Comments
Description
Transcript
イタリアにフォーカス
今年は「PRIMAVERA ITALIANA イタリアの春・2007」として、イタリア関連のさまざまなイベントが 各地で開かれているのをご存知でしょうか(詳しいイベント情報はこちらhttp://primaveraitaliana.net/index.html)。そこで今回は、イタリアの魅力に触れる図書の数々をご紹介します。 2007.6.1 兵庫県立図書館 調査相談課 TEL 078-918-3377(直通) 書 名 『ローマ人の物語 全15巻』 著 者 名 塩野 七生 著 当館請求記号 232-16-1~15 出 版 者 新潮社 刊年 1992 ~ 2006 舞台をイタリアに限定し、イタリア共和国功労勲章を授与されてい る作家、塩野七生の大作。年一作を刊行し、2006年で完結した。 『イタリア覗きめがね』 武谷 なおみ 著 293.7-35 日本放送出版 協会 2000 このエッセイは、とりわけ面白かったです。神戸とイタリアを往還しながら、日本から見たイタリア、イタリアか ら見た日本について描かれています。著者とイタリアでの里親、名メゾ・ソプラノ歌手ジュリエッタ・シオミナート との独特な関係から始まる旅行話。イタリア人の思考の深み、アイロニーからはにかみといったニュアンスもあ り。シチリアという一つの島に行ってみたくなります。 『イタリアワイン最強ガイド』 川頭 義之 著 588.5-359 文芸春秋 2005 マガジンハウ ス 2001 実力ではフランスを抜きながら、なぜイタリアのワインは過小評価されるのか。業 界の悪しき慣行を打ち破り、ワインの真実を伝えています。「絶対おすすめ100本の ワイン」とし、お手頃価格のワインや特別な日のためのワイン紹介もあります。今ま で知らなかったイタリアワインの魅力を発見できるかもしれません。 『南イタリアのトマト家庭料理』 596.2-99 トマトを使った南イタリアのおふくろ(マンマ)の味、BEST60のレシピ をカラー写真で紹介。「マンマの手料理が世界で一番おいしい!」食 卓に笑顔を運ぶ愛情料理の数々は゛私のレシピ"にしたくなります。 『イタリア料理 肉料理のアイデア 岡谷 文雄 〔ほか著〕 596.3-56 と技法』 柴田書店 2006 この本、開いた瞬間にヨダレが出ます。しかも、牛と豚と鶏の肉しか知らない私にとっては驚きの食材の 数々。出来上がりの写真だけでなく、手順に合わせて写真が載っているので、初めて料理する方にもありがた い一冊です。イタリアがおいしく見えるこの本、おすすめ! 『レオナルド・ダ・ヴィンチへの誘い』 山岸 健 著 702.37-53 三和書籍 2007 東京国立博物館では6月17日まで、特別展「レオナルド・ダ・ヴィンチ-天才の実像」が開催されます。この機 会にレオナルドの魅力を再発見してみませんか。本書は昭和49年刊『レオナルド・ダ・ヴィンチ考 その思想と 行動』に書下ろしを加えて刊行されました。彼は科学をはじめ幅広い分野に優れた才能を発揮していました。 それらがどのように絵画作品へと昇華されたのか、その軌跡を辿りましょう。 書 名 『西洋絵画の巨匠 8』 当館請求記号 著 作 者 出 版 者 レオナルド・ダヴィンチ 723-146-8 小学館 著 刊年 2007 イタリア・ルネッサンスを代表する偉人レオナルド・ダ・ヴィンチの油 彩や版画などの作品が収録されています。多くの作品を見て、ちょっ と海外の美術館を訪れた気分になってみましょう。 『美のチチェローネ イタリア美術 ヤーコプ・ブルクハルト 著 案内』 723.3-686 青土社 2005 「美しいものや偉大なものを絶えず眺めることによって、われわれ の精神は愛情に満ちた幸せなものになる」とは著者の言葉です。ル ネサンス研究の第一人者が案内する、愛好家や素人のためのイタリ ア美術(絵画)案内。歴史の重みや文化の質を感じてみてはいかが でしょうか。 『スカラ座の名歌手たち 30人の語る成功への道』 レンツォ・アッレーグリ 著 766.1-26 音楽之友社 1986 世界に数ある歌劇場の中でも最高峰はミラノのスカラ座でしょう。この本は、あこがれのスカラ座の舞台に登 場したオペラ歌手が成功にいたる道のりをインタビューでつづるものです。三大テノールの一人ルチャーノ・パ ヴァロッティやプラシド・ドミンゴなどの大スターから1982年デビューのガスディアという新人まで30人の人生で す。 一方、『スカラ座の人』ピエール・マリア・パオレッティ著 南條年章訳 音楽之友社 1988.5(766.1-32)は、 「あの時スカラ座で」という原題でわかるように、トーティ・ダルモンテやマリア・カラスなどの、スカラ座にまつわ るエピソードに満ちた本です。歌手だけでなく演出家の語るエピソードもまた興味深いものとなっています。 『イタリア・オペラ史』 水谷 彰良 著 766.1-146 音楽之友社 2006 イタリアといえば、道行く人の会話もみなアリアというぼど音楽に満ちあふれた国、そしてオペラ誕生の地でも あります。この本はイタリア・オペラの歴史を通史として記述した日本で最初の本です。同じ著者の『消えたオ ペラ譜 楽譜出版にみるオペラ400年史』音楽之友社 2003.3(766.1-116)とあわせて読むと、オペラが音楽と 文学、そして演劇の要素をあわせ持つ総合芸術としていかに成立していったかがよくわかります。 『イタリア映画を読む』 柳澤 一博 著 778.2-778 フィルムアート 社 2001 昔からイタリア映画は、映画好きな私達をこよなく楽しませてくれました。 この本は、イタリア映画界の黄金 時代と言える1940年代から1999年までの映画を紹介しています。ロッセリーニ、ヴィスコンティ、フェリーニ、 ミケランジェロ、パゾリーニなどのキラ星のごとき監督作品が丁寧に解説されています。 『ヴィスコンティを求めて』 柳澤 一博 著 778.2-1050 東京学参 2006 岩波書店 2005 「イタリアへ、いつか、行きたい!」と思ったのは、ヴィスコンティの映画と塩野七生 の本ゆえにでした。若い頃、ヴィスコンティの映画を観に行くのが何よりも楽しみでし た。映画で流されるクラシックの曲がまた、素晴らしかったのですが、この本には、 ヴィスコンティ映画の音楽についても詳しく書かれています。 ファン必見の一冊です。 『ダンテ』 R.W.B.ルイス 著 971-30 シェークスピアと並び称せられるイタリアの叙事詩人ダンテ(1265~1321)の生涯を描いた著作です。不滅の 古典「神曲」を含め、ダンテの全作品の紹介を読み進めていくことで、「神曲」を読むきっかけになればと思い、 紹介します。著者はピュリッツァー賞を受賞した作家でもあります。