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1月 - 在ハンガリー日本国大使館
Embassy of Japan in Hungary ~在ハンガリー日本大使館~ 2011 年 2 月 -Monthly Review- 全 27 頁 Monthly Review -Hungary- 政治・ 政治・経済月報( 経済月報(1月号) • • • • • • 2010年12月に国会で可決された新メディア法をめぐり、国内外の政治家、メディア、市民からの批 判が続出し、ハンガリー外務省は声明を発表 クルース欧州委員から寄せられた新メディア法に関する質問状に対し、ナヴラチチ副首相が回答 1日、ハンガリーは2011年前半EU議長国に就任した。 ハンガリー・スロバキア首脳会談が行われ、ガス・パイプライン協定が署名された。二重国籍問題に ついても二国間協定を締結する方向で協議することに合意 国家経済省、2010年の財政赤字目標について達成しているとの見込みを発表 政府、新たな中長期総合経済政策である新セーチェニ計画の施行を発表 ○インフレ率 (y/y) ○賃金上昇率 (y/y) ○鉱工業生産 (y/y) ○失業率(15-74 歳) ○政策金利 ○10 年国債利回り ○為替相場 (2010 年 12 月) 4.7% (食品:6.7% エネルギー:7.5%) (2010 年平均) 4.9% (食品:3.2% エネルギー:6.3%) (2010 年 11 月) -1.2% (民間:1.6% 公的:-7.8%) (2010 年 1~11 月平均) 2.0% (民間:3.8% 公的:-2.0%) (2010 年 11 月) +14.5% (2010 年 1~11 月平均) +10.5% (2010 年 10~12 月平均) 10.8% (2011 年 1 月末) 6.00%(1 月 25 日に 0.25%の利上げ) (月中平均) 7.70% ・1 ユーロ = 275.45 フォリント ・1 ドル = 206.31 フォリント ・1 フォリント = 0.40 円 Embassy of Japan M o n th ly R e v ie w - H u n gary- Republic of Hungary 《今月のトピックス》 ■ Ⅰ.内 ■ Ⅱ.外 ■ Ⅲ.経 1.シュミット大統領の年頭所信演説(要旨) 2.「政府の窓」の開設:全国29か所で 3.新メディア法に反対する市民による抗議集会 4.新メディア法をめぐる国内外の動向 5.クルース欧州委員:新メディア法に関する質問状を送付 6.UD社スキャンダル:ダーヴィド元MDF代表敗訴 7.ショーヨム前大統領:ハンガリーの立憲主義を語る 8.ビスク元内相:共産主義体制の犯罪を否定する発言で起訴 9.ホロコースト犠牲者の国際追悼日 政 1.ハンガリーEU議長国関連 2.二重国籍法の施行 3.シュミット大統領のスペイン訪問 4.ハンガリー・スロバキア関係 5.オルバーン首相のエジプト訪問 交 1.欧州委員会:危機税への非難に関する書簡を精査 2.12月の新車登録台数は約10%減 3.オルバーン首相:2010年の財政赤字は3.8%(GDP比) 4.マトルチ国家経済相:ユーロ導入を焦らず 5.オルバーン首相:EU議長国として全タスクの実行を宣誓 6.ハンガリー:最もデフォルト・リスクのある10か国入り 7.産業廃棄物流出事故に関する欧州委員会の法的調査の結果 8.2010年の穀物収穫量は前年比約10%減 9.政府:中銀の政策決定委員会メンバー選出に関する修正法案を提出 10.ブダペスト市の債務残高の見通し 11.国家開発相:2013年以降の業界特別税について協議 12.12月のCPIは4.7% 13.総合経済政策「新セーチェニ計画」を発表 済 Monthly Review -Embassy of Japan in Hungary- 2 Republic of Hungary 14.マンガリッツァ豚の生産動向 15.政府:2010年の財政赤字目標達成の見込み 16.政府:排出権売却の意向 17.中央銀行:基準金利を6.00%に引き上げ 18.IMFハンガリー代表:政府の構造改革プログラムに期待 19.アウディ、追加投資第2フェーズを計画:EUは工業用地への変更を承認 20.パクシュ原子力発電所拡張計画の入札は2012年初旬 21.構造改革プログラム決定は2月末 22.オペル:建設中の新工場のための新規雇用開始 23.国家開発相:投資家からの信頼回復のための協力要請 24.ダイムラーのハンガリー工場におけるテスト車生産は8か月以内 25.財政評議会議長:2月8日付で辞任 ■ ・1月の選挙・支持政党に関する世論調査 ・1月の為替・金利動向 ・主な出来事 Ⅳ.その他 ※本資料は当該月間の ハンガリー紙等の報道を ベースにとりまとめたも のです。 Monthly Review -Embassy of Japan in Hungary- 3 Republic of Hungary Ⅰ.内 政 1. シュミット大統領の年頭所信演説(要旨) (1日) シュミット大統領が年頭にあたっての所信演説を行った。概要は次のとおり。 個人が、あるいは国家が取り組むべき課題が目の前に山積している。経済、 社会の諸問題を克服しなければならない。過去数年間の無責任な政治によって、 ハンガリー及び市民は深刻な財政状況へと追いやられたが、2010年になっ てようやく自らの進むべき道を再発見した。 現在起草中の新憲法は、千年に上る国家的伝統とキリスト教的伝統を融合さ せ、現代社会の要請に見合ったものとなるだろう。同時に、全ての市民が誇り と思えるような基準となろう。 2. 「政府の窓」の開設:全国29か所で (3日) 3日、 「政府の窓」 (kormányablak)と呼ばれる政府出張機関が、全国29か 所(ブダペスト市内4か所を含む)で業務を開始した。政府の構想では、20 13年には全ての行政手続きが各地の「窓」で取り扱われる予定。 3. 新メディア法に反対する市民による抗議集会 (4日-27日) (1)4日、2010年12月21日に国会で可決された新メディア法(以下、 「新法」)に抗議する市民約150名がブダペスト市ハンガリー・ラジオ建物前 で集会を行った。集会にはトゥルク社会党報道官、シッフェルLMP国会議員 団長ら野党政治家の他、同法案可決直後(2010年12月21日未明)のラ ジオ番組で1分間の沈黙を流したハンガリー・ラジオの職員2名も姿を現した。 集会ではスピーチは一切行われず、参加者は蝋燭を手に、右職員たちへの連帯 感を静かに表現した。 (2)14日、新法に抗議する市民約1万人がブダペスト市コシュート広場で 抗議集会を行い、国会、憲法裁判所、フィデスに対して、新法の改正、メディ ア監視機関の政治的独立、独断的かつバランスを欠く罰金の廃止等を求めた。 ブダペストの集会と時を同じくして、ハンガリー南部のペーチ市、ウィーンの 在オーストリア・ハンガリー大使館前でも抗議デモが実施された。 (3)27日、新法に反対する市民約7千名がブダペスト市コシュート広場に Monthly Review -Embassy of Japan in Hungary- 4 Republic of Hungary 集まり、抗議集会を行った。イェネイ・アムネスティー・インターナショナル・ ハンガリー代表、デーネシュ自由権のための協会(TASZ)代表らが新法の 廃止、修正を求めるスピーチを行った。これに賛同する同様の集会は、セゲド、 デブレツェン、ペーチ、ジュラでも実施された。 4. 新メディア法をめぐる国内外の動向 (4日-20日) (1)ハンガリー外務省による声明(5日) ア 新メディア法(以下、「新法」)に対する批判が、ハンガリー国内だけに留 まらず、国外からも継続的に寄せられていることを受け 、ハンガリー外務省は5日、以下の声明を発表した。 (当館月報2010年12月 号4-6頁参照) 昨日(4日)、ハンガリー・メディア法の公式英文訳をハンガリーの全在外 公館及びハンガリーに駐在する全外国公館宛にEメールで送付した。ナヴラ チチ副首相は、クルース欧州委員宛に同訳文を送付し、同封した書面におい て、同メディア法に対する欧州委員会の見方につき問い合わせると同時に、 今後も協力を惜しまない所存である旨伝達した。コヴァーチ行政司法省広報 担当次官は、同様の書簡をミヤトヴィチOSCE報道の自由担当代表宛に送 付した。ハンガリー政府は、欧州委員会が英訳に基づき調査し、結論を出す ことを心待ちにしている。 ハンガリー政府は、EU議長国プログラムを実施することに鋭意取り組ん でいるが、同時に、ハンガリーのEU議長国としての適性を疑い、議長国権 限を制限しようとするあらゆる提案を断固拒絶する。 イ インターネット・ニュースポータル[origo]は、新法の公式英文訳には原文 から抜け落ちている条文が複数あることを指摘した。抜け落ちた条文のうち特 に重要なものは次の2点。なお、ナヴラチチ副首相(行政司法相兼任)及び国 家メディア通信局(NMHH)は、英訳において幾つかの条文が抜け落ちてい る事実は認めたものの、メディア法の内容及び理念を理解する上での影響はな いとの見解を示した。 (ア)地上波デジタル放送への切替え完了時期を、従来予定されていた201 1年末から2014年末に延期する。 終期限は2012年末。) (注:EUによって義務付けられている切替えの最 (イ)2011年7月1日より、NMHHはインターネット及び紙媒体メディ アの違法行為を追及し、罰金を科すことができる。 (注:ハンガリーEU議長国任期は 2011年6月30日までであることから、議長国期間中に罰金刑が発動されることはない。) ウ 10日、行政司法省は各国外交団宛に新法の全公式英文訳をEメールで送 Monthly Review -Embassy of Japan in Hungary- 5 Republic of Hungary 付し、NMHHは同全訳をウェブサイト上に公開した。 (2)オルバーン首相の国際記者会見(6日) ア オルバーン首相演説(要旨) EUが新法の改正を必要と判断するならば、我々はそれを受け入れる。新法 は、他のEU加盟国の法規においても見られるような法的措置しか規定してお らず、ハンガリーだけに特有の規則など一文も見当たらない。EUの最重要の 原則のひとつである差別の廃止に基づくならば、ハンガリー法の条文変更が求 められるような場合、他の加盟国においても同様の条文の変更が必須となるだ ろう。我々はEU加盟国であり、そこには守るべきルールがあるのだ。 イ 国内野党の反応 (ア)社会党のレンドヴァイ前党首とマンドゥル国会議員は、2010年に国 会で可決された全てのメディア関連の規則につき、憲法裁判所に判断を依頼す ることを明らかにした。 (イ)カラーチョニLMP国会副議員団長は、臨時国会を17日に開催し、新 法の改正発議を行うことを提案した。しかし、野党第二党ヨッビク(46議席) 及び4名の無所属議員がこの提案を拒否したため、臨時国会の開催に必要な全 の賛同を得 国会議員の20%以上 (2011年1月現在欠員1名の国会では77名以上) られず(社会党58議席とLMP15議席を合計しても73議席)、新法改正発議の可能 性は雲散霧消した。 (3)バローゾ欧州委員会委員長とオルバーン首相の合同記者会見(7日) (ア)7日、欧州委員会とハンガリー政府の合同会合の後、バローゾ欧州委員 会委員長とオルバーン首相は記者会見に臨んだ。バローゾ委員長は、 「私はハン ガリーの民主主義を信じている。ハンガリーは民主国家である。そのことを疑 うべきではない。」と述べた。 一方、オルバーン首相は、 「法的もしくは実務的に問題があるようならば、我々 は法律を改正する用意がある。他のEU加盟諸国のメディア法と協調できない ような条文は含まれていない。国内外で批判の声を上げた人々が、政治的思惑 から、あるいは党派的な利害関心からそうしていることは明らかである。」と述 べた。 (イ)バローゾ委員長とオルバーン首相の会見を受け、メシュテルハージ社会 党党首は、 「大統領はメディア法の審査を憲法裁判所に委託すべきである。シュ ミット大統領は魅力的な人物だが、憲法の番人ではない。」と述べた。また、バ ローゾ委員長とEU市民に対しては、 「メディア法だけでなく、起草中の新憲法 や、法の不遡及原則を無視した立法、被雇用者の権利の制限、私的年金の国家 年金への編入などについても注意を向けるべきだ。」と訴えた。 (4)ミヤトヴィチOSCE報道の自由担当代表の来訪 Monthly Review -Embassy of Japan in Hungary- 6 Republic of Hungary 18日、ミヤトヴィチOSCE報道の自由担当代表はハンガリーを訪問し、 コヴァーチ広報担当次官との会談後、記者会見に臨んだ。ミヤトヴィチ代表は、 「ハンガリーの新法が、国家メディアの独立性を保障していない点及び政府の 庇護の下任期9年で選出されたメディア評議会によってメディアの複数性が脅 かされているという点を問題視している。」とコメントした。コヴァーチ次官は、 「新法は抑圧ではなく、信頼が体現されたものであるが、必要があれば改正さ れるだろう。とはいえ、同法は欧州的価値観に耐えるものである。」と従来の政 府見解を繰り返した。 ミヤトヴィチ代表は翌19日付『ネープサバッチャーグ』紙(全国紙、左寄 り)のインタビュー記事で、 「我々は新法に関して、一国政府に認められる権限 につき問題にしているのではない。我々は規制が行き過ぎていることに反対の 声を上げているのであり、OSCE加盟国が誤った道を歩んでいる時には、そ れを指摘するだけである。」と述べている。 (5)欧州議員団からの批判 オルバーン首相は19日、ハンガリーEU議長国プログラムを説明するため 欧州議会において演説を行ったところ(後述 II.外交1.を参照)、欧州議員よ り新法に対する批判と抗議が相次いだ。 ア オルバーン首相が議長国プログラムにつき説明を始めると、主にグリーン 派の欧州議員らは、口にテープを貼り、ハンガリー各紙を模したものに「検閲 済(censored)」と書いたポスターを掲げ、新法に対する抗議を表した。 イ 欧州議員による主な発言 (ア)ドール欧州人民党グループ党首 ハンガリーが欧州の価値観を尊重し、仮に新法に何らかの問題があるのであ れば改正されることを信じている。 (イ)シュルツ社会党グループ党首 メディア評議会に与党フィデスによって決められたメンバーしかいないのは 問題である。民主国家においては、メディアは権力をチェックするが、これと 反対のことが行われようとしている。ハンガリー政府に対し、新法の撤回を要 請する。 (ウ)コーン=ベンディト欧州緑グループ・欧州自由連盟党首 オルバーン首相はヨーロッパのチャベスの如く振る舞っており、民主主義の 本質と欧州の仕組みの本質を理解することができていない。「バランスの取れ た」メディアなど存在し得ない。ハンガリーの法律は欧州の基本的価値に則し ておらず、仮にこのような法律を容認すれば、我々は今後どうやってルカシェ ンコ・ベラルーシ大統領と話せばいいのか。 注:新法によりバランスを欠いた報道に罰金が科されるおそれが指摘されている。 Monthly Review -Embassy of Japan in Hungary- 7 Republic of Hungary ウ オルバーン首相の発言(要旨) ハンガリー内政上議論されている問題とEU議長国の課題とを混同しないで 頂きたい。欧州委員会が新法の改正を必要と考えるならば、ハンガリーはそれ らの意見にオープンである。新法に対して批判をする方々は、深刻な事実誤認 をしている。 ハンガリーが独裁国家の道へと進んでいる、あるいはハンガリーの民主主義 に対する誓約が疑わしいといった批判は、ハンガリー国民を侮辱するものであ る。欧州議員の方々は、メディア法を問題視しているのではなく、フィデスが 有する国会3分の2議席を危険視している。 エ 国内野党の反応 (ア)メシュテルハージ社会党党首・国会議員団長は、 「新法関連の批判は、ハ ンガリー国民に対してのものではなくて、彼自身若しくは過去8か月の政治に 対して向けられたものである。」と述べ、また、コヴァーチ社会党副党首(元外 相・元欧州委員)は、 「ハンガリーのEU加盟以来、10もの議長国プログラム の紹介を拝聴したが、これほどまでに批判を浴びた首相はいなかった。」と皮肉 った(20日)。 (イ)また、シッフェル新しい政治の形(LMP)国会議員団長は、「EUが、 その議長国であるハンガリーで全体主義的な支配体制が確立されようとしてい るのを横目に、中国・中東・ベラルーシにおける法の暴力について、説得力を 持って告発することは難しい。新法に対する攻撃がEU議長国の重荷として圧 し掛かっていることは残念であるが、その責任は政権与党が負ってしかるべき である。」と現状を評価した。 5.クルース欧州委員:新メディア法に関する質問状を送付(21日-31日) (1)クルース欧州委員からの書簡 21日、クルース欧州委員(デジタルアジェンダ担当)は、 「新法がEU法と 調和するかについて疑念を抱いている」旨伝達する書簡をナヴラチチ副首相宛 に送付し、2週間以内に以下3点につき説明するよう求めた。 ア 新法の適用対象に、ハンガリー籍以外の外国メディアが含まれている点(E U視聴覚メディア・サービスに関する指令(AVMSD)によれば、EU域内 のメディア機関には本国の規則が適用される。)。 イ 新法の定める「バランスの取れた報道」の定義が曖昧である上、ラジオ・ テレビ放送に留まらずオンデマンドの音声・映像やブログを含む全メディア・ コンテンツに対しても適用される点。 ウ メディア登記に関する別規則が存在しないため、新法が拡大適用されるお Monthly Review -Embassy of Japan in Hungary- 8 Republic of Hungary それがある点(新聞・雑誌等紙媒体だけでなく、インターネット上のブログや 掲示板にまで登録が義務付けられている。)。 (2)欧州委員会に対するハンガリー政府の回答 31日、ナヴラチチ副首相は、クルース欧州委員より寄せられた新法に対す る懸念及び照会事項に関して文書で返答した。クルース欧州委員は、二者協議 及び新法改正に前向きと捉えられるハンガリー側の返答を好意的に受け止めた。 ナヴラチチ副首相の返答内容は次のとおり。 ア ハンガリー政府は、同国のメディア規制をEU法と調和させるために、あ らゆる要請について、これを充足させる所存である。 イ 欧州委員会より寄せられた3点の照会事項(①「バランスの取れた報道」 義務の適用対象、②外国メディアへの適用、③メディア登記上の規則)に関し、 ハンガリー国内法に則って検証する。 ①必要があれば、 「バランスの取れた報道」を義務付けるメディアの対象を明記 する、あるいは、 「バランスの取れた報道」の義務への言及を無くす方向での改 正を考慮する。 ②欧州委員会が他のEU加盟国内のメディアに対して罰則を設けることが、E U視聴覚メディア・サービスに関する指令(AVMSD)に反するというので あれば、ハンガリー政府は、AVMSDにおいても規定されている権利を保障 するために他の効果的な手段を検討する用意がある。 ③そもそもメディア基本法(報道の自由及びメディア・コンテンツに関する基 本法)の第5条1において、登録に関する条件に報道の自由を制限してはなら ないと明記されている。インターネット上の報道記事に関する基本的な情報に ついては、必要があれば他の法的手段(メディア監督法・民法・企業法)を用 いて解決が可能である。 ウ 今般の回答を踏まえた上で、なおもクルース欧州委員によって必要と判断 された場合には、当国の政府専門家が問題箇所につき欧州委員会で説明する機 会が設けられることを希望する。 エ 今般当方より回答した見解を踏まえた上で、なおも欧州委員会が新法の改 正を必要と判断した場合、ハンガリー政府は、改正に向けた作業を開始し、そ の立法過程について随時欧州委員会に報告する準備がある。 6. UD社スキャンダル:ダーヴィド元MDF代表敗訴 (6日-18日) 6日、ブダペスト控訴院は、ダーヴィド元ハンガリー民主フォーラム(MD F)代表がトンボル元首相外交顧問(第一次オルバーン政権)を相手取り提起 していた訴訟で、ダーヴィド元代表に名誉毀損の判決を下した。 Monthly Review -Embassy of Japan in Hungary- 9 Republic of Hungary ダーヴィド元代表は2008年の同党党首選に際して、「(同じく党首に立候 補していた)アルマッシーMDF副党首(当時)がトンボル首相顧問(当時) を通じてUD社にダーヴィド代表の身辺情報を収集するよう依頼した。」と主張、 その証拠としてトートUD社社長がチャーニOTP頭取に対して依頼内容を話 している様子が録音されたCDを入手したとマスメディアに発表した。 (当館月報 2008年9月号参照) 18日、ブダペスト市裁判所でも、ダーヴィド元代表がトートUD社社長個 人の権利を侵害したとして、ダーヴィド元代表及びMDFに対し、損害賠償と 裁判諸費用120万フォリントの支払いを命じる判決が下った。控訴院での訴 訟は引き続き行われている。 7. ショーヨム前大統領:ハンガリーの立憲主義を語る (26日) 26日、ショーヨム前大統領(元憲法裁判所長官)は中央ヨーロッパ大学(ブ ダペスト市)で「ハンガリーにおける立憲主義の文化」と題する講演を行った。 概要は次のとおり。 (1)昨年末に国会で可決された新メディア法に対し、国内外から様々な批判 が浴びせられている。しかし、新メディア法に対する批判から始めて、 「独裁の 一歩手前まで来ている」もしくは「民主主義の理念を失いつつある」といった ハンガリー立憲主義の憂いへと強引に結びつけるような粗末な議論には賛同で きない。自分は、ハンガリーの立憲民主主義の未来、そして立憲主義文化の強 固さについて微塵も疑ったことはない。 (2)現フィデス政権には、目下の苦しい財政・金融状況を、憲法と正面衝突 するような手段で打破しようとする傾向がある。政府は目下、新憲法を起草中 と聞くが、憲法が定めることになる具体的な人権の内容、諸機関の役割は、欧 州の立憲的伝統の範疇に収まってしかるべきである。自分は、二院制議会の可 能性 や大統領権限の強化 については、新憲法でも言及されないと確信している。 (注:現行制度では一院制) (政治危機時における議会解散権等) 8. ビスク元内相:共産主義体制の犯罪を否定する発言で起訴 (27日) 27日、ブダペスト1区及び12区検察当局は、 「共産主義体制による暴力行 為」を公的な場で否定する発言を行ったとして、ビスク元内相(在任1957 -61年、元社会主義労働者党中央委員会書記)を起訴することを発表した。 ビスク元内相は、2010年8月4日放送のドナウ・テレビ番組内で、195 Monthly Review -Embassy of Japan in Hungary- 10 Republic of Hungary 6年10月の革命を「反革命」と評価し、革命鎮圧後の4年間で「国内の治安 は正常化した」と振り返った。また、自身カーダール政権の内相として、故ナ ジ・イムレ元首相をはじめ、1956年革命の指導者・参加者たちを大量に処 分したことに関し、 「体制に楯突いた者たちに相応の責任を取らせるべく、これ を主導した。」と主張、謝罪する意思のないことを表明した。 1921年生まれのビスク元内相は、1989年の民主化以降は政界を引退 し、現在年金生活を営んでいる。仮に有罪が確定した場合には、最長で3年の 禁固刑に処せられる可能性がある。 当館注:2010年6月、国家社会主義及び共産主義体制による暴力を公の場で否定する行為に 対する罰則強化を定める刑法改正案が賛成多数で可決された。 9. ホロコースト犠牲者の国際追悼日 (27日) ブダペスト市ヤーテークシーン劇場にて27日、ホロコースト犠牲者国際追 悼日の式典が開催され、ナヴラチチ副首相、マルトニ外相、ビン=ナウン在ハ ンガリー・イスラエル大使らが列席した。マルトニ外相は、 「ホロコーストは全 ハンガリー国民にとっての悲劇であった。ハンガリー国家は、自国民を外国勢 力から守ることができなかった。」と哀弔の意を表した。ビン=ナウン大使は、 「子どもたちにホロコーストの悲劇を伝え、他者に敬意を払うことを教える上 で、アウシュヴィッツはこれ以上ない教訓となるだろう。」と述べた。 同日、ホロコースト記念センターにおいてもアウシュヴィッツ=ビルケナウ 収容所解放66周年を記念する式典が催され、レートヘイ国家人材相、バーバ 外務事務次官、フェルトマーイェル・ハンガリー・ユダヤ共同体連盟(MAZ SHISZ)代表らが出席した。 Ⅱ.外 交 1. ハンガリーEU議長国関連 (1日-) (1)EU議長国就任 6日、ハンガリー国会議事堂内において、議長国就任セレモニーが開催され、 オルバーン首相が前議長国ベルギーのレテルメ首相よりEU旗を引き継いだ。 これを以てハンガリーは正式に2011年上半期のEU議長国に就任した。 (2)議長国プログラムの発表 10日、ハンガリーEU議長国ホームページにおいて、議長国プログラムが Monthly Review -Embassy of Japan in Hungary- 11 Republic of Hungary 発表された。56ページにわたる議長国プログラムでは、 「強い欧州」というモ ットーの下、4つの優先分野が設定されている。すなわち、①経済成長のため の欧州2020戦略や経済ガバナンス、欧州安定メカニズムの実施の促進、② 共通農業政策等の共通政策の強化、③市民に身近なEU、④クロアチア等のE U加盟によるEU拡大である。また、共通エネルギー政策の策定、ドナウ地域 戦略の採択、ロマ戦略の策定及びルーマニアとブルガリアのシェンゲン協定加 入等も優先項目として挙げられた。 (3)欧州議会における議長国プログラムの説明 ア オルバーン首相演説 19日、オルバーン首相は欧州議会本会議において、ハンガリー議長国プロ グラムを紹介する演説を行った。オルバーン首相より、経済分野における課題 (欧州安定メカニズムの設置,経済ガバナンス,欧州セメスターの導入等)を 中心として、エネルギー問題、ドナウ戦略、ロマ戦略、クロアチアのEU加盟、 ルーマニア及びブルガリアのシェンゲン加入等を優先課題とするハンガリー議 長国プログラムを説明し、欧州議会の支持を得た。その際、欧州議員からはハ ンガリーの新メディア法に関する質問や批判が相次いだ。(I.内政4.参照)。 イ 各閣僚に対するヒアリング 24-26日、ハンガリー各閣僚や次官らは、欧州議会内の各委員会による ヒアリングに臨んだ。主な閣僚の発言は以下のとおり。 (ア)マトルチ国家経済相(経済・金融委員会)(24日) ハンガリー議長国は、EUの立場を強化するため、経済ガバナンスの強化と 恒常的な安定メカニズムの導入を優先課題とする。各加盟国が自国の財政事情 が厳しい場合には銀行税を導入できるよう、EU内で一致した制度を設置する ことを提案する。 (イ)ピンテール内相(市民権・司法・内務委員会)(25日) ハンガリー議長国は、ルーマニアとブルガリアのシェンゲン協定加入を優先 課題としているが、現時点でブルガリア・トルコ間の国境管理が不十分である ため、ブルガリアはシェンゲン協定の求める基準を未だ満たしていない。ブル ガリアが3月までに加入条件を満たすことを期待しているが、新規加入には現 加入国の全面的な合意が必要とされている(注:ブルガリアの加盟については 仏・独が否定的な立場をとっている。)。 (ウ)マルトニ外相(国際貿易委員会)(25日) ハンガリー議長国は、ロシアのWTO加盟交渉を推進する。EUの戦略的パ ートナーのうち最重要であるのは米国であるが、日本、中国、ロシアも更なる 戦略的パートナーである。ハンガリー議長国はカナダ及びインドとの貿易協議 を促進する。また、EU・ウクライナ自由貿易協議の成功を期待している。 Monthly Review -Embassy of Japan in Hungary- 12 Republic of Hungary (エ)ファゼカシュ地方開発相(農業委員会)(25日) ハンガリー議長国は、共通農業政策(CAP)改革に焦点を当てるとともに、 持続可能な食糧生産、資源利用、バランスのとれた地方開発等を重視する。遺 伝子組み換え作物はセンシティブな問題であり、様々な意見を調整することが 重要である。 (オ)フェッレギ国家開発相(26日) (i)環境・公衆衛生・食品安全委員会 ハンガリーは気候管理に関する国際的な協議において重要な一歩を踏み出し、 2012年以降の地球気候管理システムに関する合意に達するよう努力する。 京都議定書の将来につき、ハンガリー議長国はEU内外の立場を調整するよう あらゆる努力を行う。 (ii)産業・調査・エネルギー委員会 エネルギー安全保障を高めるためには効率的なエネルギー市場の構築が不可 欠である。確実なエネルギー供給は全てのEU市民に保障されるべきである。 2. 二重国籍法の施行 (1日) 1日、国境外ハンガリー人に対する国籍付与に関する改正国籍法(いわゆる 「二重国籍法」、2010年5月26日国会採択,同8月20日発効)が施行さ (注) れた 。 施行直後から在外のハンガリー大使館及び総領事館並びにハンガリー国内の 役所に申請書が提出され、3-4日の2日間で昨年1年間の申請数に匹敵する 1665件の申請がなされた。申請が多かったのは,セルビア北部のスボティ ツァ並びにルーマニア・トランシルバニア地方のミエルクレア・チュク及びク ルージ・ナポカ。また、西欧の都市、米国、カナダ、アラブ首長国連邦等でも 申請書が提出されている。申請書提出は予約制となっており、スロバキアやル ーマニアの在外公館では予約待ちの状況となっている。23日、シェムイェー ン副首相は、ハンガリー通信社(MTI)に対して、これまでに1万件以上の 申請が行われており、3月15日に新手続による最初の国籍取得者が宣誓を行 う見込みである旨述べた。 (注)同法により,ハンガリー人の子孫でありハンガリー語能力を有する者は,ハンガリー国内 に居住地を持たない場合であってもハンガリー国籍の取得が可能となり,また申請から国籍付与 決定までの期間が3ヶ月以内と従来の12ヶ月以内より大幅に短縮される等,国境外ハンガリー 人の国籍取得に係る手続が簡素化・迅速化された。 Monthly Review -Embassy of Japan in Hungary- 13 Republic of Hungary 3. シュミット大統領のスペイン訪問 (13日-14日) 13-14日、シュミット大統領は夫人とともにスペインを訪問した。13 日、シュミット大統領はサパテロ・スペイン首相と会談し、ハンガリーEU議 長国プログラムにつき話し合った。また、大統領夫妻は、フアン・カルロス一 世国王夫妻主催の昼食会に招かれた他、同日夜にはハンガリーEU議長国「オ ープニング・コンサート」に出席した。同コンサートはハンガリーの作曲家リ スト・フェレンツ生誕200周年を記念したもので、国王夫妻も臨席した。 14日、シュミット大統領は Nueva Economia Forum の朝食会に出席し、ヒメ ネス外相等を始めとする出席者にハンガリーの議長国プログラムを説明した。 出席者からの新メディア法に関する質問に対し、シュミット大統領は、我々は 特定の分野において、特に国営のラジオ及びテレビに関して、秩序を作り出そ うとしたのだ、我々は個人の自由を制限したいのではなく、人間の尊厳とつつ ましさと公共事業を強化したいのだ、と述べた。 4. ハンガリー・スロバキア関係 (20日-28日) (1)シュミット大統領のスロバキア訪問 20日、シュミット大統領は、スロバキアを公式訪問し、ガシュパロヴィチ・ スロバキア大統領及びラディチョヴァー・スロバキア首相と会談したほか、ス リーク国会議長とも会談した。 ガシュパロヴィチ大統領との会談では、ガシュパロヴィチ大統領よりハンガ リーEU議長国に対する全面的な支援が表明され、両大統領は、ハンガリー・ スロバキア関係は90%良好であると一致した。他方でハンガリー二重国籍法 及びスロバキア改正国語法に関しては、両大統領間で意見の相違が見られた。 二重国籍法に関して、シュミット大統領は、国境を接する7か国のうちスロ バキアのみが反対していることを遺憾に思うと述べたのに対し、ガシュパロヴ ィチ大統領は、在スロバキアのハンガリー人がハンガリー国籍を得るのならば、 「不運」であると述べた。また、選挙権の付与に話題が移った際には、シュミ ット大統領は、その点は新憲法が制定された後に決定されるため、今コメント するのは時期尚早であると答えた。ガシュパロヴィチ大統領は、個人的な見解 では、両国ともに改正法を廃止することが最善の解決策であると思う旨述べた。 (2)ハンガリー・スロバキア首脳会談 28日、オルバーン首相はスロバキアを公式訪問し、ラディチョヴァー・ス ロバキア首相と会談した。その他、ガシュパロヴィチ大統領及びスリーク国会 Monthly Review -Embassy of Japan in Hungary- 14 Republic of Hungary 議長とも会談した。 ア オルバーン首相及びラディチョヴァー首相は、ハンガリー・スロバキア間 のガス・パイプライン建設に関する協定に署名を行った。同パイプラインは、 ブダペスト近郊のヴェチェーシュとスロバキア南部のヴェルキー・クリティシ ュとを結ぶものである。また、両首相は、両国間の送電網の連結につき準備す るため委員会を設置することに合意した。さらにオルバーン首相は、ミシュコ ルツ・コシツェ間の高速道路建設を継続することを発表し、また、ラディチョ ヴァー首相に対して国境地帯の道路及び橋梁の修復ないしは再建を提案した。 イ オルバーン首相及びラディチョヴァー首相は、二重国籍に関する二国間協 定の締結に向けて、2月17日に政府間委員会を開催することに合意した。ラ ディチョヴァー首相は、スロバキアは既に同様の協定を数か国と締結しており、 2月17日の委員会において草案を提示する予定であると述べた。また、ラデ ィチョヴァー首相は、オルバーン首相がスロバキアにおいて二重国籍取得を呼 びかけるキャンペーンを行わないと約束したことを歓迎した。他方のスロバキ ア改正国語法に関しては、オルバーン首相は、2月にスロバキア国会で再改正 が行われるまでコメントを待ちたいと述べるに留まった。 5. オルバーン首相のエジプト訪問 (22日-25日) 22-25日、オルバーン首相はエジプトを訪問し、ムバラク大統領、ナズ ィーフ首相等と会談したほか、アムル・ムーサー・アラブ連盟事務総長とも会 談した。ムバラク大統領との会談では、オルバーン首相はハンガリーの経済状 況を説明するとともに、ハンガリーはEU議長国としてEUとアラブ世界との 関係強化のため多くのことを行える旨述べた。また、ハンガリー・エジプト・ ビジネス・フォーラムでスピーチを行い、ハンガリー・エジプト関係につき、 鉄道建設、水利、環境、医療産業等において協力の可能性がある旨述べた。な お、同フォーラムでは、ハンガリー企業及びエジプト企業により、地下通信・ 送電ケーブルの設置及び水処理施設建設につき署名が行われた。また、オルバ ーン首相はアリ・アハリ国際スタジアムで行われたハンガリー人の伝説的サッ カー選手、プシュカーシュ・フェレンツ の記念プレート除幕式に出席した。 ーム・アルマスリの監督を務めた。) (注:1979-84年、エジプトのクラブチ Ⅲ.経 済 Monthly Review -Embassy of Japan in Hungary- 15 Republic of Hungary 1. 欧州委員会:危機税への非難に関する書簡を精査 (3日) 3日、欧州委員会のバイリー報道官は、危機税(業界特別税)を非難する多 国籍企業からの書簡を精査中であると述べた。同時に、本件に関するハンガリ ー政府の立場も調査中であるとした。欧州委員会はハンガリーがEU規則を遵 守しているかどうかを評価する権限を有している。 12月15日に提出された書簡の中で、13社の欧州多国籍企業は、外国企 業に1億ユーロ以上の負担を強いる危機税を導入したハンガリーに制裁を課す ことを欧州委員会に求めた。 4日、外務省のジューリEU関連担当政務次官は、危機税が外資系企業を差 別的に扱っているとの意見を却下した。13社の外資系企業が提出した書簡に 関して、懸念や問題を話し合うことは良いことであるが、それはハンガリーで 行うべきであると主張した。 2. 12月の新車登録台数は約10%減 (3日) データハウス社は、12月の新車登録台数が前年同月比で9.8%減の3,90 2台となったと述べた。2010年通年では27.8%減の43,476台だった。 しかし、四半期ベースでの前年同期比の下落幅は徐々に縮小しており、第1四 半期は54.9%、第2四半期は33.9%、第3四半期は17.8%だったのに対 し、第4誌範囲はわずか1.2%の下落だった。2010年の市場シェアでは、 フォードが11.84%で第1位になった。 3. オルバーン首相:2010年の財政赤字は3.8%(GDP比) (6日) オルバーン首相は、2010年の財政赤字が3.8%(GDP比)となり目標 を達成したと外国記者団に対して述べた。最終的な数値は地方政府が0.5%近 辺、中央政府が3.2%近辺で、全体では3.8%となるとした。 アナリストは、EUの会計基準での数値は3月に正式に発表となるが、同首 相はキャッシュフロー・ベースの数値を参照しているとした。 4. マトルチ国家経済相:ユーロ導入を焦らず (6日) マトルチ国家経済相は、外国記者団に対して、ハンガリーはユーロ導入を焦 Monthly Review -Embassy of Japan in Hungary- 16 Republic of Hungary っていないと発言したとロイターが報じた。まずは、GDPを成長させ、10 0万人の雇用を創出し、これら全てが成功して初めて、ユーロ導入が可能とな ると述べた。また、2015年まで毎年財政赤字を3%未満(GDP比)に維 持し、今年、新憲法の草案を作成する際、公的債務残高の上限を設けているポ ーランド憲法を手本としつつ、これを盛り込みたいと述べた。 5. オルバーン首相:EU議長国として全タスクの実行を宣誓 (7日) オルバーン首相は、ハンガリーはEU議長国としての全てのタスクを実行す ることを宣誓し、経済問題とユーロ問題が最重要課題であると述べた。ユーロ は欧州統合のための最重要ツールであり、その保護と強化がヨーロッパにとっ て最もプライオリティが高いと記者会見で述べた。 6. ハンガリー:最もデフォルト・リスクのある10か国入り (7日) CMA DataVision 社は、2010年第4四半期の世界ソブリン債信用リスク 報告書において、ハンガリーのソブリン債が世界で最もデフォルトの可能性の ある10か国リストの中で下から9番目となったと発表した。第4四半期のハ ンガリーの5年CDSは378bpで、リスト最下位のギリシャは1026.5 bpだった。 7. 産業廃棄物流出事故に関する欧州委員会の法的調査の結果 (12日) 欧州委員会は、ハンガリー政府に対し2010年10月4日にヴェスプレー ム県で発生したアルミナ工場産業廃棄物流出事故で被害を起こした「赤泥」を 有害廃棄物に分類するよう書面で通知した。欧州委員会は、赤泥貯蔵池の環境 許可手続きにおいて政府が非常に強いアルカリ性の物質を有害廃棄物に指定し ていなかったことが間違いであったとした。 8. 2010年の穀物収穫量は前年比約10%減 (12日) 中央統計局(KSH)によれば、2010年の穀物収穫量は前年比9.7%減 の12,266千トンとなった。これは、2005年から2009年までの平均 より13.3%低い。小麦は14.8%減の3,764千トン、トウモロコシは7. Monthly Review -Embassy of Japan in Hungary- 17 Republic of Hungary 5%減の6,967千トン、ヒマワリ種子は21.4%減の987千トン、ナタネ は3.4%減の560千トン、ジャガイモは21.5%減の440千トンである (%はいずれも前年比)。 9. 政府:中銀の政策決定委員会メンバー選出に関する修正法案を提出 (13日) 政府は、中央銀行の金融政策決定委員会の外部委員の選出方法を変更する修 正法案を国会に提出した。同委員会のメンバーは、中銀の総裁1名、副総裁2 名、外部委員4名の計7名で構成されており、現在の外部委員4名は2011 年3月1日に任期を迎える。これまで外部委員の選出方法については、中央銀 行総裁と首相が2名ずつ指名して大統領が任命することとされていたが、修正 法案が可決されれば、4名すべてを国会経済・IT委員会が指名し国会の承認 (過半数)を得ることとなる。 10. ブダペスト市の債務残高の見通し (13日) タルローシュ・ブダペスト市長は、前市長時代に隠されていた事実が明らか になったことにより、4年の任期を終える2014年秋までに市の債務残高が 1,600億フォリントに達する可能性があるとの見通しを明らかにした。また、 債務不履行を避けるための唯一の方法は厳しい緊縮財政であるとした。 同市長は、ブダペスト公共交通(BKV)について、政府の支援がなければ 今年破綻するだろうとした。地下鉄4号線についても、一部は2014年まで に完成できないとした。 11. 国家開発相:2013年以降の業界特別税について協議 (14日) フェッレギ国家開発相は、2012年末までとされている通信・エネルギー・ 小売業界への特別税に関して政府が変更を計画していないこと、2013年以 降について平等負担を基本とした安定的で予測可能な税制となるよう企業と今 春から協議を行うことを明らかにした。 12. 12月のCPIは4.7% (14日) 中央統計局によれば、2010年12月のインフレ率(CPI)が4.7%、 2010年通年のインフレ率が4.9%となった。12月のインフレ率で特に高 Monthly Review -Embassy of Japan in Hungary- 18 Republic of Hungary かったのは、食料価格の6.7%、光熱費の7.5%、その他・燃料費の7.5%で ある(いずれも前年同月比)。 ライファイゼン銀行のアナリストは、食料価格の上昇は予想外だったが、地 下水位上昇は将来の食料価格の上昇・下落のどちらの前兆となるものでもない だろうとした。ゴールドマンサックスのアナリストは、インフレの理由につい て食料と燃料の価格上昇により説明できるとした。MKB銀行のアナリストは、 1月のインフレ率について燃料価格は下がると見ている一方で、食料価格は高 くなり得るとの見込みを示した。 13. 総合経済政策「新セーチェニ計画」を発表 (14日) 政府は、新たな中長期総合経済政策である新セーチェニ計画の施行を発表し た。同計画は2020年までの10年間で100万人の新たな雇用創出するこ とを主目的としており、重点分野として①健康産業、②グリーン経済、③住宅 供給、④ビジネス発展、⑤科学・イノベーション、⑥雇用、⑦輸送の7つのプ ログラムを含んでいる。 マトルチ国家経済相は、①新セーチェニ計画の下で2011年から2014 年までの間に利用可能な約7兆フォリントの資金によって国内投資が年5%上 昇し経済成長が4~6%になることを期待していること、②2014年までに 約30万人の雇用創出が可能と見ていること等を明らかにした。 フェッレギ国家開発相は、既に93カテゴリー、総額1兆1,000億フォリ ントの補助金・入札を準備していることを明らかにした。雇用創出に670億 フォリント、企業発展に1,730億フォリント、輸送部門に790億フォリン ト、健康産業に310億フォリント、環境産業に1,210億フォリントを割り 当てる。同計画の下で支援を受ける最重要プロジェクトには、5,630億フォ リントが割り当てられる。具体的なプロジェクトとしては、コマーロムにおけ るドナウ川の橋の建設、公共交通システム再構築に必要なバス・鉄道統合駅の 建設、国内鉄道網へのGSM-Rシステム(国際標準の鉄道通信システム)の 導入、ブダ城区域の改修、バラトン湖・ティサ湖の周辺エリアへの投資、デブ レツェンのスポーツスタジアム改修、ブダペストのモスクワ広場の改修等であ る。 オルバーン首相は、新セーチェニ計画の重要部分のプログラムを完全に実施 すれば、ハンガリーの生産性が中国やブラジルと競合するようになるだろうと した。 ※「セーチェニ計画」とは、2000年3月に当時のフィデス政権が発表した中・長期的な経済 の発展を目指す国家開発計画のこと。 Monthly Review -Embassy of Japan in Hungary- 19 Republic of Hungary 14. マンガリッツァ豚の生産動向 (20日) マンガリッツァ生産者協会のトート会長は、2010年に5万~6万頭のマ ンガリッツァ豚が食肉加工されたことを明らかにした。これは2010年に国 内で食肉加工された豚の全頭数の2%に相当し、40億~50億フォリントの 収益があったと述べた。生産されたマンガリッツァ製品の約半分、およそ1,0 00トンはスペイン、日本、その他EU諸国に輸出されている。 15. 政府:2010年の財政赤字目標達成の見込み (20日) 国家経済省は、2010年の一般政府(地方議会を除く)財政赤字が8,69 8億フォリント、GDP比で3.2%(キャッシュフロー・ベース)となったこ とを報告書の中で明らかにした。2010年予算で目標とされていたGDP比 3.3%を僅かに下回ったことになる。同省は、EUの会計基準で計算した一般 政府財政赤字についてもGDP比3.8%の財政赤字目標を下回るということを 裏付けているとした。 同省は、2010年に政府が行った歳入増及び歳出減の施策により、赤字額 が5,000億~6,000億フォリント削減された、もしそれらの施策が行われ ていなかった場合、財政赤字はGDP比6%に上っていただろうとした。 16. 政府:排出権売却の意向 (21日) フェッレギ国家開発相は、野党社会党のイムレ・サボー議員(前政権での環 境相)からの質問に対する回答の中で、政府が2012年末までに排出権売却 により60億~80億フォリントを得ることを想定していることを明らかにし た。同相は、二国間でのAAUクレジットの売買は変動が大きいが、定評ある EU-ETS下のEUAクレジットの売買では60億~80億フォリントを得 られることを確実視しているとし、このうち半分の額を本年中に得ることが可 能であるとした。売却に関する詳細な戦略については、明らかにされていない。 17. 中央銀行:基準金利を6.00%に引き上げ (24日-25日) 中央銀行の金融政策委員会は、24日に開いた会合において、事前のアナリ Monthly Review -Embassy of Japan in Hungary- 20 Republic of Hungary スト予測どおり、基準金利を25ベーシス・ポイント引き上げて6.00%とす ることを決定した。 会合後の記者会見において、シモル総裁は、会合における委員の意見は利上 げ・現状維持・利下げの3つに割れており、僅差での決定であったと述べた。 その際最大の論点はインフレ予測の評価にあり、ハンガリーのリスク評価や、 委員の任命方法の変更が予定されていることがその決定に影響を及ぼしたわけ ではないとした。 これに対して25日、国家経済省はウェブサイトに声明文を掲載し、中央銀 行がインフレ上昇圧力懸念を理由に利上げを行ったことは専門的見地から正当 化できないとした。同省は、同行の決定は、投資のための資金調達コストを引 き上げ、経済成長と雇用に悪影響を与える点から政府の経済政策に反している、 また同行はこれで2010年11月から3か月連続で利上げを行ったことにな るが、この異常に早いスピードには根拠がないとした。 18. IMFハンガリー代表:政府の構造改革プログラムに期待 (24日) IMFのイヴァシェンコ・ハンガリー常駐代表は、Magyar Nemzet 紙のイン タビューに応え、政府が2月に発表予定の構造改革プログラムについて、現段 階では詳細が不明のため完全な評価をすることはできないが、期待できる内容 となるだろうとの見方を示した。 オルバーン首相は以前にダウジョーンズ社とのインタビューにおいて、①年 金、②失業保険、③医薬品への補助金、④公的交通機関への補助金を含む長期 的財政改革案を2月に議論するとしていた。 イヴァシェンコ代表は、政府による私的年金基金の実質的国有化については、 これが予算の持続可能性に影響を与え、長期的には政府の年金関連支出増加を 招く点で懸念があるとし、公的債務削減を継続的プロセスとするために追加的 構造改革が必要であるとした。また、2010年における中央政府の財政赤字 (キャッシュフロー・ベース)が3.2%となったため、ハンガリーは同年の一 般政府財政赤字の目標値である3.8%は達成されただろうが、赤字削減のため の手段の持続可能性を検討することが必要であるとした。 19.アウディ、追加投資第2フェーズを計画:EUは工業用地への変更を承認(24日) 24日、地方紙 Kisalfold は、地元環境当局のウェブサイトに掲載された文書 を引用する形で、ジュール市におけるアウディの工場拡張計画には、2018 年からの第2フェーズが含まれていることを明らかにした。追加投資第2フェ Monthly Review -Embassy of Japan in Hungary- 21 Republic of Hungary ーズは2017年に始まり、工場の一日あたり生産台数は1,000台に倍増す ることになる。 アウディは2010年9月、2013年から年間生産台数を12万5千台と する9億ユーロの投資を発表した。同社ハンガリー工場は2010年、エンジ ンを約165万個(前年比19%増)、完成車を約3万9千台(同18.2%増) 生産した。 また27日、マトルチ国家経済相は、EUが、アウディが新規工場の建設を 予定している土地について工業用地への区画変更を認める決定をしたと述べた。 同相は、アウディ・オペル及びダイムラーによる投資により、現在自動車産業 のGDPに占める割合は現在の3.1%程度から2013年までに倍増する見込 みである、生産台数は2014年末には60万~70万台に達するだろうとし た。 20. パクシュ原子力発電所拡張計画の入札は2012年初旬 (25日) フェッレギ国家開発相は、野党社会党ラヨシュ・オラー議員からの書面質問 に答える形で、パクシュ原発拡張計画のための応札は2012年初旬、その審 査は2013年前半に実施される予定であると述べた。 拡張計画は、すでに同原発を保有する国有ハンガリー電力会社(MVM)に 承認されており、同計画によると拡張部分は2020年から2025年の間に 稼働を開始する予定である。 発電所建設のための準備作業に今後5、6年を要し、建設にはそれからさら に5年がかかると予想されている。 21. 構造改革プログラム決定は2月末 (27日-28日) 27日、マトルチ国家経済相は構造改革プログラムを2月16日の閣議にお いて議論し、その最終決定が2月28日になると発表した。構造改革プログラ ムは「成長及び安定のためのプログラム」と名付けられ、今後、2013年か ら2014年までに6千億~6千5百億フォリントの歳出削減をもたらすもの で、ハンガリーが中期的に財政赤字のGDP比3%未満を達成するために必要 であるとした。 政府の構造改革について、オルバーン首相は13日、①年金、②失業保険、 ③医薬品補助金、④公共交通機関改革の4分野に関する国家経済省の計画につ いて2月15日までに協議すると述べていた。 Monthly Review -Embassy of Japan in Hungary- 22 Republic of Hungary 19日、国家経済省のナートラーン次官補は、政府が、2011年にGDP 比1%又は2,000億~2,600億フォリント、2012年と2013年でG DP比2%又は約4,000億フォリントの削減を想定しているとしていた。ま た同次官補は、政府が環境税の導入も検討していることを明らかにしていた。 28日、国家経済省チェーファルヴァイ次官は、2010年から3年間の予 定で通信、エネルギー、及び小売業界に課されている危機税は、構造改革プロ グラムによる歳出抑制により、2012年より後は不要となる可能性があると 述べた。同次官は、特に医薬品への補助金において大きな歳出削減が可能とし た。 22. オペル:建設中の新工場のための新規雇用開始 (27日) GMの報道担当者は、建設中の工場における生産のため、新規労働者の雇用 を開始したと発表した。 オペルは2010年9月、同社の生産拠点(セントゴットハルド市、ハンガ リー西部)拡張のため、5億ユーロを投資すると発表した。新しく建設される 工場には800人が雇用され、2012年末から年間50万個のエンジン生産 を開始する予定である。 23. 国家開発相:投資家からの信頼回復のための協力要請 (27日) フェッレギ国家開発相は、ハンガリー国際企業協会における会合に出席した 多国籍企業幹部に対して、政府は多国籍企業との定期的な対話を開催する予定 であり、同企業からの規制改革に関する提案の採用を前向きに検討すると述べ た。同相は、多国籍企業はハンガリーにおいて重要な役割を担っており、政府 は安定的で信頼のおける経済・規制環境の整備を約束すると述べた。 24. ダイムラーのハンガリー工場におけるテスト車生産は8か月以内 (28日) メルセデス・ベンツのフランク・クライン・ハンガリー子会社社長は、ダイ ムラーが8億ユーロを投じて建設した工場ケチケメート市、ハンガリー中部) は順調に進んでおり、最初のテスト車は8か月以内に生産されると発表した。 同社長は、建屋建設は2010年秋に完了し、現在は製造ラインを設置してい る、販売用の自動車は2012年初旬から生産されると述べた。2011年に おける従業員数は、2,000人に増加する。 Monthly Review -Embassy of Japan in Hungary- 23 Republic of Hungary 25. 財政評議会議長:2月8日付で辞任 (31日) 財政評議会(前政権下で設置された財政政策についての意見を述べる独立機 関)のコピチ議長は、2月8日付で辞任することを明らかにした。同議長は、 現在の財政評議会はいかなる点からも2010年までの同評議会の機能を引き 継いでいないと述べた。 財政評議会については2010年、その予算及びスタッフをほぼ全て剥奪す る法案が可決。同評議会の評議員についても、3人の独立エコノミストから、 中央銀行総裁、会計検査院長官及び大統領が任命するエコノミストとする改正 がなされていた。 Ⅳ.そ の 他 《1月の為替・ 為替・金利動向》 金利動向》 ユーロ / 円 (1EUR= EUR=円) 米ドル / 円 (1USD= USD=円) ユーロ / フォリント フォリント (1EUR= EUR=フォリント) フォリント) フォリント / 円 (1HUF= HUF=円) 116 86 285 - 2 .9 % 114 85 円安 112 84 110 83 108 82 106 81 104 80 102 1/4 1/11 1/18 79 1/25 0.420 - 0 .0 5 % + 2 .0 % 円安 HUF 高 - 5 .7 % 円安 0.410 280 0.400 275 0.390 0.380 270 0.370 265 1/4 1/11 1/18 1/25 1/3 1/10 1/17 1/24 1/31 0.360 1/3 1/10 1/17 3ヶ 月物金利: 月物金利:利回り 利回り(%) 1年物金利: 年物金利:利回り 利回り(%) 3 年物金利: 年物金利:利回り 利回り(%) 10 年物金利: 年物金利:利回り 利回り(%) 9.00 9.00 9.00 9.00 + 7 bp 8.50 - 3 0 bp 8.50 ワイド 8.50 タイト タイト 8.00 8.00 7.50 7.50 7.50 7.50 7.00 7.00 7.00 7.00 6.50 6.50 6.50 6.50 6.00 6.00 6.00 6.00 5.50 5.50 5.50 5.50 5.00 5.00 5.00 5.00 4.50 4.50 4.50 1/3 1/10 1/17 1/24 1/31 1/3 1/10 1/17 1/24 Monthly Review -Embassy of Japan in Hungary- 1/31 24 1/3 1/10 1/17 1/24 1/31 - 6 0 bp 8.50 - 8 1 bp 8.00 1/24 タイト 8.00 1/31 4.50 1/3 1/10 1/17 1/24 1/31 Republic of Hungary (注) 《1月の選挙・ 選挙・支持政党に 支持政党に関する世論調査 する世論調査》 世論調査》 (1)支持政党の変遷(確実に投票に行くと回答し、いずれかの政党を選択した者の 支持政党) (11月) (12月) (1月) フィデス(Fidesz) 社会党(MSZP) ヨッビク(Jobbik) 新しい政治の形(LMP) :68% :17% : 9% : 4% その他政党 : 2% 62% 21% 10% 6% 65% 17% 11% 5% 1% 2% (2)質問事項:仮に今週日曜日に総選挙があるとすればどの党に投票するか(質問 者全員よりの回答)。 (11月) (12月) (1月) フィデス(Fidesz)/キリスト教民主国民党(KDNP):37% 33% 34% 社会党(MSZP) ヨッビク(Jobbik) 新しい政治の形(LMP) その他政党 :10% : 4% : 2% : 2% 11% 6% 3% 2% 11% 6% 4% 2% わからない、投票しない :45% 45% 43% (注)ソンダ・イプソス社調べ(1月8日-15日データ収集、サンプル数:18歳以上の市 民1,500人)。 Monthly Review -Embassy of Japan in Hungary- 25 Republic of Hungary 201 2011年1月の出来事 日 内政 日 1 ・【大統領】年次所信演説 3 ・【政府】全国 29 か所で「政府の窓」を開設 4 ・【政府】メディア規制法英訳を関係各所に配布 1 5 る民事損害賠償訴訟始まる 7 ・【政府】メディア法に関する外務省声明 10 6 ・【首相】EU 議長国・メディア法に関する記者会見 11 ・マイノリティ自治組織選挙の実施 14 ・【首相】新セーチェニ計画を発表 13 14 ・メディア法に反対する市民の抗議デモ(於:ブダ 14 - ペスト市コシュート広場、ペーチ市、ウィーン) ・ブダペスト市ディスコ・クラブ「ヴェスト・バルカー - 16 17 ン」で死者 3 名を出すパニック事故発生 ・【UD 社】ブダペスト市裁判所、ダーヴィド元 MDF 17 ・【政府】クルース委員への返答を1週間以内に 18 行うことを宣言。 ・【フィデス】コーシャ副党首、一連のメディア法騒 26 ・ショーヨム前大統領講演会(於:中欧大学) 27 ・ブダペスト検察庁、公式の場での共産党犯罪否 18 19 定発言の疑いでビスク元内相を起訴。 19 ・ホロコースト犠牲者の国際追悼記念日式典 20 - 国 れる 29 ・ハンガリー中西部で M4.7 の地震 31 ・【政府】欧州委員会から寄せられた新メディア法 - 20 21 に関する照会事項に関し、書面にて返答 辞任 強 私的 金基金残留希望 手続き最終期限 を表明 の モニーの開 議開 新年会を開 議長国】マルトニ外相、欧州議会の各党首 ィに 法関連の議長国 各 ライオリテ 説明 ・【大統領】スペイン ・【 議長国】 (於: ド 担 ・次 公式会 開 ルー) ・【大統領】 議長国 イ ント出 のた ロンドン ・【メディア法】クルース欧州委員、欧州議会に対してメ ・【 を説明 議長国】マトルチ国 に いて議長国 ・【 議長国】 ロ 相、 財務省 事会 ラムを説明 相 公式会 (於: トヴィチ ド ルー) の自 担 代 表、ハンガリー ・フ モ・ノルウェー国 ・【 相、ハンガリー 議長国】オルバーン首相、欧州議会で演説 ・【大統領】スロバ ス ンに ア いて の れ、2 名が れる ・【 法・内務相 議長国】 地 員 2 名が 公式会 開 害 (於: ド ルー) 21 - 22 25 24 ・【メディア法】クルース欧州委員、ハンガリー政府に対 質問 簡 送 エ プ 訪問 キプ ヌ キプ 談 防 談 エ EU 閣僚 お グ 訪問 キ 訪問 EU 理 席 訪問 する を書 ・【首相】 ・【外相】 ジ にて 付 ト リア ー・ ・ハンガリー・クロアチア国 - 24 26 25 26 28 31 - 31 1 Monthly Review -Embassy of Japan in Hungary- セ 開発相、 ・【大統領】各国大 ・パ ・メディア規制法に反対する市民約 150 名による 抗議集会(於:ブダペスト市コシュート広場) 年 ・フェッ ・【メディア法】 動は全て社会党の煽動行為によるものと批判 制 事 ディア法に関する 代表に対し、損害賠償と裁判費用負担を命じる ・ 動員が れていたハンガリー 議長国】ハンガリー議長国 委員会委員長に対して 表に名誉毀損の疑いがあると判断。 ・コピチ財政評議会議長、2 月 8 日付 法施行 年 10 月にスーダンで ・【 9 25 国 議長国に ・ハンガリー政府と欧州委員会との ・【UD 社】ブダペスト控訴院、ダーヴィド元 MDF 代 24 ・ ・【 5 18 議長国】ハンガリー、 国連 6 ・ブダペスト市裁判所で赤泥流出事故被害者によ 15 EU EU 就任 改正 籍 昨 誘拐さ 人 平和活 無 解放さ EU 就任 レ 催 合同閣 催 レギ 家 訪仏 使向け 催 EU 及び 立 プ つき 訪問 EU EU 当閣僚 官級非 合 催 グゥ EU 文化 ベ 席 め 訪問 問題点 EU 家経済 EU 理 お プグ EU 労働 非 合 グ ゥ ミヤ OSCE報道 由 当 訪問 ァレ 防 訪問 EU キ 訪問 キ タ お MOL 現 職 殺 さ 誘拐さ EU 司 非 合 催 グゥ ・【 ・ ・メディア規制法に反対する市民約 150 名による 抗議集会(於:ブダペスト市ハンガリー・ラジオ前) 外政 26 シ ロス外相と会 相会 (於:クロアチア・オ ク) ・【 議長国】各 が欧州議会に ラムを説明 ・【大統領】ブリュッセル ・【首相】スロバ ・【外相】 外務 ア 事会出 ・クヴェール国会議長、ブリュッセル プ いて議長国 ロ Republic of Hungary Embassy of Japan in Hungary 1125 Budapest Zalai ut 7. Hungary TEL :+36-(06)-1-398-3100 E -Mail 政務関係 : [email protected] E-Mail 経済関係 : [email protected] E -Mail 広報文化関係: 広報文化関係:[email protected] E-Mail 領事関係 : [email protected] Monthly Review -Embassy of Japan in Hungary- 27