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表紙 - Morningstar

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表紙 - Morningstar
EDINET提出書類
ナイキ・インク(E23405)
有価証券報告書
【表紙】
【提出書類】
有価証券報告書
【根拠条文】
金融商品取引法第24条第1項
【提出先】
関東財務局長
【提出日】
平成22年11月30日
【事業年度】
2010年度(自 2009年6月1日 至 2010年5月31日)
【会社名】
ナイキ・インク
(NIKE, Inc.)
【代表者の役職氏名】
秘書役兼シニア・ガバナンス・カウンセル
ジョン・F・コーバーン3世
(John F. Coburn III, Secretary and Senior Governance
Counsel)
【本店の所在の場所】
アメリカ合衆国 97005-6453 オレゴン州ビーバートン ワン
・バウワーマン・ドライブ
(One Bowerman Drive, Beaverton, Oregon 97005-6453,
USA)
【代理人の氏名又は名称】
弁護士 森 下 国 彦
【代理人の住所又は所在地】
東京都港区六本木一丁目6番1号 泉ガーデンタワー
アンダーソン・毛利・友常法律事務所
【電話番号】
03(6888)1000
【事務連絡者氏名】
弁護士 谷 本 大 輔
弁護士 中 野 裕 仁
【連絡場所】
東京都港区六本木一丁目6番1号 泉ガーデンタワー
アンダーソン・毛利・友常法律事務所
【電話番号】
03(6888)1000
【縦覧に供する場所】
該当なし
(注) 1 本書において、文脈上要求される場合を除き、「当社」又は「ナイキ」とは、「ナイキ・インク」を指す。
2 本書において、別段の定めがある場合又は文脈上要求される場合を除き、「ドル」及び「$」は、米国の法
定通貨である米ドルを指し、「円」及び「¥」は日本国の法定通貨である円を指す。
3 本書において便宜上、一部の財務情報はドルから円に換算されている。当該換算は、別段の定めがある場合
を除き、2010年10月29日現在の株式会社三菱東京UFJ銀行における対顧客電信直物売買相場の仲値1ド
ル=80.89円の換算率で計算されている。当該換算は、ドルが当該換算率又はその他の換算率で円に換算
されたこと、換算され得たこと、又は換算されたかもしれないことの表明であると解釈されるべきでは
ない。
4 本書中の表で計数が四捨五入されている場合、合計は計数の総和と必ずしも一致しない。
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有価証券報告書
第一部 【企業情報】
第1【本国における法制等の概要】
1 【会社制度等の概要】
(1) 【提出会社の属する国・州等における会社制度】
当社は、アメリカ合衆国オレゴン州の法律に準拠して設立された会社である。アメリカ合衆国内の事業
会社は、法人についての連邦会社法は存在しないため、一つの州の法律に準拠して設立される。
アメリカ合衆国における会社は、その所有者即ち会社の株式の所有者から分離した法人として事業を行
う法的主体である。オレゴン州の会社は、1種類以上の株式を発行することが可能であり、その構成には
必ず少なくとも1種類の普通株式(額面株式であることも無額面株式であることもある。)が含まれ、ま
た選択により一定割合の配当および清算時の残余財産につき普通株式に対し優先権を有する1組(シ
リーズ)以上の優先株式が含まれる。株主は通常、会社の債務について個人的責任を負わない。
オレゴン州の会社は、取締役会によって運営され、その構成員は、通常、年次株主総会において株主によ
り選任される。一般に取締役会が非常に広い権限と裁量をもって会社の経営の監督について責任を負う。
株主の権限は、一般に(イ)取締役の選任、(ロ)修正基本定款(その後の改正を含む。「修正基本定款」)
および/または付属定款の重要な変更の承認、(ハ)実質的に全部の資産を譲渡する場合その他の会社の
営業の重要な変更の承認、および(ニ)株式給付制度の採用または株式発行等の承認等の事項に限定され
ている。
取締役会は、会社の日常業務を監督する会社の主要な役員(オフィサー)を任命する。株式を公開して
いる会社の取締役会は、定期的に開催される。
オレゴン州の会社の準則となる文書は、修正基本定款および付属定款である。これは、通常設立発起人に
よって採択され、株主および/または取締役会はこれを改正することができる。修正基本定款および付属
定款は、会社の授権資本の額および種類、会社の権能、取締役の人数および任期、取締役および役員の義務
および責務、株主および取締役による議決方法ならびにコーポレート・ガバナンスに関する主要な事項
を定めている。
オレゴン州の会社は、オレゴン州の会社の支払能力テストに従って、株主に対して配当の宣言および支
払いを行うことができる。修正基本定款に別段の定めの無い限り、配当額および配当頻度は、取締役会の
裁量によって決定される。ある種類またはシリーズの株式について配当が宣言された場合、その配当金の
全額は取締役会が決定する日における当該種類またはシリーズの株式の登録株主に対して支払われる。
(2) 【提出会社の定款等に規定する制度】
株主総会
1. 総会の場所
当社の株主総会は、オレゴン州ビーバートン、またはオレゴン州の内外を問わず取締役会が決定する、ま
たは取締役会の決定なき場合は取締役会会長が決定するその他の場所で開催される。
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2. 年次株主総会
年次株主総会は、法定休日でない限り毎年9月の第3月曜日、当該日が法定休日の場合は翌営業日に、取
締役会が指定し総会通知に明記した時刻に開催される。取締役会は、いずれの年も別段の年次株主総会日
を指定することができるが、かかる指定日は、前文に規定する日から60日以内でなければならない。年次
株主総会において、株主は、議決により取締役会を選任し、当社の業務報告を検討し、株主総会前に適式に
提示されたその他の議案を進行する。
3. 臨時総会
当社は、取締役会会長、代表取締役もしくは取締役会の招集により、または臨時総会に提示された議案に
ついて行使されうるすべての議決権の10%以上を保有する者が署名し、日付を記入し、開催目的を明記し
た書面による1部もしくは複数部の総会開催要求を当社秘書役に提出した場合、臨時株主総会を開催す
る。その他の者は、臨時株主総会を招集することができない。
4. 総会の通知およびその放棄
(a)総則 当社は、各年次および臨時株主総会の日時および場所を、総会日の60日前から10日前までに、書
面により株主に通知する。関係法に別段の規定ある場合を除き、当社は、総会における議決権を有する株
主に対してのみ、通知義務を負う。かかる通知は、当社のその時々の株主名簿に登録された株主の住所を
正確に記載して、料金前納郵便にて郵送された場合、有効に行われたものとする。関係法に別段の規定あ
る場合を除き、年次株主総会の通知には、当該総会の招集目的を明記する必要はない。臨時総会の通知に
は、当該総会の招集目的を明記する。
(b)延会 年次または臨時株主総会が異なる日時または場所に延会された場合、延会前の総会において次
の日時または場所が発表されているときは、次の日時または場所の通知を行う必要はない。延会について
新しい基準日が設定された場合、または法により基準日の設定が定められている場合、新しい基準日現在
株主である者に対して、延会の通知を行う。株主総会の通知を受け取る権利を有する株主、または株主総
会における議決権を有する株主の決定は、総会の延会についても有効である。ただし、元の総会日から120
日を超える長期にわたって延会となった場合、取締役は新しい基準日の設定を義務づけられており、かか
る場合など取締役会が新しい基準日を設定したときは、この限りではない。
(c)通知の放棄 株主は、総会に出席することで、(ⅰ) 当該株主が、総会の開始時に当該総会を開催するこ
ともしくは当該総会において議事を進行することに異議を述べた場合を除き、当該総会の通知の不達ま
たは不備について、および(ⅱ) 総会通知に明記された目的にはない特定の議案が提示された時点で、当
該株主が当該議案を検討することにつき異議を述べた場合を除き、当該総会において当該議案を検討す
ることについて、異議を述べる権利を放棄する。
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5. 定足数
個別の議決グループとしての議決権を有する株式は、総会において、ある議案に関してかかる株式の定足
数に達している場合のみ、当該議案について権利を行使することができる。法に別段の規定ある場合を除
き、当該議案について議決グループにより行使されうる議決権の過半数が、当該議案について権利を行使
するための当該議決グループの定足数となる。総会においていかなる目的であれある株式が代表された
場合、当該株式は当該総会の残りの時間、および当該総会の延会において、定足数の関係上出席している
ものとみなされる。ただし、延会について新しい基準日を設定した場合または設定しなければならない場
合は、この限りではない。定足数に満たない場合、自らまたは代理人を通じて出席している者の過半数で、
定足数に達するまで随時延会することができる。元の総会において進行されるはずであった議事は、延会
において定足数に達していれば、進行することができる。
6. 議決権
当社の株式保有者の議決権、ならびにあるクラス株式が特別な議決権を有する状況、およびその行使方法
は、修正基本定款に規定されたとおりである。株式の持分のみ、議決権を有する。修正基本定款または関係
法に別段の規定ある場合を除き、(ⅰ) 各発行済株式は、クラスに関係なく、株主総会において決議に付さ
れた各議案につき1議決権を有し、(ⅱ) 定足数に達した場合、取締役の選任を除く議案に関する議決グ
ループの権利行使は、当該議決グループにおいてかかる権利行使に賛成として行使された議決権数が、当
該議決グループにおいてかかる行為に反対として行使された議決権数を上回った場合に承認され、(ⅲ)
取締役は、定足数に達した総会における選任において議決権を有する株式の保有者が行使した議決権の
相対多数によって、選任される。
7. 一部の保有者による持分の議決
投票用紙、同意書、放棄書または委任状に署名された氏名が、株主の氏名と一致した場合、当社は、善意あ
る限り、当該投票用紙、同意書、放棄書または委任状を受理し、当該株主の行為としての効力を与えること
ができる。投票用紙、同意書、放棄書または委任状に署名された氏名が、株主の氏名と一致しない場合で
あっても、オレゴン州修正法(ORS)60.237または票の受理に関する後継規定による承認を受けていれ
ば、当社は、善意である限り、当該投票用紙、同意書、放棄書または委任状を受理し、当該株主の行為として
の効力を与えることができる。当社の株式は、(ⅰ) 直接・間接を問わず、国内の別の会社または外国の会
社が保有している場合、および(ⅱ) 直接・間接を問わず、当社が、かかる他の会社の取締役のために議決
権を行使しうる持分の過半数を保有している場合、その議決権を行使することができない。本項は、いか
なる会社についても、当該会社が受託者の資格において保有する持分(当該会社自体の持分を含む。)の
議決権を行使する権能について、何ら制限するものではない。当社が発行するいかなる償還株式も、保有
者に対して償還通知が郵送され、かつ、株式の返還と引換えに当該保有者に対して償還価格を支払う取消
不能の義務に基づき、株式の償還に十分な金額が銀行、信託会社またはその他の金融機関に預託された後
は、議決権を行使することができない。
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8. 代理人
議決権を有する、または放棄もしくは同意を行使できる株主は、自ら、または適式に作成した書面による
委任状を、これを使用する総会において、もしくは事前に、当社秘書役もしくは議決を集計する権限を有
する当社のその他の役員もしくは取扱代理人に提出することで代理人を通じて、かかる権限を行使する
ことができる。代理人の指名は、秘書役または議決を集計する権限を有する当社のその他の役員もしくは
取扱代理人が委任状を受理した時点で、効力を発生する。1回の指名は、11か月間有効とするが、委任状に
それより長い期間が明記されている場合はこれに従う。株主は、代理人の指名を取り消すことができる
が、取消不能である旨が委任状に明記されており、かつ、かかる指名が利益を伴う場合については、この限
りではない。
9. 株主名簿
当社は、総会の基準日の設定後、当該総会の通知を受け取る権利を有する株主全員の氏名をアルファベッ
ト順に記載した名簿を作成する。かかる名簿は、議決グループ別に作成し、各議決グループにおいては株
式のクラスまたはシリーズ別に記載し、各株主の住所および各株主が保有する株式数を明記する。株主名
簿は、当該名簿を作成した総会の通知が送付された日の2営業日後から、当該総会が終了するまで、株主
の縦覧に供する。かかる名簿は、当社の主たる事務所、または当該通知に明記された当該総会の開催都市
における場所に保管する。株主、または株主の代理人もしくは弁護士は、書面により請求の上、かかる名簿
が縦覧に供される期間中、通常の営業時間内、かつ、株主の費用負担によってかかる名簿を縦覧し、法の規
定に従ってこれを複写することができる。当社は、総会において株主名簿を提示し、株主、または株主の代
理人もしくは弁護士は、当該総会中または延会中、当該名簿を縦覧することができる。株主名簿の原本は、
当該名簿を縦覧する権限を有する株主、または株主総会における議決権を有する株主の、明白な証拠とな
る。株主名簿の作成または縦覧提供を拒否し、または怠った場合でも、当該総会において行われた権利行
使の有効性には何ら影響はない。
10. 株主総会における議事
(a)取締役会会長、または取締役会が指定する当社のその他の役員は、株主総会の開会を宣言し、当該総会
の議長を務める。取締役会が当該総会に先立って別段の決定を行った場合を除き、議長、または議長が指
定する者は、自己の裁量において、当該総会における議事進行を管理する権限を有する。これには次の行
為が含まれるが、これらに限定されない。すなわち、当該総会に議案を提示するか否かの判断基準の決定。
秩序および安全確保のための手続きの決定。当社の業務に関する質疑または意見表明のための時間制限
の設定。当該株主総会の所定開始時刻以降の入室の制限。投票の開始および締切りの決定。当該総会に出
席しうる者(株主またはその代理人を除く。)の制限。当該総会における議事進行を混乱させた、または
混乱させるおそれがあると議長が自己裁量により判断した株主またはその代理人を、当該総会から退席
させるか否かの確定。ならびに当該総会において誰でも発言または質疑できる状況の決定。
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(b)臨時株主総会においては、当該総会通知に明記された目的の範囲内における議案のみ、議題とするこ
とができる。
(c)年次株主総会においては、当該総会に適式に提示された議案のみを議題とする。年次株主総会に適式
に提示するとは、議案が(ⅰ) 取締役会が送付した総会通知(もしくはその補遺)、もしくは取締役会の
裁量により送付された総会通知(もしくはその補遺)に明記され、(ⅱ) 取締役会が当該総会に提示した
もの、もしくは取締役会の裁量により当該総会に提示されたものであり、または(ⅲ) 株主が当該総会に
正式に提示したものであり、かつ、(ⅳ) 法に基づいて株主総会の適切な議題となるものでなければなら
ない。
(d)株主が年次株主総会に議案(取締役会の選任のための候補者の指名を含む。)を正式に提示するため
には、1934年証券取引法(その後の改正を含む。)の代理人の勧誘および証券保有者による提案に関する
規定を含む(がこれに限定されない)その他適用のある一切の規定(「代理人規定」)に加えて、株主
は、当社秘書役に対して、書面による通知を適時に行わなければならない。適時とは、当該総会の60日前ま
でに、当社の主たる執行事務所において、当社秘書役が株主の通知を受領していることをいう。秘書役に
対する株主の通知には、当該年次株主総会に当該株主が提示する各議案について、(ⅰ) 当該年次株主総
会に提示を希望する議案の簡単な説明、(ⅱ) かかる議案を提示する株主の、当社の名簿に記載された氏
名および住所、(ⅲ) 当該株主が受益的に保有する当社株式のクラスおよび数、(ⅳ) 当該議案に対して当
該株主が有する重大な利害、(ⅴ) かかる議案の提示に関して、当該株主とその他の者とのすべての合意
または了解事項の説明、(ⅵ) 当該年次株主総会にかかる議案を提示するために、当該株主が当該総会に
自らまたは代理人を通じて出席する意思の表明、ならびに(ⅶ) 指名に関しては、代理人規定が定めるす
べての情報、を明記する。
(e)年次株主総会または臨時総会においては、本第10項に定める手続きを踏んでいないいかなる議事も、
進行してはならない。株主総会の議長は、事実の裏付けがある場合、本項の規定に従って、ある議案が総会
に適式に提示されていないと判断し、その旨を当該総会に宣言する。議長がかかる判断を行った場合、当
該議長は、当該総会に対してその旨を宣言し、当該総会への提示が適式ではないいかなる議事も、進行し
てはならない。
(f)取締役会会長は、株主総会に先立って、当該総会において任務を行う1人または複数人の選挙監督官
を任命する。選挙監督官は、議決権者の資格の有無を判断し、票を集計し、結果を宣言し、その報告を書面
にて行う。
取締役
1. 権能
当社は、取締役会を有する。会社のすべての権能は、取締役会がこれを行使し、または取締役会の権限に基
づいて行使され、当社の事業および業務は、取締役会の指示の下に管理される。
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2. 員数および資格
取締役の員数は、取締役会の決議によって決定され、5人を下回ってはならない。取締役会が取締役の員
数を削減した場合であっても、現任取締役の任期は短縮されない。取締役は、オレゴン州の居住者または
当社の株主である必要はない。
3. 選任および任期
取締役は、年次株主総会において、修正基本定款の規定に従って、Aクラス普通株式およびBクラス普通
株式の個別の議決によって選任される。取締役の任期は、選任後ただちに開始する。欠員補充のために選
任された取締役を含め、取締役全員の任期は、選任後最初の年次株主総会をもって終了する。取締役の任
期終了にかかわらず、取締役は、その後任が選任され資格を取得し、または取締役の員数が削減されるま
で、任務を継続する。
4. 欠員
取締役会の欠員は、取締役の死亡、辞任もしくは解任、または取締役の員数の増加によって発生する。普通
株式のクラス別議決によって選任された取締役の死亡、辞任または解任によって取締役会に欠員が発生
した場合、かかる欠員は、当該クラスによって同様に選任された残存取締役の過半数が賛成することで補
充される。残存取締役がいない場合、かかる欠員は、同時点で在任している取締役全員によって補充され
る。残存取締役が取締役会の定足数に満たない場合、欠員は、在任取締役全員のうち過半数が賛成するこ
とで補充することができる。取締役の員数の増加によって取締役会に欠員が発生した場合、取締役会はか
かる欠員を補充することができるが、かかる欠員の補充としては、年次株主総会の間の期間中は、3人を
超える取締役を選任してはならない。
5. 辞任
取締役は、取締役会会長、取締役会または当社に書面による通知を行うことにより、いつでも辞任するこ
とができる。
6. 解任
株主は、事由のあるなしにかかわらず、1人または複数人の取締役を解任することができる。株主の1議
決グループによって選任された取締役の場合、当該議決グループの株主のみが、当該取締役の解任決議に
参加することができる。株主は、取締役の解任を目的として招集された総会において、かつ、かかる総会通
知に当該総会の目的または目的の一つが取締役の解任であることを明記している場合にのみ、当該取締
役を解任することができる。
7. 取締役会−通知および放棄
(a)取締役会は、オレゴン州の内外を問わず、定時または臨時取締役会を開催することができる。
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(b)定時取締役会は、当該会議の開催日時、場所または目的を通知することなく、開催することができる。
取締役会は、定時取締役会の開催日時および場所を、決議によって決定することができる。
(c)取締役会会長、代表取締役または取締役の過半数は、理由の如何を問わず、臨時取締役会を招集するこ
とができる。臨時取締役会の通知の前に、当該会議の開催日時、場所および目的の概要を記載した通知を
48時間以上前に行う。かかる通知は、直接もしくは電話による口頭で、または手渡し、郵送もしくはファク
シミリもしくは電報による書面で、これを行う。
(d)延会の開催日時および場所については、延会となった会議においてかかる日時および場所が決定され
た場合、通知を行う必要はない。
(e)取締役会または取締役委員会におけるあらゆる議事の進行は、定足数に達した場合で、かつ、当該会議
の開催前または開催後に、当該会議に出席しない取締役の各々が書面による通知放棄、当該会議の開催同
意、または議事録の承認に署名したときは、招集もしくは通知方法、または開催場所に関係なく、通常の招
集および通知後に適式に開催された会議における場合と同様の効力を有する。かかる放棄、同意または承
認は、会社記録として保管され、または当該会議の議事録に添付される。取締役は、会議に出席または参加
した場合、当該会議の開始時または当該取締役の到着後ただちに、当該会議を開催することまたは当該会
議において議事を進行することに異議を述べ、かつ、その後当該会議における行為に賛成の議決をせず、
または同意しない場合を除き、当該取締役に対して当該会議の通知がなかったことの主張を放棄する。
8. 定足数および議決権
(a)在任取締役の過半数を、議事進行の定足数とする。定足数に満たない場合、出席取締役の過半数は、随
時延会することはできるが、議事を進行してはならない。定足数に達した会議で採決が行われたときは、
法により別段の議決が定められている場合を除き、出席取締役の過半数の賛成をもって取締役会の行為
とする。
(b)コーポレートアクション(株主の権利に影響する会社の行為)が行われた際に取締役会または取締
役委員会に出席している取締役は、かかる行為に同意したものとされる。ただし、(ⅰ) 当該会議の開始時
もしくは当該取締役の到着後ただちに、当該会議を開催することもしくは当該会議において議事を進行
することに異議を述べ、(ⅱ) 当該取締役がかかる行為に同意せずもしくは参加しない旨が当該会議の議
事録に記入され、または(ⅲ) 当該会議の議長に対して延会前に、もしくは当社に対して当該会議の延会
後ただちに、書面による不同意もしくは不参加通知を提出した場合については、この限りではない。かか
る行為に賛成した取締役は、不同意または不参加の権利を有しない。
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9. 報酬
取締役は、自己の役務に対して、年俸、各取締役会および取締役委員会の出席に対する定額報酬、ならびに
取締役会または取締役委員会の各会議に出席するための費用等、取締役会が承認する報酬を受ける。かか
る支払いは、取締役が役員、代理人、従業員、顧問等として、その他の役務を当社に提供することを妨げず、
またかかる役務に対する報酬を受けることを妨げない。
株券および株式の譲渡
1. 株券
(a)様式 当社株式は、証書株式でも非証書株式でもよい。株券は、取締役会が規定する様式とし、券面には
当社の名称および当社設立の準拠法を明記し、当該証書が表象する株式の発行を受ける者の氏名を明記
し、当該証書が表象する株式数およびクラスならびにシリーズの指定(もしあれば)を明記する。当社が
異なるクラス株式または1つのクラスの中で異なるシリーズを発行する権限を有する場合、各クラスの
指定、相対的権利、優先度および制限、各シリーズの権利、優先度および制限の差異、ならびに取締役会が
新たなシリーズのための差異を決定する権限は、各証書の表面もしくは裏面に要約され、または各証書の
表面もしくは裏面に、書面により請求した株主に対して当社がかかる情報を無償で提供する旨明示する
ことができる。
(b)署名 各株券には、(ⅰ) 取締役会会長または代表取締役、および(ⅱ) 当社秘書役または秘書役補佐
が、直接または複写によって署名する。株券には、会社印を押捺または複写することができる。株券に直接
または複写によって署名した役員が、当該株券の発行時点で離任していても、当該株券はその事実に関係
なく有効とする。
2. 名簿上の譲渡
適式に裏書きされた株券に、相続、譲渡または譲渡権限を正式に証明するものを添えて、当社に返還した
場合、当該証書または当社の株式名簿に規定された譲渡制限に従い、当社は、かかる株式に対する権限を
有する者に新しい証書を発行し、旧証書を消却し、かかる取引を名簿に記録する。本規定は、当社がかかる
株式を非証書株式と決定した場合に、当社が新しい証書を発行することを義務づけるものではない。
3. 株券の紛失
株券が紛失し、盗難に遭い、または滅失した場合、当社が定めるとおり、かかる紛失、盗難または滅失の証
拠を提出し、保証金またはその他の補償金を支払うことで、代わりとなる新しい証書が発行される。本規
定は、当社がかかる株式を非証書株式と決定した場合に、当社が新しい証書を発行することを義務づける
ものではない。
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4. 株主名簿管理人および証券登録代理人
取締役会は、当社の株式について、取締役会が規定する権能および責務を有する1人または複数人の株主
名簿管理人および1人または複数人の証券登録代理人を任命することができる。
5. 基準日
当社が、株主総会もしくはその延会の通知を受け取る権利を有する株主、もしくはかかる総会もしくは延
会における議決権を有する株主、または配当もしくはその他の分配金の支払いもしくは権利の割当てを
受ける権利を有する株主、または株式の変更、転換もしくは交換に関する権利を行使しうる株主を決定す
るため、またはその他の合法的行為のために、取締役会は、あらかじめ基準日を設定することができるが、
かかる基準日は、当該会議の70日前から10日前までとし、その他の行為の70日前以降とする。取締役会が
基準日を設定しない場合、株主総会の通知を受け取る権利を有する株主または議決権を有する株主を決
定するための基準日は、当該総会の通知が行われた日の前日の営業終了時とし、通知が放棄された場合
は、当該総会開催日の前日の営業終了時とする。株主総会の通知を受け取る権利を有する株主または議決
権を有する株主の決定は、当該総会の延会にも適用される。ただし、取締役会がかかる延会について新し
い基準日を設定した場合については、この限りではない。
6. 登録株主
当社は、株式の保有者として株主名簿に登録された者に、配当を受け、かかる保有者として議決権を行使
する排他的権利を認識することができ、法に別段の規定ある場合を除き、明示的またはその他の通知を有
していると否とにかかわらず、かかる株式について第三者の衡平法上もしくはその他の請求権または利
害を認識する義務を負わない。
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2 【外国為替管理制度】
米国には、米国外への利息もしくは元本の送金についての外国為替管理規制はない。しかし、米国財務省
は、米国の制裁措置に従い、国内の会社による一部の国の居住者全員もしくは一部に対する送金を禁じる
ことができる。
3 【課税上の取扱い】
(1)外国における課税
本項目における記載は、本書の提出日現在で効力を有している税制に基づく本制度への参加に係る主要
な税の特性の一般的な説明のみを含むものである。
(A) 普通株式の非米国人株主に対する米国連邦税の考察
以下は、米国連邦所得税の関係で非居住者且つ外国人である個人、外国会社、外国のパートナーシップ、
財産もしくは信託のうち、普通株式の収益もしくは利益の純収益額がいずれも米国連邦所得税の課税対
象とはならない者(「非米国人株主」)による、普通株式の保有および処分に関する米国連邦所得税お
よび以下に述べる限りで州税の取扱いについての一般的な説明である。この説明は、特定の株主に該当す
る具体的な事項について考察するものでなく、また以下に明示的に述べる場合を除いて、あらゆる州、地
域または外国の課税地域の法律における普通株式の非米国人株主の課税上の取扱いについて言及するも
のでもない。本項は、1986年米国内国歳入法(改正を含む。)(「本法」)の規定、同法に基づいた財務省
規則、および同法に関する行政上および司法上の解釈に基づくものである。これらは本書の提出日現在有
効であり、これらの全ての事項は変更される可能性があり、またその場合、遡及的に効果が生じる場合が
あり得る。株主となろうとする者は、各自、普通株式の取得、保有および処分について米国連邦租税法、ま
たは各州、地域もしくは外国の課税地域における法の下での課税上の取扱いについて税務顧問に相談す
ることが勧められる。
配当
普通株式の非米国人株主に支払われる配当は、30%、または適用ある所得に関する租税条約によってそ
れを下回る税率が定められる場合はその税率で米国連邦所得税の源泉徴収の対象となる。但し、当該配当
が米国内における取引または事業に実質上関連する場合(または、適用ある所得に関する租税条約によ
り当該株主が当該配当の純収益額に応じて米国所得税制に服する要件とされる場合には、当該配当が当
該株主の米国内の恒久的施設に関して生じたものである場合)を除く。このような「実質上関連する」
配当には、米国市民、外国人居住者および米国企業に適用される税率が適用され、一般に源泉徴収の対象
とはならない。非米国企業が受領したこのような実質上関連する配当には、特定の状況下において、さら
に30%、または適用ある所得に関する租税条約によってそれを下回る税率が定められる場合はその税率
で「ブランチ・プロフィット・タックス」が課税される。
現行の有効な米国財務省規則の下では、配当に関して、適用ある租税条約上の税率の利益を受けること
を希望する普通株式の非米国人株主は、適用ある証明書を取得する必要がある。さらに財務省規則におい
ては、外国のパートナーシップが普通株式を保有する場合、(x)原則として、かかるパートナーシップの
パートナーが証明書を取得しなければならないものとし、(y)パートナーシップは、米国納税者番号を含
む一定の情報を提供しなければならない。また財務省規則は、重層的なパートナーシップには「一覧ルー
ル」が適用される旨を定めている。
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普通株式の非米国人株主のうち、租税条約に基づき米国源泉徴収税について軽減された税率の適用対象
となる者は、米国内国歳入庁に対し所定の請求書を提出することにより、過払いの源泉徴収税額の還付を
受けることができる。また、源泉徴収代理人によっても払戻しが行われることがある。
普通株式の処分益
非米国人株主は一般的に、普通株式の処分により生じる処分益について米国連邦所得税の対象とはなら
ない。但し、次の場合を除く。(1)当該処分益が、非米国人株主によって行われる米国内の取引または事業
に実質上関連する場合(或いは、適用ある所得に関する租税条約により当該株主が普通株式の売却その
他の処分による利益に関する純収益額に応じて米国所得税制に服する要件とされる場合には、当該処分
益が当該株主の米国内の恒久的施設に関して生じたものである場合)、(2)非米国人株主のうち個人株主
であり、且つ普通株式を資本資産として保有する場合に、当該株主が課税対象期間内に米国に183日以上
滞在し、且つその他の条件が存在する場合、ならびに(3)当社が現在またはそれ以前に米国連邦所得税に
いう「米国不動産保有会社」であり、且つ非米国人株主が当該株式を処分する日までの過去5年間のう
ちいずれかの時点において直接的または間接的に5%超の普通株式を保有していた場合(且つ、いかな
る租税条約上の免除の対象ともならない場合)。非米国企業が得た実質上関連する利益については、特定
の状況下において、30%、または適用ある租税条約によってそれを下回る税率が定められる場合はその税
率で「ブランチ・プロフィット・タックス」の追加課税対象となる。なお、非米国人株主が後述する
「バックアップ源泉徴収税」の免除を受けるには、適用ある証明書を取得する必要がある。
当社は、現在までの間、また現時点において、米国連邦所得税にいう「米国不動産保有会社」であったこ
とはなく、将来においてかかる会社となる予定もない。
連邦相続税
米国連邦相続税上、特に定義された米国市民または居住者ではない個人が死亡した時点において、その
者の保有する普通株式は、適用ある相続税に関する租税条約に別段の定めがある場合を除き、米国連邦相
続税上、当該株主の総遺産に含まれる。
情報報告およびバックアップ源泉徴収税
米国連邦所得税制下のバックアップ源泉徴収税は、「免除受領者」に該当せず、一定の情報の提供(当
該保有者の米国納税者番号を含む。)を怠った普通株式の保有者に支払われる配当に対して適用される。
財務省規則の下においては、適用ある証明書を取得し、または株主がその他の免除要件に該当しない限
り、配当支払いおよび株式による収益は、一般的に情報報告およびバックアップ源泉徴収税の対象とな
る。財務省規則に基づき外国パートナーシップに適用される規則に関しては上記の考察を参照のこと。
ブローカー(取引仲介者)の米国事務所に対する、またはこれを通じた普通株式の売却による手取金の
支払は、現在、米国バックアップ源泉徴収税および情報報告義務の対象となっている。但し、株主が偽証罪
の制裁があることを前提に、非米国人である旨を証明した場合、またはその他の免除要件に該当する場合
はこの限りではない。
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非米国人株主は、原則として米国内国歳入庁に対し所定の請求書を提出することにより、バックアップ
源泉徴収税規定に基づき過払いとなった源泉徴収税額(もしあれば)につき還付を受けることができ
る。
(B) 日米租税条約に基づく米国における課税上の取扱い
2004年に発効した日米間の所得に関する条約(「2004年条約」)は、租税条約上の日本国居住者に対し
て2004年7月1日以降に支払われる普通株式配当への源泉徴収税、および2005年1月1日以降に日本国
居住者による当該株式の売却により生じた収益に適用される。なお、2004年6月30日以前に支払われた普
通株式配当への源泉徴収税、および2004年12月31日以前に日本国居住者による当該株式の売却により生
じた収益については、1972年に発効した日米間の所得に関する条約(「1972年条約」)が適用される。
1955年に発効した日米間の相続税、遺産税、および贈与税に関する条約(「1955年条約」)は、日本国居
住者である個人が実質株主として保有していた普通株式を、当該居住者の死亡により、または贈与を目的
として譲渡する場合に適用される。
注:1972年条約および2004年条約に基づく米国の税額の軽減ならびに1955年条約に基づく税額控除の
適用は、その適用の請求に関して確定された手続を遵守すること、また一定の場合においては、株式に投
資する日本の投資家が米国の国内税法および当該租税条約の下で日本の実質株主として適格であるこ
とを米国の税務当局に対し十分に立証することを条件とする(源泉徴収税および情報報告に関しては
上記(A)を参照のこと)。
(C) 米国における課税上の取扱い
(a) 普通株式の配当に対する所得税の源泉徴収(上記の注を参照のこと)
2004年条約の下では、日本国居住者であり米国の市民もしくは居住者でない者、またはその保有株式数
が全株式の10%未満である日本企業が実質的に保有する株式に対して2004年7月1日以降に支払われる
現金配当には、米国税法上、一般的に実際の分配総額の10%が課税される。また、2004年6月30日以前に支
払われたこれらの株式に対する現金配当には、1972年条約の下で、米国税法上、一般的に実際の分配総額
の15%が課税される。当社は、その支払代理人を通じてかかる税を源泉徴収する。但し、日本の実質株主が
米国に恒久的施設を有し、且つ現金配当支払いの対象となる普通株式が当該恒久的施設に帰する場合、か
かる日本の実質株主は源泉徴収税の代わりに米国における通常の所得税の課税対象者となる。
1972年条約、2004年条約または他の所得税に関する条約のいずれも適用されない場合は、そのような日
本の実質株主は上記(A)で述べた取扱いに服する。
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(b) 普通株式売却に対する所得税
1972年条約または2004年条約の下では、普通株式の日本の実質株主は、一般に株式の売却により生じた
収益に関して米国税の課税対象とはならない(また損失は控除されない)。但し、かかる日本の実質株主
が当該株式が帰する米国所在の恒久的施設を有していないことが必要である。(なお、1972年条約および
2004年条約の下では、個人株主は、売却年度において、合計183日以上米国に滞在しておらず、また当該株
式が実質的に関連する米国内における固定した拠点を合計183日以上維持してないことが必要である。)
(c) 配当支払いおよび株式売却益に対する州および地域の所得税
上記(a)および(b)に記載された米国税の他に、日本の実質株主が米国において恒久的施設または住所を
維持する場合、一定の状況下においては、配当支払いおよび売却益は、かかる恒久的施設または住所の管
轄地域または所在地において、州および地域の所得税の課税対象となる可能性がある。
(d) 相続税
現行法においては、実質株主である日本の個人の死亡時、その株式は米国内に所在する財産とみなされ、
米国連邦相続税の課税対象となる。死亡した株主が日本国居住者であり、且つ米国市民または居住者でな
い場合、かかる税金は、当該株主の米国内に所在する財産が有する価値(正当な控除を除く。)に対して
米国市民および居住者に適用される税率と同率で課税される。
(e) 譲渡税
非居住者である株主は、ニューヨーク州税を課税されずに、自己の保有する株式をニューヨークに所在
する当社の名義書換代理人事務所において譲渡することができる。
課税上の取扱いは、課税管轄地ごとに異なるものであり、正確な税効果については、ご自身の税務顧問に
相談されたい。
(2)日本における課税上の取扱い
第一部 第8 2 (4)「配当金等に関する課税上の取扱い」に記載されている。
4 【法律意見】
当社の社内弁護士であり、アメリカ合衆国オレゴン州弁護士であるジョン・F・コーバーン3世は、関
東財務局長宛で、大要下記の趣旨の法律意見書を提出している。
(1)当社は、アメリカ合衆国オレゴン州法に基づき適式に設立され、且つ同法に基づき有効に存続してい
る法人である。
(2)本書第一部 第1 1「会社制度等の概要」におけるアメリカ合衆国およびオレゴン州の法および規
則に関する記述は、正確である。
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第2【企業の概況】
1【主要な経営指標等の推移】
2010年
2009年
2008年
2007年
2006年
(1)
(単位:百万ドル(1株当たりのデータおよび財務比率を除く))
5月31日に終了した年度
19,014
19,176
18,627
16,326
14,955
8,800
8,604
8,387
7,161
6,587
46.3
44.9
45.0
43.9
44.0
再編成費用
̶
195
̶
̶
̶
のれん減損
̶
199
̶
̶
̶
無形資産およびその他の資産の減損
̶
202
̶
̶
̶
1,907
1,487
1,883
1,492
1,392
基本的普通株式1株当たり当期純利益
3.93
3.07
3.80
2.96
2.69
希薄化後普通株式1株当たり当期純利益
3.86
3.03
3.74
2.93
2.64
加重平均発行済普通株式数
485.5
484.9
495.6
503.8
518.0
希薄化後加重平均発行済普通株式数
493.9
490.7
504.1
509.9
527.6
1.06
0.98
0.875
0.71
0.59
3,164
1,736
1,936
1,879
1,668
最高
78.55
70.28
70.60
57.12
45.77
最低
50.16
38.24
51.50
37.76
38.27
売上高
売上総利益
売上総利益率(%)
当期純利益
普通株式1株当たり配当金
営業活動によるキャッシュ・フロー
普通株式株価変動
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2010年
2009年
2008年
2007年
2006年
(単位:百万ドル(1株当たりのデータおよび財務比率を除く))
(1)
5月31日現在
現金および現金同等物
3,079
2,291
2,134
1,857
954
短期投資
2,067
1,164
642
990
1,349
棚卸資産
2,041
2,357
2,438
2,122
2,077
運転資本
7,595
6,457
5,518
5,493
4,734
資産合計
14,419
13,250
12,443
10,688
9,870
長期債務
446
437
441
410
411
償還優先株式
0.3
0.3
0.3
0.3
0.3
株主持分
9,754
8,693
7,825
7,025
6,285
年度末株価
72.38
57.05
68.37
56.75
40.16
35,032
27,698
33,577
28,472
20,565
株主資本利益率(%)
20.7
18.0
25.4
22.4
23.3
資産利益率(%)
13.8
11.6
16.3
14.5
14.9
在庫回転率(%)
4.6
4.4
4.5
4.4
4.3
5月31日現在の流動比率(%)
3.3
3.0
2.7
3.1
2.8
18.8
18.8
18.3
19.4
15.2
株式時価総額
財務比率
5月31日現在の株価収益率(%)
(1)全ての株式および1株当たりの情報は、2007年4月2日に100%普通株式配当の形式で行われた1対2の株式
分割を反映して再表示されている。
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四半期要約財務データ
第1四半期
2010年
2009年
売上高
売上総利益
売上総利益率
(%)
再編費用
のれん減損
無形資産および
その他の資産の
減損
当期純利益
基本的普通株式
1株当たり当期
純利益
希薄化後
普通株式
1株当たり当期
純利益
加重平均発行済
普通株式数
希薄化後加重
平均発行済普通
株式数
普通株式1株当
たり配当金
普通株式
株価変動
最高
最低
第2四半期
第3四半期
2010年
2009年
2010年
2009年
(未監査)
(単位:百万ドル(1株当たりのデータを除く))
第4四半期
2010年
2009年
4,799
2,216
5,432
2,562
4,406
1,961
4,590
2,050
4,733
2,218
4,441
1,949
5,077
2,406
4,713
2,044
46.2
47.2
44.5
44.7
46.9
43.9
47.4
-
-
-
-
-
-
43.4
195
199
-
-
-
-
-
-
-
-
511
375
391
496
202
244
-
513
522
341
1.06
1.05
0.77
0.81
1.02
0.50
1.08
0.70
1.04
1.03
0.76
0.80
1.01
0.50
1.06
0.70
485.8
487.2
487.2
483.7
484.4
484.0
484.4
484.8
491.6
494.9
494.5
489.8
492.3
488.1
493.9
489.4
0.25
0.23
0.27
0.25
0.27
0.25
0.27
0.25
59.95
50.16
70.28
54.64
66.35
53.22
68.00
42.68
67.85
60.89
57.33
40.08
78.55
66.99
57.14
38.24
2【沿革】
第一部 第2 3「事業の内容」を参照のこと。
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3【事業の内容】
概要
ナイキ・インクは、1968年にオレゴン州の州法に基づき設立された。本書において、文脈上別意を指す場
合を除き、「我々」、「ナイキ」および「当社」は、ナイキ・インクおよびその前身会社、子会社および関
連会社を指す。当社のインターネット・アドレスは、www.nike.comである。ナイキの企業ウェブサイト
(www.nikebiz.com)において、当社は、当社の様式10-Kに基づく年次報告書、様式10-Qに基づく四半期報
告書、様式8-Kに基づく最新報告書およびこれらの書類に対する訂正が、1934年証券取引法第13条(a)また
は第15条(d)(改正を含む。)に基づいて証券取引委員会に電子提出されるか、または提出された後、合理
的かつ可及的速やかに、かかる書類を開示している。ナイキの企業ウェブサイトにおいて開示された書類
については、そのすべてが無料で閲覧可能である。また、同サイトにおいては、当社の取締役会付属委員会
憲章、および当社のコーポレート・ガバナンス・ガイドライン、ならびに倫理規定も閲覧可能である。か
かる書類の写しは、ナイキ・インベスター・リレーション(97005-6453 オレゴン州 ビーバートン、ワン
・バウワーマン・ドライブ)宛に書面にて要請を行ったすべての株主に対して、書面にて提供される。
当社の主な事業は、高品質のフットウェア、衣料、衣料用品およびアクセサリーをデザインし、発展させ、
世界規模でマーケティングすることである。ナイキは、運動用フットウェアおよび運動用衣料の販売にお
いて世界最大の会社である。当社は、世界170ヶ国以上もの国々において、店舗およびインターネット販売
を含むナイキ直営小売店ならびに独立販売店と認可店舗を通じて取引小売店で製品販売を行っている。
当社の製品は実質上すべて独立請負業者により製造されている。また、フットウェアおよび衣料は実質上
すべて米国外で製造される一方、衣料用品は米国と外国の両方で製造されている。
製品
ナイキの運動用フットウェア製品は、多くの場合普段用やレジャー用に着用されているが、元々は特定
の運動用として作られたものである。当社は、男性用、女性用および子ども用に作られた製品につき、その
高品質な設計と工夫を最重要視している。現在売上が上位のフットウェアの分類は、ランニング用、ト
レーニング用、バスケットボール用、サッカー用、スポーツ風カジュアルシューズおよび子ども用シュー
ズであり、近い将来も引き続き製品売上の上位を占めるものと予想している。当社は、水中活動用、野球
用、チアリーディング用、フットボール用、ゴルフ用、ラクロス用、アウトドア用、スケートボード用、テニ
ス用、バレーボール用、ウォーキング用、レスリング用などその他運動や娯楽用途のフットウェアの販売
も行っている。
当社は、上記分類の大半に及ぶスポーツ衣料・アクセサリーおよびスポーツ風生活衣料に加え、スポー
ツ用のバッグやアクセサリーを販売している。ナイキの衣料およびアクセサリーは同一の商標を特色と
しており、同一の販売および流通経路を使用し販売されている。当社はしばしば、フットウェア、衣料およ
びアクセサリーを類似のデザインまたは特定の目的において「コレクション」として販売している。ま
た、ライセンスを取得した大学およびプロチームやプロリーグのロゴを使用した衣料の販売も行ってい
る。
当社は、ナイキのブランドネームに基づき一連の競技用衣料用品を販売しており、これにはバッグ、ソッ
クス、運動用ボール、アイウェア、時計、電子機器、バット、グローブ、防具、ゴルフクラブおよびその他運動
用に作られた衣料用品が含まれる。また、当社は、当社の完全子会社であるナイキ・IHM・インクを通じて
少量の各種プラスチック製品を他の製造業者に販売している。
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顧客に直接販売する製品に加え、当社は、当社の関連会社ではない会社に対し、特定の衣料、電子機器お
よびその他運動用に作られた衣料用品の製造販売を許可するライセンス契約を締結した。
販売およびマーケティング
地域別およびセグメント別営業の財務情報は、連結財務諸表に付随する注記19に記載される。
当年度中における当社の合計売上高は、穏やかな変動を見せた。歴史的に見ると、第1四半期と第4四半
期の売上は第2四半期と第3四半期の売上を少し上回っている。しかし、特定種類のフットウェア、衣料
および衣料用品は季節および地域により需要が変動するため、製品売上の構成は著しく変動することが
ある。
ナイキは消費者製品会社であるため、各種スポーツおよびフィットネス活動の相対的な人気度ならびに
デザインの流行の変化が当社製品の需要に影響を及ぼす。そのため、既存の製品販売構成を調節し、新た
な製品、スタイルおよび分野を開拓すること、ならびに積極的なマーケティングによりスポーツおよび
フィットネスの嗜好に影響を与えることで、消費者嗜好の傾向と変動に対応しなければならない。適時
に、かつ適切な方法でこれに対応できない場合、当社の売上と収益性に重大な悪影響が生じる可能性があ
る。これは継続的なリスクである。
当社は、内部の地理的組織構造に基づいてナイキブランドの営業活動に係る報告を行っている。各ナイ
キブランド地域は、主として、スポーツおよびフィットネス用フットウェア、衣料ならびに衣料用品のデ
ザイン、製造、マーケティングおよび販売に係る業界において事業活動を行っている。当社は、2009年度第
3四半期にナイキブランドを6地域から構成される新しいモデルへと再編成した。2009年6月1日より、
当社はナイキブランドに係る新しい組織構造の下で営業活動を行っており、当該構造は北アメリカ地域、
西ヨーロッパ地域、中央・東ヨーロッパ地域、大中華圏地域、日本地域および新興市場地域の各地域区分
により構成される。以前のナイキブランドの営業活動は、米国地域、ヨーロッパ、中東およびアフリカ(総
称して、「EMEA」)地域、アジア太平洋地域ならびに南北アメリカ地域の4地域により構成されていた。
米国市場
2010年度および2009年度、米国におけるその他の事業の売上は、2008年度は43%であったのに対し、約
42%であった。2010年度および2009年度の当社のその他の事業は、主に、コール・ハーン(「コールハー
ン」)、コンバース・インク(「コンバース」)、ハーレー・インターナショナル・エルエルシー
(「ハーレー」)、ナイキゴルフおよびアンブロ(2008年3月3日付けで取得)により構成されていた。
2008年度のその他の事業は、主に、コールハーン、コンバース、エクセター(同グループの主要な事業は、
2007年12月17日付けで売却されたスターター・ブランド事業であった。)、ハーレー、ナイキ・バウワー
・ホッケー(2008年4月17日付けで売却)、ナイキゴルフおよびアンブロにより構成されていた。当社の
見積もりでは、当社は米国内で23,000以上の取引小売店で販売を行っている。ナイキブランドの国内取引
小売店ベースでは、フットウェア店舗、スポーツ製品店舗、運動用専門店舗、デパート店舗、スケート、テニ
スおよびゴルフ店舗、その他の取引小売店が含まれる。2010年度中、当社の上位3顧客の売上は、米国内の
売上の約24%を占めた。
当社は「先行」受注プログラムを大いに利用している。これは、発注したものが設定した期間内に固定
価格で納品されるという約束のもと小売業者が納品の5∼6ヶ月前に注文を行うというものである。米
国における大口フットウェア発送(その他の事業を除く。)のうち先行受注プログラムを利用したもの
は、2008年度は90%であったのに対し、2010年度および2009年度は89%であった。米国における大口衣料
発送(その他の事業を除く。)は、2009年度は60%、2008年度は62%であったのに対し、2010年度は62%で
あった。
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当社は、米国での売上を獲得するため、19のナイキ販売事務所を利用している。また、ゴルフ用特別製品
の販売のために4つの独立販売代理店を、スケートボード用およびアウトドア製品の販売のために5つ
の独立販売代理店も利用している。さらに、当社は、インターネットのウェブサイト(www.nikestore.
com)を通じてナイキブランドの製品を販売しており、米国では以下の小売店を運営している。
米国における小売店
ナイキ・ファクトリー・ストア(主に過剰在庫や見切り製品を販売)
店舗数
145
ナイキ・ストア(女性用ナイキ・ストアを含む)
12
ナイキタウン(ナイキ製品の陳列を目的に作られたもの)
11
ナイキ従業員限定店舗
3
コールハーン店舗(工場店舗を含む)
106
コンバース工場店舗
51
ハーレー店舗(工場および従業員店舗を含む)
18
合計
346
ナイキの米国における3つのナイキブランドフットウェア流通センターはテネシー州メンフィスに所
在する。ナイキブランドの衣料および衣料用品製品はテネシー州メンフィスおよびカリフォルニア州
フットヒル・ランチの各流通センターから発送される。コールハーン製品は主に、ニューハンプシャー州
グリーンランドから、コンバース製品は主にカリフォルニア州オンタリオから発送され、ハーレー製品は
カリフォルニア州アーバインから卸される。
国際市場
2010年度および2009年度、米国外での売上(その他の事業の米国外における売上を含む。)は、2008年は
57%であったのと比較し、58%であった。当社は、ナイキ直営小売店ならびに独立販売店とライセンス取
得店舗を通じて世界中の取引小売店で製品販売を行っている。当社の見積もりでは、独立販売店およびラ
イセンス取得店舗による売上を除き、米国外の24,000以上もの取引小売店で販売を行っている。当社は米
国外で14の流通センターを運営している。当社は、カナダ、アジア、中南米諸国のうちいくつか、および欧
州を含む多くの国や地域において、先述の米国先行受注プログラムと類似した小売業者用の先行受注プ
ログラムを有している。2010年度中、ナイキの米国外における上位3顧客は、米国外売上の合計のうち約
8%を占めた。
当社は、米国外では以下の小売店舗を運営している。
米国外小売店舗
店舗数
ナイキ・ファクトリー・ストア
205
ナイキ・ストア
55
ナイキタウン
2
ナイキ従業員限定店舗
12
コールハーン店舗
68
1
ハーレー店舗
合計
343
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ナイキの海外支店事務所および子会社は、アルゼンチン、オーストラリア、オーストリア、ベルギー、バ
ミューダ、ブラジル、カナダ、チリ、中国、クロアチア、キプロス、チェコ共和国、デンマーク、フィンランド、
フランス、ドイツ、ギリシャ、香港、ハンガリー、インドネシア、インド、アイルランド、イスラエル、イタリ
ア、日本、韓国、レバノン、マカオ、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、オランダ、ノルウェイ、フィリ
ピン、ポーランド、ポルトガル、ロシア、シンガポール、スロバキア、スロベニア、南アフリカ、スペイン、ス
リランカ、スウェーデン、スイス、台湾、タイ、トルコ、アラブ首長国連邦、英国、ウルグアイおよびベトナム
に所在する。
主要な顧客
2010年度中、純売上高の10%以上を占める顧客はいなかった。
受注
世界規模で行われるナイキブランドの運動用フットウェアおよび衣料の先行・予約受注は、2010年6月
から11月の間に発送予定分で前年同期は78億ドルであったのに対し88億ドルであった。この先行・予約
受注額は当期中の売上換算レートに使用される実際の為替レートの予想に基づき算出されており、これ
はおおよそ現在の直物レートである。報告済み先行・予約受注は必ずしも当期の売上予測の指標となる
わけではない。これは、受注構成が先行/予約受注と即時受注の間で変動し、これら先行/予約受注のい
くつかは上記の予定期間内に履行されない可能性があるためである。また、為替レートの変動および異な
る程度での注文キャンセルや割引により先行・予約受注と実際の売上の比較に差異が生じる。さらに、当
社の売上の大部分がナイキフットウェアおよび衣料の即時販売および見切り製品販売、衣料用品の大口
販売、コールハーン、コンバース、ハーレー、アンブロ、ナイキゴルフおよび全ブランドの特定小売販売を
含む先行・予約受注によりもたらされるわけではない。
製造
当社のフットウェアは、実質上すべて当社が契約する米国外の工場で生産されている。2010年度、ベトナ
ム、中国、インドネシア、タイ、インドの請負工場が、それぞれ、ナイキブランドのフットウェア全体のうち
それぞれ約37%、34%、23%、2%、1%を製造した。また、当社は、アルゼンチン、ブラジル、インド、および
メキシコの独立した工場と製造契約を結び、主に同国内で販売するフットウェアの製造を行っている。当
社が契約している最大のフットウェア工場は、2010年度フットウェア生産全体のうち約5%を占めた。
ナイキブランドの衣料は、そのほぼすべてが33ヶ国に所在する米国外の独立請負製造業者により製造さ
れている。この衣料生産の多くは、中国、タイ、インドネシア、マレーシア、ベトナム、スリランカ、トルコ、
カンボジア、エルサルバドル、メキシコ、および台湾で行われている。当社が契約している最大の衣料工場
は、2010年度衣料生産のうち約7%を占めた。当社のフットウェア製品に使用される主な素材は、天然・
合成ゴム、プラスチック化合物、泡状クッション性素材、ナイロン、皮、キャンバスおよびエアソールの
クッション性素材を作るのに使用されるポリウレタンフィルムである。2010年度中、ナイキ・IHM・イン
クはナイキの完全子会社で、中国および台湾の独立請負業者であり、フットウェアに使用されるエアソー
ルクッション性素材の最大供給会社であった。当社の衣料製品に使用される主な素材は、天然・合成の布
および糸、プラスチックおよび金属の金物類、ならびに防雨、耐熱または身体の水分を効率的に調整する
ために設計された特別な運動用素材である。ナイキの請負業者および供給会社は、大口で原材料を購入し
ている。多くの原材料は製造が行われる国で購入可能である。よって、当社はこれまで、必要な原材料を満
たすにあたりほとんど困難を経験していない。
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1972年以降、日本の大手商社である双日株式会社の米国支社(「米国双日」)が当社に対し有意義な輸
出入金融サービス提供を行っている。2010年度中、米国双日は、アルゼンチン、ウルグアイ、カナダ、ブラジ
ル、インド、インドネシア、フィリピン、マレーシア、南アフリカ、中国、韓国およびタイで販売されるナイ
キブランドの製品(同一国内で生産、販売される製品を除く。)に金融および購入サービスを提供した。
ナイキブランドの販売のうち、約17%がこれらの国々で行われた。米国双日がこのサービスを提供できな
い場合、または米国双日と取引関係にある銀行の不履行があった場合、当社が供給業者から製品を調達
し、米国、ヨーロッパ、中東、アフリカおよび日本以外の顧客に製品を発送する能力が中断してしまうこと
となる。このような中断が生じた場合、注文のキャンセルが発生し、販売と収益性に悪影響を及ぼす。しか
し、当社は、これに負けない率で資金調達が可能な代替資金源を準備しているため、このような中断が続
くのは短期間になるものと考えている。現在の米国双日との契約は2011年5月31日をもって満了する。
国際営業および取引
当社の国際営業および供給源は、通貨の再評価、輸出入税、アンチダンピング措置、数量制限、セーフガー
ド措置、貿易制限、送金制限、世界の特定地域における政治不安やテロリズムといった海外で事業を行う
通常のリスクに晒されている。当社は今までこれらのリスクに大きな影響を受けたことはないが、この展
開が生じる可能性については予測できない。
現在の世界的経済不況は、世界中で国際貿易の大幅な停滞および保護貿易措置をもたらした。これらの
風潮は、世界の製造業およびサービス・セクターに影響を与えており、フットウェアおよび衣料業界も、
全体として、その影響を免れない。当社の業界に属する会社は多くの異なる地域において保護貿易措置の
障害に直面しており、そのほぼすべてのケースにおいて、我々は共同して、適用される競争法を遵守しつ
つ、当業界への打撃が軽減されるよう貿易問題に取り組んでいる。これらの取組みにかかわらず、上記の
ような措置が実施されれば、当社の製品コストが増加し、当社および輸入フットウェア・衣料業界全体の
売上または収益性に悪影響を及ぼす可能性がある。これに応じ、当社は以下の展開を積極的に監視してい
る。
欧州連合に輸入されるフットウェア
2005年、欧州委員会(「EC」)は、欧州の国内フットウェア業界の要求を受け、中国とベトナムから輸入
された皮製フットウェアの調査を開始した。当社は、当社の属する業界の他社と共に、特別技術運動用
フットウェア(「STAF」)は、(ⅰ)調査対象に含まれるべきではなく、(ⅱ)法令により要求されるアンチ
ダンピング調査の損失および価格を満たさないという立場を取った。当社の主張は認められ、EUは2006年
10月に、STAFは最終措置の対象外としたものの、STAFではない皮製フットウェアについては、中国につい
ては16.5%、ベトナムについては10%の最終税率を課すことに合意した。STAFではない皮製フットウェア
に対する措置の適用期間の終了が予定されている2008年10月前に、国内の業界の要請により、ECは、STAF
ではない皮製フットウェアに対するこれらの制限の延長に係る申立ての検討に合意した。2009年12月、現
行の制限の審査後、EU加盟国は当該措置をさらに15ヶ月間、2011年3月31日まで延長することを決議し
た。当社はEUがこれらの措置の再審査を行うか否かについて、2010年中に決定すると見込んでいる。
2010年2月3日、中国政府はEUによる決議(当初の措置およびその後の審査に係る両決議)を世界貿易
機関(「WTO」)に照会する意向を発表し、WTOの紛争解決機関は、2010年5月18日、皮製フットウェアに
適用される現行のアンチダンピング措置に関する中国のEUに対する請求を裁定する委員会を設置するこ
とに合意した。
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ブラジルおよびアルゼンチンへのフットウェア輸入
特定の国内フットウェア業界参加者の要請に基づき、ブラジルおよびアルゼンチンの両国は、中国製
フットウェアに対する独立したアンチダンピング調査を開始した。当社は過去2年間にわたり当業界の
他社と幅広く提携し、中国から輸入される運動用フットウェアは、(ⅰ)調査対象に含まれるべきではな
く、(ⅱ)法令により要求されるアンチダンピング調査の損失および価格を満たさないという論拠に基づ
き、これらのケースについて異議申立てに取り組んでいる。アルゼンチンについては、2010年中、行政当局
による最終決定は当社にとって有利なものであった。ブラジルについては、行政当局は、中国からのフッ
トウェアのほぼすべてにアンチダンピング税を課すことを決定し、当社はフットウェア業界のすべての
ブランドに影響を及ぼすと見込んでいる。当社は現在、当該決定が当社に重大な影響を及ぼすと考えてい
ないが、上記のフットウェア業界の他社と幅広く提携し、ブラジル国内の裁判所およびWTOなどの国際裁
判所に対し当該決定への抗議を行っている。
トルコへのフットウェア輸入
トルコは、2006年に、2009年8月まで現地の靴製造業を保護する目的で自国へのすべての輸入フット
ウェアに対し、追加関税という形でセーフガード措置を導入した。2009年6月、トルコの靴製造業者は、
フットウェア輸入の継続的増加により現地のトルコ産業の復興プロセスが妨害されたとの主張により当
該セーフガード措置の延長願を提出し、トルコ政府はこれを検討することに合意した。当社は当社の属す
る業界の他社と幅広く提携し、これらセーフガード措置の延長に反対している。セーフガード措置の延長
に対する輸入業者の反対にもかかわらず、トルコ政府はこれらセーフガード措置を2012年8月まで延長
することを決定したが、当該関税を1足あたり3ドルから1.60ドルに引き下げた。当該決定を受けてベト
ナムおよびインドネシアの各国はトルコとの協議を開始し、各国とも、トルコに対し、現行のWTO規則の下
で請求可能である賠償金を請求中である。これらの二国間協議は現在進行中であり、可能性のある結末と
して、トルコがその他の製品に係る貿易特権を認めるか、あるいは特定の分類に属するフットウェアを
セーフガード措置対象から除外することが考えられる。輸出国同士の一回目の協議の結果は2010年9月
に出ると見込まれている。
中国との貿易関係
中国は当社にとって重要な調達国であり、販売国である。世界中多くの政府が中国の急速に成長する経
済、WTO規則の遵守の状況、通貨変動および高い貿易余剰を懸念している。その結果、このような懸念に対
する処置として広域に及ぶ法的提案が導入された。正当化できる懸念もあるが、当社は制定・施行された
法令が、(ⅰ)適法であり、中枢となる懸念の処置がなされていること、(ⅱ)国際的な貿易規則に則してい
ること、(ⅲ)中国の国内経済および世界的な経済コミュニティ内での重要な役割を反映し、これを考慮し
ていることの保証を助けるため、多種多様な業界(例:サービス、製造および農業)を代表する世界的な
会社および貿易機関に関する様々な連合と提携している。当社は、当業界の他社およびその他多国籍企業
も、これら貿易措置に関しては同じような立場にあると考えている。
これらの保護貿易措置が実施された場合でも、当社は、長期間にわたって、現在の供給会社から調達して
いる製品につき適切な代替供給源を開拓する力があるものと考えている。特定の国の供給会社からの製
品調達ができない事態が発生した場合、当社の営業は一時的に中断し、財務的に悪影響を被るだろう。し
かし、当社は、いかなる中断も緩和することができると考えており、よって、供給における悪影響の大部分
も短期間のものであると考えている。当社は、当社の主要な競合他社も同類のリスクに晒されていると考
える。
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競争
運動用フットウェア、衣料および衣料用品業界は米国および世界的規模で非常に競争率の高い業界であ
る。当社は世界中で多数の運動用・レジャー用シューズ会社、運動用・レジャー用衣料会社、スポーツ衣
料用品会社、およびアディダス、プーマ等といった多様な運動用・レジャー用シューズ、衣料、衣料用品の
ラインを備えた大企業と競合している。運動用・レジャー用のフットウェア・衣料および運動用衣料用
品市場における激しい競争と、科学技術および消費者の嗜好の急速な変化は、当社の営業における重要な
リスク要因である。
ナイキは、世界最大の運動用フットウェアおよび運動用衣料の販売会社である。シューズ、衣料および衣
料用品の性能と信頼性、ならびにマーケティングと販売促進を通じ行う新製品開発、価格および製品特
性、ならびに顧客サポートおよびサービスは、運動用フットウェア、衣料および衣料用品業界の競争性に
おいて重要な側面である。当社の製品販売を助けるため、当社は有名で影響力のあるアスリート、コーチ、
チーム、大学およびスポーツリーグと契約を結び、当社ブランドを支持して製品を使用してもらい、積極
的にスポーツイベントや病院のスポンサーとなっている。当社は、これら全分野において競争力を有する
と考えている。
商標および特許
当社はほぼすべての製品に商標を利用しており、製品市場の創造、当社の特定および他社製品と当社製
品の区別をするにあたり、容易に識別可能で特徴的なマークを有することは重要であると考える。ナイキ
およびスウッシュ・デザインの商標は当社にとって最も価値のある資産の1つであると考えており、150
以上の国々で商標登録をしている。また、当社は、製品販売に利用する商標を他にも多数所有している。当
社は侵害に対抗し、積極的に商標の保護を続けていく。
ナイキは、特許を取得した「エア」技術を使用したフットウェアの製作および販売にあたり独占的かつ
世界規模のライセンスを有している。この手順では、ポリウレタンのカプセルに封入した加圧ガスを利用
している。初期のナイキエアの特許には期間が終了したものがあり、これにより競合他社が特定の種類の
類似技術を使用することができるようになる可能性がある。その後のナイキエアの特許は、数年間は終了
しない。当社は米国および外国にて何百もの一般特許を有しており、米国および外国にて様々な運動用・
レジャー用シューズ、衣料および衣料用品に使用される部品や特徴に及ぶ何千ものデザイン特許を有し
ている。これらの特許が終了する時期は様々であり、今年申請書を提出して発行された特許は、デザイン
特許については今から2024年まで、一般特許については今から2030年まで存続する。当社は、当社の成功
は主に、特許権の状態よりも、デザイン、調査・開発、生産、およびマーケティングの技量次第であると考
えている。しかし、当社は、価値があると認められる発明、デザインおよび改良については米国および外国
において特許権の申請を行うという方針に従っている。
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4【関係会社の状況】
(1)親会社
当社には親会社は存在しない。
(2)子会社
2010年5月31日現在の当社の子会社は下表に記載されている。
当社の完全子会社でありメイン州ヤーマスに本社を有するコールハーンは、男性用と女性用の正装用お
よび普段用フットウェア、衣料およびアクセサリーを、コールハーンの商標のもと製作し、販売している。
当社の完全子会社でありマサチューセッツ州ノース・アンドーバーに本社を有するコンバースは、コン
バース、チャックテイラー、オールスター、ワンスター、スター・シェブロンおよびジャックパーセルの商
標に基づき運動用および普段用のフットウェア、衣料およびアクセサリーの製作、販売およびライセンス
付与を行っている。
当社の完全子会社でありカリフォルニア州コスタ・メサに本社を有するハーレーは、ハーレーの商標に
基づき、一連の活動スポーツ向けおよび若者のライフスタイル向けの衣料およびアクセサリーの製作お
よび販売を行っている。
当社の完全子会社であるイングランドのチードルに本社を有するアンブロ・リミテッド(「アンブ
ロ」)は、アンブロの商標に基づき、スポーツの中でも主にフットボール(サッカー)用の運動用および
普段用フットウェア、衣料および衣料用品のデザイン、販売およびライセンス付与を行っている。
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下表は、2010年5月31日現在における持株会社を除く当社の子会社についての追加的な情報を記載した
ものである。
会社名
ナイキ・デン
マーク・エー
ピーエス
ナイキ・ヘラス
・イーピーイー
ナイキ・イスラ
エル・リミテッ
ド
ナイキ・ポーラ
ンド・エスピー
ゼットオーオー
ナイキ・リテー
ル・ポーランド
・エスピーゼッ
トオーオー
ナイキ・リテー
ル・エルエル
シー
オーオーオー・
ハンク
アメリカン・ナ
イキ・エスエル
フットボール・
クラブ・バルセ
ロナ・エスエル
ハーレー・999
・エスエル
ハーレー・オー
ストラリア・
ピーティーワイ
・リミテッド
ナイキ・オース
トラリア・ピー
ティーワイ・リ
ミテッド
ナイキ・イン
ディア・プライ
ベート・リミ
テッド
ナイキ・ソーシ
ング・インディ
ア・プライベー
ト・リミテッド
ピーティー・
ハーレー・イン
ドネシア
所在地
主要な事業の内容
ナイキ・インクに
よる株式保有割合
(注1)
備考(注2)
デンマーク
事業会社
100%
−
ギリシャ
事業会社
100%
−
イスラエル
事業会社
100%
−
ポーランド
事業会社
100%
−
ポーランド
事業会社
100%
−
ロシア
事業会社
100%
−
ロシア
事業会社
100%
−
スペイン
事業会社
100%
−
スペイン
事業会社
100%
−
スペイン
事業会社
100%
−
オーストラリア
事業会社
100%
−
オーストラリア
事業会社
100%
−
インド
事業会社
100%
−
インド
事業会社
100%
−
インドネシア
事業会社
100%
−
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ピーティー・ナ
イキ・インドネ
シア
ナイキ・セール
ス・(マレーシ
ア ) ・ エ ス
ディーエヌ・
ビ ー エ イ チ
ディー
ナイキ・ニュー
ジーランド・カ
ンパニー
ナイキ・フィリ
ピン・インク
ナイキ・グロー
バル・サービシ
ズ・ピーティー
イー・リミテッ
ド
ナイキ・グロー
バル・トレー
ディング・ピー
ティーイー・リ
ミテッド
ナイキ・シンガ
ポール・ピー
ティーイー・リ
ミテッド
ナイキ・サウス
・アフリカ・
(プロプライエ
タリー)・リミ
テッド
ナイキ・スポー
ツ・コリア・カ
ンパニー・リミ
テッド
ナイキ・(タイ
ランド)・リミ
テッド
ナイキ・ベトナ
ム・リミテッド
・ライアビリ
ティー・カンパ
ニー
ナイキ・アルゼ
ンティーナ・エ
スアールエル
ナイキ・ド・ブ
ラジル・コメル
シオ・エ・パル
テシィパコエス
・エルティー
ディーエー
インドネシア
事業会社
100%
−
マレーシア
事業会社
100%
−
ニュージーラン
ド
事業会社
100%
−
フィリピン
事業会社
100%
−
シンガポール
事業会社
100%
−
シンガポール
事業会社
100%
−
シンガポール
事業会社
100%
−
南アフリカ
事業会社
100%
−
韓国
事業会社
100%
−
タイ
事業会社
100%
−
ベトナム
事業会社
100%
−
アルゼンチン
事業会社
100%
−
ブラジル
事業会社
100%
−
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ナイキ・リセン
シアメントス・
ド・ブラジル・
エ ル テ ィ ー
ディーエー
ナイキ・ド・チ
リ・エルティー
ディーエー
ナイキ・デ・メ
キシコ・エス・
デ・アールエル
・ デ ・ シ ー
ヴィー
ナイキ・セルビ
シオス・デ・メ
キシコ・エス・
デ・アールエル
・ デ ・ シ ー
ヴィー
コールハーン・
ホンコン・リミ
テッド
コンバース・
(アジア・パシ
フィック)・リ
ミテッド
コンバース・ホ
ンコン・リミ
テッド
エクセター・ホ
ンコン・リミ
テッド
ナイキ・ホンコ
ン・リミテッド
ツイン・ドラゴ
ンズ・グローバ
ル・リミテッド
アンブロ・アジ
ア・ソーシング
・リミテッド
アンブロ・ホン
コン・リミテッ
ド
コンバース・
フットウェア・
テクニカル・
サ ー ビ ス ・
(ジョンシャ
ン)・カンパ
ニー・リミテッ
ド
ブラジル
事業会社
100%
−
チリ
事業会社
100%
−
メキシコ
事業会社
100%
−
メキシコ
事業会社
100%
−
香港
事業会社
100%
−
香港
事業会社
100%
−
香港
事業会社
100%
−
香港
事業会社
100%
−
香港
事業会社
100%
−
香港
事業会社
100%
−
香港
事業会社
100%
−
香港
事業会社
100%
−
中華人民共和国
事業会社
100%
−
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コンバース・ス
ポーティング・
グッズ・(チャ
イナ)・カンパ
ニー・リミテッ
ド
ナイキ・スポー
ツ・(チャイ
ナ)・カンパ
ニー・リミテッ
ド
ナイキ・(蘇
州)・スポーツ
・カンパニー・
リミテッド
ビーアールエス
・ナイキ・タイ
ワン・インク
コールハーン・
ジャパン
株式会社ナイキ
ジャパン
ナイキロジス
ティクス有限会
社
有限会社ハー
レージャパン
ナイキ・イン
ターナショナル
・リミテッド
コンバース・カ
ナダ・コーポ
レーション
ナイキ・カナダ
・コーポレー
ション
コンバース・イ
ンク
アンブロ・コー
ポレーション
アンブロ・イン
ターナショナル
・ジェイヴィー
ユーエスアイエ
スエル・インク
トライアックス
・インシュラン
ス・インク
コールハーン
コールハーン・
カンパニー・ス
トア
中華人民共和国
事業会社
100%
−
中華人民共和国
事業会社
100%
−
中華人民共和国
事業会社
100%
−
台湾
事業会社
100%
−
日本
事業会社
100%
−
日本
事業会社
100%
−
日本
事業会社
100%
−
日本
事業会社
100%
−
バミューダ
事業会社
100%
−
カナダ
事業会社
100%
−
カナダ
事業会社
100%
−
事業会社
100%
−
事業会社
100%
−
米国デラウェア
州
事業会社
100%
−
米国デラウェア
州
事業会社
100%
−
米国ハワイ州
事業会社
100%
−
米国メイン州
事業会社
100%
−
米国メイン州
事業会社
100%
−
米国デラウェア
州
米国デラウェア
州
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ナイキ・IHM・
インク
エクセター・ブ
ランズ・グルー
プ・エルエル
シー
ハーレー・イン
ターナショナル
・エルエルシー
ナイキ・リテー
ル サービシズ
・インク
ナイキ・ティー
エヌ・インク
ナイキ・ユーエ
スエイ・インク
サヴィア・イン
ク
ナイキ・ヴィ
ション・タイミ
ング・アンド・
テクラボ・エル
ピー
ナイキ・フラン
ス・エスアーエ
ス
ナイキ・ゲーエ
ムベーハー
ナイキ・フィン
ランド・オーワ
イ
ナイキ・ドイ
チュラント・
ゲーエムベー
ハー
ユベントス・
マーチャンダイ
ジング・エス
アールエル
ナイキ・イタ
リー・エスアー
ルエル
ブラガーノ・ト
レーディング・
エスアールエル
ナイキ・ヨーロ
ピアン・オペ
レーションズ・
ネザーランド・
ビーヴィー
ナイキ・リテー
ル・ビーヴィー
米国ミズーリ州
事業会社
100%
−
米国オレゴン州
事業会社
100%
−
米国オレゴン州
事業会社
100%
−
米国オレゴン州
事業会社
100%
−
米国オレゴン州
事業会社
100%
−
米国オレゴン州
事業会社
100%
−
米国オレゴン州
事業会社
100%
−
米国テキサス州
事業会社
100%
−
フランス
事業会社
100%
−
オーストリア
事業会社
100%
−
フィンランド
事業会社
100%
−
ドイツ
事業会社
100%
−
イタリア
事業会社
100%
−
イタリア
事業会社
100%
−
イタリア
事業会社
100%
−
オランダ
事業会社
100%
−
オランダ
事業会社
100%
−
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ナイキ・インク(E23405)
有価証券報告書
ナ イ キ ・ ス
ウェーデン・
エービー
ナイキ・(ス
ウィッツァラン
ド)・ゲーエム
ベーハー
ハーレー・999
・ユーケー・リ
ミテッド
マンチェスター
・ユナイテッド
・マーチャンダ
イジング・リミ
テッド
ナイキ・(ユー
ケー)・リミ
テッド
ピーエムジー・
インターナショ
ナル・リミテッ
ド
アンブロ・ファ
イナンス・リミ
テッド
アンブロ・イン
ターナショナル
・ホールディン
グス・リミテッ
ド
アンブロ・イン
ターナショナル
・リミテッド
アンブロ・ジェ
イヴィー・リミ
テッド
アンブロ・ライ
センシング・リ
ミテッド
アンブロ・リミ
テッド
アンブロ・シュ
ヴァイツ・リミ
テッド
アンブロ・ス
ポーツウェア・
リミテッド
アンブロ・ワー
ルドワイド・リ
ミテッド
アンブロ・コム
スウェーデン
事業会社
100%
−
スイス
事業会社
100%
−
イギリス
事業会社
100%
−
イギリス
事業会社
100%
−
イギリス
事業会社
100%
−
イギリス
事業会社
100%
−
イギリス
事業会社
100%
−
イギリス
事業会社
100%
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イギリス
事業会社
100%
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イギリス
事業会社
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イギリス
事業会社
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事業会社
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イギリス
事業会社
100%
−
イギリス
事業会社
100%
−
イギリス
事業会社
100%
−
イギリス
事業会社
100%
−
(注1)株式保有割合は、ナイキ・インクによる直接保有および間接保有を含む。
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ナイキ・インク(E23405)
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(注2)子会社は、随時、買付代理店サービス、費用分担で行う取引および財務的な問題に関して、ナイキ・インクと
の間で関係会社間協定を締結することがある。
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5【従業員の状況】
当社は、2010年5月31日現在で約34,400名の従業員を有している。経営陣は、経営陣と従業員との関係は
優良であると考えている。当社の従業員は、現地の法令により従業員が労働組合により代表されることが
義務付けられている新興市場地域における特定の従業員およびコールハーンの特定の従業員が労働組合
により代表される米国地域を除き、労働組合には加盟していない。また、米国外の国の中には現地の法令
で、労使協議会または労働組合に準ずるその他組織が従業員を代表することを要求される場合があり
(例えば欧州連合の特定の国では、従業員は当社の特定の決定につき情報を得て協議を行う権利があ
る。)、またヨーロッパの特定の国では、当社は、現地の法令により(業界全体または全国的な)労働協約
を締結し、および/または労働協約を遵守することを要求される場合がある。労働上の意見不一致に起因
する重大な営業の妨害が発生したことはない。
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第3 【事業の状況】
1【業績等の概要】
第一部 第2 3「事業の内容」および第一部 第3 7「財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー
の分析」を参照のこと。
2【生産、受注及び販売の状況】
第一部 第2 3「事業の内容」および第一部 第3 7「財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー
の分析」を参照のこと。
3【対処すべき課題】
第一部 第3 4「事業等のリスク」および第一部 第3 7「財政状態、経営成績及びキャッシュ・フ
ローの分析」を参照のこと。
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4【事業等のリスク】
将来予想に関する記述および分析報告書に関する特記事項
本書、他の報告書、証券取引委員会に提出された文書、プレス・リリース、会議などにおいてナイキまた
はその代表者が作成し、または時折参照により組み込んだ、単に純粋な過去の歴史的情報であるものを除
いた特定の書面による記述および口頭での供述(見込み、計画、ナイキの事業計画に関する記載、目的お
よび予想経営成績、ならびにこれら記載のもとになる仮説を含む。)が、1995年米国私募証券訴訟改革法
および1934年証券取引法(随時改正されるものを含む。)の21Eの意味における「将来予想に関する記
述」である。将来予想に関する記述には、将来的な実績、業績または成績を予想、予測、示唆または暗示す
る記述を含み(但しそれに限られない。)、「考える」、「予想する」、「見込まれる」、「見積もる」、
「計画する」、「∼であろう」、「∼が継続する」、「∼の結果となる可能性が高い」その他類似の意味
を有する用語や言い回しが含まれることがある。将来予想に関する記述には、実際の業績が同記述とは重
大に異なるリスクおよび不確定要素が含まれる。リスクおよび不確定要素は随時ナイキが証券取引委員
会に提出する報告書(フォーム8-K、10-Qおよび10-Kが含まれる。)に詳述され、次のものが含まれる。海
外、国内および地域の一般的な経済および市場状態、運動用フットウェア、衣料および衣料用品市場の全
体的な規模と成長、消費者およびエンドーサー向け運動用フットウェア、衣料および衣料用品のデザイ
ナー、マーケティング担当者、流通会社および販売会社間における激しい競争、ターゲット層の変動、顧客
の嗜好の変化、特定のデザイン、製品分野およびスポーツの人気度、ナイキ製品に対する季節的および地
理的な需要、消費者の嗜好、ナイキ製品に対する消費者の需要および上記のような様々な市場要因の変動
を予想または予測することの難しさ、ますます複雑化するナイキの情報システムおよび管理(需給計画
に関するシステムや在庫管理を含むがこれに限られない。)を実行、運営および維持することの難しさ、
データおよび通信システムの障害、経営成績の変動およびその予測(配送時期の変動、先行受注と即時受
注の構成の変化および注文の取消しにより、先行予約受注は将来的な売上高の指標とならないという事
実を含むがこれに限られない。)の難しさ、ナイキが自らの成長および棚卸資産を維持、管理または予想
する能力、ナイキ製品の購入の規模、時期および構成、製品製造、新製品開発および導入に使用する原料お
よび燃料コストの上昇、商標、特許およびその他知的財産権を保守および保護する能力、製品の性能およ
び信頼性、カスタマーサービス、悪い評判、主要な顧客または供給会社の喪失、流通会社およびライセン
シーに対する依存、事業中断、納期を守るための運送および輸送コストの増加、社債格付の低下による借
入コストの増加、事業戦略または開発計画の変更、米国外で事業を行うことに関連する一般的なリスク
(為替レートの変動、輸入税、関税、数量制限、政治的・経済的不安、テロリズムを含むがこれに限られな
い。)、政府規制の変更、気候変動ならびにこれに関連するビジネス上および法的な動向の影響、ナイキに
対する責任追及その他の請求、有能な人員を引き付け雇用する能力、その他本書その他の報告書内に記載
され、または組み込まれる事項。
本項目において、すべてのリスク項目が網羅されているわけではない。本書のその他の項目にナイキの
事業および経営成績に悪影響を及ぼし得る追加の事項が記載されている場合がある。さらに、ナイキは非
常に競争率が高く急速に変化する環境において営業している。随時新しいリスク要因が生じるため、経営
陣が、これらリスク要因のすべてを予測することは不可能であり、また、当該リスク要因がナイキの事業
に及ぼす影響を評価することはできず、また、各リスク要因もしくはその複合体が、将来予想に関する記
述に記載されている内容と大きく異なる現実の業績をもたらす可能性の程度を評価することはできな
い。このようなリスクおよび不確定要素を踏まえ、投資家は、将来予想に関する記述を実際の業績の予測
として不当に依拠すべきではない。
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また、投資家は、ナイキは随時証券アナリストとのコミュニケーションを取ることがあるが、その際に
重要な非公開情報またはその他営業上の機密情報を開示することはナイキの方針に反するものであるこ
とについても留意すべきである。したがって、株主は、アナリストが発表する声明または報告につき、その
内容を問わず、ナイキが合意したものであるとは推測すべきでない。さらに、ナイキは、他者が発表する財
務予測または計画の発表または承認に対する方針を有する。よって、証券アナリストが発表する報告に何
らかの計画、予測または意見が含まれる範囲について、かかる報告はナイキの責任の及ぶものではない。
当社の製品は激しい競争に直面している
ナイキは消費者製品会社であり、様々なスポーツおよびフィットネスの相対的な人気度や変化するデ
ザインの流行が当社製品の需要に影響を及ぼす。運動用フットウェア、衣料および衣料用品業界は米国お
よび世界的規模で非常に競争率の高い業界である。当社は世界中で多数の運動用・レジャー用シューズ
会社、運動用・レジャー用衣料会社、スポーツ衣料用品会社、および多様な運動用・レジャー用シューズ、
衣料、衣料用品のラインを備えた大企業と競合している。また、当社は、当社の製品を製造する独立製造業
者の生産能力および輸入数量制限能力につき、他の会社とも競合している。
競合会社の販売製品、技術、マーケティング費用(広告、CM出演に対する費用を含む。)、価格設定、生産
コスト、およびカスタマーサービスは、特に競争が激しい分野である。これは、運動用・レジャー用のフッ
トウェア・衣料および運動用衣料用品の市場における技術と消費者の嗜好が急激に変動するというリス
クに加え、当社の営業における重大なリスク要因である。もし当社が競合他社に対し適切かつ適時に予想
し、対応できない場合、当社のコストが増大し、または当社製品に対する消費者の需要が著しく低下する
であろう。
消費者嗜好を予想し新製品を開発できない場合、当社は純売上高および純利益を維持し、増大することは
できない可能性がある
当社の成功は、変化する消費者の需要を適時に予測し、判断し、対応する能力だけでなく、製品傾向を特
定し、案出し、特定する能力によって決定する。当社の製品はすべて、変化する消費者の嗜好の影響を受け
るため、確信を持って予測することはできない。消費者の嗜好は別の種類の性能やその他スポーツ衣料へ
と急速に変化し、当社が予測した製品の種類から完全に離れてしまうこともあるため、当社の新製品は消
費者に受け入れられない可能性があり、当社の将来的成功はこのような変化を予測し、これに対応する能
力により決定される部分がある。既存の販売製品構成を調整し、新製品、デザイン、スタイルおよび分野を
開発し、積極的なマーケティングによりスポーツやフィットネスの嗜好に影響を与えることで消費者嗜
好の傾向および変動を正確に予測し対応することができない場合、当社の売上は下落し、過剰在庫や利益
幅の低下などが生じる場合があり、これらはいずれも当社の経営成績および財政状態に悪影響を及ぼす
可能性がある。
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当社製品の市場において、技術的革新および高品質な製品に依拠している
製品を消費者に受け入れてもらうにあたり最も重要な要素は、製品のデザインと美学であるように見
えるが、フットウェア、衣料および運動用衣料用品のデザインの技術的革新と品質管理も製品の商業的成
功に不可欠である。研究と開発が技術的革新に大きな役割を担っている。当社は、最先端の性能を有する
製品の開発および試験にあたり、生体力学、運動生理学、工学技術、工業デザインおよび関連分野における
専門家に加え、アスリート、コーチ、トレーナー、設備マネジャー、整形外科医、足治療医およびその他専門
家で構成される研究委員会および諮問委員会を信頼している。当社は、怪我の削減、運動能力の向上、快適
性の最大化を助ける製品を生産するよう努力しているが、製品の技術的革新の導入を怠れば消費者の当
社製品に対する需要は低下し、当社製品の品質に問題が生じれば問題解決に多大な費用を被る可能性が
ある。
当社製品に対し引き続き高品質のエンドーサーを獲得することができなければ、当社の事業は損失を被
る
消費者が製品の信頼性を評価し、それを促進し、示すために、プロのアスリート、スポーツ・チームおよ
びリーグとの関係を築いている。エンドーサーがエンドースメント契約に反して製品の使用を停止した
場合、当社の事業は悪影響を受ける。さらに、当社の製品に関連するアスリート、チームまたはリーグが当
該アスリート、チームまたはリーグの評判を害するような行動を取った場合、消費者に対する当社のブラ
ンドイメージも損害を受け、結果として、当社の売上および財政状態に悪影響を及ぼし得る。また、エン
ドーサーの成績が悪い場合、当社製品を使用して宣伝する将来有望なアスリートを正確に特定し続ける
ことができない場合、または著名なアスリートおよびスポーツ組織と費用対効果の高いエンドースメン
ト契約を締結することができない場合、当社のブランドに悪影響を及ぼし、結果的に製品の売上が低迷す
ることとなり得る。
当社の請負業者または当社のライセンシーの請負業者が当社の行動準則、現地法令その他基準に遵守し
なければ当社の事業に悪影響を及ぼす
当社は当社製品を製造するにあたり米国外の何百もの請負業者と契約を結んでおり、また、当社の関連
会社ではない会社との間で、当社の商標を使用した製品の製造または製造を請け負うことを許可するラ
イセンス契約を締結している。当社はこれらの請負業者に行動準則およびその他の労働者のための環境、
健康、安全に関する基準を設けており、当社のライセンシーにも同様の基準を設けることを義務付けてい
る。しかしながら、時には請負業者がかかる基準または適用する現地法令を遵守せず、またはライセン
シーがその請負業者にかかる基準または適用する現地法令の遵守を義務付けないことがある。1つ以上
の請負業者によるかかる基準および法令の重大な違反または継続しての違反があった場合、当社の評判
が損なわれ、その結果、当社の売上および財政状態に悪影響を与える。
世界資本市場および信用市場の状況、それにより生じる消費者の信頼と消費の低下が、当社の事業、経営
成績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性がある
世界資本市場および信用市場における継続的な変動性と混乱により、米国内外において企業金融と流
動性の引き締め、消費者与信の縮小、企業倒産、失業率の増加に繋がった。世界経済および金融市場の状況
が悪化し、または長期間にわたり低迷が続く場合、以下の事項が当社の事業、経営成績および財政状態に
悪影響を及ぼす。
・ 消費者の消費が伸び悩む場合、当社の製品に対する需要の低下、小売業者からの当社製品の注文の減
少、注文の取消し、売上の減少、在庫の増加および売上総利益の減少が生じる可能性がある。
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・ 当社は、安全で、流動性があり、かつ合理的なリターンをもたらす適当な投資を見つけられない可能性
がある。これにより、受取利息の低下または投資期間の長期化が生じる。資本市場または銀行業務シス
テムにおける混乱によって、当社が現在は安全または流動性があると考える投資や銀行預金の価値が
損なわれる可能性がある。
・ 信用市場および資本市場において資金調達が望まれる場合、合理的なレートでそれを行うことができ
ない可能性がある。
・ 相手方当事者である金融機関が、信用およびデリバティブ商品に基づく義務を遵守することができな
い場合、当社がこれらの商品に基づき、利益を受けることができなくなる危険がある。低迷する市況に
おいて、当社が同一または類似の条件で代替する商品を探す能力は制限される可能性がある。
・ 当社は様々な通貨で取引を行っているため、対米ドルの外国為替レートの変動に対するエクスポー
ジャーが高まっている。外国通貨の市場および為替レートにおける変動が継続した場合、当社の報告
済み業績および財政状態に大きな影響を与える。
・ 当社が製品およびサプライ・チェーンにおいて使用する商品および原料(石油等)の市場および価
格の変動が継続した場合、当社の費用、総利益率および収益性に重要な悪影響が生じる。
・ 当社製品の小売業者の売上が減少した場合、または小売業者が資本市場および信用市場において当社
製品を購入するための資金調達を行うことが困難になった場合、当社製品の注文が減少し、注文の取
消しが発生し、小売業者が当社に対する支払義務を適時に履行することができなくなり、支払期間が
延長し、売掛債権が増加し、キャッシュ・フローが減少し、回収努力関連の費用が増大し、不良債権処
理費用が増加する。
・ 当社製品の小売業者が厳しい財政難に陥った場合、支払不能および営業活動停止の可能性があり、こ
れにより当社製品の消費者への供給が減少する。
・ 当社製品の請負製造業者またはその他サプライ・チェーンに関与する業者が、資本市場および信用市
場において原材料を購入するため、および一般運営資金の需要に対する資金調達を行うための資金を
得ることが困難になった場合、当社製品の発送に遅れが生じ、または発送がなされない可能性がある。
当社の事業は季節性による影響を受け、これにより当社の経営成績および株価は変動する
当年度中における当社の合計売上高は、穏やかな変動を見せる。歴史的に見ると、第1四半期と第4四
半期の売上高は第2四半期と第3四半期の売上高を少し上回っている。しかし、特定の種類のフットウェ
ア、衣料および衣料用品は季節および地域により需要が変動するため、製品売上の構成はその時々により
著しく変動する。さらに、顧客は、注文をキャンセルしたり、納品予定を変更したり、最短の通知で注文し
た製品の構成を変更したりすることがある。その結果、当社は各四半期の売上を正確に予想することがで
きない。よって、当社の経営成績は各期により大きく変動することが多い。一般的な経済状況、消費者の嗜
好の変化、天候、輸入数量制限の可否および為替レートの変動を含むその他の不可抗力要因と同様に、こ
の季節性は当社の事業に悪影響を及ぼす場合があり、経営成績を変動させる要因となる。営業利益も、製
品売上の構成の変化、地理的な売上傾向および為替レートの変動(すべて今後も継続することが予想さ
れるリスク要因である。)を含む多数の不可抗力要因の影響を受けやすい。ある期間中の経営成績がその
後の期に予想される成績の指標になると考えてはならない。
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「先行」受注は将来的売上高の正確な指標ではない
当社は、注文が規定の期間内に固定価格で納品されるという約束のもと、小売業者が納品の5∼6ヶ月
前に注文できる「先行」受注プログラムを大きく利用している。当社の先行受注プログラムにより、当社
が抱える在庫製品数、仕入原価、顧客注文の充足に要する時間、および引渡不履行のリスクを最小限にす
ることができる。当社は定期財務報告書において先行受注における変更を報告している。当社は、先行受
注は将来的な売上高の重要な指標であると考えているが、報告済み先行受注は必ずしも今後の期におい
て期待される売上高変動の指標というわけではない。これは、受注構成が予約/先行受注と即時受注の間
で変化するためである。また、為替レートの変動、注文のキャンセル、返品および割引により先行受注と実
際の売上高に差異が生じる。さらに、当社の売上高の大部分がナイキフットウェアおよび衣料の即時販売
およびクローズアウト販売、衣料用品の大口販売、コールハーン、コンバース、ハーレー、ナイキゴルフ、ア
ンブロおよび全ブランドの小売販売を含む先行受注によりもたらされるわけではない。
当社の「先行」受注プログラムにより、営業利益下落および当社の事業に悪影響を及ぼす過剰在庫や在
庫不足を防ぐことはできない
当社は、先行受注プログラムの外で、かつ顧客から注文を受ける前に製造業者から製品を購入し、これ
を在庫として保管し、顧客に再販する。当社が製造業者から注文した過剰製品を販売できないというリス
クがある。顧客の需要を上回る在庫の程度は在庫の評価損となり、過剰在庫を割引価格で販売することは
当社のブランドイメージを大きく害し、当社の経営成績および財政状態に悪影響を及ぼす。反対に、当社
製品に対する消費者の需要を少なく見積もった場合、または、製造業者が当社に必要な時に要求する製品
を供給することができない場合、当社は在庫不足に陥る。在庫不足は顧客への発送を遅延させ、小売業者
と流通業者の関係に悪影響を及ぼし、ブランドロイヤルティーを低下させることとなる。
需要の予測が困難であることは、当社の、各期の将来的な経営成績および財政状隊の予測も困難にす
る。当社製品に対する需要レベルを正確に予測できない場合、当社の純売上高および純利益に悪影響が生
じ、かかる影響を事前に確信を持って予測することができなくなる。
当社は小売業者の経営状態により悪影響を受ける場合がある
当社は、通常、担保を要求することなく顧客の財政状態に関する審査に基づき信用供与を行っている。
季節製品の生産および発送の日程計画を助けるため、「先行」受注プラグラムに基づき、発送の5∼6ヶ
月前に注文を行うことができる手段を顧客に提供している。この予約受注はキャンセルすることができ、
キャンセルのリスクは財務的に不安定な小売業者または経済不安に苦しむ小売業者との取引において増
大する。過去に、顧客が財政難に陥り当社の事業も悪影響を受けたことがあった。その結果、小売業者は小
売業経済の衰弱により、注文の際普段以上に注意深くなる可能性がある。当社の主要な市場における経済
の低迷は当社の顧客の経営状態に悪影響を及ぼし、当社の経営成績および財政状態も同様に悪影響を受
ける可能性がある。さらに、製品の売上は、消費者を惹きつける高質な販売促進および魅力的な店舗環境
によって決定する部分があり、これには小売業者による継続した投資が必要となる。財政難に陥った小売
業者はかかる投資を行うことを怠ったり遅延させたりし、それにより当社製品の販売および受注の減少
が生じる。
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数社の小売業者間における小売業者の統合または小売市場シェアの集中化により当社の信用リスクが増
大・集中化し、当社製品の販売能力が損なわれる
いくつかの国における運動用フットウェア、衣料および衣料用品の小売市場は、その店舗の多くを数社
の大規模な運動用フットウェア、衣料および衣料用品の小売業者により独占されている。これらの小売業
者は過去に買収および追加店舗の建設により拡大し、そのマーケットシェアを増大させており、今後もそ
れを継続するであろう。このような状況は、比較的少数の小売業者内で当社の信用リスクを集中化させ、
もしこれら小売業者が流動性資産の不足に陥った場合、当社に支払われる未払額が支払われないリスク
が増大する。また、特定の国や地域において1社または数社の小売業者によるマーケットシェアの集中化
が増大した場合、そのうち1社が当社製品の購入を著しく減少すれば、当社が同程度の売上および売上高
を維持するに十分な数の他の小売店舗を見つけることができないリスクは拡大する。
知的財産権を適切に保護できない場合、当社の事業に悪影響が生じる
当社はほぼすべての製品に商標を利用しており、製品市場の創造、当社の特定および他社製品と当社製
品の区別をするにあたり、容易に識別可能で特徴的なマークを有することは重要であると考える。
『NIKE』および『Swoosh Design』の各商標は当社にとって最も価値のある資産の1つであると考えて
おり、150以上の国々で商標登録をしている。また、当社は、製品販売に利用する商標を他にも多数所有し
ている。当社は、当社の商標、特許およびその他の知的財産権は当社のブランド、成功および競争上の地位
にとって重要であると考える。当社は、定期的に、当社製品の偽造複製品または知的財産権を侵害する製
品の発見を行っている。当社が商標、意匠権または一般特許権の侵害に基づき関係者の製品に異議を申し
立てることに失敗した場合、当該製品の販売を継続することは当社の売上およびブランドに悪影響を与
え、消費者の嗜好が当社製品から離れる可能性がある。当社が商標、特許その他知的財産権を構築し保護
するために採る措置は、他者による当社製品の模倣を阻止し、他者が所有権の違反として当社製品の販売
を行わないよう求めることを阻止するには十分でないかもしれない。
また、特定の海外諸国の法令では、米国法の規定と同程度での知的財産権保護がなされていない場合が
ある。当社は、米国外における知的財産権の保護に関連し多大な費用および責任に直面する可能性があ
り、当社が上手く権利を保護し、知的財産に関する他者との紛争を解決できない場合、当社の事業または
財政状態は悪影響を受ける可能性がある。
当社は周期的な訴訟およびその他規制上の法的手段の対象となることがあり、これにより予期しない時
間と資源を消費する可能性がある
当社は、時に、事業に関連する訴訟および規制措置の自己弁護のために招集される。訴訟や規制上の法
的手段特有の不確実性により、当社は当該手段による最終的な結果を正確に予想することはできない。不
利な結果であれば当社の事業、財政状態および経営成績に悪影響が生じる。また、将来的に重大な訴訟が
生じた場合、それによる利益に関わらず、経営陣の注目が営業からそらされることとなり、莫大な裁判費
用が発生する。
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当社の国際営業は事業に損害を与え得る特有のリスクが伴う
実質的に、当社の運動用フットウェアおよび衣料はすべて米国で製造されており、製品の大半は米国外
で販売される。従って、当社は国際取引および海外で事業を行うにあたり一般的に伴うリスク(外国の法
令および規制、地理別の消費者嗜好の変化、政治的不安、国境を越えた輸送の中断または遅延、ならびに当
社が製品の製造および販売を行う国における経済状況の変動を含む。)に晒されている。また、病気の発
生、テロリストによる攻撃および軍事上の紛争により、海外で事業を行うに際してのリスクは増大してい
る。これらの要因などは、当社が製品を製造し原料を調達する能力、製品を輸入する能力、国際市場で製品
を販売する能力、および事業を行う費用に影響を与える。これら要因などのいずれかにより特定の国にお
ける事業の遂行が望ましくない状況または実行不可能となった場合、当社の事業に悪影響が生じる可能
性がある。当社の輸入製品の多くには税金、関税または数量制限が課され、これは米国およびその他国々
に輸入される様々な種類の製品のコストおよび数量に影響を与える。当社が製品の生産または販売を行
う国において数量制限、税金、関税、セーフガード措置、アンチダンピング税、テロ防止の貨物制限、通貨の
移動制限、気候変動に係る法律その他課徴金や制限が除外、調整され、またはこれらが新たに課された場
合、当社の経営成績および財政状態に悪影響を及ぼす可能性がある。
税法の改正および予期しない納税義務により、当社の実効法人税率および収益性に悪影響が生じる
当社には、米国および多数の外国の管轄区域において法人税が課せられている。当社の将来的な実効法
人税率は、法定の税率が異なる各国で計上される利益額の変化、繰延税金資産・負債の評価の変更、税法
の改正、世界中の様々な管轄区域における法人税監査の結果、および米国においてこれまで税務上認識し
ていなかった米国外の利益の本国送金を含め、数々の要因により悪影響を受ける可能性がある。当社は、
定期的にこれらすべての要因につき審査を行って税金引当ての妥当性を判断しており、これは多大な思
慮を要する。最近、米国において国際企業の外国における収入に対する課税方法を変更する法案が提出さ
れた。かかる法案が成立した場合、当社に対する課税率、また収益率に重大な悪影響が生じる可能性があ
る。
為替レートの変動によりコストが増大し、利益が減少する可能性がある
当社製品の大半は米国外で販売される。その結果、当社は様々な通貨で取引を行っているため、対米ド
ルの外国為替レートの変動により起こり得る損害が増大する。当社の国際売上および費用は通常、外国通
貨による販売および営業で発生し、このような売上および費用は通貨変動の影響を受ける可能性がある
(外国通貨で計上され、連結財務報告では米ドルに換算される額を含む。)。為替レートの変動は、原材料
の購入がより高額になり資金拠出が困難になることで、当社製品を生産する独立製造業者の事業を中断
させることもあり得る。外国通貨の変動は当社の経営成績および財政状態に悪影響を与える可能性があ
る。
当社のヘッジ活動(添付の連結財務諸表に対する注記18「リスク管理及びデリバティブ」を参照のこ
と。)は外国通貨変動の影響を完全には排除せず、最小化し遅延させるために実施されたものであり、こ
れは外国通貨の業績への影響を軽減するに十分でない可能性がある。ヘッジ活動の効果に影響を及ぼす
要因としては、売上予測の正確さ、通貨市場の変動性およびヘッジ手段の利用可能性が含まれる。ヘッジ
活動は変動性を最小化するために作られたものであるため、ドル高の際の悪影響を軽減するだけでなく、
ドル安の際の好影響も軽減してしまう。当社の将来的な業績は、当社が事業を行う外国通貨に係る米ドル
の価値に大きく影響される。ある期間において当社の業績が影響を受ける程度は、ヘッジ活動の成果次第
による部分がある。
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当社製品は、海外からの調達、製造および資金拠出に関連するリスクに晒されている
当社の衣料製品に使用される主な素材(天然・合成の布および糸、プラスチックおよび金属の金物類、
ならびに防雨、耐熱または身体の水分を効率的に調整するために設計された特別な運動用素材)は、当社
が製造を行う国々で利用可能である。当社のフットウェア製品に使用される主な素材(天然・合成ゴム、
プラスチック化合物、泡状クッション性素材、ナイロン、皮、キャンバスおよびポリウレタンフィルム)も
製造業者が現地調達できるものである。ナイキの請負業者および供給会社は、大口で原材料を購入してい
る。
現在の供給会社による布または原材料の供給に重大な中断が発生する可能性があり、中断が生じた場
合、同程度の価格の原料を供給する代替の供給会社を見つけることができなくなるか、または供給がまっ
たく受けられなくなる可能性がある。また、当社の関連会社ではない製造業者が適時に当社の注文を充足
できるか確信を持てない。もし需要が著しく増大した場合、もしくは既存の製造業者を変える必要がある
場合、追加の布もしくは原材料の供給、または追加の製造量が必要な時に受諾可能な条件で利用できる
か、またはそもそもそれが存在するかは保証がなく、供給会社または製造業者が当社の要求を満たすため
に十分な生産量を割当ててくれるかは保証がない。さらに、もし当社が既存の製造もしくは原料源を拡大
すること、または新たに見つけ出すことができたとしても、供給会社および製造業者に当社のやり方、製
品、品質管理基準、労働基準、健康基準および安全基準を教育するにあたり要する時間により、製造の遅延
やコスト増大が生じる可能性がある。原料の供給または製品の製造の遅延、中断またはコスト増大が生じ
た場合、小売顧客および当社製品に対する消費者需要を満たす能力に悪影響を及ぼすことがあり、短期的
・長期的に売上高および純利益の減少をもたらすことがある。
独立した製造業者が当社製品の大半を当社の主要な販売市場外で製造しているため、当社製品は世界
の広範囲において第三者によって運輸されなければならない。運送の利用の可否、労働者のストライキ、
港湾ストライキ、インフラ設備の混雑またはその他要因による製品の運輸または発送の遅延、製造業者の
統合または移行に関連し生じるコストおよび遅延は、当社の経営成績に悪影響を及ぼす。また、製品の製
造の遅延または予期しない需要により、航空機など、高速ではあるが高額な運送手段を使用することが求
められる場合があり、これにより当社の利益幅に悪影響が生じる可能性がある。燃料費は、製造および運
送コストを構成する主要なものであるため、ガソリン製品の価格上昇は当社の利益幅に悪影響を及ぼす
可能性がある。
これに加え、米国双日は、米国、欧州、中東、アフリカおよび日本以外において販売されるナイキブラン
ドの大部分の製品(これらの国で製造、販売される場合を除く。)に対して重要な輸出入の金融サービス
を行っている。米国双日がこのサービスを提供できない場合、または米国双日と取引関係にある銀行の不
履行があった場合、当社が供給業者から製品を調達し、米国、欧州、中東、アフリカおよび日本以外の顧客
に製品を発送する能力が中断してしまうこととなる。このような中断が生じた場合、注文のキャンセルが
発生し、売上と収益性に悪影響を及ぼす。
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当社の成功は国際流通施設次第である
当社は、工場から直接、また世界各地に所在する流通センター経由で製品を顧客に流通させている。顧
客の期待に応える能力、在庫管理能力、完売能力および営業効率の目標を記録保管する能力は、当社の流
通施設の適切な運営、更なる流通能力の開発・拡大、第三者(当社の流通施設、および流通施設からの製
品配送に関与する者を含む。)の適時のサービス遂行次第で決定する。当社の流通施設は、情報技術の問
題および地震や火事などの災害により妨害される可能性がある。流通施設で重大な障害が起きた場合、当
社の事業は悪影響を受けることとなる。当社は、事業中断保険に入っているが、これは流通施設における
重大な妨害により生じる悪影響すべてを十分に保護するものではないかもしれない。
当社はサプライ・チェーンにおいて情報技術に大きく依拠しており、情報技術の障害、欠乏、妨害または
セキュリティ障害は当社の事業が効果的に事業を運営する能力を害する
当社は、製品デザイン、生産、予測、注文、製造、運送、販売および流通を含み、サプライ・チェーンに関係
する情報技術システムに極めて依存している。当社が効果的に在庫を維持・管理し、製品を適時に顧客に
発送することは、これらサプライ・チェーンシステムの信頼性に大きく依拠している。過去何年もにわた
り、当社は、国際サプライ・チェーンを向上させるために継続するイニシアチブの一環として、営業を行
う全地域において新システムを実行してきた。今後数年間、当社は、これらシステムおよび国際営業の関
連しプロセスの向上を継続するよう努める。これらのシステムが効果的に機能しない場合、改良されたシ
ステムへの移行またはシステム交換において問題が生じた場合、またはこれらシステムのセキュリティ
違反がある場合、製品の充足に遅れが生じ、当社の営業の効率性が低下し、問題解決に莫大な資金を投与
する必要が生じる可能性があり、当社の経営成績および財政状態に悪影響が生じ得る。
事業・営業における莫大な出費により期待される利益が得られない場合、当社の業績に悪影響を及ぼす
当社は随時、膨大な額の投資および経営陣の注意が必要となる営業基盤、新事業の獲得、および小売業
など既存事業の拡大に投資を行うことができる。当社は、コスト効率の良い投資が事業の成長と収益性に
最も重要であると考えている。しかし、膨大な投資は、事業の獲得または拡大に付帯する典型的リスクと
不確実性を有する。期待する利益または収益性をもたらすための膨大な投資に失敗すれば、当社の業績に
重大な悪影響を及ぼし、経営陣の注意がより収益性の高い事業運営からそらされてしまう可能性がある。
当社は、主要な人材に依存しており、これを失うと事業に損害が生じる
当社の将来的な成功は、主要な幹部役員および従業員の継続勤務次第で決定する部分がある。重要な人
員の喪失は当社に損害を与える。当社の将来的な成功は、有能な人材を追加的に特定し、魅了し、雇用を保
持する能力によるところもある。この業界では従業員を獲得する競争が激しく、当社はかかる人員を魅了
し雇用を継続することに関しては必ずしもできていないかもしれない。
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当社の会長が保有する多数の株式の売却は、当社の普通株式の市場価格を下落させる可能性がある
当社の共同創設者で取締役会会長のフィリップ・H・ナイトは、Aクラス普通株式の74%以上を実質
的に保有している。同氏のAクラス普通株式がすべてBクラス普通株式に変換された場合、同氏はBクラ
ス普通株式の14%以上を保有することとなる。この株式は、米国証券法の要件に従うことを条件に、再売
却が可能である。この株式のうち多数が売却される場合、または売却される見込みがある場合、当社の普
通株式の市場価格に悪影響が生じる。
買収防衛規定により当社の買収が損なわれ、当社の普通株式の株価が下落する
当社の定款およびオレゴン州法では、取締役会に強制買収の試みを拒否するか、または条件をより良い
ものにするため潜在的買収者との交渉を試みる手段を与えることで株主利益を保護する目的の規定があ
る。かかる規定には、株式取得管理規則、少数株主の締め出し規則、特定の問題につき別々に議決権を行使
する2クラスの株式、およびAクラス普通株式の保有者が取締役会の4分の3(四捨五入する。)を選出
する項目が含まれる。しかし、かかる規定は売却予定のない合併、買収その他当社の支配変更を抑制し、遅
延させ、阻止するが、株主の中にはそれが最大の利益を生むと考える者がいる可能性があり、中には普通
株式に対し、一般市場価格以上のプレミアムを得られるかもしれない。これらの規定は、当社の支配に関
しての委任状争奪競争も阻止する可能性がある。
当社は、アナリストの期待に沿うことができないかもしれず、それにより当社の株価が下落する可能性が
ある
当社のBクラス普通株式は一般に取引されており、いつでも様々な証券アナリストが当社の経営成績
を調査し、報告書を発行している。かかる報告書には、当社の過去の業績に関する情報に加え、アナリスト
による当社の将来的な業績予想が記載されている。アナリストの予想はアナリスト自身の意見に基づい
ており、当社の予想や期待と異なることがよくある。当社の業績が一般市場アナリストおよび投資家の予
想や期待を下回る場合、当社の株価は下落する可能性がある。過去に、有価証券の市場価格の下落を受け
て、ナイキおよびその他企業に証券集団訴訟が提起されたことがあった。当社の株価が不安定であれば、
将来この種の訴訟に関与する可能性がある。訴訟はすべて、膨大な額のコストを生じさせ、経営陣の注意
および事業運営の成功に必要となる資源が分散される結果をもたらす可能性がある。
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5【経営上の重要な契約等】
該当なし(本書において開示されているものを除く。)
6【研究開発活動】
製品の研究および開発
当社は、研究と開発への努力が過去および未来の成功における重要な要素であると考えている。フット
ウェア、衣料および運動用衣料用品のデザインの技術的革新は、ナイキが怪我の減少、運動能力の向上、快
適性の最大化を促進する製品の生産に努める中で重要視され続けている。
当社は、生体力学、化学、運動生理学、工学技術、工業デザインおよび関連分野における専門家である自
社従業員に加え、アスリート、コーチ、トレーナー、設備マネジャー、整形外科医、足治療医およびその他専
門家で構成され製品改良にあたりデザイン、材質およびコンセプトにつき当社と協議および見直しを行
う研究委員会および諮問委員会も利用している。アスリートである従業員、スポーツ・マーケティング契
約を結んでいるアスリートおよびその他アスリートは、デザインおよび開発段階で製品を試着し、評価を
行っている。
本書において開示されているものを除き、該当する情報はない。
7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの分析】
概観
ナイキは、高品質のフットウェア、衣料、衣料用品およびアクセサリーのデザインおよび開発を行い、そ
れらを世界的に流通させている。当社は運動用フットウェアおよび衣料の世界最大の販売会社であり、主
に小売店、店舗販売およびインターネット販売を含むナイキ直営小売店、独立系代理店、フランチャイ
ジーならびにライセンシーを通じて世界各国で当社製品を販売している。当社の目標は、ナイキブランド
のフットウェア、衣料、衣料用品およびアクセサリー事業において、世界的かつ収益性の高いポートフォ
リオを構築することにより、株主に利益を還元することである。当社の戦略は、斬新かつ「必携」の製品
の開発およびその販売、当社ブランドと消費者個人の間の深いつながりの構築、ならびに魅力的な小売プ
レゼンテーション及び経験の提供を通じて、長期的な売上高成長を達成することである。
当社は、長期的な売上の成長の実現のほか、複数の主要分野における経営効率の改善により、株主の利
益を還元するべく、尽力している。
- 営業面の引締めにより、当社のサプライ・チェーンの競争力を確立する
- 効率的生産および無駄を排除した製品デザインに対する注力を継続することにより、生産コストを削
減する
- 増収および売上総利益といった経済的利益につながる投資に注力し、重複コスト削減のために、ブラン
ド・ポートフォリオ全体で既存のインフラを活用することにより、販売費および一般管理費の生産性
を向上させる
- 運転資本効率を改善する
- 株主に対して利益を創出するため、資本を効率的に配置する
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当該戦略の実施により、当社は、引続き以下の長期的財務目標の達成を目指している。
- 1桁台後半の売上高成長
- 1株当たり利益の10%代半ばの成長
- 投下資本に係る利益の増加およびキャッシュ・フローの加速
- 多角的な事業ポートフォリオの効率的管理を通じた、一貫性のある業績
2001年にこの長期財務目標を採択してから、当社の売上高および1株当たり利益の複利年間成長率は、
それぞれ8%と14%である。同期間中、当社の投下資本に対する利益率は14%から21%に増加した。2010
年度中、マクロ経済の状況は引続き厳しく、世界中の大部分の市場において消費者支出が著しく圧迫され
たが、当社は適正な財務業績の実現に引続き注力しつつ、市場における主導的地位を拡大し持続的で収益
性の高い長期的成長を実現できる位置付けの確保を進めた。
当社の2010年度の売上高は1%減の190億ドル、純利益は28%増の19億ドル、希薄化後1株当たり利益
は2009年度から27%増となる3.86ドルとなった。2009年度の業績には、2009年度第4四半期に計上した組
織再編活動に係る費用145百万ドル(税引後)ならびに2009年度第3四半期に計上したアンブロののれ
ん、無形資産およびその他の資産の減損に係る費用241百万ドル(税引後)を含む、他の時点における財
務諸表と比較不能な重要な取引が含まれている。これらの比較不能項目を除けば、2010年度の純利益は
2009年度と比較して2%増となり、希薄化後1株当たり利益は1%増となったことになる(下記「比較
不能項目を除いた純利益および希薄化後1株当たり利益の調整」を参照のこと)。比較不能項目を除く
純利益の増加率の主因は、売上総利益率の改善および実行税率の引下げであり、これらは売上高の減少な
らびに販売費および一般管理費の増加を完全に相殺した。売上総利益率の上昇の主因は、好ましい製品構
成、費用削減の取組み、生産コストの低下およびナイキ直営小売店における売上の増加にあった。前年比
で実効税率が改善したのは、一般に米国の法定税率よりも低い課税を受ける当社の米国外事業からの継
続的な利益に起因した。販売費および一般管理費の増加は、主に業績給およびナイキ直営小売店への投資
が増加したことに起因し、これらは2009年度第4四半期の組織再編活動による給与費用の減少を完全に
相殺した。2010年度、平均発行済み株式の増加により、希薄化後1株当たり利益は純利益をわずかに下回
る割合で増加した。2010年度中、運転資本の削減により営業キャッシュ・フローが増加し、これは在庫水
準および売掛金回収の徹底管理に向けた当社の取組みを反映している。2010年5月31日現在、当社の在庫
および売掛金残高は、2009年5月31日と比較してそれぞれ13%および8%減少していた。当社はまた、
2010年度中、2009年度と比較してより高い分配金とより多くの買戻しにより、株主により多くの現金を還
元した。
2010年度上半期中は当社の事業の多くが売上高の減少を計上したものの、下半期にはその大部分が売
上高の成長を計上するようになった。2011年度上半期に出荷予定のナイキブランドのフットウェアおよ
び衣料に係る先行受注は、前年同期と比較して7%増加した。当社は、当社が事業面および財政面のいず
れにおいても安定していると考えるが、当社の今後の業績は変動的なマクロ経済状況に内在する不確実
性に晒されており、これは世界各国における当社の事業に影響を及ぼす可能性がある。かかる状況は、当
社の製品に対する消費者/顧客の需要低下による売上高の低下、利益マージンの低下および/または費
用の増加、金利および為替レートの変動、信用枠の不足ならびに納入業者および顧客の財政難による事業
の混乱を含み、引続き当社に直接的および間接的な影響を及ぼす可能性がある。当社の今後の業績は、か
かる状況に対し引続き適切な対応をとる当社の能力に左右される。
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経営成績
2010年度
2009年度
対
対
2009年度
2008年度
2010年度
2009年度
(%)
2008年度
(%)
(単位:百万ドル(1株当たりのデータを除く))
売上高
19,014
19,176
-1
18,627
3
売上原価
10,214
10,572
-3
10,240
3
2
8,387
3
売上総利益
8,800
8,604
売上総利益率(%)
46.3
44.9
販売費および一般管理費
6,326
6,150
33.3
32.1
組織再編費用
̶
195
̶
̶
̶
のれん減損
̶
199
̶
̶
̶
売上高に占める割合(%)
無形資産およびその他の資産
の減損
45.0
3
5,954
3
32.0
̶
202
̶
̶
̶
税引前利益
2,517
1,957
29
2,503
-22
純利益
1,907
1,487
28
1,883
-21
3.86
3.03
27
3.74
-19
希薄化後1株当たり利益
(1)
比較不能項目を除いた純利益および希薄化後1株当たり利益の調整
2010年度
2009年度
2010年度
対
2009年度
(%)
(単位:百万ドル(1株当たりのデータを除く))
(報告された)純利益
1,907
1,487
28
-
145
-
241
1,907
1,873
2
3.86
3.03
27
-
0.29
-
0.49
3.86
3.81
493.9
490.7
追加項目:
(2)
組織再編費用(税引後)
アンブロののれん、無形資産およびその他の資産の
(3)
減損(税引後)
比較不能項目を除いた純利益
(報告された)希薄化後1株当たり利益
追加項目:
(2)
組織再編費用(税引後)
アンブロののれん、無形資産およびその他の資産の
(3)
減損(税引後)
比較不能項目を除いた希薄化後1株当たり利益
希薄化後加重平均発行済株式数
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(1)この表は、証券取引委員会の規則Gに基づく非GAAPの財務測定項目の定量的評価を目的としている。加えて、こ
の表は、これらの比較不能項目を除いた2009年度の事業傾向をより明確にする目的でも提供される。
(2)2009年度中、当社は、当社の組織を再編する計画を発表した。かかる計画の一環として、当社は、消費者に対す
る焦点の明確化、革新的アイデアの市場供給の迅速化およびより測定可能な費用構造を目的として、経営構造
の縮小改編および余剰人員の解雇を行った。その結果、2009年度に組織再編費用195百万ドル(税引前)を計
上した。
(3)当社は、2009年度中、アンブロののれん、耐用年数が無期限の商標およびその他の資産の簿価を下げるため、非
現金の減損損失を計上した。当該減損損失に関連する税額控除により、当社の2009年度の実効税率は250ベー
シス・ポイント引き下げられた。
連結ベースの経営成績
売上高
2010年度
2009年度
対
対
2009年度
2008年度
2010年度 (%)
2009年度
(%)
対
対
(通貨変
(通貨変
2009年度 動を除
2008年度
動を除
2010年度 2009年度 (%)
く)(1)
2008年度 (%)
く)(1)
(単位:百万ドル)
売上高
19,014
19,176
-1
-2
18,627
3
4
(1)為替変動の影響を除いた事業傾向をより明確にするため、当該数値は同一時期の為替レートを使用して再表
示されている。
2010年度対2009年度
為替変動の影響を除き、当社の売上高は、ナイキブランドの売上が2%減少したことが主な原因となり
2%減少した。新興市場地域を除いてすべての事業地域で売上高が減少し、大部分の市場、とりわけ西
ヨーロッパおよび中央・東ヨーロッパ地域の市場における厳しい経済状況を反映する形となった。製品
グループ別では、ナイキブランドのフットウェアの世界全体の売上高は前年度から1%増加した。ナイキ
ブランドの衣料および衣料用品事業の世界全体の売上高はそれぞれ前年度から5%および7%減少し
た。卸売事業は引続きナイキブランドの売上高の最大構成要素となったが、ナイキ直営小売事業も成長し
続けており、ナイキブランドの売上高全体に占めるその割合は2009年度の13%から2010年度は15%に拡
大した。
その他の事業の業績は、コールハーン、コンバース・インク、ハーレー・インターナショナル・エルエ
ルシー、ナイキゴルフおよびアンブロ・リミテッドの業績で構成されている。通貨変動の影響を除き、こ
れら事業の売上高は2010年度中、コンバース、アンブロおよびハーレーにおける売上高の増加が牽引力と
なって4%増加し、これらはナイキゴルフおよびコールハーンにおける売上高の減少を完全に相殺した。
先行受注
2010年6月から11月までに出荷が予定されたナイキブランドのフットウェアおよび衣料の世界全体の
先行受注および予約受注は、前年度の為替レートで米ドル換算した場合、前年同期から10%増加した。か
かる先行受注の成長は、フットウェア製品の販売数量の増加ならびに衣料およびフットウェア製品の平
均販売価格の成長がその牽引力であった。直物レートに近い今後6ヶ月の予想為替レートで換算された
場合、先行受注は7%増加した。
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報告された先行受注および予約受注は、必ずしも当該期間中の売上高成長率に関する当社の予想を示
すものではない。これは年度毎の出荷時期の変動ならびに受注構成が予約/先行受注と即時受注の間で
変動する可能性があり、特定の受注の履行が上記予定の範囲外となる可能性があるためである。また、為
替レートの変動、ならびに受注の取り消しおよび値引きの水準によっては、予約/先行受注と実際の売上
高の間で差異が生じる可能性がある。さらに、当社の売上高の大部分は、ナイキブランドのフットウェア
および衣料の即時販売および見切り製品販売、ナイキ衣料用品の販売、その他の事業の売上ならびに全ブ
ランドにおける特定小売販売を含み、先行受注および予約受注に由来するものではない。
2009年度対2008年度
為替レートの変動の影響を除いた場合、主としてナイキブランドにおける売上高の4%増加が牽引力
となり、当社の売上高は4%増加した。北アメリカ地域は2009年度の連結ベースの売上高成長に対し1
パーセンテージ・ポイント近くを貢献したのに対し、その他の地域は2パーセンテージ・ポイント以上
貢献した。2009年度中、大部分の地域において売上高が増加した。製品グループ別では、ナイキブランドの
フットウェアの世界全体の売上高は6%増加し、575百万ドルの増収を貢献した。ナイキブランドの衣料
の世界全体の売上高は前年度と同水準であった一方で、衣料用品事業の世界全体の売上高は、2%減少
し、20百万ドルの減収となった。
2009年度はコールハーン、コンバース・インク、ハーレー・インターナショナル・エルエルシー、ナイ
キゴルフおよびアンブロの業績で構成される当社のその他の事業の業績が残る売上高を構成した。2008
年度には、当社のその他の事業にエクセター・ブランズ・グループ(同グループの主要な事業は、2007年
12月17日付けで売却されたスターター・ブランド事業であった。)およびナイキ・バウアー・ホッケー
(2008年4月17日付けで売却)も含まれていた。アンブロは2008年3月3日付けで取得された。これらの
事業の売上高は2008年度と比較して変化はなかった。
売上総利益
2010年度
売上総利益
売上総利益率(%)
8,800
46.3
2009年度
2010年度
対
2009年度
(単位:百万ドル)
8,604
2%
44.9
140 bps
2008年度
8,387
45.0
2009年度
対
2008年度
3%
(10 bps)
2010年度対2009年度
2010年度中、売上総利益率は前年度より140ベーシス・ポイント高かった。かかる改善に貢献した主な
要因は次のとおりである。
- 原材料費用および運賃の減少ならびに製品構成の好ましい変化が主な牽引力となり、大部分の地域に
おいてインライン製品の利鞘が改善されたこと
- とりわけ北アメリカ地域および西ヨーロッパ地域において在庫ポジションが改善され、これが牽引力
となり割引された見切り製品からより高い利鞘をもたらすインライン製品の販売へと構成が変化し
たこと
- ナイキブランドに係る地域の大部分において、新店舗数の増加およびこれに見合った店舗売上の増加
の両方が牽引力なり、売上高全体に占める割合でナイキ直営小売店が成長したこと
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これらの要因が組み合わされ、2010年度の連結ベースでの売上総利益は約160ベーシス・ポイント引き
上げられた。これらの増加は不利な為替レートにより部分的に相殺され、これは主に新興市場地域および
中央・東ヨーロッパ地域に影響を与えた。
2011年度の売上総利益は、為替レートの変動および製品の生産コストの上昇を含むマクロ経済的要因
による悪影響を受ける見込みである。また、特定のランニング用フットウェア製品の需要拡大に対応する
ために当社の供給会社と共に取り組むにあたり、航空運賃も上昇する見込みである。
2009年度対2008年度
2009年度中、連結ベースの売上総利益が前年度より10ベーシス・ポイント下落した主な要因は、価格差
益の減少および割引の増加があいまって連結ベースの売上総利益が約60ベーシス・ポイント引き下げら
れたことにあった。この下落は、主に西ヨーロッパおよび中央・東ヨーロッパ地域におけるヘッジ・レー
トが前年度から改善したことにより一部相殺された。とりわけフットウェア製品の製品導入費用の上昇
の影響を受けて、売上総利益は減少した。2009年度中、在庫水準の管理のため、すべての事業にわたってよ
り高い率の値引きが提供された。
販売費および一般管理費
2010年度
2010年度
対
2009年度
2009年度
2008年度
2009年度
対
2008年度
(単位:百万ドル)
営業諸経費
3,970
3,798
5%
3,645
4%
2,356
2,352
0%
2,309
2%
6,326
6,150
3%
5,954
3%
売上高に占める割合(%)
33.3
32.1
120 bps
(1) 需要創出費は、保証契約費用を含む広告販促費から成る。
32.0
10 bps
(1)
需要創出費
販売費および一般管理費
2010年度対2009年度
2010年度中、為替レートの変動により、販売費および一般管理費は1%増加した。
為替レートの変動の影響を除いた場合、営業緒経費は、主に業績給およびナイキ直営小売店への投資の
増加により前年度と比較して4%増加した。これらの増加は、2009年度の第4四半期の組織再編活動によ
る給与支出の削減により部分的に相殺された。
2010年度中、需要創出費に対する為替レート変動の影響はわずかであった。スポーツ・マーケティング
およびデジタル・マーケティングに係る費用の増加が広告費の削減により相殺されたため、需要創出費
は前年度から変化しなかった。
2011年度中、当社は引続き持続可能で、かつ収益性の高い成長を促す投資に当社の資源を集中的に投じ
る予定である。需要創出費は、売上高の成長率を少々下回る割合で増加する見込みであり、2010年ワール
ド・カップを含む主要なイベントが要因となって支出は第1四半期に偏る見込みである。営業緒経費は
1桁台中間の割合で増加する見込みであり、当該増加は、ナイキ直営小売店への投資の増加が要因となり
主に上半期に偏る見込みである。
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2009年度対2008年度
為替レートの変動により、2009年度の販売費および一般管理費は2パーセンテージ・ポイント減少し
た。為替レートの変動の影響を除いた場合、営業諸経費は6%増加した。営業諸経費の増加は、北アメリカ
地域、西ヨーロッパ地域、大中華圏地域および日本地域におけるナイキ直営小売店、新興市場地域、中央・
東ヨーロッパ地域およびナイキ以外のブランド事業のインフラといった成長牽引力に対する投資に由来
し、これらは、雇用凍結の実施ならびに出張および会議に係る支出の縮小などの営業諸経費の削減策の効
果を相殺して余りあった。
恒常通貨ベースでは、需要創出費は2009年度に3%増となった。需要創出費は、2009年度下半期中、とり
わけ従来のメディアおよび印刷物による広告等需要創出に関連するほぼすべての活動について支出の削
減策を講じたことにより減少した。創出需要は、2009年度上半期中、第1四半期における北京夏季オリン
ピックおよびUEFA欧州選手権といった主要なスポーツ大会に係る支出を含む戦略的投資、ならびにすべ
ての地域においてアスリートおよびチームといった当社製品のエンドーサーに対する投資が増加したこ
とが主因となり、増加した。
組織再編費用
2009年度において、当社は、経営構造の効率化、消費者に対する焦点の明確化、革新的アイデアの市場供
給の迅速化およびより測定可能な費用構造を目的とした組織の再編成を実行した。これらの取組みの結
果、2009年度中、当社の総従業員数は約5%減少し、主として現金退職費用から成る組織再編費用195百万
ドル(税引前)を計上した。これらの費用は、セグメント別の報告では「全社」に含まれている。
のれん、無形資産およびその他の資産の減損
当社は、2009年度に、アンブロののれん、耐用年数が無期限の商標およびその他の資産の簿価を下げる
ため、非現金の減損損失401百万ドル(税引前)を計上した。アンブロの2009年度における業績は、当社が
当初見込んでいたよりもわずかに良かったものの、将来のキャッシュ・フローの予想額は、買収時に当社
が予想した水準を下回った。かかる低下は、特に英国など、世界の消費者市場の前例のない後退および当
該事業に対する投資水準を調整した当社の判断の双方によってもたらされた結果であった。
当社は、割引現在価値分析によって示された公正価値と、類似の上場企業の時価とを均等に加重してア
ンブロの公正価値を測定した。当社は、両方のモデルを使用することにより、どちらか一方を単独で用い
た場合において内在するリスクが補完され、かかる組合せは、市場参加者が類似の評価を行う場合に考慮
するであろう要素を示したと考える。アンブロの耐用年数が無期限の商標の公正価値は、アンブロが当該
商標により受ける便益に係るロイヤルティ支払義務を免除される限りにおいて価値があるとみなすロイ
ヤルティ免除法を用いて見積もられた。当社の評価の結果、2009年度中、アンブロののれんおよび商標に
ついてそれぞれ199百万ドルおよび181百万ドルの減損損失が認識された。減損分析に加えて、当社は、ア
ンブロが保有する株式投資についても減損が生じていると判断し、当該投資の減損に関して21百万ドル
の費用を認識した。これらの費用は、セグメント別の報告では「その他の事業」の項目に含まれている。
当社の減損損失に関する追加情報については、連結財務諸表に付随する注記4「買収、無形資産、のれ
んおよびアンブロの減損」を参照のこと。
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その他の(利益)費用(純額)
2010年度
2010年度
対
2009年度
2009年度
2009年度
対
2008年度
2008年度
(単位:百万ドル)
その他の(利益)費用
(純額)
(49)
(89)
-45%
8
-
2010年度対2009年度
その他の(利益)費用(純額)は、機能通貨以外の通貨に係る資産および負債の再測定によって生じ
た為替損益、特定の通貨デリバティブの影響ならびにその他の特別取引または経常外取引に由来する損
益がその大部分を占めている。2010年度のその他の(利益)費用(純額)は、主に為替差益(純額)およ
び繰延された2008年度におけるナイキ・バウアー・ホッケー売却に関連するライセンス利益により構成
されていた。
当社は、その他の(利益)費用(純額)における国外事業による外貨建て利益の換算および前年度か
らの外貨建利益の変化が組み合わされた結果、2010年度において税引前利益が約34百万ドル増加したも
のと考えている。
2009年度対2008年度
2009年度のその他の(利益)費用(純額)の主な構成要素は、為替差益43百万ドルおよび2008年度に
おけるナイキ・バウアー・ホッケー事業の売却に関連して認識されたライセンス利益24百万ドルであっ
た。2008年度のその他の(利益)費用(純額)は、主にナイキ・バウアー・ホッケーの売却益32百万ドル
およびスターターのブランド事業の売却益29百万ドルならびに為替損失77百万ドルによって構成されて
いた。
当社は、その他の(利益)費用(純額)における国外事業による外貨建て利益の換算および前年度か
らの外貨建利益の変化が組み合わされた結果、2009年度において税引前利益が約124百万ドル増加したも
のと考えている。
法人税等
2010年度
実効税率
24.2%
2009年度
2010年度
対
2009年度
24.0%
20 bps
2008年度
24.8 %
2009年度
対
2008年度
(80) bps
2010年度対2009年度
当社の2010年度の実効税率は、前年度の実効税率から20ベーシス・ポイント上昇した。2009年度の実効
税率には、アンブロののれん、無形資産およびその他の資産の減損に関する税額控除が含まれている。当
該税額控除を除いた場合、2009年度の実効税率は26.5%であり、これは2010年度の実効税率より230ベー
シス・ポイント高い。2010年度における実効税率の低下は主に当社の国外事業からの継続的な恩恵に起
因する。これらの事業に対する税率は通常、米国の法定税率よりも低い。
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2011年度の実効税率は、2010年度の実効税率と同水準となる見込みである。
2009年度対2008年度
当社の2009年度の実効税率は、250ベーシス・ポイントの改善をもたらしたアンブロののれん、無形資
産およびその他の資産に関する税額控除が主な要因となり、前年から80ベーシス・ポイント低下した。米
国外における利益、外国監査項目の決議の影響ならびに遡及的に再認識された研究開発費に係る税の還
付なども2009年度の実効税率に好影響を与えた。2008年度の実効税率には105百万ドルの一時的な税額控
除が反映されており、これが当社の実効税率に与えた好影響は420ベーシス・ポイントであった。
事業セグメント
2009年度における組織再編活動の一環として、当社は、経営構造の効率化、消費者に対する焦点の明確
化、革新的アイデアの市場供給の迅速化およびより測定可能な費用構造を目的として、ナイキブランドの
地域構成を6地域に変更した。2009年6月1日付で、ナイキブランドの新たな報告対象事業セグメント
は、北アメリカ地域、西ヨーロッパ地域、中央・東ヨーロッパ地域、大中華圏地域、日本地域および新興市
場地域となった。以前のナイキブランドは、米国地域、ヨーロッパ、中東およびアフリカ(「EMEA」)地
域、アジア太平洋地域および南北アメリカ地域の4地域により構成されていた。
中央管理されている当社の為替リスク管理プログラムの一環として、地域別事業セグメントにおける
各ナイキブランド事業体には基準為替レートが指定され、これは機能通貨以外の通貨による売上高また
は製品購入を当該事業体の機能通貨で計上する際に使用される。地域別事業セグメントの売上高および
販売費はこれらの基準レートの適用を反映している。ナイキブランドのすべての事業セグメントについ
て、指定された基準為替レートと実際の市場為替レートの差異は、中央管理されている為替ヘッジ・プロ
グラムによる為替損益およびその他の為替損益と併せて全社に含まれる。2009年度および2008年度には、
西ヨーロッパ地域と中央・東ヨーロッパ地域における為替ヘッジの成果およびその他の為替損益は、そ
れぞれの地域毎に計上された。
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事業セグメント別の売上高は以下のとおりである。
2010年度
対
2009年度
2010年度 (%)
2009年度
(通貨変
対
対
2009年度 2009年度 動を除
2008年度
(2)
(1)
2010年度
(%)
2008年度 (%)
く)
(単位:百万ドル)
2009年度
対
2008年度
(%)
(通貨変
動を除
(2)
く)
北アメリカ地域
6,696
6,778
-1
-1
6,661
2
2
西ヨーロッパ地域
3,892
4,139
-6
-6
4,320
-4
-2
中央・東ヨーロッパ地
域
大中華圏
1,150
1,373
-16
-17
1,309
5
9
1,742
1,743
0
0
1,354
29
21
日本地域
新興市場地域
国際ブランド部門
ナイキブランド総売上
高
その他の事業
(3)
全社
ナイキ・インク総売上
高
882
926
-5
-12
822
13
1
2,042
1,702
20
18
1,630
4
17
105
96
9
12
118
-19
-9
16,509
16,757
-1
-2
16,214
3
4
2,529
2,419
5
4
2,413
0
2
(24)
̶
̶
̶
̶
̶
̶
19,014
19,176
-1
-2
18,627
3
4
(1)過年度の数値の一部は、2010年度の計上方法に合わせて再分類されている。かかる変更は、従前に報告された
事業成績または自己資本に影響を与えるものではない。
(2)為替変動の影響を除いた事業傾向をより明確にするため、当該数値は、比較期の為替レートを使用して再表示
されている。
(3)全社は主に中央管理されている当社の為替リスク管理プログラムの実績ならびに実際の為替レートと当社の
地域別事業セグメントに指定された基準為替レートの差異による為替差損益により構成されている。
2009年6月1日付で、各事業セグメントの業績を評価するために使用する主要財務基準は、連結財務諸
表において支払(受取)利息(純額)および法人税等を控除する前の純利益を表す利払い前の税引前当
期純利益(通称「EBIT」)である。従来は、各事業セグメントの業績は法人税等を控除する前の利益に基
づいて評価されていた。財務情報は、新たな主要財務基準に合わせて再分類された。連結財務諸表に付随
する注記19「事業セグメント及び関連情報」に述べるように、企業費用の一部は、当社の事業セグメント
のEBITに含まれていない。
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利払い前の税引前当期純利益の内訳は、以下のとおりである。
2010年度
対
2009年度
(1)
(1)
(%)
2009年度
2008年度
(単位:百万ドル)
2010年度
北アメリカ地域
2009年度
対
2008年度
(%)
1,538
1,429
8
1,460
-2
西ヨーロッパ地域
856
939
-9
923
2
中央・東ヨーロッパ地域
281
415
-32
358
16
大中華圏
637
575
11
431
33
日本地域
180
205
-12
179
15
新興市場地域
493
343
44
307
12
国際ブランド部門
(867)
(811)
-7
(737)
-10
ナイキブランド合計
3,118
3,095
1
2,921
6
299
(193)
̶
359
-154
全社
(894)
(955)
6
(854)
-12
ナイキ全体の連結ベース
の利払い前の税引前当
期利益合計
2,523
1,947
30
2,426
-20
支払(受取)利息(純
額)
6
(10)
̶
(77)
-87
ナイキ全体の連結ベース
税引前利益合計
2,517
1,957
29
2,503
-22
その他の事業
(1)過年度の数値の一部は、2010年度の計上方法に合わせて再分類されている。かかる変更は、従前に報告された
事業成績または自己資本に影響を与えるものではない。
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北アメリカ地域
2010年度
対
2009年度
2010年度 (%)
2009年度
対
対
(通貨変
2009年度 動を除
2008年度
2010年度 2009年度 (%)
く)
2008年度 (%)
(単位:百万ドル)
2009年度
対
2008年度
(%)
(通貨変
動を除
く)
売上高
フットウェア
4,610
4,694
-2
-2
4,477
5
5
衣料
1,740
1,740
0
0
1,822
-5
-4
346
344
1
0
362
-5
-5
6,696
6,778
-1
-1
6,661
2
2
1,538
1,429
8
1,460
-2
衣料用品
総売上高
利払い前の税引前当期
純利益
2010年度対2009年度
為替レートの変動の影響を除いた場合、北アメリカ地域の売上高は、卸売事業の売上高の減少が主な原
因となり1%減少した。当該減少は、店舗の売上が同程度に増加したことが主な牽引力なり増加したナイ
キ直営小売事業の売上高の増加により部分的に相殺された。恒常通貨ベースでは、2011年度上半期に出荷
が予定された先行受注は前年同期と比較して7%増加した。
2010年度中、北アメリカ地域におけるフットウェアの売上の減少は主に販売数量が1桁台前半のパー
センテージで減少した一方、1足当たりの平均販売価格が変化しなかったことに起因した。販売数量の減
少の主な原因は、2010年度上半期中における子供用およびランニング用製品の売上減であった。
2010年度の北アメリカ地域における衣料の売上は、1着当たりの平均販売価格の1桁台後半のパーセ
ンテージによる上昇が販売数量の2桁台前半のパーセテージによる減少により相殺されたことを反映
し、2009年度と比較して変化はなかった。1着当たりの平均販売価格の上昇および販売数量の減少はいず
れも、主として前年度より見切り製品販売が減少したことに起因した。
2010年度中、北アメリカ地域のEBITの増加は、主に、前年度と比較して需要創出費が減少したことが牽
引力となり、売上総利益の改善と販売費および一般管理費の僅かな減少が組み合わされた結果であった。
売上総利益の改善は、主に、見切り製品販売からインライン製品販売への販売構成の変化、総売上高に占
めるナイキ直営小売店の割合の拡大、インライン製品の利鞘の改善および倉庫料の減少に起因する。需要
創出費の減少は主に広告費の減少に起因した。
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2009年度対2008年度
2009年度中、北アメリカ地域におけるフットウェアに係る売上高の増加は、販売数量および1足当たり
の平均販売価格が共に1桁台前半の増加および上昇を見せたことに起因した。販売数量の増加は、ジョー
ダン・ブランド、アクション・スポーツ向けおよび子供向けの製品に対する需要の高まりによる。1足当
たりの平均販売価格の上昇は、とりわけ2009年度上半期における戦略的値上げ、ならびに高価格のジョー
ダン・ブランド製品の販売構成の増加に起因し、かかる販売構成の増加は、一般に低価格の子供向け製品
の販売構成の増加により部分的に相殺された。
2009年度の北アメリカにおける衣料の売上高の前年度に対する減少は、低価格で販売を行う小売業者
に対する販売数量の減少および衣料市場全体における需要の緩和が主な原因となり、販売数量の1桁台
中間の減少を反映するものとなった。平均販売価格は、低価格で販売を行う小売業者に対する販売数量の
減少によってわずかに上昇したが、見切り製品販売の割合の増加および在庫水準の管理のための小売業
者に対する値引き率の引き上げによりほぼ相殺された。
北アメリカ地域における2009年度のEBITは、営業諸経費の増加および売上総利益の減少により減少し
た。営業諸経費の増加は、ナイキ直営小売店に対する投資に起因する。売上総利益は、倉庫料の増加、小売
在庫の値下げ率の上昇および在庫水準の管理を目的とした顧客向けの値引きの増加により減少した。
西ヨーロッパ地域
2010年度
対
2009年度
2010年度 (%)
2009年度
対
対
(通貨変
2009年度 動を除
2008年度
2010年度 2009年度 (%)
く)
2008年度 (%)
(単位:百万ドル)
2009年度
対
2008年度
(%)
(通貨変
動を除
く)
売上高
フットウェア
2,320
2,385
-3
-3
2,411
-1
1
衣料
1,325
1,463
-9
-9
1,585
-8
-7
247
291
-15
-15
324
-10
-9
3,892
4,139
-6
-6
4,320
-4
-2
856
939
-9
923
2
衣料用品
総売上高
利払い前の税引前当期
純利益
2010年度対2009年度
恒常通貨ベースでは、2010年度中、西ヨーロッパ地域の大部分の市場が売上高の減少を経験した。これ
には当社最大の市場である英国・アイルランドも含まれ、同市場の売上は当該地域全体における厳しい
小売環境を反映し4%減少した。為替レートの変動による影響を除き、2011年度上半期に出荷が予定され
た先行受注は、大部分の市場および製品分野における大幅な成長が主な牽引力となり前年同期と比較し
て11%増加した。
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為替レートの変動による影響を除き、2010年度におけるフットウェアの売上減少は主として平均販売
価格および販売数量が共に1桁台前半の低下および減少を見せた結果であった。平均販売価格の低下は
在庫水準の管理を目的とした顧客向けの割引率の引上げに起因し、販売数量の減少はナイキブランドの
大部分の製品分野における売上減少に起因した。
衣料の売上が前年度比で減少したのは、主に販売数量が1桁台後半の割合で減少し、平均販売価格が1
桁台中間の割合で低下したことが組み合わされた結果であった。販売数量の減少はナイキブランドの大
部分の製品分野において売上が減少したことが原因であり、平均販売価格の低下は小売店の在庫水準の
管理のための小売業者に対する割引率の引上げが原因であった。
2010年度の西ヨーロッパ地域のEBITは、売上高に占める販売費および一般管理費の割合の増加が売上
総利益率の改善を完全に相殺したため、売上高を上回る割合で減少した。販売費および一般管理費の増加
は主に、2010年ワールド・カップ開催時において増加した需要創出に係る支出ならびにナイキ直営小売
店への投資および業績給の増加の結果により増加した営業諸経費がその原因となった。2010年度におけ
る売上総利益の改善は主にインライン製品の利鞘の増加、見切り製品販売の割合の減少およびより効率
的な在庫ポジションによって在庫の陳腐化に係る費用が削減されたことによるものであった。
2009年度対2008年度
為替レートの変動による影響を除き、当該地域の多くの市場において売上高が落ち込み、これらの地域
における厳しい小売状況を反映するものとなった。スペイン、イタリアおよびフランスを含む南ヨーロッ
パ市場における売上高が減少した一方、英国・アイルランドの売上高は前年同期と比較して横ばい状態
となった。
フットウェアの売上高の増加は、販売数量の1桁台前半の増加によるものであった。販売数量の増加
は、主に子供向け製品およびナイキブランドのスポーツウェア製品に対する需要の増加に起因するもの
であった。1足当たりの平均販売価格は、前年度と比較して横ばい状態となった。
衣料の売上高の減少は、見切り製品販売の割合の増加および在庫水準の管理のための小売業者に対す
る割引率の引上げがその主な原因となり、またこれらは販売数量の1桁台前半の増加を完全に相殺した。
西ヨーロッパ地域における2009年度中のEBITの前年度に対する増加は、主に売上総利益率の上昇によ
るものであったが、売上高に占める販売費および一般管理費の割合がわずかに増加したことにより、部分
的に相殺された。2009年度における売上総利益の改善は、主に基準為替レートが前年度より改善したこと
に起因し、これは、倉庫料およびインライン製品に対する割引の増加を完全に相殺した。売上高に占める
パーセンテージとしての販売費および一般管理費の増加については、当該地域全体における小売店の拡
大が主な原因となった。
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中央・東ヨーロッパ地域
2010年度
対
2009年度
2010年度 (%)
2009年度
対
対
(通貨変
2009年度 動を除
2008年度
2010年度 2009年度 (%)
く)
2008年度 (%)
(単位:百万ドル)
2009年度
対
2008年度
(%)
(通貨変
動を除
く)
売上高
フットウェア
660
752
-12
-13
702
7
13
衣料
399
508
-21
-22
499
2
5
91
113
-19
-19
108
5
8
1,150
1,373
-16
-17
1,309
5
9
281
415
-32
358
16
衣料用品
総売上高
利払い前の税引前当期
純利益
2010年度対2009年度
中央・東ヨーロッパ地域の経済状況は依然として厳しく、2010年度中、当該地域の大部分の市場の売上
高が2009年度と比較して低いものとなった。マクロ経済状況の改善、ブランドの勢いの増大および在庫管
理の引締めの結果、これらの市場は安定の兆しを見せ始めている。恒常通貨ベースでは、2011年度上半期
に出荷が予定された先行受注は前年同期と比較して3%増加した。
フットウェアの売上高が減少したのは、平均販売価格が低下した一方で、販売数量が2009年度と比較し
て横ばい状態となったことがその原因であった。平均販売価格の低下は主に在庫水準の管理のための小
売業者に対する割引率の引上げに起因した。
前年度比で衣料の売上高を減少させた原因は、主に平均販売価格の2桁台の低下および販売数量の1
桁台中間の減少であった。平均販売価格の低下は主に在庫水準の管理のための小売業者に対する割引率
の引上げに起因し、販売数量の減少は大部分の主要製品分野における売上減少に起因した。
中央・東ヨーロッパ地域の2010年度中のEBITの前年度に対する減少は、売上高の減少、売上総利益率の
低下ならびに販売費および一般管理費の増加の結果であった。売上総利益率の低下は主に基準為替レー
トが前年度と比較して不利であったことおよび顧客向けの割引率の引上げに起因した。販売費および一
般管理費の増加は、主に貸倒金のための引当金の増加およびナイキ直営小売店への投資の増加に起因し
た。
2009年度対2008年度
恒常通貨ベースでは、中央・東ヨーロッパの2009年度の売上高はロシアにおける大幅な成長が牽引力
となり、約9パーセンテージ・ポイント増加した。
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フットウェアの売上高の増加は、販売数量の2桁台増がその主な牽引力となった。販売数量の増加は、
主にナイキブランドのスポーツウェア製品、子供向け製品およびランニング用製品に対する需要の増加
がその主な牽引力であった。
衣料の売上高の増加は販売数量が2桁台のパーセンテージで増加したことがその主な牽引力であり、
当該増加は、見切り製品販売の増加による平均販売価格の1桁台中間の低下により一部相殺された。
2009年度の中央・東ヨーロッパ地域におけるEBITの増加は、売上高増加および売上総利益率の改善に
よるものであった。売上総利益の改善は主としてインライン製品の利鞘の改善に起因し、これによりイン
ライン製品における割引率の上昇および倉庫料は完全に相殺された。
大中華圏地域
2010年度
対
2009年度
2010年度 (%)
2009年度
対
対
(通貨変
2009年度 動を除
2008年度
2010年度 2009年度 (%)
く)
2008年度 (%)
(単位:百万ドル)
2009年度
対
2008年度
(%)
(通貨変
動を除
く)
売上高
フットウェア
953
940
1
1
738
27
20
衣料
684
700
-2
-3
541
29
21
衣料用品
105
103
2
0
75
37
32
1,742
1,743
0
0
1,354
29
21
637
575
11
431
33
総売上高
利払い前の税引前当期
純利益
2010年度対2009年度
大中華圏地域の2010年度の売上高は、主として北京オリンピックが牽引力となって大幅な売上高の成
長を見せた2009年度上半期との比較に起因し、横ばい状態であった。当該地域は2009年度下半期と比較し
て11%の売上増を見せた2010年度下半期から勢い付いた。恒常通貨ベースでは、2011年度上半期に出荷が
予定された先行受注は前年同期と比較して16%増加した。
フットウェアの売上高の増加は、平均販売価格の1桁台中間による上昇がその主な牽引力となり、これ
は販売数量の1桁台中間の減少により一部相殺された。平均販売価格の上昇は主に製品価格の戦略的な
値上げに起因し、販売数量の減少は前年度と比較してインライン製品の割引率が引き下げられたことが
その主な原因あった。
2010年度の衣料の売上高の減少は主として主要分野の大部分において販売数量が1桁台中間の減少を
見せたことに起因し、当該減少は製品価格の戦略的値上げが主な牽引力となった平均販売価格の1桁台
前半の増加を完全に相殺した。
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大中華圏の2010年度のEBITは、売上総利益の増加および前年度の北京オリンピック開始時期における
大幅な支出から削減された需要創出費の減少により、売上高を上回る割合で増加した。
2009年度対2008年度
大中華圏地域は、ナイキ製品を販売する店舗の増加および既存の店舗の売上増加により2009年度の売
上高が為替レートの変動を除いて21%増加し、引き続き堅調な業績を上げた。2009年度第4四半期の中国
における売上高成長率は、2008年度同期にも大幅な成長が見られたため、恒常通貨ベースで6%に低下し
た。
フットウェアおよび衣料の売上高は、販売数量の2桁台の増加がその主な牽引力となった。販売数量の
増加は、2009年度中、主に在庫水準の管理を目的としたインライン製品に対する小売業者向けの値引き率
の引上げによる平均販売価格の低下により一部相殺された。
2009年度の大中華圏地域におけるEBITの増加は売上高増加によるものであったが、これは販売費およ
び一般管理費の増加を完全に相殺した。販売費および一般管理費は増加したが、売上高に占める割合は低
下した。2009年度中の販売費および一般管理費の増加は、小売店およびインフラの拡大ならびにブランド
・イベントに係る支出がその主たる要因となった。
日本地域
2010年度
対
2009年度
2010年度 (%)
2009年度
対
対
(通貨変
2009年度 動を除
2008年度
く)
2010年度 2009年度 (%)
2008年度 (%)
(単位:百万ドル)
2009年度
対
2008年度
(%)
(通貨変
動を除
く)
売上高
フットウェア
433
430
1
-7
374
15
3
衣料
357
397
-10
-17
351
13
1
92
99
-7
-13
97
2
-10
882
926
-5
-12
822
13
1
180
205
-12
179
15
衣料用品
総売上高
利払い前の税引前当期
純利益
2010年度対2009年度
為替レートの変動を除いた場合、2010年度の日本におけるフットウェアおよび衣料の売上高はいずれ
も主要分野の大部分における販売数量の減少により減少した。売上高の減少は、日本における厳しい、販
促活動の強く求められる市場を反映するものであった。2011年度に入り、当社は、日本のマクロ経済状況
は依然として厳しいものとなると見込んでいる。恒常通貨ベースでは、2011年度上半期に出荷が予定され
た先行受注は前年同期と比較して16%減少した。
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日本の2010年度のEBITは、ナイキ直営小売店への投資の増加が原因となった売上高の減少ならびに販
売費および一般管理の増加が主な要因となり減少し、これは売上総利益の改善を完全に相殺した。
2009年度対2008年度
2009年度中、日本にけるフットウェアの売上高は販売数量の1桁台中間の増加が主な牽引力となり増
加し、これは平均販売価格の低下により一部相殺された。衣料の売上高のわずかな増加は、平均販売価格
が1桁台前半の増加を見せた一方で販売数量が2008年度と比較して横ばい状態であったことがその主な
要因であった。
2009年度の日本におけるEBITの増加は、売上高の増加ならびに2008年度と比較して売上高に占める販
売費および一般管理費の割合が減少したことがその主な牽引力であった。
新興市場地域
2010年度
対
2009年度
2010年度 (%)
2009年度
対
対
(通貨変
2009年度 動を除
2008年度
2010年度 2009年度 (%)
く)
2008年度 (%)
(単位:百万ドル)
2009年度
対
2008年度
(%)
(通貨変
動を除
く)
売上高
フットウェア
1,356
1,106
23
21
1,031
7
20
衣料
532
438
21
19
436
0
14
衣料用品
154
158
-3
-4
163
-3
8
2,042
1,702
20
18
1,630
4
17
493
343
44
307
12
総売上高
利払い前の税引前当期
純利益
2010年度対2009年度
為替レートの変動を除いた場合、2010年度中、すべての製品分野において売上が増加したことが牽引力
となって新興市場地域におけるすべての市場が売上高の成長を見せ、とりわけブラジル、メキシコおよび
韓国は顕著な成長を見せた。恒常通貨ベースでは、2011年度上半期に出荷が予定された先行受注は前年同
期と比較して30%増加した。
2010年度のフットウェアの売上高は、当該地域のすべての市場におけるナイキブランド製品に対する
需要増加を反映し、販売数量が2桁台の増加および平均販売価格が1桁台中間の上昇を見せたことが主
な牽引力となって増加した。
新興市場地域の2010年度のEBITは、主に売上高の増加ならびに販売費および一般管理費の減少が組み
合わされた結果であり、これは売上総利益の減少を完全に相殺した。販売費および一般管理費の減少は、
主に2009年度の組織再編成活動の結果として営業諸経費が減少したことに起因した。売上総利益の減少
は、主に当該地域に指定された基準為替レートが前年度と比較して不利なものであったことに起因し、こ
れはインライン製品に係る利鞘の改善を完全に相殺した。
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2009年度対2008年度
為替レートの変動を除いた場合、2009年度中、新興市場地域における市場の大部分が、ブラジル、アルゼ
ンチンおよびメキシコに牽引され、売上高の増加を計上した。
フットウェアの売上高は、販売数量の2桁台の増加がその主な牽引力であり、当該増加は平均販売価格
の1桁台前半の低下により一部相殺された。
2009年度の新興市場地域におけるEBITの増加は、主に売上高の増加ならびに販売費および一般管理費
の減少に起因した。販売費および一般管理費の減少は、広告およびスポーツ・マーケティングに係る費用
の削減がその主な牽引力であった。
国際ブランド部門
売上高
利払い前の税引前当期
純損失
2010年度
2009年度
対
対
2009年度
2008年度
2010年度 (%)
2009年度
(%)
対
対
(通貨変
(通貨変
2009年度 動を除
2008年度
動を除
く)
く)
2010年度 2009年度 (%)
2008年度 (%)
(単位:百万ドル)
105
96
9
12
118
-19
-9
(867)
(811)
7
(737)
10
国際ブランド部門は主に地域別事業セグメントの一部ではないナイキブランドのライセンス事業なら
びにナイキブランドのために中央管理されている販売費、一般経費および一般管理費により構成されて
いる。
2010年度対2009年度
2010年度における国際ブランド部門の利払い前の税引前当期純損失の増加は主に中央管理されている
需要創出費および業績給の増加に起因し、当該増加はライセンス利益の増加を完全に相殺した。需要創出
費は特定のマーケティング制作費の中央管理化が主な原因となり増加した。
2009年度対2008年度
国際ブランド部門の利払い前の税引前当期純損失の増加は主にライセンス利益の減少ならびに営業諸
経費および需要創出費の増加が原因となった販売費および一般管理費の増加に起因した。
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その他の事業
2010年度
対
2009年度
2010年度 (%)
2009年度
対
対
(通貨変
2009年度 動を除
2008年度
2010年度 2009年度 (%)
く)
2008年度 (%)
(単位:百万ドル)
2009年度
対
2008年度
(%)
(通貨変
動を除
く)
売上高
コンバース
983
915
7
7
729
26
26
ナイキゴルフ
638
648
-2
-4
725
-11
-10
コールハーン
463
472
-2
-2
496
-5
-5
ハーレー
221
203
9
9
171
19
19
アンブロ
224
174
29
30
54
222
280
バウワー
̶
̶
̶
̶
202
̶
̶
エクセター
̶
̶
̶
̶
35
̶
̶
その他
売上高
利払い前の税引前当期
純利益(損失)
̶
7
̶
̶
1
̶
̶
2,529
2,419
5
4
2,413
0
2
299
(193)
̶
359
-154
2010年度対2009年度
その他の事業は、コールハーン、コンバース、ハーレー、ナイキゴルフおよびアンブロにより構成されて
いる。2010年度中、その他の事業の売上高の増加はコンバース、アンブロおよびハーレーにおける売上高
の増加がその主な牽引力であり、当該増加は、それぞれの市場において消費者の裁量支出が低下したナイ
キゴルフおよびコールハーンにおける売上高の減少を完全に相殺した。
2009年度中、その他の事業のEBITにはアンブロののれん、無形資産およびその他の資産の減損に係る非
現金の損失401百万ドル(税引前)が含まれていた。当該減損損失を除いた場合、その他の事業のEBITは
売上高の増加、大部分の事業に亘って改善された売上総利益および需要創出に係る支出の減少により
43%増加した。
2009年度対2008年度
2009年度のその他の事業は、コールハーン、コンバース、ハーレー、ナイキゴルフおよびアンブロにより
構成された。2008年度のその他の事業には、コールハーン、コンバース、エクセター(同グループの主要な
事業は、2007年12月17日付けで売却されたスターター・ブランド事業であった。)、ハーレー、ナイキ・バ
ウワー・ホッケー(2008年4月17日付けで売却)、ナイキゴルフおよびアンブロ(2008年3月8日付けで
取得)が含まれていた。
ナイキ・バウアー・ホッケーおよびスターター・ブランド事業からの売上高の損失ならびにアンブロ
の取得を除き、2009年度のその他の事業の売上高は、コンバースおよびハーレーにおける堅調な業績が牽
引力となり、また、それぞれの市場における消費者支出の低下によるナイキゴルフおよびコールハーンに
おける売上の減少に相殺され、6%増加した。
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2009年度におけるその他の事業のEBITは、主にアンブロののれん、無形資産およびその他の資産の簿価
の引き下げを目的とした非現金の減損損失401百万ドル(税引前)により、減少した。かかる減損損失、ナ
イキ・バウアー・ホッケーおよびスターター・ブランド事業の売上高の損失ならびにアンブロによる希
薄化の影響を除き、その他の事業の利払い前の税引前当期純損失は、ナイキゴルフおよびコールハーンの業
績の落込みが主な原因となって28%減少した。
当社の減損損失に関する追加情報については、連結財務諸表に付随する注記4「買収、無形資産、のれ
んおよびアンブロの減損」を参照のこと。
全社
2010年度
売上高
利払い前の税引前当期純損失
(24)
(894)
2010年度
対
2009年度
2009年度
(%)
2008年度
(単位:百万ドル)
̶
̶
̶
(955)
-6
(854)
2009年度
対
2008年度
(%)
̶
12
2010年度の全社の売上高は、主として、ナイキブランドの地域別事業セグメント内の企業が当社の中央
管理された為替リスク管理プログラムを通して得た外貨建の売上高に係るヘッジ損益および実際の為替
レートとこれらの企業に指定された基準為替レートとの差異による損益により構成される。基準為替
レートは、機能通貨以外の売上高を当該企業の機能通貨で計上する際に用いられる。
全社の利払い前の税引前当期純損失は、中央管理された部門に関連する費用を含む未配賦の一般管理
費、当社の企業本部に関連する減価償却費、未配賦の保険および福利プログラム、特定のヘッジ損益を含
む特定の為替損益、全社または消去ならびにその他の項目から構成される。全社売上高で認識される為替
損益のほか、為替実績には当社の中央管理された為替リスク管理プログラムを通して得られたその他す
べての為替ヘッジ実績、機能通貨以外の通貨による金融資産および負債の再測定により発生する他の換
算損益ならびに実際の為替レートとナイキブランドの地域別事業セグメント内の各企業に指定され、機
能通貨以外の売上高を当該企業の機能通貨で計上する際に用いられる基準為替レートとの差異による損
益を含む。2010年度以前、西ヨーロッパおよび中央・東ヨーロッパ地域によるヘッジ損益およびその他の
換算損益を含むすべての為替実績は各地域の業績に計上されていた。
2010年度対2009年度
2009年度の全社の業績には再編費用195百万ドル(税引前)が含まれていた。当該再編費用を除いた場
合、全社の利払い前の税引前当期純損失は、主に業績給の増加が原因となり18%増加した。
2009年度対2008年度
2009年度における全社の利払い前の税引前当期純損失の増加は主に、主として退職費用に係る現金費
用から成る組織再編費用195百万ドル(税引前)に起因する。
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全社費用に計上された為替差益(差損)の合計は、2008年度の為替ヘッジが純損失を計上したのに対
し2009年度は純利益を計上したことが主たる牽引力となり、2008年度は76百万ドルの損失であったのに
対し、2009年度は46百万ドルの利益を達成した。
為替エクスポージャーおよびヘッジ慣行
概観
米国外においても大規模に事業を展開するグローバル企業である当社は、通常の業務において為替
レートの変動に係るリスクに晒されている。為替レートの変動は、機能通貨以外の通貨による売上、購入
および内部取引などの取引の計上ならびに連結ベースの経理のための外貨建ての業績、財政状態および
キャッシュ・フローを米ドルへ換算する際に影響を与える。当社の為替エクスポージャーは主として、国
外の完全子会社における米ドル建て取引ならびにユーロ、英国ポンド、中国人民元および日本円建ての取
引と業績の換算に関連する。
当社の為替リスク管理プログラムは、当社の連結ベースの業績、財政状態およびキャッシュ・フローに
対する為替変動の悪影響および好影響の両方を最小限に抑えることを目的としている。これはまた、ヘッ
ジの見通しに依存する当社の連結財務諸表に対する現在の市場相場の影響を遅らせる効果もある。当社
は、連結ベースでナイキ・インクに重大な影響を及ぼすリスクを管理するため、グローバルな為替リスク
をポートフォリオ・ベースで中央管理している。当社はポートフォリオ内の自然相殺と為替の相関関係
を利用してこれらのエクスポージャーを管理しており、残る重大なエクスポージャーについては(可能
な場合は)先渡契約やオプションなどのデリバティブを利用してヘッジすることにより管理している。
当社のヘッジ方針は、ヘッジされるべき潜在的なエクスポージャーの変動を部分的または完全に相殺す
ることを目的としている。当社は、投機的な売買を目的としてデリバティブを保有または発行していな
い。
取引エクスポージャー
当社はさまざまな通貨で取引を行い、関係する子会社における機能通貨以外の通貨による売上および
費用を相当程度有しているため、為替リスクに晒されている。当社の取引上の重要な為替リスクは以下の
とおりである。
1. 棚卸資産の購入:世界各地における棚卸資産購入の大部分は米ドル建てで行われる。これによ
り、米ドル以外の機能通貨を有するすべての子会社が為替エクスポージャーに晒されている。米ドルの下
落は棚卸資産を購入する子会社の機能通貨建てでの棚卸資産原価を引き下げ、米ドルの上昇はかかる棚
卸資産原価を引き上げる。
2. 機能通貨以外の通貨による売上:西ヨーロッパの地理的な売上の一部は、ユーロ以外の通貨(例
えば英国ポンドなど)により得られるが、ユーロを機能通貨とする子会社において認識されており、これ
により為替エクスポージャーが生じる。
3. その他の売上および費用:エンドースメント契約、関係会社間のロイヤルティおよびその他の支
払などの機能通貨以外の通貨による売上および費用は、上記と比較してより低い程度ではあるが、為替リ
スクをもたらす。
4. 機能通貨以外の通貨による通貨資産および負債:当社のグローバルの子会社は、機能通貨以外の
通貨によるさまざまな資産および負債(主に債権および債務)を有している。貸借対照表に計上される
これらの項目は、再評価を受けることになっており、これは当社の連結ベースの業績のうちその他の(利
益)費用(純額)の変動をもたらす可能性がある。
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取引エクスポージャーの管理
取引エクスポージャーは、当社の為替リスク管理プログラムにおいてポートフォリオ・ベースで管理
される。2010年5月31日現在、当社は、機能通貨以外の通貨による売上および費用を含む、推定される将来
のキャッシュ・フローに係る為替レートの変動の影響をヘッジするため、18ヶ月以内に満期となる為替
予約およびオプションを利用している。これらは、デリバティブ及びヘッジの会計基準に基づきキャッ
シュ・フロー・ヘッジとして会計処理される。2010年および2009年5月31日時点におけるこれらの手段
の公正価値は、それぞれ資産にして206百万ドルおよび248百万ドル、負債にして25百万ドルおよび12百万
ドルであった。これらのヘッジ手段の公正価値の変動の実効部分は、株主持分の一部であるその他の包括
利益に計上され、関連するヘッジされた取引が利益に影響を及ぼす期間と同一の期間において、財務諸表
の同一の項において利益として再分類される。2010年5月31日に終了した年度における非実効部分は5
百万ドルの利益であった。非実効部分は、直ちにその他の(利益)費用(純額)の一部として利益と認識
された。2010年、2009年および2008年5月31日に終了した年度において、非実効部分は重要でなかった。
再評価される機能通貨以外の通貨による資産および負債の為替エクスポージャーを管理するために利
用される特定の為替予約は、デリバティブ及びヘッジの会計基準におけるヘッジとしては指定されてい
ない。これらの手段の公正価値の変動は、関連する機能通貨以外の通貨による資産または負債の再評価に
係る為替の影響を相殺する目的を有する。2010年および2009年5月31日時点におけるこれらのヘッジ手
段の公正価値は、それぞれ資産にして104百万ドルおよび13百万ドル、負債にして140百万ドルおよび34百
万ドルであった。これらのヘッジ手段の公正価値の変動は、直ちに利益において認識される。当該手段の
影響はその他の(利益)費用(純額)に含まれ、ヘッジされるエクスポージャーの為替の再測定に係る
損益を相殺することを目的としている。更なる定量的情報については、連結財務諸表に付随する注記18
「リスク管理およびデリバティブ」を参照のこと。
為替エクスポージャー
当社のほぼすべての国外子会社が米ドル以外の機能通貨により営業活動を行っている。連結ベースの
経理のため、これら外貨建ての国外子会社の損益計算書および業績を米ドルに換算する必要があるため、
為替レートの変動は、当社が報告する業績に不安定性をもたらす。国外子会社の米国以外の通貨建ての損
益計算書の連結ベースの経理のための米ドルへの換算は、株主持分において、その他の包括利益累積額の
一項目である為替換算調整勘定をもたらす。売上高に係る連結財務諸表を作成するにあたり、国外事業の
売上および費用が米ドルに換算されるに伴い、為替レートの変動が当社の業績に影響を与える。換算の
際、外貨の機能通貨に対する米ドルの下落は当社の連結利益を増加させるが、米ドルの上昇は当社の連結
利益を減少させる。2010年5月31日をもって終了した年度において、当社の連結売上高および法人税控除
前利益に対する為替レートの変動の影響はそれぞれ、為替利益(損失)約147百万ドルおよび33百万ドル
であり、2009年5月31日に終了した年度ではそれぞれ約(199百万ドル)および4百万ドルであった。
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為替エクスポージャーの管理
外貨建ての売上および費用の連結ベースの経理のための米ドルへの換算の影響を最小限に抑えるた
め、特定の国外子会社は、米ドル建ての売却可能な投資資産を余剰資金で購入している。米ドル以外の機
能通貨を用いる子会社におけるこれら米ドル建有価証券の購入およびその後の売却に関連する変動する
将来のキャッシュ・フローは、デリバティブ及びヘッジの会計基準に基づくヘッジ会計が適用可能な為
替エクスポージャーをもたらす。当社は、これらの米ドル建投資資産の将来予定される売買に伴う変動性
を部分的または完全にヘッジするため、先渡契約およびオプションを利用している。これはまた、当該投
資資産が売却された期間における純利益に対する前年比為替換算の影響を部分的に相殺する効果もあ
る。売却可能な投資のヘッジはキャッシュ・フロー・ヘッジとして会計処理される。このように利用され
た手段の2010年および2009年5月31日時点における公正価値は、それぞれ資産にして78百万ドルおよび
104百万ドルであった。2010年または2009年5月31日現在、負債ポジションにある手段はなかった。これら
の手段の公正価値の変動の実効部分は、その他の包括利益に計上され、関連するヘッジされた売却可能な
投資資産が売却され、利益に影響を及ぼす期間において、その他の(利益)費用(純額)において利益と
して再分類される。報告された期間のいずれにおいても重要でなかった非実効部分は、直ちにその他の
(利益)費用(純額)の一部として利益と認識される。
当社は、当社の国外事業の外貨建利益およびその他の(利益)費用(純額)に含まれる外貨建関連利
益の前年比での変動により、2010年度および2009年度の税引前利益にそれぞれ約34百万ドルと124百万ド
ルの有利な影響があったものと考えている。
更なる定量的情報については、連結財務諸表に付随する注記18「リスク管理およびデリバティブ」を
参照のこと。
国外子会社における純投資
当社は、米ドル以外の通貨を機能通貨とする国外の完全子会社における投資においても為替レートの
変動の影響に晒されており、為替レートの変動は、これらの投資の米ドル建ての価値に悪影響を与え、
よって将来の当社に還流する利益に悪影響を与える可能性がある。2008年度中、当社は、純投資に対する
為替変動の影響を軽減し、将来還流するべき利益を保護するため、ユーロを機能通貨とする国外子会社に
おける特定の純投資のヘッジを開始した。デリバティブ及びヘッジの会計基準に基づき、純投資に対する
ヘッジとして指定されている先渡契約の公正価値の変動の実効部分は、その他の包括利益累積額の一項
目である為替換算調整勘定に計上される。報告された期間のいずれにおいても重要でなかった非実効部
分は、直ちにその他の(利益)費用(純額)の一部として利益と認識される。クレジットリスクを最小限
に抑えるため、当社は、これらの純投資ヘッジの期間を原則的に6ヶ月以内に設定した。満期時には、当該
ヘッジは先渡契約の現在の公正価値に基づき清算され、実現された利益または損失はその他の包括利益
に残る。かかる清算と同時に、当社は現在の市場相場で新規の先渡契約を締結する。未払となっている純
投資ヘッジの公正価値は、2010年5月31日現在で32百万ドルの資産、2009年5月31日現在で23百万ドルの
負債であった。純投資ヘッジの清算によるキャッシュ・フローの合計は、2010年5月31日に終了した年度
および2009年5月31日に終了した年度においてそれぞれ5百万ドルおよび191百万ドルであった。
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流動性および資本的資源
キャッシュ・フローの動向
営業活動により得た現金は、2009年度は17億ドルであったのに対し、2010年度は32億ドルであった。
2010年度の営業キャッシュ・フローの収益源は19億ドルの純利益と、運転資本による良好なキャッシュ
・フローであった。当社の運転資本により得られた良好なキャッシュ・フローの純額は、2009年度は4億
ドルの流出であったのに対し、2010年度は7億ドルの流入であった。運転資本からのキャッシュ・フロー
の増加は主として、買掛金と未払負債の増加によるものであり、これは第4四半期の費用の時期、回収サ
イクルが短くなったことによる売掛金の減少、収益がわずかに減少したこと、2009年度と比べ棚卸資産が
厳しくなったことを反映した棚卸資産の減少によりもたらされたものである。
投資活動に用いられた現金は、2009年度は8億ドルであったのに対し、2010年度は13億ドルであった。
前年比の増加は、主として、2009年度の短期投資の純購入が5億ドルであったのに対し、2010年度の短期
投資の純購入が9億ドル(売上げおよび満期控除後)であったことによる。また、2010年度の投資活動に
より使用された現金の前年比での増加額をもたらしたものは、純投資ヘッジの清算に係る収入が前年と
比べ減少したことである。この増加は、物件、工場および設備の購入に使用された現金が減少したことに
より一部相殺された。
2010年度に財務活動に用いられた現金は、2009年度が7億ドルであったのに対し、11億ドルであった。
財務活動に用いられた現金は主として支払手形および長期債務の支払いが増加したことと、株式の買戻
しおよび支払われた配当金が増加したことであったが、ストック・オプションの行使による収益が増加
したことにより一部相殺された。
2010年度には、当社は、当社のBクラス普通株式11.3百万株を754百万ドルで買戻した。2010年度中、当
社は2006年6月に取締役会で承認された従前の4年間30億ドルの株式買戻しプログラムを完了した。こ
のプログラムの期間中、当社は合計53.9百万株の株式を買戻した。プログラム完了後、2010年度第3四半
期に、当社は2008年9月に取締役会で承認された4年間50億ドルのプログラムの下で買戻しを開始した。
2010年度に買戻された合計11百万株の株式のうち、6.6百万株が同プログラムに基づき買戻され、その金
額は454百万ドルであった。当社は引き続き、営業キャッシュ・フロー、余剰資金および/または負債を株
式買戻しの資金として供給する予定である。株式購入の時期および購入額は、当社の資金需要および株式
市場の状況に鑑み決定される。
オフ・バランスシートの処理
様々な契約に関連して、当社は知的財産権の行使可能性、法的問題の発生に対する引当金およびその他
当社が保証人を務める事項に関し、当社は所定の補償を提供する。現在、当社はかかる契約数件の当事者
である。しかし、当社のこれまでの経験および潜在的な将来の損失予測に基づき、当社は、かかる補償額の
公正価値が当社の財政状態または経営成績に重要な影響を及ぼすことはないと判断した。
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契約上の義務
2010年5月31日現在、当社における重要な長期の契約上義務および本報告書の期日において締結され
ている保証契約は、下記のとおりである。
5月31日に終了する年度の現金支払
コミットメントの内容
2011年
2012年
2013年
2014年
2015年
その後
合計
(単位:百万ドル)
オペレーティング・リース
長期借入金
(1)
エンドースメント契約
(2)
製品購入債務
(3)
その他
合計
334
264
220
177
148
466
1,609
7
178
47
57
7
142
438
675
638
568
508
411
990
3,790
2,676
-
-
-
-
-
2,676
267
108
114
8
3
1
501
3,959
1,188
949
750
569
1,599
9,014
(1)エンドースメント契約の欄に示された額は、当社の製品のエンドーサーであるスポーツ選手やス
ポーツ・チームに対して当社が支払う義務を負う基本報酬および最低限保証されたロイヤルティのおお
よその額である。契約の中には、スポーツでの功績に対して支払われるエンドーサーへのボーナスおよ
び/または将来における製品販売のロイヤルティに関して規定しているものもあり、かかる契約に基づ
く実際の支払は、記載された額より高額である可能性がある。また、契約の中には将来にスポーツの功績
が低下した場合についての支払の減額に関する規定を含むものもあり、かかる契約の下での実際の支払
は、記載された額よりも低額になる可能性がある。
現金の支払に加え、当社はエンドーサーが使用できるよう、ナイキ製品を提供する必要がある。一般的に
かかる提供される製品のための費用は契約上定められていないため、年間でかかる製品に対してどの程
度の費用を要するか判断することは不可能である。エンドーサーに対して提供される製品の額は、通常の
プレー状態、参加スポーツ・イベント数、ならびに製品およびマーケティングのイニシアチブに関する当
社独自の判断等の様々な要素により左右される。加えて、エンドーサーに対して提供される製品のデザイ
ン、開発、調達および購入にかかる費用は、長期に渡って発生するが、これは対顧客の販売製品により発生
する類似の費用と必ずしも別々に計上される必要はない。
(2)当社は通常、遅くとも販売の4ヶ月から5ヶ月前に製品を注文するが、これは主として顧客からの
先行先物受注に基づき行われる。製品購入債務の欄に記載された額は、執行可能で法的拘束力を持ち、す
べての特定条件が定められている、通常業務における製品購入に関する契約(予約購入注文を含む。)を
表す。生産過程で価格が変更される場合もある。かかる計上額からは、2010年5月31日付の連結貸借対照
表に記載の買掛金に含まれる製品購入債務は除外されている。
(3)その他の額には、主として通常業務におけるサービスおよびマーケティングに関するコミットメン
トが含まれる。かかる額は、製品以外の予約購入注文等を含むすべての特定条件が定められている法的拘
束力のある契約に基づく、必要最低支払額を表す。かかる計上額からは、2010年5月31日付の連結貸借対
照表に記載の買掛金または未払負債に含まれる製品購入債務は除外されている。
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不確実な税務ポジションに関する負債は2010年5月31日現在で282百万ドルであるが、これに関連する
利益または不利益を含んではいない。当社は、不確実な税務ポジションに関する長期負債が現金で支払わ
れるのか否か、またその支払の時期について、合理的に予測を立てることは不可能である。
当社はまた、2010年5月31日現在で下記の未払いの短期債務証券を保有している。詳細な説明および下
記の短期債務証券に関する金利については、連結財務諸表に対する注記7「短期借入金及び融資与信
枠」)を参照。
2010年5月31日現在の
未払証券
(単位:百万ドル)
支払手形(発行から1年以内で当事者間で合意のあった満期日に、または要求に
応じて支払われる。)
139
在庫購入に関する米国双日に対する支払額(外国港から発送されてから通常60
日後に支払われる。)
88
2010年5月31日現在、信用状の残高は101百万ドルであり、これは概して在庫購入のためのものである。
資本資源
2008年12月、当社は、760百万ドルの負債証券を発行する旨の発行登録書を証券取引委員会に提出した。
2010年5月31日時点においてかかる発行登録の下で発行された負債証券はない。当社は、2011年度中、会
社の通常の資金需要に応じて、かかる発行登録に基づく負債証券を発行する可能性がある。
2010年5月31日現在、当社は、銀行グループとの間の10億ドルの複数年間のリボルビング式与信枠に基
づく借入金残高はない。かかる与信枠は2012年12月に満期を迎える。当社の長期の優先無担保債の現在の
格付(スタンダード・アンド・プアーズ・コーポレーションの格付がA+、またムーディーズ・インベス
ター・サービシーズの格付がA1)に基づき、未返済の借入金残高に係る利率は、現行のロンドン銀行間出
し手金利(「LIBOR」)に0.15%を上乗せした利率である。与信枠に係る費用は、コミットメント総額の
0.05%である。
当社の長期債務格付が低下した場合、当社の指定与信枠に基づく与信枠に係る費用および利率は増加
する。反対に、当社の長期債務格付が改善されれば、与信枠に係る費用および利率は減少する。当社の長期
債務格付の変動の結果、指定与信枠においてその時点で未返済の借入金または将来の借入金の満期日が
早められることはない。かかる指定与信枠の下、当社は様々な協定を締結した。これらの協定には、固定資
産および当社の負担となり得る抵当権付債券の売却の制限、ならびに最低資本比率が含まれる。当社がか
かる与信枠の下で未返済の借入金を有し、いずれかの協定を守ることができず、過半数の銀行の権利放棄
を受けられなかった場合、すべての借入金は即時に満期となる。2010年5月31日現在、当社はすべての協
定を遵守し、予測可能な期間においてかかる協定を遵守できなくなる可能性は低いと考えている。
当社の流動性は10億ドルのコマーシャル・ペーパー・プログラムによっても確保されている。2010年
5月31日現在、かかるプログラムに基づく借入金残高はなかった。当社は、2011年度中、会社の通常の資金
需要に応じて、コマーシャル・ペーパーを随時発行する可能性がある。当社の短期債務は、現在スタン
ダード・アンド・プアーズ・コーポレーションおよびムーディーズ・インベスターズ・サービシズによ
りそれぞれA1およびP1と格付けされている。
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現在の金融市場の不確実性にかかわらず、当社は現在まで、信用市場へのアクセスにおける困難も、利
率の引上げも経験していない。しかしながら、資本市場における不安定性が今後発生すれば、コマーシャ
ル・ペーパーまたはその他の債券の発行に係る費用が増加、あるいは当社のそれらの市場へのアクセス
に影響が及ぶ可能性がある。当社は現在、予測可能な期間において、現在の現金および短期投資における
残高ならびに営業活動により発生した現金は、上記の外部資金へのアクセスと共に、当社の営業面および
資本面での需要を満たすのに十分であると確信している。
最近導入された会計基準
2010年1月、財務会計審議会(「FASB」)は、経常および非経常公正価値の測定に関する開示要件を改
正する指針を発表した。同指針では、公正価値で測定された様々な種類の資産および負債、使用された評
価技術およびインプット、レベル3の公正価値測定の活動、ならびに公正価値の測定階級レベル1、2お
よび3における移行に関する開示が追加で要求される。同指針は、当社には2010年3月1日からその効力
が生じたが、レベル3の資産および負債の購入、売却、発行および決済に関する開示は除外され、これは
2011年6月1日から効力が生じる。この指針は拡張した開示が求められるだけであり、この導入により当
社の連結財政状態または経営成績に影響を及ぼすことはこれまでも今後もない。同指針に基づき要求さ
れる開示については、連結財務諸表に付随する注記18「リスク管理およびデリバティブ」を参照のこと。
2010年2月、FASBは後発事象に関する指針の修正を発表した。修正された指針に基づき、SECの提出会社
は、従来発行され修正された財務諸表において、後発事象の評価を行った期間の日付を開示する必要がな
くなった。同指針は直ちに効力が生じ、当社はこれらの新たな要件を2010年度第3四半期から導入した。
2009年6月、FASBは、すべての非政府機関向けの正式な米国一般会計原則(「GAAP」)の唯一の原典と
してFASB会計基準法典(「法典」)を設けた。2009年7月1日に開始したこの法典は、会計指針の参照と
構成を変更するものである。法典は、当社には2009年9月1日からその効力が生じた。FASB法典の発表に
よりGAAPに変更が生じることはないため、この導入はGAAP文献の特定の参照が連結財務諸表に対する注
記にどのように開示されるかという点のみに影響が生じる。
2009年4月、FASBは非活発市場における公正価値の測定に関する指針を明確にし、債務証券の一時的で
ない減損の認識および測定を修正し、公開会社に半期の金融商品の公正価値を開示するよう要求するた
め、公正価値の測定に関する指針を更改した。更改された指針は、当社には2009年6月1日からその効力
が生じた。この指針の導入により、当社の連結財政状態または経営成績に重要な影響が及ぶことはなかっ
た。
更改された指針に基づき要求される開示については、連結財務諸表に付随する注記6「公正価値の測
定」を参照のこと。
2008年6月、FASBは、株式ベースの支払い取引において付与される証書が参加型証券であるかを決定す
る際に適用となる新会計指針を発表した。同指針では、付与が確定する前に剥奪不可の配当を受領する権
利を株主に付与する株式で支払われる報奨は参加型証券とみなされ、2クラス方式に基づき1株あたり
の利益の算出に組み込むべきであることを明確化したものである。同指針は、当社には2009年6月1日に
その効力が生じた。この指針の導入により、当社の連結財政状態、経営成績または1株あたりの利益に重
要な影響が及ぶことはなかった。
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2008年4月、無形資産の耐用年数の決定に関する指針の改訂を発表した。同指針は、認識された無形資
産の耐用年数を決定するために用いられる予測値の更新または延長に関して考慮される要素を改訂して
いる。かかる意見書の意図は、認識された無形資産の耐用年数および公正価値を測定するために使用され
るキャッシュ・フローの予定期間の一貫性を改善することである。同指針は、当社には2009年6月1日か
らその効力が生じた。この指針の導入により、当社の連結財政状態または経営成績に重要な影響が及ぶこ
とはなかった。
2007年12月、FASBは被買収会社の財務諸表における特定可能な取得資産、予想負債、結果的に生じるの
れんおよび非支配株主持分につき、買収者がどのようにこれを認識し測定するかの原則と要件を設けた、
企業合併に関する指針の改訂を発表した。同指針では、財務諸表の利用者が企業合併の性質および財務上
の影響を評価することができるよう開示を行う旨も定められている。この改訂された指針は、当社には
2009年6月1日その効力が生じた。この改訂された指針の導入により、当社の連結財務諸表に重要な影響
が及ぶことはなかったが、将来的な企業合併の会計には影響を及ぼす可能性がある。
2007年12月、FASBは、子会社の非支配株主持分の会計および報告に関する新たな指針を発表した。同指
針では、子会社の非支配株主持分は、親会社の株式とは別の株式を構成するものとして計上されるべきで
ある旨を明確化したものである。同指針は、当社には2009年6月1日からその効力が生じた。この指針の
導入により、当社の連結財政状態または経営成績に重要な影響が及ぶことはなかった。
最近公表された会計基準
2009年10月、FASBは、複数の提出書類による収益の認識に関し、新たな基準を設け、指針を修正した。こ
の新基準は、多重要素の取決めに含まれる個別の成果が別の会計単位として取り扱われる場合の決定に
影響を及ぼす。さらに、取決めに対する報酬の割当に際し残留法を禁止することとし、新基準により取引
対価が別途特定される成果全体に割り当てられる方法を変更するものである。この新基準は、当社には
2011年6月1日にその効力が生じる。この指針の導入により、当社の連結財政状態または経営成績に重要
な影響が及ぶことはないと考えている。
2009年6月、FASBは変動持分事業体(「VIE」)の統合に関する指針を改訂する新会計基準を発表し
た。この新指針では、VIEにおける支配的財務持分を特定する定性的アプローチが要求され、企業がVIEで
あるか、また、VIEの持分により株主がVIEの主たる受益者になるかどうかを継続的に審査することが要求
される。同指針は、当社には2010年6月1日にその効力が生じる。当社は現在この新基準の規定による影
響を審査中である。
重要な会計方針
当社のこれまでの財政状態および経営成績の検討および分析は、米国で一般に受け入れられている会
計通則に則って作成された当社の連結財務諸表に基づいている。これらの財務諸表の作成に際し、当社は
計上された資産、債務、売上および費用、ならびに関連する偶発的な資産および債務の開示に影響を及ぼ
す予測や判断を行う必要がある。
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当社は、下記の会計方針に含まれる予測、仮定および判断が、当社の財務諸表に最大の影響を及ぼす可
能性があると確信しており、そのためこれを当社の重要な会計方針と位置づけている。これらの事項に内
在する不確実性により、重要な会計方針を適用する際に用いる予測値は、実際の結果とは異なることがあ
る。これらの会計方針の一部は、売上認識、回収不能売掛金、棚卸引当金、保証契約に基づく偶発的な支払
等に関する方針を含む、運転資本の勘定残高に影響を及ぼすことがある。これらの方針の下、当社は設定
された日付の財務諸表を作成する際に予測を立てることが必要である。しかし、ビジネスサイクルが比較
的短期的なので、かかる予測に関する実結果はかかる財務諸表の日付から通常6ヶ月以内に明らかにな
る。したがって、これらの方針は、2つまたは3つの四半期にかけて計上額の時期にのみ影響を与えるも
のである。
これらの重要な会計方針の下に認識する範囲では、当社は、合理的に起こり得る計上額の著しい変更を
もたらすような事象または状況を認識していない。
売上認識
当社は、販売条件に基づき、所有権を移転し、所有時のリスクと利益が顧客に移転された時点で卸売に
係る売上を計上する。所有権は通常、販売の行われる国または顧客との契約により発送時または顧客の受
領時に移転する。小売店の売上は、販売時に計上される。
当社は、顧客に対し当社の納入業者から製品を直接発送することがあるが、その場合の売上は、かかる
製品が配達され顧客により受領された時点で認識される。顧客が製品の発送を最大数週間受領しない場
合、当社の売上は変動する可能性がある。
米国外の特定の国においては、顧客が製品を受領した日付についての詳細な情報を得ることは不可能
である。かかる場合には、当社は地理的に見たこれまでの納期に基づき、顧客による受領の日付を予測す
る。実際の取引の審査に基づき、かかる予測が過去に著しく不正確であったことはないことが示されてい
る。
売上認識方針の一部として、当社は売上が計上される際に予測売上戻り高、割引額および顧客からの諸
請求額を売上の控除額として計上する。当社は、これまでの売上戻り高、割引額および請求額の割合と、個
別原価法により算出される顧客からの未処理の請求額および戻り高の残高に基づきかかる予測を立て
る。本質的に、将来の実際の戻り高、割引額および請求額は不確実のため、予測と異なる場合がある。実際
のまたは予測された将来の戻り高、割引額および請求額が当社の設定した準備高よりも大幅に多いまた
は少ない場合、当社は当社がかかる判断をした期間の純売上高を減額または増額する。
回収不能売掛金の引当金
当社は、当社の売掛金の回収可能性を継続的に予測し、顧客がかかる支払をできなかった場合に生じ得
る損失に対する引当金を維持する。引当金の金額を決定する際には、当社は当社のこれまでの貸倒れの程
度を考慮し、その時点での顧客の信用評価に基づきその弁済能力を判断する。当社は当社の顧客の財政的
安定性の変化を予見することはできないので、実際の回収不能売掛金による損失は、当社の予測とは異な
る場合がある。当社の顧客の財政状態が悪化し、その結果支払が不可能となった場合には、より多額の引
当金が必要となる。当社が引当金の増額または減額が妥当だと判断した場合には、当社はかかる判断を下
した期間の販売費および一般管理費の貸方または借方にかかる額を計上する。
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棚卸引当金
当社はまた、当社の想定する将来の需要および市況に基づき、棚卸高の正味実現価額について継続的に
予測する。当社が当社の棚卸高の正味実現価額が帳簿上に記載された棚卸費用よりも少ないと予測した
場合、当社は棚卸費用と予測実現価額の差額を引当金として計上する。かかる引当金は、販売費の借方に
計上される。市況の変化の結果、当社の棚卸高の予測正味実現価額が前回の予測額を下回る場合、当社は
かかる判断をした期間の引当金を増額し、販売費の借方に計上する。
エンドースメント契約に基づく条件付支払
需要喚起費用の大部分が、保証契約に基づく支払に関するものである。通常、エンドースメント契約に
よる支払は契約期間中に均一的に費用として計上される。しかし、契約の要素には、それぞれの契約の事
実および状況に基づき異なる方法で計上されるものもある。
契約の中には、エンドーサーのスポーツにおける特定の功績(例、チャンピオンシップをとるなど)に
基づき行われる臨時の支払について定めるものがある。当社は、エンドーサーが特定の目標を達成した際
にはかかる費用を販売費および一般管理費に計上する。
契約の中には、長期に渡ってエンドーサーがスポーツの実績を保つこと(例、1年にわたってトップの
座を守り続けるなど)に対する支払について規定する。かかる費用は、特定の期間にわたって特定の実績
を保つ可能性があると判断された際に販売費および一般管理費として報告される。かかる場合には、エン
ドーサーのスポーツの実績が変化し、実際のエンドーサーに対する支払が予測と異なった場合は、かかる
範囲で将来の期間において販売費および一般管理費が増額または減額して計上される。
契約の中には、事前に決められた割合で特定の製品の販売に際してエンドーサーに支払われるロイヤ
ルティに関して定めているものもある。当社はこれらの支払を関連販売の販売費用として計上する。特定
の契約においては、当社は、ロイヤルティの最低保障額を提示する。当社が、製品の販売を通してロイヤル
ティの最低保障額に満たないと予測を立てた場合に生じる契約上の義務に関して、当社は製品の販売を
通して得た利益を超過した支払保障額を残存保証期間に販売費および一般管理費として均一的に計上す
る。
資産、施設および設備ならびに有用期間が明らかな資産
建物、設備、ならびにコンピューターのハードウェアおよびソフトウェアを含む資産、施設および設備
は、費用(内部労働費用を含む場合もある。)として計上され、見積耐用年数に応じて減価償却される。状
況の変化(技術進歩や当社の営業活動に関する変更)の結果として、実際の耐用年数と見積耐用年数が
異なる場合がある。当社が長期資産の耐用年数を減らすべきだと判断した場合には、当社は残存耐用年数
の減価償却費を増加させることにより、資産の純簿価を残存価額へ減価する。
当社は、耐用期間の長い資産の簿価が、回収不能になる可能性のある事象または状況の変化が生じた場
合、営業活動において使用される長期性の資産および資産グループの簿価を見直す。減損評価を要する要
素は、資産の使用範囲または方法の著しい悪化、資産価値に影響を及ぼす可能性のある法的要素または事
業状況の悪化、および観察可能な資産の市場価値の大幅な下落等を含む。かかる事実が潜在的な減損を示
した場合、当社は、該当する資産グループの簿価が、当該資産グループの主要資産がその残存耐用年数の
期間において使用されることまたは最終的に処分されることによりもたらされる割引前のキャッシュ・
フローの予測額の合計を超過するか否かを判断し、当該資産グループの回収可能性を評価する。かかる回
復テストにより資産グループの簿価が回収不能であると示された場合、当社は、通常割引前のキャッシュ
・フローの見積りを含む適切な評価方法を用いてかかる資産グループの公正価値を見積もる。減損損失
は資産グループの簿価とその公正価値の見積額の差額として測定される。
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のれんおよび耐用年数が無期限の無形資産
当社は、のれんおよび無期限の無形資産について、各事業年度の第4四半期に年次減損テストを行うほ
か、事業単位もしくは耐用年数が無期限の無形資産の公正価値を引き下げると思われる状況の変化が生
じた際に期中の減損テストを行う。期中に減損テストをもたらす要素は、事業状況、経営成績または対象
資産における計画的投資の大幅な変化、および簿価を回収することができない見込みが生じた場合等を
含む。減損テストは、当社の対象資産の公正価値の見積りを要する。対象資産の簿価がその公正価値を超
過する場合、かかる対象資産ののれんは潜在的に減損しており、当社は減損分析の第二段階に進む。分析
の第二段階では、そのような状況が発生したと仮定した場合における、対象資産の公正価値に対するのれ
んの簿価の超過分に相当する減損損失を測定および計上する。
当社は、一般に、将来のキャッシュ・フローの割引現在価値および市場評価手法の混合分析に基づいて
対象資産の公正価値を測定する。割引後キャッシュ・フロー・モデルは、将来対象資産がもたらすことを
期待されるキャッシュ・フローの現在価値に基づいた対象資産の公正価値を示す。割引後キャッシュ・
フロー・モデルにおける当社の主要な見積項目には、加重平均資本コスト、対象資産に係る事業の長期的
成長率および収益性、ならびに運転資本の効果が含まれる。市場評価手法は、同類業種で、同規模の上場企
業との比較に基づく対象資産の公正価値を示す。市場評価手法における主要な見積項目には、規模、成長
率、収益性、投資に係るリスクおよび投下資本利益率等の事業要素において当社と同程度である類似企業
を特定することや、対象資産の公正価値の見積りに際して、同等の売上および営業利益の評価倍率の査定
が含まれる。
当社は、対象資産の公正価値の決定には、割引後のキャッシュ・フローを加重計算する手法および市場
評価手法が最良の方法だと考えている。その理由は、これらの手法が当社の業界において最も一般的に使
用されており、また両モデルの混合使用によりどちらかの手法を単独で使用した場合のリスクを補完す
ることができるからである。
耐用年数が無期限の無形資産は、取得された商号および商標により構成されている。当社は、ロイヤル
ティ免除法を用いてこれらの無形資産の公正価値を測定する。かかる手法においては、商号または商標
は、その所有者が当該商号または商標から受ける便益に係るロイヤルティ支払義務を免除される限りに
おいて価値があると見なす。同手法においては、関連するブランドの将来的売上、適切なロイヤルティ料
率および加重平均資本コストの見積りを要する。
デリバティブのヘッジ会計
当社は、予想される外国為替取引、またその結果としての売掛金と買掛金の残高をヘッジするために、
先渡契約および選択権付契約を用いる。ヘッジ会計の特定の基準が満たされれば、予想される取引に関す
るヘッジ契約の公正価値の変化は、基本となるヘッジされた取引が純利益に影響を及ぼすまでは、純利益
ではなくその他の包括的利益に計上される。大抵の場合、デリバティブの満期を迎えた後しばらくしてか
らヘッジ・デリバティブによる損益がその他の包括的利益から純利益に移動される。かかる会計処理の
一基準として、選択権付契約の額が特定の予想された取引の額を超えないことが挙げられる。本質的に、
当社の予想する取引は時間と共に変動することがあり、最終的な実際の取引と異なる可能性がある。予想
される取引の見積額もしくは実際の取引額がヘッジ・レベルを下回る場合、または予想される取引が従
前に指定された期間の末まで、またはその後さらに2ヶ月以内に発生する可能性がない場合、当社は関連
するヘッジ取引の公正価値の累積的な変更のうち無駄な部分を、かかる変更のあった四半期においてそ
の他の包括的利益からその他の純額での(利益)費用に再分類する必要がある。予想される取引の見積
額または実際の取引額がヘッジ・レベルを下回った際には、当社は、関連するヘッジ契約の金額を修正さ
れた予想取引の金額に減額する修正を行う。
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当社は、当社の国外子会社に対する純投資に関する外貨換算を相殺するために、先渡契約を用いて当社
の国外の子会社の純資産に対する投資をヘッジする。ヘッジ活動であると適切に指定された場合、当社の
純投資をヘッジする先渡契約の公正価値の変更は、かかる投資の外貨換算調整を相殺するために、自己資
本の中のその他の包括的利益の累積的換算調整の要素として計上される。
ヘッジが行われ、当社の国外の完全子会社に対する基本となる純投資の価額が明らかになると、指定さ
れたヘッジはリスクに晒されている当社の純投資の一部に充当される。従って、純投資のヘッジの可変性
はその他のヘッジ取引より著しく低く、当社はその効果が著しく損なわれることはないと予測する。当社
は四半期ベースで基本となる純投資の変更に基づき現行のヘッジ関係を再指定する必要性を検討する。
当社の純投資がヘッジ・レベルを下回る場合、その結果損なわれた効果は、かかる期間における利益に直
接的に計上される。
株式報酬
当社は、株式報酬の公正価値をブラック・ショールズの価格設定モデルを用いて付与日に見積もり、株
式報酬を計上している。ブラック・ショールズの価格設定モデルは、ボラティリティを含む非常に主観的
な前提を必要とする。予想されるボラティリティは、当社の普通株式の市場で取引されているオプション
の1年超の期間のインプライド・ボラティリティ等の要素に基づき見積もられる。当社は、積極的に取引
されている当社の普通株式のオプションの入手可能度に鑑み、またインプライド・ボラティリティがこ
れまでのボラティリティよりも将来の株価の傾向を表すという当社の評価に基づき、インプライド・ボ
ラティリティを用いることを決定した。いずれかの要素に変化が生じ、当社の将来の期間における株式報
酬に関する費用の想定額が変更された場合、将来の株式報酬の費用は今期に計上されているものと著し
く異なることがある。
租税
当社は、必要に応じて繰延税金資産に対して評価引当金を計上する。繰延税金資産の現金化(欠損金の
繰越等)は、将来の課税所得によるものであり、そのため不確実である。少なくとも四半期に一度、当社は
当社の繰延税金資産残高が将来の課税所得で補えるかどうか評価する。当社が補えないであろうと判断
した範囲で、当社は繰延税金資産に対する評価引当金を設定し、かかる決定がなされた期間の税金費用
(法人税等)が増額される。
これに加え、当社はオフショアで無期限に再投資することを決定した国外利益に対する米国の税金費
用を計上していないため、当社全体の税金費用は減額されている。オフショアで無期限に再投資すると指
定された利益の額は、当社のオフショア資産のかかる利益の実際の展開および当社の米国内外の事業体
の将来の現金需要の見積りに基づいている。オフショアで無期限に再投資される国外利益の額を決定す
るに際し、法人税等も考慮される。
当社は、オフショアでの再投資が決定された国外利益の最終的な処理を左右するすべての要因を慎重
に検討し、対外投資資金の本国送金に関する推定に関して厳しい基準を適用する。上記の手法がとられる
ものの、かかる決定は当社の将来の計画および将来の事項に関する予想に関連して下されるため、オフ
ショアでの無期限の再投資を宣言された額が最終的には本国に送金される可能性もある。例えば、米国の
事業体の実際の現金需要が当社の現在の予想額を上回る可能性があり、または国外の事業体の現金需要
が当社の現在の予測額を下回る可能性もある。その結果、当社がオフショアでかかる金額が無期限に再投
資されることはないと決定した年の税金費用は、増額される。反対に、当社の手法の結果、累積された国外
利益(米国の所得税措置が適用されていた)がオフショアで無期限に再投資されることもある。かかる
場合には、当社の税金費用はかかる決定の年度に減額される。
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当社は、どの実効税率が会計年度全体に用いられるかを半期ベースで予測する。予測された年間実効税
率は、当会計年度当初から現在までの税引前利益(頻度の低いまたは異例の事項を除く)に適用され、当
会計年度当初から現在までの租税費用が決定される。頻度の低いまたは異例の事項に関する法人税等の
影響は、それらの生じた半期において認識される。当社は、会計年度が進むと共に、実際の事象および年間
の管轄区域ごとの利益に照らして当社の見積りを継続的に見直す。当社は、これらの継続的な見積過程に
より、定期的に会計年度の見積実効税率を変更する。変更があった場合は、当社は見積りに変更のあった
四半期の法人税等引当金を調整し、当会計年度当初から現在までの引当金が年率の見積りと等しくなる
よう調整する。
四半期ベースで、当社は税務ポジションが有効に維持される可能性、ならびに事実や状況の変化、税法
の改正、解決済みの監査の問題および新しい監査活動等の要素に基づき不確実な税務ポジションとして
認識された額の妥当性を再評価する。当社の評価に関する変更の結果、評価替えの期間に税額控除や税引
当金への追加課税が生じることがある。当社は、税金費用において法人税等の事項に関する利息および罰
金を認識する。
その他の偶発事象
当社は、通常業務において、契約上の関係および雇用関係、製造物責任に係る請求、商標権、ならびにそ
の他の様々な事項に関する訴訟手続に関与している。当社は、損失が生じ得ると判断された場合および損
失額が合理的に予測可能な場合に、当社に対する請求により発生する、関連する法的費用を含む偶発債務
を計上する。損失の発生する可能性を評価し、その損失額を見積もるには、ときに潜在的な第三者が申立
人である訴訟における裁判所の判決を含む様々な要因を分析する必要がある。計上された偶発債務は、入
手し得る最善の情報に基づいており、将来の実際の損失は本質的に不確実である。将来発生し得る損失と
して計上していた見積額が、当社がかかる請求のために計上した修正後の債務額を下回る場合、当社は、
追加費用を、実際の損失または見積額の修正が生じた期間に、その他の純(利益)費用として計上する。
発生し得る損失のために計上された偶発債務の開示に加え、当社は、最終的に損失として計上される債務
が、計上されている偶発債務を著しく超過することが合理的に予想される場合には、当該偶発債務を開示
する。現在、当社は、係属中の訴訟手続および申立が当社の財政状態および経営成績に重大な影響を及ぼ
すことはないと考える。
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第4 【設備の状況】
1 【設備投資等の概要】
第一部 第3 7「財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」を参照のこと。
2 【主要な設備の状況】
以下は、ナイキが所有または賃借する主な不動産の概要である。
ナイキが所有し米国オレゴン州ビーバートンに所在するナイキ・ワールド・キャンパスは、18の建物か
ら成る176エーカーの施設で、当社の本社機能を有し、ほぼ全ての部門から派遣された運営、調査、デザイ
ン、開発、マーケティング、財務その他管理機能に従事する5,800名近くの従業員が在籍する。当社は、近郊
の都市エリアに様々な事務所施設を賃借している。当社は、類似しているが規模は小さい管理施設をオラ
ンダ、ヒルバーサムにて賃借しており、これは西ヨーロッパおよび中央・東ヨーロッパ地域の本社となっ
ている。
米国には、ナイキブランドのフットウェア製品の主要な流通施設および顧客サービス施設が3つある。
そのすべてがテネシー州メンフィスにあり、そのうち1つは賃借されている。米国では、ナイキブランド
の衣服および衣料用品はテネシー州メンフィスとカリフォルニア州フットヒル・ランチの流通センター
から発送されており、これは当社が賃借しているものである。コールハーンもニューハンプシャー州グ
リーンランドに流通施設を運営しており、当社により賃借されている。他ブランドおよびナイキブランド
以外の事業のために設置された、規模の小さい賃借による流通施設が米国各地に所在する。また、当社は
世界多数の地域に流通施設および顧客サービス施設を所有または賃借しており、主要なものは、日本の富
里市およびベルギーのラークダルに所在する当社保有の流通センターである。
当社は、エアソールのクッション性素材および部品をオレゴン州ビーバートンおよびミズーリ州セント
・チャールズに所在し当社が所有するナイキ・IHM・インクの製造施設において製造している。当社はま
た、ナイキ・IHM・インクを通して様々なプラスチック製品を少量製造し、他の製造業者に対して販売し
ている。
上記の主要な不動産を除き、当社は米国外に3つの生産事務所、世界各地に100以上もの販売事務所およ
びショールーム、世界各地に約65の管理事務所を賃借している。また、当社は世界各地に600以上の小売店
舗を賃借しており、これらは主に工場アウトレット店舗である。第一部 第2 3「事業の内容」の「米国
市場」および「国際市場」を参照のこと。各賃貸借期間は、2035年までの様々な日に満了する。
3 【設備の新設、除却等の計画】
該当なし
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第5【提出会社の状況】
1【株式等の状況】
(1)【株式の総数等】
①【株式の総数】
(2010年7月16日現在)
株式の
種類
授権株式数(株)
発行済株式総数(株)
未発行株式数(株)
Aクラス
普通株式
175,000,000
89,989,448
85,010,552
Bクラス
普通株式
750,000,000
393,030,005
356,969,995
優先株式
300,000
300,000
0
※注
2010年7月26日の営業終了時現在の当社のAクラス普通株式(「Aクラス株式」)の登録株主および
Bクラス普通株式(「Bクラス株式」)の登録株主は、年次株主総会における議決権の行使権限を付与
される。当該日付において、発行済みである株式(自己株式を除く。)の総数は、Aクラス株式が
89,989,448株、Bクラス株式が390,892,443株であった。いずれのクラスの株式についても、累積的議決
権は付与されていない。2007年4月2日に発効した、100%の普通株式配当の形式による、Aクラス株式
およびBクラス株式の1対2の株式分割を反映する形で、本書における当該株式分割後の株式および1
株当たりの金額は調整されている。
Aクラス株式およびBクラス株式各1株につき、年次株主総会おいて株主に提案されるすべての事項に
関する1議決権が付与されている。取締役の選任について、Aクラス株式の所有者およびBクラス株式
の所有者は、別々に議決権を行使する。Bクラス株式の所有者は、現在、取締役全体の25%(端数は切り
上げる。)を選任する権利を有する。Aクラス株式の所有者は現在、それ以外のすべての取締役を選任す
る権利を有している。かかる方法に基づき、Bクラス株式の所有者は、それぞれ議決権を行使し、4名の
取締役を選任し、Aクラス普通株式の所有者は、それぞれ議決権を行使し、9名の取締役を選任する。一
部の議案について、Aクラス株式およびBクラス株式の所有者は、同じ1つのクラスの株式の保有者と
して、合同で議決権を行使することがある。
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②【発行済株式】
(2010年7月16日現在)
記名・無記名の別
及び
額面・無額面の別
株式の
種類
発行済株式数
(株)
上場証券取引所名
または
登録認可金融商品
取引業協会名
記名、無額面
Aクラス
普通株式
89,989,448
―
記名、無額面
Bクラス
普通株式
393,030,005
ニューヨーク
証券取引所
記名、1.00ドル
優先株式
300,000
―
内容
(1)
(2)
(1) 普通株式の内容
1.議決権 当社の修正基本定款により優先株式に付与された権利に基づき、普通株式の保有者は、当社の
株主資本(capital stock)のすべての議決権を保有する。かかる株式はすべて、1株当たり1議決権を
有し、本書に規定する場合、または法により別段の定めがある場合を除き、1つのクラスとして行使され
る。
Bクラス普通株式の発行済株式数が、議決権を有する株主を決定するために設定された基準日現在、発行
済普通株式総数の25%を占めるか、またはこれを上回っている場合、取締役の選任において、Aクラス普
通株式の持分およびBクラス普通株式の持分は、個別に議決権を行使する。かかる場合、Bクラス普通株
式の保有者は、承認を受けた取締役総数の25%(端数は切り上げる。)に相当する人数の取締役につい
て、個別に議決権を行使して選任する権利を有する。Aクラス普通株式の保有者は、取締役会の残るすべ
ての人数を、個別に議決権を行使して選任する。これら2つのクラスは、Bクラス普通株式の発行済株式
数が発行済普通株式総数の25%を下回らない限り、取締役の選任において、引き続き個別に議決権を行使
する。
取締役選任におけるクラス別議決権行使(class voting)に関する上記の規定にかかわらず、Aクラス
普通株式の発行済株式数が発行済普通株式総数の12.5%を下回った場合、Bクラス普通株式の保有者は、
承認を受けた取締役総数の25%(端数は切り上げる。)を、引き続き個別に議決権を行使して選任し、A
クラス普通株式の保有者およびBクラス普通株式の保有者は、取締役会の残るすべての人数を、1つのク
ラスとして議決権を行使して選任する。
取締役の解任における議決権行使については、Aクラス普通株式の保有者およびBクラス普通株式の保
有者は、1つのクラスとして合同で議決権を行使する。ただし、Aクラス普通株式またはBクラス普通株
式のいずれかの個別のクラスとしての議決権行使により選任された取締役、または個別のクラスの議決
権行使によって選任された取締役の欠員補充として選任された取締役については、当該取締役またはそ
の前任者を選任したクラスにおける発行済株式の過半数を保有する者の賛成によってのみ、解任するこ
とができる。
当社の修正基本定款第4条における議決権に関するいかなる規定も、修正基本定款第6条(その後の修
正を含む。)に定められている議決権に関する規定を修正するものではなく、またその他の影響を与える
ものでもない。
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2.Aクラス普通株式の転換権
下記の条件に従い、Aクラス普通株式の各1株は、全額払込済みかつ追徴不能のBクラス普通株式1株に
転換される。オレゴン州会社監督官に当社の修正基本定款を提出し次第、各保有者の選択により、当該時
点で発行済みであるAクラス普通株式の最大1,017,000株が随時転換可能となり、残りのすべての株式
は、1933年証券法に基づき、1980年10月に証券取引委員会に提出した当社の証券発行届出書の発効日の90
日後以降、随時転換可能となる。転換率は、転換のために返還されたAクラス普通株式1株に対し、Bクラ
ス普通株式1株とする。かかる転換権は、下記を含み、下記に従う。
(a)転換は、当社の本社、または取締役会が指定する一名または複数名の代理人に対して、Aクラス普通株
式の持分に対する証券を返還することにより、かかる証券によって証明される持分の全部または任意の
整数に影響を受ける。転換のために返還する株券には、当該保有者がかかる持分を転換する意思を証明す
る書面を添付し、(当社から請求があった場合は)当社が納得する形式で当該保有者が適式に授権した
代理人の、当該保有者が適式に作成した株式譲渡証書を添付する。
(b)当社は、当社の修正基本定款に定める方法により転換のため持分が返還された後、可及的速やかに、返
還された持分の保有者に対して、Aクラス普通株式のかかる持分が転換される当社Bクラス普通株式の
全額払込済みかつ追徴不能の持分を明記した証券を交付し、または交付せしめ、(返還されたAクラス普
通株式の持分を表す証券に、転換されない持分も含まれる場合は)同時に転換されないAクラス普通株
式の持分を明記した証券を添付する。かかる転換は、本書に定める方法によりAクラス普通株式の持分が
転換のため返還された後ただちに行われたものとみなされる。したがって、Aクラス普通株式の持分を返
還した保有者は、当該時点でその権利を失い、かかる転換によりBクラス普通株式を受け取る権利を有す
る者は、あらゆる目的において、当該時点でBクラス普通株式のかかる持分の登録保有者になったものと
して扱われる。ただし、かかる返還が、当社の株主名簿が閉鎖されている日または基準日が設定された後
に行われた場合、Aクラス普通株式の持分を転換した者は、当該日時点のBクラス普通株式の持分の登録
保有者または保有者としてかかるBクラス普通株式の持分を受け取る権利を有する者とはみなされず、
かかる持分は、基準日が設定されまたは株主名簿が閉鎖された事由が終了するまで、Aクラス普通株式の
権利を保持する。
(c)当社は、常時、すべてのAクラス普通株式の発行済株式の転換を可能にするために必要な数の、承認済
みであるが未発行のBクラス普通株式を留保し、Aクラス普通株式の転換に際して当該株式を発行可能
な状態にある。
(d)Bクラス普通株式の発行済株式が再分類(reclassification)された場合、または当社が他の会社に
吸収されるかまたは他の会社と統合もしくは合併した場合、Bクラス普通株式の持分は、当該時点で発行
済みであるAクラス普通株式の持分が、かかる持分を転換しうる数のBクラス普通株式の保有者が受け
取ったか、または受け取る権利を有する、種類および金額の株式持分およびその他の有価証券に転換する
権利を有するものとは異なる有価証券もしくはその他の資産に転換可能となるか、またはかかる有価証
券もしくはその他の資産を受け取る権利を取得する。
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(e)当社の合併、統合、資産の大部分の売却、またはオレゴン州事業法人法(Oregon Business
Corporation Act)に基づき、当社の株主名簿に記載されたAクラス普通株式の登録保有者に対して10日
以上前に日付および内容を書面により通知することなく、株主の決議を求めることが定められているそ
の他の事由については、かかる取引の一環としてBクラス普通株式の持分がAクラス普通株式の持分と
は異なる取扱いを受け、または異なる権利を有する場合、いかなる時点においても、当社株主の議決のた
めの基準日を設定してはならない。
3.その他の権利 株主資本の保有者が有し、かつ、当社の修正基本定款第4条に基づき優先株式に明示的
に付与されていないすべての権利は、普通株式のために留保された、普通株式に帰属する権利である。当
社の修正基本定款においてすでに規定した議決権を除き、Aクラス普通株式の持分およびBクラス普通
株式の持分は、すべての点において同等の権利を有する。ただし、当社が無償で行う株式配当、株式分割ま
たはその他の株式発行によって、取締役会の明示的な承認なく、1クラス株式の持分が他のクラス株式の
持分を受け取る権利を取得することはない。無償で行われる株式配当、株式分割またはその他の株式発行
は、1対1の割合で両方のクラス株式に按分的に影響を与える場合を除き、いずれかのクラス普通株式に
関して当社が行う。当社の業務が整理、解散または清算された場合の、配当またはその他の利益に対する
権利については、Aクラス普通株式の持分とBクラス普通株式の持分の間で優先度の違いはない。
4.背景 当社に2種類の普通株式が存在するのは、取締役会が2種類のクラス株式(当該株式の一方は
未公開株式(Aクラス株式)であり、他方は公開株式(Bクラス株式)である。)を発行することが当社
および当社株主の最善の利益であると判断したためである。
(2)優先株式の内容
1.配当 優先株式の保有者は、毎年5月31日付けで、1株当たり年間0.10ドルの配当を受け取る権利を有
する。配当は、累積配当とする。1年に満たない期間に発生した配当金額については、1年を365日として
日割り計算する。ある期間の配当が全額支払済みでない場合、優先株式の全株式は、当該期間において権
利を有する配当全額に対する割合に比例して、当該期間の配当の支払いに参加する。未払いの配当には、
年率12%の利息が発生する。すべての発行済優先株式に対して1年度に支払われるべきすべての配当が、
宣言され、全額支払われるか、または資金の全額を確保(set apart for payment)されるまでは、当社の
普通株式または配当において優先株式に劣後する当社のいかなるクラス株式についても、当該年度につ
いて配当を宣言することはできず、また支払いまたは資金の確保を行ってはならない。
2.議決権 法により別段の明示的規定がある場合を除き、優先株式は、株主に提示された下記以外のいか
なる議案についても、議決権を有しない。
(a)当社または当社のいずれかの子会社の資産の全部、もしくは大半の売却
(b)当社の合併、統合、清算または解散
(c)米国内で販売される運動用シューズの商標「ナイキ」の売却または譲渡
上記のいずれかの議案、または優先株式の議決権行使が法により明示的に定められた議案について、かか
る株式は、1株当たり1議決権を有し、個別のクラスとして行使される。
かかる議案が優先株主の承認に付された場合で、発行済優先株式の持分が66-2/3%を超える保有者の承
認を得られないときは、当社および優先株式の保有者は、以下の権利および義務を有する。
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(a)かかる行為に反対した優先株式の保有者は、当社に対して書面による通知を行い、当該通知を行った
日から60日後以降の所定日に、当社が当該保有者の優先株式持分を償還する旨を明示することで、当該保
有者の優先株式持分の全部の償還を当社に要求することができる。償還価格は1株当たり1.00ドル、なら
びに未払配当および利息(もしあれば)とする。
(b)当社は、かかる議案に反対した優先株式の保有者に対して書面による通知を行い、当該通知を行った
日から60日後以降の所定日に、当社が当該保有者の優先株式持分を償還する旨を明示することで、当該保
有者の優先株式持分の全部または一部を償還することができる。償還価格は1株当たり1.00ドル、ならび
に未払配当および利息(もしあれば)とする。
3.清算 優先株式の保有者は、当社の業務の整理(liquidation)、解散または清算(winding-up)(任
意であると強制であるとを問わない。)に際し、普通株式、またはかかる状況下での権利において優先株
式より下位となるその他のシリーズもしくはクラス株式の保有者に対して、当社の資産(資本であると
剰余金であるとを問わない。)の支払いまたは分配が行われるか、またはそれが準備される以前に、1株
当たり1.00ドル、ならびに最終分配日までに宣言され未払いとなっているすべての配当を受け取る権利
を有するが、それ以外には何ら権利を有しない。当社の整理、解散または清算に際して、優先株式の保有者
間で分配されるべき当社資産が、上述の優先金額を全額支払うのに不十分である場合、かかる資産は、支
払われるべきすべての金額が全額支払われる場合に当該株式に対して支払われるであろう全額に対する
割合に比例して、かかる保有者間で按分される。当社が他の会社に吸収されるかまたは他の会社と合併も
しくは統合した場合、または他の会社が当社に吸収されるかまたは当社と合併もしくは統合した場合、ま
たは当社の資産の全部もしくはその一部が売却、譲渡もしくは賃貸された場合は、いずれも本項の意味に
おける当社の整理、解散または清算とみなされない。
4.当社による償還 当社は、下記の一つまたは複数の場合において、優先株式持分の償還を決定すること
ができる。
(a)当社は、優先株式の保有者に対して書面による通知を行い、当該通知を行った日から90日以内の所定
日に、当社が当該保有者の優先株式持分を償還する旨を明示することで、優先株式持分の全部(一部は不
可。)を償還することができる。償還価格は1株当たり1.00ドル、ならびに未払配当および利息(もしあ
れば)とする。当社の修正基本定款第4条A.4.(a)項に基づく償還に際して、当社は、償還価格のほかに、
当社が当該優先株式保有者に対して負う債務を全額返済する。
(b)優先株式の保有者が(日商岩井株式会社(Nissho Iwai Co., Ltd.)またはその子会社を除く第三者
に)優先株式の売却または譲渡を希望する場合、当社は、かかる売却の対象である優先株式を償還するこ
とができる。償還価格は1株当たり1.00ドル、ならびに未払配当および利息(もしあれば)とする。
(ⅰ)売却または譲渡を提案する場合、優先株式の保有者は、優先株式を売却または譲渡する意思を当社に
通知し、譲受予定者の氏名および譲渡の条件を当社に明示する。当社が償還権の行使を決定した場合、当
社は、当該優先株式保有者に対し、当社が当該保有者から売却または譲渡予定についての通知を受け取っ
た日から15日以内に償還する旨、書面により通知する。当社によるかかる償還通知は、当社が優先株式保
有者に対してかかる償還通知を行った日から60日以内の償還に関するものとする。
(ⅱ)優先株式の保有者が優先株式を売却または譲渡した場合、いかなる譲受人も、本書に定められた償還
権に服する。
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(c)当社および日商岩井米国会社(Nissho Iwai American Corporation)が1976年10月7日付けで締結
した供給契約(Supply Agreement)が、いずれかの当事者により解除された場合、当社は、優先株式の保
有者に対して書面による通知を行い、当該通知を行った日から60日以内の所定日に優先株式持分が償還
される旨を明示することで、償還を行うことができる。償還価格は1株当たり1.00ドル、ならびに未払配
当および利息(もしあれば)とする。
優先株式持分の償還予定通知は、当社が、償還対象となる株式の登録保有者に対して、当社の名簿に記載
された当該保有者の住所宛てに通知を一部郵送することによって行う。
5.保有者による償還 当社および日商岩井米国会社が1976年10月7日付けで締結した供給契約が、いず
れかの当事者により解除された場合、優先株式の保有者は、当社に対して書面による通知を行い、当該通
知を行った日から60日以降の所定日に持分が償還される旨を明示することで、償還を行うことができる。
償還価格は1株当たり1.00ドル、ならびに未払配当および利息(もしあれば)とする。
(2)【発行済株式総数及び資本金の推移】
下表は、当社の発行済株式総数の推移を示している。
発行済株式総数
資本金
年月日
(百万株)
(百万ドル)
6,285.2
2006年5月31日
512.3
(約508,410百万円)
7,025.4
2007年5月31日
502.0
(約568,285百万円)
7,825.3
2008年5月31日
491.4
(約632,989百万円)
8,693.1
2009年5月31日
485.8
(約703,185百万円)
9,753.7
2010年5月31日
484.0
(約788,977百万円)
内容
―
―
―
―
―
(3)【所有者別状況】
第一部 第5 1 (4)「大株主の状況」を参照のこと。
(4)【大株主の状況】
下表は、2010年7月15日現在、(ⅰ)当社が当社のクラス株式の5%を超える株式の実質所有者として認
識している者、(ⅱ)各取締役および取締役のノミニー、(ⅲ)要約報酬表に記載された各執行役員(「特定
役員」)、ならびに(ⅳ)すべてのノミニー、特定役員、およびその他の執行役員全体により実質的に所有さ
れているナイキの各クラスの株式数を示している。Aクラス株式は、株式同士の交換の形でBクラス株式
に転換可能であるため、Aクラス株式の所有者は、証券取引委員会により、同数のBクラス株式を実質的に
所有しているものとみなされる。したがって、下表に個人のBクラス株式の実質所有を示すに際しては、か
かる所有者が実質的に所有するすべてのAクラス株式をBクラス株式に転換したことを前提としている。
かかる理由により、下表にはナイト氏、ならびに取締役および役員全体に係る株式数ならびにAクラス株
式およびBクラス株式の保有割合につき、大幅な重複が含まれている。
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株式
氏名又は名称
ジョン・G・コーナーズ
住所
クラス
ワシントン州ベルビュー
Bクラス
40,640
(3)
̶
Bクラス
Bクラス
Bクラス
62,839
26,000
216,654
(3)(4)
(3)
(3)(4)
̶
̶
̶
ジル・K・コンウェイ
マサチューセッツ州ボストン
ティモシー・D・クック
カリフォルニア州クパチーノ
ラルフ・D・デヌンツィオ
コネティカット州リバーサイド
アラン・B・グラフ・ジュニ
テネシー州メンフィス
ア
ダグラス・G・ハウサー
オレゴン州ポートランド
フィリップ・H・ナイト
オレゴン州ビーバートン
ジョン・C・レックライター
マーク・G・パーカー (6)
ジョナサン・A・ロジャース
インディアナ州
インディアナポリス
オレゴン州ビーバートン
メリーランド州
シルバー・スプリング
ワシントン州シアトル
オリン・C・スミス
ジョン・R・トンプソン・
ワシントンD.C.
ジュニア
フィリス・M・ワイズ
ワシントン州シアトル
ドナルド・W・ブレアー (6)
オレゴン州ポートランド
チャールズ・デンソン (6)
オレゴン州ポートランド
エリック・スプランク (6)
オレゴン州タイガード
ゲーリー・M・デステファー
オレゴン州レイク・オスウェゴ
ノ (6)
双日株式会社の米国支社
オレゴン州ポートランド
94025 カリフォルニア州メンロ
オークヒル・インベストメン
パーク サンド・ヒル・ロード
ト・マネジメント・エルピー
2775
10022 ニューヨーク州 ニュー
ブラック・ロック・インク
ヨーク 東57番通り40
取締役および執行役員全体
(23名)
実質所有 (1)
クラスの割合(2)
Bクラス
58,000
Bクラス
Aクラス
Bクラス
185,125
66,701,024
66,708,764
̶
Bクラス
5,500
Bクラス
1,124,257
(3)(7)
Bクラス
18,000
(3)
̶
Bクラス
42,000
(3)
̶
Bクラス
39,518
(3)(4)
̶
Bクラス
Bクラス
Bクラス
Bクラス
453,787
957,046
328,906
(3)(7)
(3)(7)
(3)(7)
Bクラス
290,811
(3)(7)
優先 (8)
300,000
Bクラス
26,830,665
(9)(10)
6.8%
Bクラス
25,756,041
(10)
6.6%
Aクラス
Bクラス
66,701,024
71,977,458
(3)
74.1%
15.7%
(3)(4)
(5)
(5)
̶
74.1%
14.5%
0.3%
0.1%
0.2%
̶
̶
100%
※注
(1) ある者が、株式の実質所有者とみなされるのは、(a)単独もしくは共同で議決権もしくは投資権限を行使してい
る場合、または(b)60日以内に(株式転換もしくは新株予約権の行使等によって)実質的に所有権を取得する権
利を有している場合である。別段の定めのない限り、上記の株式に係る議決権または投資権限は、実質所有者に
よって単独で行使されるか、または所有者とその配偶者もしくは子どもによって、共同で行使される。
(2) 0.1%を下回る場合は省略されている。
(3) これらの数値には、新株予約権の行使に伴い、2010年7月15日以降60日以内に以下の株式を取得する権利が含ま
れている。コーナーズ氏は34,000株、コンウェイ氏は32,000株、クック氏は26,000株、デヌンツィオ氏は56,000
株、グラフ氏は40,000株、ハウサー氏は20,000株、レックライター氏は5,000株、パーカー氏は876,250株、ロ
ジャース氏は18,000株、スミス氏は42,000株、トンプソン氏は24,000株、ブレアー氏は382,500株、デンソン氏は
847,500株、スプランク氏は293,000株、デステファーノ氏は234,500株、執行役員および取締役全体は5,276,434
株を取得する。
(4) ナイキ・インク繰延報酬プランに基づいて保有口座に計上された株式を含む。コンウェイ氏は9,573株、デヌン
ツィオ氏は8,854株、ハウサー氏は9,750株、トンプソン氏は7,518株であった。
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(5) (a)ナイト氏の配偶者が所有する会社が所有するAクラス株式130,448株、(b)ナイト氏の子どもたちのために3
つの贈与者年金信託が所有するAクラス株式20,000,000株、(c)ナイト氏とその配偶者が理事を務める慈善団
体である、ナイト基金が所有するBクラス株式1,850,000株、(d)ナイト氏が所有する会社が有限責任社員であ
るリミテッド・パートナーシップ(有限責任組合)のオーク・ヒル・ストラテジック・パートナーズ・エル
ピーが所有するBクラス株式1,294,403株、ならびに(e)ナイト氏が有限責任社員を務めるリミテッド・パート
ナーシップ(有限責任組合)であるカーディナル・インベストメント・サブⅠ・エルピーが所有するBクラ
ス株式25,536,262株を除く。ナイト氏は、上記の株式の所有権を放棄した。
(6) 要約報酬表に記載された各執行役員。
(7) ナイキ・インク 401(k)および利益分配プランに基づき、保有口座において所有される株式を含む。パーカー氏、
ブレアー氏、デンソン氏、スプランク氏およびデステファーノ氏は、かかる株式をそれぞれ6,646株、2,161株、
8,369株、713株、6,581株所有している。
(8) 法律により規定される場合、および当社の修正基本定款(その後の修正を含む。)に規定する特定の場合を除
き、優先株式には通常の議決権は付与されない。
(9) カーディナル・インベストメント・サブⅠ・エルピーが所有するBクラス株式25,536,262株、およびオーク・
ヒル・ストラテジック・パートナーズ・エルピーが所有するBクラス株式1,294,403株を含む。オーク・ヒル
・インベストメント・マネジメント・エルピーは、投資管理契約に従い、当該Bクラス株式のすべてにつき、単
独の議決権および処分権を有している。当該権限は、60日以内の通知によって無効となる可能性があるため、
カーディナル・インベストメント・サブⅠ・エルピーおよびオーク・ヒル・ストラテジック・パートナーズ
・エルピーはそれぞれ、所有するBクラス株式の実質所有者とみなされる可能性がある。
(10) 株主が提出したスケジュール13Gにおいて、2009年12月31日付けで提示された情報。
2【配当政策】
当社の取締役会は、当社の発行済みのAクラス普通株式およびBクラス普通株式1株当たり、23セント
(0.23ドル)の四半期現金配当を宣言し、かかる配当金は、(1)2009年5月12日の決議により2009年7月
1日に2009年6月8日の営業終了時点の登録株主に、また(2)2009年8月10日の決議により2009年10月1
日に2009年9月8日の営業終了時点の登録株主に対してそれぞれ支払われた。また、当社の発行済みのA
クラス普通株式およびBクラス普通株式1株当たり、27セント(0.27ドル)の四半期現金配当を宣言し、
かかる配当金は、(1)2009年11月19日の決議により2010年1月4日に2009年12月7日の営業終了時点の登
録株主に、(2)2010年2月11日の決議により2010年4月1日に2010年3月8日の営業終了時点の登録株主
に、(3)2010年5月17日の決議により2010年7月1日に2010年6月7日の営業終了時点の登録株主に、ま
た(4)2010年8月16日の決議により2010年10月1日に2010年9月7日の営業終了時点の登録株主に対し
て支払われることが決定している。また、当社の発行済みのAクラス普通株式およびBクラス普通株式1
株当たり、31セント(0.31ドル)の四半期現金配当を宣言し、かかる配当金は、2010年11月18日の決議に
より2010年12月30日に2010年12月6日の営業終了時点の登録株主に支払われることが決定している。
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3【株価の推移】
(1)【最近5年間の事業年度別最高・最低株価】
下表は、ニューヨーク証券取引所に報告された、過去5年間の当社の普通株式の最高・最低株価を示し
ている。
5月31日に終了する年度
決算年月
2006年
2007年
2008年
2009年
2010年
最高
45.77ドル
57.12ドル
70.60ドル
70.28ドル
78.55ドル
(約3,702円) (約4,620円) (約5,711円) (約5,685円) (約6,354円)
最低
38.27ドル
37.76ドル
51.50ドル
38.24ドル
50.16ドル
(約3,096円) (約3,054円) (約4,166円) (約3,093円) (約4,057円)
(注)2007年2月15日、当社は、当社の取締役会がAクラス普通株式およびBクラス普通株式について、
1株を2株に分割する株式分割を宣言した旨を発表した。分割により調整された価格に基づく当社の普
通株式の取引は、2007年4月3日に開始された。そのため、上記の表において、当該株式分割以前の最高価
格および最低価格は、かかる分割にともなって2分の1に調整されている。
(2)【当該事業年度中最近6月間の月別最高・最低株価】
月別
2009年
12月
2010年
1月
2010年
2月
2010年
3月
2010年
4月
2010年
5月
最高
66.62ドル
(約5,389円)
66.07ドル
(約5,344円)
67.85ドル
(約5,488円)
75.35ドル
(約6,095円)
78.53ドル
(約6,352円)
78.55ドル
(約6,354円)
最低
61.75ドル
(約4,995円)
62.95ドル
(約5,092円)
60.89ドル
(約4,925円)
67.26ドル
(約5,441円)
73.06ドル
(約5,910円)
66.99ドル
(約5,419円)
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4【役員の状況】
取締役
以下は、本書提出日における取締役会のメンバーについての経歴等の情報である。
氏名
ジョン・G・コーナーズ
ティモシー・D・クック
略歴
コーナーズ氏(51歳)は、2005年より当社の
取締役であるが、シアトルを拠点とするベン
チャー投資会社であるイグニション・パー
トナーズ・エルエルシーのパートナーであ
る。同氏は1999年12月から2005年5月までマ
イクロソフト・コーポレーションのシニア
・ヴァイス・プレジデント兼最高財務責任
者を務めた。1989年にマイクロソフト社に入
社し、1994年から1996年には経理・財務担当
者、1999年にはワールドワイド・エンタープ
ライズ・グループのヴァイス・プレジデン
ト、1996年から1999年には最高情報責任者を
務めるなど、様々な管理職を経験した。コー
ナーズ氏は、公認会計士でもある。同氏は、ス
ウィディッシュ・メディカル・センターの
評議員会のメンバーであり、また、現在、リク
ルーティング・ドットコム・インク、スカウ
ト・アナリティクス・インク、ファイアアプ
ス・インク、データスフィア・テクノロジー
ズ・インク、スプランク・インク、オーロー
ク・インク、ワシントン・ポリシー・セン
ター、およびワシントン大学タイイークラブ
の取締役会のメンバーも務める。コーナーズ
氏は、その会計、財務指導、ベンチャー・キャ
ピタル、テクノロジーおよび国際事業におけ
る経験および能力により、当社の監査委員会
および財務委員会に対して有益な貢献を行
うことができるものとして、当社の取締役に
選任された。
クック氏(49歳)は、2005年より当社の取締
役であるが、アップル・インクの最高執行責
任者である。同氏は1998年3月に国際事業部
のシニア・ヴァイス・プレジデントとして
アップル社に入社し、同時に国際販売事業部
のエグゼクティブ・ヴァイス・プレジデン
トを務めた。同氏は、1997年から1998年にか
けてコンパック・コンピューター・コーポ
レーションの法人資材部のヴァイス・プレ
ジデントを務めた。コンパック社で勤務する
前の1994年から1997年にかけて、クック氏
は、インテリジェント・エレクトロニクスの
再販部門でシニア・ヴァイス・プレジデン
ト兼最高執行責任者を務めた。また同氏は、
1983年から1994年にかけてインターナショ
ナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレー
ションに勤務したが、直近では北米のフル
フィルメントの取締役を務めた。同氏は、現
在、ナショナル・フットボール・ファウン
デーションの理事を務めている。クック氏
は、その業務執行役員としての経験ならびに
テクノロジー、マーケティングおよび国際事
業における知識により、当社の取締役会に有
益な視点と見識を与えることができるもの
として、当社の取締役に選任された。
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所有株式数(1)
Bクラス、40,640株
Bクラス、26,000株
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デヌンツィオ氏(78歳)は、1988年より当社
の取締役であるが、ニューヨーク州ライブ
ルックの民間投資コンサルティング会社で
あるハーバー・ポイント・アソシエイツ・
インクの代表取締役である。同氏は、1953年
から1987年にかけて投資銀行であるキダー
・ピーボディ・アンド・カンパニー・イン
コーポレイテッドに勤務したが、このうち
1977年から1986年にかけては代表取締役、
1980年から1987年にかけては最高経営責任
者、また1986年から1987年にかけては取締役
会長を務めた。同氏は、1969年から1972年に
かけてニューヨーク証券取引所理事会の副
理事長および理事長を務め、1981年には証券
ラルフ・D・デヌンツィオ
業者協会会長を務めた。1970年には、同氏は、
証券業界のタスクフォースの代表者として
1970年証券投資者保護法の制定および証券
投資者保護公社の設立に貢献した。従前、同
氏は、フェデックス・コーポレーションおよ
びハリス・コーポレーションの取締役を歴
任した。デヌンツィオ氏は、その金融市場、報
酬および取締役会のガバナンスに関する広
範な経験と知識により、当社の報酬委員会と
指名およびコーポレート・ガバナンス委員
会の委員長として当社の取締役会に指導力
を与え、また、重要な財務事項についても当
社に有益な見識をもたらすことができるも
のとして、当社の取締役に選任された。
ハウサー氏(75歳)は、1970年より当社の取
締役であるが、1965年よりオレゴン州ポート
ランドのブリバント・ハウサー・ベイリー
法律事務所のパートナーであり、現在、シニ
ア・カウンセルも務めている。同氏は、ウィ
ラメット大学の理事を務め、アメリカン・カ
レッジ・オブ・トライアル・ロイヤーズの
フェローである。また、オレゴン州弁護士会
ダグラス・G・ハウサー の理事会メンバー兼財務担当者を務め、ラン
ド・コーポレーション、民事司法監督委員会
協会の取締役および国立司法大学理事会の
理事を務めている。ハウサー氏は、当社およ
び当社の取締役会に関する知識、ならびに大
手法律事務所の代表としての経験により、法
務、企業責任および取締役会のガバナンスに
ついて有益な貢献を行うことができるもの
として、当社の取締役に選任された。
ナイト氏(72歳)は、1968年より当社の取締
役である。ナイト氏は、ナイキの共同創設者
であり、1983年6月から1984年9月までの期
間を除く1968年から1990年、および2000年6
月から2004年まで代表取締役を務めた。1968
年より前には、同氏はプライス・ウォーター
ハウスとクーパーズ・アンド・ライブラン
ドにおいて公認会計士として、またポートラ
フィリップ・H・ナイト ンド州立大学の経営学部の助教授として勤
務していた。同氏は、当社を、共同で創設され
た小規模なパートナーシップから世界最大
のフットウェア、アパレル、衣料用品会社へ
と導いた。ナイト氏は、当社の運営、スポーツ
・マーケティング、製造、経営、会計および財
務事項に関する広範な知識と経験を有して
おり、これらに鑑みて、同氏は当社の取締役
会会長に最も適任であるといえる。
90/225
Bクラス、216,654株
Bクラス、185,125株
Aクラス、
66,701,024株
Bクラス、
66,708,764株
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パーカー氏(54歳)は、2006年より当社の代
表取締役兼最高経営責任者および取締役を
務める。同氏は1979年よりナイキに勤務し、
主な職務は商品調査、デザイン・開発、マー
ケティング、およびブランド管理であった。
同氏は1987年に開発担当ヴァイス・プレジ
デント、1989年に本社ヴァイス・プレジデン
ト、1993年に統括マネージャー、1998年に国
際フットウェアのヴァイス・プレジデント、
マーク・G・パーカー
そして2001年にナイキ・ブランドの代表取
締役に任命された。同氏は、当社の運営、ス
ポーツ・マーケティング、製造、リサーチ、デ
ザイン、開発および経営に関する広範な知識
と経験を有しており、当社の有能な指導者で
ある。当社CEOとしてのパーカー氏の地位は、
同氏の取締役会への参加を不可欠なものと
している。
ロジャース氏(64歳)は、2006年より当社の
取締役であるが、ティービー・ワン・エルエ
ルシーの代表取締役兼最高経営責任者であ
る。2003年3月にティービー・ワン・エルエ
ルシーに入社する前は、同氏は1996年から
2003年にかけてディスカバリー・コミュニ
ケーションズ・インクの米国ディスカバ
リー・コミュニケーションズの代表取締役
であった。同氏は、ディスカバリー・コミュ
ニケーションズで勤務する前は、CBSインク
で20年間勤務しており、CBSテレビジョン・
ジョナサン・A・ロジャー ステーションズの代表取締役などの様々な
管理職に就いた。同氏は、プロクター・アン
ス
ド・ギャンブル・カンパニーの取締役、カリ
フォルニア大学バークレイ校の理事、および
ナショナル・ケーブル・テレコミュニケー
ション・アソシエーションの取締役を務め
ている。ロジャース氏は、そのメディア、報道
および電気通信における経験と知識、執行役
員としての能力、ならびに多文化メディアに
関する知識により、当社の取締役会に、企業
責任、多様性、報酬およびマーケティングに
ついての有益な見識を与えることができる
ものとして当社の取締役に選任された。
91/225
Bクラス、
1,124,257株
Bクラス、18,000株
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スミス氏(68歳)は、2004年より当社の取締
役であり、2000年から2005年にかけてスター
バックス・コーポレーションの代表取締役
兼最高経営責任者であった。1990年にスター
バックス社にヴァイス・プレジデント兼最
高財務責任者として入社し、1994年に代表取
締役兼最高執行責任者となり、1996年にス
ターバックス社の取締役に任命された。ス
ターバックスに入社する前は、同氏はデロイ
ト・アンド・トウシュに14年間勤務した。そ
の後、運送業者2社で専務ヴァイス・プレジ
デントおよび最高財務責任者を務めた。これ
オリン・C・スミス
らの任務の間には、2名のワシントン州知事
の政権下において政策および財務の最高責
任者を務めた。また同氏は、従前においてワ
シントン・ミューチュアル・インクの取締
役を務め、現在はウォルト・ディズニー・カ
ンパニーの取締役会のメンバーおよびワシ
ントン大学の理事を務めている。スミス氏
は、その会計、財務指導、マーケティング、国
際事業および小売事業における経験と能力
により、当社の監査委員会および財務委員会
に有益な貢献を行うことができるものとし
て当社の取締役に選任された。
トンプソン氏(69歳)は、1991年より当社の
取締役であるが、1972年から1998年にかけて
ジョージタウン大学の男子バスケットボー
ルチームのヘッドコーチであった。トンプソ
ン氏は、1988年オリンピックのバスケット
ボールチームのヘッドコーチを務めた。ワシ
ントンDCではスポーツラジオ番組を担当し、
チューナー・ネットワーク・テレビジョン
(「TNT」)およびウェストウッド・ワン・
インクのラジオネットワークの全国放送の
ジョン・R・トンプソン・ スポーツアナリストである。同氏は、ジョー
ジタウン大学の理事長の補佐役として都市
ジュニア
問題に携わっている。また、バスケットボー
ル・コーチ協会の元会長であり、現在はかか
る協会の理事会に携わっている。トンプソン
氏は、その教育、大学、プロ・スポーツ、メ
ディア、報道に関する広範な経験と知識、お
よび都市問題に関する知識により、当社の取
締役会に対し、スポーツ・マーケティング、
企業責任および多様性についての有益な見
識を与えることができるものとして当社の
取締役に選任された。
92/225
Bクラス、42,000株
Bクラス、39,518株
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コンウェイ博士(76歳)は、1987年より当社
の取締役であるが、1985年から2008年には、
マサチューセッツ工科大学の「科学・技術
・社会プログラム」において客員研究員を
務めていた。コンウェイ博士は、歴史学教授
であり、1975年から1985年にはマサチュー
セッツ州ノーサンプトンのスミス・カレッ
ジの学長も務めた。コンウェイ博士は、1964
年から1975年までトロント大学において勤
務し、1973年から1975年まで、総務部のヴァ
イス・プレジデントを務めた。コンウェイ博
士は、ハーバード大学において歴史学の博士
号を取得し、北米およびオーストラリアの大
ジル・K・コンウェイ
学から多数の名誉博士号を授与されている。
また、従前、メリルリンチ・アンド・カンパ
ニー・インクおよびコルゲート・パーモリ
ブ・カンパニーの取締役を務め、現在はボス
トン・ミュージアム・プロジェクトおよび
ジョン・F・ケネディ・ライブラリー基金
の理事を務めている。コンウェイ博士は、そ
の高等教育、多文化問題および女性史におけ
る広範な経験により、当社の企業責任委員会
の委員長として同委員会を効率的に統治し、
また、当社に影響を与える社会、文化、教育に
関する問題について、重要な貢献を行うこと
ができるものとして当社の取締役に選任さ
れた。
グラフ氏(56歳)は、2002年に当社の取締役
に就任したが、1998年よりフェデックス・
コーポレーションのエグゼクティブ・ヴァ
イス・プレジデント兼最高財務責任者、およ
びフェデックス・コーポレーションの執行
委員会の委員を務めている。グラフ氏は、
1980年にフェデックス・コーポレーション
に入社し、1991年から1998年まで、同社の前
身であるフェデックス・エクスプレスにお
いてシニア・ヴァイス・プレジデント兼最
アラン・B・グラフ・ジュ 高財務責任者を務めた。従前、同氏は、キン
ボール・インターナショナル・インク、スト
ニア
レージ・ユーエスエーおよびアークライト
・ミューチュアル・インシュアランス・カ
ンパニーの取締役を務め、現在、ミッド・ア
メリカ・アパートメント・コミュニティー
ズ・インクの取締役を務めている。グラフ氏
は、その会計監査、財務管理および国際事業
における経験と能力により、当社の監査委員
会の委員長および金融専門家として同委員
会を効率的に統治できるものとして当社の
取締役に選任された。
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Bクラス、62,839株
Bクラス、58,000株
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ナイキ・インク(E23405)
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ジョン・C・レックライ
ター
ジョン・C・レックライター氏(56歳)は、
2009年6月18日に取締役に任命され、エリ・
リリー・アンド・カンパニー(「リ
リー」)の取締役会会長、代表取締役および
最高経営責任者を務めている。同氏は1979年
にプロセス解析・発展部門の上級有機化学
者としてリリーに入社し、英国と米国におい
て管理職の地位にある。1993年に医薬品開発
のヴァイス・プレジデント、1994年に規制部
門のヴァイス・プレジデント、1996年に開発
・規制部門のヴァイス・プレジデント、1998
年に医薬品のシニア・ヴァイス・プレジデ
ント、2001年に医薬品・法人開発のエグゼク
ティブ・ヴァイス・プレジデント、2004年に
製薬業務の幹部ヴァイス・プレジデントに
任命された。同氏は、2005年にリリーの代表
取締役兼最高執行責任者に任命され、同時に
取締役会のメンバーとなった。2008年4月に
代表取締役兼最高経営責任者に任命され、
2009年1月1日に会長となった。同氏は、
ハーバード大学にて有機化学の博士号を取
得しており、ビジネス・ラウンドテーブルお
よびビジネス・カウンセルのメンバーであ
る。同氏は、米国研究製薬工業協会、フェアバ
ンクス・インスティチュート、ユナイテッド
・ウェイ・オブ・セントラル・インディア
ナ、およびインディアナポリス・ダウンタウ
ン・インクの取締役会メンバーを務めてい
る。また、ザビエル大学(オハイオ州シンシ
ナティ)の評議員会のメンバーでもある。従
前、同氏は、グレート・レイクス・ケミカル
・コーポレーションの取締役を務めた。レッ
クライター氏は、その業務執行役員としての
経験、ならびに科学、マーケティング、経営お
よび国際事業に関する知識により、かかる戦
略的分野について当社に重要な貢献を行う
ことができるものとして当社の取締役に選
任された。
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Bクラス、5,500株
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フィリス・M・ワイズ
ワイズ博士(65歳)は、2009年11月19日に当
社の取締役に任命された。博士は、ワシント
ン大学の臨時学長であり、同大学において生
理学および生物物理学、生物学、ならびに産
科学および婦人科学の教授を務める。同博士
は、1976年にメリーランド大学薬学部の助教
授となり、1982年に准教授に任命された後、
1987年に教授に任命された。ワイズ博士は、
1993年にケンタッキー大学の生理学部の教
授および学部長に任命され、2002年にカリ
フォルニア大学デイビス校の生物科学部門
長 お よ び 神 経 生 物 学 の 特 別 教 授
(distinguished professor)に任命され
た。2005年、同博士は、 ワシントン大学の副
学長兼学事長に任命され、2007年には上級副
学長兼学事長に任命された。同博士は、ミシ
ガン大学の動物学の博士号を取得しており、
スワースモア・カレッジの名誉博士号を取
得しており、また医学研究所のメンバーに選
任されている。ワイズ博士は、その医療科学、
健康、高等教育および社会に関する問題につ
いての広範な知識により、当社の取締役会の
戦略的重要性の協議に有益な貢献を行うこ
とができるものとして、当社の取締役に選任
された。
(1) 2010年7月15日現在の所有株式数。
95/225
Bクラス
‐
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役員
以下は、本書提出日における役員についての経歴等の情報である。
氏名
略歴
フィリップ・H・ナイト
経歴等の情報については、取締役の項を参
照のこと。
経歴等の情報については、取締役の項を参
照のこと。
ヴァイス・プレジデント兼最高財務責任
者―ブレアー氏(52歳)は、1999年11月に
ナイキに入社した。ナイキに入社前、同氏
はペプシコ・インクにおいて、ペプシ・
コーラ・アジアの財務部長、ペプシコのピ
ドナルド・W・ブレアー ザハット部門の事業計画部長およびペプ
シ・ボトリング・グループ・インクの財
務担当上席部長を含む数々の財務管理に
関する役職を歴任した。ペプシコ入社前は
デロイト・ハスキンス・アンド・セルズ
において公認会計士を務めていた。
ナイキ・ブランド代表取締役―デンソン
氏(54歳)は、1979年からナイキに勤務し
ている。同氏は、社内において、1994年に米
国衣料販売部長、米国販売部門のヴァイス
・プレジデント、1997年に欧州販売部門の
ヴァイス・プレジデント、1998年にナイキ
チャールズ・デンソン
欧州部門のヴァイス・プレジデントおよ
び統括マネージャー、2000年にナイキ米国
部門のヴァイス・プレジデントおよび統
括マネージャー、そして2001年にナイキ・
ブランドの代表者に任命され、いくつもの
管理役職を歴任した。
国際営業代表取締役―デステファーノ氏
(53歳)は、1982年よりナイキに勤務して
おり、主として販売および地域管理の任務
を負っている。同氏は、1990年に国内販売
部門部長に任命され、1992年に国内販売担
ゲーリー・M・
当ヴァイス・プレジデント、1996年に国際
デステファーノ
販売部ヴァイス・プレジデント、1997年に
アジア太平洋のヴァイス・プレジデント
兼統括マネージャー、2001年に米国販売部
長、そして2006年に国際営業部長に任命さ
れた。
マーク・G・パーカー
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所有株式数(1)
Aクラス、
66,701,024株
Bクラス、
66,708,764株
Bクラス、1,124,257株
Bクラス、453,787株
Bクラス、957,046株
Bクラス、290,811株
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マーチャンダイジングおよびプロダクト
部門−ヴァイス・プレジデント―スプラ
ンク氏(46歳)は、1993年に当社に入社し
た。1994年に南北アメリカのファイナンス
・ディレクター兼統括マネージャーに、
1995年にナイキ・ヨーロッパのファイナ
ンス・ディレクターに、1998年にナイキ・
ヨーロッパ・フットウェア部門の地域統
括マネージャーに、2000年に南北アメリカ
エリック・D・スプラン
のヴァイス・プレジデント兼統括マネー
ク
ジャーに任命された。スプランク氏は、
2001年にグローバル・フットウェア部門
の運営部ヴァイス・プレジデントに、2009
年にはマーチャンダイジングおよびプロ
ダクト部門のヴァイス・プレジデントに
任命された。当社に入社する以前、同氏は、
1987年から1993年までプライスウォー
ターハウスにおいて公認会計士として勤
務していた。
(1) 2010年7月15日現在の所有株式数。
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Bクラス、328,906株
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取締役の報酬
2010年度の取締役の報酬
氏名
現金で取得された オプション
または支払われた による報奨
費用
(1)
(ドル)
(ドル)
年金価額および
非適格報酬
繰延利益の
変動(2)
(ドル)
その他の
報酬(3)
(ドル)
合計
(ドル)
ジョン・G・コーナーズ
75,000
91,120
̶
10,400
176,520
62,000
91,120
̶
15,109
168,229
71,000
91,120
̶
20,400
182,520
96,000
113,900
̶
20,400
230,300
81,500
91,120
̶
400
173,020
70,000
113,900
38,526
13,900
236,326
66,000
216,720
̶
400
283,120
68,000
91,120
̶
400
159,520
83,000
91,120
̶
20,400
194,520
44,000
91,120
̶
30,843
165,963
35,083
123,150
̶
240
158,473
ジル・K・コンウェイ
ティモシー・D・クック
ラルフ・D・デヌンツィオ
アラン・B・グラフ・ジュニア
ダグラス・G・ハウサー
ジョン•C・レックライター
ジョナサン・A・ロジャース
オリン・C・スミス
ジョン・R・トンプソン・
ジュニア
フィリス・M・ワイズ
(1)株式報酬に適用される会計指針に従い算定された、2010年度に取締役に付与される年間オプションの
付与日公正価値を示す。オプションの付与日公正価値は、ブラック・ショールズのオプション価格決定
モデルを用いて見積もられた。2009年9月21日、デヌンツィオ氏、ハウサー氏およびワイズ氏を除く上
記の各取締役は、1個当たりの行使価格が付与日におけるBクラス普通株式の終値と同額の58.59ドル
である、4,000株に対するオプションを付与された。2009年9月21日、デヌンツィオ氏およびハウサー氏
は、1個当たりの行使価格が58.59ドルである、5,000株に対するオプションを付与された。2009年6月
18日、レックライター氏は、1個当たりの行使価格が56.30ドルである、5,000株に対するオプションを
付与され、2009年11月19日、ワイズ氏は、1個当たりの行使価格が63.56ドルである、5,000株に対するオ
プションを付与された。適用される会計指針に基づくオプションの付与日公正価値の算定に用いられ
た前提は、2010年5月31日に終了する年度の当社のフォーム10-Kの年次報告書の連結財務書類に対す
る注記11において開示されている。2010年5月31日現在、各社外取締役は、下記のとおりのBクラス普
通株式数に対する未行使のオプションを保有している。コーナーズ氏が38,000株、コンウェイ氏が
36,000株、クック氏が30,000株、デヌンツィオ氏が61,000株、グラフ氏が44,000株、ハウサー氏が25,000
株、レックライター氏が9,000株、ロジャース氏が22,000株、スミス氏が46,000株、トンプソン氏が
28,000株およびワイズ氏が5,000株。
(2)1983年に採用された当社の過去の役員繰延報酬制度(「1983年DCP」)に基づき、2010年度中にハウ
サー氏の保有口座に入金された、市場価格を上回る所得を示す。1983年DCPに基づく繰延べは1990年に
中止されたが、1983年DCP口座の残高につき、継続的に所得が発生している。1983年DCPの条件に基づ
き、ハウサー氏は、ムーディーズの調整後の債権指数に4%を加えたものと等しい利益を受領し、2010
年度においては9.83%の平均金利が支払われた。
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(3)当社からコンウェイ氏およびトンプソン氏に対して支払われた、医療保険料および生命保険料それぞ
れ14,709ドルおよび10,443ドルを含む。また、ナイキ・マッチング・ギフト・プログラムの下に行わ
れた当社のマッチング慈善拠出金を含む。当該プログラムは、年間で総額20,000ドルまでの金額を適
格慈善団体に寄付する資格を各取締役に与え、当社がかかる金額を慈善事業へのマッチング拠出金と
して提供するプログラムである。2010年度において、当社は以下の金額を慈善事業に対する拠出金と
して適用させた。コーナーズ氏が10,000ドル、クック氏が20,000ドル、デヌンツィオ氏が20,000ドル、
ハウサー氏が13,500ドル、スミス氏が20,000ドルおよびトンプソン氏が20,000ドル。また、会計年度中
に取締役に対して提供したサンプル品およびテスト製品等に対する、当社の増分原価に基づき見積も
られた、ワイズ氏に対する240ドル、およびその他の全取締役に対する一人当たり400ドルの費用も含
まれる。
取締役の報酬および処理
2010年度に発効する当社の標準取締役報酬プログラムの下、各社外取締役は、1年当たり50,000ドルの
年間報酬を受領する。その内訳は、出席した取締役会の各会合につき報酬2,000ドル、出席した委員会の各
会合につき報酬1,000ドルである。ワイズ氏は、2010年度における7ヶ月間の勤務について29,167ドルの
報酬を受領した。加えて、年次株主総会の日付で、各社外取締役はBクラス普通株式4,000株の購入オプ
ションを受領する。かかるオプションの行使期間は10年間であり、その行使価格は付与日におけるBクラ
ス普通株式の終値と同額である。かかるオプションは、次回の年次株主総会の日付で完全に行使可能とな
る。コーナーズ氏、クック氏、グラフ氏、レックライター氏、ロジャース氏、スミス氏およびワイズ氏は、当
社の標準取締役報酬プログラムに参加している。デヌンツィオ氏およびハウサー氏も当社の標準取締役
報酬プログラムに参加しているが、2000年度にかかるプログラムが初めて導入された際の参加決定の対
価としてBクラス普通株式を、年間で4,000株ではなく5,000株購入するオプションを受領している。2010
年6月1日付けで、当社の標準取締役報酬プログラムが改正され、年間報酬が60,000ドルに増額され、オ
プションにより購入可能なBクラス普通株式が6,000株(デヌンツィオ氏およびハウサー氏については
7,000株)に拡大された。取締役会の方針に従い、レックライター氏およびワイズ氏は、取締役就任に伴
い、Bクラス普通株式5,000株を購入するオプションを受領した。当該オプションは、レックライター氏お
よびワイズ氏に対して、各氏の取締役就任日である2009年6月18日と2009年11月19日において、それぞれ
付与された。
トンプソン氏およびコンウェイ氏は、当社の標準取締役報酬プログラムに参加していない。2000年度に
おける不参加の選択に基づき、トンプソン氏およびコンウェイ氏は、年間報酬として32,000ドルを(当社
の標準プログラムに基づき支払われる、年間報酬50,000ドルに代わり)受領する。その内訳は、出席した
取締役会の各会合につき2,000ドル、出席した委員会の各会合につき1,000ドルである。かかる不参加の選
択に基づき、トンプソン氏およびコンウェイ氏は、当社に支払義務のある医療保険および500,000ドルの
生命保険を受領した。これに加え、トンプソン氏およびコンウェイ氏は、年次株主総会の日付でBクラス
普通株式4,000株の年間購入オプションを受領するが、かかるオプションの行使期間は、当社の標準プロ
グラムに基づき付与されるオプションの行使期間と同じである。2010年6月1日付けで、トンプソン氏お
よびコンウェイ氏に対する取締役報酬が変更され、年間報酬が42,000ドルに増額され、オプションにより
購入可能な当社のBクラス普通株式数が6,000株に拡大された。
執行委員会を除く取締役会の委員会の委員長を務めた社外取締役は、委員長を務めた委員会につき
10,000ドルの年間報酬を受領する。監査委員会の委員長は、年間報酬15,000ドルを受領する。当社はまた、
社外取締役が取締役会に出席する際に発生した旅費およびその他の費用を支払うか、またはこれを返金
する。
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フィリップ・H・ナイト氏は、取締役会会長を務め、当社の執行役員の一人であるが、特定執行役員では
ない。このため、ナイト氏は取締役としての役務に対し、追加の報酬は受領しない。
繰延報酬制度への取締役の参加
当社の繰延報酬制度の下、社外取締役は、報酬、委員会報酬および会合出席報酬等、当社が取締役に対し
て支払う報酬の最大100%を繰り延べることを事前に選択できる。かかる制度の詳細は、以下の「2010年
度非適格繰延報酬」に記載する。これに加え、2000年度には、コンウェイ氏、デヌンツィオ氏、ハウサー氏
およびトンプソン氏について、繰延報酬制度の下、各氏が従前の取締役退職制度の下に有していた将来に
おいて支払いを受ける権利を放棄する対価として、既にすべての権利が確定済みのナイキ株式を取得す
る権利が、各取締役の口座に記録された。かかる取締役の各口座に付与されたBクラス株式は、各氏が取
締役を退任する際にそれぞれに分配されるが、分配されるまでの間はかかる口座に四半期ごとの配当が
入金される。
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役員の報酬
要約報酬表
下表は、当社の最高経営責任者、最高財務責任者、および2010年5月31日時点で役員であり、2010年度に
ついて最も高額の報酬を受領しているその他3名の役員に支払われたか、または当該人物によって取得
された報酬を示す。かかる個人を、本書では「特定執行役員」と称するものとする。
氏名および主な役職
マーク・G・パーカー
年度
給与
(ドル)
オプション
による報奨
(2)
(ドル)
株式報奨
(1)
(ドル)
非株式
インセンティ
ブ制度による
報酬
(3)
(ドル)
その他
すべての
報酬
(4)
(ドル)
合計
(ドル)
2010
1,475,000
3,500,003
3,510,270
4,441,875
191,686
13,118,834
2009
1,463,462
2,250,012
2,309,796
900,000
190,125
7,113,395
2008
1,376,923
1,500,043
1,872,315
2,682,684
188,687
7,620,652
2010
810,000
1,500,046
1,170,090
1,263,000
93,939
4,837,075
2009
800,769
̶
855,480
450,000
82,095
2,188,344
2008
740,000
̶
693,450
1,031,662
101,162
2,566,274
2010
1,260,000
2,000,009
2,808,216
3,238,000
127,261
9,433,486
2009
1,250,769
1,500,047
1,882,056
750,000
188,104
5,570,976
2008
1,192,308
1,000,048
1,525,590
2,222,727
140,312
6,080,985
2010
1,000,000
1,500,046
1,170,090
1,491,000
87,612
5,248,748
2009
994,615
̶
855,480
450,000
94,401
2,394,496
2008
958,846
̶
693,450
1,311,351
117,865
3,081,512
2010
810,000
1,750,028
1,170,090
1,263,000
77,176
5,070,294
最高経営責任者兼代表取締役
ドナルド・W・ブレアー
ヴァイス・プレジデント兼
最高財務責任者
チャールズ・D・デンソン
ナイキ・ブランド代表取締役
ゲーリー・M・デステファーノ
国際営業代表取締役
エリック・D・スプランク
マーチャンダイジングおよびプロ
ダクト管理部ヴァイス・プレジデ
ント
(1)株式報酬に適用される会計指針に基づき算定された、当該年度に付与された制限付株式報酬の付与日公正価値を
示す。付与日現在の公正価値は、Bクラス普通株式の付与日における終値に基づいている。
(2)株式報酬に適用される会計指針に基づき算定された、当該年度に付与されたオプションの付与日公正価値を示
す。オプションの付与日公正価値は、ブラック・ショールズのオプション価格決定モデルを用いて見積もられた。
適用される会計指針に基づくオプションの付与日公正価値の算定を行う際の前提は、2010年5月31日に終了する
年度の当社のフォーム10-Kの年次報告書の連結財務書類に対する注記11において開示されている。
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(3)非株式インセンティブ制度の報酬の内訳は、以下のとおりである。
氏名
マーク・G・パーカー
会計年度
年間
インセンティブ
報酬
(ドル)
2010
2,986,875
1,455,000
4,441,875
2009
̶
900,000
900,000
2008
1,932,684
750,000
2,682,684
2010
972,000
291,000
1,263,000
2009
̶
450,000
450,000
2008
581,662
450,000
1,031,662
2010
2,268,000
970,000
3,238,000
2009
̶
750,000
750,000
2008
1,472,727
750,000
2,222,727
2010
1,200,000
291,000
1,491,000
2009
̶
450,000
450,000
2008
861,351
450,000
1,311,351
2010
972,000
291,000
1,263,000
2010
2,986,875
1,455,000
4,441,875
長期
インセンティブ
報酬
(ドル)
合計
(ドル)
ドナルド・W・ブレアー
チャールズ・D・デンソン
ゲーリー・M・デステファーノ
エリック・D・スプランク
年間インセンティブ報酬の欄には、エグゼクティブ・パフォーマンス・シェア制度の下に、当該会計年度における
業績に対して支払われる金額が示される。長期インセンティブ報酬の欄には、長期インセンティブ制度に基づく当該
会計年度に終了する3会計年度の間に支払われる金額が示される。
(4)各特定執行役員について、当該数値は、2010年度の401(k)貯蓄および利益分配プランに基づき当社が支払う利益
配分拠出金11,184ドル、ならびに401(k)貯蓄および利益分配プランに基づき当社が支払うマッチング拠出金
12,250ドルを含む。また、2010年度の繰延報酬制度に基づき支払われる以下の利益分配拠出金を含む。パーカー氏
に56,146ドル、ブレアー氏に25,791ドル、デンソン氏に46,332ドル、デステファーノ氏に34,464ドル、およびスプ
ランク氏に25,791ドル。また、制限付株式に対する以下の配当金額も含まれる。パーカー氏に93,774ドル、ブレ
アー氏に24,714ドル、デンソン氏に57,495ドル、デステファーノ氏に24,714ドル、およびスプランク氏に27,951ド
ル。パーカー氏に対する金額には、アニバーサリー・サービス報奨18,332ドルが含まれる。ブレアー氏の金額に
は、当社による、ナイキ・マッチング・ギフト・プログラムに基づくチャリティーに対するマッチング拠出金
20,000ドルが含まれる。当該プログラムにおいて、従業員は適格慈善団体への寄付を行うことができ、当社は同額
のマッチング拠出金を支払う。
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2010年度における制度ベースの報奨の付与
下表は、2010年度に特定執行役員に対して付与された、長期インセンティブ賞与、年間インセンティブ賞
与、制限付株式報奨および新株予約権についての情報である。
氏名
マーク・G・パーカー
ドナルド・W・ブレアー
チャールズ・D・デンソン
ゲーリー・M・デステファーノ
エリック・D・スプランク
付与日
2009年8月26日
2009年8月26日
2009年7月17日
2009年7月17日
2009年8月26日
2009年8月26日
2009年7月17日
2009年7月17日
2009年8月26日
2009年8月26日
2009年7月17日
2009年7月17日
2009年8月26日
2009年8月26日
2009年7月17日
2009年7月17日
2009年8月26日
2009年8月26日
2009年7月17日
2009年7月17日
非株式インセンティブ報奨制度による将来の支払いの概算
基準値
目標
最高額
(ドル)
995,625 (1)
1,000,000 (2)
(ドル)
1,991,250 (1)
2,000,000 (2)
その他の
すべての
株式報酬:
株式数
(3)
その他
すべての
オプション
による
報奨:
株式数
基礎となる
オプション
(4)
(ドル)
2,986,875 (1)
4,000,000 (2)
オプション
報奨の
行使価格
または
基準価格
(ドル/株)
66,743
324,000 (1)
250,000 (2)
648,000 (1)
500,000 (2)
1,512,000 (1)
1,500,000 (2)
52.44
3,500,003
3,510,270
50,000
52.44
1,500,046
1,170,090
120,000
52.44
2,000,009
2,808,216
50,000
52.44
1,500,046
1,170,090
50,000
52.44
1,750,028
1,170,090
972,000 (1)
1,000,000 (2)
2,268,000 (1)
3,000,000 (2)
38,139
400,000 (1)
250,000 (2)
800,000 (1)
500,000 (2)
1,200,000 (1)
1,000,000 (2)
28,605
324,000 (1)
250,000 (2)
648,000 (1)
500,000 (2)
(ドル)
150,000
28,605
756,000 (1)
750,000 (2)
株式報奨および
オプション
による報奨の
付与日公正価値
(5)
972,000 (1)
1,000,000 (2)
33,372
(1)当社のエグゼクティブ・パフォーマンス・シェア制度の下に2010年度中の業績に対して支払われる見込みであ
る賞与額を示す。かかる制度の下、報酬委員会は、下記の役員の2010年度の基本給の割合に基づく2010年度の報奨
の目標額を承認した。パーカー氏が135%、ブレアー氏が80%、デンソン氏が120%、デステファーノ氏が80%、スプ
ランク氏が80%。委員会はまた、2010年度の当社の法人所得税引前利益に基づく業績目標(「PTI」)を設定した
が(買収、子会社の売却および会計方針変更の影響を除く。)、これは目標報奨の50%から150%の支払いに相当
する。目標報奨の支払いに必要な2010年度のPTIは、2,168百万ドルであった。150%の最高額の支払いに必要な
2010年度のPTIは、2,341百万ドルであった。50%の基準値の支払いに必要な2010年度のPTIは、1,994百万ドルで
あった。参加者は、業績目標が達成されたパーセンテージの割合で支払いを受けるが、かかる支払いは、当社また
は個人の業績に基づき報奨を減額または削除するという委員会の裁量に従って行われる。2009年度に発生し、
2010年度に支払われた報奨の実際の支払額は、要約報酬表の「非株式インセンティブ制度」の欄の脚注3に示す
とおりであった。
(2)当社の長期インセンティブ制度の下に、2010年度から2012年度までの3年間に支払い義務の発生する可能性のあ
る長期インセンティブ報奨の金額を示す。かかる制度の下、報酬委員会は、業績期間の目標報奨を承認し、また業
績期間の累積的収益および希薄化後1株当たり利益(「EPS」)に基づく、一連の業績目標(目標報奨が承認さ
れた時点での当社の営業計画に反映されていない、買収、子会社の買収および会計制度変更による影響を除く。)
を設定したが、これは目標報奨の50%から200%の報奨の支払に相当する。参加者は、2つの業績目標が達成され
た、平均のパーセンテージの割合で支払いを受けるが、かかる支払いは当社または個人の業績に基づく報奨を減
額または削除するという委員会の裁量に従って行われる。業績期間中の累積収益に関し、目標額の支払いには
58,105百万ドル、50%の基準値の支払いには56,385百万ドル、200%の最高額の支払いには61,049百万ドルの収益
が必要となる。業績期間中の累積EPSに関し、目標額の支払いには11.03ドル、50%の基準値の支払には10.23ドル、
200%の最高額の支払には12.77ドルのEPSが必要となる。報奨に関する条件の下、2012年8月に終了する最初の支
払期間に、当社は、各参加者に対し報奨の支払いを行う。ただし、これは参加者が業績期間の最終日に当社に雇用
されている場合に限る。
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(3)この欄に示される金額はすべて、1990年従業員持株奨励制度の下に付与された制限付株式を示す。制限付株式は、
通常、付与日から1年ごとに3回、3等分して権利が確定する。権利確定は、特定の状況下では加速される。配当
は、その他の発行済のすべてのBクラス普通株式と同じレートで制限付株式に対して支払われる。
(4)この欄に示される金額はすべて、1990年従業員持株奨励制度の下に付与されたオプションを表す。オプションと
して付与された株式は、通常、付与日から1年ごとに4回、4等分され行使可能となる。オプションは、特定執行役
員の退職等の特定の状況下において完全に行使可能となる。オプションの行使期間はそれぞれ最大10年間である
が、オプションを付与された人物が退職する際には期限前に終了する。
(5)制限付株式報奨に関しては、付与された制限付株式の、付与日のBクラス普通株式の終値に基づく価額を表す。オ
プション報奨に関しては、ブラック・ショールズ・オプション価格決定モデルを用いて算定した1株当たり
23.40ドルの価額に基づき付与されたオプションの付与日公正価値を表す。これらは、株式報酬に適用される会計
指針の下に用いられた株式報奨の価額と同じである。オプションの価額の算定に用いられた前提は、2010年5月
31日に終了する年度の当社のフォーム10-Kの年次報告書の連結財務書類に対する注記11において開示されてい
る。
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2010年5月31日の株式報奨残高
下表は、2010年5月31日時点で特定執行役員が保有していた、新株予約権の残高および権利未確定の制
限付株式について表す。
氏名
オプションによる報奨
未行使
未行使オプション
オプション
を行使して
を行使して
取得できる
取得できる
有価証券の数
オプション行
有価証券の
使価格(ド
(行使不可能)
(1)
ル)
数(行使可能) マーク・G・パーカー
140,000
̶
26.1200
2013年7月18日
140,000
̶
36.6050
2014年7月16日
140,000
̶
43.7950
2015年7月15日
250,000
̶
42.1350
2016年2月16日
67,500
67,500 (3)
58.5200
2017年7月20日
33,750
101,250 (4)
58.2000
2018年7月18日
̶
150,000 (5)
52.4400
2019年7月17日
ドナルド・W・ブレアー
15,000
̶
21.1800
2011年7月12日
66,000
̶
24.4900
2012年7月22日
66,000
̶
26.1200
2013年7月18日
66,000
̶
36.6050
2014年7月16日
66,000
̶
43.7950
2015年7月15日
49,500
16,500 (2)
39.3800
2016年7月14日
25,000
25,000 (3)
58.5200
2017年7月20日
12,500
37,500 (4)
58.2000
2018年7月18日
̶
50,000 (5)
52.4400
2019年7月17日
チャールズ・D・デンソン
40,000
̶
21.1800
2011年7月12日
105,000
̶
24.4900
2012年7月22日
140,000
̶
26.1200
2013年7月18日
140,000
̶
36.6050
2014年7月16日
140,000
̶
43.7950
2015年7月15日
200,000
̶
42.1350
2016年2月16日
55,000
55,000 (3)
58.5200
2017年7月20日
27,500
82,500 (4)
58.2000
2018年7月18日
̶
120,000 (5)
52.4400
2019年7月17日
ゲーリー・M・デステファーノ 22,000
̶
36.6050
2014年7月16日
オプション
満期日
100,000
̶
43.7950
2015年7月15日
50,000
25,000 (2)
39.3800
2016年7月14日
25,000
25,000 (3)
58.5200
2017年7月20日
12,500
37,500 (4)
58.2000
2018年7月18日
̶
50,000 (5)
52.4400
2019年7月17日
エリック・D・スプランク
66,000
̶
26.1200
2013年7月18日
66,000
̶
36.6050
2014年7月16日
66,000
̶
43.7950
2015年7月15日
49,500
16,500 (2)
39.3800
2016年7月14日
16,500
16,500 (3)
58.5200
2017年7月20日
12,500
37,500 (4)
58.2000
2018年7月18日
̶
50,000 (5)
52.4400
2019年7月17日
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株式報奨
権利
未確定
株式数 権利未確定株式
の市場価格
(ドル)
101,060 (6)
7,314,723
28,605 (7)
2,070,430
61,017 (8)
4,416,410
28,605 (7)
2,070,430
33,372 (9)
2,415,465
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(1)新株予約権証券としてのオプション株式は、通常、付与日から1年ごとに4回、4等分され行使可能となる。
(2)2010年7月14日に、かかる株式の権利の100%が確定した。
(3)2010年7月20日に、かかる株式の権利の50%が確定し、2012年7月20日に残る50%の権利が確定する予定である。
(4)2010年7月18日に、かかる株式の33.3%の権利が確定し、2011年7月18日に33.3%、2012年7月20日に33.3%の権
利が確定する予定である。
(5)2010年7月17日に、かかる株式の25%の権利が確定し、2011年7月17日に25%、2012年7月17日に25%、2013年7
月17日に25%の権利が確定する予定である。
(6)2010年7月17日に、かかる株式の22,248株の権利が確定し、2011年7月17日に22,248株、2012年7月17日に22,247
株の権利が確定する予定である。2010年7月18日に、かかる株式のうち12,887株の権利が確定しており、2011年7
月18日に12,886株の権利が確定する予定である。かかる株式のうち8,544株の権利が2010年7月20日に確定した。
(7)2010年7月17日に、かかる株式のうち9,535株の権利が確定し、2011年7月17日に9,535株、2012年7月17日に
9,535株の権利が確定する予定である。
(8)2010年7月17日に、かかる株式のうち12,713株の権利が確定し、2011年7月17日に12,713株、2012年7月17日に
12,713株の権利が確定する予定である。これらの株式のうち8,591株について2010年7月18日に権利が確定し、
8,591株については2011年7月18日に権利が確定する予定である。2010年7月20日に、かかる株式のうち5,696株
の権利が確定した。
(9)2010年7月17日に、かかる株式のうち11,124株の権利が確定し、2011年7月17日に11,124株、2012年7月17日に
11,124株の権利が確定する予定である。
オプションの権利行使および2010年度中に権利が確定した株式
下表は、2010年度中の特定執行役員に対する総額ベースでの新株予約権の権利行使および制限付株式の
権利確定について示す。
氏名
マーク・G・パーカー
ドナルド・W・ブレアー
オプション報奨
行使による取得
行使による実現
株式数
価値(ドル)
株式報奨
権利確定による取得
権利確定による実
株式数
現価値(ドル)
17,000
30,000
7,295,953
1,644,641
21,431
8,464
1,123,842
436,235
チャールズ・D・デンソン
̶
̶
14,288
749,263
ゲーリー・M・デステファーノ
̶
̶
8,464
436,235
32,000
1,570,800
6,348
327,176
エリック・D・スプランク
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株式報酬制度
下表は、株主の承認済みの株式報酬制度および2010年5月31日現在で株主の承認を得ていない株式報酬
制度の詳細である。
制度の種類
株主の承認済みの株式報酬制度(1)
(a)
発行済オプション、新株
引受権および権利の行使
に際し発行される
有価証券数
(b)
発行済オプショ
ン、新株引受権お
よび権利の加重平
均行使価格
(ドル)
(c)
有価証券数
株式報酬制度に基づく
将来の発行可能数
((a)欄に記載の有価
証券を除く。)
35,944,946
46.60
16,279,324
̶
̶
1,221,787
35,944,946
46.60
17,501,111
株主の承認を得ていない株式報酬制度(2)
合計
(1)1990年従業員持株奨励制度に基づく35,944,946個の未行使のオプションを含む。また、1990年従業員持株奨励制
度の下に将来発行可能な11,537,134株、また従業員株式購入制度の下に将来発行可能な4,742,190株を含む。2010
年7月16日、報酬委員会は、合計6,197,154株のBクラス株式についてオプションを付与し、合計193,835株のBク
ラス株式について制限付き株式報奨を付与した。これらの付与は、1990年従業員持株奨励制度に基づいて行われ、
当該制度に基づき将来において付与される株式が減少した。2010年度末以降の追加の付与、オプションの行使、解
除、制限付き株式報奨の権利確定時に税金として徴収される株式、および制限付き株式の追加の権利確定を考慮
後の2010年7月26日現在の1990年従業員持株奨励制度の概要は以下のとおりである。
-未行使のオプションの行使によって発行されるBクラス株式は、41,430,775株である。当該株式の加重平均行使
価格は49.97ドルであり、加重平均残存期間は6.84年である。
-1990年従業員持株奨励制度に基づき付与された制限付き株式の発行済みかつ権利未確定の株式数は、556,436株
である。
-1990年従業員持株奨励制度に基づき、将来において付与可能な株式数は、5,270,537株である。
株主により、当該制度に基づく授権株式を31,000,000株増加させることが承認された場合、将来において当該制
度に基づき付与可能な株式数は、2010年7月26日現在で36,270,537株となる。
(2)外国子会社従業員株式購入制度の下に将来発行可能な1,221,787株を含む。かかる制度の下では、当社の特定の米
国外の子会社の従業員に対し、株主承認済みの従業員株式購入制度の下に米国の従業員に対して提供される場合
と実質的に同等の条件で、株式の提供および売却が行われる。
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2010年度の非適格繰延報酬
氏名
マーク・G・パーカー
ドナルド・W・ブレアー
チャールズ・D・デンソン
ゲーリー・M・デステ
ファーノ
エリック・D・スプランク
制度名
2010年度の執
行役員拠出金
(ドル)
(1)
2010年度の
ナイキ拠出
金(ドル)
(1)
2010年度の
所得総額
(ドル)
2010年度の
引出/分配
総額
(ドル)
2010年
5月31日
現在の
総残高
(ドル)(1)
繰延報酬
制度
532,500
115,711
9,423
̶
3,868,313
繰延報酬
制度
̶
42,117
489,680
652,056
2,338,345
繰延報酬
制度
922,523
91,128
269,871
̶
14,502,163
繰延報酬
制度
̶
59,423
25,912
̶
1,335,927
繰延報酬
制度
225,000
41,589
351,536
̶
2,306,667
(1)役員報酬の欄に記載の額はすべて、要約報酬表に記載の額に含まれている。ナイキの拠出金の欄に記載の額はす
べて、2009年度の業績に基づき2010年度の初頭に行われた利益分配の拠出金を表す。かかる額は、2009年度の要約
報酬表のその他のすべての報酬の欄にも含まれる。総残高の欄に記載の額のうち、下記の額は、当社の本年度また
は前年度のプロクシー・ステートメントの要約報酬表に記載されている。パーカー氏が3,358,029ドル、ブレアー
氏が1,917,232ドル、デンソン氏が14,426,178ドル、デステファーノ氏が723,670ドル、およびスプランク氏が
266,589ドル。
非適格繰延報酬制度
特定執行役員は、繰延報酬制度(「DCP」)に参加する資格を有する。DCPの参加者は、年間基本給、賞与
および長期インセンティブの支払いを最大100%まで繰り延べることを事前に選択できる。
当社は毎年、確定拠出年金制度に対する利益分配拠出金として従業員に利益を分配する。拠出金は、有資
格従業員の年間の給与および賞与の総額の割合に基づき割り当てられる。米国内歳入法の制限の最大の
範囲内で、かかる拠出金は、当社の401(k)貯蓄および利益分配プランに基づき従業員の保有口座に入金さ
れる。税法上の制限(2010年度では245,000ドル)を上回る、給与および賞与に基づく拠出金は、DCPに基
づくナイキ拠出金として拠出される。
DCPの下に繰り延べられる金額は、DCPの下に参加者の保有口座に入金される。各参加者は、DCPの下に利
用可能な投資ファンドのいずれかの組み合わせで保有口座に割り当てることができる。参加者の保有口
座は、参加者の選択したファンドの投資成果を反映して調整される。参加者は、日毎に割当保有口座の割
合を変更することができる。DCPの下に利用可能なファンドは、様々な投資目標を有する11のミューチュ
アル・ファンドである。2010年度における投資ファンドの年間リターンの範囲は、0.3%から58.05%まで
であった。参加者の保有口座に入金された金額は、当社が参加者の投資選択に関連する投資リスクを負わ
ないことを確実なものとするため、参加者の選択した投資オプションに適合する実際の投資に当社によ
り投資される。
投資リターンを含む、参加者の保有口座の選択的繰延分については、随時その全額の権利が確定される。
投資リターンを含む、参加者の保有口座のナイキ拠出金額分は、参加者が当社に雇用されてから5年後以
降にそのすべての権利が確定される。特定執行役員はいずれも、ナイキ拠出金を全額受領している。
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有価証券報告書
報酬の繰延を選択する際に、参加者は、選択により繰り延べられた報酬の分配(投資成果に基づき調整
された額)に関して選択を行う。参加者は、雇用または役務提供期間中、所定の年初めに、一括で分配が行
われることを選択することができる(ただし、かかる分配の選択が提示された年から4年目以降とす
る。)。あるいは、参加者は その雇用終了または役務終了後に一括払いで、またはそれから5年、10年もし
くは15年間1年ごとの分割払いで分配が行われることを選択することができる。参加者が分配方法の選
択を変更する権利は制限されている。特定の状況下では、参加者は経済困窮時の引き出しを行うことがで
きる。一定の制限の下、参加者はいつでも、2004年12月31日に確定した金額(およびその後に発生したか
かる額に対する投資リターン)をその保有口座から引き出す請求を行うことができる。かかる請求が承
認された場合は、参加者は請求額の90%を引き出すことが可能となり、残りの10%は恒久的に失効する。
5【コーポレート・ガバナンスの状況等】
(1)【コーポレート・ガバナンスの状況】
取締役会
取締役会は、10名の独立取締役、1名の非独立社外取締役、取締役会会長フィリップ・H・ナイト氏、お
よび代表取締役兼最高経営責任者であるマーク・G・パーカー氏から成る。前年度中、取締役会は6回開
催された。各取締役は、取締役会および自身が所属する委員会の合計会議数の少なくとも75%に出席し
た。当社は、全取締役が各定時株主総会へ出席することを奨励しており、2009年度の年次株主総会には、当
該総会の時点で在任中の全取締役が出席した。
取締役会委員会
取締役会は現在、執行委員会、監査委員会、指名およびコーポレート・ガバナンス委員会、財務委員会、企
業責任委員会ならびに報酬委員会を有しており、随時、他の委員会を指名することができる。各委員会は
書面による憲章を有している。当該憲章および当社のコーポレート・ガバナンス・ガイドラインは、当社
のインターネット・ウェブサイト(www.nikebiz.com/investors)上で入手可能であり、(郵便番号)
97005-6453オレゴン州ビーバートン、ワン・バウワーマン・ドライブ、ナイキ・インベスター・リレー
ションズ宛てに請求書を提出した株主に対し、印刷文書として提供される。
執行委員会は、適用法により取締役会全体の参加が義務付けられていないすべての法人活動について取
締役会を代表して行為する権限を有する。事実上、執行委員会は、緊急問題または日程調整により取締役
会全体を招集することが困難であるかまたはその実行が不可能な場合にのみ取締会役全体を代表して行
為する。執行委員会により行われたすべての行為は次回の取締役会において報告されなければならない。
執行委員会は、2010年5月31日に終了した年度中、正式な会議は開催しなかったが、書面による承認決議
に基づき、その時々に行為した。
監査委員会は、独立公認会計士の雇用および解雇に責任を負い、独立公認会計士により提供されるサー
ビスの審査および承認を行い、独立公認会計士との共同で当社の連結財務諸表の年間審査の範囲および
結果ならびに独立公認会計士による助言の審査を行う。監査委員会はさらに、会計帳簿の管理、内部監査、
経理、開示および財務制御、ならびに当社の財務報告および事業慣行に関する方針の適性および実施に関
する手続きの審査も行う。
取締役会は、監査委員会の各委員がニューヨーク証券取引所の規則に基づくすべての独立性および金融
知識に関する要件を満たしているものと考えている。取締役会はまた、グラフ氏が証券取引委員会により
採択された規制において定義される「監査委員会の金融専門家」であると判断した。
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指名およびコーポレート・ガバナンス委員会は、取締役に適格な人材を特定し、取締役候補を毎年の株
主総会において推薦する。また、同委員会は、コーポレート・ガバナンス・ガイドラインおよびビジネス
行動ならびに倫理規程を策定し、これを提言する。指名およびコーポレート・ガバナンス委員会は、取締
役会および委員会の年次自己評価を監督し、取締役会に対し、委員会の構成および委員に関する提言を行
う。当社の方針文書では、指名およびコーポレート・ガバナンス委員会が、レギュレーションS-K 項目404
(a)に基づき開示を要求される関係者との取引または取引案を検討し、当該取引の承認または認可につ
き決定を行うことが規定されている。当該取引に対する承認または認可は、指名およびコーポレート・ガ
バナンス委員会が、当該取引が当社にとって公平であるか、またはかかる承認もしくは認可が当社の利害
と合致しているものと判断した場合にのみ行われる。取締役会は、指名およびコーポレート・ガバナンス
委員会の各委員がニューヨーク証券取引所の規則に基づくすべての独立性要件を満たしているものと判
断した。
財務委員会は、当社の長期的な資金調達の選択肢および必要性、当社が直面する長期的な税金および為
替の問題ならびに多額の資本支出および重要な買収または負の投資に関する経営助言の検討を行う。
企業責任委員会は、労働および環境に関する慣行、地域社会との関係、慈善および基金活動、多様性およ
び機会均等性ならびに環境および持続可能性に関するイニシアチブに関係する重要な活動および方針を
審査し、取締役会に助言を行う。
報酬委員会は、最高経営責任者およびその他の特定執行役員の業績評価を監督し、その報酬を独立取締
役に提言し、当該取締役の承認を求める。報酬委員会はまた、1990年従業員持株奨励制度の下での新株予
約権および制限付株式報奨の付与、ならびにナイキ・インク経営業績分配制度およびナイキ・インク長
期インセンティブ制度の下での目標および報奨の決定を行う。報酬委員会は、取締役会に対し、その他の
経営陣インセンティブ報酬および利益分配拠出金に関する提言も行う。取締役会は、報酬委員会の各委員
がニューヨーク証券取引所の規則に基づくすべての独立性要件を満たしているものと判断した。
下表は、2010年5月31日現在の各取締役会委員会の構成と2010年度に開催された会議に関する情報を示
している。
取締役の氏名
ジョン・G・コーナーズ
ジル・K・コンウェイ
ティモシー・D・クック
ラルフ・D・デヌンツィオ アラン・B・グラフ・
ジュニア
ダグラス・G・ハウサー
フィリップ・H・ナイト
ジョン・C・レックライター マーク・G・パーカー
ジョナサン・A・ロジャース オリン・C・スミス
ジョン・R・トンプソン・
ジュニア
フィリス・M・ワイズ
2010年度中の会議数
監査
●
報酬
●
委員長
指名および
コーポレート・
ガバナンス
企業責任
●
●
委員長
委員長
●
●
財務
●
執行
●
委員長
●
●
●
●
●
委員長
●
●
委員長
●
●
13
7
4
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5
5
0
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取締役の独立性
ニューヨーク証券取引所の規則に基づき、取締役が「独立」しているとみなされるためには、当該取締
役が当社との間でその独立性を損なうような重大な関係を有していないことを取締役会が確認しなけれ
ばならない。取締役会は、以下の基準に満たない商業的または慈善的関係は取締役の独立性を侵害するよ
うな重要な関係とみなされないことを確認した:(ⅰ)ナイキの取締役またはその近親者がナイキと取引
関係にある他会社の執行役員であり、ナイキに対するまたはナイキからの年間売上高もしくは年間購入
高が当該会社の年間収益の1%未満である場合、および(ⅱ)ナイキの取締役またはその近親者が慈善団
体の役員、取締役または理事であり、ナイキによる当該団体への寄付金が当該団体の寄付金の年間受領総
額の1%未満である場合。かかる明確な基準を適用した結果、取締役会は、ナイト氏、パーカー氏およびト
ンプソン氏を除き、すべての取締役が当社との間で重要な関係を有しておらず、独立していると判断し
た。ナイト氏およびパーカー氏は当社の執行役員である。トンプソン氏は、当社がジョージタウン大学の
バスケットボールチームのヘッドコーチである同氏の息子との間で、当社にエンドースメントおよびコ
ンサルティング・サービスを提供する契約を締結しているため、ニューヨーク証券取引所の規則に基づ
く独立要件を満たしていない。当該契約に基づき、当社はトンプソン氏の息子に対し、2008年度における
サービス、商品および移動に関する費用として141,241ドルを支払った。
取締役の指名
指名およびコーポレート・ガバナンス委員会は、同委員会または取締役会からの推薦、当社の経営陣か
らの提案および株主の推薦を含むあらゆる方法により、潜在的な取締役候補者を特定する。同委員会は、
その裁量により、当該候補者を特定する目的で取締役斡旋会社を雇用することもできる。ワイズ氏は、取
締役斡旋会社により特定され、同氏の資格および経歴については、同取締役斡旋会社から提供を受けた。
株主は、(郵便番号)97005-6453オレゴン州ビーバートン、ワン・バウワーマン・ドライブ、ナイキ・イ
ンク、秘書役ジョン・F・コーバーン3世気付、指名およびコーポレート・ガバナンス委員会宛てで推薦
書を提出することにより、同委員会の検討に付す取締役候補者を推薦することができる。当該推薦書には
候補者の氏名、年齢、資格(主たる職業および職歴を含む。)を記載し、当社の委任状においてノミニーと
して氏名を記載されること、および選出された場合に取締役を務めることに対する候補者自身の同意書
を併せて同封しなければならない。
取締役会は、独立したノミニーの選定について適格基準を採択しており、当該基準は当社のインター
ネット・ウェブサイト(www.nikebiz.com/investors)に掲載されている。これらの基準および当社の
コーポレート・ガバナンス・ガイドラインに規定されているとおり、取締役のノミニーはとりわけ優れ
た実務経験またはその他非ビジネス関係の功績、学歴、他の取締役会構成員の知識を補完し、かつこれら
と平衡する国際ビジネス、金融、マーケティング、科学技術、法律またはその他の分野における十分な知
識、すべての株主の利益を代表する意志、主体性、品位、倫理観、判断力、多様性および取締役会の責任の遂
行に十分な時間を充てることができることなどに基づいて選定される。
指名およびコーポレート・ガバナンス委員会は、年齢、性別、人種、国籍、性的指向または宗教を問わず、
適格な取締役候補を特定する。取締役会は、取締役会のメンバーの多様性について正式な方針を有してい
ないが、指名およびコーポレート・ガバナンス委員会は、取締役候補者の選定および在任中の取締役の再
指名を行うに当たり、多様性を検討・協議する。当該委員会は、とりわけ性別、民族性、見解の相違、地理的
な位置、能力、学歴、職業・業界における経験といった多様性について、幅広い検討を行う。取締役会は、見
解の多様性とバランスがより慎重な協議につながるものと考えている。
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在任中の取締役の再指名の検討について、指名およびコーポレート・ガバナンス委員会は出席会議数、
参加の度合いおよび業績の質を含む当該取締役の在任中における当社に対する総合的な貢献ならびに当
該取締役が取締役会に貢献する特殊技能または多様性を検討する。潜在的な新任取締役候補者は、株主に
より推薦されたかまたはその他の方法により特定されたかにかかわらず、最初に指名およびコーポレー
ト・ガバナンス委員会委員長により審査され、同委員長は当該候補者の経歴および資格について追加的
情報を求めることができ、また当該候補者が委員会全体によるさらなる審査を要する程の資格を有しな
い旨の決定を行うことができる。最初の審査を通過した新任取締役候補者については、指名およびコーポ
レート・ガバナンス委員会が開催され、当該各候補者の資格および取締役会への潜在的貢献を審議およ
び検討し、多数決により、取締役会に対して当該候補者を推薦するか否かを決定する。候補者が年次総会
間に生じた欠員を補充するために任命されるか、または年次総会において提案されるノミニー名簿に含
まれるか否かの最終決定は、取締役会が行う。
1993年度より後に初めて選出された取締役は、72歳で退職しなければならない。
株主による取締役とのコミュニケーション
取締役会、非経営陣の取締役またはその他の独立取締役に直接連絡を取ることを希望する株主または利
害関係者は、対象となる受取人を宛名として、(郵便番号)97005-6453オレゴン州ビーバートン、ワン・
バウワーマン・ドライブ、ナイキ・インク、秘書役ジョン・F・コーバーン3世気付で書面を送付するこ
とにより、これを行うことができる。このような通信はすべて審査され、必要に応じてまとめられ、指定さ
れた受取人に適時転送される。
取締役会の指導体制
当社のガバナンス文書により、取締役会が当社の適切な指導体制を柔軟に選択することが可能となって
いる。指導体制を決定するに当たり、取締役会は、事業上の具体的なニーズ、取締役会の責務の履行および
当社の株主の最善の利益を含む多数の要素を考慮する。2004年、取締役会は、取締役会会長の地位を代表
取締役兼最高経営責任者(「CEO」)の地位から分離することを選択した。ただし、当該決定は、取締役会
の永続的な方針ではない。取締役会会長であるナイト氏は、取締役会の会議および株主総会の議長を務
め、すべての取締役会委員会において職権上の委員を務める。CEOであるパーカー氏は、取締役会および取
締役会委員会による管理・監督に従い、当社の事業および業務の監督、管理および統制を行い、すべての
取締役会委員会において職権上の委員を務める。
取締役会は、取締役会の指導を当社の日々の指導に係る義務から分離している当社の指導体制が、当社
にとって適切であると考えている。当該体制により、とりわけパーカー氏がすべての時間と注意を事業に
対して集中させることが可能となっている。事業の監督は、当社が成長するにつれて、その重要度を増し
ている。さらに、当該体制により、ナイト氏が取締役会において検討される多岐にわたる戦略上の課題に
対して注意を向けることも可能となっている。また、当社における経験と普通株式の所有により、ナイト
氏は取締役会会長に適任であり、取締役会と株主の利害の一致が促進されている。
取締役会委員会の委員長は、取締役会の指導体制において積極的な役割を果たす。指名およびコーポ
レート・ガバナンス委員会と取締役会は、取締役会委員会の重要な職務を主導する上で強力な指導力を
発揮する、独立した委員長の選任に務めている。委員会の委員長は、上級経営陣と共同で、委員会において
当社にとって重要な戦略的リスクおよびチャンスに関する議論が行われるよう取り計らう。
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指名およびコーポレート・ガバナンス委員会は、取締役会会長とCEOの地位の分離および各取締役会委
員会の経験豊富な委員長の強力な指導力に鑑み、現時点において主席取締役により取締役会の効率性が
改善されることはないものと判断している。非業務執行取締役による幹部会議(ナイト氏およびパー
カー氏を除くすべての取締役から構成される。)を開催するに当たり、議長を務める取締役が任命され
る。幹部会議の議長を務める取締役は、執行委員会を除く各種取締役会委員会の委員長らの間で交代制に
より担当される。幹部会議の現議長はコンウェイ氏である。幹部会議は定期的に設定され、毎年最低一回
は開催される。これらのすべての事由に鑑みて、取締役会は、かかる指導体制が最適であり、また、長年に
わたり首尾よく機能しているものと考えている。
リスク監視における取締役会の役割
当社の経営陣が当社の直面する様々なリスクの日々の管理につき責任を負っている一方、取締役会は、
重大な事業上のリスクの管理の監視において重要な役割を果たしている。取締役会が単独でリスクを検
討することはない。リスクの検討は、事実上すべての事業上の決断を行うに当たり、当社の事業戦略の一
環として行われる。取締役会は、すべてのリスクを排除することは不可能であり、また、賢明ではないと考
えている。明確かつ適切なリスク負担は、当社が世界規模で競争力を強化し、その戦略目標を達成する上
で不可欠である。
取締役会は、取締役会全体として、また、リスク監視において重要な役割を果たす委員会を通じて、リス
ク監視機能を実行している。監査委員会が経営陣によるリスク管理方針の監視に責任を負う一方、特定分
野のリスクの監視を行う責任については、取締役会委員会憲章に定める責任の分野に従って、各委員会に
割り当てられる。その詳細は、以下のとおりである。
-監査委員会は、当社の財務書類、財務報告手続き、会計および法的事項に関するリスクを監視する。当
該委員会は、内部監査機能の監視、ならびにリスク・ベースでの内部監査計画、および財務報告に関す
る内部統制のリスク・ベースでの統合的監査の検討を行う。監査委員会は、監査部門のヴァイス・プ
レジデント、独立外部監査法人の代表者および上級経営陣と個別に会合を行う。
-報酬委員会は、当社の報酬方針および報酬プログラム、経営陣の後任計画ならびに管理職養成に関連
するリスクとリターンを監視する。
-財務委員会は、財務上の事項、ならびに予算、投資、資産へのアクセス、資産の配置、買収および事業分
割、為替リスクおよびヘッジ・プログラム、重要な資本プロジェクトに関連するリスクを監視する。
-企業責任委員会は、地域社会への社会貢献活動、安全衛生、環境維持および環境的多様性の創出といっ
た、当社に対するレピュテーション・リスクを含む事項を監視する。
-指名およびコーポレート・ガバナンス委員会は、ビジネス行動および倫理規程、コンプライアンス・
プログラム、ならびに取締役会および取締役会委員会の構成と業績を含む、会社の統治に関連するリ
スクを監視する。
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各委員会の委員長は、経営陣、取締役、内部・外部監査役および委員会憲章により特定された事業上のリ
スク分野に対して特別の注意を払った上で、当該委員会を支援するために任命された上級執行役員と連
携して、年度および会議ごとの議題を作成し、また、定期的に、委員会の責任範囲に含まれる事業上のリス
クに関する議題、プレゼンテーションおよび議論の予定を定める。会議において、委員会は、通常、重要な
事業上の決定の一環として、事業上のリスクの分野、予想される影響および当該リスクの管理における経
営陣のイニシアチブについて議論する。当該プロセスにおいて主要な事業上のリスクが適時に検討され、
また、一部のトピックについては、年間を通じて、様々な機会において検討される。すべての取締役会会議
において、各委員会の委員長は、取締役会全体に対して、その議論と決議(各種リスクの監視に影響を与
えるものを含む。)を報告する。
当社は、上記で詳述した当社の指導体制が取締役会のリスク監視機能をサポートしているものと考えて
いる。有能な取締役がリスク監視に関与する各種委員会の委員長を務めており、経営陣と取締役の間で開
かれたコミュニケーションが行われ、また、すべての取締役がリスク監視に関与している。
ビジネス行動および倫理規程
ナイキ倫理規程(「倫理規程」)は、当社のインターネット・ウェブサイト(www.nikebiz.com)上で
入手可能であり、(郵便番号)97005-6453オレゴン州ビーバートン、ワン・バウワーマン・ドライブ、ナ
イキ・インベスター・リレーションズ宛てに請求書を提出した株主に対しては印刷文書として提供され
る。倫理規程は、当社の最高経営責任者および上級財務役員ならびにその他当社のすべての取締役、役員
および従業員に適用される。倫理規程には、同規程のいかなる免除も取締役会によってのみ許可される旨
が規定されている。取締役または執行役員のための免除はすべて公表される。当社は、倫理規程に対する
修正および同規程の免除を当社のインターネット・ウェブサイト(www.nikebiz.com/investors)上で
公表する予定である。
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開示統制および手続き
当社は、開示統制および手続きを維持している。当該開示統制および手続きは、証券取引法に基づく当社
の報告書において開示される情報が証券取引委員会の規則および文書に指定されている期間内に記録、
処理、要約および報告され、義務付けられた開示に関して迅速な決断を下せるよう当該情報が集約された
上で最高経営責任者および最高財務責任者を含む当社の経営陣に対し適宜に伝達されることを確実とす
るべく策定されている。開示統制および手続きの策定に当たり、経営陣は、統制または手続きが適切に策
定および運営されている場合でも、それらが期待される統制目標を達成する確実性は一定程度に過ぎず、
想定される統制および手続きの費用と効果の関係を審査するに際しては、経営陣がその判断を適用しな
ければならないことを認識している。
当社は、最高経営責任者および最高財務責任者を含む当社の経営陣の監督および参加の下、当社の開示
統制および手続きの策定および実行の有効性を審査するためのあらゆる継続的手続きを実行している。
前述に基づき、当社の最高経営責任者および最高財務責任者は、2010年5月31日現在、当社の開示に関す
る管理および手続きが合理的な保証水準で有効であるとの結論に至った。
経営陣の財務報告に関する内部統制年次報告書は、フォーム10-Kの54ページの項目8に含まれている。
直近の会計四半期において、当社の財務報告に関する内部統制に重大な影響を与えるか、または与える可
能性のある、財務報告に関する内部統制の変更は無かった。
経営陣の財務報告に関する内部統制年次報告書
当社の経営陣は、本書における情報および表示につき責任を負う。財務書類は、当社が随時適切であると
判断する一般会計原則に従って作成され、当社の最良の見積もりおよび判断に基づく数値を含んでいる。
本書におけるその他の財務情報は、当該財務書類と一致している。
当社の会計システムは、資産の未承認の使用または処分の防止を合理的に保証するための統制を含むほ
か、一般会計原則に従った財務書類の作成につき規定している。当該システムは、適格な財務担当者の選
任および研修、ならびに適切な職務の分離を実現する組織構造により補完されている。
内部監査部門は、現在3名の社外取締役から構成されている取締役会付属の監査委員会との共同作業の
結果を審査する。監査委員会は、独立した独立監査法人を選任について責任を負い、自身が適切とみなす
形で、当該監査法人、経営陣および内部監査スタッフと共同で、年間審査の範囲および結果、会計統制シス
テムの有効性および当社の財務に関するその他の事柄の審査を実施する。独立監査法人および内部監査
役は、適切な議題につき議論する目的で、経営陣の出席をともなうことなく監査委員会に接触することが
できる。
各クラスの株式の議決権については、第一部 第5 1「株式等の状況」を参照のこと。
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コーポレート・ガバナンス・ガイドライン
ナイキ・インクの取締役会は、取締役会の責任遂行の手助けのため、以下のコーポレート・ガバナンス
・ガイドラインを採択している。当該ガイドラインは、長期的な株主価値の向上を目的とした取締役会お
よび上席経営層双方のレベルにおいて行われる方針策定および意思決定の有効性を監視することに対す
る取締役会の姿勢を反映するものである。当該ガイドラインは、指名およびコーポレート・ガバナンス委
員会により毎年見直され、取締役会により随時修正される。当該ガイドラインの免除は、指名およびコー
ポレート・ガバナンス委員会または取締役会によってのみ許可される。
取締役会
取締役会の目的
株主により選出される取締役会は、株主が決定する事項を除き、当社の最高意志決定機関である。取締役
会は、長期的財務リターンの最適化を含む事業運営に対する株主の利害を代表している。また、当社の事
業運営の責任を負う上級経営陣を構成する役員を選出する。取締役会は、上級経営陣の助言役および監督
役として行為し、その業績の最終的な監視を行う。取締役会は、景気の良し悪しにかかわらず、経営陣がそ
の職務を十分に執行できることを保証する責任を有する。
取締役会はまた、当社の経営陣および従業員が適法かつ倫理的責任にかなう方法で事業運営を行うこと
を目的として策定された手続きを審査し、これを確立する責任を有する。
取締役の役割
通常、戦略的選択の設定、提案および実行は経営陣の職務であり、戦略的方向性の承認および戦略結果の
審査は取締役会の役割である。これを実現するため、取締役会は当社の最高経営責任者(「CEO」)およ
び上級経営陣のその他の構成員と定期的に対話を行う。取締役会は、上級経営陣と当社の長期的な戦略的
事業計画および当社の事業に影響を及ぼすその他の重要課題の見直しを定期的に行っている。
取締役は、その責任を適切に遂行するために必要な時間および努力を費やすことを求められる。した
がって、取締役は取締役会および自身が委員である委員会の会議に定期的に出席し、これらの会議のため
に事前に配布された資料を予め検討することを求められる。取締役会または委員会の会議に出席できな
い取締役(時々に生じるものとして理解されている。)は、取締役会会長または関係する委員会の委員長
にその旨通知することが求められる。
取締役会長およびCEOの選出
取締役会長およびCEOは取締役会により選出される。取締役会の方針として、異例の場合を除き、取締役
会長およびCEOの地位には別の者を選出する。
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取締役会の人数
取締役会の方針に基づき、取締役の人数は、取締役会が組織として効率的に機能しつつ取締役会の各委
員会に適切に人材を配置することができる程度に維持されている。近年、取締役会は10名ないし14名の取
締役により構成されている。取締役会は、当該人数が経験の多様性をもたらしつつも有効な議論または各
構成員の説明責任に支障を来たすことのない数であると考えている。
取締役会の資格基準および独立性
取締役のノミニーの選出の最終責任は取締役会にある。指名およびコーポレート・ガバナンス委員会
は、新任取締役の特定、審査および推薦過程を監督し、取締役会の承認および株主による選出を受ける取
締役候補者を毎年推薦する。取締役のノミニーは、品位、判断力、実務経験および眼識、当社の事業に対す
る理解、多様性、取締役会が必要とする特殊技能ならびに取締役会の責任の遂行に時間を充てることがで
きることなどに基づいて選出される。
取締役の方針に基づき、取締役会の過半数はニューヨーク証券取引所の上場基準に基づく独立取締役の
資格を有する者で構成されている。取締役の独立性は、当社と各取締役の関係を審査する経営判断の行使
により、指名およびコーポレート・ガバナンス委員会および取締役会により判断される。取締役の独立性
を判断するにあたり、取締役会はその手助けとして明確な基準を採択し、公開することができる。監査委
員会の構成員は、監査委員会、取締役会またはその他の取締役会委員会の構成員としての立場以外で当社
から顧問料またはその他の報酬料を受領してはならず、当社またはその子会社の特別関係人であっては
ならない。
無競争選挙において取締役のノミニーに対して投じられた票のうち支持保留票が支持票を上回った場
合、当該ノミニーは、自身の辞任申請を指名およびコーポレート・ガバナンス委員会の検討に付す。同委
員会は、当該辞任申請に対して講じるべき措置について取締役会に助言を行う。取締役会は、当該選挙結
果の認証後90日以内にその決定を公表する。
他会社取締役の兼任
当社は、取締役が他会社の取締役会を兼任することにつき、その兼任会社数を制限する方針を採ってい
ない。しかしながら、指名およびコーポレート・ガバナンス委員会は、ノミニー候補者について、当該人物
が兼任している他会社の取締役会の数を考慮する。したがって、各取締役は、他会社の取締役への就任ま
たは他会社の監査委員会への配属を引き受ける際、事前にその旨を取締役会長および指名およびコーポ
レート・ガバナンス委員会に報告することを求められている。
取締役が現職の職務を変更した場合
取締役がその在任期間中に主たる職業またはビジネス上の関係を大幅に変更した場合、当該取締役は、
指名およびコーポレート・ガバナンス委員会の検討に付すため辞表を提出することを求められる。指名
およびコーポレート・ガバナンス委員会は、当該変更が当社の利益に対して与える影響(もしあれば)
を検討し、当該辞表を受諾すべきか否かについて取締役会に助言を行う。
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定年
取締役会の一般方針に基づき、1993年度以降に初めて選任された取締役は、72歳を迎えてから再選任の
ため立候補することはできない。
役員報酬
当社の役員を兼任する取締役は、取締役としての役務に対し追加的な報酬を受領することはない。
当社は、社外取締役に対する報酬は競争性を有するべきであり、取締役の報酬の一部を当社株式の購入
オプションにより支払うことを通して取締役の当社株式の所有率を向上させることを奨励すべきである
と考えている。指名およびコーポレート・ガバナンス委員会は、取締役報酬の水準および形式、ならびに
当該報酬が当社と同じ規模、業界および複雑性を有する他会社とどのように比較されるかを審査する。取
締役報酬に対する変更案は取締役会に提出され、その検討に付される。
取締役会による経営陣および顧問へのアクセス
取締役は、当社の上級経営陣およびその他の従業員に対し自由にアクセスすることができる。取締役会
は、当社の費用負担において、取締役会選定の社外法務顧問、会計顧問またはその他の顧問の助言および
助力を取得する権限を有する。
取締役会による投資家、アナリスト、報道関係者および顧客との対話
経営陣は当社を代表するものであるというのが当社の方針である。この方針は、社外取締役が株主に直
接会うことを禁止するものではないが、そのような会合は、経営陣が出席の上で行われることが推奨され
ている。各取締役は、機関投資家、アナリスト、報道関係者または顧客からの問合せを適切な上級経営陣に
照会することを強く推奨されている。
非経営陣の取締役と連絡を取ることを希望する利害関係者は、(郵便番号)97005-6453オレゴン州ビー
バートン、ワン・バウワーマン・ドライブを宛先として、当社の秘書役であるジョン・F・コーバーン3
世に連絡することができる。
取締役会オリエンテーションおよび継続的学習
当社は、当社の事業および取締役会について周知させるため、新任取締役に対するオリエンテーション
を実施するよう努めている。その過程には、資料配布、他の取締役との懇談および主要な上級経営陣との
懇談が含まれる。取締役は公開会社および取締役会の一般的機能の熟知を基準の一部として選出されて
いるため、通常、広範囲な訓練は必要ではない。指名およびコーポレート・ガバナンス委員会は、取締役に
対し、取締役会における特定の職務または委員会への配属に関する継続学習プログラムに参加すること
を要請する場合もある。
取締役会の自己評価
指名およびコーポレート・ガバナンス委員会は、取締役会およびニューヨーク証券取引所により設置を
義務付けられている委員会がその有効性および業績を自己評価する年次自己評価を監督する。
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取締役会の会議
取締役会の頻度
定時取締役会は、年に5回開催される。取締役会は、当社の事業の様々な側面を取締役会に紹介する機会
を与える場所、当社のその他の業務に関連する場所または株主総会と関連する場所等で開催される。
取締役会および委員会の議題
取締役会および委員会の議題はそれぞれ、取締役会長および各取締役会委員会の委員長により設定され
る。取締役は、議題に含まれるべき事項を提案することができ、議題に取り上げられていない事項を取締
役会で提起することもできる。議題事項に関連する資料は、取締役がそれらを検討し、議論に備えること
ができるよう、必要に応じて十分前もって提供される。
取締役会における経営陣の出席
取締役会の招待により、特定事項に関する情報提供または議論への参加のため、CEOが推薦する上級経営
陣の構成員が取締役会またはその一部に出席する場合がある。取締役会は、取締役会において何時でも、
当該上級経営陣の構成員を同会議から退出させることができる。
非経営の取締役による幹部会議
経営陣が出席しない非経営陣の取締役による幹部会議は、毎年最低一回は開催される。幹部会議の議長
役を務める責任は、指名およびコーポレート・ガバナンス委員会の指名により、各取締役会委員会の委員
長らの間で交代制により担当される。この慣行により、主席取締役の指名を要することなく、非経営陣の
取締役によるすべての幹部会議または会議において指導力が提供される。
委員会
取締役会委員会の名称および独立性
当社は、監査委員会、報酬委員会、指名およびコーポレート・ガバナンス委員会、財務委員会、企業責任委
員会および執行委員会の6つの常任委員会を設置している。各委員会の目的および責任は取締役により
採択された憲章に記載されている。監査委員会、報酬委員会および指名およびコーポレート・ガバナンス
委員会は、独立取締役によってのみ構成されている。執行委員会の委員長はCEOが務める。取締役会は状況
により、随時、新たな委員会を設置するか、または既存の委員会を解散することができる。取締役会はさら
に、随時、暫定委員会を設置することができ、その構成を決定することができる。
委員会への配属
指名およびコーポレート・ガバナンス委員会は、取締役会長と協議の上、取締役の委員会への配属およ
び各委員会の委員長について取締役会の承認に付す助言を行う。指名およびコーポレート・ガバナンス
委員会は、委員会配属の見直しを毎年行う。
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委員会の会議
各委員会の委員長は、委員と協議の上、委員会の憲章要件に適うよう、委員会会議の頻度、議題および長
さを決定する。すべての取締役に対し、すべての委員会会議の予定が提供される。
監査報酬
取締役会の監査委員会は、2011年5月31日に終了する年度における当社の連結財務諸表を審査し、また
必要に応じてその他の専門的業務を提供する独立監査法人として、プライスウォーターハウスクーパー
ス・エルエルピーを指名している。
監査委員会は、株主の承認に付すため、かかるプライスウォーターハウスクーパース・エルエルピーの
指名案を提出する予定である。
プライスウォーターハウスクーパース・エルエルピーの代表者は、年次株主総会に出席し、発言を希望
する場合はその機会を与えられ、また質問に応じることもできる見込みである。
当社の独立監査法人であるプライスウォーターハウスクーパース・エルエルピーにより請求された、直
近2年度分の監査業務その他非監査業務に係る報酬総額の内訳は、以下のとおりである。
業務区分
2010
2009
(百万ドル)
監査業務に基づく報酬 (1)
監査業務に関連する報酬 (2)
税金に関する報酬 (3)
その他一切の報酬 (4)
合計
(百万ドル)
7.0
0.5
2.2
0.2
7.2
0.4
2.1
0.1
9.9
9.8
(1)当社の年次財務諸表の監査および財務報告に関する内部統制、当社の四半期財務諸表の審査、ならび
に当社の子会社の法定監査、証明業務、コンフォート・レターおよびSECへの届出に係る同意書作成に
より構成される。
(2)従業員福利制度の監査、買収に係るデュー・ディリジェンス、ならびに財務会計および報告に関する
顧問業務により構成される。
(3)税務の法令遵守、税務計画および税務顧問に係る業務により構成される。税務の法令遵守に係る業務
は、当社およびその連結子会社の申告および修正申告の作成および審査に関連する業務を含み、当該
業務に対する報酬額は、2010年度は1.6百万ドル、2009年度は1.2百万ドルであった。
(4)海外駐在員の申告書作成業務およびその他諸業務により構成される。
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2002年サーベンス・オクスリー法に基づき、監査委員会は、当社の独立監査法人によるすべての監査業
務および非監査業務について監査委員会の事前承認の取得を義務付ける方針および手続きを確立した。
2010年度中、総額37,000ドル(すなわち報酬総額の0.4%未満)の2件の契約を除き、当該業務のすべて
が監査委員会によって事前に承認されていた。2009年度中、監査委員会が事前に承認していなかった2件
の契約について総額23,000ドル(すなわち報酬総額の0.2%)の報酬がプライスウォーターハウスクー
パース・エルエルピーに支払われた。これら業務は、不注意による事前承認の未取得が確認された後直ち
に監査委員会の承認を得ている。
経営陣の評価および後任者
CEOの評価
報酬委員会は、CEOの業績評価の監督を行う。同委員会は、(1)承認済みの財務実績測定および目標(収
益、純利益および1株当たり利益等)に照らし合わせた達成度、ならびに(2)指導力ならびに戦略的目標、
市場地位およびブランド力の達成度等、当社の成功の指標となるその他の要因を考慮する。報酬委員会は
CEOの業績がその報酬に反映されるように努める。
後任者対策
取締役会は、緊急事態が発生した場合またはCEOが辞任した場合にも、当社が正常に機能し、かつその経
営が正常に移行するよう、CEOおよびその他特定上級経営職の後任に関する対策を講じる。かかる過程の
一環として、指名およびコーポレート・ガバナンス委員会および報酬委員会は、CEOと協議の上、かかる移
行が必要となった場合の経営陣のニーズおよび能力を評価する。
(2)【監査報酬の内容等】
①【外国監査公認会計士等に対する報酬の内容】
第一部 第5 5(1)「コーポレート・ガバナンスの状況」を参照のこと。
②【その他重要な報酬の内容】
第一部 第5 5(1)「コーポレート・ガバナンスの状況」を参照のこと。
③【外国監査公認会計士等の提出会社に対する非監査業務の内容】
第一部 第5 5(1)「コーポレート・ガバナンスの状況」を参照のこと。
④【監査報酬の決定方針】
第一部 第5 5(1)「コーポレート・ガバナンスの状況」を参照のこと。
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第6 【経理の状況】
(イ)ナイキ・インク(「当社」) は、1934年制定の米国証券取引法に従い、米国証券取引委員会
(「SEC」)に対して年次報告書として様式10-K(Form 10-K)の提出を行っている。様式10-Kの年次報
告書に収載されている財務書類は、米国において一般に公正妥当と認められている企業会計基準、会計手
続および表示方法、並びに米国レギュレーションS-Xの規定に基づき作成されたものである。
本書記載の財務書類は、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第
59号。「財務諸表等規則」)第129条第1項の規定の適用を受けている。
(ロ)本書記載の当社の2010年および2009年5月31日現在の連結貸借対照表、2010年5月31日をもって終了
した3年間の各事業年度の連結損益計算書、連結キャッシュ・フロー計算書、連結株主持分変動表および
附属明細表(「連結財務書類」)、並びに2010年5月31日現在の当社の財務報告に関する内部統制の有効
性は、米国の独立登録会計事務所であり、外国監査法人等(公認会計士法(昭和23年法律第103号)第1
条の3第7項に規定される外国監査法人等をいう。)であるプライスウォーターハウスクーパース エル
エルピーの監査を受けており、金融商品取引法第193条の2第1項第1号に規定される監査証明に相当す
ると認められる証明に係る独立登録会計事務所の監査報告書を添付のとおり受領している。
(ハ)本書記載の連結財務書類の原文(英文)は、当社が米国証券取引委員会に提出したものと同一であ
り、また、監査報告書の原文(英文)は同連結財務書類に添付された監査報告書(原文)と実質的に同じ
である。日本文はこれらを翻訳したものである。
また、当社の原文の連結財務書類は、米国ドルで表示されている。「円」で表示されている金額は、「財
務諸表等規則」第132条の規定に基づき、主要な計数について、2010年10月29日現在の株式会社三菱東京
UFJ銀行における対顧客電信直物売買相場の仲値1ドル=80.89円の換算率で換算された金額である。金
額は百万円単位(単位金額未満は四捨五入)で表示されている。日本円に換算された金額は、四捨五入の
ため合計欄の数値が総数と一致しない場合がある。
(ニ)当社の連結財務書類の作成上採用した企業会計基準、会計手続および表示方法と、日本において一般
に公正妥当と認められている企業会計基準、会計手続および表示方法との間の主な相違点に関しては、
「4 米国と日本における会計原則及び会計慣行の主要な相違」に説明されている。
(ホ)連結財務書類の円換算額並びに「2 主な資産・負債及び収支の内容」、「3 その他」および「4 米国と日本における会計原則及び会計慣行の主要な相違」に関する記載は、原文の連結財務書類には含
まれておらず、当該事項における財務書類への参照事項を除き、上記(ロ)の監査の対象にもなっていな
い。
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1【財務書類】
(1) 連結損益計算書
ナイキ・インク
終了年度
2010年5月31日
百万ドル
2009年5月31日
百万円
百万ドル
百万円
2008年5月31日
百万ドル
百万円
売上高
19,014.0 1,538,042
19,176.1 1,551,155
18,627.0 1,506,738
売上原価
10,213.6
826,178
10,571.7
855,145
10,239.6
828,281
売上総利益
8,800.4
711,864
8,604.4
696,010
8,387.4
678,457
販売費及び一般管理費
6,326.4
511,742
6,149.6
497,441
5,953.7
481,595
構造改善費用(注記16)
-
-
195.0
15,774
-
-
のれんの減損(注記4)
-
-
199.3
16,121
-
-
-
202.0
16,340
無形資産及びその他資産の減損(注記4)
支払(受取)利息(純額)(注記6、7及び8)
その他の(収益)費用(純額)(注記17及び18)
税引前利益
法人税等(注記9)
当期純利益
1株当たり当期純利益
(注記1及び12)
潜在株式調整後1株当たり当期純利益
(注記1及び12)
1株当たり配当
6.3
(49.2)
510
(3,980)
(9.5)
(88.5)
(768)
(7,159)
(77.1)
(6,237)
7.9
639
2,516.9
203,592
1,956.5
158,261
2,502.9
202,460
610.2
49,359
469.8
38,002
619.5
50,111
1,906.7
154,233
1,486.7
120,259
1,883.4
152,348
3.93ドル
318円
3.07ドル
248円
3.80ドル
307円
3.86ドル
312円
3.03ドル
245円
3.74ドル
303円
1.06ドル
86円
0.98ドル
79円 0.875ドル
71円
添付の注記は、この連結財務書類の不可欠の一部である。
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(2) 連結貸借対照表
ナイキ・インク
2010年5月31日現在
2009年5月31日現在
百万ドル
百万円
百万ドル
百万円
現金及び現金同等物
3,079.1
249,068
2,291.1
185,327
短期投資(注記6)
2,066.8
167,183
1,164.0
94,156
売掛金(純額)(注記1)
2,649.8
214,342
2,883.9
233,279
棚卸資産(注記1及び2)
資産
流動資産:
2,040.8
165,080
2,357.0
190,658
繰延税金資産(注記9)
248.8
20,125
272.4
22,034
前払費用及びその他の流動資産
873.9
70,690
765.6
61,929
10,959.2
886,490
9,734.0
787,383
流動資産合計
有形固定資産(純額)(注記3)
1,931.9
156,271
1,957.7
158,358
識別可能無形資産(純額)(注記4)
467.0
37,776
467.4
37,808
のれん(注記4)
187.6
15,175
193.5
15,652
繰延税金資産及びその他の資産(注記9及び18)
873.6
70,666
897.0
72,558
資産合計
14,419.3 1,166,377
13,249.6 1,071,760
負債及び株主持分
流動負債:
1年内期限到来長期債務(注記8)
短期借入金(注記7)
7.4
599
32.0
2,588
138.6
11,211
342.9
27,737
1,031.9
83,470
買掛金(注記7)
1,254.5
未払費用(注記5及び18)
1,904.4
154,047
1,783.9
144,300
59.3
4,797
86.3
6,981
流動負債合計
3,364.2
272,130
3,277.0
265,077
長期債務(注記8)
445.8
36,061
437.2
35,365
繰延税金負債及びその他の負債(注記9及び18)
855.3
69,185
842.0
68,109
未払法人税等(注記9)
契約債務及び偶発債務(注記15)
101,477
-
償還優先株式(注記10)
-
-
-
0.3
24
0.3
24
0.1
8
0.1
8
2.7
218
2.7
218
3,440.6
278,310
2,871.4
232,268
株主持分:
普通株式(注記11):
A種転換株式
(発行済株式数:2010年5月31日現在−90.0百万株
2009年5月31日現在−95.3百万株)
B種株式
(発行済株式数:2010年5月31日現在−394.0百万株
2009年5月31日現在−390.2百万株)
資本剰余金
その他の包括利益累積額(注記14)
利益剰余金
株主持分合計
負債及び株主持分合計
214.8
17,375
367.5
29,727
6,095.5
493,065
5,451.4
440,964
9,753.7
788,977
8,693.1
703,185
14,419.3 1,166,377
添付の注記は、この連結財務書類の不可欠の一部である。
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有価証券報告書
(3) 連結キャッシュ・フロー計算書
ナイキ・インク
終了年度
2010年5月31日
百万ドル
2009年5月31日
百万円
百万ドル
2008年5月31日
百万円
百万ドル
百万円
営業活動によるキャッシュ・フロー:
当期純利益
1,906.7
154,233
1,486.7
120,259
1,883.4
減価償却費
323.7
26,184
繰延税金等
8.3
671
株式報酬(注記11)
のれん、無形資産及びその他資産の減損(注記
4)
事業売却益(注記17)
159.0
12,862
償却費及びその他
特定の運転資本項目、その他の資産及び負債の変
動(買収及び売却の影響を除く):
売掛金の減少(増加)
71.8
5,808
48.3
3,907
17.9
152,348
非資金項目である費用(収益):
-
335.0
-
-
-
(294.1)
27,098
303.6
(23,790)
(300.6)
170.6
13,800
141.0
401.3
32,461
-
-
-
(60.6)
24,558
(24,316)
11,405
(4,902)
1,448
181.7
14,698
(238.0)
(19,252)
(118.3)
(9,569)
棚卸資産の減少(増加)
284.6
23,021
32.2
2,605
(249.8)
(20,206)
前払費用及びその他の流動資産の(増加)減少
(69.6)
(5,630)
14.1
1,141
(11.2)
買掛金、未払負債、未払法人税等の増加(減少)
298.0
24,105
(220.0)
(17,796)
330.9
26,767
1,936.3
156,627
営業活動によるキャッシュ・フロー
3,164.2
255,952
1,736.1
140,433
(906)
投資活動によるキャッシュ・フロー:
短期投資の購入
短期投資の満期償還及び売却
(3,724.4)
2,787.6
(301,267)
225,489
(2,908.7)
2,390.0
(235,285)
193,327
2,246.0
有形固定資産の取得
(335.1)
(27,106)
(455.7)
(36,862)
有形固定資産の売却
10.1
817
32.0
2,588
その他の資産の増加−その他の負債控除後
純投資ヘッジ手段の決済
子会社の買収−取得現金控除後(注記4)
事業売却による収入(注記17)
投資活動によるキャッシュ・フロー
(11.2)
5.5
(906)
(47.0)
445
191.3
-
-
(1,267.5)
(102,528)
(3,802)
15,474
-
-
(798.1)
(1,865.6)
-
(449.2)
(150,908)
181,679
(36,336)
1.9
154
(21.8)
(1,763)
(76.0)
(6,148)
(571.1)
(46,196)
246.0
19,899
(64,558)
(489.8)
(39,620)
(550)
(35.2)
(2,847)
財務活動によるキャッシュ・フロー:
長期債務の減少−1年以期限到来分を含む
(32.2)
(2,605)
短期借入金の(減少)増加
ストック・オプションの行使及びその他株式の
発行による収入
株式報酬型契約に伴う税務上の利益超過分
(205.4)
(16,615)
177.1
14,326
63.7
5,153
29,484
186.6
15,094
343.3
27,770
58.5
4,732
25.1
2,030
普通株式の買戻
(741.2)
(59,956)
(649.2)
(52,514)
配当金−普通株式及び優先株式
財務活動によるキャッシュ・フロー
為替変動の影響
現金及び現金同等物の純増加額
364.5
(6.8)
63.0
5,096
(1,248.0)
(100,951)
(505.4)
(40,882)
(466.7)
(37,751)
(412.9)
(33,399)
(1,061.2)
(85,840)
(733.9)
(59,365)
(1,226.1)
(99,179)
(47.5)
(3,842)
(46.9)
(3,794)
56.8
4,595
788.0
63,741
157.2
12,716
277.2
22,423
現金及び現金同等物期首残高
2,291.1
185,327
2,133.9
172,611
1,856.7
150,188
現金及び現金同等物期末残高
3,079.1
249,068
2,291.1
185,327
2,133.9
172,611
キャッシュ・フロー関連情報の補足開示:
当年度中の現金支払額:
利息−資産化利息控除後
48.4
3,915
46.7
3,778
44.1
3,567
法人税等
537.2
43,454
765.2
61,897
717.5
58,039
未払配当金
130.7
10,572
121.4
9,820
112.9
9,132
添付の注記は、この連結財務書類の不可欠の一部である。
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有価証券報告書
(4) 連結株主持分変動表
ナイキ・インク
(単位:百万ドル)
普通株式
A種株式
2007年5月31日現在の残高
株数
(百万株)
117.6
B種株式
金額
株数
(百万株)
金額
0.1
384.1
2.7
行使済ストック・オプション
B種普通株式への転換
9.1
(20.8)
資本剰余金
その他の包括
利益累積額
1,960.0
177.4
利益剰余金
4,885.2
372.2
-
(20.6)
(12.3)
1.0
39.2
39.2
141.0
141.0
普通株式の配当金(1株当たり0.875ドル)
従業員への株式発行
株式報酬(注記11):
従業員の株式失効
7,025.4
372.2
20.8
B種普通株式の買戻
合計
(0.1)
(2.3)
(1,235.7)
(1,248.0)
(432.8)
(432.8)
(1.1)
(3.4)
包括利益(注記14):
当期純利益
1,883.4
その他の包括利益:
為替換算調整及びその他(税金費用
101.6百万ドル控除後)
売却に伴う実現為替差益(注記17)
キャッシュ・フロー・ヘッジに伴う純損
失(税額控除額67.7百万ドル考慮後)
純投資ヘッジに伴う純損失(税額控除
25.1百万ドル考慮後)
ヘッジ・デリバティブに伴う過年度繰延
損失から当期純利益への組替(税額控除
49.6百万ドル考慮後)
包括利益合計
FIN第48号の適用(注記1及び9)
EITF第06-2号長期有給休暇の適用(税額控除
6.2百万ドル考慮後)
2008年5月31日現在の残高
B種普通株式への転換
211.9
211.9
(46.3)
(46.3)
(175.8)
(175.8)
(43.5)
(43.5)
127.7
127.7
74.0
96.8
0.1
行使済ストック・オプション
394.3
2.7
4.0
(1.5)
2,497.8
251.4
1,883.4
(15.6)
(10.1)
(10.1)
5,073.3
167.2
-
(10.6)
(6.3)
1.1
45.4
45.4
170.6
170.6
株式報酬(注記11):
従業員の株式失効
7,825.3
167.2
普通株式の配当金(1株当たり0.98ドル)
従業員への株式発行
1,957.4
(15.6)
1.5
B種普通株式の買戻
1,883.4
(0.1)
(3.3)
(632.7)
(639.0)
(475.2)
(475.2)
(0.7)
(4.0)
包括利益(注記14):
当期純利益
1,486.7
その他の包括利益:
為替換算調整及びその他(税額控除
177.5百万ドル考慮後)
キャッシュ・フロー・ヘッジに伴う純利
益(税金費用167.5百万ドル控除後)
純投資ヘッジに伴う純利益(税金費用
55.4百万ドル考慮後)
ヘッジ・デリバティブに伴う過年度繰延
純利益から当期純利益への組替(税金費
用39.6百万ドル控除後)
包括利益合計
2009年5月31日現在の残高
95.3
0.1
390.2
126/225
2.7
2,871.4
1,486.7
(335.3)
(335.3)
453.6
453.6
106.0
106.0
(108.2)
(108.2)
116.1
1,486.7
1,602.8
367.5
5,451.4
8,693.1
EDINET提出書類
ナイキ・インク(E23405)
有価証券報告書
(4) 連結株主持分変動表(続き)
(単位:百万ドル)
普通株式
A種株式
2009年5月31日現在の残高
株数
(百万株)
95.3
B種株式
金額
株数
(百万株)
金額
0.1
390.2
2.7
行使済ストック・オプション
B種普通株式への転換
8.6
(5.3)
資本剰余金
その他の包括
利益累積額
2,871.4
367.5
利益剰余金
5,451.4
379.6
-
(11.3)
(6.8)
1.3
40.0
40.0
159.0
159.0
普通株式の配当金(1株当たり1.06ドル)
従業員への株式発行
株式報酬(注記11):
従業員の株式失効
8,693.1
379.6
5.3
B種普通株式の買戻
合計
(0.1)
(2.6)
(747.5)
(754.3)
(514.8)
(514.8)
(0.3)
(2.9)
包括利益(注記14):
当期純利益
1,906.7
その他の包括利益:
為替換算調整及びその他(税額控除71.8
百万ドル考慮後)
キャッシュ・フロー・ヘッジに伴う純利
益(税金費用27.8百万ドル控除後)
純投資ヘッジに伴う純利益(税金費用
21.2百万ドル考慮後)
ヘッジ・デリバティブに伴う過年度繰延
純利益から当期純利益への組替(税金費
用41.7百万ドル控除後)
ヘッジ利益の非有効部分の当期純利益へ
の組替(税金費用1.4百万ドル控除後)
包括利益合計
2010年5月31日現在の残高
90.0
0.1
394.0
127/225
2.7
3,440.6
1,906.7
(159.2)
(159.2)
87.1
87.1
44.8
44.8
(121.6)
(121.6)
(3.8)
(3.8)
(152.7)
1,906.7
1,754.0
214.8
6,095.5
9,753.7
EDINET提出書類
ナイキ・インク(E23405)
有価証券報告書
(4) 連結株主持分変動表(続き)
(単位:百万円)
普通株式
A種株式
株数
(百万株)
2007年5月31日現在の残高
117.6
B種株式
株数
金額
(百万株)
8
384.1
行使済ストック・オプション
B種普通株式への転換
資本剰余金
金額
218
9.1
(20.8)
158,544
その他の包括
利益累積額
14,350
利益剰余金
395,164
30,107
合計
568,285
30,107
20.8
B種普通株式の買戻
-
(20.6)
(995)
普通株式の配当金(1株当たり71円)
従業員への株式発行
1.0
株式報酬(注記11):
従業員の株式失効
(0.1)
(99,956)
(100,951)
(35,009)
(35,009)
3,171
3,171
11,405
11,405
(186)
(89)
(275)
包括利益(注記14):
当期純利益
152,348
その他の包括利益:
為替換算調整及びその他(税金費用
8,218百万円控除後)
売却に伴う実現為替差益(注記17)
キャッシュ・フロー・ヘッジに伴う純損
失(税額控除額5,476百万円考慮後)
純投資ヘッジに伴う純損失(税額控除
2,030百万円考慮後)
ヘッジ・デリバティブに伴う過年度繰延
損失から当期純利益への組替(税額控除
4,012百万円考慮後)
包括利益合計
FIN第48号の適用(注記1及び9)
EITF第06-2号長期有給休暇の適用(税額控除
502百万円考慮後)
2008年5月31日現在の残高
17,141
B種普通株式への転換
17,141
(3,745)
(3,745)
(14,220)
(14,220)
(3,519)
(3,519)
10,330
5,986
96.8
8
394.3
行使済ストック・オプション
218
4.0
(1.5)
B種普通株式の買戻
202,047
20,336
152,348
158,334
(1,262)
(1,262)
(817)
(817)
410,379
632,989
13,525
1.5
(510)
普通株式の配当金(1株当たり79円)
1.1
株式報酬(注記11):
従業員の株式失効
10,330
13,525
(10.6)
従業員への株式発行
152,348
(0.1)
(51,179)
(51,689)
(38,439)
(38,439)
3,672
3,672
13,800
13,800
(267)
(57)
(324)
包括利益(注記14):
当期純利益
120,259
その他の包括利益:
為替換算調整及びその他(税額控除
14,358百万円考慮後)
キャッシュ・フロー・ヘッジに伴う純利
益(税金費用13,549百万円控除後)
純投資ヘッジに伴う純利益(税金費用
4,481百万円考慮後)
ヘッジ・デリバティブに伴う過年度繰延
純利益から当期純利益への組替(税金費
用3,203百万円控除後)
包括利益合計
2009年5月31日現在の残高
95.3
8
390.2
128/225
218
232,268
120,259
(27,122)
(27,122)
36,692
36,692
8,574
8,574
(8,752)
(8,752)
9,391
120,259
129,650
29,727
440,964
703,185
EDINET提出書類
ナイキ・インク(E23405)
有価証券報告書
(4) 連結株主持分変動表(続き)
(単位:百万円)
普通株式
A種株式
株数
(百万株)
2009年5月31日現在の残高
95.3
B種株式
株数
金額
(百万株)
8
B種普通株式への転換
金額
390.2
行使済ストック・オプション
資本剰余金
218
8.6
(5.3)
232,268
その他の包括
利益累積額
29,727
利益剰余金
440,964
30,706
-
(11.3)
(550)
普通株式の配当金(1株当たり86円)
従業員への株式発行
1.3
株式報酬(注記11):
従業員の株式失効
703,185
30,706
5.3
B種普通株式の買戻
合計
(0.1)
(60,465)
(61,015)
(41,642)
(41,642)
3,236
3,236
12,862
12,862
(210)
(24)
(235)
包括利益(注記14):
当期純利益
154,233
その他の包括利益:
為替換算調整及びその他(税額控除
5,808百万円考慮後)
キャッシュ・フロー・ヘッジに伴う純利
益(税金費用2,249百万円控除後)
純投資ヘッジに伴う純利益(税金費用
1,715百万円考慮後)
ヘッジ・デリバティブに伴う過年度繰延
純利益から当期純利益への組替(税金費
用3,373百万円控除後)
ヘッジ利益の非有効部分の当期純利益へ
の組替(税金費用113百万円控除後)
包括利益合計
2010年5月31日現在の残高
90.0
8
394.0
添付の注記は、この連結財務書類の不可欠の一部である。
129/225
218
278,310
154,233
(12,878)
(12,878)
7,046
7,046
3,624
3,624
(9,836)
(9,836)
(307)
(307)
(12,352)
154,233
141,881
17,375
493,065
788,977
EDINET提出書類
ナイキ・インク(E23405)
有価証券報告書
(5) 連結財務書類に対する注記
ナイキ・インク
1.重要な会計方針の要約
事業の概要
ナイキ・インクは競技及びスポーツに端を発するシューズ、ウエア、用具及びアクセサリーのデザイン、マー
ケティング及び販売における世界的なリーダーである。ナイキの完全所有子会社には、衣服並びにカジュアルな
シューズ、ハンドバック、アクセサリー及びコートのデザイン、マーケティング及び販売を行うコール・ハーン、
競技用及びカジュアルなスポーツシューズ、ウエア並びにアクセサリーのデザイン、マーケティング及び販売を
行うコンバース・インク、アクション・スポーツ用及び若者向けのスポーツシューズ、ウエア及びアクセサリー
のデザイン、マーケティング及び販売を行うハーレー・インターナショナルLLC、並びに、主にサッカーの競技用
及びカジュアルなスポーツシューズ、ウエア並びに用具のデザイン、販売を行い、ライセンスを与えるアンブロ
・リミテッドが含まれる。
連結基準
連結財務書類には、ナイキ・インク及びその各子会社(以下「当社」という)の各勘定が含まれている。また重要
な内部取引や関連残高は全て相殺消去されている。
売上認識基準
卸売に係る売上は、所有権が移転し、販売条件に基づき商品の所有に伴うリスクと便益が顧客に移転した時点で
認識される。これは、販売される国や顧客との契約内容により出荷時又は顧客の商品受領時のいずれかとされる。
小売店での売上は販売時に計上される。売上割引、返品及び顧客からの各種クレームに対する引当金は、販売時に
計上される。2010年及び2009年5月31日現在において、当社の売上割引、返品及び各種クレームに対する引当金は、
それぞれ370.6百万ドル及び363.6百万ドルであった。
出荷及び取扱費用
出荷及び取扱費用は、発生時に費用処理され、売上原価に含められている。
130/225
EDINET提出書類
ナイキ・インク(E23405)
有価証券報告書
広告宣伝費及び販売促進費
広告制作費は、関連広告の初回掲出時に費用処理される。メディア(テレビや出版物)への広告掲出費は、掲出月
に費用処理される。
当社の販売促進費の多くはコマーシャル出演契約に基づく支払費用である。出演料の支払いは各契約の規定に
従って会計処理されている。一般的に出演料の支払いは、行動規約が遵守されていることを一定期間確認した上
で、定額法により契約期間にわたって費用処理される。契約に基づく前払金は、対応する期間により前払費用又は
その他の資産に含まれている。
当社は、共同広告プログラムの一環として、小売業者が負担した当社商品の広告費の一部を払い戻している。当
社は、この小売業者に対する払戻義務が発生した時点(すなわち関連する売上の認識時)に払戻額を販売費及び一
般管理費に計上している。この義務は、関連広告の掲出前に発生する場合がある。
2010年、2009年及び2008年5月31日に終了した年度における広告宣伝費及び販売促進費の合計は、それぞれ
2,356.4百万ドル、2,351.3百万ドル及び2,308.3百万ドルであった。また2010年及び2009年5月31日現在において
前払費用及びその他の資産に計上された前払広告宣伝費及び販売促進費の合計は、それぞれ260.7百万ドル及び
280.0百万ドルであった。
現金及び現金同等物
現金及び現金同等物は、現金及び取得日から3ヶ月以内に満期到来となる流動性の高い短期投資である。現金及
び現金同等物の連結貸借対照表計上額は、公正価値に近似している。
短期投資
短期投資は、主にコマーシャル・ペーパー、米国債、米国政府機関債及び社債など、取得日から3ヶ月超に満期と
なる流動性の高い投資から成る。債務証券のうち、当社が満期日まで保有する能力と意志を有するものについては
償却原価で評価されている。2010年及び2009年5月31日現在、当社は満期保有有価証券として分類された短期投資
を保有していない。
2010年及び2009年5月31日現在において、短期投資は売却可能有価証券から成る。売却可能有価証券は、公正価
値の下落が一時的でないと判断された場合を除き、公正価値で評価され、未実現損益は税効果考慮後の金額が、そ
の他の包括利益に計上される。当社は、全ての売却可能有価証券(取得日から12ヶ月超に満期となるものを含む)
を、通常業務に必要な流動性を補うものと考えているため、連結貸借対照表上、満期日まで3ヶ月超となるすべて
の有価証券を流動資産の中の短期投資に計上している。
当社の短期投資に関する詳細情報については、注記6−公正価値測定を参照。
131/225
EDINET提出書類
ナイキ・インク(E23405)
有価証券報告書
貸倒引当金
売掛金は、主に顧客に対する売掛金から成る。当社は、売掛金の回収可能性を継続的に見積り、顧客が必要な支払
いを履行できないことによる損失見積額を貸倒引当金として計上している。貸倒引当金額の算出時に、当社は過去
の貸倒実績を検討するとともに、重要な顧客については継続的な信用調査に基づく返済能力を判定している。返済
期限が貸借対照表日から起算して12ヶ月超の売掛金及びそれに対応する貸倒引当金は固定項目とし、その他の資
産に計上されている。2010年及び2009年5月31日現在の貸倒引当金の額は、それぞれ116.7百万ドル及び110.8百万
ドルであり、うち43.1百万ドル及び36.9百万ドルが長期に分類され、その他の資産に計上されている。
棚卸資産の評価
当社の棚卸資産は、先入先出法又は移動平均法により低価法で評価される。
有形固定資産及び減価償却
有形固定資産は取得原価で計上される。財務報告目的の減価償却費は、建物及びリース物件改良費については2
年から40年、また機械装置については2年から15年にわたり定額法で計上される。またコンピュータ・ソフトウェ
ア(場合により社内人件費を含む)は、3年から10年にわたり定額法で減価償却される。
132/225
EDINET提出書類
ナイキ・インク(E23405)
有価証券報告書
長期性資産の減損
当社は、長期性資産及び営業用資産グループの簿価が回収不能になる兆候を示す場合にはこれらの簿価を見直
している。減損評価が必要となる要因には、資産の使用範囲又は方法の重大で不利な変化、資産価値に影響を及ぼ
しうる法制上の要因及び事業環境における重大で不利な変化、あるいは観測可能な資産市場価格の大幅な下落や
その他要因が含まれる。このような要因が減損の兆候を示す場合、当該資産の使用から期待される割引前将来
キャッシュ・フローと当該資産グループの中の主要な資産の残存経済的耐用年数後の残存価額の合計額を資産グ
ループの簿価が超過する場合に、当社は資産グループの回収可能性を評価することになる。回収可能性テストの結
果、資産グループの簿価が回収不能になる兆候を示す場合、当社は、割引後将来キャッシュ・フローを含む適切な
評価法を使用して、資産グループの公正価値を見積る。減損は資産グループの簿価及びその見積公正価値との差と
して測定されることになる。
識別可能無形資産及びのれん
当社は、毎年度第4四半期に、あるいは報告単位又は利用期間が確定できない無形資産の公正価値が簿価を下回
る可能性が50%超である事由が発生した場合、又は状況が変わる場合、のれん及び利用期間が確定できない無形資
産について、減損テストを実施している。期中における減損の検討を要する事象又は変化には、事業環境、経営成
績、報告単位での計画投資における重要な変更、又は簿価が回収不能となる可能性等が含まれる。減損テストによ
り当社は報告単位の公正価値の見積もりを行うことが要求される。報告単位の簿価がその公正価値を上回る場合、
報告単位ののれんは潜在的に減損しているため、当社は減損テストの第二ステップへ進む。減損テストの第二ス
テップでは、当社は、報告単位ののれんの簿価がかかる状況が生じた場合の予想公正価値を上回る額を減損損失と
して測定し、計上する。
当社は一般的に、割引将来キャッシュ・フローの現在価値と市場価値評価を組合せた技法で報告単位の公正価
値を測定している。割引キャッシュ・フロー法とは、当社が将来発生すると予想するキャッシュ・フローの現在価
値に基づいて報告単位の公正価値を測定する方法である。割引キャッシュ・フロー法についての当社の重要な見
積りには、資本の加重平均コスト、報告単位の事業の長期的な成長率及び収益性、並びに運転資本の影響が含まれ
る。市場評価法とは、比較できる同業種の上場会社との比較により報告単位の公正価値を測定する方法である。市
場評価法の重要な見積りには、規模、成長性、利益性、投資のリスク及びリターン等の比較可能な事業要素を有する
同業種の企業を特定すること、並びに、報告単位の公正価値を見積もる際の比較可能な売上高及び営業利益など複
数の要素を評価すること、が含まれている。
133/225
EDINET提出書類
ナイキ・インク(E23405)
有価証券報告書
割引キャッシュ・フロー法と市場評価法を組み合わせた方法が、当業種で使用される最も一般的な評価法であ
り、両手法を組合せて使用することにより単独で使用した場合の各手法に関連した固有のリスクが補われるため、
当社はこの組み合わせた方法が報告単位の公正価値算定のために最適な手法であると考えている。
利用期間が確定できない無形資産は主に、取得した商号及び商標権である。これら無形資産の公正価値を測定す
る際、当社はロイヤルティ免除法を利用している。この方法は、その商号及び商標権の所有者がこれらから受取る
便益に対してロイヤルティを支払う義務を免除されている範囲で、その商号及び商標権は価値を有すると仮定し
ている。この方法により当社は、関連ブランドによる将来の売上高、適切なロイヤルティレート及び資本の加重平
均コストを見積もることが要求されている。
為替換算及び外貨建取引
機能通貨たる外貨建の財務書類から米ドル建財務書類への換算により生じる差額は、株主持分において、その他
の包括利益累積額の一項目である為替換算調整勘定に含まれる。
当社の海外展開している子会社は、機能通貨以外の通貨建による様々な資産及び負債、主に債権及び債務を有し
ている。これら貸借対照表項目は再測定が求められており、再測定による影響は当社連結損益計算書のその他の
(収益)費用(純額)に計上されている。
デリバティブ及びヘッジ取引の会計処理
当社は、為替や金利の変動に対するリスクを一定範囲に抑えるためデリバティブを使用している。全てのデリバ
ティブは公正価値で貸借対照表に計上され、デリバティブの公正価値の変動は、対象になっているエクスポー
ジャーの性質、当該デリバティブが正式にヘッジに指定されているか、また、指定されている場合はヘッジの有効
範囲はどの程度かによって、(株主持分の項目である)その他の包括利益、負債又は当期純利益のいずれかに計上さ
れる。当社は、デリバティブの決済によるキャッシュ・フローと、その関連するヘッジ対象によるキャッシュ・フ
ローを同じ区分に分類している。指定されていないヘッジ及び指定されたキャッシュ・フロー・ヘッジについて
は、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローに含まれている。指定された純投資ヘッ
ジについては概ね、キャッシュ・フロー計算書の投資活動によるキャッシュ・フローに含まれている。当社の公正
価値ヘッジは固定金利受取・変動金利支払型の金利スワップであるため、これらのデリバティブによるキャッ
シュ・フローは、当該スワップが未決済である間は定期的な利息支払になり、キャッシュ・フロー計算書の営業活
動によるキャッシュ・フローの当期純利益に含まれている。
当社のリスク管理プログラム及びデリバティブに関する詳細情報については注記18−リスク管理及びデリバ
ティブを参照。
134/225
EDINET提出書類
ナイキ・インク(E23405)
有価証券報告書
株式報酬
当社はオプション価格算出式であるブラック・ショールズ・モデルを使用し、ナイキ・インクの1990年株式報
酬制度(以下「1990年制度」という)に基づく付与オプションや、従業員株式購入制度(以下「ESPP」という)に基
づく従業員の自社株購入権の公正価値を見積っている。この公正価値は、見積失効分を除き、連結損益計算書の販
売費及び一般管理費として権利確定期間にわたり定額法により計上されている。
当社の株式プログラムに関する詳細情報については注記11−普通株式及び株式報酬を参照。
法人税等
当社は、資産負債法により法人税等の会計処理を行っている。この方法では、資産及び負債の簿価と課税所得計
算上の資産及び負債の差額である一時差異により将来生じる税効果を、繰延税金資産及び負債として認識する必
要がある。また、今後米国に配当送金されると見込まれる財務書類上の在外子会社の累積利益に対して、現在米国
の法人税等が計上されている。当社は、米国以外の子会社が米国以外の事業活動に永続的に投資する未分配利益の
金額を毎年決定している。また当社は、法人税等の問題に関連する利息及び罰金を税金費用に計上している。
詳しくは注記9−法人税等を参照。
1株当たり当期純利益
1株当たり当期純利益は、当期純利益を年度の加重平均発行済普通株式数で除して計算される。また潜在株式
調整後1株当たり当期純利益は、潜在的に希薄化効果を有するストック・オプションや報奨が全て普通株式に転
換されたものと仮定し、調整後加重平均発行済普通株式数で除して計算される。
詳しくは注記12−1株当たり当期純利益を参照。
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経営者による見積り
一般に公正妥当と認められる会計原則に準拠して財務書類を作成するため、経営者は、貸借対照表日現在の資産
及び負債の報告額や偶発資産及び債務の開示、並びに報告期間中の売上及び費用の報告金額に影響を及ぼす仮定
に関する見積りなど、様々な見積りを行う必要がある。実績はこの見積りと異なる場合がある。
組替
過年度の表示金額は、2008年5月31年に終了した年度の連結キャッシュ・フロー計算書における純投資ヘッジ
手段の決済を投資活動へ組替たことを含め、2010年度の表示と整合させるため一部組替えられている。これらの組
替は、過年度に報告された経営成績又は株主持分に影響を及ぼすものではなく、過年度に報告された営業活動によ
るキャッシュ・フロー及び財務活動によるキャッシュ・フロー、又は現金及び現金同等物の増減額に影響を及ぼ
すものではない。
最近適用された会計基準
2010年1月に、財務会計基準審議会(以下「FASB」という)は、定期的及び非定期的な公正価値測定に関する開示
要件を修正する指針を公表した。当該指針では、公正価値で測定された資産及び負債の種類、用いた評価手法及び
インプット、レベル3の公正価値測定における増減、並びに公正価値測定におけるレベル1、2及び3の各階層間
の移動について追加開示が求められている。当該指針は当社においては2010年3月1日から適用されたが、レベル
3の資産及び負債の購入、売却、発行及び決済に関する開示については、2011年6月1日から適用される。当該指針
は追加の開示を求めるに過ぎないため、当該指針の適用は当社の連結財政状態及び経営成績に影響を与えず、今後
も与えない。当該指針で求められる開示については注記6−公正価値測定を参照。
2010年2月に、FASBは後発事象に関する指針の修正を公表した。修正された当該指針では、SEC登録企業は、当初
もしくは修正後の財務書類における後発事象の評価日の開示を求められなくなった。当該指針は即時適用され、当
社は2010年度第3四半期よりこの新しい開示要件を適用した。
2009年6月に、FASBは全ての非政府機関についてU.S. GAAPの唯一の出典として、FASB会計基準成文化(以下「成
文化」という)を規定した。当成文化は会計指針の参照及び編成を変更するもので、2009年7月1日に開始された。
成文化は当社では2009年9月1日より適用となった。FASB成文化の公表はGAAPを変更するものではなく、従って当
適用は、当社の連結財務書類に対する注記においてGAAPへの具体的な参照がどのように開示されているかについ
てのみ影響を及ぼすものである。
2009年4月に、FASBは公正価値測定に関する指針を改定した。これは、活発でない市場における公正価値測定に
関する指針を明確化し、債務証券における一時的でない価値の下落に関する認識及び測定を変更し、中間期間にお
ける金融商品の公正価値による開示を公開企業に対して要求するものである。この改定指針は当社では2009年6
月1日より適用となった。当指針の適用は、当社の連結財政状態又は経営成績に影響を及ぼすものではなかった。
当改定指針に基づく開示要件については、注記6−公正価値測定を参照。
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2008年6月に、FASBは、株式報酬における付与証券が参加型であるか否かを決定する際に適用可能な新会計指針
を公表した。当指針は、株式報酬の受取人が権利確定前に失効しない配当金を受け取る権利を有する場合、当該株
式報酬を参加型とみなし、2段階の方法に従い1株当たり当期純利益の算定に含めるべきであることを明確にし
たものである。当指針は当社では2009年6月1日より適用となった。当指針の適用は、当社の連結財政状態又は経
営成績に重要な影響を及ぼすものではなかった。
2008年4月に、FASBは、無形資産の利用期間の決定に関する修正指針を公表した。当指針は認識される無形資産
の利用期間の決定に使用する更改又は延長の仮定条件の設定時に検討すべき要素を修正している。当該意見書の
目的は、認識される無形資産の利用期間と、無形資産の公正価値測定に用いられる見積キャッシュ・フローの期間
との整合性を高めることにある。当指針は当社では、2009年6月1日より適用される。当指針の適用は、当社の連結
財政状態又は経営成績に重要な影響を及ぼすものではなかった。
2007年12月に、FASBは企業結合に関する修正指針を公表した。当指針は、買収企業が被買収企業の財務書類にお
いて識別可能な取得資産、引受負債、結果としてののれん及び非支配持分をどのように認識及び測定するかについ
て、原則及び要件を規定するものである。当指針は、財務書類の利用者が企業結合の性質及び企業結合による財務
上の影響を評価できるための開示要件も規定している。当修正指針は当社では2009年6月1日より適用となった。
当修正指針の適用は、当社の連結財務書類に影響を及ぼすものではなかったが、将来の企業結合に関する会計処理
に影響を及ぼすことがある。
2007年12月に、FASBは子会社における非支配持分の会計処理及び報告に関して新指針を公表した。当指針は子会
社における非支配持分を親会社とは別個の資本の一要素として会計処理すべきであることを明確化するものであ
る。当指針は当社では2009年6月1日より適用となった。当指針の適用は、当社の連結財政状態又は経営成績に影
響を及ぼすものではなかった。
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最近公表された会計基準
2009年10月に、FASBは、複合取引の収益認識に関する指針を改定した新基準を公表した。当新基準は複数要素の
契約に含まれる個別取引を個別の会計単位として処理する際の判定に影響を及ぼすものである。更に当新基準は、
取引対価を個別に識別された取引へ配分する方法について、契約対価を残余法により配分する方法は今後認めな
いとして方法変更を定めるものである。当新基準は当社では2011年6月1日より適用される。当社は、適用により
当社の連結財政状態又は経営成績に重要な影響が及ぶとは考えていない。
2009年6月に、FASBは、変動持分事業体(以下「VIE」という)の連結に関する指針を改定した新会計基準を公表
した。当新指針はVIEにおける支配金融持分の識別に対して質的アプローチを要求し、事業体がVIEであるか否か、
及びVIEにおける持分によりその保有者がVIEの第一受益者となるか否かの継続的な評価を要求するものである。
当指針は、当社では2010年6月1日より適用される。当社は現在、新基準の規定による影響を評価中である。
2.棚卸資産
2010年及び2009年5月31日現在の棚卸資産残高は、それぞれ2,040.8百万ドル及び2,357.0百万ドルであり、それ
は主に製品である。
3.有形固定資産
有形固定資産の内訳は以下の通りである。
5月31日現在
(単位:百万ドル)
2010年
2009年
土地
222.8
221.6
建物
951.9
974.0
2,217.5
2,094.3
建物付属設備
820.6
802.0
建設仮勘定
177.0
163.8
4,389.8
4,255.7
2,457.9
2,298.0
1,931.9
1,957.7
機械装置
控除:減価償却累計額
2010年、2009年及び2008年5月31日に終了した年度において、資産化された利息に重要性はなかった。
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4.買収、識別可能無形資産、のれん及びアンブロの減損
買収
2008年3月3日に、当社は、英国に拠点を置く一流のグローバル・サッカー・ブランドであるアンブロの発行済
全株式を、直接取引費用を含む取得価額290.5百万ポンド(約576.4百万ドル)を現金で支払い取得した。当該買収
は、英国市場における当社シェアの大幅な拡大、及び将来有望な当社の主要事業であるサッカー関連事業における
ナイキ・ブランドの更なる強化を目的とするものであった。また当該買収により、中国、ロシア、ブラジル等の新興
サッカー市場におけるシェアも拡大した。アンブロの買収日以降の経営成績は、当社の「その他」の事業セグメン
トの一部として連結財務書類に含まれている。
アンブロの買収はパーチェス法による企業結合として会計処理された。取得価額は、買収日現在の見積公正価値
をもとに、取得有形資産及び識別可能無形資産、並びに引受負債に配賦された後、残額はのれんに計上された。
2008年5月31日現在の暫定的な取得価額の配賦に基づき、この買収に係る識別可能無形資産及びのれんは、それ
ぞれ約419.5百万ドル及び319.2百万ドルであった。当該取引で認識されたのれんは、税務上、損金算入が可能であ
る。識別可能無形資産には、利用期間が確定できない商標権378.4百万ドル、またアンブロの外部調達網、既存の顧
客との関係及びユナイテッド・サッカー・リーグ関連フランチャイズなどその他の無形資産41.1百万ドルが含ま
れる。これらの無形資産は、12年から20年の見積利用期間にわたり定額法で償却される予定である。
2009年度において、追加評価が完了し第三者から買収日後の情報を得たため、当社はアンブロの買収に係る会計
処理を完了し、有形及び無形資産の評価並びに特定の偶発事象を含む暫定的見積に対する修正を行った。暫定的見
積に対して行ったこれらの修正により、主にアンブロの外部ネットワークとして識別された無形資産の価値が
12.4百万ドル減少し、主に特定の偶発事象に係る引受負債及び取得資産の公正価値に係る繰延税金への調整に関
する固定負債が11.2百万ドル増加した。取得資産及び引受負債のこの増減はのれん計上額に影響を与えている。
買収日現在の見積公正価値(最終的なパーチェス法の調整を含む)に基づく、取得価額(買収に伴う関連費用を含
む)の取得資産及び引受負債への配賦の要約は以下の通りである。
2008年5月31日
(暫定)
(単位:百万ドル)
調整
2009年5月31日
(最終)
流動資産
87.2
-
87.2
固定資産
90.2
-
90.2
識別された無形資産
419.5
(12.4)
407.1
のれん
319.2
23.6
342.8
流動負債
(60.3)
固定負債
(279.4)
正味取得資産
576.4
(11.2)
-
(60.3)
(290.6)
576.4
この買収の見積り金額は、2008年度における結合経営成績に重要な影響を及ぼすものではなかった。
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2009年度におけるアンブロの減損
当社は、毎年度第4四半期に、あるいは報告単位又は利用期間が確定できない無形資産の公正価値が簿価を下回
る可能性が50%超である事由が発生した場合、又は状況が変わる場合、のれん及び利用期間が確定できない無形資
産について、減損テストを実施している。世界の消費需要が深刻に減退していること、マクロ経済環境が依然とし
て低調であること、並びにアンブロ・ブランドへの計画投資を調整すると当社経営者が決定したことにより、当社
は、2009年2月1日現在においてアンブロののれん及び利用期間が確定できない無形資産に関して期中評価の実
施が必要となる減損についての充分な兆候が存在するとの結論に達した。従って、当社はアンブロの簿価と見積公
正価値を比較することにより、アンブロののれんの減損について第一ステップの評価を実施し、簿価が見積公正価
値を超過しているためのれんの潜在的な減損があると判断した。そこで、当社はアンブロののれんの簿価とその予
想公正価値を比較した第二ステップの評価を実施した。のれんの予想公正価値は、当初企業結合の際のれんを決定
した手法と同様の手法で、認識済及び未認識の無形資産を含む全てのアンブロの資産及び負債にアンブロの見積
公正価値を配分することにより決定されている。
当社は、割引キャッシュ・フロー法による予想公正価値、及び同業種の上場会社の市場価額との比較による予想
公正価値を等加重することによりアンブロの公正価値を測定した。当社は、両手法を組み合わせて使用することに
より、単独で使用した場合の各手法に関連した固有のリスクが補われると考えており、この組み合わせは、市場参
加者が同様の評価を実施する際に考慮すると思われる要素の指標となると考えている。アンブロの利用期間が確
定できない商標権の公正価値はロイヤルティ免除法を使用して見積もった。この手法はアンブロが商標権から受
取った便益に対してロイヤルティ支払義務が免除される範囲で、その商標権が価値を有すると仮定している。当社
の評価の結果、2009年5月31日に終了した年度におけるアンブロののれん及び商標権の減損の認識額はそれぞれ、
199.3百万ドル及び181.3百万ドルとなった。商標権の減損により、税金控除54.5百万ドルが認識された。上記減損
の検討に加えて、当社はアンブロが保有する持分投資が減損したと判断し、この投資の減損に関して20.7百万ドル
の損失を認識した。この損失はセグメントの報告目的上、当社の「その他」に含まれている。
割引キャッシュ・フロー法により、今後12年間の見積キャッシュ・フローについては経営者による事業計画及
び事業予測を使用し、それ以降については3%の残存成長率を使用してアンブロの公正価値が決定された。当社は
この手法において14%の加重平均割引率を使用した。これは主に、公開されている情報を基にしているが、現在の
市況を考慮した市場リスクの増加も鑑みて調整したものである。割引キャッシュ・フロー法で使用したその他の
重要な見積には、アンブロ事業の予想成長率及び利益率並びに運転資本の影響が含まれている。市場評価法によ
り、同業種の上場会社とアンブロとの比較に基づくアンブロの公正価値が示されている。市場評価法における重要
な見積りには、規模、成長性、収益性、認可による収益と直接販売による収益の構成、並びに投資利益のリスク等、比
較可能な事業要素を有する同業種の企業を特定することが含まれている。
全てのその他の仮定がテスト日に同一であった場合、割引率が100ベーシス・ポイント増加するとアンブロ純資
産の調整後簿価は12%減少する。
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識別された無形資産及びのれん
全てののれん残高は、セグメントの報告目的上、当社の「その他」の項目に含まれている。2010年及び2009年5
月31日現在の当社ののれんの内訳は以下の通りである。
(単位:百万ドル)
のれん
2008年5月31日現在
取得価額の調整
減損
減損累計額
448.8
-
448.8
23.6
-
23.6
-
その他(1)
(79.6)
2009年5月31日現在
392.8
(199.3)
2010年5月31日現在
(199.3)
-
(79.6)
(199.3)
(5.9)
その他(1)
のれん(純額)
193.5
-
386.9
(5.9)
(199.3)
187.6
(1)その他の内訳は、アンブロののれんに係る為替換算調整である。
以下の表は、2010年及び2009年5月31日現在の当社の識別可能無形資産の内訳である。
2010年5月31日現在
(単位:百万ドル)
取得価額
償却累計額
2009年5月31日現在
簿価
取得価額 償却累計額
簿価
償却対象無形資産:
特許権
68.5
(20.8)
47.7
56.6
(17.2)
39.4
商標権
40.2
(17.8)
22.4
37.5
(10.9)
26.6
その他
32.7
(18.8)
13.9
40.0
(19.6)
20.4
合計
141.4
(57.4)
84.0
134.1
(47.7)
86.4
非償却無形資産 ― 商標権
383.0
381.0
識別可能無形資産(純額)
467.0
467.4
2010年5月31日に終了した年度において、為替変動の影響により非償却無形資産は約2百万ドル増加した。
販売費及び一般管理費に含まれる償却費は、2010年、2009年及び2008年5月31日に終了した年度において、それ
ぞれ13.5百万ドル、11.9百万ドル及び9.2百万ドルであった。2011年から2015年の5月31日に終了する各年度にお
ける償却対象無形資産の見積償却費は、2011年度が13.4百万ドル、2012年度が12.7百万ドル、2013年度が10.8百万
ドル、2014年度が8.7百万ドル、2015年度が5.1百万ドルである。
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5.未払負債
未払負債の内訳は以下の通りである。
5月31日現在
(単位:百万ドル)
2010年
2009年
給与及び手当(税引後)
598.8
491.9
出演契約料
266.9
237.1
デリバティブ公正価値評価額
163.6
68.9
法人税等以外の税金
157.9
161.9
配当金支払額
130.7
121.4
広告宣伝費
124.9
97.6
輸入及び物流費用
80.0
59.4
構造改善費用(1)
8.2
149.6
373.4
396.1
1,904.4
1,783.9
その他(2)
(1)未払構造改善費用は主に、2009年5月31日に終了した年度に実施された当社の構造改善活動に関する人員削減費から成る。
詳細情報については注記16−構造改善費用を参照。
(2)その他の費用は各種未払費用であり、2010年及び2009年5月31日現在の残高の5%を超える項目はない。
6.公正価値測定
当社はデリバティブ及び売却可能有価証券を含む特定の金融資産及び負債を、定期的に公正価値で測定してい
る。公正価値は市場に基づく測定であり、市場参加者が資産又は負債の値付けに用いる仮定に基づき算定されるべ
きものである。このような仮定を考慮する前提として、当社はFASBにより規定された3つの階層を用いており、こ
の階層では各種評価手法(マーケット・アプローチ、インカム・アプローチ、及びコスト・アプローチ)に用いられ
るインプットの種類に基づき公正価値測定の優先順位が定められている。
各階層レベルは以下の通りである。
・レベル1:同一の資産又は負債についての活発な市場での市場価格など、観察可能インプット。
・レベル2:対象資産又は負債について直接又は間接的に観察可能なインプットのうち、市場価格以外のイン
プット。これには、活発な市場における類似する資産又は負債の市場価格や、活発でない市場における同一又
は同種の資産又は負債の市場価格が含まれる。
・レベル3:入手可能な市場データがほとんど又は全くなく、報告企業が独自の見積りを策定する必要のある
観察不能インプット。
公正価値測定における特定のインプットの重要性を当社が評価する際には、全体としての判断が必要になると
共に、資産又は負債に固有の要素が検討される。全ての金融資産及び負債は、公正価値測定において重要な最も厳
密なレベルのインプットに基づき分類される。
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以下の表は、定期的に公正価値で測定される当社の各金融資産及び負債の2010年及び2009年5月31日現在の情
報と、当社が公正価値測定に用いた評価手法用の各データの階層を表している。
2010年5月31日
公正価値測定に用いられたレベル
(単位:百万ドル)
レベル1
レベル2
レベル3
資産/負債の
公正価値
貸借対照表上での分類
資産
デリバティブ:
先渡為替予約及びオプ
ション
-
420.2
-
420.2
金利スワップ契約
-
14.6
-
14.6
-
434.8
-
434.8
米国債
コマーシャル・ペー
パー及び債券
マネー・マーケット・
ファンド
1,231.7
-
-
1,231.7
現金及び現金同等物
-
461.9
-
461.9
現金及び現金同等物
-
684.5
-
684.5
現金及び現金同等物
米国債
1,084.0
-
-
1,084.0
短期投資
米国政府機関債
-
298.5
-
298.5
短期投資
コマーシャル・ペー
パー及び債券
-
684.3
-
684.3
短期投資
2,315.7
2,129.2
-
4,444.9
2,315.7
2,564.0
-
4,879.7
先渡為替予約及びオプ
ション
-
165.1
-
165.1
負債合計
-
165.1
-
165.1
デリバティブ合計
その他の流動資産及び
その他の固定資産
その他の流動資産及び
その他の固定資産
売却可能有価証券:
売却可能有価証券合計
資産合計
負債
デリバティブ:
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未払負債及びその他の
固定負債
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2009年5月31日
公正価値測定に用いられたレベル
(単位:百万ドル)
レベル1
レベル2
レベル3
資産/負債の
公正価値
貸借対照表上での分類
資産
デリバティブ:
先渡為替予約及びオプ
ション
-
364.9
-
364.9
金利スワップ契約
-
13.8
-
13.8
-
378.7
-
378.7
240.0
-
-
240.0
現金及び現金同等物
-
235.3
-
235.3
現金及び現金同等物
-
1,079.5
-
1,079.5
現金及び現金同等物
467.9
-
-
467.9
短期投資
米国政府機関債
-
304.9
-
304.9
短期投資
コマーシャル・ペー
パー及び債券
-
391.2
-
391.2
短期投資
707.9
2,010.9
-
2,718.8
707.9
2,389.6
-
3,097.5
先渡為替予約及びオプ
ション
-
68.9
-
68.9
負債合計
-
68.9
-
68.9
デリバティブ合計
その他の流動資産及び
その他の固定資産
その他の流動資産及び
その他の固定資産
売却可能有価証券:
米国債
コマーシャル・ペー
パー及び債券
マネー・マーケット・
ファンド
米国債
売却可能有価証券合計
資産合計
負債
デリバティブ:
未払負債及びその他の
固定負債
デリバティブ金融商品には、先渡為替予約、オプション契約及び金利スワップが含まれる。これらのデリバティ
ブ契約の公正価値は、先物価格カーブ、為替のボラティリティ、通貨同士の相関関係及び金利等の観察可能な市場
インプットを用いて決定されると共に、当社及び契約相手の債務不履行リスクが考慮される。2010年及び2009年5
月31日に終了した年度において、当該リスクに関連する調整に重要性はなかった。
売却可能有価証券は、主に、米国債、米国政府機関債、コマーシャル・ペーパー、債券及びマネー・マーケット・
ファンドに対する投資で構成されている。これらの有価証券は、活発な市場における時価(レベル1)とより活発で
ない市場における時価(レベル2)の両方を用いて評価される。レベル1による金融商品の評価は、同一の資産が活
発に取引される市場における現在の取引価格により行われる。レベル2による金融商品の評価は、比較可能な金融
商品について即時入手可能な価格により行われる。
2010年及び2009年5月31日現在において、レベル3の重要な測定対象はなく、また、定期的ではない公正価値測
定のなされた資産あるいは負債もなかった。
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短期投資
2010年及び2009年5月31日現在、短期投資は売却可能有価証券で構成されていた。2010年5月31日現在、当社は、
取得日から1年以内に満期となる売却可能有価証券を1,900.4百万ドル、また1年超5年未満に満期となる売却可
能有価証券を166.4百万ドル、短期投資として保有していた。2009年5月31日現在、当社は、取得日から1年以内に
満期となる売却可能有価証券を1,005.0百万ドル、また1年超5年未満に満期となる売却可能有価証券を159.0百
万ドル、短期投資として保有していた。
売却可能有価証券に分類される短期投資の公正価値は以下の通りである。
5月31日現在
(単位:百万ドル)
2010年
2009年
売却可能有価証券:
米国債及び米国政府機関債
コマーシャル・ペーパー及び債券
売却可能有価証券合計
1,382.5
772.8
684.3
391.2
2,066.8
1,164.0
2010年、2009年及び2008年5月31日に終了した年度の支払(受取)利息(純額)に含まれる受取利息は、それぞれ
30.1百万ドル、49.7百万ドル及び115.8百万ドルであり、現金及び現金同等物並びに短期投資に関連するもので
あった。
短期借入金及び長期債務の公正価値に関する情報については、注記7−短期借入金及び融資与信枠、並びに注記
8−長期債務を参照。
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7.短期借入金及び融資与信枠
以下は、2010年及び2009年5月31日現在の短期銀行借入金及び双日コーポレーション・オブ・アメリカ(以下
「双日アメリカ」という)に対する利付債務の内訳である。
5月31日現在
2010年
(単位:百万ドル)
借入金
2009年
利率
借入金
利率
短期借入金:
コマーシャル・ペーパー
米国事業
米国外事業
-
-
(1)
211.7
4.15%
6.35%
1.81%
120.6
31.2
-
0.40%
18.0
100.0
(1)
138.6
双日アメリカ
88.2
(1)
(1)
342.9
1.07%
78.5
1.57%
(1)加重平均利率には、無利子の当座借越を含む。
連結貸借対照表に記載されている短期借入金の簿価は、公正価値に近似している。
当社は、双日アメリカを通じて、米国外の仕入先より特定のスポーツシューズ、ウエア及び用具を仕入れている。
これらは、欧州及び日本など米国外の事業向けに購入している。双日アメリカに対する買掛金の支払期日は、通常、
外国の港より商品が出荷された日より60日以内に到来する。この買掛金の利率は、請求書日付の月初めの60日物の
ロンドン銀行間出し手金利(以下「LIBOR」という)に0.75%を上乗せした利率である。
2010年5月31日現在、当社には、コマーシャル・ペーパー・プログラムに基づく未返済額はなかった。2009年5
月31日現在、当社には、加重平均利率0.40%の未返済額100.0百万ドルがあった。
2006年12月に、当社は、銀行グループと複数年間の融資与信枠10億ドルの契約を締結した。この契約の満了日は
2012年12月である。当社の長期の上位無担保債の現在の格付(スタンダード・アンド・プアーズ・コーポレーショ
ンの格付がA+、またムーディーズ・インベスター・サービシーズの格付がA1)に基づき、未返済の借入金残高に係
る利率は、現行LIBORに0.15%を上乗せした利率である。融資与信枠に係る費用は、契約総額の0.05%である。当該
契約に基づき、当社は一定の財務比率を維持しなければならず、2010年5月31日現在において維持している。2010
年又は2009年5月31日現在において、当該融資与信枠契約に基づく借入金残高はない。
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8.長期債務
長期債務(非償却のプレミアム及び割引の控除後並びにスワップの公正価値調整後)の内訳は以下の通りであ
る。
5月31日現在
(単位:百万ドル)
2010年
社債(利率:5.375%、償還日:2009年7月8日)
2009年
-
25.1
社債(利率:5.66%、償還日:2012年7月23日)
27.0
27.4
社債(利率:5.4%、償還日:2012年8月7日)
16.1
16.2
社債(利率:4.7%、償還日:2013年10月1日)
50.0
50.0
社債(利率:5.15%、償還日:2015年10月15日)
112.4
111.1
日本円建長期借入金(利率:4.3%、支払期日:2011年6月26日)
115.7
108.5
55.1
51.7
53.1
54.7
23.8
24.5
453.2
469.2
7.4
32.0
445.8
437.2
日本円建長期借入金(利率:1.52125%、支払期日:2012年2月14日)
日本円建長期借入金(利率:2.6%、支払期日:2001年8月20日から2020
年11月20日)
日本円建長期借入金(利率:2.0%、支払期日:2001年8月20日から2020
年11月20日)
合計
控除:1年以内期限到来分
2011年から2015年の5月31日に終了する各年度における長期債務の予定償還額は額面で、それぞれ7.4百万ド
ル、178.1百万ドル、47.4百万ドル、57.4百万ドル及び7.4百万ドルである。
当社の長期債務は、調整後原価(償却プレミアム及び割引の控除後並びに金利スワップの公正価値調整後)で計
上されている。長期債務の公正価値は、同様の商品の市場価格に基づき見積られる。1年内期限到来分を含む当社
の長期債務の公正価値は、2010年及び2009年5月31日現在において、約453百万ドル及び456百万ドルであった。
2003年度及び2004年度に当社はミディアムタームノートを合計240百万ドル発行し、うち2010年5月31日現在に
おいて、額面で190百万ドルが未償還である。未償還のミディアムタームノートの表面利率は、4.70%から5.66%で
ある。また償還日は、2012年7月から2015年10月までの間に到来する。2013年10月に償還日を迎えるミディアム
タームノート50百万ドルを除き、当社は、各ミディアムタームノートの利率と同一の利率で固定利息を受け取り、
6ヶ月物のLIBORにスプレッドを上乗せした利率の変動利息を支払う金利スワップ契約を締結している。各スワッ
プ契約の名目元本と満了日は、対応する各ミディアムタームノートの元本及び償還日と同一である。2010年5月31
日現在において、これらのスワップ契約に基づく支払利息の利率は、約0.3%から1.1%であった。
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1996年6月に、当社の日本子会社の1社であるナイキロジスティクス有限会社は、2011年6月26日に償還日を迎
える私募債を発行し105億円(2010年5月31日現在で約115.7百万ドル)を調達した。利払いは半年毎である。契約
上、早期償還が可能になる旨が定められている。
1999年7月に、ナイキロジスティクス有限会社は、日本国内の配送センター購入契約の一環として、同センター
を担保とする総額130億円の融資を受けた。この融資は、2001年8月20日から2020年11月20日までの期間中に、3ヶ
月毎の均等割賦返済方式で返済する融資である。また利払いも3ヶ月毎である。上記融資に係る2010年5月31日現
在の未払額は70億円(約76.9百万ドル)であった。
2007年2月に、ナイキロジスティクス有限会社は、内部借入取引の一部に代わり、タームローン契約50億円(2010
年5月31日現在で約55.1百万ドル、支払期日は2012年2月14日)を締結した。このローンの利率は約1.5%であり、
利払いは半年毎である。
9.法人税等
税引前当期純利益は以下の通りである。
5月31日終了年度
(単位:百万ドル)
2010年
2009年
2008年
税引前当期純利益:
米国
米国以外
698.6
845.7
713.0
1,818.3
1,110.8
1,789.9
2,516.9
1,956.5
2,502.9
法人税等の内訳は以下の通りである。
5月31日終了年度
(単位:百万ドル)
2010年
2009年
2008年
当年度分:
米国
連邦税
200.2
410.1
469.9
州税
50.0
46.1
58.4
米国以外
348.5
307.7
391.8
598.7
763.9
920.1
連邦税
17.7
(251.4)
(273.0)
州税
(1.1)
(7.9)
(5.0)
米国以外
(5.1)
(34.8)
(22.6)
11.5
(294.1)
(300.6)
610.2
469.8
619.5
繰延分:
米国
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米国の法定連邦法人税率から実効税率への調整は以下の通りである。
5月31日終了年度
2010年
連邦法人税率
35.0%
州税(連邦税に係る税額控除考慮後)
米国以外での利益
その他(純額)
実効法人税率
2009年
35.0%
2008年
35.0%
1.3
1.2
1.4
(13.6)
(14.9)
(12.9)
1.5
2.7
1.3
24.2%
24.0%
24.8%
2010年5月31日に終了した年度の実効税率は24.2%であり、2009年度の24.0%から上昇した。2009年5月31日に
終了した年度の実効税率は、アンブロののれん、無形資産及びその他資産の減損(注記4−買収、識別可能無形資
産、のれん及びアンブロの減損を参照)に係る税額控除並びに、研究開発費に係る税額控除が遡及的に復活したこ
とにより有利な影響を受けた。2009年度第2四半期に成立した納税期限の延期及び代替最低税の優遇措置に係る
2008年法案により、研究開発費の米国連邦税額控除が2008年1月1日より遡及的に復活した。また2010年、2009年
及び2008年5月31日に終了した年度の実効税率には、当社の米国外での事業に起因する現在の実効税率の削減効
果も反映されている。なぜなら当該事業に係る税率は、通常、米国の法定税率より低いためである。
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繰延税金資産及び(負債)の内訳は以下の通りである。
5月31日現在
(単位:百万ドル)
2010年
2009年
繰延税金資産:
貸倒引当金
16.7
17.9
棚卸資産
47.3
52.8
返品調整引当金
52.0
52.8
繰延報酬
143.7
127.3
株式報酬
145.0
127.3
その他の引当金
85.8
66.7
在外事業に係る繰越欠損金
26.2
31.9
148.3
32.7
0.4
1.1
128.4
272.9
37.0
46.2
830.8
829.6
(36.2)
(26.0)
794.6
803.6
有形固定資産
(99.3)
(92.2)
無形資産
(98.6)
(100.7)
ヘッジ
(71.5)
(86.6)
その他
(8.1)
(4.2)
(277.5)
(283.7)
517.1
519.9
在外事業に係る繰越税額控除
ヘッジ
在外子会社の未分配利益
その他
繰延税金資産合計
評価性引当金
評価性引当金控除後の繰延税金資産合計
繰延税金負債:
繰延税金負債合計
繰延税金資産(純額)
以下は、当期の未認識の税額控除総額の増減に関する調整である。
5月31日現在
(単位:百万ドル)
2010年
未認識の税額控除 ―期首現在
2009年
2008年
273.9
251.1
122.5
過年度の税務ポジションに係る増加総額
86.7
53.2
71.6
過年度の税務ポジションに係る減少総額
(121.6)
(61.7)
(23.1)
当年度の税務ポジションに係る増加総額
52.5
71.5
87.7
確定額
(3.3)
(29.3)
(13.4)
時効の成立
(9.3)
(4.1)
(0.7)
3.2
(6.8)
6.5
為替換算による増減
未認識の税額控除 ―期末現在
282.1
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273.9
251.1
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2010年5月31日現在の当社の未認識の税額控除総額は、関連利息及び罰金を除いて282.1百万ドルであり、うち
158.4百万ドルは、将来の期間において認識された場合に当社の実効税率に影響を及ぼす。また2009年5月31日現
在の未認識の税額控除総額は、利息及び罰金を除いて273.9百万ドルであり、うち110.6百万ドルは、将来の期間に
おいて認識された場合に実効税率に影響を及ぼす。
当社は、法人税等に関連する利息及び罰金を税金費用(法人税等)に計上している。2010年、2009年及び2008年5
月31日に終了した年度において、当該利息及び罰金に係る引当金はそれぞれ、6.0百万ドル、2.2百万ドル及び41.2
百万ドル増加した。2010年及び2009年5月31日現在の、不確実な税務ポジションに関連する利息及び罰金(連邦税
額控除を除く)の引当金残高はそれぞれ、81.4百万ドル及び75.4百万ドルであった。
当社は主に、米国、中国、オランダだけではなく様々な州やその他の外国地域で課税されている。2006年度までの
米国連邦税上の論点は実質的に全て解決された。当社は現在、2007税制年度、2008税制年度、2009税制年度及び2010
税制年度に係る税務調査を米国国税庁より受けている。当社の重要な外国納税地域である中国においては暦年で
1999年まで、オランダにおいては2003年度まで、法人税等に係る論点が、実質的に全て解決されている。2007税制年
度、2008税制年度及び2009税制年度を対象とする米国国税庁の調査が今後12ヶ月以内に完了し、それにより当社の
未認識の税額控除残高が減少する可能性がある。現時点で影響額を見積ることはできないが、当社は、税務調査の
一部又は全てが今後12ヶ月に完了することにより、未認識の税額控除の総額が今後大幅に変動するとは予想して
いない。
当社は、一部米国以外の子会社の累積未分配利益約36億ドルを永続的に米国以外で再投資している。この利益
は、仮に米国へ配当送金された場合、米国での課税対象となる。この累積未分配利益を永続的に再投資することに
伴う未認識の繰延税金負債の額の算定は、実務的に不可能である。
2009年5月31日に終了した年度において、当社の外国事業の一部が、2019年度に段階的に終了する免税措置を受
けた。当該措置の結果、2010年5月31日に終了した年度における税金費用は約30.1百万ドル(希薄化後1株当たり
では0.06ドル)減少した。2009年5月31日に終了した年度における税金費用に対する影響は重要ではなかった。
2010年及び2009年5月31日現在において、営業損失を計上している一部子会社の繰越欠損金に対する繰延税金
資産は、その回収可能性が低いと予想されるため、評価性引当金を計上して減額されている。評価性引当金は2010
年5月31日に終了した年度において10.2百万ドル増加し、2009年及び2008年5月31日に終了した年度においては、
それぞれ14.7百万ドル及び1.6百万ドル減少した。
当社は外国の繰越税額控除が期限切れになるとは考えていない。当社が2010年5月31日現在有する、未使用の国
内及び外国の繰越欠損金は89.8百万ドルである。当該欠損金は以下の通り期限切れとなる。
5月31日終了年度
(単位:百万ドル)
営業純損失
2011年
2012年
2013年
2014年
2015年
2016年∼
2028年
無期限
合計
2.0
1.9
3.6
8.9
11.1
25.7
36.6
89.8
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2010年、2009年及び2008年5月31日に終了した年度において、従業員への株式報酬取引に伴う法人税等の税額控
除は、それぞれ56.8百万ドル、25.4百万ドル及び68.9百万ドルであり、株主持分に計上された。
10.償還優先株式
双日アメリカは、当社の授権償還優先株式の唯一の保有者である。この株式は額面1ドルであり、双日アメリカ
又は当社のいずれかが選択した場合、額面総額0.3百万ドルで償還される。1株当たりの累積配当は0.10ドルであ
り、支払日は毎年5月31日である。この償還優先株式に関する配当が決議され、全額が支払われない限り、当社の普
通株式に関する配当決議又は支払いはなされない。2010年、2009年及び2008年5月31日に終了した3事業年度にお
いて、償還優先株式に関する変更はない。償還優先株式の保有者である双日アメリカは、一般的な議決権は有さな
いものの、種類株式の株主として、当社及び各子会社の資産の全て又はほとんど全ての売却や、当社の合併、統合、
清算、解散、また米国で販売されるスポーツシューズのナイキの商標権の販売又は譲渡のいずれかに関する決議に
ついては議決権を有する。
11.普通株式及び株式報酬
無額面のA種普通株式及び無額面のB種普通株式の授権株式数は、それぞれ175百万株及び750百万株である。A
種普通株式1株はB種普通株式1株に転換可能である。B種普通株式に付帯する議決権は、取締役の選任に関する
特定の項目に制限される。
1990年度に、取締役会は、ナイキ・インクの1990年株式報奨制度(以下「1990年制度」という)の導入を決議し、
株主総会で承認された。1990年制度は、同制度に基づき付与されるストック・オプションやその他の報奨に関連し
て、それまで発行されていなかったB種普通株式を初めて132百万株を上限に発行するものである。1990年制度の
もとでは、法定以外のストック・オプション、インセンティブ・ストック・オプション、株価連動型報奨受給権及
び株式ボーナスの付与、並びに制限株式の発行及び売却が認められる。法定以外のストック・オプションや株価連
動型報奨受給権の行使価格、及び制限株式の付与価格は、対象株式の付与日の時価の75%を下回ってはならない。
インセンティブ・ストック・オプションの行使価格は、対象株式の付与日の時価を下回ってはならない。1990年制
度は、取締役会の委員会が管理している。この委員会は、報奨対象となる従業員、報奨額並びに報奨に関するその他
の規定を決定する権限を有する。委員会では、ほとんど全てのストック・オプションを付与日の時価の100%で付
与している。1990年制度に基づく未行使ストック・オプションのほとんど全ては、各事業年度の第1四半期に付与
されており、付与日から4年間にわたり均等に権利が確定し、付与日より10年後に失効する。2010年6月に取締役
会は1990年制度を改定し、とりわけ、法定以外のストック・オプション、及び株価連動型報奨受給権の行使価格は、
対象株式の付与日の時価の100%を下回ってはならないことを要求している。
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以下の表は、販売費及び一般管理費として認識された当社の株式報酬費用合計の概要である。
5月31日終了年度
(単位:百万ドル)
2010年
ストック・オプション(1)
2009年
2008年
134.6
128.8
127.0
ESPP
13.7
14.4
7.2
制限株式
10.7
7.9
6.8
小計
159.0
151.1
141.0
-
19.5
-
159.0
170.6
141.0
ストック・オプション及び制限株式費用−構造改善費用
(2)
株式報酬費用合計
(1)退職時にストック・オプションの繰上権利確定に適格である従業員について、繰上ストック・オプション費用が計上され
る。2010年、2009年及び2008年5月31日に終了した年度において計上された繰上ストック・オプション費用は、それぞれ
74.4百万ドル、58.7百万ドル及び40.7百万ドルであった。
(2)2009年度に実施された構造改善活動に関連して、当社は、退職後行使期間の延長、及び人員削減パッケージの一部として制
限株式の繰上権利確定を考慮に入れた、ストック・オプション契約の変更に関する株式報酬費用を認識した。詳細について
は注記16−構造改善費用を参照。
2010年5月31日現在の当社のストック・オプションによる未認識報酬費用は、予想失効分を除き86.8百万ドル
であり、加重平均期間である2.2年にわたって販売費及び一般管理費として認識する予定である。
2010年、2009年及び2008年5月31日に終了した年度に付与されたオプションの、ブラック・ショールズ・モデル
を用いて算出された1株当たりの加重平均公正価値は、それぞれ23.43ドル、17.13ドル及び13.87ドルであった。こ
の公正価値の見積りに使用した加重平均の前提は以下の通りである。
5月31日終了年度
2010年
配当利回り
予想ボラティリティ
2009年
1.9%
1.5%
1.4%
57.6%
32.5%
20.0%
5.0
5.0
5.0
2.5%
3.4%
4.8%
満期までの期間の加重平均(年数)
リスクフリー・レート
2008年
当社では、当社の普通株式に関する上場オプションのうち期間が1年超のもののインプライド・ボラティリ
ティをもとに、他の要素も加味した上で予想ボラティリティを見積っている。オプションの満期までの期間の加重
平均は、過去及び将来の行使パターンの分析に基づくものである。利率は、オプションの満期までの期間と同一期
間に係る、付与日現在の米国変動利付国債のリスクフリー・レートに基づいている。
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この制度に基づくストック・オプション取引の要約は以下の通りである。
株数
加重平均
オプション価格
(単位:百万)
(単位:ドル)
2007年5月31日現在の未行使オプション
39.7
35.50
行使
(9.1)
33.45
失効
(0.9)
44.44
付与
6.9
58.50
36.6
40.14
行使
(4.0)
35.70
失効
(1.3)
51.19
付与
7.5
58.17
38.8
43.69
行使
(8.6)
37.64
失効
(0.6)
51.92
付与
6.4
52.79
36.0
46.60
2008年
16.2
32.35
2009年
21.4
36.91
2010年
20.4
41.16
2008年5月31日現在の未行使オプション
2009年5月31日現在の未行使オプション
2010年5月31日現在の未行使オプション
5月31日現在の行使可能オプション
2010年5月31日現在において、未行使オプション及び行使可能オプションの満期までの加重平均期間は、それぞ
れ6.2年及び4.8年であった。また2010年5月31日現在において、未行使オプション及び行使可能オプションの本源
的価値の総額は、それぞれ926.8百万ドル及び636.0百万ドルであった。この本源的価値の総額は、対象株式の時価
がオプションの行使価格を超える金額である。2010年、2009年及び2008年5月31日に終了した年度に行使されたオ
プションの本源的価値の合計は、それぞれ239.3百万ドル、108.4百万ドル及び259.4百万ドルであった。
当社は、1990年制度に加え、従業員株式購入制度(以下「ESPP」という)に基づき時価より低い価格による自社株
購入権を従業員に付与している。従業員は、各自の報酬の10%相当額を上限とする給与控除により、ESPPへの参加
資格を得る。参加者は、公募期間である6ヶ月間の各満了時に、公募期間の開始又は満了時における時価のうちい
ずれか低いほうの85%相当額で株式を購入できる。2010年、2009年及び2008年5月31日に終了した年度において、
従業員はそれぞれ、0.8百万株、1.0百万株及び0.8百万株の株式を購入した。
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当社は、1990年制度に基づき、主要な従業員に対して制限株式と無制限株式を随時付与している。2010年、2009年
及び2008年5月31日に終了した事業年度に従業員に付与された株式数は、それぞれ499,000株、75,000株及び
110,000株であり、1株当たり加重平均価額は、それぞれ53.16ドル、56.97ドル及び59.50ドルであった。制限株式の
取得者は、制限期間を通して現金配当を受ける権利、並びに各株式に付帯する議決権を有する。付与された株式の
価額には全て付与日の時価がとられた。2010年、2009年及び2008年5月31日に終了した年度に権利確定した制限株
式の公正価値は、それぞれ8.0百万ドル、9.9百万ドル及び9.0百万ドルであり、権利確定日現在の価額がとられた。
12.1株当たり当期純利益
以下は、1株当たり当期純利益から潜在株式調整後1株当たり当期純利益への調整である。2010年、2009年及び
2008年5月31日現在において、それぞれ0.2百万株、13.2百万株及び6.6百万株の普通株式を追加購入できるオプ
ションが未行使であったが、これらのオプションは逆希薄化効果をもつため、希薄化後1株当たり当期純利益の計
算に含まれていない。
5月31日終了年度
(単位:1株当たりのデータを除き、百万)
2010年
2009年
2008年
株数:
加重平均発行済普通株式数
485.5
484.9
495.6
8.4
5.8
8.5
493.9
490.7
504.1
1株当たり当期純利益
3.93ドル
3.07ドル
3.80ドル
潜在株式調整後1株当たり当期純利益
3.86ドル
3.03ドル
3.74ドル
希薄化効果のあるストック・オプションや報奨の
株式へのみなし転換
希薄化後加重平均発行済普通株式数
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13.福利制度
当社は、米国に拠点を置く多くの従業員が利用可能な利益分配制度を設けている。この制度の規定により、当社
では取締役会の決議に基づく年次拠出が必要とされている。当社の子会社も、米国に拠点を置く自社従業員が利用
可能な利益分配制度を設けている。この制度の規定により、この子会社では経営者の決定に基づく年次拠出が必要
とされている。2010年、2009年及び2008年5月31日に終了した年度における各制度への拠出額は、それぞれ34.9百
万ドル、27.6百万ドル及び37.3百万ドルであり、年度の販売費及び一般管理費に含まれている。当社は、米国に拠点
を置く従業員が利用可能な各種の401(k)従業員貯蓄制度を設けている。当社は、従業員による拠出の一部を普通株
式又は現金で対応させて拠出している。2010年、2009年及び2008年5月31日に終了した年度におけるこの貯蓄制度
への当社の拠出額は、それぞれ34.2百万ドル、37.6百万ドル及び33.9百万ドルであり、販売費及び一般管理費に含
まれている。
当社はまた、長期報奨制度(以下「LTIP」という)を設けている。LTIPは、1997年9月に取締役会が導入を決議し
株主総会が承認した制度であり、のち2007年度に改定された。当社は、2010年、2009年及び2008年5月31日に終了し
た年度において、LTIPに基づき現金報酬関連の販売費及び一般管理費をそれぞれ24.1百万ドル、17.6百万ドル及び
35.9百万ドル認識した。
当社は、世界各国で年金制度を設けている。年金制度は、各国に拠点を置く従業員のみが利用可能であり、通常、
政府が義務付ける制度である。2010年及び2009年5月31日現在の未積立年金債務に関連する負債は、それぞれ
113.0百万ドル及び82.8百万ドルであった。
14.その他の包括利益累積額
その他の包括利益累積額(税引後)の内訳は以下の通りである。
5月31日現在
(単位:百万ドル)
2010年
2009年
為替換算調整勘定及びその他
(94.6)
64.6
純投資ヘッジ手段のデリバティブに係る繰延利益(純額)
107.3
62.5
キャッシュ・フロー・ヘッジ手段のデリバティブに係る繰延利益(純
額)
202.1
240.4
214.8
367.5
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15.契約債務及び偶発債務
当社は、自社の事務所、倉庫及び小売店として使用する設備を一部リースしており、リース契約は2010年5月31
日より1年から25年の期間中に満了する。2010年、2009年及び2008年5月31日に終了した事業年度の支払リース料
は、それぞれ416.1百万ドル、397.0百万ドル及び344.2百万ドルであった。2011年から2015年5月31日に終了する5
年間における各年度の解約不能のオペレーティング・リース契約に基づく最低年間支払リース料は、それぞれ
334.4百万ドル、264.0百万ドル、219.9百万ドル、177.2百万ドル及び148.0百万ドルであり、それ以降の年度の合計
金額は465.8百万ドルである。
2010年及び2009年5月31日現在の当社の未決済信用状の残高は、それぞれ101.1百万ドル及び154.8百万ドルで
あった。これらの信用状の多くは、棚卸資産を購入するために発行されたものである。
当社では、様々な契約や取り決めに基づき、知的財産権の行使可能性、発生した法律問題の補償範囲、並びに当社
が保証人になっているその他の事項に係る補償を日常的に行っている。当社には、現在このような取り決めが数件
ある。しかし当社は、過去の実績や今後の損失の発生可能性の見積りに基づき、補償の公正価値は当社の財政状態
又は経営成績に重要な影響を及ぼさないと判断した。
当社は通常業務の過程において、契約や雇用関係、製造物責任に基づく請求、商標権、その他様々な法的手続に関
与している。当社は、係属案件のうち当社の財政状態又は経営成績に重要な影響を及ぼすものがあるとは考えてい
ない。
16.構造改善費用
2009年度において、当社は当社管理機構を合理化し、消費者にしっかり重点を置き、市場に対する改革を迅速に
後押しし、縮小可能で長期的な費用構造を確立するため必要な措置を採った。その結果、当社は全世界で約5%の
人員を削減し、主に人員削減に関する退職手当から成る195百万ドルの構造改善費用(税引前)が発生した。この構
造改善活動のほとんど全てが2009年度に完了したため、当社はこれら活動に関する追加費用を次年度以降に認識
することはないと考えている。この構造改善費用は、注記19−事業セグメント及び関連情報における利息及び税金
考慮前利益のセグメント表示上、全社費用の欄に含まれている。
2010年及び2009年5月31日に終了した年度における未払構造改善費用は以下の通りである。
(単位:百万ドル)
未払構造改善費用−2008年6月1日
-
人員削減及び関連費用
195.0
現金支払額
(29.4)
非現金のストック・オプション及び制限株式費用
(19.5)
3.5
為替換算調整及びその他
未払構造改善費用−2009年5月31日
149.6
現金支払額
(142.6)
為替換算調整及びその他
1.2
未払構造改善費用−2010年5月31日
8.2
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2010年5月31日現在の未払残高は、最後の退職手当の支払が完了したとき、2011年度上半期に取り崩される。こ
の未払構造改善費用は、連結貸借対照表上、未払負債に含まれている。
17.売却
2007年12月17日に、当社は、アイコニックス・ブランド・グループ・インクに対して、スターター・ブランド関
連事業を現金60.0百万ドルで売却した。当該取引の結果、2008年5月31日に終了した年度において事業売却益28.6
百万ドルが発生した。
2008年4月17日に、当社は、個人投資家グループ(以下「買手」という)に対して、バウワー・ナイキ・ホッケー
を現金189.2百万ドルで売却した。当該売却の結果、2008年5月31日終了年度の第4四半期において事業売却益
32.0百万ドルが発生した。当該事業売却益には、過年度にその他の包括利益累積額に含まれていた為替換算調整勘
定46.3百万ドルが含まれる。この契約の規定の一環として、当社は、買手に、約2年間の移行期間中に一部のナイキ
の商標権を使用できるロイヤルティ・フリーの限定ライセンスを付与した。当社は、当該ライセンス契約に係る売
却収入41.0百万ドルを、ライセンス期間にわたって認識するよう繰延べた。
この売却により発生した利益は、その他の(収益)費用(純額)、また注記19−事業セグメント及び関連情報におけ
る利息及び税金考慮前利益のセグメント表示上、全社費用の欄に含まれている。
18.リスク管理及びデリバティブ
当社は、世界各国で、為替レートや金利の変動による影響などの市場リスクに晒されている。当社は、通常業務の
過程で生じる財務リスクを管理するためデリバティブを利用している。当社は、投機的売買目的のデリバティブの
保有、発行はいずれも行っていない。
当社は、ヘッジ手段とヘッジ対象のあらゆる関係や、当社のリスク管理目的、またヘッジ取引の実施戦略を正式
に文書化している。このプロセスには、全てのデリバティブを、確定契約又は予定取引のいずれかと関連付ける作
業が含まれる。当社は、貸借対照表上の特定の資産及び負債の公正価値の変動を軽減するため先渡為替予約も締結
しているが、これらはデリバティブ及びヘッジに関する会計基準に基づくヘッジ手段として指定されていない。
従って、貸借対照表に計上されたヘッジ手段の公正価値の変動は、ヘッジ対象からの取引損益と共に損益計算書の
その他の(収益)費用(純額)として直ちに認識される。当社は、これらの指定されていないヘッジの決済による
キャッシュ・フローと、その関連するヘッジ対象によるキャッシュ・フローを同じ区分に分類しており、概ね
キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローに含まれている。
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2010年5月31日現在の未決済デリバティブのほとんどは、デリバティブ及びヘッジに関する会計基準に基づい
て、キャッシュ・フロー・ヘッジ、公正価値ヘッジ又は純投資ヘッジとして指定されている。全てのデリバティブ
は、公正価値で貸借対照表に計上され、その満期日により分類されている。2010年5月31日現在、未決済デリバティ
ブの名目元本総額は、主にユーロ、日本円及び英ポンド建てのキャッシュ・フロー・ヘッジから成る62億ドルで
あった。
以下の表は、2010年及び2009年5月31日現在、連結貸借対照表上のデリバティブ手段の公正価値を示している。
資産デリバティブ
(単位:百万ドル)
貸借対照表項目
負債デリバティブ
2009年
2010年
5月31日 5月31日
現在
現在
貸借対照表項目
2009年
2010年
5月31日 5月31日
現在
現在
ヘッジ手段として正式に指定さ
れたデリバティブ:
先渡為替予約及びオプション
前払費用及び
その他の流動資産
前払費用及び
その他の流動資産
繰延税金資産及び
その他の資産
繰延税金資産及び
その他の資産
315.9
270.4
未払負債
24.7
34.6
-
0.1
未払負債
-
-
0.4
81.3
0.1
-
14.6
13.7
-
-
330.9
365.5
24.8
34.6
103.9
12.8
未払負債
138.9
34.3
-
0.4
繰延税金負債及び
その他の負債
1.4
-
ヘッジ手段として指定されてい
ないデリバティブ合計
103.9
13.2
140.3
34.3
デリバティブ合計
434.8
378.7
165.1
68.9
金利スワップ契約
先渡為替予約及びオプション
金利スワップ契約
ヘッジ手段として正式に指定さ
れたデリバティブ合計
ヘッジ手段として指定されてい
ないデリバティブ:
先渡為替予約及びオプション
先渡為替予約及びオプション
前払費用及び
その他の流動資産
繰延税金資産及び
その他の資産
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繰延税金負債及び
その他の負債
繰延税金負債及び
その他の負債
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以下の表は2010年及び2009年5月31日に終了した年度における連結損益計算書に含まれている金額を示したも
のである。
(単位:百万ドル)
デリバティブに関してその
他の包括利益において
認識された利益(損失)(1)
その他の包括利益累積額から期間損益への
振替による利益(損失)(1)
正式に指定されたデリバティブ
2010年
2009年
5月31日に 5月31日に
終了した年度 終了した年度
その他の包括利益累
2010年
2009年
積額から期間損益へ
5月31日に 5月31日に
の振替による利益
終了した年度 終了した年度
(損失)項目(1)
キャッシュ・フロー・ヘッジと
して指定されたデリバティブ:
先渡為替予約及びオプション
(29.9)
106.3
先渡為替予約及びオプション
89.0
350.1
先渡為替予約及びオプション
4.7
先渡為替予約及びオプション
51.1
165.1
114.9
621.1
66.0
161.4
キャッシュ・フロー・ヘッジと
して指定されたデリバティブ合
計
純投資ヘッジとして指定された
デリバティブ:
先渡為替予約及びオプション
(0.4)
売上高
51.4
92.7
売上原価
60.0
(13.5)
1.0
0.8
56.1
67.8
168.5
147.8
-
-
販売費及び一般管理
費
その他の(収益)費用
(純額)
その他の(収益)費用
(純額)
(1)2010年5月31日に終了した年度において、5.2百万ドルの収益がキャッシュ・フロー・ヘッジの非有効部分の結果として、
その他の(収益)費用(純額)に計上された。2009年5月31日に終了した年度において、その他の(収益)費用(純額)に計上され
たキュッシュ・フロー・ヘッジの非有効部分に重要性はなかった。
(単位:百万ドル)
デリバティブに関して収益において
認識された利益(損失)
2010年5月31日に 2009年5月31日に
終了した年度
終了した年度
デリバティブに関して収益において
認識された利益(損失)の項目
公正価値ヘッジとして指定され
たデリバティブ:
金利スワップ(1)
7.4
1.5
支払(受取)利息(純額)
ヘッジ手段として指定されてい
ないデリバティブ:
先渡為替予約及びオプション
(91.1)
(83.0)
その他の(収益)費用(純額)
(1)全ての金利スワップ契約はデリバティブ及びヘッジに関する会計基準における簡便法の要件を満たしている。従って、金利
スワップ契約の公正価値の変動は、ヘッジ対象たる長期債務の公正価値の変動により全て相殺される。詳細については「公
正価値ヘッジ」の項を参照。
未払負債に計上されたデリバティブ手段については注記5−未払負債、上記金融商品が評価される手法につい
ては注記6−公正価値測定、2010年及び2009年5月31日に終了した年度におけるその他の包括利益の変動に関す
る追加情報については注記14−その他の包括利益累積額及び連結株主持分変動表を参照。
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キャッシュ・フロー・ヘッジ
当社の外貨ヘッジ活動の目的は、外貨建取引(売上、製品原価、販売費及び一般管理費、米ドル建の売却可能債券
への投資並びに連結会社間借入金を含む内部取引など)により生じる最終キャッシュ・フローが、為替レートの変
動により悪影響を受けるリスクを防ぐことにある。内部の相殺処理が効果的に実施できない場合に、デリバティブ
を活用して為替リスクを軽減することが当社の方針である。ヘッジ対象取引は、主にユーロ、英ポンド及び日本円
などの通貨建取引である。当社は、通常、12ヶ月前の時点で予想されるエクスポージャーの100%を上限にヘッジを
行っているが、最大で34ヶ月前の時点で予想されるエクスポージャーについてもヘッジしている。
未決済のキャッシュ・フロー・ヘッジ・デリバティブの公正価値の変動は、非有効部分を除く全てについて、
ヘッジ対象取引に伴うキャッシュ・フローの変動により純利益が計上されるまでその他の包括利益に計上され
る。ほとんどの場合、その他の包括利益に計上された金額は、関連デリバティブの満期日から一定期間後に当期純
利益に組替えられる。連結損益計算書上、有効なヘッジ損益は対象となるエクスポージャーの損益と同一の会計処
理区分となる。ヘッジ対象が売上高及び製品原価のヘッジ損益は、ヘッジ対象取引が当期純利益に影響を及ぼす時
点でそれぞれ売上高及び売上原価に計上される。ヘッジ対象が販売費及び一般管理費のヘッジ損益は、関連費用の
計上時に販売費及び一般管理費に計上される。米ドル建売却可能有価証券の予定売買取引のヘッジ損益は、有価証
券の売却時にその他の(収益)費用(純額)に計上される。予定される連結会社間取引のヘッジ損益は、取引の発生時
にその他の(収益)費用(純額)に計上される。当社は、これらの指定されたキャッシュ・フロー・ヘッジのデリバ
ティブの決済によるキャッシュ・フローと、その関連するヘッジ対象によるキャッシュ・フローを同じ区分に分
類しており、概ねキャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローに含まれている。
支払ったオプション価格は、当初繰延費用として計上される。当社は、キャッシュ・フロー総額法によりオプ
ションの有効性を評価し、オプションの公正価値の変動総額を、有効な範囲内でその他の包括利益に計上してい
る。
2010年5月31日現在において、未決済デリバティブ及び満期到来デリバティブについて、その他の包括利益に計
上されている繰延純利益(税引後)187.2百万ドルは、今後12ヶ月以内にヘッジ対象取引が当期純利益に計上される
ため、同様に当期純利益に組替えられる予定である。最終的に当期純利益に組替えられる実際の額は、現在未決済
のデリバティブ契約が満期を迎えた時の為替レートにより異なる。2010年5月31日現在、全ての予定取引や計上取
引に伴うキャッシュ・フローの変動エクスポージャーを当社がヘッジする最大期間は18ヶ月である。
当社は、ヘッジの開始時とヘッジ期間中に、ヘッジ取引に使用されるデリバティブが、ヘッジ対象のキャッシュ
・フローの変動を相殺するのに高い有効性を有しているか、また次年度以降も高い有効性を維持できる見込みが
あるかを正式に評価している。キャッシュ・フロー・ヘッジの有効性は、先物レートに基づき評価される。デリバ
ティブがヘッジ手段として高い有効性を維持していない場合、又は今後維持できない場合、当社は、ヘッジ会計を
非遡及的に中止する。
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当社は、次の(1)から(4)のいずれかに該当する場合、ヘッジ会計を非遡及的に中止する。(1)デリバティブが、
ヘッジ対象(確定契約又は予定取引などのヘッジ対象を含む)のキャッシュ・フローの変動を相殺するものとして
高い有効性を有していないと判断された場合、(2)デリバティブが終了、売却、解約又は行使された場合、(3)予定取
引の発生がもはや見込まれない場合、あるいは(4)デリバティブをヘッジ手段として指定することがもはや適切で
ないと経営者が判断した場合。
当初予想していた期間中、又はその後さらに2ヶ月以内に予定取引の発生が見込まれないため、当社がヘッジ会
計を中止した場合、デリバティブに伴う損益は、引き続きその他の包括利益累積額に計上され、予定取引が当期純
利益に影響を及ぼすこととなった時点で当期純利益に組替えられる。ただし、当初予想していた期間末までに、又
その後2ヶ月以内に予定取引が発生しないことが見込まれる場合、その他の包括利益累積額に計上されている損
益は、直ちに当期純利益に組替えられる。ヘッジ会計を中止したもののデリバティブが未決済のままである場合、
当社は必ず、デリバティブを公正価値で貸借対照表に計上し、その後の公正価値の変動をその他の(収益)費用(純
額)に認識する。2010年5月31日に終了した年度において、5.2百万ドルの収益がキャッシュ・フロー・ヘッジの非
有効部分の結果として、その他の(収益)費用(純額)に計上された。2009年及び2008年5月31日に終了した年度にお
いて、当社がその他の(収益)費用に計上したキャッシュ・フロー・ヘッジの非有効部分にはいずれも重要性がな
かった。
公正価値ヘッジ
当社は、利率の変動を原因とした一部の固定金利債務の公正価値変動リスクにも晒されている。このリスクを
ヘッジするために現在当社が使っているデリバティブは、固定金利受取・変動金利支払型の金利スワップである。
2010年5月31日現在、全ての金利スワップ契約は、関連する長期債務の公正価値ヘッジとして指定されており、デ
リバティブ及びヘッジに関する会計基準における簡便法の要件を満たしている。従って、この金利スワップ契約の
公正価値の変動は、ヘッジ対象たる長期債務の公正価値の変動により全て相殺される。当社の公正価値ヘッジによ
るキャッシュ・フローは、当該スワップが未決済である間は定期的な利息支払になり、キャッシュ・フロー計算書
の営業活動によるキャッシュ・フローの当期純利益に含まれている。2010年、2009年及び2008年5月31日に終了し
た年度において、公正価値ヘッジとして指定された金利スワップに関連して当期純利益に計上された非有効部分
はない。
2003年度に、当社は、日本子会社1社との間の日本円建内部借入取引に関連して固定金利受取・変動金利支払型
の金利スワップ契約を締結した。この金利スワップは、デリバティブ及びヘッジに関する会計基準に基づくヘッジ
として指定されなかった。従って、当該スワップの公正価値の変動は、支払(受取)利息(純額)の一部として、満期ま
での各期間の当期純利益に計上された。内部借入及び関連する金利スワップは2009年5月31日に終了した年度に
おいて満期になった。
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純投資ヘッジ
当社は、国内外の完全子会社に対する外貨建純投資についての為替変動リスクもヘッジしている。純投資ヘッジ
として指定されたデリバティブの公正価値の変動額は、非有効部分を除く全てが、その投資に係る為替換算調整と
共にその他の包括利益の項目である為替換算調整勘定に計上される。当社は、その純投資ヘッジの決済による
キャッシュ・フローをキャッシュ・フロー計算書の投資活動によるキャッシュ・フローに分類している。当社は、
ヘッジの有効性を先物レートの変動をもとに評価している。当社は、2010年、2009年及び2008年5月31日に終了し
た年度において、純投資ヘッジに係る非有効部分を計上していない。
信用リスク
当社は、ヘッジ手段の相手方が契約を履行しない場合に生じる信用関連の損失リスクに晒されている。全てのデ
リバティブ取引の相手方は、主に、信用格付が投資適格級の金融機関である。但し、これにより金融機関の信用リス
クに対する当社のエクスポージャーがなくなるわけではない。この信用リスクは、取引相手が契約内容を履行しな
かった場合の契約の未実現利益に限定される。このリスクを管理するため、当社は取引相手に係る厳密な信用指針
を策定し、当該指針に沿った運用がなされていることを継続的に監視し、経営者に報告している。当社は、当社が事
業を展開している国に本店又は支店がある金融機関のポートフォリオを活用している。上記の検討結果に基づき、
当社は、取引相手の債務不履行リスクによる影響は最低水準であると考えている。
当社の特定のデリバティブ手段には、未確定事項に関する信用リスクが含まれる。2010年5月31日現在、当社は
未確定事項に関するこのような全ての信用リスクに対応している。2010年5月31日現在、未確定事項に関する信用
リスクを伴うデリバティブ手段の公正価値総額は、純額で負債ポジションにあり、その金額は18.3百万ドルであっ
た。当社はこれら未確定事項によるいかなる担保の差入も要求されなかった。
19.事業セグメント及び関連情報
事業セグメント
当社の事業セグメントは、当社の内部組織構造を明確に表している。主要なセグメントは、ナイキゴルフを除き、
ナイキ・ブランド商品の販売活動を実施する事業の地域別に区分されている。ナイキ・ブランドの各地域別セグ
メントは、主に単一事業を運営している。すなわちスポーツやフィットネス用シューズ、ウエア及び用具の企画、生
産、マーケティング及び販売である。2009年度より当社はナイキ・ブランドを6地域から成る新規セグメントへ再
編成した。2009年6月1日より当社ナイキ・ブランドの財務報告用の新事業セグメントは、北米、西欧、中東欧、中
国、日本及び新興市場となっている。過年度では、ナイキ・ブランド事業は4つの地域、すなわち、米国、欧州・中東
・アフリカ(総称して「EMEA」)、アジア太平洋及び米国以外の南北アメリカに編成されていた。
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当社の「その他」セグメントは、経営者による当社の検討方式に合わせるため、表示目的から、2つの項目に分
けられている。「グローバル・ブランド部門」セグメントは主に、地域別事業セグメントの中に含まれていないナ
イキ・ブランド商品のライセンス事業、ナイキ・ブランドのためにグローバルで集中管理されている販売費及び
一般管理費、並びに製品開発及びサプライチェーン事業に関連する費用から成る。「その他の事業」の分類は、主
にコール・ハーン、コンバース・インク、ハーレー・インターナショナルLLC、ナイキゴルフ並びにアンブロ・リミ
テッドの業務から成る。「その他」に分類される業務は、個別開示するほどの重要性がないとされるものである。
過年度の数値は下記のとおり、当社の新事業構造に合わせ、修正再表示されている。
以下に記載している売上高は、各セグメントの外部顧客に対する売上高を表している。内部売上高は相殺消去さ
れており、個別開示が必要なほどの重要性はない。
全社は、集中管理部門の費用を含む未配賦の一般管理費、当社本部における減価償却費及び償却費、株式報酬費
用を含む未配賦の保険及び報酬制度、ヘッジ損益を含む特定の為替損益、特定の内部消去並びにその他の項目から
成る。
2009年6月1日より、各事業セグメントの業績を評価するため当社が用いた主要な財務項目は、利息及び税金考
慮前利益(一般的に「EBIT」と呼ばれる)であり、これは連結損益計算書における支払(受取)利息(純額)考慮前か
つ税引前当期純利益を表している。EBITに対する調整項目は、管理報告上、各事業セグメントに配賦されない全社
費用項目を表している。過年度において、当社は税引前利益に基づき各事業セグメントの業績を評価していた。
集中管理された当社の為替リスク管理プログラムの一環として、当社の地域別事業セグメントにおける各ナイ
キ・ブランド企業に対して標準為替レートが割り振られ、非機能通貨による売上高及び製品の購入を各企業の機
能通貨で計上する際に、当該標準為替レートが使用されている。地域別事業セグメントの売上高及び売上原価は当
該標準レートを使用したものとなっている。全てのナイキ・ブランド事業セグメントに関連して発生した、採用し
た標準換算レートと実勢レートとの差は、集中管理された為替リスク管理プログラムから発生した為替ヘッジ損
益、並びにその他の換算による損益と合わせて全社セグメントに含まれている。2009年及び2008年5月31日に終了
した年度において、西欧及び中東欧地域で発生した為替ヘッジ損益はその他の換算による損益と合わせて、各地域
の損益に含まれていた。
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以下の表に記載されている長期性資産の追加取得は、資本的支出を表わしている。
各事業セグメントの売掛金、棚卸資産及び有形固定資産は、経営者が定期的に検討しており、以下の通りである。
一部の過年度の表示金額は、2010年度の表示と整合させるため組替えられている。
5月31日終了年度
(単位:百万ドル)
2010年
2009年
2008年
売上高
北米
6,696.0
6,778.3
6,660.5
西欧
3,892.0
4,139.1
4,320.0
中東欧
1,149.9
1,373.2
1,309.2
中国
1,741.8
1,743.3
1,353.6
日本
882.0
925.9
822.4
2,041.6
1,702.0
1,630.3
グローバル・ブランド部門
105.3
95.3
117.9
ナイキ・ブランド合計
16,508.6
16,757.1
16,213.9
2,529.5
2,419.0
2,413.1
-
-
19,014.0
19,176.1
18,627.0
北米
1,538.1
1,429.3
1,460.4
西欧
855.7
939.1
922.5
中東欧
281.2
415.1
358.4
中国
637.1
575.2
430.7
日本
180.3
205.4
178.9
新興市場
492.6
342.6
306.6
(866.8)
(811.5)
(736.8)
新興市場
その他の事業
(24.1)
全社
ナイキの連結売上高合計
利息及び税金考慮前利益
グローバル・ブランド部門
ナイキ・ブランド合計
3,118.2
その他の事業(1)
全社(2)
ナイキの利息及び税金考慮前連結利益合計
3,095.2
2,920.7
299.4
(192.6)
358.6
(894.4)
(955.6)
(853.5)
2,523.2
支払(受取)利息(純額)
6.3
ナイキの税引前連結利益
2,516.9
165/225
1,947.0
(9.5)
1,956.5
2,425.8
(77.1)
2,502.9
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5月31日終了年度
(単位:百万ドル)
2010年
2009年
2008年
長期性資産の追加取得
北米
45.3
99.2
141.9
西欧
58.9
69.6
63.5
4.3
8.1
5.5
中国
80.4
58.5
13.1
日本
11.6
10.0
21.9
新興市場
10.5
10.9
12.4
グローバル・ブランド部門
29.9
37.8
22.6
ナイキ・ブランド合計
240.9
294.1
280.9
その他の事業
52.1
89.6
61.5
全社
42.1
72.0
106.8
335.1
455.7
449.2
北米
64.7
64.3
52.4
西欧
57.1
51.4
61.1
4.6
4.0
3.7
中国
11.0
7.2
3.8
日本
26.2
29.9
20.4
新興市場
11.0
10.2
10.8
グローバル・ブランド部門
33.8
42.3
34.3
ナイキ・ブランド合計
208.4
209.3
186.5
その他の事業
45.7
37.5
28.1
全社
69.6
88.2
89.0
323.7
335.0
303.6
中東欧
長期性資産の追加取得合計
減価償却費
中東欧
減価償却費合計
(1)2009年5月31日に終了した年度において、その他の項目には、2009年度第3四半期に計上したアンブロののれん、無形資産
及びその他の資産の減損が税引前で401.3百万ドル含まれている。詳細情報については、注記4−買収、識別可能無形資産、
のれん及びアンブロの減損を参照。
(2)2009年5月31日に終了した年度において、全社費用には、2009年度第4四半期に完了した当社の構造改善活動に関する費用
が税引前で195.0百万ドル含まれている。詳細情報については、注記16−構造改善費用を参照。
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5月31日終了年度
(単位:百万ドル)
2010年
2009年
売掛金(純額)
北米
848.0
897.7
西欧
401.8
508.8
中東欧
293.6
368.3
中国
128.9
122.3
日本
166.8
207.2
新興市場
327.2
268.2
グローバル・ブランド部門
22.8
53.3
ナイキ・ブランド合計
2,189.1
2,425.8
442.1
439.7
18.6
18.4
2,649.8
2,883.9
北米
767.5
868.8
西欧
347.2
341.6
中東欧
124.8
278.1
中国
103.5
110.4
日本
68.3
95.7
262.2
258.2
グローバル・ブランド部門
20.6
32.4
ナイキ・ブランド合計
1,694.1
1,985.2
346.7
371.8
-
-
2,040.8
2,357.0
北米
324.7
354.3
西欧
282.1
326.5
12.3
15.0
中国
145.5
78.2
日本
332.6
318.5
新興市場
47.0
47.3
グローバル・ブランド部門
99.6
103.1
ナイキ・ブランド合計
1,243.8
1,242.9
その他の事業
167.4
163.7
全社
520.7
551.1
1,931.9
1,957.7
その他の事業
全社
売掛金(純額)合計
棚卸資産
新興市場
その他の事業
全社
棚卸資産合計
有形固定資産(純額)
中東欧
有形固定資産(純額)合計
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主要な商品種類別売上高
外部顧客に対する各ナイキ・ブランド商品の売上高は、スポーツシューズ、ウエア及び用具の売上によるもので
ある。外部顧客に対するその他の売上高には、主に、コール・ハーン、コンバース、エクセター (主要な事業はス
ターター・ブランド関連事業であったが、2007年12月17日に売却された)、ハーレー、バウワー・ナイキ・ホッケー
(2008年4月16日まで)、ナイキゴルフ並びにアンブロ(2008年3月3日より)の外部顧客に対する売上高が含まれ
る。
5月31日終了年度
(単位:百万ドル)
2010年
2009年
スポーツシューズ
10,333.1
10,306.7
9,731.6
ウエア
5,036.6
5,244.7
5,234.0
用具
1,033.6
1,110.4
1,130.4
その他
2,610.7
2,514.3
2,531.0
19,014.0
19,176.1
18,627.0
2008年
地域別売上高及び長期性資産
地域別情報は、前述の事業セグメント別情報と同一である。但しその他の業務については、売上が発生した場所
の地域別に配分されており、この限りではない。2010年、2009年及び2008年5月31日に終了した年度の米国での売
上高は、それぞれ7,913.9百万ドル、8,019.8百万ドル及び7,938.5百万ドルであった。当社の長期性資産が最も集中
している地域は、米国にある当社の世界本社及び配送センター、並びに日本とベルギーにある配送センターであ
る。米国での事業と関連のある長期性資産は主に有形固定資産(純額)であり、2010年、2009年及び2008年5月31日
現在において、それぞれ1,070.1百万ドル、1,142.6百万ドル及び1,109.9百万ドルであった。日本での事業と関連の
ある長期性資産は、2010年、2009年及び2008年5月31日現在において、それぞれ335.6百万ドル、322.3百万ドル及び
303.8百万ドルであった。ベルギーでの事業と関連のある長期性資産は、2010年、2009年及び2008年5月31日現在に
おいて、それぞれ163.7百万ドル、191.0百万ドル及び219.1百万ドルであった。
主要な顧客
フット・ロッカー・インクに対する売上高は、2010年5月31日に終了した年度については当社の連結売上高の
8%、2009年及び2008年5月31日に終了した年度については当社の連結売上高の9%を占めている。この顧客に対
する売上高は、当社の全セグメントに含まれている。
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(6) 附属明細表
評価引当金勘定明細表
(単位:百万ドル)
摘要
期首残高
取崩額
費用等計上額 その他計上額 償却債権取立益
控除後
期末残高
貸倒引当金(流動及び固定)(1)
2008年5月31日終了年度
71.7
25.7
4.0
(23.0)
78.4
2009年5月31日終了年度
78.4
62.4
(11.7)
(18.3)
110.8
2010年5月31日終了年度
110.8
45.7
(9.9)
(29.9)
116.7
(1)貸倒引当金の固定部分は、連結貸借対照表において繰延税金及びその他の資産に分類されている。
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(7) 財務報告に係る内部統制の経営者年次報告書
経営者は、1934年証券取引法(改訂)規則第13a-15(f)項及び15d-15(f)に定義されるとおり、財務報告に関して適
切な内部統制を確立し、維持する責任を有している。財務報告に係る内部統制は、財務報告の信頼性、及び米国にお
いて一般に公正妥当と認められている会計原則に準拠した外部報告目的の財務書類の作成に関し、合理的な保証
を提供するために整備された手続きである。財務報告に係る内部統制は、(i)会社の取引及び資産の処分を合理的
な範囲で詳細、正確かつ公正に反映する記録の維持、(ii)一般に公正妥当と認められている会計原則に準拠した財
務書類の作成に必要な取引が記録されていること、また会社の収入及び支出が会社の経営者及び取締役の承認に
基づいてのみ行われていることに対する合理的な保証の提供、並びに(iii)財務書類に重要な影響を与える可能性
のある会社の資産の不当な取得、使用又は処分の防止又は迅速な発見に関する合理的な保証の提供についての方
針及び手続きを含む。
「合理的な保証」とは高い水準にある保証であるが、絶対的な保証を意味するものではない。財務報告に係る
内部統制には固有の限界があるため、全ての虚偽表示及び不正を防止又は発見することを保証するものではない。
統制は、特に当社の上級管理職を含む2人以上の共謀が発生した場合において、無効なものとなりやすい。また、将
来の期間における有効性の評価の予測には、状況の変化により統制が不十分になるリスク、又は方針もしくは手続
きの遵守の程度が低下するリスクが存在する。
最高経営責任者及び最高財務責任者を含む当社の経営者の監督と参加のもとで、当社は、トレッドウエイ委員会
組織委員会(以下「COSO」という)が公表した「内部統制の統合的枠組み」に定められている枠組みに基づいて、
当社の財務報告に係る内部統制の有効性の評価を行った。この評価の結果に従い、当社の経営者は、2010年5月31
日現在における当社の財務報告に係る内部統制は有効であると判断した。
(1)連結財務書類、(2)2010年5月31日現在における当社の財務報告に係る内部統制の有効性は、独立登録会計事
務所であるプライスウォーターハウスクーパース エルエルピーの監査を受けており、その監査報告書に表明され
ている。
最高経営責任者及び代表取締役
マーク・G・パーカー
最高財務責任者
ドナルド・W・ブレア
次へ
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NIKE, INC.
CONSOLIDATED STATEMENTS OF INCOME
2010
Revenues
Cost of sales
Gross margin
Selling and administrative expense
Restructuring charges (Note 16)
Goodwill impairment (Note 4)
Intangible and other asset impairment (Note 4)
Interest expense (income), net (Notes 6, 7 and 8)
Other (income) expense, net (Notes 17 and 18)
Income before income taxes
Income taxes (Note 9)
Net income
Basic earnings per common share (Notes 1 and 12)
Diluted earnings per common share (Notes 1 and 12)
Dividends declared per common share
Year Ended May 31,
2009
2008
(In millions, except per share data)
$19,014.0
10,213.6
8,800.4
6,326.4
—
—
—
6.3
(49.2)
2,516.9
610.2
$ 1,906.7
$
3.93
$
3.86
$
1.06
$19,176.1
10,571.7
8,604.4
6,149.6
195.0
199.3
202.0
(9.5)
(88.5)
1,956.5
469.8
$ 1,486.7
$
3.07
$
3.03
$
0.98
$18,627.0
10,239.6
8,387.4
5,953.7
—
—
—
(77.1)
7.9
2,502.9
619.5
$ 1,883.4
$
3.80
$
3.74
$ 0.875
The accompanying notes to consolidated financial statements are an integral part of this statement.
56
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NIKE, INC.
CONSOLIDATED BALANCE SHEETS
May 31,
2010
ASSETS
Current assets:
Cash and equivalents
Short-term investments (Note 6)
Accounts receivable, net (Note 1)
Inventories (Notes 1 and 2)
Deferred income taxes (Note 9)
Prepaid expenses and other current assets
Total current assets
Property, plant and equipment, net (Note 3)
Identifiable intangible assets, net (Note 4)
Goodwill (Note 4)
Deferred income taxes and other assets (Notes 9 and 18)
Total assets
LIABILITIES AND SHAREHOLDERS’ EQUITY
Current liabilities:
Current portion of long-term debt (Note 8)
Notes payable (Note 7)
Accounts payable (Note 7)
Accrued liabilities (Notes 5 and 18)
Income taxes payable (Note 9)
Total current liabilities
Long-term debt (Note 8)
Deferred income taxes and other liabilities (Notes 9 and 18)
Commitments and contingencies (Note 15)
Redeemable Preferred Stock (Note 10)
Shareholders’ equity:
Common stock at stated value (Note 11):
Class A convertible — 90.0 and 95.3 shares outstanding
Class B — 394.0 and 390.2 shares outstanding
Capital in excess of stated value
Accumulated other comprehensive income (Note 14)
Retained earnings
Total shareholders’ equity
Total liabilities and shareholders’ equity
2009
(In millions)
$ 3,079.1
2,066.8
2,649.8
2,040.8
248.8
873.9
10,959.2
1,931.9
467.0
187.6
873.6
$14,419.3
$ 2,291.1
1,164.0
2,883.9
2,357.0
272.4
765.6
9,734.0
1,957.7
467.4
193.5
897.0
$13,249.6
$
7.4
138.6
1,254.5
1,904.4
59.3
3,364.2
445.8
855.3
—
0.3
172/225
$
32.0
342.9
1,031.9
1,783.9
86.3
3,277.0
437.2
842.0
—
0.3
0.1
2.7
3,440.6
214.8
6,095.5
9,753.7
$14,419.3
0.1
2.7
2,871.4
367.5
5,451.4
8,693.1
$13,249.6
The accompanying notes to consolidated financial statements are an integral part of this statement.
57
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NIKE, INC.
CONSOLIDATED STATEMENTS OF CASH FLOWS
Cash provided by operations:
Net income
Income charges (credits) not affecting cash:
Depreciation
Deferred income taxes
Stock-based compensation (Note 11)
Impairment of goodwill, intangibles and other assets (Note 4)
Gain on divestitures (Note 17)
Amortization and other
Changes in certain working capital components and other assets and liabilities
excluding the impact of acquisition and divestitures:
Decrease (increase) in accounts receivable
Decrease (increase) in inventories
(Increase) decrease in prepaid expenses and other current assets
Increase (decrease) in accounts payable, accrued liabilities and income
taxes payable
Cash provided by operations
Cash used by investing activities:
Purchases of short-term investments
Maturities and sales of short-term investments
Additions to property, plant and equipment
Disposals of property, plant and equipment
Increase in other assets, net of other liabilities
Settlement of net investment hedges
Acquisition of subsidiary, net of cash acquired (Note 4)
Proceeds from divestitures (Note 17)
Cash used by investing activities
Cash used by financing activities:
Reductions in long-term debt, including current portion
(Decrease) increase in notes payable
Proceeds from exercise of stock options and other stock issuances
Excess tax benefits from share-based payment arrangements
Repurchase of common stock
Dividends — common and preferred
Cash used by financing activities
Effect of exchange rate changes
Net increase in cash and equivalents
Cash and equivalents, beginning of year
Cash and equivalents, end of year
Supplemental disclosure of cash flow information:
Cash paid during the year for:
Interest, net of capitalized interest
Income taxes
Dividends declared and not paid
2010
Year Ended May 31,
2009
(In millions)
2008
$ 1,906.7
$ 1,486.7
$ 1,883.4
323.7
8.3
159.0
—
—
71.8
335.0
(294.1)
170.6
401.3
—
48.3
303.6
(300.6)
141.0
—
(60.6)
17.9
181.7
284.6
(69.6)
(238.0)
32.2
14.1
(118.3)
(249.8)
(11.2)
298.0
3,164.2
(3,724.4)
2,787.6
(335.1)
10.1
(11.2)
5.5
—
—
(1,267.5)
(220.0)
1,736.1
(2,908.7)
2,390.0
(455.7)
32.0
(47.0)
191.3
—
—
(798.1)
173/225
(1,865.6)
2,246.0
(449.2)
1.9
(21.8)
(76.0)
(571.1)
246.0
(489.8)
(32.2)
(205.4)
364.5
58.5
(741.2)
(505.4)
(1,061.2)
(47.5)
788.0
2,291.1
$ 3,079.1
$
48.4
537.2
130.7
(6.8)
177.1
186.6
25.1
(649.2)
(466.7)
(733.9)
(46.9)
157.2
2,133.9
$ 2,291.1
$
46.7
765.2
121.4
(35.2)
63.7
343.3
63.0
(1,248.0)
(412.9)
(1,226.1)
56.8
277.2
1,856.7
$ 2,133.9
$
The accompanying notes to consolidated financial statements are an integral part of this statement.
58
330.9
1,936.3
44.1
717.5
112.9
EDINET提出書類
ナイキ・インク(E23405)
有価証券報告書
Table of Contents
NIKE, INC.
CONSOLIDATED STATEMENTS OF SHAREHOLDERS’ EQUITY
Capital in
Accumulated
Excess of
Other
Class A
Class B
Stated
Comprehensive
Shares
Amount Shares
Amount
Value
Income
(In millions, except per share data)
117.6
$
0.1 384.1
$
2.7 $ 1,960.0
$
177.4
9.1
372.2
(20.8)
20.8
(20.6)
(12.3)
Common Stock
Balance at May 31, 2007
Stock options exercised
Conversion to Class B Common Stock
Repurchase of Class B Common Stock
Dividends on Common stock ($0.875 per share)
Issuance of shares to employees
Stock-based compensation (Note 11):
Forfeiture of shares from employees
Comprehensive income (Note 14):
Net income
Other comprehensive income:
Foreign currency translation and other (net of tax expense of
$101.6)
Realized foreign currency translation gain due to divestiture
(Note 17)
Net loss on cash flow hedges (net of tax benefit of $67.7)
Net loss on net investment hedges (net of tax benefit of $25.1)
Reclassification to net income of previously deferred losses related
to hedge derivatives (net of tax benefit of $49.6)
Total Comprehensive income
Adoption of FIN 48 (Note 1 and 9)
Adoption of EITF 06-2 Sabbaticals (net of tax benefit of $6.2)
Balance at May 31, 2008
Stock options exercised
Conversion to Class B Common Stock
Repurchase of Class B Common Stock
Dividends on Common stock ($0.98 per share)
Issuance of shares to employees
Stock-based compensation (Note 11):
Forfeiture of shares from employees
Comprehensive income (Note 14):
Net income
Other comprehensive income:
Foreign currency translation and other (net of tax benefit of
$177.5)
Net gain on cash flow hedges (net of tax expense of $167.5)
Net gain on net investment hedges (net of tax expense of $55.4)
Reclassification to net income of previously deferred net gains
related to hedge derivatives (net of tax expense of $39.6)
Total Comprehensive income
Balance at May 31, 2009
Stock options exercised
Conversion to Class B Common Stock
Repurchase of Class B Common Stock
Dividends on Common stock ($1.06 per share)
Issuance of shares to employees
Stock-based compensation (Note 11):
Forfeiture of shares from employees
Comprehensive income (Note 14):
Net income
Other comprehensive income:
Foreign currency translation and other (net of tax benefit of $71.8)
Net gain on cash flow hedges (net of tax expense of $27.8)
Net gain on net investment hedges (net of tax expense of $21.2)
Reclassification to net income of previously deferred net gains
related to hedge derivatives (net of tax expense of $41.7)
Reclassification of ineffective hedge gains to net income (net of tax
expense of $1.4)
Total Comprehensive income
Balance at May 31, 2010
1.0
Retained
Earnings
$ 4,885.2
$ 7,025.4
372.2
—
(1,248.0)
(432.8)
39.2
141.0
(3.4)
(1,235.7)
(432.8)
39.2
141.0
(2.3)
(0.1)
Total
(1.1)
1,883.4
96.8
$
0.1
(1.5)
394.3
4.0
1.5
(10.6)
$
2.7 $ 2,497.8
167.2
$
211.9
211.9
(46.3)
(175.8)
(43.5)
(46.3)
(175.8)
(43.5)
127.7
74.0
251.4
(0.1)
(632.7)
(475.2)
45.4
170.6
(3.3)
127.7
1,957.4
(15.6)
(10.1)
$ 7,825.3
167.2
—
(639.0)
(475.2)
45.4
170.6
(4.0)
1,883.4
(15.6)
(10.1)
$ 5,073.3
(6.3)
1.1
1,883.4
(0.7)
1,486.7
1,486.7
(335.3)
453.6
106.0
95.3
$
0.1
(5.3)
390.2
8.6
5.3
(11.3)
$
2.7 $ 2,871.4
379.6
$
(108.2)
116.1
367.5
(335.3)
453.6
106.0
1,486.7
$ 5,451.4
(6.8)
1.3
(747.5)
(514.8)
40.0
159.0
(2.6)
(0.1)
(108.2)
1,602.8
$ 8,693.1
379.6
—
(754.3)
(514.8)
40.0
159.0
(2.9)
(0.3)
1,906.7
90.0
$
0.1
394.0
$
2.7 $ 3,440.6
$
(159.2)
87.1
44.8
(159.2)
87.1
44.8
(121.6)
(121.6)
(3.8)
(152.7)
214.8
174/225
(3.8)
1,754.0
$ 9,753.7
1,906.7
$ 6,095.5
The accompanying notes to consolidated financial statements are an integral part of this statement.
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1,906.7
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NIKE, INC.
NOTES TO CONSOLIDATED FINANCIAL STATEMENTS
Note 1 — Summary of Significant Accounting Policies
Description of Business
NIKE, Inc. is a worldwide leader in the design, marketing and distribution of athletic and sports-inspired footwear,
apparel, equipment and accessories. Wholly-owned NIKE subsidiaries include Cole Haan, which designs, markets and
distributes dress and casual shoes, handbags, accessories and coats; Converse Inc., which designs, markets and
distributes athletic and causal footwear, apparel and accessories; Hurley International LLC, which designs, markets and
distributes action sports and youth lifestyle footwear, apparel and accessories; and Umbro Ltd., which designs,
distributes and licenses athletic and casual footwear, apparel and equipment, primarily for the sport of soccer.
Basis of Consolidation
The consolidated financial statements include the accounts of NIKE, Inc. and its subsidiaries (the “Company”).
All significant intercompany transactions and balances have been eliminated.
Recognition of Revenues
Wholesale revenues are recognized when title passes and the risks and rewards of ownership have passed to the
customer, based on the terms of sale. This occurs upon shipment or upon receipt by the customer depending on the
country of the sale and the agreement with the customer. Retail store revenues are recorded at the time of sale.
Provisions for sales discounts, returns and miscellaneous claims from customers are made at the time of sale. As of
May 31, 2010 and 2009, the Company’s reserve balances for sales discounts, returns and miscellaneous claims were
$370.6 million and $363.6 million, respectively.
Shipping and Handling Costs
Shipping and handling costs are expensed as incurred and included in cost of sales.
Advertising and Promotion
Advertising production costs are expensed the first time the advertisement is run. Media (TV and print) placement
costs are expensed in the month the advertising appears.
A significant amount of the Company’s promotional expenses result from payments under endorsement contracts.
Accounting for endorsement payments is based upon specific contract provisions. Generally, endorsement payments
are expensed on a straight-line basis over the term of the contract after giving recognition to periodic performance
compliance provisions of the contracts. Prepayments made under contracts are included in prepaid expenses or other
assets depending on the period to which the prepayment applies.
Through cooperative advertising programs, the Company reimburses retail customers for certain costs of
advertising the Company’s products. The Company records these costs in selling and administrative expense at the
point in time when it is obligated to its customers for the costs, which is when the related revenues are recognized. This
obligation may arise prior to the related advertisement being run.
Total advertising and promotion expenses were $2,356.4 million, $2,351.3 million, and $2,308.3 million for the
years ended May 31, 2010, 2009 and 2008, respectively. Prepaid advertising and promotion expenses recorded in
prepaid expenses and other assets totaled $260.7 million and $280.0 million at May 31, 2010 and 2009, respectively.
60
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NIKE, INC.
NOTES TO CONSOLIDATED FINANCIAL STATEMENTS — (Continued)
Cash and Equivalents
Cash and equivalents represent cash and short-term, highly liquid investments with maturities of three months or
less at date of purchase. The carrying amounts reflected in the consolidated balance sheet for cash and equivalents
approximate fair value.
Short-term Investments
Short-term investments consist of highly liquid investments, primarily commercial paper, U.S. treasury, U.S.
agency, and corporate debt securities, with maturities over three months from the date of purchase. Debt securities that
the Company has the ability and positive intent to hold to maturity are carried at amortized cost. At May 31, 2010 and
2009, the Company did not hold any short-term investments that were classified as held-to-maturity.
At May 31, 2010 and 2009, short-term investments consisted of available-for-sale securities. Available-for-sale
securities are recorded at fair value with unrealized gains and losses reported, net of tax, in other comprehensive
income, unless unrealized losses are determined to be other than temporary. The Company considers all
available-for-sale securities, including those with maturity dates beyond 12 months, as available to support current
operational liquidity needs and therefore classifies all securities with maturity dates beyond three months as current
assets within short-term investments on the consolidated balance sheet.
See Note 6 — Fair Value Measurements for more information on the Company’s short term investments.
Allowance for Uncollectible Accounts Receivable
Accounts receivable consists primarily of amounts receivable from customers. We make ongoing estimates
relating to the collectability of our accounts receivable and maintain an allowance for estimated losses resulting from
the inability of our customers to make required payments. In determining the amount of the allowance, we consider our
historical level of credit losses and make judgments about the creditworthiness of significant customers based on
ongoing credit evaluations. Accounts receivable with anticipated collection dates greater than 12 months from the
balance sheet date and related allowances are considered non-current and recorded in other assets. The allowance for
uncollectible accounts receivable was $116.7 million and $110.8 million at May 31, 2010 and 2009, respectively, of
which $43.1 million and $36.9 million was classified as long-term and recorded in other assets.
Inventory Valuation
Inventories are stated at lower of cost or market and valued on a first-in, first-out (“FIFO”) or moving average cost
basis.
Property, Plant and Equipment and Depreciation
Property, plant and equipment are recorded at cost. Depreciation for financial reporting purposes is determined on
a straight-line basis for buildings and leasehold improvements over 2 to 40 years and for machinery and equipment
over 2 to 15 years. Computer software (including, in some cases, the cost of internal labor) is depreciated on a
straight-line basis over 3 to 10 years.
Impairment of Long-Lived Assets
The Company reviews the carrying value of long-lived assets or asset groups to be used in operations whenever
events or changes in circumstances indicate that the carrying amount of the assets might not be
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NIKE, INC.
NOTES TO CONSOLIDATED FINANCIAL STATEMENTS — (Continued)
recoverable. Factors that would necessitate an impairment assessment include a significant adverse change in the extent
or manner in which an asset is used, a significant adverse change in legal factors or the business climate that could
affect the value of the asset, or a significant decline in the observable market value of an asset, among others. If such
facts indicate a potential impairment, the Company would assess the recoverability of an asset group by determining if
the carrying value of the asset group exceeds the sum of the projected undiscounted cash flows expected to result from
the use and eventual disposition of the assets over the remaining economic life of the primary asset in the asset group.
If the recoverability test indicates that the carrying value of the asset group is not recoverable, the Company will
estimate the fair value of the asset group using appropriate valuation methodologies which would typically include an
estimate of discounted cash flows. Any impairment would be measured as the difference between the asset groups
carrying amount and its estimated fair value.
Identifiable Intangible Assets and Goodwill
The Company performs annual impairment tests on goodwill and intangible assets with indefinite lives in the
fourth quarter of each fiscal year, or when events occur or circumstances change that would, more likely than not,
reduce the fair value of a reporting unit or an intangible asset with an indefinite life below its carrying value. Events or
changes in circumstances that may trigger interim impairment reviews include significant changes in business climate,
operating results, planned investments in the reporting unit, or an expectation that the carrying amount may not be
recoverable, among other factors. The impairment test requires the Company to estimate the fair value of its reporting
units. If the carrying value of a reporting unit exceeds its fair value, the goodwill of that reporting unit is potentially
impaired and the Company proceeds to step two of the impairment analysis. In step two of the analysis, the Company
measures and records an impairment loss equal to the excess of the carrying value of the reporting unit’s goodwill over
its implied fair value should such a circumstance arise.
The Company generally bases its measurement of fair value of a reporting unit on a blended analysis of the
present value of future discounted cash flows and the market valuation approach. The discounted cash flows model
indicates the fair value of the reporting unit based on the present value of the cash flows that the Company expects the
reporting unit to generate in the future. The Company’s significant estimates in the discounted cash flows model
include: its weighted average cost of capital; long-term rate of growth and profitability of the reporting unit’s business;
and working capital effects. The market valuation approach indicates the fair value of the business based on a
comparison of the reporting unit to comparable publicly traded companies in similar lines of business. Significant
estimates in the market valuation approach model include identifying similar companies with comparable business
factors such as size, growth, profitability, risk and return on investment, and assessing comparable revenue and
operating income multiples in estimating the fair value of the reporting unit.
The Company believes the weighted use of discounted cash flows and the market valuation approach is the best
method for determining the fair value of its reporting units because these are the most common valuation
methodologies used within its industry; and the blended use of both models compensates for the inherent risks
associated with either model if used on a stand-alone basis.
Indefinite-lived intangible assets primarily consist of acquired trade names and trademarks. In measuring the fair
value for these intangible assets, the Company utilizes the relief-from-royalty method. This method assumes that trade
names and trademarks have value to the extent that their owner is relieved of the obligation to pay royalties for the
benefits received from them. This method requires the Company to estimate the future revenue for the related brands,
the appropriate royalty rate and the weighted average cost of capital.
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NIKE, INC.
NOTES TO CONSOLIDATED FINANCIAL STATEMENTS — (Continued)
Foreign Currency Translation and Foreign Currency Transactions
Adjustments resulting from translating foreign functional currency financial statements into U.S. dollars are
included in the foreign currency translation adjustment, a component of accumulated other comprehensive income in
shareholders’ equity.
The Company’s global subsidiaries have various assets and liabilities, primarily receivables and payables, that are
denominated in currencies other than their functional currency. These balance sheet items are subject to
remeasurement, the impact of which is recorded in other (income) expense, net, within our consolidated statement of
income.
Accounting for Derivatives and Hedging Activities
The Company uses derivative financial instruments to limit exposure to changes in foreign currency exchange
rates and interest rates. All derivatives are recorded at fair value on the balance sheet and changes in the fair value of
derivative financial instruments are either recognized in other comprehensive income (a component of shareholders’
equity), debt or net income depending on the nature of the underlying exposure, whether the derivative is formally
designated as a hedge, and, if designated, the extent to which the hedge is effective. The Company classifies the cash
flows at settlement from derivatives in the same category as the cash flows from the related hedged items. For
undesignated hedges and designated cash flow hedges, this is within the cash provided by operations component of the
consolidated statement of cash flows. For designated net investment hedges, this is generally within the cash used by
investing activities component of the cash flow statement. As our fair value hedges are receive-fixed, pay-variable
interest rate swaps, the cash flows associated with these derivative instruments are periodic interest payments while the
swaps are outstanding, which are reflected in net income within the cash provided by operations component of the cash
flow statement.
See Note 18 — Risk Management and Derivatives for more information on the Company’s risk management
program and derivatives.
Stock-Based Compensation
The Company estimates the fair value of options granted under the NIKE, Inc. 1990 Stock Incentive Plan (the “
1990 Plan”) and employees’ purchase rights under the Employee Stock Purchase Plans (“ESPPs”) using the
Black-Scholes option pricing model. The Company recognizes this fair value, net of estimated forfeitures, as selling
and administrative expense in the consolidated statements of income over the vesting period using the straight-line
method.
See Note 11 — Common Stock and Stock-Based Compensation for more information on the Company’s stock
programs.
Income Taxes
The Company accounts for income taxes using the asset and liability method. This approach requires the
recognition of deferred tax assets and liabilities for the expected future tax consequences of temporary differences
between the carrying amounts and the tax basis of assets and liabilities. United States income taxes are provided
currently on financial statement earnings of non-U.S. subsidiaries that are expected to be repatriated. The Company
determines annually the amount of undistributed non-U.S. earnings to invest indefinitely in its non-U.S. operations.
The Company recognizes interest and penalties related to income tax matters in income tax expense.
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NIKE, INC.
NOTES TO CONSOLIDATED FINANCIAL STATEMENTS — (Continued)
See Note 9 — Income Taxes for further discussion.
Earnings Per Share
Basic earnings per common share is calculated by dividing net income by the weighted average number of
common shares outstanding during the year. Diluted earnings per common share is calculated by adjusting weighted
average outstanding shares, assuming conversion of all potentially dilutive stock options and awards.
See Note 12 — Earnings Per Share for further discussion.
Management Estimates
The preparation of financial statements in conformity with generally accepted accounting principles requires
management to make estimates, including estimates relating to assumptions that affect the reported amounts of assets
and liabilities and disclosure of contingent assets and liabilities at the date of financial statements and the reported
amounts of revenues and expenses during the reporting period. Actual results could differ from these estimates.
Reclassifications
Certain prior year amounts have been reclassified to conform to fiscal year 2010 presentation, including a
reclassification to investing activities for the settlement of net investment hedges in the consolidated statement of cash
flows for the year ended May 31, 2008. These reclassifications had no impact on previously reported results of
operations or shareholders’ equity and do not affect previously reported cash flows from operations, financing
activities or net change in cash and equivalents.
Recently Adopted Accounting Standards:
In January 2010, the Financial Accounting Standards Board (“FASB”) issued guidance to amend the disclosure
requirements related to recurring and nonrecurring fair value measurements. The guidance requires additional
disclosures about the different classes of assets and liabilities measured at fair value, the valuation techniques and
inputs used, the activity in Level 3 fair value measurements, and the transfers between Levels 1, 2, and 3 of the fair
value measurement hierarchy. This guidance became effective for the Company beginning March 1, 2010, except for
disclosures relating to purchases, sales, issuances and settlements of Level 3 assets and liabilities, which will be
effective for the Company beginning June 1, 2011. As this guidance only requires expanded disclosures, the adoption
did not and will not impact the Company’s consolidated financial position or results of operations. See Note 6 — Fair
Value Measurements for disclosure required under this guidance.
In February 2010, the FASB issued amended guidance on subsequent events. Under this amended guidance, SEC
filers are no longer required to disclose the date through which subsequent events have been evaluated in originally
issued and revised financial statements. This guidance was effective immediately and the Company adopted these new
requirements since the third quarter of fiscal 2010.
In June 2009, the FASB established the FASB Accounting Standards Codification (the “Codification”) as the
single source of authoritative U.S. GAAP for all non-governmental entities. The Codification, which launched July 1,
2009, changes the referencing and organization of accounting guidance. The Codification became effective for the
Company beginning September 1, 2009. The issuance of the FASB Codification did not change GAAP and therefore
the adoption has only affected how specific references to GAAP literature are disclosed in the notes to the Company’s
consolidated financial statements.
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NOTES TO CONSOLIDATED FINANCIAL STATEMENTS — (Continued)
In April 2009, the FASB updated guidance related to fair value measurements to clarify the guidance related to
measuring fair value in inactive markets, to modify the recognition and measurement of other-than-temporary
impairments of debt securities, and to require public companies to disclose the fair values of financial instruments in
interim periods. This updated guidance became effective for the Company beginning June 1, 2009. The adoption of this
guidance did not have an impact on the Company’s consolidated financial position or results of operations. See Note 6
— Fair Value Measurements for disclosure required under the updated guidance.
In June 2008, the FASB issued new accounting guidance applicable when determining whether instruments
granted in share-based payment transactions are participating securities. This guidance clarifies that share-based
payment awards that entitle their holders to receive non-forfeitable dividends before vesting should be considered
participating securities and included in the computation of earnings per share pursuant to the two-class method. This
guidance became effective for the Company beginning June 1, 2009. The adoption of this guidance did not have a
material impact on the Company’s consolidated financial position or results of operations.
In April 2008, the FASB issued amended guidance regarding the determination of the useful life of intangible
assets. This guidance amends the factors that should be considered in developing renewal or extension assumptions
used to determine the useful life of a recognized intangible asset. The intent of the position is to improve the
consistency between the useful life of a recognized intangible asset and the period of expected cash flows used to
measure the fair value of the asset. This guidance became effective for the Company beginning June 1, 2009. The
adoption of this guidance did not have a material impact on the Company’s consolidated financial position or results of
operations.
In December 2007, the FASB issued amended guidance regarding business combinations, establishing principles
and requirements for how an acquirer recognizes and measures identifiable assets acquired, liabilities assumed, any
resulting goodwill, and any non-controlling interest in an acquiree in its financial statements. This guidance also
provides for disclosures to enable users of the financial statements to evaluate the nature and financial effects of a
business combination. This amended guidance became effective for the Company beginning June 1, 2009. The
adoption of this amended guidance did not have an impact on the Company’s consolidated financial statements, but
could impact the accounting for future business combinations.
In December 2007, the FASB issued new guidance regarding the accounting and reporting for non-controlling
interests in subsidiaries. This guidance clarifies that non-controlling interests in subsidiaries should be accounted for as
a component of equity separate from the parent’s equity. This guidance became effective for the Company beginning
June 1, 2009. The adoption of this guidance did not have an impact on the Company’s consolidated financial position
or results of operations.
Recently Issued Accounting Standards:
In October 2009, the FASB issued new standards that revised the guidance for revenue recognition with multiple
deliverables. These new standards impact the determination of when the individual deliverables included in a
multiple-element arrangement may be treated as separate units of accounting. Additionally, these new standards
modify the manner in which the transaction consideration is allocated across the separately identified deliverables by
no longer permitting the residual method of allocating arrangement consideration. These new standards are effective
for the Company beginning June 1, 2011. The Company does not expect the adoption will have a material impact on its
consolidated financial positions or results of operations.
In June 2009, the FASB issued a new accounting standard that revised the guidance for the consolidation of
variable interest entities (“VIE”). This new guidance requires a qualitative approach to identifying a controlling
financial interest in a VIE, and requires an ongoing assessment of whether an entity is a VIE and whether an
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NOTES TO CONSOLIDATED FINANCIAL STATEMENTS — (Continued)
interest in a VIE makes the holder the primary beneficiary of the VIE. This guidance is effective for the Company
beginning June 1, 2010. The Company is currently evaluating the impact of the provisions of this new standard.
Note 2 — Inventories
Inventory balances of $2,040.8 million and $2,357.0 million at May 31, 2010 and 2009, respectively, were
substantially all finished goods.
Note 3 — Property, Plant and Equipment
Property, plant and equipment included the following:
As of May 31,
2010
2009
(In millions)
Land
Buildings
Machinery and equipment
Leasehold improvements
Construction in process
Less accumulated depreciation
$ 222.8
951.9
2,217.5
820.6
177.0
4,389.8
2,457.9
$1,931.9
$ 221.6
974.0
2,094.3
802.0
163.8
4,255.7
2,298.0
$1,957.7
Capitalized interest was not material for the years ended May 31, 2010, 2009 and 2008.
Note 4 — Acquisition, Identifiable Intangible Assets, Goodwill and Umbro Impairment
Acquisition
On March 3, 2008, the Company completed its acquisition of 100% of the outstanding shares of Umbro, a leading
United Kingdom-based global soccer brand, for a purchase price of 290.5 million British Pounds Sterling in cash
(approximately $576.4 million), inclusive of direct transaction costs. This acquisition is intended to strengthen the
Company’s market position in the United Kingdom and expand NIKE’s global leadership in soccer, a key area of
growth for the Company. This acquisition also provides positions in emerging soccer markets such as China, Russia
and Brazil. The results of Umbro’s operations have been included in the Company’s consolidated financial statements
since the date of acquisition as part of the Company’s “Other” operating segment.
The acquisition of Umbro was accounted for as a purchase business combination. The purchase price was
allocated to tangible and identifiable intangible assets acquired and liabilities assumed based on their respective
estimated fair values on the date of acquisition, with the remaining purchase price recorded as goodwill.
Based on our preliminary purchase price allocation at May 31, 2008, identifiable intangible assets and goodwill
relating to the purchase approximated $419.5 million and $319.2 million, respectively. Goodwill recognized in this
transaction is deductible for tax purposes. Identifiable intangible assets include $378.4 million for trademarks that have
an indefinite life, and $41.1 million for other intangible assets consisting of Umbro’s
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NOTES TO CONSOLIDATED FINANCIAL STATEMENTS — (Continued)
sourcing network, established customer relationships, and the United Soccer League Franchise. These intangible assets
are amortized on a straight-line basis over estimated lives of 12 to 20 years.
During fiscal 2009, the Company finalized the purchase-price accounting for Umbro and made revisions to
preliminary estimates, including valuations of tangible and intangible assets and certain contingencies, as further
evaluations were completed and information was received from third parties subsequent to the acquisition date. These
revisions to preliminary estimates resulted in a $12.4 million decrease in the value of identified intangible assets,
primarily Umbro’s sourcing network, and an $11.2 million increase in non-current liabilities, primarily related to
liabilities assumed for certain contingencies and adjustments made to deferred taxes related to the fair value of assets
acquired. These changes in assets acquired and liabilities assumed affected the amount of goodwill recorded.
The following table summarizes the allocation of the purchase price, including transaction costs of the acquisition,
to the assets acquired and liabilities assumed at the date of acquisition based on their estimated fair values, including
final purchase accounting adjustments (in millions):
Current assets
Non-current assets
Identified intangible assets
Goodwill
Current liabilities
Non-current liabilities
Net assets acquired
May 31, 2008
Preliminary
Adjustments
May 31, 2009
Final
$
$
$
87.2
90.2
419.5
319.2
(60.3)
(279.4)
$ 576.4
—
—
(12.4)
23.6
—
(11.2)
$
—
87.2
90.2
407.1
342.8
(60.3)
(290.6)
$ 576.4
The pro forma effect of the acquisition on the combined results of operations for fiscal 2008 was not material.
Umbro Impairment in Fiscal 2009
The Company performs annual impairment tests on goodwill and intangible assets with indefinite lives in the
fourth quarter of each fiscal year, or when events occur or circumstances change that would, more likely than not,
reduce the fair value of a reporting unit or intangible assets with an indefinite life below its carrying value. As a result
of a significant decline in global consumer demand and continued weakness in the macroeconomic environment, as
well as decisions by Company management to adjust planned investment in the Umbro brand, the Company concluded
sufficient indicators of impairment existed to require the performance of an interim assessment of Umbro’s goodwill
and indefinite lived intangible assets as of February 1, 2009. Accordingly, the Company performed the first step of the
goodwill impairment assessment for Umbro by comparing the estimated fair value of Umbro to its carrying amount,
and determined there was a potential impairment of goodwill as the carrying amount exceeded the estimated fair value.
Therefore, the Company performed the second step of the assessment which compared the implied fair value of Umbro
’s goodwill to the book value of goodwill. The implied fair value of goodwill is determined by allocating the estimated
fair value of Umbro to all of its assets and liabilities, including both recognized and unrecognized intangibles, in the
same manner as goodwill was determined in the original business combination.
The Company measured the fair value of Umbro by using an equal weighting of the fair value implied by a
discounted cash flow analysis and by comparisons with the market values of similar publicly traded companies. The
Company believes the blended use of both models compensates for the inherent risk associated with either
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model if used on a stand-alone basis, and this combination is indicative of the factors a market participant would
consider when performing a similar valuation. The fair value of Umbro’s indefinite-lived trademark was estimated
using the relief from royalty method, which assumes that the trademark has value to the extent that Umbro is relieved
of the obligation to pay royalties for the benefits received from the trademark. The assessments of the Company
resulted in the recognition of impairment charges of $199.3 million and $181.3 million related to Umbro’s goodwill
and trademark, respectively, for the year ended May 31, 2009. A tax benefit of $54.5 million was recognized as a result
of the trademark impairment charge. In addition to the above impairment analysis, the Company determined an equity
investment held by Umbro was impaired, and recognized a charge of $20.7 million related to the impairment of this
investment. These charges are included in the Company’s “Other” category for segment reporting purposes.
The discounted cash flow analysis calculated the fair value of Umbro using management’s business plans and
projections as the basis for expected cash flows for the next 12 years and a 3% residual growth rate thereafter. The
Company used a weighted average discount rate of 14% in its analysis, which was derived primarily from published
sources as well as our adjustment for increased market risk given current market conditions. Other significant estimates
used in the discounted cash flow analysis include the rates of projected growth and profitability of Umbro’s business
and working capital effects. The market valuation approach indicates the fair value of Umbro based on a comparison of
Umbro to publicly traded companies in similar lines of business. Significant estimates in the market valuation approach
include identifying similar companies with comparable business factors such as size, growth, profitability, mix of
revenue generated from licensed and direct distribution, and risk of return on investment.
Holding all other assumptions constant at the test date, a 100 basis point increase in the discount rate would reduce
the adjusted carrying value of Umbro’s net assets by an additional 12%.
Identified Intangible Assets and Goodwill
All goodwill balances are included in the Company’s “Other” category for segment reporting purposes. The
following table summarizes the Company’s goodwill balance as of May 31, 2010 and 2009 (in millions):
Accumulated
Impairment
Goodwill
May 31, 2008
Purchase price adjustments
Impairment charge
Other(1)
May 31, 2009
Other(1)
May 31, 2010
$448.8
23.6
—
(79.6)
392.8
(5.9)
$386.9
$
—
—
(199.3)
—
(199.3)
—
$ (199.3)
(1)
Other consists of foreign currency translation adjustments on Umbro goodwill.
68
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Goodwill,
net
$ 448.8
23.6
(199.3)
(79.6)
193.5
(5.9)
$ 187.6
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The following table summarizes the Company’s identifiable intangible asset balances as of May 31, 2010 and
2009.
May 31, 2010
Gross
Carrying
Amount
Amortized intangible assets:
Patents
Trademarks
Other
Total
Unamortized intangible assets —
Trademarks
Identifiable intangible assets, net
May 31, 2009
Net
Gross
Carrying
Carrying
Amount
Amount
(In millions)
Accumulated
Amortization
$ 68.5
40.2
32.7
$141.4
$
$
(20.8)
(17.8)
(18.8)
(57.4)
$ 47.7
22.4
13.9
$ 84.0
$383.0
$467.0
Net
Carrying
Amount
Accumulated
Amortization
$ 56.6
37.5
40.0
$134.1
$
$
(17.2)
(10.9)
(19.6)
(47.7)
$ 39.4
26.6
20.4
$ 86.4
$381.0
$467.4
The effect of foreign exchange fluctuations for the year ended May 31, 2010 increased unamortized intangible
assets by approximately $2 million.
Amortization expense, which is included in selling and administrative expense, was $13.5 million, $11.9 million
and $9.2 million for the years ended May 31, 2010, 2009 and 2008, respectively. The estimated amortization expense
for intangible assets subject to amortization for each of the years ending May 31, 2011 through May 31, 2015 are as
follows: 2011: $13.4 million; 2012: $12.7 million; 2013: $10.8 million; 2014: $8.7 million; 2015: $5.1 million.
Note 5 — Accrued Liabilities
Accrued liabilities included the following:
May 31,
2010
2009
(In millions)
Compensation and benefits, excluding taxes
Endorser compensation
Fair value of derivatives
Taxes other than income taxes
Dividends payable
Advertising and marketing
Import and logistics costs
Restructuring charges(1)
Other(2)
$ 598.8
266.9
163.6
157.9
130.7
124.9
80.0
8.2
373.4
$1,904.4
$ 491.9
237.1
68.9
161.9
121.4
97.6
59.4
149.6
396.1
$1,783.9
(1)
Accrued restructuring charges primarily consist of severance costs relating to the Company’s restructuring activities
that took place during the year ended May 31, 2009. See Note 16 — Restructuring Charges for more information.
(2)
Other consists of various accrued expenses and no individual item accounted for more than 5% of the balance at
May 31, 2010 and 2009.
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Note 6 — Fair Value Measurements
The Company measures certain financial assets and liabilities at fair value on a recurring basis, including
derivatives and available-for-sale securities. Fair value is a market-based measurement that should be determined based
on the assumptions that market participants would use in pricing an asset or liability. As a basis for considering such
assumptions, the Company uses a three-level hierarchy established by the FASB which prioritizes fair value
measurements based on the types of inputs used for the various valuation techniques (market approach, income
approach, and cost approach).
The levels of hierarchy are described below:
•
Level 1: Observable inputs such as quoted prices in active markets for identical assets or liabilities.
• Level 2: Inputs other than quoted prices that are observable for the asset or liability, either directly or indirectly;
these include quoted prices for similar assets or liabilities in active markets and quoted prices for identical or
similar assets or liabilities in markets that are not active.
• Level 3: Unobservable inputs in which there is little or no market data available, which require the reporting
entity to develop its own assumptions.
The Company’s assessment of the significance of a particular input to the fair value measurement in its entirety
requires judgment and considers factors specific to the asset or liability. Financial assets and liabilities are classified in
their entirety based on the most stringent level of input that is significant to the fair value measurement.
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The following table presents information about the Company’s financial assets and liabilities measured at fair
value on a recurring basis as of May 31, 2010 and 2009 and indicates the fair value hierarchy of the valuation
techniques utilized by the Company to determine such fair value.
Assets
Derivatives:
Foreign exchange
forwards and
options
$
— $ 420.2 $
Interest rate swap
contracts
Total derivatives
May 31, 2010
Assets / Liabilities
at Fair Value
Fair Value Measurements Using
Level 1
Level 2
Level 3
(In millions)
—
—
434.8
Available-for-sale
securities:
U.S. Treasury
securities
1,231.7
—
Commercial paper
and bonds
—
461.9
Money market funds
—
684.5
U.S. Treasury
securities
1,084.0
—
U.S. Agency
securities
—
298.5
Commercial paper
—
684.3
and bonds
Total available-for-sale
2,315.7 2,129.2
securities
$2,315.7
$2,564.0 $
Total Assets
Liabilities
Derivatives:
Foreign exchange
forwards and
options
$
— $ 165.1 $
$
14.6 Other current assets and other
long-term assets
434.8
—
1,231.7 Cash and equivalents
—
—
461.9 Cash and equivalents
684.5 Cash and equivalents
—
1,084.0 Short-term investments
—
298.5 Short-term investments
684.3 Short-term investments
—
— $
— $
— $ 165.1 $
—
—
Total Liabilities
420.2 Other current assets and other
long-term assets
— $
14.6
Balance Sheet Classification
— $
71
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4,444.9
4,879.7
165.1 Accrued liabilities and
other long-term liabilities
165.1
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Assets
Derivatives:
Foreign exchange
forwards and
options
$
— $ 364.9 $
Interest rate swap
contracts
Total derivatives
Available-for-sale
securities:
U.S. Treasury
securities
Commercial paper
and bonds
Money market funds
U.S. Treasury
securities
U.S. Agency
securities
Commercial paper
and bonds
Total available-for-sale
securities
Total Assets
Liabilities
Derivatives:
Foreign exchange
forwards and
options
Total Liabilities
May 31, 2009
Assets / Liabilities
at Fair Value
Fair Value Measurements Using
Level 1
Level 2
Level 3
(In millions)
—
—
378.7
—
—
13.8 Other current assets and other
long-term assets
378.7
240.0
—
—
240.0 Cash and equivalents
—
—
235.3
1,079.5
—
—
235.3 Cash and equivalents
1,079.5 Cash and equivalents
467.9
—
—
467.9 Short-term investments
—
304.9
—
304.9 Short-term investments
—
391.2
—
707.9 2,010.9
$707.9 $2,389.6 $
$
— $
$
364.9 Other current assets and other
long-term assets
— $
13.8
Balance Sheet Classification
68.9 $
— $
—
— $
— $
68.9 $
391.2 Short-term investments
— $
2,718.8
3,097.5
68.9 Accrued liabilities and
other long-term liabilities
68.9
Derivative financial instruments include foreign currency forwards, option contracts and interest rate swaps. The
fair value of these derivatives contracts is determined using observable market inputs such as the forward pricing
curve, currency volatilities, currency correlations and interest rates, and considers nonperformance risk of the Company
and that of its counterparties. Adjustments relating to these risks were not material for the years ended May 31, 2010
and 2009.
Available-for-sale securities are primarily comprised of investments in U.S. Treasury and agency securities,
commercial paper, bonds and money market funds. These securities are valued using market prices on both active
markets (level 1) and less active markets (level 2). Level 1 instrument valuations are obtained from real-time quotes for
transactions in active exchange markets involving identical assets. Level 2 instrument valuations are obtained from
readily-available pricing sources for comparable instruments.
As of May 31, 2010 and 2009, the Company had no material Level 3 measurements and no assets or liabilities
measured at fair value on a non-recurring basis.
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Short-term Investments
As of May 31, 2010 and 2009, short-term investments consisted of available-for-sale securities. As of May 31,
2010, the Company held $1,900.4 million of available-for-sale securities with maturity dates within one year and
$166.4 million with maturity dates over one year and less than five years within short-term investments. As of May 31,
2009, the Company held $1,005.0 million of available-for-sale securities with maturity dates within one year and
$159.0 million with maturity dates over one year and less than five years within short-term investments.
Short-term investments classified as available-for-sale consist of the following at fair value:
As of May 31,
2010
2009
(In millions)
Available-for-sale investments:
U.S. treasury and agencies
Commercial paper and bonds
Total available-for-sale investments
$1,382.5
684.3
$2,066.8
$ 772.8
391.2
$1,164.0
Included in interest expense (income), net for the years ended May 31, 2010, 2009 and 2008 was interest income
of $30.1 million, $49.7 million, and $115.8 million, respectively, related to cash and equivalents and short-term
investments.
For fair value information regarding notes payable and long-term debt, refer to Note 7 — Short-Term Borrowings
and Credit Lines and Note 8 — Long-Term Debt.
Note 7 — Short-Term Borrowings and Credit Lines
Notes payable to banks and interest-bearing accounts payable to Sojitz Corporation of America (“Sojitz America”)
as of May 31, 2010 and 2009, are summarized below:
May 31,
2010
Borrowings
Notes payable:
Commercial paper
U.S. operations
Non-U.S. operations
Sojitz America
2009
Interest
Rate
Borrowings
Interest
Rate
(In millions)
$
—
18.0
120.6
$ 138.6
$ 88.2
—
— (1)
6.35 %(1)
1.07%
$ 100.0
31.2
211.7
$ 342.9
$ 78.5
0.40%
1.81 %(1)
4.15 %(1)
1.57%
(1)
Weighted average interest rate includes non-interest bearing overdrafts.
The carrying amounts reflected in the consolidated balance sheet for notes payable approximate fair value.
The Company purchases through Sojitz America certain athletic footwear, apparel and equipment it acquires from
non-U.S. suppliers. These purchases are for the Company’s operations outside of the United States, Europe and Japan.
Accounts payable to Sojitz America are generally due up to 60 days after shipment of goods from the foreign port. The
interest rate on such accounts payable is the 60-day London Interbank Offered Rate (“LIBOR”) as of the beginning of
the month of the invoice date, plus 0.75%.
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As of May 31, 2010, the Company had no amounts outstanding under its commercial paper program. As of
May 31, 2009, the Company had $100.0 million outstanding at a weighted average interest rate of 0.40%.
In December 2006, the Company entered into a $1 billion revolving credit facility with a group of banks. The
facility matures in December 2012. Based on the Company’s current long-term senior unsecured debt ratings of A+
and A1 from Standard and Poor’s Corporation and Moody’s Investor Services, respectively, the interest rate charged
on any outstanding borrowings would be the prevailing LIBOR plus 0.15%. The facility fee is 0.05% of the total
commitment. Under this agreement, the Company must maintain, among other things, certain minimum specified
financial ratios with which the Company was in compliance at May 31, 2010. No amounts were outstanding under this
facility as of May 31, 2010 and 2009.
Note 8 — Long-Term Debt
Long-term debt, net of unamortized premiums and discounts and swap fair value adjustments, is comprised of the
following:
5.375% Corporate bond, payable July 8, 2009
5.66% Corporate bond, payable July 23, 2012
5.4% Corporate bond, payable August 7, 2012
4.7% Corporate bond, payable October 1, 2013
5.15% Corporate bond, payable October 15, 2015
4.3% Japanese Yen note, payable June 26, 2011
1.52125% Japanese Yen note, payable February 14, 2012
2.6% Japanese Yen note, maturing August 20, 2001 through November 20, 2020
2.0% Japanese Yen note, maturing August 20, 2001 through November 20, 2020
Total
Less current maturities
May 31,
2010
2009
(In millions)
$
—
27.0
16.1
50.0
112.4
115.7
55.1
53.1
23.8
453.2
7.4
$445.8
$ 25.1
27.4
16.2
50.0
111.1
108.5
51.7
54.7
24.5
469.2
32.0
$437.2
The scheduled maturity of long-term debt in each of the years ending May 31, 2011 through 2015 are $7.4 million,
$178.1 million, $47.4 million, $57.4 million and $7.4 million, at face value, respectively.
The Company’s long-term debt is recorded at adjusted cost, net of amortized premiums and discounts and interest
rate swap fair value adjustments. The fair value of long-term debt is estimated based upon quoted prices for similar
instruments. The fair value of the Company’s long-term debt, including the current portion, was approximately $453
million at May 31, 2010 and $456 million at May 31, 2009.
In fiscal years 2003 and 2004, the Company issued a total of $240 million in medium-term notes of which $190
million, at face value, were outstanding at May 31, 2010. The outstanding notes have coupon rates that range from
4.70% to 5.66% and maturity dates ranging from July 2012 to October 2015. For each of these notes, except the $50
million note maturing in October 2013, the Company has entered into interest rate swap agreements whereby the
Company receives fixed interest payments at the same rate as the notes and pays variable interest payments based on
the six-month LIBOR plus a spread. Each swap has the same notional amount and maturity date as the corresponding
note. At May 31, 2010, the interest rates payable on these swap agreements ranged from approximately 0.3% to 1.1%.
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In June 1996, one of the Company’s Japanese subsidiaries, NIKE Logistics YK, borrowed \10.5 billion
(approximately $115.7 million as of May 31, 2010) in a private placement with a maturity of June 26, 2011. Interest is
paid semi-annually. The agreement provides for early retirement of the borrowing.
In July 1999, NIKE Logistics YK assumed a total of \13.0 billion in loans as part of its agreement to purchase a
distribution center in Japan, which serves as collateral for the loans. These loans mature in equal quarterly installments
during the period August 20, 2001 through November 20, 2020. Interest is also paid quarterly. As of May 31, 2010,
\7.0 billion (approximately $76.9 million) in loans remain outstanding.
In February 2007, NIKE Logistics YK entered into a \5.0 billion (approximately $55.1 million as of May 31,
2010) term loan that replaced certain intercompany borrowings and matures on February 14, 2012. The interest rate on
the loan is approximately 1.5% and interest is paid semi-annually.
Note 9 — Income Taxes
Income before income taxes is as follows:
Income before income taxes:
United States
Foreign
2010
Year Ended May 31,
2009
(In millions)
2008
$ 698.6
1,818.3
$2,516.9
$ 845.7
1,110.8
$1,956.5
$ 713.0
1,789.9
$2,502.9
The provision for income taxes is as follows:
Current:
United States
Federal
State
Foreign
Deferred:
United States
Federal
State
Foreign
2010
Year Ended May 31,
2009
(In millions)
2008
$200.2
50.0
348.5
598.7
$ 410.1
46.1
307.7
763.9
$ 469.9
58.4
391.8
920.1
17.7
(1.1)
(5.1)
11.5
$610.2
75
190/225
(251.4)
(7.9)
(34.8)
(294.1)
$ 469.8
(273.0)
(5.0)
(22.6)
(300.6)
$ 619.5
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A reconciliation from the U.S. statutory federal income tax rate to the effective income tax rate follows:
Year Ended May 31,
2009
2010
Federal income tax rate
State taxes, net of federal benefit
Foreign earnings
Other, net
Effective income tax rate
35.0%
1.3%
-13.6%
1.5%
24.2%
35.0%
1.2%
-14.9%
2.7%
24.0%
2008
35.0%
1.4%
-12.9%
1.3%
24.8%
The effective tax rate for the year ended May 31, 2010 of 24.2% increased from the fiscal 2009 effective rate of
24.0%. The effective tax rate for the year ended May 31, 2009 was favorably impacted by a tax benefit associated with
the impairment of goodwill, intangible, and other assets of Umbro (See Note 4 — Acquisition, Identifiable Intangible
Assets, Goodwill and Umbro Impairment), and the retroactive reinstatement of the research and development tax
credit. The Tax Extenders and Alternative Minimum Tax Relief Act of 2008, which was signed into law during the
second quarter of fiscal 2009, reinstated the U.S. federal research and development tax credit retroactive to January 1,
2008. Also reflected in the effective tax rate for the years ended May 31, 2010, 2009 and 2008 is a reduction in our
on-going effective tax rate resulting from our operations outside of the United States, as our tax rates on those
operations are generally lower than the U.S. statutory rate.
Deferred tax assets and (liabilities) are comprised of the following:
May 31,
2010
Deferred tax assets:
Allowance for doubtful accounts
Inventories
Sales return reserves
Deferred compensation
Stock-based compensation
Reserves and accrued liabilities
Foreign loss carry-forwards
Foreign tax credit carry-forwards
Hedges
Undistributed earnings of foreign subsidiaries
Other
Total deferred tax assets
Valuation allowance
Total deferred tax assets after valuation allowance
Deferred tax liabilities:
Property, plant and equipment
Intangibles
Hedges
Other
Total deferred tax liability
Net deferred tax asset
76
191/225
2009
(In millions)
$ 16.7
47.3
52.0
143.7
145.0
85.8
26.2
148.3
0.4
128.4
37.0
830.8
(36.2)
794.6
(99.3)
(98.6)
(71.5)
(8.1)
(277.5)
$ 517.1
$ 17.9
52.8
52.8
127.3
127.3
66.7
31.9
32.7
1.1
272.9
46.2
829.6
(26.0)
803.6
(92.2)
(100.7)
(86.6)
(4.2)
(283.7)
$ 519.9
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NIKE, INC.
NOTES TO CONSOLIDATED FINANCIAL STATEMENTS — (Continued)
The following is a reconciliation of the changes in the gross balance of unrecognized tax benefits:
May 31,
2009
(In millions)
2010
Unrecognized tax benefits, as of the beginning of the period
Gross increases related to prior period tax positions
Gross decreases related to prior period tax positions
Gross increases related to current period tax positions
Settlements
Lapse of statute of limitations
Changes due to currency translation
Unrecognized tax benefits, as of the end of the period
$ 273.9
86.7
(121.6)
52.5
(3.3)
(9.3)
3.2
$ 282.1
$251.1
53.2
(61.7)
71.5
(29.3)
(4.1)
(6.8)
$273.9
2008
$122.5
71.6
(23.1)
87.7
(13.4)
(0.7)
6.5
$251.1
As of May 31, 2010, the total gross unrecognized tax benefits, excluding related interest and penalties, were
$282.1 million, $158.4 million of which would affect the Company’s effective tax rate if recognized in future periods.
Total gross unrecognized tax benefits, excluding interest and penalties, as of May 31, 2009 was $273.9 million, $110.6
million of which would affect the Company’s effective tax rate if recognized in future periods.
The Company recognizes interest and penalties related to income tax matters in income tax expense. The liability
for payment of interest and penalties increased $6.0 million, $2.2 million and $41.2 million during the years ended
May 31, 2010, 2009 and 2008, respectively. As of May 31, 2010 and 2009, accrued interest and penalties related to
uncertain tax positions was $81.4 million and $75.4 million, respectively (excluding federal benefit).
The Company is subject to taxation primarily in the U.S., China and the Netherlands as well as various state and
other foreign jurisdictions. The Company has concluded substantially all U.S. federal income tax matters through fiscal
year 2006. The Company is currently under audit by the Internal Revenue Service for the 2007, 2008, 2009 and 2010
tax years. The Company’s major foreign jurisdictions, China and the Netherlands, have concluded substantially all
income tax matters through calendar 1999 and fiscal 2003, respectively. It is reasonably possible that the Internal
Revenue Service audits for the 2007, 2008 and 2009 tax years will be completed during the next 12 months, which
could result in a decrease in our balance of unrecognized tax benefits. An estimate of the range cannot be made at this
time; however, we do not anticipate that total gross unrecognized tax benefits will change significantly as a result of
full or partial settlement of audits within the next 12 months.
The Company has indefinitely reinvested approximately $3.6 billion of the cumulative undistributed earnings of
certain foreign subsidiaries. Such earnings would be subject to U.S. taxation if repatriated to the U.S. Determination of
the amount of unrecognized deferred tax liability associated with the permanently reinvested cumulative undistributed
earnings is not practicable.
During the year ended May 31, 2009, a portion of the Company’s foreign operations was granted a tax holiday
that will phase out in 2019. The decrease in income tax expense for the year ended May 31, 2010 as a result of this
arrangement was approximately $30.1 million ($0.06 per diluted share). The effect on income tax expense for the year
ended May 31, 2009 was not material.
Deferred tax assets at May 31, 2010 and 2009 were reduced by a valuation allowance relating to tax benefits of
certain subsidiaries with operating losses where it is more likely than not that the deferred tax assets will not be
realized. The net change in the valuation allowance was an increase of $10.2 million for the year ended May 31, 2010
and a decrease of $14.7 million and $1.6 million for the years ended May 31, 2009 and 2008, respectively.
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NOTES TO CONSOLIDATED FINANCIAL STATEMENTS — (Continued)
The Company does not anticipate that any foreign tax credit carry-forwards will expire. The Company has
available domestic and foreign loss carry-forwards of $89.8 million at May 31, 2010. Such losses will expire as
follows:
Year Ending May 31,
Net Operating Losses
2011
2012
2013
2014
$2.0
$1.9
$3.6
$8.9
2015
(In millions)
$11.1
20162028
Indefinite
Total
$25.7
$ 36.6
$89.8
During the years ended May 31, 2010, 2009, and 2008, income tax benefits attributable to employee stock-based
compensation transactions of $56.8 million, $25.4 million, and $68.9 million, respectively, were allocated to
shareholders’ equity.
Note 10 — Redeemable Preferred Stock
Sojitz America is the sole owner of the Company’s authorized Redeemable Preferred Stock, $1 par value, which is
redeemable at the option of Sojitz America or the Company at par value aggregating $0.3 million. A cumulative
dividend of $0.10 per share is payable annually on May 31 and no dividends may be declared or paid on the common
stock of the Company unless dividends on the Redeemable Preferred Stock have been declared and paid in full. There
have been no changes in the Redeemable Preferred Stock in the three years ended May 31, 2010, 2009 and 2008. As
the holder of the Redeemable Preferred Stock, Sojitz America does not have general voting rights but does have the
right to vote as a separate class on the sale of all or substantially all of the assets of the Company and its subsidiaries,
on merger, consolidation, liquidation or dissolution of the Company or on the sale or assignment of the NIKE
trademark for athletic footwear sold in the United States.
Note 11 — Common Stock and Stock-Based Compensation
The authorized number of shares of Class A Common Stock, no par value, and Class B Common Stock, no par
value, are 175 million and 750 million, respectively. Each share of Class A Common Stock is convertible into one
share of Class B Common Stock. Voting rights of Class B Common Stock are limited in certain circumstances with
respect to the election of directors.
In 1990, the Board of Directors adopted, and the shareholders approved, the NIKE, Inc. 1990 Stock Incentive Plan
(the “1990 Plan”). The 1990 Plan provides for the issuance of up to 132 million previously unissued shares of Class B
Common Stock in connection with stock options and other awards granted under the plan. The 1990 Plan authorizes
the grant of non-statutory stock options, incentive stock options, stock appreciation rights, stock bonuses, and the
issuance and sale of restricted stock. The exercise price for non-statutory stock options, stock appreciation rights and
the grant price of restricted stock may not be less than 75% of the fair market value of the underlying shares on the date
of grant. The exercise price for incentive stock options may not be less than the fair market value of the underlying
shares on the date of grant. A committee of the Board of Directors administers the 1990 Plan. The committee has the
authority to determine the employees to whom awards will be made, the amount of the awards, and the other terms and
conditions of the awards. The committee has granted substantially all stock options at 100% of the market price on the
date of grant. Substantially all stock option grants outstanding under the 1990 Plan were granted in the first quarter of
each fiscal year, vest ratably over four years, and expire 10 years from the date of grant. In June 2010, the Board of
Directors amended the 1990 Plan to require, among other things, that the exercise price for non-statutory stock options
and stock appreciation rights may not be less than 100% of the fair market value of the underlying shares on the date of
grant.
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NOTES TO CONSOLIDATED FINANCIAL STATEMENTS — (Continued)
The following table summarizes the Company’s total stock-based compensation expense recognized in selling and
administrative expense:
2010
Stock options(1)
ESPPs
Restricted stock
Subtotal
Stock options and restricted stock expense — restructuring(2)
Total stock-based compensation expense
$134.6
13.7
10.7
159.0
—
$159.0
Year Ended May 31,
2009
(In millions)
2008
$128.8
14.4
7.9
151.1
19.5
$170.6
$127.0
7.2
6.8
141.0
—
$141.0
(1)
Accelerated stock option expense is recorded for employees eligible for accelerated stock option vesting upon
retirement. Accelerated stock option expense reported during the years ended May 31, 2010, 2009 and 2008 was
$74.4 million, $58.7 million and $40.7 million, respectively.
(2)
In connection with the restructuring activities that took place during fiscal 2009, the Company recognized
stock-based compensation expense relating to the modification of stock option agreements, allowing for an extended
post-termination exercise period, and accelerated vesting of restricted stock as part of severance packages. See
Note 16 — Restructuring Charges for further details.
As of May 31, 2010, the Company had $86.8 million of unrecognized compensation costs from stock options, net
of estimated forfeitures, to be recognized as selling and administrative expense over a weighted average period of 2.2
years.
The weighted average fair value per share of the options granted during the years ended May 31, 2010, 2009 and
2008, as computed using the Black-Scholes pricing model, was $23.43, $17.13 and $13.87, respectively. The weighted
average assumptions used to estimate these fair values are as follows:
2010
Dividend yield
Expected volatility
Weighted average expected life (in years)
Risk-free interest rate
1.9%
57.6%
5.0
2.5%
Year Ended May 31,
2009
1.5%
32.5%
5.0
3.4%
2008
1.4%
20.0%
5.0
4.8%
The Company estimates the expected volatility based on the implied volatility in market traded options on the
Company’s common stock with a term greater than one year, along with other factors. The weighted average expected
life of options is based on an analysis of historical and expected future exercise patterns. The interest rate is based on
the U.S. Treasury (constant maturity) risk-free rate in effect at the date of grant for periods corresponding with the
expected term of the options.
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The following summarizes the stock option transactions under the plan discussed above:
Weighted
Average
Option
Price
Shares
(In millions)
Options outstanding May 31, 2007
Exercised
Forfeited
Granted
Options outstanding May 31, 2008
Exercised
Forfeited
Granted
Options outstanding May 31, 2009
Exercised
Forfeited
Granted
Options outstanding May 31, 2010
Options exercisable at May 31,
2008
2009
2010
39.7
(9.1)
(0.9)
6.9
36.6
(4.0)
(1.3)
7.5
38.8
(8.6)
(0.6)
6.4
36.0
16.2
21.4
20.4
$35.50
33.45
44.44
58.50
$40.14
35.70
51.19
58.17
$43.69
37.64
51.92
52.79
$46.60
$32.35
36.91
41.16
The weighted average contractual life remaining for options outstanding and options exercisable at May 31, 2010
was 6.2 years and 4.8 years, respectively. The aggregate intrinsic value for options outstanding and exercisable at
May 31, 2010 was $926.8 million and $636.0 million, respectively. The aggregate intrinsic value was the amount by
which the market value of the underlying stock exceeded the exercise price of the options. The total intrinsic value of
the options exercised during the years ended May 31, 2010, 2009 and 2008 was $239.3 million, $108.4 million and
$259.4 million, respectively.
In addition to the 1990 Plan, the Company gives employees the right to purchase shares at a discount to the market
price under employee stock purchase plans (“ESPPs”). Employees are eligible to participate through payroll deductions
up to 10% of their compensation. At the end of each six-month offering period, shares are purchased by the participants
at 85% of the lower of the fair market value at the beginning or the end of the offering period. Employees purchased
0.8 million shares, 1.0 million shares and 0.8 million shares during the years ended May 31, 2010, 2009 and 2008,
respectively.
From time to time, the Company grants restricted stock and unrestricted stock to key employees under the 1990
Plan. The number of shares granted to employees during the years ended May 31, 2010, 2009 and 2008 were 499,000,
75,000 and 110,000 with weighted average values per share of $53.16, $56.97 and $59.50, respectively. Recipients of
restricted shares are entitled to cash dividends and to vote their respective shares throughout the period of restriction.
The value of all of the granted shares was established by the market price on the date of grant. During the years ended
May 31, 2010, 2009 and 2008, the fair value of restricted shares vested was $8.0 million, $9.9 million and $9.0 million,
respectively, determined as of the date of vesting.
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Note 12 — Earnings Per Share
The following is a reconciliation from basic earnings per share to diluted earnings per share. Options to purchase
an additional 0.2 million, 13.2 million and 6.6 million shares of common stock were outstanding at May 31, 2010, 2009
and 2008, respectively, but were not included in the computation of diluted earnings per share because the options were
anti-dilutive.
Determination of shares:
Weighted average common shares outstanding
Assumed conversion of dilutive stock options and awards
Diluted weighted average common shares outstanding
Basic earnings per common share
Diluted earnings per common share
Year Ended May 31,
2010
2009
2008
(In millions, except per share data)
485.5
8.4
493.9
$ 3.93
$ 3.86
484.9
5.8
490.7
$ 3.07
$ 3.03
495.6
8.5
504.1
$ 3.80
$ 3.74
Note 13 — Benefit Plans
The Company has a profit sharing plan available to most U.S.-based employees. The terms of the plan call for
annual contributions by the Company as determined by the Board of Directors. A subsidiary of the Company also has a
profit sharing plan available to its U.S.-based employees. The terms of the plan call for annual contributions as
determined by the subsidiary’s executive management. Contributions of $34.9 million, $27.6 million and $37.3 million
were made to the plans and are included in selling and administrative expense for the years ended May 31, 2010, 2009
and 2008, respectively. The Company has various 401(k) employee savings plans available to U.S.-based employees.
The Company matches a portion of employee contributions with common stock or cash. Company contributions to the
savings plans were $34.2 million, $37.6 million and $33.9 million for the years ended May 31, 2010, 2009 and 2008,
respectively, and are included in selling and administrative expense.
The Company also has a Long-Term Incentive Plan (“LTIP”) that was adopted by the Board of Directors and
approved by shareholders in September 1997 and later amended in fiscal 2007. The Company recognized $24.1
million, $17.6 million and $35.9 million of selling and administrative expense related to cash awards under the LTIP
during the years ended May 31, 2010, 2009 and 2008, respectively.
The Company has pension plans in various countries worldwide. The pension plans are only available to local
employees and are generally government mandated. The liability related to the unfunded pension liabilities of the plans
was $113.0 million and $82.8 million at May 31, 2010 and 2009, respectively.
81
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Note 14 — Accumulated Other Comprehensive Income
The components of accumulated other comprehensive income, net of tax, are as follows:
May 31,
2010
2009
(In millions)
Cumulative translation adjustment and other
Net deferred gain on net investment hedge derivatives
Net deferred gain on cash flow hedge derivatives
$ (94.6)
107.3
202.1
$214.8
$ 64.6
62.5
240.4
$367.5
Note 15 — Commitments and Contingencies
The Company leases space for certain of its offices, warehouses and retail stores under leases expiring from 1 to
25 years after May 31, 2010. Rent expense was $416.1 million, $397.0 million and $344.2 million for the years ended
May 31, 2010, 2009 and 2008, respectively. Amounts of minimum future annual rental commitments under
non-cancelable operating leases in each of the five years ending May 31, 2011 through 2015 are $334.4 million, $264.0
million, $219.9 million, $177.2 million, $148.0 million, respectively, and $465.8 million in later years.
As of May 31, 2010 and 2009, the Company had letters of credit outstanding totaling $101.1 million and $154.8
million, respectively. These letters of credit were generally issued for the purchase of inventory.
In connection with various contracts and agreements, the Company provides routine indemnifications relating to
the enforceability of intellectual property rights, coverage for legal issues that arise and other items where the
Company is acting as the guarantor. Currently, the Company has several such agreements in place. However, based on
the Company’s historical experience and the estimated probability of future loss, the Company has determined that the
fair value of such indemnifications is not material to the Company’s financial position or results of operations.
In the ordinary course of its business, the Company is involved in various legal proceedings involving contractual
and employment relationships, product liability claims, trademark rights, and a variety of other matters. The Company
does not believe there are any pending legal proceedings that will have a material impact on the Company’s financial
position or results of operations.
Note 16 — Restructuring Charges
During fiscal 2009, the Company took necessary steps to streamline its management structure, enhance consumer
focus, drive innovation more quickly to market and establish a more scalable, long-term cost structure. As a result, the
Company reduced its global workforce by approximately 5% and incurred pre-tax restructuring charges of $195
million, primarily consisting of severance costs related to the workforce reduction. As nearly all of the restructuring
activities were completed in fiscal 2009, the Company does not expect to recognize additional costs in future periods
relating to these actions. The restructuring charge is reflected in the corporate expense line in the segment presentation
of earnings before interest and taxes in Note 19 — Operating Segments and Related Information.
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The activity in the restructuring accrual for the years ended May 31, 2010 and 2009 is as follows (in millions):
Restructuring accrual — June 1, 2008
Severance and related costs
Cash payments
Non-cash stock option and restricted stock expense
Foreign currency translation and other
Restructuring accrual — May 31, 2009
Cash payments
Foreign currency translation and other
Restructuring accrual — May 31, 2010
$
—
195.0
(29.4)
(19.5)
3.5
149.6
(142.6)
1.2
$ 8.2
The accrual balance as of May 31, 2010 will be relieved throughout the first half of fiscal year 2011, as final
severance payments are completed. The restructuring accrual is included in Accrued liabilities in the Consolidated
Balance Sheet.
Note 17 — Divestitures
On December 17, 2007, the Company completed the sale of the Starter brand business to Iconix Brand Group, Inc.
for $60.0 million in cash. This transaction resulted in a gain of $28.6 million during the year ended May 31, 2008.
On April 17, 2008, the Company completed the sale of NIKE Bauer Hockey for $189.2 million in cash to a group
of private investors (“the Buyer”). The sale resulted in a net gain of $32.0 million recorded in the fourth quarter of the
year ended May 31, 2008. This gain included the recognition of a $46.3 million cumulative foreign currency translation
adjustment previously included in accumulated other comprehensive income. As part of the terms of the sale
agreement, the Company granted the Buyer a royalty free limited license for the use of certain NIKE trademarks for a
transitional period of approximately two years. The Company deferred $41.0 million of the sale proceeds related to this
license agreement, to be recognized over the license period.
The gains resulting from these divestitures are reflected in other (income) expense, net and in the corporate
expense line in the segment presentation of earnings before interest and taxes in Note 19 — Operating Segments and
Related Information.
Note 18 — Risk Management and Derivatives
The Company is exposed to global market risks, including the effect of changes in foreign currency exchange rates
and interest rates, and uses derivatives to manage financial exposures that occur in the normal course of business. The
Company does not hold or issue derivatives for speculative trading purposes.
The Company formally documents all relationships between hedging instruments and hedged items, as well as its
risk management objective and strategy for undertaking hedge transactions. This process includes linking all
derivatives to either specific firm commitments or forecasted transactions. The Company also enters into foreign
exchange forwards to mitigate the change in fair value of specific assets and liabilities on the balance sheet, which are
not designated as hedging instruments under the accounting standards for derivatives and hedging. Accordingly,
changes in the fair value of hedges of recorded balance sheet positions are recognized
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immediately in other (income) expense, net, on the income statement together with the transaction gain or loss from the
hedged balance sheet position. The Company classifies the cash flows at settlement from these undesignated hedges in
the same category as the cash flows from the related hedged items, generally within the cash provided by operations
component of the cash flow statement.
The majority of derivatives outstanding as of May 31, 2010 are designated as either cash flow, fair value or net
investment hedges under the accounting standards for derivatives and hedging. All derivatives are recognized on the
balance sheet at their fair value and classified based on the instrument’s maturity date. The total notional amount of
outstanding derivatives as of May 31, 2010 was $6.2 billion, which was primarily comprised of cash flow hedges
denominated in Euros, Japanese Yen and British Pounds.
The following table presents the fair values of derivative instruments included within the consolidated balance
sheet as of May 31, 2010 and 2009:
Asset Derivatives
Balance Sheet
May 31,
Classification
2010
Derivatives formally designated as hedging instruments:
Foreign exchange forwards and options
Prepaid expenses and
other current assets
Prepaid expenses and
other current assets
Deferred income
taxes and other
assets
Deferred income
taxes and other
assets
Interest rate swap contracts
Foreign exchange forwards and options
Interest rate swap contracts
Total derivatives formally designated as hedging instruments
Derivatives not designated as hedging instruments:
Foreign exchange forwards and options
May 31,
2009
$ 315.9
$ 270.4
Accrued liabilities
$
—
0.1
Accrued liabilities
—
—
0.4
81.3
0.1
—
14.6
13.7
Deferred income
taxes and other
liabilities
Deferred income
taxes and other
liabilities
—
—
Prepaid expenses and
other current assets
Deferred income
taxes and other
assets
Foreign exchange forwards and options
Total derivatives not designated as hedging instruments
Total derivatives
Liability Derivatives
May 31,
Balance Sheet
May 31,
2009
Classification
2010
(In millions)
330.9
$ 103.9
$
365.5
24.7
12.8
—
$
Accrued liabilities
0.4
24.8
$ 138.9
Deferred income
taxes and other
liabilities
34.6
$
34.3
1.4
—
84
199/225
103.9
$ 434.8
13.2
$ 378.7
140.3
$ 165.1
34.6
$
34.3
68.9
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The following tables present the amounts affecting the consolidated statements of income for years ended May 31,
2010 and 2009:
Amount of Gain
(Loss)
Recognized in
Other Comprehensive
Income on Derivatives(1)
Year Ended
May 31,
2010
Year Ended
May 31,
2009
$ (29.9)
$ 106.3
Derivatives formally designated
Derivatives designated as cash flow
hedges:
Foreign exchange forwards
and options
Foreign exchange forwards
and options
Foreign exchange forwards
and options
Foreign exchange forwards
and options
Total designated cash flow hedges
Derivatives designated as net
investment hedges:
Foreign exchange forwards
and options
89.0
$
66.0
165.1
$ 621.1
$
Cost of sales
Selling and
administrative expense
Other (income)
expense, net
(0.4)
51.1
$ 114.9
Revenue
350.1
4.7
Amount of Gain (Loss) Reclassified From Accumulated Other
Comprehensive Income into Income(1)
Location of Gain (Loss)
Reclassified
From Accumulated Other
Year Ended
Year Ended
May 31,
May 31,
Comprehensive Income
Into Income(1)
2010
2009
(In millions)
Other (income)
expense, net
$ 161.4
51.4
$
60.0
(13.5)
1.0
0.8
56.1
$ 168.5
$
92.7
—
67.8
$ 147.8
$
—
(1)
For the year ended May 31, 2010, $5.2 million of income was recorded to other (income) expense, net as a result of
cash flow hedge ineffectiveness. For the year ended May 31, 2009, an immaterial amount of ineffectiveness from
cash flow hedges was recorded in other (income) expense, net.
Derivatives designated as fair value hedges:
Interest rate swaps(1)
Derivatives not designated as hedging instruments:
Foreign exchange forwards and options
Amount of Gain
(Loss) recognized in
Income on Derivatives
Year Ended
Year Ended
May 31,
May 31,
2010
2009
(In millions)
$
7.4
$
1.5
$
(91.1)
$
(83.0)
Location of Gain (Loss) Recognized
in Income on Derivatives
Interest expense (income), net
Other (income) expense, net
(1)
All interest rate swap agreements meet the shortcut method requirements under the accounting standards for
derivatives and hedging. Accordingly, changes in the fair values of the interest rate swap agreements are exactly
offset by changes in the fair value of the underlying long-term debt. Refer to section “Fair Value Hedges” for
additional detail.
Refer to Note 5 — Accrued Liabilities for derivative instruments recorded in accrued liabilities, Note 6 —Fair
Value Measurements for a description of how the above financial instruments are valued, Note 14 — Accumulated
Other Comprehensive Income and the Consolidated Statement of Shareholders’ Equity for additional information on
changes in other comprehensive income for the years ended May 31, 2010 and 2009.
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NOTES TO CONSOLIDATED FINANCIAL STATEMENTS — (Continued)
Cash Flow Hedges
The purpose of the Company’s foreign currency hedging activities is to protect the Company from the risk that the
eventual cash flows resulting from transactions in foreign currencies, including revenues, product costs, selling and
administrative expenses, investments in U.S. dollar-denominated available-for-sale debt securities and intercompany
transactions, including intercompany borrowings, will be adversely affected by changes in exchange rates. It is the
Company’s policy to utilize derivatives to reduce foreign exchange risks where internal netting strategies cannot be
effectively employed. Hedged transactions are denominated primarily in Euros, British Pounds and Japanese Yen. The
Company hedges up to 100% of anticipated exposures typically 12 months in advance, but has hedged as much as 34
months in advance.
All changes in fair values of outstanding cash flow hedge derivatives, except the ineffective portion, are recorded
in other comprehensive income until net income is affected by the variability of cash flows of the hedged transaction.
In most cases, amounts recorded in other comprehensive income will be released to net income some time after the
maturity of the related derivative. The consolidated statement of income classification of effective hedge results is the
same as that of the underlying exposure. Results of hedges of revenue and product costs are recorded in revenue and
cost of sales, respectively, when the underlying hedged transaction affects net income. Results of hedges of selling and
administrative expense are recorded together with those costs when the related expense is recorded. Results of hedges
of anticipated purchases and sales of U.S. dollar-denominated available-for-sale securities are recorded in other
(income) expense, net when the securities are sold. Results of hedges of anticipated intercompany transactions are
recorded in other (income) expense, net when the transaction occurs. The Company classifies the cash flows at
settlement from these designated cash flow hedge derivatives in the same category as the cash flows from the related
hedged items, generally within the cash provided by operations component of the cash flow statement.
Premiums paid on options are initially recorded as deferred charges. The Company assesses the effectiveness of
options based on the total cash flows method and records total changes in the options’ fair value to other
comprehensive income to the degree they are effective.
As of May 31, 2010, $187.2 million of deferred net gains (net of tax) on both outstanding and matured derivatives
accumulated in other comprehensive income are expected to be reclassified to net income during the next 12 months as
a result of underlying hedged transactions also being recorded in net income. Actual amounts ultimately reclassified to
net income are dependent on the exchange rates in effect when derivative contracts that are currently outstanding
mature. As of May 31, 2010, the maximum term over which the Company is hedging exposures to the variability of
cash flows for its forecasted and recorded transactions is 18 months.
The Company formally assesses both at a hedge’s inception and on an ongoing basis, whether the derivatives that
are used in the hedging transaction have been highly effective in offsetting changes in the cash flows of hedged items
and whether those derivatives may be expected to remain highly effective in future periods. Effectiveness for cash flow
hedges is assessed based on forward rates. When it is determined that a derivative is not, or has ceased to be, highly
effective as a hedge, the Company discontinues hedge accounting prospectively.
The Company discontinues hedge accounting prospectively when (1) it determines that the derivative is no longer
highly effective in offsetting changes in the cash flows of a hedged item (including hedged items such as firm
commitments or forecasted transactions); (2) the derivative expires or is sold, terminated, or exercised; (3) it is no
longer probable that the forecasted transaction will occur; or (4) management determines that designating the derivative
as a hedging instrument is no longer appropriate.
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NIKE, INC.
NOTES TO CONSOLIDATED FINANCIAL STATEMENTS — (Continued)
When the Company discontinues hedge accounting because it is no longer probable that the forecasted transaction
will occur in the originally expected period, or within an additional two-month period of time thereafter, the gain or
loss on the derivative remains in accumulated other comprehensive income and is reclassified to net income when the
forecasted transaction affects net income. However, if it is probable that a forecasted transaction will not occur by the
end of the originally specified time period or within an additional two-month period of time thereafter, the gains and
losses that were accumulated in other comprehensive income will be recognized immediately in net income. In all
situations in which hedge accounting is discontinued and the derivative remains outstanding, the Company will carry
the derivative at its fair value on the balance sheet, recognizing future changes in the fair value in other (income)
expense, net. For the year ended May 31, 2010, $5.2 million of income was recorded to other (income) expense, net as
a result of cash flow hedge ineffectiveness. For the years ended 2009 and 2008, the Company recorded in other
(income) expense an immaterial amount of ineffectiveness from cash flow hedges.
Fair Value Hedges
The Company is also exposed to the risk of changes in the fair value of certain fixed-rate debt attributable to
changes in interest rates. Derivatives currently used by the Company to hedge this risk are receive-fixed, pay-variable
interest rate swaps. As of May 31, 2010, all interest rate swap agreements are designated as fair value hedges of the
related long-term debt and meet the shortcut method requirements under the accounting standards for derivatives and
hedging. Accordingly, changes in the fair values of the interest rate swap agreements are exactly offset by changes in
the fair value of the underlying long-term debt. The cash flows associated with the Company’s fair value hedges are
periodic interest payments while the swaps are outstanding, which are reflected in net income within the cash provided
by operations component of the cash flow statement. No ineffectiveness has been recorded to net income related to
interest rate swaps designated as fair value hedges for the years ended May 31, 2010, 2009 and 2008.
In fiscal 2003, the Company entered into a receive-floating, pay-fixed interest rate swap agreement related to a
Japanese Yen denominated intercompany loan with one of the Company’s Japanese subsidiaries. This interest rate
swap was not designated as a hedge under the accounting standards for derivatives and hedging. Accordingly, changes
in the fair value of the swap were recorded to net income each period through maturity as a component of interest
expense (income), net. Both the intercompany loan and the related interest rate swap matured during the year ended
May 31, 2009.
Net Investment Hedges
The Company also hedges the risk of variability in foreign-currency-denominated net investments in
wholly-owned international operations. All changes in fair value of the derivatives designated as net investment
hedges, except ineffective portions, are reported in the cumulative translation adjustment component of other
comprehensive income along with the foreign currency translation adjustments on those investments. The Company
classifies the cash flows at settlement of its net investment hedges within the cash used by investing component of the
cash flow statement. The Company assesses hedge effectiveness based on changes in forward rates. The Company
recorded no ineffectiveness from its net investment hedges for the years ended May 31, 2010, 2009, and 2008.
Credit Risk
The Company is exposed to credit-related losses in the event of non-performance by counterparties to hedging
instruments. The counterparties to all derivative transactions are major financial institutions with investment grade
credit ratings. However, this does not eliminate the Company’s exposure to credit risk with
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NOTES TO CONSOLIDATED FINANCIAL STATEMENTS — (Continued)
these institutions. This credit risk is limited to the unrealized gains in such contracts should any of these counterparties
fail to perform as contracted. To manage this risk, the Company has established strict counterparty credit guidelines
that are continually monitored and reported to senior management according to prescribed guidelines. The Company
utilizes a portfolio of financial institutions either headquartered or operating in the same countries the Company
conducts its business. As a result of the above considerations, the Company considers the impact of the risk of
counterparty default to be immaterial.
Certain of the Company’s derivative instruments contain credit risk related contingent features. As of May 31,
2010, the Company was in compliance with all such credit risk related contingent features. The aggregate fair value of
derivative instruments with credit risk related contingent features that are in a net liability position at May 31, 2010
was $18.3 million. The Company was not required to post any collateral as a result of these contingent features.
Note 19 — Operating Segments and Related Information
Operating Segments. The Company’s operating segments are evidence of the structure of the Company’s
internal organization. The major segments are defined by geographic regions for operations participating in NIKE
Brand sales activity excluding NIKE Golf. Each NIKE Brand geographic segment operates predominantly in one
industry: the design, production, marketing and selling of sports and fitness footwear, apparel, and equipment. In fiscal
2009, the Company initiated a reorganization of the NIKE Brand into a new model consisting of six geographies.
Effective June 1, 2009, the Company’s new reportable operating segments for the NIKE Brand are: North America,
Western Europe, Central and Eastern Europe, Greater China, Japan, and Emerging Markets. Previously, NIKE Brand
operations were organized into the following four geographic regions: U.S., Europe, Middle East and Africa
(collectively, “EMEA”), Asia Pacific, and Americas.
The Company’s “Other” category is broken into two components for presentation purposes to align with the way
management views the Company. The “Global Brand Divisions” category primarily represents NIKE Brand licensing
businesses that are not part of a geographic operating segment, selling, general and administrative expenses that are
centrally managed for the NIKE Brand and costs associated with product development and supply chain operations.
The “Other Businesses” category primarily consists of the activities of Cole Haan, Converse Inc., Hurley International
LLC, NIKE Golf and Umbro Ltd. Activities represented in the “Other” category are considered immaterial for
individual disclosure. Prior period amounts have been reclassified to conform to the Company’s new operating
structure described above.
Revenues as shown below represent sales to external customers for each segment. Intercompany revenues have
been eliminated and are immaterial for separate disclosure.
Corporate consists of unallocated general and administrative expenses, which includes expenses associated with
centrally managed departments, depreciation and amortization related to the Company’s headquarters, unallocated
insurance and benefit programs, including stock-based compensation, certain foreign currency gains and losses,
including hedge gains and losses, certain corporate eliminations and other items.
Effective June 1, 2009, the primary financial measure used by the Company to evaluate performance of individual
operating segments is Earnings Before Interest and Taxes (commonly referred to as “EBIT”) which represents net
income before interest expense (income), net and income taxes in the Consolidated Statements of Income. Reconciling
items for EBIT represent corporate expense items that are not allocated to the operating segments for management
reporting. Previously, the Company evaluated performance of individual operating segments based on pre-tax income
or income before income taxes.
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NOTES TO CONSOLIDATED FINANCIAL STATEMENTS — (Continued)
As part of the Company’s centrally managed foreign exchange risk management program, standard foreign
currency rates are assigned to each NIKE Brand entity in our geographic operating segments and are used to record any
non-functional currency revenues or product purchases into the entity’s functional currency. Geographic operating
segment revenues and cost of sales reflect use of these standard rates. For all NIKE Brand operating segments,
differences between assigned standard foreign currency rates and actual market rates are included in Corporate together
with foreign currency hedge gains and losses generated from the centrally managed foreign exchange risk management
program and other conversion gains and losses. For the years ended May 31, 2009 and 2008, foreign currency hedge
results along with other conversion gains and losses generated by the Western Europe and Central and Eastern Europe
geographies were recorded in their respective results.
Additions to long-lived assets as presented in the following table represent capital expenditures.
Accounts receivable, inventories and property, plant and equipment for operating segments are regularly reviewed
by management and are therefore provided below.
Certain prior year amounts have been reclassified to conform to fiscal 2010 presentation.
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NOTES TO CONSOLIDATED FINANCIAL STATEMENTS — (Continued)
Revenue
North America
Western Europe
Central and Eastern Europe
Greater China
Japan
Emerging Markets
Global Brand Divisions
Total NIKE Brand
Other Businesses
Corporate
Total NIKE Consolidated Revenues
Earnings Before Interest and Taxes
North America
Western Europe
Central and Eastern Europe
Greater China
Japan
Emerging Markets
Global Brand Divisions
Total NIKE Brand
Other Businesses(1)
Corporate(2)
Total NIKE Consolidated Earnings Before Interest and Taxes
Interest expense (income), net
Total NIKE Consolidated Earnings Before Taxes
Additions to Long-lived Assets
North America
Western Europe
Central and Eastern Europe
Greater China
Japan
Emerging Markets
Global Brand Divisions
Total NIKE Brand
Other Businesses
Corporate
Total Additions to Long-lived Assets
Depreciation
North America
Western Europe
Central and Eastern Europe
Greater China
Japan
Emerging Markets
Global Brand Divisions
Total NIKE Brand
Other Businesses
Corporate
Total Depreciation
90
205/225
2010
Year Ended May 31,
2009
(In millions)
2008
$ 6,696.0
3,892.0
1,149.9
1,741.8
882.0
2,041.6
105.3
16,508.6
2,529.5
(24.1)
$19,014.0
$ 6,778.3
4,139.1
1,373.2
1,743.3
925.9
1,702.0
95.3
16,757.1
2,419.0
—
$19,176.1
$ 6,660.5
4,320.0
1,309.2
1,353.6
822.4
1,630.3
117.9
16,213.9
2,413.1
—
$18,627.0
$ 1,538.1
855.7
281.2
637.1
180.3
492.6
(866.8)
3,118.2
299.4
(894.4)
2,523.2
6.3
$ 2,516.9
$
$
$
$
45.3
58.9
4.3
80.4
11.6
10.5
29.9
240.9
52.1
42.1
335.1
$ 1,429.3
939.1
415.1
575.2
205.4
342.6
(811.5)
3,095.2
(192.6)
(955.6)
1,947.0
(9.5)
$ 1,956.5
$
64.7
57.1
4.6
11.0
26.2
11.0
33.8
208.4
45.7
69.6
323.7
$
$
$
99.2
69.6
8.1
58.5
10.0
10.9
37.8
294.1
89.6
72.0
455.7
$ 1,460.4
922.5
358.4
430.7
178.9
306.6
(736.8)
2,920.7
358.6
(853.5)
2,425.8
(77.1)
$ 2,502.9
$
64.3
51.4
4.0
7.2
29.9
10.2
42.3
209.3
37.5
88.2
335.0
$
$
$
141.9
63.5
5.5
13.1
21.9
12.4
22.6
280.9
61.5
106.8
449.2
52.4
61.1
3.7
3.8
20.4
10.8
34.3
186.5
28.1
89.0
303.6
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NIKE, INC.
NOTES TO CONSOLIDATED FINANCIAL STATEMENTS — (Continued)
(1)
During the year ended May 31, 2009, the Other category included a pre-tax charge of $401.3 million for the
impairment of goodwill, intangible and other assets of Umbro, which was recorded in the third quarter of fiscal
2009. See Note 4 — Acquisition, Identifiable Intangible Assets, Goodwill and Umbro Impairment for more
information.
(2)
During the year ended May 31, 2009, Corporate expense included pre-tax charges of $195.0 million for the
Company’s restructuring activities, which were completed in the fourth quarter of fiscal 2009. See Note 16 —
Restructuring Charges for more information.
Year Ended May 31,
2010
2009
(In millions)
Accounts Receivable, net
North America
Western Europe
Central and Eastern Europe
Greater China
Japan
Emerging Markets
Global Brand Divisions
Total NIKE Brand
Other Businesses
Corporate
Total Accounts Receivable, net
Inventories
North America
Western Europe
Central and Eastern Europe
Greater China
Japan
Emerging Markets
Global Brand Divisions
Total NIKE Brand
Other Businesses
Corporate
Total Inventories
Property, Plant and Equipment, net
North America
Western Europe
Central and Eastern Europe
Greater China
Japan
Emerging Markets
Global Brand Divisions
Total NIKE Brand
Other Businesses
Corporate
Total Property, Plant and Equipment, net
91
206/225
$ 848.0
401.8
293.6
128.9
166.8
327.2
22.8
2,189.1
442.1
18.6
$2,649.8
$ 897.7
508.8
368.3
122.3
207.2
268.2
53.3
2,425.8
439.7
18.4
$2,883.9
$ 767.5
347.2
124.8
103.5
68.3
262.2
20.6
1,694.1
346.7
—
$2,040.8
$ 868.8
341.6
278.1
110.4
95.7
258.2
32.4
1,985.2
371.8
—
$2,357.0
$ 324.7
282.1
12.3
145.5
332.6
47.0
99.6
1,243.8
167.4
520.7
$1,931.9
$ 354.3
326.5
15.0
78.2
318.5
47.3
103.1
1,242.9
163.7
551.1
$1,957.7
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NIKE, INC.
NOTES TO CONSOLIDATED FINANCIAL STATEMENTS — (Continued)
Revenues by Major Product Lines. Revenues to external customers for NIKE Brand products are attributable to
sales of footwear, apparel and equipment. Other revenues to external customers primarily include external sales by
Cole Haan, Converse, Exeter (whose primary business was the Starter brand business which was sold December 17,
2007), Hurley, NIKE Bauer Hockey (through April 16, 2008), NIKE Golf, and Umbro (beginning March 3, 2008).
2010
Footwear
Apparel
Equipment
Other
$10,333.1
5,036.6
1,033.6
2,610.7
$19,014.0
Year Ended May 31,
2009
(In millions)
2008
$10,306.7
5,244.7
1,110.4
2,514.3
$19,176.1
$ 9,731.6
5,234.0
1,130.4
2,531.0
$18,627.0
Revenues and Long-Lived Assets by Geographic Area. Geographical area information is similar to what was
shown previously under operating segments with the exception of the Other activity, which has been allocated to the
geographical areas based on the location where the sales originated. Revenues derived in the United States were
$7,913.9 million, $8,019.8 million and $7,938.5 million, for the years ended May 31, 2010, 2009 and 2008,
respectively. The Company’s largest concentrations of long-lived assets primarily consist of the Company’s world
headquarters and distribution facilities in the United States and distribution facilities in Japan and Belgium. Long-lived
assets attributable to operations in the United States, which are comprised of net property, plant & equipment, were
$1,070.1 million, $1,142.6 million and $1,109.9 million at May 31, 2010, 2009 and 2008, respectively. Long-lived
assets attributable to operations in Japan were $335.6 million, $322.3 million and $303.8 million at May 31, 2010,
2009 and 2008, respectively. Long-lived assets attributable to operations in Belgium were $163.7 million, $191.0
million and $219.1 million at May 31, 2010, 2009 and 2008, respectively.
Major Customers. Revenues derived from Foot Locker, Inc. represented 8% of the Company’s consolidated
revenues for the year ended May 31, 2010 and 9% for the years ended May 31, 2009 and 2008. Sales to this customer
are included in all segments of the Company.
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SCHEDULE II
VALUATION AND QUALIFYING ACCOUNTS
Allowance for doubtful accounts (current
and non-current)(1)
For the year ended May 31, 2008
For the year ended May 31, 2009
For the year ended May 31, 2010
Balance
at
Beginning
of Period
Charged to
Costs and
Expenses
Charged to
Other
Accounts
(In millions)
Write-Offs
Net of
Recoveries
Balance at
End of
Period
$ 71.7
78.4
110.8
$ 25.7
62.4
45.7
$
$ (23.0)
(18.3)
(29.9)
$ 78.4
110.8
116.7
4.0
(11.7)
(9.9)
(1)
The non-current portion of the allowance for doubtful accounts is classified in deferred income taxes and other
assets on the consolidated balance sheet.
F-1
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Management’s Annual Report on Internal Control Over Financial Reporting
Management is responsible for establishing and maintaining adequate internal control over financial reporting, as
such term is defined in Rule 13a-15(f) and Rule 15d-15(f) of the Securities Exchange Act of 1934, as amended.
Internal control over financial reporting is a process designed to provide reasonable assurance regarding the reliability
of financial reporting and the preparation of the financial statements for external purposes in accordance with generally
accepted accounting principles in the United States of America. Internal control over financial reporting includes those
policies and procedures that: (i) pertain to the maintenance of records that, in reasonable detail, accurately and fairly
reflect the transactions and dispositions of assets of the company; (ii) provide reasonable assurance that transactions are
recorded as necessary to permit preparation of financial statements in accordance with generally accepted accounting
principles, and that receipts and expenditures of the company are being made only in accordance with authorizations of
our management and directors; and (iii) provide reasonable assurance regarding prevention or timely detection of
unauthorized acquisition, use or disposition of assets of the company that could have a material effect on the financial
statements.
While “reasonable assurance” is a high level of assurance, it does not mean absolute assurance. Because of its
inherent limitations, internal control over financial reporting may not prevent or detect every misstatement and instance
of fraud. Controls are susceptible to manipulation, especially in instances of fraud caused by the collusion of two or
more people, including our senior management. Also, projections of any evaluation of effectiveness to future periods
are subject to the risk that controls may become inadequate because of changes in conditions, or that the degree of
compliance with the policies or procedures may deteriorate.
Under the supervision and with the participation of our Chief Executive Officer and Chief Financial Officer, our
management conducted an evaluation of the effectiveness of our internal control over financial reporting based upon
the framework in Internal Control — Integrated Framework issued by the Committee of Sponsoring Organizations of
the Treadway Commission (COSO). Based on the results of our evaluation, our management concluded that our
internal control over financial reporting was effective as of May 31, 2010.
PricewaterhouseCoopers LLP, an independent registered public accounting firm, has audited (1) the consolidated
financial statements and (2) the effectiveness of our internal control over financial reporting as of May 31, 2010, as
stated in their report herein.
Mark G. Parker
Chief Executive Officer and President
Donald W. Blair
Chief Financial Officer
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2 【主な資産・負債及び収支の内容】
添付の連結財務書類に対する注記を参照のこと。
3 【その他】
(1)決算日後の状況
該当なし
(2)訴訟事件
事業に付随して生じる通常の訴訟を除き、当社が当事者となる、または当社の資産が対象となる未解決
の重大な訴訟はない。
4 【米国と日本における会計原則及び会計慣行の主要な相違】
本書記載の財務書類は、米国において一般に公正妥当と認められている会計原則に準拠して作成されて
いる。したがって、日本において一般に公正妥当と認められている会計原則および会計慣行に基づいて作
成される場合とは相違する部分がある。主要な相違点の要約は以下のとおりである。
2009年6月に、財務会計基準審議会(以下「FASB」という)は全ての非政府機関について米国で一般に
公正妥当と認められる権威ある会計原則(以下「GAAP」という)の唯一の出典として、FASB会計基準成
文化(以下「ASC」という)を規定した。当成文化は会計指針の参照及び編成を変更するもので、2009年
7月1日に開始された。成文化は当社では2009年9月1日より適用となった。FASB成文化の公表はGAAPを
変更するものではなく、従って当適用は、当社の連結財務書類に対する注記においてGAAPへの特別な参照
がどのように開示されているかについてのみ影響を及ぼすものである。
(1) 企業結合およびのれん
米国においては、ASC第805号(SFAS第141号)「企業結合」により、2001年7月1日以降に実行された企
業結合については、パーチェス法により会計処理することが要求されている。
米国においては、パーチェス法の下で、買収価額が被買収企業の買収時における純資産の公正価値(識
別可能な無形資産に割当てられた金額を含む)を超える額は、のれんに計上される。ASC第350号「無形固
定資産−のれん及びその他」(SFAS第142号「のれん及びその他の無形資産」)により、2001年7月1日
以降に完了した企業結合の結果生じたのれんの償却は廃止され、従来計上されていたのれんについても
2001年12月15日より後に開始する事業年度より償却を止め、少なくとも年に一回減損テストを実施して、
減損が発生している場合に減損損失を計上することとなった。
日本においては、「企業結合に係る会計基準」に基づき一定の限られた状況においては持分プーリング
法の適用が認められていた。なお、2008年12月26日において「企業結合に係る会計基準」は改正され(基
準名も「企業結合に関する会計基準」に改正)、2010年4月1日以降実施される企業結合より共同支配
企業の形成以外の企業結合についてはすべてパーチェス法が適用されている。当該改正は2009年4月1
日以降開始する事業年度から早期適用することができる。また、のれんは20年以内の期間で償却される。
のれんの減損については、「固定資産の減損に係る会計基準」に従い、減損の測定と認識が要求される。
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(2) 非継続事業の表示
米国においては、ASC第205号「財務諸表の開示」(SFAS第144号「長期性資産の減損又は処分に関する
会計処理」)に基づき、非継続事業の処分損益を含む経営成績は、損益計算書において継続事業による損
益の後に法人税等(軽減額)を控除して表示され、過年度の損益計算書の金額は当事業年度に合わせて
組替えられる。
日本においては、非継続事業の表示に関する規定はなく、一般に非継続事業の処分損益は、損益計算書に
おいて経常損益の次に税引前の金額で特別損益として表示され、過年度に公表された財務諸表の修正は
認められない。また、新しい会計方針は、現在では当期以降の財務諸表にのみ適用され、過年度に公表され
た財務諸表の修正は認められていないが、2009年12月4日に企業会計基準委員会から企業会計基準第24
号「会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」が公表され、会計方針の変更があった場合には原
則として過年度の財務諸表が遡及的に修正再表示されることとなった。同基準は2011年4月1日以後開
始事業年度の期首以降に行われる会計上の変更から適用される。ただし、未適用の会計基準等に関する注
記については、2011年4月1日以後開始事業年度から適用される。
(3)長期キャピタル・リース
米国の会計原則においては、キャピタル・リースとオペレーティング・リースのいずれの会計処理を行
うのが適当かを判断するための厳格な基準がある。
日本の会計原則上も同様の基準はあるものの、所有権移転外ファイナンス・リースについては、米国の
会計原則上はキャピタル・リースとして処理されるのに対して、従来、日本の会計原則上はリース資産価
値および負債額等についての注記を行うことを条件に、オペレーティング・リースとして会計処理する
ことが認められてきた。
しかしながら、2007年3月30日に企業会計基準委員会から企業会計基準第13号「リース取引に関する会
計基準」が公表され、所有権移転外ファイナンス・リース取引についてもキャピタル・リースとして会
計処理することが要求されることとなった。この基準は、2008年4月1日以降に開始する事業年度から適
用されている。
(4) 長期性資産の評価
米国においては、ASC第360号「有形固定資産」(SFAS第144号「長期性資産の減損又は処分に関する会
計処理」)により、事実あるいは状況の変化により長期性資産(あるいは資産グループ)の帳簿価額の
回復可能性に疑義が生じた場合は、減損の検討を行うことが要求されている。減損の検討により、割引前
の将来キャッシュ・フローの金額が帳簿価額以下である場合は、長期性資産を公正価値まで評価減する
ことが求められている。ASC第360号(SFAS第144号)では、売却により処分される長期性資産は、継続事業
又は非継続事業に報告されているかにかかわらず、それらの帳簿価額又は売却費用を控除した公正価値
のいずれか低い方で評価することが要求されている。また、非継続事業の報告範囲を広げており、非継続
事業は事業のセグメントに限定されず、処分された、又は処分される予定の企業体の構成要素も含んでい
る。この基準書はASC第350号「無形固定資産−のれん及びその他」(SFAS第142号「のれん及びその他の
無形資産」)に準拠して償却されないのれんおよび耐用年数が無期限の無形資産を長期性資産の定義か
ら除いている。
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日本においては、長期性資産の減損に係る会計処理について「固定資産の減損に係る会計基準」を適用
しており、減損の測定に公正価値ではなく回収可能価額(資産の正味売却価額と見積将来キャッシュ・
フローの現在価値のいずれか高い金額)を使用していること等の差異はあるが、根本的な考え方は米国
の基準と大きな差異はない。
(5) 撤退又は処分活動に伴う費用
米国では、ASC第420号「撤退又は処分費用債務」(SFAS第146号「撤退又は処分活動に伴う費用に関する
会計処理」)により、事業再編活動を含む撤退又は処分活動に伴う費用の認識、測定および報告に関する
会計処理について指針が提供されている。ASC第420号(SFAS第146号)は、従業員が最低限の勤務期間を
超えて将来の勤務提供を要求されるかどうかに基づいて、退職手当を含む撤退又は処分活動に係る負債
の認識時期を規定している。契約期間終了前にオペレーティング・リース又はその他の契約を終了する
ための費用に係る負債は、事業体が契約を終了する場合、又は契約からもたらされる権利の利用を中止す
る場合に認識される。ASC第420号(SFAS第146号)は、これらの費用に係る負債を公正価値で測定し、各会
計期間に公正価値の変動を反映することを要求している。撤退又は処分活動に伴うその他の費用はすべ
て、発生時に費用計上される。
日本においては、撤退又は処分活動に伴う費用に関する包括的な会計基準は設定されていないが、その
ような費用は発生時に費用として認識される。
(6) 資産の除去に係る債務に関する会計処理
米国においては、ASC第410号「資産除去債務及び環境債務」(SFAS第143号「資産の除去に係る債務に
関する会計処理」およびFASB解釈指針(FIN第47号))により、資産の除去に関し法的債務がある場合、
企業は長期性有形資産の除去に伴う費用に関する負債を認識することが要求されている。清算の時期や
方法に不確実性が内在していても、資産除去活動の履行に係る債務自体は条件付きというわけではない。
そのため、事業体は負債の公正価値を合理的に見積もることができる場合には、条件付資産除去債務につ
いて公正価値により負債を認識することが義務づけられている。資産除去債務の公正価値による負債は、
通常、資産の取得、建設あるいは開発および(又は)通常の利用の際に認識されなければならない。条件
付資産除去債務が清算される時期や方法が不確かな場合は、十分な情報が入手できないとして負債の測
定に影響する。時の経過を理由として資産除去債務が増加する際の追加費用は、負債が当初測定された時
に有効であった、信用度に関する調整後の無リスク利率を用いて、利息法により計算され、営業費用とし
て認識される。資産の除去に係る費用は、関連する長期性資産の帳簿価額の一部として資産化され、当該
資産の見積残存耐用年数にわたって減価償却される。
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日本においては、従来、資産の除去に係る債務の会計基準が存在しなかったが、2008年3月31日に企業会
計基準委員会から企業会計基準第18号「資産除去債務に関する会計基準」が公表され、米国と同様に資
産除去債務を負債として計上する会計処理が要求されることとなった。この基準は、2010年4月1日以降に
開始する事業年度から適用される。ただし、2010年3月31日以前に開始する事業年度から適用することも
できる。
(7) 変動持分事業体の連結
米国では、ASC第810号「連結」(FASBによる解釈指針第46号(改訂)(「FIN第46号(改訂)」)「変動持
分事業体の連結」)が、(1)リスクのある持分投資が十分ではなく、他者からの追加的劣後の財務支援が
なければ自らの事業活動の資金調達が行えない、あるいは(2)株式投資者が財務上の持分を支配するため
の本質的特質に欠けている、といった変動持分事業体の連結について規定している。ASC第810号(FIN第
46号(改訂))のリスク・利益モデルに基づき、変動持分事業体の過半数の持分を有し、変動持分事業体の
リスクおよび利益の大部分に影響を受ける主たる受益者は、かかる変動持分事業体を連結しなければな
らない。
日本においては、企業の連結財務諸表に含める子会社の範囲は、(1)他の会社の議決権の過半数を実質的
に所有している、(2)他の会社の議決権の半数以下しか所有していなくても、高い比率の議決権を所有し
ており、かつ、意思決定機関を支配している一定の事実が認められる場合のいずれかの場合に行われる。
なお、2006年9月に、企業会計基準委員会から実務対応報告第20号「投資事業組合に対する支配力基準及
び影響力基準の適用に関する実務上の取扱い」が公表され、2006年9月8日以降終了事業年度および半
期より適用されている。実務対応報告第20号は、企業に投資事業組合に対する支配および影響に関する要
件を満たした場合、当該投資事業組合を連結することを要求している。
(8) 保証提供者の会計
米国では、ASC第460号「保証」(FASB解釈指針第45号(「FIN第45号」)「第三者の債務に係る間接保
証を含む保証の保証人による会計処理及び開示要請」)の規定が、保証あるいは賠償条項を伴う契約の
会計処理に適用されている。当該開示規定は、保証提供者による債務の履行が必要となる可能性が低い場
合においても、保証提供者に特定の種類の保証に関する開示を求めている。ASC第460号(FIN第45号)は、
特定の保証を発行時に公正価値で測定し、負債として計上することを要求している。また、ASC第460号
(FIN第45号)は、企業が発行した保証に関する開示を要求している。これには、企業の製品保証債務総額
に影響を及ぼす変動を表形式で表示することが含まれる。
日本においては、特定の状況の下においては、債務保証および同様の行為に関する会計処理および開示
は要求されているが、保証に基づいて引き受けた債務の公正価値に関する負債については、特に規定され
ていない。
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(9) 事業主の年金会計
米国では、ASC第715号「報酬−退職給付」(SFAS第87号「事業主の年金会計」およびSFAS第106号「年
金以外の退職後給付に関する事業主の会計」)により、純年金費用は勤務費用、利息費用、年金資産の予
想収益、過去勤務債務の償却およびその他の項目を表す。未認識数理計算上の差異および過去勤務債務に
関しては、期首時点での予測給付債務(「PBO」)と年金資産の公正価値のいずれか大きい方の10%(コ
リドール)を超えた場合に償却し、純年金費用に計上することが要求されている。
またASC第715号(SFAS第158号「給付建年金及びその他の退職後給付制度の会計処理-FASB基準書第87
号、第88号、第106号、及び第132号(改訂)の修正」)により、年金資産とPBOの差額を資産又は負債として
貸借対照表に計上し、当期の純年金費用として認識されていない未認識数理計算上の差異および過去勤
務債務は、税効果考慮後の金額でその他包括利益の1項目として計上することとされている。
累積その他包括利益に計上された金額は、その後ASC第715号(SFAS第87号および第106号)に従った償
却により純年金費用への計上を通じて累積その他包括利益から当期利益に振り替えられる。
日本では同様の会計処理の適用が要求されているが、コリドールアプローチは採用することはできず、
過去勤務債務および未認識数理計算上の差異は毎期一定の方法で償却を行い、費用計上する。
また、PBOと年金資産の公正価値との差額を貸借対照表に計上することは行われておらず、それらは未認
識数理計算上の差異の残高と共に財務諸表への注記として開示される。
(10) 法人所得税の不確実性に関する会計処理
米国では、ASC第740号「法人税」(FASB解釈指針第48号「法人所得税の不確実性に関する会計処理
-FASB基準書第109号の解釈」(「FIN第48号」))に基づき、法人所得税法における不確実性に関する会
計処理および報告を明確にしている。当該解釈指針は、所得税申告書で申告されている又は申告される予
定の税務リスクに係る認識基準および測定条件について規定している。当該解釈指針はまた、認識の中
止、分類、利子税、課徴金、中間期の会計処理、開示および移行についての指針を提示している。
日本においては、不確実な税務リスクに関する会計基準は制定されていない。
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第7 【外国為替相場の推移】
1 【最近5年間の事業年度別為替相場の推移】
日本円と米ドルの換算に関する為替相場は、2紙以上の日刊新聞紙に掲載されているため、その記載を
省略する。
2 【最近6月間の月別最高・最低為替相場】
日本円と米ドルの換算に関する為替相場は、2紙以上の日刊新聞紙に掲載されているため、その記載を
省略する。
3 【最近日の為替相場】
日本円と米ドルの換算に関する為替相場は、2紙以上の日刊新聞紙に掲載されているため、その記載を
省略する。
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第8 【本邦における提出会社の株式事務等の概要】
1 日本における株式事務等の概要
(1) 日本における株式の名義書換取扱場所および株主名簿管理人
日本においては、株式の名義書換取扱場所および株主名簿管理人は存在しない。
(2) 株主に対する報償:
該当なし
(3) 株式の譲渡制限:
一般的には該当なし。但し、当社の従業員は、インサイダー取引に係る社内規則に示されているとおり、
株式譲渡に際し一定の制限を受ける。また、当社の関連会社に対して発行された株式にも、一定の制限が
適用される。
(4) その他株式事務に関する事項
イ.決算期:
5月31日
ロ.年次株主総会:
年次株主総会は、毎年、法定休日でない限り毎年9月の第3月曜日、当該日が法定休日の場合は翌
営業日に、取締役会が指定し総会通知に明記した時刻に開催される。取締役会は、いずれの年も別
段の年次株主総会日を指定することができるが、かかる指定日は、前文に規定する日から60日以内
でなければならない。
ハ.基準日:
当会社が、株主総会もしくはその延会の通知を受け取る権利を有する株主、もしくはかかる総会も
しくは延会における議決権を有する株主、または配当もしくはその他の分配金の支払いもしくは
権利の割当てを受ける権利を有する株主、または株式の変更、転換もしくは交換に関する権利を行
使しうる株主を決定するため、またはその他の合法的行為のために、取締役会は、あらかじめ基準
日を設定することができるが、かかる基準日は、当該会議の70日前から10日前までとし、その他の
行為の70日前以降とする。取締役会が基準日を設定しない場合、株主総会の通知を受け取る権利を
有する株主または議決権を有する株主を決定するための基準日は、当該総会の通知が行われた日
の前日の営業終了時とし、通知が放棄された場合は、当該総会開催日の前日の営業終了時とする。
株主総会の通知を受け取る権利を有する株主または議決権を有する株主の決定は、当該総会の延
会にも適用される。ただし、取締役会がかかる延会について新しい基準日を設定した場合について
は、この限りではない。
ニ.株券の種類:
いかなる単位の株券でも発行できる。(但し、端株は除く。)
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ホ.株券に関する手数料:
一般的に、登録株主の変更または当社株式に係る株券登録に関して、当社名義書換代理人または登
録機関が当社株主に課す手数料はない。
2 日本における株主の権利行使に関する手続等
(1) 株主の議決権行使に関する手続
日本における当社の株主は、カストディアンに指示を与えることにより、議決権を行使することができ
る。代理人による議決権行使の勧誘があった場合、カストディアンは、当社より十分な量の委任勧誘状を
受取次第、当該基準日現在における実質株主名簿に基づき、かかる勧誘状を実質株主に配布するものとす
る。
(2) 配当請求等に関する手続
当社より配当率、支払期日およびその他の関連情報の通知を受取次第、カストディアンは、当該基準日現
在における実質株主名簿に基づき、全ての受取配当額を株主の口座に振り込むものとする。配当の分配に
係る上記手続上生じた費用は、全て当社が負担するものであり、実質株主には一切これを請求することは
ない。
(3) 株式の譲渡に関する手続
当社株式に何ら制限が付されていない限り、当社株式の譲渡は、ブローカーの口座については振替決済
制度により効力を発するものとする。日本における株主は、その保護預り口座の振替により、当社株式に
係る権限を譲渡することができる。この場合、取引は、カストディアンに対して開設された口座間の帳簿
振替により清算される。
(4) 配当金等に関する課税上の取扱い
イ.配当
当社から実質株主に対する配当は、日本の税法上、配当所得として取り扱われる。日本の居住者た
る個人または日本の法人が支払を受ける配当金につき、米国において当該配当の支払の際に徴収
された連邦政府、州またはその他地方公共団体の源泉課税があるときは、この額を米国における当
該配当の支払額から控除した残額に対して、日本の課税上、源泉徴収が行われる。源泉徴収税率は、
当該配当を受ける期間に応じ、下表に記載された税率となる。
配当課税の源泉徴収税率
配当を受けるべき期間
法人
居住者たる個人
2009年1月1日∼2011年12月31日
所得税7%
所得税7%、住民税3%
2012年1月1日∼
所得税15%
所得税15%、住民税5%
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日本の居住者たる個人は、当社から分配される配当については、税金が源泉徴収される場合確定申
告を行う必要はなく、配当金額の多寡に関係なく確定申告の対象となる所得金額から当該配当金
額を除外することができる。
また、2009年1月1日以降に当社から分配される配当については、日本の居住者たる個人は、申告
分離課税を選択することができる。個人が申告分離課税を選択する際の確定申告の適用税率は、
2009年1月1日から2011年12月31日までの間に当社から当該個人株主に分配される配当について
は10%(所得税7%、住民税3%)、2012年1月1日以降に当社から当該個人株主に分配される配
当については20%(所得税15%、住民税5%)である。申告分離課税における配当所得の計算にあ
たっては、2009年度以降において上場株式の売買により生じる売買差損が控除される。
なお、総売上高からの配当の控除(個人の場合)と配当所得の除外(法人の場合)は適用とはな
らない。
配当に関連し確定申告を行った場合、米国において課税された税額は、日本の税法上の規定に従
い、外国税額控除の対象となることがある。
ロ.売買損益
① 原則として、個人の居住者たる保有者による株式売買により生じる売買差益は、所得税課税の
対象となり、かつ/または、株式売買により生じる売買差損は、株式売買により生じる他の売買差
益から控除され得る。2009年度以降において上場株式の売買により生じる売買差損は、当社株式お
よびその他上場株式(申告分離課税が選択されたものに限る。)につき受領した配当所得額から
控除される。
② 当社株式の内国法人保有者については、株式の売買損益はすべて、課税所得決定の目的上、総売
上高として算入される。
ハ.相続税
日本国の税金の目的上、日本の居住者と扱われる実質株主が、アメリカ合衆国において発行された
株式を相続または遺言により取得した場合、日本の相続税法に基づき、当該株主には相続税が課せ
られる。但し、国外で日本の相続税に相当する税が課税される等、一定の状況下では、外国税額控除
の対象となることがある。
(5) その他
日本における当社株式の実質株主に対し、年次株主総会等の事項に関する通知がなされる場合、証券保
管機関は、十分な量のかかる通知を受取次第、当該基準日現在における実質株主名簿に基づき、規定され
た方法により、かかる通知および報告を実質株主に配布するものとする。
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第9【提出会社の参考情報】
1 【提出会社の親会社等の情報】
当社には親会社は存在しない。
2 【その他の参考情報】
当事業年度の開始日から本有価証券報告書提出日までの間において、次の書類を提出している。
有価証券届出書
平成21年7月30日
関東財務局長に提出。
有価証券報告書
平成21年7月30日
関東財務局長に提出。
半期報告書
平成21年7月30日
関東財務局長に提出。
有価証券届出書
平成21年8月14日
関東財務局長に提出。
訂正有価証券届出書
平成21年8月25日
関東財務局長に提出。
平成21年8月28日
関東財務局長に提出。
平成21年8月28日
関東財務局長に提出。
平成21年8月28日
関東財務局長に提出。
平成21年8月28日
関東財務局長に提出。
平成21年10月27日
関東財務局長に提出。
有価証券報告書
平成21年11月25日
関東財務局長に提出。
半期報告書
平成22年2月23日
関東財務局長に提出。
(平成21年8月14日提出有価
証券届出書の訂正)
臨時報告書
(企業内容等の開示に関する
内閣府令第19条第2項第1
号)
臨時報告書
(企業内容等の開示に関する
内閣府令第19条第2項第1
号)
臨時報告書
(企業内容等の開示に関する
内閣府令第19条第2項第1
号)
臨時報告書
(企業内容等の開示に関する
内閣府令第19条第2項第1
号)
臨時報告書
(企業内容等の開示に関する
内閣府令第19条第2項第1
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臨時報告書
平成22年4月30日
関東財務局長に提出。
有価証券届出書
平成22年7月23日
関東財務局長に提出。
訂正有価証券届出書
平成22年8月3日
関東財務局長に提出。
平成22年8月19日
関東財務局長に提出。
平成22年10月20日
関東財務局長に提出。
(企業内容等の開示に関する
内閣府令第19条第2項第1
号)
(平成22年7月23日提出有価
証券届出書の訂正)
臨時報告書
(企業内容等の開示に関する
内閣府令第19条第2項第1
号)
臨時報告書
(企業内容等の開示に関する
内閣府令第19条第2項第1
号)
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第二部 【提出会社の保証会社等の情報】
該当なし
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有価証券報告書
(訳文)
独立登録会計事務所の監査報告書
ナイキ・インク
取締役会及び株主各位
私どもの意見によれば、項目15(a)(1)(訳者注:原文の項目)に記載されている添付の連結財務書類は、ナイキ・イ
ンク及びその子会社の2010年及び2009年5月31日現在の財政状態、並びに2010年5月31日に終了した3年間の各事
業年度に関する経営成績及びキャッシュ・フローを、米国において一般に公正妥当と認められている会計原則に準
拠して、全ての重要な点において適正に表示している。また、私どもの意見では、項目15(a)(2)(訳者註:原文の項目)
に記載されている添付の附属明細表は、関連する連結財務書類とともに読まれた場合に、そこに含まれている情報を
全ての重要な点において適正に表示している。さらに私どもの意見によれば、会社は、トレッドウェイ委員会組織委
員会(以下「COSO」という)が公表した「内部統制の統合的枠組み」に定められている基準に基づいて、2010年5月
31日現在、全ての重要な点において財務報告に係る有効な内部統制を維持している。会社の経営者は、これらの財務
書類及び付属明細表、並びに項目8(訳者註:原文の項目)に記載されている「財務報告に係る内部統制の経営者年
次報告書」に記載されている、財務報告に係る有効な内部統制の維持及び財務報告に係る内部統制の有効性の評価
に責任を負っている。私どもの責任は、私どもの統合監査に基づいて、これらの財務書類、附属明細表及び財務報告に
係る会社の内部統制に関する意見を表明することである。私どもは、公開企業会計監視委員会(米国)の基準に準拠し
てこれら財務書類の監査を実施した。この基準は、財務書類に重要な虚偽の表示がないか否か、また、財務報告に係る
有効な内部統制が全ての重要な点において維持されているか否かについての合理的な保証を得るために、私どもが
監査を計画し、実施することを要求している。財務書類に対する監査には、試査による財務書類の金額及び開示を裏
付ける証拠の検証と同時に、適用された会計原則及び経営者が行った重要な見積の評価、並びに財務書類全般の表示
の検討が含まれる。財務報告に係る内部統制に対する監査には、財務報告に係る内部統制の理解、重要な欠陥が存在
するリスクの評価、及び評価したリスクに基づく内部統制の整備及び運用の有効性の検証及び検討が含まれる。また
監査には、私どもがその状況において必要であると考える他の手続きの実施が含まれる。私どもは、私どもの監査が、
私どもの意見に対する合理的な基礎を提供しているものと確信している。
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会社の財務報告に係る内部統制は、財務報告の信頼性、及び一般に公正妥当と認められている会計原則に準拠した
外部報告目的の財務書類の作成に関し、合理的な保証を提供するために整備された手続きである。会社の財務報告に
係る内部統制は、(i) 会社の資産の取引及び処分を合理的な詳細さで、正確かつ適正に反映する記録の維持に関連し
、(ii) 一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して財務諸表を作成するために必要な取引の記録が行わ
れていること及び会社の収入と支出が会社の経営者及び取締役の承認に基づいてのみ行われることに関する合理的
な保証を提供し、並びに(iii) 財務諸表に重要な影響を及ぼす可能性のある未承認の会社の資産の取得、使用又は処
分を防止又は適時に発見することに関する合理的な保証を提供する方針及び手続を含んでいる。
固有の限界により、財務報告に係る内部統制は、虚偽記載を防止又は発見できない可能性がある。また、将来の期間
に向けて有効性の評価を予測する場合には、状況の変化により統制が不適切となるリスク、もしくは方針や手続の遵
守の程度が低下するリスクが伴う。
プライスウォーターハウスクーパース エルエルピー
ポートランド、オレゴン州
2010年7月20日
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REPORT OF INDEPENDENT REGISTERED PUBLIC ACCOUNTING FIRM To the Board of Directors and Shareholders of NIKE, Inc.: In our opinion, the consolidated financial statements listed in the index appearing under Item 15(a)(1) present fairly, in all material respects,
the financial position of NIKE, Inc. and its subsidiaries at May 31, 2010 and 2009, and the results of their operations and their cash flows for
each of the three years in the period ended May 31, 2010 in conformity with accounting principles generally accepted in the United States of
America. In addition, in our opinion, the financial statement schedule listed in the appendix appearing under Item 15(a)(2) presents fairly, in
all material respects, the information set forth therein when read in conjunction with the related consolidated financial statements. Also in our
opinion, the Company maintained, in all material respects, effective internal control over financial reporting as of May 31, 2010, based on
criteria established in Internal Control — Integrated Framework issued by the Committee of Sponsoring Organizations of the Treadway
Commission (COSO). The Company’s management is responsible for these financial statements and financial statement schedule, for
maintaining effective internal control over financial reporting and for its assessment of the effectiveness of internal control over financial
reporting, included in Management’s Annual Report on Internal Control Over Financial Reporting appearing under Item 8. Our responsibility
is to express opinions on these financial statements, on the financial statement schedule, and on the Company’s internal control over financial
reporting based on our integrated audits. We conducted our audits in accordance with the standards of the Public Company Accounting
Oversight Board (United States). Those standards require that we plan and perform the audits to obtain reasonable assurance about whether
the financial statements are free of material misstatement and whether effective internal control over financial reporting was maintained in all
material respects. Our audits of the financial statements included examining, on a test basis, evidence supporting the amounts and disclosures
in the financial statements, assessing the accounting principles used and significant estimates made by management, and evaluating the
overall financial statement presentation. Our audit of internal control over financial reporting included obtaining an understanding of internal
control over financial reporting, assessing the risk that a material weakness exists, and testing and evaluating the design and operating
effectiveness of internal control based on the assessed risk. Our audits also included performing such other procedures as we considered
necessary in the circumstances. We believe that our audits provide a reasonable basis for our opinions. 224/225
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A company’s internal control over financial reporting is a process designed to provide reasonable assurance regarding the reliability of
financial reporting and the preparation of financial statements for external purposes in accordance with generally accepted accounting
principles. A company’s internal control over financial reporting includes those policies and procedures that (i) pertain to the maintenance of
records that, in reasonable detail, accurately and fairly reflect the transactions and dispositions of the assets of the company; (ii) provide
reasonable assurance that transactions are recorded as necessary to permit preparation of financial statements in accordance with generally
accepted accounting principles, and that receipts and expenditures of the company are being made only in accordance with authorizations of
management and directors of the company; and (iii) provide reasonable assurance regarding prevention or timely detection of unauthorized
acquisition, use, or disposition of the company’s assets that could have a material effect on the financial statements. Because of its inherent limitations, internal control over financial reporting may not prevent or detect misstatements. Also, projections of any
evaluation of effectiveness to future periods are subject to the risk that controls may become inadequate because of changes in conditions, or
that the degree of compliance with the policies or procedures may deteriorate. /s/ PRICEWATERHOUSECOOPERS LLP Portland, Oregon July 20, 2010
(※)上記は、監査報告書の原本に記載された事項を電子化したものであり、その原本は有価証券報告書提出会社が別途保管し
ております。
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