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Title 自由:26 犬糸状虫に対するマカク類の免疫応答(III 共同利 用研究 2
Title Author(s) Citation Issue Date URL 自由:26 犬糸状虫に対するマカク類の免疫応答(III 共同利 用研究 2.研究成果) 荒木, 国興; 中垣, 和英; 野上, 貞雄; 前田, 龍一郎 霊長類研究所年報 (1994), 24: 84-85 1994-11-01 http://hdl.handle.net/2433/164540 Right Type Textversion Departmental Bulletin Paper publisher Kyoto University 予研 ・霊長類センターまで運搬 した。精巣上体の 尾部を切 り放 しTYH me di um の入 ったペ トレイ 内で細か く切 り刻み、精子を me di um内に浮遊 さ せた。精子浮遊液をパーコール洗浄 し、活性が良 好な精子を回収 した。得 られた精子は、カニクイ ザル精子のための凍結保存法 ( J.Re pr od.Fe r t i l . i npr e s s ) で凍結 した。融解 は急速融解法で行 っ た。融解後洗浄 して得 られた精子は、Ca f f e i n eと dBc AMPを添加 したTYH me di um で前培養 し 体外受精に用いた。以上 の方法でニホ ンザル精 子 の凍結保存を試みたところ、融解後 も活性良 好 な杓子をEl 収す ることに成功 した。その後の 培 養 で も数 時間 の生存 が確認 で き、 さ らに hype r ac t i vat e dmot i o nも認めた。 【 卵胞発育誘起 と卵子採取】卵子を採取するた め に、非繁殖期 の成熟 メスを用 いて PMSG と hCGの組み合わせによる卵胞発育誘起を試 みた。 PMSGは校数El 投与 とし、PMSG最終投与か ら 2 8時間目に h CGを投与 した。その翌 日に卵巣を 摘出、奴察 したところ、発育卵胞数に大きな個体 差 を認めたが、数十個の 1 mm大以上の卵胞発育 を誘起できた個体 もあった。投与条件の再検討 は 必要 と思われるが、PMSGhCG投与はニホ ンザ ルの卵胞発育誘起に有効であることが示された。 卵巣を FCSとPMSGを添加 した TCM1 99内で 細か く切 り刻み浮遊 した卵子を回収 した。 この操 作 は京大 ・霊長類研究所で行い、回収 した卵子 は 予研・ 韮長類センターまで運搬 し、 同 me d i um内で 成熟培薙 した。本法により、多数の卵胞卵が回収 で き、低率ではあるが拝外成熟に成功 した。また、 実験期問を通 して性ステロイ ドホルモンの動態を 観察 したところ、卵巣の状態、回榔 P 子の性状を 故 く反映 した結果が得 られた。 【 体外受精】媒精は、前培養 した椅子を卵子の入っ た ドロップ内に注入 して行った。雄性前核の形成、 あるいは第 2極体の放出を認めたものを受精卵 と 判定 した. 受精卵は、 FCSを添加 した Whi t t e n' s me d i umで培養を続けた。本研究により、ニホン ザルの体外受精にはじめて成功 した。また、受精 卵の発育培養で8-1 6 c e l lまでの発育を認めた。 自由 :2 5 植物におけるペプシン阻害物質の検索と同定 手塚 修文 ( 名古屋大・ 情報文化学部・ 自然情報学科) サルが植物の器官や組織などを食べた後に,そ の植物中のいろいろな成分が消化機能にどのよう な影響を及ぼすか,特にペプシンの活性に及ぼす 効果について調べることを目的とした。 ツバキの章,クヌギの種子 ( 通称 ドングリ)を 破砕後,遠心分離 して得 られた上清画分および沈 殿画分が,サルの胃のペプシノーゲンか ら変換さ れ た ペプ シ ンの活 性 , つ ま り窒 白質分 解 能 ( p r ot e o l yt i cac t i vi t y)に及 ぼす作用 について調 べた。 ツバキ葉か ら得 られた新鮮重当たりの上清画分 のペプシン活性を 1 6 %阻害 した。一方,沈殿画 分のそれは 2 7 %阻害 した。また, ドングリか ら 得 られた新鮮重当たりの上清画分はペプシン活性 0 %阻害 し,沈殿画分のそれは 2 5 %阻害 した。 を3 沈殿画分の阻害成分は洗浄回数に比例 して上清 画分に移勤 しやすかったことから,細胞膜や細胞 壁にゆるく結合 したものであると思われる。 さらに,画分中の阻害効果を及ぼす成分は熱処 理によって影響を受けなかったことか ら,熟安定 性であることも明 らかとなった。 自由 :2 6 犬糸状虫に対するマカク類の免疫応答 荒木 国典 中垣 和英 野上 貞雄 前田龍一郎 ( 公衆衛生院 ・寄生虫) (日本獣医大 ・野生動物) (日大 ・農獣医 ・医動物) ( 帝京大 ・医 ・寄生虫) 犬糸状虫感染幼虫がヒトに感染 した場合,その ほとんどが早期に死滅 してしまうと考えられるが. 肺犬糸状虫疾患者では,何 らかの板橋によって宿 主防御を免れた幼虫が肺動脈まで通 したものと思 われる。この疾病を診断する場合,開胸肺生検に より虫体を証明することが行われているが,患者 に対する侵襲が大きく,負担の少ない診断法によっ て診断されるべきである。 しかし,症例数が少な いため, ヒトの症例を用いて検討することは不可 能である。そこで,我々はニホンザルに犬糸状虫 感染幼虫を実験感染 させる方法をモデルとして, この問題に取 り組んだ。 犬糸状虫感染幼虫を 5 0 0 隻ずつ 3頭のニホ ンザ ルに感染させ,1-2週間隔で採血 して,血液学 的検査および犬糸状虫に対する抗体産生応答を検 討 した。 これまでの血液学的検査 と EL I S Aで以 下のような結果が得 られた。 1.感染後 7 4日目に 2頭で白血球増多 ・好酸球 増多を認め,感染後 9 8日まで持続 した。他の 1 -8 4- 頭では,感鞄後 8 4日か ら同様の変化を認めた。 2.ELI SAによる抗犬糸状虫抗肘 ま総白血球 ・好 酸球の増多に一致 して陽転 したが,7 4日日に明 らかな好酸球増多が認められた 2頭では,他の 1 頭の倍以上の高値を示 した。 今回の実験結果は,皮下に注入 した犬糸状虫感 鞄幼虫が第 5糊に至る 4回目の脱皮期まて生存 し ていたことを示唆するもので,固有寄生場所であ る肺動脈に到達できる可能性が示唆された。さら に胸部 X線写真などを検討 し,霊長類における犬 糸状虫の次のステージへの発育状況を把捉 してい くつもりである。特に, 、この実験系は感染か らの 抗犬糸状虫抗体の持続期間を検討する上で, ヒ ト 犬糸状虫症のモデルとして大いに役立つと思われ る。 自由 :2 7 ニホンザル野生群におけるオス問関係 高橋弘之 ( 京都大 ・理) ニホンザルの野生群における群れオス問の個体 間関係には群間変異がみられることが報告されて いる。本研究の目的は、オス間関係の変異を引 き 起 こす要因について明 らかにすることである。 調査対象は、宮城県金華山島に生息するニホン ザル野生群 (A群) であ る。 1 9 9 3年 の出産期 (415月)、交尾期 ( 1 0-11月)、1 9 9 4年の冬期 (2-3月)の 3シーズンについて、群れオスを 個体追跡 して、グルーミング、近接等の社会的相 互交渉の資料を収集 した。調査結果は整理中であ 9 9 2年の交尾期 と 1 9 9 3年冬期に収集 した るが、1 資料 も含めて、これまでに明 らかになったのは以 下の点である。 1 9 92年の交尾期か ら 1 9 9 3年の出産期まで、 1 位から5位までには、移出入および順位の変動 は み られなかった。1 9 9 3年の冬期には、 2頭 が 6 位と 7位で移入 したが、いずれ も冬期中に移出 し た。1 9 9 3年の出産期 と交尾期の間 に 1位 と 2位 が移出した。3位か ら5位は群れにとどまり、そ のまま順位が上昇 した。1 9 9 4年 3月現在で、群 3 頭 となった。交尾期には群れ外 れオスはこれら オスが現れたが、群れオスとして定着はしなか っ た。 1 9 9 2年交尾期から 1 9 9 3年冬期までは、 4位 5位問で、最 も多 くグルー ミングが紋察されたが、 1 9 9 3年の出産期か らはグルー ミングが観察 され なくなった。 しかし、これ ら2頭の、メスとのグ ルー ミング関係に変化はみられなかった。また、 1 9 9 3年交尾期と 1 9 9 4年冬期 には、群れオス間で のグルー ミングは観察されなかった。 1 9 9 3年の冬期以前 と 1 9 9 3年の出産期以後 とで は、オス問のグルー ミング関係に変化がみられた。 このことか ら、オス問関係は、群れ措在期間や順 位の変動によって、それぞれの個体の社会的位置 が変化することに杉野されるものと考え られる。 また、メスとの社会関係が変化 しなくとも、グルー ミング関係が変化 したオスの組み合わせがみ られ たことか ら、メスとの社会関係だけか らオス間関 係を結論づけることは難 しいと思われる。 今後 も調査を継続 して、適時的なf Z 料を苗横す ると同時に、群問比較を行 うことが必要であると 考えられる。 自由 :2 8 La t e r al i t yJ ' nt h es p o nt 8n e OuSb e h a vi or sof Mac ac a f r e e ィ8n gi n g J8P 8n e S e maC 8qu e S ( /z L S C at a) Li nd aA. Tu r n e r .Ky o t oUn i ve r s i t y.Fa c u l t yor S c i e n c e ,De p a r t me ntO fZoo l o gy, La bo r at o r y o fHu ma nEv o l u t i o nS t ud i e s S t u d ys i t e:I wa t ay a maMo n ke yPar k, Ar a s hi ya ma,Kyo t o,Ja p a n S t u d yda t e s :Oc t 1 9 9 2- Ju l y 1 9 9 3, Se p t -No v e mbe r1 9 9 3 でh es p o nt a n e o u sb e ha v i or sorme mb e r so ft he f r e e r a n gi n gAr a s hi y a maE t r oo po fJa p an e s e mo n k e y swe r eo b s e r v e dov e ra p e r i o d or 1 4 mo n t h s .Su b j e c t swe r o8 9adu l t .s u bad u l ta ndj uve n i l ema l ea n df e ma l omo n ke y s.a nd2 2ma l ea nd f e ma l ei n f a n t sbo r ni n1 9 9 3.Mos tmo n k o y sdi s pl a y e dnos i g ni f i c a n th a n dp r e f e r e n c e si nt he i r ma n ua la c t i v i t i e s ,a l t h o u ghaS l i ghtr i gh tha nd pr e f e r e n c ef o rbo t hc o mb i n e dt ouc hi n gort hei n an i ma t ee n v i r o n me n ta n dc o mbi n e dh a n d an d f oo tr e s p on s e sd i r e c t e dt ot h e i ro wnb o d i e swas o b s e r ve d.Nos i gn i f i c a n ti n t e r ac t i o n swe r ed e t e c t e db e t we e nhandp r e r e r e n c oan da g oo rs e x. Si xo uto f2 2mo t he rmo n ke y sdi s p l a y e ds t a t i s t i c al l ys i g ni f i c a ntha n dp r e f e r e n c e swh e nc r ad l i n g an dr e a c hi n gf o rt he i rn e wbo r ni n f a n t s .hf an t s ha dbot hni p p l eandpo s i t i ona l pr e f e r e n c e so nt he mo t h e r ● sv e n t r u m,a l t h o u ghmos twe r en o ts i gn汀i c a n t .Bo t ht h es t r e n g t ha ndd i r e c t i o noft he mo t he r ' sc r a d l i n gpr e f e r e nc e sandt he i ri n f a nt s ' pr e f e r r e dpo s i t i o no nt h eve n t r um we r es i gni f i c a n t l yc o r r e l a t e d. Th e r e was a s i gn i f i c a nt -8 5-