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Title Author(s) シネマな視点『しあわせの雨傘』 萩原, 弘子 Editor(s) Citation Issue Date URL はらっぱ. 2011, 316, p.36-36 2011-04 http://hdl.handle.net/10466/15093 Rights http://repository.osakafu-u.ac.jp/dspace/ 『しあわせの雨傘』 ー ー ー 園田-・ー - ~戸三コ ~ ミ~ミコ シネマな視点、 ~ 萩原弘子 大阪府立大学教員。映画、写真などの視覚表現を論じるのがなによりの愉悦。 た果てに政界進出にまで至る 。時 発揮。社員に慕われ業績を伸ばし ンヌが、意外や敏腕経富者、ふりを 最初は渋々社長代理に就いたスザ ると、スザンヌの生活は一変する 。 応に追われる彼が心臓発作で倒れ 営に労働者の不満がふきだし、対 ととろがロベールのワンマン経 活とはそんなものと諦めている。 ルとの仲は倦怠気昧だが、結婚生 す社長夫人た 。亭主関白芯夫ロベ ー 夫に任せ、ヘボな詩作で暇をつぶ ヌは父が遺してくれた雨傘工場を ン グ ブ ー ル﹄(2003) であっ た。C -ランブリンクが着る合織 に私が気づいたのは 、 ﹃ スウィミ ている 。乙の監督のそういう演出 て意昧を発揮するように計画され とオゾンの演出であり、表現とし された着衣の悪趣昧は、はっきり とでは芯い 。立墨蹴的に入念に選択 あるいはどぎつい赤色のジャ ー ジ。単に私の好みで什ゆいというと い、過剰芯装飾の高価なス ーツ 、 した悪趣味だ。ごってりした色合 のC ドヌ│ヴに着せる服の徹底 ます本作で目を引くのが、主演 題を、リ ッチでふしだらな女性の見 ν﹂ アバンチュールとして榔織する。 ほ ポティシュ ﹄はフランス附 原題 ﹃ で 語で飾り壷。美しく空っぽの飾り函 壷でしかないと思われていたスザ噛 ているが、オゾンはその重要な課れ まだに女性にとって課題 に留 ま つ れ リブが課題とした性の自立は、い 父親もはっきりしない。ウーマン・ チュールは数知れす、実は息子の が、スザンヌの性的行状だ 。スザ 意地の悪い女性観を確認できるの もうひとつ、オゾンなうではの い女性観客が、そん芯ヒ ロイ ンに は百年代末、ウーマン・リブの動 のプリント柄ワンピ ースの悪趣味 ではない 。 きが具体的芯成果をあげつつあ は、ランプリ ング演じる小説家の 1977年のフランス、スザン り、女たちが家庭に留まっている 醜い俗物的な内面を観客に伝えて りノ ら ンヌだが 、実は中昧がありましたネ という話だと説明されている 。し と かしリブを体現するブルジヨワ夫叫 ンヌときたら、長年のアバン 拍手することを笑っている。 時代は終わった 。スザンヌの躍進 いた 。それは伝えたい意味を伝え ま ぶりに、夫はたじたじだ 。 語として歓迎する向きが多い 。し 涙ありの女性賛歌、女性の自立物 ディ・タッチで描いた、笑いあり 百年代のウーマン・りブをコメ 内面の証しである悪趣味芯服。そ 富と名声を手にした女性の愚劣な 性憎悪を表わすと私は見ている 。 に、オゾ ンの女性不信ないしは女 るための必要な演出という以上 性不信を知るにはよい作品だ 。 前の女性たちを笑うオゾンの、女 U を知っている 。リブに燃えた叩年昨 で飾り蔓に見える 。オゾンはそれ伽 人ドヌ│ヴの、重量感ある体躯と乱 白粉で塗り固めた美貌は、最後ま艶 かし監督オゾ ンは 、女性の目立を してオ ゾン は、富も名声ももたな 向 一 +品 ただ礼賛するような単純芯表現者 harappa 36