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6人制フットボール競技規則
6人制フットボール規則(11人制との相違点) 6人制フットボール競技規則 関西第6版(2013年7月) 関西学生アメリカンフットボール連盟 文責:審判部長 濵 田 篤 則 総則:6人制フットボール競技規則は、以下の相違点を除いて、11人制フットボールの競技規則と 同一である。注:参照する11人制のルールは、(R篇-章-条)で表示する。 第1条 (選手数) 各チームのプレーヤーは6人とする。 (注:1チームの全員の人数については、末尾の特記A参照)(R1-1-1) 第2条 (試合の中止) 一方のチームが前半終了時に40点以上勝っているか、後半で40点差以上開けた時点で、 試合は終了する。(R1-1-3) 第3条 (フィールドの大きさ) 11人制のフィールドを使わなければならない場合を除いて、6人制のフィールドは80ヤ ード×40ヤード(73.15m×36.58m)で、フィールドの中心は40ヤードライ ンである。2本のインバウンズ・ライン(ハッシュ・マーク)は、サイドラインから45フ ィート(13.72m)離す。また、サイドラインから15フィート(4.57m)のとこ ろに(5ヤード)マークがある。ゴールポストは11人制と同じものを使用するので、18 フィート6インチ(5.64m)の間隔があり、クロスバーは地上10フィート(3.05 m)の高さにある。6人制のハッシュマークは30フィート(9.14m)の間隔があるの で、ゴールポストの3フィート3インチ(1.75m)外側になる。(R1-2-1) (注:11人制のフィールドを使用する場合は、末尾の特記B参照) (チームエリア) チームエリアは、リミットラインの外側で両20ヤードライン間の範囲とする。 (R1-2-4-a) (試合時間) 第5条 各節の長さは6分、節間は2分で、ハーフタイムは12分を標準とする。(R3-2-1) 第4条 第6条 第7条 第8条 第9条 (トライの終了) トライでは、Bチームがボールを確保するかキックが明らかに不成功になった場合にボール はデッドになり、トライは終了する。(R4-1-3、8-3-2-d) (必須前進距離) 攻撃は4ダウンの間に、15ヤード前進しなければならない。(R5-1-2) (フリーキックの制限線) 罰則で移動されない限りキックチームの制限線は、キックオフでは30ヤードラインであり、 セフティー後のフリーキックでは20ヤードラインである。レシーブチームのフリーキック での制限線は、キックチームの制限線から15ヤードである。(R6-1-1) (フリーキック・フォーメーション) キッカーの片側にいるべきプレーヤーの人数制限はない。(R6-1-2-c) (フリーキックのリカバー) 第10条 キックオフ(セフティー後のプレースキックやパントも同じ)では、ボールが15ヤード 飛ぶかレシーブチームにタッチされた時に初めて、キックチームはボールにタッチする資 格を得る。 (R6-1-3) (フリーキックのアウト・オブ・バウンズ) 第11条 フリーキックのアウト・オブ・バウンズの反則に対する罰則は、プレビアス・スポットから 5ヤードか、またはAチームの制限線から20ヤード前方(レシーブチーム側)のインバ ウンズの地点でレシーブチームがボ-ルを得るか、どちらかを選択できる。 (R6-2-1) (スナップ時の攻撃側の条件) 第12条 スナップ時に、Aチームの少なくとも3名のプレーヤーはスクリメージ・ライン上にいな ければならない。番号の規制はない。 (R7-1-3) -1 - 6人制フットボール規則(11人制との相違点) 第13条 第14条 第15条 第16条 (スナップ後の攻撃側の条件) ボールをキックするかフォワードパスする場合を除き、スナップを受けるプレーヤーと他 のプレーヤーとの間でボールを「エクスチェンジ」して初めて、ニュートラル・ゾーンを 越えてボールを進めることができる。例外:ルースボールがBチームのプレーヤーにタッ チした後では、Aチームのプレーヤーは誰でもボールを前進させることができる。 (R7-1-3) 罰則:プレビアス・スポットから5ヤードとロス・オブ・ダウン[S19およびS9] 注:エクスチェンジとは、次の3つの条件をすべて満たした場合に完了する。 ①スナップを受けるプレーヤーがボールを確保した。 ②意図的であろうとなかろうとそのプレーヤーが手放した。 ③Aチームの別のプレーヤーがそのボールを確保した。 (スナップのマフ) スナップがマフされ、Aチームのプレーヤーがニュートラル・ゾーンを越えてボールをキ ャッチまたはリカバーした場合は、反則である。(R7-2-2) 罰則:ボールを前進させなかった場合:プレビアス・スポットでロス・オブ・ダウン。 [S19およびS9] ボールを前進させた場合:プレビアス・スポットから5ヤードでロス・オブ・ダウ ン。[S19およびS9] 注:Aチームのプレーヤーがニュートラル・ゾーンの手前でマフされたスナップをキャッ チしたりリカバーすれば、正当なエクスチェンジの後でのみ、それを正当に前進させ ることができる。 (ボールの前方への手渡し) ニュートラル・ゾーンの手前では、スクリメージ・ダウン中に、ボールはどんなプレーヤ ーへも、どんな方向へも手渡すことができる。ラインマンはいつでも前方へのハンドオフ を受けることができる。(R7-1-6-b) 例外:ボールはスナッパーの股を通してスナッパーに渡してはならない。 罰則:プレビアス・スポットから5ヤードとロス・オブ・ダウン[S19およびS9] (正当なパスにタッチする資格) パサーにキャッチされて不成功となったパス(第17条)を除いて、全てのプレーヤーは フォワードパスをキャッチする資格がある。フォワードパスがスナッパーに投げられた場 合、少なくとも1ヤードは空中を飛ばなければならない。(R7-3-3) 第17条 (パスの不成功) Bチームにタッチしていない自分のパスをパサーがキャッチした時は、ボールはデッドと なり、パス不成功である。(R7-3-7) 第18条 (得点) フィールドゴールは4点、トライは、プレース・キックやドロップ・キックで成功すれば 2点、パスやランで成功すれば1点である。(R8-1-1) 第19条 (トライでの得点の機会) トライで、守備側は得点することはできない。(R8-3-1) -2 - 6人制フットボール規則(11人制との相違点) 特記A 1チームあたりの選手数(プレーヤーと交代選手の合計) 1.1チームの選手数は19人以下で、下限は設けない。20人以上いれば11人制に戻ることを原 則とするが、詳細は連盟規約または理事会決議による。 2.6人しかいないチームで、負傷したプレーヤーが出れば(負傷者のためレフリータイムアウトを 取れば)、その時点でコールドゲームとなり、得点の多少に拘わらず当該チームの負けである。 特記B 11人制用との併用フィールド 1.フィールドは80ヤード×40ヤードなので、11人制のフィールドの20ヤードラインを片方 のゴールラインとする。サイドラインとの交点にパイロンを置く。 2.そちら側のエンドラインは10ヤードラインなので、サイドラインとの交点にパイロンを置く。 3.(観客席に近くなるので)、観客席(または記者席)側のサイドラインを生かし、反対側の9ヤー ドマークを他方のサイドラインとし、実線で引くのが望ましい。 4.フィールドゴールは事実上困難であるが、ゴールポストがないゴール側のチームが試みる場合は、 そのダウンだけ反対側(ゴールポストのある側)へ移動する。 特記C チェーンを使わない方法 1.チェーンは15ヤードであるが、チェーンを使わない方法もある。それは全長80ヤードのフィ ールドを、20ヤードライン毎に区切って、そのラインを「必須前進線」とする方法である。そ の場合、「必須前進距離15ヤード」という概念でなく、「必須前進線」という概念である。「必 須前進線」となるヤードラインは、ゴールラインと20ヤードライン、40ヤードラインである。 例:キックオフのボールが21ヤードラインでデッドとすると、「第1ダウン、必須前進線は 40ヤードライン」となり、必須前進距離は19ヤードとなる。40ヤードラインを越えな ければ、新しい第1ダウンとならない。 2.この場合、チェーンクルーは、ダウン表示器の1名および必須前進標示器保持者の2人である。 -3 - 6人制フットボール規則(11人制との相違点) アプルーブド・ルール(A.R. アプルーブド・ルール(A.R.) 第1章 エクスチェンジ Ⅰ.Aチームの25ヤードラインから第1ダウン、15ヤード。A10はA28にピッチしたが、A2 8はボールをマフした。A10はボールを拾い上げ、Aチームの35ヤードラインまで走った。 判定:Aチームによる不正な前進。5ヤードとロス・オブ・ダウンの罰則。 Ⅱ.Aチームの15ヤードラインから第1ダウン、15ヤード。A10は後方へボールをピッチした。 ボールはB72に当たり、グラウンド上でルースになった。A10はボールを拾い上げ、Bチーム の31ヤードラインまで走った。 判定:Aチームのボールで、Bチームの31ヤードラインで 第1ダウン、15ヤード。 注:定義により、ボールがB72に当たったとき、ボールはBチームのプレーヤーにタッチし たことになる。 Ⅲ.A15はA40へボールを手渡した。まだスクリメージ・ラインの手前にいる間に、A40はボー ルをA15に前方に手渡し、A15はラインを越えて前進し、10ヤードゲインした。 判定:A15による正当な前進。 Ⅳ.A12はスナップを受けボールを確保した。A12はスナッパーA60に、彼の足の間から戻して 手渡すことで、ボールを前方へ手渡した。A60は5ヤード前進した。 判定:Aチームによる不正な前進。 罰則:プレビアス・スポットから5ヤードとロス・オブ・ダウン。 Ⅴ.A15はスナップを受け、A38にハンドオフした。A38はボールをファンブルし、ボールはA 45によって拾われたが、そこは (1)スクリメージ・ラインの手前であった。 (2)スクリメージ・ラインを越えていた。 A45は10ヤード前進した。 判定:正当なエクスチェンジは成立する。A45は(1)でも(2)でもボールを前進させるこ とができる。 Ⅵ.A12はスナップを受け、A45にピッチした。A45はピッチをマフし、ボールをキャッチしよ うとし(お手玉し)ながら、ニュートラル・ゾーンを越えた。A45はその後ボールをキャッチ して前進し、5ヤードゲインした。 判定:Aチームによる不正な前進。ニュートラル・ゾーンの手前でエクスチェンジは完了してい ない。 罰則:プレビアス・スポットから5ヤードとロス・オブ・ダウン。 Ⅶ.Aチームの20ヤードラインでAチームのボール、第1ダウン、15ヤード。A8はスナップを マフした。ボールはニュートラル・ゾーンの手前でA25に拾い上げられ、Aチームの30ヤー ドラインまで前進した。 判定:Aチームによる不正な前進。罰則はプレビアス・スポットから5ヤードとロス・オブ・ダ ウン。A25はスナップ後にボールを確保した最初のプレーヤーであり、その後エクスチ ェンジ無しにニュートラル・ゾーンを越えてボールを前進させたので、正当なエクスチェ ンジは成立していない。 Ⅷ.Aチームの24ヤードラインでAチームのボール、第2ダウン、5ヤード。A13はスナップを 受け、A30へのハンドオフをファンブルした。A30はファンブルをリカバーし、A13へボー ルを手渡し、A13はAチームの32ヤードラインまでボールを前進させた。 判定:Aチームの32ヤードラインでAチームのボール、第1ダウン、15ヤード。 Ⅸ.A10はA50からのスナップをマフした。ボールはニュートラル・ゾーンを2,3ヤード越えて 転がり、そこでA6は、 (1)ボールを拾い上げ、前進した。 (2)リカバーするためボールの上に倒れ込んだ。 判定:(1)反則。プレビアス・スポットから5ヤードとロス・オブ・ダウン。ペナルティ・マ ーカーを落とし、プレーは継続させる。 (2)正当なリカバーだが反則である。ボールはスクリメージ・ラインに戻され、ロス・ オブ・ダウン。スクリメージ・ラインを越えてボールが前進する前に、正当なエク スチェンジが成立していない。 -4 - 6人制フットボール規則(11人制との相違点) Ⅹ.A25はスナップを受けて、直ちにA40にバックワードパスを投げ、A40はそのピッチをマフ した。A40はグラウンドからボールをすくい上げ、ニュートラル・ゾーンを越えて前進した。 判定:正当。バックワードパスが投げられて、正当なエクスチェンジは成立した。 ⅩⅠ.Bチームの22ヤードラインでAチームのボール、第1ダウン、15ヤード。A10はスナッ プを受け、A20へボールを手渡そうとしたが、ボールをファンブルし、A70がBチームの1 9ヤードラインでボールをリカバーした。 判定:不正。罰則:5ヤードとロス・オブ・ダウン。 Bチームの27ヤードラインでAチームのボール。 ⅩⅡ.Bチームの30ヤードラインでAチームのボール、第4ダウン、1ヤード。A10はスナップ を受け、A22へのハンドオフをファンブルした。A22はボールを拾い上げ、Bチームの25 ヤードラインまで前進した。 判定:A22がボールを拾い上げたとき、ボールはデッドである。前進できない。 11人制規則4-1-3-k が適用されるため、前進できない。A10はルースボールを拾い 上げて、エクスチェンジを成立させ、前進させることができる。 第2章 パス Ⅰ.A15はフォワードパスをしようとしたが、空中でB73にバッティングされた。A15はそのボ ールをキャッチして、10ヤード前進した。 判定:正当。ボールはBチームにタッチされた。 Ⅱ.A15はスナップを受け、自陣20ヤードラインまで10ヤード下がった。激しいパス・ラッシ ュのため、直ちに19ヤードラインに立っているスナッパーA50へボールをパスした。 判定:スナッパーへパスしたとき、ボールは少なくとも1ヤード飛んだので正当なパス。 Ⅲ.A8はスクリメージ・ラインへパスをしようとした。B75はボールをチップし、ボールはスク リメージ・ラインでスナッパーA55にキャッチされた。ボールは0.5ヤードだけしか空中を 飛ばなかった。 判定:BチームのチップでA55のレシーブは正当なキャッチになり、A55はボールを前進させ ることができる。 Ⅳ.Bチームの22ヤードラインでAチームのボール、第4ダウン、4ヤード。A10はパスを投げ たが、A73に当たり空中に跳ね返った。A10はボールをキャッチし、5ヤード前進し、そこで A10はボールをファンブルした。 判定:フォワードパスの不成功。Bチームの22ヤードラインでBチームのボール、第1ダウン、 15ヤード。(6人制競技規則第16条および17条) 第3章 その他の規則 Ⅰ.Aチームは、スクリメージ・ライン上に3人が3ポイントスタンスで並んでセットした。スナッ パーの右側にいたA80は手を上げ、7ヤード外にシフトした。 判定:A80はラインのエンドにいたので、正当なシフトである。 Ⅱ.Aチームは、スクリメージ・ライン上に4人が3ポイントスタンスで並んで、位置についた。A 80の内側にいるA62は (1)スナップ前に3ポイントスタンスから立ちあがった。 (2)前方へのハンドオフを受けとり、5ヤード前進した。 (3)スクリメージ・ラインを10ヤード越えてフォワードパスをキャッチした。 判定:(1)はフォルス・スタート。(2)および(3)は正当。 Ⅲ.Aチームは、スクリメージ・ライン上に4人が並んでいた。エンドにいたA88は自分のポジシ ョンを離れ、スナップ前にモーションに出た。スナップ時に彼は、 (1)相手のゴールラインの方へ動いていた。 (2)相手のゴールラインの反対側へ動いていてスクリメージ・ラインから2ヤード後にいた。 判定:(1)A88は相手のゴールラインの方へ動いていて、かつラインだったので、不正なモー ション。 (2)A88の不正なモーション。彼はラインを離れた後、バックの位置で一度静止しなけ ればならない。 -5 - 6人制フットボール規則(11人制との相違点) Ⅳ.Aチームの30ヤードラインからのキックオフが、BチームにタッチされずにBチームの38ヤ ードラインでアウト・オブ・バウンズに転がり出た。 判定:Bチームは、自陣38ヤードラインかまたは自陣30ヤードラインからボールをスナップ してもよいし、5ヤード罰退させてキックオフをやり直してもよい。 Ⅴ.Bチームは60対21で勝っている。Bチームは後半開始のキックオフで65ヤードリターンし、 タッチダウンした。 判定:試合終了。 Ⅵ.Bチームは後半を49対10で勝っている。BチームはAチームのパスをインターセプトし、 16ヤードリターンしてタッチダウンした。B44はそのランバック中にクリッピングした。 判定:Aチームが罰則を辞退すれば、トライ・フォー・ポイントを行わずに試合は終了する。 Ⅶ.Aチームは自陣20ヤードラインで第4ダウン、5ヤード。A14はパントしたが、ブロックさ れ空中にまっすぐ飛び上がった。A45はスクリメージ・ラインの手前でパントをキャッチし、 40ヤードラインまで前進した。 判定:Aチームの前進は正当。第1ダウン、15ヤード。 Ⅷ.Aチームはトライをしたが、 (1)Bチームはファンブルをリカバーし、拾い上げてAチームのエンドゾーンまで前進した。 (2)Bチームはファンブルまたはフォワードパスをインターセプトし、Aチームのエンドゾー ンまで前進した。 (3)Bチームはキックをブロックし、正当に確保し、Aチームのエンドゾーンまで前進した。 (4)Bチームはキックをブロックし、A12はボールを拾い上げ、Bチームのエンドゾーンま で前進した。 判定:得点できない。トライではBチームが確保するか、キックの不成功が明らかになった時点 でボールはデッドである。 -6 -