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全フォークリフトに導入スタート 事故防止に安全教育推進へ

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全フォークリフトに導入スタート 事故防止に安全教育推進へ
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R
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c
o
SR(セイフティレコーダ )| 導入リポート
r
d
e
r
REPORT ❶ ㈱トランス・グリップ
®
全フォークリフトに導入スタート
事故防止に安全教育推進へ
センターの全フォークに導入
トラックの実績が後押し
㈱トランス・グリップは菓子・食
品の総合商社の物流子会社として,
1990年に設立された。親会社が扱
う菓子・食品を全国のコンビニやス
ーパーなどに供給する工程を担って
竹上清文氏
角谷健児氏
新井 崇氏
いる。当初は店舗への配送業務だけ
でスタートしたが,現在は物流セン
本センターではこれまで,人身事
ターの運営も受託し,商品の入庫か
故は発生していないが,フォークリ
ら保管,仕分けも含めた業務を一貫
フトがラックや防火シャッターに接
「事故原因を究明するだけでなく,
して担うようになった。今回取材で
触するといった軽微な事故は絶えな
安全教育につなげたい,と考えまし
訪れたセンターでは食品全般を取り
いという。事故の発生頻度は月1件
た」と語る。センター内では常時30
扱っている。同センターは,プロロ
程度だが,
大きな課題となっている。
人のピッカーがフォークリフトと同
ジスパーク川島(埼玉県比企郡川島
もちろん手をこまねいていた訳では
じ動線を行き来しており,フォーク
町)内にあり,埼玉県内の店舗配送
なく,KY(危険予知)トレーニング
リフトの傍らをすり抜ける場面も多
を受託している。
で事故の再現写真を撮り,それを教
い(写真❸)。だからこそ未然に事故
同センターの業務作業効率化に欠
材に月例ミーティングを実施。ヒヤ
を防止するため,フォークリフト安
かせないのがフォークリフトだ。リ
リハットについてフォークオペレー
全教育を強化することにしたのだ。
ーチ式14台,カウンター式4台が稼
ターが状況,原因,改善策を文書に
働している。リーチ式は庫内で商品
まとめ,毎月最低1枚は必ず提出す
を入出庫,カウンター式はトラック
るといった取り組みも進めている。
への積み降ろしという役割分担だ。
いう。
代表取締役社長の竹上清文氏は
危険運転の実際を学んで改善
バック・旋回中の挙動も検知
そして今回,フォークリフトオペ
セイフティレコーダ ® では,加速度
今年9月,これら計18台のフォーク
レーターのさらなる安全意識の向上
センサーで急加速や急ブレーキ,ジ
リフトすべてにデータ・テックのド
を図るため,セイフティレコーダ の
ャイロセンサーで急旋回などの注意
ライブレコーダーが導入された。同
導入を決めた。既に同社はトラック
すべき急挙動を検知。そのデータと
社のセイフティレコーダ シリーズ
全台にドライブレコーダーを導入し
ともにカメラの映像記録を合わせて
のうち,フォークリフト専用に開発
ており,効果を挙げた実績があるこ
検証すれば,バックや旋回中の荷崩
された「SRForkLift N」である
(写真
とが,導入を後押しした。それを知
れ,走行中に周りの荷物と接触した
❷)
。
る荷主からも導入の要望があったと
原因を確認できる。急挙動のデータ
®
®
と映像を「注意書」として印
1
2
刷することも可能だ。常時記
録をとっているので,急操作
だけでは分からない些細な事
故も見逃すことがない。
また,
事後に検証するだけでなく,
危険運転を検知するとブザー
で警告音を発してオペレータ
❶プロロジスパーク川島 ❷フォーク屋根に設置したセイフティレコーダ ®
12
2015・10
ーに注意喚起する機能もあ
追われる忙しさの中,バック
ようにフォークリフトの稼働域を多
する際に後方確認が不十分な
数のピッカーも通行することから,
場面も散見されるという。こ
「フォークリフトのオペレーターだけ
れは人身事故にもつながりか
が気を付けていても事故はなくなら
ねない危険な運転だ。セイフ
ない」
(竹上社長)からだ。
ティレコーダ ならバックの
同社は管理者が注意喚起するだけ
挙動も検知・記録できる。前
の教育から,より密接なコミュニケ
進からバック,バックから前
ーションを伴った安全向上の取り組
進に切り替える時,その停止
みへ進化させたい,
と計画している。
時間をグラフ化して集計する
日報をA4用紙1枚の帳票にして印
機能だ。これで安全確認をど
刷する機能がある(図表1)ことから,
の程度行っているか推測でき
この日報を手がかりにして朝礼や終
る。同センター第一営業所・所長の
る。第二営業所・所長の新井崇氏は
業時などに安全運転について意見交
角谷健児氏は「実際にこの運転のこ
「一呼吸置いてからバックすること
の部分が問題だということをオペレ
がなかなかできていません。データ
竹上社長は「センター運営の善し
ーター全員で学習できれば,改善に
として残れば,指導につなげられま
悪しはフォークリフトで決まると思
つながります」と期待する。他社の
す」と語る。
います。セイフティレコーダ ® の導入
®
3
❸ピッカーとすれ違うフォークリフト
換をする考え。
ドライブレコーダーと違い,走行速
度や加減速,旋回操作の状況を詳細
に把握可能なので,様々な視点から
を機に,しっかりと安全を確保して
全従業員で情報共有
密接なコミュニケーションに期待
いきます」と力強く語っていた。同
社ではWEBサイトでトラックとフ
同社では今後,注意すべき挙動と
運転操作を評価でき,100点満点で
ォークリフトにドライブレコーダー
して記録された映像のうち,ヒヤリ
を完備していることを情報発信し,
テスト導入の段階では,急発進や
ハットのような特に危険な運転映像
安心して働ける職場であることを優
急ブレーキが少なく非常に優秀とい
を食堂などに掲示し,センターの従
秀な人材獲得のために訴えていく予
う評価を受けた。それでも竹上社長
業員全員で共有を図る考え。前述の
定だ。
点数化する診断機能も備える。
MF
は厳しい姿勢を崩さない。
「その結
果だけでは,優秀と分かった,で終
わってしまう。事故を起こさなけれ
ばいいと考えたら,オペレーター本
人も危険運転に気づかないでしょ
運転者
管理者
データ・テック
運行日時
事業所名
運転者名
運転者ID
車両番号
2012/04/12 08:37
test
テスト
7
リーチフォーク16
項目
業務開始
業務終了
業務時間
日時
2012/04/12 08:37
2012/04/12 19:03
10:26:23
項目
稼働時間
前進時間
バック時間
時間
8:38:04
1:25:24
1:04:28
項目
総超過回数
合計挙動回数
急加減速回数
急旋回回数
回数
391
103
0
103
項目
得点
超過回数
超過率(回/h)
最大値
速度
1
278
111.27
19.9 km/h
加速
1
56
22.42
-0.3788 G
減速
12
11
4.40
-0.2657 G
前進中の右左折
1
42
16.82
-70.76 dec/sec
バック中の右左折
10
4
1.60
-64.65 dec/sec
総合得点
25
/100
速度チャート
う。客観的なデータで深掘りするこ
とが大切です」と強調する。
旋回中の挙動(前進)
スイッチバックヒストグラム(バック⇒前進)
旋回中の挙動(バック)
スイッチバックヒストグラム(前進⇒バック)
たとえば同センターでは,時間に
図表 1 業務管理日報を自動で印刷できる
No
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
発生日時
04/12 08:39
04/12 08:46
04/12 08:47
04/12 08:50
04/12 08:52
04/12 08:52
04/12 09:01
04/12 09:06
04/12 09:06
04/12 09:08
挙動名
前進で急旋回
前進で急旋回
前進で急旋回
前進で急旋回
前進で急旋回
前進で急旋回
前進で急旋回
前進で急旋回
前進で急旋回
前進で急旋回
挙動一覧
前後加速度 方位角速度 段差状況 No
0.1704
11
-62.76
0.1562
12
55.23
0.1038
13
-51.45
0.1227
14
63.50
-57.65
0.2154
15
0.1420
16
51.29
-52.17
0.1733
17
0.2060
18
-56.05
-53.50
0.1649
19
0.1787
57.29
特記事項
発生日時
04/12 09:10
04/12 09:12
04/12 09:17
04/12 09:23
04/12 09:24
04/12 09:25
04/12 09:29
04/12 09:29
04/12 09:34
挙動名
前進で急旋回
前進で急旋回
前進で急旋回
前進で急旋回
前進で急旋回
前進で急旋回
前進で急旋回
前進で急旋回
前進で急旋回
他84件
前後加速度 方位角速度 段差状況
0.1595
-50.11
0.1171
51.41
0.1545
-51.41
0.2280
-51.02
0.1853
-54.29
0.1516
52.40
0.1875
-51.30
0.1895
-52.73
0.2087
-54.72
Ver1.3.0.3
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問い合わせ先
東京都大田区蒲田 4-42-12
TEL:03-5703-7060
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2015・10
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