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湯梨浜町立東郷中学校

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湯梨浜町立東郷中学校
湯梨浜町立東郷中学校
校長
小 椋 勝 美
平成28年5月 6日
Learn with the five senses ~五感で学べ!!~
沖縄の歴史や文化を見(視)、戦争体験等を聞き(聴)、郷土料理を味わい(味)、沖縄の自然を
吸収して(嗅)、沖縄の人たちと交流(触)することができ、実行委員会が掲げたスローガンを見事
に達成できた研修旅行でした。そして、今年は、時間を前倒しして行動することができ、余裕を持っ
て3日間の全日程をこなすことができました。改めて素晴らしい研修旅行だったと感心しました。
初日、朝4時30分全員集合完了。結団式終了後、バスへの移動もスムーズで、予定より10分早
く出発。岡山空港到着は予定時刻の20分前。搭乗手続きにもゆとりが。岡山市内の2中学校(とも
に30数名の1クラス)と一緒に沖縄へ。那覇空港で手荷物を受け取るとき、次々と流れ出てくる荷
物を下ろす男子の部屋長とそれを集合している場所へ運ぶ女子の部屋長との連携よろしく、一番最後
に飛行機を降りた東郷中学校が、一番早く那覇空港を出発
しました。
予定より早く昼食をとり、首里城へ。雨の予報はどこへ
やら。南国の日差しが照りつける。暑い!入場券を受け取
るために並んでいると、係のおじさんが「あんたら、都会
の生徒じゃないね」、「古き良き時代を感じるね~」とお
っしゃっておられました。(女子のスカートの丈に感心さ
れたそうです。)ゆっくり1時間、琉球王朝の文化を堪能
し、地下2階のバスへの集合時刻もドンピシャリ。
初日のメイン、若太陽(ワカティーダ)との交流会場、嘉手納スポーツドームへ到着してびっくり。
若太陽の姿がない。先発隊が組み立てた龍も見あたらない。場所を間違えたか?添乗員さんがすぐさ
ま連絡を取る。あまりにもスムーズに行き過ぎて到着が早すぎたようだ。先発隊は龍を組み立てた後、
倉庫に入れて昼食をとりに出かけているとのこと。ひと安心。毎年、会場に到着するとドームに響き
渡る太鼓の音に圧倒されていましたが、今年は広い人工芝のドームで力一杯追っかけっこをする和や
かな姿が印象的でした。龍踊りのポイントを確認すると、中村先生が発するリズムにあわせて「エア
ードラゴン」の登場(龍を持たずに動きの確認をしました)。こんな光景は初めて見ました。
若太陽が到着し、道具のセッティングも完了して交流開始。まずは東郷中学校の龍踊りの披露。寺
地裕紀くんの気合いの入ったかけ声で龍の登場。「エアードラゴン」の成果がばっちり。2体の龍が
沖縄で勢いよく舞いました。今年は参観日のため、若太陽の中学生のメンバーが少なく、小学生が多
くいました。中には3歳の子も。ところが、エイサーの演技が始まるとその迫力に圧倒される(毎年)。
アメリカのシアトルやカナダでも公演を行っているいわば「プロフェッショナル」。互いの文化の披
露が終わると、ここからが交流の本番。エイサーに使う各種太鼓や獅子、踊り等に別れて手取り足取
り教えてもらう。約30分間練習した後、全員が一緒になって成果の確認。真剣な表情、体を一杯に
使った動き、そして笑顔。先輩たちが道を作ってきた本校だからこそ体験することができる研修旅行
の交流の意義をしっかり感じ取ることができる瞬間です。今年の交流も大成功!
ホテルリゾネックス名護に到着。プライベートビーチで
のバーベキュー開始を30分早めて7時に設定。その後、
天候を心配したホテル側との交渉でさらに15分早めて6
時45分に。各グループが鉄板に向かい、思い思いに食材
を焼いていく。女子グループは早くも焼きそばに着手。お
いしそう。ところが、西の空の黒い雲が徐々に近づいてく
る。突然の突風がビーチの砂を舞い上げ、しばらくすると
雨が降り出しました。開始を早めていて大正解。完食とま
ではいきませんでしたが、これもいい思い出になったので
はないでしょうか。
二日目。一人ひとりがペットボトルにお茶を補給し、バ
イキング料理をトレーに取っていただきますを言ったのが
6時45分。予定時刻ピッタリ。すごい!朝食後、部屋の
片付けのチェックを受けてバスに乗り込み、美ら海水族館
へ。広いバス駐車場に一番乗りです。館内もまだ混み合っ
ていなくて、最も大きな水槽「黒潮の海」の前で3頭のジ
ンベイザメが悠々と泳いでくるのを待っている余裕もあり
ました。1時間ゆったりと見学した後、4つの体験コース
別に分かれてバスに乗り込み、各体験場所に出発。
私は、青の洞窟シュノーケル体験に参加しました。15人の生徒とともにウェットスーツに身を包
み、ライフジャケットを着用して船で真栄田岬沖へ。波もなく穏やかな海。時々陽ざしも顔を出す絶
好の天気。洞窟の中から見る海の色は、青でもなく緑でもなく何とも言えない美しさで輝いていまし
た。エサを手にすると次々と魚が寄ってきます。インストラクターが指さす方向を見ると、アジのよ
うな小魚が群れで泳いでいます。キラキラと輝く様は、まるで美ら海水族館の中にいるようでした。
各体験コースの生徒も皆満足の笑顔で南西観光ホテルに到着。予定より早いため、国際通り班別研
修を15分多くすると学年主任が発表。生徒は大喜び!このご褒美も素早い行動のたまものです。た
くさんのお土産を買い込み夕食会場へ。中村先生のリクエストに応えていただき、二日目の夕食は沖
縄の郷土料理(もずくの酢の物、ジーマ-ミー豆腐、グルクンののカレー風味揚げ、紅芋麺の山芋と
ろろかけ、ラフテー、イナムルチー汁、黒糖ムース等々)を堪能しました。ほとんどの人がきれいに
食べていたことに感心。添乗員さんからは、「棚に入れる靴はもちろん、入りきらない靴も向きを揃
えてきちんと並べている姿に感心した」とのお褒めの言葉もいただきました。
「ゴールが見えてきた頃に気が緩むもの」という学年主任の気を引き締める言葉でごちそうさま。
8時30分部屋長会。ところが、2人姿が見えない。すると、前日のミスをカバーするかの如く、猛
ダッシュで呼びに行く山根大世くん。20秒と1分の遅刻。残念。学年主任から厳しい指導を受けて
意気消沈?翌日のモーニングコールを要望する班が一つもなし。「大丈夫?」中本先生の引きつった
ような顔。結局モーニングコール無しで就寝(部屋には目覚まし時計あり)。
三日目。前日に遅れた部屋長の班は、豊富なメニューのバイキングをトレーに取り30分・20分
前には既に着席。集中できています。モーニングコール無しでも全員集合完了。素晴らしい!
最終日は、平和学習。南部方向にバスを走らせ、
ひめゆり平和祈念資料館を訪れました。ひめゆりの
塔の前で追悼の祈りを捧げ、資料館に入って学芸員
さんから沖縄地上戦についてお話を聴きました。講
話後、館内を回っていると遺留品の前にいた生徒を
見つけられた仲里さん(ひめゆり学徒隊の生存者)
が生徒に近寄ってこられてお話をしてくださいまし
た。じっくりと時間をかけて館内を見学し、71年
前に思いをはせることができたと思います。
ひめゆり会館での昼食時にサプライズ。4月26日は岡本共生くんの誕生日。山根大世くんの音頭
で♪Happy birthday dear Tomoki.♪全員で共生くんを祝福しました。涙が出るくらい素敵な光景でした。
本人は「ケーキが食べたかった」と言っていましたが、一生忘れられない誕生日になったのではない
でしょうか。また、昼食に出たソーキそばと炊き込みご飯全て完食。各テーブルのおひつの中も空っ
ぽ(中村先生がおひつを抱えて走り回られたおかげ?)でした。こういう時に普段の姿が試されるの
でしょうね。会館の方がテーブルを片付けられる時にびっくりされている姿が目に浮かびました。
午後からはジャージに着替えて轟壕へ。ガマの入口から二手に分かれて奥へと進む。全く光が届か
ない漆黒の闇の中、ガイドさんのお話を聴きました。ひめゆり会館の学芸員さんも轟壕のガイドさん
も生徒たちが真剣に聴く姿を前に、もっと伝えたいという思いから時間をオーバーしてしてしまった
ということを後で添乗員さんから聞きました。沖縄平和祈念会館でもしっかり時間をかけて各資料に
目を通し、「人が人でなくなるのが戦争」ということをしっかり考えることができたと思います。
3日間の行程で印象的な場面はもっとたくさんあるのですが、今年の研修旅行で感じたこと、これ
からの学校生活につなげていきたいことなど、研修旅行のまとめについては次号でお伝えします。
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