 項 目 環境憲章 環境保全活動のあゆみ 環境保全組織 環境マネジメントシステムの概要 ニチコン環境保全活動計画 環境教育・啓発 環境会計 製品開発における基本姿勢 生産プロセスにおける省エネへの取り組み 廃棄物削減とリサイクルへの取り組み 化学物質管理 コミュニケーション活動 人と環境にやさしい社会をめざして 人 数 0 0 0 0 1 0 2 3 1 2 4 1 0 人 数 投資家・株主 環境NGO・NPO 取引先 当社事業所の近隣住民 行政関係 金融関係 報道関係 企業や団体の環境担当者 学生 当社従業員・家族 0 0 5 0 0 0 0 1 0 0 5 当社の環境問題への取り組みについて どう評価するか 項 目 とても評価できる 評価できる 普通 あまり評価できない 評価できない 人 数 4 2 0 0 0 6 お気づきになられた点 ・環境保全活動計画に対して確実に環境については もちろんのことコスト面においても実績を上げている ・組識が中心となり環境憲章や環境保全活動計画等に 対して全社員が理解し取り組んで実績を上げている ・労働安全衛生活動の中で女性パ トロールの仕組みと 項 目 内容について具体的に知りたい ・具体例があり活動内容がわかりやすい ・具体的目標が明確 ・地域とのコミュニケーションを活発に実施されている ・環境会計に取組み更に労働安全衛生を包含した活動が 報告されている ・製品開発から廃棄までの環境問題に取組んでいる ・アンチモンフリーの動向について詳しく知りたい 2001年度版に関しては、25件の回答を頂きましたが、2002年度版に関しては6件にとどまりました。 今年度は、より多くの皆様からご意見をいただきたいと思っています。ぜひ、よろしくお願い申し上げます。