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会議録 (PDF形式:619kbyte)
教育委員会第12回定例会議 1 日 時 場 平成25年12月18日(水) 開会 13時30分 閉会 14時40分 2 会 3 出席委員(7名) 事務局 会議録 中央小学校芳斎分校4階 会議室 教 育 委 員 長 田 邊 俊 治 教 柳 下 道 子 〃 小 山 〃 岡 〃 米 〃 〃(教育長) 育 委 員 信 能 久 井 裕 一 早 川 芳 子 野 口 弘 教育次長(兼)学校職員課長 野 村 豊 学校教育部長 宮 下 毅 教育総務課長 山 田 啓 之 教育総務課担当課長 鳥 倉 俊 雄 学校職員課担当課長・管理主事(兼)課長補佐 川 畑 宏 樹 担当部長(兼)学校指導課長 濵 野 大 助 学校指導課担当課長(兼)課長補佐 上 寺 武 志 市立工業高等学校事務局長 若 林 昭 宏 担当局長(兼)生涯学習部長 縄 寛 敏 生涯学習課長 島 進 一 図書館総務課長 廣 田 康太郎 泉野図書館副館長 吉 田 時 玉川こども図書館副館長 荒 舘 教育プラザ総括施設長 越 田 理 恵 教育プラザ研修相談センター担当所長 平 澤 晃 一 歴史建造物整備課長補佐 堀 場 喜一郎 文化財保護課長 出 越 茂 (兼)玉川図書館長 (兼)近世史料館長 子 誠 (兼)地域教育センター所長 (兼)研修相談センター所長 4 案 件 議案第48号 議案第49号 議案第50号 和 金沢市立小学校児童通学区域及び金沢市立中学校生徒通学区域の 一部改正について (教育総務課) 金沢市学校給食共同調理場設置条例施行規則の一部改正について (教育総務課) 平成26年度 県費負担教職員人事の内申の基本方針(案)について -1- (学校職員課) 議案第51号 金沢市立小学校、中学校管理規則の一部改正について (学校職員課) 議案第52号 議案第53号 議案第54号 非 議案第55号 金沢市立工業高等学校管理規則の一部改正について (市立工業高等学校事務局) 金沢市指定文化財の指定について (文化財保護課) 金沢市卯辰山麓伝統的建造物群保存地区保存計画の変更について (歴史建造物整備課) 金沢市文化財保護審議会への諮問について (文化財保護課) そ の 他 (1)平成25年度金沢市小中学校合同展の開催について (2)中国蘇州市文化代表団の来沢および図書寄贈式の開催について【口頭報告】 (3)金沢市教育プラザ此花について【口頭報告】 (4)次回の定例会議の日程について 5 議事の経過等 以下のとおり 田邊委員長の開議あいさつに続いて、議事録署名委員として小山委員を指名した。本日の議題 について田邊委員長が議案第55号を非公開とするよう発議し、全会一致で非公開とすることを 決定した。 審議に入り、議案第48号、議案第49号、議案第50号、議案第51号、議案第52号、議 案第53号、議案第54号、その他(1)(2)(3)について資料に基づき説明があり、質疑応 答が行われ、原案どおり承認した。また、1月の定例会議の開催日を次のとおり決定した。最後 に議案第55号について非公開で審議に入り、原案どおり可決し、閉会した。 * 1月の定例会議の日程:平成26年1月22日(水)13:30~ [案件の説明及び諸報告について] 案件について、別添資料等に基づき事務局より説明・報告し、原案どおり承認された。 [主な質疑・応答の内容について] ○ 議案第 48 号 金沢市立小学校児童通学区域及び金沢市立中学校生徒通学区域の一部改正につ いて(教育総務課) (概要の説明)野町小学校・弥生小学校統合ならびに田上小学校・俵小学校統合に伴う通学区域 の変更について、10 月に教育委員会からの諮問を受け、11 月 18 日に金沢市立小学校及び中学校 通学区域審議会において審議した結果、いずれも諮問を妥当するとの答申があった。また、12 月 16 日の金沢市議会において野町小学校・弥生小学校統合校を泉小学校とするなどの金沢市学校設 置条例の一部改正が可決されたことから、今回、通学区域の一部改正をお諮りする。 改正内容として、 「1.野町小学校・弥生小学校統合予定に伴う通学区域の変更について」は、両 校を統合して泉小学校とし、野町小学校通学町と弥生小学校通学町を合わせて泉小学校の通学区 域とする。変更時期は平成 26 年 4 月 1 日とする。「2.田上小学校・俵小学校統合予定に伴う通学 区域の変更について」は、統合に伴い、俵小学校通学町を田上小学校の通学区域及び兼六中学校 の通学区域とする。変更時期は平成 26 年 4 月 1 日とする。 (特になし) ○ 議案第 49 号 金沢市学校給食共同調理場設置条例施行規則の一部改正について(教育総務課) (説明の概要)野町小学校・弥生小学校統合ならびに田上小学校・俵小学校統合に伴い、学校給 -2- 食共同調理場設置対象校を一部改める。改正内容は、学校給食の対象校について、小立野共同調 理場から俵小学校を削除し、泉野共同調理場の野町小学校及び弥生小学校を泉小学校に変更する。 この規則は平成 26 年 4 月 1 日から施行する。 (特になし) ○ 議案第 50 号 平成 26 年度 県費負担教職員人事の内申の基本方針(案)について(学校職員 課) (説明の概要)県費負担教職員人事配置については、金沢市教育委員会の内申を踏まえ、石川県 教育委員会が行いますが、その内申の基本方針案を提案する。基本方針として 4 点を掲げている。 「(1)児童生徒の生きる力の育成を図るため、学校の実状を考慮した人事配置に努める」。特に 校長が今年度の学校経営を基に人事異動の具申書を作成していくので、校長からの具申も十分考 慮した上で人事配置に努めたい。 「(2)魅力ある学校づくりを推進するため、教職員の適性に応じた適材適所の人事配置に努め る」。教員の年齢構成や男女構成、各教員の得意分野なども考慮して人事配置をしていきたい。 「(3)学校教育の充実を図るため、学校が組織として機能する人事配置に努める」。組織として 機能するには主任等の働きが大切になってくるため、教務主任や生徒指導主事など、主任や主事 の適切な配置に努めたい。 「(4)教職員が多様な経験ができるよう、校種間、教育行政との人事交流の促進に努める」。小 学校と中学校との間での人事異動、学校現場と金沢市教育委員会の間での人事交流等にも配慮し て人事を進めていきたい。 田邊委員長 野村学校職員課長 田邊委員長 野村学校職員課長 田邊委員長 野村学校職員課長 例年の人事異動の規模はどれぐらいですか。 今 年 度 は 昨 年 度 と 同 程 度 に な る だ ろ う と 県 教 育 委 員 会 か ら 聞 い て いま す。人事異動件数には初任者数も入るので、全体で 200 件、金沢市の初任 者数が 70 人とすると、残り 130 件を金沢市での人事異動件数として考えま す。まだ初任者数をはっきりと聞いていないので、県教委からそのあたり の情報も頂きながら、年明けから少しずつ進めていきたいと考えています。 近年の傾向として、初任者が増えてきていますよね。 具体的な数字はまだ上がってきていませんが、初任者も来年度は今年度 並みになると聞いています。 今年の初任者は何人ですか。 68 人です。ですから、トータル 200 件とすると、残り 132 件が現在いる 教員の人事異動件数です。最近は管理職の退職者が増えていますが、管理 職の異動件数が増えると一般教員の人事異動件数が減ることになります。 ○ 議案第 51 号 金沢市立小学校、中学校管理規則の一部改正について(学校職員課) (説明の概要)来年度からの新たな 3 学期制の実施に伴い、金沢市立小学校、中学校管理規則の 一部改正を行う。学期の変更については、金沢市立小中学校学期制検討委員会から 5 月の教育委 員会定例会議で提言書が出され、それを受けて 6 月定例会議で決定した。 具体的な改正箇所は、第 4 条第 2 項中「2 学期」を「3 学期」に改め、同項各号の「前期 1 日から 10 月の第 2 月曜日まで」 「後期 所を、 「第 1 学期 4月 10 月の第 2 月曜日の翌日から翌年 3 月 31 日まで」の箇 4 月 1 日から 7 月 31 日まで」 「第 2 学期 -3- 8 月 1 日から 12 月 31 日まで」 「第 3 学期 1 月 1 日から 3 月 31 日まで」と改める。施行日は平成 26 年 4 月 1 日とする。 (特になし) ○ 議案第 52 号 金沢市立工業高等学校管理規則の一部改正について(市立工業高等学校事務局) (説明の概要)来年度からの新たな 3 学期制の実施に伴い、金沢市立工業高等学校管理規則の一 部改正を行う。学期の変更については、10 月定例会議で説明し、決定した。 具体的な改正箇所は、第 5 条第 2 項中「2 学期」を「3 学期」に改め、同項各号の「前期 1 日から 9 月 30 日まで」 「後期 10 月 1 日から翌年 3 月 31 日まで」の箇所を、 「第 1 学期 日から 7 月 31 日まで」「第 2 学期 8 月 1 日から 12 月 31 日まで」「第 3 学期 4月 4月1 1 月 1 日から 3 月 31 日まで」と改める。施行日は平成 26 年 4 月 1 日とする。 (特になし) ○ 議案第 53 号 金沢市指定文化財の指定について(文化財保護課) (説明の概要)8 月 28 日の教育委員会で金沢市指定文化財に指定の諮問があった文化財について、 11 月 20 日の文化財保護審議会で審議した結果、 「津田文書」と「木造不動明王坐像」が金沢市指 定文化財としてふさわしいとの答申を得た。 「津田文書」は、種別は有形文化財古文書。名称は「津田文書 附懐中獣面神像」。所有者は、 金沢市玉川図書館。数量は 37 点(包紙 7 点除く)と附 1 点。時代は戦国時代から江戸時代。 「津田文書」は、豊臣秀吉に仕えた後、加賀藩に出仕した津田家に伝存していた史料群である。 後に中川家に移り、平成 24 年 11 月に金沢市に寄贈された。津田家は、津田大炊(小八郎平重長) を祖とし、その養子である右京が前田利常に出仕して以降、代々加賀藩に仕えている。 津田大炊については、秀吉との近い関係が推定される。津田家は右京の孫の代で二家に分かれ、 本史料群はその本家筋に伝えられたものである。 秀吉関係の史料としては、秀吉が大炊に対して発給した知行目録に加え、大炊からの献上品に 対する秀吉の礼状などがある。また、小牧・長久手の合戦関係と思われる書状では、文言の中に 信長の息子「信雄(のぶかつ)」や「家康」の名前が見え、講和時期の情勢をうかがわせている。 その他、朝鮮出兵に関する史料や賤ヶ岳の戦い直前の書状などがある。 右京の加賀藩への出仕過程については、杉原長房(北政所の従兄弟、正室は浅野長政娘)が加 賀藩士浅野将監(分藩後は富山藩士)に送った書状から、長房の義兄である和歌山藩主(のち広 島藩主)浅野長晟のもとに右京がおり、前田家に引き合わせようとしていたことがうかがえる。 さらに、歴代の藩主が発給した知行宛行状については、三代利常のものは定型化以前の文体で 書かれており、その変遷を考える上で重要である。四代光高のものは希少なため貴重と言える。 以上、本史料群は、秀吉文書が 17 点現存し、個人所蔵としてこれだけの点数がまとまって保管 されていたことから大変貴重である。右京は浅野の縁故を通じて加賀藩に採用された可能性が高 いことから、近世初期における仕官の過程もうかがえる好個の史料と言え、高い価値を有する。 なお、懐中獣面神像は史料群と共に伝存したものであるため附とする。 「木造不動明王坐像」は、種別は有形文化財彫刻。所有者は寺町の宗教法人伏見寺。員数は 1 躯。法量は像高 85.6cm。構造は榧材、一木造、玉眼、古色。製作年代は平安時代前期~後期初頭。 伏見寺は、奈良時代に創建されたと伝えられる真言宗寺院で、元和元年(1615)に現在地に寺 地を賜り建立された。本尊の阿弥陀如来坐像は国の重要文化財に指定されている。 木造不動明王坐像は伏見寺の護摩堂奥に安置されており、不動明王は密教の代表的忿怒像で、 一切の煩悩を焼き尽くし、衆生を教化する明王部の一尊である。像容は総髪で、正面地髪部に巻 毛を表し、頭上に八葉の蓮華花紋の頂蓮を彫出し、弁髪を束ねて左胸に垂らしている。面相部は 額と頬に皺を刻み、左目を眇る「天地眼」とし、上下に歯牙を出し、首には三道を刻出している。 -4- 右手に宝剣、左手に羂索を持ち(いずれも江戸時代の後補)、右足を前にして結跏趺坐する。構造 は一木造で、内刳は施されていない。頭部は彫り直しが江戸時代に行われたと推定される。正面 地髪の巻毛は彫り直しで、頂蓮も後補である。ただ、現状では彩色は認められず、素地仕上げの 檀像であった可能性がある。 このように、伏見寺の木造不動明王坐像は、面相部に後補が見られるが、平安時代古相の製作 技法をよく残しており、金沢における仏像文化の歴史を考察する上で極めて重要で、市指定文化 財としての価値を十分に有する。 これらの文化財の博物館等での展示は計画されるのでしょうか。 田邊委員長 出越文化財保護課 長 現在、 「津田文書」は玉川図書館にあるので、公開請求をすればいつでも ご覧いただけます。 「木造不動明王坐像」も伏見寺にあるので、お申し出に なれば見学は可能かと思います。 仏像の彫り直しという手直しがあるのですね。 田邊委員長 出越文化財保護課 長 仏像は造られてから伝世されます。一つのお寺にずっとあっても修理さ れますし、他のお寺に渡って造り替えられる場合もあるので、長い伝世の 過程でいろいろな変化があります。 ○ 議案第 54 号 金沢市卯辰山麓伝統的建造物群保存地区保存計画の変更について(歴史建造物 整備課) (説明の概要)前回の委員会で審議した卯辰山麓地区への伝統的建造物の追加による計画変更に ついて、金沢市伝統的建造物群保存地区保存審議会でお諮りしたところ、諮問案のとおり了承し た旨、答申を受けた。 計画内容は、金沢市卯辰山麓伝統的建造物群保存地区保存計画に、伝統的建造物(建築物)4 棟を別表第 1 に追加するものである。 建物の概要について、保存計画番号 M2、本蔵寺本堂(江戸末期(文政 5 年)建築、木造)、保 存計画番号 M170(明治 32 年建築、木造 2 階建)は通りより 1 段高い山麓に、保存計画番号 B293 (昭和 9 年建築、木造 2 階建)は地区内の中心部に、保存計画番号 Z59(大正 10 年建築、木造 2 階建)は観音院に至る参道に位置している。 今回お諮りする 4 棟の建築物を追加すると、伝統的建造物群の建築物件数は現在の 232 件から 236 件となる。その他工作物件数は従前どおり 45 件、環境物件も従前どおり 13 件となる。以上 の変更についてご審議をお願いしたい。 田邊委員長 古い建物の保存は町並みを残すための大切な取り組みなので、少しでも 件数が増えることが望ましいと思います。 ○ その他(1) 平成 25 年度金沢市小中学校合同展の開催について (説明の概要)小中学校合同展は平成 17 年度から金沢 21 世紀美術館で開催しており、年始の街 中のにぎわい創出に寄与するイベントとして定着している。児童生徒にとっては金沢 21 世紀美術 館に自分の作品が展示される貴重な経験の場であり、芸術文化への関心を高め、情操を培うとと もに、保護者や家族が子どもの感性や成長を実感できる場となっている。 今年度は、1 月 4 日(土)~15 日(水)の 12 日間の開催予定で、昨年度より 1 日多い日程とな っている。参加学校数は 90 校、出品作品は 8,000 点以上を予定している。過去最高の入場者数と なるよう期待している。委員の皆さんにもぜひご鑑賞いただければと思っている。 -5- (特になし) ○ その他(2) 中国蘇州市文化代表団の来沢および図書寄贈式の開催について【口頭報告】 (説明の概要)12 月 18 日、代表団が来日した。昨年、私どもは蘇州市図書館を訪問し、金沢の 伝統工芸や日本文学などに関する 133 冊の図書を寄贈したが、その図書交換として 140 冊が贈呈 される予定である。蘇州市図書館は平成 18 年に「日本金沢市立玉川図書館と中国蘇州図書館との 友好提携交流の展開に関する合意書」に調印している。その後、海みらい図書館ができて、姉妹 都市図書館交流に関することは海みらい図書館が担当することとなったため、合意書の再調印も 行う。合意書の調印及び図書寄贈式は 12 月 19 日午前 9 時から本庁舎「紅梅」にて行う。代表団 は、季海躍蘇州市文化放送新聞出版局副処長、許暁霞蘇州図書館副館長、ほか 2 名の計 4 名の予 定である。海みらい図書館では、代表団の来日に合わせて 11 月 17 日から蘇州市紹介パネル、図 書館交流紹介パネル、蘇州市からの寄贈図書などを展示した蘇州展を開催している。 (特になし) ○ その他(3) 金沢市教育プラザ此花について【口頭報告】 (説明の概要)11 月 30 日に金沢市教育プラザ此花が竣工した。その概要と、どういうコンセプ トで教育プラザ此花が出来上がったが、これからどのようになっていかなければいけないかとい うことを、工事経過と合わせてご報告する。 沿革は、平成 7 年に此花町小学校と瓢箪町小学校が統合し、瓢箪町小学校の敷地内に新しく明 成小学校が開校した。それに伴い旧此花町小学校を改修し、体育館を新設して、此花会館とした。 平成 11 年に金沢市教育相談センターを開設し、平成 15 年 7 月の教育プラザ富樫の開設に伴い名 称を「相談センター此花」に変更した。そして昨今、金沢市教育プラザ此花という形で開設した。 教育プラザ富樫が開設してからの 10 年間で、いろいろな課題が浮き上がってきた。まず、発達 に偏りのある子どもや保護者への支援が必要であることだ。幼児相談室が富樫、八日市、森山の 3 カ所にあるが、大変多くの方が来所し、森山が手狭になってきたため、此花で新たに相談等を 実施したいと考えている。それから、引きこもりなど社会と隔絶した不登校児童とその家族への 支援も非常に増えてきているので、集団の適応指導教室だけでなく、個別対応をしようと考えて いる。さらに、発達障害のある児童生徒が在籍する学校に対して、学校への巡回相談などの支援 も進めなければならない。それから、子どもを社会全体で温かく見守りながら健やかな育ちを保 障するための支援も必要だということで、県警少年サポートセンターを併設する。教育プラザ富 樫が市の南側に位置することもあり、どちらかというと北部西部の拠点という形になる。 教育プラザには、地域教育センター、研修相談センター、こども総合相談センターの 3 課があ る。地域教育センターと研修相談センターは教育委員会(文部科学省)所管、こども総合相談セ ンターは福祉局(厚生労働省)所管という形で、子どもに関わる福祉と教育が一体となった施設 である。12 月からは事業のすみ分けを行い、本来、富樫が担っていた事業を此花でも展開するこ とになった。取りあえず「おはなし電話」に電話を頂ければ、24 時間 365 日、何らかの方策で対 応することができる。 此花庁舎の 1 階には地元公民館、2 階には地区社協等が入っている。体育館と集会室は移動せ ず、教育委員会の所管である 3 階、4 階と 2 階の奥の部分を主に改修した。改修期間は 6 月から 8 月、駐車場も改修して駐車台数を増やした。もともと 3 階にあった少年補導部門を 2 階に移設し、 県警の少年サポートセンターが併設されることになった。県警と協力をしながら駅周辺の青少年 健全育成活動を進めていく。 教育委員会所管の教育相談フロアについて説明する。集団の適応指導教室にも出てこられない 子どもが非常に多いため、個別対応の相談を充実させるべく「そだち Personal」を設けた。相談 室は子どもが落ち着くような色調になっている。ロビーには寄贈いただいたビデオがあり、ここ -6- で子どもたちが相談までの時間待つことができるようになっている。プレイルームは箱庭療法を 行う部屋で、丸テーブルを設置し、また家に引きこもっている子どもにも来てもらえるように漫 画やパソコンを置いている。子どもが徐々に集団に溶け込んできたら、グループ活動の方向に進 めていく。グループ活動室にはキッチンがあり、たこ焼きやお好み焼きを作るなどして、子ども たちが食を通して交流できるようにしている。ラックの色も、できるだけ子どもたちが落ち着く ように、真っ白ではなく少しアイボリー調にしている。それに対し、プレイルームに設置したラ ックは水色にしており、机を入れて、適応指導教室に通い高校受験をする生徒はここで勉強でき るようにしている。また、プレイルーム 2 では、小さな子どもがままごとなどをして遊ぶことが できる。 続いて福祉分野の部屋について説明する。幼児相談室は非常に大きな部屋で、床暖房を入れて いる。この建物にはこれまで幼児が入っていなかったので、トイレも何もかも全て幼児用に造り 替えた。ここは通称「うさぎの部屋」と呼ばれており、就学前の、特に家庭の中で育てにくいタ イプの子どもが来る。ここに通われた 2 歳児の母親は、 「保育園の体験入所で息子が同年代の子と 違うことに気付き、大きなショックを受けた。そんな折、園長先生に幼児相談室を紹介され、失 意のどん底で門をたたいた。面接で、手をつないでくれない、すぐに走ってどこかに行ってしま う、目つきが悪い、ささいなことでパニックになるなど、話を進めていくうちに、保育士の先生 が『これまで事故もなく、頑張りましたね』と言ってくれた。これまでずっとしつけができない 駄目な母親だと思っていたので、その一言に救われた。子育ての困難さは続いているが、幼児相 談室との出会いによって自己肯定感を持ち、前向きに進みたいという気持ちになった」との感想 を寄せている。 此花庁舎は金沢駅に最も近い公共施設で、体育館はほとんど地元団体にしか使われていなかっ たので、パンフレットを作ることにした。小さな体育館だが、使い勝手がいいので大いに利用し ていただきたいと考えている。南の拠点である教育プラザ富樫と、北部西部の拠点として開設し た教育プラザ此花の二館体制となり、既に昨年の 1.5 倍の教育相談が来ている。今後ともうまく やっていきたい。 田邊委員長 教育プラザ此花はとても明るく、色合いなども工夫されている施設です。 アクセスも大変便利な場所にあるので、市内のみならず近郊からも利用さ れるようになると思います。幼児教育について相談する場はなかなか見つ からないとよく聞きますが、そういう場所としても今後大きな役割を担う のではないかと感じています。とても大きな財産になると思います。 以 会 議 録 署 名 教育委員長 署 名 教 育 委 員 署 名 (小山委員) -7- 上 [非公開議案の審議結果について] ○ 議案第 55 号 金沢市文化財保護審議会への諮問について(文化財保護課) 審議結果についても非公開 以 -8- 上