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特定非営利活動法人 仕事人倶楽部 第7期 活動・事業報告
特定非営利活動法人 仕事人倶楽部 第7期 活動・事業報告 平成 28年 4 月10日 ご挨拶 今年の桜の開花は例年よりも早く名古屋や福岡で3月19日に花が開きました。この 1か月半余、春を愛でる薄ピンクの花々が北上し、心癒される季節となりました。 私たち、特定非営利活動法人仕事人倶楽部も創立以来はや満7年を迎えました。この 間、皆様方の温かな励ましと応援によりボランティアのまちづくり活動も地域の方々と の協働のまちづくり事業も少しずつではありますが拡がり、現在まで北海道をはじめ岩 手県、埼玉県、東京都、神奈川県、長野県、富山県、静岡県、滋賀県、高知県、広島県、 福岡県、宮崎県、沖縄県の14都道県の多くの自治体・団体での活動の場を持たせて頂 いております。有意義な活動・事業が出来ますこと、これも偏に皆さまのお力があれば こそ、と職員一同心より感謝申し上げます。 さて今期は、東日本大震災より5年目となることから、高齢化・過疎化・人口減少・ 産業の空洞化の進む岩手県県北広域に更に力を入れさせて頂きました。それとともに、 沖縄県の所得が低い本部半島の村や産業の空洞化が進む離島の村へも足を運びました。 それぞれの地域で地元の人々ともに考え汗を流し、全国からの優れた智慧と技術と知識 を持った方々の力を借りしての活動であり事業でした。今の現状から半歩でも一歩でも 前へとの想いでした。多くの皆さんに喜んで頂いたことが私たちの誇りとなっておりま す。この一年で特に感じたことは「若い力」でした。多くの分野での若者が素晴らしく 優秀で有能で且つ活動的で、日本を動かす新しい人の胎動を感じ取れたことでした。仕 事人倶楽部の周りには多くの人材がいて下さり、テーマ毎にプロジェクトを立ち上げ、 地域の人々のご期待に少しでもお応えすることが出来たのも「総合力」「人間力」そし て「若い力」のおかげでした。この一年、仕事人倶楽部の責任と使命の一端を果たすこ とが出来たのではないか、と思っております。 本報告書では、仕事人倶楽部第7期(平成27年4月1日より平成28年3月31日) の活動及び事業についての概略をご報告させて頂きます。職員及びプロジェクトに参加 して下さる会員の皆さまとともに更に力をつけ地域の声に応えられるように精進して 参りたいと思います。 第8期の活動・事業も始まりました。新しく取組む幾つかの自治体や団体が予定され ております。胸をワクワクさせながら新しチャレンジをして参ります。 また、東日本大震災から丸5年が過ぎ、本格的な復興・再生が北東北三陸沿岸地域で も進んでいきます。ここでは地に足を着け腰を据え地道な活動・事業を進めて参ります。 お力添えをお願いたします。 平成28年4月10日 特定非営利活動法人仕事人倶楽部 理事長 山田洋司 職員一同 〈第7期活動・事業の概要〉 目 次 ご挨拶 第7期活動・事業の概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 第7期活動・事業で関わらせて頂いた自治体 1.まちづくり支援活動・ボランティア活動 (1)「山根サマーフェスティバル」 岩手県久慈市山根町 ・・・・・・・・・・・・ (2)平庭山荘サマーコンサート「音楽」と「トーク」と「ディナー」の競演 (3)「奥の棚田 田植え」 沖縄県国頭村 2 ・・・・ 3 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4 (4)「山根町民文化祭」 岩手県久慈市山根町 (5)テラ・ルネッサンス チャリティ・パーティ ・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・ 5 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 (7)岩手県軽米町第9回「食」フェスタ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6 (8)「軽米ブランド in いわて銀河プラザ」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7 (6)沖縄県・国頭村「奥の棚田 稲刈り」 (9)「SAMURA プロジェクト」 椿山荘 5 岩手県久慈市山根町 (10)白樺の清涼飲料水完成記者発表 ・・・・・・・・・・・・・ 7 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8 (11) 「上質な伊平屋時間(ライフ)創出プロジェクト」 沖縄県今帰仁村 (12) 『青の国ふだい・海の創生!「海幸」開発プロジェクト』岩手県普代村 (13) 「地域活性化プロジェクト」 (14) 「北東北のまほろば 岩手県葛巻町 北海道ニセコ町 ・・・・・ 9 ・・・・ 9 ・・・・・・・・・・・・・・ 10 葛巻で若者が輝く職人と匠の工房創出プロジェクト」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10 (15) 「多彩で上質な井波文化の真髄に触れる満足の旅」創出プロジェクト 富山県南砺市商工会井波支部 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10 (16)地域活性化のためのプロジェクト 沖縄県伊是名村 ・・・・・・・・・・・ 10 (17) 「食を活用し観光と連携したグリーン・ツーリズム」 高知県大豊町 (18) 「かるまいシリアルプラットホーム構想」 (19)山村活性化対策プロジェクト 岩手県軽米町 富山県南砺市 新商品開発支援 ・・・・・・・・・ 11 ・・・・・・・・・・・・・・ 11 (20)2016希望郷いわて国体・希望郷いわて大会の応援と協賛 (21)その他 ・・・・・ 11 ・・・・・・・・ 11 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12 2.まちづくり(むらづくり)及び地域産業創出等の事業 (1)「山形町白樺の里づくり」都市農村共生・対流総合対策交付金事業 ・・・・・・ 15 (2)山根六郷の里に「若者」×「高齢者」×「よそ者(域外者)」が創り出す 安心と賑わいのコンパクトビレッジプロジェクト (3)「かるまいシリアルライフ」全国展開支援事業 ・・・・・・・・・・・・・ 17 ・・・・・・・・・・・・・・・ 18 (4) 「今帰仁プレミアム創成プロジェクト」全国展開支援事業 (5)多賀町地域再生計画策定業務 ・・・・・・・・・・ 19 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20 (6)復興のシンボル「野田村の花・ハマナス再生プロジェクト」 ・・・・・・・・・ 21 (7)地域主導型再生可能エネルギー等事業化検討・事業化計画策定業務委託(環境省)・ 22 (8)「低炭素・環境・自然共生」地域創生実現プラン策定業務 (9)軽米町再生可能エネルギー基本計画策定業務 (10)軽米町 早渡地区環境調査業務 ・・・・・・・・・・・・・・・ 23 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 23 (11)安曇野市地球温暖化対策行動計画策定業務 (12)軽米町総合戦略策定事業 ・・・・・・・・・・ 22 ・・・・・・・・・・・・・・・ 23 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 23 (13)緑茶の化粧品(静岡県袋井市:株式会社エコライフラボ) ・・・・・・・・・・ 24 3.勉強会 (1)「一歩を踏み出す勇気 支援の現場で学んだ「一歩」の踏み出し方 (2)お魚キッチン「魚の基本と極意」 おわりに 鮨処順 大将 高野仁志氏 鬼丸昌也氏 ・・ 25 ・・・・・・・・ 26 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 27 第7期活動・事業で関わらせて頂いた自治体 ニセコ町(北海道) 南砺市(富山県) 軽米町(岩手県) 多賀町(滋賀県) 洋野町(岩手県) 久慈市(岩手県) 野田村(岩手県) 普代村(岩手県) 葛巻町(岩手県) 安曇野市(長野県) 静岡県 伊平屋村(沖縄県) 国頭村(沖縄県) 伊是名村(沖縄県) 今帰仁村(沖縄県) 1 大豊町(高知県) 1.まちづくり支援活動・ボランティア活動 (1) 「山根サマーフェスティバル」 岩手県久慈市山根町(平成 27 年8月 22日) ♪♪山根の里に響く賑やかなメロディと溢れる笑顔♪♪ 「山根サマーフェスティバル」が昨年 3 月に閉校となった旧山根小中学校を活用して、 8 月 22 日(土)12 時から 17 時 30 分のロングランイベントが盛大に開催されました。 雨の中、山根町の住民の方々をはじめ東京や静岡、埼玉、盛岡など町外の方々も参加。過疎 化と高齢化が進む山根の町は終日、歓声と笑顔で溢れました。 ▲遠藤市長 ▲ドンアルマス ▲松野下会長 ▲川満しぇんしぇーと琴満しぇんしぇー 2 ▲山根岩魚寿司 (2)平庭山荘サマーコンサート 「音楽」と「トーク」と「ディナー」の競演(平成 27 年 8 月 21 日) ♪♪日本一の白樺美林・平庭高原に豪華エンターテナーの競演♪♪ 31 万本の白樺が群生する日本一の白樺美林に囲まれた平庭山荘で「ドンアルマス」の フラメンコギターと沖縄ナンバーワンマルチタレント「川満しぇんしぇー」のトークと 「石塚雄二」日本一の鉄板焼きシェフの競演による「ディナーショー」が開かれました。 「音」と「語り」と「食」の総てを 150 人のお客様が堪能され、平庭の真夏の夜の夢が 実現しました。 (3)秋の文化祭(岩手県久慈市山根町) 3 (平成 27 年 11 月 15 日) (3)「奥の棚田 田植え」 沖縄県国頭村(平成 27 年 5 月 17 日) 2 年目の田植えが行われました。 待ちに待ったこの日、天候にも恵まれて、2 年目の奥の棚田で田植えを行いました。 オーナー制度に参加して頂いた方々や家族・お友達、地元の奥区の大人の方々に交じって子 供たちも大勢参加して頂き、元気にそして賑やかに田植えを行い、あっという間に苗が植え られました。 国頭村奥は、沖縄本島の最北端の集落で、昔の琉球の赤瓦屋根の家屋と集落の残る奥の里で す。村の真ん中を流れる奥川の流域に昔の棚田が復活しました。朝夕にはヤンバルクイナの 鳴き声。森の中にはノグチゲラが舞う、やんばるの森から流れる清く豊かな清流の水を湛え た田んぼ。日本で最も魅力あるこの棚田をずっと継続していく応援をよろしくお願いいた します。お米だけでなく地の様々な野菜や果物や野草などを活用した企画も考えていきた いと思います。 ※棚田のオーナー制度の資金は、奥区の環境保全基金として活用されています。 4 (4) 「山根町民文化祭」 久慈市山根町(平成 27 年 11 月 15 日) 山根町民文化祭を盛り上げるフラメンコギター (特別参加) 本年 8 月に旧山根小中学校(久慈市山根町)にて開催した「山根サマーフェスティバル」 でドン・アルマスの音楽に魅了され大ファンになった山根町の多くの方々から、もう一度山 根町に来て演奏してほしいと熱烈な申し入れがあり、「山根町民文化祭」の中でドン・アル マスが演奏することを、仕事人倶楽部として支援することとなりました。 「ドン・アルマス のコーヒールンバをもう一度聞けたら死んでもいい」との熱いリクエストにお応えし、アン コールでもコーヒールンバを演奏しました。演奏を聴いた山根町の皆さんは、さらに元気が 出たようです。コンサート終了後は、サインと握手を求める長蛇の列ができました。 (5)テラ・ルネッサンス チャリティ・パーティ (平成 27 年 7 月 15 日) アフリカの元子ども兵の社会復帰を応援しよう! アフリカで元子ども兵の社会復帰支援に取り組んでいる認定 NPO 法人テラ・ルネッサ ンスが東京で初のチャリティ・パーティを開催しました。元ザ・リッツカールトンホテル 日本支社長 高野登(たかの のぼる)さん、京都造形芸術大学教授 本間正人(ほんま まさと)さんにも応援していただき、 東京で初めての開催が実現しました。 これまでのテラ・ルネッサンスが取り組んできた活動の進捗状況の報告と、 刻一刻と情勢 が変化するコンゴ、ウガンダなど、アフリカの国々での取り組みや、 テラ・ルネッサンス の今後の計画をお話しされ、また、ゲストの皆さんに、支援者だからこそ見えてくる、 テ ラ・ルネッサンスの支援が生み出す「価値」や、テラ・ルネッサンスの可能性について、 お 話しをいただきました。このイベントの収益はテラ・ルネッサンスの活動への寄付になります。 認定 NPO 法人テラ・ルネッサンス 創設者・理事 鬼丸昌也 特定非営利活動法人仕事人倶楽部は、小さな応援ですがチャリティ・パーティに参加させて 頂きました。 5 (6)「奥の棚田 稲刈り」 沖縄県国頭村 (平成27年 8 月 30 日) 沖縄本島・最北部の集落・「奥」。40 年ぶりの棚田が 2 度目の実りの時を迎えました。 今年の 5 月 17 日に沖縄県内外の方々で植えた「ヤンバルクイナ米」。稲穂がたわわに実 り色づきました。8 月 30 日(日)は好天に恵まれ 11 時より地元奥区の人々や沖縄県内各 地、東京からの参加者 24 名で賑やかな稲刈りとささ掛けが行われました。 奥区の婦人たちのヤンバルクイナ米のおにぎりは、やさしさと一緒に芭蕉布の葉で包ま れ、男性陣が用意してくれたバーベキューと一緒に舌鼓。終日賑やかな声が響き渡り、ヤ ンバルクイナもノグチゲラもさぞや驚いたのでは・・・・・。 (7)「軽米町第9回「食」フェスタ」 岩手県軽米町(平成27年 10 月 18 日) 第9回目となる軽米町「食」フェスタには、第1回目から参加させて頂き、本倶楽部の会 員であります岩手県寿司業生活衛生同業組合前理事長の伊藤重治氏と理事長の吉津賢次郎氏 が軽米町特産の「雑穀」 (シリアル)を使った新しい軽米町の寿司「かるまい寿司・雑穀裏巻 き寿司」作りの指導をして下さいました。この「かるまい寿司」作りはイベントとしても大 人気で、今回は 85.9m(ハチコク)の裏巻き寿司に挑戦しました。それとともに、シリアル を使った「パウンドケーキ」の応援もいたしました。 6 (8)「軽米ブランド in いわて銀河プラザ」(平成 27 年 11 月 2 日) 軽米町を「かるまいまち」とはなかなか読んでくれません。ましてやどこにあるかも多く の人は知りません。しかし、軽米ブランドと銘打った品々を手にし、口にした人は直ぐにフ ァンになってくれました。そうです、岩手県の県北の小さな町で巣が日本有数の雑穀の生産 地であり、みちのくの彩溢れる美しい観光の地です。3度目となる本イベントには、昨年も 来て下さったリピーターの方々も多く、アンケートにも快く対応いただきました。 (9) 「SAMURAI プロジェクト」久慈市侍浜町 「久慈市侍浜町の8集落(桑畑集落、外屋敷集落、本町集落、向町集落、横沼集落、白 前集落、本波集落、麦生集落)は、眼の前に世界三大漁場のひとつである三陸沖漁場が広 がり、一年を通して親潮と黒潮が交わる漁場からは多種多様な旬な魚介類が水揚げされ る。侍浜の里では、野菜や果物を中心に農作物が作られ、牧場ではブランド牛である良質 の牛が育てられている。また森林では良質のキノコ類が栽培され、秋には赤松林からマツ タケやアミダケの貴重なキノコ(キノコ)が収穫される。侍浜町の「食」を活用し観光と 連携したグリーン・ツーリズム」を根付かせ、侍浜が北三陸の「グリーンツーリズムの拠 点」となり、地域経済の振興と活性化につなげていくことは侍浜町振興協議会のみならず 町民の願いでもあり、久慈市全体の願いである。久慈市とも連携をして全力で取組んでい く勉強会を行いました。 7 (10)白樺の清涼飲料水完成記者発表 平成 28 年 1 月 8 日平庭山荘にて、白樺樹液水、平庭高原「森の恵み・白樺の一 滴」の完成記者発表会を開催し、1 月 11 日から岩手県アンテナショップ「いわて 銀河プラザ」及び平庭山荘にて販売を開始することを発表。 ※岩手日報 2016.1.9 ※デーリー東北 2016.1.9 ■白樺の清涼飲料水商品試験販売 岩手県アンテナショップの「いわて銀河プラザ」に商品の試験販売をお願いし、試 験販売が始まりました。 8 (11)「上質な伊平屋時間(ライフ)創出プロジェクト 沖縄県伊平屋村 伊平屋村は1960年代を人口のピークに少子高齢化、過疎化、産業の空洞化が進み沖 縄本島の今帰仁村の運天港からフェリーで1時間20分かかる離島という交通の不便さや 生業(なりわい)となるべき仕事が少なく、人口減少・過疎化・高齢化・産業の空洞化に歯 止めが掛からず今後も続いていくと予想されています(現在、村は策定を進めている人口ビ ジョンと総合戦略) 。こうした状況の中で、伊平屋村は琉球王朝の歴史や文化、伝統や芸能、 まちなみや暮らしを今に残し、四方を東シナ海の海に囲まれた魅力溢れる大自然が残り、豊 饒の東シナ海の海の幸、太古から培われた田や畑からの里の幸、幾つもの山々がもたらす恵 みの山の幸等々、伊平屋には多くの豊かで魅力ある地域資源があります。これまでもこの地 域資源を活用して伊平屋の暮らしは成り立ってきました。先人たちが残してきた今がある ように、伊平屋の豊かで多様な地域資源をもっと有効・効果的に活用し、未利用・未活用の 資源を掘り起し、伊平屋の新たな産業を創り上げ、生業が成り立つようにして行くことが新 たな事業に取り組む目的であり、そのための勉強会を 2 回開催いたしました。 (12)『青の国・ふだい・海の再生!「海幸」開発プロジェクト』岩手県普代村 普代村は昔から美しい豊饒の海とともに生きてきました。大震災で被災し、長期の人 口減少が続く中、「普代村が創生する」道は何か。それは「海の創生」に他ならないで す。そこで新たな事業を通して、普代村の地域資源を調査し選定します。大きく分ける と世界屈指の好漁場の「海」からの魚介類であり、日本を代表する三陸海岸、リアス式 海岸の雄大且つ男性的海岸造形美です。この二つの「海」からの悠久の贈り物を最大限 に活用した「食」と「観光」の新たな産業の創出・振興により、若者や子育て世代、女 性の雇用の場を創り出し、地域の経済と産業の振興を図り、各世代の人々、とりわけ若 い世代が安心して住め、暮らし続けることのできる普代村を創り出すことを目標に、 「海 幸」開発プロジェクトの勉強会を開催しました。 9 (13)地域活性化対策プロジェクト 北海道ニセコ町 ニセコ町農観連携協議会及びニセコ町と連携し、平成 28 年度農山漁村振興交付金事業 へエントリーを行うための提案書作成補助をボランティア活動として実施しました。 ニセコ町は、インバウンドをはじめ全国から観光客が訪れる観光立町として有名である が、元々の基幹産業は農業であり、その農業がなかなか地域特性を生かし打ち出していけな いため、疲弊し就農者も少なくなる現状がある。 そこで、これらの課題を打開し、ニセコの農業を中心とした地域活性化を図る目的で、ニ セコ町農観連携協議会が中心となって、平成 28 年度農林水産省の補助事業にエントリー することになりました。 北海道の農産物として埋もれてしまっている、高品質のニセコの野菜や果物を「ニセコ野 菜」としてブランド化を図り、差別化し高付加価値を付ける。また、それを一流のホテルや シェフ等に働きかけ、使ってもらい知名度を上げる。 たんなる農産物の生産にとどまらず、観光とのコラボレーション(農業体験、田植えや稲 刈り体験等)により、低年齢層への環境・農業教育を加味した活動にし、就農人口増加への 糸口にするなどの活動について、今後 5 カ年の計画で実施するための提案書を作成した。 仕事人倶楽部としては、提案書作成における補助をニセコ町農政課と協力してボランティ アにて実施しました。 (14)「北東北のまほろば 葛巻で若者が輝く職人と匠の工房創出プロジェクト」 岩手県葛巻町 (15)「多彩で上質な井波文化の真髄に触れる満足の旅」創出プロジェクト 富山県南砺市商工会井波支部 (16)地域活性化のためのプロジェクト構想 沖縄県伊是名村商工会 10 (17)「食を活用し観光と連携したグリーン・ツーリズム」 (18)「かるまいシリアルプラットホーム構想」 高知県大豊町 岩手県軽米町 軽米町の地域資源であるシリアルのプラットホームとなる農業テーマパークであり、ア グリアミューズメントパークとしての「仮称軽米シリアルランド」構想の勉強会を行いま した。 (19)山村活性化対策プロジェクト 富山県南砺市 (20)2016希望郷いわて国体・希望郷いわて大会の応援と協賛 (第 71 回国民体育大会) ・ (第 16 回全国障碍者スポーツ大会) 東日本大震災津波災害からの復興を「希望」を持って目指し、両大会を成功に導き、県民 が一丸となって「希望郷いわて」を作り上げていくという想いを込めた愛称と、スポーツを 通じて感動を全国に広げ、全国からの東日本震災復興支援に対する感謝を伝えたいという想 いを込めたスローガンで、冬季大会、本大会、全国障碍者スポーツ大会の全競技を岩手県で 行う「完全国体」として開催します。 仕事人倶楽部は、この大会に微力ながら協賛をさせていただいています。 11 (21)その他 新商品開発支援 ① 久慈・大地の恵み 焼菓子ギフト(岩手県久慈市:フォレストキッチン) 久慈市と岩手県の特産品にこだわった「山ぶどうのラスク」と「カヌレ」 、またハーブ ティーをセットした、詰め合わせギフト商品が完成をお手伝いしました。 ② 軽米町の老舗宿屋の女将が軽米特産の雑穀で作る逸品雑穀麹南蛮 (岩手県軽米町:瀧村屋) 軽米町の懐かしい家庭の味と して作られてきた雑穀南蛮がお 洒落な商品として完成しました。 「瀧村屋」の老舗旅館の看板も活 かしながら、軽米町で共に頑張っ ている老舗の穀物商「高常商店」 や老舗の醤油「大黒醤油」もPR できる商品。軽米町の彩りゆたか な畑の風景も取り込み、お土産や 贈り物として使える商品に仕上 げるお手伝いをしました。 12 ③ 白樺樹液のボディケア用品(石鹸、ボディーソープ)開発 (岩手県久慈市:協同組合ガタゴン) 白樺樹液の新商品が完成し、平庭高原を訪れる観光客へ向け、白樺美林の特産品を 提供できることになりました。白樺樹液の美肌成分を活かした美容商品を開発するお 手伝いをしました。 ④ 山根清流に育った岩魚を活用した寿司の商品開発 (岩手県久慈市:新山根温泉振興協会) 久慈市山根町の清流で育った岩魚で「岩魚寿司」を開発するお手伝いをしました。 山根の新名物として全国展開を目指します。山根の婦人たちが集まって、岩手県寿司 組合の伊藤会長、吉津理事長に指導を受け、山根町民のために作り上げた様子は、山 根若者の会の新作演劇の題材ともなりました。 13 ⑤ 白樺樹液と地元野菜を活用したスープの商品化 (岩手県久慈市:平庭観光開発株式会社) 白樺樹液と山形町のキノコを組み合わせた、大変に美味しく、他にはどこにもないオリ ジナルのポタージュが完成しました。レシピ開発とパッケージデザインのお手伝いをしま した。 14 2.まちづくり(むらづくり)及び地域産業創出等の事業 (1)山形町(岩手県久慈市) ①(平成 27 年度都市農村共生・対流総合対策交付金事業/集落連携推進対策) 「山形町白樺の里」づくり 自然・景観を生かした美しい村づくりと「食」を活用し観光と連携したグリーン・ツーリズム 農水省の事業にエントリーし、本事業(集落連携推進対策)では、山形町の最大の資源 「平庭高原日本一の白樺美林」と各集落の白樺群落を活用し、『自然・景観を生かした美 しいむらづくり』と『 「食」を活用し観光と連携したグリーン・ツーリズム』に取り組み ました。また、人材活用対策では、平庭高原の日本一の白樺美林の質の高い管理・保全計 画を作成するために、森林生態の専門家の知識及び技術の応援を得て取り組みました。 31 万本の白樺と 369ha に及ぶ白樺群落、4.5km もの白樺ロードは山形町の財産であ り、全国の観光客を呼び込み魅力あるグリーン・ツーリズムのメニューを創り出す重要な 観光資源です。また、白樺を観光資源として捉えるだけでなく、北欧の国々で「食」 (料 理や飲み物) 「商品」 (工芸品) 「美容」「健康」等の多様な商品・製品として開発すること で、新たな産業(スモールビジネス等)を創出し、若者たちの雇用の場を創り出す計画検 討を進めました。 美しい景観を保全して行く為に、県や市は、広大な白樺美林の幹線道路沿いの整備・管 理を行っていますが、群落の中の手入れ、下草刈り等までは手が届かないのが現状です。 本事業で、下草刈りなどの手をさらに加え自然環境と調和した環境整備することにより 「日本一の白樺美林」という地域資源の魅力を高め、保全のための第一歩が出来ました。 ■「山形町白樺の里」(美しいむらづくり)整備全体構想計画案の作成 山形町及び各集落の白樺林の現況調査(現地調査とヒヤリング調査)/構想案の作成/ 3 ヶ年整備事業計画の作成 ■「平庭高原日本一の白樺美林」管理・整備事業 白樺林内の手入れ/平庭高原を中心に集落を含めた View Spot(10 箇所程度)を選定 する。/ View Spot の整備(3箇所)/ View Spot へのルート(白樺の小径)開拓 と整備(3箇所)/「白樺美林 View Spot」美観看板の設置(3箇所) ■白樺を活用した「食」や「工芸品」の料理・商品開発事業 白樺樹液を活用した清涼飲料水等の商品開発とパッケージ作成(商品1点、パッケージ 1点)※清涼飲料水としての適合分析を含む/白樺を使った民芸品や工芸品試作開発 (商品2点、パッケージ2点) ■白樺美林の観光モデルコースの造成 健康と癒しを兼ねた白樺美林の森林浴/森林シャワーの散策コースの造成(3 コース) /白樺美林での体験プログラムの造成(2 プログラム) 15 ▲下草刈り作業の様子 ▲バターナイフ試作品 ▲カッティングボード試作品 ▲白樺樹液の清涼飲料水 ▲工芸品用パッケージ試作 ▲VIEW SPOT サイン ②(平成 27 年度都市農村共生・対流総合対策交付金事業・人材活用対策) ■人材活用対策事業では、山形町の貴重な財産であり観光資源でもある「日本一の白樺美 林」を利活用した地域振興を目的とし、現地指導・調査を平成 27 年 10 月 9 日より平 成 28 年 3 月 31 日まで 12 回実施しました。(写真は抜粋) ▲先進地視察案内 ▲分布状況把握 ▲積雪時の状況把握 長野県佐久穂町八千穂高原 耕作放棄地における発生状況 積雪による折損状況把握 平成27年10月28日 平成27年11月2日 平成28年3月1日 16 (2)山根町(岩手県久慈市)(平成 27 年度過疎地域等集落ネットワーク圏形成支援事業) 山根六郷の里に「若者」×「高齢者」×「よそ者(域外者)」が創り出す 安心と賑わいのコンパクトビレッジプロジェクト 久慈市の中山間部に位置する山根町、過疎化と高齢化で苦しむ山間の人口 360 名の小さ な町の住民が元気と笑顔を取り戻すための取組みを行いました。住民の生活の質を維持す るため、閉校となってしまった小中学校を拠点として整備し、その拠点を中心としたコンパ クトビレッジを創り上げる実証実験を行いました。典型的な山村である山根町の住民が、安 心、安全に暮らすための仕組み作り、交通過疎を解消するためのデマンドバスの運行、また 新商品を開発し山根六郷らしいスモールビジネスを創出することができました。集落の伝 統文化を守るためのテコ入れも行い、今後も協議会を中心に事業成果の維持継続を進めて いきます。 ■閉校となった旧山根小中学校の「拠点」としての活用(イベント会場として、宿泊施設と して、カルチャー教室として、バスの待合として、小さなお店として、図書館として、利用 者は延べ 1000 人を超えた)■デマンドバス運行(19 日間に 52 時間運行、延べ 86 名 が活用)■見守り体制計画■ツアーメニュー作成(首都圏から 15 名のモニターツアー実 施)■伝統食商品 3 点、新商品 3 点完成■山根若者の会の新作演劇完成上演■外部アーテ ィスト 5 組が滞在■観光ポスター完成■ホームページ(いきいき山根)完成 ▲拠点整備・ミニ図書館づくり ▲山根サマーフェスティバル ▲デマンドバスの運行 ▲市民バスへの乗り換え ▲モニターツアーでやってきた子供たち ▲山根若者の会の新作演劇 17 ▲アーティストと住民の交流 ▲山根岩魚の開き ▲胡桃のクッキー ▲アーティストの夏合宿 (3)軽米町(岩手県) (平成 27 年度小規模事業者地域力活用新事業全国展開支援事業・調査研究事業) 健康、お洒落に、地球と共存「かるまいシリアルライフ」開発事業 軽米町の地域資源は雑穀であり、それを活用するためにこれまでも様々な事業を行って きました。その中で都内の一流ホテルとのつながりを作ることができ、そこから「雑」なイ メージ排すため「雑穀」ではなく「シリアル」として扱いたいとの提案がありました。この 例から学び「雑穀」ではなく「シリアル」としての「イメージづくり」と現代のライフスタ イルに合う商品を創り出すことで新たな市場開拓を行うための取組みを開始しました。時 代も合わせるように、シリアルブームが到来し、 「ソルガムキビ(タカキビ) 」や「アマラン サス」はその美容、健康効果からスーパーフードとも言われ始めています。軽米町=日本の 「シリアル」の中心地とし、全国に知らしめ、数年後には、海外への販売展開を目指したい と考えます。 「軽米産シリアル」の生産量を維持し、高付加価値商品とすることで売上高を上げ、後継 者を確保し、事業者の高齢化に歯止めをかける。町の施策とも連携しながら、「軽米産シリ アル」に相応しい、ライフスタイルが町内に実現することを目指し具体策を立てるための調 査研究をおこないました。 18 (4)今帰仁村(沖縄県) (平成27年度小規模事業者地域力活用新事業全国展開支援事業) 琉球王朝・北山王「農」と「食」と「観光」を今に伝える 「今帰仁プレミアム創成プロジェクト」 今帰仁村の「農」と「食」と「観光」の地域資源活用による「今帰仁プレミアム」の創成 と地域の活性化・経済の振興による今帰仁村民所得の向上を目的に調査研究事業に取り組 みました。事業の目標として、◆雇用の場の創出◆6 次産業化の推進◆体験型・回遊型観光 への取組み推進◆「運天港東シナ海三村交易拠点」形成事業調査◆今帰仁村民所得向上を 掲げ、下記内容を調査研究しました。 今帰仁村の現状と課題の調査・分析のためのアンケート調査及びヒヤリング調査を実施し、 全国展開の視点からの今帰仁村の資源絞り込みをし、「食」 ・「農」・ 「観光」の新商品の試作 開発をしました。また、人材育成プログラム検討として、一流のシェフを招いて地元の事業 者や女性を対象に料理講習会を開催するとともに、仮称「今帰仁プレミアム」の名称の検討、 定義などの検討も進めました。さらに、三村交流事業で行われている「いいないちゃり場運 天港祭り」に参加しながらこの祭りが三村だけに留まらず、全国に発信できる祭りに成り得 るかの検討を行いました。 委員会開催の様子 料理講習会の様子 仮称今帰仁カレーの試作品 専門家のお話を伺うー1 専門家と共に資源調査 今帰仁アグーチャーシュー試作品 19 専門家のお話を伺う―2 いいな祭りでの試食 ショウガの花の美容液・化粧水試作品 (5)多賀町(滋賀県)(内閣府 地域再生戦略交付金事業) 多賀町地域再生計画策定業務 多賀町は、かつては広大な森林とそこから流れ出る芹川、犬上川の清流が潤す農地での林 業と農業が基幹産業でしたが、社会、経済環境の変化にともなう価格競争や少子高齢化によ って担い手が減少し、今後も後継者も不足することが予想され、林業と農業が衰退の一途を たどっています。 伊勢神宮の祖神さまである多賀大社を核とする観光産業も、年間160万人規模の入り込 み客数を維持しているものの、お正月と大きな祭事が行われる日を除くと門前通りのお店は 閉ざされ、人通りが少なく閑散とした状態が続いています。 多賀町では、このような「林業」「農業」および「観光」の再生に取組み、元気な多賀町 を取り戻すべく、内閣府地方創生推進室が主管する「地域再生戦略交付金事業」の採択を受 け、地域再生計画「林・農・観による多賀町再生計画」を策定することになり、私たち仕事人 倶楽部に策定業務が委託されました。 町民の方々、各種活動団体、有識者等の第三者等で構成される「林・農・観、多賀再生計画 策定協議会」と「林業」 「農業」 「観光」の3分野に関するワーキンググループを組成し、延べ2 5回の会議において議論を重ねるとともに、町民への意識調査(「もっと元気に!多賀のまち アンケート」)を行うなど精力的に取組み、地域再生計画(素案)を作成しました。 この地域再生計画は、平成28年5月に内閣総理大臣への認定申請を行う予定です。 協議会の様子 林業WGの様子(地域材での椅子の試作) 20 (6)野田村(岩手県) (平成 27 年度小規模事業者地域力活用新事業全国展開支援事業) 復興のシンボル「野田村の花・ハマナス再生プロジェクト」 野田村は、平成 23 年 3 月 11 日の東日本大震災で村の人口の約 1/3 が被災し、中心 市街地の大半が壊滅的な被害を受けた北岩手の三陸沿岸の村です。その村の復興と再生に 以下の取組みをしました。 ◆「野田村の花・ハマナス」を活用した商品開発と観光開発と新たな産業創生 ◆豊饒な「野田の海」を活用した観光商品開発 以上の 2 つのテーマの地域資源を活用し、若者や女性、子育て世代とともに調査研究し、 新たな産業創生の可能性を調査研究しました。 野田村の多くの住民の方々が、かつてのような「ハマナス」が一面に咲く日を待ち望んで います。この「ハマナス」が咲き誇る美しいむらづくりを行うとともに、古来より「ハマナ ス」は食用、香料、染料として使われている事が知られていますが、これまで野田村の「ハ マナス」は観光以外利活用されてきませんでした。そして、震災後も「ハマナス」の商品開 発や観光地としての開発は行ってきませんでした。 本事業で、野田村の復興・再生のシンボルとして「ハマナス」を使った香料、飲料、オイ ル、染料等の商品開発と観光地の造成を行い、観光業界、美容業界の市場の若い方から中高 年まで幅広い女性層をターゲットに調査研究を行い、それとともに、野田村は海の村であり、 見事な三陸リアス式海岸世界有数の漁場が目の前に広がり、この海を漁業資源、海産資源の 活用だけでなく、 「野田の海」の多様な資源として活用を図り、マリンスポーツ(海釣り等) やジオ観光(遊覧船等)を造成して、観光業界や釣り業界の市場の愛好家層に野田の海の魅 力を発信し、観光のツールとし、そして新しい海のレジャー産業を興し雇用の場を創り出し ていきたいと検討しました。調査研究には、専門家の力も借りて、若者や女性、子育て世代 の人々が主流となって、産業の再生並びに創成の足がかりを創るための調査研究を行い、そ れによって、県外の観光客・釣り愛好家・トレッキング愛好家等の新しい消費者層、顧客層 の開拓と、観光客数の増加と定着実現を目指して取り組みました。 ハマナスのオイル ハマナスの蒸留水 ハマナスのローズヒップティ 21 将来のイメージ (7) 地域主導型再生可能エネルギー等事業化検討・事業化計画策定業務委託(環境省) 平成 25 年度より、3 カ年計画により、岩手県野田村における地域主導型の再生可能エネ ギー導入に向けた検討を環境省より受託し、野田村商工会を中心とした検討協議会が主体 となって、2,000kW クラスの風力発電事業実施に向けた検討を行いました。 本年度は、3 年目の最終年度の検討にあたり、系統連系の可能性、負担金問題等を総合的 に判断し、現状の社会情勢において野田村における地域主導型の様な小規模な再生可能エ ネルギー発電事業は、残念ながら困難であるとの結果に至りました。 しかし、本事業により既存データの使用法や現状課題を具体的に整理できたことにより、 今後、小規模な再生可能エネルギー事業を実施する際のチェック項目が明確になり、将来に おいて有効な成果として取りまとめることが出来ました。 (8)平成 27 年度「低炭素・循環・自然共生」地域創生実現プラン策定事業委託業務 (久慈地域(岩手県久慈市・洋野町・野田村・普代村)モデル地域創生プラン) 本事業は環境省により、全国から 17 地域をモデル地域に選定されて実施した事業です。 なかでも、近年課題となっている自治体の枠を越えた広域連携による行政計画策定は、3 地 域のみであり、さらに東北では唯一のモデル地域選定となった。 久慈市を中心に、洋野町、野田村及び普代村の岩手県県北沿岸 4 市町村に共通する 3 つ の課題(①地域交通問題、②地域再生可能エネルギー利活用問題、③みちのく潮風トレイル を中心とした地域観光問題)について、地域連携を行いながら解決を図る施策展開を目標に プランを策定しました。 計画策定に際しては、4 市町村の行政職員のみならず、首長、地域住民や専門家、地域企 業関係者、学識者等の様々な方を委員として招聘し検討を重ねてきました。また、地域の意 向をくみ取るために、2,000 人を対象に住民意向調査、400 名の観光客意向調査等も実施 し広く意見を取り入れて計画を策定しました。 22 (9) 軽米町再生可能エネルギー基本計画策定業務 軽米町(岩手県) 「軽米町再生可能エネルギー発電の促進による農山村活性化計画」は、町の総合計画であ る「新軽米町総合発展計画」を低炭素と持続可能なまちづくりの面から推進する計画です。 そしてこの計画は、平成 26 年 5 月に施行された「農林漁業の健全な発展と調和のとれた 再生可能エネルギー電気の発電の促進に関する法律」(農村漁村再生可能エネルギー法)に 基づく、軽米町における「農林漁業の健全な発展と調和のとれた再生可能エネルギー電気の 発電の促進による農山漁村の活性化に関する基本的な計画」に相当します。 本計画では、町のほぼ全域が農山村に該当する軽米町の地域振興につながる再生可能エ ネルギーを明らかにするとともに、再生可能エネルギー発電事業を導入する際に、環境保全 等の観点から配慮すべき事項を明らかにした指針を盛り込んでいます。 この計画を審議するための、行政及び町民代表、専門家等から構成される「軽米町再生可 能エネルギー推進協議会」を設け、5 回に亘る審議会を開催し、平成 27 年 3 月下旬にパ ブリックコメントを求めました。 今回の計画には、3 事業者のメガソーラー発電計画(2 事業者) 、バイオマス発電計画(1 事業者)の計画が審議されました。 (10)早渡地区環境調査業務 軽米町(岩手県) 軽米町早渡地区内で進められている管理型最終処分場建設計画の安全性に係る自薦協議 の不調理由等に基づき、採石場を利用した最終処分場の類似事例(地形・地質条件・遮水構 造等)や跡地利用に対する住民反対運動の先進事例を選定して関連資料を収集・整理すると ともに、整理結果を題材にした住民勉強会の開催・住民啓発活動を行いました。併せて、住 民勉強会の一環で住民反対運動の先進地へ聞き取り調査を行い反対運動の経緯や熱意等を 学ぶ「訪問・研修会」を行いました。 次に訪問・研修先の関係者等を講師に招いて、反対運動の経緯等の公演をお願いし、早渡 地区での反対運動に関する必要性や契機となる行動等についてアドバイス、意見交換を行 いました。 (11)地球温暖化対策行動計画策定業務 (12)総合戦略策定事業 安曇野市(長野県) 軽米町(岩手県) 23 (13)緑茶の化粧品(静岡県袋井市:株式会社エコライフラボ) (中小企業庁 補正ものづくり・商業・サービス革新補助金事業) 緑茶とエコ原料で製造し、静岡(素材生産者、化粧品製造者)の心を伝える化粧品を 開発するための商品ブランディング、パッケージデザイン、販路開拓を専門家として指 導しました。 ◆リップクリーム ◆炭酸ジェルパック 24 3.勉強会 仕事人倶楽部恒例の勉強会は、これまでの新橋事務所近隣の会場をお借りして、全国の各 分野で活躍されている方を講師にお迎えして専門的なお話しをして頂く形式から、仕事人倶 楽部が関わらせて頂いた活動や事業に共に参加して頂くスタイルでの勉強会としてみました。 沖縄や高知、富山、岩手等に多くの会員の方々がご参加下さり、外での交流を深めるものと なりました。下記の活動・事業にご協力頂きました皆様に心より御礼申し上げます。 (1)一歩を踏み出す勇気 支援の現場で学んだ「一歩」の踏み出し方 テラ・ルネッサンス 鬼丸昌也氏 第 1 回勉強会の講師は、アフリカの子ども兵士問題に取組んでいる、特定非営利活動法 人テラ・ルネッサンスの創始者であり、学生時代からカンボジアの地雷除去運動に取組ま れ、東日本大震災後は、いち早く岩手県大槌町に「刺し子プロジェクト」を立ち上げら れ、生業を創出されて「労をいとわず働き続ける平和の伝者 鬼丸昌也氏」でした。 子供兵士の話は、なかなか耳にできない、でも事実として起きているお話しでした。貧し い村から子供たちを狙って誘拐し、兵士として洗脳し、逃げ場を失うように、故郷や家族を 襲わせる卑劣な方法で、子供たちを縛り付けていくのです。その子供兵士を社会復帰させる 活動をされているのがテラ・ルネッサンスです。 また、東日本大震災後大槌町の高齢者の支援で、刺し子プロジェクトを始められたお話は、 ことを始めるのに年齢は関係がないという事実でした。 鬼丸昌也氏並びにテラ・ルネッサンスの活動をぜひ一度ご覧ください。彼らはみなさんの支 援でこの活動を継続していけます。 NPO 法人テラ・ルネッサンス terrarenaissance.blog.fc2.com/ 25 (2)お魚キッチン 江戸前鮨の名店 大将 高野仁志氏に学ぶ「魚の基本と極意」 倶楽部の会員、笹川暢子さんが江戸前鮨の名店の大将 高野仁志氏に学ぶ「魚の基本と 極意」のセミナーを開催しました。 第 2 回 4月19日(日) 第 3 回 5月10日(日) 26 お わ り に 本年度を振り返った時、この一年間で新しい多くの人との出会いがあり、年齢を問わ ず素晴らしい人たちと知り合えたことに感謝しております。また、これまで長くお付き 合いして下さっていた方々の新たな「磨き」と「輝き」の姿を拝見させて頂いたことも 「驚き」と「嬉しさ」でした。 「人」の力と「人間」のパワー、そして「地域」や「社会」の持つ総合力は尽きること は無いとも実感しました。 私(山田)も年齢を重ねてきましたが、近ごろは特に「若い人」の力の威力に感心させ られます。そして、その方々のチーム力にも感動さえ覚えます。 仕事人倶楽部の新年度・第8期は、更に更に「個の力」と「チーム力」をつけ、より多 くの人たちとの交流を図り、私たちの力を「必要とするところ」に行かせて頂きたいと念 願しております。 「笑顔」と「謙虚さ」をいつまでも忘れずに! 平成28年4月10日 特定非営利活動法人 仕事人倶楽部 職員一同 27