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グッドイナフ人物画検査
グッドイナフ人物画知能検査 江田ゼミ 中藤 のぞみ 1.人物画知能検査の意味 人物画を描く ↓ その個体にとって意味のある行動 ↓ 運動能力、知覚・認知能力、抽象能力、言語能力 などの発達段階を反映している ↓ 知能検査としての意味をもつ 1.人物画知能検査の意味 人物画は心理検査の枠組みの中で、 ・知能検査‥知能を測定する ・性格検査‥パーソナリティを把握する の二つとして利用されている ↓ 児童が遊びの中で自由に描出する人物画が、 あらためて何故テストとしての意味をもつのか? 2.グッドイナフ人物画知能検査の方法 ①施行法 「児童には白紙を与え、黒鉛筆をもって自由にこれでよいと 思うまで男の人の絵を描くように命じ、途中画き損じた場 合には用紙をとり換えてやること」 (桐原,1944) 「人をひとり描いて下さい。頭から足の先まで全部ですよ。 しっかりやってね。」 (小林・小野,1965) 1 2.グッドイナフ人物画知能検査の方法 2.グッドイナフ人物画知能検査の方法 ②採点項目(小林・小野の方法) 各項目について基準に合格すれば、それぞれ1点 を与える(最高50点)。 ③検査結果の活用 各項目について採点を行い、基準に達した項目数がその 得点となる。 ↓ 得点は「MA換算表」により精神年齢(MA)に換算される。 *採点項目の例* ・頭‥頭が描いてあれば、どんな形でもよい。 ・胴の長さ‥胴の長さが幅より大きいこと。 ・衣服‥衣服があること。 ・頭の割合‥頭の面積が胴の半分以下で1/10以上。 ・肩‥肩がはっきりあらわされていること。 3.人物画描出の発達モデル 3歳0ヶ月~ 関心の部位と活動に使用する部位から描画が構成されてくる。 ※人物画知能検査による精神年齢、知能指数はあくまでも動作性の発達水準をみるた めのものである。その結果を児童の全体的な発達水準として最終的に判断してはな らない。 3.人物画描出の発達モデル 2歳6ヶ月~3歳0ヶ月 比較的早期に関心をもち始める目、鼻、口などの描出がみられる。 2 3.人物画描出の発達モデル 4歳0ヶ月~ 全身像であることが明白になり、個人差が出てくる。 3.人物画描出の発達モデル 5歳0ヶ月~ 指や耳などの描出がみられるようになる。 3.人物画描出の発達モデル 4歳6ヶ月~ 人物像としてそれなりのまとまりを示し出す。 3.人物画描出の発達モデル 小学校入学前後 部分的に高度な描出が行われたり、適切な部分間の比率が表出で きるようになる。 3 3.人物画描出の発達モデル 7歳0ヶ月~7歳6ヶ月 衣類などについて全体的な正確さが増してくる。 3.人物画描出の発達モデル 11歳0ヶ月~12歳0ヶ月 最も多くの通過項目をもつ描画モデルである。 3.人物画描出の発達モデル 8歳0ヶ月~ 全体のバランスがそれなりに安定性を増してくる。 4.参考引用文献 小林 重雄(1977) 三京房 発行 「グッドイナフ人物画知能検査・ハンドブック」 4