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思考力入試・思考力入試模試

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思考力入試・思考力入試模試
宮城学院中学校
思考力入試・思考力入試模試
総合問題の例題
※ 実際の問題では、大問が 3 題出題されます。時間は 60 分です。
1
1
宮城学院中学校高等学校には,グローバルスタディーズという世界について考える総合
学習の時間があります。次の 1~2 の問題に答えなさい。
1
宮城学院では、CARA という組織を通じて、アフリカのマリ共和国の支援を行っています。
さくらさんはマリ共和国がどんな国か興味を持ち、調べてみることにしました。
(1) 表1はマリ共和国と日本の国の面積と周りの長さの表です。面積はマリ共和国の方が
大きいのにもかかわらず、周りの長さは日本の方が長いことが分かりました。面積と
周りの長さの大小が逆になる理由を説明しなさい。
表1
国の名前
国の面積(万 km2)
国の周りの長さ(km)
マリ共和国
124.0
7,243
日本
37.8
29,751
(2) マリ共和国の識字率(読み書きできる人の割合)は 26.2%で、さくらさんのクラス
に当てはめると、およそ 31 人が読み書きできないことになります。さくらさんのク
ラスは何人か求めなさい。
(3) さくらさんはマリ共和国の位置する西アフリカではバッタの大発生によって、作物が
食われてしまう、農業作物への被害が深刻な問題になっていることを知りました。バ
ッタについてさらに詳しく調べてみると、大量発生した環境で成長したバッタと、1
匹 1 匹が別々に成長したバッタではからだの色や形が異なることが分かりました。次
のバッタの模式図で、大量発生したときに成長したバッタは A と B のどちらですか。
また、選んだ理由を A と B の違いを具体的に 2 点以上あげて説明しなさい。
A
B
2
(4)
セーファー
マリ共和国で使われている通貨は C F A フランで、硬貨には 1,5,10,25,50,100,
200,250,500 の 9 種類があります。今、1CFA フラン硬貨を a 枚、5CFA フラン硬貨
を b 枚、10CFA フラン硬貨を c 枚、25CFA フラン硬貨を d 枚持っていて、これらの一
部または全部を使うと 1CFA フランから 50CFA フランまでのどの金額もお釣りがない
ように支払うことができるとします。このような枚数の組み合わせのうち、合計枚
数(a+b+c+d)が最小となるような a、b、c、d の値の組を求めなさい。
2
創立 130 周年を迎える 2016 年の文化祭に、マリ共和国からジャワラさんというマリ人の
お客様をお招きする計画を立てました。
(1) マリ共和国の首都バマコから成田空港までの飛行機の便を調べたところ、パリ経由の
便があることが分かりました。表2はその時刻表です。この表からバマコと日本の時
差を求めなさい。
表2
出発地
出発日時
バマコ
8/24 午後 11:00
パリ
8/25 午前 11:05
到着地
到着日時
飛行時間
→
パリ
8/25 午前 6:40
5 時間 40 分
→
成田
8/26 午前 6:00
11 時間 55 分
※日時はいずれも現地のものです。
(2) 飛行中、機内では袋に入ったナッツがおやつとして配られました。ジャワラさんは配
られたナッツの袋が膨らんでいることに気づきました。しかし,着陸するときには上
空のときよりもしぼんでいました。このような現象が生じる理由を答えなさい。
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4
宮城学院中学校
思考力入試・思考力入試模試
総合問題の例題
模範解答と解説
5
1
1
(1)答
日本にはたくさんの島があり、また海岸線が複雑である(凹凸がたくさんみられ
る)ため、国土面積が小さくても海岸線が長くなる。それにくらべてマリは内陸に
あるため国土が一つであり、
また国境線も単調である(直線部分が多い)。よって、
面積が広くても国境線は短くなるため。
(解説)下図のように、AとB(B1+B2+B3)は、面積は同じだが、Bはいくつ
かに分かれているため、周りの長さは二重線の分だけAよりも長くなる。
また下図のように、CとDも同じ面積であるが、Dは複雑な外形をしているた
め、やはり二重線部の分だけCよりも周りの長さが長くなる。
図
1
B3
A
B1
C
B2
D
6
(2)答 42 人
(解説)識字率が 26.2%であることから、読み書きができない人の割合は 73.8%。これ
がさくらさんのクラスではおよそ 31 人にあたるから、31÷0.738=42.0054…
より、さくらさんのクラスの人数は 42 人。
はね
(3)答 B 理由:A よりも B の方が翅が大きく、また、後ろ足の太さと長さは B の方が細
く短くなっており、遠くまで飛行して移動するのに都合がよいと考えられるから。
(解説)大量発生した場合には、近場でのエサの取り合いが生じ、十分なエサの確保が
難しくなる。エサの確保のため、より遠くへ移動しなくてはならない。その移
動のため、長い距離を飛行しやすいように、翅が大きく足が短くなると考えら
れる。また、大量発生したときに生じるバッタは緑に対して色が茶色、頭部が
平らになるなどの形の違いがある。その他にも卵の大きさ、生むときの卵の数
などにも違いが生じることが知られている。
(4)答 a…4,b…1,c…2,d…1
(解説)
(以下、単位 CFA フランを F と記載)1F~4F を支払うために 1F 硬貨は最低 4 枚
必要。5F 硬貨を使わないとすると、9F を支払うために 1F 硬貨が 9 枚必要にな
るが、これは答えの合計枚数 8 枚を超えるので、最小枚数ではない。したがっ
て、5F 硬貨は最低 1 枚必要で、これで 9F までは支払える。10F 硬貨を使わない
とすると、24F を支払うために 5F 硬貨が 4 枚(これより少ない枚数にして代わ
りに 1F 硬貨を増やせば合計枚数はより多くなる)必要になるが、このときの合
計枚数 4+4=8 枚は答えの合計枚数 8 枚と同じであり、25F 以上の金額を支払
うのにさらに 1 枚以上の硬貨が必要となるから最小枚数とはならない。したが
って、10F 硬貨は最低 1 枚必要で、これで 19F までは支払える。25F 硬貨を使わ
ないとすると、49F を支払うのに 10F 硬貨がさらに 3 枚(これより少ない枚数
にして代わりに 1F 硬貨や 5F 硬貨を増やせば合計枚数は多くなる)必要になる
が、このときの合計枚数 4+1+(1+3)=9 枚は答えの合計枚数 8 枚を超えるの
で、最小枚数ではない。したがって、25F 硬貨は最低 1 枚必要で、これで 1F~
19F と 25F~44F は支払える。残りの金額を支払うのに硬貨を追加するとき、1F
硬貨 1 枚では 21F~24F と 46F~50F が、5F 硬貨 1 枚では 50F が、25F 硬貨 1 枚
では 20F~24F と 45F~49F が支払えないが、10F 硬貨 1 枚ならば残りの金額が
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どれも支払える。
2
(1)答
9 時間
(解説)バマコ→パリ間をバマコの日時を基準にして考えると、到着するのは 8/24 午後
11:00 から 5 時間 40 分後の 8/25 午前 4:40。これがパリでは 8/25 午前 6:40 に
あたるから、パリはバマコより 2 時間進んでいる。また、パリ→成田間をパリ
の日時を基準にして考えると、到着するのは 8/25 午前 11:05 から 11 時間 55 分
後の 8/25 午後 11:00。これが成田では 8/26 午前 6:00 にあたるから、成田はパ
リより 7 時間進んでいる。したがって、成田はバマコより 7+2=9 時間進んで
いるから、時差は 9 時間。
(2)答 ナッツ袋の中の空気が袋をおす力の方が、外側の空気が袋をおす力よりも大きい
から。
(解説)袋に閉じ込められた空気がおし返す力とその袋を押す周囲の空気の力の差の問
題である。空気が物体を押す力は上下左右あらゆる方向にはらたいている。上
空に行くほど空気は薄くなり物体をおす力も弱くなる。
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