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資料1 1 - 一般財団法人 自治体衛星通信機構

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資料1 1 - 一般財団法人 自治体衛星通信機構
第2回 地域衛星通信ネットワークに関する技術検討部会
資料1
1
議事要旨(案)
1.日時 :
平成27年1月28日(水)14:00~16:30
2.場所 : (一財)自治体衛星通信機構大会議室
3.出席者 :
(委員)秋月委員、市川委員、上落委員、内山委員、小熊委員(副部会長)
、坂田委員、地曵
委員、末松委員(部会長)
、高松委員、波平委員、山村委員
(オブザーバー)荒井様、内海様、榎本様、菊田様、木村様、齋藤様、重野様、中村様、松村
様、山川様、山塙様、渡邊様
(オブザーバー代理)高橋様
(事務局)伊藤専務理事、山口参与、尾畑事務局長、長田総務課長、大内技術部長、布袋田技
術部参事システム兼開発課長、山倉ネットワーク推進課長、梅谷免許管理課長、佐
美三山口管制局運用・技術課長
4.議事次第
1.開会
2.新委員・新オブザーバの紹介
3.第1回技術検討部会議事要旨の確認
4.副部会長の指名
5.これまでの論点について(第2回有識者会議資料)
6.地域衛星通信ネットワーク第2世代化整備状況
7.機能スリム化 VSAT 概要
8.通信帯域最適化技術について
9.スーパーバード B2号機後継機について
10.第1回技術検討部会での論点の整理及び意見交換
11.その他
12.閉会
5.配布資料等
資料1
第1回地域衛星通信ネットワークに関する技術検討部会 議事要旨(案)
資料2
副部会長の指名について
資料3
これまでの論点について(第2回有識者会議資料)
資料4
地域衛星通信ネットワーク第2世代化整備状況
資料5
機能スリム化 VSAT 概要
資料6
災害時に有効な衛星通信ネットワークの研究開発 通信帯域最適化技術につい
て
1
資料7
スーパーバード B2号機後継機について
資料8
第1回技術検討部会での論点の整理及び意見交換
資料9
LASCOM の将来像(他の衛星通信システムとの棲み分け方向性)
資料10 技術検討部会の今後の審議予定について
配席図
委員名簿(平成27年1月28日現在)
6.議事概要
(1)開会(13:30)
(2)新委員・新オブザーバの紹介(事務局)
○ 事務局から、12月10日に第2回の一般財団法人自治体衛星通信機構有識者会議が開催
され、その場において、有識者会議設置要綱の第6条第3項の規定に基づき、座長から本
技術検討部会の委員として新たに小熊委員が指名された旨説明。また、今回から初めて出
席の小熊委員、上落委員及び榎本オブザーバーを紹介した。
(3)第1回技術検討部会議事要旨の確認(資料 1、以降、末松部会長が進行)
○ 事務局作成の第1回の技術部会の議事要旨(委員、オブザーバのコメント反映)の確認を
行い了承された。
(4)副部会長の指名
○ 部会長が、地域衛星通信ネットワークに関する技術検討部会運営要領第5条第3項の規
定(資料2)に基づき、富山高専の小熊委員を副部会長として指名した。
(5)これまでの論点について
〇 第2回自治体衛星通信機構有識者会議で検討されているこれまでの論点について、状況
を資料3に基づき事務局から説明。
○ 部会長から、前回の有識者会議においては、1ページで、①モバイルサービスの検討とし
て身近な携帯端末を LASCOM 回線経由で使えないか、インターネットに接続できないか
という話、より便利な使い方にする方向の話と同時に、②LGWANに代表されるセキュ
アなネットワークにつなげることで、LASCOMとしての存在価値が出てくることで、
2つの方向性が示されている。
最後のその他に書いている宿題としては、地上系とのコスト比較とか、各メディアにお
けるポジショニングで、LASCOMとしてどういう方向の通信サービスを提供してい
くのがいいのかを議論していくのが有識者会議としての方向性。これを受けて、我々とし
ては、技術的にどういう検討をしていけばいいのか、また提言をしていけばいいのかを議
論していきたい。
(6)地域衛星通信ネットワーク第2世代化整備状況
〇 事務局から、地域衛星通信ネットワークの第2世代化の整備状況について資料4に基づ
き説明。
○ 部会長から、基本的には、北海道と石川県を除く各県は、県庁局は第2世代化が順調に進
んでいるが、市町村局や、県の出先であるVSATの整備は、各県によってばらばらな
動きになっていると。特に四国とか九州の一部で、廃局という動きも少し出てきている
ところがある。もしくは数を絞るとか、可搬にしていく考えも確かにあるように見受け
2
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
られるとコメント。
オブザーバーから、この表を見ると、特に廃局の予定の地域は、比較的、東日本よりも、
西日本、西方面に偏っているが、地理的な条件とか、何か理由があるかと質問。
委員から、沖縄を含めて九州は、台風が多い。台風は、雨を伴うので、台風のときに雨で
衛星の回線が途切れる場合が多く、台風災害にはあまり強くないのも1つの原因ではな
いかとコメント。
委員から、愛媛県に関し、資料4の状況欄は内容が変わっていると指摘。愛媛県は、平成
27から28年度に、県庁局を第2世代化する予定で、今、予算要求をしているところ。
状況欄は、
「平成27、28年度に市町にIPSTARを導入予定」に修正してほしい。
また、
「平成26実施設計」に修正してほしい。また、県庁局は県庁局のままで第2世代
化をする予定である。
「県庁局VSAT化予定」を削除していただきたい。
部会長から、市町村局がIPSTAR化され、県の出先機関についてはどんな感じにな
るかと質問。
委員から、県の出先機関は、県庁と地方本部に当たる5カ所、地方局支局があるが、そこ
については既にIPSTARを導入していると説明。第1世代のLASCOMの設備も
ある。IPSTARはLASCOMの代替設備という位置づけではなく、あくまでもイン
ターネットへの接続手段の多様化として導入している。市町村に導入するのも、インター
ネット接続の多様化ということで導入を予定している。市町村のVSAT局は、今は第1
世代システムがあるが、これは廃止というよりはTVRO化する予定。
部会長から、IPSTARとLASCOMで使っていたネットワークは、そもそも用途
として違うというイメージで考えているということかと質問。
委員から、その通り、本県としては違う用途で導入をする予定と説明。
部会長から、セキュアなネットワーク系は、基本的にはLASCOMでもいいが、今度は
TVRO化してしまうという話になるかとコメント。
委員から、本県の場合は、もともとIP網を使った閉域網の有線系ネットワークがある
ので、それとあわせて、平成27、28年度に地上の無線網を市町まで整備する予定。多
重マイクロと、最近、全国では佐賀県とかが導入している5ギガの無線アクセスシステム
を使って多重回線を末端まで整備する。そのほか、衛星携帯電話なども各市町と連絡がと
れるように整備済み。多様な手段を確保していこうという考え方。
部会長から、地上系の光ファイバー網とかのバックアップとしては、地上無線系で対応
する方向で考えているかと質問。
委員から、その通り。有線はもともとIPの通信網であり、今度の地上無線網もIPの通
信網で、IPの通信網を有線と無線で2ルート化する。もちろんLASCOMのネットワ
ークも有効に活用する。県庁局は第2世代化するが、VSATは他の手段もある関係で、
財政的なこともあり、TVRO化する予定。
部会長から、LASCOMのサービスの中に、電話回線が入っているが、今の形にしてい
くと、県内のそういう通信もオールIP化する考えになっていくか。そこについてのハー
ドルは特にはなかったかと質問。
委員から、特になかった。TVROにするので、LASCOMを使った市町からの電話、
ファクス等の発信はできなくはなる。その部分は従来の有線と、新たに整備する地上の無
3
線網で対応すると回答。
○ 委員から、広島市は、来年度、地上のマイクロとあわせて衛星系の更新の構想を練る予定
で、具体的な内容は来年度へ入ってからと説明。
○ 委員から、大阪府は、いま整備をしており、今年度で全市町村と全消防本部、府の出先機
関の土木系がメーンになるが、有人局に関してはVSATで、地上回線との二重化として
整備をすると説明。大阪府は地理的状況がよく、多重、地上無線を張りやすいというメリ
ットがあるので、主回線として地上無線、多重を全部入れ、そのバックアップとしてLA
SCOMのVSATを全て導入する。雨で切れないのが一番いいが、大阪府は、地上回線
により二重化されており、LASCOM 回線はバックアップ回線なので、地上系が生きている
うちは基本的には雨の心配もない。雨に強い地上系無線で、二重化で進めている。
○ 委員から、横浜市消防局としては、現在、第1世代を使っており、来年度、27年度、で
きれば設計と、施工もあわせて第2世代化を図っていこうと予算要求をしている旨説明。
横浜市消防局は、無線中継車を国から貸与され、LASCOMの車載のVSAT局となっ
ており、そちらと直接通信を行うには、やはり親になる地球局でIP化が必要。今は山口
管制局にIPを飛ばして、映像化して第1世代の地球局で見ているが、今後、可搬局の運
用も考えており、第2世代、来年度から着手したい。
○ 委員より、県の防災無線としては、第1世代を整備したとき、地上系は基本的にマイクロ
回線で各支部局10カ所だったが、支部局からアプローチ回線は当時のアナログの専用
線で昔はやっていたと説明。千葉県の第2世代化を平成18、19に整備したときに、本
県は外部の有識者の方々、消防庁の防災課長、通信工学の先生、市町村を入れて、事務局
サイドの我々はマイクロ無線は重要だと思っていたが、そのときの会議の中で、当時は衛
星系はバックアップ、最後のとりでとして持っておこうと提案がされた。
地上系は検討していたのは約10年前だが、その当時から都市部は、NTTを含め、
電気通信事業者の専用回線がかなり普及していて、容量は圧倒的に当時の衛星と比べて
も大きいし、コストパフォーマンスもいい。衛星は最後のバックアップという考え方で、
地上系は光の専用線を、市町村とか消防、土木事務所という水防対策をやるところに、全
部で110数機関整備した。衛星系は全てVSATで200局近く整備をした。
ただ、衛星は確かに雨に非常に弱い特徴がある。ちょっとした雨でも、感覚的に何ミ
リと言えないが、落ちる。マイクロ無線は安定して落ちないので、九州でLASCOMを
やめる動きをされる。それはやはりマイクロ無線をしっかり構築して、災害に対する考え
方が違うのかなと。千葉県の有識者の方々の意見は、地震、津波等の想定を念頭に置いて
いるところがある。
マイクロ無線はお金があれば千葉県もやったが、衛星が思った以上にコストがかかっ
た。その上マイクロ無線もやると、第1世代を整備したときよりもはるかにかかる、これ
は財政当局が「うん」と言わないので、総合的に判断した経緯がある。それぞれの地域で
災害に対する考え方次第で回線構成も変わると思った。
○ 委員から、福島県では、県庁と各重要拠点、市町村、消防本部を結んで第2世代の衛星地
球局を構築済みと説明。その他、可搬局とか移動局、衛星携帯電話とかを整備している。
(7)機能スリム化 VSAT 概要
〇 事務局から、機能スリム化VSATに関しての概要について説明。
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○ 部会長から、機能スリム化は低廉化のために機能を落とさざるを得なくなっていて、ビ
ットレート等、データ伝送速度がかなり落ちてしまうのはデメリットというか、特に衛星
携帯電話との差が少なくなっている面があるが、これで大丈夫という用途であれば十分
意味があるとコメント。ただ、フルのスペックのVSATを期待すると、まだ無理がある
ので、そこについての検討は今後必要。
○ 委員から、数百万円単位まで落ちたとのことだが、これは全部整備費から込みで数百万
円単位までかと質問。
○ 事務局から、実際には工事費等については、場所によって相当違うだろうが、その辺は開
きが発生すると思うと回答。数百万円というより何百万円単位という捉え方をしていた
だくといい。
○ 委員から、アンテナ系はどれぐらいの大きさまで?1チャンネルだと。1.2メートルと
かと質問。
○ 事務局から、アンテナについては従来と同じと回答。基本的にスリム化にすることでア
ンテナは小さくならないので、従来のVSATと同じと考えていい。
○ 部会長から、基本的には、CSCのモデムが1つ減るということと指摘。
○ 委員から、あるメーカーからスリム化の提案を受けたが、アンテナが75センチぐらい
でできると説明。1台当たりのコストだが、1台であれば800万ぐらいと。500台だ
と400万に落ちるという話があったが、入札にかければ、台数によって価格は下がると
感じて提案を受けたが、これをどうしようかまでは至っていない。
あとは、速度が最大128kまでしか行かないということで、平常時にどんな使い方が
できるかが、我々としてはできれば高速回線を使ってIP伝送する上でもストレスのな
い速度が欲しいので、どういったシステムでこのぐらいの低速でできるシステムは何が
あるかも含めて、今後検討していきたい。
○ 部会長から、非常に不便なところのテレメータ、データ取得のとき、数多く排出するよう
なときには非常に意味があるが、データをかなり使わなければいけないところだと、フル
のものがどうしても必要になっている、こういうすみ分けかと指摘。
○ 委員から、災害時の使い方と平常時の使い方をよく考える必要があると指摘。災害用だ
けだとどこまで保険をかけるかという議論になるので、ふだんから使えるようなものに
したいとコメント。
(8)通信帯域最適化技術について
○ 委員から、通信帯域最適化制御技術について資料6に基づき紹介した。
○ 部会長から、この通信帯域最適化制御技術は非常に大事な技術ではないかと指摘。特に
災害が起こりトラフィックが急激に増大する時に、今までのシステムだと1回割り当て
られた回線がなかなか切れない状態で早い者勝ちでとってしまい、被災自治体ではない
ところが結構な帯域をとって使っている時に、絞る方法がないのが現状。それに対して、
こういう技術を導入することで、必要な人に必要な帯域を割り当てることができる。
たまたま東日本大震災のときには、LASCOMの回線の輻輳は起こっていない。多
分それなりの回線余裕度は若干あったと聞いているが、そういう認識でよいか。
○ 事務局から、良いと回答。
○ 部会長から、東日本のときも、回線のユーザーを考えると、被災3県だけでなく被災して
5
いないところがそれなりの帯域を使っていたのではないかとコメント。これから来る東
海、東南海の地震が起こったときに、今まで通常的に使っていた回線は絞らせて、災害対
応の回線の帯域をしっかりと確保するアルゴリズムをLASCOMが持っていないとい
けない。それで今回、内山委員にお願いをした背景がある。これを導入する時既存のVS
ATの端末自体は、変更する必要はないか。
○ 委員から、あると回答。先ほどのアルゴリズムの中で、プロトコル解析通達アルゴリズム
の実装をVSAT側でも行わなければいけない。
○ 部会長から、これは行わないとできないものかと質問。LASCOMに提供しようと思
うと、既存のVSATに手を入れることになると結構大変なことになる。入れないでやる
方法は何かあるか。全機能はできないにしても似たようなことはできるか。
○ 委員から、今回の開発の結果で言うと、何らかの手を入れなければいけないと思うが、必
要性から手を入れない状態で何ができるのか再検討をして、できるかもしれないが、今の
段階ではできるとは言い切れないと回答。
○ 部会長から、管制DAMA局のみの更新で、ある程度こういう機能が、部分的にでもいい
が、実現できると非常に将来的に役立つシステムになるとコメント。
○ 副部会長から、今回の通信帯域の最適化技術は、平常時で動画という話になると必要な
ことでもあるし、あるいは、緊急時の津波災害とか、東南海を踏まえて、東日本とこれか
ら考えられるところは人口等もろもろ含めて、範囲も広いので、恐らく相当大変なことに
なるのは、震災が終わったときのプロジェクトで試算したときがあり、そういう印象を受
けているので、この技術はとても大事と思っているとコメント。
あわせて、次の議論になるかもしれないが、第1世代はアナログで、第2世代がデジタ
ルと来ているが、第3世代はどうするかを考える必要があると思っていて、ある程度の容
量が要るので、当然ブロードバンド、オールIPという話も出てくるし、そのときにはこ
の通信帯域を最適化することは絶対入れなければいけない話になることに加えて、スカ
パーでもう1つやっている自動で使える技術は、自治体にとても大事なことと思ってい
て、特に可搬で担当者がどんどん変わっていくときに、誰でもできる形をとっておくこと
がとても大事と感じている。
○ 委員から、確かにこういう技術は重要だと思うが、自治体側の実態とすると帯域を使うも
のはあまり衛星では利用していない。整備費の話があったが、千葉県の場合は、市町村個
別電話用と、IPと個別電話用、モデムは2台積んでいて、実際は、電話、ファクスの回
線。IPは、防災システムなどのテキスト情報を伝送する、有線が切れた場合のバックア
ップ。テレビ会議も民製のかなり安価なものを市町村と消防に全部入れている。ただ、こ
れは地上回線経由のみで、帯域も制限して使っているのが実態。
衛星回線には帯域を必要とするアプリケーションを使っていない、それを求めるとアン
テナが大きくなる、ODU も大きくなる、全てのコストが上がる、そこに行き着く。通信帯
域最適化技術を採用するのはいいが、それに見合って整備費がアップするようでは、技術
だけ先行しても乗るという自治体はいない気はする。
○ 部会長から、災害時に帯域を絞るようなアルゴリズムに関してはいかがかと質問。
○ 委員から、電話、ファクスが、千葉県で言うと県庁のチャンネル全て呼が張れればいいと
コメント。市町村も2チャンネルあるから、その呼が張れればいい。首都直下型地震等が
6
○
○
○
○
○
○
○
来た場合に、やはり輻輳されては困るので、最低限、電話、ファクスの通信は張れるよう
にということはある。
委員から、沖縄県では、平成28年度に今の第2世代の衛星通信設備を更新する予定と
説明。次の議題に後継機衛星があるが、どれに合わせてつくればいいかもあり、今おっし
ゃった技術が装備されたものとして入れられるのか。これからメーカーがそういう機能
を付加してつくるという話なのか、それはいつごろから使えるようになるのかを教えて
いただきたい。
委員から、先ほどの内山委員の説明で、大ざっぱに言うと、例えばBODを使うと、衛星
の今の100%の容量が大体見込みで何割ぐらい増やせることになるのかと質問。
委員から、今回の研究開発の方式で言うと、TCPと言われている今回不要あるいは優
先性の低いと決めたトラフィックに対して、全体の何%まで縮退させるという設定がで
きるので、逆に半分なら半分、10%なら10%という形で、今回の実験結果としては可
変で変えることができるシステムになっていると説明。
部会長から、要は、災害が起こったときに、回線を張りたい、緊急性があって張りたいと
きに、既に張った人があると入れないのが現状のシステムで、そこで機会公平性を得ると
いう面でも、張っているものの中身を見て、場合によっては絞ることで新たなユーザーが
入れるようにしていくことで災害対応できるのではないかというのがこの考え方と説明。
委員から、LASCOMで契約しているトラポンは限られたものなので。全国でそれを
シェアして使っているから、有効利用するための技術としては、ぜひあるべきと思うとコ
メント。
事務局から、誤解があったらいけないので発言させて頂きます。現在のLASCOMネ
ットワークにおけるBODの機能では、この増速の閾値と減速の閾値は、一定のルールで
増速を70%、下限を30%で定めて運用していますが、これは自由に可変できるように
なっていますので、アプリケーションによって閾値を変更し、より回線変更しにくくする
とかそういったことが自由にできるようになっています。変更はユーザー側設備の設定
でも可能ですし、山口管制局から一括に変更することもできる仕様となっています。また、
運用のルールとしても、まず32キロから運用することで、帯域の有効活用ができるよう
に、一番低いところから徐々に増速し運用してもらう運用上のルールも設けてあります。
あと、タイムアウトについては、無通信タイマーというものがありまして、通常、地球
局側のデータ伝送アダプタで地上系から衛星系に流れる部分のパケットを監視し増減速
しますが、そこに流れるパケットがなくなれば回線を停止するという機能が働きます。こ
の無通信タイマーも第2世代システムの運用開始当初から30秒で設定されており、こ
れを5秒や10秒にすることで、早めに切断することもできます。
このように、運用上の今ある機能でも増減速をしにくくすることもできるし、速く回
線を開放するということも十分できるということです。
部会長から、これは技術的に議論をしたほうがよいと思うが、必要性は理解いただいた
と思うので、スカパーで開発されたこの通信帯域最適化制御技術に関して、LASCOM
に適用しようと思った時に技術的にできるかどうかとコメント。今のものを改造したほ
うがいいのか、それとも一部分持ってこられるのか。もう1つは、既存のVSATを変更
することを前提として研究開発されたが、変更しないで何ができるのかの議論を、ぜひ技
7
術協議会で検討し、その結果を次回技術検討委員会で報告いただくことにしたい。
(9)スーパーバード B2 号機後継機について
○ 委員から、スーパーバード B2 号機後継機について資料7に基づき説明。
○ 部会長から、TWTAの出力が上がったが、ブロードバンド化という対応で、ほかのユー
ザーで例えば多値変調したい、16APSKにしたいという話があり、リニアリティーを
上げられるとかの対応は今回のB3ではしているかと質問。2割増高出力はわかったが、
リニアリティーという面でB2とB3の差はあるか。
○ 委員から、正確に計測しているわけではないが、100ワットに増幅したところからバ
ックオフ値も当然大きく深くとれると回答。そうした場合に、同一のEIRPで衛星から
電波を降らせる中で、線形領域が特性のよいところで折り返せるので、多値変調などでも
よい効果があらわれることは予想される。
(10)第1回技術検討部会での論点の整理及び意見交換
○ 事務局より、第1回技術検討部会での論点について資料8に基づき説明。
○ 部会長より、LASCOM の将来像について資料 9 に基づき説明。
○ 委員より、機能スリム化VSATは、1局数百万円、個別通信だけでIPなしで電話、フ
ァクスだけ数百万円、衛星携帯電話は恐らく1台買っても正価三十数万円程度とコメン
ト。機能スリム化VSATを選ばずに、衛星携帯とIPSTARという民間のサービスを
使う、自治体とすれば、結局コストがかかり置けないところにはそういうもので配備しよ
うと。当県でも可搬型地球局を整備して20年近くたつものもあり、修理不能になってい
る。十数台持っていて内部で更新という検討課題を上げるが、1局1,000万円近くす
る。衛星携帯電話は数十万円と。これは全然勝負にならない。西日本の整備の動きを見て
いると、私の受ける印象は、起債だとかは自治体の担当者は十分理解しているので、トー
タルの整備費等を考えたときに、1局当たりのコストが下がれば、前と同じような整備費
でも、例えば県立の学校とか、避難所とかへも幅広く整備できるはずだが、それが下がっ
ていかないとできない。では、必要なところにはどうするかと言ったときに、衛星携帯電
話とか民間のIPSTARなどで代用する流れになる。LASCOMのネットワークは、
必要最低限のところに基幹として整備する、市町村とか消防の方向に行くのかと。議論の
方向性とすると、LASCOMのネットワークは当初第2世代にしたときは1万局の目
標があったがそこに至っていないのはそこが大きいのかと。こういうサービスが増えて、
地上のネットワークのほうがはるかに進んでいるのでますますそういう方向へ行くのか
と、この整理を拝見してそんな印象を持った。
○ 部会長から、この資料のもう1つの意味は、被災した後、拠点を設けた場合に衛星携帯電
話で対応できないところもあるので、拠点を設けたときに、何を核として持ってくるかを
考えておかなければいけないと指摘。そこでLASCOMのVSATが使えると思って
いる、この赤色で書いたところになると。すみ分けは実際に進みつつある話なので、こう
いう認識は持っておく必要がある。
○ 副部会長から、やはりこういう流れなのと、一方で、これから入れるところは可搬型を入
れていこうとしている自治体もあり、可搬型で、自動のUAT、実はとても重要なことな
のではないかとコメント。可搬が選択肢に入ったときに、いつから使えるのかを含めて、
特に起債の話もあるので、至急検討していただきたい。
8
○ 部会長から、可搬型は2種類あると説明。1つは従来タイプのもので、衛星通信の従事者
がアンテナを組み立て、アンテナの向きを決め、開通までチェックをしてオーケーといっ
た状態で渡す形のものと、もう1つは、自動的に展開して被災した場所でも、特別の人が
いなくても自動的に使えるアンテナを持ってくるもの。後者のタイプを実現するのは、ほ
かの衛星通信のサービスに比べた場合に非常に大きな差別要因になるのではないか。そ
れが自動UATという技術だと思うが、帯域制限の話を技術協議会で検討をお願いする
が、可能であれば、この自動UATの技術に関して、LASCOMに導入できるかを検討
いただきたい。我々の研究開発プロジェクトでも、複数社のメーカーがそういう技術に取
り組んでて、プロトタイプもつくっているメーカー等もあるので、導入されるもしくは試
験的にも導入可能だという議論が出てくれば、我々としてもデモンストレーションを見
せるとか、いろいろな方法がある。LASCOMネットワークを魅力的なものに見せると
ころで活用いただきたいので、検討をお願する。
○ 委員から、自動アンテナでやるもの、我々もそうだが市町村を含めて人事異動でころ
ころ変わるとコメント。そうしたときに、この組み立ては誰でもできる簡単なものが一番
いい。特に災害が起こっているとパニック状態なので、すぐできるものでなければ多分機
能しないかもしれない。あとはコストの問題だが、数を多く買えば安くなるので、できれ
ばLASCOMで全国を取りまとめて何百台どんと買えば安くなるということで調達を
して、注文をとるとかしてコストを下げる方法を考えていただければ我々も乗りやすい。
特に沖縄県の場合は離島もたくさんあり、できれば離島の市町村には1台ずつ置きたい
が、コストの面があって、県が100%持つわけにもいかず、市町村でも一部負担をして
いただくので、高いとなかなか説明して納得してもらうのが厳しい状況もある。今年度か
ら更新工事が始まっているが、緊急防災・減災事業を使って整備を進めているので、固定
型はちょっと高い、これからは無理だが可搬型については価格によっては検討してもい
いので、その辺をLASCOMにも検討いただきたい。
○ 部会長から、可搬型の自動UATの機能を持ったものを、例えば平成27年度の導入の
イメージかと質問。
○ 委員から、平成28年度と回答。
○ 部会長から、これは早く動きたいという話だと思うとコメント。帯域制限の話は長期的
でもいいが、自動UATは、ある程度完成されている技術なので、平成28年度に導入で
きるスケジュールの感覚で入れられるかを技術協議会で検討いただきたい。
自動UATの技術をLASCOMにスカパーから提供することになるが、検討に当た
って、何か制約とかあらかじめ見えている問題点はあるか。
〇 委員から、特にはないと思うと回答。既にデモンストレーションなどご覧になっている
ものもあり、私どもの用意している技術資料などをご覧になることは特に問題ないと思
う。宇政課のことも相談させていただきながら、最終的に支障のない形にしたい。
○ 部会長から、せっかく総務省の資金で開発した技術なので、ぜひいろいろなところに使
っていただく、それが減災につながるといいと思うので検討よろしくお願いすると説明。
○ 委員から、J-ALERTを消防庁が一気に入れたが、同じような形で各都道府県に最
低何台置く等のスキームがつくれれば一度に入るのではないかとコメント。
○ オブザーバーから、宇政課でも自動UATの委託をしてスカパーに開発いただいたが、
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いろいろなところでこういった技術を使っていただくのは大いに進めていきたいとコメ
ント。
○ 部会長から、ぜひ中央官庁でも強力なサポートをお願いしたいとコメント。
○ 機構から、ユーザーの求めるものを提供するのは機構の責務であるので、ニーズが集ま
ればやる方向だと思うが、沖縄県以外からもう少し応援演説とか、例えばもう既に衛星携
帯なりほかのものがあるので、少し重い可搬型というのは今からどうかと思っていると
か、忌憚のない意見を言っていただきたいとコメント。
○ 委員から、衛星携帯は電源が問題になってくる。ふだん使っていないものはいざという
ときには使えないが、可搬型の場合はプリウスから給電できたので、燃料がなくなるとか
電源がなくなることに強いものをぜひ検討していただきたいとコメント。
○ 部会長から、現状の開発品だと、プリウスのトランクに乗る、後ろの座席を倒すことにな
るが、乗せて運べるのと、満タンで大体1週間ぐらいは運用できると説明。
○ 委員から、可搬型は14台持っていて、更新の時期を迎えている。1台1,000万円近
くするとコメント。皿型であればもっと安いが、平面型のものは相当高い。置く場所をも
う1回検討して、可搬型は台数を少なくしてもいいのではという議論すらある。捕まえる
技術は、我々がやれば手なれているので、衛星を捕捉するのはそんなに時間がかからない。
ただ、UATの技術は支部局に置いているのでその職員は年何回か訓練はするが、それで
も捕捉するのに時間がかかる。技術はいいが、可搬を1台買えば衛星携帯は全市町村に配
備できるのではないかと、それぐらいの差があるので、その差が具体的にどうやって説明
できるかと、災害のときに通信できる最後のとりでというのはよくわかっていて、我々も
そう説明するが、衛星携帯電話も実際の報告では、東日本大震災でもバックアップ的なも
のとしては十分機能しているし、できないということは上がっていないのでそこの差。そ
れだけのメリットがあるということがないと、なかなか導入は進まない。
○ 委員より、緊急・救助要請対応に求められる即時性も重要視したいとコメント。今使って
いる無線中継車は国から貸与でいただいている車、これは自動捕捉できて全部フルオー
トで使える。ボタンを5つ押すだけで使用開始できる物で、現場に着いてからおよそ5分
程度で衛星通信を開始できる。音声だけならLASCOMを通さず即座にできる。
音声1回線を使って、それを無線に接続するファイヤーサットという機械も載ってお
り、衛星を使って被災地等の基地局がわりに衛星を使う機能も備えているので、意外と即
時性も有効性がある使い方ができる。
なおかつ、映像も必要としており、市の消防でもそれなりにお金をかけ映像系は全部
HD化されているのでIP化は非常に重要になってくる。現在使っているLASCOM
の映像だと、結構HDが粗くなってしまうのは否めないが、即時性もさることながら、今
後の大容量の映像伝送もできるようなシステムの構築もあわせて進めていただけると、
より消防としても迅速かつ効果的な活動ができる。
○ 機構から、横浜市消防局の話は、技術的にはKuバンドでスカパーの衛星なので、同じ
技術でやればLASCOMでもできるが、そのときに実装するコストの問題との理解で
正しいかと質問。
○ 委員から、正しいと回答。
○ 委員から、VSATは、地上系のバックアップで今整備をしている。海外メーカーからも
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○
○
○
○
○
○
オファーがあり説明にも来た。異常に安かったのも覚えているが、最終、LASCOMの
VSATに大阪府は決定した。何が理由かというと、やはり信頼。地上系とのバックアッ
プとして相互乗り入れしているので、今までの実績と信頼性と、これからの運用面、保守
のあり方等々を考えてLASCOMのVSATを導入した。いま大量に入れているが、ス
リム化ではなく、フルスペック廉価版を入れた。
可搬局は、昨年度、LASCOMのものを導入しているので、新しい自動で動く可搬局
は、今から予算要求は難しいが、第1世代の時はアンテナと分離しており、何かあったと
きはアンテナだけ外へ出して重しを乗せて風雨に長時間でも耐えられるように設置して
使うことはできたが、第2世代のこの新しいものは一体化になっており、何カ月も使える
ものかとか、大阪府も人事で人がかわるので、毎年研修していても、眠っているものを急
に出して使うのはできないので、グループ課員から研修をしているが、簡単になる分には
簡単にしてほしいという思いはある。長時間対応、長期間対応、防水とかは複雑な動きに
なるほど、難しくなっていくだろうと。1週間、2週間で可搬局を持っていきそれで終わ
る災害ならいいが、長期間にわたって外に据えつけてできるものかと。第1世代のときは
アンテナだけ外へ出せばできたが、一体式のものに関して通常の固定VSATにかわる
のは無理かもしれないが、持っていってどのぐらいまでいけるのか、昨年度導入した分に
関してもしたことはないがどうなのかと。できれば、大阪府は入れたばかりなので、次の
10年か15年か先かもしれないが、新しくいいものができればまた考えていく。
部会長から、どこのメーカーかわからないが、ODUが防滴という仕様は満足している
と思うが、そういうリクエストがあることは聞いていると思うので、対応していただける
と思うとコメント。確かに比較的長期にわたって使うとこともあり得ることは考えてい
きたい。
委員から、補足すると、EsBirdサービスで国産のVSAT、防水防滴型のものを、
2カ月、3カ月というロングスパンで新たなものを使っているケースはあると説明。
委員から、地面や屋上に設置すると風力荷重等が変わってくるが、何かアダプターみたい
なものはあるかと質問。
委員から、具体的にどういう形で対応してるかわからないが、風によってずれた場合に
は、再度UATを行うという約束で運用することで、2カ月、3カ月連続使用していただ
いたケースはあると回答。
部会長から、自動UATのアンテナの場合だと、センサーがついていて、軸ずれが起こっ
た場合には、再度自動的にトラッキングする機能も一応ついていると説明。
委員から、本市は地球局と小型VSATの2種類持っているが、実際には市役所本庁舎、
消防局庁舎にアンテナを置いて運用しているので、災害対応となると各区役所が核とな
って動くので、区役所にマイクロの補完という意味で衛星系が必要ではないかという議
論もあったと説明。
その中で衛星携帯電話は室内で話せない、屋上へ出て誰が話すのか、屋上へ出て実際
やったら、1つ目の衛星が動いて隣のビル陰に入ったら、次の衛星を捉えるまで間がしば
らくあり、連続した運用ができないとか、いろいろな問題がありこのタイプの衛星携帯電
話の採用はないという議論もある。
可搬型はどうだといったときに、実際に可搬を誰が組み立てて使うのか、災害対応し
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ているときにそんな人員はとれないという議論もある。自動UATという技術革新もあ
り、誰でもできそうな感じはするが、問題はやはり人。誰でもできるというよりは、人が
さけるかという話になるので、本市の現状としては、可搬という点よりは、小型VSAT、
スリム化VSATのほうが実際にほんとうに使おうと思ったときには使えるというのが
本市の考え。
○ 委員から、本県では、来年度から2カ年かけて第2世代化するが、LASCOMの第2世
代対応の可搬は非常に有効に活用できると考えており、複数台は導入予定と説明。
本県の考え方としては、災害時はまず固定通信で有線とか今度整備する地上無線、そ
れらが途絶した場合は、最後の手段は衛星になるので、全市町が同時に被災しても、まず
初動で県の各地方本部から被災市町に職員を派遣して連絡がとれるような衛星携帯電話
を導入している。市町の役場に置くと維持管理がされないので、県側で管理するという考
え方。そのための職員の派遣体制も組んでいる。衛星携帯電話は当然電源の確保も必要な
ので、必ずソーラーパネルと蓄電池をセットにして、一晩中話しても切れない対策はとっ
ている。
とりあえず衛星携帯電話で通信を確保して、より安定的な通信を確保するためにLA
SCOMの可搬局を我々専門の職員が現地へ持っていく。
最近の可搬局は、各メーカーとも、より小型軽量で高機能になってきており、自動UA
Tまではいかないにしても、衛星の自動捕捉まではいくので、従来の可搬よりは格段使い
やすくなっている。重視したい点はできるだけ軽くという点。人間1人が持てるのが20
キロぐらいなので、今回紹介頂いているものは40何キロぐらいだができれば20キロ
ぐらいに分割して持ち運べるように、もしくはより軽いものにしたらより機動性が上が
る。可搬局の運搬は、車だけでなく孤立した場合も想定しその場合はヘリで運ぶことにな
る。ヘリに持ち込み運ぶ場合は、かなり軽量でないと持ち運べないのでその辺は重視して
導入したいと考えている。
○ 委員から、沖縄県では、今整備中だが地上有線系多重無線、260M のデジタルも入れる。
260M は市町村には入れないが、市町村と共同整備ができるので、方向性を探るためア
ンケートをかけたが260M の移動系より衛星携帯を検討しているとの回答が結構あり、
需要はあると感じているとコメント。
有線系、無線系が途絶したことも想定をして、例えば支部局にLASCOMの可搬を
置いて、孤立化したところに運び使うやり方もあると思う。
ただ、今回の整備の中には入っていないので、できれば別立てでLASCOMが音頭
をとって全国一律にこういう事業をやれば、また別予算をとってそれに参加することが
できる。
必要性は非常にあると思っているので、簡単に使えて、誰でも扱えるようなものにし
て、軽量にすれば、市町村あるいは消防にも説明しやすいと、導入の話もしやすい。
○ 委員から、情報システム機構は、LGWAN運営主体として業務を担当していることを説
明。LGWANのネットワークは、基本的に2つのネットワーク構成から成り立っており、
一つは全国のバックボーン回線、バックボーンのネットワーク基盤として都道府県まで
はLGWAN運営主体として管理している。また、もう一つは県内市町村の回線があり、
「アクセス回線」ということで整備を行っている。なお、この整備は、都道府県が県内の
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ネットワークとして、市町村を含めて管理を実施している場合と市町村が独自に直接都
道府県ノードに接続してくる場合があることを説明。更に、平成24年度及び25年にお
いて、大規模災害が発生し、LGWANの利用ができない場合の対応を検討し、3G回線
での実証実験を行ったことを説明。福島県といわき市の両団体の協力を得て実施し、通常
の連絡及びメール等の利用は、一部遅延等はあったものの問題なく対応が可能であった
ことを説明。
LGWANとしては、バックボーン回線、つまり都道府県までのネットワーク回線に
ついては、主系、従系、機器についても可用性対策等を行っているので、障害対応につい
ては、問題ないと考えている。但し、東日本大震災などの大規模災害が発生し、LGWA
N回線の利用が不可能な場合の対応として、衛星回線利用が検討されるところである。実
際に東日本大震災で、市庁なり県庁が災害を受け、LGWANと接続している機器等が利
用できない場合の対応をどうするかということになるのではないかと考えている。本日
出席の委員の方々から、衛星の有効活用についてのお話があったように、障害においてと
いうよりも、災害時に電気、通信機器等が復旧するまでの間、どのような対応をしていか
なければならないか考える必要がある。
都道府県下の市町村を含めて衛星回線を利用することを想定した場合、LGWANと
の接続について技術的なことも踏まえて検討する必要がある。今後LGWAN活用とい
う観点からすれば、どのようなことが想定されるか、一緒に検討していければと考えてい
る。
都道府県等の意見を伺い、地方公共団体とも協力し合って、災害が起きたときにどう
対応していくかを検討していかなければいけないと考えている。
○ 部会長から、LGWAN、技術もそうだが、セキュアなネットワークが必要だということ
で、今まで衛星だからセキュアだという話をしているが、衛星通信といえども暗号化を含
めてセキュアにどう持っていくかは、LASCOMとして考えていく必要があるのかも
しれないとコメント。
○オブザーバーから、LASCOMが魅力あるサービスを今後展開していく上で、このVS
ATをどういったシーンで、どのくらいの規模で使っていくかを、すみ分けの方向性を末
松先生におつくりいただいたが、さらに議論を深めて深堀りする必要があると感じたと
コメント。そういったことを検討していけば、どのくらいのVSATの数が要るのかとい
うこともわかってくるし、コストがどのくらいかかるか、ある程度見えてくるのではない
か。
○ 部会長から、今日の議論、有識者会議の意見を踏まえて、今後進めさせていただくと説
明。また、技術協議会で検討いただく項目についても、また別途ご検討いただきたい。
(11)その他
○ 事務局から、今後の審議予定について、次回は4月中旬の開催を予定していると説明。追
って事務局からメール等で日程調整をさせていただく。
○ 部会長から、有識者会議第3回が2月に予定されており、今日の議論を事務局でまとめ
たものをこちらで途中経過ということで報告する予定と説明。これをもって本日の技術
検討部会を閉会とする。
(12)閉会
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