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宇部ロータリークラブ会長卓話 28 宇部ロータリークラブ内良奨学金の
宇部ロータリークラブ会長卓話 28 宇部ロータリークラブ内良奨学金の奨学生の皆さん、ご卒後おめでとうございます。そ してご家族の方々にも心からお祝いを申し上げたいと思います。後程委員会報告がありま すが、毎週このようにして、会員が自分のお金のいくばくかを奉仕して、できているのが、 この奨学金制度であります。昭和 44 年から続けておりますので、43 年間つづいている奨学 金制度であります。皆さんの高校生活に少しでも役立っていたらうれしく思います。現在 国際ロータリー会長は日本人の田中作次さんという方が務められておられます。彼は新潟 の山の中のまずしい 8 人兄弟の 4 番目としてうまれ、小さいときには週に一度母親と 20K mの道を歩いて野菜を売りに行っていたそうです。お金がないのでとても進学できる境遇 になかったのですが、高校の先生が東京のガラス工場に働き口を見つけてくれて、働きな がら夜間高校に通えるようにしてくださり、その後も頑張って働き、自分の会社を建てて、 現在の地位についているのです。リッツ・カールトンホテルの教えに 99℃と 100℃のちが いというのがあります。99℃は熱いお湯ですが、あと 1℃上がって、100℃になると、蒸気 になります。すると蒸気機関車を動かす力が出ます。99℃では液体ですから蒸気機関車は 動かせません。この 1℃の違いを意識して、仕事をする。100℃の仕事とは、誰もがしてい る仕事を、誰も考えないレベルで考えて、懸命に汗を流す、行動に移す勇気、その勇気を もってサービスをアウトプットするようにという教えだそうです。天才レオナルド・ダ・ ビンチと少年ジャコモという本があります。皆さん川の流れを時間の流れに例えると、皆 さんにとって、未来とは川上ですか川下ですか。レオナルド・ダ・ビンチはジャコモ少年 に川に腕を入れて、これが今だよと教えます。そして未来はずっとその位置に川上から流 れてくるのです。これが、これからが、これまでをきめる、現在というものの一つの考え 方です。人間にはそれぞれの運命というものがあります。しかし、それは宿命ではない。 善きことを行うことによって運命を変えることができます。この時立てる信念を立命とい います。いい言葉です。 「シカタガナイ」という考え方もありますが、田中作次会長は「ワ タシシダイ」という新しい生き方を見つけたそうです。どうぞ、何かの折に、宇部ロータ リークラブの奨学金をもらったことを契機にして、今後ますます発展されることを祈って います。もう一度言います。今後のあなた方の未来は、 「アナタガタシダイ」なのです。以 上をはなむけの言葉として送りたいと思います。本当におめでとうございました。