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日 薬 情 発 第 120 号
平 成 24 年 2 月 22 日
都道府県薬剤師会会長 殿
日本薬剤師会
会 長 児玉 孝
「一般用医薬品のリスク分類」に関する意見募集への意見提出について
平素より、本会会務に格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、厚生労働省医薬食品局安全対策課は、2 月 10 日付で「薬事法第三十六条の三第一項第一
号及び第二号の規定に基づき厚生労働大臣が指定する第一類医薬品及び第二類医薬品」及び
「薬事法施行規則第二百十条第五号の規定に基づき特別の注意を要するものとして厚生労働大臣
が指定する第二類医薬品」の一部改正について意見募集を実施しております。
今回の意見募集は、平成 24 年 1 月 11 日の安全対策調査会で審議されたトラネキサム酸、ニコチ
ン貼付剤、フラボキサート、ミコナゾール膣錠及びジクロルボス樹脂蒸散剤のリスク区分について意
見を求めるものになります。
つきましては、この意見募集に対し、本会は別紙の意見を提出しましたのでお知らせいたします。
なお、本件について意見を提出する場合は、平成 24 年 3 月10 日を期限として、電子メール、ファ
クシミリ、郵送のいずれかの方法とされておりますので、併せてお知らせいたします。詳細は、参考を
ご覧ください。
記
別紙:
「一般用医薬品のリスク分類」に関する意見について
参考:
「薬事法第三十六条の三第一項第一号及び第二号の規定に基づき厚生労働大臣が指定する第
一類医薬品及び第二類医薬品」及び「薬事法施行規則第二百十条第五号の規定に基づき特
別の注意を要するものとして厚生労働大臣が指定する第二類医薬品」の一部改正について
以 上
別
紙
「一般用医薬品のリスク分類に関する意見」について
提出日:平成 24 年 2 月 20 日
[法 人
名] 社団法人 日本薬剤師会(会長 児玉 孝)
[所 在
地] 〒160-8389
東京都新宿区四谷3-3-1 富士・国保連ビル7階
[電 話 番 号] 03-3353-1170
[FAX番号] 03-3353-6270
[意
見] 標記について、下記のとおり意見を提出します。
記
【該当箇所】
リスク区分を変更する一般用医薬品(案)のうち、トラネキサム酸(No.1)、ニコチン貼付剤
(No.2)
、フラボキサート(No.3)
、ミコナゾール膣錠(N0.4)並びにジクロルボス(DDVP)
樹脂蒸散剤(No.5)に係るリスク区分について
【意見内容】
<トラネキサム酸ついて>
本剤の製造販売後調査において副作用発生頻度は高くないが、トラネキサム酸には抗プラスミ
ン作用があり、長期投与による血栓リスク等が懸念される。このようなリスクを考慮し、本剤の
添付文書にも「2ヵ月以上の継続服用はしない」、「服用後のしみ(肝斑)再発時には最低2ヵ月
間は休薬期間を設ける」という主旨の注意記載があり、血栓リスクを最小限に抑えるためにも適
切な使用が望まれる。また、本剤はダイレクトOTCとして、しみ(肝斑)に対し承認された新
たな薬効群である。このようなことから、今後も長期投与によるリスク等につき、十分に注意を
払う必要があると考える。
よって、本剤のリスク区分は薬剤師が情報提供・販売を行い、直接関与する第1類医薬品に留
めるべきである。
<ニコチン貼付剤について>
本剤は製造販売後調査において 20%ほどの副作用発現率が報告されており、使用に際しては特
別に注意が必要な薬剤といえる。特に「製剤に対する理解度が低い使用者」では、副作用発現率
が高くなると製造販売後調査で報告されており、副作用を未然に防ぐためにも十分な情報提供が
必要と考える。また、ニコチン補充療法以外の禁煙支援を加えることにより、禁煙成功率の向上
につながると考える。
よって、本剤のリスク区分が薬剤師による情報提供・禁煙支援が十分にできる、第1類医薬品
に留められたことを大きく評価する。
<フラボキサートについて>
本剤は製造販売後調査において副作用発生頻度は高くないが、男性に対し禁忌となっている。
もし、男性が服用し続けた場合には前立腺肥大症の悪化などを起こす可能性もあり、適切に使用
することが望まれる。また、漫然と使用することにより、原疾患自体を見落とす可能性があり、
患者が受診の機会を逃す恐れもある。
こうした不適切な使用を最小限に抑え、症状の鑑別を行うためにも薬剤師による情報提供、ト
リアージが必要不可欠と考える。
よって、本剤は引き続き第 1 類医薬品に留めるべきと考える。
<ミコナゾール膣錠について>
本剤の効能・効果は「膣カンジダの再発(以前に医師から膣カンジダの診断・治療を受けたこ
とのある人に限る。
)」となっており、本剤を適正に使用する上で薬剤師による相談応需や情報提
供が必須であると考える。また、本剤の使用にあたっては細菌性膣炎等との鑑別も大変重要であ
り、十分な専門知識が必要となる。このようなことより、専門知識をもった薬剤師が病状の鑑別
や再発の確認などを行うことが当然だと考える。
よって、本剤のリスク区分は医薬品の適正使用を考える上で、薬剤師の相談応需・情報提供が
必要な第1類医薬品に留めたことを大きく評価する。
<ジクロルボス(DDVP)樹脂蒸散剤について>
「ジクロルボス殺虫剤安全性検討会」での検討内容を鑑みると、購入者が適切かつ安全に使用
するためには薬剤師による情報提供が必須と考え、劇薬指定の有無にかかわらず、引き続き第1
類医薬品に留めたことを評価する。
以 上
「薬事法第三十六条の三第一項第一号及び第二号の規定に基づき厚生労働大臣が指定
する第一類医薬品及び第二類医薬品」及び「薬事法施行規則第二百十条第五号の規定に
基づき特別の注意を要するものとして厚生労働大臣が指定する第二類医薬品」の一部改
正に係る意見の募集について
平 成 24 年 2 月 10 日
厚 生 労働 省 医 薬 食 品 局
安
全
対
策
課
薬事法(昭和 35 年法律第 145 号)第 36 条の3第1項第1号及び第2号に規定する
第一類医薬品及び第二類医薬品については、「薬事法第三十六条の三第一項第一号及
び第二号の規定に基づき厚生労働大臣が指定する第一類医薬品及び第二類医薬品」
(平
成 19 年厚生労働省告示第 69 号。以下「指定告示」という。)により定めているとこ
ろです。
また、第二類医薬品のうち、特別の注意を要するものについては、薬事法施行規則
(昭和 36 年厚生省令第1号)第 210 条第5号の規定に基づき、「薬事法施行規則第二
百十条第五号の規定に基づき特別の注意を要するものとして厚生労働大臣が指定する
第二類医薬品」
(平成 21 年厚生労働省告示第 120 号。以下「指定第二類告示」という。)
により定めているところです。
今般、平成 24 年1月 11 日に開催された薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等
安全対策部会安全対策調査会において、指定告示及び指定第二類告示の一部を改正す
ることが適当とされたことを踏まえ、指定告示及び指定第二類告示の改正案(別添)
について、下記により御意見を募集します。
記
1.募集期間
平成 24 年2月 10 日(金)から平成 24 年3月 10 日(土)まで(必着)
2.資料の入手方法
厚生労働省ホームページ(http://www.mhlw.go.jp/)の「パブリックコメント」
欄及び電子政府の総合窓口[e-Gov](http://www.e-gov.go.jp/)の「パブリックコ
メント」欄に掲載します。
3.提出方法
御意見は次の様式により、以下に掲げるいずれかの方法で御提出ください。なお、
電話での御意見はお受けいたしかねますので、あらかじめ御了承願います。
【提出様式】
○件名:一般用医薬品のリスク分類に関する意見
○氏名(法人の場合は法人名)
○住所(法人の場合は所在地)
○電話番号
○意見:
<該当箇所>
<意見内容>
<理由>
※ 該当箇所が複数ある場合には、上記3項目を繰り返し記載してください。
【提出方法】
(1)電子政府の総合窓口(e-Gov)の意見提出フォームを使用する場合
「パブリックコメント:意見募集中案件詳細」画面の意見提出フォームへの
ボタンをクリックし、「パブリックコメント:意見提出フォーム」より提出を
行ってください。
(2)郵送の場合
〒100-8916 東京都千代田区霞が関 1-2-2
厚生労働省医薬食品局安全対策課リスク分類担当宛て
*
封筒に「一般用医薬品のリスク分類に関する意見」と朱書きしてください。
(3)ファクシミリの場合
FAX番号:03-3508-4364
厚生労働省医薬食品局安全対策課リスク分類担当宛て
*
表題に「一般用医薬品のリスク分類に関する意見」と明記してください。
4.留意事項
(1)御提出いただく御意見は、日本語に限ります。
(2)御提出いただいた御意見については、氏名・住所・電話番号を除き、原則とし
て公開いたしますので、あらかじめ御承知おきください。ただし、御意見中に個
人に関する情報であって、特定の個人が識別しうる記述がある場合又は法人等の
財産権等を害するおそれがあると判断される場合には、公開の際に当該箇所を伏
せる場合があります。
(3)御意見に対する個別の回答はいたしかねますので、御了承ください。
「薬事法第三十六条の三第一項第一号及び第二号の規定に基づき厚生労働大臣が指定
する第一類医薬品及び第二類医薬品」及び「薬事法施行規則第二百十条第五号の規定に
基づき特別の注意を要するものとして厚生労働大臣が指定する第二類医薬品」の一部改
正に係る意見の募集について
1. 改正概要
薬事法(昭和 35 年法律第 145 号)第 36 条の3第1項第1号及び第2号に規定する
第一類医薬品及び第二類医薬品については、「薬事法第三十六条の三第一項第一号及
び第二号の規定に基づき厚生労働大臣が指定する第一類医薬品及び第二類医薬品」
(平成 19 年厚生労働省告示第 69 号。以下「指定告示」という。)において具体的に
定めているところである。
今般、ニコチン貼付剤等5成分を含む一般用医薬品について、薬事・食品衛生審議
会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会において、以下のとおり区分する
ことが適当であるとされ、現在検討しているところである。(詳細については、別紙
1参照)
○
ニコチン貼付剤、ミコナゾール硝酸塩膣錠、ジクロルボス樹脂蒸散剤を 第一類
医薬品に引き続き指定すること(指定告示別表第一関係)
○
トラネキサム酸(しみ(肝斑に限る。)改善薬に限る)、フラボキサート塩酸塩
について第二類医薬品とすること(指定告示別表第二関係)
○
第二類医薬品に区分を変更するフラボキサート塩酸塩について、薬事法施行規
則(昭和 36 年厚生省令第1号)第 210 条第5号の規定に基づき、特別の注意を
要する第二類医薬品として、「薬事法施行規則第二百十条第五号の規定に基づき
特別の注意を要するものとして厚生労働大臣が指定する第二類医薬品」(平成 21
年厚生労働省告示第 120 号。以下「指定第二類告示」という。)に追加すること
(指定第二類告示関係)
○
ニコチン貼付剤を引き続き第一類医薬品に指定することに伴い、貼付剤以外の
ニコチンを指定第二類医薬品とするため、指定第二類告示の一部変更すること
(指定第二類告示関係)
今後、寄せられた御意見を踏まえ、薬事法第 36 条の3第3項に基づき薬事・食品
衛生審議会安全対策部会の意見を聴いた上で、指定告示及び指定第二類医薬品の一部
を改正することとしている。
2.根拠条文
薬事法第 36 条の3第1項第1号及び第2号、薬事法施行規則第 210 条第5号
3.適用期日
○
ニコチン貼付剤、ミコナゾール硝酸塩膣錠、ジクロルボス樹脂蒸散剤
公布の日
(平成 24 年5月予定)
○
トラネキサム酸(しみ(肝斑に限る。)改善薬に限る) 平成 24 年6月 21 日
○
フラボキサート塩酸塩 平成 24 年8月 19 日
4.経過措置
リスク区分変更前に製造販売されたものについては、適用の日から1年間は、現行
のリスク区分に係る表示を引き続き行うことができることとする。
別紙1
リスク区分の変更をする一般用医薬品(案)
No.
薬効群
投与
成分名(告示名)
変更案
第1類から第2類に変更する。
1
その他の女性用薬
内服
トラネキサム酸
(トラネキサム酸(しみ(肝斑に限る。)
改善薬)を第2類とする。)
引き続き第1類とする。
2
禁煙補助剤
外用
(貼付剤)
3
その他の泌尿生殖器官
及び肛門用薬
内服
4
その他の女性用薬
5
殺虫剤
外用
(膣錠)
ニコチン
フラボキサート
ミコナゾール
(貼付剤以外のニコチンは引き続き指
定第2類とする。)
第1類から指定第2類に変更する。
引き続き第1類とする。
ジクロルボス
(専らねずみ、はえ、蚊、のみその他これ
現在、劇薬に指定されているジクロル
らに類する生物の防除のために使用され
樹脂蒸散剤
ボス樹脂蒸散剤については、劇薬か
ることが目的とされる医薬品のうち、人の
ら除外後も引き続き第1類とする。
身体に直接使用されることのないもの(毒
薬又は劇薬に限る。))
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