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じ
ひ
長谷寺―慈悲の仏
全国に多数存在する「長谷寺」の原点であり、かつ三千の末寺を持つ
壮大な寺院。この初瀬の地は古くからの聖地で、源氏物語や万葉集に
も登場します。
西国三十三所第八番札所としても知られる長谷寺は、四季を通じて境
内が花に彩られる「花の御寺」として親しまれ、春は桜と牡丹、夏は
アジサイ、秋はもみじ、冬は冬牡丹が咲き誇り、多くの巡礼者の目を
楽しませています。
境内のご案内
所在地
奈良県桜井市初瀬731-1
アクセス
近鉄長谷寺駅から徒歩15分
境内設置のQRコードでも
地図
ご覧頂くことができます。
Web Site
(日本語)
http://www.hasedera.or.jp/
十一面観世音菩薩
(重要文化財)
本堂(国宝)
五重塔
仁王門
(重要文化財)
拝観料金
入山料
参拝時間
大人
小学生
500円
250円
8:30~17:00(4月~9月)
9:00~16:30(10月~3月)
※牡丹まつり期間等時間延長あり
登廊
(重要文化財)
じゅういちめん
かんぜおん
ぼさつ
十一面観世音菩薩
金色に輝く観音像は、慈悲の心あふれる優しい表情をされています。
頭上に十面のお顔を持つ十一面観世音菩薩の無限の慈悲を秘めたまな
ざしに、参詣者は自然と手を合わせます。
観音様の持物である華瓶を左手に持つ一方、地蔵菩薩のように右手に
しゃくじょう
錫杖と念珠を持っています。そのため観音と地蔵の両方の徳を併せ持
つとされています。古くから現世利益を授ける仏として厚く信仰され
てきました。
度重なる火災に遭い、現在の像は天文7年(1538年)に再興されたもの。
日本最大の木造観音像として、今も昔も人々の敬愛を集めています。
高さ3丈3尺6寸(10m18cm) 重要文化財。
本尊の御足
内々陣の中に祀られた巨大な本尊は、
通常上半身のみ拝することができますが、
春と秋に行われる特別拝観の期間は、
ご本尊観音様の足元に入り、御足に触れて
「ご縁」を結ぶことができます。
何百年もの間、人々の願いを一身に受けとめてきた観音様の御足は、
金箔が剥がれ落ちてつやつやと黒く輝いています。
ほんどう
だいひかく
本堂(大悲閣)
本尊の十一面観世音菩薩が安置されている現在の本堂は、徳川三代
将軍・家光公によって再建されました。
平成16年(2004年)12月、国宝に指定されたこの本堂は、入母屋造、
本瓦葺きの堂々たる建築で、舞台からの景色はその美しさに息をのむ
ほどです。
修行に励む僧侶たち
長谷寺は若き学僧が精神を鍛え教養を身に着ける
教学の根本道場でもあります。
午前5時の起床から午後10時の消灯まで、
多くの僧侶たちが、厳しい修行に励んでいます。
のぼりろう
登 廊
仁王門より本堂へと続く登廊(重要文化財)は、
屋根の付いた399段の石段で、天井には独特の
長谷型灯籠が吊られています。
登廊は4月下旬から5月上旬にかけて見頃をむかえ
るボタンに彩られます。
四季の花
4月/桜
5月/牡丹
6月/アジサイ
11月/紅葉
1月/冬牡丹
ごじゅうのとう
五重塔
昭和29年(1954年)、戦後日本に初めて建てられた五重塔で
「昭和の名塔」と呼ばれています。
明治9年(1876年)に三重塔が落雷により焼失、その後70年余
を経て五重塔として再建されました。
行事
花の寺に春をつげる「だだおし」
毎年2月8日から厳修される修二会の最終日にあたる2月14日に行われる火祭り、「だだおし」。
三匹の大鬼が燃えさかる松明を手に本堂の内外を駆け巡るさまは圧巻です。
4mを越える大松明同士がぶつかって火の粉が舞い上がるたび、参拝者からは大きな歓声が上がります。
一年間の厄難消除、無病息災、諸願成就を祈願します。
におうもん
仁王門
長谷寺の総門。
寺の守護神として,左右に2体の金剛力士(仁王)が祀られています。
手に金剛杵をとり,忿怒相に表現された金剛力士像は、開口像を阿形
(あぎょう)、閉口像を吽形 (うんぎょう) と呼ばれます。
長谷寺の現在の仁王門は明治27年(1894年)の再建。
重要文化財。
かんのんしんこう
観音信仰
日本の巡礼は長谷寺から始まりました。
長谷寺の礎を築いた奈良時代の高僧・徳道上人が病に倒れ、命を落とさんとしている時、夢の中で閻魔王に出会ったという話が語
り継がれています。
そこで閻魔王は徳道上人に、悩み苦しむ人の為に三十三カ所の観音霊場を作るように命じ、現世へと戻しました。
これが日本最古の巡礼である、西国三十三所巡礼の始まりです。
今でも熱心に観音の慈悲の心を深く信心する巡礼者の熱気が漂います。
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