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株式市場の下落局面で心掛けたいこと
楽読 2016年1月14日 Vol. 1,054 (ラクヨミ) 株式市場の下落局面で心掛けたいこと ~過去の傾向や相場格言も参考に~ 日本株式市場は、年初から6営業日連続して下落した後、13日だけ反発したものの、14日は日経平均株価 が前日比474円(2.68%)安の17,240円と大きく下落しました。 この背景として、原油安や中国の景気減速に伴なって、世界経済に対する先行き懸念が続くなか、前日に米 国株式市場が大幅に下落したことや、円高が進んだことがあげられます。また、朝方発表された11月の機械 受注統計(船舶・電力を除く民需)が、前月比14.4%減と市場予想を大きく下回ったことも嫌気されました。同 指標は設備投資の先行指標とされ、海外経済の先行き不透明感などから、企業が設備投資に慎重になって いることが改めて示されました。 株式市場を取り巻く国内外の不透明要因から、投資家はリスク回避的な姿勢を強めており、投資家心理の 改善には時間を要するとみられます。ただし、過去の傾向をみると、株価が大きく下落した局面では、結果的 に良い買い場になったことが、しばしばありました。1970年以降、6営業日以上連続して日経平均株価が下 落した場合の最終日を起点に、その後の60営業日(約3ヵ月)間の株価指数の平均推移をみると、概ね良好 なパフォーマンスとなったほか、起点から60営業日後の株価指数の騰落率の分布をみると、約70%の割合 でプラスの収益となりました。人とは反対に行動した方がうまくいく場合が多いと説く「人の行く裏に道あり花 の山」を実証する一例と考えられます。 ウォール街にも「株というものは高いときには最上に、安いときには最低に見えるものだ」という格言があるよ うに、下がっている時はもっと下がると思いがちですが、そうした際は、こうした相場格言を思い出してみるの が良いかもしれません。とはいえ、タイミングを判断しながらの売買は難しく、「当たるも相場、当たらぬも相 場」ともいいますので、積立投資を活用した、長期の時間分散投資などを心掛けることが重要と考えられます。 6営業日以上下落後の日本株式※の推移 日本株式と米国株式の推移 (2015年1月初~2016年1月14日※) (円) ※米国株式は1月13日時点 (米ドル) 21,000 18,500 20,000 18,000 19,000 17,500 18,000 17,000 NYダウ工業株30種 (右軸) 17,000 16,500 16,000 日経平均株価(左軸) 15/1 15/3 15/5 15/7 (1970年1月初~2016年1月14日) 起点を100として指数化 6営業日以上連続して株価指数が下落した 場合の最終日(8営業日連続下落の場合は、 8営業日目)の終値を起点に、その後の60 営業日間の株価指数の平均推移 0 10 20 30 40 50 60(営業日) 6営業日以上下落後の日本株式※の騰落率の分布 20%以上 16,000 15,000 105 104 103 102 101 100 99 上記起点から60営業日後 の株価指数の騰落率 10%以上20%未満 0%以上10%未満 15,500 15/9 15/11 16/1 (年/月) (信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成) △10%以上0%未満 △20%以上△10%未満 0 10 20 30 40 (%)50 ※日本株式は日経平均株価を使用 ※上記は過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。 ■ 当資料は、日興アセットマネジメントが市況等についてお伝えすることを目的として作成したものであり、特定ファンドの勧誘資 料ではありません。また、弊社ファンドの運用に何等影響を与えるものではありません。なお、掲載されている見解は当資料作成 時点のものであり、将来の市場環境の変動等を保証するものではありません。■投資信託は、値動きのある資産(外貨建資産に は為替変動リスクもあります。)を投資対象としているため、基準価額は変動します。したがって、元金を割り込むことがあります。 投資信託の申込み・保有・換金時には、費用をご負担いただく場合があります。詳しくは、投資信託説明書(交付目論見書)をご 覧ください。 1/1