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長岡市長記者会見(平成 27 年 2 月 6 日)
日時:平成 27 年 2 月 6 日(金曜日)午後 1 時 30 分から
場所:アオーレ長岡 東棟 4 階 大会議室
内容:長岡市・ヨネックス共同記者会見
西部丘陵東地区 進出企業第1号が決定
ヨネックス株式会社と長岡市が進出協定を締結
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《記者発表》
市長
このたび、西部丘陵東地区に、越路地域に生産拠点をお持ちのヨネ
ックス株式会社様が進出されることが決定いたしました。本日協定を
締結いたします。西部丘陵東地区はもともとスペースネオトピア計画
が破たんをした地域であり、当時長岡市としても大変重要な土地であ
るということで安価で破産管財人から長岡市が買い受けた土地でござ
います。その後いろいろと企業の誘致活動をしておりましたけれども、
このたび第1号として世界的スポーツ製品メーカーで、長岡が発祥の
地でありますヨネックス株式会社の進出が決定し、同社の生産拠点と
なることは、世界に向けてさらに発信力を高めていただけることにな
りますので、長岡市にとっても大変名誉なことでございます。
この土地でございますが、今後は平成 27 年から 30 年の 4 回に分け
て約 14ha、東京ドーム 3 個分をお譲りします。それから、西部丘陵東
地区については、先ほど申し上げましたがスペースネオトピア株式会
社が撤退することになりまして、非常に安価で買い受けました。安価
であることで非常に長期間の土地の保有が可能になります。金利負担
がとても軽減されるというメリットがございましたので、じっくり構
えて、できるだけ細切れにしないで大ロットで販売したいという方針
でやってまいりました。そのことが今回実ったということです。販売
価格が 8,500 円/㎡、土地価格は数百円でございましたので、ほぼ造成
工事費分の原価でございます。非常に安い価格での土地提供が長岡市
としてもできたと思っております。今後とも 10ha 以上の大ロットに対
応する工業用地として考えていきたいと思います。また、地方創生元
年にあたりますこの機会に、新たな雇用の機会が生まれるということ
につきましては、長岡市長として大変喜んでいるところでございます。
米山社長
皆さんこんにちは、ヨネックスの米山勉です。まず私自身の紹介か
らさせていただきます。私は昔の三島郡越路町塚野山の、現在工場が
あるところで生まれまして、58 歳です。高校まで長岡にいて、東京、
アメリカに渡り、20 年近く前に日本に帰ってきました。8 年前に社長
を仰せつかっております。東京で仕事をするのがほとんどでしたので、
こうして記者の皆さんと会うのは初めてかと思います。
私どもは 1946 年の創業以来、ずっと塚野山に工場がありまして、日
本国内のラケット関係においては新潟県内でしか作っていないという
状況です。そんな中で、バドミントンから始まってテニスラケット、
ゴルフクラブ、スノーボード、最近はスポーツサイクルと風力発電、
というようになってきまして、塚野山で手狭になってきているのは事
実です。今までずっと円高でしたが、ここ 2 年ほど急激に円安になり、
輸出が全体的に全品目において伸びており、今ほとんど毎日残業でも
製品が間に合わない、という状況が一部出てきております。中でも一
番拍車をかけたのは、昨年の私どもの選手の活躍でした。テニスのほ
うで錦織選手が今ブームになっておりますけれども、今回全豪で錦織
選手が敗れた相手の選手のラケットがヨネックスなんです。ワウリン
カ選手は昨年全豪オープンで優勝しまして、それで世界的にヨネック
スの名前を広げてくれました。その上、バドミントンでは中国の№1
選手、オリンピック 2 大会連続金メダリストのリン・ダン選手が、去
年からヨネックスのラケットを使い始めました。アジア大会も見事ヨ
ネックスのラケットで金メダルでした。去年からテニスが伸びてきて、
中国でリン・ダン選手の影響でバドミントンが伸びてきたということ
です。しかし現在の工場だけではとても増産には対応できませんでし
た。そういう時に森市長から西部丘陵の産業用地の話があり、ちょう
ど必要だったということでこのたびの進出になりました。
台湾にも工場があるほか、低価格帯につきましては中国でラケット
を作っております。しかしここにきて、円安と選手の活躍で日本製が
再度見直されているということで、日本にもう一つ工場が必要となり
ました。それならば長年お世話になった創業の地、長岡市でという話
になりました。これからも長岡市で世界最高の製品を作っていくとい
うことで今回決断いたしました。
そして、長岡技術科学大学という素晴らしい大学が長岡市にはあり
まして、今までもいろいろな形で共同研究させていただいています。
その大学にも近くなるということで、さらに素晴らしい製品開発がで
きるのではないかと思っております。
(協定書署名)
(ラケット贈呈)
《質疑》
Q.こちらの工場では具体的にどの製品をどのくらいの規模で生産し、雇用す
る人数等決まっていれば教えてください。
A.米山社長
まだ決まっておりません。今の塚野山に稼働している工場が 3 棟ありまして、
バドミントン、ゴルフ、テニス、スノーボードを、配置を転換しながらやって
おります。いずれにせよ足りないので、新工場にどこを移すかはこれから決め
ます。必要なのはバドミントンで、20%くらい生産数を上げなければならない
ので、もしかするとゴルフが来るかもしれないし、テニスが来るかもしれない、
それはこれから設計していく段階で決めていきます。
Q.新工場での雇用は何人くらいでしょうか。
A.米山社長
新工場にはもちろん今の工場からも人が移りますので、稼働初期では 80∼100
人位かと思います。
Q.4 回に分けての用地取得となりますが、それが終わってからの稼働となるの
でしょうか。
A.米山社長
工場の稼働はすぐ、平成 28 年度の終わり頃には生産を開始できる形で考えて
おります。
Q.基本的には塚野山の機能のどれかを移すということでしょうか。
A.米山社長
そうです。
Q.海外での生産を国内に移していくということでしょうか。
A.米山社長
私どもは自社工場を台湾に持っています。台湾もつい先日増産体制にいたし
まして、また増産をする予定です。海外のものを持ってくるというよりも、お
客様のメイドインジャパンへの絶対的な需要が増えているということであり、
戻してくるわけではありません。
Q.住み分けがあるということでしょうか。
A.米山社長
はい、価格帯が違います。日本円で言うと、新潟で作るものは大体 15,000 円
くらいだとすると、台湾工場では 10,000 円を切るくらいまでのものを作ります。
それ以下になると他の中国や東南アジアでの生産となります。
Q.地方創生への期待と、東京オリンピックへの期待感はあるのでしょうか。
A.市長
まずはヨネックスさんが世界に通用するメーカーとしてもっと伸びていただ
きたい、その中で市長としては 20%増産がさらに 30%、40%となっていただけ
るとありがたいと思っております。まだまだ先のことになるのですが、地方創
生の大きな柱となる期待感を持っています。
東京オリンピックはまだまだ先ですけれども、やはりヨネックスさんが長岡
発祥の企業でありますので、テニスやバドミントンで少しお役に立ちたいと思
っております。
Q.場所自体も長岡市にとってやはり意味があるのでしょうか。
A.市長
はい、ここは非常に歴史的な経緯があって、スペースネオトピアが頓挫して
夢が一度しぼんだわけですね。でもそのことによって大変安価な土地が長岡市
の手に入りました。土地の値段が安いということは、金利の負担に耐えられる
ということなんです。工事費に比べて土地が大変安いですから。仮に土地価格
が倍になっても全くこたえないんです。ですから、この土地は長岡市として長
期的に腰を据える土地という位置付けにして、最初から造成しないで、造成工
事をするとそこから金利がかかりますから、ある程度見込みがついてから造成
工事をするようにしてきました。そのことが今回ぴったりはまったというか、
8,500 円/㎡という価格でも提供できるわけですし、それがまた長岡の活性化に
役に立つということですので、不幸な歴史がありましたけれども、また新しい
役割をこの西部丘陵東地区が果たしてくれるという意味では感慨深いものがあ
ります。今後これによって土地の価値が上がりますから、さらに頑張りたいと
思います。
Q.塚野山以外に工場を建設するのは今回が初めてでしょうか。また、長岡技
術科学大学との連携の今後のイメージ像は。
A.米山社長
一番目の質問ですが、日本国内では埼玉にも工場がありまして、そこではス
トリングとシャトルコックを生産しています。ラケットについては新潟のみで
す。ですから、今までも長岡市ですし、これからも長岡市のみです。長岡市新
産ではバドミントンとゴルフのシャフトを生産しています。ラケットの完成品
は初めてですが、部品は長岡市にはすでにあります。
二番目の大学との連携ですが、スポーツ用品ですので、どれだけボールやシ
ャトルコックを相手より早く遠くへ正確に飛ばせるか、それでありながら打っ
たときの感触の良さ、音の良さ、そういったことが重要になってきます。ただ
形を作っていればいいのではなくて、ただスマッシュが早ければいいのではな
くて、打ったときの爽快感が重要になってきますので、そういった部分を共同
研究しております。テニスの新製品が今月末に発売になりますが、空気抵抗を
どれだけ抑えるかという形状づくりにおいては、長岡技術科学大学との共同研
究の結果です。スマッシュで空気抵抗が 10%減って、スマッシュスピードが 6%
早くなります。これはいろいろな選手で比較した結果、平均で 6%早くなるとい
うことです。そういったものは一企業だけではできないことです。
Q.今回の取得額と、市の補助制度、支援制度があれば教えてください。
A.市長
価格は 14ha で 8,500 円/㎡です。市の支援制度ですけれども、用地取得に関
しては支援制度がいくつかあります。
既存の制度については必要があれば後ほどご説明します。私の決意を言えば、
これまでもヨネックスに限らず購入補助については固定資産税減免などもやっ
てまいりましたが、それはきちんとやってまいりますし、また地元企業という
ことですから、また新たな優遇制度についても検討する余地があるかと思いま
す。これについては工場設計ですとか、従業員数が決まるなど、計画が具体化
する中で考えてまいりたいと思います。
Q.新しい工場では見学者の受け入れや市民との関わりはあるのでしょうか。
A.米山社長
まだ検討していませんが、世界の中でも独特な工場ですので、みんな公開と
いうわけにはいかないですけれども、特に子どもたちが見学に来られるような
形には作れるようにしていきたいと思います。
市長
市長としてもぜひお願いしたいです。ヨネックスという名前もありますし、
観光という面でもお役に立っていただける要素もあるかと思いますし、子ども
たちが地元発祥の企業に誇りを持っていただくという意味でも子どもの見学は
大変重要だと思いますので、気が早いのでしょうけれどもぜひともお願いした
いと思います。
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