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事 業 報 告 書

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事 業 報 告 書
平成19年度
事業報告書
平成20年5月
学校法人
聖カタリナ学園
目
次
Ⅰ. はじめに
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
Ⅱ. 法人の概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
(1)名
(2)所
称
在
地
(3)認 可 年 月 日
(4)理
事
長
(5)設置する学校
(6)建 学 の 精 神
(7)法 人 の 目 的
(8)法 人 の 沿 革
(9)設置する学校の学部学科等&入学定員・学生数の状況(平成 19 年 5 月 1 日現在)
(10)役員等の概要
(11)教職員の概要(平成 19 年 5 月 1 日現在)
Ⅲ. 事業の概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5
(1)経営管理改善に向けての取り組み
(2)教育・研究活動の充実
~設置校別 主な活動実績~
Ⅳ. 当期に行った事業 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14
(1)固定資産の取得状況(第1号基本金組入れ対象事業)
(2)教育研究経費の主な事業実績
(3)管理経費の主な事業実績
Ⅴ. 財務の概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15
(1)平成 19 年度資金収支計算書 (平成 19 年 4 月 1 日~平成 20 年 3 月 31 日)
(2)平成 19 年度消費収支計算書 (平成 19 年 4 月 1 日~平成 20 年 3 月 31 日)
(3)平成 19 年度貸借対照表 (平成 20 年 3 月 31 日現在)
●参考
学校法人会計について
Ⅰ. は じ め に
1924 年(大正 13 年)、松山美善女学校設置に始まる本学園は、1942 年(昭和 17 年)財団法人松山女子商業学校
となり、上妻久惠が初代理事長に就任。1951 年(昭和 26 年)、学校法人聖カタリナ学園に改組、上妻が引き続き理事
長となり、当時まだ戦後の混乱期にあった女子教育の草分け的な役割を果たしながら、80 余年の歴史を刻んできま
した。1989 年(平成元年)、上妻は名誉理事長となり第一線を退きましたが、50 年近くに及ぶ在任中、時代が求める
人材を世に輩出するために、学園の成長段階に応じて学校を設置あるいは併合し、現在の1大学、1短期大学、3
高等学校、5幼稚園の規模を有する私学へと育て、2007 年(平成 19 年)1 月、101 歳でその生涯を閉じました。“学
母”として敬慕された故人の軌跡は、まさに、戦中、戦後の日本の教育、とりわけ女子教育の歩みそのものと言えま
す。そして、激動の時代を乗り越えた、その不屈のパイオニア・スピリッツは本学園に深く根付き、「建学の精神」ととも
に未来志向の大きな原動力として受け継がれています。
私学を取り巻く環境は大きく変化し、社会に貢献できる人材の育成、という重要な使命を永続的に果たしていくた
めには、健全な経営基盤が欠かせません。時代のニーズに適応した質の高い教育研究活動の展開、教育環境の
整備、そしてそのための安定的な経営基盤の確立、いわゆる教学面と財務面の両面において、他学との差別化を
図りつつ、社会的存在価値を高めていくことが求められているのです。
本学園においては、ここ数年様々な改革に取り組んできました。聖カタリナ大学及び短期大学部においては平成
16 年度より男女共学とし、キャンパスに新たな活力が生まれるなど一定の効果を生みました。さらに、大学では平成
20 年度より社会福祉学部を人間健康福祉学部へ改組し、その象徴的活動拠点として総工費約 1 億円を投じて健康
維持増進施設“ヘルスプロモーションセンター”を設置しました(平成 20 年 4 月完工)。社会的ニーズが高まりつつあ
る寝たきり予防など積極的な高齢者支援や障害者の社会進出支援などへの取り組みをスタートさせています。また、
光ヶ丘女子高校においては、平成 20 年度より普通科・国際コースを国際教養科とし、国際社会に貢献のできる人材
の育成に、より注力していく体制を整えました。京都聖カタリナ高校においても普通科の改組を行い、平成 20 年度よ
り実学志向の3つのコースを新設、独自性あるカリキュラムにより生徒一人ひとりのキャリア形成を、ひいては人間形
成を支援していきます。他の設置校においても、それぞれに将来を見据えた改革、改組の準備を進めています。
お陰様で本学園の卒業生は、平成 19 年度末で 10 万人を超えました。これからも、「建学の精神」、そして故上妻
名誉理事長の残した有形無形の財産を礎として人材育成を通した社会への貢献に継続的に取り組んで参ります。
Ⅱ. 法 人 の 概 要
称
学校法人聖カタリナ学園 (St. Catherine Educational Institution)
地
愛媛県松山市北条660番地
(3)認 可 年 月 日
1951年(昭和26年)3月8日
(4)理
中田 婦美子
(1)名
(2)所
在
事
長
(5)設置する学校
学 校 の 名 称
所 在 地
聖カタリナ大学
愛媛県松山市北条660番地
聖カタリナ大学短期大学部
愛媛県松山市北条660番地
聖カタリナ女子高等学校
愛媛県松山市藤原町468番地
京都聖カタリナ高等学校
京都府南丹市園部町美園町一号78番地
光ヶ丘女子高等学校
愛知県岡崎市大西町奥長入52番地
聖マリア幼稚園
愛媛県新居浜市繁本町8-16
聖家族幼稚園
京都府南丹市園部町美園町一号78番地
聖カタリナ幼稚園
愛知県岡崎市大西町奥長入52番地
ロザリオ幼稚園
愛媛県松山市室町2丁目7番23号
聖カタリナ大学短期大学部附属幼稚園
愛媛県松山市北条690番地
-1-
(6)建 学 の 精 神
本学は、聖ドミニコ宣教修道女会の設立によるもので、キリスト教の世界観、修道会の創立者聖ドミニコの「真理を
観想し、観想の実を他に与える」という言葉、そして、聖ドミニコの精神に従って生きたシエナの聖カタリナの模範と
教訓を土台として、「建学の精神」を次のように定めている。
1.本学は、キリスト教的世界観と教育理念に基づいて、世界の平和と人類の共通善を促進する人間
の教育を目的とする。
2.本学は、創立者聖ドミニコの強調した「真理の探求」を通して、普遍的な価値観と高い徳性を有する
人間を育成する。
3.本学は、保護者シエナの聖カタリナの精神と学識にならい、神の愛と人への奉仕に生涯を捧げる
人間を育成する。
(7)法 人 の 目 的
学校法人聖カタリナ学園は、カトリック教の精神を奉じ、教育基本法及び学校教育法に従い、学校教育を行い、
世界の平和と人類の共通善を促進する人材を育成することを目的としている。
(8)法 人 の 沿 革
1924
(大正 13)年
9月
松山美善女学校設置認可(聖ドミニコ宣教修道女会)
1942
(昭和 17)年
1月
財団法人松山女子商業学校と改称
1948
(昭和 23)年
4月
松山女子商業高等学校と改称(商業科)、新制中学校併設
1951
(昭和 26)年
3月
学校法人聖カタリナ学園に改組
1951
(昭和 26)年
4月
聖マリア幼稚園(愛媛県新居浜市)を学園に包括
1951
(昭和 26)年
10 月
1952
(昭和 27)年
4月
聖家族女子高等学校に普通科増設
1954
(昭和 29)年
4月
聖家族幼稚園設置(京都府船井郡園部町)
1963
(昭和 38)年
4月
光ヶ丘女子高等学校設置(普通科)(愛知県岡崎市)、聖カタリナ幼稚園設置 (愛知県岡崎市)
1965
(昭和 40)年
4月
学校法人拓川学園拓川幼稚園を吸収合併 ロザリオ幼稚園と改称 (愛媛県松山市)
1965
(昭和 40)年
4月
聖カタリナ幼稚園教員養成所設置(愛媛県松山市)、昭和 42 年 3 月、同養成所廃止
1966
(昭和 41)年
1月
文部大臣所轄の法人となる聖カタリナ女子短期大学設置 (幼児教育科、食物科)
1966
(昭和 41)年
4月
聖カタリナ女子短期大学開学、幼児教育科、食物科(愛媛県北条市)
1966
(昭和 41)年
4月
松山女子商業高等学校に普通科増設
1967
(昭和 42)年
4月
松山女子商業高等学校に衛生看護科増設
1968
(昭和 43)年
4月
聖カタリナ女子短期大学に音楽科増設(入学定員 50 名)、幼児教育科を児童教育科に名称変更
1968
(昭和 43)年
4月
松山女子商業高等学校を聖カタリナ女子高等学校と改称、併設中学校閉校
1970
(昭和 45)年
4月
聖カタリナ女子高等学校に衛生看護専攻科(2 年制)設置
1971
(昭和 46)年
4月
1971
(昭和 46)年
4月
聖カタリナ女子短期大学附属幼稚園設置
1976
(昭和 51)年
4月
聖カタリナ女子短期大学児童教育学科幼児教育学専攻入学定員変更(50 名→100 名)
1977
(昭和 52)年
4月
聖カタリナ女子短期大学に専攻科音楽専攻(1 年制)設置
学校法人清香学園菊花女子高等学校を吸収合併、 聖家族女子高等学校設置 (家庭科)
(京都府船井郡園部町)
聖カタリナ女子短期大学児童教育科を児童教育学科、食物科を食物学科に改称、児童教育
学科(50 名)を初等教育学専攻(50 名)、幼児教育学専攻(50 名)に分離し、入学定員変更
-2-
1980
(昭和 55)年
4月
聖家族女子高等学校に衛生看護科設置
1983
(昭和 58)年
3月
聖家族女子高等学校家庭科廃止
1987
(昭和 62)年
12 月
聖カタリナ女子大学設置(入学定員 100 名)
1988
(昭和 63)年
4月
聖カタリナ女子大学(社会福祉学部社会福祉学科)開学
1990
(平成 2)年
4月
1990
(平成 2)年
4月
1994
(平成 6)年
4月
1994
(平成 6)年
4月
聖カタリナ女子大学入学定員変更(100 名→160 名)
1995
(平成 7)年
3月
聖カタリナ女子短期大学食物学科廃止
1995
(平成 7)年
4月
聖カタリナ女子大学キリスト教研究所及び人間文化研究所設置
1996
(平成 8)年
4月
聖家族女子高等学校普通科入学定員変更(90 名→80 名)
1997
(平成 9)年
4月
聖カタリナ女子大学社会福祉学部社会福祉学科編入学定員設定(3 年次 10 名)
1999
(平成 11)年
4月
聖家族女子高等学校に衛生看護専攻科(2年制)設置(入学定員 40 名)
2000
(平成 12)年
4月
2000
(平成 12)年
4月
2001
(平成 13)年
4月
2001
(平成 13)年
4月
2001
(平成 13)年
4月
2002
(平成 14)年
4月
2002
(平成 14)年
4月
2002
(平成 14)年
4月
聖カタリナ女子短期大学音楽科廃止
2003
(平成 15)年
9月
聖カタリナ女子短期大学幼児教育学科廃止
2004
(平成 16)年
4月
聖カタリナ女子短期大学児童教育学科の専攻(初等教育学専攻、幼児教育学専攻)を廃止し、
幼児教育学科に名称変更
法人の主たる事務所を愛媛県北条市北条 660 番地に変更
聖カタリナ女子短期大学食物学科を食物栄養学科に名称変更及び入学定員変更(150 名→
90 名)
聖カタリナ女子大学社会福祉学部社会福祉学科を社会福祉専攻(入学定員 140 名)と介護福祉
専攻(入学定員 20 名)に専攻分離
聖カタリナ女子短期大学食物栄養学科を健康栄養学科に名称変更し、食物栄養専攻(50 名)と
食物健康専攻(40 名)に専攻分離
聖家族女子高等学校を京都聖カタリナ女子高等学校と改称
聖カタリナ女子短期大学に幼児教育学科及び音楽科を統合改組して保育学科を設置し、乳幼児
教育専攻(100 名)と音楽専攻(50 名)に専攻分離
聖カタリナ女子短期大学専攻科音楽専攻廃止
聖カタリナ女子高等学校衛生看護科を看護科(入学定員 80 名)に名称変更し、5年一貫教育に
よる看護師養成を導入
京都聖カタリナ女子高等学校衛生看護科を高等看護科(入学定員 40 名)に名称変更し、5年
一貫教育による看護師養成を導入
聖カタリナ女子大学を男女共学とし、聖カタリナ大学に名称変更
聖カタリナ大学社会福祉学部に福祉経営学科(入学定員 100 名、3年次編入学定員 10 名)を
設置し、社会福祉学科社会福祉専攻の入学定員変更(140 名→100 名)
聖カタリナ女子短期大学を男女共学とし、聖カタリナ大学短期大学部に名称変更
2004
(平成 16)年
4月
聖カタリナ大学短期大学部保育学科及び健康栄養学科の各専攻(乳幼児教育専攻、音楽専攻、
食物栄養専攻、食物健康専攻)を廃止し、入学定員変更(保育学科:150 名→100 名、健康栄養
学科 90 名→50 名)
2004
(平成 16)年
4月
聖カタリナ女子短期大学附属幼稚園を聖カタリナ大学短期大学部附属幼稚園に名称変更
2005
(平成 17)年
1月
市の合併により、法人の主たる事務所の住所表記を愛媛県松山市北条 660 番地に変更
2005
(平成 17)年
4月
2006
(平成 18)年
1月
2006
(平成 18)年
4月
京都聖カタリナ女子高等学校の福祉科を男女共学とし、京都聖カタリナ高等学校に名称変更
2007
(平成 19)年
4月
京都聖カタリナ高等学校の看護科を男女共学化
京都聖カタリナ女子高等学校に福祉科(入学定員 40 名)を設置し、普通科の入学定員変更
(80 名→40 名) 高等看護科を看護科に名称変更
町の合併により、法人の従たる事務所の住所表記を変更
京都府船井郡園部町美園町一号 78 番地 → 京都府南丹市園部町美園町一号 78 番地
-3-
(9)設置する学校の学部学科等&入学定員・学生数の状況
学 校 の 名 称
学部・課程
聖カタリナ大学
社会福祉学部
(平成19年5月1日現在)
学
科
入学定員
収容定員
学生数
(人)
(人)
(人)
社会福祉学科
120
500
582
福祉経営学科
100
420
279
920
861
100
200
222
50
100
110
300
332
計
保育学科
健康栄養学科
聖カタリナ大学短期大学部
計
聖カタリナ女子高等学校
全日制課程
普通科
400
1,200
766
商業科
450
1,350
203
看護科
80
240
205
看護専攻科
80
160
123
2,950
1,297
計
普通科
40
120
41
福祉科
40
120
65
看護科
40
120
122
看護専攻科
40
80
56
440
284
315
945
1,090
聖マリア幼稚園
400
400
201
聖家族幼稚園
200
200
66
聖カタリナ幼稚園
280
280
242
ロザリオ幼稚園
350
350
202
聖カタリナ大学短期大学部附属幼稚園
100
100
93
6,885
4,668
京都聖カタリナ高等学校
全日制課程
計
光ヶ丘女子高等学校
合
全日制課程
普通科
計
(10)役員等の概要
役 職 名
定 数(人)
現 員(人)
理
事
9
8
監
事
2
2
員
19
18
評
議
-4-
(11)教職員の概要
(平成19年5月1日現在)
教
学 校 の 名 称
法人本部事務局
員
職
専 任
非専任
-
-
専 任
員
合
非専任
専 任
計
非専任
6
1
6
1
聖カタリナ大学
35
42
24
19
59
61
聖カタリナ大学短期大学部
21
29
11
7
32
36
聖カタリナ女子高等学校
81
62
21
10
102
72
京都聖カタリナ高等学校
29
35
6
8
35
43
光ヶ丘女子高等学校
55
21
7
10
62
31
聖マリア幼稚園
13
5
1
0
14
5
聖家族幼稚園
7
3
2
1
9
4
聖カタリナ幼稚園
15
7
1
2
16
9
ロザリオ幼稚園
12
6
4
1
16
7
5
2
1
1
6
3
273
212
84
60
357
272
聖カタリナ大学短期大学部附属幼稚園
合
計
Ⅲ. 事 業 の 概 要
(1)経営管理改善に向けての取り組み
1.運営基盤機能の充実
・予算―実績差異の月次分析をよりタイムリーに実効性あるものとして行うこと、また、事業計画の進捗状況を月次
で確認することを主たる目的として、各設置校における月次収支管理を平成 18 年度より新枠組みにてスタートさ
せ、試行的運用を継続している。本学園では 10 の設置校が 3 府県に分散しており、月次収支管理導入に当たっ
ては、各設置校からリアルタイムに情報を得る必要があるため、会計処理システムをネットワーク版に切り換えた。
2.法人管理運営制度の改善
・当該年度中、理事会が 11 回、評議員会が 5 回開催され、各回の理事・評議員及び監事の出席状況は極めて良
好である。議事録は適時作成され、欠席理事・評議員がある場合には、議事録(写)により遺漏無く審議結果の報
告を行っている。
・理事(理事長)の経営責任の明確化、監事機能の強化など、私立学校法改正により役員の責任が大きく問われる
ことになり、これまで無報酬としてきた役員報酬について見直しを行い、新たに「学校法人聖カタリナ学園役員の
報酬等に関する規程」を制定した(平成 20 年 4 月 1 日より施行)。
・各設置校の改革・改組のグランドデザイン策定にあたっては、段階に応じて「理事長ヒアリング」を実施し、学園の
建学の精神、教育理念、希求する方向性との摺り合わせを行った上で、細目設計へと進めた。この理事長ヒアリ
ングは、学園運営の統一性と各設置校の独自性とを統合することを主目的に適時実施している。
・教職員の任免について、従来から理事会申し合わせ事項として専任教職員に係る人事については理事会付議
事項としてきたが、任免に関する事項を整理し、権限を明確にするため、新たに「学校法人聖カタリナ学園任免
に関する規程」、「学校法人聖カタリナ学園任免手続要領」を制定し、平成 19 年 4 月 1 日から施行した。
・本学における監査法人(公認会計士)による監査は、上半期財務状況監査及び期末決算監査が定期的に実施さ
れている。平成 19 年度は監査内容充実のため予備監査対象校を増やし、監査延日数は 142 日(前年度比+24
日)となった。
-5-
(2)教育・研究活動の充実 ~設置校別 主な活動実績~
【大 学 ・ 短期大学部】
1.新学部設置届出(大学)が文部科学省に受理される
より積極的な福祉サービスの教育研究、well-being の理念を身につけた専門家の養成を目指し、平成 20 年度よ
り、現在の社会福祉学部を改編して人間健康福祉学部を設置し、福祉経営学科を健康福祉マネジメント学科に
改編の上、2 専攻(福祉マネジメント専攻、健康スポーツマネジメント専攻)を設ける。新学部設置に伴い、平成 20
年 4 月初旬、総工費約 1 億円を投じた健康維持増進のための総合施設“聖カタリナ大学ヘルスプロモーションセ
ンター”(延床面積約 1,057 ㎡)が完成、教育研究活動の新たな拠点として今後大きな役割を担っていく。
《学部・学科構成》
○現 在
社会福祉専攻
社会福祉学科
介護福祉専攻
社会福祉学部
福祉経営学科
○平成 20 年 4 月~
社会福祉専攻
社会福祉学科
介護福祉専攻
人間健康福祉学部
健康福祉マネジメント学科
福祉マネジメント専攻
健康スポーツマネジメント専攻
《ヘルスプロモーションセンター内部の様子》
2.教育の質的向上を図るため、FD活動の一環として、公開授業を実施
平成 19 年 6 月 11 日から 29 日までの間、公開授業を実施し、終了後、受講者のアンケートによる授業評価が行
われた。現在、授業改善のための組織的な研修・研究等は努力義務とされているが、いずれ大学院と同様、義務
化される予定にあることから、今後も継続した取り組みと教育内容の充実、授業改善への効果的な反映がされる
よう努力する。
3.平成 18 年度卒業生、社会福祉士・精神保健福祉士の国家試験において中四国第 3 位の好成績を修める
学内対策講座を無料開講するなど、学生を支援する積極的な取り組みが功を奏し、平成 18 年度卒業の本学社
会福祉学部学生の現役合格率は、社会福祉士 39.6%、精神保健福祉士 71.4%と、全国平均(社会福祉士
27.4%、精神保健福祉士 60.3%)を大きく上回る結果となった。また、社会福祉士、精神保健福祉士とも中四国
地区の私立大学の現役合格率において第3位にランクされている。
4.社会福祉学部及び健康栄養学科において教育懇談会を開催、計75名の保護者
が参加した
・(大 学)平成 19 年度社会福祉学部 教育懇談会:平成 19 年 11 月 23 日開催され、
保護者 43 名、学生 39 名が参加した。保護者は、学内見学、全体会の後、
それぞれの目的に応じてグループに分かれ、学生の履修状況、学生生活、
-6-
就職等に関する相談や本学に対する要望等について交流懇談会に参加した。終了後、希望者を対象
に面談を実施し、保護者の個別相談に担当教員が細やかな対応を行った。
・(短期大学部)平成 19 年度健康栄養学科 教育懇談会:平成 20 年 3 月 15 日開催され、保護者 32 名、学生
23 名が参加した。当日、進学説明会、教員紹介の後、希望者を対象に成績、就職、進学、学生生活な
どについての個別懇談会を行った。
在学中の履修内容、学生生活、卒業後の進路、就職等における学生支援には家庭との協力・連携が不可欠であ
ることから、同懇談会は今後も継続実施していく計画にある。
5.AO入試(*)実施
平成 20 年度入学試験より AO 入試を新たに導入することが決定し、平成 19 年 7 月 20 日よりエントリーが開始さ
れ、以降、面談申込書提出→面談→出願→面接のプロセスを経て、大学は 10 月 26 日に、短期大学部は 11 月
7 日に合格発表を行った。また、AO 入試導入に伴い、「AO 奨学生」が本学奨学制度に加わり、平成 20 年度新
入生より適用されることとなった。
*AO(アドミッションズ・オフィス)入試:学力試験を課さず、調査書や面接などをもとに、学生個々の資質、意欲、適性等
を総合的に評価する入試制度。採用する大学・短期大学は年々増加している。
6. “平成 19 年度中予地区大学間教学ネットワーク共同授業”を実施
前年度に引き続き、中予地区8大学が協力・連携し、愛媛の魅力を地理学・考古学・民俗学・建築学などさまざま
な分野から学生に伝えることを目的とする共同授業が、夏休み期間を利用した平成 19 年 9 月 3 日~7 日までの
間行われた。今年度は本学が当番校として、「愛媛と食」のメインテーマのもと、オムニバス形式の集中講義が全
15 講義、合わせて 1,596 名の受講者があった。
(*)8大学:本学(聖カタリナ大学・聖カタリナ大学短期大学部)・愛媛大学・松山大学・松山短期大学・
松山東雲女子大学・松山東雲短期大学・愛媛県立医療技術大学
7.愛媛県内 11 大学・短大による「大学コンソーシアムえひめ」が設立される
県内の高等教育全体の質的向上や地域社会への貢献を目的として、平成 20 年 2 月、「大学コンソーシアムえひ
め」が設立された。参画するのは、教学ネットワークを構成する本学など中予 8 校(前項 6.参照)に加え、今治明徳
短期大学(今治市)、愛媛女子短期大学(宇和島市)、放送大学愛媛学習センター。事務局は愛媛大学に置かれ
る。平成 18 年度より実施している共同授業やインターンシップの連携などの事業を県内全域に拡充し継続してい
く他、外国人留学生を対象にした日本語教育科目の相互開放、高校生向けガイダンスセミナーの共同開催を展
開していく計画にある。
8.カタリナ・ボランティアウィーク開催
本学キャンパス内で恒例のボランティアウィークが、「絆 ~共にここからススミだそう~」をテーマに平成 19 年 6
月 25 日~30 日の間、開催された。期間中、学生主催のチャリティーコンサートやフリーマーケットなどが開催され、
延べ 322 名が来場し、165,168 円の募金が集まった。この募金は、ボランティア団体(チャイルド・ファンド・ジャパン、
AMDAアジア医師連絡協議会、あしなが育英会)に寄附された。
9.学生ボランティアセンターが表彰される
「平成 19 年度松山市福祉大会」が 9 月 12 日、
松山市民会館において開催され、本学の“学生
ボランティアセンター”が日頃の地道な活動実績
を認められ、松山市社会福祉協議会会長表彰
-7-
(ボランティア活動功労賞)を受賞した。松山市全市内で 29 名、2 団体が表彰を受けたもので、今後の活動への
大きな励みとなった。
10.松山市主催「第9回学生による政策論文」で学部学生グループがアイデア賞を受賞!
松山市が募集した「第9回学生による政策論文」において、学部学生の論文が
アイデア賞に選ばれた。アイデア賞を受賞したのは社会福祉学部3年生5名の
グループで、受賞論文のタイトルは『ポイント貯めて Let's Special 高級料理
~おいしい料理で長生きしてね~』。 “高級福祉食”をキーワードに、高齢者
が食べやすくて美味しい料理を提供するレストランを運営しようという企画。「学
生による政策論文」は、松山市が“日本一のまちづくり”に取り組むうえで、全国
の学生からまちづくりに関するアイデアや意見を募集し、実現可能なものはその提案や趣旨を市政に反映させる
というもので、今年度は過去最高の207点の応募があった。12 月 26 日、表彰式が松山市役所にて行われ、市長
より表彰状と記念盾が贈られた。
11.公開セミナーの開催
本学の教育・研究の成果を広く公開し、地域社会へ貢献することを目的に、以下のような公開講座を実施した。
・社会福祉学部:「はじめよう! 高齢者のフットケア」開催(平成 19 年 7 月 28 日、約 100
名が受講)
・人間文化研究所フォーラム:「文化と交流」をメインテーマに掲げ、全 6 回のフォーラムを
開催
・人間文化研究所公開講座:「シルクロードの遊牧民 –東西文化交流の背景-」をテーマ
に、松山市『坂の上の雲ミュージアム』館長・松原 正毅氏による公開講座を開催(平成
19 年 12 月 1 日)
・キリスト教研究所フォーラム:「キリスト教と人権」をメインテーマに掲げ、全 7 回のフォーラムを開催
・介護技術講習:介護福祉士資格の取得を目指す方を対象に開催(*修了者は、介護福祉士国家試験の実技試験免除)
・短期大学部保育学科公開講座:「第 8 回リカレントセミナー」開催(平成 19 年 11 月 23 日)
12.人間健康福祉学部開設記念フォーラムを開催
社会福祉学部では、平成 20 年 4 月の人間健康福祉学部の開設を記念し、“あなたの笑顔がみたいから”をテー
マとしたフォーラムを開催した(平成 19 年 10 月 26 日、聖カタリナホールにて)。認定 NPO 法人スペシャルオリンピック
ス日本名誉会長の細川佳代子氏が、知的発達障害者のスポーツ活動を支援するスペシャルオリンピックス(SO)
の活動について講演し、また、本学卒業生の細川公子氏が、知的発達障害児者を対象にしたセラピーやスペシ
ャルオリンピックスの取り組みについて紹介した。最後は、本学教員がプロデュースしたオリジナル体操「健康リフ
レッシュ体操」で閉会となった。
13.「まつやまシニアカレッジ」を松山市社会福祉協議会と共催にて開講
大学の教育資源を活用した社会貢献活動として、今年度で 3 年目となる「まつやまシ
ニアカレッジ」が平成 19 年 5 月 11 日に 41 名の受講者にて開講した。11 月 16 日ま
での間、本学の教員により、計 10 回の講義が行われた。
14.聖トマス・アクィナス大学国際協議会に加盟
同協議会は、1993 年にチリに設立されたカトリック大学の連合体組織で、32 大学、50 万人以上の学生を擁して
いる。共同研究活動、国際協力、学生の交換留学等を世界的規模で推進しており、本学においても、急速に進
む高等教育の国際化を見据え、加盟を決定した。
-8-
ウ ソン
15.又松大学生が本学を訪問
本学の国際協定校である又松大学校(韓国)より、平成 19 年 9 月 27 日~30 日の
間、大学生 8 名、教員 1 名が訪れ、授業見学、施設見学、松山市内観光などを行
い、親睦交流を図った。訪問学生の内、2,3 名が本学への編入学を希望しており、
その事前見学が主な目的。授業料、編入学試験等の詳細については双方協議
の上、決定した。
16.カタリナ子育て支援ひろば “ぽけっと” 始動、利用者に好評
子育て支援事業「カタリナ子育て支援ひろば“ぽけっと”」が、平成 20 年 1 月、短期大学部保育学科により開設さ
れ、母子で利用できる相談、交流、情報提供の場として好評を得ている。核家族化の進展などで家庭の子育て
機能の低下が問題となる中、日常的に親子が集い、専門家とともに育児を考える場として、今後も利用者の拡大
が期待されている。
17.A. カルペンティール 宗教画ギャラリー開設
かねてより本学と交流のある宗教画家アルベルト・カルペンティール神父の作品展示室“A. Carpentier Religious
Art Gallery”が完成し、平成 20 年 1 月 30 日、同氏を招いて、オープンセレモニーが開催された。当日は地元メ
ディアの取材もあり、セレモニーの様子はニュース番組等で紹介された。なお、同ギャラリーは、版画や水彩画、
下絵(デッサン)など、氏の作品 270 点を所蔵しており、内 60 点ほどが常設展示されている。
18.日本学生氷上競技選手権のアイスダンスで本学学生の兄弟ペアが大学日本一
平成 20 年1月、北海道・苫小牧市で行われた「第80回日本学生氷上選手権大会」のアイスダンス競技で、本学
社会福祉学部3年生・竹井達也が、妹(松山大1年)とペアで出場し、愛媛県勢初の大学日本一に輝いた。
◇キャンパス内
クリスマス・イルミネーション
( Dec. 2007)
-9-
【高 等 学 校】
○聖カタリナ女子高等学校
(学部・学科の改組等)
・普通科「特進国際コース」について検討を重ねた結
現
行
平成 20 年度 4 月~
果、平成 20 年度より「英語国際コース」と名称変更
特進国際コース
英語国際コース
することとし、その改編準備を進めた。また、「特進
特進文理コース
特進文理コース
SC コース」についても、コース特性、在籍生徒の現
特進SCコース
スポーツ進学コース
社会福祉コース
社会福祉コース
総合コース
総合コース
状等に鑑み、「スポーツ進学コース」へ名称変更を
することとした。
(教育・研究活動)
・大学合格実績の向上を目的に、1 年次の成績上位者による高 2 特別クラスを編成した。
・学力強化のため
高 3 生希望者が
参加し、セミナー
ハウスで夏期学
習合宿を実施し
た。
・情報処理教室(永代校舎)のコンピュータ機器を更新し、情報教育のハード環境整備を進めた。
(生徒募集活動)
・入試・広報センターを新設し、活動を開始した。同センターには、非常勤を除く全職員が所属し、それぞれ役割を
担い、活動を行っている。
・体験学習会を開催し、第 1 回 125 名、第 2 回約 500 名、第 3 回 140 名の中学生が参加した。
・看護師国家試験において 61 名が受験し、59 名が合格。単一校の合格者数としては県内 1 位の実績となった。
(その他)
・6 月 15 日~22 日の間、ホーリーネームズ・アカデミー校(米国シアトル市)が本校において短期研修を行った。同
校生徒 5 名は、本校の授業に参加し、また、生徒の家庭にホームスティするなどして、親睦・交流を図った。
・9 月 18 日~27 日までの間、セントメアリーズ・カレッジ校
(ニュージーランド)から短期留学生 20 名が来校し、本校
生徒 20 名の家庭にホームステイし、異文化交流を深め
た。松山市長表敬訪問の様子は地元メディア(TV,
新聞)にも大きく取り上げられた。
・愛媛県総合体育大会(6 月 1 日~4 日)において団体 5 種
目に優勝。個人では 18 種目に優勝し 53 名がインターハイへ出場した。(愛媛県女子選手の総数は 223 名)
・インターハイにおける空手道競技女子形個人において、紺屋沙也乃
(普通科 3 年)が準優勝となった。また、紺屋選手は、10 月にトルコ・イ
スタンブールにおいて開催された「世界空手道選手権大会 カデット
(16・17 歳)」女子形個人において優勝を飾った。
・国民体育大会(秋田県)の陸上競技少年女子 400m において、西田結
花(看護科 2 年)が愛媛県新記録で第 3 位に入賞した。
・平成 20 年 3 月に開催された「全国高等学校新体操選抜大会(山形市)」において、
女子団体競技の部で、愛媛県勢初となる第 5 位に入賞した。
- 10 -
○京都聖カタリナ高等学校
(学部・学科の改組等)
・福祉科に続き、平成 19 年度 4 月より看護科を男女共学とした。
・平成 20 年度よりキャリア支援を中心とした3コース編成[①キッズライフコース ②マルチメディアコース ③フードカ
ルチャーコース]へ改編することとなった。中学校の進路指導教員や生徒の反応は良好で、平成 20 年度の応募者
拡大が見込まれている。
(教育・研究活動)
・教員研修として、発達障害への理解を深めるための講演の他、「故上妻名誉理事長を偲ぶ会」のDVD上映、普
通救命講習会(AED操作等)なども併せ実施した。
・10 月 10 日、福祉科 1~3 年生 65 名を対象に高大連携講義を実施した。講師は、聖カタリナ大学社会福祉学部准
教授 秋山昌江氏。テーマは、「高齢者のフットケアの必要性」。
・11 月 2 日、公開授業及び授業アンケートを実施した。今後、自己点検・評価の材料として活用していく予定。
(生徒募集活動)
・オ-プンキャンパスを 7 月 28 日開催し、生徒 150 名(内、男子学生8名)、保護者 49 名の参加を得た。
(その他)
・2 年生 75 名がオーストラリア 8 泊 9 日の研修に参加し、
異文化体験の貴重な機会となった。
○光ヶ丘女子高等学校
(学部・学科の改組等)
・普通科「国際コース」を平成 20 年度より「国際教養科」とすることが決定し、学則変更など必要手続きを経て、平成
20 年 3 月 27 日認可された。
(教育・研究活動)
・新任教員研修の内容をより実効性のあるものにするべく、辞令交付後、建学の精神、就業規則、服務規程につい
て説明を行った。同研修は毎週 1 回継続実施し、教科指導に偏重しない総合的な指導力の育成、向上を図った。
・平成 19 年 11 月 6 日、公開授業を実施し、約 50 名の保護者が参観した。
(生徒募集活動)
・本校の活動や進路状況を紹介する「きらきら通信 1 号」を発行し、三河地区中学校宛それぞれ 3 年女子生徒相当
部数を送付した。併せ、学校見学会(オープンキャンパス)の案内を行い、開催当日、約 400 名の参加を得た。
(その他)
・平成 19 年 6 月 4 日~6 月 5 日:外務省日中高校生交流プログラムで訪日の女子高校生を受け入れ、本校生徒の
家庭に 1 泊ホ-ムステイを行った。
・平成 19 年 7 月 14 日~8 月 25 日:国際コース海外語学研修(オーストラリア、ニュージ
ーランド)を実施、64 名が参加した。
・平成 19 年 8 月 4 日~8 月 20 日:ニュージーランド語学研修プログラムを実施、25 名
が参加した。
・平成 19 年 11 月 10 日、クリスマス・ページェントのプレ・イベントとして、「光ヶ丘フェス
ティバル in 豊田」を開催、約 800 名の入場者があった。また、12 月
20 日には、恒例のクリスマス・ページェントが豊田市民文化会館に
て開催され、昼・夜 2 回公演で、各 1600 席が満席状態となった。
豊田市及び豊田市教育委員会の後援もあり、若園中学校が芸術
鑑賞会として生徒、保護者合わせて約 430 名が鑑賞した。
- 11 -
【幼 稚 園】
(教育・研究活動)
【聖マリア幼稚園・聖家族幼稚園・聖カタリナ幼稚園・ロザリオ幼稚園・聖カタリナ大学短期大学部附属幼稚園】
・モンテッソーリ教育(※)の理念及びメソッドを導入した保育活動の充実とそれに携わる教員の指導力向上のため、国
内研修機関への長期・短期派遣、研修会参加及び自主研修を継続的に実施した。
(※)モンテッソーリ教育:子ども自らの成長・発達する力を自発的な活動によって伸ばすことを保障・援助する教育方法
【聖家族幼稚園】
・保護者会の絵本サークルによる“読み聞かせの会”を上半期3回(3 月・6 月・9 月)、下半期2回(10 月・2 月)実施した。
園児たちの反応は良好で、また、主催した保護者たちも、「子どもたちの反応を直接見ることができ、充実感が持て
た。」との手応えを得、今後へのモチベーション向上につながる成果を上げた。
・京都私学振興会寄贈によりAED(自動体外式除細動器)を設置した。
【聖カタリナ幼稚園】
・年齢別保育参観を 1 学期 3 回実施し、参観終了後には、園児たちの園での様子を紹介するスライドショーを園行
事として初めて実施した。2 学期の参観においても同様に、宗教画スライドショーやパワーポイントを使って園活動
の紹介を行い、保護者の園理解を図った。
・9 月の父母会総会において、「読み聞かせをとおして子どもの心を育てる」講演会を開催し、220 名という多数の参
加を得た。行事の際の動員率を園活動に対する関心度、信頼度の指標として捉えると、たいへん良好な結果と言
える。
・小児科の園医の熱心な取り組みにより、潜在的自閉症児の判定(2 名)や親子カウンセリングが行われ、園児の症状
に改善が見られた。
・自己点検・評価を実施し、報告書としてまとめ上げた。今後も継続的に実施し、保育活動の改善に活用して行く予
定にある。
・10 月、地震被災地にあるフィリピン姉妹校より文房具等の援助要請があり、光ヶ丘高校エンジェル部とともに多くの
園児・家庭・幼稚園が協力をした。3月には園児の兄妹が自発的に「つもり貯金(1,000ペソ)」をフィリピンのマザ
ーテレサのチルドレンに寄付し、11 月のバザー収益から園として、また父母の会としてカンボジアに寄付を行った。
【ロザリオ幼稚園】
・地域の養護施設から知的障害児、自閉症児ら 7 名を受け入れ、施設の指導教員と連
携しながら、特別支援を行っている。
・園児の体力増進、園庭遊びの充実を目的に、大型遊具“クライミングウォール”(右写
真)を設置し、園児・保護者から好評を得ている。また、遊具の安全管理においては、
目視・触診・聴診による定期点検を毎学期 1 回実施し、安全性の確保・維持に努めて
いる。
・平成 20 年 1 月実施の参観日において、聖カタリナ大学・ホビノ学長による講演会を開催した。テーマは、「21 世紀
に生きる子どもを目指して」。自身の幼年時代の話なども織り交ぜ、グローバル化、高度情報化の進む社会にあっ
て、今の子どもたちや保護者に求められていること、家庭教育の重要性などについて講演した。また、講演会終了
後には、参加保護者との親睦交流を行った。
【聖カタリナ大学短期大学部附属幼稚園】
・聖カタリナ大学短期大学部保育学科教授による自己点検・評価を実施した(平成 20 年 3 月 31 日・4 月 1 日)。「幼
稚園教諭のための自己評価チェックリスト」(市販)を使用し、同教授と園教員数名との面談や意見交換を通して、
幼児の発達援助、子育て支援等の観点でレポートがまとめられた。
(園児募集活動)
【聖マリア幼稚園】
・5 月より週日 9:00~10:30 の間、園庭を開放し、園児はもとよ
り、地元の保護者や幼児らに遊具などを自由に使用してもら
い、好評を得た。この園庭開放は 3 月まで実施した。
- 12 -
【聖家族幼稚園】
・「入園募集案内ポスター」を制作し、保護者宅に掲示依頼をしたほか、周辺の施設や店舗、バスにも掲示した。また、
在園児の弟妹や近所、知人への紹介も呼びかけた。
【聖カタリナ幼稚園】
・入園案内に添付するため、「カタリナ幼稚園とは?」と題したしおりを制作し、園活動の一日の流れを分かりやすく一
覧化した。また、縦割・横割保育の特長についても、保護者が理解しやすいよう園児募集ツールの工夫を図った。
【ロザリオ幼稚園】
・未就園児を対象としたバンビーノクラスが 2 年目を迎え、無料体験の機会を設けるなどして、認知度の向上を図った。
ホームページで情報を得た希望者も多く、30 名定員を上回る希望者となった。また、バンビーノクラスから満 3 歳児、
来年度 3 歳児へと移行するケースもあり、最初の受け皿として良好に機能している。
【聖カタリナ大学短期大学部附属幼稚園】
・ドリームキッズ(2~3 歳児の母親により組織された地元北条地区の団体)に、園庭、遊具、プールなどを無料開放し、
就園前に本園の保育活動の一部を体験してもらう試みを継続している。参加した保護者からは、子育てに関する率
直な意見や要望が聞かれ、保護者のニーズを拾い上げる貴重な機会となっている。
(その他)
【聖マリア幼稚園】
・創立70周年を迎え、平成 19 年 6 月 1 日の記念講演会(講師:西 経一神父、テーマ「見えないものを見ていく
力」)を開催したのをはじめ、コンサートや観劇など年間を通じて記念行事を展開した。また、園内行事等の機会を
捉えて園の歴史、実績等のPRを行った。
【聖家族幼稚園】
・平成 19 年 7 月、南丹市長との懇談会に保護者 5 名及び教職員2名が出席し、園周辺道路整備に関する都市計
画、園周辺のスクールゾーン設定、大型公園設置依頼、保育料補助金交付による保育料の軽減措置等について
意見を交わした。園からの要望に対し、市長からは実状を踏まえての真摯な回答を得ることができた。後日、今回
の要望項目及び市長の回答内容を書面化し保護者に配付、園運営の改善を図るための取り組みとして周知を図
った。また、平成 20 年 2 月には、南丹市議会委員 7 名が園視察のため来園し、園長と意見交換を行った。
★「故上妻久惠名誉理事長を偲ぶ会」が、平成19年6月9日、聖カタリナホールにて執り行われ、
学園内外より300名を超える参列があった。会場ロビーでは故人縁の品々が展示され、また、
偲ぶ会では、故人の功績を紹介するビデオ上映、教え子代表らによる思い出話などがあり、
愛媛の女子教育界のパイオニア的存在として長きにわたり活躍し、平成 19 年 1 月 26 日、
101 歳で帰天した故人の人柄や功績に改めて思いを馳せた。
- 13 -
Ⅳ. 当 期 に 行 っ た 事 業
(1)固定資産の取得状況(第1号基本金組入れ対象事業)
設置校(園)名
聖カタリナ大学・短期大学部
※掲載対象:取得価額 5,000 千円以上
細
目
6,951
西駐車場工事
11,498
アートギャラリー設置工事
子育て支援広場‘ぽけっと’開設工事(空調機工事含む。)
聖カタリナ女子高等学校
光ヶ丘女子高等学校
金 額(千円)
7,117
ヘルスプロモーションセンター設置工事(一部支払)
31,095
永代校舎パソコン教室パソコン一式
11,319
藤原校舎トイレ改修工事(給水設備工事含む。)
35,675
校舎本館トイレ改修工事
44,625
校舎本館耐震補強工事
78,750
カリタス広場拡張改修工事
(2)教育研究経費の主な事業実績
※掲載対象:取得価額 2,000 千円以上
【聖カタリナ大学・短期大学部】
○社会福祉士国家試験対策講座委託料
4,695 千円
○H19 年度クラブ活動助成金(後援会)
2,855 千円
○消防用設備改修工事
2,239 千円
【京都聖カタリナ高等学校】
○本館耐震診断工事
2,366 千円
【光ヶ丘女子高等学校】
○建物保険料(火災・地震)
3,872 千円
○校舎本館トイレ改修に伴う既存トイレ等撤去工事
14,700 千円
(3)管理経費の主な事業実績
※掲載対象:取得価額 2,000 千円以上
【学校法人】
○会計監査契約料
8,400 千円
【聖カタリナ大学・短期大学部】
○H20 年度入試広報費
9,520 千円
○1 棟目南庭修理費
2,300 千円
【聖カタリナ女子高等学校】
○H20 年度学校案内(13,000 冊)
3,308 千円
【光ヶ丘女子高等学校】
○H20 年度学校案内(24,000 部)
2,972 千円
- 14 -
5,996
Ⅴ. 財 務 の 概 要
(1)平成 19 年度資金収支計算書 (平成 19 年 4 月1日~平成 20 年 3 月 31 日)
年 度
科 目
平成 19 年度予算
平成 19 年度決算
(A)
(B)
(単位:円)
差
異
備 考
(A)-(B)
2,312,823,900
2,315,791,172
△2,967,272
手数料収入
38,053,000
40,059,720
△2,006,720
寄付金収入
74,466,090
70,058,600
4,407,490
補助金収入
1,357,516,928
1,370,732,365
△13,215,437
204,618,428
222,194,428
△17,576,000
1,152,898,500
1,148,537,937
4,360,563
資産運用収入
25,442,534
27,695,687
△2,253,153
資産売却収入
24,200,000
24,200,000
0
事業収入
95,968,399
103,044,796
△7,076,397
246,506,601
246,617,644
△111,043
93,623,600
93,717,400
△93,800
前受金収入
312,607,000
320,757,431
△8,150,431
その他の収入
591,786,347
412,200,871
179,585,476
△ 621,423,140
△661,288,112
39,864,972
2,461,441,838
2,461,441,838
7,013,013,097
6,825,029,412
187,983,685
2,889,724,139
2,882,583,296
7,140,843
教育研究経費支出
510,718,879
477,204,926
33,513,953
管理経費支出
238,890,989
214,416,585
24,474,404
借入金等利息支出
28,178,204
28,178,204
0
借入金等返済支出
210,374,121
210,374,121
0
施設関係支出
234,538,949
239,532,024
△4,993,075
設備関係支出
72,705,966
72,885,069
△179,103
資産運用支出
383,370,494
185,120,494
198,250,000
その他の支出
198,504,291
199,266,543
△762,252
学生生徒等納付金収入
国庫補助金収入
地方公共団体補助金収入
雑収入
借入金等収入
資金収入調整勘定
前年度繰越支払資金
収入の部合計
人件費支出
[予備費]
34,000,000
-
-
34,000,000
資金支出調整勘定
△ 99,387,318
△100,123,724
736,406
次年度繰越支払資金
2,311,394,383
2,415,591,874
△104,197,491
7,013,013,097
6,825,029,412
187,983,685
支出の部合計
●資金収支計算書概要
資金収入は、学生生徒等納付金収入、手数料収入、補助金収入など学園に帰属する収入の他、借入金等収入、前受金収入
などを合わせ、43 億 64 百万円となりました。資金支出は、教職員の人件費、教育研究経費、管理経費、施設設備関係支出など
を合わせ、44 億 9 百万円となりました。結果、差額 46 百万円を前年度繰越支払資金から差し引き、次年度繰越支払資金は 24
億 16 百万円となりました。
- 15 -
(2)平成 19 年度消費収支計算書 (平成 19 年 4 月1日~平成 20 年 3 月 31 日)
年 度
(単位:円)
平成 19 年度予算
平成 19 年度決算
差
異
(A)
(B)
(A)-(B)
2,312,823,900
2,315,791,172
△2,967,272
手数料
38,053,000
40,059,720
△2,006,720
寄付金
74,686,090
76,777,365
△2,091,275
補助金
1,357,516,928
1,370,732,365
△13,215,437
204,618,428
222,194,428
△17,576,000
1,152,898,500
1,148,537,937
4,360,563
資産運用収入
25,442,534
27,695,687
△2,253,153
資産売却差額
0
0
0
95,968,399
103,531,145
△7,562,746
246,506,601
246,617,644
△111,043
4,150,997,452
4,181,205,098
△30,207,646
基本金組入額合計
△ 384,478,183
△390,169,578
5,691,395
消費収入の部合計
3,766,519,269
3,791,035,520
△24,516,251
2,874,900,639
2,871,267,890
3,632,749
教育研究経費
722,751,023
688,500,266
34,250,757
管理経費
292,964,514
266,757,975
26,206,539
借入金等利息
28,178,204
28,178,204
0
資産処分差額
7,825,643
11,381,657
△3,556,014
209,200
3,320,600
△3,111,400
備 考
科 目
学生生徒等納付金
国庫補助金
地方公共団体補助金
事業収入
雑収入
帰属収入合計
人件費
徴収不能額
[予備費]
34,000,000
-
34,000,000
消費支出の部合計
3,960,829,223
3,869,406,592
91,422,631
当年度消費支出超過額
△194,309,954
△78,371,072
△115,938,882
△ 1,881,397,421
△1,881,397,421
0
0
0
△ 2,075,707,375
△1,959,768,493
△115,938,882
前年度繰越
消費支出超過額
基本金取崩額
翌年度繰越
消費支出超過額
-
●消費収支計算書概要
帰属収入は、学生生徒等納付金、手数料、寄付金、補助金や資金運用収入などを合わせ、41 億 81 百万円、基本金組入額は 3
億 9 千万円となりました。結果、帰属収入から基本金組入額を差し引き、消費支出に充当できる消費収入は、37 億 91 百万円と
なり、予算に対し 25 百万円の増となりました。消費支出は、教職員の人件費、教育研究経費、管理経費などを合わせ、38 億 69
百万円となり、予算に対し 91 百万円減となりました。消費収入から消費支出を差し引いた当年度消費収支差額は 78 百万円の
支出超過となり、予算に対し 1 億 16 百万円の赤字圧縮となりましたが、翌年度繰越消費支出超過額は 19 億 6 千万円を計上し
ております。教育活動や教育環境の充実・向上のためにも、単年度黒字化による財務体質の健全化が喫緊の課題といえます。
- 16 -
(3)平成 19 年度貸借対照表 (平成 20 年 3 月 31 日現在)
年 度
(単位:円)
本年度末
前年度末
(平成 20 年 3 月 31 日)
(平成 19 年 3 月 31 日)
(A)
(B)
増
科 目
減
備 考
(A)-(B)
13,184,150,010
13,014,430,492
169,719,518
有形固定資産
10,543,417,709
10,499,300,238
44,117,471
土地
2,201,351,924
2,201,351,924
0
建物
7,027,048,968
7,024,654,046
2,394,922
その他の有形固定資産
1,315,016,817
1,273,294,268
41,722,549
2,640,732,301
2,515,130,254
125,602,047
2,750,676,491
2,760,706,129
△10,029,638
2,415,591,874
2,461,441,838
△45,849,964
335,084,617
299,264,291
35,820,326
15,934,826,501
15,775,136,621
159,689,880
1,331,758,706
1,412,802,559
△81,043,853
1,020,774,140
1,090,502,587
△69,728,447
310,984,566
322,299,972
△11,315,406
674,619,419
745,684,192
△71,064,773
短期借入金
163,445,842
210,374,116
△46,928,274
前受金
320,763,431
348,816,500
△28,053,069
その他の流動負債
190,410,146
186,493,576
3,916,570
2,006,378,125
2,158,486,751
△152,108,626
第1号基本金
15,177,216,869
14,797,047,291
380,169,578
第2号基本金
90,000,000
80,000,000
10,000,000
第3号基本金
304,000,000
304,000,000
0
第4号基本金
317,000,000
317,000,000
0
基本金の部 合計
15,888,216,869
15,498,047,291
390,169,578
翌年度繰越消費支出超過額
△1,959,768,493
△1,881,397,421
△78,371,072
消費収支差額の部 合計
△1,959,768,493
△1,881,397,421
△78,371,072
15,934,826,501
15,775,136,621
159,689,880
固定資産
その他の固定資産
流動資産
現預金
その他の流動資産
資産の部 合計
固定負債
長期借入金
退職給与引当金
流動負債
負債の部 合計
負債の部、基本金の部 及び
消費収支差額の部 合計
◇特記事項
1.減価償却額の累計額
2.基本金未組入額
3.未経過リース料残高
※正味財産額
5,289,496,822 円
665,019,500 円
31,461,791 円
13,928,448,376 円 (前年度比+311,798,506 円)
- 17 -
(参)前年度 13,616,649,870 円
●学校法人会計について
学校法人は、一般事業法人と異なり、利益の稼得を目的にした組織ではありません。学生生徒や社会に対して、教育研究活動を通した人材育
成という崇高な使命を負った社会性、公共性の高い存在です。しかしながら、「経営」という視点を欠き、過分な設備投資や場当たり的な運営を続け
ていると、収入と支出のバランスを失い、経営基盤の不健全化を招き、場合によっては、存続すら危うくなってしまいます。こういった事態を防ぐため
に、経営の実態を会計面から適時、的確に把握できるよう、一定の会計処理ルールが定められています。それが、昭和 46 年に文部省令第 18 号と
して制定された「学校法人会計基準」です。
学校法人は、この「学校法人会計基準」に従って計算書類を作成することが義務づけられています。
資金収支計算書
当該会計年度の諸活動に対応するすべての収入及び支出の内容並びに当該会計年度の支払資金(現金及びいつでも引き出すことができ
る預貯金)の収入及び支出の顛末を表します。
消費収支計算書
当該会計年度の消費収入及び消費支出の内容及び均衡の状態を表します。
貸借対照表
一定時点(本学は3月末現在)の資産および負債、基本金、消費収支差額の内容及び在り高を明示し、財産(ストック)の状態を表します。
計算書で使用する主な用語とその意味は次の通りです。
帰属収入
当該会計年度の収入のうち、たとえば、学生生徒等納付金、手数料、補助金、寄付金など、学校法人の負債とならない収入、つまり、学校法
人に純財産の増加をもたらす収入のことです。したがって、借入金、前受金(翌年度に入学する学生生徒等の入学金・授業料等)、預り金な
どは含まれません。
基本金組入額
基本金とは、学校法人会計基準第 29 条において、「学校法人が、その諸活動の計画に基づき必要な資産を継続的に保持するために維持
すべきものとして、その帰属収入のうちから組み入れた金額を基本金とする。」と規定されており、次の第1号から第4号に該当するものです。
これは、帰属収入の中から充当します。これを「基本金の組入」と言います。なお、「その諸活動の計画に基づき必要な資産」とは、教育研究
活動に必要な校地、校舎、機器備品、図書等のことで、すべて自己資金による取得が基本金の条件となっています。
第1号基本金:学校法人が教育研究活動に供するために自己資金により取得した土地、建物、設備等の固定資産の価額
第2号基本金:新たな学校・学部の設立や施設設備等の規模拡充に伴う将来の固定資産取得に備えた資金の先行組入額
第3号基本金:奨学基金や研究基金等の積立額。その運用果実により教育研究活動を支援するための資金
第4号基本金:恒常的に保持すべき資金として、学校法人会計基準により定められた金額
消費収入
当該会計年度の消費支出に充当するための収入で、帰属収入から基本金組入額を差し引いたものです。
消費支出
当該会計年度の学校運営に必要な諸費用で、学校法人の純財産を減少させる支出です。人件費(教職員人件費、退職金等)、教育研究経
費、管理経費、借入金等利息などが該当します。
*教育研究経費と管理経費
教育研究経費は、学校法人の主たる目的である教育研究活動のために支出される経費で、消耗品費、光熱水費、奨学費、生徒福利費、
通信運搬費、施設設備修理費、衛生清掃費、研究旅費、減価償却費などがあります。一方、管理経費は、学校法人の管理運営のため
に支出する経費で、役員の業務執行、総務・人事・財務・経理その他これに準ずる法人業務、教職員の福利厚生、学生生徒等の募集、
食堂や売店などに要する経費を言います。
消費収支差額
消費収入から消費支出を差し引いた額で、収支の均衡状態を表します。消費収入>消費支出の場合、消費収入超過額(いわゆる黒字)、
消費収入<消費支出の場合、消費支出超過額(いわゆる赤字)となります。
- 18 -
学校
法人
聖カタリナ学園
平成19年度事業報告書
学校法人聖カタリナ学園・法人本部事務局
平成 20 年 5 月
◆◇ 平成 19 年度学校法人聖カタリナ学園決算概要 ◇◆
(注) 表中数字の単位は、「百万円」です。百万円未満は四捨五入して記載しています。
■1.資金収支決算
資金収支決算は、資金収入が 43 億 64 百万円(予算
科
比△2 億 92 百万円)となりました。結果、差額 46 百万円
当年度
資金は、24 億 16 百万円(予算比+1 億 4 百万円)となり
ました。
予 算(a)
決 算(b)
増減(b)-(a)
2,461
2,461
資金収入
4,552
4,364
△188
資金支出
4,702
4,409
△292
収支過不足
△150
△46
104
2,311
2,416
104
前年度繰越支払資金
比△1 億 88 百万円)、資金支出が 44 億 9 百万円(予算
を前年度繰越支払資金から差し引き、次年度繰越支払
目
次年度繰越支払資金
-
■資金収支計算書:当該会計年度の諸活動に対応するすべての収入及び支出の内容並びに当該会計年度の支払資金(現金及びいつでも引き出すこと
ができる預貯金)の収入及び支出の顛末を表します。
■2.消費収支決算
消費収支決算は、帰属収入が 41 億 81 百万円(予算
科
目
予 算(a)
決 算(b)
増減(b)-(a)
①帰属収入
4,151
4,181
30
②基本金組入額
△384
△390
△6
百万円(予算比+25 百万円)となりました。一方、消費支
③消費収入 ①+②
3,767
3,791
25
出は 38 億 69 百万円(予算比△91 百万円)となり、当年
④消費支出
3,961
3,869
△91
度消費収支差額は△78 百万円(予算比+1 億 16 百万
当年度消費収支差額 ③-④
△194
△78
116
前年度繰越消費収支差額
△1,881
△1,881
翌年度繰越消費収支差額
△2,076
△1,960
比+30 百万円)、基本金組入額が 3 億 90 百万円(予算
比+6 百万円)となり、その結果、消費収入は 37 億 91
円)となりました。この結果、翌年度繰越消費収支差額
は、20 億 76 百万円の予算に対し、決算では 19 億 60
百万円の消費支出超過となりました。
116
■消費収支計算書:当該会計年度の消費収入及び消費支出の内容及び均衡の状態を表します。一般企業会計の「損益計算書」に当たります。
■3.貸借対照表
科
目
本年度末(a)
前年度末(b)
増減(a)-(b)
貸借対照表は、本年度末(平成 20 年 3 月 31 日)にお
いて、資産の部 159 億 35 百万円、負債の部 20 億 6 百
資産の部
13,184
13,014
170
10,543
10,499
44
2,641
2,515
126
2,751
2,761
△10
15,935
15,775
160
固定負債
1,332
1,413
△81
した組織ではありません。学生生徒や社会に対して、教育
流動負債
675
746
△71
研究活動を通した人材育成という崇高な使命を負った社会
基本金の部
15,888
15,498
390
△1,960
△1,881
△78
15,935
15,775
160
万円、基本金の部 158 億 88 百万円、消費収支差額の
部における翌年度繰越消費支出超過額は 19 億 60 百
万円となりました。
■貸借対照表:一定時点(本学は3月末現在)の資産
固定資産
有形固定資産
その他の固定資産
流動資産
および負債、基本金、消費収支差額の内容及び
合
在り高を明示し、財産の状態を表します。
計
負債の部
*参 考********************
学校法人は、一般事業法人と異なり、利益の稼得を目的に
性、公共性の高い存在です。しかしながら、「経営」という視
点を欠き、過分な設備投資や場当たり的な運営を続けてい
ると、収入と支出のバランスを失い、経営基盤の不健全化を
招いてしまいます。こういった事態を防ぐために、経営の実
態を会計面から適時、的確に把握できるよう、一定の会計
処理ルールが定められています。それが、昭和 46 年に文
基本金
消費収支差額の部
翌年度繰越消費支出超過額
合
計
部省令第 18 号として制定された「学校法人会計基準」です。
学校法人は、この「学校法人会計基準」に従って計算書類を作成することが義務づけられています。***
財 産 目 録 総 括 表
(平成20年3月31日現在)
学校法人聖カタリナ学園
(単位:円)
(基本財産)
科 目
明 細
土地
建物
構築物
教育研究用機器備品
その他の機器備品
図書
車輌
建設仮勘定
電話加入権
金 額
139,571.58
85,232.86
438
13,347
1,520
199,099
24
基 本 財 産 合 計
㎡
㎡
件
点
点
冊
台
2,201,351,924
7,027,048,968
303,506,793
281,876,121
25,545,352
658,760,283
14,233,268
31,095,000
2,856,908
10,546,274,617
総括表
(運用財産)
(単位:円)
明 細
科 目
現金預金
建築資金引当特定資産
設備資金引当特定資産
減価償却引当特定資産
第3号基本金引当特定資産
有価証券
未収入金
立 替 金
仮 払 金
前 払 金
修学旅行積立預金
預託金
販売用品
金 額
2,415,591,874
90,000,000
202,500,000
1,554,500,000
304,000,000
94,529,723
684,680,022
388,829
5,624,416
1,061,388
28,297,808
391,530
6,986,294
運 用 財 産 合 計
5,388,551,884
資 産 総 額
15,934,826,501
総括表
(負債の部)
(単位:円)
明 細
科 目
長期借入金
金 額
1,020,774,140
163,445,842
310,984,566
99,284,644
320,763,431
62,827,694
28,297,808
短期借入金(返済期限1年以内)
退職給与引当金
未払金
前受金
預り金
修学旅行積立預り金
負 債 総 額
2,006,378,125
正 味 財 産
13,928,448,376
総括表
◇設置する学校の学部学科等&入学定員・学生数の状況
学 校 の 名 称
(平成20年5月1日現在)
学部・課程
社会福祉学部
学
科
入学定員
収容定員
学生数
(人)
(人)
(人)
社会福祉学科
-
380
422
福祉経営学科
-
320
206
700
628
計
聖カタリナ大学
社会福祉学科
120
120
82
健康福祉マネジメント学科
100
100
77
220
159
100
200
201
50
100
114
300
315
人間健康福祉
学部
計
保育学科
健康栄養学科
聖カタリナ大学短期大学部
計
聖カタリナ女子高等学校
全日制課程
普通科
400
1,200
668
商業科
450
1,350
192
看護科
80
240
206
看護専攻科
80
160
126
2,950
1,192
計
京都聖カタリナ高等学校
全日制課程
普通科
40
120
64
福祉科
40
120
61
看護科
40
120
121
看護専攻科
40
80
68
440
314
計
光ヶ丘女子高等学校
全日制課程
普通科
195
825
954
国際教養科
120
120
88
945
1,042
計
聖マリア幼稚園
400
400
215
聖家族幼稚園
200
200
66
聖カタリナ幼稚園
280
280
205
ロザリオ幼稚園
350
350
200
聖カタリナ大学短期大学部附属幼稚園
100
100
75
6,885
4,411
合
計
Fly UP