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2016年童謡文化賞贈呈理

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2016年童謡文化賞贈呈理
2016 年(第 15 回)童謡文化賞の贈呈者を、下記の通りに定めました。なお、
賞の贈呈式は 2016 年 7 月 1 日(金)
、東京ガーデンパレスにて午後 6 時より
開催、終了後祝賀パーティーを行います。
童謡文化賞
(賞状、盾及び賞金30万円)
武鹿
悦子
贈呈理由
武鹿悦子氏は戦後、西条八十との出会いを契機に以来 60 年あまりにわたって優れた
「童謡詩」を書き続けてきた。武鹿悦子氏の感性豊かな言葉によって綴られた「童
謡詩」はいずれも、この世の生き物たちの“生命の輝き”を見事に謳いあげており、
読む者に大きな感動を与える。
武鹿悦子氏の「童謡詩」の特長は簡潔な音節数および優れて多彩な比喩表現、とり
わけオノマトペの斬新さにある。氏の「童謡詩」はいずれもそれ自体が音楽性豊か
な“うた”の世界を奏でており、多くの作曲家を魅了し創作欲を高めてきた。
武鹿悦子氏は 1949 年に始まったNHKラジオ番組「うたのおばさん」、1961 年に始
まったNHKテレビ「うたのおばさん」、その他テレビ朝日「うたうえほん」、フジ
テレビ「ままとあそぼうピンポンパン」などの放送番組で多くの幼児のための「童
謡」を発表、また日本コロムビアレコードの学芸部専属となり「レコード童謡」を
多数発表している。武鹿悦子氏の「童謡」のなかでとりわけ「あひるのスリッパ」
(湯
山 昭作曲)、「こわれたおもちゃ」(林 光作曲)、「ちいさいかわのうた」(渡辺岳
夫作曲)
、
「ナコちゃん」
(足羽 章作曲)は広く一般に知られ多くの人々に愛唱され
ている。
武鹿悦子氏は童話作家としても活躍し多くの著書がある。2010 年に著した絵本「ぴ
っつんつん」は 2013 年にアメリカ、フランス、中国、韓国でも出版され、フランス
版は「ナンテール市乳幼児読者賞 2013」を受賞し大きな話題となった。
武鹿悦子氏の主な詩集
詩集「ちいさいかわのうた」
詩の本「こわれたおもちゃ」(赤い鳥文学賞特別賞受賞。日本童謡賞受賞)
詩集「ねこぜんまい」
(産経児童出版文化賞受賞)
童謡集「はるのみち」
詩集「たけのこ ぐん!」
詩集「星」
(日本児童文学者協会賞受賞。日本童謡賞受賞)
武鹿悦子氏の業績はわが国の童謡文化の歴史に確かな足跡となるものであり、極め
て高く評価されるので「2016 年童謡文化賞」を贈呈する。
(甲賀一宏 記)
受賞者略歴
1928 年東京港区に生まれる。少女の頃より詩作に親しみ、戦後、西条八十との出会
いを契機に童謡を書き始める。NHK『うたのおばさん』の番組に童謡を発表し、
文筆生活に入る。童謡集「こわれたおもちゃ」
(国土社)により、赤い鳥文学賞特別
賞、第 6 回日本童謡賞、詩集「ねこぜんまい」
(かど創房)により、産経児童出版文
化賞、第 13 回日本童謡賞受賞。2011 年日本児童文芸家協会第 50 回児童文化功労賞。
絵本「ぴっつんつん」
(くもん出版)は、アメリカ、フランス、中国、韓国の四か国
で出版。フランス版は、フランスナンテール市の「乳幼児読者賞 2013」を受賞。詩
集「星」
(岩崎書店)により第 54 回日本児童文学者協会賞、第 44 回日本童謡賞を受
賞。童話作品には、
「りえの雲の旅」他シリーズ全 7 冊(小峰書店)
、
「ぶたの・ポテ
トはこわがりや」他シリーズ 3 冊(大日本図書)
「くすのきだんちは 10 かいだて」
他シリーズ現在 10 冊(ひかりのくに)など。1983 年より奈良県在住。地元で武鹿悦
子の童謡をうたうグループ「星の会」が結成され、童謡普及の運動を続けている。
童謡文化賞
童謡文化賞は、童謡の創造と振興を図る一般社団法人日本童謡協会が、
「教育と文化
を通じて人づくり」を企業理念とする東京書籍株式会社の協賛を得て創設、2002 年
からスタートした賞です。日本の貴重な文化所産である「童謡」の普及発展に寄与
する、個人もしくは団体の優れた業績を讃えて、贈賞するものです。
<2016 年童謡文化賞審査委員会>
一般社団法人日本童謡協会会長
湯山 昭
一般社団法人日本童謡協会副会長
宮中雲子
一般社団法人日本童謡協会理事
甲賀一宏
声楽家
眞理ヨシコ
東京書籍株式会社代表取締役会長
川畑慈範
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