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OTC医薬品企業の活動と 医療機関等との関係の 透明性ガイドライン

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OTC医薬品企業の活動と 医療機関等との関係の 透明性ガイドライン
OTC医薬品企業の活動と
医療機関等との関係の
透明性ガイドライン
この度、日本OTC医薬品協会は、
『OTC医薬品企業の活動と医療機関等との関
係の透明性ガイドライン』を策定し、医療機関等に関わる企業活動の情報を公開す
ることといたしました。
OTC医薬品、指定医薬部外品の研究開発から製造販売に至るすべての段階で、私どもと医療
機関・医療関係者の皆様とは緊密な連携が必要であることは言うまでもありません。一方、そ
の透明性を確保していくことで、製薬産業が医療機関・医療関係者の皆様と連携して医学・薬
学をはじめとするライフサイエンスの発展に寄与していること、及びその活動は高い倫理性
を担保した上で行われていることについて、
広く理解を得ることが重要であると考えます。
海外では、製薬企業と医療関係者との関係が不透明であるとの批判を受け、近年、製薬企業
から医療関係者へ提供した金銭類に関する情報公開の動きが進んでいます。
一方、我が国では、医療用医薬品分野におけるプロモーションコードや公正競争規約、OTC
医薬品分野におけるプロモーションコードの定着により、製薬企業は比較的高い信頼感を
保っています。しかしながら、世界的な情報公開の流れは近い将来日本においても強い要請と
なることが予測されます。
すでに我が国におきましても、文部科学省、厚生労働省、日本医学会等において利益相反マ
ネージメントへの取組みが進んでいることから、日本製薬工業協会が「企業活動と医療機関等
の関係の透明性ガイドライン」を策定し、医療機関等との関係の透明性を確保する取組みをは
じめております。
この度、日本OTC医薬品協会としても、日本製薬団体連合会、日本製薬工業協会等と歩調を
合わせ、OTC医薬品企業と医療機関や医療関係者との関係の透明性を確保し、情報をできる限
り公開するためのガイドラインを策定いたしました。
私どもはこのガイドライン策定を機に、OTC医薬品企業とその活動についての理解を生活
者の方々により一層深めていただけるよう努めていきたいと考えております。
皆様のご協力を賜りますようお願い申し上げます。
日本OTC医薬品協会
会長
野 俊昭
1
本ガイドライン策定の目的
会員会社が、以下の(1)∼(4)に関する正しい理解を、生活者の方々から得ることを目的とします。
(1)高い倫理性を担保した上で、医療機関等(注 1)、医療関係者(注 2)との関係の透明性を高めていること
(2)医学・薬学をはじめとするライフサイエンスの発展に寄与していること
(3)研究開発において、生活者の方々の健康に直接関係するOTC医薬品等の有効性・安全性の確認に注力している
こと
(4)セルフメディケーションの振興のため、医療関係者を通じて、生活者の方々にOTC医薬品等の有効性・安全性
に関する正しい情報提供に努めていること
(注 1)
「医療機関等」とは 病院、診療所、介護老人保健施設、薬局、店舗販売業、その他医療を行うもの及びCROを含む医療関連研究機
関等を指す。
(注 2)
「医療関係者」とは 医療機関等に所属する、医師、歯科医師、薬剤師、登録販売者、看護師、その他の医療の担い手を指す。
2
対象となる費用
(1)医療機関、医療関係者に対する、研究開発に関連する費用
(2)医療機関、医療関係者に対する、OTC医薬品等の情報提供に関連する費用
※詳細は「6.(2)」に記載
3
4
5
公開方法
会員会社は、自社ウェブサイト等を通じ、前年度分の資金提供について各社の決算終了後公開します。
公開時期
会員会社は、2013年度分について2014年度から公開します。
準備等
なお、策定にあたって以下の準備を進めておく必要があります。
(1)支払い情報等(注 3)の集計・公開のための早期のシステム構築
(2)支払い情報等の集計・公開(2014 年度開始後の早期時期)
(注 3)公開対象となる基準額について
金額の大小に関わらず全額が公開の対象となります。
6
会員会社の「透明性に関する指針」記載内容
会員会社の「透明性に関する指針」には以下の項目が記載されることが望ましいです。
(1)会員会社の姿勢
会員会社が行うあらゆる活動は、日本製薬団体連合会で定める「製薬企業倫理綱領」
、日本OTC医薬品協会で定める
「OTC 薬協企業行動憲章」
、
「OTC 医薬品等プロモーションコード」をはじめとする関係諸規範及びその精神に従い、
医療機関等との関係の透明性に関する企業方針を表明する。
(2)公開対象
研究開発費等
GCP省令などの公的規制のもとで実施されている臨床試験、OTC医薬品等の開発の治験及び製造販売後臨床
試験、GPSP省令、GVP省令などの公的規制のもと実施される副作用・感染症症例報告、製造販売後調査等の
費用
・共同研究費 年間の総額
・製造販売後臨床試験費 年間の総額
・委託研究費 年間の総額
・副作用・感染症症例報告費 年間の総額
・臨床試験費 年間の総額
・製造販売後調査費 年間の総額
学術研究助成費
学術研究の振興や研究助成を目的として行われる奨学寄付金、一般寄付金、及び学会等の会合開催費用の支援
としての学会寄付金、学会共催費
・奨学寄付金 年間の件数・総額
・学会寄付金 年間の件数・総額
・一般寄付金 年間の件数・総額
・学会共催費 年間の件数・総額
原稿執筆料等
OTC医薬品等に関する科学的な情報等を提供するための講演や原稿執筆、コンサルティング業務の依頼に対
する費用等
・講師謝金 年間の件数・総額
・原稿執筆料・監修料 年間の件数・総額
・コンサルティング等業務委託費 年間の件数・総額
情報提供関連費
医療関係者に対する OTC医薬品等の科学的な情報提供に必要な講演会、説明会等の費用
・講演会費 年間の件数・総額
・説明会費 年間の件数・総額
・医学・薬学関連文献等提供費 年間の総額
その他の費用
OTC医薬品等の研究開発に関連する医療関係者への社会的儀礼としての費用
・接遇等費用 年間の総額
付則:透明性ガイドラインの運用と公開については、本ガイドラインに基づいてお取組み願います。
ただし、あくまで会員会社の自主的な判断に委ねることといたします。
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