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論 文 集 - 四国地方整備局

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論 文 集 - 四国地方整備局
砂 防 工 事 安 全 施 工
研
究
発 表
会
論 文 集
四国山地砂防事務所安全協議会
平成22年度版
目次
砂防工事安全施工研究発表会論文集 土石流および自然災害対策
論文名
分会名
ページ
重信川
………………………1
H22つえ谷山腹工工事における安全対策について
吉野川上流
………………………3
H21立野表面排水路外1件工事における安全対策について
大豊
………………………4
H21-22南小川護岸工事における安全対策について
大豊
………………………5
○ H21-22滑ヶ谷堰堤群工事における安全対策について
現場安全対策
論文名
分会名
ページ
H22おそふえ谷堰堤工事における安全対策について
重信川
………………………6
H22洞ヶ谷堰堤工事における安全対策について
吉野川上流
………………………7
○ H21-22八畝表面排水路外1件工事における安全対策について
大豊
………………………8
○ H22善徳集水井工事における安全対策について
祖谷
………………………9
H21-22善徳集水井工事における安全対策について
祖谷
………………………12
H21-22熊谷第3堰堤工事における安全対策について
祖谷
………………………13
安全管理、第三者災害ほか
論文名
分会名
ページ
○ H21屋所谷堰堤工事における安全対策について
吉野川上流
………………………14
○ H22アカラギ谷堰堤管理用道路工事における安全対策について
吉野川上流
………………………15
吉野川上流
………………………16
大豊
………………………17
H22粟生西川床固工工事における安全対策について
大豊
………………………19
○ H21-22戸ノ谷第2堰堤工事における安全対策について
祖谷
………………………20
H22-23高野谷堰堤工事における安全対策について
○ H21-22川崎護岸工事における安全対策について
No.H22重信-1
平成22年度 四国山地砂防事務所
論文種類
土石流監視、進入路、第三者被害防止、リスクアセスメント
キーワード
平成21-22年度 滑ヶ谷堰堤群工事における安全対策について㈱二神組
論文名
監理技術者:小田 和也
■工事概要
概要 滑ケ谷
平成21-22年度 滑ヶ谷堰堤群工事
工事名
本提1基(提長33m・提高11m)・流路護岸53m・里道復旧86m
工事場所 愛媛県東温市徳吉地先
障子ケ谷
本提1基(提長26m・提高9m)・流路護岸15m・里道復旧103m
平成22年3月13日~平成23年3月31日
工期
●安全対策の目的・課題
本工事は堰堤工事であるが、国道11号線に面しており、工区内への進入方法の工夫や、施工箇所が市道に隣接してい
るため第三者災害防止に配慮しながらの施工が必要であった。
●安全対策の特徴・着眼点
1. 上流の状態の把握
2. 施工箇所への進入方法
3. 路肩標示
4. 見張り人の配置による第三者災害の防止
5.
6.
7.
8.
作業計画書・KYKの充実
重機作業時における注意喚起
仮設道のスリップ防止対策
架空線の養生
●取り組み概要
本工事施工箇所上流端まで500m程度しかなく、土石流センサーを設置してもあまり意味がないため、上流踏査後、倒
1.
木による自然ダムを形成している箇所に滑ケ谷・障子ケ谷各1台ずつ、定点カメラを設置し毎週月曜日と、降雨観測時・
観測後に作業を行う場合、事務所のテレビにて異常の有無の確認を行った。
滑ケ谷定点カメラ設置 滑ケ谷テレビ画像
障子ケ谷定点カメラ設置
障子ケ谷テレビ画像
2. 松山方面より現場に進入する場合は国道11号線から右折しなければならないが、登坂車線中でカーブのため見通し
が悪く交通量も多いので、松山側からの右折による進入は禁止し、河之内隧道の高松側路側部でUターンし、下り車線
より左折して進入した。
現場より国道に出る場合は右折禁止とし、全て左折で松山側に出ることとし、国道出入口に右折禁止看板を設置した。
また、事前に関係業者にその旨を周知する資料を作成し、教育を行った。
左折進入
右折禁止看板
左折進出
教育実施報告書
3. 工事用道路の路肩に赤旗・紅白ロープをはり、標示を明確にした。また、市道との合流箇所に一時停止の明示をした。
路肩標示
路肩標示
1 ページ
市道合流地点一時停止
4. 障子ケ谷は施工箇所が市道に隣接しているため、重機作業時の合図者配置・市道の拡幅・待避所の設置を行って第
三者災害の防止に努めた。
市道拡幅
待避所の設置
見張人配置
見張人配置
5. リスクアセスメントを取り入れた作業計画書・KYKの実施を行い、安全掲示板に貼り付け、再確認を容易に出来るよう
にした。
作業計画書
KYK
6. 重機オペレーターから見やすい箇所に、注意喚起するマグネットを貼り付けた。
重機オペへの注意喚起
マグネット
7. 滑ケ谷工事用道路は道路勾配が20%ときついため雨天時や路面汚損により車両がスリップするおそれがあったため、
メッシュロードを使用しコンクリート舗装面に凹凸をつけた。
スリップ防止凹凸施工
コンクリート舗装
8. 残土捨場上空に架空線があったため、看板とトラロープにテープを貼り付けたものを設置し注意喚起した。
架空線注意喚起
架空線注意喚起
2 ページ
架空線養生
No.H21吉上-1
平成21年度 四国山地砂防事務所
論文種類
キーワード
第三者災害防止対策 架空線切断防止対策 流路(朝谷山腹工)工事における安全対策について
論文名
嶺北建設業(同)
現場代理人:氏原 利和
■工事概要
概要 [つえ谷山腹工] 砂防土工 1式 流路工(2~3号大型かご枠工)
平成22年度 つえ谷山腹工外1件工事
工事名
1式 号大型かご枠 1式 帯工1式 水路工1式 仮設工 1式
工事場所 高知県土佐郡大川村川崎・朝谷地先
[朝谷山腹工]砂防土工 1式 3号護岸工 1式 雑工1式
平成22年7月15日~平成23年3月31日
工期
●安全対策の目的・課題
朝谷山腹工
増水した谷川
流路(朝谷山腹工)で施工する3号護岸工は、上流に急峻な
谷川を有しており、
大雨が降った場合には、急激に増水する場合が想定され、作
業中の降雨による土砂災害の防止が課題であり、
雷雨などの急な増水や、台風に伴う大雨による土砂災害防止
に取り組んでいます。
●安全対策の特徴・着眼点
1、降雨量の把握と、作業中止基準値による避難警報
2、気象情報の活用
3、危険要因マップで危険の排除
4、避難訓練での避難方法の確立
●取り組み概要
写真1
写真2
写真3
写真4
写真5
写真6
1、自記雨量計とデジタル式雨量計を使用し、作業中止基準値を
設定する事で、警報(サイレン)により作業を中止し
早めの避難が出来る体制とした。(写真1)
2、携帯電話を活用し、日々の気象情報や注意報・警報・地震情
報のメール配信を利用することで、リアルタイムな情報収集に
努め、災害の防止を図った。(写真2,3)
また、地震時の災害防止にも利用しています。(写真4)
3、現地調査により、危険箇所を把握した上で、危険要因マップを
作成(写真5)し、項目ごとの点検により土砂災害防止に勤めた。
4、新規入場者教育で危険要因・作業中止基準についての説明
を行い(写真6)、避難訓練により避難方法の確認と訓練後の
ミーテングをt通じて避難が確実に実行出来る様に勤めました
3ページ
No.H22大豊-1
平成22年度 四国山地砂防事務所
論文種類
賞名
地山地盤対策・ケーブルクレーン災害防止対策
キーワード
表面排水路において現場条件からの安全対策について
論文名
四国開発株式会社 現場代理人:谷岡 慶一
■工事概要
H21年度 立野表面排水路外1件工事
工事名
工事場所 高知県長岡郡大豊町立野・八畝・怒田
平成21年8月4日~平成23年3月31日
工期
概要 表面排水路 L=108m 横ボーリング L=540m
集水井 N=1基(12m)
集排水ボーリング L=400m
●安全対策の目的・課題
本工事は急勾配の表面排水路を施工する工事である。
上方から落石は連続的に下方へ危険を及ぼす可能性がある。
又、ケーブルクレーンにより資材等は運搬することとなる。
固定式クレーンは吊り上げ能力が判りにくい為、
過重量よる危険な作業となる。
そのため、タワーの転倒もしくはワイヤーの切断の危険性がある。
●安全対策の特徴・着眼点
掘削法面の落石防止対策
①作業開始前、法面の安全点検を確実に行う
②浮き石を十分撤去する
③降雨による浸食等の養生
ケーブルクレーン災害防止対策
①有資格者による確実な操作の徹底
写真‐1
●取り組み概要
地山地盤対策
①、②地山点検表の作成
③ 地山の状態が目視点検が出来る様に
透明なビニールシートの使用 (写真-1)
写真‐2
クレーン作業による災害防止対策
①日々の点検・定期点検の確実を確実に行う
②トランシーバーによる確実な連絡・合図
③作業従事者全員に定格荷重に対する吊りに
危険度の周知徹底 (写真-2・3)
写真‐3
4 ページ
No.22大豊-2
平成22年度 四国山地砂防事務所
論文種類
キーワード
河川内作業での増水災害対策
南小川護岸工事における増水災害防止対策について
論文名
株式会社轟組
■工事概要
平成21-22年度 南小川護岸工事
工事名
工事場所 高知県長岡郡大豊町落合・南大王地先
平成22年 3月13日~平成22年 12月27日
工期
賞名
現場代理人:恒石 和宏
砂防土工 1式・護岸工 1式・流路付属物設置工 1式
概要 堰堤補修(南大王第2・第3堰堤)
●安全対策の目的・課題
当工事は河川内での作業が主となり、落合地区に
おいては南大王川と南小川の合流点下流側である。
南大王地区は南大王川上流の雨の多い地域であ
り、また雨の影響が降雨後すぐに出てくる場所であ
る。
また、工事期間は梅雨~台風時期であり、増水に
よる災害が多くなると考えられた。
以上のことより、降雨による異常出水に対する対策
が必要不可欠であることから、この点に関して重点
的に安全対策を行なった。
写真①(落合地区)
●安全対策の特徴・着眼点
① 降雨状況の現場での確認
② インターネット等を利用した情報収集
●取り組み概要
① 降雨状況の現場での確認
現場で即座に降雨の状況が確認できるように、作
業中止基準(10mm/1h,25mm/3h,150mm/24h)を超
えた場合、回転灯及び音声にて通知を行なう装置を
設置した。(写真①~③)
写真②(南大王第2堰堤)
② インターネット等を利用した情報収集
1.ウェザーニュース社のサイトより、36時間予報及び週間予
報にて事前の降雨情報を入手(ピンポイント天気により
細かな地域単位の予報を得られる)
2.降雨中には国土交通省防災情報センターのサイトのリア
ルタイムレーダーにて降雨状況を確認。高知県水防情報
システムのサイトより高知県下の各雨量観測所及び水位
観測所のデータを収集
3.雨雲の接近を知らせるメールサービスを活用し、急な雨
への対応
写真③(南大王第3堰堤)
増水前
増水後
増水前
増水後
上記の対応により、増水による人的災害等無く、工
事を行なうことができた。
現場に伝達
現場
現場事務所
・インターネット等より情報を入手
携帯メール
雨雲が接
近
5ページ
No.H22重信-2
平成22年度 四国山地砂防事務所
論文種類 現場安全対策
急傾斜法面、ケーブルクレーン
キーワード
平成22年度 おそふえ谷堰堤工事における安全対策について ㈱福田組
論文名
現場代理人:川越 晃
■工事概要
概要 砂防土工 一式 、法面工 一式 、 コンクリート堰堤工 1,505m3 、
平成22年度 おそふえ谷堰堤工事
工事名
擁壁護岸工 一式 、 砂防堰堤付属物 設置工 一式 、
工事場所 愛媛県東温市麓地先
仮設工 一式
平成22年8月27日~平成23年3月30日
工期
本堤施工箇所
●安全対策の目的・課題
本堤施工箇所は、両岸とも傾斜が60°程度と急傾斜面であ
るため、法面からの転落・墜落事故が考えられる。
また、設計では、仮設ケーブルクレーンを使用して資機材等の搬入
出を行うため、クレーン災害対策が課題である。
●安全対策の特徴・着眼点
1、安全教育・訓練により、安全保護具(ロリップ、安全帯等)の教育
2、スパイク長靴の使用
3、作業箇所への安全通路の設置
4、仮設進入路を設置し仮設ケーブルクレーンの使用回数の低減を図る。
5、仮設ケーブルクレーン運転手の操作環境
写真1
写真2
写真3
写真4
写真5
写真6
●取り組み概要
1、安全教育・訓練により、法面作業を行う前に、安全保護具
(ロリップ、安全帯等)の使用方法を周知徹底した。(写真1)
2、法面での作業において、急傾斜のため非常に滑りやすい
のでスパイク長靴を各作業員に配布し、転落・墜落災害の
防止を図っています。(写真2,3,4)
3、掘削施工範囲外に安全通路を設置して作業箇所への通路
及び掘削法面上部の地山点検用通路、ダム軸確認用通路
として使用します。
4、仮設進入路(仮設桟橋ー写真5)を設置し掘削機械の搬入
及び、支障木の搬出(写真6)を行いました。また、今後、残
土搬出等も仮設進入路を使用して行う計画です。
5、施工箇所が仮設ケーブルクレーンのウインチ操作者から目視でき
な い。
従来の、トランシーバーを使用してのやり取りや、ワイヤーロープへ
の目印だけでは、リスクがあるため、施工箇所付近がわかる
ようにカメラを設置しモニターにより、ウインチ操作者が、目視確認
できるように、計画しています。
6ページ
No.H22吉上-2
平成22年度 四国山地砂防事務所
キーワード
現場安全対策
洞ヶ谷堰堤工事における安全対策について
論文名
論文種類
入交建設株式会社 現場代理人:山岡 賢
■工事概要
砂防土工(掘削、法面整形、残土処理)
平成22年度 洞ヶ谷堰堤工事
工事名
法面工(種子散布、コンクリート吹付)
概要 コンクリート堰堤工(コンクリート堰堤本体工)
工事場所 高知県土佐郡土佐町南川字七尾
管理用道路工(重力式擁壁、排水構造物工、路側防護柵工)
平成22年7月30日~平成23年3月31日
工期
●安全対策の目的・課題
堰堤の施工前に、まず管理用道路(W=3.0m、i=18.0%)の
施工を行う必要があるが、道路勾配もきつく幅員も狭く傾斜
地での作業となるため、重機作業時や工事用車両の走行
時に対する安全対策が求められた。また、現場入口には架
空線があるので、架空線切断防止対策も必要である。
●安全対策の特徴・着眼点
①作業員と重機との接触事故防止
写真1
②重機作業箇所への立入合図方法
③工事用車両の路肩からの転落防止
④重機による架空線切断防止
●取り組み概要
写真2
写真3
②道路幅員が狭く、作業員の安全通路の確保が困難であるの
で、重機作業箇所への立入の際には、トンネル工事などで
使用されている音の大きな警笛(ブザー)を重機作業箇所の
手前に配置し、オペレーターに合図を送るようにしている。
(写真2~3)
写真4
写真5
③道路幅員が狭く傾斜地であるため、工事用車両の路肩から
の転落、駐車中の生コン車等が逸走する等の恐れがあるた
め、路肩には運転手の目線に高さを合わせた赤旗により明示
している。また、勾配部に駐車する機会の多い生コン車や
ダンプトラックには、大きな輪止めを使用するとともに、前輪
の向きを山側(法面側)に向けるよう指導実施している。
(写真4~7)
写真6
写真7
写真8
写真9
①作業ヤードが狭いので、重機が作業員と接触する恐れがある
重機作業時には、見張員を配置し作業の監視を行っている。
(写真1)
④現場入口には架空線(電力、電話)があるため、電力線には
防護カバー、電話線には赤旗による明示を行った。
架空線直下には、オペレーターやダンプトラックの運転手にも
見えるように注意看板を設置し喚起している。
(写真8~9)
7ページ
四国山地砂防事務所 論文種類
No.H22大豊-3
平成22年度
賞名
キーワード
斜面作業 第三者災害防止対策 重機・ケーブルクレーン災害対策等
平成21-22年度八畝表面排水路外1件工事における安全対策に嶺北建設業協同組合 監理技術者:美濃部 正尚
論文名
■工事概要
平成21-22年度八畝表面排水路外1件工事 概要 砂防土工1式 表面排水路L=85.1m
工事名
集水井φ=3.5m H=30m 排水ボーリング工 L=79.7m
工事場所 高知県長岡郡大豊町八畝地先
集水ボーリング工(上段)L=11.0本×55.0m=605.0m
平成22年3月3日~平成23年3月31日
工期
集水ボーリング工(下段)L=11.0本×40.0m=440.0m
●安全対策の目的・課題
表面排水路施工現場では、急傾斜地での作業の現場条件から、安全管理上配慮すべき課題
を、現場作業員と共に検討し作業員の安全を確保することを目的とする。
●安全対策の特徴・着眼点
(1)表面排水路工事における特徴・着眼点
1)急勾配な山腹傾斜地での作業による墜落・転落災害の防止
2)重機類等による災害の防止
3)町道脇作業による第三者災害の防止
4)ケーブルクレーン災害の防止
●取り組み概要
(1)段階的リスクアセスメントの実施
・現場着手前に、社内において工事全体のリスクアセスメントを実施。
・現場において、工種毎に下請けの主任技術者を交えてリスクアセスメントを実施。
(社内)
(現場)
・毎日のKY活動の中で、リスクアセスメントを実施。
・工種、工法の変わったときにリスクアセスメントを実施。
・リスクアセスメントの実施状況を確認・評価し、次の作業サイクルに反映させる。
(2)転落災害、重機災害の防止
イラスト入り作業計画書 作業主任者・有資格者
・水路の両側に上から下まで安全に行き来できる安全通路を設置する。
・作業指揮者、合図者、有資格者、作業担当者の写真、氏名、職務を現場に掲示し、
ヘルメットに職名を表示して各職務の徹底をはかる。
・イラスト入り作業計画書、及び安全作業手順書を現場に掲示し、安全作業の徹底を行う。
・「グーパー運動」を実施する。
(3)ケーブルクレーンによる事故防止
・合図・連絡方法は目視に加え無線を使用する。無線は、クレーン運転者及び合図者に携帯
させる他、現場代理人、監理技術者、主任技術者、作業指揮者等も携帯し現場全体で無線
連絡の内容が把握できるようにする。
・ウインチの過巻による事故を防止するため、合図・連絡の徹底に加えて、巻きワイヤーに目
印を付け、その目印の位置をウインチ運転者が目視で確認し、過巻を防止する。
・不良ワイヤーの確認の為、玉掛けワイヤーロープの使用禁止基準を掲示し、ワイヤーの直径
計測ゲージを使って点検を行い、ワイヤーに点検済確認テープを取り付ける。
(落石防護柵)
(4)転石、玉石等の飛来災害の防止
・作業者への飛来防止の為作業箇所上方に、町道への飛来防止の為作業箇所下方に
落石防護柵(H=1.00m以上)を設置し、転石、玉石等の飛来災害を防止する。
・工事着手前、及び降雨や地震で作業を中止した後には、現場内及び周辺の状況を調査し
点検簿に記録をする。その際、異常を発見した場合は措置をし、その後に作業を再開する。
(5)夏場の突発的な豪雨、雷、地震、等の自然災害への対策
・現場事務所にデジタル式警報機付雨量計を設置し、雨量が作業中止基準に達した場合、自動
的に現場に設置したサイレンが作動して現場従事者に知らせ、即座に作業を中止し退避する。
・気象全般について、携帯電話と連動した有料の気象情報サービスで現場のどこにいても携帯
電話で付近の気象情報を取得できるようにする。また、メール配信サービスにより、「日々の
気象情報(毎朝)」及び「注意報・警報が発令されたとき(大雨、洪水、強風、雷等)」「付近の
予報が雨となった時」「地震発生時」の情報が携帯電話にメールで届くようにする。
(6)快適職場つくりの推進
・高知労働局から快適職場の認定を受け、認定書を従事者、外部からも見える場所に掲示。
・現場横に簡易休憩所を用意し、作業の合間に休憩が取れるようにする。
・常設の休憩所には、横になって休憩の取れるよう、畳またはカーペット等を設置する。
・熱中症対策として、休憩所に扇風機(又はエアコン)、冷水機、塩飴等を置く。
・現場の余裕のあるスペースに生花、観葉植物を栽培し、仕事のストレスを解消する。
・応急処置用の吸引器を現場近くに設置し、マムシの血清のある病院も確認し掲示する。
8ページ
(デジタル式警報機付雨量計)
(簡易休憩所)
(快適職場の認定書)
No.H22 祖谷-1
平成22年度 四国山地砂防事務所
論文種類
キーワード
仮設作業災害 重機・クレーン災害 墜落・転落災害 飛来・落下災害 集水井工事における安全対策について
論文名
株式会社 井上組 監理技術者: 林 一幸
■工事概要
平成22年度 善徳集水井工事
工事名
工事場所 徳島県三好市西祖谷山村善徳地先
平成22年7月16日~平成23年1月31日
工期
概要
擁壁工 1.0式 集水井 L=21.1m,L=31.7m 2基
排水ボーリングL=129.0m 集水ボーリング L=700.0m
横ボーリング L=605.0m
●安全対策の目的・課題
本工事施工箇所は吉野川支川祖谷川流域に位置し、善徳地すべり地区のZ-3・4ブロック(斜面長1050m
幅400m、最大層厚65m、面積521.800m2)における地すべり対策工事で、集水井2基を施工します。
集水井工事施工にあたり重機・クレーン災害、墜落・転落災害、飛来・落下災害の3つに重点を置くと共に 仮設工事においても安全対策が課題であった。
施工箇所
●安全対策の特徴・着眼点
1.仮設工 モノレール作業においての安全対策
2.重機(バックホー)・クレーン(ミニクローラークレーン)の作業半径内立入禁止措置対策
3.酸素欠乏症による災害、昇降時の転落災害の対策
4.集水井内での資材の落下対策、斜面上での落石対策
5.作業指揮系統の明確化
●取り組み概要
1.モノレール作業においての安全対策
本工事は、資材・重機・残土の運搬作業を工事用モノレール(2t積)にて施工を行った。
集水井工事におけるモノレールでの施工は過去に経験が無かったことから、安全対策においては
施設はもちろん、モノレールの特性・安全な取扱い説明・運転操作実技講習を作業員全員で実施した。(写真1)
又、重量物(バックホー・クレーン)の荷揚げ時は安全を考慮しモノレール(2t積)牽引車を
2台に増設し実施した。(写真2)
(写真1)
(写真2)
モノレール基地から現場までは,作業通路を利用し徒歩で行き来を行うが山間地で急峻なため 所要時間と作業員の疲労により労働災害が懸念された。対策として仮設モノレールに乗用台車
(3人乗り)を設置し所要時間・労働の改善を行った。(写真3)
(写真3)
9ページ
No.H22 祖谷-1
平成22年度 四国山地砂防事務所
論文種類
賞名
キーワード
仮設作業災害 重機・クレーン災害 墜落・転落災害 飛来・落下災害 集水井工事における安全対策について
論文名
株式会社 井上組 監理技術者: 林 一幸
■工事概要
平成22年度 善徳集水井工事
工事名
工事場所 徳島県三好市西祖谷山村善徳地先
平成22年7月16日~平成23年1月31日
工期
概要
擁壁工 1.0式 集水井 L=21.1m,L=31.7m 2基
排水ボーリングL=129.0m 集水ボーリング L=700.0m
横ボーリング L=605.0m
●取り組み概要
2.重機・クレーンの作業半径内立入禁止措置対策
重機(バックホー)の分離措置ができない場合を想定し使用する重機にはセンサーで作業員を感知
し音声で注意喚起を行う「重機接触防止装置」(写真4) を取付して、当事者を含めた周辺全員が危険を察知
できるようにし、接触事故を防止するよう対策を行った。
(写真4)
集水井作業での重機・クレーンの作業範囲を定め見張人を配置し、カラーコーン・バーにて分離措置(写真5)
を行い作業半径内に立入禁止の措置対策を行った。
(写真5)
見張人
3.酸素欠乏症による災害・昇降時の転落災害の対策
集水井に入坑する際(午前・午後)、酸素濃度測定器にて18%以上を確認し作業員を入坑させ
常時、送風機で換気を行った。(写真6)
緊急用酸素吸引器を集水井作業付近、エレベーター内に設置し酸素欠乏・硫化水素の発生に
備え対策を行った。(写真7)
坑内と坑外の連絡は、ハンズフリーの無線機で連絡を取り合い、坑内の音声は常時坑外の作業員
が聞き取りできるようにし、坑内の異常の早期発見につながる対策を行った。(写真8)
(写真6)
(写真7)
10ページ
(写真8)
No.H22 祖谷-1
平成22年度 四国山地砂防事務所
論文種類
賞名
キーワード
仮設作業災害 重機・クレーン災害 墜落・転落災害 飛来・落下災害 集水井工事における安全対策について
論文名
株式会社 井上組 監理技術者: 林 一幸
■工事概要
平成22年度 善徳集水井工事
工事名
工事場所 徳島県三好市西祖谷山村善徳地先
平成22年7月16日~平成23年1月31日
工期
概要
擁壁工 1.0式 集水井 L=21.1m,L=31.7m 2基
排水ボーリングL=129.0m 集水ボーリング L=700.0m
横ボーリング L=605.0m
●取り組み概要
4.集水井内での資材の落下対策、斜面上での落石対策
資材の搬入・搬出時に坑内の作業員の安全を確保するために、半月板の防護板を
作業床より2m程度上部で設置し資材の落下対策を行った。(写真9)
(写真9)
防護板
防護板
集水井施工箇所の上部・下部にワイヤーロープと金網により落石防護柵を設置し作業員の
安全を確保すると共に現場下部の民家等への落石対策を行った。(写真10)
(写真10)
防護柵
防護柵
4.作業指揮連絡系統の明確化
作業員全員に安全蛍光チョッキの着用を行うことにより作業責任者・作業分担を明確化し
指揮・安全意識の高揚を図る。
※作業責任者
赤色ベスト
(写真11)
※作業員
黄色ベスト
作業責任者
作業責任者
11ページ
No.H22祖谷-2 平成22年度 四国山地砂防事務所
論文種類 (空白)
賞名
(空白)
キーワード 設備面 ・人的要因面からの安全対策
論文名 平成21-22年度 善徳集水井工事における安全対策について 株式会社西村建設 監理技術者:川原利夫
■工事概要
工 事 名 平成21-22年度 善徳集水井工事
工事場所 徳島県三好市西祖谷山村善徳地先
Z3-20-7集水井 (φ3.5m、深度37.2m) 排水ボーリング工 L=82.0m*1本
概要
工 期 平成22年2月25日~平成23年2月10日
集水ボーリング工(上段 30m*7本、下段 20m*7本)
Z3-20-9集水井 (φ3.5m、深度35.7m) 排水ボーリング工 L=64.5m*1本
集水ボーリング工(上段 30m*7本、下段 20m*7本)
写真1
●安全対策の目的・課題
本工事(Z3-20-7・Z3-20-9:集水井)は、φ3.5m ・深度35m以上の
狭隘で限られた範囲内の掘削土搬出、資機材の搬入・搬出を集水井内 スライド式エレベーター
外で上下作業により行うことになり、その特異な場所での作業である。
その特殊な作業を、経験豊富な作業員により進めるものでありますが、
繰り返し作業の慣れ・油断による「人的要因ミス」・安易な考えでの「不
安全行動」が原因で事故が発生する可能性は大きく、その安全対策に
重点を置くことが大切である。
また、当工事現場では、山林内の急斜面であり周囲の擁壁構造物も
昇降タラップ ( 緊急用)
高く土工作業において、掘削法面崩壊が心配された。
●安全対策の特徴・着眼点
1.設備面からの安全対策
設備面を工夫して災害を回避することを検討。
2.人的要因面からの安全対策
「人的要因ミス」・「不安全行動」での災害防止。
写真2
●取り組み概要
緊急用酸素吸入器
1.設備面からの安全対策
( 集水井内)
1-1 仮設昇降用エレベーター
仮設エレベーターは、スライド式立坑用エレベーターを採用して、作業時の
支障をきたすこと無く、効率良く安全に作業。
緊急時の場合も考慮し、昇降用タラップをエレベーター側面に、その都
度設置。(写真1)
1-2 緊急用 酸素吸入器
集水井内では、酸素欠乏・有毒ガス発生を考慮して、集水井内
作業付近と仮設エレベータ-内に設置。(写真2)
(エレベ - タ - 内)
1-3 簡易の地すべり計と警報装置
(Z3-20-9)集水井、周囲の擁壁工・土工作業では、法面崩壊の
危険を回避できるよう簡易の地すべり計設置、警報ブザー・回転
灯の連動。(写真3)
写真3
簡易地すべり計・(警報ブザー回転灯 )
2.人からの安全対策
「人的要因ミス」・「不安全行動」での災害防止。
人的要因ミス・不安全行動は、工種に関係なく発生するものであると思うが、工事現場での災害要因を突き詰めると、
この関連での災害が大半を占めるのではないだろうか。 この要因、[うっかり、ぼんやり・思いこみ・あせり・横着・未経験
・ベテラン]ミス等の事故防止には、安全施工サイクルの中での、先手必勝的な{KY活動・指差呼称}で望み、災害の芽を
事前につぶしてしまう手段につきるのではないかと考えられる。
その対処の一つとして、毎日の作業ミーティング、KY活動(個々の作業でのKY・危険のリスクの表示)を取り入れて、作業関
係者の安全意識向上を図るようにした。
12 ページ
No.1
No.H22祖谷-3
平成22年度 四国山地砂防事務所
キーワード
現場安全対策
熊谷第3堰堤工事における安全対策について
論文名
■工事概要
平成21-22年度 熊谷第3堰堤工事
工事名
工事場所 徳島県三好市東祖谷釣井
平成22年3月11日~平成23年1月11日
工期
論文種類
賞名
現場代理人:大西貴丈
株式会社姫野組
概要 砂防土工1式 コンクリート堰堤工1式(副堤工185m3 側
壁工1419m3 水叩工1282m3) 付帯工1式 仮設工1式
垂
H= 直
10 壁
.0
m,
L=
53
.5
m
5 59 .5 4
558.62
529.46
543.31
526.68
527.41
524.97
531.68
502.36
502.72
R7
R9
7200
512.77
5 02 .3 0
R8
R12
3800
3500
49 6. 2 8
I P.4
48 6. 0 6 R11
4 81 . 4 0
TA.7
+25
+20
+15
+1 0
+5
-5
-10
-15
-20
-25
-30
-35
-4 0
1/7
1: 0.5
-45
3500
1:0 .5
L9
1:0.5
4 97 .4 5
48 7 .0 6
49 6 . 94
T-15
T-14
4 84 .7 5
T-13
.351
+EL488
482.27
49 4. 55
避難場所
4 7 8. 43
4 93 .3 8
L14
L13
L10
L11
L12
PR-3
508.11
L15
4 90 .6 8
504.69
T16-1
51 3. 5 4
4 81 .3 8
501.63
T16-2
49 1. 8 8
518.67
49 6. 2 4
502.66
4 90 .5 8
図1
3.避難訓練を実施し、避難時の指揮命令系統、避難経路、場所
等についての周知を行った。(図1)(写真4)
4.法面直下に岩盤清掃等で作業員が立ち入る場合は、見張り人を
配置し、作業員の背部を防護するためのバックプロテクターの
着用を行った。 (写真5)
写真1
5.機械掘削の施工時には運転手以外の作業員は作業箇所
立入禁止とし、見張り人を配置し監視しながら作業を行った。
(写真6)
写真2
写真4
写真5
13ページ
PR-4
T-12
2.降雨の影響による法面崩落、落石災害の危険があるので、雨
量計と連動した警報器(赤色回転灯、サイレン)を設置した。
(図1)(写真3)
写真3
502.81
501.92
L16
46 9. 22
L7
4 9 2. 74
警報器
4 77 . 55
4 62 .9 3
●取り組み概要
1.掘削法面からの落石防護対策として、浮石をバックホウにて
撤去を行い(写真1)、落石防護ネットで法面の養生を行った。
(写真2)
486.71
478.80
TA.10
470.77
L8
48 2. 6 8
1:0 .5
1:0 .5
-50
4 71 .2 4
I P.3
C測線
47 3 . 90
47 3 .8 0
4 66 . 82
478.67
NO.0
1:0.5
4 68 .2 3
+30
1:0.5
4 73 .4 5
4 69 .2 5
No. 1
463.01
IP.
No.2
471.51
TA9-1 IP.2
TA.9
4 76 . 5 4
47 8 .5 6
4 73 .6 8
46 5. 36
R14
KBM.3
H =4 61 .2 26
No.3
4 74 .8 0
1/7
475.41
473.41
47 7. 84
4 7 4. 89
48 3. 4 3
48 7. 53
47 8. 4 2
475.27
TA.6
47 3. 90
R10
R13
TA.8
●安全対策の特徴・着眼点
落石防止による安全作業の確保
524.18
516.48
511.78
509.97
541.72
R6
522.33
522.78
1:0.5
●安全対策の目的・課題
前年度工事にて落石対策工が施工されているが、側壁部掘削
による地山のゆるみ、落石の誘発が考えられる。また降雨・積
雪により危険性が助長されるため安全対策を検討する必要が
ある。
本
H= 堤
14
.5
m,
L=
57
.0
m
534.06
PL-2
535.38
写真6
No.H22吉上-3
平成22年度 四国山地砂防事務所
論文種類
キーワード
過積載防止対策 ・ 交通災害防止対策
屋所谷堰堤工事における過積載防止対策について
論文名
ジョウトク建設株式会社 現場代理人:岡田 秀信
■工事概要
平成21年度 屋所谷堰堤工事
工事名
工事場所 高知県長岡郡本山町屋所地先
平成21年 9月19日~平成23年 3月18日
工期
概要 砂防土工 1式・法面工 1式・コンクリート堰堤工 1式・仮設工 1式
●安全対策の目的・課題
工事用道路は、平均勾配が14%と急勾配のため掘削
土の搬出において過積載による連続したブレーキ操
作でブレーキ過熱が発生し車両の停止が不可能とな
り重大事故が発生する恐れがあるため分かり易い積
載対策が課題となった。(写真①)
●安全対策の特徴・着眼点
写真①
① 的確な積込重量の把握
② 積込回数の表示
③ ブレーキテスト区間の設置
●取り組み概要
① 的確な積込重量の把握
移動式クレーン仕様のバックホーを積込機械に選
定し平積重量及び山積重量を始業時に計測し、荷姿
による視覚確認を排除し確実な積込重量の把握を行
い過積載防止に努めた。(写真②~⑤)
写真②
写真③
写真④
写真⑤
②積込回数の表示
積込回数を明示した看板を積込時の視界に入る位
置に掲げ「山積3回・平積1回」を合言葉に「もうちょっ
と積み込める」と思う心にブレーキをかけ過積載を防
止した。(写真⑥~⑦)
③ブレーキテスト区間の設置
工事用道路の平坦部にブレーキテスト区間を設け
出発時には、毎回必ずブレーキテストを行い作動状
態に異常が無いことを確認した後出発した。(写真
⑧)
写真⑥
写真⑧
14 ページ
写真⑦
No.H22吉上-4 平成22年度 四国山地砂防事務所
キーワード
墜落転落災害対策、第三者災害対策
管理用道路工事における安全対策について
論文名
論文種類
賞名
福留開発株式会社 現場代理人:杉本俊二
■工事概要
平成22年度 アカラギ谷堰堤管理用道路工 概要 アカラギ谷③工区 L=70m
工事名
桃ヶ谷④工区 L=315m
工事場所 高知県土佐郡大川村船戸地先
平成22年8月7日~平成23年3月31日
工期
●安全対策の目的・課題
本工事のアカラギ谷③工区はアカラギ谷堰堤への管
理用道路設置工事である。施工箇所は急傾斜地内
で掘削幅が薄いため掘削機械の転落が考えられる。
また、下方には地元住民の生活道(農道)があり、
落石・土砂崩壊対策が課題となった。
写真1
●安全対策の特徴・着眼点
1.作業箇所への安全通路の設置
2.急傾斜地内への掘削機械進入方法を検討
3.スライスカット箇所での掘削機械の作業足場確保
4..生活道(農道)への落石防護柵設置
●取り組み概要
1.掘削施工範囲外に安全通路を設置して作業箇所
写真2
への通路及び掘削法面上部の地山点検用通路
として使用した。(写真1)
2.掘削箇所の地山が急傾斜地なので、農道からの
進入路を設けることが出来ないため、地山の比較
的緩い箇所に平地を設け、25tラフタークレーンにて
ミニバックホウを吊込んで見張員を配置して、地山
を点検しながら掘削作業を行った。(写真2)
3.スライスカットの箇所ではH鋼及び軽量鋼矢板に
写真3
よりL形の移動式架台を作製して、機械の作業足
場を確保しながら掘削作業を行った。(写真3)
4.地元住民の生活道を確保するため、農道山側に
H鋼と鋼矢板による落石防護柵(H=5.0m)を設置
した。また、掘削作業終了時には降雨による土砂
崩壊を防ぐため、掘削法面をシートで覆い養生した。
(写真4)
写真4
15 ページ
No.H22吉上-5
平成22年度 四国山地砂防事務所
キーワード
高野谷堰堤工事における安全対策について
論文名
■工事概要
平成22-23年度高野谷堰堤外1件工事
工事名
工事場所 高知県土佐郡大川村高野
平成22年11月16日~平成23年7月29日
工期
論文種類
南国建興株式会社 現場代理人:山脇 誠二
概要 砂防土工 法面工 コンクリート堰堤工 鋼製堰堤工
砂防堰堤付属物設置工 雑工 仮設工
写真 1
●安全対策の目的・課題
当現場は、現在、コンクリート堰堤が高さ4.2mまで打設完了しており、残り
18.2mを施工し、下流方向に順に護岸工、垂直壁等を施工する工事である。
コンクリート堰堤工では高所作業となり、下流では作業ヤードが狭いので、
作業員の安全を確保する対策が必要となる。
●安全対策の特徴・着眼点
①コンクリート堰堤工の転落防止柵の設置について
写真 2
②安全な昇降階段・通路の設置について
③作業員と重機の接触事故防止について
④掘削後の法面の保護について
●取り組み概要
①コンクリート堰堤工のコンクリート打設時には単管等を使用
し、各リフト毎に転落防止柵を設置する。(写真 1)
写真 3
②各作業工程において、コンビステップ・単管等を用いて昇降
階段・通路を設ける。また、里道に強固な手摺りを設置し、
作業通路や避難道に使用する。(写真 2)
③掘削作業時には重機分離措置を徹底して行う。また、
安全教育時に、重機の死角についての実地訓練を行う。
(写真 3)
④掘削後の法面に、グリーンネットとシートを張り、落石・
地山の崩壊を防ぐ。(写真 4)
写真 3
16ページ
写真 4
No.H22大豊-4
平成22年度 四国山地砂防事務所
論文種類
キーワード
第三者災害の防止
第三者一般地権者歩行に対する仮設桟橋の安全確保
論文名
■工事概要
平成21-22年度川崎床固工工事
工事名
工事場所 徳島県三好市池田町川崎
平成22年3月25日~平成23年3月31日
工期
賞名
監理技術者:斉藤 理
概要 砂防土工1.0式 流路護岸工1.0式 左岸道路1.0式 仮設工1.0式
●安全対策の目的・課題
本工事の左岸道路工区については,左岸道路の目
的工作物を施工するために元からなる生活道を桟橋
により迂回しながらの施工となった。そのため,一般
通行者・高齢者電動三輪車・電動車いす・介護施設
の車いす・歩行補助機等が安全に通行するため,第
三者への安全確保が必要とされ,課題とした。
(写真①)
仮迂回桟橋
●安全対策の特徴・着眼点
①気象条件からくるすべり転倒対策
②通行可能車両の規制
③夜間通行時の一般者への配慮
写真①
既設生活道
帯板
●取り組み概要
①気象条件からくるすべり転倒対策
○ すべり止めマットの敷設を行い常に良好な状態を
維持した。(マットの材質は建築屋根材などに使用す
るル-フィング材とした)(写真②③)
写真②
写真③
○高齢者専用歩行機のすべり止め対策のために帯
板を設置をした。
帯板設置完了後,試験走行を行い構造等において一
般通行者(高齢者)の利用しやすい構造とした。
(写真④⑤⑥)
○霜及び雪による凍結に対しては,通路下部をシ-ト
によ投光器を設置し,シ-トにより覆いをし保温した。
(写真⑦⑧)
又,通路進入口には,凍結防止材を備付け及び散布
し,通路歩行時の凍結による転倒防止のための安全
確保を行った。
(写真⑨⑩)
②通行可能車両の規制
進入路出入口には,注意喚起を促す看板と,創作し
た通行可能車両看板を設置した。
(写真⑪)
写真④
写真⑥試験走行
③夜間通行時の作業員・一般者への配慮
人感センサ-付ライトを、必要な箇所に設置し、夜間
の安全を確保した。
(写真⑫)
写真⑦
17 ページ
写真⑤試験走行
写真⑦
写真⑧
シ-トで覆いを行い保温
写真⑨凍結防止材設置
写真⑩凍結防止材散布
写真⑪創作した通行可能車両看板
写真⑫人感センサ-付ライト
18 ページ
No.H22大豊-5
平成22年度 四国山地砂防事務所
論文種類
賞名
キーワード
第三者災害防止対策・架空線切断防止対策
平成22年度 粟生西川床固工工事における安全対策について 高大建設株式会社 監理技術者:山﨑 庸誠
論文名
276. 43
293. 95
295. 33
276. 44
265
ウインチ
263. 04
K2
260
292. 56
291. 17
290. 97
248. 77
287. 15
255
国道
439号
278. 60
250
245. 76
24
5
岩
289. 03
240. 10
237. 36
T5
285
284. 10
254. 89
241. 78
239. 10
S19
作業構
台
276. 17
255
240. 78
284. 36
280. 86
266. 88
260
25
0
239. 93
286. 36
281. 53
275
265
240. 62
240. 02
240. 55
237. 42
289. 49
285. 87
280. 18
270
290
286. 48
287. 62
287. 84
高圧
線・
防護工
ケー
ブル
線
260. 90
253. 16
今回施工箇所
290. 50
288. 65
床固本体工 No.8+30.0
280. 43
244.34
235. 61
291. 26
290. 84
ツテ
289. 51
287. 28
292. 27
292. 06
支柱
293. 28
法枠
278. 25
254. 53
282. 58
282. 18
273. 75
239. 80
284. 16
269. 30
239. 59
NO.7
268. 66
284. 85
NO.7
+20
245. 28
238. 87
238. 59
240. 15
240. 72
NO.7
+45
241. 87
241. 58
NO.8
244. 23
243. 06
243. 29
239. 27
NO.7
+40
245. 33
240. 34
239. 68
NO.8
+10
241. 08
240. 63
240. 33
239. 50
24 0
242. 36
240. 47
244. 09
243. 65
245. 60
242. 89
245. 69
243. 39
244. 58
243. 93
245
248. 30
247. 44
高圧線
250
252. 20
S7
243. 83
245. 37
244. 25
247. 72
248. 36
246. 96
244. 47
245. 84
244. 67
248. 73
248. 40
253. 66
246. 21
248. 49
248. 69
251. 18
250. 55
S8
写真-1
248. 80
253. 21
255
251. 06
254. 41
243. 87
246. 77
245. 12
244. 55
246. 05
247. 57
250. 26
246. 49
243. 83
245. 83
EC-3
244. 09
(岩
244. 03
243. 44
243. 45
NO.10
244. 45
243. 51
245. 30
NO.10+10
244. 23
245. 47
247. 14
T4
243. 37
243. 68
SP-3
244. 78
247. 28
244. 65
NO.9+40
242. 55
247. 10
242. 92
243. 40 242. 82
244. 52
246. 70
245. 55
260. 94
246. 49
NO.9+2
0
図1
244. 46
243. 19
NO.9
242. 77
239. 59
BC-3
243. 64
243. 45
256. 15
242. 03
244. 38
241. 12
242. 47
245. 63
240. 71
245. 41
239. 01
241. 88
244. 29
1. 53
275.275
09
244. 88
NO.8
+30
241. 58
240. 95
244. 19
240. 90
242. 10
242. 86
239. 05
239. 58
242. 71
242. 80
S20
280. 27
261. 33
256. 89
238. 61
242. 59
241. 98
272
245. 09
ケー
ブル
クレ
ーン
架設
L
=1
23
m
238. 95
48
●安全対策の特徴・着眼点
1.交通災害防止対策
2.一般車両への安全対策
3.歩行者への安全対策
4.架空線への安全対策
工事 L=610
00
アンカー
294. 74
垂直壁 No.7+45.0
Y2460
平成2
2年度
粟生
西川床
固工
●安全対策の目的・課題
本工事では、国道439号線沿いに作業構台を設置し、
資材等の運搬をケーブルクレーンにておこなうため、
作業構台に工事用車輌が頻繁に出入りするようにな
る。工事用車輌進入口の上空には高圧線、ケーブル線
等の架空線があり、又進入時・退出時には、一般車
両との接触事故等の恐れがあるため、第三者災害や
架空線切断等の災害防止を課題とした。
Y2455
Y2450
Y2445
■工事概要
概要 床固工 L=61.0m V=2,300m3
平成22年度 粟生西川床固工工事
工事名
砂防土工=1式,床固本体工=1式,垂直壁工=1式,
工事場所 高知県長岡郡大豊町粟生地先
側壁工=1式,水叩工=1式,間詰工=1式,仮設工=1式
平成22年9月16日~平成23年3月31日
工期
ケーブル線
●取り組み概要
1.交通災害防止対策 [写真-1・写真-2]
一般車両との事故防止対策として、作業構台からの退出時に工事用車輌
が国道439号線に飛び出さないよう停止線を設け、一時停止・左右確認の
表示をおこなった。
写真-5
写真-2
国道439号線
2.一般車両への安全対策 [写真-3]
ケーブルクレーンのワイヤーが国道の上空を横断するため、H鋼等にて防
護柵を設置している。防護柵へ一般車両が接触した場合を考慮し、鋼材
の周りをトラ土のうにて囲いサンドクッションを作成した。
写真-2
3.歩行者への安全対策 [写真-4]
歩道上に設置している看板で歩行者が看板でケガをしないように、歩行者
の通行側にソフトガードを設置した。
4.架空線への安全対策 [写真-1・5]
作業構台への進入路上空には、高圧線・ケーブル線があり、工事用車輌が
進入時に架空線を切断しないように、架空線の高さを明示し、注意喚起を
おこなった。
写真-3
写真-4
写真-5
防護工
国道439号線
19ページ
No.1
No.H22祖谷-2
平成22年度 四国山地砂防事務所
キーワード
第三者災害
戸ノ谷第2堰堤工事における安全対策について
論文名
■工事概要
平成21-22年度 戸ノ谷第2堰堤工事
工事名
工事場所 徳島県三好市西祖谷山村尾井ノ内
平成22年2月25日~平成23年3月31日
工期
論文種類
賞名
株式会社姫野組
現場代理人:吉田一成
概要 砂防土工1式 法面工1式 コンクリート堰堤工1152m3
仮設工1式
●安全対策の目的・課題
本工事は戸ノ谷川右渓に砂防堰堤を施工する工事であり、そのためにケーブルクレーンを架設している。
このケーブルクレーンは主要地方道西祖谷山山城線(県道45号線)をまたいでいる。この県道45号線は、西祖谷山村・東
祖谷から山城町に抜ける唯一の生活道であるとともに、観光地への主要道であり大変交通量が多い。
祖谷トンネルの祖谷側出口から約100mの箇所に仮設シェッドを設置しているが、路面勾配は9%ときつく、道路も
曲線区間で見通しが悪くなっている。
特に第三者災害に対する対策が課題となった。
また、堰堤工に先立つ掘削工は急斜面での掘削であり、人力では労働者の安全の確保が困難であった。
図(仮設シェッド平面図)
写真(仮設シェッド全景)
●安全対策の特徴・着眼点
道路通行安全対策
掘削作業安全対策
●取り組み概要
1.仮設シェッド設置に当たっては、車両と歩行者の事故を防ぐため、バリケードを設置し、車両通行範囲と歩行者
用通路を分離する。(写真1)
2.仮設シェッド両端部には、夜間通行車両の安全を確保するため、点滅灯を設置する。また、ケーブルクレーン稼働時
に第三者から分かるよう、回転灯と看板を併せて設置する。(写真2)
3.祖谷トンネル祖谷側坑口に速度センサーと連動したソーラー電光板を設置し、一般車に現場付近での徐行通行を
促す。(写真3)
写真1
写真2
20ページ
写真3
No.2
No.H22○○-○ 平成22年度 四国山地砂防事務所
キーワード
第三者災害
戸ノ谷第2堰堤工事における安全対策について
論文名
論文種類
賞名
株式会社姫野組
現場代理人:吉田一成
4.人力による掘削ではなく、ラジコン操作と独自の掘削機械・ワイヤー設置方法でより迅速にかつ安全に
施工するサーフティークライマー工法(NETIS番号 CG-070003-V)を採用し施工を行った。(図1、写真4~9)
写真4(施工機械)
写真5(施工状況)
写真6
写真7
写真8
写真9
21ページ
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