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「土石流から街を守る駒ケ岳の治山事業」(PDF:4611KB)
別紙 治山施設等の名称 「土石流から街を守る駒ヶ岳の治山事業」 所在地 北海道茅部郡森町、鹿部町、亀田郡七飯町 工事期間 昭和38年~平成24年(民有林治山事業は平成24年で終了したが、 国有林治山事業は現在も継続中) 施設・工法の概要 土石流及び泥流の流路規制、拡散堆積を図るための対策として谷止工、床固工を系列的に施工し ている。 解説(要約) 平成5年度より「火山地域防災対策総合治山事業」に着手後、平成12年の小噴火に起因する新規 崩壊地の発生、渓流荒廃の進行により不安定土砂が増加しており、度々、土石流や泥流が発生して いる。今後の降雨、次期噴火等に起因する災害発生の危険性が高く、地元市町村等からも継続した 対策の強化を求められている。 渓流荒廃の状況 解 現在の復旧状況 説 駒ヶ岳は北海道渡島半島に位置する活火山で、1856年、1929年、1942年に大噴火が発生して おり、その間にも多くの小噴火が記録されている。特に1640年には山体崩壊による岩屑流が発 生し、火砕流となって下流に流下し、700名死亡の災害が発生した。最近では平成8年、10年及 び12年は4回の小噴火が発生しており、大噴火の可能性が示唆されている。これらのことから 火山周辺の5町(発足当時)及び関係機関等によって「駒ヶ岳火山防災会議協議会」、「駒ヶ岳土 石流・泥流対策関係機関連絡会議」等を設立し、各機関等のハード及びソフト計画等の連絡調 整を行うとともに、次期噴火を想定した「ハザードマップ」 、「駒ヶ岳火山防災ハンドブック」 を作成配布している。 駒ヶ岳一帯は火山噴出物による大量の不安定土砂層から形成され、小噴火等により沢地の渓 床、渓岸浸食が拡大して荒廃が進行し、度々土石流や泥流が発生しており、今後の降雨及び次 期噴火等に起因する災害発生の危険度が高く、地元市町村等から継続して対策を強化するよう 求められている。 このため、今後予想される火山噴火や融雪、降 雨に起因する土石流等の火山災害を対象として、 災害の予想される流域に対して谷止工、床固工等 を施工するとともに防災樹林帯を造成して森林の 整備を図ったことから、豪雨等による土石流災害 や泥流災害を最小限に抑えた。 また、人命・財産の保護及び国土保全を図るた め、平成5年度から「火山地域防災機能強化総合治 山事業」に着手したが、平成12年の小噴火(4回) に起因する新規崩壊地の発生、渓流荒廃の進行により 治山工事の実施状況 不安定土砂量が増加していることに加え、平成14年に函館土木現業所(当時)が作成した融雪 型泥流シミュレーション(昭和4年噴火規模を想定)の結果を考慮して、土石流及び泥流の流 路規制、拡散堆積を図るための対策を実施してきたところである。 今後、主要な渓流の未施工区間の対策を講じることが必要なことから、平成19年に事業期間 を平成29年まで延長することとし、うち、平成25年~29年までの後期5カ年を含む全体事業費 を8,506百万円として計画を見直した。