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論文 - 教授システム学専攻

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論文 - 教授システム学専攻
修士論文
ストーリーによる意欲向上を意図した社会人向け
オンライン語学学習の設計と開発
社会文化科学研究科
教授システム学専攻
064-G8101
宇
野
指導: 高橋
令一郎
幸
准教授
江川
良裕
准教授
喜多
敏博
准教授
2008 年 3 月
修士課程
目
1.
次
は じ め に ...................................................................................................... 3
1. 1. 学 習 者 の 立 場 か ら 見 た 本 研 究 の 背 景 と 動 機 ............................................ 3
1. 2. 教 材 提 供 者 の 立 場 か ら 見 た 本 研 究 の 背 景 と 動 機 ..................................... 4
2.
関 連 研 究 の 整 理 ............................................................................................ 6
2. 1.
イ ン ス ト ラ ク シ ョ ナ ル デ ザ イ ン 分 野 ...................................................... 6
2. 1. 1 .
2. 1. 2
ゴ ー ル ベ ー ス ド ・ シ ナ リ オ ( G B S ) .............................................. 6
3.
ス ト ー リ ー セ ン タ ー ド ・ カ リ キ ュ ラ ム ( S C C ) ............................... 7
2. 2.
言 語 教 育 分 野 ......................................................................................... 9
2. 3.
ケ ー ス メ ソ ッ ド ・ 問 題 解 決 学 習 .......................................................... 10
設 計 ............................................................................................................ 11
3. 1.
ス ト ー リ ー セ ン タ ー ド カ リ キ ュ ラ ム の 考 え 方 に 基 づ く 設 計 プ ロ セ ス . 11
3. 1. 1 .
St e p0 .
タ ー ゲ ッ ト 学 習 者 の 設 定 学 習 者 分 析 .................................. 11
3. 1. 2 .
St e p1 .
学 習 目 標 と 前 提 条 件 の 設 定 ................................................ 12
3. 1. 3 .
St e p2 . 学 習 者 が 目 標 と す る 人 物 像 の 生 活 の 中 で 経 験 す る a c t i vi t i e s( 活
動 ) の 整 理 .................................................................................................... 16
3. 1. 4 .
St e p3 . 活 動 を 行 う 過 程 で 出 来 事 ( e ve n t s) の 整 理 ................................ 16
3. 1. 5 .
St e p4 .
St e p1 -3 が 適 用 で き る ス ト ー リ ー を 作 る ............................. 17
3. 1. 5 .1 .
ス ト ー リ ー の 舞 台 と 登 場 人 物 ...................................................... 17
3. 1. 5 .2 .
ス ト ー リ ー の 内 容 ........................................................................ 19
3. 1. 5 .3 . 各 回 ご と の 構 成 ............................................................................. 20
3. 1. 6 .
St e p5 . ス ト ー リ ー に 無 い が 、学 習 者 が 知 っ て お い た ほ う が 良 い 事 項 の
整 理 ............................................................................................................ 21
4.
開 発 ............................................................................................................ 22
4. 1.
LM S の 検 討 ........................................................................................... 22
4. 2.
J oo ml a LM S に つ い て ............................................................................. 23
4. 3.
J oo ml a と J oo ml a LM S と の 連 携 と 学 習 効 果 ............................................ 24
4. 4.
J oo ml a LM S で の 開 発 過 程 ...................................................................... 25
5 . 評 価 ............................................................................................................ 27
5. 1.
1 対 1 評 価 ( 1 ) .................................................................................. 27
5. 2.
1 対 1 評 価 ( 2 ) .................................................................................... 28
5. 2. 1 .
S C C の コ ン セ プ ト の 評 価 ................................................................ 29
5. 2. 2 .
カ バ ー ス ト ー リ ー の 評 価 ................................................................ 29
5. 2. 3 . ミ ッ シ ョ ン の 評 価 ............................................................................. 30
5. 2. 4 .
リ ソ ー ス ボ ッ ク ス の 評 価 ................................................................ 30
5. 2. 5 .
メ イ ン ス ト ー リ ー の 評 価 ................................................................ 31
1
5. 2. 6 .
同 期 型 の 評 価 .................................................................................. 31
5. 2. 7 .
小 テ ス ト 機 能 の 評 価 ....................................................................... 31
5. 2. 8 .
そ の 他 の コ メ ン ト ........................................................................... 32
6 . 改 善 ............................................................................................................ 33
6. 1. 見 栄 え の 改 善 ......................................................................................... 33
6. 2. 外 部 リ ン ク の 一 部 内 製 化 、 及 び 方 法 論 の 工 夫 ........................................ 33
6. 3. 学 習 し た い 項 目 別 で も 学 習 で き る イ ン タ ー フ ェ ー ス の 構 築 ................... 33
6. 4. 学 習 者 が 日 々 サ イ ト を 訪 れ 学 習 を 継 続 す る 為 の 試 み ............................. 34
6. 5. フ ォ ー ラ ム お よ び S N S 的 機 能 の 設 置 ..................................................... 34
7. 今 後 の 展 望 .................................................................................................... 35
参 考 文 献 ............................................................................................................ 36
付 録 1 . 教 材 設 計 書 ............................................................................................ 37
付 録 2 . 1 対 1 評 価 観 察 用 紙 ( 教 材 の 「 独 り 立 ち 」 確 認 用 ) ............................. 43
付 録 3 . 1 対 1 評 価 ア ン ケ ー ト 用 紙 .................................................................... 44
付 録 4 . ス ト ー リ ー 設 計 書 ................................................................................. 50
付 録 5 . Ps yl o ( サ イ ロ ) ス タ ー ト マ ニ ュ ア ル .................................................... 86
付 録 6 . P s yl o ウ ェ ブ 会 議 シ ス テ ム マ ニ ュ ア ル .................................................... 96
2
1.
はじめに
観 念 的 に 言 え ば 、 人 間 は 論 理 を 理 解 す る よう にで き ていな い。
人 間 は 物 語 を 理 解 す る よう に でき て いる の だ - R o g er C . Sc h a nk
1 . 1. 学 習 者 の 立 場 か ら 見 た 本 研 究 の 背 景 と 動 機
人 は 、自 分 の 役 に 立 た な い こ と や 興 味 を 感 じ な い 事 柄 に つ い て は 、単 位 取 得 や
出世等、何らかの強制が無い限り継続的に学習することは難しい。この傾向は、
社 会 人 が 実 学 分 野 を 学 ぶ 場 合 に 、よ り 顕 著 で あ る 。ま ず 、学 習 の 果 実 と し て 単 位
取 得 や 卒 業 と い う 事 象 が あ る わ け で は な い の で 、趣 味 と し て 好 き で 学 習 す る の で
な い 限 り 、実 務 上 役 に 立 た な い の で あ れ ば 、自 己 実 現 に 繋 が ら な い か ら 学 習 し な
い 。社 会 人 に な っ て か ら の 資 格 取 得 や 単 位 取 得 へ 向 け て の 学 習 が あ っ た と し て も 、
そ の 先 に は 自 己 実 現 に 繋 が る キ ャ リ ア ゴ ー ル が あ る 。従 っ て 、社 会 人 と し て の 自
己 実 現 の た め 、実 務 上 有 益 か ど う か と い う 要 素 が 、学 習 姿 勢 に 大 き く 関 わ っ て く
る こ と と な る 。さ ら に 学 習 を 開 始 し て も 、そ れ が ス ト レ ス を 伴 う 場 合 は 、日 中 で
もストレス負荷がかかっていることもあり、続かなくなりやすい。
こ の 「 実 務 上 役 に 立 つ か ど う か 」「 学 習 に ス ト レ ス が な い か ど う か 」 が 重 要 で
あ る と い う ポ イ ン ト は 、試 験 に 合 格 し な い 限 り 単 位 を 与 え ず 、卒 業 さ せ な い と い
う 、学 習 へ の 強 制 力 を 持 た せ る こ と が 可 能 な 学 校 教 育 と は 大 き く 異 な る 点 で あ る 。
無 論 、社 会 人 教 育 で も 強 制 力 の あ る 教 育 体 系 は 社 内 教 育 に お い て 存 在 す る が 、一
部 で あ る 。「 如 何 に 自 発 的 に 学 習 を 継 続 さ せ る か 」 を 重 視 し た イ ン ス ト ラ ク シ ョ
ナ ル デ ザ イ ン( 以 下 、
「 ID 」)は 、対 象 学 習 者 が 誰 で あ れ 、教 材 設 計 に お い て 必 要
な 視 点 だ が 、と り わ け 学 習 へ の 強 制 力 が 殆 ど 無 い 社 会 人 を 対 象 学 習 者 と し た 場 合
は、不可欠な要素といえる。
そ れ で は 、 本 質 的 に 社 会 人 が 「 役 に 立 つ 」「 ス ト レ ス 無 く 続 け ら れ る 」 と 実 感
できる教材をどうデザインすべきであろうか。
こ の 考 察 に あ た り 、ま ず 、学 習 の 提 供 手 段 と し て パ ソ コ ン を 利 用 し た e ラ ー ニ
ン グ を 選 択 し た 。e ラ ー ニ ン グ と い う 提 供 手 段 は 、多 忙 な 社 会 人 の ニ ー ズ に 、潜
在 的 に は 非 常 に 合 致 す る と 考 え る 為 で あ る 。学 習 の 提 供 手 段 と し て は 、こ の ほ か 、
教 室 授 業 と の ブ レ ン デ ィ ッ ド ラ ー ニ ン グ 、 携 帯 電 話 や I po d を 利 用 し た モ バ イ ル
ラ ー ニ ン グ の 可 能 性 も あ わ せ て 検 討 し た 。し か し 、前 者 に つ い て は 、移 動 時 間 と
学 習 時 間 の 制 約 を 伴 う 教 室 授 業 よ り も 、パ ソ コ ン 上 で 同 期 型 の 学 習 環 境 の 提 供 を
研究するほうが、時間的制約性の高い社会人のニーズにより近いと考えたため、
今 回 の 研 究 対 象 か ら は ず し た 。ま た モ バ イ ル ラ ー ニ ン グ に 関 し て は 、技 術 的 に 研
3
究コストがかかると考えられたことから、モバイル分野も研究対象から外した。
本 研 究 で は 、モ バ イ ル 分 野 や 教 室 授 業 と の 組 み 合 わ せ の 問 題 以 前 に 、最 初 に コ ン
テ ン ツ 、 即 ち ID に 基 づ く 教 授 内 容 の ク オ リ テ ィ が 重 要 な 研 究 対 象 で あ る と の 前
提 に 立 っ て い る 。つ ま り 、本 研 究 が 一 定 の 成 果 を 残 し た 場 合 、パ ソ コ ン 上 で の 学
習 以 外 の 手 段 に よ っ て 、同 じ コ ン テ ン ツ を 応 用 し た 研 究 を 行 い た い と 考 え て い る 。
次 に 教 材 設 計 で あ る が 、 R . C . S c ha nk が 提 唱 す る ス ト ー リ ー セ ン タ ー ド ・ カ リ
キ ュ ラ ム ( S TO RY- CEN TE R ED C UR R IC UL UM 、 以 下 「 S C C 」) の 考 え 方 に 注 目 し
た 。S C C に つ い て は 詳 細 を 後 述 す る が 、数 あ る ID 理 論 の 中 で S C C に 着 目 し た 理
由 は 、社 会 人 を 対 象 と し た 場 合 に 最 も 適 す る 手 法 を 提 示 し て い る と 考 え た か ら で
あ る 。講 義 形 式 の 教 室 授 業 の よ う な 、伝 統 的 な 情 報 伝 達 型 の 教 授 法 は 、効 率 よ く
知 識 を イ ン プ ッ ト す る 上 で は 適 す る ID か も し れ な い が 、 学 習 内 容 を 現 実 社 会 で
アウトプットする際に効率よくアウトプットされているかどうかは課題が残る。
現 実 社 会 で の 適 用 を 効 率 よ く 実 現 す る ID を 模 索 す る 中 、今 回 は S C C を 使 用 す る
こ と と し た 。 ま た 、 SCC は 、 欧 米 で も 先 行 事 例 が い く つ か し か な い が 、 本 邦 で
は 本 格 的 な 事 例 は 無 く 、研 究 の 意 義 も 高 い と 考 え た 。本 研 究 で は 、こ の 事 例 の 少
な い こ の 手 法 を 用 い て 、e ラ ー ニ ン グ 形 態 で 実 践 す る に あ た り 、ど の よ う な 点 が
鍵になるか考察していく。
最 後 に 、学 習 分 野 で あ る が 、今 回 は ビ ジ ネ ス 英 語 学 習 プ ロ グ ラ ム を 設 計 対 象 と
し て 取 り 上 げ る こ と と し た 。英 語 学 習 分 野 は 、社 会 人 学 習 者 の 間 で e ラ ー ニ ン グ
化 の ニ ー ズ が 非 常 に 高 い 。e ラ ー ニ ン グ 白 書 2 00 7 年 / 20 0 8 年 版 1 に よ れ ば 、
「個人」
が 「 今 後 、 e ラ ー ニ ン グ を 導 入 し て ほ し い 分 野 」 と 考 え る 第 1 位 ( 39 % ) で 、 2
位 の 「 ビ ジ ネ ス ( 2 8 % )」 を 大 き く 引 き 離 し て い る 。 世 の 中 に お い て ニ ー ズ の 高
い分野のeラーニングコンテンツを研究対象とすることは意義が大きいと考え
た。
1 . 2. 教 材 提 供 者 の 立 場 か ら 見 た 本 研 究 の 背 景 と 動 機
次 に 、教 材 提 供 者 の 立 場 に 立 っ て 、本 研 究 に 取 り 組 む 動 機 を 述 べ た い 。当 方 自
身 は か つ て 教 材 提 供 者 に 立 場 に 立 っ た こ と は な い が 、教 材 提 供 者 の 背 後 に い る 者
と し て 、長 ら く「 e ラ ー ニ ン グ を 事 業 と し て 行 う 提 供 者 は 、ど の よ う に す れ ば 事
業 と し て 浮 上 す る の か 」を 問 題 意 識 と し て き た 。イ ン タ ー ネ ッ ト を 利 用 し た サ ー
ビ ス の う ち 、e コ マ ー ス 分 野 、コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 分 野 、エ ン タ ー テ イ ン メ ン ト
分 野 の 企 業 に は 、一 定 の 成 功 事 例 が 出 て い る 。本 質 的 に e ラ ー ニ ン グ 事 業 は 、音
楽・映 像 と い っ た 、同 じ く 著 作 権 の 発 生 す る エ ン タ ー テ イ ン メ ン ト コ ン テ ン ツ 分
野 に 比 べ 、予 測 可 能 な 事 業 と い え る 。然 し な が ら 、e ラ ー ニ ン グ 分 野 に お い て は 、
1
経 済 産 業 省 商 務 情 報 制 作 局 情 報 処 理 振 興 課( 2 0 0 7 ) e ラ ー ニ ン グ 白 書 2 0 0 7 / 2 0 0 8 年 版
京 電 機 大 学 出 版 局 P45
4
東
米 国 、韓 国 と い っ た 海 外 で は 成 功 企 業 が あ り 、市 場 規 模 も 大 き い も の の 、日 本 で
は 確 た る 成 功 事 例 が ま だ 見 ら れ ず な い ど こ ろ か 、撤 退 し て い る 企 業 も 多 く 、市 場
規 模 も GD P ベ ー ス で 換 算 す る と 、 海 外 よ り 小 さ い 。
本 専 攻 の 「 4 つ の I」 の 柱 の 一 つ に は 、 イ ン ス ト ラ ク シ ョ ナ ル ・ マ ネ ジ メ ン ト
( 以 下 「 IM 」) と い う も の が あ る 。 こ こ で 、 IM を 「 教 育 分 野 に お け る 経 営 管 理 」
と 仮 に 定 義 す る 。 ゴ ー イ ン グ コ ン サ ー ン と し て 、 永 続 し う る IN の K e y S uc c e s s
Fa c t or は 、ど の よ う な 点 に あ る か を 考 え る 上 で 、ま ず は 自 ら e ラ ー ニ ン グ コ ン テ
ンツを設計開発してみなければ始まらないと考えた。
IN に 限 ら ず 、マ ネ ジ メ ン ト を 行 う う え で 鍵 と な る 一 つ は「 売 上 を 極 大 化 」し 、
「 コ ス ト を 極 小 化 」 し 、「 参 入 障 壁 を 築 き 競 合 を 排 除 し つ つ 成 長 し 続 け る 」 こ と
で あ る 。 今 回 の 研 究 で 、「 売 上 の 極 大 化 」 を 対 象 に す る こ と は 出 来 な い が 、 コ ス
ト を 極 小 化 し た 状 態 で ど こ ま で 何 が 作 れ る か 、を 追 求 す る こ と は 出 来 る と 考 え た 。
また、
「 参 入 障 壁 を 築 く 」ベ ー ス を ID に 求 め 、そ の 中 で も S C C に 着 目 し た 。S C C
は 、後 述 す る が コ ス ト が か か り す ぎ た こ と を 一 因 と し て 広 ま ら ず に い る ゴ ー ル ベ
ー ス ド シ ナ リ オ( G B S )の 教 訓 を 生 か し た コ ン セ プ ト と し て 有 用 で あ ろ う と も 思
われた。
今 回 、「 ビ ジ ネ ス パ ー ソ ン 向 け 英 語 」 を 教 材 と し て 選 定 し た 理 由 は 、 こ の IM
の 観 点 も 関 連 す る 。す な わ ち 、今 回 学 習 の 提 供 手 段 と し て 選 択 し た e ラ ー ニ ン グ
の コ ス ト 構 造 を 、設 計 開 発 時 ・ 教 育 実 施 前 に 発 生 す る イ ニ シ ャ ル コ ス ト と 、教 育
実 施 ・ 運 用 中 に 発 生 す る ラ ン ニ ン グ コ ス ト の 2 つ に 分 類 し 、教 室 研 修 や 、紙 ベ ー
ス で の 従 来 型 研 修 と 比 較 す る と 、一 般 的 に は 従 来 型 研 修 と く ら べ 、e ラ ー ニ ン グ
で の 教 育 提 供 は 、イ ニ シ ャ ル コ ス ト が 大 き く 、ラ ン ニ ン グ コ ス ト が 小 さ い 。つ ま
り 、学 習 者 が 少 な い 場 合 は 、イ ニ シ ャ ル コ ス ト が( 学 習 者 で は な く )学 習 提 供 者
に と っ て e ラ ー ニ ン グ で の 提 供 の 動 機 付 け の 障 害 に な る 。逆 に 、学 習 者 が 多 け れ
ば 多 い ほ ど 、 e ラ ー ニ ン グ は IM の 観 点 か ら は 合 理 的 な 学 習 提 供 手 法 と な る 。
学 習 対 象 者 が 少 な い が 、学 習 者 が 遠 隔 地 に 点 在 し 、教 室 授 業 が 逆 に 学 習 者 の ニ
ー ズ に 沿 わ な い 場 合 は 、 無 論 e ラ ー ニ ン グ は あ り え る 。 但 し そ の 場 合 は 、 IM の
観 点 か ら は 高 い 授 業 料 を 学 習 者 に 払 っ て も ら う か 、ま た は 教 育 提 供 者 側 に と っ て
意義が見込める場合に限られるだろう。
か か る IM 面 を 考 慮 し た 結 果 、 本 研 究 で は 、「 教 育 提 供 者 に と っ て も 持 続 可 能
な e ラ ー ニ ン グ の 提 供 」の 観 点 か ら 、e ラ ー ニ ン グ に お け る コ ス ト 構 造 を 勘 案 し 、
な る べ く 潜 在 的 な 対 象 学 習 者 が 多 い 分 野 を 選 択 す る こ と と し 、そ の 結 果 、英 語 学
習プログラムを選択することとなった。
本 研 究 の 骨 子 は 、 あ く ま で SCC に 基 づ く 社 会 人 向 け オ ン ラ イ ン 学 習 教 材 の 開
発 で あ り 、 IM の 領 域 ま で 結 論 で 踏 み 込 む こ と は 無 い が 、 研 究 の 背 景 と し て 、 以
上付記する。
5
2.
関連研究の整理
2 . 1.
2 . 1. 1 .
インストラクショナルデザイン分野
ゴ ー ル ベ ー ス ド ・ シ ナ リ オ ( G BS )
ス ト ー リ ー を 用 い た 学 習 法 に 関 す る 海 外 の 実 践 例 と し て は 、 先 述 し た S c ha nk
に よ る ゴ ー ル ベ ー ス ド ・シ ナ リ オ( G O AL- B AS ED S C EN AR IO 、以 下「 GB S 」)と 、
ス ト ー リ ー セ ン タ ー ド ・ カ リ キ ュ ラ ム ( S TO RY- CE N TER ED C UR R IR UL UM 、 以 下
「 SCC」 )が あ る 。
GB S は 現 実 的 な シ ナ リ オ を 用 意 し 、 シ ナ リ オ 上 で 能 動 的 に 行 動 し 、 失 敗 も 経
験 さ せ な が ら 学 習 さ せ る モ デ ル で あ る 。 具 体 的 に は 、 G B S で は 「 ゴ ー ル 」「 ミ ッ
シ ョ ン 」「 カ バ ー ス ト ー リ ー 」「 役 割 」「 シ ナ リ オ 操 作 」「 情 報 源 」「 フ ィ ー ド バ ッ
ク」の7つの構成要素を必要とする。
7 つの構成要素のうち、まず 学習目標、即 ち「ゴール」を決定する。このゴー
ル を 達 成 す る た め の 手 段 と し て 、「 カ バ ー ス ト ー リ ー 」 に お い て 学 習 者 に 現 実 的
な 場 面 と 背 景 を 説 明 し 、ス ト ー リ ー な の 中 で 学 習 者 が 演 ず る べ き「 役 割 」を 提 示
し 、そ の 役 を 演 ず る 学 習 者 が 学 習 目 標 を 達 成 す る た め の「 ミ ッ シ ョ ン 」を 与 え る 。
そ の 後 、 ミ ッ シ ョ ン を 遂 行 す る 過 程 で 、 い く つ か の シ ナ リ オ が 示 さ れ (「 シ ナ リ
オ 操 作 」)、適 宜 判 断 が 求 め ら れ る 。誤 っ た 判 断 を 行 っ た 場 合 は 即 時「 フ ィ ー ド バ
ッ ク 」 が 提 供 さ れ る 。 こ の 過 程 で 、 擬 似 的 な 、「 失 敗 か ら の 学 習 」 を 経 験 す る こ
と に な る 。ま た 学 習 の 過 程 で 、学 習 者 が ス ム ー ズ に 学 習 を 遂 行 で き る よ う 、ミ ッ
シ ョ ン を 遂 行 す る た め の 情 報 が 提 供 さ れ る (「 情 報 源 」)。 情 報 収 集 の 時 点 で は 、
失 敗 や 躓 く こ と な く 収 集 で き る よ う 配 慮 す る が 、そ の 上 で 行 っ た 判 断 に 失 敗 が あ
った場合に、学習効果を持たせている点に特徴がある。
な ぜ こ の 7 つ の 要 素 が 必 要 か と い う と 、 G B S の 根 本 思 想 に 「 Aut he nt i c i t y( 真 正
性 ) 」「 Le a r ni n g b y d oi n g( 行 う こ と で 学 ぶ ) 」「 Le a r ni n g fr o m M i s ta ke s ( 失 敗 か ら 学
ぶ )」 が あ り 、 学 習 内 容 に リ ア リ テ ィ を 持 た せ る こ と が 学 習 の 動 機 付 け に 繋 が る
こ と 、ま た 現 実 世 界 で は「 失 敗 か ら 学 ぶ 」こ と が 多 い 点 に 着 目 し て い る た め で あ
る 。 ま た 、 い ま ひ と つ の 特 徴 と し て 、 GBS に は 多 肢 選 択 式 、 記 述 式 と い っ た 形
式 に 関 わ ら ず 、い わ ゆ る「 テ ス ト 」が 存 在 し な い 。こ れ は 現 実 世 界 に テ ス ト は な
く ミ ッ シ ョ ン の み が あ る か ら と い う 考 え に 基 づ い て お り 、あ え て 言 え ば ミ ッ シ ョ
ン そ の も の が テ ス ト で あ る 。 従 っ て 、 仮 に GB S を 、 採 点 の 必 要 と す る 学 校 教 育
に適用しようとした場合、採点を自動化することはできない。
GB S は 、 ア ン ダ ー セ ン コ ン サ ル テ ィ ン グ 、 IB M 、 GE と い っ た 錚 々 た る 大 企 業
に 導 入 さ れ た 点 か ら も 、そ の 真 正 性 原 則 か ら く る 実 務 上 の 学 習 効 果 の 期 待 が 実 業
界 か ら 非 常 に 高 か っ た で あ ろ う こ と が 窺 え る 。ま た 、ハ ー バ ー ド 大 学 や コ ロ ン ビ
6
ア 大 学 で も GBS を 用 い た 学 習 教 材 が 製 作 さ れ 、 ア カ デ ミ ッ ク の 分 野 で も 歓 迎 さ
れたモデルといえる。
し か し な が ら 、 GBS は 、 リ ア リ テ ィ を 保 ち つ つ も 、 一 旦 実 施 さ れ た と き に は
人の手を介さずコンピュータシミュレーションで全自動化することをコンセプ
トに作られていた。たとえば、フィードバックにおいても、全自動化するため、
予 め 誤 っ た シ ナ リ オ 操 作 の 選 択 肢 ご と に 、専 門 家 の フ ィ ー ド バ ッ ク コ メ ン ト の ビ
デ オ 映 像 を 準 備 し て い る 。ま た 、失 敗 か ら の 学 習 を 骨 子 に す え て い る た め 、シ ナ
リ オ 操 作 と し て 常 に 複 数 の 失 敗 事 例 を 考 え 、失 敗 事 例 の ス ト ー リ ー と フ ィ ー ド バ
ッ ク も 設 計 す る 必 要 が あ る( 結 果 的 に 決 し て 選 択 さ れ ず 、視 聴 さ れ る こ と の な い
シ ナ リ オ も コ ス ト を か け て 製 作 す る 必 要 が あ る )。 こ の よ う な シ ナ リ オ 分 岐 や 、
リ ア リ テ ィ を 高 め る た め の 工 夫 か ら 、制 作 期 間 と 費 用 が 嵩 み が ち に な る と い う 課
題 が あ る 2。
実 際 、か つ て G B S を 採 用 し た 企 業 の う ち 、 ア ン ダ ー セ ン コ ン サ ル テ ィ ン グ ( 現
ア ク セ ン チ ュ ア )で は 、 少 な く と も 日 本 法 人 に 関 す る 限 り 、 GBS は 現 在 採 用 さ れ
て い な い 。 ま た 、 S c ha nk 自 身 が フ ァ ウ ン ダ ー と し て 関 与 し 、 数 十 億 円 も の 資 金
調 達 を 行 っ た C og ni t i ve Ar t s 社 は 、 既 に 資 金 を 使 い 果 た し 身 売 り し て い る 。 こ の
理 論 を ベ ー ス に し た 日 本 の 教 材 開 発 事 例 に は 、松 村 ( 2 0 04 )、根 本・鈴 木( 2 00 4 )、
古 賀 他 ( 2 0 06 ) 等 が あ る 。 例 え ば 松 村 の 先 行 事 例 か ら は 、 G B S に は 意 義 が あ る
と す る 一 定 の 結 果 が 得 ら れ て お り 、ID の 観 点 か ら は 魅 力 的 で は あ る が 、IM の 観
点 か ら は 、教 育 提 供 者 か ら 見 た 場 合 に 、主 に コ ス ト 面 に お い て 持 続 性 に 難 の あ っ
たモデルと言えるのではないだろうか。
2 . 1. 2
ス ト ー リ ー セ ン タ ー ド ・ カ リ キ ュ ラ ム ( S C C)
SCC は 、 GBS に 見 ら れ た 以 下 の 3 つ の 欠 点 を あ る 程 度 解 消 す る 手 法 と し て 開
発された:
・ 多額の予算を必要とする、
・ 開発に時間がかかる、
・ コースコンテンツの内容に変更が出た場合に対応しづらい、
SCC は 、 実 践 例 も 少 な く 提 唱 さ れ て か ら ま だ 数 年 と 歴 史 も 浅 い こ と も あ り 、
SCC の 定 義 は 未 だ 明 瞭 で は な い 。 こ こ で い く つ か の 論 文 や 資 料 よ り 、 SCC と は
何かを整理してみたい。
ま ず 、 S C C の 基 本 論 文 と し て は S c ha nk に よ る も の が あ る が 3 、 こ れ に よ る と 、
オ ン ラ イ ン ニ ュ ー ス メ デ ィ ア Wi r e d の 2 0 0 0 年 8 月 1 7 日 付 記 事 で も S c h a n k の ア プ ロ ー
チには肯定的であるものの、
“開発コストは法外に高くこのような出費に耐えられる学校は
少 な い ”、“ ユ ー ザ ー ご と に カ ス タ マ イ ズ し ず ら い ” と い っ た 指 摘 が な さ れ て い る 。
h t t p : / / w w w. w i r e d . c o m / c u l t u r e / l i f e s t yl e / n e w s / 2 0 0 0 / 0 8 / 3 8 1 6 9
3
h t t p :/ / ww w. e n gi n e s 4 e d . o r g/ a b o u t / S C C wh i t e p a p e r. p d f
2
7
SCC は 「
、 良 い ス ト ー リ ー こ そ 人 の 意 識 に 長 く 留 ま る も の で あ る 」と い う Ar t i fi c ia l
Int e l l i ge nc e の 大 家 で あ っ た 彼 の 考 え に 基 づ い て お り 、 現 実 感 の あ る ス ト ー リ ー
が 教 授 法 の 骨 子 と な っ た 、「 G oa l- ba s e d」「 A c t i vi t y- ba s e d」 な 教 授 法 で あ る と 述 べ
ている。
S c ha nk が フ ァ ウ ン ダ ー と な っ て い る S oc r a t i c Art s 社 の サ イ ト 内 ” W ha t i s a
St or y- C e nt e r e d C urr i c ul u m 4 ” で は 、 S CC は 、 学 習 者 を 学 ぶ べ き ス キ ル を 使 わ ざ る
を 得 な い 状 況 に お き 、必 要 に 応 じ 指 導 で き る 指 導 者 を 置 く 状 況 で こ そ 学 習 を 最 大
化 で き る 、と い う 考 え に 基 づ い て お り 、そ の た め に 、学 習 者 が 能 動 的 に 学 習 し た
くなる現実的なストーリーを用意する、と述べている。
ま た 、 S C C の 実 践 で 知 ら れ る D e Anz a C ol l e ge の ウ ェ ブ サ イ ト 5 で は 、 そ の 特 徴
に つ い て 、 SCC に は ク ラ ス 授 業 も 講 義 も 更 に は テ ス ト も 無 く 、 学 習 者 は 与 え ら
れ た 現 実 的 な 複 雑 な 課 題 を チ ー ム で 解 決 す る こ と で 学 習 す る 、そ の 上 で 、現 実 的
な ス ト ー リ ー を 用 い る こ と が 学 習 者 の 動 機 付 け に 繋 が る 、と し て い る 。こ れ だ と
い わ ゆ る P r ob l e m- ba s e d Le a r ni n g( 問 題 解 決 学 習 、 以 下 「 P B L 」) と 変 わ ら な い よ
うにも見えるが、違いとして以下の 4 点を指摘している。
・ 学習者は一つの一貫したフレームワークの中で学習する。
・ 学 習 の 順 序 が 難 易 度 順 で あ る P B L と 異 な り 、S C C は 前 回 の タ ス ク の 続 き
としてタスクが設定される。
・ P B L は 問 題 解 決 の 分 析 と 改 善 案 の 提 示 が 主 眼 だ が 、S C C は 実 際 に 実 行 ま
で行い、その結果を確認することころまでカバーする、
・ SCC は 書 籍 、 記 事 、 専 門 家 と の 接 触 と い っ た リ ソ ー ス に 容 易 に 接 す る こ
と が で き る よ う に 設 計 さ れ る が 、 PBL は か か る リ ソ ー ス の 検 索 も 含 め て
自ら能動的に行わなければならない、
次 に 、 G BS と S C C の 比 較 で あ る が 、 S C C は 、 現 実 的 な ス ト ー リ ー と 共 に 学 生
に タ ス ク ・ 役 割 を 与 え る 点 で は GBS を 踏 襲 し て い る 。 し か し な が ら 、 主 に 3 点
ほど、大きな違いがある。
・ コストのかかる映像の多用よりも、テキストベースの説明で現実感を醸
成するようにしていること。
GB S で は 3 D CG も 使 用 し た リ ッ チ コ ン テ ン ツ が 多 用 さ れ た 。
一 方 S C C で は 、例 え ば カ ー ネ ギ ー メ ロ ン 大 学 西 校 の ケ ー ス で は 、カ バ
ーストーリーは「上司から部下(学習者の役柄)への e メール」とい
った形で、現実感を損なわない一方低コストな設計がされている。
・ 学 習 リ ソ ー ス と し て 外 部 コ ン テ ン ツ ( We b サ イ ト や 記 事 、 書 籍 ) も 有 効
活用すること。
4
5
h t t p :/ / ww w. e n gi n e s 4 e d . o r g/ a b o u t / s c c . c f m
h t t p :/ / e l c . fh d a . e d u / d e v _ w o r k s h o p / d o c s / t h e o r e t i ca l _ j u s t i f. d o c
8
GB S で は 、 学 習 リ ソ ー ス も 内 製 化 し 、 そ れ が ゆ え に 製 作 コ ス ト が か か
っていた。
SCC で は 、 外 部 ウ ェ ブ サ イ ト の リ ン ク や 、 外 部 の 参 考 記 事 を 提 示 し て
いる。この手法は、リンク切れや、外部情報の陳腐化に注意する手間
は か か る が 、 優 れ た 外 部 リ ソ ー ス が 豊 富 に あ る 分 野 ( 例 え ば it プ ロ グ
ラミングなど)では有用である。
・ シ ナ リ オ 操 作 が 無 い 代 わ り に 教 員( ま た は TA )の ア ド バ イ ス や サ ポ ー ト
が入ること。
既述のとおり、複数の選択肢を与え人為的に失敗させ、かつフィード
バ ッ ク に 至 る ま で 自 動 化 す る G B S の モ デ ル は 、教 育 効 果 は あ ろ う が 開
発時点でのイニシャルコストがかかる。
SCC で は 、 こ の イ ニ シ ャ ル コ ス ト を 捨 象 し 、 変 わ り に 、 現 実 性 の 付 与
や フ ィ ー ド バ ッ ク の 部 分 で 、 教 員 ま た は TA が 介 入 す る 。 G B S は よ り
労働集約的なモデルに見えるが、イニシャルコスト減らしランニング
コストに転化したモデルとも言える。これは、学校組織にせよ、会社
組織にせよ、イニシャルコストが多額にかかるよりはランニングコス
トにかかるほうが、導入に当っての意思決定がなされやすい戦略的な
意味合いもある。
以 上 、G B S と 比 較 し た S C C に つ い て 考 察 し た 。S C C を 利 用 し た 代 表 的 事 例 は 、
SCC の 最 後 の C「 カ リ キ ュ ラ ム 」 が 示 す と お り 、 カ ー ネ ギ ー メ ロ ン 大 学 西 校 (以
下「 C MW 」) の 修 士 課 程 の カ リ キ ュ ラ ム で 採 用 さ れ た( S c ha nk 20 0 5 )。C MW で は 、
「 ラ ー ニ ン グ サ イ エ ン ス 」 、 「 e ビ ジ ネ ス 」 、「 ソ フ ト ウ ェ ア エ ン ジ ニ ア リ ン グ 」 の
各 専 攻 で SCC が 採 用 さ れ た 。
な お SCC で は な い が 、 ス ト ー リ ー を 用 い た 教 材 開 発 の 主 な 日 本 の 先 行 研 究 と
し て は 、 千 葉 ( 2 00 3 )、 向 後 ( 2 0 0 5)、 高 井 他 ( 2 00 7 ) が あ り 、 教 材 に ス ト ー リ
ー を 入 れ る こ と の 効 果 を 実 証 が 行 わ れ て い る 。本 研 究 で は 、こ れ ら の 取 り 組 み で
は 考 察 さ れ て い な い SCC を ベ ー ス と し 、 か つ 、 タ ー ゲ ッ ト 学 習 者 が ( 学 習 へ の
強 制 力 が 無 い )社 会 人 で あ る 場 合 に つ い て 検 討 す る と い う 点 で 、先 行 研 究 と は 異
なる。
2 . 2.
言語教育分野
言 語 教 育 分 野 で は と り わ け E S P ( E ngl i s h for S pe c i fi c p ur pos e s ) と C B I
( C ont e nt - Ba s e d Ins tr uc t i o n) の 考 え 方 を 参 考 に し た 。 E S P は 、 政 治 ・ 経 済 ・ ビ
ジ ネ ス ・ 法 律 ・ 医 学 と い っ た 特 定 領 域 で 使 用 さ れ る 英 語 教 授 法 を 指 す 。従 来 型 英
語 教 授 法 と 大 き く 異 な る 点 と し て 、学 習 者 ニ ー ズ 分 析 → 目 標 設 定 → 設 計・開 発 →
評 価( 形 成 的 評 価 ・ 総 括 的 評 価 )の プ ロ セ ス を 踏 む こ と を 重 視 し て お り 、イ ン ス
9
ト ラ ク シ ョ ナ ル デ ザ イ ン の 考 え 方 と 類 似 し て い る 。海 外 で は 実 践 事 例 が 見 ら れ る
が 、ク リ テ ィ カ ル シ ン キ ン グ を 英 語 で 教 授 す る 等 、実 学 と 語 学 を 結 び つ け よ う と
する試みが多い。
C B I は 、 あ る 内 容 ( C ont e nt ) を 理 解 し た り 解 決 す る 上 で 外 国 語 を 使 用 す る こ
とにより、結果 的に語学も 学習する という教授法で ある。この 理論は
The me - Ba s e d Ins t r uc t i on( ト ピ ッ ク を 与 え 、ト ピ ッ ク の 理 解 を 深 め る 過 程 で 語 学 を
学 ぶ ) 、 S he l t e r e d( 平 易 な 言 葉 を 使 用 し た 外 国 語 で 、 あ る 教 科 の 授 業 を 行 う )、 と
いった方法論に細分される。
C B I、 E S P と も に 、 実 践 例 の 文 献 の 数 の 少 な さ か ら 言 語 教 育 分 野 で は 広 く 普 及
し て い な い と 見 受 け ら れ る が 、本 研 究 で の 実 践 は 、こ の 普 及 へ の 障 壁 を 探 る 一 助
にもなりうると考える。
2 . 3.
ケースメソッド・問題解決学習
ケ ー ス メ ソ ッ ド は ロ ー ス ク ー ル や ビ ジ ネ ス ス ク ー ル で 、問 題 解 決 学 習 は 医 学 教
育 で 広 く 採 用 さ れ て い る メ ソ ッ ド で あ る 。問 題 解 決 学 習 は 、現 実 に 起 き そ う な 課
題 を 提 示 し 、学 習 者 が 能 動 的 に 分 析 し 解 決 案 を 提 示 す る 学 習 方 法 で あ る 。一 方 ケ
ー ス メ ソ ッ ド で は 課 題 を 提 示 し 分 析 さ せ る 点 で は 同 じ だ が 、課 題 は 過 去 実 際 に 生
じ た ケ ー ス を 使 用 す る こ と が 多 い 。ま た 、教 授 側 に 予 め 一 つ の 回 答 案 が あ る わ け
で は な く 、無 数 の 解 決 案 の 中 か ら よ り 良 い 意 思 決 定 を さ せ る こ と に 教 育 効 果 が あ
る と す る 。こ れ は 、ビ ジ ネ ス ス ク ー ル を 例 に と る と 現 実 世 界 の 経 営 意 志 決 定 に そ
も そ も 一 つ の 決 ま っ た 正 解 が あ る わ け で は な い 、と い う 点 に 即 し た 教 授 法 と い え
る。
な お 、ケ ー ス メ ソ ッ ド も 問 題 解 決 学 習 も 、本 質 的 に い か な る 学 問 に も 適 用 し う
る と 考 え る が 、法 学 ・ 医 学 ・ 経 営 と い っ た 実 学 に お い て 極 め て 発 達 し て い る と い
う 状 況 は 興 味 深 い 。本 研 究 で は 、記 述 の と お り 社 会 人 を 対 象 と し た 実 学 と し て の
英 語 教 授 法 の 研 究 で あ る 。従 っ て 、問 題 解 決 学 習 や ケ ー ス メ ソ ッ ド に 近 い ス ト ー
リーセンタードカリキュラムの考え方に基づく教授法を採用することは他分野
の実践例を勘案しても合理性があるものと考える。
10
3.
設計
3 . 1.
ストーリーセンタードカリキュラムの考え方に基づく設計プロ
セス
R .C . S c ha nk 6 に よ れ ば 、 S C C の 設 計 開 発 に は 以 下 の 5 つ の ス テ ッ プ を 経 る :
・ St e p1 . 学 習 者 の キ ャ リ ア ゴ ー ル を 設 定 す る
・ St e p2 . 学 習 者 が 目 標 と す る 人 物 像 の 生 活 の 中 で 経 験 す る 活 動 (a c t i vi t i e s)
を整理する
・ St e p3 . 活 動 を 行 う 過 程 で 出 来 事 ( e ve nt s ) を 整 理 す る
・ St e p4 . St e p1 -3 が 適 用 で き る ス ト ー リ ー を 作 る
・ St e p5 . ス ト ー リ ー に 無 い が 、 学 習 者 が 知 っ て お い た ほ う が 良 い 事 項 を 整
理する。
St e p2 と St e p3 に 関 連 し て 補 足 す る と 、 St e p2 の a c t i vi t i e s と は 、 例 え ば 「 新 し
い事業プランを実施する」
「 新 し い 技 術 を 導 入 す る 」 と い っ た も の で あ り 、 St e p3
の e ve nt s と は 、a c t i vi t i e s の 最 中 に 、
「 (新 事 業 を し て い た ら )競 合 企 業 が 登 場 す る 」
「 ( 新 技 術 を 導 入 し た ら ) 裁 判 で 訴 え ら れ る 」と い っ た 、妨 げ と な っ た り 議 論 を 必
要 と す る よ う な 事 象 を 指 す 。 St e p3 は 、 学 習 に リ ア リ テ ィ を 与 え 学 習 者 に 適 度 な
緊 張 を 与 え る 事 象 が 望 ま し い 。 な お 、 SCC の 実 践 校 の 米 サ ン フ ラ ン シ ス コ の コ
ミ ュ ニ テ ィ カ レ ッ ジ D e Anz a C ol l e g e の ウ ェ ブ サ イ ト 7 に お い て も 、S C C の 設 計 開
発 に 関 す る 詳 細 な 説 明 頁 が あ る が 、 本 研 究 で は 主 に S c ha nk の 上 記 5 ス テ ッ プ を
参 照 す る こ と と し た 。 以 下 の 通 り 、 S c ha n k の 5 ス テ ッ プ に 加 え 、 St e p0 と し て 、
「ターゲット学習者の設定と学習者分析」から設計をはじめた。
3 . 1. 1 .
S tep 0.
ターゲット学習者の設定学習者分析
ま ず 、学 習 目 標 を 設 定 す る 前 に 、今 回 開 発 す る 教 材 の タ ー ゲ ッ ト 学 習 者 を 整 理
する。
今 回 は 、「 年 齢 が 2 0 代 半 ば か ら 30 代 の 、 仕 事 上 語 学 の 必 要 性 を 感 じ る が 多 忙
等 様 々 な 理 由 で 中 々 学 習 が 続 か な い 、語 学 初 中 級 レ ベ ル の 社 会 人 」を 学 習 者 像 と
し て 設 定 し た 。こ の 世 代 を 設 定 し た 理 由 は 、今 回 の 題 材 で あ る 語 学 学 習 の ニ ー ズ
が 最 も 高 い 層 と 考 え る た め で あ る 。こ の 層 は 、経 済 成 長 や バ ブ ル 経 済 の 謳 歌 を 経
験 し て お ら ず 、生 き 残 り に は 自 己 啓 発 が 必 要 、と 漠 と は 感 じ て い る 層 で あ る 。ま
た、
「必要なときに必要なことだけ学びたいと考える」
「学習過程でオンライン上
6
7
S c h a n k , R. C. ( 2 0 0 5 ) E ve r y Cu r r i c u l u m Te l l s a St or y. f r o m
h t t p :/ / w ww. e n g i n e s 4 e d . o r g / a b o u t / S C Cw h i t e p a p e r. p d f
h t t p :/ / e l c . fh d a . e d u / d e v _ w o r k s h o p /
11
か ら 知 識 を 得 る こ と が 日 常 化 し て い る 」「 e ラ ー ニ ン グ は 経 験 が あ る が 、 つ ま ら
ないと感じている」といった特徴がある。
3 . 1. 2 .
S tep 1.
学習目標と前提条件の設定
学 習 目 標 を 、「 語 学 力 初 中 級 レ ベ ル の 社 会 人 が 、 現 実 の 職 場 環 境 に お い て 、 英
語 で 情 報 収 集 、e メ ー ル 、口 語 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン が で き る よ う に な り 、能 動 的
に学習する態度が身につくこと」に設定した。
こ の 学 習 目 標 の 補 足 的 な 特 徴 と し て は 、ま ず 第 一 に 、文 法 的 に 正 確 な コ ミ ュ ニ
ケ ー シ ョ ン が で き る こ と よ り も 、「 意 味 を 通 じ さ せ る こ と が で き る 」 こ と を 重 視
し て い る 。こ れ は 、本 件 の 対 象 学 習 者 が 2 0 -3 0 歳 代 の 若 手 ~ 中 堅 の 社 会 人 を 対 象
に し て お り 、正 確 性 の 高 い こ と よ り も 、実 務 上 の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ス ピ ー ド の
方 が よ り 大 事 で あ る と 考 え た た め で あ る 。仮 に 対 象 学 習 者 が 経 営 者 層 で あ る な ら
ば、学習目標も「より正確な言葉遣い」を意識したものとなろう。
第 二 の 特 徴 と し て は 、学 習 目 標 に 多 く の 一 般 的 な 英 語 教 材 に あ る よ う な「 リ ス
ニング」
「スピーキング」
「 文 法 」と い っ た 技 能 別 の 区 分 け の 観 点 を 入 れ て い な い
点 で あ る 。 仮 に TO E IC で 高 得 点 を 得 る こ と が 学 習 目 標 で あ れ ば 、 ID の 観 点 か ら
は 、 TOE IC の 形 式 に 合 わ せ て 技 能 別 の 設 計 を す る こ と と な ろ う 。 し か し 今 回 の
学 習 目 標 は 、「 現 実 の 職 場 環 境 で 使 え る こ と 」 で あ り 、 職 場 環 境 で は 技 能 別 に 切
り分けた場面は生じにくい。
こ の 上 位 目 標 に あ わ せ 下 位 目 標 と し て 必 要 な 文 法 、フ レ ー ズ を 検 討 し 、以 下 の
表 1 、表 2 の 通 り 、リ ス ト 化 し た 。但 し 、 こ れ ら の リ ス ト は 、後 述 の ス ト ー リ ー
作 成 の と き に 参 考 リ ス ト で あ り 、こ の 下 位 目 標 を 全 て 満 た す 為 の ス ト ー リ ー 変 更
はしていない。
と こ ろ で 、 ス ト ー リ ー を 用 い た 教 材 を 設 計 す る に あ た り 問 題 と な る の は 、「 こ
れ ら 下 位 目 標 の 各 項 目 を ど の 順 番 で 学 ば せ る か 」と い う 課 題 分 析 で あ る 。し か し 、
本 設 計 で は 、ま ず は 魅 力 あ る ス ト ー リ ー と な る こ と を 優 先 し 、難 解 な 単 語 や 項 目
が出た場合には、解説を付記することで対処することとした。
な お 本 件 学 習 に あ た っ て の 前 提 条 件 は 「 大 学 卒 業 程 度 の 英 語 力 」「 初 級 程 度 の
会 話 力 を 有 す る こ と 」の 2 点 で あ る 。当 初 、前 提 条 件 は「 大 学 卒 業 程 度 の 英 語 力 」
の み と し て い た 。ミ ッ シ ョ ン を 遂 行 す る 上 で の 学 習 時 間 は 、例 え 英 語 会 話 の 初 心
者 で あ っ て も 、リ ソ ー ス ボ ッ ク ス で 練 習 機 会 を 与 え る こ と と 、学 習 時 間 を 制 限 し
ないことでカバーできると考えたからである。
し か し な が ら 、後 述 の 通 り 、1 対 1 評 価 の 際 に 、一 流 大 学 卒 業 だ が 英 会 話 の 学
習 は 未 経 験 の 評 価 者 よ り 、「 会 話 部 分 は つ い て い く の が 難 し い 」 と の 評 価 が あ っ
た 為 、 そ の 後 の 評 価 に お い て 評 価 者 を 募 集 し た 際 に は 「初 級 程 度 の 会 話 力 を 有 す
る こ と 」も 前 提 条 件 に 加 え た 。 そ こ で 当 初 評 価 協 力 希 望 は あ っ た が 「 超 初 心 者 」
12
と 自 己 申 告 の あ っ た 方 は 本 件 学 習 者 の 対 象 外 と な っ て い る 。な お 、前 提 条 件 を 確
認 す る 為 の 前 提 テ ス ト 、お よ び 、学 習 前 の 学 力 を 確 認 す る 為 の 事 前 テ ス ト は 今 回
作成していない。
13
表 1 . G ram ma r t ar get s
Gr a m m a r t a r g e t s
E , g, ph r a s e s
M oda l s
ca n / c ou l d, m a y/ m i gh t , m u st / h a ve t o, sh oul d/ h a d bet t er
C on di t i on a l s
I f I d i d -, I wi sh -
Pa st
You’ ve be e n a sl e e p for a l m os t 10 h our s n ow.
t en s e/ pr e s en t
p er fe c t
Re l a t i ve cl a u s e s
T h a t / wh i ch , wh o/ wh os e / wh om
C om pa r i s on
T h e y a r e bi gg er t h a n m e.
Ha ve / g ot + O + p . p/ i n g
I h a d your c a r fi x e d. / I g ot m y c om p ut er wor ki n g a t l a s t .
You g ot your h om e w or k fi n i sh e d ? Ha ve + O+ d o/ l et + O + d o
Re p or t ed s p e e ch
Sh e sa i d t h a t -
S + V + In di r e ct /
Wh er e d o you w or k ? I w or k i n a n d a d a g en c y. T h e y
S+ V+ di r e ct ob j e c t
wor k h a r d.
/ We m a d e m i st a k e s. Wh a t d o you l i k e ? I
l i k e s we e t s .
S+ V+
In d i r e c t
O+
I br ough t / g ot h i m a sa m pl e . / He sh owe d t h em t o m e .
Di r e ct O/
S+ V+ D O+ t o+ I O
S+ V+ D O+ C om p l em en t
You l et m e d own . Sh e m a d e m e h a pp y. He k e pt t h e m
of di r e ct ob j e c t
wa i t i n g. I h a d m y ca r r epa i r e d,
S+ V+ O+ C
k e ep + O + C,
g e t + O+ C,
m a k e+ O+ C ,
l e a ve + O + …i n g / h a ve+ O+ C/ ca l l + O+ C
Ot h er s
Ha ve n ot h i n g t o d o wi t h / m u ch t o d o wi t h / be s up p os e d
t o/ a s k i f…/ . a s l on g a s…/ It s e e m s…/ It t a k e s (t i m e ) t o…
14
表 2 . F u nc tio na l t ar get s an d ke y phr as e s
Fun ct i on a l
t a r g et s
Us i n g
t e l eph on e
E xpr e s si n g
opi n i on s
E , g, ph r a s e s
th e
Agr e e / D i sa gr e e
In t r od u ci n g
your s e l f
Br a i n st or m i n g/ s u
gg e st i on s
C on fi r m a t i on
Ap ol og y
Email
c on ve r s a t i on
E m a i l ph r a s e s
Wr i t i n g a l et t er
Ch e c ki n g Re s u m e
Gi vi n g or d er s
Pr e s en t a t i on
Su gg e s t i on s/
di s cu s s i n g i d ea s
N e g ot i a t i on
In t er vi e wi n g
Us i n g ch a r t s
Num be r s
B ye - b ye
Ot h er
u s e fu l
ph r a s e s
T h i s i s h e/ h e’s n ot i n r i gh t n ow/ h e ’l l be b a c k i n a fe w
m i n ut e s/ Ma y I a s k wh o’s c a l l i n g ?/ Ma y I l ea ve a m e s sa g e ?
I bel i e ve / I t h i n k/ I wou l d/ you c oul d/ I’m a fr a i d / I’ d r a t h er / a r e
you sur e. . ? / wh a t I ’m t r yi n g t o sa y i s… / I ’d sa y…/ I ’l l be t …/ I t
d oe sn ’t m a t t er / I d on ’t c a r e / I h a ve n o i d ea . / i t d e p en d s
T h a t ’s fi n e wi t h m e / pr oba bl y n ot / d on ’t c oun t o n i t . / T h a t m a y
r eq ui r e a l i t t l e m or e s t u d y / I ’m n ot s ur e a bou t i t . / I n e e d m or e
t i m e t o c on si d er / T h a t ’s n ot a n opt i on
I’ ve be e n m a n a g er of … d e pt si n c e …/ I sp e c i a l i z ed i n …/ I’m
r e sp on si bl e for …
I j u st t h ough t o f t h i s/ S up p os e …/ Wh a t i f…/ Wh a t a bou t … / Wh a t
ot h er i d ea s d o you h a ve ? / Wh a t el s e ? / Pr os a n d C on s … Wh y
d on ’t we / you … ?/ I f you a sk m e , …/ D on ’t a sk m e
S or r y? / I be g your pa r d on ? / Wou l d you m i n d bei n g a l i t t l e m or e
sp e c i fi c ? / In ot h er wor d s …/ Am I m a k i n g s en s e ? / … you
kn ow? / You m ea n … ?/ I ’m n ot sa yi n g t h a t …/ You sa i d…
Pl e a s e forgi ve m e / m y…, I a p ol og i z e for …/ I ’m s or r y…
In qui r y -> O ffe r -> C oun t er offer - > A c c e pt a n c e, Cl a i m s &
a d j us t m en t s, S en di n g a m e e t i n g a g en da
Re ga r di n g…/ We w ou l d be ver y p l ea s e d i f… / I a m l ooki n g
for wa r d t o h ea r i n g fr om you / Be s t r e ga r d s
L e t t er h a n d / Da t e / In si d e a ddr e s s/ Sa l ut a t i on / B od y
(Typ i c a l E n gl i sh r e su m e for m a t )
Woul d you p l ea s e… / You sh ou l d… / I’ d a ppr e ci a t e i f you . . / You
n e ed t o…
Fi r st , l e t m e e x pl a i n …/ Mr. B wi l l e xpl a i n …/ L e t ’s t a k e a l oo k
a t …/ N e ver t h e l e s s…/ C om pa r ed wi t h …
Wh a t a bou t … ?/ d on ’t you t h i n k ?/ Wh a t el s e ? / An y ot h er
su g g e st i on s ? / I su gg e s t we … / Ho w a b out …/ Wh a t i f we …, / L et ’s
…
Ma y I. . ? / … wi l l be fi n e / I un d er st a n d. , but … / un for t un a t e l y/
C oul d you gi ve u s a br i e f ove r vi e w of … ?/ Wh a t ’s t h i s … ?/ Wh y
d o you t h i n k… ? / Ho w d o you … ?
S ol i d l i n e/ D ot t e d l i n e/ P oi n t s/ In cr ea s e / D e cr e a s e /
Re a d e. g. US $ 2 00, 0 00, J P Y5 , 3 45, 25 4,
Sa y h i t o your m om for m e/ I g ot t a g o.
C om pa r i n g a p pl e s a n d or a n g e s/ …i s n ot h i n g l i k e…/ e a r l y/ l a t er
on … / …i s n ot t h e ca s e / su bj e c t t o…
15
3 . 1. 3 .
St ep 2. 学 習 者 が 目 標 と す る 人 物 像 の 生 活 の 中 で 経 験 す る
a c ti v i t ie s(活 動 )の 整 理
さ て 、営 業 系 の 人 間 の 活 動 と 、技 術 系 の 人 間 の 活 動 に さ ほ ど 類 似 性 は 無 い よ う
に 、社 会 人 が 仕 事 の 過 程 で 英 語 が 必 要 と な る 場 面 は 、産 業 や 職 種 に よ っ て 大 き く
異 な る こ と か ら 、 こ の a c t i vi t i e s の 整 理 は 容 易 で は な い 。 但 し 、 以 下 の a c t i vi t i e s
は 、凡 そ い ず れ の 産 業 や 職 種 で あ っ て も 現 れ る 活 動 で あ り 、か つ 英 語 を 使 用 す る
場 面 が あ り 得 る と 考 え ら れ る 。 な お 、( ) 内 に 、 リ ス ニ ン グ 、 ス ピ ー キ ン グ 、 リ
ー デ ィ ン グ 、ラ イ テ ィ ン グ の 4 技 能 の う ち 、主 に 使 用 す る 技 能 を 、そ れ ぞ れ 頭 文
字 L, S , R ,W で 示 す 。
・ 自 己 紹 介 ( L, S)
・ 面 接 ( L, S)
・ 電 話 で の 意 志 伝 達 ( L, S )
・ ス ケ ジ ュ ー リ ン グ ( L, S , R ,W )
・ e - ma i l(W )
・ イ ン タ ー ネ ッ ト で 情 報 収 集 ( R)
・ ミ ー テ ィ ン グ ( L, S)
・ 交 渉 ( L, S, R ,W )
・ 仕 事 と 無 関 係 の ス モ ー ル ト ー ク ( L, S )
・ 目 標 ・ 計 画 の 策 定 ( L, S , R ,W )
また、以下の活動も、必ずではないが、英語を使う場面が考えられる。
・ 海 外 出 張 ( L, S ,R ,W )
・ プ レ ゼ ン テ ー シ ョ ン (S)
通 常 、 殆 ど の 語 学 教 材 で は 、 上 記 の 「 a c t i vi t i es 別 」 か 、「 文 法 別 」 か 、「 リ ス
ニ ン グ 、ス ピ ー キ ン グ 、リ ー デ ィ ン グ 、ラ イ テ ィ ン グ の 4 技 能 別 」で 設 計 さ れ
て い る 。 ま た 、 順 序 も 難 易 度 順 で あ る こ と が 多 い 。 一 方 SCC で は 、 以 上 の リ
ス ト を 、ス ト ー リ ー 作 成 時 に は 参 考 と す る が 、必 ず 全 て の 要 素 を 盛 り 込 む こ と
よりも、ストーリーの現実性を優先する。
3 . 1. 4 .
S tep 3. 活 動 を 行 う 過 程 で 出 来 事 (e v en ts ) の 整 理
前 述 の 通 り 、 e ve nt s と は 、 各 a c t i vi t i e s を 実 行 す る 上 で 発 生 す る 事 象 を 指 す 。
例 え ば 電 話 で の 意 志 伝 達 に お い て 、 相 手 が 不 在 と い っ た e ve nt 、 計 画 の 策 定 に あ
た り 、 実 施 資 金 が 不 足 す る と い っ た e ve nt で あ る 。 こ れ ら e ve nt は 、 ス ト ー リ ー
作 成 上 現 実 的 な も の で 、学 習 者 の 興 味 を 引 く 内 容 で あ る こ と が 望 ま れ る 。ス ト ー
リー作成前に、以下の通り整理した。
・ 自 己 紹 介 ( L, S)
:新メンバーが加入
16
・ 面 接 ( L, S)
:圧迫面接がある
・ 電 話 で の 意 志 伝 達 ( L, S )
:相手不在
・ ス ケ ジ ュ ー リ ン グ ( L, S , R ,W )
:各々の予定があわない
・ e - ma i l(W )
:メールの返事が無い
・ イ ン タ ー ネ ッ ト で 情 報 収 集 ( R) : 良 い 情 報 が 中 々 で な い
・ ミ ー テ ィ ン グ ( L, S)
:反論・異論が出る
・ 交 渉 ( L, S, R ,W )
:金額交渉
・ ス モ ー ル ト ー ク ( L, S )
:きつい一言を言われる
・ 目 標 ・ 計 画 の 策 定 ( L, S , R ,W )
:目標の実行手段が不足
こ の リ ス ト も 、St e p1 , 2 で 作 成 し た リ ス ト 同 様 に 、St e p4 で の ス ト ー リ ー 設 計 時
の参考となるものである。
な お こ の St e p2 , 3 は 、伝 統 的 な イ ン ス ト ラ ク シ ョ ナ ル デ ザ イ ン ( ID) に お け る「 課
題 分 析 」 に 類 似 す る と い え る 。 そ の 意 味 で は 、 SCC も 、 形 を 変 え て は い る が 、
ま ず 学 習 者 学 習 目 標 を 設 定 し て 、 課 題 分 析 を 行 う と い う 点 に お い て 伝 統 的 な ID
の 枠 か ら 出 て い る わ け で は な い 。 た だ し SCC の 実 務 上 こ の 課 題 分 析 は 、 現 実 的
な ス ト ー リ ー 作 成 の 為 の 整 理 リ ス ト 的 な 位 置 づ け に あ る 点 、ま ず 課 題 分 析 が あ り
き で 設 計 を 行 う 伝 統 的 ID と は 多 少 ア プ ロ ー チ が 異 な る 。
3 . 1. 5 .
S tep 4.
3 . 1. 5 . 1 .
St ep 1-3 が 適 用 で き る ス ト ー リ ー を 作 る
ストーリーの舞台と登場人物
ス ト ー リ ー は 、タ ー ゲ ッ ト 学 習 者 に と っ て 現 実 的 か つ 面 白 み の あ る も の と す る
必 要 が あ る 。こ の た め に は 、イ ン ス ト ラ ク シ ョ ナ ル デ ザ イ ナ ー は 学 習 目 標 を 達 成
しているであろう複数の人物からヒアリングをしてストーリーを構築するとい
う 手 法 が 考 え ら れ る 。こ の 作 業 は 、仮 に 対 象 学 習 者 が「 海 外 工 場 へ 赴 任 予 定 の 自
動 車 メ ー カ ー の 技 術 者 」で あ れ ば 、対 象 学 習 者 が 十 分 絞 ら れ て い る の で 、ス ト ー
リ ー 作 成 は さ ほ ど 困 難 で は な い 。し か し な が ら 、対 象 学 習 者 を「 2 0 代 - 3 0 代 の 社
会 人 」と 広 く 設 定 し た 今 回 の ケ ー ス で は 、誰 も が 興 味 を 持 て る ス ト ー リ ー の 構 築
は難しい。
こ の 問 題 の 対 処 の 為 、 今 回 ス ト ー リ ー は 、「 新 事 業 の 事 業 計 画 書 を 立 案 す る 」
と い う 内 容 に す る こ と に し た 。事 業 計 画 書 の 立 案 に は 、マ ー ケ テ ィ ン グ 、フ ァ イ
ナ ン ス 、オ ペ レ ー シ ョ ン と い っ た 各 分 野 の 組 み 合 わ せ で あ る 。従 っ て 各 分 野 の 専
門 家 で も 一 度 は 関 係 の あ る 分 野 に 触 れ る こ と が で き る 。か つ 、対 象 学 習 者 は 経 営
に 多 少 触 れ 始 め る 世 代 の 為 、学 習 者 の 最 大 公 約 数 ニ ー ズ に 応 え る こ と が で き る と
考えた。
17
ま ず 、ス ト ー リ ー の 舞 台 を 業 績 不 振 の 中 堅 商 社 と し 、こ の 企 業 の 中 で 成 績 の 悪
い 30 歳 前 後 の 個 性 的 な 3 名 が 、 で き な け れ ば 解 雇 と い う 状 況 の 下 、 新 規 事 業 を
立ち上げる、その過程でさまざまな奮闘がある、という骨子を決定した。また、
登 場 人 物 の キ ャ ラ ク タ ー 設 定 も 、平 面 的 な キ ャ ラ ク タ ー で は な く 、身 近 に い そ う
だ が 、各 々 特 徴 の あ る キ ャ ラ ク タ ー 設 定 と し た 。学 習 者 は 、同 世 代 で あ る こ の 3
キャラクターの役割を、各話毎に演じることとなる。
S C C で は 、通 常 キ ャ ラ ク タ ー 1 人 に つ い て 演 じ る が 、今 回 3 キ ャ ラ ク タ ー と し
た 。こ れ は 、語 学 学 習 と い う 特 質 上 、学 習 者 に と っ て の 現 実 性 を 勘 案 し て 性 別 を
固 定 し た く な か っ た こ と と 、各 キ ャ ラ ク タ ー の 専 門 分 野 を そ れ ぞ れ 体 験 し て も ら
う意図がある。
こ の 主 役 3 名 に 加 え 、登 場 人 物 と し て 、以 下 の 2 名 の 上 司 と し て 設 定 し た 。う
ち 1 名 の pi nk o に つ い て は 彼 ら と 同 世 代 の 女 性 で あ り 、ス ト ー リ ー 途 中 で 上 司 と
し て 新 規 加 入 す る と い う 、ス ト ー リ ー 上 緊 張 感 を 持 た せ る e ve nt を 入 れ 込 む こ と
を想定して設定した。
18
3 . 1. 5 . 2 .
ストーリーの内容
こ こ で は St e p1 か ら 3 ま で の 内 容 を 、ス ト ー リ ー に 織 り 込 ん で い く 。既 述 の 通
り 、 ス ト ー リ ー 作 成 に あ た り 、 St e p2 , 3 の 課 題 分 析 を 最 重 視 し た 場 合 、 設 計 の 過
程 で 現 実 性 を 維 持 す る 流 れ が 損 な わ れ る 恐 れ が あ る 。む し ろ こ こ で 、現 実 的 な 場
面 や ス ト ー リ ー を 作 成 す る 過 程 で 、ス ト ー リ ー の ド ラ フ ト を 課 題 分 析 の 結 果 を 見
つ つ 行 う う ち に 、学 問 上 は 必 要 と さ れ る と 思 わ れ た 項 目( 文 法 や 単 語 )の 優 先 度
が 低 ま り 、学 問 上 は 軽 視 さ れ て き た 部 分 の 優 先 度 が 高 ま る と い う こ と が 作 業 中 生
じ た 。こ の 場 合 は 本 件 学 習 目 標 で あ る「 現 実 の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 場 面 」で い ず
れが適切かを勘案して判断した。
つ ま り 、本 プ ロ ジ ェ ク ト の 学 習 目 標 自 体 が 、語 学 の 理 論 的 正 し さ を 最 優 先 し て
お ら ず 、「 実 務 上 使 え て 問 題 な い か 」 に あ る こ と か ら 、 現 実 的 な 場 面 の ス ト ー リ
ー が ま ず あ り 、同 時 に 課 題 分 析 を 行 う こ と で 発 見 さ れ た 論 点 を ス ト ー リ ー に 埋 め
込む作業を行っていくことになった。
今回、ストーリーは、学習目標を達成する上で最低限必要な、全 9 回とした。
ト ピ ッ ク は 以 下 の と お り 。こ の 順 序 は 、通 常 の テ キ ス ト で あ る よ う な 難 易 度 順 で
は な く 、事 業 計 画 を 策 定 す る 典 型 的 な ビ ジ ネ ス 会 話 テ キ ス ト で は 、自 己 紹 介 か ら
始 ま る こ と が 多 い が 、本 件 で は 、ス ト ー リ ー に あ わ せ 自 己 紹 介 は 後 半 で 学 習 す る 。
第 1 回:会社の悪い状況を説明する。
第 2 回:新しいプロジェクトの市場分析。
第 3 回:ブレーンストーミングを行う。
第 4 回:ビジネスモデルを組み立てる。
19
第 5 回:マーケティングプランを考える。
第 6 回:人的役割分担を語り合う。
第 7 回:新しいマネジャーに自己紹介する。
第 8 回:電話でスケジュールを確認する。
第 9 回:財務計画を説明する。
3 . 1. 5 . 3 . 各 回 ご と の 構 成
通 常 の SCC に お い て は 、 同 期 型 の 学 習 機 会 は 設 け ら れ る こ と が あ る が 、 必 ず
し も 重 要 な 一 部 を 構 成 し て い る わ け で は な い 。し か し な が ら 、St e p2 、St e p3 の 分
析 か ら 、 ス ピ ー キ ン グ 練 習 が 必 要 で あ る こ と か ら 、 St e p1 の 本 件 の 学 習 目 標 を 達
成 す る に は 、同 期 型 の 学 習 機 会 を 設 け る こ と が よ り 望 ま し い と 判 断 し た 。そ こ か
ら引き出された 1 単元の構成は以下の通りである。
①カバーストーリー
:場面状況の説明。切実な問題が発生する。
会話を聞き、確認小テストがある。
②ミッション
:ストーリーの中の1人の役と、課題の提示。
③リソースボックス
:学習時に必要なリソースを提供する。
確認小テストがある。
④メインストーリー
:ミッションをどのように解決するかのモデル会話聞く。
確認小テストがある。
⑤同期型学習 :インストラクターに対し、ミッションを実演する。
評価とフィードバックが示される。
① か ら ④ は 非 同 期 型 だ が 、⑤ は 同 期 型 な の で 、後 述 の 通 り 開 発 フ ェ ー ズ で は 非
同 期 型 学 習 環 境 と 同 期 型 の 学 習 環 境 の ス ム ー ズ な 設 置 が 課 題 と な っ た 。所 要 時 間
は 、非 同 期 型 は 学 習 多 忙 な 社 会 人 を 対 象 と す る た め 同 期 型 は 1 5 分 を 目 処 と す る 。
ま た 非 同 期 型 の 時 間 は 3 0 分 -1 時 間 を 目 処 と す る が 、 制 限 を 設 け な い 。 学 習 の 達
成 ス ピ ー ド は 人 そ れ ぞ れ で あ り 、納 得 が い く ま で の 学 習 を 可 能 と す る た め で あ る 。
な お 、「 ① カ バ ー ス ト ー リ ー 」 と 「 ④ メ イ ン ス ト ー リ ー 」 の ス ク リ プ ト 全 文 に
つ い て は 、付 録 4 に 添 付 し た 。ス ト ー リ ー の ス ク リ プ ト は 、ま ず 第 一 ド ラ フ ト を
当 方 で 作 成 し た 。当 方 は ネ イ テ ィ ブ ス ピ ー カ ー で は な い の で 、こ の ド ラ フ ト を 2
名のネイティブスピーカーに加筆訂正してもらった。
ス ク リ プ ト の 完 了 後 、カ バ ー ス ト ー リ ー と メ イ ン ス ト ー リ ー の 音 声 の 吹 き 込 み
は 、プ ロ の ス タ ジ オ で 、ネ イ テ ィ ブ ス ピ ー カ ー 4 名 、日 本 人 バ イ リ ン ガ ル 1 名 を
使 用 し 録 音 し た 。 SCC の 考 え 方 か ら 、 想 定 す る 場 面 を よ り 現 実 に 近 づ け る 為 、
教 材 用 と し て で は な く 、自 然 体 の 発 話 ス ピ ー ド と な る よ う に し て い る 。ま た 、リ
ソ ー ス ボ ッ ク ス 用 の コ ン テ ン ツ も 同 様 に 当 方 に て 作 成 し 、ネ イ テ ィ ブ ス ピ ー カ ー
20
にチェックしてもらった。
3 . 1. 6 .
S tep 5. ス ト ー リ ー に 無 い が 、学 習 者 が 知 っ て お い た ほ う が 良 い
事項の整理
最 後 に 、表 1、2 の リ ス ト に は あ が っ た が 、ス ト ー リ ー に 項 目 を 織 り 込 め な か
っ た 内 容 を 整 理 し た 。こ れ ら は 、項 目 の 2 割 以 下 に 留 ま っ た が 、無 理 し て 挿 入 す
る こ と は せ ず 、予 定 さ れ る「 続 編 」で 使 用 す る こ と と し た 。 な お 、今 回 の ス ト ー
リ ー で 登 場 し な か っ た「 仮 定 法 過 去 完 了 」は 、現 実 の 場 面 で も あ ま り 使 わ れ た こ
とはないとの議論がネイティブスピーカー間であった。学習目標が「文法学習」
「 TO E IC 点 数 ア ッ プ 」 で は な く 、 あ く ま で 現 実 世 界 で の コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 能
力 に お い て る 本 件 の 場 合 、今 回 採 用 さ れ な か っ た こ の よ う な 項 目 を「 続 編 」で 採
用するかどうかは更なる議論が必要と考える。
21
4.
開発
4 . 1.
LMS の 検 討
予 算 の 制 約 上 、 LM S ( Le a r ni n g Ma na ge me nt S ys t e m) を フ リ ー ま た は 極 力 安 価
の も の か ら 選 択 す る 必 要 が あ る 。設 計 段 階 で の 結 論 と し て 、学 習 目 標 の 達 成 の 為
に は 非 同 期 型 に 加 え 、同 期 型 の e ラ ー ニ ン グ 環 境 が 必 要 で あ る と 判 断 さ れ た 。そ
の 他 本 研 究 に 適 し た LM S に 必 要 と さ れ る 条 件 は 以 下 の 通 り と な っ た :
1) 音 声 教 材 を 作 り や す い こ と : 語 学 が テ ー マ で あ る 以 上 必 須 。
2) 同 期 型 の ウ ェ ブ 会 議 シ ス テ ム 的 な も の が あ る こ と : 今 回 の コ ン テ ン ツ 構
成上必須。
3) 費 用 は 無 料 ま た は 極 力 安 価 で あ る こ と 。
4) テ ス ト 機 能 が あ る こ と 。
5) 固 い 印 象 を 与 え な い 構 成 で あ る こ と 。
以上から、
(1) M oodl e ( 非 同 期 用 ) + S ky pe ま た は R e d5 ( 同 期 用 ) の 実 装 、
(2) ブ ロ グ ( 非 同 期 用 )+ S ky pe ( 同 期 用 ) 、
(3)J oo ml a LM S 、
の選択肢を検討した。
(1) は 、 日 本 で も ユ ー ザ ー 数 は 多 く 、 フ ォ ー ラ ム も 充 実 し て お り 、 実 践 例 も 多
数 あ る こ と か ら 最 も 安 定 感 が あ る 。し か し 同 期 用 の ウ ェ ブ 会 議 シ ス テ ム が 無 い こ
と か ら 、S ky pe 等 で 同 期 型 環 境 を 代 替 し な け れ ば な ら ず 、学 習 者 に と っ て の 使 い
やすさには課題が残る。
一 方 、 M oo dl e に 限 ら ず 、 LM S は 教 材 作 成 者 の 立 場 に 立 つ と 、 そ れ な り に 操 作
に 慣 れ を 必 要 と す る 。別 途 操 作 を し て く れ る TA や イ ン ス ト ラ ク シ ョ ナ ル デ ザ イ
ナ ー が 存 在 す る 場 合 は 問 題 な い が 、自 ら 操 作 を す る 場 合 、慣 れ な け れ ば 非 常 に 時
間 が か か る が 、慣 れ れ ば 数 分 の 一 の 時 間 で 教 材 作 成 が 可 能 と な る 。本 専 攻 で 半 年
以 上 に わ た り M o odl e に 習 熟 し て き た こ と も あ り 、M oo dl e 以 外 を 利 用 す る と 、再
び 慣 れ る ま で 苦 労 す る こ と が 予 想 さ れ た 。し た が っ て 、本 研 究 を 本 格 化 し た 2 0 07
年 4 月 以 降 、 9 月 ま で は M oo dl e が 本 命 の 選 択 肢 で あ っ た 。
(2) の ブ ロ グ は 、 川 原 他 ( 2 00 6 ) の 報 告 に も あ る と お り 、 指 導 者 か ら 見 て LM S
22
よ り も 導 入 が 容 易 で 無 料 、ま た 学 習 者 か ら み て も 使 い 勝 手 が 良 い イ ン フ ラ と し て 、
注 目 に 値 す る 。 LM S は 、 そ の 豊 富 な 機 能 ゆ え 、 指 導 者 の み な ら ず 学 習 者 に も 操
作 方 法 へ の 慣 れ を 要 求 す る 点 、社 会 人 に 適 さ な い 面 が あ る 。こ の 点 ブ ロ グ は 指 導
者 、学 習 者 と も 学 習 目 的 以 外 で も 使 用 し た こ と は あ り 、如 何 な る も の か を 既 に 理
解している場合が多い。またポッドキャスティング 機能を標準設置したブログ
は ケ ロ ロ グ な ど 複 数 あ り 、音 声 や 映 像 を 利 用 し た 学 習 も 行 い や す い 。但 し テ ス ト
機 能 は 無 い 為 、別 途 テ ス ト 機 能 の 作 成 に は 手 間 を か け る 必 要 が あ る 。ま た 、本 研
究 で 必 須 と 考 え る 同 期 型 環 境 の 実 現 に は (1 ) と 同 じ 制 約 が あ る 。
(3) は 、 (1) (2 ) を 検 討 す る 中 で 、 全 て を 満 た す LM S は 無 い か 研 究 す る 過 程 で 出
て き た 選 択 肢 で あ る 。 J oo ml a と い う オ ー プ ン ソ ー ス の C M S ( C ont e nt M a na ge me n t
S ys t e m) を ベ ー ス に し た LM S で あ り 、2 0 07 年 に リ リ ー ス さ れ た 。従 っ て こ れ を 利
用 し た 実 践 例 は 世 界 で も ほ ぼ 無 い と い う 欠 点 は あ る 。ア ク テ ィ ブ メ ン バ ー も 世 界
中 で 現 時 点 で 3 60 人 程 度 し か お ら ず 、 本 格 的 に LMS と し て 使 用 さ れ た 実 績 が 無
いという問題がある。
一 方 で 、今 回 の 必 須 ニ ー ズ で あ る ウ ェ ブ 会 議 シ ス テ ム が 標 準 装 備 さ れ て い る 点 、
固 い 印 象 を 与 え な い ユ ー ザ ー イ ン タ ー フ ェ ー ス で あ る 点 で 、今 回 の 研 究 に は 非 常
に 親 和 性 が あ る と 思 わ れ た 。 そ こ で 今 回 は J oo ml a LM S を 選 択 す る こ と に し た 。
4 . 2.
J o o mla LM S に つ い て
J oo ml a LM S は 、2 0 0 7 年 1 月 2 4 日 に デ ン マ ー ク の E l ea r ni n gF or c e 社 に よ り リ リ
ー ス さ れ た 商 用 の LM S で あ る 。 こ れ は 、 そ の 名 の と お り 、 オ ー プ ン ソ ー ス の
CM S ( こ こ で は ” C ont e nt Ma na ge me nt S ys t e m” )で あ り 、 日 本 で は 知 名 度 が 低 い が 世
界 的 に は 著 名 な J oo ml a を ベ ー ス に 作 ら れ た LM S で あ る 。 な お 既 述 の 通 り 、
J oo ml a LM S 自 体 は リ リ ー ス さ れ た ば か り で
主な特徴は以下のとおりである。
・ 役割別のアクセス許可機能
管 理 者 ( Ad mi ni s tr a t or) 、 教 師 ( Te a c he r) 、 学 生 ( St u de nt ) 、 C EO( 親 ) の 4 種
類 別 に 、 ア ク セ ス を 許 可 す る 。 M o odl e で は 、 教 師 モ ー ド と 学 生 モ ー ド
が 簡 単 に 変 換 で き る が 、 J oo ml a LM S で は 、 一 旦 ロ グ ア ウ ト し な け れ ば
な ら な い 不 便 さ は あ る 。一 方 、C E O( 親 )の ア ク セ ス 権 限 設 定 は 、M oo dl e
にはない。
・ 個人学習だけでなくグループ学習可能。
いずれのモードとするかを教師は選択できる。
・ 多国語対応
20 07 年 11 月 よ り 日 本 語 に も 対 応 し た 。 現 在 各 国 語 へ の ロ ー カ ラ イ ズ
が 進 ん で お り 、 10 カ 国 程 度 が 対 応 し て い る 。
23
・ 宿 題 管 理 ・進 捗 管 理 機 能 。
・ クイズ作成機能(数種類)
・ B la c kb oa r d や M oo dl e か ら の I mp or t 機 能
こ の 機 能 に よ り 、B l a c kb oa r d や M oo dl e か ら の 移 行 が 容 易 と な っ て い る 。
・ E ポートフォリオ
アドオンで付設が可能。
・ マニュアル、チュートリアル
詳 細 な マ ニ ュ ア ル が 英 語 で あ る 。ま た J o o mla LM S ウ ェ ブ サ イ ト 上 に は
映像と音声のマニュアルもある。
・ 金 額 は U$ 2 9 9 よ り 。
営 利 企 業 に よ る も の な の で 、 M o odl e の よ う に 無 料 で は な い 。 し か し
LM S ユ ー ザ ー 1 0 0 人 以 下 な ら U$ 2 99 、 10 0 0 人 以 下 で U$ 4 9 9 、 1 0 ,0 0 0 人
以 上 で U$ 9 9 9 と 、 B la c kb oa r d と 比 較 し 非 常 に 安 価 で あ る 。
・ サポート
J oo ml a LM S ウ ェ ブ サ イ ト の フ ォ ー ラ ム 上 で 質 問 す れ ば 、 現 状 即 日 か 1
営 業 日 以 内 に E l ea r ni ngF or c e ス タ ッ フ よ り 回 答 が 来 る 。 別 途 個 別 で メ
ールをしても同様。但し同社はデンマークにあるため、日本時間の昼
間に返事がくることはない。
M oodl e の よ う な 日 本 語 の フ ォ ー ラ ム は 存 在 し な い 。
・ ウェブ会議機能あり(オプション使用料が必要)
4 . 3.
J o o mla と Joo ml aLM S と の 連 携 と 学 習 効 果
J oo ml a と は 、 オ ー プ ン ソ ー ス の コ ン テ ン ト ・ マ ネ ジ メ ン ト ・ シ ス テ ム ( CM S )
で あ る 。プ ロ グ ラ ミ ン グ 言 語 、デ ー タ ベ ー ス は P H P,M yS Q L で 、GN U G e ne r a l P ub l i c
Li c e ns e ベ ー ス で 配 布 さ れ て い る 。日 本 に お い て は X oo ps が 代 表 的 な C M S と し て
認 知 度 が 高 い が 、 J oo ml a は 2 00 6 年 の O pe n S our c e CM S Awa r d で は 1 位 を 獲 得 、
20 07 年 で も 2 位 を 獲 得 し て い る 8 、世 界 的 に は 広 く 利 用 さ れ て い る C M S で あ る 。
日 本 語 化 も 進 ん で お り 、日 本 人 向 け の ウ ェ ブ サ イ ト も 複 数 存 在 し て い る 為 、基
本 機 能 の 利 用 に 関 し て は 不 安 は 少 な い 。但 し 、海 外 で は 付 設 す る モ ジ ュ ー ル が 有
償 ・ 無 償 含 め 多 数 開 発 さ れ て い る が 、 J oo m la の 日 本 で の 利 用 者 が 少 な い こ と も
あり、これらのローカライズはされていないものが多い。
J oo ml a を ベ ー ス に し た J oo ml a LM S を 利 用 す る こ と の 利 点 は 以 下 の 3 点 で あ る 。
・ J oo ml a の 付 設 モ ジ ュ ー ル を 多 数 付 設 で 使 用 で き る で あ る フ ォ ー ラ ム 機
能 、 SNS 機 能 を 容 易 に 付 設 で き る 。
8
h t t p :/ / ww w. p a ck t p u b . c o m / a wa r d /
24
イ ン ス ト ラ ク シ ョ ナ ル デ ザ イ ン の 過 程 で 、教 師 - 学 習 者 間 、ま た は 学 習
者 同 士 で 質 問 や デ ィ ス カ ッ シ ョ ン を 必 要 と し た 場 合 が あ る 。 J oo ml a に
は C o mmu ni t y B ui l de r と い う S N S 的 な モ ジ ュ ー ル 、お よ び F i r e b oa r d と
いうフォーラム的なモジュールが無償ベースで存在し、かかるニーズ
に適したサイトを構築できる。
今回のような語学学習コンテンツでは、オンライン辞書で有名な
Ba b yl on が J oo ml a の モ ジ ュ ー ル と し て 無 償 で あ る た め 、 フ ロ ン ト ペ ー
ジに設置し、学習者の利便性を高めている。
・ ユーザイーンターフェース
対象となる学習者が興味を惹くようにサイトの見栄えを工夫すること
は学習者の動機付け喚起の点で無視できない。そしてこの見栄えは、
学習者がビジネスパーソンか、学生か、子供か、男性中心か女性中心
か な ど の 属 性 に よ り 、 大 き く 変 わ る べ き も の で あ る 。 B l a c kb oa r d や
M oodl e で も 、ユ ー ザ ー イ ン タ ー フ ェ ー ス を テ ン プ レ ー ト に よ り あ る 程
度 変 更 可 能 で あ る が 、 一 層 の カ ス タ マ イ ズ に は H TM L の 知 識 を 必 要 と
する。
一 方 で 、 J oo ml a は お よ そ 1 50 0 以 上 も の 無 償 テ ン プ レ ー ト が 世 界 中 で
配布されており、どのような学習者が対象でも、自らカスタマイズせ
ずとも満足できるテンプレートを見つけることが凡そできる。このよ
う な 利 便 性 は 、 IT ス キ ル に 長 け た ス タ ッ フ が 少 な い が 、 限 ら れ た 時 間
を教材開発になるべく充てたい状況の教授者には有用である。
4 . 4.
J o o mla LM S で の 開 発 過 程
以 上 の 検 討 に よ り 、 最 終 的 に J oo ml a LM S を 使 用 す る 決 断 を 9 月 に 行 い 、 開 発
を 開 始 し た 。 然 し な が ら 、 い ざ 設 計 し た 内 容 を J oo ml a LM S 上 に 載 せ て い く と 、
ボ タ ン 動 作 が 正 常 で な い 、ウ ェ ブ 会 議 シ ス テ ム が 正 常 に 動 作 し な い な ど 、バ グ が
多 数 発 見 さ れ た 。一 見 活 発 に 思 え た ユ ー ザ ー フ ォ ー ラ ム も 、こ の よ う な 報 告 で 活
発であったという側面もあった。
こ れ ら は J oo ml a LM S に 限 ら ず 、 初 期 に リ リ ー ス さ れ た ソ フ ト ウ ェ ア で は 避 け
ら れ な い と い う 割 り 切 り 、 お よ び 、 一 度 開 発 を 始 め る と 、 今 度 は M o odl e に 戻 る
の も 容 易 で な い と い う こ と も あ り 、 E l e a r ni ngF or c e 社 側 と メ ー ル を 2 0 往 復 ほ ど
し 、最 終 的 に は 同 社 側 に 当 方 の サ イ ト の 中 に 入 っ て 手 を 入 れ て も ら う 等 し て 、開
発を進めていった。
25
特 に 、 重 視 し た 機 能 の 一 つ で あ る F l a s h M e di a S er ve r を ベ ー ス と し た ウ ェ ブ 会
議 機 能 も 、サ ポ ー ト し て い る は ず の 日 本 の ホ ス テ ィ ン グ 会 社 で の 度 重 な る 動 作 ミ
ス も あ り 、 一 時 は 使 用 が 危 ぶ ま れ た 。 結 局 、 E l ea r ni ngF or c e 社 に 依 頼 す る こ と で
解決する等、想定外の事態も多く発生することとなった。
一 方 で 、先 方 は デ ン マ ー ク 人 で あ り 、E メ ー ル の 英 文 も 文 法 ・ 語 法 に 誤 り が 多
数 あ る も の で あ っ た が 、コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン 自 体 に 困 る こ と は 全 く 無 か っ た 。こ
れ は 、 今 回 の コ ン テ ン ツ の 特 徴 で あ る 、「 実 践 の 場 で 外 国 語 を 使 う 上 で 、 意 思 が
通 じ た か が 最 も 重 要 な 評 価 基 準 で あ り 、言 語 の 活 用 の 正 確 性 を 一 番 の 評 価 基 準 に
していない」という考えをある程度支持したものともいえよう。
一 方 で 、教 材 開 発 に あ た り 、実 績 の 無 い も の を 使 用 し た 場 合 に は 、リ ス ク が 大
き い と い う 点 は 、今 後 の 教 訓 で あ る 。今 回 の 開 発 も 、バ グ の 連 絡 と 修 正 の 作 業 に
より、およそ 1 ヶ月以上にわたり想定よりも作業が遅延する事態を招いた。
26
5. 評 価
5 . 1.
1 対1評価(1)
12 月 8 日 に 、 非 同 期 型 部 分 に 関 し 、「 教 材 が 独 り 立 ち し て い る か 」 の 観 点 か ら
1 対 1 評 価 を 実 施 し た 。評 価 者 は 、I T プ ロ グ ラ ミ ン グ に 詳 し い 協 力 者 で あ る 。同
期型部分についてはウェブ会議システムの動作確認を行った。使用した用紙は、
付録 2 に添付した。
この結果、
1.
文字が小さい
2.
ウ ェ ブ ブ ラ ウ ザ の F i r e fox と IE 7 で は 動 作 確 認 が で き た が 、 IE 6 で は 画 面
の ル ー プ が 止 ま ら な い な ど 、不 具 合 が で る と き が あ る( 同 じ 場 所 で も 不 具
合がないときもある)
3.
一 度 学 習 し た 部 分 を 復 習 す る に は 、全 ユ ニ ッ ト を 終 了 し て か ら で な け れ ば
もどれない、
4.
ス タ ー ト ボ タ ン 、 Next ボ タ ン の 位 置 が ず れ る こ と が あ る 、
5.
ウェブ会議システムは、動作するときとしないときがある、
といった事象が発生した。
1 に つ い て は 、協 力 者 に 文 字 を 大 き く 修 正 を し て も ら っ た が 、そ の 後 、ウ ェ ブ
サ イ ト テ ン プ レ ー ト を 変 え る と 文 字 が 元 に 戻 る こ と が 判 明 し 、テ ン プ レ ー ト に 依
存する事項として、やむを得ず小さい文字のままとしている。
2 に つ い て は 、 IE7 の 環 境 で 開 発 を 行 っ て い た 為 発 見 で き な か っ た 点 で あ り 、
El e a r ni ngF or c e 社 に 連 絡 し 、 バ グ で あ る と し て 修 正 を し て も ら っ た 。
3 は 、 す な わ ち 本 コ ン テ ン ツ の 構 成 で あ る 「 カ バ ー ス ト ー リ ー 」「 ミ ッ シ ョ ン 」
「 リ ソ ー ス ボ ッ ク ス 」「 メ イ ン ス ト ー リ ー 」 を 順 番 に 学 習 す る 過 程 で 、 元 に 戻 っ
て 学 習 し た い 場 合 で も 容 易 に 戻 れ な い と い う 問 題 で あ る 。一 気 に 1 ユ ニ ッ ト を 終
え る こ と が で き る 時 間 に 余 裕 の あ る 学 習 者 で あ れ ば 問 題 は な い が 、細 切 れ 時 間 で
学 習 す る 社 会 人 向 け に は 致 命 的 な 欠 点 で あ る と 思 わ れ た 。 こ れ も E l e a r ni ngF or c e
社 に 修 正 を 依 頼 し た が 、今 回 の バ ー ジ ョ ン で は 修 正 不 可 能 で 、次 期 バ ー ジ ョ ン で
の 修 正 を 検 討 す る と の 返 事 で あ っ た 。こ の よ う に 、e ラ ー ニ ン グ の イ ン ス ト ラ ク
シ ョ ナ ル デ ザ イ ン は 、 時 と し て LM S の 構 成 や 思 想 に 支 配 さ れ る こ と が あ る 、 と
い う 点 は 今 後 の 教 訓 と い え る 。自 ら の デ ザ イ ン を 1 00 % 満 た す に は 、極 端 に 言 え
ば LM S さ え 自 作 し な け れ ば な ら な い 。
4 に つ い て は 、 同 じ ブ ラ ウ ザ の バ ー ジ ョ ン で も 、 Wi ndo ws X P か Wi ndo ws Vi s t a
か の 違 い で 発 生 し た と 見 受 け ら れ 、こ れ も バ グ と し て E l e a r ni ngF or c e 社 に 連 絡 し 、
修正をかけた。
27
5. は 、 既 述 の 通 り 、 本 研 究 で 利 用 し て い る he t e ml サ ー バ ー の 運 営 会 社 で あ る
ペ ー パ ー ボ ー イ 社 に 複 数 回 ク レ ー ム し た が 、 直 ら な か っ た た め 、 e l e a r ni n gf or c e
社のシステムに鞍替えすることを余儀なくされた。
こ こ で の 修 正 を 元 に 、12 月 16 日 よ り 、第 2 回 の 1 対 1 評 価 を 実 施 し た 。こ こ
では、2 名に対し非同期型のみならず同期型も含めたレッスンを、前半部分の
Uni t 1 か ら 3 に か け て 依 頼 し た 。目 的 は 、同 期 型 を 含 め た 教 材 の 独 り 立 ち の 確 認 、
1 Uni t だ け で 無 く 複 数 U ni t を 通 し た レ ッ ス ン の 独 り 立 ち を 確 認 す る こ と で あ っ た 。
いくつかインストラクションの不明瞭な点の指摘があり、改善を行った。
さ て 依 頼 し た 2 名 の う ち 1 名 は 英 語 を 職 業 と し て 教 え て い る 教 師 、も う 1 名 は
職 業 柄 英 語 を 使 用 し て い る 1 名 で あ る 。こ の タ イ ミ ン グ で 比 較 的 英 語 に 慣 れ て い
る 方 に 依 頼 し た の は 、来 る べ き 1 対 1 評 価 の 前 に 、数 々 の コ ン テ ン ツ に 触 れ て い
る 方 の 意 見 を 併 せ て 伺 い た か っ た か ら で あ る が 、 逆 に 、「 本 コ ン テ ン ツ の タ ー ゲ
ット層の初中級者用には結構内容が重いかもしれない」との意見が出た。
こ の 段 階 で は 修 正 は も う き か な い の で 、こ の ま ま 評 価 を 続 け る し か な い が 、反
省 点 と し て は U ni t 1 か ら 9 ま で 設 計 開 発 す る 前 に 、 1 か ら 3 の み 開 発 し た 時 点 で
一旦形成的評価を行うべきであった。
5 . 2.
1 対 1 評 価 ( 2)
12 月 2 2 日 に 、 評 価 協 力 者 3 名 に 評 価 を 依 頼 し た 。 3 名 の 協 力 者 の 属 性
は以下のとおりである。
対象学習者の属性
A さん
英 語 の 学 力 : TOEI C 、
TOE I C9 20 点 ( 2 0 03 年 ) 、 8 10 点 ( 95 年 )
TOE FL
商社勤務
職業・職種
現在は使用しないが前業務ではあり。
業務上英語を使用するか
国際電話応対。英文契約書作成、交渉、
想定する英語使用場面
ema i l、 米 国 出 張 時 日 常 生 活 全 般 。
今のところは無いが興味は無くも無い。
英語学習の必要性・興味
学 校 教 育 、 通 信 教 育 ( アル ク TOE I C8 6 0 点 コース) 、
過去の英語学習履歴
学 び st ( 電 話 英 会 話 学 校 ) 。
B さん
英 語 の 学 力 : TOEI C 、
TOE I C7 00 点 ( 2 0 07 年 ) だ が 英 会 話 未 経 験
TOE FL
金融機関勤務
職業・職種
使用しない。
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業務上英語を使用するか
ない。ただし海外案件が出れば必要
想定する英語使用場面
非常にあり。
英語学習の必要性・興味
学校教育のみ。
過去の英語学習履歴
C さん
英 語 の 学 力 : TOEI C 、
米国公認会計士だが英会話未経験
TOE FL
教育関連会社勤務
職業・職種
毎日。
業務上英語を使用するか
英文教材の和訳。
想定する英語使用場面
非常にあり。
英語学習の必要性・興味
米国会計以外は学校教育のみ。
過去の英語学習履歴
各 評 価 者 に は 各 項 目 の 評 価 を 5 ( と て も よ い )か ら 1( と て も 悪 い ) ま で の 5 段 階 評
価 で つ け て も ら っ た 。評 価 に あ た っ て は 、コ メ ン ト を 詳 細 に 取 る た め 、口 頭 に て
イ ン タ ビ ュ ー を 行 っ た 。イ ン タ ビ ュ ー の 結 果 得 た 内 容 は 、添 付 付 録 4 に 詳 細 を 記
載 し て い る の で ご 参 照 い た だ き た い が 、特 徴 と し て 見 ら れ た 点 は 以 下 の と お り で
ある。
5 . 2. 1 .
S CC の コ ン セ プ ト の 評 価
非 常 に 評 価 し た 人 ( B、 C) と 、 評 価 は す る が よ り 簡 略 化 し た 形 態 を 求 め る 人
に 分 か れ た 。自 分 自 身 は ビ ジ ネ ス に 関 わ ら な い 人 は 全 く 興 味 を 持 た な い で あ ろ う
と い う コ メ ン ト も 見 ら れ た 。こ れ は 、対 象 学 習 者 を 明 確 化 し た う え で 、そ の 対 象
が 現 実 感 を 持 て る よ う な ス ト ー リ ー を 設 計 す る SCC の 特 徴 を 現 す と い え る 。
「 学 習 者 に 現 実 感 を 与 え る ス ト ー リ ー 設 計 は 難 し い 」と 改 め て 実 感 さ せ る コ メ
ン ト も 出 た 。 日 系 企 業 出 身 者 か ら は 、「 外 資 系 企 業 っ ぽ く 違 和 感 あ り 」 と い っ た
コ メ ン ト が あ っ た 。ま た「 数 字 の 話 題 が 多 い 」と い う コ メ ン ト が あ っ た 。新 事 業
を 企 画 す る と い う ス ト ー リ ー の 骨 子 の 元 、数 字 の 話 は 避 け ら れ な い が 、当 方 自 身
が無意識的に自身の属する業界の考え方でストーリーを構築していたとも思わ
れる。
5 . 2. 2 .
カバーストーリーの評価
こ こ か ら ミ ッ シ ョ ン に い た る ま で を「 長 い 」と 感 じ た 人 が 1 名 い た 。カ バ ー ス
ト ー リ ー は 、ス ト ー リ ー に 横 た わ る 状 況 を 把 握 さ せ る だ け で な く 、語 学 の リ ス ニ
ン グ 学 習 も 兼 ね て い る 。し か し リ ス ニ ン グ だ け で 1 -2 分 程 度 聞 き 、そ の 後 3 問 の
29
テ ス ト を 受 け る 構 成 の 下 、「 こ れ だ け で 結 構 疲 れ る 」 と の こ と で あ っ た 。
ま た 、リ ス ニ ン グ に あ た っ て は 、最 初 に 何 も 見 ず に 聞 き 、分 か ら な け れ ば 単 語
リ ス ト を 見 つ つ 聞 く 、と い っ た 学 習 法 を 説 明 文 で 推 奨 し た が 、そ の 説 明 が 読 み に
くい、または読んでいない、というコメントがあった。
5 . 2. 3 .
ミッションの評価
一 般 的 な 語 学 教 材 よ り は ス ト レ ス を 感 じ る も の が 3 名 全 員 、た だ し う ち 2 名 は
「 チ ャ レ ン ジ の し が い を 感 じ る 」と の コ メ ン ト も 残 し た 。カ バ ー ス ト ー リ ー で 疲
れ を 感 じ た 1 名 は 、更 に こ こ で「 お な か 一 杯 」と な っ た と コ メ ン ト し て い る 。少
な く と も 、当 方 の 意 図 に 反 し 、気 軽 に で き な い コ ン テ ン ツ と な っ て し ま っ た こ と
が窺える。
教 授 側 か ら す る と 、そ も そ も ミ ッ シ ョ ン は チ ャ レ ン ジ の し が い が あ る よ う な 内
容 を 与 え て い る 一 方 、次 の リ ソ ー ス ボ ッ ク ス で 、ス ト レ ス が 無 い よ う に ミ ッ シ ョ
ン 達 成 に 必 要 な 付 録 を 提 供 し て い る と い う 考 え で あ る 。 但 し 、「 目 の 前 に 先 生 が
い な い の で 突 き 放 さ れ 感 も あ る 」と い う コ メ ン ト に 代 表 さ れ る と お り 、こ の 時 点
で 全 員 が 一 定 の ス ト レ ス を 感 じ た と い う 点 、こ の 時 点 で 学 習 同 期 低 下 に 繋 が る 恐
れがあり、今後ミッションの見せ方に工夫が必要と思われる。
例 え ば 、ミ ッ シ ョ ン に お い て は 学 習 者 に 役 割 を 与 え る が 、評 価 者 コ メ ン ト に も
あ る と お り 、役 割 を 与 え る 意 味 を 最 初 に 学 習 者 へ 説 明 を し た ほ う が 良 い と 思 わ れ
る 。以 上 の 通 り ミ ッ シ ョ ン と 役 割 を 単 に 与 え る だ け で 学 習 者 に 楽 し さ を 伝 え る の
は難しいという結果となった。
5 . 2. 4 .
リソースボックスの評価
リ ソ ー ス ボ ッ ク ス の 評 価 は 総 じ て 高 か っ た 。た だ し 、リ ソ ー ス ボ ッ ク ス に あ る
情 報 を 学 べ ば ミ ッ シ ョ ン が で き る と い う 設 計 に も な っ て お ら ず 、ミ ッ シ ョ ン や ス
ト ー リ ー と の 連 動 性 に 改 善 が 必 要 と の コ メ ン ト が あ っ た 。こ の コ メ ン ト は 、リ ソ
ー ス ボ ッ ク ス の コ ン セ プ ト 作 り が 最 後 ま で 遅 れ た こ と と 、課 題 分 析 が 甘 か っ た こ
と に 起 因 す る 。評 価 前 か ら あ る 程 度 予 想 し て い た も の で 、時 間 は か か る が 重 大 な
要改善点といえる。
SCC で 特 徴 と な っ て い る 、 外 部 リ ン ク の 使 用 に つ い て は 、 以 前 プ ロ グ ラ ミ ン
グ 学 習 の コ ン テ ン ツ を 設 計 し た 際 に 、有 用 な 外 部 サ イ ト が 多 数 あ り 、ユ ー ザ ー と
し て 学 習 効 果 が 高 か っ た こ と か ら 積 極 的 に 導 入 し た 。主 に 英 文 法 の 説 明 に つ い て 、
自 作 せ ず 外 部 リ ン ク を 頼 る こ と と し た の だ が 、3 人 と も 評 価 は 低 か っ た 。但 し こ
れ は 、外 部 リ ン ク そ の も の の 効 果 の 否 定 と い う よ り も 、日 本 語 で 書 か れ た 質 の 高
いサイトはあまり無く、このことが満足度を低めた一因と思われる。
30
事 実 、後 述 の 通 り 、改 善 の 際 に 、英 文 法 の 外 部 リ ン ク 使 用 を や め 、外 部 の ス ト
リーミングビデオを使用したところ、これには高い評価があった。
ま た 、そ の 他 の 部 分 と 同 様 、サ イ ト 全 体 や 文 字 の 見 に く さ の 指 摘 は 多 く 、こ こ
でもデザインを改定する必要がある。
5 . 2. 5 .
メインストーリーの評価
同 期 型 の ラ イ ブ レ ッ ス ン 前 の リ ハ ー サ ル 効 果 と し て 、高 い 評 価 が 得 ら れ た 。ま
た 同 時 に 「 自 然 ス ピ ー ド 」 に こ だ わ っ た リ ス ニ ン グ ス ピ ー ド に つ い て は 、「 実 際
に 外 国 人 と 話 す と き は も っ と 早 い の で 、こ れ で 良 い 」と の コ メ ン ト で 、否 定 的 な
コ メ ン ト は 無 か っ た 。本 研 究 で は 結 論 が 出 な い が 、世 の 中 に 出 て い る 教 材 の 音 声
ス ピ ー ド は 、殆 ど の ケ ー ス に お い て 本 教 材 よ り 遅 い 為 、学 習 効 果 の 点 で は ど ち ら
が高いのか、興味深い論点といえる。
ま た 、メ イ ン ス ト ー リ ー と 同 期 型 の レ ッ ス ン の 間 に「 纏 め の ペ ー ジ 」を 入 れ て
いるが、見栄えの改善の指摘がある一方、このページの存在は評価が高かった。
5 . 2. 6 .
同期型の評価
ウ ェ ブ 会 議 シ ス テ ム を 使 用 し た 、ネ イ テ ィ ブ ス ピ ー カ ー 教 師 と の 同 期 型 レ ッ ス
ン は 、そ の 存 在 自 体 に は 高 評 価 が 得 ら れ た が 、リ ソ ー ス ボ ッ ク ス の 不 満 足 な 出 来
も あ っ て か 、「 非 同 期 型 で 学 習 し て も 、 話 す の は 結 構 大 変 」 と の コ メ ン ト が あ っ
た。
SCC の 構 成 要 素 の 一 つ で あ る 、 学 習 者 へ の フ ィ ー ド バ ッ ク は こ の レ ッ ス ン の
最 後 に 行 わ れ る が 、「 今 回 の フ ィ ー ド バ ッ ク の 質 は 良 か っ た が 、 異 な る 教 師 で も
同 様 の 満 足 度 を 得 ら れ る か 不 安 」と い っ た コ メ ン ト が あ っ た 。こ の こ と は 、全 自
動 化 を 目 指 し た G BS と 異 な り 人 を 利 用 し た S CC に お い て は 、 TA な い し イ ン ス
トラクターのクオリティが全体の満足度を左右するということを示唆している。
ま た 、「 フ ィ ー ド バ ッ ク を 口 頭 だ け で な く 後 で メ ー ル で 来 る と も っ と 有 難 い 」
というコメントもあった。これは、通常の E メールでなくとも、そのような機
能 は J oo ml a LM S 上 に 装 備 さ れ て お り 、 学 習 効 果 向 上 に も 資 す る と 思 わ れ る こ と
から、今後の導入を前向きに検討したい。
5 . 2. 7 .
小テスト機能の評価
既 述 の 通 り SCC で は 現 実 性 を 重 視 す る た め 所 謂 テ ス ト を 通 常 設 置 し な い 。 し
か し 今 回 は こ れ に 反 し 、カ バ ー ス ト ー リ ー 後 に リ ス ニ ン グ テ ス ト ( 多 肢 選 択 3 問 ) 、
各 ユ ニ ッ ト の 3 つ の リ ソ ー ス ボ ッ ク ス ご と に 小 テ ス ト (3 問 x 3 ) 、 メ イ ン ス ト ー
31
リ ー 後 に リ ス ニ ン グ テ ス ト( 多 肢 選 択 3 問 )と 、多 数 の 小 テ ス ト を 設 置 し て い る 。
こ の 設 置 自 体 に は 評 価 者 か ら 「 テ ス ト が あ る と や る 気 が 出 る 」「 達 成 感 を 確 認 で
きる」といった高い評価を得られた。
し か し 一 方 、「 リ ス ニ ン グ が で き な く て も 常 識 で 解 け る 問 題 が あ る 」 と の コ メ
ントが出るなど、テストのクオリティに関する評価は厳しいものとなった。
テ ス ト に つ い て は 、こ れ を 導 入 す る と 決 定 し た 時 点 で 、知 識 の 確 認 と し て と い
う だ け で な く 、学 習 効 果 を 持 た せ て い き た く 、テ ス ト 作 成 法 に 関 す る 調 査 も 行 っ
た 。そ の 結 果 、リ ソ ー ス ボ ッ ク ス の テ ス ト は ア ウ ト プ ッ ト を さ せ る と い う 意 味 で
穴 埋 め 形 式 、リ ス ニ ン グ の テ ス ト は 多 肢 選 択 と し た が 、今 回 の コ ン テ ン ツ の テ ス
ト が 、内 容 、形 式 、及 び 精 度 へ の 信 頼 性 を 持 た せ う る も の が で き た か ど う か は 疑
問が残り、今後の課題である。
5 . 2. 8 .
その他のコメント
そ の 他 の 主 だ っ た コ メ ン ト と し て は 、「 レ ベ ル を よ り 落 と し た 内 容 を 希 望 」 と
い う 声 が あ っ た 。こ れ は 、や は り あ る 程 度 語 学 学 習 に お い て レ ベ ル 分 け の 発 想 は
必要であることを示唆している。
ま た 、今 回 の コ ン テ ン ツ が 気 軽 に 取 り 組 め る も の で は な い と い う 点 は 評 価 者 全
員 の コ メ ン ト で あ っ た が「 良 い 意 味 で 週 末 集 中 し て で き そ う だ し 良 い 」と い う ポ
ジ テ ィ ブ な 反 応 と 、「 毎 日 少 し ず つ や り た い の に で き な い 」 と い う ネ ガ テ ィ ブ な
反応に分かれた。但し、これは改善により今後両方に対応できうると考える。
更 に 評 価 者 3 名 に 、リ ス ニ ン グ 中 心 、ビ ジ ネ ス 場 面 別 中 心 と い っ た 、多 く の 従
来 型 の 英 語 教 材 の 構 成 と の 比 較 を た ず ね た と こ ろ 、「 例 え ば 明 日 海 外 に 電 話 を し
なければいけない場合に練習できるジョブエイド的な使い方があっても良い」
「 TO E IC 前 日 な ど 、 集 中 特 訓 の 意 味 で リ ス ニ ン グ だ け 使 い た い か も し れ な い 」
と い っ た 、必 ず し も 否 定 す る わ け で は な い コ メ ン ト が 出 た 。こ れ は 、特 に 大 き な
作 業 を す る こ と な く J oo ml a LM S で は 対 応 可 能 で あ る の で 、 か か る 機 能 も 後 に 付
加することとした。
32
6.改善
以上の評価を受け、若干の改善を行った。主な内容は以下の通り。
6 . 1. 見 栄 え の 改 善
J oo ml a LM S で は 、 ワ ー ド を 扱 う よ う に 影 付 文 字 、 色 付 き 文 字 、 強 調 文 字 を 使
用できる。これらを利用し、平面的であった内容をより分かりやすく改善した。
6 . 2. 外 部 リ ン ク の 一 部 内 製 化 、 及 び 方 法 論 の 工 夫
英 文 法 に 関 す る 外 部 リ ン ク は 評 判 が 悪 か っ た 為 、こ れ を 一 部 内 製 化 し た 。但 し 、
外 部 リ ン ク の 有 効 利 用 自 体 に は 意 味 が あ る と 考 え 、「 英 語 で 面 談 を 受 け る 」 学 習
項目のところで、外部のインタビュービデオを参考コンテンツとして使用した。
こ れ に つ い て は 、形 成 的 評 価 に 参 加 し た 3 名 に そ の 後 見 せ た と こ ろ 3 名 と も 、ポ
ジティブな評価を下している。
6 . 3. 学 習 し た い 項 目 別 で も 学 習 で き る イ ン タ ー フ ェ ー ス の 構 築
既述の通り、
「リスニング中心」
「 ビ ジ ネ ス 場 面 別 」と い っ た ジ ョ ブ エ イ ド と し
て の ビ ジ ネ ス 場 面 別 の 学 習 項 目 構 成 の ニ ー ズ も で た こ と か ら 、か か る 学 習 者 ニ ー
ズ の 対 応 を 検 討 し た 。 確 か に SCC で は 、 じ っ く り 学 習 を 行 っ て い く コ ン テ ン ツ
と し て は 適 し て い る が 、目 の 前 の 現 実 へ の ソ リ ュ ー シ ョ ン に は 、そ の ま ま で は な
り難い。
し か し な が ら 、 J oo ml a LM S で は 、 そ の 構 成 上 、 課 題 分 析 を 行 っ た 課 題 項 目 ご
と に 、解 説 文 と 練 習 問 題 が 一 つ の チ ャ ン ク と し て 構 成 さ れ て い る 。例 え ば「 カ バ
ー ス ト ー リ ー 」「 メ イ ン ス ト ー リ ー 」 は リ ス ニ ン グ 音 声 と 3 問 の 小 テ ス ト が 一 つ
の チ ャ ン ク で 、リ ス ニ ン グ コ ン テ ン ツ 単 体 と し て も 使 用 で き る 。ま た 、リ ソ ー ス
ボ ッ ク ス は 各 ユ ニ ッ ト に 3 チ ャ ン ク あ る が 、こ れ ら は 大 き く「 文 法 を 学 ぶ チ ャ ン
ク 」と「 ビ ジ ネ ス 場 面 毎 の フ レ ー ズ を 学 ぶ チ ャ ン ク 」に 大 別 さ れ る 。各 チ ャ ン ク
とも説明文と小テストで成り立っており、単体でも学習が成立しうる。
従 っ て 、こ れ ら の チ ャ ン ク を 並 べ 替 え る こ と で 、
「リスニング教材」
「文法教材」
「ビジネス場面別教材」が出来る。
更 に 、今 後 の 展 開 と し て 、続 編 や 、類 似 の コ ン テ ン ツ を 制 作 す る 場 合 、こ れ ら
の チ ャ ン ク を 使 い ま わ す こ と も 出 来 、コ ン テ ン ツ 開 発 の 手 間 が 省 け る 利 点 が 展 望
しうる。
33
6 . 4. 学 習 者 が 日 々 サ イ ト を 訪 れ 学 習 を 継 続 す る 為 の 試 み
今 回 、 評 価 者 の コ メ ン ト の 中 で 最 も 考 え さ せ ら れ た コ メ ン ト の 一 つ に 、「 S C C
の コ ン セ プ ト は 理 解 し た が 、こ れ だ け で 動 機 付 け の 弱 い ユ ー ザ ー も 含 め て 学 習 継
続 を 引 っ 張 っ て い く の は 難 し い だ ろ う 」と い う も の が あ る 。こ れ を 、今 回 開 発 し
た コ ン テ ン ツ の ク オ リ テ ィ が 悪 い こ と に 起 因 せ し め る こ と も 出 来 る が 、元 々 オ ン
ラ イ ン で の 学 習 は 同 期 付 け が 難 し い と い わ れ る 中 、オ ン ラ イ ン だ か ら こ そ 動 機 付
け ら れ る 何 か が 出 来 な い か を 模 索 す る き っ か け と な っ た 。そ の 試 み と し て 、1 月
後半より対象学習者が興味を惹きそうなニュースや話題を毎日アップすること
とした。この評価は本件の研究対象外であるが、今後継続していく研究の中で、
成果を見て行きたい。
6 . 5. フ ォ ー ラ ム お よ び S NS 的 機 能 の 設 置
既 述 の 通 り 、 元 々 SCC の 要 素 に は 、 学 習 者 間 で の 学 び あ い も 構 成 要 素 と し て
含 ま れ て い る 。し か し な が ら 今 回 は 、フ ォ ー ラ ム 機 能 の 日 本 語 化 が 研 究 開 始 当 初
は で き て い な か っ た こ と も あ り 、フ ォ ー ラ ム は 無 し の イ ン ス ト ラ ク シ ョ ナ ル デ ザ
イ ン と な っ た 。し か し な が ら 、11 月 か ら 1 2 月 に か け 、J oo ml a を 利 用 し た フ ォ ー
ラ ム お よ び S NS 機 能 の 日 本 語 化 が な さ れ た 為 、 ウ ェ ブ サ イ ト 上 に は イ ン フ ラ だ
け は 設 置 し て い る 。 こ れ も 、 今 後 、 SCC を 補 完 し た 学 習 者 の 学 習 継 続 の モ チ ベ
ーションに資するものとして、利用の検討を進めていきたい。
34
7. 今 後 の 展 望
本 研 究 で は 、 SCC に 基 づ く 社 会 人 向 け 英 語 e ラ ー ニ ン グ コ ン テ ン ツ を 開 発 し
た 。本 研 究 で は 、1 対 1 評 価 に 留 ま っ て い る こ と か ら 、今 後 も 断 続 的 に 1 対 1 評
価 、小 集 団 評 価 を 行 い 、内 容 改 善 を 繰 り 返 し 、引 き 続 き 今 回 開 発 し た コ ン テ ン ツ
の 学 習 効 果 の 可 能 性 を 探 っ て い き た い 。 な お SCC の 特 徴 で あ る 外 部 リ ン ク の 使
用については、今後著作権処理に関する検討もあわせて行っていきたい。
ま た 、 既 述 の 通 り 、J oo ml a お よ び J oo ml a L M S で は 、 フ ォ ー ラ ム や S N S の 機 能
が 利 用 可 能 で あ る 。 SCC は 、 学 習 者 間 同 士 で の 学 び も 重 要 な 要 素 と な っ て い る
が 、 今 回 は 、 イ ン フ ラ と し て フ ォ ー ラ ム と SN S は 設 置 し た も の の 、 学 習 者 が 有
効 利 用 す る に は 至 っ て い な い 。 今 後 、 S C C と SN S を 融 合 し た イ ン ス ト ラ ク シ ョ
ナルデザインを追求していく予定である。
本 研 究 コ ン テ ン ツ が 一 定 の 完 成 を 見 た 後 に は 、 SCC の 英 語 以 外 で の 適 用 可 能
性 を 探 り た い 。そ も そ も 本 研 究 は 、本 専 攻 の 1 科 目 で あ る「 e ラ ー ニ ン グ 実 践 演
習 」 に お い て 、 M o odl e ベ ー ス で 当 方 に て S C C に 基 づ い た IT プ ロ グ ラ ミ ン グ 分
野 で の 設 計 ・ 開 発 を 行 っ た 内 容 を 参 考 と し て 行 わ れ た も の で あ る 。引 き 続 き 、他
の 教 育 分 野 で も 適 用 可 能 か ど う か を 検 討 し 、学 習 者 に と っ て の 学 習 効 果 と 、教 授
側にとって持続可能なものであるかの両面を探って参りたい。
35
参考文献
S c ha nk,
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( 20 05 )
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St or y.
fr o m
ht t p: / / www. e ngi ne s 4 e d. org/ a b out / S C C whi t e pa pe r. pd f
古 賀 暁 彦 ・ 松 本 馨 ・ 松 本 雅 明 ・ 川 口 啓 ( 20 06) ゴ ー ル ベ ー ス ド シ ナ リ オ を 用
い た e ラ ー ニ ン グ 教 材 開 発 . 教 育 シ ス テ ム 情 報 学 会 第 31 回 全 国 大 会 論 文 集 :
27- 2 8.
向 後 千 春 ( 2 00 5) ス ト ー リ ー ベ ー ス の We b 教 材 を 使 っ た 入 門 統 計 学 の e ラ ー
ニ ン グ コ ー ス . 日 本 計 算 機 統 計 学 会 大 会 論 文 集 , N o. 19 ( 20 05 0 52 0) : 1 69- 1 74 .
高 井 久 美 子 ・ 佐 々 木 茂 ・ 渡 辺 博 芳 ・ 荒 井 正 之 ・ 武 井 恵 雄 ( 20 07 ) 「 物 語 」 導 入
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千 葉 純 子 ( 2 00 3) ス ト ー リ ー を 導 入 し た コ ン ピ ュ ー タ ウ イ ル ス 対 処 法 を 学 ぶ
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根 本 淳 子 ・ 鈴 木 克 明 ( 20 04 ) G B S を 用 い た e ラ ー ニ ン グ マ ネ ジ メ ン ト 講 座 シ ナ
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松 村 美 雪 ( 2 00 4) GB S に 基 づ い た コ ン ピ ュ ー タ ウ ィ ル ス 対 処 法 を 学 ぶ 教 材 の 改
善. 岩手県立大学ソフトウェア情報学部卒業論文.
川 原 真 生 ・ 志 田 晃 一 郎 ・ 横 山 孝 典 ・ 吉 田 国 子 ( 20 06 ) 教 材 発 信 の 場 と し て の
bl o g の 活 用 .
20 06 .4
武蔵工業大学
環境情報学部
第 7 号
36
情報メディアセンタージャーナル
付 録 1. 教 材 設 計 書
第 1 回 :( プ ロ ロ ー グ ) 会 社 の 悪 い 状 況 を 説 明 す る
“ The M o os e mus ke t e e r s”
カハ ゙ー スト ー リー
カ ナ ダ 本 社 の C EO か ら 日 本 法 人 責 任 者 の Da i s uke に E ma i l
が来る。メール の内容は 、日本法人の 度重 なる失策の為、3
人 ほ ど 人 員 削 減 す る か 、 さ も な け れ ば Da i s uk e を 首 に す る 、
と い う も の 。迷 わ ず 自 分 以 外 の 3 人 を 首 候 補 に し た Da i s uke
であった。
日 本 で は 簡 単 に は 人 員 を 首 に で き な い の で 、不 可 能 な ミ ッ ショ ン
を与え、できないことを理由に 3 ヶ月後に首にしたらどう
かというサジェスチョンどおり、行動に移ろうとする。
ミッ ショ ン
プロローグの為割愛
リソ ース ボ ッ クス
プロローグの為割愛
メイ ンス トー リ ー
Da i s uke は 選 ん だ 3 人 組 Q P 、 B ut c he r 、 E mi の 3 人 を 呼 び 出
し 、瀕 死 の 日 本 法 人 の 現 状 を 説 明 、3 人 が 新 事 業 を 3 ヶ 月 以
内に立ち上げなければ首にすると宣告する。日本法人の不
振 は Da is uke の 失 策 の せ い だ と 非 難 さ れ る が 、 意 に 介 さ な
い。
第 2 回:新しいプロジェクトの市場分析
“ A s ma l l pi e c e of a la rge ca ke or la rge pi e c e of a s ma ll ca ke ”
カハ ゙ー スト ー リー
B ut c h の 誕 生 日 を Q P は す っ か り 忘 れ る 。 E mi は バ ー ス デ ー
ケ ー キ を 買 う が 、 一 緒 に 10 人 の 同 僚 も 誘 っ た の で 、 B ut c h
の食べるケーキ 1 切れはとても少なくなってしまった。一
方 E mi は 飼 い 犬 Ak oa k o に も 犬 用 ケ ー キ を 買 っ て き た が 、こ
れ を 独 占 で き る Ak oa ko を 見 て 、B ut c h は う ら や ま し く 思 う 。
E mi は そ こ か ら ヒ ン ト を 得 て 、「 新 事 業 を 探 す な ら 大 き い 市
場規模でも競争が多いビジネスより、市場規模は小さくて
も 競 争 が な い 分 野 を 選 ぶ べ き 」 と 考 え る 。 B ut c h は Ak oa ko
を見てペット産業のニッチ分野を探そうと提案する。
ミッ ショ ン
ペット産業の特徴、市場規模、成長率を説明する。
リソ ース ボ ッ クス
1.
(文法)数の数え方 – 外部リンク使用
2.
(文法)比較級、最上級 – 外部リンク使用
3.
(場面別)ペット市場のオンライン英文資料 – 外部
リンク使用
メイ ンス トー リ ー
B ut c h は 調 査 に 基 づ き ペ ッ ト 市 場 が 1 . 2 兆 円 と 大 き い こ と 、
犬が猫や他の動物よりも人気があること、小さい犬のほう
37
が大きい犬より人気があること、最近ではより多くの人が
犬を家族とみなすこと、犬の世界も健康志向になっている
こ と な ど を 話 す 。こ れ ら を 聞 い て 、E mi は 、さ ら に オ ン ラ イ
ンでペット関連グッズを購入する人の割合をたずね、ある
ことを思いつき、2 人をレストランに誘う。
第 3 回:ブレーンストーミングを行う
“ Ma cr ob i ot i c R e s ta ura nt - Bra i ns t or mi n g b us i ne s s i dea s- ”
カハ ゙ー スト ー リー
E mi は 2 人 を オ ー ガ ニ ッ ク フ ー ド 中 心 の マ ク ロ ビ オ テ ィ ッ
ク レ ス ト ラ ン な る と こ ろ へ 連 れ て 行 く 。 そ こ で 、「 ナ チ ュ ラ
ル 」「 オ ー ガ ニ ッ ク 」 を キ ー ワ ー ド に し た ビ ジ ネ ス ア イ デ ア
をレストランのナプキンに書き始める。
ミッ ショ ン
ナチュラルでオーガニックなペット用グッズを販売するオ
ンラインサイトのビジネスアイデアについて、①市場性は
あるか、
②競争状況はどうか、
③長所と欠点はなにか
ブレーンストーミングする。
リソ ース ボ ッ クス
( 文 法 ) 「 ~ し な さ い 」 「 ~ し た ら い い の で は 」( ha ve t o,
1.
s houl d, ha d b e tt e r, ma y wa nt t o)
メイ ンス トー リ ー
– 外部リンク使用
2.
(文法)計算の表現
3.
(場面別)質問したいときの表現
ナ プ キ ン に 書 か れ た E mi の ア イ デ ア は ヘ ル ス コ ン シ ャ ス な
飼い主を対象にした、ペット関連商品を販売するオンライ
ン ポ ー タ ル サ イ ト を 開 く と い う も の だ っ た 。3 人 は こ の ア イ
デアについて、事業として成り立ちそうか、利点と欠点は
何か、といったことを自由に話し合う。結果、この事業を
進 め る こ と で 合 意 す る 。 Q P と B ut c h は マ ク ロ ビ オ テ ィ ッ ク
レストラン自体には辟易し内緒でラーメン屋に行くことと
する。
第 4 回:ビジネスモデルを組み立てる
“ The e l e va t or t e s t- e x pl a i ni n g y our pr oj e c t on a s hor t e l e va t or r i de b e t we e n fl oor s”
カハ ゙ー スト ー リー
10 時 に 会 社 に 遅 刻 し た QP は 運 の 悪 い こ と に 上 司 の D a i s uke
にエレベータホールでばったり出会ってしまう。間を持た
す為に事業アイデアをエレベータ内で話すが、考えがまと
ま っ て お ら ず 、「 さ っ ぱ り 分 か ら な い 」 と い わ れ て し ま う 。
こ の 出 来 事 を E mi と B ut c h に 話 す と 、 そ れ は エ レ ベ ー タ に
38
乗っている間でも相手に簡潔に説明させる所謂「エレベー
タテスト」だったのだろうと言われ、失敗をなじられる。
ミッ ショ ン
Uni t 2 , Uni t 3 の 内 容 を 簡 潔 に 上 司 に 説 明 し て み よ う 。
Da i s uk e は こ ん な 質 問 を し て く る と 思 い ま す 。
リソ ース ボ ッ クス
メイ ンス トー リ ー
1.
最 初 に 15 秒 程 度 で 概 要 を 説 明 し て ほ し い
2.
ターゲット顧客は誰か?
3.
マーケット調査の結果はどうだったか?
4.
競合他社は?
5.
他社との違いは何か?
1.
(文 法 ) 関 係 代 名 詞 の 用 法
2.
(文 法 ) 接 続 詞 の t ha t の 用 法
3.
(文 法 ) B y の 表 現
Da i s uk e に 対 し て 改 め て Q P が 事 業 の 説 明 を す る 。 今 度 は 質
問に次々と答えられるが、最後に「で、どうやってマーケ
テ ィ ン グ し て 、 ど う や っ て 売 っ て い く の か 。」 の 質 問 に は 何
も答えられなかった。
第 5 回:マーケティングプランを考える
“ Ma r ke ti n g, D e ve l o pi n g B ra nd R e c o gni t i on”
カハ ゙ー スト ー リー
マーケティングプランを全く考えていなかった 3 人は、電
通 の 提 唱 す る AIS AS マ ト リ ク ス に 従 っ て 議 論 を 始 め よ う と
する。
ミッ ショ ン
マ ー ケ テ ィ ン グ の AI S AS マ ト リ ク ス の 考 え 方 を 理 解 し 、 そ
れに従ってマーケティング戦略を考えよう。
At t e nt i o n – 如 何 に 潜 在 顧 客 の 注 意 を 惹 く か
Int e r e s t – 注 意 を 惹 い た 人 に 如 何 に 興 味 を 持 た す か
S ea r c h – オ ン ラ イ ン 検 索 で ど う 引 っ 掛 け る か
Ac t i on – 如 何 に 購 入 に 至 ら せ る か
S ha r e – 購 入 客 に 如 何 に 口 コ ミ さ せ る か
リソ ース ボ ッ クス
メイ ンス トー リ ー
1.
(場面別)マーケティング関連用語
2.
(文法)提案表現「~はどう?」
3.
(文法)例を挙げる表現「例えば~」
At t e nt i o n( 注 意 喚 起 )- TV や 電 車 広 告 は 高 す ぎ る の で 、健 康
好きの飼い主が集まるイベントやドッグランで集中的に広
告する。
Int e r e s t( 興 味 ) – 健 康 好 き な 人 に 響 く キ ー ワ ー ド を 広 告 に 入
れ込む
39
S ea r c h( 検 索 )- サ イ ト に 顧 客 コ メ ン ト や 便 利 な 機 能 を 含 め
る
Ac t i on( 購 入 行 動 ) - 「 送 料 無 料 」 な ど で 買 う 気 を 一 押 し す
る。
S ha r e ( 口 コ ミ ) - カ リ ス マ ブ リ ー ダ ー と コ ネ ク シ ョ ン を 持
ち、彼らから口コミを仕向ける。
第 6 回:人的役割分担を語り合う
“ Ma na ge me nt Te a m”
カハ ゙ー スト ー リー
競 馬 場 で 上 司 の D a i s uk e と 3 人 組 が 競 馬 を 楽 し ん で い る 。
Da i s uk e は 、 競 馬 の 騎 手 は 経 営 陣 で あ り 、 馬 は ビ ジ ネ ス モ デ
ルであり、この両方がそろっていなければ、競馬で勝利し
ないのと同様、事業は前に進まないものだと話す。その上
で、今後の 3 人のチームとしての役割分担を促す。
ミッ ショ ン
3 人の性格や特徴を
リソ ース ボ ッ クス
(場面別)人の性格を現す表現
(場面別)マネジメントスキル表現
( 場 面 別 ) I t hi n k な ど 意 見 を 述 べ る 表 現
メイ ンス トー リ ー
各々が相手について語り合う
Q P – ジ ョ ー ク が つ ま ら な い 。言 う だ け で 行 動 し な い 。I T に
強い。マイペース。遅刻がち。
E mi – ア イ デ ア パ ー ソ ン 。 マ ー ケ テ ィ ン グ と セ ー ル ス が 得
意。外出前の化粧の準備が長い。短気。
B ut c h – ア ニ メ オ タ ク 。 数 字 に 強 い 。 論 理 的 。 時 々 頑 固 。 少
し視野が狭い。
最 後 に 、 Da i s uke は C EO に は 3 人 で は な く 新 し い 人 間 を 候
補にすると述べる。3 人はショックを受ける。
第 7 回:新しいマネジャーに自己紹介する
a . m. P M
カハ ゙ー スト ー リー
- Int r o duc i ng y o ur s e l f 新 し い マ ネ ジ ャ ー P i nk o Ma t s ui が 3 人 に 挨 拶 す る 。 Q P は 緊
張 し て ど も る 。こ れ を 2 人 が か ら か う 。P i n ko は 早 速 3 人 に
後で 1 人ずつと話をしたいと話す。
ミッ ショ ン
E mi と し て 、E mi の 履 歴 書 に 基 づ い て 自 己 紹 介 を し て く だ さ
い。こんなことが聞かれるかもしれません。
1.
今の部署での仕事はなにか。
2.
その前には何をしていたのか。
3.
転職をしているが、何年前か、
40
4.
前の会社では何をしていたのか
5.
なぜ前の会社を辞めたのか
6.
依然いたセールスの部署で貴方は成績が良くなかっ
たが、なぜか。
リソ ース ボ ッ クス
メイ ンス トー リ ー
7.
学生時代は何をしていたのか。
1.
(場面別)自己紹介ビデオ – 外部リソース
2.
(文法)現在完了形
3.
(場面別)自分の経歴を語る
P i nk o に E mi は 質 問 事 項 に 応 じ て 自 分 の 経 歴 を 語 っ て い く 。
最 後 に Pinko と 同 い 年 だ と 知 っ て む か つ き 感 じ る 。
第 8 回:電話でスケジュールを確認する
“ Ma ki ng a n a p poi nt me nt ”
カハ ゙ー スト ー リー
QP は Pi n ko か ら 、 カ ナ ダ 本 社 の 経 営 陣 に 対 し て ペ ッ ト 事 業
の計画をプレゼンすることが決まったと聞かされる。同時
に 、 カ ナ ダ 本 社 の C E O ジ ョ ン 、 Da i s uke 、 E mi 、 B ut c h の ス
ケ ジ ュ ー ル を 確 認 し 、全 員 が O K な 時 間 帯 を セ ッ ト す る よ う
命じられる。
ク リ ー ス に 電 話 を す る は ず だ っ た Q P は 、時 間 に ま た も 寝 坊
する。
ミッ ショ ン
E mi 、 B ut c h に ス ケ ジ ュ ー ル を 確 認 し て く だ さ い 。
Da i s uke と C E O ジ ョ ン に は 電 話 で ス ケ ジ ュ ー ル を 確 認 し て
ください。
その上で、ミーティングの為に全員がそろう日時を決めて
ください。
リソ ース ボ ッ クス
メイ ンス トー リ ー
1.
(場面別)電話の英語ビデオ - 外部リソース
2.
(場面別)電話の会話パターン
CE O ク リ ー ス に 直 接 電 話 し た Q P は 、ク リ ー ス と 日 程 の 最 終
決 定 を す る 。当 初 は カ ナ ダ に 出 張 で き る と 期 待 し て い た が 、
ウェブ会議で行うこととなる。
第 9 回:財務計画を説明する
“ Ca s h i s ki n g”
カハ ゙ー スト ー リー
事 業 計 画 の 数 値 面 の 責 任 を 持 つ B ut c h は 、一 旦 財 務 セ ク シ ョ
ンに提出した数値が「もっと予算をカットするように」と
い う 指 示 と と も に 戻 っ て き て し ま い 困 っ て い る 。 QP と E mi
と 相 談 し 、Q P は I T 部 分 を 外 注 せ ず 全 て 自 分 で 、E mi が マ ー
ケティングを工夫することで予算をカットすることとし
41
た。さらにカットしなけれ ばいけない分は 、自らの発案で、
「自分たち 3 人も事業に出資してはどうか」と 2 人に提案
する。
ミッ ショ ン
事業計画の数値を見ながら、事業計画の説明と、修正した
予算について話してください。
リソ ース ボ ッ クス
(場面別)財務・会計関連用語
( 文 法 ) b e goi n g t o の 用 法
メイ ンス トー リ ー
3 人 は Da is u ke に 修 正 し た 予 算 に つ い て 説 明 す る 。 最 後 に 、
修 正 し き れ な か っ た 1 0 百 万 円 分 は 、 自 分 た ち で 3 .3 百 万 円
ず つ 拠 出 し た い と 申 し 入 れ る 。 Da i s uk e は 返 事 を 留 保 す る 。
42
付 録 2. 1 対 1 評 価 観 察 用 紙 ( 教 材 の 「 独 り 立 ち 」 確 認 用 )
対象学習者の属性
英 語 の 学 力:TOEIC 、T OEFL
職業・職種
業務上英語を使用するか
英語学習の必要性・興味
過去の英語学習履歴
SCC の 設 計 に つ い て
カバーストーリーで戸惑
うことは無かったか。
ミッションで戸惑うこと
は無かったか。
リソースボックスで戸惑
うことは無かったか。
メインストーリーで戸惑
うことは無かったか。
同期型学習で戸惑うこと
は無かったか。
全体的に使いづらかった
点は無いか。
オンライン環境について
ユーザー登録で戸惑うこ
とは無かったか。
学習中の頁選択などで戸
惑うことは無かったか。
ウェブ会議システムで戸
惑うことは無かったか。
43
付 録 3. 1 対 1 評 価 ア ン ケ ー ト 用 紙
下記には評価者 3 名のコメントも記載している。
対象学習者の属性
A さん
英 語 の 学 力 : TO E IC 、 TOE F L
TOE IC 9 20 点 (2 0 03 年 ) 、 81 0 点 ( 9 5 年 )
職業・職種
商社勤務
業務上英語を使用するか
現在は使用しないが前業務ではあり。
想定する英語使用場面
国際電話応対。英文契約書作成、交渉、
e ma i l 、 米 国 出 張 時 日 常 生 活 全 般 。
英語学習の必要性・興味
今のところは無いが興味は無くも無い。
過去の英語学習履歴
学 校 教 育 、 通 信 教 育 ( ア ル ク TO E IC 86 0 点 コー ス) 、
B さん
英 語 の 学 力 : TO E IC 、 TOE F L
TOE IC 7 00 点 (2 0 07 年 )
職業・職種
金融機関勤務
業務上英語を使用するか
使用しない。
想定する英語使用場面
ない。ただし海外案件が出れば必要
英語学習の必要性・興味
非常にあり。
過去の英語学習履歴
学校教育のみ。
C さん
英 語 の 学 力 : TO E IC 、 TOE F L
米国公認会計士だが英語会話力は初級。
職業・職種
教育関連会社勤務
業務上英語を使用するか
毎日。
想定する英語使用場面
英文教材の和訳。
英語学習の必要性・興味
非常にあり。
過去の英語学習履歴
米国会計以外は学校教育のみ。
SCC の 設 計 に つ い
5 段階評価:5 が「本教材を最もポジティブに評価」1 が
て
「 最 も ネ ガ テ ィ ブ に 評 価 。」 お よ び 各 協 力 者 の コ メ ン ト を
記載
カバーストーリーは
A: 4
A: 単 語 や ス ト ー リ ー が 外 資 系 企 業 に タ ー ゲ ッ ト が
興味をひく内容だっ
B :4
絞られている感あり。
たか。
C :4
B: よ い 。 た だ 数 字 の 話 が 多 い 気 が す る 。
C: ビ ジ ネ ス に 興 味 の あ る 人 で あ れ ば 良 い が 普 通 の
人は興味を持たないだろう。
カバーストーリーで
A: 3
A: キ ャ ラ ク タ ー の 性 別 が 分 か ら な い 。
戸惑うことは無かっ
B :4
A: 男 性 声 優 3 名 の 声 質 が 似 て お り 、キ ャ ラ ク タ ー の
44
たか。
C :4
区別がつきにくい。
B: 画 面 に 1 枚 あ る と そ の ま ま 単 語 リ ス ト ま で 読 ん
で し ま う の で 、最 初 は 単 語 リ ス ト 無 し で リ ス ニ ン グ
する意図通りには進まない。
B : ペ ー ジ が 違 う ほ う が よ い 。音 声 ス タ ー ト ボ タ ン が
どこかがわかりずらい。
C:行 間 や 段 落 に 要 工 夫 。3 段 階 の 指 示 が わ か り に く
い。
カバーストーリーの
A: 5
A: 小 さ な 成 果 の 積 み 重 ね の 確 認 で は 意 味 が あ る が
リスニングテストは
B :5
や る な ら き ち ん と し た テ ス ト に し て 欲 し い 。答 え が
設置の意味はあった
C :5
リ ス ニ ン グ に 基 づ か ず 、常 識 で 解 け る も の や 紛 ら わ
か。
しいものはやり終わった後に不快感があるため再
考。
A: 達 成 感 を 考 え れ ば 何 度 も や り 直 し が 出 来 て も い
い。
A: あ る と テ ス ト の 結 果 に と ら わ れ る が 無 九 手 も よ
い か も 。但 し 無 い な ら リ ス ニ ン グ に 集 中 さ せ る 小 技
が 別 途 必 要 。 例 え ば 難 し い 単 語 や フ レ ー ズ の リピート
練 習 と か 。読 む だ け だ と 、分 か っ た つ も り で 終 わ る
可能性がある。
A: 知 識 の テ ス ト か リ ス ニ ン グ の テ ス ト か 不 透 明 な
部分あり。
B:リ ス ニ ン グ テ ス ト は 意 味 あ り 。 無 い と だ め 。
C:自 分 が 本 当 に 理 解 し て い る か を 試 す 手 段 は 必 要 。
カバーストーリーの
A: 4
A: 和 訳 は あ っ て も 無 く て も 良 い 。
和訳は無かったが良
B :4
B:学 習 者 の レ ベ ル に よ る 。
いか。
C :3
C : 和 訳 は あ っ た ら ベ タ ー 。単 語 リ ス ト だ け で は 不 安
を感じる人はいるはず。
単語リストはあって
A: 5
A: 単 語 リ ス ト だ け で な く 、音 で も 事 前 学 習 が で き る
よかったか。意味が
B :5
ともっとよいかもしれない。
あったか。
C :5
B: 必 要 。
C:短 い 単 語 や セ ン テ ン ス の 音 声 も あ る と な お 良 い 。
その他カバーストー
A: 日 本 語 の 説 明 部 分 を も う 少 し 分 か り や す く し て
リーの改善点。
欲 し い 。何 を し て 欲 し い の か の 指 示 が 曖 昧 。重 要 部
分は強調するなど。
A: 文 字 の 行 間 が も っ と あ っ た ほ う が 良 い 。お 金 を 払
45
うと読む気がしない。
A: 左 側 に 時 計 が あ る の は 良 い 。
ミッションは「やっ
A: 4
A: 日 本 語 を 短 く 。実 務 経 験 の の 下 地 が 必 要 で は な い
てみたい」と思える
B :4
か。
ものだったか。
C :4
A: ち ょ っ と 重 い 感 じ が し た 。す っ と 入 り 難 い 。一 度
初 級 編 で 似 た よ う な も の を や る な ら よ い 。ま た 学 ん
だ こ と が 応 用 で き る な ら 良 い 。マ ー ケ テ ィ ン グ の 4
P とは何か、といった初級編がいる。
B: 英 語 の 学 習 の 観 点 か ら や っ て み た ほ う が よ い と
思ったがハードルが高いと感じた。
C : 難 し そ う 、と 感 じ た が 、自 分 の 英 語 学 習 の 為 に は
必要と思えた。
役割を与えられるこ
A: 3
A: 役 割 を 与 え る 意 味 を 最 初 に 学 習 者 へ 説 明 を し た
とは学習動機向上に
B :5
ほ う が 良 い 。目 の 前 に 先 生 が い な い の で 突 き 放 さ れ
繋がったか。
C :4
感 も あ る 。役 割 を 与 え る だ け で 学 習 者 に 楽 し さ を 伝
えるのは相当難しい。
B:ロ ー ル プ レ イ 的 な 考 え で あ り だ と 思 う 。
C:役 割 を 与 え ら れ る こ と で 主 体 的 に 行 動 で き そ う 。
AB C : 特 に な し
その他、ミッション
で戸惑うことは無か
ったか。
その他ミッションの
A: そ れ が 動 機 に 繋 が る に は 3 人 の キ ャ ラ の う ち 誰
改善点。
に な り た い か 選 べ た ほ う が 良 い 。あ な た は B ut c h で
はなく、まりことして入るほうが良い。
A: カ バ ー ス ト ー リ ー が あ っ て そ れ を 理 解 し た う え
で ミ ッ シ ョ ン が あ る の は お な か 一 杯 過 ぎ る 。カ バ ー
ス ト ー リ ー で 1 つ 、メ イ ン で 1 つ で も 良 い 。最 初 に
衝撃を与えて早くてびっくりなら。
A: カ バ ー と メ イ ン で 2 単 元 の ほ う が 良 い 。
A: リ ピ ー テ ィ ン グ と か 。 日 本 語 英 語 リ ヒ ゚ ート と か 。
B:特 に 無 い 。
リソースボックスに
A: 5
A: リ ソ ー ス ボ ッ ク ス は 面 白 い 。よ り ス ト ー リ ー 内 容
はミッションを遂行
B :5
と連動しているほうが分かりやすい。
する手助けとなる情
C :5
B : 意 味 は あ り 。学 生 以 来 久 し ぶ り に 学 ぶ 内 容 で 思 い
報があったか。
出させられる。
C:便 利 。
46
リソースボックスで
A: 3
B:外 部 リ ン ク を 押 す の は UR L 表 示 で は な い 工 夫 が
外部リンクの使用は
B :4
ほしい。
どう思うか。
C :2
B: 飛 ば し て し ま い そ う な 感 じ が す る 。
C:そ ん な に 必 要 で は な さ そ う な 気 が し た 。
リソースボックスで
A: 3
A: リ ソ ー ス ボ ッ ク ス の 試 験 の 存 在 が 分 か り 難 い 。
戸惑うことは無かっ
B :3
B : ク イ ズ が 不 安 。 5 86 円 = ( ) ye n と あ っ て 指 示 が
たか。
C :4
「 ロ ー マ 字 小 文 字 で 記 入 」だ け だ と 何 を す れ ば よ い
か若干不安。
リソースボックスの
A: 4
A: 簡 単 な テ ス ト が 多 く あ る の は 意 味 が あ る 。
確認テストは設置の
B :5
B : 確 認 テ ス ト の 意 味 は あ る 。2 分 で は 時 間 が 足 り な
意味があったか。
C :3
い。
B: ( )
( )が 2 つ あ っ て も 、2 単 語 を 入 れ る こ と が
わかりにくい。
B : ( )( ) で 問 う て い る 部 分 の 日 本 語 に は 下 線 を 引
いてほしい。
C : 確 認 テ ス ト 自 体 は 絶 対 あ っ た ほ う が よ い が 、正 解
とフィードバックが無かった。
その他リソースボッ
A: 特 に 無 し 。 解 説 の ク オ リ テ ィ に 左 右 さ れ る 。
クスの改善点。
B : U2- R B3 参 考 英 文 記 事 が あ る が 、 こ れ を ど の よ う
に ミ ッ シ ョ ン と つ な が っ て い る か 、同 期 型 に つ な げ
るかのガイダンスがほしい。
C:確 認 テ ス ト の 前 段 階 の 練 習 が あ っ て も 良 い 。
メインストーリーは
A: 5
A: こ れ は 良 か っ た 。
同期型プログラム前
B :5
B:意 味 が あ る 。 無 い と で き な い 。
のリハーサルとして
C :5
C:非 常 に 役 に 立 つ 。
メインストーリーで
A: 4
A: こ れ は な い だ ろ う と 思 わ れ る ス ト ー リ ー が 現 実
戸惑うことは無かっ
B :5
的 で な い 点 が あ る と 戸 惑 う 。現 実 で 使 う 場 面 が あ り
役に立ったか。
たか。
そうなフレーズや状況が欲しい。
B:特 に 無 い
C:特 に 無 い
メインストーリーの
A: 5
A: あ っ て も 良 い が テ ス ト の ク オ リ テ ィ は 高 め て 欲
確認テストは設置の
B :5
しい。
意味があったか。
C :5
B: 意 味 あ り 。
B:非 常 に あ る 。
メインストーリーの
A: 4
A: あ っ て も 無 く て も 。
47
B :5
B:レ ベ ル し だ い 。
C: 3
C:あ っ た ほ う が 良 い 。
カバーストーリー、
A: 5
A: 特 に 意 見 は 無 い 。
メインストーリーの
B :5
B: 丁 度 い い 。 ナ チ ュ ラ ル ス ピ ー ド は も っ と 早 い が
リスニングスピード
C :5
このくらいでいい。
和訳は必要か。
C : 速 い 。た だ 自 分 の 学 習 の た め に は こ れ で よ い と も
はどうか。
思う。
その他メインストー
A: 本 番 の リ ハ ー サ ル と し て の 意 味 は あ っ た 。
リーの改善点。
B: リ ス ニ ン グ の ボ タ ン を 2 度 押 さ な い と 始 ま ら な
い。
B:最 後 の ス ク リ プ ト 画 面 の 指 示 が 無 い 。
C: こ れ は 難 し い の で 自 分 の レ ベ ル に あ っ た 教 材 が
あればよいと感じる。
同期型前のまとめは
A: 4
B: 復 習 と こ れ か ら は じ め る 同 期 型 の 準 備 と し て 重
意味があったか。
B :5
要。
C :4
C: も う 少 し 見 や す く 。
同期型学習ではミッ
A: 5
A: よ い 。
ションを遂行する内
B :5
B: メ イ ン ス ト ー リ ー の 流 れ と 少 し 異 な る 質 問 の さ
容 と し て 満 足 し た
C :3
れ方もあり、難しいが良い。
C : 非 同 期 型 で 学 習 し て も 、話 す の は 結 構 大 変 と い う
か。
印象。
同期型学習のインス
A: 4
A: 適 切 。
トラクターの指示は
B :4
B:特 に 問 題 な い 。
適切だったか。
C :4
B:良 い 。
同期型学習のインス
A: 4
A: 今 回 は フ ィ ー ド バ ッ ク は 良 か っ た が 異 な る 教 師
トラクターのフィー
B :4
でも同様の結果となる質は必要。
ドバックは適切だっ
C :4
B: フ ィ ー ド バ ッ ク 口 頭 だ け で な く 後 で メ ー ル で 来
たか。
るともっと有難い。
C: こ の フ ィ ー ド バ ッ ク に 基 づ く 練 習 の 機 会 が あ る
ともっと良い。
AB C : 特 に 無 し 。
その他同期型学習の
改善点。
ストーリーを通して
A: 4
A: ダ イ ア ロ グ は そ れ な り に 興 味 を 持 て た か 。
興味を持てる内容だ
B :5
B: 興 味 を 持 て た 。
ったか。
C :4
C:ち ょ っ と 難 し い 。
どのようなストーリ
A: 現 実 的 な も の 。
48
B : 実 際 に 使 う シ チ ュ エ ー シ ョ ン と よ く 使 う 会 話 。本
ーで学習したいか。
コンテンツは適用されていたと思う。
C : ビ ジ ネ ス シ ー ン で あ っ て も も う 少 し 簡 単 な「 e メ
ールを打ってくれ」
「この資料をA社に送ってくれ」
と い っ た 、ビ ジ ネ ス シ ー ン の 中 の 日 常 会 話 の コ ー ス
を先に受けてみたい。
続けて学習してみた
A: 4
A: 1 日 に 1 単 元 全 部 や る の は 気 が 重 い 。気 軽 に 1 日
いと感じたか。それ
B :5
15 分 ず つ や り た い と い う 学 習 者 の ニ ー ズ に は あ っ
は何故か。
C :5
ていない。
B : Ye s
C : 思 っ た 。し か し 1 ユ ニ ッ ト を 1 週 間 の 平 日 5 日 間
で 少 し ず つ こ な せ る 提 案 も あ っ て よ い か も 。5 日 や
って 2 日復習にあてるイメージもあり得る。
今後学習を継続すれ
A: 4
A:
ば満足感・自信が得
B :5
B :Yes
られそうか。それは
C :5
C:よ い 。
B :5
A: 難 し い 。
何故か。
自分が今まで使用し
てきた語学学習教材
B: 実 用 的 で こ う い う こ と を 勉 強 し な け れ ば い け な
と比較してどうか。
いと感じた。
C:同 期 型 の 前 に 練 習 す る 機 会 が 十 分 あ る 点 な ど 、 1
ユニットの構成が良くできている。
本教材に値段をつけ
A: 29 0 0 円 。
るとして、1 ユニッ
B :3 50 0 円
トにつき「非同期」
C :2 50 0 円 。 レ ベ ル が あ っ て い れ ば 3 0 0 0 円 。
「同期」に幾らの価
値を払えるか。
その他、本教材をよ
A: 内 容 が 濃 す ぎ る 。も う 少 し 内 容 が 薄 く て 値 段 が 安
りよくする為の改善
いほうがよい。
点やアイデアがあれ
B: 実 際 に ビ ジ ネ ス を や る と き は こ れ く ら い 必 要 な
ば
の で 、こ れ く ら い や ら な い と い け な い と 感 じ る も の
だ っ た 。自 分 が 日 常 会 話 し て な い こ と を 実 感 。レ ベ
ル は 中 級 と 上 級 の 間 。上 級 の 人 に と っ て は 易 し い の
では。
C : 各 種 の 確 認 テ ス ト の 形 式 を TO E IC の 形 式 に 似 せ
ると対象学習者の市場が広がるのでは?
49
付 録 4. ス ト ー リ ー 設 計 書
To pi c 1 : The M o os e mus ke t e e r s ?
<M ode l D ia l og ue 1 B>
D AIS UK E : The r ea s on I wa nt e d t o ta l k t o you gu ys is … we l l … i t s t he fi na l ye a r of our
“ 3 yea r IP O P la n” t o t ur n us i nt o a pub l i c c o m pa ny. We’ r e s upp os e d t o IP O ne x t ye a r.
EM I: W ha t’s wr on g?
D AIS UK E : We l l, we mo ve d o ur he a dq ua r t er s fr o m S a i ta ma t o M i na mi - Ao ya ma a n d
re nt e d t hi s r e a ll y ni c e offi c e . And o ur “ N e w B us i ne s s D e ve l op me nt D e pt .” sta r t e d our
pr i nt pr o mot i on b us i ne s s .
B UTC H : Yea h, t he offi c e is gr ea t … b ut yo u s a i d we l os t c us t o me r s whe n we c ha ng e d
our pr i nt pr oduc t i on t o C hi na a nd t ol d t h e m i t wa s “ ma de i n J a pa n” .. .
D AIS UK E : … R i ght , we l l t ha t’s one r e a s on w h y I’ m he r e .
QP : Uh D a i s uke , I ha ve a q ue s t i on. I we nt t o t he ba nk a t l u nc h a n d, we l l … my s a la r y
wa s not p ut i nt o my a c c ou nt .
D AIS UK E : Ye s , we l l… t ha t’s t he ot he r r ea s o n wh y I’ m he r e . We ’r e goi n g t hr o ug h a
ca s h fl ow pr ob l e m. You s e e , t he ba nk r e fus e d t o l e nd us mo ne y.
QP : W ha t !?
D AIS UK E : Ye a h, t he y l e n d yo u a n u mb r e l la whe n i t ’s s unn y a nd a s k for i t ba c k whe n
i t’s ra i ni n g.
B UTC H : S o, wha t now? … a r e we fi ni s he d?
D AIS UK E : N o … I’ m t r yi n g t o ke e p y o u gu y s he r e … b ut t he ma na ge me nt wa nt s t o
re s tr uc t ur e a n d I’ m not s ur e how I c a n ke e p yo u whe n y our r e s ul t s a r e … not gr e a t .
Ac t ua l l y I t hi nk i f I d on’t ma ke c ut b a c ks , I’ m gon na ge t fir e d.
50
QP : W ha t ? ! Wa it a mi n ut e , t he pr i nt pr oduc t i o n b us i ne s s …
t ha t’s wha t’s c os t i n g t he
c o mpa ny s o mu c h. T ha t wa s your i de a . And t h e c o mpa ny’s i mpos s i b l e “ IPO P la n” wa s
t he pr e s i de nt ’s de c i s i on. It ’s not o ur fa ul t .
D AIS UK E : Li s t e n, I’ m go n na gi ve y o u g uys a c ha nc e . I’ m g on na put yo u on a ne w
pr oj e c t . I’ m gi vi n g yo u 3 mo nt hs t o ma ke a pr ofi t .” O ne of o ur c li e nt s wi l l b e a
pa r t ne r o n t he pr oj e c t .
B UTC H : W ha t a r e we s upp os e d t o d o?
D AIS UK E : Tur n a pr ofi t i n 3 mont hs .
B UTC H : W ha t’s our b ud ge t ?
D AIS UK E : 3 mi l l i on, fr o m t he c o mpa ny. Aft er yo u pl a n y o ur pr oj e c t , you’ l l ha ve t o
c on vi nc e ma na ge me nt t o a ppr o ve i t . If y ou ne e d mor e mo ne y, y ou ha ve t o fi n d a not he r
i nve s t or t o p ut i n t he mon e y. Your sa la r y wi l l b e pa i d for a not he r 3 mo nt hs s ta r t i n g
ne x t we e k.
QP : J e ez , 3 mo nt hs t o t ur n a pr ofi t . Ar e yo u do i ng t hi s s o y ou’ l l ha ve a n e x c us e t o fi r e
us i n 3 mo nt hs ?
D AIS UK E : [ S i gh] N o. You’ l l ha ve a ne w offi c e s pa c e a nd a ne w na me , a nd y ou’ l l b e
ta ki n g ca r e of my d o g, a koa ko- p oo n. To da y i s t he fi rs t da y o f “ The M oos e M us ke t e e r s
Gr oup” . I’l l a pp oi nt a gr ou p di r e c t or t o l e a d t he pr oj e c t . Al l of y ou a r e now ma na ge rs .
C on gra t ula t i ons .
B UTC H : A do g?
Ti t l e N o. 2 : a s ma l l pi e c e o f a la rge c a ke or la rge pi e c e of a s ma l l c a ke
S ub t i t l e - Ma r ke t r es e a r c h
<C ov e r s t or y 2 A>
51
( M3 Te a m R oo m. Q P a nd B ut c h a r e i n t he r oo m. )
B UTC H : Ar e yo u g oi n g ho me n ow… o n t hi s s pe c ia l da y?
QP : W ha t’s s o s pe c i a l a b out t o da y?
B UTC H : You do n' t kn ow w ha t t oda y i s ?
QP : … Ah we l l , i t s a s pe c i a l da y for me t o da y c a us e I’ m g on na go h o me a nd c ut m y
na il s .
B UTC H : J e ez , i t’s my b ir t hda y a nd yo u di dn' t r e me mb e r.
QP : O h, i s i t ? H ow ol d a r e yo u?
B UTC H : Thi r t y.
QP : Wel c o me t o t he 3 0 's . I t ur ne d t hi rt y l a s t mo nt h. . It s a l l ba d fr o m he r e
B UTC H : ( Angr i l y) I k no w! The t hr e e of us c e l e bra t e d y o ur b i rt h da y a nd I pl a nne d
e ve r yt hi n g!
(D oor ope ns a nd E mi c o me s i n. )
EM I: S ur pr i s e ! Ha ppy b ir t hda y B ut c h ! I g ot you a li t t l e b ir t hda y ca ke . H ope y ou l i k e
i t ! An d for yo u Akoa k o, I got a l i t tl e do g c a ke .
B UTC H : Tha n ks , wow i t’s S O H UG E. I l ove c a ke. Le t’s ea t i t now!
EM I: Ac t ua l l y, I a l s o ca l l e d a fe w of t he gi r l s i n fr o m ne x t do or. H e y gi r l s !
Gir l s : Ha pp y B ir t hda y B ut c h! C on gra t ul a t i ons !
B UTC H : H ol y, I’ m gl a d a l l 8 … 9 … 1 0 of y o u c a me . I h ope no ne of y o u a r e hu ngr y !
He y Ak oa ko … do y ou mi nd s ha r i ng s o me of yo ur ca ke ?
52
Ako Ak o: …( grrr rr)
QP : Luc ky y ou, Akoa k o, You ge t a l l of y our c a ke ' c a us e yo u’r e t he onl y o ne e a t i ng i t .
EM I: Tha t’s ki n d of l i ke us , i s n’t i t …
B UTC H : H uh? W ha t do y ou me a n?
EM I: Thi n k of o ur pr oj e c t ma r ke t . The ot he r d a y we ta l ke d a b out our pot e nt i a l ma r ke t .
B ut t he r e a r e s o ma n y c o mp e t i t or s out t he r e a nd we ha ve t o s ha r e our ma r ke t wi t h
ot he r c o mpe t i t or s , l i ke y our ca ke .
B UTC H : S o wha t a r e yo u sa yi n g?
EM I: F ir st yo u t hi n k t he b ir t hda y c a ke l oo ks a t tra c t i ve .
B UTC H : B e ca us e i t’s B i g.
EM I: B ut now y ou t hi n k i t’s not a t tra c t i ve a n d e nv y a koa ko.
B UTC H : Yea h b e c a us e y ou i nvi t e d s o ma ny fri e n ds t o s ha r e my ca ke ! O n t he ot he r
ha nd a koa ko ge t s he r s a l l t o he r s e l f.
EM I: We s ho ul d a ppl y t hi s t o o ur b us i ne s s pr oj e c t ; ba s i ca l l y we s ho ul d g o for a
ma r ke t wi t h a la rge c us t o me r ma r ke t si z e.
QP : OK .
EM I: If t he r e’s no c o mp e t i t or t ha t’s fa nt a s t i c . B ut t ypi c a l l y a la rge ma r ke t ha s l ot s of
c o mpe t i t or s , l i ke B ut c h’s b ir t hda y c a ke . The n t he ma r ke t is not a s a t tra c t i ve a s yo u
fir s t t hi n k.
QP : S oo oo… If we fi n d a s ma l l ma r ke t wi t h fe w c o mp e t i t or s or no c o mp e t i t or s , l i k e
Akoa k o’s ca ke , t ha t wo ul d b e a b e t t er opt i on.
EM I: Tha t' s r i ght ! S o we s h oul d fi g ht for a la rge pi e c e of s ma l l pi e wi t h fe w
c o mpe t i t or s .
53
B UTC H : Tha n ks Ak oa ko… y ou t a ug ht us s o m e t hi n g! Wa i t a s e c ond…
wh y d on’t we
do s o me r e s e a r c h on t he pe t ma r ke t . The t ot a l ma r ke t s iz e s e e ms la rge b ut we c o ul d
fi nd a s ma l l b ut de l i c i ous ca ke wi t h fe w c o mpe t i t or s i ns i de i t . D a mmi t … my
ca ke … (H e dr ops hi s ca ke on t he gr ou nd)
Ako Ak o: wo of, wo of. ( Akoa ko e a t s t he c a ke )
B UTC H : J e ez ! Akoa ko’s ea t i ng i t …
EM I: Ha ha , “ fir st c o me , fi r st s er ve d. ” We’ d b e tt e r hur r y. C o mpe t i t i on i s goi n g t o b e
fa s t .
B UTC H : You’r e r i ght . G uys , I'l l d o a l i t t l e r e s e a r c h on t he pe t i n dus t r y t hi s
a ft e r noo n. . . t o ma ke up f or t he da mn c a ke .
<Ma i n St or y 2 B>
B UTC H : I c he c ke d t he ma r ke t si z e of t he pe t i nd us t r y. Lo ok a t t hi s , t he si z e of t he
i nd us tr y i s 1 . 2 tr i l l i on ye n! T ha t’s la rge e no u gh o f a ma r ke t t o ma ke mone y, i s n’t i t ?
EM I: Ah, 1 .2 tr i ll i on i s t oo la rge t o a na l yz e . D o you ha ve a br ea kd ow n of t h e
i nd us tr y?
B UTC H : Uh- h uh. “ pe t sa l e s” 0 . 1 t r il l i on, “ foo d” 0 .2 tr i l l i on, “ me di c a l” 0. 4 tr i ll i on ,
“ gr oo mi n g” 0 .2 tr i l l i on, a nd “ t oys ” 0 . 3 t ri l l i on. Any o ne o f t hos e s e g me nt s i s la rge
e no ug h t o s ta rt i n.
EM I: Ca n we br ea k t hi s dow n a b i t mor e ? Li k e for d ogs , ca t s , ra b b i ts …
B UTC H : The mos t c o mmo n p e t s a r e do gs , fo l l owe d b y ca t s. Als o, s ma l l e r do gs a r e
mor e po pul a r t ha n la rge do gs . An d pe di gr e e d ogs a r e mor e pop ul a r t ha n mi x e d br e e d
do gs .
EM I: D o yo u ha ve a ny r e s ea r c h t o ba c k t hi s u p or is t hi s j us t a n ob s e r va t i on?
54
B UTC H : I fou n d a s ur ve y c o n duc t e d b y t h e J a pa n P e t F o od M a nufa c t ur e rs Ass oc i a t i on ,
mor e t ha n 60% of pe t ow ne r s i n J a pa n ke e p t h e ir pe t s i ndo or s , i nc l u di n g yo u, E mi .
EM I: W he n I wa s l oo ki n g for a ne w c on do, I fou nd mor e a nd mor e a ll owi ng s ma l l d ogs .
W ha t a b out t he gr owt h p ot e nt i a l of t he i n d us t r y t he s e da ys ?
B UTC H : A Ya no R e s e a r c h pa pe r r e por t e d t ha t t he J a pa ne s e pe t i n d us tr y gr e w b y 3 .3 %
fr o m 20 01 t o 2 00 2, a nd i t wa s c ont i n ui n g t o gr ow a t a 2 . 7% ra t e i n 2 00 3.
In fa c t , t he
pe t i nd us t r y i n J a pa n ha s s ho wn s t e a dy gr owt h e ve r y ye a r s i nc e 19 91 .
EM I: Tha t 's pr ob a b l y w hy I fi n d a l ot of pe t s ho ps a n d d og c a fe s a r ou n d he r e t he s e
da ys . It ' s e a s i e r t o fi nd pl a c e s I ca n t a ke my d og wi t h t ha n I fo u nd b e for e .
B UTC H : An d t he ne ws pa pe r sa ys t ha t mor e a nd mor e J a pa ne s e t hi n k of pe t s a s a
me mb e r of t he i r fa mi l y, not j us t a ni ma l s. You kn ow i n J a pa n t he s hi ft t o a nu c l e a r
fa mi l y i s a l s o r e d uc i n g t he n u mb e r of fa mi l y me mb e r s . Ma ny ol d pe opl e a r e l i vi n g
a l one a n d o ft e n ha ve pe t s a s fr i e n ds … pr ofe s s i ona l c ou pl e s ma y pr e fe r t o ha ve pe t s
ra t he r t ha n c hi l dr e n. C oupl e s t ha t c ho os e not t o ha ve c hi l dr e n oft e n ha ve pe t s i ns t ea d .
EM I: O ka y, s o i t ma y b e t ha t ow ne r s t e nd t o tr ea t pe t s a s ki ds . If t he y l i ke de s i gn e r
c l ot he s t he y ma y dr e s s t he i r d ogs i n de s i gne r c l ot he s . If t he y pr e fe r he a lt h f oo d t he y
a re mor e l i ke l y t o do t he s a me for t he i r do gs , I gue s s . .
B UTC H : Tha t’s r i ght . .
EM I: H mmm, I ha ve a n i dea ! B , wha t pe r c e nt a ge of p e o pl e b uy pe t pr o du c t s onl i ne ?
B UTC H : I do n’t fi nd a n e xa c t n u mb e r for t ha t .
EM I: G i ve me a ba l l pa r k.
B UTC H : I fou nd a n a r t i c l e sa yi ng a ppr ox i ma t e l y 2 0% a n d t hi s fi g ur e ha s b e e n
gr owi n g r e c e nt l y.
EM I: An d h ow ma ny of t h os e own e r s b uy orga ni c fo ods o nl i ne ?
55
B UTC H : I ha ve no c l u e .
EM I: O ka y, … gu ys wh y do n’t we ge t s o me f o od? I’ m h un gr y. I’ l l t e l l you my i de a i n
t he r e s ta ura nt .
To pi c no. 3 : Ma cr ob i ot i c R e s ta ura nt
P ur pos e : Br a i ns t or mi ng b us i ne s s i de a s
<C ov e r St or y 3 A>
QP : Ve ge t a r ia n f oo d? W ha t a m I a ra bb i t ?
EM I: It’s not a j us t a ve ge t a r ia n r e s ta ura nt . It ’s a Ma cr ob i ot i c r e s ta ura nt .
QP : W ha t’s Ma c r ob i ot i c ?
EM I: It’s ha r d t o de fi n e , b ut Ma cr ob i ot i c s i s a ne w f or m o f di e t t o he l p us l i ve a
he a l t hi er l i fe . P e o pl e ea t ma i nl y gra i ns a nd v e ge t a b l e s .
B UTC H : I t hi nk I’ ve he a r d o f i t . It’s ki n d of p op ul a r a br oa d a s we l l . Is n’t i t or i gi na ll y
fr o m J a pa n?
EM I: Yea h, it’s not we l l kn own he r e , t ho u gh . F i ft y ye a r s a go or s o a J a pa ne s e g u y
s ta r t e d i t i n t he St a t es b y fus i n g J a pa ne s e foo d a nd We s t er n f oo d. Ma ny fa mou s
c e l e br i t i es l ove i t . M a don na , To m C r ui s e …
QP : R ea l l y!?
EM I: I’ m n ow r ea l l y i nt o i t .
Wa i t e r : Your or de r pl e a s e ?
EM I: Ye s , I’ ll ha ve t he ve g e t a b l e cr oq ue t t e a nd S oy mi l k r i s ot t o.
56
QP : I’ l l ha ve t he s a me .
B UTC H : W ha t do y ou r e c o mme n d?
Wa i t e r : I r e c o m me n d t he de e p- fr i e d ve ge t a b l e s a n d t e mpe h wi t h r i c e .
B UTC H : O ka y, I’ ll ha ve t ha t .
Wa i t e r : O f c o ur s e.
QP : S o t e l l us a b out y our i de a . W hy di d y ou b ri ng us h e r e ?
EM I: W ha t a b out ta rge t i ng p e t foo d a nd pe t g oo ds t ha t a r e “ na t ura l" , a nd " orga ni c " ?
Thi s ma r ke t s t i l l s e e ms fr e s h a nd ha s not b e e n ex pl oi t e d q ui t e ye t .
B UTC H : B ut t he r e 'r e ma ny pr od uc t s whos e sa l e s poi nt i s t o b e hea l t h c ons c i ous , a r e n' t
t he r e ? E ve r y pr od uc t sa ys “ i t’s he a l t hy” .
QP : S o yo ur i dea i s ope ni n g a n orga ni c pe t fo od s h op or pe t r e st a ur a nt ?
EM I: N o, wha t I ha ve i n mi n d i s ope ni n g a por ta l s i t e for t he he a l t h c ons c i o us pe t
own e r ?
B UTC H : “ P or ta l s i t e ?”
EM I: D o yo u ha ve a pe n? I’ l l wr i t e i t dow n o n a na pki n.
<Ma i n St or y 3 B>
( st i l l a t t he r es ta ura nt . B ut c h a nd Q P a r e l oo ki n g a t wha t E mi wr ot e o n t he na pki n. )
B UTC H : O ka y, s o t hi s is wha t y ou ha d i n mi n d?
EM I: Yea h, a r e yo u h un gr y? S h oul d I t e l l you my i de a a ft e r we e a t ?
B UTC H : N o, I do n' t wa nt t o wa i t. G o a hea d.
57
EM I: O ka y, wha t ma de me t hi n k a b out t hi s i de a wa s …a s yo u kn ow I ha ve a l ot o f
ma k e - up.
QP : Yea h I c a n t e l l. Is n’t i t a b i t muc h?
B UTC H : Ac t ua ll y, y ou l o ok gr ea t wi t h or wi t h out i t .
EM I: Tha nks B ut c h, I’l l b u y yo u di n ne r t o ni g h t, a nd Q P, yo u s ho ul d pi c k up my c he c k.
Any wa y, r e c e nt l y orga ni c c os me t i c s a n d na t ur a l foo ds a r e b oo mi n g he r e i n J a pa n.
B UTC H : Yea h, mor e a nd mor e pe o pl e a r e r ea l iz i ng t ha t s o me c os me t i c s a nd f oo d a r e
ba d for your he a l t h.
EM I: R i ght , S o my i de a is , i f pe t owne r ’s a r e t he sa me , why n ot do t he sa me t hi n g wi t h
pe t s ? W ha t i f we ope n u p a pe t por t a l s i t e for he a l t h c ons c i o us ow ne r s.
QP : H mm m, ma ke s s e ns e . H ow a b out ope ni n g a r ea l s hop t ha t’s c o mb i ne d wi t h a n
onl i n e por t a l ?
EM I: We c o ul d tr y t ha t, b ut ma yb e la t er. I t h i nk i t 's t o o c os t l y t o d o a r e a l s hop for
no w.
B UTC H : Wa i t wa i t, i s n’t t ha t li ke c o mpa r i ng a ppl e s t o or a nge s ? You k no w, pe t s a r e
pe t s . W ha t a ffe c t s pe o pl e d oe s n' t ne c e s s a r i l y a ffe c t pe t s.
QP : N o, I l i ke E mi ' s i de a . D on' t b e s o c ons e r v a t i ve . Le t’s s e e i f t he ma r ke t E mi f ou n d
ha s pot e nt i a l , fir s t.
B UTC H : O ka y, i s yo ur ma r ke t l a rge or s ma l l ?
W ha t’s t he t ot a l s iz e of t he t a rge t
ma r ke t ?
EM I: Li ke yo u sa i d t he s iz e of t he pe t i n dus t r y i s 1 .2 tr il l i on. An d y ou s a i d 2 0% b u y
onl i n e b ut yo u do n’t kn ow h ow muc h sa l e s a r e orga ni c pr o duc t s . R i ght ?
B UTC H : ye a h,
58
EM I: 1 . 2 t i me s 20% ?
B UTC H : 24 0 b i l l i on.
EM I: An d l e t’s sa y 1 0% of ow ne r s a r e he a l t h c ons c i o us a b out pe t pr oduc t s . W ha t’s
10% of 2 40 b i l l i on.
B UTC H : 24 bi l l i on ye n.
EM I: R i ght , i f we ge t o nl y 1% of t he ma r ke t s ha r e i n t he fir s t ye a r, we wi l l s t i l l ea r n
24 0 mi l l i o n ye n. Tha t’s not t o o ba d.
B UTC H : Ar e t he r e a ny c o mp e t i t or s ?
EM I: The r e a r e ma ny i n t he ove r a ll ma r ke t , b ut c ons u me r s wa nt o ne s t op s h op pi n g.
B UTC H : W ha t a r e t he pr os a nd c o ns ?
EM I: O ne of t he bi g ge s t a dva nta ge s i s t ha t we ca n mi ni mi z e our s ta rt - up c os t b e ca us e
i t’s a n onl i ne b us i ne s s . Pl us t he r e ’r e fe we r c o mpe t i t or s onl i ne .
B UTC H : wha t a b o ut t he c ons ?
EM I: we la c k ma r ke t e x pe r i e nc e .
QP : B ut t he pos i t i on of t hi s b us i ne s s is mor e l i ke a n onl i ne b us i ne s s t ha n a pe t
b us i ne s s, i s n’t i t ? I t hi n k I c oul d us e t he e x pe ri e nc e fr o m my pr e vi ous j ob . Alr i ght E,
l e t’s do i t .
EM I: W ha t a b out y ou, B ut c h ?
B UTC H : C o unt me i n. I s t i l l t hi n k we ou ght t o pl a n o ur st ra t e gy i n de t a i l b e for e w e
s e e Da i s uke a ga i n. B ut I’ m b e gi n ni n g t o t hi nk i t ma y wor k o ut .…
QP : O ka y t he n, l e t’s t oa s t our ne w pr oj e c t !
EM I: An d B ut c h’s b ir t hda y!
59
BE Q: C he e r s !
(Q P whi s pe r s t o B ut c h)
QP : H e y B ut c h, y ou wa n na g o t o t he ra me n s h op l a t er ? The fo o d he r e doe s n’t r ea l l y d o
t he tr i c k for me .
B UTC H : F or s ur e .
NO. 4 The e l e va t or t e st - e x pl a i ni ng yo ur pr oj e c t on a s hor t e l e va t or r i de b e t we e n
fl oor s
P ur pos e - SW O T a nd p os i t i oni ng a b us i ne s s
<C ov e r s t or y 4 A>
( It s 1 0 a . m. Q P ha s j us t a r r i ve d i n t he l ob b y. He me e t s u p wi t h Da i s uke i n fr o nt of t h e
e l e va t or.)
QP : M or ni n g.
D AIS UK E : G ood mor ni ng. I' m s ur pr i s e d t o s e e you t hi s ea r l y i n t he mor ni n g
QP : … Uh ye a h… I' ve got w or k t o do… Ac t u a l l y, I wa nt e d t o t a l k t o y ou a b out our
pr oj e c t . We 'r e a l mos t fi ni s he d o ur … uh … pl a nni ng.
(E l e va t or door op e ns . )
D AIS UK E : I’ m l i s t e ni ng. G e t i n.
QP : We l l, a h… we ha ve b e e n r e s ea r c hi ng t he pe t i nd us t r y a nd we fo un d s o m e
i nt e r es t i ng t r e n ds . You k no w, mor e pe o pl e ha ve pe t s no w a nd t he pe t i nd us t r y i s
gr owi n g a nd a h, a c c or di ng a r e s ea r c h pa pe r w e fo un d, t he ma r ke t s iz e i s 1. 2 tr i l l i on.
60
And pe o pl e a r e a l s o he a l t h c ons c i o us t he s e da ys . We t hi nk t he s e pe opl e a r e … we l l,
woul d a l s o c a r e a b out t h e i r pe t s ’ he a l t h….a n d ….( he ra mb l e s on s e ns e l e s s l y. )
D AIS UK E : S o?
QP : S o we ca me u p wi t h a n i de a for pe t ow ne r s, whi c h i s …
(E l e va t or r ea c he s t he 1 5 t h fl oor a nd t he do or ope ns .)
D AIS UK E : O h, we ' r e he r e. I ha ve t o g o, Q P, I s ti l l do n' t u nde r s ta nd wha t yo u gu ys a r e
doi ng. Ha ve yo u h e a r d of a n e l e va t or pi t c h, Q P ? You ha ve t o ge t yo ur poi nt a cr os s t o
yo ur a udi e nc e i n 1 5 s e c o nds . U nfor t u na t e l y, I a m yo ur a udi e nc e a nd I s t i l l ha ve n o
i de a wha t y ou' r e ta l ki n g a b out or wha t yo u wa nt yo u wa nt t o t e l l me . G ood l uc k wi t h
yo ur pr oj e c t t h ou gh.
QP : Uhh h ye a h. Tha n ks …
( In t he r oo m)
QP : H e y g uys , I tr i e d t o t e l l Da i s uke a b out our pl a n, b ut he t ol d me t o e x pl a i n our
pr oj e c t i n 15 s e c onds i n t he e l e va t or. I ki n d o f me s s e d u p.
B UTC H : You fa il e d t he “ e l e va t or pi t c h" You’ r e s upp os e d t o e x pl a i n y our pr e s e nta t i o n
or i de a i n 1 5 s e c on ds t o c a pt ur e t he a udi e nc e ' s a t t e nt i on, sa y, dur i ng a n e l e va t or r i de .
S cr i pt wr i t er s do e l e va t or pi t c he s t o pr o duc e r s e nt r e pr e ne ur s do i t t o i nve s t or s
QP : R ea l l y, t ha t wa s t ou g h!
EM I: Tha t' s gr ea t Q P. y ou mi g ht ha ve c o mpl e t e l y l os t t he pr oj e c t for us no w. W hy di d
yo u e ve n tr y t o s e l l s o me t hi ng t ha t yo u d on' t un de r s ta nd?
QP : S orr y I c oul dn' t d o i t . B ut we s h oul d a l l l ea r n t o e x pl a i n our pr oj e c t pr o pe r l y. We
ne e d t o e x pl a i n wha t we wa nt t o d o t o ma na ge me nt a nywa y, r i ght ?
<Ma i n St or y 4 B>
61
In Da is u ke ’s r oo m Q P tr i e s t o e x pl a i n t he ir b us i ne s s a ga i n.
D AIS UK E : W ha t 's yo ur i dea ?
QP : O ur pr oj e c t i de a is a p or ta l s it e offe r i n g n a t ura l fo ods a n d pr od uc t s for pe t own e r s
who a r e c onc e r ne d a b out t he i r pe t s ’ he a l t h. Un l i ke ot he r onl i ne pe t s i t e s, we offe r on e
s t op s hop pi n g. And u nl i ke ot h e r one s t op p or ta l s i t e s uc h a s Ba kut e n a nd Wa ho o, we
di ffe r e nt i a t e pr oduc t s b y br e e d.
D AIS UK E : H mmm… s o un ds i nt e r e s t i ng. S o t h e ta rge t c us t o me r i s he a lt h c ons c i ous pe t
own e r s, a nd pe t o wne r s who pur c ha s e onl i ne .
QP : E xa c t l y.
D AIS UK E : N ow, I do n' t ha ve a pe t . S o t e l l me , W ha t t hi n gs do pe opl e b uy f or pe t s
onl i n e ?
QP : We don’t ha ve a l l t he da t a , b ut l i ke ot he r onl i n e pr od uc t s , yo u nge r pe opl e t e nd t o
b uy s t uff o nl i ne a nd t he t r e nd i s gr owi n g a nd a l ot of yo un g fa mi l i e s own p e t s .
D AIS UK E : Ha ve yo u d one a ny ma r ke t r e s ea r c h?
QP : Th e ma r ke t s iz e i s 1 .2 t ri l l i on ye n. An d t he ma r ke t i s gr owi n g a t a b out 3%
a nnua l l y.
D AIS UK E : The ma r ke t s e e ms la rge , whi c h i s go od. B ut i t’s t oo l a rge f or y ou g u ys t o
ta c kl e . And 3% gr owt h ra t e i s not r e a l l y a t t ra c t i ve . B ut t he r e mus t b e s o me s e g me nt s
wi t h a hi g h ma r ke t p ot e nt i a l i n t he r e . H ow ha ve yo u s e g me nt e d t he ma r ke t ?
QP : We s e g me nt e d t he pe t i nd us t r y i nt o o ffl i n e / onl i n e a n d he a l t h c o ns c i ous or not . We
e s t i ma t e t ha t 2 0% b uy o nl i ne a nd 1 0% of o wn er s a r e hea l t h c ons c i ous pe t o n S s u me r s .
S o t he s iz e of our ta rge t s e g me nt i s a r ou nd 2 4 b i l l i on ye n.
D AIS UK E : W ha t a b o ut t he gr owt h?
QP : B ot h s e g me nt s , he a l t h c o ns c i ous a nd onl i ne s ho ppi ng, a r e gr owi n g b y a r ou nd 1 5%
62
or s o. Thi s fi g ur e i s 5 t i me s l a rge r t ha n t he a vera ge gr owt h ra t e of 3% for t he i nd us tr y
ove r a l l .
D AIS UK E : W ho a r e y our c o mpe t i t or s ?
QP : We l l, we s e e our b i gge s t c o mpe t i t or s a s b e i ng p or ta l si t e s s uc h a s Ba kut e n pe t s or
Wa hoo pe t s ?
D AIS UK E : Ar e yo u s ur e yo u c a n b e a t gi a nt s l i ke Ba kut e n or Wa hoo pe t s ?
QP : N o, we ob vi o us l y c a n’t c o mpe t e wi t h t h e m. We ’r e goi n g t o c o mpe t e a l on gs i d e
t he m. As yo u k no w, i n r ea l l i fe , we s o me t i me s s ho p a t la rge s ho p pi n g ma l ls a n d
s o me t i me s go t o b o ut i q ue s .
D AIS UK E : Le t me go o gl e t he ke yw or ds “ por ta l” a nd “ pe t” … [ PAUS E] Lo ok a t t hi s . .. I
fou n d 4 or 5 pe t por t a l s i t es . Ar e n’t y ou g u ys t oo l a t e ?
QP : Tha t’s wh y we pos i t i one d our s a s a por t a l s i t e for he a l t h c ons c i o us owne r s . An d
a not he r di ffe r e nc e i s , we offe r pr od uc t s b y b r e e d.
D AIS UK E : B ut wha t’s t he va l ue a d d t o c o ns u me r s ?
QP : We l l , a l mos t a l l por ta l s i t es offe r s pr od u c t s b y t yp e ; s uc h a s foo d, do g c l ot he s ,
t oys , c a rr y ba gs … b ut wha t owne r r ea l l y wa nt t o kn ow i s “ wha t do ot he r ow ne r s t ha t
na ve my b r e e d of do g, b uy? ” . F or e xa mpl e , goo d t o ys f or Ita l ia n Gr e yh ou n ds &
W hi p pe t s ; d ogs t ha t a r e ve r y a c t i ve a nd l ove r unni ng or c l ot he s for Ma l t e s e ; a do g
t ha t ' s q ui e t a nd t ha t owne r s wa nt t o s ho w off.
D AIS UK E : O ka y. I un de r s ta nd t he c onc e pt . N ow whe r e wi l l yo u ma r ke t y our s i t e ?
QP : Wel l …. t ha t’s s ti l l und e r r e vi e w.
N o. 5 :
P ur pos e : Ma r ke t i n g, D e ve l opi ng B ra nd R e c og ni t i on
63
<c o ve r s t or y 5 A>
Q P r e t ur ns fr o m hi s me e t i ng wi t h Da i s uke a nd t a l ks wi t h B ut c h a nd E mi .
QP : J e e z , I c o ul d n’t a ns we r whe n he a s ke d “ W he r e wi l l you ma r ke t your s i t e ?” I me a n,
nob o dy kn ows a b out o ur si t e or o ur na me . W h a t s ho ul d w e do?
B UTC H : Yea h… I fi g ur e d pe o pl e wo ul d j us t vi si t t he s i t e a n d we ' d ma ke mon e y.
EM I: R e la x guys . I r e a d a n a r t i c l e a b o ut a ma r ke t i ng t he or y c a l l e d AIS AS t ha t
de s c r ib e s how t o c r ea t e a n o nl i ne ma r ke t i ng s tra t e g y.
<Ma i n St or y 5 B>
QP : S o. H ow d o we c a pt ur e our us e r s At t e nt i on? I t hi n k a c o mb i na ti o n o f T V a ds ,
tra i n a ds , fl i er s…
B UTC H : Tha t’s not r ea ll y pr a c ti c a l
EM I: O ur ta rge t c us t o me r s a r e hea l t h c ons c i o us pe opl e wh o s ho p onl i ne .
We s houl d
a dve rt i s e whe r e t he y t e n d t o ga t her.
QP : S uc h a s ?
EM I: S upp os e we di s tr i b ut e fl i er s a t dog s h o ws or a t do g- pa r ks i n b i g c i t i e s put t i n g
a dve rt i s e me nt s i n pe t ma ga z i ne s or he a l t h- c a r e ma ga z i ne s , a nd us i ng o nl i ne a ds .
QP : Al ri g ht , wha t a b out c r ea t i ng “ Int e r e s t ” . H ow a r e we g o nna ge t c us t o me r s
a t t e nt i on a nd g e t t he m i nt e r e s t e d i n o ur s i t e ?
B UTC H : Yea h, r i ght . I us ua l l y forge t wha t TV c o mme r c ia l I sa w 5 s e c onds e a r l i er.
J us t ge t t i ng t he i r a t t e nt i on i s not e n ou g h.
QP : W ha t a b o ut us i ng a fa mo us a c tr e s s ? I' d n e ve r forge t a c o mme r c ia l wi t h An ge l i na
J ol i e
64
B UTC H : Tha t woul d b e pos s i b l e i f we ha d mo ne y, b ut we d on’t .
QP : C o me o n, do n’t b e s uc h a c hea p s ka t e .
EM I: W hy do n’t we us e a fe w po pul a r ke yw or ds t ha t he a l t h c o ns c i ous pe opl e l oo k for
i n t he i r s ea r c he s onl i ne ? Li ke “ ma c r ob i ot i c s” or ” orga ni c ” t o ge t t he i r i nt e r e st .
QP : W ha t a b out t he “ S ea r c h” pa rt ? H ow wi l l t he y s e a r c h for us on t he ne t ?
In my
e x pe ri e nc e , c r e a ti n g a fr i e n dl y us e r i nt e r fa c e i s one t hi ng. F or e xa mpl e t he “ c us t o me r
who b ou g ht t hi s a l s o b ou g ht XY Z” b ut t on a nd “ c us t o me r c o mme nt s” s ho ul d b e on our
s it e s o t he y c a n s ur f t hr o ug h o ur s i t e .
EM I: G oo d i de a . We c oul d a l s o a t ta c h a s e cr e t pa s s wor d on fl i e r s .
QP : W ha t do yo u me a n?
EM I: You k no w pe opl e us ua ll y t hr ow fl i e r s i nt o t he ga r ba ge a nd f orge t a b out i t , b ut i f
t he y l o g i n us i ng a pa s s wor d a nd ha ve a c ha nc e t o ge t a di s c ount , t he y mi ght t a ke i t
ho me .
QP : The n e x t pa r t i s “ Ac t i on” . H ow d o we ge t t he m t o b u y fr o m our s i t e ? W ha t’s t h e
ho ok?
EM I: The s i mpl e s t wa y i s us i ng a “ B UY” b ut t on t ha t 's ea s y t o fi nd. We c oul d pr o vi d e
c ou po ns . P l us “ Fr e e S hi p pi n g” c o ul d b e a go o d ho ok.
QP : As a n IT g uy, I c a n ta ke ca r e of t ha t . W ha t a b out s ho ps i nt e r e s t e d i n s e ll i ng t he i r
pr od uc t s via our por ta l s it e ?
EM I: Tha t’s a l s o si mpl e . We ' ll di s pla y our ca l l c e nt e r ph o ne nu mb e r a nd a “ R e q ue s t
Inf or ma ti o n” b ut t on on t he s i t e .
QP : F i na ll y, t he , “ S ha r e” s e c t i on. H ow c a n we s ha r e our c urr e nt c us t o me r s’
e x pe ri e nc e wi t h pot e nt i a l c us t o me r s a nd c r ea t e wor d- of- mo ut h.
EM I: W ha t a b out fi ndi n g a fe w c ha r i s ma ti c b r e e de r s t ha t br e e d s pe c i fi c ki n ds of pe t s
65
a nd ha vi ng t he m pa rt i c i pa t e i n o ur s i t e a s o pi ni o n l ea de r s ?
B UTC H : W ha t do y ou me a n?
EM I: If br e e de r s l i ke o ur s er vi c e s t he y' r e go i ng t o s pr ea d o ur i nfor ma t i on t o ot h e r
own e r s.
QP : We c o ul d a l s o c r ea t e a c o mmu ni t y s i t e b y br e e d a nd l e t t he m s ha r e t he i r pe t s’
pi c t ur e s a nd vi de os o nl i ne .
To pi c N o. 6
Ma na ge me nt Te a m
<C ov e r s t or y 6 A>
(D ta ke s t he 3 me mb e r s of M o os e t o a hor s e r a c e )
QP : Da mmi t ! I l os t a ga i n. W hy di d K is s M e Ki s s M e sl ow dow n a t t he fi ni s h. I ca n’t
b e li e ve t he j o c ke y l os t wi t h s uc h a gr e a t hor s e .
D AIS UK E : I b e t o n t he da r k h or s e ! I won 1 0 t ho us a nd ye n!
B UTC H : J e ez , you’ ve w on t hr e e t i me s i n a r o w no w. You wa nna gi ve me s o me t i ps ?
D AIS UK E : You gu ys pa y t oo muc h a t t e nt i on t o t he hor s e . I b e t on a n e x pe r i e nc e d
j oc ke y a nd not j us t t he h or s e .
QP : I us ua ll y j us t l oo k a t t he hor s e ' s na me .
D AIS UK E : You gu ys ne e d t o l o ok a t b ot h. E ve n i f t he hor s e is gr ea t he w on’t wi n i f he
ha s a r oo ki e r i di ng hi m a n d vi c e ve r sa . Tha t' s pa r t of t he r e a s on wh y I b r ou ght yo u
66
gu ys he r e .
EM I: W ha t do y o u me a n?
D AIS UK E : A b us i ne s s pl a n i s li ke a hor s e . It’s t he fo un da t i on for yo ur b us i ne s s . B ut
who e x e c ut e s t he b us i ne s s pla n?
EM I: Ma na ge me nt
D AIS UK E : R i ght , And t he ma na ge me nt t ea m i s l i ke a j oc ke y. I’ m b e gi nni ng t o t hi n k
yo ur b us i ne s s pl a n ma y b e fe a s i b l e i f yo u ha v e a goo d ma na ger.
EM I: You me a n, you wa nt t o put s o me o ne e l s e i n t o ma na ge t hi s pr oj e c t ? It’s t he t hr e e
of us , i s n’t i t ?
D AIS UK E : I do n’t s e e yo u gu ys s ha r e r e s po ns i b il i t i e s. We ne e d t o d e t e r mi ne wh o’s
go nna do w ha t i n t he t e a m. W ha t do y ou t hi n k ?
QP : Wel l …. We' r e pr e t t y di s orga ni z e d.
D AIS UK E : Le t ’s ta l k a b out wh o’s go od a t wh a t , a nd w h o’ l l b e r e s pons i b l e for wha t.
< ma i n s t or y 6 B >
D AIS UK E : OK guys , I wa nt t o fi nd o ut wha t yo u a r e l i ke . Q P. Te l l me a b out h ow y o u
s e e your s e l f? W ha t a r e yo ur s tr on g p oi nt s ?
QP : We ll , I t hi n k I’ m pos i t i ve , c a l m, a n d a goo d l e a der. M y we a k poi nt i s … I’ m no t
s ur e.
EM I: I’ ll t e l l yo u. Q P tr i e s t o ma ke t he wor k e nvi r o n me nt l i g ht wi t h hi s j oke s , w hi c h
i s g oo d, b ut mos t o f hi s j o ke s a r e not fu n ny. And he s pe a ks hi s mi nd, w hi c h i s g oo d,
b ut he ne ve r ta ke s a c t i on on hi s i de a s .
QP : ( sa r ca s t i ca l l y) Tha n k yo u.
67
D AIS UK E : O n t he b us i ne s s s i de wha t a r e yo u go od a t ?
QP : O n t he b us i ne s s s i de , I’ ve de a l t wi t h IT a nd pr ogra mmi n g. I tr y t o ke e p u p wi t h
t he ne we s t t r e nds i n pr ogr a mmi ng l a ngua ge s a nd de s i gns
B UTC H : Yea h, he’s a c t ua l l y gr ea t ! I’ ve a l w a ys wa nt e d t o wa t c h t he ol d J a pa ne s e
a ni me “ S a kura - c ha n” . Ye s t er da y H e dow nl oa d e d i t for me b e c a us e I c o ul d n’t fi nd i t .
He’s r ea l l y gr ea t a t fi ndi ng s t u ff fr o m we i r d g e e k s i t e s… oo ps .
QP : H e y a r e you g uys ta l ki n g a b out my g oo d poi nt s or a r e yo u tr yi n g t o ge t me fir e d ?
D AIS UK E : I b e li e ve y ou t e n d t o wor k a t yo ur own pa c e , whi c h i s s o me t i me s go od a n d
a t ot h e r t i me s ba d. O ne t hi n g yo u ne e d t o wo r k o n i s s howi ng u p o n t i me . I fe e l yo u
ne e d t o pa y mor e a t t e nt i o n t o t i me ma na ge me nt . OK , E mi , t e ll me a b out y o ur s e l f?
EM I: I gue s s I’ m go od a t ma r ke t i n g a nd s a l e s a s you kn ow. I l i k e ta l ki n g wi t h pe o pl e
a nd I e nj oy b ra i ns t or mi n g on how t o ma r ke t t hi n gs .
B UTC H : S he ' s a n i de a s pe r s on.
It’s he r wh o ca me up wi t h t he i de a of a por t a l si t e
for he a l t h- c ons c i ous pe t o wne r s .
D AIS UK E : W ha t a r e he r we a k poi nt s ?
QP : Uh, s he s pe n ds a t l ea s t 3 0 mi nut e s o n he r ma k e u p b e for e goi ng a ny whe r e i n or ou t
of t he o ffi c e . It ge t s ki n d of a nno yi n g.
EM I: You d o n’t unde r s ta nd ho w i mp or ta nt a pp ea r a nc e i s whe n y ou s e l l t o c l i e nt s .
B UTC H : And s he t e n ds t o b e a l i t t l e i mpa t i e nt , e s pe c i a l l y wi t h Q P ' s j oke s
EM I: H e y I ge t a l ot do ne , i t’s ca l l e d mul t i -ta s ki ng.
D AIS UK E : O ka y, yo ur t ur n, B ut c h.
B UTC H : I wo ul d sa y I’ m g oo d a t nu mb e r s a n d I t hi n k I' m pr e t t y l ogi c a l .
EM I: I a d mi t h e’s r ea ll y s ha r p wh e n t a l ki n g a b out nu mb e r s . To da y he wa s gr e a t a t
68
hor s e ra c i ng a mo n g t he t hr e e of us , b ut s o me t i me s he i s s t ub b or n.
D AIS UK E : I t hi nk y ou s h o ul d t r y t o b r oa de n yo ur pe r s pe c t i ve b e c a us e s o me t i me s y o u
t e nd t o b e na r r ow- mi nd e d. O ka y n ow l e t me t e l l yo u a b out t he ma na ge me nt t e a m. I n
ge ne r a l yo u ne e d a t l ea s t four pe o pl e t o ma k e a c o mpa ny wor k; a C EO , C F O, CM O,
a nd a C TO .
EM I: W ha t do t h os e s ta nd f or ?
D AIS UK E : C hi e f E x e c ut i ve O ffi c e r, C hi e f F i na nc i a l O ffi c e r, C hi e f Ma r ke t i n g
O ffi c er …. . a nd C hi e f t e c hn ol o gy offi c e r.
EM I: S o wha t' s your pl a n?
D AIS UK E : E mi , yo u woul d b e b es t s ui t e d fo r C MO . B ut c h, yo u s ho ul d b e C FO a n d
QP,
QP : CEO , r i ght ?
D AIS UK E : To b e a CE O yo u ne e d mor e ex pe r i e nc e a n d l ea de r s hi p s ki l l s. S i nc e you’ r e
go od a t IT I’ m put t i n g y ou i n a s C TO .
QP : O h, t he n w ho’s goi ng t o b e t he C EO ?
D AIS UK E : Ha ve yo u g uys e ve r he a r d t he na me Pa me l a Ma r t i n?
QP : I’ ve ne ve r he a r d of he r. W ho i s s he ?
EM I: Yea h, I’ ve r ea d a b out he r i n a n a r t i c l e . S he s e e ms pr e t t y upt i g ht B ut I’ m n ot s ur e
of muc h e l s e .
B UTC H :
I hea r d a r u mor s he j us t l e ft Yot s ub i s hi C o mpa ny…W hy do y ou a s k,
Da i s uke ?
D AIS UK E : B e c a us e I' m b r i ngi n g he r on a s yo ur C EO .
BE Q: W ha t !? H uh?
69
N o. 7 a . m. P M
Int r od uc i n g y our s e l f
<C ov e r St or y 7 A>
D AIS UK E : … Q, B ut c h, E mi . I’ d l i ke t o i nt r o duc e y ou t o M s . Ma rt i n, t he ne w pr oj e c t
ma na ge r a t M oos e .
PAM : H e ll o. I’ m Pa me l a M a r t i n. P l ea s e ca l l me P a m.
QP : Uh… Hi . I’ m Q P ma na ger. Err … my na me’s IT… I me a n, ma na ge r. Ahe m… I’ m
t he IT o f t he ma na ge me nt t e a m. Uh… N i c e t o me e t y ou.
B UTC H : W ha t he me a ns is , he’s t he ma na ge r of t he I T t ea m - hi s na me i s Q P.
EM I: O h d on’t worr y a b o ut hi m. H e’s a l wa ys ner vo us whe n he fi rs t me e t s pe o pl e h e
doe s n’t l i ke . I’ m E mi , i t’s a pl e a s ur e t o me e t yo u. I wor k wi t h Q P a nd B ut c h he r e .
QP : … I a m not n e r vo us . M y wor ds j us t di d n’t c o me o ut ri g ht .
B UTC H : H ow d o y ou d o. I’ m Na t ha n B ut c he r. M y fr i e nds c a l l me “ B ut c h” . I l o ok a ft er
t he mo ne y - a n d Q , whe n h e mi s b e ha ve s . I l oo k for wa r d t o wor ki n g wi t h y o u.
QP : Ha h ha h ha h… ve r y fu nn y. [ t o P a m] I a m a l s o l oo ki n g for wa r d t o w or ki n g wi t h
yo u, Pa m. H ow l o ng w e r e you ma na gi n g t hi n g s a t Yot s ub i s hi ?
PAM : F or a b out 5 ye a r s. I pr e vi ous l y wor ke d a s a n IT P r oj e c t Ma na ge r b e for e movi n g
i nt o fi na nc e . An d wha t a b out a l l of y ou ? I u nde r s ta nd t ha t t hi s pr oj e c t ha s n ot do ne
we l l . I’ d l i ke t o me e t wi t h a l l of y o u t hi s a ft e r noo n s o yo u c a n b r i e f me .
B UTC H : O f c our s e . I’ l l put t o ge t he r r e ve nu e / l os s s ta t e me nt s for t he pa st q ua r t e r a n d
70
pr oj e c t e d r e ve n ue for ne x t q ua rt er.
EM I: And I’ l l pr e s e nt a l is t of c l i e nt s a nd l ea ds for t he pr oj e c t . Woul d y o u l i ke
i nfor ma t i on o n c us t o me r s we ’r e t a rge t i n g?
PAM : Ye s. W ha t e ve r yo u t hi n k wi l l he l p us pl a n a n d orga niz e t hi s pr oj e c t b e t t er.
[Pa m wa l ks out wi t h Da i s uke ]
EM I: I s e e s he wo n’t ma ke l i fe e a s y.
<Ma i n St or y 7 B>
(K noc k, K noc k)
PAM : C o me i n. . .s i t dow n.
EM I: O ka y.
PAM : I un de r s ta nd y o u'r e r e s po ns i b l e for ma r ke t i n g on yo ur t e a m, r i ght .
EM I: Ye s .
PAM : Ar e yo u ha pp y wi t h i t ?
EM I: Ye s . Ma r ke t i n g i s exa c t l y wha t I wa nt t o do.
PAM : G ood ! W ha t di d yo u d o b e for e c o mi ng t o B iz D e v?
EM I: B e for e t ha t I di d r e s ea r c h on n e w orga ni c foo d b us i ne s s e s . Da i s uke wa s
re s po ns i b l e for t he pr oj e c t . Ba s e d on my r es e a r c h, I s ugge s t e d t ha t J a pa ne s e
c ons u me r s ha ve a t e nde nc y t o b uy onl y " ma d e i n J a pa n" b ut he wa nt e d t o ma x i mi z e
re ve nue b y i mpor t i n g no n-J a pa ne s e pr odu c t s .
PAM : And t ha t r ui ne d o ur r e put a ti o n b e c a us e t he ta gl i ne sa i d " ma de i n J a pa n" e ve n
71
t ho ug h s o me of i t wa s a c t ua l l y ma de i n ot he r pa r t s of As ia .
EM I: E xa c t l y, t he me di a ca l l i t t he " Lyi ng M o os e Ca s e" .
PAM : N ow l e t' s s e e . . . I ha ve yo ur r e s u me h er e . .. y ou ha ve n' t b e e n i n a ma r ke t i n g
pos i t i o n b e for e , ha ve y ou?
EM I: We l l , no I ha ve n' t . B ut I' ve ha d a l ot of e x pe ri e nc e i n S a l e s b e for e movi ng t o B iz
De v. You k no w, sa l es i s s i mi la r t o ma r ke t i n g, i n a wa y.
PAM : I. . .t hi n k t he y' r e q ui t e di ffe r e nt .
EM I: I me a n i n t h e s e ns e t ha t b ot h ma r ke t e r s a nd s a l e s pe o pl e c ons i de r c us t o me r s '
wa nt s a nd ne e ds . And b e f or e M oos e , I wa s a t Li s h doi ng ma r ke t i n g r es e a r c h.
PAM : O h, how ma n y ye a r s a go wa s t ha t ? Le t ' s s e e . ..
EM I: In. . .2 00 3, s o four ye a r s a go.
PAM : I un de r s ta nd. Wa s it a c o mput e r- ba s e d r e s ea r c h p os i t i on?
EM I: O h no, I s pe nt mos t of my t i me i n t h e fi e l d. I wa s r e s pons i b l e for c os me t i c
i nd us tr y t r e nds . I a l s o pub l i s he d mo nt hl y wr it e- u ps a nd s ta t i s t i cs for c l i e nt s .
PAM : W hy di d yo u l ea ve Li s h?
EM I: B e ca us e I' ve a l wa ys wa nt e d t o do ma r k e t i ng, not j us t r e s e a r c h. W he n I ha d a n
i nt e r vi e w wi t h M oos e , t he i nt e r vi e we r wa s D a i s uke . I wa s a s ke d t o pl a n a ma r ke t i n g
s tra t e gy f or ne w a nt i -a gi ng fo od a nd c os me t i c s. B ut for s o me r ea s on he p ut me i n
Sa l e s.
PAM : I he a r d y ou p e r for me d we l l t he r e , b ut Da i s uke i s worr i e d b e ca us e yo u we r e
un de r pe r for mi n g pr i or t o t hi s pr oj e c t ? W hy i s t ha t ?
EM I: In 20 0 4 I got t he "N o. 1 sa l es a wa r d" a nd wa s pr o mot e d. I ha d t hr e e pe o pl e
wor ki n g u nde r me . If I ha d kn ow n h ow t o ma n a ge pe o pl e b e t t e r, t he n i t mi g ht not ha ve
t ur ne d o ut out t he wa y i t di d.
72
PAM : W hy d o yo u sa y t ha t ?
EM I: We l l. . . I tr i e d t o b e fr i e ndl y wi t h t he m, s o I t o ok t he m dr i nki n g a n d s oc ia l iz i ng,
yo u kn o w.
PAM : You us e d a J a pa ne s e s t yl e of ma na gi n g pe o pl e .
EM I: Yea h, b e ca us e a l l of my s t a ff we r e J a pa ne s e .
PAM : H ow oft e n di d y o u ta ke t he m o ut ?
EM I: Twi c e a we e k.
PAM : R ea l l y? T ha t' s a b i t muc h, i s n’t it ?
EM I: You t hi n k s o? . . . I gue s s yo u' r e r i ght . I di d n' t not i c e b ut i t s e e ms t he s e da ys
yo un ge r J a pa ne s e me n r ea l l y do n' t l i ke dr i nki ng wi t h c ol l e a gue s .
PAM : I s e e .
EM I: The y a l s o sa i d I c ha ng e q ui t e a b it whe n I dr i nk. I gue s s I b e c o me ki nd o f
pr ea c hy a nd p us h y whe n I dr i nk. 2 of t he m q u i t b e ca us e of i t .
PAM : I s e e .. . i f t hi s ne w pr oj e c t i s s uc c e s s ful yo u' r e goi n g t o b e ma na gi ng pe opl e a s
t he C MO . Ar e yo u c o mf or ta bl e wi t h t ha t ?
EM I: S ur e . N ow I un de r s ta nd h ow a ma na ge r ' s j ob di ffe r s fr o m a n e mpl oy e e ' s a nd I' ve
l ea r ne d wha t a ma na ge r s ho ul d do.
PAM : And I s e e he r e t ha t yo u gr a dua t e d fr o m H on go Uni ve r s it y s i x ye a r s a go. W ha t
di d y ou s t u dy?
EM I: I s t udi e d ma r ke t i ng. I' ve b e e n wa nt i ng t o wor k i n ma r ke t i ng e ve r s i nc e . . .
PAM : I ho pe y ou c a n do wha t yo u a r e i nt e r e s t e d i n wi t h t hi s pos i t i o n. I wa nt e d t o
ma k e s ur e you a r e t he r i ght pe r s o n t o d o t hi s pr oj e c t . Da i s uke sa i d t he pr oj e c t i t s el f
73
s oun ds pr o mi s i ng a nd n ow he ne e ds t o ma ke s ur e i t wi l l b e s uc c e s s f ul .
EM I: It' s j us t t he t hr e e of us , ri g ht ?
PAM : Tha t' s not b e e n de c i de d y e t . You c a n a l wa ys b e tra ns fe rr e d t o a di ffe r e n t
pos i t i o n. You' r e yo un g. You ha ve t o ke e p yo ur opt i o ns ope n.
EM I: I' m not y ou ng. I' m 2 8 .
PAM : N o ki d di n g? I' m t he s a me a ge a s y ou! Li s t e n, I’ m a fra i d I ha ve t o g o n ow. I ha v e
a b oa r d me e t i ng i n a fe w mi n ut e s . Tha nks E mi. I wi l l ta l k t o y ou a ga i n la t er.
EM I: Tha nk y o u.
(E mi wa l ks t o t he do or ( s ou nd) D o or o pe ns a nd c l os e s ( s ou nd) )
EM I: I a m not g oi n g t o l i ke he r.
N o. 8 Ma ki n g a n a pp oi nt me nt
Te l e p ho ne a nd e ma i l
<C ov e r s t or y 8 A>
(Q P r e c e i ve s a n e ma i l fr o m P a m)
PAM : G ood mor ni ng. You' r e la t e . Wo ul d y ou do me a fa v or ?
QP : W ha t i s i t ?
PAM : I ta l ke d wi t h D a i s uke a nd Mr.K l e e s , t he CE O of M o os e Inc , ea r l y t hi s t h e
mor ni ng o n t he ph one . H e wa s a t t he M on tr ea l hea d offi c e a nd we ha d a l on g
di s c us s i on u nt i l 4a m t hi s mor ni n g. T he r e ' s goo d n e ws a nd b a d ne ws . W hi c h do yo u
wa nt t o he a r fi rs t ?
QP : uh hh . . .t he ba d ne ws ?
74
PAM : The y s a i d yo u g uys ha ve t o b e i n t he b la c k wi t hi n t hr e e ye a r s n o ma t t er wha t .
You ne e d t o r e do yo ur fi na nc i a l pr oj e c t i o ns fo r t he ne w b ud ge t . An d t he r e por t is du e
t hi s Fr i da y.
QP : O ka y. I'l l l e t B ut c h kn ow.
PAM : Al s o we ne e d t o fi na l iz e who wi l l b e i n wha t p os i t i on.
QP : O ka y. W ha t' s t he g oo d ne ws ?
PAM : The i n ve s t me nt c o m mi t t e e me e t i n g da t e for t he pr oj e c t ha s b e e n s e t . You g uy s
a re goi ng t o pr e s e nt t o t he b oa r d of di r e c t or s for fi na l a ppr o va l for t he pr oj e c t .
QP : Wow t ha t ' s gr ea t ! Tha n k yo u!
PAM : And c ha nc e s a r e t ha t we mi g ht b e goi n g t o M ont r ea l for a me e t i n g wi t h t he m
s oon.
QP : Te rr i fi c !
PAM : S o wo ul d yo u d o me a fa vor ?
QP : S ur e wha t do y ou ne e d ?
PAM : The y s a i d t he y' l l b e a va i la b l e fr o m t he 17 t h t o t he e n d of ne x t mont h. S o c o ul d
yo u c o nfi r m B ut c h a nd E mi ’s s c he d ul e a l on g wi t h M r. Kl e e s AS AP. I' m a va i la bl e
a nyt i me fr o m t he 1 7 t h t o t he 3 0 t h. I ne e d t o s t e p out f or a b i t.
QP : N o pr ob l e m. Woul d i t b e a lr i ght i f I ca l l e d D a i s uke mys e l f?
PAM : I' m n ot s ur e he ' s a va i la b l e . Yo u’ d b e tt e r ca l l hi s s e cr e ta r y fir s t a n d fi n d out hi s
s c he d ul e .
QP : O ka y. O h a n d wha t a b out Mr.K l e e s ? S ho u l d I ca l l hi s s e c r e ta r y a s we l l ?
PAM : Ac t ua l l y you c a n ca l l hi m di r e c t . H e' s i n M ont r ea l a l l we e k. B ut r e me mb e r,
75
t he r e’s a 1 4 hour t i me di ff e r e nc e b e t we e n he r e a nd M ont r e a l . Ma ke s ur e t o ca l l hi m i n
t he ea r l y a ft er no o n. H e’s not a mor ni n g pe r s o n, s o c he c k t he t i me fi rs t .
QP : Wi l l d o.
PAM : And C o ul d yo u d o me o ne mor e fa vor ?
QP : S ur e.
PAM : P l ea s e a s k E mi t o u pda t e me i n t wo ho u rs whe n I ge t o ut of t h e gy m.
QP : G y m? D o n' t you ne e d t o s l e e p ?
B RE AK
QP : H e y B ut c h, E mi . wha t' s your s c he d ul e fr o m t he 1 7 t h t o t he e nd o f t hi s mo nt h?
B UTC H : I ha ve s o me me e t i n gs wi t h t he fi n a nc e guys on t h e 2 1s t , 2 6 t h a nd 2 7 t h
b e ca us e of a n i nve s t me nt me e t i ng o n t he 2 8 t h. I pr oba bl y ha ve t o s ta y he r e on t h e 28 t h
a s we l l . .. I ha ve a s oc ia l e ve nt wi t h E mi ’s fr i e nd o n t he 2 5 t h.”
EM I: We l l , I j us t ha ve a n a ppoi nt me nt wi t h a ma r ke t r es e a r c h c o mpa ny on t he 2 1 s t.
QP : G ot i t.
EM I: An d i f p os s ib l e I wa nt t o ke e p my We d n e s da y o pe n b e ca us e I ha ve a Yoga c la ss .
I a l s o ha ve a n e x t er na l me e t i n g o n t he 2 6 t h.
QP :O h… ok. T ha nks for l e t t i ng me k n ow
EM I: a nd I ha ve a da t e on t he 2 1 s t , a nd t he 28 t h. … … .a nd I’ m a ls o g oi n g t o a pa r t y
wi t h B ut c h’s fr i e nd o n t he 2 5 t h.
QP : W hy a m I not i n vi t e d?
76
Mi s s i on2 . D の S e c r e ta r y に TE L し た ら い ま せ ん で し た 。 M e s sa ge を の こ そ う 。 か
ん が え て み て 、 S a mpl e を き こ う 。
Da i s uke ’s s e c r e ta r y’s voi c e ma i l : H e l l o, you ha ve r ea c he d Da is uk e’s voi c e ma i l . I’ m
una va i la b l e t o ta ke yo ur ca l l r i ght no w. P l ea s e l ea ve a me s sa ge a ft er t he t one . (b e e p)
QP : Thi s i s Q P fr o m B us i ne s s D e ve l o p me nt . I ne e d t o s c he d ul e a me e t i n g wi t h you for
a me e t i ng i n M ont r ea l s o me t i me b e t we e n t he 17 t h a nd 31 s t of t hi s mo nt h. C oul d y o u
ca l l me b a c k a nd l e t me k n ow y our s c he d ul e ? Tha nks . ”
リピートしよう。
Mi s s i on3 . D の S e c r e ta r y か ら Voi c e ma i l が は い っ て い た 。 き い て み て 、 C a l e nda r
に ○ 、 x 、 △を い れ よ う 。
S e c r et a r y: H e l l o, Q P. I r e c e i ve d yo ur me s sa g e for Da is uk e .H e ’ l l b e b us y on t he 1 7 t h
a nd 1 8t h. O n t he 2 0 t h t he r e’s a ma na ge me nt me e t i n g fr o m 9 t o no o n. O t he r t ha n t ha t
he ’s a va il a b l e a ft er t he 20 t h.
Mi s s i on4 . 。 Infor ma l な は な し か た で O K !
Wo ma n: Pa me l a Ma rt i n’s de s k.
QP : H i , i t’s Q P. Is Pa m t h e r e ?
77
Wo ma n: S he ’s on a not he r l i ne . Ca n I ta ke a me s sa ge ?
QP : Tha t 's oka y, I’ ll ca l l he r ba c k la t er.
Wo ma n: Pa me l a Ma rt i n’s de s k.
QP : Is s he a va i la b l e t o s pe a k no w?
Wo ma n: S orr y, s he wa s ca l l e d i nt o a me e t i ng. S ha ll I ha ve he r ca ll yo u ba c k?
あなたのこころ「いや、メッセージをのこそう」
QP : Ca n I l ea ve a me s sa ge ?
Wo ma n: O f c our s e .
QP : I wa nt e d t o l e t he r kn ow t he s ta ff s c he dul e . C oul d yo u l e t he r kn ow t ha t I ha ve i t
up da t e d.
Wo ma n: O ka y, I' ll l e t he r kn ow.
Mi s s i on5 . M ont r e a l H ea d O ffi c e に TE L し よ う 。 F or ma l な は な し か た を し よ う 。
Wo ma n: M oos e Inc or pora t e d. H ow ma y I he l p you? ”
あなたのこころ「まず自分のなまえをいって C さんとはなしたいと言おう?」
Ta s k: ま ず じ ぶ ん で 言 っ た あ と 、 S a mpl e Ans we r を き い て み ま し ょ う 。
QP : Thi s i s Q P ca l l i ng fr o m M o os e i n To ky o. C oul d I s pe a k wi t h Mr. K l e e s ?
78
Wo ma n: J us t a mo me nt pl e a s e… …. I’ m a fra i d he i s not i n a t t he mo me nt .”
あ な た の こ こ ろ 「 い つ か え っ て く る の か な あ ? き い て み よ う 。」
QP : O ka y, D o yo u k no w whe n he ’ l l b e ba c k?
Wo ma n: H e s houl d b e b a c k a ft er 3 :3 0“
B y 3 :3 0 っ て こ っ ち の M i d ni g ht だ よ ね 。 確 認 。」
QP : D o yo u me a n, 3 :3 0 p m, M ont r ea l t i me ? ”
Wo ma n: Ye s , t ha t i s c orr e c t . Ma y I a s k wha t t hi s is r e ga r di n g? ”
あ な た の こ こ ろ「 え っ と ミ ー テ ィ ン グ を し た い ん だ よ な 。こ の ひ と か れ の よ て い
しってるかな?」
QP : We a r e pla nni ng t o ha ve a me e t i n g wi t h Mr. K l e es for a pr op os a l pr e s e nt a t i on
s o me t i me ne x t we e k, s o I wa s won de r i ng i f y o u c oul d t e l l me wha t hi s s c he dul e i s ne x t
we e k?
Wo ma n: Le t me s e e . .. H e’s not a va i la bl e o n t he 1 8 t h, 2 5 t h, or 2 6 t h. B ut y ou ne e d t o
ca l l ba c k t o c o nfi r m hi s a va i la bi l i t y.
Q O ka y I’l l ca l l hi m ba c k a t a r ou n d 3 :3 0. Tha nk y ou. ”
Ne x t M or ni ng あ さ 7 じ 「 し ま っ た ! ね ぼ う し た ! あ 、 Voi c e ma i l が は い っ て る
QP : O h no, I o ve r s l e pt ! And t he r e ’s a voi c e ma i l.
( Voi c e ma i l fr o m M oos e i n M ont r ea l) Thi s i s J oh n fr o m M oos e i n M o nt r ea l. I r e c e i ve d
yo ur me s s a ge a nd wa s ex pe c t i n g y our ca l l t hi s a ft e r no on. I wi l l b e i n t he offi c e u nt i l
7 p m s o c o ul d y ou pl e a s e gi ve me a ca l l ? Tha n ks
TE L し な き ゃ !
79
<Ma i n St or y 8 B>
K LE E S: H e l l o.
QP : H i , c oul d I ta l k t o Mr. Kl e e s , pl ea s e .
K LE E S: S pe a ki ng.
QP : H i t hi s i s K e n N i s hi mura .
K LE E S: N i s hi . ..W ho ?
QP : K e n N is hi mura , you mi g ht kn ow me a s Q P fr o m M oos e i n Tok y o.
K LE E S: O h, yo u' r e wi t h Da i s uke ?
QP : Tha t 's r i ght !
K LE E S: O h, ye s ye s . You l e ft a me s s a ge t o ca l l me b a c k a nd di dn' t .
QP : Tha t 's . ..r i ght . S or r y, I us ua l l y t r y t o b e pr e t t y pu nc t ua l b ut t hi s e ve ni n g I. ..a h
K LE E S: You s l e pt .
QP : Ye s . . . s orr y a b out t ha t. Da i s uke a s ke d me t o c a l l you t o a rra ng e a t i me f or t he
pr e s e nta t i on o f our pe t e - c o mme r c e s i t e.
K LE E S: O ka y, hol d o n a mi n ut e . Le t me ge t my bl a c kb er r y. .. h mm, I c oul d ma ke s o me
t i me a r oun d l un c h t i me on t he 2 4 t h, t ha t 's a b out i t.
QP : Ac t ua l l y, t he 24 t h wo ul d b e pe r fe c t for a l l of us , i f t ha t' s oka y?
K LE E S: The n l e t ' s ma ke i t t he 24 t h. Ar e yo u pl a nni n g t o do t he pr e s e nt a ti o n he r e or
fr o m Tok yo?
80
QP : O h, we we r e pl a nni ng t o g o t o y our offi c e i n M o nt r ea l.
K LE E S: We l l , I ha ve t o b e i n Lon do n on t he 24 t h. S o I' l l a t t e nd vi a we b- c onf e r e nc e .
M os t of t he s t a ff s ho ul d b e he r e i n M ont r e a l. Ca n we s ta r t fr o m no on, L on do n t i me ?
QP : Tha t 's fi ne .
S o, 1 2 p m t o 1 p m? It s h oul d n' t t a ke mor e t ha n a n ho ur.
K LE E S: I c a n gi ve yo u 4 5 mi nut e s . I ha ve t o l ea ve b e for e 1. P l ea s e e ma i l t he ot he r
b oa r d me mb e r s a nd i nf or m t he m a b out t h e c o n fe r e nc e t i me a nd a ge nda , a nd ma ke s ur e
t he y a r e a va il a b l e a t t ha t t i me . . ..
QP : C oul d I a s k who I s h oul d e ma i l ?
K LE E S: Gra e me C ha p ma nn i n F i na nc e , Te r ri J one s i n O pe ra t i ons , M i c ha e l Pa yl i nn i n
HR , a nd E r i c Ai de l l i n M a r ke t i ng. . . O h a nd I f orgot , Te r r y Gi l l i u m i n IT. S o me of t h e m
ma y b e u na va i la b l e t ho ug h.
QP : W ha t i f s o me o f t he m c a n' t ma ke i t, t he n?
K LE E S: Tha t' s fi ne . j us t s e nd t he m a n e ma i l. Aft e r yo u ge t a r e s po ns e fr o m t he m
e ma i l me a n d l e t me k now wh o wi l l b e t he r e . And pl e a s e for wa r d t he a ge n da for t he
c on fe r e nc e . O h a nd d on' t forge t t o c op y my s e cr e ta r y, Ca r ol , whe n y o u s e nd i t t o me .
QP : F i ne . S o I’ l l s pe a k t o y ou o n 2 4 t h t he n.
N o. 9 : Fi na nc e
<C ov e r s t or y 9 A>
B UTC H : G uys , you got a mi nut e ?
QP : S ur e,
81
B UTC H : I' m ma ki n g a fi na nc i a l s pr ea ds he e t f or t he pr oj e c t .
QP : I t hou ght y o u' d fi ni s he d i t . We r e n' t we s u pp os e d t o s ub mi t i t la s t we e k?
B UTC H : I ha nde d i t i n l a s t Fr i da y B ut Da i s uk e e ma il e d i t ba c k t o me t hi s mor ni ng.
EM I: H ow c o me ?
B UTC H : H e q ue s t i one d s o me of t he pr oj e c t i o ns , a nd i t 's no w ove r- b udge t .
QP : The b ud ge t i s st i l l 4 0 mi l l i o n ri g ht ?
B UTC H : We ha d 2 1 mi l l i on for sa la ri e s , 10 mi l li o n for t he s ys t e m, a nd 9 mi l l i on for
ma r ke t i n g.
EM I: H ow muc h i s o ur c o mpa n y wi l l i ng p ut u p?
B UTC H : H e di d n' t sa y e xa c t l y. B ut I wa s t ol d t o c ut i t b y a t l e a s t 2 0 mi l l i o n.
QP : You' r e ki ddi ng !
EM I: Tha t 's i mp os s ib l e . H ow a r e we s u pp os e d t o d o a nyt hi ng wi t h t ha t ?
B UTC H : Tha t ' s wha t we ne e d t o fi gur e out . We ne e d t o ma ke a de c i s i on. D o we g o o n
or q ui t .
EM I: We ha ve t o ma ke t hi s pr oj e c t wor k.
QP : Ab s ol ut e l y.
B UTC H : Th e n h ow d o we c ut t he b u dge t i n ha l f.
EM I: We l l. .. we s h oul d dr op t h e ma r ke t i ng e x pe ns e s . B ut I d on' t r ea l l y wa nt t o. It ' s
a lr ea d y s o l ow we ' l l b a r e l y ge t e no u gh vi e we r s t o r ea c h our sa l e s ta rge t s ..
QP : We c o ul d s ta rt s ma l l er. C ha nge t h e mo de l a b i t.
82
B UTC H : H ow?
QP : F r o m a por t a l s i t e t ha t s e ll s e ve r yt hi ng t o a whol e s a l er t ha t de a ls wi t h s pe c i fi c
pr od uc t s . H er e l oo k a t t hi s.
B UTC H : We ha ve 1 0 mi l l i on i n o ut s o ur c i ng c os t s for t he s ys t e m. Tha t 's o ne o f o ur
bi g ge s t c os t s i n t he fi r s t ye a r.
QP : If we gi ve u p s e r vi c e s li ke pe t i ns ura nc e a nd gr o o mi ng, a nd l i mi t t he t y pe s of pe t s
we ca t er t o l i ke no ra bb i t s, fer r et s or ha ms t e r s, a nd foc us on d ogs a n d ca t s, we c o ul d
c ut c os t s q ui t e a b it .
B UTC H : Th e n w ho' l l pr ogra m s i t e ?
QP : I ca n ta ke c a r e of i t .
EM I: R ea l l y?
QP : S ur e I wo n' t b e ge t t i n g a ny s l e e p f or t he ne x t fe w mo nt hs b ut I ca n d o i t .
B UTC H : O ka y t ha nks , b ut we s t i l l ne e d t o c ut a b out 10 mi l l i o n. . . our s a la r i es a r e a b o ut
21 mi l l i on. wo ul d i t b e t oo r o ug h t o ta ke a 2 0 t o 3 0% sa la r y c ut ?
EM I: A sa la r y c ut ? T ha t' s not a n o pt i on. I' l l q ui t b e for e I d o t ha t.
QP : B ut wa i t, t he fi gur e s s t il l do n' t a dd u p. To c ut a n ot he r 10 mi l l i o n we ne e d t o c u t
our sa la r y i n ha l f.
B UTC H : S o, t he r e 's not hi n g we ca n d o?
QP : C o me o n fi na nc e g u y. You mus t ha ve s o m e i dea .
B UTC H : H mm m. . . wha t i f i ns t e a d of c ut t i ng our sa la r y, ea c h of us c o nt r ib ut e s
mi l l i on t o t h e pr oj e c t ? H ow doe s t ha t s o un d?
QP : An d b e c o me s ha r e hol de r s ?
83
3 .3
< ma i n s t or y 9 B >
D AIS UK E : H ow mu c h a r e t he sa l e s fi g ur e s fo r t he fir s t t hr e e ye a r s ?
B UTC H : The 1 s t ye a r we e x pe c t 3 6 mi l l i on, The 2 n d ye a r 10 0 mi l l i on, a nd t he 3 r d
ye a r 3 00 mi l l i o n.
D AIS UK E : H ow di d y ou c o me up wi t h t he s e f i gur e s ?
B UTC H : I ca l c ul a t e d t h e a ve ra ge p ur c ha s e a mo unt pe r c us t o me r a t 50 00 ye n. An d I
e s t i ma t e 2 0 c us t o me r s pe r da y, whi c h is 1 0 0, 00 0 pe r da y or
3 , 00 0, 00 0 a mont h,
whi c h e q ua l s 3 6 mi l l i o n a ye a r.
D AIS UK E : h ow wi l l yo u ge t 2 0 c us t o me r s per da y?
EM I: In t he 1 s t ye a r we e x pe c t 10 0 0 vi s it s pe r da y. I ca l c ul a t e d 2 0% wi l l b e i nt e r e s t e d
i n b uyi n g s o me t hi n g. And 1 0% of t hos e 2 00 wi l l a c t ua l l y pur c ha s e .
D AIS UK E : W ha t a r e t he ma r ke t i n g c os t s ?
EM I: SE O 40 0 ,0 00 ye n p e r mont h, l i st i ng a d s 3 00 ,0 00 pe r mo nt h, a n d ma ga z i ne a ds
30 0, 00 0 mont h. S o s ta r t i ng fr o m t h e 6 t h mo nt h, it woul d c os t 1. 5 M a mo nt h or 9M pe r
ye a r. We c ha n ge d o ur pe t foc us t o onl y d ogs a nd c a ts a nd he a l t h c ons c i o us c ons u me r s ,
s o t hi s a mo unt for ma r ke t i n g s ho ul d b e s uffi c i e nt .
D AIS UK E : O k, wha t ' your pr ofi t ma rgi n.
B UTC H : The gr os s pr ofi t ma rgi n i s 2 0%, s o t ot a l gr os s pr ofi t i n t he 1 s t ye a r wi l l b e
7M . B ut wi t h s a la r y b e i ng 1 8 mi l l i o n, ma r ke t i ng 9 mi l l i on a nd de pr e c i a t i on 1 mi l l i o n,
t he l os s i n t he 1 s t yea r wi l l a c t ua l l y b e a r ou nd 1 8 mi l l i o n. B ut i n t he s e c on d ye a r we' l l
t ur n a pr ofi t of 1 mi l l i on . In t he 3r d ye a r gr os s pr ofi t wi l l r i s e t o 60 M . In t ha t yea r
we ' l l ne e d t o hi r e 2 mor e s ta ff. S o pe r s on ne l c os t s wi l l go u p t o 2 6M pe r ye a r i n t ot a l .
We a ls o n e e d t o r e vi s e t he s ys t e m w hi c h wi l l br i ng o pe r a t i ng c os t s u p t o 1 0 M. B ut w e
wi l l t ur n a n o pe ra t i ng pr o fi t of 13 mi l l i o n.
84
D AIS UK E : Alr i ght , t ha t s ou nds r e a s o na b l e . The di ffi c ul t pa r t i s t ha t yo u ne e d t o b e i n
t he " b la c k b y t he 3 r d ye a r " . W ha t a b out t he b udg e t ? We r e yo u a b l e t o c ut i t t o 20
mi l l i on.
B UTC H : We wi l l a b l e c ut I T c os t s fr o m 1 0 t o z er o.
D AIS UK E : H ow di d y ou do t ha t ?
QP : I wi l l ta ke c a r e of IT pe r s o na ll y.
D AIS UK E : OK wha t e l s e ?
B UTC H : we c a n' t c ut t he ma r ke t i ng b u dge t b e c a us e we ne e d t o a t tra c t pot e nt i a l
c us t o me r s t o r ea c h our sa l e s ta rge t s .
D AIS UK E : O ka y b ut we s t i ll ne e d t o c ut 10 M .
B UTC H : We ha ve a pr op os a l for yo u.
D AIS UK E : W ha t is i t ?
B UTC H :
We i ni t ia l l y t h ou ght a b out t a ki ng a 5 0% sa la r y c ut . Ins t ea d we pr op os e t o
c ont r i b ut e 3. 3 mi l l i on e a c h, 1 0 mi l l i o n i n t ot a l a nd b e c o me s ha r e hol de r s i n t h e pr oj e c t .
It ' ll b e t oug h for us t o p ut i n o ve r 3 mi l l i o n . b ut i t 'l l ke e p us mot i va t e d. O nc e t h e
c o mpa ny ha s t ur ne d a pr ofi t i n t he 3r d ye a r, we ' l l ge t di vi de nds a s s ha r e hol de r s . Thi s
wi l l o ffe r ea c h of us i nc e nt i ve s t o ma ke s ur e t he pr oj e c t do e s not fa i l.
D AIS UK E : Int e r e s t i ng, O ka y, l e t me t hi n k i t ove r a nd ge t ba c k t o yo u.
85
付 録 5 . Ps yl o( サ イ ロ ) ス タ ー ト マ ニ ュ ア ル
1.
ま ず ↓ を ク リ ッ ク し て P s yl o の ホ ー ム ペ ー ジ へ 。
ht t p: / / ps yl o. he t e ml . j p/J oo ml a /
「新規登録」をクリック
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89
「 P sy l o M e m be r s 」 を ク リ
ック。
90
「 M o o se In c . 」 の ボ ッ ク ス
にチェックして、緑色の
ボタンをクリック。
ボックスをチェックして、
緑色の
ク。
91
ボタンをクリッ
この頁をよく読んで「入り
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92
ま ず は Un i t 1 の リ ー デ ィ ン
グ 1 つとリスニング 1 つで
ウォームアップしてくださ
い 。 次 に Un i t 2 以 降 へ 。
Un i t2 を ク リ ッ ク し た と き
の画面。どのユニットも基
本は読んだら右上のボタン
「 S t ar t 」「 Nex t 」「 Pr ev 」
を押しながら学習する。
93
各 U n i t 内 の コ ン テ ン ツ 、お
よ
び
進
捗
状
況
は
、
「 C on ten t s 」 ボ タ ン を ク リ
ックすれば見ることもでき
る し 、戻 っ て 学 習 で き ま す 。
94
リスニングはこの左端の▲
を 押 し て (2 回 押 し て く だ さ
い )ス タ ー ト し て く だ さ い 。
で は U ni t 1 で ウ ォ ー ム ア ッ プ 後 、 U ni t 2 以 降 に 進 ん で く だ さ い 。
なお学習前に、次頁以降をご一読ください。
95
付 録 6. Ps yl o ウ ェ ブ 会 議 シ ス テ ム マ ニ ュ ア ル
まず、ヘッドセットか、ウェブでの会話を聞き取れるウェブカメラを準備し、
備 え 付 け て く だ さ い 。そ の 後 以 下 を ス タ ー ト し て く だ さ い 。こ の 後 の 過 程 で ご 不
明 点 が あ り ま し た ら 、 S k y pe 名 a ko a k or ac he l か 、 0 80 -5 45 7- 81 31 (宇 野 )に ご 連 絡
ください。
右から 3 番目の青い地球儀
マ ー ク 「 c on fe r en c e 」 を ク
リック
96
Se r v er S t a te が 赤 色 か ら 緑
色に変わることを確認し
て 「 en ter 」 を ク リ ッ ク
97
ここにインストラクター
の顔が出ることを確認し
てください。
ここにご自身の名前が出
ることを確認してくださ
い。
コミュニケーションは こ こ の 「T」
を 押 し て ホ ワ イ ト ボー
ドに 書 き 込 む こ と で も
インストラクター側から
アクセスの許可を求めて
く る の で 、「 許 可 」 を ク リ
ック。音が出るはずです。
98
99
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