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てんかん性自動症を疑われ, 終夜睡眠ポ リ グラフ ィ にて 夢中遊行と診断

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てんかん性自動症を疑われ, 終夜睡眠ポ リ グラフ ィ にて 夢中遊行と診断
ば1委塁}鑑ブ(言志2(!),27∼34,1987
症例報告
てんかん性自動症を疑われ,終夜睡眠ポリグラフィにて
夢中遊行と診断された1例
望月阿南・石油嘉和
福澤 等・假屋哲彦
山梨医科大学精神神経医学教室*
抄録:夜間睡眠中に異常行動をきたす疾患には,てんかん性自動症や夢中遊行等が知られている。
特に夢中遊行を,夜間睡眠中に出現したてんかん性自動症と鑑別することは,臨床面のみからでは
極めて困難な場合が多い。われわれは,夜間睡眠中に異常行動がみられ,昼間の標準的脳波記録に,
てんかん性異常を示したため,てんかんと診断された症例に終夜睡眠ポリグラフィ検査を施行した。
その結果,夜間の異常行動時のポリグラムに,てんかんを示唆する所見は得られなかった。このポ
リグラムは,既に報告されている夢中遊行時のポリグラム所見にほぼ一致することから夜間の睡眠
中の異常行動は夢中遊行によるものと確定診断した.本症例では睡眠期のEEGに高振幅5Hz前
後の棘徐波複合の群発が広汎性にみられた。この種のてんかん性異常脳波は正常小児においてもみ
られることがあり,本症例の異常行動に直接かかわりをもたないものと推察した。以上のことから,
われわれは,夜間の異常行動が,てんかんによるものか否かの鑑別には,その後の治療および予後
を考えるとき,終夜睡眠ポリグラフィが有力な検査手段であり,また是非とも実施されねばならな
い検査であることを報告した。
キーワード 夢中遊行,終夜睡眠ポリグラフィ,てんかん性自動症,自動症欠神,精神運動発作。
められたことにより,夢中遊行をてんかん近縁
はじめに
疾患として位置づけるPopoviciu3>らの立場もあ
睡眠中に異常行動を示す疾患の中で,特にそ
るが,著者らは,夢中遊行の本態はBroughton農)
の鑑別を必要とするものに,夢中遊行と,てん
らが主張している覚醒障害であると考えてい
かん性自動症がある。
るQ
夢中遊行は,小児のレ6%エ〉にみられる予後の
夢中遊行,てんかんのいずれであるかは,終
良好な疾患である。一方,正常小児の約5%2)
夜睡眠ポリグラフィにより,明確に鑑捌が可能
にてんかん性突発波を示すという報告がある。
と考えている。夢中遊行を終夜睡眠ポリグラフ
これらを考えあわせると,てんかん性放電を有
ィを用いて詳細に検討したものにKales5)らの
する夢中遊行児が少なからず存在する可能性が
報告がある。
あり,このような症例について詳細に報告した
最:近,著者らは,昼間の標準的脳波検査にて
ものは意外に少ない。
んかん性放電が認められたため,てんかんとの
夢中遊行児の睡眠中に,てんかん性放電が認
鑑別を必要とする夢中遊行例を経験した。
*〒409−38山梨艮中巨摩郡玉穂町下河東1110
受付:1986年9月30韓
本論文では,夢中遊行と診断されるに至った
経過を順を追って示し,このような症例では,
28
望 月 阿 南,他
終夜唾眠ポリグラフィが有用な検査手段である
神経学的には異常は認められず,発達も年齢
ことを報告する。あわせて,本症例にみられ
相応で,一般的知識も良好であり,精神科的な
た,てんかん性放電の意味づけについて言及す
面接においても異常はなかった。
る。
2、 臨床症状と終夜睡眠ポリグラム記録:
娼
値
症
1日5回の昼間の標準的脳波記録,および2
夜にわたる終夜睡眠ポリグラフィを施行した。
症例は10歳男児である。昭和50年11月正常分
昼間の標準的脳波には異常は認められなかっ
娩にて出生。以後特に話題なく発育。日召和58年
た。
1月(8歳),入眠約1時間後になると毎夜のご
終夜唾眠ポリグラフィとして,脳波は左前頭
とくレ2分間続く異常行動を示すようになっ
極,両側前側頭,中側頭,左中心,左後頭部か
た。異常行動の内容は,家族によると,ベッド
ら,耳朶を基準電極とする基準導出で記録し,
から突然起き上がり,「早くしろ」などの言葉
同時にオトガイ筋筋電図,水平・垂直方向の眼
を比較的聞き取りやすい発音でしゃべりながら
球運動電図,心電図を記録した○睡眠段階の判
部屋の中を歩き回るようになった。呆然とした
定は,RechtschafEenとKales6)の基準に基づい
表情を示して,部屋の中の障害物を避けて歩行
て判定した。
し,放置しておくと,レ2分後に,おとなしく
りの頃は,家族の呼びかけには全く反応しない
第1夜目の入眠期のpolysomnogram(PSG)
をFig.1にしめす。この時期に広汎性に高振
幅5Hz前後の棘徐波複合の群発がみられた。
異常行動は,山雨30分経過後の睡眠第4期に
が,終了頃になると,一応の了解を示すような
みられた。患者は,突然ベッド上に上半身を起
態度を示し,おとなしく就床する。しかし,無
こし,ボーとした表情でモゴモゴと不明瞭な独
理やり押さえつけて臥床させようとすると,嘔
り言をいい,担当医が質問すると,何か答えよ
ベッドに戻り,入忘する。時には,玄関のドア
を開けようとしたこともある。異常行動の始ま
吐様の動作を示すこともあったが,たいていは,
うとする素振りがみられた◎しかし,まもなく
1−2分後には,そのまま入眠するという。
すると,自ら臥床し,何かブツブツといってい
翌朝,患者は,前夜の出来事をほとんど覚え
たが,再び入眠した。母親の話では,この一連
ていない。しかし時に,「早く寝なさい」と言
の行動は,日頃の異常行動よりも行動量は少な
われた言葉を覚えていることもある。同年6月
いものの,基本的には,日頃見られるものと同
A病院神経内科を受診したが,検査では異常は
じということであった。
認められず,特に治療は受けなかった。
以後, 2年間,同症状は全くみられなかっ
異常行動がみられる直前のPSGをFig.2に
示す。睡眠段階としては,第4期であり,高振
た○しかし,昭和60年6月の1カ月間に2度,
幅1−3Hz(主に,1Hz前後)のδ波が広汎性
同様の症状がみられた。そのため再びA病院を
に多量に出現している。
受診したところ,脳波に,てんかん性放電が認
異常行動が始まった時の記録をFig.3に示
す。睡眠第4期の記録に,筋電図が広汎性に突
められ,てんかん性自動症と診断された。抗て
んかん剤を投与されたが,症状に変化なく,眠
然混入している。それと同時に脳波の振幅が軽
気のみ強いため投薬を中止した。8月に入る
度に低下し,周波数もやや増加していくのがみ
と,同様の症状が頻回にみられるようになり,
られる。
そのため,同年12月,精査のため山梨医科大学
Fig.4は,異常行動がおさまった直後の状態
付属病院精神科神経科に入院した。
の記録を示している。この記録では,筋電図の
入院後の経過
減少が目立ち,脳波では,中等電位のθ波が優
1. 入院時現症:
勢となっており,睡眠段階は,より浅い段階へ
29
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Fig. 1. All night polysomnogram (PSG) taken during the period of relative}y shallow sleep
in the initial ltypnagogic phase on the first night. High voltage spike-aRd-slow wave
complexes of about 5 IIz are observed.
Abbreviations: EMG;electromyogram,EOG(}I);electro-oculogram(horizontal),
EOG (v); electro-ocurogram (vertica}), ECG; electrocardiograrn. These abbreviations
are also used in the following figures.
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Fig. 2. PSG immediately before the appearance o£ the cliRically abRormal behavior. Stage 4
sleep. Delta waves ranging £rom l-3 IIz, though mainly about 1}IIz, frequently
appeared.
30
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Fig. 3. The PSG takell immediately aCter the start of abnormal behavior. Sudden burst o£
activity on the EMG cluring the 4th phase of sleep. At the same time, the ampiitude
o£ EEG is slighgly reduced and the frequeRcy somewhat increased.
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All night polysomnogram taken immediately a£ter the cessatioft of abnormal behavior. EMG activity has decreased and theta waves of modera£e potential have
become dominant on the EEG. The subject has entered stage 2 sleep.
31
夢 中 遊 行
◎
1
2
3
4
5
6
7
8
g hr
WAKE
REIM
,
動
異一
丁丁
2
3
4
Fig.5・
Aschem撫tic representation of the sleeping Patter童貰for the entire night・The ap−
pearance pattem o釜NREM and the frequency o棄:REM我re withi簸nor㎜al limits
fOr hiS age. The a買Ow indiCateS the OnSet Of abnOrmal behaViOrS・
と移行しているのがわかる。
4段階のNREM期にみられる。その行動は一
異常行動がみられた期間を通じ,脳波には,
見するとまとまっているが十分な覚醒状態では
てんかん性放電はみられず,高振幅徐波(主と
ない。ベッドに座り,毛布をこするなどの無目
してδ波)を示す深い唾眠段階から,θ波が優
的な反復した動作を行い,多くはそのまま再び
勢に出現’する浅い睡眠段階へと,単に睡眠段階
入眠する。時には,ベッドから離れ,歩き回る
の変化のみを示す所見がみられた。
こともある。歩行時物体に衝突することはな
Fig.5ζま,一夜の睡眠経過を模式的に図に表
く,数分後には,みずからベッドに戻り就床す
したものである。REM魎i眠, NREM睡眠と
る。翌朝,その夜の出来事を覚えていない。
も,その出現パタンおよび,比率においては年
今回の我々の症例は,臨床症状からは,ほぼ
齢的に正常範囲内7)にある。図の矢印は,異常
全ての点でこの診断分類に一致する。一方,て
行動がみられた時期を示している。
考
察
んかんでも臨床的には,夢中遊行と類似した型
をとるものもあることが知られている。すなわ
ちてんかん性自動症である。てんかん性自動症
入眠期に異常行動がみられた10歳の男児の臨
には,精神運動発作(複雑部分発作のうちの自
床症状と.異常行動のみられた時期,およびそ
動症),自動症諸神があり,それらが夜問の睡
の前後の終夜睡眠ポリグラフィによる記録を示
眠時にみられた場合が考えられる。例えば,歩
した◎
行自動症8)(精神運動発作)では,部屋の中や,
アメリカの睡眠障害センター協会と睡眠心理
ベッドの周囲を歩き回ったりするが,より複雑
生理学会による睡眠覚醒障害の診断分類1》によ
になると,ドアを開けて外へ出ていってしまう
ると,夢中遊行は,小児のレ6%に出現すると
こともある。また,Pe漁eld9)は,自動症欠神
言われ,ねぼけ,夜驚,悪夢,睡眠酩酊などと
のなかで次のような症例を報告している。それ
異なり,,以下のような特微を:有している。即
によると,発作中,ボーとした動作で浴室に行
ち,6威2.歳ごろ初発し,同一の家系内に素因を
きそのままじっと立ち尽くしており,ベッドに
持つ場合が多く,入眠後1−3時間の間の第3,
誘導すると,みずからベッドに戻り,就床する。
32
望月阿南,他
また,周囲からの質問に対し.,自動的に単純な
えられない。
返答をするQしかし,後になって,この間の出
一方,自動症四神12)は,欠神発作の6つの亜
来事を全く記憶していない。
型の内の自動症を持つものをいう。脳波的に
このように,臨床症状のみから判断する時,
は,何れの亜型でも発作中には,広汎性に,規
それが,夢中遊行によるものか,てんかんによ
るものかの鑑別は極めて困難である。さらに,
則的な左右対称性の3Hz棘徐波複合が発作の
期間を通じて連続して出現するのを特微とす
本症例のごとくFig.1に示す入眠初期にみら
る。時に2−4Hzの棘徐波複合のこともあり,
れた,棘二二複合が,昼間の標準的脳波に記録
二丁徐波複合のこともある◎間欠期の突発性異
された時,睡眠中の臨床症状と考えあわせる
常波としては,約1/3の例に広汎性両側同期性,
と,てんかんと診断される10)可能性は高くなり,
左右対称性に3Hz前後の短い棘嘗胆複合の群
鑑別は;なお一層困難となる。
発が出現する。従って,:Fig.!の突発波から考
従って,鑑別を行うためには,異常行動が出
えると,この症例は自動症欠神との関係が疑わ
現した時の脳波の検討を行うことが必要とな
れるこ:とになるが異常行動時の脳波は全く異な
る◎
るので自動症欠神とはしがたい。
精神運動発作の発作型を福沢11>は第0,1,2,3
このように,今回我々が記録した終夜睡眠ポ
相の相1豹構造にわけている。すなわち第0相
リグラフィでは,異常行動のみられた時期の脳
s両ect量ve seizure phase(aura phase),第1
波には,てんかん性放電はみられず,高振幅徐
相psy£homotor lapse phase,第2相oral a就。−
波からなる第4段階の唾眠中に突然筋電図が混
matisn phase,第3相behavioral automatism
入することから始まり,経過とともに,より浅
phaseの四つの相である。臨床症状から判断す
い三眠段階へと移行する所見のみであった。
ると,本症例は,精神運動発作で,第3相の
Kales5)らの報告によると夢中遊行時のポリグ
behavio∫al automatismカミ発現したものとも考
ラム変化は,睡眠第3,4段階に出現し,夢中
遊行の開始時には体動とともに高振幅で律動性
えられる。第3相へは第1相あるいは第2相か
ら移行する。それぞれの脳波所見を見ると,第
のδ波群発が見られ,夢中遊行が長く続く場合,
1相では,比較的規則正しい高振幅杢6Hzの
低振幅速波化を示す様になると言われている。
θ波が,2弓Hzのδ波を混入して前頭,側頭部に
本症例の記録も彼らの報告とほぼ同じと考えら
優位に広洲生に出現する。第2相では比較的律
れた。従って,本症例の睡眠中の異常行動は,
動的に連続する2−6Hzのδ一θ波,多くは2−3 Hz
臨床面とボリグラム記録を総合した結果てん
のδ波力現られる。第3相の時期の脳波は,発
かんによるものではなく,夢中遊行によるもの
作時の主要な変化はおわり,疲弊を伴いながら
と診断したQ
発作前の脳波へ戻る傾向を示しており,脳深部
Fukushima2>らは,臨床上てんかん発作のな
での発作はすでに終わっているのではないかと
い正常小児!12人のうち4人に軽睡眠期に両側
想像されている。また発作間欠期には,焦点性
性に棘乱波複合をみたと報告している◎また森
突発波を示し,左右差が見られるのが特徴であ
岩19)は,臨床症状を示さない軽症頭部外傷の小
る。以上から,Fig.1の突発波は,精神運動発
児の脳波にてんかん性異常脳波を示した症例に
作の間欠期脳波とは異なり,しかもこの突発波
ついて,その同胞の脳波を検査したところ,そ
に一致して臨床上なんら異常行動は認められ
の50%にてんかん性放電を認め,素因が強く関
ず,まナこFig.3の異常行動の始まった時期の
与していることを報告している。本症例では,
脳波は第3相のbehavioral automatis搬の脳波
浅い唾眠段階でみられたてんかん性放電もこれ
とは異1なることから,異常行動は,精神運動発
まで得られた結果よりsubclinica1な所見と考
えられ,異常行動発現に直接関与していないも
作(複雑部分発作の自動症)によるものとは考
33
夢 中 遊 行
si薮cadon of sieep and arousal disorders・
のと推察された◎
︶
以上から,睡眠中に異常行動が起きたとき,
それがてんかんによるものか,夢中遊行による
and Onuma,『r.:Astudy・撹EG abnorm段1i・
ties in n・rmal childre蒙玉, Foha Psychiatぎica et
ものかの鑑別は,夜間での異常行動の確認と同
︶
時に,それに伴う,てんかんを示唆する脳波所
Sleep,2, 1−1317, 19ワ9。
Fukushima, Y., Kawaguch量, S。 Ohsawa, T・
2
Neur・1・gica Jap・nic農,27,105−n5,1973
Popoviciu, L・et Szabo, L・: Etude polygra−
3
見の有無の確認が重要である。そのためには,
phique du sommeil dans les段utomatismes
終夜睡眠ポリグラフィは,有力な検査手段であ
ambu至atoires noc搬r敷es. Revue Roumai1儀e de
︶
るとともに,その後の治療および予後を考える
ればならない検査であると考える。
︶
と,この種の症例には,是非とも実施されなけ
Neurologie,17,黛7−46,1970.
Rr・ught・H, R. J.:sleep disorders:Dis・rders
4
o£ 段rousaP Sience, 藁59, 璽070−1078, 1968.
Kales, A., Jacobson, A., Paulson, M. J., Kales,
5
J.Dほmd Waher, R。 D.:s・mnambulis雛:
Psychophysioiogical corre玉ates・ Arch・ Ge蓑・
ま と め
︶
1. 夜間睡眠中に異常行動を起こし,昼間の標
・£standardized termi・蔵・玉・gy techni噸ues,鋤d
準的脳波記録(安静,覚醒,閃光刺激及び過呼
scoring system for sleep stages of human sub−
吸賦活等)にてんかん性放電が認められたた
jects・・U・S・Dept・of h&W, Neurological I簸一
︶
め,てんかんと診断された一例に終夜睡眠ポリ
7
グラフィを施行した。
W。α:Ontogα竃etic developmen£oぞthe hu−
ma臓Sleep−dream CyCle・The prime rO王e O蚕
dreaming sleep in eaア匪y 至ife may be in t1驚
グラフィには,てんかん性放電は認められず,
development of the central nervous sys£e懲.
︶
さらにてんかん発作を示唆する所見はみられな
Science, 152,604−619, 1966.
8
和田豊治:臨床てんかん学2版,158一τ64.金
9
原出版,東京,1975.
Pen薮eld, w譲nd J縦sper, H.:鷺pilepsy鋤d
︶
3. 終夜睡眠ポリグラフィでは入眠初期に,広
汎性に高振幅5Hz前後の棘徐波複合の群発が
formation Network,おethesda, i968.
Ro任warg, H。 P・, Mus1o,」. N. and:Deme煎,
2.異常行動の見られた時期の,終夜睡眠ポリ
いため夢中遊行と診断した。
Psychiat・,14,586−594, ig66・
Rechtscha{{en, A.盆nd Kales, A.:AMarma1
6
the fu犠ctional anato重ny of the hu搬an bmiu・
出現した。この種のてんかん性脳波異常は正常
497−539,Little,欝roun and Compa簸y, Bbston,
1954.
小児においてもみられることがあり,本症例の
10)
宮坂松衛,福沢 等:診断.現代精神医学体系
11A,大熊輝雄編,215−259,中山書店,東京,
11)
福沢 等:精神運動発作(側頭葉てんかん)の
発作型の相引構造に関する脳波的,ポリグラフ
異常行動に直接かかわりをもたないものと推察
した。
1978。
4. この様な症例では,昼間の標準的脳波記録
だけでなく,終夜睡眠ポリグラフィが診断確定
のために極めて有用であることを報告した。
12)
的研究.精神神経学雑誌,74,471−51◎,1972.
大熊輝雄:臨床脳波学3版,157−167,医学書院,
東京,1983.
文
献
1)S玉eep Disorders C玉assi丘ca£ion C◎m撮it£ee
〈Chair㎜a11:Roffwarg, H・Pウ:Diagl議os£ic clas一
13)
飯島 基:てんかん性異常脳波を示した軽症頭
部外傷の小児とその同胞の脳波の検討,お茶の
水医学雑誌,31,213−223,1983.
ge n pm wt, de
34
A Case Suspected of Being Epileptic Automatism but Later Diaguosed
as Somnambulism Based oR AII Night ?olysomnogram
Anan Mochizuki, Yoshikazu Ishiz;uka, Hiteshi Fukuzawa,
and Tetsuhiko Kariya
Abstract: We encountered a patient with abnormal nocturnal behavioacs whose standard daytirne
EEG suggested epileptic abnorma}ities. Based on an initial diagnosis of the epilepsy, we conducted aR all night sleeping polygrapl}ic examination. However, the polygrams showed finclings
almost identical to previously reported polygrams ofsomnambulism. During the initial hypnagogic
phase, the EEG showed extensive burst of high voltage spike-and-slow wave complexes of about
5 Hz. Since such epileptic abnorrnal discharges are also seen in normal children, they were considered to have no direct relation to the abnormal behaviors in this patien£. These findiRgs
indicate the importance of determining whether oT not abnormal nocturnal behaviors are due
to epilepsy. All niglit polysomnography was indispensable for making a definite diagnosis in
this case.
Key words: Somi}ambulism, Polysomnogram, Epileptic automatism, Absence with automatism,
Psychomotor seizure
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