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3-3-3 自動車(道路)

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3-3-3 自動車(道路)
3-3-3
自動車(道路)
(1) 骨格道路網
北海道随一の大消費地である札幌には北海
道内々および内外貨物の約 4 割が発生集中して
おり、これら貨物流動のほとんどは自動車によ
る移動である。
また、札幌には毎年約 1,300 万人の観光客が
国内外から訪れているが、鉄道駅から遠い観光
地も多く、移動の交通手段は、自家用車、レン
タカー、貸切バスなどの自動車が主体である。
これらの物流・観光拠点と、都心および空
港・港湾等の交通拠点間は移動距離が長く、一
般道路を利用した移動が多い。そのため、物
流・観光交通と、日常の交通が輻輳し、市内幹
線道路の交通混雑に拍車をかけている。
特に冬期の遅れは社会経済活動を麻痺させ
る大きな課題であり、これらの主要拠点間の円
図 3-13 産業や観光の拠点配置と幹線道路の渋滞損失
滑性低下は、国際競争力低下の一因になること
も懸念される。
骨格道路網については、道内拠点間を結ぶ高
速自動車道路網、札幌圏の都市相互を結ぶ連携
道路、都心への流入を抑制しながら地域間の交
通の円滑化を図る環状道路、都心部と地域拠点
や周辺都市と結ぶ放射道路で構成されており、
今後は、道央都市圏「都市交通マスタープラン」
に位置づけられている骨格道路網『2 高速・3
連携・2 環状・13 放射道路』について既存道路
図 3-14 都心∼新千歳空港の道路所要時間
資料:道路交通センサス
網を活用しながら機能を強化する必要がある。
また、13 放射道路のうち、創成川通機能強化(国道 5 号)
・豊平川通南伸については、自
動車の円滑性向上を重点的に図る路線に位置づけるとともに、既存の骨格道路網や公共空間
の状況を勘案した連携強化が必要である。
特に、創成川通機能強化(国道 5 号)については、都市内の緑化空間・水辺空間を創造し、
かつ歩行者・自転車・公共交通への空間再構築を図るとともに、高速道路とのアクセスを強
化し、重点的に機能を強化することが重要である。
28
【骨格道路網の形成】
『2高速・3連携・2環状・13放射道路』
〈2高速〉
①北海道縦貫自動車道
②北海道横断自動車道
(含む〔千歳∼夕張〕〔小樽∼ 余市〕)
〈3連携〉
①道央圏連絡道路(国道337号)
②札幌圏連携道路
(札幌北広島環状線、江別恵庭線)
③南回り連携道路
(小樽定山渓線、国道230号、平岸通、
国道453号、支笏湖公園線)
〈2環状〉
①内環状道路(環状通)
②外環状道路
(札幌新道、厚別東通、羊ケ丘 通、
西野真駒内清田線、北5条・手稲通)
〈13放射〉
小樽方面
①国道5号、北1条・宮の沢通
石狩方面
②国道5号、国道231号
③新川通、石山通
当別方面
④国道275号
⑤伏古・拓北通、札幌当別線
江別方面
⑥国道12号
⑦厚別通、江別3番通
千歳方面
⑧国道36号
⑨国道274号、南郷通
⑩羊ケ丘通
南区方面
⑪国道453号
⑫国道230号
⑬豊平川通
※下図(薄色)は都市圏の交流・連携の構造図
2高速
• 高速道路は、広域分散型の都市構造を有する北海道において、円滑なモノの 流れ、人の流れを確保す
る上で欠かせない道路です。高度な都市機能が集積する都市圏コアと高速道路とのアクセス性を向上
し、広域連携の強化を図ることで、活力の向上と環境負荷の低減を図ります 。
3連携
• 道央圏連絡道路は、苫小牧港・新千歳空港・石狩湾新港・小樽港といった国内外のゲートウェイとな
る拠点、さらに沿線の産業拠点を連携し、道央都市圏のみならず道内の経済競争力を高める機能を担
う路線として位置づけ、早期の全線開通を目指します。
• 札幌圏連携道路は、道央圏連絡道路を補完し、道央都市圏内の産業連携軸として機能を担う路線に位
置づけます。
• 南回り連携道路は、小樽・札幌南部・恵庭・千歳間の自然体験型観光ゾーンを経由する観光連携軸と
して位置づけます。
2環状
• 内環状道路は、都心通過交通を抑制し、都市圏コアの魅力向上、歩行者重視のまちづくりによる賑わ
い創出を支援する道路として位置づけ、機能強化を図ります。
• 外環状道路は、既存の道路網を活用することとし、隘路の解消等の機能強化を重点的に図っていくこ
とで、南部地域における交通の円滑化と環状機能の強化を図ります。
13放射
• 第3回PT調査に基づくマスタープランで掲げた11放射に加え、豊平川通と国道453号を新たに放
射道路に位置づけ、南区方面の生活拠点、観光拠点間とのアクセス性向上による連携強化を図り、都
市圏の活力向上を図ります。
都心アクセス強化道路軸
• 「暮らし」、「活力」、「環境」の3つの視点で有効な道路軸の形成を図るために、石狩方面
(国道5号)、南区方面(豊平川通)については、自動車の円滑性向上を重点的に図る路線に
位置づけるとともに、既存の骨格道路網や公共空間の状況を勘案しつつ、あるべき都市圏の
将来像で示した連携強化を図ります。
• 都市内の緑化空間・水辺空間を創造し、かつ歩行者・自転車・公共交通への空間再構築を図
るために、高速道路とのアクセス強化については国道5号を活用することとし、重点的に機能
強化を図ります。
図 315 道央都市圏「都市交通マスタープラン」
(骨格道路網)
29
(2) 都市計画道路網
道路は、人や自動車、自転車、公共交通などの通行や防災のための空間の提供、上下水道
や通信、電力、ガスといった公共・公益施設の収容などの基本的な機能を持っており、良好
な市街地形成のための各種都市基盤施設のうち、最も基本的なものとなっている。
住宅市街地の秩序ある形成を図るためには、幹線道路を 1km 間隔の格子状に配置するとと
もに、これと同程度の延長密度で補助幹線道路を幹線道路に配置することを基本としており、
この場合の延長密度は 1km2 当たり概ね 4km 必要となり、市街地全体では住宅地、商業地、工
業地の平均的な面積割合から、1km2 当たり概ね 3.5km 配置することを目指してきた。
札幌市において、昭和 30∼40 年代に人口や産業の集中が進み、これに対応したまちづくり
が進んできた。特に、昭和 47 年のオリンピック開催を契機として、様々な都市基盤整備が進
み、現在の都市計画道路網の骨格もこの時代に構築されたものである。
その後も、市街化区域の拡大やそれに伴う人口増加に合わせて、都市計画道路網の拡充を
図ってきたところであり、街路事業や土地区画整理事業等の面的整備事業に伴う街路整備に
より、都市計画道路の整備率(図 36 参照)は政令指定都市の中でも最も高い水準にとなっ
ている。
しかし、市内には交通事故や渋滞対策が必要な箇所が点在するため、利用者ニーズ等を踏
まえ、交差点改良等の必要な対策を講じる必要がある。
今後は、地域の交通状況・ニーズに応じて、必要な円滑化対策や都市計画道路ネットワー
クの維持・充実を進めるとともに、長期未着手の都市計画道路の見直しなども視野に入れた
取り組みが必要がある。
また、都市や駅周辺を中心として近年利用が高まっている自転車の走行空間の確保が課題
となっており、従来の自動車重視の道路空間を、歩行者・自転車および公共交通を重視する
空間に転換し、さらに身近な水・みどりの保全、創出の場、雪処理スペースとして活用する
ことにより、すべての道路利用者が安全で快適に利用できる空間に再構築することも必要と
なっている。
777 870
782 870
786 870
792 871
745
751
755
762
859
770 864
738
859
759
726
853
749
715
739
706
851
731
697
848
851
725
691
707
671
845
846
694
656
674
632
837
663
618
815
817
652
605
629
586
783
608
556
780
598
533
776
586
529
767
571
518
754
558
498
749
540
477
728
526
448
712
678
509
416
388
672
426
456
374
358
671
671
393
324
409
380
311
356
293
348
268
332
251
327
236
297
297
232
221
222
278
227
203
92
都市計画決定延長
(km)
舗装済延長(km)
S43
S44
S45
S46
S47
S48
S49
S50
S51
S52
S53
S54
S55
S56
S57
S58
S59
S60
S61
S62
S63
H1
H2
H3
H4
H5
H6
H7
H8
H9
H10
H11
H12
H13
H14
H15
H16
H17
H18
H19
H20
0
87
100
(単位:㎞)
(各年度末値)
改良済延長(km)
135
200
158
300
211
400
291
500
345
648
643
636
612
609
576
542
544
542
543
600
542
700
609
800
491
900
814
1,000
図 3-16 札幌市内の都市計画道路整備率の推移
資料:札幌の都市交通データブック
30
計画延長密度(km/km2)
改良済み延長密度(km/km2)
改良率(%)
100%
69%
63%
70%
72%
68%
90%
60%
40%
1.8
1.5
1.8
2.2
2.6
2.9
3.2
2.6
2.3
1.6
2.1
1.6
2.2
2.4
2.4
1.9
2.2
2.0
2.8
3.1
3.2
3.7
50%
1.1
2.2
2.8
3.1
1.9
1.4
1.0
1.4
1.7
2.6
3.1
2.8
2.0
80%
70%
4.4
55%
61%
46%
4.0
61%
54%
64%
63%
5.0
3.0
68%
6.0
74%
82%
87%
7.0
90%
(km/km2)
30%
20%
10%
0.0
0%
札
幌
仙
台
さ
い
た
ま
千
葉
川
崎
横
浜
新
潟
静
岡
浜
松
名
古
屋
京
都
大
阪
堺
神
戸
広
島
北
九
州
福
岡
図 3-17 幹線街路密度と整備率の他都市との比較(平成 19 年度)
資料:札幌の都市交通データブック、都市計画現況調査
図 3-18 道路空間再構築のイメージ
(3) 都心内の都市計画道路網
高次な都市機能が集積する都心は、札幌市民のみならず、北海道にとって、行政・文化・
経済活動を支える重要な役割を担ってきた。
近年、長引く景気低迷に加え、郊外部での大型商業施設の立地やインターネットの普及等
により、都心の交通需要は減少しており、経済活動全体の活力低下が懸念される。
交通環境面では、違法路上駐車車両および荷捌き車両やタクシーなどが後を立たず、慢性
的な交通混雑などにより、人・物の円滑な移動サービスが確保されていない状況にある。
また、都心における自動車交通量のうち通過交通が全体の 35%を占めており、都心部渋滞
の一つの要因となっている。
このことから、都心における交通サービスは決して満足できる状況にはなく、結果として
都心の魅力低下、ひいては札幌市自体の魅力低下をも招いている。
31
今後は、複数交通モードとの道路空間再構築を図るとともに、道央都市圏「都市交通マス
タープラン」において都市圏コア内の機能強化軸として位置づけられている豊平川通北伸な
どの都心周辺における道路ネットワークの強化による「通過交通の抑制」が重要である。
●都心外周道路位置図
自動車交通量:3,245百台トリップ
883百台トリップ
27.2%
《都心》
外内
807百台トリップ
24.9%
内外
内内
416百台トリップ
12.8%
1,138百台トリップ 35.1%
外外
図【平日12時間計】都市内通過・発着交通実態
図 3-19 札幌都心部出入交通の内訳
資料:平成 18 年度 札幌開発建設部資料
★自動車(骨格道路網・都市計画道路網)
<想定される事業・施策 イメージ例>
・創成川通の機能強化(都心―札幌北 IC 間)
・豊平川通の南北延伸
・札幌圏連携道路の整備(屯田茨戸通、札幌江別大橋)
・外環状道路(南回り)の機能強化(既存道路の機能強化)
・バス路線などの幹線道路整備
・交差点改良等による渋滞対策
・長期未着手の都市計画道路の見直し
・道路空間再配分(歩行者・自転車および公共交通を重視する空間に転換)
・拠点等の幹線道路における無電柱化
・アセットマネジメントの推進
・
「札幌市冬のみちづくりプラン」に基づく重点的・効率的な除排雪の実施
32
(4) 徒歩
① 歩道バリアフリー化
現在、我が国では、他の先進諸国にも例を見ない急速な高齢化が進んでいる。
札幌市においても同様に、高齢者率は年々上昇を続け、2030 年(平成 42 年)には、市民
の 3 人に 1 人が 65 歳以上の高齢者となるものと推計されており、その対策は急務となってい
る。また、障がい者が障がいを持たない人と同じように、自分の意志で考え、決定し、社会
のあらゆる活動に参加できる共生社会の実現(ノーマライゼーション)も求められている。
このことから、今後は「どこでも、だれでも、自由に、使いやすく」というユニバーサル
デザインの考え方に基づき、身体的状況、年齢、国籍などを問わず、可能な限り全ての人が、
人格と個性を尊重され、自由に社会に参画し、いきいきと安全で豊かに暮らせるよう、生活
環境や連続した移動環境をハード・ソフトの両面から継続して整備・改善していくことが必
要となっている。
2,500
数字は年齢合計
年齢不詳
65歳以上
15∼64歳
0∼14歳
2,000
人口ピーク
1,757
1,672
︵
1,543
1,500
1,402
1,241
︵
人
口
︶︶
千
人
1,000
1,010
9%
12%
1,822
14%
1,881
1,911
1,914
17%
20%
25%
1,900
28%
1,868
30%
7%
1,820
32%
6%
5%
5%
71%
71%
72%
73%
71%
70%
68%
65%
71%
63%
61%
60%
73%
14%
12%
11%
10%
9%
9%
8%
2015年
2020年
2025年
2030年
16%
2010年
1980年
18%
2005年
1975年
21%
2000年
23%
1995年
23%
1990年
23%
1970年
500
1985年
0
図 320 年齢構成比の推移
資料:国勢調査(2005 年まで)
、国立社会保障・人口問題研究所推計値(2010 年以降)
こうした中、平成 18 年に「高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律」
(バ
リアフリー新法)が施行され、この法律に基づき、平成 21 年 3 月に「新・札幌市バリアフリ
ー基本構想」を策定し、53 地区が重点整備地区として設定された。
この基本構想では、駅などの旅客施設、建築物、道路、車両、信号機等の施設のバリアフ
リー化を重点的、一体的、継続的に進めるための取り組みが記されており、そのうち、歩道
については、対象となる地区の中で、連続してバリアフリー化された歩行者ネットワークを
形成し、その地区を利用する人が安全で快適に目的地まで到達できるようにすることを基本
方針としている。
今後については、歩道バリアフリー化整備を積極的、効率的に促進するため、基本構想で
定める優先度が高い地区の主要な歩道から重点的に整備を行うとともに、年間を通じて適切
な維持管理を実施することとしている。
33
高い
短期
地区の優先度
• ・地域中心核
地域中心核
• ・乗降客数
乗降客数
20,000 人/日
10,000人/日
以上
以上
生活関連施設のバリ
アフリー化の進捗状況
等により、適宜、経路
の位置づけを見直し
(スパイラルアップ)
・乗降客数
• 乗降客数5000
5,000∼
∼10000人/日
20,000 人/日
未満
未満
長期
• その他の生活関連経路
(特別特定建築物を結ぶ経路)
• 主要な生活関連経路
(旅客施設から官公署、
公共施設等を結ぶ経路)
経路の優先度
高い
図 321 整備優先度のイメージ
出典:「札幌市福祉のまちづくり条例 施設整備マニ
図 322 交差点整備のイメージ図
② 地下空間
安全で快適な地下歩行空間を拡充することで、多様性のある交流空間のネットワーク形成
を図るとともに、既存空間も含めた地下空間を有効に活用することにより、新たなにぎわい
や回遊を生み出すことが必要である。
また、積雪寒冷地である札幌において、地下空間は人々の安全で快適な回遊を支える重要
な都市基盤であり、にぎわいある街並みを実現するために、広場や公園など、規模や性質の
異なる交流空間を地上・地下の多様性に富んだ街路によってネットワーク化し、新たな回遊・
交流を創出することも必要である。
このことから、今後は、民間開発と一体となった地下空間の拡充を図ることで、回遊ネッ
トワークを強化し、地下施設は非常に価値の高い空間であることから、その特性に合わせ、
有効な活用を図ることで、地上・地下が一体となったにぎわいを生み出していくことが重要
である。
34
図323 地下空間イメージ
図324 札幌駅前通地下歩行空間
★徒歩(歩道バリアフリー化)
<想定される事業・施策 イメージ例>
・
「新・札幌市バリアフリー基本構想」に基づく歩道バリアフリー化
・道路空間再配分(自転車走行空間、荷さばき空間、路線バス等の共存)
・拠点等の幹線道路における無電柱化
★徒歩(地下空間)
<想定される事業・施策 イメージ例>
・南1条通における地下歩行空間の創出や地上部の再整備の検討
・創世 1.1.1 区等の再開発と併せた西2丁目地下歩行空間供用の検討
35
(5) 過度な自動車依存からの脱却
これまで札幌市における自動車登録台数は人口を上回るペースで増加してきており、
近年に
おいては高齢者や女性ドライバーの増加に伴い、買い物などで気軽に自動車を利用する傾向
が強まっているなど、過度に自動車を利用するライフスタイルが浸透している。その結果、
バスをはじめとする公共交通の利用者減少を招いている大きな要因となっている。
また、環境面から考えても、自動車利用は他の交通モードと比較して、CO2 排出量が多い。
今後、札幌市においても超高齢社会を迎え、自動車を利用できない高齢者が増加することが
予想されるが、公共交通の利用者減少に伴いバス路線等の撤退が進むと、将来の高齢者の移
動手段の選択肢を狭めるばかりか、地域の移動格差が生じる。
そのため、札幌市においては市民・企業・行政の協働により、過度な自動車依存から脱却し、
公共交通の利用促進と自動車交通の円滑化を図るために、適切な自動車利用への誘導と地域
や目的に応じた適切な交通手段が選択できることが重要となる。
( )内は構成比を示す
10,000
8,000
985
(12.5%)
︵
1,156
(12.8%)
411(4.5%)
306(3.4%)
562(7.1%)
4,000
3,559
(45.2%)
JR
地下鉄
4,337
(47.9%)
4,670
(51.8%)
路線バス、市
電
自動車
︶
プ
エ
ン
ド
286(3.2%)
1,207
(13.3%)
6,000
ッ
千
ト
リ
100(1.3%)
235(2.6%)
二輪車
2,000
706
(9.0%)
901
(10.0%)
1,954
(24.8%)
1,955
(21.6%)
1,775
(19.7%)
1983年
(第2回)
1994年
(第3回)
2006年
(第4回)
827
(9.2%)
徒歩
0
図 325 札幌市内の手段別発生集中量の推移
資料:第2∼4回道央都市圏パーソントリップ調査
図 3-26 都市圏の所要時間分布パターンの変化(自動車)
資料:第2∼4回道央都市圏パーソントリップ調査
36
3-3-4
交通結節点
(1) 乗継施設等の整備
人の移動に際しては、様々な交通機関が利用されており、道路・公共交通ネットワークが
十分に機能するためには、各交通機関が相互に連携し、スムーズに乗り継げることが不可欠
となっている。
交通結節点(乗継施設等)の整備に関する基本的な考え方は以下のとおりである。
① 乗継施設等の整備拡充
・ 将来需要に見合った乗継施設の整備・拡充
・ 乗継施設の適正な配置、駅前広場・バスターミナルなどによる乗継機能の強化
・ 駅舎、乗継施設等の整備に合わせて、各施設間を連絡する歩行者動線を考慮した移動支
援施設の整備
② 地域のまちづくりにおける中心機能の強化
・ まちづくり計画と整合を図った乗継施設整備の検討
写真 3-6 駅前広場(JR 手稲駅北口)
写真 3-7 札幌駅バスターミナル
(2) JR駅・地下鉄駅における乗継施設等
① JR駅における乗継施設
JR駅においては、多様なニーズ(都市内輸送と都市間輸送、日常交通と観光交通など)
への対応が重要であり、バスによる乗継を基本としながら、バス以外の徒歩、二輪、タクシ
ー、自家用車等の多様な端末交通手段を想定して、乗継施設等の整備が進められてきた。
今後、新たに乗継施設等の整備検討を行う場合には、端末交通手段を集約した駅前広場の
形態および個別の乗継施設を適宜配置する形態が考えられ、これらについては、駅の規模(利
用人員の大小、端末交通手段の分担状況など)
、駅周辺の交通状況(周辺道路の交通量、道路
網形態など)や施設整備の実現性(用地確保など)を踏まえて検討していく必要がある。
② 地下鉄駅における乗継施設
地下鉄駅においては、地下鉄整備に合わせて端末駅や主要な中間駅にバス路線を再編し、
バスターミナル等による地下鉄とバスとの有機的な連携による交通体系の整備が進められて
きた。
37
バスターミナルについては、バス停車時に一般の道路交通の流れを阻害することを排除し、
周辺交通を整序化するために、おもに大量の路線・便数が集中する起終点を中心に設けられ
ており、これにより一般交通流を乱すことなくバス交通を処理できるとともに、事故防止や
快適なバス待ち環境の提供、運行の効率化などが図られている。
このことから、今後についても引き続き、地下鉄・JRとの連携による機能強化を図りな
がら、利用者の利便性向上に努めていく必要がある。
今後、新たに乗継施設等の整備検討を行う場合には、JR駅と同様に、駅の規模(利用人
員の大小、端末交通手段の分担状況など)
、駅周辺の交通状況(周辺道路の交通量、道路網形
態など)や施設整備の実現性(用地確保など)を踏まえて検討する必要がある。
駅端末手段構成(3区分)
徒歩
機関利用
さっぽろ・大通
乗り継ぎ
鉄軌道乗り換
80.1%
南北線
4.3%
65.1%
東西線
34.8%
70.6%
東豊線
8.4%
30.7%
70.3%
0%
10%
20%
30%
0.0%
32.0%
66.9%
合計
1.2%
26.0%
59.6%
JR(市内)
0.2%
28.2%
74.0%
JR札幌駅
15.6%
2.5%
22.7%
40%
50%
60%
70%
7.0%
80%
90%
100%
駅端末機関利用内訳
自転車+バイク
さっぽろ・大通 3.6%
南北線
16.6%
14.7%
タクシー
自家用車(運転+同乗)
5.5%
10.0%
37.4%
18.8%
13.1%
東豊線
20.5%
9.8%
JR札幌駅
18.8%
65.2%
8.7%
8.7%
36.5%
23.4%
0%
10%
20%
10.4%
12.3%
9.2%
30%
40%
2.1%
58.7%
0.7%
60.9%
0.2%
7.3%
51.2%
合計
市電
36.9%
7.9%
東西線
JR(市内)
路線バス
36.3%
13.3%
1.2%
25.1%
52.8%
50%
60%
70%
0.0%
2.3%
80%
90%
100%
図 327 市内鉄軌道の路線別端末手段構成
資料:道央都市圏パーソントリップ調査(2006 年)
38
新琴似
新川
太平
百合が原
篠路
星置
稲穂
手稲
あいの里
教育大
あいの里
公園
栄町
麻生
北34条
ほしみ
拓北
新道東
都心バスターミナル
稲積公園
乗継バスターミナル
北24条
元町
発寒
八軒
駅前広場
北18条
宮の沢
東区役所
環状通東
北13条東
発寒中央
北12条
発寒南
琴似
桑園
苗穂
札幌
琴似
白石
厚別
森林公園
さっぽろ
二十四軒 西28丁目
円山公園
西18丁目
西11丁目
大通
バスセンター前
菊水
東札幌
平和
すすきの
白石
豊水すすきの
中島公園
南郷7丁目
学園前
幌平橋
中の島
南郷13丁目
豊平公園
新札幌
平岸
南平岸
美園
南郷18丁目
大谷地
ひばりヶ丘 新さっぽろ
澄川
月寒中央
自衛隊前
真駒内
福住
図 328 駅併設のバスターミナルおよび駅前広場の整備状況
★交通結節点(乗継施設等)
<想定される事業・施策 イメージ例>
・JR白石駅橋上化、駅前広場整備(事業中) 【再掲(JR)】
・JR苗穂駅移転、自由通路・駅前広場整備、アクセス道路整備 【再掲(JR)】
・JR篠路駅周辺の駅前広場整備、アクセス道路整備 【再掲(JR)】
・札幌駅交流拠点再整備構想の検討
39
上野幌
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