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トピックス 平成24年度 特定保険医療材料の制度改定について

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トピックス 平成24年度 特定保険医療材料の制度改定について
トピックス
平成 24 年度 特定保険医療材料の制度改定について …………………… 1
クラスⅡ品目の完全認証移行について …………………… 6
生物学的安全性評価に関する説明会の
開催報告 ……………………………………………………………………………………… 8
第 3 回 ISO 活動報告会 …………………………………………………… 10
医療機器のコード化に関する説明会及び
Q&A相談会開催報告……………………………………………………… 13
メディカルクリエーションふくしま2011
ブース出展報告 …………………………………………………………………… 14
「平成 24 年度診療報酬改定における
留意事項等に係る説明会」開催報告 ……………………… 15
「安全管理に係る説明会」開催報告 ………………………… 16
コラム
………………………………………………………………………………………
医療機器今昔物語
………………………………………………………………
17
18
部会・委員会紹介
産業戦略委員会 …………………………………………………………………… 22
+ ) * +
A pril
No',1
INFORMATION
平成 24 年度 継続的研修開催のご案内 ……………… 24
平成 24 年度 定時総会開催のお知らせ ……………… 25
第 3 回企業倫理周知講習会のお知らせ…………………… 26
平成 23 年度 第 5 回理事会議事録 …………………………… 27
平成 23 年度 第 6 回理事会議事録 …………………………… 29
医器工と私 …………………………………………………………………………… 31
Topics
トピックス
Topics
Topics
平成 24 年度
特定保険医療材料の制度改定について
医療保険委員会 副委員長 水谷 利栄(エドワーズライフサイエンス㈱)
平成 24 年度の診療報酬改定は、
「社会保障・税一体改革成案」で示された 2025 年のイメージを見据
えつつ、あるべき医療の実現に向けた第一歩の改定であり、国民・患者が望む安心・安全で質の高い
医療が受けられる環境を整えていくために必要な分野に重点配分されることになった。
Ⅰ 負担の大きな医療従事者の負担軽減
Ⅱ 医療と介護等との機能分化や円滑な連携、在宅医療の充実
Ⅲ がん治療、認知症治療などの医療技術の進歩の促進と導入
1 平成 24 年度保険医療材料制度改革に関する結果としては次の通りである。
全体改定率
◦診療報酬(本体)
各科改定率
◦薬価等
+0.004% 医科
歯科
調剤
薬価改定
材料価格改定
+ 1.38% (約 5,500 億円)
+ 1.55% (約 4,400 億円)
+ 1.70% (約 500 億円)
+ 0.46% (約 300 億円)
▲ 1.38% (約 5,500 億円)
▲ 1.26% (約 5,000 億円)
▲ 0.12% (約 500 億円)
特定保険医療材料実勢価格調査の結果
◦平均乖離率 約 7.9%(平成 23 年 5 ~ 9 月取引分)
ただし、ダイアライザー、フィルム、歯科材料、保険薬局調査については平成 23
年 9 月取引分のみ、販売サイドから報告があったものの集計(一定幅は 4%)
基準材料価格の見直しの結果
再算定の要件への該当性を検証した機能区分
再算定の対象となった機能区分
引き下げ率 25%(上限)
引き下げ率 20%以上 25%未満
引き下げ率 15%以上 20%未満
引き下げ率 10%以上 15%未満
引き下げ率 5 %以上 10%未満
引き下げ率 5 %未満
130 区分
35 区分
11 区分
3 区分
3 区分
10 区分
4 区分
4 区分
急激な為替変動への配慮
(3 区分)
(6 区分)
(2 区分)
(3 区分)
医器工ニュース・平成 24 年度 特定保険医療材料の制度改定について
1
機能区分の見直しの結果
機能区分の細分化
14 区分
必要性の高い新たな機能区分新設
2 区分
複数の機能区分の合理化
5 区分
これらによる材料価格基準 機能区分数(重複は除く)
H22.4.1
H24.3.31
H24.4.1
医科材料
歯科材料
調 剤
642
83
7
690
83
7
706
100
7
合 計
732
780
813
安定供給確保のための対応の結果
十分に償還されていないため、供給が著しく困難となっている特定保険医療材料に
ついて、原価計算方式により償還価格の見直しを行う。
医科在宅 006 在宅血液透析用特定保険医療材料(回路を含む)
⑴ダイアライザー
①ホローファイバー型及び積層型(キール型)(膜面積 1.5 ㎡未満)(Ⅰ・Ⅱ)
医科 040 人工腎臓用特定保険医療材料(回路を含む)
①ホローファイバー型及び積層型(キール型)(膜面積 1.5 ㎡未満)(Ⅰ・Ⅱ)
医科 048 吸着式血液浄化用浄化器(肝性昏睡用又は薬物中毒用)
2 平成 24 年度特定保険医療材料制度改革の骨子が平成 23 年 12 月 21 日の中医協総会で承認された。
その内容は以下のとおりである。基本的な考え方は、イノベーションの評価、内外価格差の是正
であり、具体的な方法が示された。
平成 24 年度特定保険医療材料の改定(中医協総会資料)
基本的な考え方
1 革新的な新規の医療材料に対するイノベーションの評価については、類似機能区分比較方
式における補正加算の見直し、保険収載の迅速化等により対応を行ってきたところである。
一方で、特定保険医療材料については、従来から内外価格差の存在が指摘されており、
これまで機能区分の見直し、外国価格調整・再算定の導入等により、その是正に取り組ん
できたところであるが、医療保険の財政状況が一層厳しくなる中で、医療材料供給の国際
的な流動性の高まりにも係わらず、依然として一定程度現存している内外価格差について
はさらなる対応が求められている 。
2 以上のような観点から、今回改定での制度改革においては、保険財源の重点的・効率的
な配分を行うため、革新的な新規の医療材料についてはイノベーションの評価を行うなど、
引き続き適切な評価を行うこととし、内外価格差を是正する観点から、より適切な外国平
均価格を把握し、保険償還価格を設定するための対応を行うこととする。
2
医器工ニュース・平成 24 年度 特定保険医療材料の制度改定について
具体的内容
1 新規の機能区分に関する事項
⑴ 価格調整について
ア 外国価格参照制度対象国について
現行の外国価格参照制度の対象国は、アメリカ合衆国、連合王国、ドイツ及びフラ
ンスの 4 カ国となっているが、医療材料の使用実態は国により異なり、価格差が大き
い場合がある。平成 22 年度の海外材料調査においてオーストラリアの医療提供体制、
医療保険制度や特定の医療材料の価格などの調査を実施した。その結果、
◦医療材料の保険償還価格の設定方法について類似性があること
◦主として輸入により医療材料が供給されており、内外価格差を是正するための比
較対象国として適切と考えられること
◦医療財政制度や医療供給体制の詳細において相違点はあるものの、提供されてい
る医療水準や生活水準等は現在の対象国と同程度と考えられること
などから、平成 24 年 4 月以降に新規の機能区分の設定が必要な特定保険医療材料(以
下「新規医療材料」という。)の保険償還価格(以下「材料価格」という。)の設定に当た
り、外国価格参照制度の対象国としてオーストラリアを加えることとする。
イ 外国平均価格の算出方法について
外国平均価格の算定方法については、当面、これまで通り対象国の相加平均とし、
オーストラリア追加後の外国平均価格の推移や各国価格の変動状況及びその背景要
因等を評価しながら、今後、より適切な外国平均価格の算出方法について引き続き検
討することとする。
なお、保険医療材料専門組織における材料価格の検討に資するため、保険適用希望
者等に対し、外国平均価格や各国の価格が大きく異なる場合等について、必要に応じ、
販売実績などを含めた、合理的な説明を求めることとする。
ウ 比較水準について
前回改定での対応と同様、外国価格調整の比較水準は、
「外国価格の相加平均の 1.5
倍を上回る場合に 1.5 倍の価格」とする。なお、この比較水準については、適切なイノ
ベーション評価の観点も踏まえつつ、内外価格差の実質的な解消に向けて、オーストラ
リアの追加に伴う外国平均価格の推移等を評価しながら引き続き検討することとする。
⑵ 原価計算方式について
原価計算方式において、市販後調査(以下「PMS」という。
)に係る費用についても、評
価の対象となることを明確化する。なお、市販後の販売状況が市販前の販売予想と異な
る場合も想定されることから、機能区分による価格評価の中で、PMS 終了後、材料価格
適正化の観点から償還価格を再評価する方策について、引き続き検討を行うこととする。
⑶ イノベーションの評価について
ア 加算要件の見直しについて
我が国における新規医療材料の開発や実用化に対するインセンティブを高めるた
医器工ニュース・平成 24 年度 特定保険医療材料の制度改定について
3
め、補正加算の要件等について新たな医療材料を開発する視点を考慮し見直すことと
する。
イ 迅速な保険導入に対する評価について
我が国における医療材料の上市までの期間が、欧米と比べ長いこと等(デバイス・
ラグやデバイス・ギャップ)の課題が指摘されていることを踏まえ、この改善を推進
する観点から、加算要件を満たす有用性が高い新規医療材料について、我が国と同等
の審査体制のあるアメリカ合衆国との比較において承認時期の差が一定期間内また
は我が国での承認が早期である場合で、二年間、新規機能区分に追加してその有用性
を評価するような枠組みを設けることとする。なお、この評価方法は暫定的・試行的
な導入とし、その実績等を踏まえながら、今後の継続や在り方について引き続き検討
するものとする。
2 既存の機能区分に係る事項
⑴ 再算定について
既存の特定保険医療材料価格の改定は、基本的に市場実勢価格加重平均値一定幅方式
に基づき実施しているが、外国平均価格との比較による一定の乖離が認められる区分に
ついては、再算定を行っている。
ア 対象区分について
今回改定においても、前回改定時と同様、市場規模等を考慮した効率的な対象区分
の選定を実施する。
イ 対象国について
現在、再算定における外国価格参照制度の対象国は、アメリカ合衆国、連合王国、
ドイツ及びフランスの 4 カ国となっている。再算定では、外国価格との乖離を経済的
に評価する必要があることから、オーストラリアの追加に伴う今後の対象国の取り扱
いについては、再算定を行う機能区分が導入された時点で比較した対象国の相加平均
により実施することとする。具体的には、平成 24 年 4 月以降に新規医療材料として
材料価格の設定を行った機能区分については、オーストラリアを加えた 5 カ国の相加
平均を用い、平成 24 年度 4 月より前の機能区分についてはこれまで通り 4 カ国の相
加平均を用いることとする。
ウ 急激な為替変動への配慮について
再算定における為替レートの平均値の対象期間については、前回改定同様、直近 2
年間の平均値を用いることとする。一方で、昨今の急激な為替変動(考え方は後述)に
配慮し、今回改定では、為替の影響が大きいと考えられる区分に対して一定の配慮を
行うこととする。
具体的には、①外貨ベースでの価格が下落していないか、かつ、②前回の平成 22
年度改定のレートでは 1.5 倍を越えない区分で、引き下げ幅が 20%未満の場合に、本
来の引き下げ幅の 80 / 100 に緩和するとともに、段階的な引き下げを実施する。
なお、為替には一定の変動が常在し、様々な産業分野や経済活動に常態として影響
しており、さらに、前回改定において参照価格を算出する為替の取扱いについて 2 年
間平均値と整理してきたことから、この外国価格参照制度として個別の為替変動の局
4
医器工ニュース・平成 24 年度 特定保険医療材料の制度改定について
面については対応しない、という基本方針は堅持するものである。その上で、今回の
配慮については、前回改定の為替レートとの比較で各外貨が全て 10%以上の円高、さ
らに対象国のレート相加平均で 20%以上の円高という状況を踏まえた対応であり、基
本的には今回限りの措置とする。
エ 比較水準について
⑵ 機能区分の見直しについて
臨床上の効能及び効果、使用目的とともに市場規模等にも配慮しつつ、機能区分につ
いては、細分化や合理化を行う。
⑶ 市販後の再評価について
新規医療材料については、市販後に臨床的な有用性が明らかになることなども想定さ
れることから、一定期間経過した後の使用や販売の実態を踏まえた再評価を行うことに
ついて、想定される新規医療材料の特徴などを踏まえ、機能区分による評価を前提とし
た具体的な制度について、原価計算方式の精緻化と併せて引き続き検討する。
3 その他
⑴ 在宅で用いる医療機器については、医療上の必要性を踏まえ、適切な保守点検等が行わ
れた上で治療に用いられるよう診療報酬上の評価を行うこととする。
⑵ 保険償還価格は有効数字3桁の評価であることを踏まえ、四捨五入の取り扱いなど保険
適用希望所の算定希望内容の記載に関する事務手続きを明確化する。
⑶ 外国価格参照制度で参照する価格は現在、リストプライス(業者希望価格)であり、実
行的な価格となっていないとの指摘がある。この指摘を踏まえ、対象国等におけるリス
トプライスと市場実勢価格や保険償還価格との乖離を把握するデータベースの存在や
活用の可能性について、今後、調査結果に基づき検討を行う。
⑷ 新規医療材料の迅速な保険収載についてはこれまでも対応を行ってきたが、新規医療材
料の審議に要する時間や手続きの現状を踏まえ、今後の新規医療材料の増加に対応する
ため、保険医療材料専門組織における効率的な審査手法の導入も含めた組織運営等につ
いて、引き続き検討を行うこととする。
⑸ 革新的な新規医療材料やその材料を用いる新規技術の保険適用の評価に際し、イノベー
ションの評価とともに費用対効果の観点を導入することや、導入する場合の考え方につ
いて、今回の制度改革以降、具体的な評価の方法等について検討を進めることとする。
医器工ニュース・平成 24 年度 特定保険医療材料の制度改定について
5
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クラスⅡ品目の完全認証移行について
基準委員会 委員長 浦冨 恵輔(㈱ジェイ・エム・エス)
平成 20 年 12 月通知の「審査の迅速化アクションプログラム」に基づくクラスⅡ品目の認証制度へ
の完全移行の活動(平成 24 年 3 月終了)に関して、医器工でのこれまでの活動状況及び策定基準数な
どについて報告します。
※アクションプログラムにおける認証移行の方向性の概要
平成 23 年度末(H24. 3)までの完全認証移行の活動は次のとおり。
①クラスⅡ品目全てに認証基準を作成する。
②既存基準に不適合となるケースについて認証範囲とする施策を検討する。
1 完全認証移行の基準の作成方式
認証基準は、薬事法第 23 条の 2 において厚生労働大臣が基準を定める旨の規定となっており、従
来方式としては個別の医療機器ごとに日本工業規格(JIS)を制定し、これを引用している。しかしな
がら、個別の JIS が作成困難な品目や JIS 作成には労力と時間を要することから、完全認証移行にお
いては共通的な JIS を引用することとした(表 1)。
表1
認証基準作成方式の対比
方 式
認証基準の使用目的の記述
引用 JIS
従来方式
具体的な適用範囲などを記述
個別 JIS(例えば T3209・注射針)を
引用
完全認証移行方式
使用領域を網羅的に記述
単 回 使 用:T0993-1、 電 気 使 用:
T0601-1 を引用
T0993-1:生物学的安全性試験に関する JIS、T0601-1:医用電子機器に関する JIS
完全認証移行においては、基本要件適合性チェックリストの性能要件(第 6 条/有効性)について、
「既存品との同等性評価を行う」こととした。なお、第 6 条に規定した項目は、その品目の共通する基本
性能及び共通しない重要な性能について規定している。また、規定項目以外の性能がある場合も基本的
には認証可能範囲としている。ただし、新規性の高い品目の場合は、従来同様に承認範囲としているの
で、適合性が不明の場合は、事前に厚生労働省への相談又は登録認証機関への確認が必要としている。
2 完全認証移行の作成基準数及び品目(JMDN)数
クラスⅡ品目は医療機器全体で約 1800 品目、医器工で約 600 品目があり、その中で従来の個別方
式では約 800 品目の認証基準が作成されている。今回の完全認証移行では、旧法クラスⅠから新法ク
ラスⅡとなった品目など全体で 488 品目、医器工で 204 品目が指定管理医療機器となった。
6
医器工ニュース・クラスⅡ品目の完全認証移行について
表2
完全認証移行による認証基準及び指定管理医療機器の品目数
区 分
告示年月日
第0弾
H22. 1. 28
第1弾
全 体
医器工
JMDN 数
基準数
68
68
42
42
H22. 9. 27
81
120
14
28
第2弾
H23. 3. 31
187
237
89
107
第3弾
H23. 9. 30
12
第4弾
H24. 3. E
42
合 計
基準数
17
46
※
348 ※
JMDN 数
11
9
※
488 ※
14
※
13 ※
168 ※
204 ※
※平成 24 年 3 月末予定
表3
医器工関係の認証基準及び指定管理医療機器の品目数
作成方式
基準数
従来方式
56
完全認証移行方式
合 計
JMDN 数
※
184 ※
168 ※
204 ※
224 ※
388 ※
※平成 24 年 3 月末予定
3 会員への周知説明会
基準委員会では、平成 22 年及び平成 23 年にクラスⅡ品目を扱う会員企業を対象に次の説明会を実
施した。
◦平成 22 年 6 月 17 日 東京・全国都市会館(約 160 人参加):完全認証移行スキーム概要説明
◦平成 23 年 5 月 27 日 東京・JA 共済ビル(約 160 人参加):認証基準の概要及び申請書記述留意点な
どの説明
4 今後の対応及び課題
⑴ 今後の基準作成活動
完全認証移行方式においても次のような理由で基準化困難な品目があるため検討していく。
◦ T0993-1 の引用ができない健常皮膚に接触しない医療機器
◦ T0601-1 の引用ができない動力等に電気を使用しない医療機器
◦現在採用の一般的名称には該当しないと考えられる品目 など
⑵ 完全認証移行方式に対する認証申請時の留意事項等
過去の認証関係の調査では、QMS 適合性調査費用(都道府県に比べ高額)及び海外製品の JIS
への適合性確認作業などの側面から承認として維持することの有効性を主張する意見も少なくは
ない。一方、
「既存品との同等性」を評価することに関し、申請者は審査者(登録認証機関)への説
明が従来方式の認証基準以上に必要となってくる場合もあると考えているが、会員企業には認証
移行へのご理解とご対応を是非お願いしたい。
最後に、基準作成にご協力いただきました会員企業の皆様には深く感謝の辞を申し上げます。
なお、基準委員会は平成 23 年度を以って活動を終了し、承認及び認証基準の活動を薬事法制委員
会へ、JIS の活動を国際規格委員会へ移行することとなりました。これまでの基準委員会の活動にご
支援いただきました会員各位には引き続き両委員会へのご協力及びご支援をお願いいたします。
医器工ニュース・クラスⅡ品目の完全認証移行について
7
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生物学的安全性評価に関する説明会の
開催報告
薬事法制委員会
委員長 北原 滋久(帝人ファーマ㈱)
医器工主催の『生物学的安全性評価に関する説明会』を 3 月 9 日(金)にニッショーホール(東京)で
開催しました。
医療機器の生物学的安全性評価は、ISO/TC194(生物学的安全性の規格である ISO 10993 シリー
ズについて検討している技術委員会)の活動により、日欧米を始めグローバルに展開され、我が国で
も、1990 年代に入り、ISO 10993 シリーズをベースにした試験方法や評価の考え方が定められ、国内
の承認申請に使用されています。
今回の説明会は、ISO 10993-1:2009 に対応するための JIS 改正がなされ、また製造販売承認申請
に必要な生物学的安全性評価の基本的考え方も 9 年ぶりに改正され、3 月 1 日に通知が発出されたこ
とを受け、改正内容の周知と改正点の理解を深めていただく目的で、薬事法制委員会と ISO/TC194
国内委員会で共催しました。ISO 10993 の改正は医療機器の安全性確保に大きな影響を及ぼすことか
ら、医療材料を扱っている当工業会の会員会社にとっては特に関心が高く、他の工業会、行政も含め
て、約 500 名の参加をいただきました。
プログラム・講演内容
JIS T 0993-1: 2012 版の概要、旧規格からの改正点、新規格への対応
坂口 圭介(ISO/TC194 国内対策委員会 WG1 主査(テルモ㈱))
JIS T 0993-1:2012 は医療機器の生物学的安全性評価のための規格として、ISO 10993-1 第 4 版
(2009 年)の内容をほとんど技術的に変更することなく翻訳して発行されました。医療機器認証基準
の告示 JIS として引用頻度が高く、会員企業への影響が大きいことから、理解を深めていただくため
に、改正前後の内容比較及び具体的な評価の進め方を中心に解説されました。規格の主要改正ポイン
トである「リスクマネジメントプロセスの観点から評価の実施」及び「評価内容の文書化」が今後ます
ます重要性を増すものと思われます。
承認等申請に必要な生物学的安全性評価の考え方の解説(事務連絡 No 36 からの改正点など)
松岡 厚子(ISO/TC194 国内対策委員会委員長(国立医薬品食品衛生研究所 医療機器部))
3 月 1 日付で、医薬審発第 0213001 号通知、及び事務連絡 医療機器審査 No.36(共に 2003 年発出)
が廃止され、薬食機発 0301 第 20 号通知が発出されました。この通知は「生物学的安全性評価の基本
的考え方」及び「試験法ガイダンス」から成っており、それぞれの要点を解説いただきました。また移
行措置の考え方を提示いただきました。この通知は全体として、国際規格(ISO 10993 シリーズ)と
の調和と前試験法ガイダンスの課題を考慮した改正が行われており、工業会にとっても評価の柔軟性
が増し、歓迎できる内容と思われました。
8
医器工ニュース・生物学的安全性評価に関する説明会の開催報告
JIS T 0993-7(エチレンオキサイド滅菌残留物)の解説
中橋 敬輔(ISO/TC194 国内対策委員会 WG11 主査(テルモ㈱))
JIS T 0993-7:2012(エチレンオキサイド滅菌残留物)に規定される限度値は、医療機器中の濃度
規定ではなく、医療機器から人体に移行する総量で規定されています。また、埋植医療機器と表面接
触医療機器は接触部分における単位面積あたりの残留物濃度(TCL)を規定することで、刺激性を無
視できるレベルにすることを担保しています。当該 JIS にはキット商品や組み合わせ商品の場合の基
準値の適用方法が記載されています。また、模擬使用抽出と徹底抽出を組み合わせることや、定量値
と単調減少の仮定を組み合わせることで抽出時間を短縮することが可能な場合があります。
規格改正に伴う薬事申請の対応
田中 志穂(薬事法制委員会 委員(日本メドトロニック㈱))
エチレンオキサイド滅菌残留物(JIS T 0993-7)と生物学的安全性評価(JIS T 0993-1)に関する
JIS の発行に関連し、今までに発出されている通知とこれまでの行政との議論の経緯を踏まえ、既存
品目を新規格に移行させるためにどのような作業が必要なのか説明いたしました。滅菌残留物の規制
については変更点も大きく、移行期間は3年ありますが、スムーズな移行ができるよう早めの対応を
お願いいたします。
以上、今回の規制改正の要である「リスクマネジメントプロセスの一環と位置付けた評価の進め方」
につき、タイムリーに情報提供させていただくことができました。本説明会を通じ基本的考え方や個
別事例について深く会得されたことは、今後の開発・申請において的確な安全性評価に繋がるものと
認識しています。
受 付
会 場
講 演
医器工ニュース・生物学的安全性評価に関する説明会の開催報告
9
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第 3 回 ISO 活動報告会
国際規格委員会
委員長 柚場 俊康(川澄化学工業㈱)
2012 年 4 月 4 日、ホテルグランドアーク半蔵門におきまして、広報委員会、ISO 国内委員会(現・
国際規格委員会)共催の『第 3 回 ISO 活動報告会』を開催致しました。本報告会は、医器工が審議団
体を務める ISO TC76、84、150、194 の 4 つの TC(Technical Committee:国際規格を作成する技術
委員会)の国内委員会および、医器工がその活動をサポートする ISO TC198、210 の国内委員会が、
この 1 年間取り組んできた国際規格の作成および改訂に関する最新の情報を医器工会員企業に還元す
るべく、2010 年より毎年開催しております。本年も 100 名近い方々に参加いただき、下記のプログラ
ムにそって ISO の最新の動向を聴講いただきました。
TC
テーマと内容
講 師
開会挨拶(医療機器に関する ISO の概要)
ISO 国内委員会
委員長 柚場 俊康
TC76
◦ WG1 輸液・輸血セット
◦ WG2 プレフィルドシリンジ
◦ WG5 血液バッグ
ISO 国内委員会
TC 76
幹事 高橋 浩
TC84
◦ WG 3 インシュリン注射筒およびペン型インジェクター
◦ WG 9 カテーテル
◦ WG10 針
◦ WG11 注射筒
ISO 国内委員会
TC 84
幹事 奥野 欣伸
TC210
JWG4 の活動(小孔径コネクタ(Small Bore Connector)
)
◦ PG3 栄養
◦ PG6 麻酔
◦ PG7 血管
TC210/JWG4
医器工担当
小林 正彦
TC150
TC150/SC2&SC6 の活動
◦ SC2/WG4 人工心肺
◦ SC2/WG5 人工腎臓等
◦ SC2/WG6 薬剤溶出型ステント等
TC 150 国内委員会
三牧 アルバート
有富 正治
名倉 裕晶
TC194
TC194 の活動
◦ TC194 2011-12 年の全体状況と国内規制・JIS 発行に関して
◦ WG 9 血液適合性試験 ◦ WG11 ISO10993-7:2008 の定期見直し
TC 194 国内委員会
坂口 圭介
畑中 美博
中橋 敬輔
1 TC76
TC76 はこれまで O メンバー(オブザーバーメンバー)であり、国際規格の作成には積極参加してお
りませんでしたが、2011 年度より Pメンバー(積極参加メンバー)として活動を開始し、既に 3 回の
国際会議で日本国の意見を提案しております。
TC74 で検討が進んでいる国際規格は、ISO1135 シリーズ(輸血セット)、ISO8536 シリーズの改訂
(輸液セット)、ISO FDIS 3826 -1(血液採取バック)等の改訂作業です。
改訂案では一部の国内製品が適合しない内容も含まれるため、TC76 国内委員会ではそれらの是正
10
医器工ニュース・第 3 回 ISO 活動報告会
に向けて尽力しております。
なお、これら ISO は JIS T 3211(滅菌済み輸液セット)、JIS T 3212(滅菌済み輸血セット)、JIS
T 3217(血液成分分離バッグ)、JIS T 3219(滅菌済み輸液フィルタ)、JIS T 3225(滅菌済み輸血フィ
ルタセット)
、JIS T 3265(滅菌済み延長チューブ)などにも引用されております。よって、上記 ISO
の改訂は JIS の改訂時に継承され、国内の規制にも反映される可能性が高いと考えられます。
2 TC84
ISO11608 シリーズ(インシュリン注射筒およびペン型インジェクター)の改訂が最終段階にあり、
ISO11608-1,-2,-3,-5 は 2011 年度に FDIS 化されました。また、ISO11608-1、ISO11608-2 は 2012
年に国際規格(IS)として成立しました。
次に、カテーテル関連製品の基本規格となる ISO10555 シリーズの改訂が佳境を迎えており、
ISO10555-1,-3,-4,-5 が DIS のステージ、ISO10555-2 が CD のステージにあります。
その他、機械的動的カテーテル、注射針、シリンジ、埋込型ポート等の改訂作業が開始され、目が
離せない状況です。
3 TC210
TC210 JWG4 からは、ルアーコネクターの誤接続防止を目的とした、ISO80369 シリーズの作成状
況についてご報告いただきました。ISO80369 シリーズの構成は下記の通りです。
◦ ISO80369-1 一般的要求事項
◦ ISO80369-5 四肢のカフ拡張
◦ ISO80369-2 呼吸システム及び駆動ガス
◦ ISO80369-6 神経麻酔
◦ ISO80369-3 栄養
◦ ISO80369-7 血管または皮下
◦ ISO80369-4 尿道及び泌尿器
小口径ルアーコネクターを 6 種類のカテゴリーに分け、異なるカテゴリー同士のルアーコネクター
は接続できない規格にするという内容です。ISO80369-3 以外のカテゴリーは CD のステージにあり、
規格の骨子が固まりつつあります。本シリーズが IS として成立し、各国の規制に取り組まれた際に
は、世界中の多くの医療機器メーカーが小口径ルアーコネクターのデザインを変更しなければならな
くなると考えられます。
4 TC150
フロリアノポリス(ブラジル)で開催された国際会議の結果をご報告いただきました。
人工肺関連の ISO では、ISO7199(人工肺)の投票が完了し、ISO として近日公表予定にあります。
また、ISO11568(コーティング)が FDIS に進む段階です。
人工腎臓関連の ISO では、コーティングデバイスの新規提案 、透析液関連の 5 つの ISO(ISO13958
(透析液原液)
、ISO13959(透析用水)、ISO26722(水処理装置)、ISO11663(透析液)、ISO23500(透
析液施設基準)の整合性を図る検討、IEC との共同作業である「安全操作ガイドライン」の作成等につ
いて報告いただきました。また、ISO8637(2010 年 ) の Dポート図に誤りがあり、至急修正版の作業に
取り組んでおります。
薬剤溶出型ステント等に関する ISO では、ISO/TS12417:2011 (Cardiovascular implants and
extracorporeal systems-Vascular device-drug combination products) の成立が報告されました。また、
新たに吸収性血管内インプラントに関する検討も開始されました。
5 TC194
生物学的安全性試験および治験に関する国際規格を作成する TC194 からは、トピックスとして JIS
医器工ニュース・第 3 回 ISO 活動報告会
11
T 0993-1:2012「医療機器の生物学的評価-第 1 部:リスクマネジメントプロセスにおける評価及び試
験」
(ISO10993-1:2009(第 4 版)の翻訳 JIS)、JIS T 0993-7:2012「医療機器の生物学的評価-第 7
部:エチレンオキサイド滅菌残留物 」
(ISO 10993-7:2008(第 2 版)の翻訳 JIS)の発行が報告されまし
た。また、厚生労働省生物学的安全性試験のガイドラインが『薬食機発 0301 第 20 号(平成 24 年 3 月 1 日
発出)
「医療機器の製造販売承認申請等に必要な生物学的安全性 評価の基本的考え方について」』に改訂さ
れました。その内容は ISO 10993 シリーズ準拠の原則であり、複数の試験法を有する項目については推奨
試験法(条件)も提示されるという、大変使用しやすく、国際整合化も図られたものとなっております。
また、ISO10993-4(血液適合性試験)の改訂として、血栓形成、血液凝固、血小板、血液学的項目(溶
血を含む)
、補体系の 5 つの項目の試験方法を具体的に定め、製品ごとに要求される試験項目を提示すると
いう方向性が報告されました。ダイアライザーに代表されるとおり、本試験規格は多くの国内製品に影響
を与えますので、TC194 国内委員会としても規格の改訂作業に尽力しております。
その他、TTC(Threshold of Toxicological Concern:毒性学的懸念の閾値)の概念の医療機器への適用
が報告されました。
これは、
「人体への健康影響が無視できるような、化学物質の曝露レベルを設定する」という考え方で、
このレベル未満であれば毒性試験を不要とする閾値です。
製造事業者のリソースをより明確なリスクに向けさせると共に、動物実験削減の観点から、動物福祉に
も繋がります。
また、ISO10993-7:2008 の定期見直しについても報告されました。
6 最後に
本報告会では医器工会員企業に関連する ISO の最新の状況を、実際に ISO の作成に取り組まれている
専門委員より報告いただきました。
TC74、TC210 の項でも少し述べましたが、ISO の成立は各社の製品設計を大きく左右します。国によっ
て時間差はありますが、多くの国においてビジネスを継続するためには、製品を ISO に適合する設計に変
更せざるを得ません。しかしながら、多くの企業では成立した規制に従うことのみを注視し、規制の上流
にある規格をコントロールすることにはリソースを注ごうとしていないのが現状です。
今後、個別製品に関わる ISO の作成、改訂業務がより一層活発になると予想されます。
医器工会員企業におかれましては、自社の損益に関わる危機管理の一貫として、是非とも ISO の作成・
改訂業務に積極的にご参加いただけます様、よろしくお願い申し上げます。
参考 国際規格開発プロセス
NP(New Work Item Proposal:新作業項目)→ WD(Working Draft:作業草案)→ CD(Committee
Draft: 委 員 会 草 案 ) → DIS(Draft International Standard: 国 際 規 格 案 ) → FDIS(Final Draft
International Standard:最終国際規格案)→ IS(International standard:国際規格)
12
医器工ニュース・第 3 回 ISO 活動報告会
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トピックス
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Topics
医療機器のコード化に関する説明会及び
Q&A相談会開催報告
流通委員会
委員長 前田 修志(旭化成クラレメディカル㈱)
さる 2 月 22 日に主婦会館プラザエフにおきまして「医療機器のコード化に関する説明会及びQ&A
相談会」を開催いたしました。
当日は当初の予想を超える 62 社 93 名の方々に参加していただき、無事終了しました。医療情報シ
ステム開発センター(MEDIS -DC)からも講演していただき、説明の後に活発な質疑応答や相談があ
り、参加者の多くの皆様に理解を深めていただけたのではないかと思います。
平成 20 年 3 月に発出された厚生労働省医政局経済課長通知「医療機器等のバーコード表示の実施に
ついて」で、バーコード表示の実施時期については、医療機器等の種類に応じて 3 ヵ年で実施し、平
成 23 年 3 月以降からは製造販売業者および製造業者から出荷されるものについてはすべて表示する
こととなっています。
また、平成 23 年 7 月 19 日には、厚生労働省医政局経済課から「医療機器の流通改善に関する懇談会」
の了解事項として事務連絡「医療機器のコード化に関する取りまとめについて」が発出され、製造販売
業者から医療機関までの流通の各段階のそれぞれが何を為すべきかが明確にされたところです。
これら業界の動向を受けて、今回流通委員会の主催で標記説明会及び相談会を企画したところ、医
器工の関係者の皆様の関心の高さに非常に驚いた次第です。
流通委員会としてはこれからも引き続き医器工関係者の皆様へ、コード標準化のご理解を賜るべく
活動していく予定です。ご支援よろしくお願いします。
開催日
会 場
平成 24 年 2 月 22 日(水) 14:00 〜 16:00
四ツ谷駅前 主婦会館プラザエフ
プログラム ① 医療機器のコード化について 流通委員からの説明
② MEDIS -DC 医療機器データベースの運用状況について
(一財)医療情報システム開発センター
標準化推進室 二村 桂二 様、池田 香代子 様
③ Q&A 相談会 流通委員による回答
医器工ニュース・医療機器のコード化に関する説明会及びQ&A相談会開催報告
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メディカルクリエーションふくしま 2011
ブース出展報告
産業戦略委員会
委員長 三澤 裕(テルモ㈱)
2 月 21 日、 22 日の 2 日間、福島県郡山市の日大工学部にて開催された「メディカルクリエーション
ふくしま 2011」に、産業戦略委員会の主導のもと、異分野産業からの医療機器産業への参入促進と交
流を図るため、医器工紹介のブース展示を行いました。出展者は医療機器メーカー、大学研究機関、
官公庁をはじめ、電子部品、計測器、ソフトウエア、部品加工、素材メーカーなど多岐にわたり医療
機器産業への関心の高さがうかがえました。当工業会会員企業も複数社出展して、異分野企業との交
流を図っていました。また、韓国・江原道原州市の医療機器テクノパークが大きなブースを設けてお
り、日本企業の誘致や技術交流を活発に行っていました。
医器工ブースでは、医器工ガイドや医器工の団体保険である医療機器海外進出支援サービス制度(海
外 PL 保険)の紹介や医療機器の部材供給に関するガイドブックの紹介とともに、異分野企業との「医
療機器技術マッチングサイト」をホームページに設けることを紹介し、このサイトへの企業登録とと
もに医器工への加盟を促しました。
(このサイトは 3 月に医器工ホームページに開設しました。)主催者
発表によると 2 日間で 2500 名を超える参加者があり、医器工活動も幅広い分野の方々に紹介するこ
とができました。
医器工展示ブース
会 場
会 場
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医器工ニュース・メディカルクリエーションふくしま 2011 ブース出展報告
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「平成 24 年度診療報酬改定における
留意事項等に係る説明会」開催報告
医療保険委員会
副委員長 水谷 利栄(エドワーズライフサイエンス㈱)
3 月 21 日(水)弘済会館(四ツ谷)において、医療保険委員会主催の「平成 24 年度診療報酬改定に
おける留意事項等に係る説明会」を開催いたしました。医器工各部会長及び各特定保険医療材料委員
長を中心に約 170 名(108 社)の方々が参加されました。
国際医療福祉大学大学院和田勝教授より「社会保障と税の一体改革―医療・介護分野の政策動向」と
題して、財政面からみた平成 24 年度改定の講演をしていただきました。平成 24 年度改定は、
「社会保
障と税一体改革成案」で示された 2025 年度改定に向けた第一歩として位置づけられています。財政面
から本年度の改定を見ることにより、今後の方向が見えてきたと思います。
厚生労働省医政局経済課医療機器政策室高山研室長補佐には「平成 24 年度診療報酬改定を振り
返っての留意事項等について」と題して、特定保険医療材料に関する平成 24 年度改定を総括していた
だきました。概要は以下のとおりです。
改定概要
◦材料価格は、全体で約 500 億円の引き下げ
◦再算定は、35 区分が対象となり、近年の急激な為
替の変動に対する激変緩和処置を 14 区分で実施
◦機能区分の見直しは、14 区分で細分化、5 区分を
合理化、2 区分を新設
◦安定供給のための償還価格の見直しが、今回初め
て 3 区分で実施
◦改良加算に関する加算対象の明確化・見直しを実施
◦デバイスラグの解消に向けた「迅速な保険導入に
対する評価」の試行的導入
◦外国価格調査にオーストラリアを追加
他に注意事項として「保険適用希望書の不備が目
立つので改善の必要がある」とのご指摘もあり、委
員会としましても、今後改善に向けた方策を考えた
いと思います。
和田 勝 教授
最後に経済課からのメッセージとして、以下の 3
点が示されました。
■既存品・後発品の中長期にわたる価格維持は望め
ない(希少疾病用を除く)
■新医療機器の重要性は増してくる
■医療現場にインパクトのある有用な新医療機器を
早期に導入するほど評価が高くなる
会員各社におきましては、新医療機器の開発・導入
にぜひ挑戦をお願いいたします。
医療保険委員会では、平成 26 年度改定に向けて
活動を開始いたしました。今後ともご協力・ご支援
よろしくお願い申し上げます。
高山 研 室長補佐
医器工ニュース・「平成 24 年度診療報酬改定における留意事項等に係る説明会」開催報告
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「安全管理に係る説明会」開催報告
安全性情報委員会
委員長 加納 章(㈱トップ)
「安全管理に係る説明会」を 3 月 16 日(金)に全国都市会館(平河町)で開催しました。当日は、雨
の降る寒い日でしたが、192 名のご参加をいただくことができました。ありがとうございました。
今回の説明会は、以下の開催趣旨で企画しました。
安全管理は製造販売業者としての重要な役割となっております。しかしながら、医療現場にお
いては同一品目における添付文書記述の相違点なども指摘されております。
これまで、安全性情報委員会は部会及び関係会員との協力により不具合等への対応及び添付文
書記載の統一などを実施してきました。一方、薬害肝炎による提言を受け、現在、薬事法等の制
度改正検討が厚生労働省にて実施されており、その中では添付文書を中心とする市販後安全に関
する議論があります。
また、厚生労働科学研究においては、不具合用語の統一を 4 年前から継続して検討しているな
ど、今まで以上に医器工内及び会員間の連携強化が必要となってくると考えられます。
当委員会では、今回の説明会で、最近の動向及び委員会の活動状況等についての報告及び意見
交換を行いたいと考えております。
この開催趣旨に則り、
「安全性情報委員会の活動について」触れた後、
「情報提供のあり方」、
「薬事法
改正に係る検討」及び「不具合用語の標準化・コード化に関する活動」について、最近の通知や行政の
動き等を織り交ぜながら説明をさせていただきました。最後に、事前の質問に対して、当委員会委員
の検討結果による見解・解説をさせていただきました。
説明会終了後、参加者の中からは、
「当委員会の活動が理解できた」、
「結構、広範囲に活動をしてい
るね」などの声を聞くことができ、当委員会の活動内容を伝えるというもう一つの目的を果たすこと
ができたのではないかと思っています。
今回の説明会が、参加いただいた会員の方々のブラッシュアップにつながれば幸甚に思います。
「継
続は力なり」と申します。今後とも医器工会員の方々の声に耳を傾けながら、この説明会を充実した
内容にして行きたいと考えておりますので、当委員会の活動により一層のご協力をいただきますよう
よろしくお願いします。
委員長挨拶
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医器工ニュース・
「安全管理に係る説明会」開催報告
会 場
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コラム
希 望 を 歌 い 続 け る と い う こ と
~ホセ・カレーラスの美声に酔う~
20 世紀最高のプリマドンナ、マリア・カラスが亡くなったという訃報が全世界を駆け巡った日、
私の歌の先生が悔しそうに「あぁ、死んでしまうのなら彼女の声を私がもらいたかったわ!」と
言い放ったことを今でも鮮明に覚えている。
今年 2 月、圧倒的な歌唱を誇った米国の歌姫ホイットニー・ヒューストンの突然の悲報に、同
じ思いを抱いた人がおそらくいたのではないか?
「声」という人間の肉体によって成り立つ楽器は、当然その人自身の肉体や精神と共に成長し、
成熟し、そして衰えていく宿命にある。
「声」はまさにその人そのもの。その人の生き方全てが反
なりわい
映されてしまう。だからこそ、歌を生業とする者はアーティストである以前に「善き人」であら
ねばならないと思う。
や ゆ
カラスは「芸術と結婚した」と揶揄されるほどのレッスン魔だったそうで、完璧なテクニック
ひょうい
たた
と役柄に憑依する演技力は伝説となったが、過酷な発声法とダイエットが祟ってか、その活動期
つまず
間は意外と短く晩年はスキャンダルの方で有名だった。ホイットニーも私生活で躓き、ドラック
でその美声をすっかり台無しにしてしまった。まるで別人と化した声を聞いてファンは落胆した
が、一番辛かったは当の本人に違いない。
栄光を掴んだスター歌手が、その輝きを保ちながら生きていくことがいかに難しいか、彼女た
ちの人生が教えてくれる。
それとは対照的に初来日から 40 年が経とうとしている現在でもスターの輝きを放ち続ける歌
手がいる。3 大テノールで有名なホセ・カレーラスだ。私は数年前にオペラ『ラ・ボエーム』の
DVD で偶然ホセの歌を聞き、あまりの素晴らしさに衝撃を受けた。
ホセ・カレーラスは 1946 年バルセロナ生まれ。幼少の頃から天才的な能力を発揮し、28 歳ま
でに世界の 5 大オペラハウスでのデビューを果たすという快挙を成し遂げた。
若くして世界的な大スターになったホセだが、キャリアの絶頂にあった 40 歳の時、白血病で
生存率 10%と診断される。しかし骨髄移植と 10 ヶ月にも及ぶ闘病生活を強い精神力で乗り切り、
奇跡の復活を遂げたという波乱の人生経験も持つ。
「ホセの歌声を一度はナマで聞いておきたい」ただその一心で昨年の晩秋、ホセのリサイタルに
足を運んだ。65 歳のホセの歌声は勿論絶頂期の頃とは違うのだろう。しかし、はじめてナマでホ
セの歌を聞いて、驚いたことに期待を裏切られることは一切無かった。ホセ・カレーラスはもう
声そのものが美しいのだ。彼は過去の遺産ではなく、まだ現役の歌手として充分舞台に立てる人
なのだということを目の当たりにして感動した。
この違いはいったい何だろう? 多分それは「自分を見失わないこと」と「希望を持ち続けら
れるか」にあると思う。ホセは「自分にとって何が一番大事か」を分かっていて、歌中心の生活
を自分に課している。また、自ら白血病財団を設立し「患者やその家族を支援し、最終的には白
血病を撲滅する」という大きな目標に向かって活動している。
カラスは晩年のインタビューで「若い人に教えたいのに誰も私を必要としてくれない。私は生
きた屍同然ね」と寂しく語っていた。キルケゴールの言葉にあるように「絶望は死に至る病」で
あり、希望こそが人生という航海に必要な命の原動力になり得るのではないか?「希望を持って
生きてる?」ホセの歌声はいつもそう語りかけてくるようだ。
リサイタルはアンコールが 6 曲にも及び、観客は惜しみなく拍手を送り何度も何度もホセを呼
び出した。すると突然、
満員のサントリーホールの 2 階席から誰かが叫んだ。
“Please sing for us
forever ! " ホセは客席を見上げ、噛み締めるように小さく頷いた。それは私たちに歌を捧げてくれ
たホセに、私たちの敬意が伝わった美しい瞬間だった。
日本医療器材工業会 麹町いき子
医器工ニュース・コラム
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医療機器今昔物語
人工心肺部会の巻
人工心肺部会 部会長 佐藤弘人
はじめに
心臓疾患における開心術は生涯において経験しない方が多いです。一生に一回経験するかどうかの手
術は生命に直接関わるものであり、患者さんにとっては精神的にも負担が伴います。人工心肺部会で取
り扱っている製品の中で人工心肺装置、人工肺、人工弁について過去と現在を振り返ってみたいと思い
ます。
人工心肺の歴史
人工心肺装置
体外循環を行って外科的手術が行えるように
日本での人工心肺装置の誕生は 1953 年(昭
なったのは約半世紀前になります。1953 年(昭
和 28 年)で、木製架台の 3 ローラーポンプが
和 28 年)、米国の Gibbon 先生が自ら考案した
最初に誕生しました(現在の装置はもちろん金
人工心肺装置により、初めて体外循環を利用し
属です)
。開発当時はポンプの回転数は遅いもの
た心臓手術(心房中隔欠損症)に成功しました。
であり、ポンプヘッドは 150φ ではなく 180φ
日本における人工心肺(気泡型人工肺)を使
でした。当時の回路チューブはディスポではな
用した開心術の最初の成功は、Gibbon 先生に
く、リユース品でした。
よる世界初の開心術の成功からわずか 3 年後の
1956 年(昭和 31 年)頃にはポンプヘッドが
ことでした。1956 年(昭和 31 年)4 月 18 日
フィンガー式の人工心肺装置が国内開発されま
に大阪大学・曲直部寿夫先生らによってファロー
したが、オクルージョン調整が不要なメリット
四徴症で達成され、それに続いて同年 4 月 24 日、
がある反面、流量調整が難しいデメリットの方
東京女子医科大学・榊原仟先生らが僧帽弁膜症、
が大きく、
1968 年(昭和 43 年)頃に 2 ローラー
次に同年 6 月 11 日に慶應義塾大学・井上雄先
式になりました。その頃にはタイゴンチューブ
生らが心房中隔欠損症で、そして同年 9 月 15
が輸入され弾性も良くなり、また、ポンプの高
日には東京大学・木本誠二先生らがファロー四
トルク化と高回転化の技術が向上したため、ポ
徴症でそれぞれ開心術に成功しました。
ンプヘッドは 150φ まで小さくすることができ
ました。現在ある人工心肺装置は 1968 年頃の
影響を大きく受けていると言えます。
18
医器工ニュース・医療機器今昔物語
日本初の人工心肺用ポンプ(1953 年頃)
メタルフィンガー式人工心肺用ポンプ(1956 年頃)
人工心肺装置システム(現在)
人工肺
Gibbon 先生が使用した人工肺は、金網の平板
を並列させたスクリーン型(フィルム型)人工
肺と呼ばれるものでした。スクリーン型人工肺
は、静脈血を薄い膜状にして流し、酸素ガスと
接触させてガス交換を行うものです。
国内においても人工心肺装置の開発と同時に
人工肺の開発も進み、1954 年(昭和 29 年)頃
に国産の人工肺が誕生しました。
日本初の人工肺(1954 年(昭和 29 年)頃)
医器工ニュース・医療機器今昔物語
19
1960 年頃の体外循環法の背景としては、プラ
膜 型 人 工 肺 は 1957 年 頃 よ り 開 発 が 始 ま り
イミング量も多く酸素加効率も悪いため、冷却
1972 年には臨床で使用されました。初期の積
できませんでした。従って、選択的脳灌流で頭
層型やコイル型のものにはいろいろ問題が多く、
だけを冷やし、体は常温で行わざるを得なかっ
その使用は限定されていました。しかし東京女
た状況です。
子医科大学の須磨幸蔵先生の指導によって 1982
1970 年頃になると酸素加も良くなり、プライ
年にはホローファイバー式膜型人工肺が実用化
ミング量も削減できるようになったため、冷却し
し、現在ではこの形のものが使用されています。
て長時間の体外循環が可能となって参りました。
ホローファイバー式膜型人工肺を世界で初めて
温度調整ができることは現在では当たり前の
製品化したのは日本であり、諸外国でも応用さ
ことですが、この様な時代背景があってこそ、現
れております。
在は安全な体外循環が可能になっています。
人工肺の変革
1961 年頃 回転円板型人工肺が開発・使用されるようになり、著しい性能の改善がみられました。
しかしこれは大型の装置で、あいかわらず血液充填量が多く、準備にも時間がかかり、
より簡易なものが求められていました。
1966 年頃 日本製のシート式気泡型人工肺も開発され、各施設に急速に普及していきました。
1970 年頃 ディスポーザブルのハードシェル型気泡型人工肺が出現し、熱交換器を内蔵するため、
より簡便なものとなったばかりでなく、消泡能の持続時間も長くなり、長時間の使用に
耐えるようになりました。
1979 年 国産の気泡型人工肺も発売開始されました。
1982 年 中空糸型膜型人工肺が製品化され、現在の主流になっています。
ハードシェル膜型
ハードシェル気泡型
シート式気泡型
回転円板式
リルハイ式気泡型
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医器工ニュース・医療機器今昔物語
人工弁
1965 年には国産人工弁が誕生しましたが現在
基 礎 的 研 究 は 1950 年 前 後 か ら 始 ま り、 製
では国産品はなく、100%海外輸入されており
品として市場に供給されるようになったものは
ます。機械弁と生体弁は患者の状態や年齢など
1961 年 の Starr-Edwards Ball 弁 が 最 初 で す。
により選択されています。耐久性やスムーズな
1952 年に下行大動脈への植え込みが海外で成功
血流構造などの開発により、現在ではより安全
しました。当時は人工心肺装置がまだ開発され
性の高い人工弁が販売されています。
ていなかったため、開心術はできませんでした。
人工弁の変革
1952 年頃世界初の下行大動脈に植え込み臨床成功
1956 年頃
同種大動脈弁の移植(生体弁)
1960 年頃 Harken 先生ら、ケージ付ボール弁による大動脈弁置換
Starr-Edwards ボール弁による僧帽弁置換術
円盤弁の開発(SAM 弁、Kay-Shiley 弁)中心流の得られる円盤弁(Wada-Cutter 弁)
1967 年頃 Ross 先生による生体弁移植(生体弁)
1968 年頃 Carpentier 先生による異種生体弁の開発(生体弁)
1970 年前半頃 傾斜型一葉弁(Bjork-Shiley 弁)
後半頃 傾斜型二葉弁(St.Jude 弁)
1976 年頃 Carpentier- Edwards 弁(ブタ大動脈弁)
1981 年頃 Carpentier- Edwards 弁(ウシ心のう膜弁)
ボール弁
1960 年頃
SAM 弁
1965 年(国産)
傾斜型一葉弁
1969 年
傾斜型二葉弁
(現在)
生体弁
(現在)
おわりに
今回の「今昔物語」作成にあたりまして、ご協力いただきました会社様に感謝申し上げます。ありが
とうございました。
参考資料:
◦財 団法人医科器械資料保存協会(医科器械資料録)
1985 年
◦人工心肺装置の標準的接続方法およびそれに応じた
安全教育等に関するガイドライン 2007 年
◦人工弁
h ttp://www.teikyo-cvs.com/public/seminar_
doc/cvs_seminar05/cvs05_slide.pdf
◦進化する人工弁-異種生体弁 人工臓器 39 巻 1 号
2010 年
協力会社:(50 音順)
エドワーズライフサイエンス株式会社
株式会社ジェイ・エム・エス
ソーリン・グループ株式会社
テルモ株式会社
医器工ニュース・医療機器今昔物語
21
委員会紹介
産業戦略委員会
担当理事 松村 啓史
委員長 三澤 裕
副委員長 城風 淳一
1. 概 要
1 委員会の役割
平成 17 年に設置された委員会で、産業成長に向けた業界意見を行政施策に反映させること
を目的に、
「新成長戦略」、
「革新的医療機器創出のための5ヵ年戦略」、
「新医療機器・医療技術
産業ビジョン」などの施策への提言や進捗フォロー、そして「医療機器産業戦略コンソーシアム
(METIS)」などを通じて産官学と連携した活動をしています。
このたびの医器工組織改編に伴い、委員会名称を「産業戦略委員会」と改めました。
2 委員会組織
12 社 15 名の委員で構成され、6 委員が医機連産業戦略委員会、産業政策会議 NGS WG、技
術委員会知財分科会、そして METIS 戦略会議に医器工代表として参加しています。
担当理事
松村啓史
(テルモ㈱)
委 員 長
三澤 裕
(テルモ㈱)
副委員長
城風淳一
(旭化成クラレメディカル㈱)
委 員
上記他 13 名
平成 24 年 3 月 31 日現在
2. 活動状況
1 平成 23 年度の主な活動成果
①成長に向けた取り組み
◦企業の成長と競争力強化に向け、会
員企業と優れた要素技術を持つ部材
供給メーカとのマッチングを目的と
して、
「医療機器技術マッチングサイ
ト」を医器工ホームページ上に立ち
上げました。
(図 1)
図 1 医療機器技術マッチングサイト概略図
22
医器工ニュース・委員会紹介
◦会員企業の海外展開を支援するために、会員企業向け団体
ご注意事項
保険制度として
「医療機器海外進出支援サービス制度(海外
(海外PL保険についての主な事項です。この詳細や他の保
険商品に関してのご注意事項は、
ご加入手続き時にご説明を
申し上げます。)
◆もし事故が起きたときは
保険事故または保険事故の原因となる偶然な事故が発生し
たときは、遅滞なく、事故発生の日時・場所、被害者の住所・氏
名、事故状況、受けた損害賠償請求の内容その他の必要事
項について、書面で代理店または引受保険会社にご連絡くだ
さい。
ご連絡が遅れた場合には、保険金をお支払いできない場
合がありますのでご注意ください。
保険金請求権については時効
(3年)
がありますのでご注意くだ
さい。
◆ご加入の際のご注意
〈告知事項〉
加入依頼書等に★または☆が付された事項は、
ご契約に関す
る重要な事項
(告知事項)
です。
これらが事実と異なる場合や
これらに事実を記載しない場合は、
ご契約が無効となります。
*引受保険会社の代理店には、告知受領権があります。
〈通知事項〉
ご加入後に加入依頼書等に☆が付された事項
(通知事項)
に
内容の変更が生じた場合は、
すみやかにご契約の代理店また
は引受保険会社にご連絡ください。
ご連絡がない場合は、保
険金をお支払いできないことがあります。
また、変更の内容に
よってご契約を解除することがあります。
〈他の保険契約等がある場合〉
この保険契約と重複する保険契約がある場合については保
険約款の内容によります。
〈責任開始期〉
保険責任は、保険期間
(あるいは中途加入開始日)
の初日の
午前0時から開始します。
PL 保険制度)」を導入しました。
(図 2)
〈加入者証〉
ご加入後、
1か月経過しても加入者証が届かない場合は、
引受
保険会社にお問い合わせください。
〈代理店の業務〉
代理店は、
引受保険会社との委託契約に基づき、
保険契約の
締結、
契約の管理業務等の代理業務を行っております。
したが
いまして、
引受保険会社代理店と有効に成立したご契約は、
引
受保険会社と直接締結されたものとなります。
〈保険会社破綻時の取扱い〉
引受保険会社の経営が破綻した場合等には、保険金、返れ
い金等の支払いが一定期間凍結されたり、金額が削減される
ことがあります。
なお、引受保険会社の経営が破綻し、
ご契約者が個人、
「小
規模法人」
(破綻時に常時使用する従業員等の数が20人以
下の日本法人、外国法人
(*)
)
またはマンション管理組合であ
る場合には、
この保険は
「損害保険契約者保護機構」の補償
対象となり、保険金、返れい金等は原則として80%
(破綻保険
会社の支払停止から3か月間が経過するまでに発生した保険
事故に係る保険金については100%)
まで補償されます。
(※)
ご契約者が個人等以外の者である保険契約であっても、
その被保険者である個人等がその保険料を実質的に負担す
べきこととされているもののうち、
その被保険者に係る部分に
ついては、上記補償の対象となります。
(*)
外国法人については、
日本における営業所等が締結した
契約に限ります。
〈ご加入者と被保険者が異なる場合〉
ご加入者と被保険者が異なる場合は、
このご案内の内容を被
保険者にご説明いただきますようお願い申し上げます。
◦
「アジア医療機器ビジネス・セミナー」への参画など、アジ
アとの連携を推進しました。
2012 年度 新規加入手続きのご案内
日本医療器材工業会
(医器工)会員会社の皆様へ
医器工の
海外進出支援サービス制度
医器工の制度だから充実した補償
海外PL保険 [新・英文生産物賠償責任保険]
外航貨物海上保険
海外旅行保険企業包括契約
臨床研究賠償責任保険(オプション)
政情変化対応保険 [EPI]
海外自然災害対応保険 [EDI]
(*)
海外PL保険、
国内PL保険が団体賠償責任保険契約です。
その他の保険は個別のご契約となります。
保険期間
海 外 P L 保 険:平成24年3月31日午前0時∼平成25年3月31日午後4時
募集期間
平成24年2月1日∼平成24年3月21日
ご加入方法
加入をご検討いただける場合、まずは裏面の取扱代理店へご連絡ください。
各保険の商品内容・お手続き詳細のご説明と、お見積りのご提示をさせていただきます。
ご加入にあたっては
「加入依頼書」
に必要事項をご記入・ご捺印の上、募集代理店にご提出ください。
国 内 P L 保 険:平成24年3月31日午前0時∼平成25年3月31日午後4時
その他の保険商品:個別にご案内を申し上げます。
●海外PL保険・国内PL保険について中途加入は毎月受付中
お申込月の翌月1日の午前0時の補償開始でご加入いただけます。
その他の保険商品につきましても随時ご契約いただけます。ご希望の方は取扱代理店までご連絡ください。
このご案内書や別途お渡しするパンフレットには、
ご契約上の大切なことがらが記載されていますので、
ご一読の上、
保険期間終了
時まで保管してご利用ください。
保険期間中に、
本制度の加入対象者でなくなった場合は、
海外PL保険・国内PL保険においては脱退の手続きをいただく必要があ
りますが、
終期までは補償を継続することが可能なケースがありますので、
詳細は下記記載のお問合せ先までお問い合わせください。
加入内容変更をいただいてから1ケ月以内に保険金請求のご連絡をいただいた場合には、
念のため、
代理店担当者に、
その旨をお
伝えいただきますようお願いいたします。
②材料供給活性化に向けた取り組み
国内PL保険[製造物責任法対応特約付帯生産物賠償責任保険]
輸出取引信用保険
海外展開に伴うリスクに対する団体賠償責任保険制度(*)ご加入のおすすめ
海外PL保険、国内PL保険は、
日本医療器材工業会を保険契約者とし、
その会員会社等を被保険者とする賠償責任保険の団体契
約です。保険証券を請求する権利、保険契約を解約する権利等は保険契約者が有します。
商品の詳細については、各商品パンフレットおよび企画書を必ずご覧ください。
このパンフレットは、海外PL保険、国内PL保険
(PL法対応契約)
、臨床研究賠償責任保険、外航貨物海上保険、輸出取引信用保険、海外旅
行企業包括保険、
政情変化対応保険、
海外自然災害対応保険の概要についてご紹介したものです。
ご加入にあたっては、
必ず
「重要事項説明
書」
をよくお読みください
(個別にご契約いただく商品については保険約款もご覧ください。)
。
また、詳細は普通保険約款、
および特約条項により
ます
(団体契約商品においては、団体契約者にお渡ししています)
が、保険約款等の内容の確認を希望される方は取扱代理店または引受保険
会社までご請求ください。
なお、
ご不明な点等がある場合には、
取扱代理店または引受保険会社までお問い合わせください。
◦
「医療機器の部材供給に関するガイドブック」
(平成 23 年 3
(社)
日本損害保険協会 そんぽADRセンター(指定紛争解決機関)
東京海上日動火災保険
(株)
は、保険業法に基づく金融庁長官の指定を受けた指定紛争解決機関である
(社)
日本損害保険協
会と手続実施基本契約を締結しています。東京海上日動火災保険
(株)
との間で問題を解決できない場合には、
(社)
日本損害
保険協会に解決の申し立てを行うことができます。詳しくは、
(社)
日本損害保険協会のホームページをご覧ください。
月経済産業省)の普及を目指し、セミナーを開催、MEDTEC
受付時間:平日午前9時15分∼午後5時
0570−022808(土・日・祝日はお休みとさせていただきます。)(http://www.sonpo.or.jp/)
JAPAN でも周知活動を実施しました。
お問い合わせ先
〈代理店〉
③医療機器開発環境整備への取り組み
〈引受保険会社〉
東京海上日動火災保険株式会社
日本医療器材工業会
〈担当課〉
広域法人部 法人第一課
JMED
〒102-8014 東京都千代田区三番町6-4
TEL.03-3515-4147
◦平成 24 年度の薬事法改正に向け、薬事法制委員会と連携し
Japan Medical Devices Manufacturers Association
引受保険会社
11-T-09623 平成24年1月作成
東京海上日動火災保険株式会社
Tokio Marine&Nichido Fire Insurance Co.,Ltd
図 2 PL 保険募集案内表紙
て医器工提言をとりまとめ、医機連提言に反映させました。
◦ METIS 戦略会議発行の「未承認医療機器の臨床研究実施の手引き」に医器工意見を反映さ
せました。
◦医療機器レギュラトリーサイエンスの確立と普及への取り組みを行っています。
2 平成 24 年度の主な活動計画
「医器工新ビジョン案の取りまとめ」、
「ポスト5か年戦略策定への取り組み」、
「産業育成の促
進」
、
「国際化の推進」に注力します。計画の概要は下記の通りです。
①医器工新ビジョン案の取りまとめ
◦産業成長に向けた会員企業の要望を把握し、次の 10 年に向けた医器工新ビジョン案の取
りまとめを行います。
②ポスト5か年戦略策定への取り組み
◦各委員会、部会および医機連と連携し、ポスト5か年戦略策定への課題解決に向けた施策
を反映させるよう、行政への提言を取りまとめます。
③産業育成の促進
◦異分野産業とのマッチングを推進します。
◦医療機器海外進出支援サービスの普及・啓発を行います。
◦医療機器の部材供給に関するガイドブックの普及・啓発を行います。
④国際化の推進(国際委員会と連携)
◦「アジア医療圏」構想の推進を行います。
◦アジア新興国との交流推進、企業進出展開の支援を行います。
3. 今後の取り組み
医器工発展に向けた産業戦略を担う委員会として、各委員会・部会と連携して、産業全般の
環境整備に向け、企画立案や行政等への提言、そして推進活動を行っていきます。
併せて、委員会活動を分かりやすく皆様にお伝えしていきたいと考えています。皆様からの
ご意見、ご要望にもお応えして参りますので、今後とも当委員会活動へのご理解とご協力の程、
よろしくお願いいたします。
医器工ニュース・委員会紹介
23
INFORMATION
平成 24 年度 継続的研修開催のご案内
厚生労働省令で定めるところにより、高度管理医療機器等の販売業及び賃貸業の営業所の管理者並びに医
療機器修理業の責任技術者には毎年度、継続的研修の受講が義務付けられています。
日本医療器材工業会は、研修実施機関としての届出を行っており、昨年度に引き続き平成 24 年度の継続的
研修を下記のとおり開催することといたしましたので、ご案内申し上げます。
受講受付は、5月 1 日(火)からです。募集要項は、5月1 日
(火)に医器工ホームページに掲載します。
記
1.受講対象者
医療機器販売業及び賃貸業の営業所の管理者
◦高度管理医療機器、特定保守管理医療機器について都道府県から業許可を取得している営業所の販売
管理者または賃貸管理者〈義務です。
〉
◦特定管理医療機器に関し、都道府県に業の届出をしている営業所の販売管理者または賃貸管理者〈努力
義務です。
〉
医療機器修理業の責任技術者
◦都道府県から業許可を取得している事業所の修理区分別の責任技術者〈義務です。
〉
【参 考】この研修は、薬事法施行規則第 168 条、同 175 条第 2 項、同 194 条に基づく医療機器販売業・賃貸業の営
業所管理者及び医療機器修理業の責任技術者に対して実施されるものです。
【留意事項】この研修は、上記のとおり、業許可を取得しているか又は、業の届出をしている事業所の管理者及び責任技
術者の方を対象として開催するものです。従って、該当者以外の方には受講の義務がありません。また、受
講対象者が一部変更になっておりますので、平成 18 年 6 月 28 日発出の薬食機発第 0628001 号通知をご参
照下さい。
2.開 催 予 定
地区・区分
東京午前
開催日
会 場
募集人数
300
9/ 6(木)
JA 共済ビル カンファランスルーム※
13:30 ~ 15:45
300
名古屋
9/ 7(金)
愛知県産業労働センター小ホール
13:30 ~ 15:45
150
札幌
9/10(月)
ホテルさっぽろ芸文館
13:30 ~ 15:45
160
仙台
9/11(火)
ハーネル仙台 蔵王
13:30 ~ 15:45
180
東京午後
大阪
9/18(火)
新梅田研修センター L ホール
13:30 ~ 15:45
200
福岡
9/19(水)
福岡 SRP センタービル SRP ホール
13:30 ~ 15:45
150
※東京会場は、本年度開催会場が変更になっています。
3.研 修 内 容
①薬事法その他薬事に関する法令
②医療機器の品質管理
③医療機器の不具合報告及び回収報告
④医療機器の情報提供
4.受 講 料:6,000 円
24
研修時間
9 :30 ~ 11:45
医器工ニュース・平成 24 年度 継続的研修開催のご案内
INFORMATION
平成 24 年度 定時総会開催のお知らせ
平成 24 年度定時総会を下記の日時で開催いたします。詳細は追ってご案内いたし
ますが会員の皆様にはご予定のほどよろしくお願いいたします。
記
期 日
平成 24 年 6 月 1 日
(金)
場 所
経団連会館
1 総 会 16:00 〜 17:40
2 懇親会 18:00 〜 19:30
平成 23 年度総会
医器工ニュース・平成 24 年度 定時総会開催のお知らせ
25
INFORMATION
第 3 回企業倫理周知講習会のお知らせ
「医療機器業公正競争規約」(以下、規約)や「医療機器業プロモーションコード」の遵守につい
て、皆様方には繰り返しお願いしているところでありますが、本年も会員企業における規約の遵守お
よび企業倫理について、より一層ご理解を深めていただくことを目的として、下記の通り第 3 回企業
倫理周知講習会を開催することといたしました。
今回のテーマは、医療機器業界全体として早急な取組みが必要な「透明性ガイドライン」と「飲食
等に関するルールの見直し」を中心に計画しております。
是非とも積極的にご参加いただきますよう、ご予定ください。
なお、参加申込み受付については、内容の詳細が確定次第、改めてご案内いたしますので、ご了承
のほど、宜しくお願い申し上げます。
日 時
平成 24 年 7 月 6 日(金)
14:30 ~ 16:30(時間は予定)
会 場
全国都市会館 2F 大ホール
内 容
①医療機器業界における医療機関等との
透明性ガイドライン(予定)
②公正競争規約に係る飲食等に関する
ルールの見直し(予定)
主 催
26
公取協 医器工支部、
医器工 企業倫理委員会による共催
医器工ニュース・第 3 回企業倫理周知講習会のお知らせ
INFORMATION
平成 23 年度 第
5 回理事会 1月11日(水) 於:経団連会館
〈審議事項〉
事業内容:第 18 回第 1 種 ME 技術実力
1.理事の交代について
検定試験および講習会
専務理事より、理事の交代について配付資
名義種類:協賛
料に基づいて説明があり、本理事会で承認
承認前例:有り
された。また、新旧理事の挨拶が行われた。
⑶依頼団体:GEMITS アライアンスパー
[現理事]矢野哲也
[新理事]吉田 誠 帝人ファーマ㈱
在宅医療企画技術部門長
トナーズ
会長 小倉真治
事業内容:市民フォーラム
2.工業会への入退会について
専務理事より、当工業会への入退会につい
名義種類:後援
承認前例:無し
て配付資料に基づいて説明があり、本理事
⑷依頼団体:社団法人日本病院会 会で承認された。
[入 会]
(準会員) 1社
ク インタイルズ・トランスナ
会長 堺 常雄
一般社団法人日本経営協会 ショナル・ジャパン株式会社
会員構成:正会員 240 社
準会員
計
37 社
277 社
3.工業会名義使用許可について
専務理事より、当工業会の名義使用につい
会長 茂木友三郎
事業内容:国際モダンホスピタルショウ
2012
名義種類:協賛
承認前例:有り
4.組織運営のあり方検討会報告〈委員会再編
(案)〉について
て配付資料に基づいて説明があり、本理事
常任委員長より、委員会の見直し(案)に
会で承認された。
ついて、①委員会活動の再評価、②ミッ
⑴依頼団体:社団法人日本臨床工学技士会
ションの再整理、③医機連委員会とのリン
会長 川崎忠行
ケージの強化を柱とし、そのうえで、委員
第 22 回日本臨床工学会 長等連絡会議及び部会長連絡会議に諮って
学会長 高道昭一
委員長・部会長の意見を反映し、さらに必
事業内容:第 22 回日本臨床工学会
要に応じて担当理事の意見を聞いて最終案
名義種類:後援
をとりまとめたものとして配付資料に基づ
承認前例:有り
いて説明があり、本理事会で承認された。
なお、新体制のスタート時期については、
⑵依頼団体:社団法人日本生体医工学会 4月 1 日からとされた。
会長 田村俊世
ME 技術教育委員会 委員長 嶋津秀昭
第 1 種 ME 技術実力検定試験
5.一 般社団法人医療機器・材料業界情報化
協議会(@MD- Net)会長候補の推薦に
ついて
実行委員会
専務理事より、@ MD-Net 会長より次期会
委員長 嶋津秀昭
長の推薦依頼があり、現在同協議会の副会
医器工ニュース・理事会議事録
27
INFORMATION
長を担当している当工業会の松村副会長を
て、医機連が 12 月 14 日に民主党薬事法制
推薦することについて配付資料に基づいて
小委員会のヒアリングを受けたこと、吉田
説明があり、本理事会で承認された。
会長が民主党の川合薬事法制小委員長を訪
〈報告事項〉
1.行政との意見交換等について
問し、薬事法改正に向けた協力要請をした
ことについて併せて報告があった。
⑴医薬品・医療機器産業発展のための政策対
話について専務理事より、我が国における
4.アクションプログラムレビュー部会について
医薬品・医療機器産業の発展のための産業
医機連法制委員会委員より、12 月 7 日に開
界と行政トップによる政策対話が開催され
催された AP レビュー部会で、特に改良
たことについて、配付資料に基づいて報告
(臨床なし)及び後発医療機器の区分にお
があった。
いて AP を実現するための抜本的な対策に
⑵医政局・医薬食品局と医機連との定期意見
向けた合意事項が示されたこと、これを受
交換会について専務理事より、厚生労働省
けて、今後、実務者会議等で検討すべき課
の関係局長と医機連正副会長によるフラン
題等について配付資料に基づいて報告が
クな意見交換の場としての定期意見交換会
あった。
が 11 月 25 日に厚労省側からの提案により
開催されたことについて、配付資料に基づ
5.2011 年度医器工統計資料の発刊について
いて報告があった。なお、行政側の提案と
工業統計資料編集委員長より、配付資料に
して、当会議を半年に 1 回程度開催するこ
基づいて説明があった。
とやポスト 5 か年戦略策定等に向けて、行
政と業界による勉強会を開催することに
6.
「貿易・投資円滑化ビジネス協議会」への入
ついて提案があったことも併せて報告が
会について
あった。
会議時間の関係から、報告については配付
資料をもって代えることとされた。
2.次回診療報酬改定について
医療保険委員会副委員長より、中医協保険
7.
「中国における日本の医療機器企業の集い」
医療材料専門部会等の審議状況について、
の報告について
特に、
「平成 24 年度保険医療材料制度改革
会議時間の関係から、報告については配付
骨子(案)」を中心に配付資料に基づいて報
資料をもって代えることとされた。
告があった。
8.平成 24 年度主要会議日程表(案)について
3.薬事法改正の動向について
薬事法制委員長より、来年の通常国会提出
会議時間の関係から、報告については配付
資料をもって代えることとされた。
に向けた薬事法改正の動きについて、第 9
回及び第 10 回医薬品等制度改正検討部会
において示された「薬事法等制度改正につ
会議時間の関係から、報告については配付
いてのとりまとめ(案)」を中心に審議状況
資料をもって代えることとされた。
の報告があった。また、関連する動きとし
28
9. 平成 24 年度政府予算関連情報について
医器工ニュース・理事会議事録
INFORMATION
平成 23 年度 第
6 回理事会 3月14日(水) 於:医器工 201会議室
〈審議事項〉
⑵常 任 委 員 長 よ り 平 成 24 年 度 事 業 計 画
1.理事の交代について
(案)について配付資料に基づいて説明
専務理事より、理事の交代について配付資
があり、一部文言を修正のうえ本理事会
料に基づいて説明があり、本理事会で承認
で承認された。
された。また、新旧理事の挨拶が行われた。
⑶専 務理事より、平成 24 年度新規予算要
[現理事]山崎一雄
望について配付資料に基づいて説明があ
[新理事]加納 章㈱トップ
り、本理事会で承認された。なお、今後
執行役員渉外担当部長
は全体の予算案についても説明すること
とされた。
2.技術委員会担当理事の指名について
⑷ ISO 国内委員長より、平成 24 年度 ISO
吉田会長より、平成 24 年度に新設される
国際会議活動に係る予算要望について配
技術委員会担当理事に㈱ジェイ・エム・エ
付資料に基づき説明があり、本理事会で
スの泉理事が指名された。指名理由とし
承認された。 て、同社は機器・メンテ部会に加入して技
なお、松村副会長より、JIS 規格を ISO 規
術委員会の知識経験を有していること及び
格に反映することは企業にとって非常に
泉理事が現在担当している基準委員会が統
重要なことであるとの助言をいただいた。
廃合されることにより4月以降無任所とな
ることが上げられた。
⑸専務理事より、医器工が審議団体となっ
ている製品分野全てが P メンバー化に
なったことにより、今後の活動費の増加
3.工業会への入退会について
専務理事より、当工業会への入退会につい
が見込まれることや TC 総会の日本開催
(当面 TC194 総会が 2014 年春に予定)の
て配付資料に基づいて説明があり、
頻度が高まること等から、財政基盤の確
本理事会で承認された。
立と経理の透明性確保の観点から ISO 国
[入 会]
(正会員) 1社
際活動経費を特別会計で運用することに
旭化成株式会社
ついて配付資料に基づいて提案があり、
(準会員) 1社
本理事会で承認された。なお、丸山理事
ノイエス株式会社
より、TC194 総会の日本開催に当たって
[退 会]
(正会員) 2社
は、関係団体と調整して進めることが必
ニプロ医工株式会社
要との助言をいただいた。
日本照射サービス株式会社
会員構成:正会員 239 社
準会員
計
38 社
277 社
5.組織運営のあり方検討会報告(案)について
専務理事より、組織運営のあり方検討会報
告としての情報提供改善(案)について配
付資料に基づいて説明があり、本理事会で
承認された。
4.平成 24 年度定時総会関連について
⑴専務理事より、平成 24 年度第 1 回理事
会・定時総会日程について配付資料に
基づいて説明があり、本理事会で了承
された。
医器工ニュース・理事会議事録
29
INFORMATION
〈報告事項〉
1.平成 24 年度特定保険医療材料制度改革の
概要について
医療保険委員会副委員長より、平成 24 年
度診療報酬改定が告示されたことを受け
ページに開設したことについて配付資料に
基づいて説明があった。
なお、海外の国々からの利用に関して、今
後必要に応じて運用基準を整備することも
検討することとされた。
て、特定保険医療材料制度の改正を中心に
配付資料に基づいて報告があった。
4.飲 食に関する新ルールの設定について
公取協医器工支部運営委員長より、医療機
2.薬事法改正の動向について
器業界における飲食接待に関わる規制の方
薬事法制委員長より、来年の通常国会提出
向性について配付資料に基づいて報告が
に向けた薬事法改正の動きについて、医薬
あった。
品等制度改正検討部会の「薬事法等制度改
正についてのとりまとめ」の概要ととも
5.医機連常任理事会報告について
に、今後の法改正の方向性等について配付
専務理事より、医機連常任理事会報告とし
資料に基づいて報告があった。
て①第 2 回「中国における日本の医療機器
企業の集い」の開催、② TPP への医療機器
3.医器工 HP「医療機器技術マッチングサイ
ト」について
機器市民フォーラム中間報告について配付
医療機器産業戦略委員長より、異分野企業
資料に基づいてそれぞれ説明があった。
と会員企業とのマッチングサイトをホーム
30
業界の見解に係る記者発表、③第 7 回医療
医器工ニュース・理事会議事録
医器工と私
日本医療器材工業会 理事 押川 昌一郎(日本ストライカー㈱)
私が医器工の理事を前任者から引き継いで早いもので 4 年目となりました。担当理事としては、整
形インプラント部会の部会長を務めています。部会運営では、円滑なコミュニケーションによる効果
的・生産的な業界活動を展開する事を目標として、会員企業の皆様のお役に立てるよう微力ではあり
ますが取り組んでまいりました。
わが国では、先進諸国のなかでも例を見ない程のスピードで少子高齢化が進み、加えて長引く経済
の低迷により持続可能で安定した社会保障制度、とりわけ「国民皆保険」という素晴らしい制度に対す
る懸念が拡大しています。特に、医療保険制度は医療費抑制策という一貫した政府方針によって、一
部で「医療崩壊」という言葉で表現されるほどに疲弊しています。この様な現実のもと、平成 24 年度
の保険医療材料の償還価格は大きく下落するなど、医療機器業界を取り巻く事業環境は、ますます厳
しいものがあります。
私は、日ごろから医療機器産業には、
「医療における役割」と「産業としての役割」の二つがあると
考えています。医療での役割は「医療現場に高品質な医療機器を迅速かつ安定的に供給すること」
、産
業としての役割では、
「成長産業として日本経済の牽引役となること」であると考えます。いずれの役
割にも共通するキーフレーズは、
「革新的な医療機器を迅速に患者さんの手元に届ける」ことに尽きる
と考えます。
さらに、業界活動での大きな目標にも二つの事項があると考えます。一つは、
「迅速な薬事承認の取
得」
、もう一つは、
「適正な償還価格の獲得」であると考えています。前者の取り組みとしては、医療機
器の審査迅速化アクションプログラムに基づき、承認審査のスピードアップを実現することです。そ
の実現の為に私は、行政機関との率直な意見交換の機会をより多く設定するなどの努力を継続して実
施しています。承認審査の迅速化については、まだまだそのゴールは遠く、これからも業界あげての
積極的な行政への働きかけが求められると考えます。当工業会の会員各位のご理解とご協力を心より
お願いする次第です。
また、適正な償還価格の実現についても、改定のたびに必ず下がる償還価格、自社の償還価格に責
任が持てない等、現行の保険材料価格制度には幾つかの解決すべき問題点があると言えます。これら
の問題を限られた医療費財源とのバランスを考慮しつつ、関係者の納得のいく解決策を見出していく
ことも我々の責務と考えます。
この様に医療機器産業が直面する課題は、数多くの困難な事項がありますが、生命関連の成長産業
に携わっているという自覚と責任感を持って、当業界の健全な発展に微力ながら貢献したいと考えます。
医器工ニュース・医器工と私
31
編集後記
2 年に一度の診療報酬改定の春。今号はタイムリーな平成 24 年診療報酬改定についての記事が多くなり
ましたが、原稿を書いてくださった水谷さん、ありがとうございました。そして基準委員会・委員長の浦冨
さん! 今まで医器工の活動には欠かせない存在の浦冨さんでしたが、転勤のため業界活動を引き継がれる
とのこと。寂しいです(涙)
。これまで大変お世話になりました。いつでもまた顔を出してくださいね。
昨年の春は震災直後、世の中何処もかしこも真っ暗で桜をゆっくり愛でる気持ちにもなりませんでした。
皆さん、今年は桜を楽しめましたか? 1 年経ってまだ完全復興にはほど遠い現状ではありますが、私たち
ひとり人ひとりが、伸びやかに、力いっぱい自分にできることをやることで、世の中は少しずつでも良くな
ると信じています。
会員企業同志の強固な「絆」を確かなものにするためにも、医器工ニュースから様々な情報を発信して参
りますので、今後ともご支援・ご協力を宜しくお願い致します。
佐藤 真紀(旭化成メディカル㈱)
医器工ニュース(No.38 号) 2012 年 4 月発行
発 行 日本医療器材工業会
発行者/吉田安幸 編 集/広報委員会
委員長:粂井哲也
情報小委員会:稲垣純一、石川泰史、佐藤真紀、津麦政治、冨森浩二
西尾年弘、松尾陵一、向洋子、清水久雄
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