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本編5(記録編 第4章) [PDFファイル/10.76MB]

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本編5(記録編 第4章) [PDFファイル/10.76MB]
第4章 避難先での⽣活
住み慣れたふるさと葛尾村から避難、福島市「あづま総合運動公園」で一夜を過ごし、
翌日には福島県西部の会津坂下町にたどり着いていた。
行くあてもないまま、地元の人たちの温かいおもてなしを受け、
しばらく生活の場をここに置くことにした。
ホテルや旅館などの施設を用意していただき、
避難先は、隣の柳津町から三島町、金山町、只見町、西会津町へと広がった。
応急仮設住宅の建設
仮設住宅の建設場所について、村民からの聞き取
りでは、
「郡山市、三春町近辺を希望する」という
声が多く上がってきた。仕事の都合や学校の関係に
加え、
「地元に少しでも近いところに」ということ
であった。そこで県に相談したところ、県の担当者
が三春町と連絡を取り、三春町役場までお願いに出
向いてくれ、
「了解」をいただくことができた。そ
して、三春ダム周辺に10団地、総戸数約440戸の仮
設住宅が建設された。
建設中の仮設住宅
仮設住宅の入居
平成23年6月26日以降8月にかけて、仮設住宅
が完成次第順次入居した。
入居に際しては、従前のコミュニティが可能な限
り維持できるよう、震災前の居住地域の実情に応じ
た住宅の配置を行った。住宅にはエアコン、ガスコ
ンロが設置されており、日本赤十字社から家電セッ
トが支給された。また、雨・風を考慮し、出入り口
には風除室が設けられた。
こうして平成23年8月31日時点の村民1526人の
所在は、福島県内に1393人、県外に133人。県内居
住者の住居形態は、仮設住宅913人、借り上げ住宅
446人、親類宅等34人となり、避難所、ホテル等は
ゼロとなった。村民の8割以上が郡山市、田村市、
三春町の借り上げ住宅と仮設住宅に住んでいる。
46
貝山仮設住宅団地
No.
団地名
戸数
1
貝山応急仮設住宅
132
2
旧中郷小学校応急仮設住宅
78
大放・大笹・上野川 旧中郷小学校団地(きゅうなかさと)
3
旧中郷小学校東応急仮設住宅
19
岩角
旧中郷小学校東団地(きゅうなかさとひがし)
4
狐田応急仮設住宅
55
下葛尾・野行
狐田団地(きつねだ)
5
中妻分館前応急仮設住宅
15
夏湯
中妻分館前団地(なかつまぶんかんまえ)
6
過足応急仮設住宅
20
下葛尾
過足団地(よぎあし)
7
斎藤里内応急仮設住宅
60
野川
斎藤里内団地(さいとうさとうち)
8
斎藤場上田応急仮設住宅
16
上葛尾
斎藤場上田団地(さいとうばじょうでん)
9
鷹巣瀬山応急仮設住宅
23
広谷地
鷹巣瀬山団地(たかのすせやま)
10 西方浮貝応急仮設住宅
22
上葛尾
西方浮貝団地(にしかたうきがい)
合計
入居行政区名
落合・上野川
省略名称
貝山団地(かいやま)
■ 記録編 第第第 ■ 避避避避避避避
葛尾村応急仮設住宅一覧表
440戸
葛尾村応急仮設
住宅案内図
47
借り上げ住宅の入居状況(平成23年8月8日時点)
市町村
戸数
入居人数
市町村
戸数
入居人数
市町村
戸数
入居人数
郡山市
92戸
257人
いわき市
10戸
20人
その他
21戸
54人
田村市
26戸
94人
会津若松市
9戸
24人
三春町
15戸
47人
福島市
10戸
19人
計
183戸
515人
支え合いセンターの設立
仮設住宅で避難生活を送る村民のコミュニティの
維持や孤立化を防ぐとともに、これからの生活復興、
所に設置した。
地域支え合いセンターでは、村民への声かけや巡
村の復興に向けて、共に支え合い、学び合い、村づ
回相談、体操・手芸等の教室の開講、語り部やお茶
くりに参加し、活動する場として平成23年9月に
会等のサロンのサポート、役場からの情報紙の配布
「地域支え合いセンター」を仮設住宅団地内の集会
などを行っている。
••••••••••••••••••••••••••••••••
•
•
• 松本村長、
•
•
•
グリーンスター賞を受賞
•
•
•
•
国の避難指示より1カ月以上前に全村避難を決
•
•
断し、福島第一原発事故の放射性物質から村民を
•
•
守ったことを高く評価され、日本人として初めてグ
•
•
リーンスター賞を受賞した松本允秀村長。
•
•
• ゴルバチョフ元ソ連大統領らの出席した平成25 「2013年グリーンスター賞」授賞式の村長
•
年9月、スイス・ジュネーブでの授賞式で、松本村
•
•
長は次のようなスピーチをした(要旨)。
•
•
◆ 推薦の経緯
「情報がほとんど無い中、全村民を避難させるこ
•
•
グリーンクロスインターナショナル(GCI)本部か
とは想像以上の困難があったが、村民を放射線か
•
•
ら守ることを最優先に対応した。村への帰還は避
ら日本支部(GCJ)に対して、東日本大震災に鑑み
•
•
難より多くの困難が予想されるが、村民とよく話し
本賞の該当者を推薦してほしいとの要請があった。
•
•
GCJでは、大震災後の4月に福島入りして以来、大
• 合って問題解決に努め、国や県の支援をいただき
•
きながら取り組みたい」
震災及び原発事故被災地の児童達への支援を続
•
•
けていた中で、
原発事故当時の村長を始め職員の
•
•
◆
グリーンスター賞とは
果敢な決断と活動を新聞やテレビの報道で認識し
•
•
国連人道問題調整事務所
(OCHA)
ていたことから、
直ちに松本村長を推薦し、
当時の
と国連環境
•
•
対応や活動を報じた新聞記事とともに表彰の申請
計画
(UNEP)
及びグリーンクロスイ
ンターナシ
ョ
ナル
•
•
書を提出した。
申請は平成25年3月15日で締め切
(GCI)
が平成21年に創設し、
自然災害、
大事故、
紛争
•
•
• などによる環境危機を阻止することや危機への準備 られ、その後、関係機関の審査委員会で各申請が •
• 或いは対応に優れた活動をされた方々に贈られる賞。 審査され、決定に至った。
•
•
•
••••••••••••••••••••••••••••••
•
•
48
■ 記録編 第第第 ■ 避避避避避避避
避難先での生活
生活風景
仮設店舗
「さくら湖・葛尾村のお店屋さん」
がオープン
三春町と中小企業基盤整備機構の協力のもと、三春町の仮設住宅団地敷地内等に仮設店舗が整備され、平成
23年11月3日にオープニングセレモニーが開かれた。
1
4
2
5
7
3
6
8
9
①オープニングセレモニー ②石井食堂 ③渡辺商店 ④マルイチ商店 ⑤政食堂 ⑥松本理容 ⑦ヤマサ商店 ⑧吉田理容所 ⑨松本美容室
49
チューリップの球根植え
平 成23年10月21日、 い っ ぺ み っ
ぺファームの会員と葛尾幼稚園の園
児が協力してプランターにチュー
リップの球根を植えた。
(いっぺみっ
ぺファームは三春町の農地でそば等
球根を植える園児たち
の栽培を行っている村民の団体)
三春町を探検
(わんぱく教室)
避難により休止していたわんぱく教室の活動を
平成23年10月29日に再開し、体験学習として避
難先の三春町を探索した。
(平成23年10月29日撮影)
あそびの教室、ベビママクラブ
お母さんと子どものストレスや不
安の解消のため、「あそびの教室」
を平成23年11月25日に再開。「ベビ
ママクラブ」を平成25年1月から
開始した。月1回開催しており、避
難後、同じ場所に集まる機会が少な
くなった母親同士の重要な情報交換
(平成26年12月16日撮影)
あそびの教室(平成24年11月16日撮影) ベビママクラブ
餅つきイベント
あぶくまロマンチック街道構想推進協議会による餅
つきイベントが貝山団地集会所で開催された(平成
23年12月25日)
。JAふたば女性部葛尾支部と葛尾村生
活研究グループ連絡協議会の協力で、葛尾のお母さん
たちが心を込めて作ったお供え餅が先着200人に配ら
れ、つきたての3種類の餅も振る舞われた。
50
の場となっている。
寿学級開講式
毎週水曜日に貝山団地集会所で開催。各仮設団地
集会所でも各自で作品づくりを行っている。
平成23年10月28日、寿学校の開講式が貝山団地
集会所で行われた。その後、移動学習として白河市
の南湖公園や小峰城を見学した。
■ 記録編 第第第 ■ 避避避避避避避
パッチワーク教室
(平成24年2月7日撮影)
復興そば
集会所で作品づくりを楽しむ
あぶくま高原そば振興協議会
各仮設団地集会所では折り紙、エコクラフ
(いわき市・田村市・小野町・
ト、編み物、パッチワークなど、様々な作品
平田村・川内村・葛尾村のそば
づくりを楽しんでいる。できあがった作品は、
打ち愛好家)の皆さんが、葛尾
離れて暮らす子供や孫にプレゼントして喜ば
村を元気づけるため、貝山団地
れている。
集会所でそば打ち体験を行い、
手打ちそばを振る舞った。
1
(平成24年7月22日撮影)
「葛尾村いきいき交流促進協議会」
三春町で活動再開
避難で活動を休止していた「葛尾村いきいき交流促進協
議会」
が、
平成24年9月7日に三春町に仮事務所
「えにし堂」
2
をオープンした。新たな土地で野菜づくりをし、食の大切
さ、特に若い世代
に郷土料理の良さ
を伝え、地元の皆
さんとの交流の場
となっている。
3
①貝山団地集会所 折り紙
(平成24年8月6日撮影)
②場上田団地集会所 編み物
(平成25年3月13日撮影)
③里内団地集会所 布草履
(平成24年5月22日撮影)
51
映画鑑賞会
各仮設団地集会所では、三春町にお住まいの小林
鶴夫さんのご厚意で、毎月1回「男はつらいよ」の
映画鑑賞会が行われている。平成25年1月から始
まった鑑賞会は、寅さんシリーズ48作のうち24作
まで上映され、
住民の憩いのひとときになっている。
(平成27年2月26日撮影)
「くぐり猿」
をつくる
三春町岩江地区の方の指導を受けて、「苦難が去
る」といわれる「くぐり猿」をつくり、交流を深めた。
かつらおっ子絆キャンプ
平成25年8月17日・18日、フォレストパークあ
だたらで「かつらおっ子絆キャンプ」がかつらおス
ポーツクラブの主催、福島大学の学生主管で開催さ
れた。避難によって離ればなれになってしまった友
達との再会と、福島大学の学生との出会いは、子ど
もたちにとって、とても楽しい夏の思い出になった。
狐田団地集会所の女性学級
(平成25年2月25日撮影)
ミュージカルに挑戦
平成25年10月3日、ヤングアメリカンズが葛尾
小中学校三春校でミュージカルショーを行った。生
徒はヤングアメリカンズのメンバーと一緒に演技も
楽しんだ。
狐田団地集会所のおたすけ体操
(平成25年11月7日撮影)
おたすけ体操
支え合いセンターの職員が各仮設団地集会所を回
り体操を行っている。
52
■ 記録編 第第第 ■ 避避避避避避避
ふたばワールド開催
平成25年10月19日、「ふたばワールド」が14年
ぶりに広野町で開催。葛尾村の大鍋で約1000人
分のすいとんが提供された。
かつらお子供絆クリスマス会
離ればなれになったかつらおの子供たちの
心の絆をつなげたいと、平成24年度から「か
つらおむら村創造協議会」によりクリスマス
会が開催されている。毎年、クリスマスシー
ズンになると旧中郷小学校団地にある「みど
り荘」周辺がイルミネーションで彩られる。
みどり荘のイルミネーションと、かつらお子供絆クリスマス会
(平成25年12月21日撮影)
味噌づくりに挑戦
かあちゃんの力プロジェクト協議会葛尾支部が三春町
で味噌づくりに挑戦した。かあちゃんの力プロジェクト
では、福島大学の支援を受け、仮設での弁当づくり、緑
のカーテン、梅干しづくり等も行っている。
(平成26年3月14日撮影)
53
若者との交流お茶会
福島学院大学の学生8人と東京・神奈川の学生各
2人と、鷹巣瀬山団地の住民でお茶を飲みながら、
楽しい時間を過ごした。
(平成26年4月12日撮影)
こいのぼり
かつらおスポーツクラブが宮崎県の「半九レインボー
(平成26年5月18日撮影)
クラブ」、北海道の 「おにスポ」と協力して、狐田団
地や斎藤里内団地などにこいのぼりを揚げた。
借り上げ住宅等の村民交流会
郡山市・田村市等の借り上げ住宅などに避難してい
る住民の交流会が、平成25年7月17日から定期的に開
催されている。
草刈り隊の活動
絆支援員として仮設住宅周辺や三春町内の草刈
り・清掃作業等を行っている。
(平成26年6月9日撮影)
流しそうめん
毎年恒例のかつらおスポーツクラブに
よる「流しそうめん」は、平成23年度
は休止したが、平成24年度からは避難
先でも行われている。
(平成26年8月7日撮影)
54
みんな集まれ葛尾の子供たち
平成26年11月8日~9日、葛尾村か
ら離れて暮らす生活が続く中、故郷の良
さを感じながら、同じ葛尾の子供たちと
地域の人たちが一緒に活動し交流するイベントが、
いわき市海浜自然の家で行われた。
1日目は、
石臼の会の方とそば打ち体験をしたり、
2日目は、葛尾での思い出を振り返りながら、村
の四季を大きなパネルに折り紙やちぎり絵などで
表し、世界にひとつしかないみんなの葛尾村を作
葛尾村婦人会の方と「葛尾川」を歌ったり踊ったり
り上げた。県内各地から参加した20名の子供たち
した。また、福島大学の学生が作った屋台では綿あ
は、様々な活動を通してふるさと葛尾村に想いを寄
め作りやボールすくいなどをして楽しく過ごした。
せた。
そば交流会
「葛尾そば石臼の会」による年末のそば交流会が
毎年各仮設団地を替えて行われ、打ち立てのそばを
味わいながら交流を深めている。
(平成26年12月28日撮影)
木のぬくもりを感じる作品づくり
狐田団地の敷地内にある夢工房『葛桜』
では、木材を使ってふくろうやペン立てな
どの置物をつくっている。
この工房は北海道の「スポーツコミュニ
ティのぼりべつクラブおにスポ」が提供し
てくれたもので、作品をつくりながらお茶
を飲んだりおしゃべりをしたりできる場所
となっている。
(平成27年1月16日撮影)
55
祭り
三春春まつり
三春町が東日本大震災からの復興と町で避難生活
を続けている葛尾村・富岡町の人たちを元気づけ交
流を深めようと、
「三春春まつり」が三春町中心市
1
街地で開催されている。
祭りには、葛尾村・富岡町の住民も参加し、三春
小学校で出陣式を行った後、町にゆかりのある3人
の戦国武将の田村清顕に三春町長、相馬義胤に富岡
町長、伊達政宗に葛尾村長が扮し、平安・戦国時代
の衣裳を身にまとった騎馬武者や鉄砲隊、やり隊、
薙刀(なぎなた)隊による時代行列がまちなかの通
りを勇壮に練り歩いた。
また、
「三春城下の戦い」と題した演舞では、太
2
①復興へ勝ちどきを上げる村長
(中央、平成24年5月5日撮影)
②伝統の葛尾の三匹獅子舞
(平成25年5月5日撮影)
鼓の音に合わせ、戦国時代の戦いを再現した合戦模
様が披露され、3町村長が復興への願いを込め、勝
が三春町の中妻体育館で練習を重ね、舞を披露した。
ちどきを上げた。
復興元年にふさわしい祭りに、参加者は感動と復興
郷土芸能では、葛尾村の三匹獅子舞、富岡町の麓
山神社のお神楽舞、三春町の3地区に伝わる長獅子
の3町村競演会が行われた。
に向けて勇気づけられた。
平成24年度以降、毎年春・秋には、三春町、富
岡町とともに葛尾村も主催者の一員として、祭りを
三匹獅子舞は、それぞれの避難先から3人の子供
盛り上げている。
三春秋まつり
「三春秋まつり」が三春町交流館「ま
ほら」周辺で開催され、葛尾村も共催と
して参加している。
葛尾村からは、おふくろフーズ、葛尾
村いきいき交流促進協議会、あぶくまロ
マンチック街道構想推進協議会が出店。
1
石臼の会によるそば打ち体験も行われ
た。また、岩角地区の八幡神社「神楽」、
元気なかつらおプロジェクトによる人形
劇「葛尾大尽物語」が披露され、地域住
民と避難住民が一緒に楽しんだ。
2
56
①神楽 ②人形劇
「葛尾大尽物語」
③凍み餅を販売するおふくろフーズ
3
(平成24年11月4日撮影)
■ 記録編 第第第 ■ 避避避避避避避
貝山盆踊り大会
中郷絆づくり盆踊り大会
葛尾村から離れて2回目の夏を迎えた平成24年8月。
前年は開催することができなかった「夏祭り・盆踊り」
が避難先の貝山団地及び旧中郷小学校団地で行われた。
浴衣を着た大勢の人と、久しぶりの祭りを楽しむ村民の
笑顔が夏の夜を華やかに彩った。
祭りでは、笛や太鼓によるお囃子の音色に合わせ、色
鮮やかな浴衣姿の村民が盆踊りを盛り上げた。この浴衣
は、三春町の芥川賞作家、玄侑宗久さんの奥様、石田智
子さんの呼びかけで東京や京都の繊維業者などから贈ら
れたもの。また、浴衣と一緒に生地も寄付していただ
き、狐田団地のお母さんたちやパッチワーク教室の皆さ
んが、
美しい帯に縫い上げた。浴衣は村で大切に保管し、
1
祭りの際に住民に貸し出している。
①貝山盆踊り大会
(平成24年8月2日撮影)
②中郷絆づくり盆踊り大会
(平成24年8月15日撮影)
2
葛尾の三匹獅子舞
日山神社秋の祭礼は、避難後、
過足団地で執り行われている。
「葛
尾三匹獅子保存会」が三匹獅子舞
を奉納・披露し、子どもたちの元
気に舞う姿が皆に元気を与えてい
る。平成26年の例祭は4年ぶり
に日山山頂でも執り行われ、葛尾
の早期復興と村民の無病息災が祈
葛尾三匹獅子保存会
(平成26年10月11日撮影)
願された。
57
成人式
成人式は毎年1月2日に行われてい
る。避難後は、三春町のホテル八文字屋
で開催。新成人は平成24年に23人、平
成25年に17人(対象18人)、平成26年に
1
13人(対象15人)が出席した。
①葛尾村成人式 ②証書授与 ③代表決意
(平成24年1月2日撮影)
2
3
公民館
公民館まつり&村民の集い
の皆さんの共同作品等や、狐田団地にある「夢工房
葛桜」で作った作品等が展示された。ステージでは、
毎年、地域の皆さんの学習成果発表と交流の場と
各教室生による成果発表や昔話朗読、元関取・貴闘
して「公民館まつり」を実施。平成25年からは震
力さんと初代タイガーマスクの佐山聡さんによる
災前に行っていた自然の恵み感謝祭の縮小版である
「トークショー&体操教室」、「ふれあいコンサート」
「村民のつどい」と共同開催している。
等が行われた。
平成24年は、9月23日三春町の中妻体育館で開
催。平成25年(9月8日)からは葛尾小中学校三
春校の体育館で実施。平成26年は9月7日に開催
した。会場にはパッチワーク、活け花、各仮設団地
①貴闘力さんが新しい葛尾名物にと考案し
た
「虹色ちゃんこ」
を振る舞った ②ふれあい
コンサート
(平成26年9月7日撮影)
1
各仮設団地の共同作品
2
58
■ 記録編 第第第 ■ 避避避避避避避
スポーツ
かつらお村民運動会
平成25年10月6日、葛尾小中学校三春校で「かつらお
村民運動会」が行われ、「みんな笑顔で楽しもう!」「心を
ひとつに、快い汗を流そう!」を大会スローガンに、参加
者が紅白のチームに分かれて、玉入れや綱引き、借り物競
走や紅白対抗絆リレーなど13の種目で競い合った。
平成15年度以降、中断していた恒例行事「村民体育祭」
の方式を変えて実施した。会場は避難先から駆けつけた約
350人の児童生徒や村民で賑わい、スポーツを楽しみなが
ら絆を深めることにもつながった。運動会終了後には、婦
人会による豚汁とおにぎりや、JAふたば女性部葛尾支部の
皆さんによるお餅が振る舞われ、会話もはずんで心地よい
秋の1日となった。
(平成25年10月6日撮影)
第39回夏季親善野球大会
(盆野球)
原発事故に伴い葛尾村での開催ができ
ず、平成23年8月14日に三春町の町営グ
ラウンドで行われた。会場には家族や友人
らが駆けつけ、猛暑の中熱い声援を送って
いた。夏季親善野球大会は毎年お盆休みの
8月14日に開催されている。
グラウンドゴルフ大会
平成23年10月12日、第15回村民グラウ
ンドゴルフ大会が旧中郷小学校団地にある
練習場で開催された。49人が参加し、笑
顔でプレーを楽しんだ。毎年開催されてお
り、平成25年からはアシックスが協賛し
ている。
59
バドミントン大会
平成25年11月24日、約3年ぶりとなる第32回バ
ドミントン大会が葛尾小中学校三春校で開催され
た。参加者は5チームに分かれ、総当たり戦で優勝
を争った。
新春バレーボール大会
毎年恒例の第36回新春バレーボール大会が、平
成24年1月29日に三春町の桜中学校体育館で行わ
れた。避難先の県内外から多くの村民が集まり、中
学生以上でつくる男女各5チームが出場した。
ビーチボールバレー大会
毎年恒例の商工会による第20回ビーチボールバレー
大会が平成26年2月23日に中妻体育館で開催された。
8チームが2つのリーグに分かれて予選を行い、2チー
ムが決勝に進出した。
インディアカ大会
平成25年12月1日、毎年恒例の第18回村民イン
ディアカ大会が葛尾小中学校三春校で開催された。
12チームで予選リーグを行い、決勝トーナメント
に4チームが進出した。従来は地区対抗で行ってい
たが、村民大会に切り替えて実施している。
葛尾少年剣道団
葛尾少年剣道団は、原発避難のため一時
活動を休止していたが、平成23年5月より
月1回の月例稽古会を開始。三春町に避難
してからは、5人の団員が三春町武道館剣
道スポーツ少年団に入会し、毎週月、木2
回の稽古をしている。平成26年12月23日に
(平成26年12月23日撮影)
60
は第30回葛尾村剣道錬成大会が行われた。
■ 記録編 第第第 ■ 避避避避避避避
温かい応援に感謝
チャリティ・クリスマスinほうらい
平成23年12月10日、福島市蓬萊町から
葛尾村と山木屋太鼓の子供たちがクリスマ
ス会に招待を受け、葛尾村からは幼稚園児
と小学生11人が参加した。葛尾村の子供
たちは「あわてんぼうのサンタクロース」
を歌ったり、
「まるもり体操」を披露して、
最後にプレゼントをいただき一足早いクリ
スマスを楽しんだ。
山形県赤倉地区のみなさんと交流
平成24年9月8日、9日の2日間、山
形県の赤倉温泉観光協会主催による交流会
が行われ、村から小・中学生と保護者41
人が参加した。河川敷でのバーベキューや
川魚のつかみ取り大会を楽しんだ。また、
赤倉地区の運動会にも参加し、赤倉小学校
の皆さんと一緒に競技を行った。
葛尾の子供たちへスクールバス
日本赤十字社よりスクールバス2台が寄
贈され、平成24年8月9日に役場三春出
張所(三春の里事務所)で贈呈式が行われ
た。翌年度の葛尾小中学校(三春校)の再
開にあわせて寄贈され、現在も小・中学生
の通学に利用されている。
61
葛尾の子供たちへ遊具
平 成25年 7 月、 葛 尾 幼 稚 園
に中国新聞社からアンパンマン
の滑り台、ブランコ等、葛尾小
中学校に国際ロータリークラブ
から鉄棒、サッカーゴールネッ
ト等の遊具が寄贈された。日本
赤十字社からは葛尾村小学校三
春校に、ジャングルジムとの
ぼり棒が寄贈され、平成26年
3月25日に寄贈式が行われた。
園児や児童・生徒は遊具を大切
に使い、
楽しそうに遊んでいる。
葛尾幼稚園に寄贈された滑り台
(平成25年7月19日撮影)
葛尾村小学校三春校に寄贈されたジャングルジム
(平成26年3月25日撮影)
健康・栄養セミナー&料理教室
味の素グループによる料理教室が、平成26年
10月7日から各仮設団地集会所で開かれ、移動
式調理台(通称、どこでもキッチーン)を使って
栄養等を考え簡単にできる料理3品を作り、みん
なで食事を楽しんだ。健康・栄養セミナーでは、
管理栄養士の方から減塩や野菜を多く摂るなど、
日々の食事における栄養面の改善に着目したお話
や、素材のうまみを活かす料理法などの紹介も
あった。
中妻集会所にて
(平成26年11月17日撮影)
62
会津との交流
お世話になった会津坂下町へ
会津坂下町に400人を超える村民が
平成23年8月まで4カ月間お世話に
なったことから、その感謝の証しを残
すため、平成23年10月31日、会津坂
下町の木である「桜」を町と村の関係
者で5品種6本を記念植樹した。また、
葛尾村からとれた石を使用した記念碑
の設置も行った。
お世話になった柳津町へ
柳津町の施設や各旅館等に二次避難をして1年になったことか
ら、平成24年5月14日、村長、村議会議長らがお礼に柳津町を
訪問した。中島道男さん(野川)が製作し、村長が感謝の言葉を
記した木彫りのプレートを柳津町に寄贈した。
会津きのこ鍋でほかほかに
平成23年10月14日、「オールおくあいづ」によ
る奥会津のきのこ鍋が振る舞われた。狐田仮設住
宅の広場には約200人が集まり交流を深めた。
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会津から
「あたたかい気持ち」
が届いた
平成23年11月18日、「只見川電源流域振興協議
会(柳津町、三島町、金山町、昭和村、只見町、
南会津町、檜枝岐村)」の皆さんから、そばをは
じめ、きのこ汁、田楽など、たくさんの心のこもっ
たごちそうが届いた。
会津坂下町で絆交流会
平成24年3月11日、会津坂下町の川西公民館で「3.
11絆交流会」が行われ、多くの村民が参加した。村
から会津坂下町に感謝の意を表し寄贈した「感謝の碑」
が披露され、交流会では多くの会津坂下町民の方から
激励をいただいた。久しぶりの再会を喜んだ両町村の
参加者は、避難先での近況や会津坂下での思い出話で
盛り上がり、今後も交流を深めることを誓った。
著名人の応援
三屋裕子さんが健康支援
元バレーボール全日本選手の三屋裕子さんたち
が、平成23年10月23日から各仮設団地集会所や体
育館等を訪れ、ボールやタオルなどを使った体操教
室やスポーツ教室を行っており、平成27年3月で
20回の支援をいただいている。
南こうせつさん、
さだまさしさんが訪問
平成23年10月24日、南こうせつさん(写
真中央)、さだまさしさん(同右)が忙し
いスケジュールの合間をぬって三春の里事
務所を訪問し激励。義援金を教育長に手渡
し、「もっと早く来たかったけれどやっと
来られてよかった。今後も応援していきま
す」と話した。
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■ 記録編 第第第 ■ 避避避避避避避
ブラザートムさんが葛尾村の応援団に
避難中の村民の飼い犬を預かっている縁で、平成
23年11月16日にブラザートムさんが役場三春出張
所を訪問し、葛尾村の応援団に任命された。
田部井淳子さんとスノーシューを楽しんだ
三春町の出身で、女性として世界で初めてエベレ
スト、世界七大陸最高峰登頂に成功した田部井淳子
さんから、葛尾村の人たちが招待を受けて、平成
24年2月14日、裏磐梯でスノーシューハイクを楽
しんだ。また、同年6月11日には安達太良連峰の
鬼面山でハイキングを行った。
渡辺謙さんが取材で訪問
これ以降も、毎年、春・秋にはハイキング、冬には
スノーシューを楽しんでいる。
平成24年2月27日、28日に俳優の渡辺謙さんが
訪れ、村内や避難先の石井食堂、いきいき交流促進
協議会を取材した。「kizuna311」プロジェクトの
一環で作成した「前を向くカレンダー」を全ての仮
設団地集会所へ寄贈し、今後も葛尾村の応援をして
くださることになった。
AKBusで通園
『AKBus(エーケーバス)』は、AKB48の「誰か
のために」プロジェクトの一環で、村に児童送迎用
車両として1台が寄贈された。村では、幼稚園児送
迎用スクールバスとして、郡山市内を経由して三春
町内の各仮設団地から幼稚園まで運行している。
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