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東京・春・音楽祭
東京・春・音楽祭 -東京のオペラの森 2013- ミュージアム・コンサート 「ルーヴル美術館展 地中海 四千年のものがたり」プレ・コンサート vol.3 神話の世界 ギリシャ&ローマ〜エウロペの略奪 日時:2013 年 4 月 13 日(土)14:00 開演 会場:東京都美術館 講堂 ●F.クープラン:バッカナール(《クラヴサン曲集 第 1 巻》第 4 組曲より) 1713~30 年の間に 4 冊出版された、フランソワ・クープランの《クラヴサン曲集》は、 フランス・クラヴサン音楽の精華とも言われる。 「バッカナール」とは、酒神バッカスの宴 の意。 「陽気、愛撫、怒り」と、バッカス神の 3 態を描く。 ●グルック:精霊の踊り(歌劇《オルフェオとエウリディーチェ》より) グルックの代表作として知られる歌劇《オルフェオとエウリディーチェ》は、1762 年に ウィーン版が、1774 年にパリ版がそれぞれ初演された。本曲は、第 2 幕第 2 場「天国の野 原」の場面で奏される音楽。喪った妻を取り戻すために冥府へ向かったオルフェオが目に する精霊たちの踊りである。 ●ドビュッシーの作品 ショパンにならって書かれた全 2 冊の《前奏曲集》だが、ドビュッシーのものには各楽 曲に標題が付けられている。「デルフォイの舞姫」は、1910 年に完成した第 1 集(第 2 集 は 1913 年)の冒頭を飾る第 1 曲。ルーヴル美術館にあった彫刻のレプリカに想を得たと いう。 「シランクス」は、1913 年に書かれたフルート独奏作品である。シランクスとは、ギリ シャ神話に登場するニンフ「シュリンクス」のこと。牧神パンから逃れるため葦に姿を変 えたが、パンはその葦でパンの笛を作った。 「牧神の午後への前奏曲」は、1892~94 年にかけて作曲された。ドビュッシーの出世作 でもある。詩人マラルメの『半獣神の午後』に寄せて書かれたもので、当のマラルメから も絶大な賛辞を得た作品。 ●ブラームス:エオリアン・ハープに寄せて op.19-5 1858 年作曲。メーリケの詩に付曲されたもので、ゲッティンゲンのアガーテ・フォン・ ジーボルトとの恋の時期に書かれた《5 つの歌》の最終曲である。エオリアン・ハープとは、 ギリシャ神話の風神アイオロスに由来する楽器。木の枝などに掛けておくと、風によって 自然に弦が鳴り、幻想的な音色を奏でた。 ●シューベルトの歌曲 ギリシャ神話に因んだシューベルトの歌曲作品から 5 つ。 「ディデュランボス」とは、酒 神ディオニュソスの讃歌という意味。シラーの詩による 1826 年の作品。「アトラス」は、 ゼウスに敗れて天空を背負わされた巨神の苦痛を歌う。シューベルトの死後にまとめて出 版された歌曲集《白鳥の歌》の第 8 曲にあたり、ハイネの詩による 1828 年の作品。 「ギリ シャの神々」は、シラーの詩による 1819 年の作品。失われた古の世に対する憧憬を歌う。 「プロメテウス」は、主神ゼウスに反抗して人類を創造したプロメテウスの怒りを歌う劇 的な曲。ゲーテの詩による 1819 年の作品。 「ガニュメート」は、やはりゲーテの詩により 1817 年に作曲された。美少年ガニュメートがゼウスに連れられてオリンポスに向かう様を 歌う。 © Spring Festival in Tokyo Excective Committee.