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2. - 経済産業省

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2. - 経済産業省
独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
平成20年度実績概要
2.国民に対して提供するサービスその他の
業務の質の向上に関する事項
(1)研究開発関連業務
(ア)研究開発マネジメントの高度化
(ア−1)全般に係る事項
(ア−2)企画段階
(ア−3)実施段階
(ア−4)評価段階
(ア−5)社会への貢献、成果の広報・情報発信
(イ)研究開発の実施
(イ−1)ナショナルプロジェクト
(イ−1)実用化・企業化促進事業
(イ−1)技術シーズの育成事業
(ウ)人材養成
(エ)技術経営力
B-33
2.(1) 研究開発関連業務
(ア-1)研究開発マネジメントの高度化
(全般にかかる事項)
研究開発関連業務※の概要(平成20年度)
技術シーズの育成事業
〈48
48億円〉
ナショナルプロジェクト
実用化・企業化促進事業
〈1251
1251億円
億円 〉
〈138
138億円
億円 〉
ライフサイエンス分野 〈139億円〉
① 健康・医療基盤技術
② 生物機能を活用した生産・処理・再資源化
プロセス技術
情報通信分野 〈186億円〉
「産業技術研究助成事業
(若手研究グラント)」
(若手研究者への研究助成。
ライフサイエンス分野、
情報通信分野、環境分野、
ナノテクノロジー分野等が
対象。)
連携
(大学シーズと
企業ニーズの
マッチング等)
① 高度情報通信機器・デバイス基盤関連技術
② 宇宙産業高度化基盤技術
ナノテクノロジー・材料分野
ナノテクノロジー
・材料分野 〈132億円〉
① ナノテクノロジー
② 革新的部材創成技術
「福祉用具実用化開発
推進事業」
エネルギー分野 〈649億円〉
① 燃料電池・水素エネルギー利用技術
② 新エネルギー技術
③ 省エネルギー技術
④ 環境調和型エネルギー技術
環境分野 〈58億円〉
「 エネルギー使用合理化
技術戦略的開発」
連携
(優れた成果に
係る開発の
ステップアッ プ等)
(実用化開発フェーズ、
実証研究フェーズ)
「イノベーション推進事業」
① フロン対策技術
② 化学物質のリスク評価・管理技術
③ 民間航空機基盤技術
新製造技術分野 〈34億円〉
① 新製造技術
② ロボット技術
「SBIR技術革新事業」
境界分野・融合分野及び知的基盤研究
境界分野・融合分野及び
知的基盤研究分野
分野 〈53億円〉
「基盤技術研究促進事業」、「知的基盤研究開発事業」等
人材育成 (フェローシップ
フェローシップ)) 〈2億円〉
その他 (調査、成果普及等
調査、成果普及等)) 〈10億円〉
(注1) 金額は平成20年度政府予算要求におけるもの。
※新エネルギー・省エネルギー関連業務等を一部含む。
B-34
2.(1) 研究開発関連業務 (ア-1)研究開発マネジメントの高度化 (全般にかかる事項)
1 全般において研究開発マネジメントの高度化を適切に実施する
NEDO研究開発マネジメントガイドライン
• 平成20年度には、中間評価、事後評価、追跡調査の結果等より138件の事例を抽出し、その中から今後のマネジメントの高
度化に寄与すると考えられる22事例を厳選し改定を実施(第2版発行)。
• 同ガイドラインが機構内でより一層活用されるよう、上半期に2回ワークショップを開催し、下半期にはプロジェクト推進部署を
対象に9回の説明会を行い、機構内の普及活動を実施。
プロジェクトの進捗段階を6つのフェーズに分類
Point
・標準化に関する項目を設定、事例追加。
・NEDO研究開発マネジメントガイドライン
にキーワード検索機能を付加し、利便性の
向上を図る。
マネジメントガイドライン策定の目的
• 高度な研究開発マネジメント機能の維
持・向上(NEDOミッションの遂行)
• 新たな知見・反省の体系的な蓄積と共有
(弛まない改善に向けた議論の土台)
• NEDOの人材構成の特性への対応(出
向者の即戦力醸成とノウハウの集約)
プロジェクトを運営する上で重 要な視点を に分類
<説明会を通じた今後の更なる改善例>
ガイドライン全体の俯瞰図
18
B-35
2.(1) 研究開発関連業務 (ア-1)研究開発マネジメントの高度化 (全般にかかる事項)
1 全般において研究開発マネジメントの高度化を適切に実施する
現場主義の実践と運営への反映(企業・大学インタビュー2008の実施)
「企業・大学インタビュー2008」として、経済産業省産業技術環境局と連携して、我が国の研究開発投資額
の多い企業のうち53社に対してCTO等へインタビューを実施した。また、大学研究者に対しては、特に若手研
究者の状況を把握するために意見交換を行った。ここで得られた結果を基に、次年度のマネジメントの改善を
図った。
【従前の取組に対する主な指摘とその改善に向けた取組】
企業・大学インタビュー2008における指摘事項及びコメント
改善の取組(今後の方向を含む)
• 資金の支払いを年度内に実施して欲しい。
・事業実施者の資金需要に応えるため、必要な研究資金を年
度内に支払うべく概算払制度を改正した。(平成21年2月に
• NEDOのルールは以前と比べ大分良くはなっているが、改正
前倒し実施済)
が頻繁でついていけない。
• ルールの変更点がわかりにくいので、変更点については事前 ・少しでも事業者にメリットがあるものについては、速やかに反
映し、毎年度改善を行っている。本年度の改善・改訂点につい
にきちんと説明してほしい。
ては事業者説明会の開催等により広く周知した。企業向け及
び大学向けの事業者説明会を6、9、11月(全国4箇所)及び
2月(全国6箇所)で開催。参加者1,611名
• 新たにできた率専従制度を採用したことで事業期間中に発生 ・20年度は試験的運用として、新規採択案件のみを対象として
する労務費計上の管理負担が大幅に軽減された。ぜひ継続
案件(既存契約など)にも適用範囲を拡大してほしい。
いたが、原則として委託事業及び課題設定型すべてに拡大。
(平成21年度開始)
• 大学では、間接経費の大半が事務本部に行き、プロジェクト ・委託業務に直接従事する研究員が所属する研究室等に対し、
を実施している研究者にはほとんどまわってこない。
当該研究員が必要とする間接経費の配分を行う場合には、間
接経費率を一律10%加算できる制度を実施。(平成21年度
開始)
B-36
2.(1) 研究開発関連業務 (ア-1)研究開発マネジメントの高度化 (全般にかかる事項)
1 全般において研究開発マネジメントの高度化を適切に実施する
国際連携活動
z技術開発の高度化、日本の市場拡大の2つの観点から政策当局と連携し、分野別、国別の戦略的な事業展開を推進、関連
産業競争力を強化。フランス環境・エネルギー管理庁(ADEME)との既存の連携体制を強化するとともに、新たにスペイン産
業技術開発センター(CDTI)との協力協定を締結。
zNEDOのツールを最大限活用した事業展開(先進国等との互恵的な共同研究支援事業、途上国におけるモデル事業、研究
協力事業の有機的連携、京都メカニズム事業の活用 等)
• 仏・西・欧州委員会等との共同研究スキームの着実な実現と実施
-仏ADEMEとの協定締結・共同事業支援
-西CDTIとの協定締結・共同事業支援
-日EUエネルギー戦略WSを開催、具体的連携テーマの検討開始
中国
欧州
• 科学技術部(MOST)との互恵的な共同
★フィンランド技術庁(TEKES)
研究枠組みに関する対話の開始
欧州委員会
• 科学技術院(CAS)とのワークショップを
★
通じた交流
ADEME ★●欧州事務所
(パリ、ブラッセル)
CDTI ★
新規締結
既存締結
中国MOST、 CAS ★
●
北京事務所
ニューデリー
バンコク
事務所
事務所
●
●
◎川崎本部
米
• エネルギー・環境関連市場への対
応も視野に入れた連携実現へ
-米国エネルギー省傘下の研究所
(国立再生可能エネルギー研究所、サン
ディア国立研究所、ロスアラモス国立
研究所等)との対話の開始
-ニューメキシコ州におけるスマート
グリッドWSの開催
米国エネルギー省
国立再生可能エネルギー
★
●
研究所(NREL) ★
ワシントン事務所
ニューメキシコ州 政府 ★
サンディア国立研究所
ロスアラモス国立研究所
その他
NEDOの研究マネジメントの向上・情報発信
• POLLUTEC(環境・エ ネルギ ー技術展 2008/12 仏)、ハノーバーメッセ(2008/4 独)、洞爺湖サミット(2008/7)、
Indonesia Japan Expo(2008/11尼 ※主催者審査で1位獲得) 等出展による技術開発成果の普及支援
• 各種研究機関(英国工学・物理科学研究会議会長)に加え、オーストリア(農水環境大臣)、モロッコ(商工業・新技術大
臣 )、スーダン(科学技術大臣)、イラン(エネルギー副大臣)等の交流のなかった国から要人訪問が相次ぐなど、NEDO
活動へのグローバルな注目の高まり。
B-37
2.(1) 研究開発関連業務 (ア-1)研究開発マネジメントの高度化 (全般にかかる事項)
1 全般において研究開発マネジメントの高度化を適切に実施する
国際連携活動(海外機関との連携の具体例)
●フランス環境・エネルギー管理庁(ADEME)との連携強化
・2005年4月の情報交換協定再締結以降、4 回にわたりエネルギ ー・環
境技術に関するワークショップを開催。問題意識、技術課題を共有し、議
論を深化。
・2008年12月に従来の協定を大きく見直した新たな協力協定として再締
結。再生可能エネルギーに関する実証事業の共同実施等、より技術の実
用化段階における協力実施へ。
革新的な環境技術に関す る日・EU 共同シ ンポジウム( リヨンPollutec会場
内)における新協定締結[2008.12.2]
●スペイン産業技術開発センター(CDTI)との連携開始
• 2008年12月に共同イノベーション推進プログラム実施のため
の協力協定を締結。
• 国際共同研究の自国参加者の費用を自国支援機関(NEDO,CD
TI)がそれぞれのツールで支援する共同研究支援の枠組みを構築。
• 太陽光発電等の再生可能エネルギーの成長市場である環地中海地域
への対応も視野に、相互に有益な産業技術開発における協力実施へ。
ガルメンディア科学イノベーション大臣立会の下、NEDO理事長- CDTIルセナ最高執務
責任者間で協定締結[2008.12.3]
B-38
2.(1) 研究開発関連業務 (ア-1)研究開発マネジメントの高度化 (全般にかかる事項)
1 全般において研究開発マネジメントの高度化を適切に実施する
国際連携活動(パラレルファンディングとしての取組の開始)
・ 自国費用自国負担 による互恵的な国際共同研究の推進。
・ スペインとは個別に協定を結び、このスタイルによる連携を促進。
(必要に応じ協定等締結による連携)
(必要に応じ協定等締結による連携)
海外の R&D
海外のR&D
支援機関
NEDO
資金支援
国際連携を積極評価する
既存の国内向けR&D支援
スキーム(助成、委託)
資金支援
海外参加者
海外参加者
日本参加者
日本参加者
共同研究等の国際連携
共同研究等の国際連携
B-39
2.(1) 研究開発関連業務 (ア-1)研究開発マネジメントの高度化 (全般にかかる事項)
1 全般において研究開発マネジメントの高度化を適切に実施する
技術戦略マップの更新
・20分野を対象にローリング(見直し)を実施して「技術戦略マップ2009」を策定。
・新規プロジェクトの企画・立案、プロジェクト運営、技術評価活動等のツールとして、NEDOの研
究開発マネジメントへ幅広く活用。
【技術戦略マップの更新】
¾ NEDOは、経済産業省、産業界等との連携の下、総勢約600名の産学官の専門家の英知を結集して、
研究開発プロジェクト戦略の基本となる「技術戦略マップ2009」を策定。
¾ 「技術戦略マップ2009」の策定に当たって、NEDOは、計92回の策定ワーキンググループの開催によ
り、最新の技術動向や市場動向、研究開発成果をもとに20分野を対象にローリング(見直し)を実施。
¾ 平成20年度は技術の進展や社会環境の変化に応じた各分野の改訂及び拡充の他、特にナノテクノロ
ジー分野のシーズプッシュ型による再構築の検討や市場・特許・論文数等の国際競争力ポジションの付
与を実施。
【技術戦略マップの活用】
¾ 21年度新規プロジェクト立案の際に技術目標等の検討資料として活用するなど、研究開発プロジェクト
の企画・立案、運営、技術評価活動等のツールとして、NEDOの研究開発マネジメントへ幅広く活用。
¾ 「イノベーション・ジャパン2008」において、産学官それぞれの研究開発の企画・実施に携わる方々と技
術戦略マップを基に分野別に意見交換を実施するなど、専門分野の有識者や国民の方々とのコミュニ
ケーションツールとして活用。
¾ また、技術戦略マップの更新において、アカデミック・ロードマップの有識者や異分野有識者との意見交
換を行い、ネットワークの深化・拡大を図った。
B-40
2.(1) 研究開発関連業務 (ア-1)研究開発マネジメントの高度化 (全般にかかる事項)
1 全般において研究開発マネジメントの高度化を適切に実施する
技術戦略マップの活用の具体例
活用事例
技術戦略マップ
の研究開発マネ
ジメントへの活用
関係者とのコミュ
ニケーションツー
ルとしての活用
21年度新規プロ
ジェクト立案の際に、
プロジェクトの位置
付けの確認や技術
目標等の検討資料
として活用。
NEDOの提案公募
事業の公募時及び
テーマ選定におけ
る採択審査におい
て活用。
具体例
・ナノエレクトロニクス半導体新材料・新構造ナノ電子デバイス技術開発
・異分野融合型次世代デバイス製造技術開発プロジェクト
・革新的省エネセラミックス製造技術開発
・iPS細胞等幹細胞産業応用促進基盤技術開発
・革新型蓄電池先端科学基礎研究事業
等
・「エネルギー使用合理化技術戦略的開発事業」では、技術戦略マップ掲載テーマについて重点を置いた
公募を実施。
・「産業技術研究助成事業」では、採択時の申請書における技術戦略マップ上の位置付けを明確化し、採
択審査時の参考として使用。
各種学会等が主催
するシンポジウム等
において、各分野の
技術戦略マップを紹
介・解説するととも
に、専門家や国民
の方々等と意見交
換を実施。
・「イノベーションジャパン2008」(NEDO、JST共催:2008.9.18)・・・グリーン・サステナブルケミストリー分野、脱フ
ロン分野、エネルギー分野
・「超電導EXPO2008」(日本経済新聞社主催:2008.12.11∼13)・・・超電導技術分野
・「バイオジャパン2008」((財)バイオインダストリー協会他主催:2008.10.17)・・・創薬・診断分野
・「北陸先端科学大学大学院 MOTコース講義」(2009.1.10)・・・創薬・診断分野
・「CEATEC JAPAN 2008」(情報通信ネットワーク産業協会他主催:2008.9.30∼10.4)・・・半導体、スト
レージメモリ、コンピュータ、ネットワーク、ユーザビリティ 各分野
・「マイクロマシン/MEMS展」((財)マイクロマシンセンター主催:2008.8.1)・・・MEMS分野
等
技術戦略マップの策定・改訂等により構
築した有識者とのネットワークの深化・
拡大を図り、機構の研究開発マネジメン
トに活用
・ロボット分野のローリングにおいて、ロボット分野のアカデミック・ロードマップとも連携して、産学官の有
識者による意見交換を行い、ネットワークの深化・拡大を図るとともに、研究開発プロジェクトのマネジメ
ントに反映。(ロボット分野)
・MEMS分野のローリングにおいて、材料、バイオ、エネルギー等の異分野の有識者を交えて、異分野
融合を目指した意見交換を行い、ネットワークの深化・拡大を図るとともに、研究開発プロジェクトのマネ
ジメントに反映。(MEMS分野)
・持続可能ものづくり技術分野のローリングにおいて、化学会、機械学会、応用物理学会から有識者を招
聘し、異分野技術の融合による新技術創出の可能性の検討を行った。(持続可能ものづくり技術分野)
・「学術俯瞰」に基づき技術戦略マップを分析・作成する新たな展開の可能性について、有識者と意見交
換を行うとともに、ネットワークの深化・拡大を図った。(半導体分野、太陽光発電分野)
B-41
2.(1) 研究開発関連業務 (ア-1)研究開発マネジメントの高度化 (全般にかかる事項)
1 全般において研究開発マネジメントの高度化を適切に実施する
技術戦略マップの更新
<情報通信>
半導体
ストレージ・メモリ
コンピュータ
ネットワーク
ユーザビリティ
(ソフトウェア)
< ナノテクノロジー・部材>
ナノテクノロジー
部材
(ファイバー)
グリーン・サステイナブルケミストリー
<システム・新製造>
ロボット
航空機
宇宙
MEMS
設計・製造・加工
<バイオテクノロジー>
創薬・診断
診断・治療機器
再生医療
生物機能活用技術
<環境>
脱フロン対策
3R
化学物質総合評価管理
(CO2固定化・有効利用)
<エネルギー>
エネルギー
超電導技術
<ソフト>
人間生活技術
(サービス工学)
(コンテンツ)
<融合戦略領域>
持続可能なものづくり技術
計量・計測システム
●:新規策定 ○:ローリング(見直し) ( )内はNEDOが策定に直接関与していない分野
2005
2006
2007
2008
2009
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B-42
2.(1) 研究開発関連業務 (ア-2)研究開発マネジメントの高度化 (企画段階)
2 研究開発の企画段階においてマネジメントの高度化を適切に実施する
プロジェクトの重点化
効率的かつ効果的な研究開発業務の実施に資するため、研究テーマの重点化等と必要な実施体制の見直
しを行った。また、機構の実施プロジェクト数については、平成19年度の120件を上回らないよう、平成20年
度は、118件に重点化した。
研究テーマの重点化と実施体制の見直しに伴う柔軟なマネジメントの例
「新利用形態燃料電池標準化等技術開発」
(H18年∼H22年)
9中間評価の結果より、燃料電池の性能特性向上研究開発は、当初の目的を達成したため2年間前倒し
で終了。
9同事業で実施していた標準化事業については、「水素社会構築共通基盤技術開発」(H17年∼H21年)
に統合して標準化に係る事業を集約化し、分野間の連携強化、予算の効率的執行を図る。
20年度
「 新 利 用形 態 燃 料
電池標準化等技術
開発」
(H18年∼H22年)
「水素社会構築共通
基盤技術開発」
(H17年∼H21年)
21年度
22年度
H20年度に前倒し終了
標準化事業を
集約化
B-43
2.(1) 研究開発関連業務 (ア-2)研究開発マネジメントの高度化 (企画段階)
2 研究開発の企画段階においてマネジメントの高度化を適切に実施する
案件採択時において、費用対効果分析実施を徹底
企画型の研究開発事業の立案段階においては、事前評価書にもれなく費用対効果や市場波及効果を記
載して基本計画へ反映し、パブコメ募集などを通じて有識者の知見を可能な限り活用し、計画を策定した。
また、テーマ公募型研究開発事業の案件採択時においては、審査項目に経済性の観点を織り込み、費用
対効果分析を実施する取組を推進した。
(例:企画型の研究開発事業)
「革新型蓄電池先端科学基礎研究事業 」
・市場への波及効果と規模を事前評価書に記載し評価
「本事業により、自動車用蓄電システム技術の格段の進展が達成された場合、電気自動車等の次世代自
動車の本格普及に資することとなり、その波及効果は極めて大きい。電気自動車やハイブリッドカー向け
の蓄電池の市場規模は、本事業終了の2015年頃には1兆円程度になると予想されており、本事業はそ
の実現に大きく寄与する。」
(例:テーマ公募型研究開発事業)
「代替フロン等3ガスの排出抑制設備の導入・実用化支援事業」
・単位金額当たりのCO2削減量を評価
審査事項として、「事業実施による第1約束期間(2008∼2012年)における削減見込量」、「費用対
効果」を申請書に書くことを要件とし、審査の際には当該事項を評価対象とすることで、費用対効果の
高いものが採択されるようにした。
B-44
2.(1) 研究開発関連業務 (ア-2)研究開発マネジメントの高度化 (企画段階)
2 研究開発の企画段階においてマネジメントの高度化を適切に実施する
新たなプレーヤー、技術シーズの発掘(1)
イノベーション・ジャパン等の企画・開催、その他イベントへの参画、大学等への訪問により、NEDO職員
が自ら積極的にシーズ発掘を実施。また、イノベーション・オフィサー(I・O)、新技術調査委員、NEDOフェ
ローによる現場での活躍などにより、優良案件の発掘及び育成を引き続き積極的に実施。
イノベーション・オフィサー(I・O)
H19年度∼、3名、NEDO職員
イノベーション・ジャパン
※産学連携を推進するため16年度から毎年開催
新技術調査委員
H17年度∼、27名、NEDOが委嘱
各種イベント・展示会
NEDOフェロー
NEDOが雇用、受入機関へ派遣、71名
※展示会を選定・出展
NEDO内における連携
大学や企業訪問
・審査委員会での優良案件の推薦受付
・優良案件のプロジェクトへの移行協議実施
※142の大学・研究機関等で
個別相談会を開催
公募説明会・個別相談会
※各事業の公募ごとに公募説明会、
個別相談会を開催
経済産業局との連携
・全国の地方経済局が主催する公募説明会に参加
・共同でイベントや公募説明会、大学訪問を実施
・具体的シーズ案件について、共同で協議
エコイノベーション推進事業
優れた技術シーズを発掘するため、
エコイノベーション推進事業を活用
B-45
2.(1) 研究開発関連業務 (ア-2)研究開発マネジメントの高度化 (企画段階)
2 研究開発の企画段階においてマネジメントの高度化を適切に実施する
新たなプレーヤー、技術シーズの発掘(2)
・次の研究開発への展開が見込まれる優れた技術開発シーズを発掘するために、 エコイノベーション推進事
業(探索研究)を20年度より新たに立ち上げた。
・イノベーション・オフィサー、新技術調査委員の活動により、テーマ公募型事業への申請数の増加、及び技術
開発シーズの発掘に寄与。
・大学等の若手研究者向けにシーズヒアリング会を全国142の大学・研究機関等で開催。
1.エコイノベーション推進事業
経済社会システム改革に資するテーマも含め、各プロジェクト部との連携のもと、エコイノベーションを実現し、次の研究開発への展開
が見込まれる優れた技術開発シーズを発掘。
2.イノベーション・オフィサー (I・O) 、新技術調査委員
(1)イノベーション・オフィサー
技術シーズ発掘業務を担当として、北海道、関西、九州にNEDO職員をイノベーション・オフィサーとして3名配置。当該地域からの
テーマ公募型事業への申請の増加に貢献。(シーズ発掘(企業、大学訪問・相談等)377件、広報活動 77件)
(2)新技術調査委員
イノベーション・オフィサーと連携をとりつつ、意見交換会による情報交換などの活動を通じ、新技術活動報告書(新技術情報)を提出
(20年度は14件)するなど、技術開発シーズの発掘に寄与。
3.公募説明会、個別相談会
(1)テーマ公募型事業の公募説明会・個別相談会
各事業において公募を実施する際には、全国各地で公募説明会・個別相談会を開催(2事業、のべ23回)。
(2)大学若手研究者向けシーズヒアリング会
イノベーション・オフィサー、新技術調査委員及び各経済産業局と連携を図り、NEDOのプログラム ディレクターや各分野担当の技術
主査が、主要都市におけるシーズ発掘・個別制度説明会(個別相談会)等を実施。20年度は142の大学・研究機関等で開催。
(3)地方経済局との連携
全国の地方経済局が主催する公募説明会に参加し、NEDO職員が自らが、NEDOが実施するテーマ公募型事業をわかりやすく紹介。
B-46
2.(1) 研究開発関連業務 (ア-2)研究開発マネジメントの高度化 (企画段階)
2 研究開発の企画段階においてマネジメントの高度化を適切に実施する
リエゾン担当の配置とその活用
複数のプロジェクトの共通課題の解決と情報共有を図るため、蓄電池技術及びバイオマス技術分野におい
て複数の部に属する部門横断的なリエゾン担当を配置し、当該分野におけるNEDO全体としての研究開発
効率の向上、成果の有効活用を強化。蓄電池については、新規プロジェクトを企画し、総合科学技術会議で
高評価(S評価)を得た。
担当分野
具体的な取組内容
蓄電池技術
H18年7月配属 :
新エネ部
燃料電池・水素部
機械システム部
・革新型蓄電池先端基礎研究事業(平成21年度新規)を企画し、総合科学技術会議のSABC評価で最高のS評価
を受けた。
・経済産業省の策定した技術戦略マップについて蓄電池に関す る記述を分析し、現在の問題点を整理すると共に、
電池討論会において発表した。更に、経済産業省関係各課と問題認識を共有し、自動車用、系統連系用のみなら
ず、医療・福祉機器用、鉄道用、航空機用、ロボット用など、蓄電池に対する
幅広いニーズを調査し、今後の技
術開発の方向性を検討するための調査を開始し、調査委員会を立ち上げた。
・ 「次世代自動車用高性能蓄電システム技術開発」と「系統連系用蓄電システム技術開発」について、電気化学会
電池技術委員会の主催する電池討論会とジョイントセッションを実施し、多数の来場者を得た。
・蓄電技術について 部門を横断する連絡会議を引き続き開催(月1回開催で33回継続中)する等、リエゾン担当へ
の情報集約とともに、関係者間の情報共有を積極的に進めて研究マネジメントの効率化に推進。
・蓄電池リエゾン担当として、電気化学会主催のセミナー及び社会人向けのNEDO特別講座において講演を行い、
NEDOの蓄電システム技術開発に対する取組をアピール。
・蓄電池リエゾンとして、蓄電技術開発担当部署の必要性をアピールし、蓄電技術開発室設置に向け貢献した。
バイオマス技術
H19年1月配属 :
バイオ部
新エネ部
・前年より引き続き所管官庁(製造局生物化学産業課)との情報連携を密に図った。
・国際展示会バイオ・ジャパンへのバイオ部の出展に協力参画し、セミナー(日本が目指すバイオ燃料の技術革新
の方向性)と展示を実施し、NEDO技術開発機構におけるバイオマス関連研究開発の取組みをア ピールすること
が出来た。
B-47
2.(1) 研究開発関連業務 (ア-2)研究開発マネジメントの高度化 (企画段階)
2 研究開発の企画段階においてマネジメントの高度化を適切に実施する
蓄電技術開発室を新設し、世界的な競争激化に迅速な対応
プラグインハイブリッド、電気自動車等用の高性能蓄電池開発に世界が凌ぎを削る中、蓄電技術開発における我が国 産学
官連携のハブ として蓄電技術開発室を新たに設置。従来、複数の推進部で実施していた蓄電関連技術を一元的に運営、管理。
複数の事業間の有機的な連携を図るとともに関連情報の集積度を高め、蓄電技術開発に関するワンストップサービスを推進。
我が国蓄電池産業の圧倒的な競争力確保を、先進的、革新的な技術開発の実行を通じて支援。
従来の蓄電池リエゾン制での実績をベースに蓄電技術開発室を設置。更に強力な事業推進体制を目指す。
従来の蓄電池リエゾン制での実績をベースに蓄電技術開発室を設置。更に強力な事業推進体制を目指す。
蓄電技術開発室の設置による事業運営体制の一元化
(平成21年3月1日)
リエゾン担当による部門横断的な連携、情報の共有化
燃料電池・水素技術開発部
燃料電池・水素技術開発部
¾ 我が国の競争力の維持
¾ 国際競争の激化
リエゾン担当による連携
¾ 海外の新興勢力の台頭
蓄電技術開発室
73億円、7名
蓄電技術に関する技術開発
¾ 市場の拡大
新エネルギー
技術開発部
機械システム
技術開発部
技術委員の共通化、成果報告会等の集中開催、
定期的な情報交換会の開催、評価方法・規格化
の一体的かつ重点的推進。
¾ ニーズの多様化
「系統連携円滑化蓄電システム技術開発」( 2006-2010 )
「次世代自動車蓄電システム技術開発」(2007-2011)
「革新型蓄電池先端科学基礎研究事業」( 2009-2015 )新規
蓄電池の反応メカニズムの解明等、根本的な技術課題に最
先端科学を駆使したオールジャパン体制で挑み、革新型蓄電
池の早期実現を目指し、我が国蓄電池産業の圧倒的な競争
力確保に貢献。
B-48
2.(1) 研究開発関連業務 (ア-3)研究開発マネジメントの高度化 (実施段階)
3 研究開発の実施段階においてマネジメントの高度化を適切に行う
中間評価の実施と結果、その反映
平成20年度に中間評価を予定した対象プロジェクト22件を全て着実に実施。評価
結果は個別研究テーマ毎に精査した上で、一部加速・中止を行うなど、確実に反映。
1.実施件数の推移
3 .0
①テーマの一部を加速し実施
②概ね、現行どおり実施
③計画を一部変更し実施
2
12
中間評価結果を反映した件数
13
12
FY17
3
1
FY18
2
1
FY19
2
4
FY20
2
15
5
4
5
3
3
1
1
0
1
0
2
2
0
0
1
2
29
29
6
6
10
22
15
④テーマの一部を中止
⑤中止または抜本的な改善
FY16
実用化、事業化の見通し(Y)
FY15
類型
4
2 .5
1 19 7
3
16
2 .0
17
9,14
X+ Y= 3
18
8
12
1 .5
13
15
11
21
20
2
22
5
6
10
1 .0
0 .5
0 .0
0 .0
0.5
(注)一つのプロ ジェ クトで複数の反映を 施した場合がある 。
1.0
1.5
2.0
2.5
3.0
研究開発成果( X)
2.主要な反映実施例
プロジェクト名
中間評価の主なポイント
中間評価結果の反映(概要)
反映の類型
次世代光波制御材料・素子化
技術(FY18年∼FY22年)
・日本に強みのある既存技術、既存産業に新
たな発展可能性を与えると評価できる。
「量産化対応ナノ構造貴金属モールドの開発」および
「回折効率評価手法の高機能化」を加速した。
テーマの一
部を加速し
実施
ゲノム創薬加速化支援バイオ
基盤技術開発/化合物等を
活用した生物システム制御基
盤技術開発(FY18年∼FY22
年)
全体として、各研究チーム間での有機的な連
携に乏しく、総花的である。マネジメント体制
の見直しと個別テーマの選択と集中を徹底し
て予算を効率化すべきである。
成果に応じた個別テーマの絞り込みを行い、体制を再
構築する。また、これまでのPL主導の体制から主要な
課題のリーダー5名による合議体制とし、定期的に進捗
連絡会議を開催し、情報共有の徹底と連携の強化を図
る。
中止または
抜本的な改
善
B-49
2.(1) 研究開発関連業務 (ア-3)研究開発マネジメントの高度化 (実施段階)
3 研究開発の実施段階においてマネジメントの高度化を適切に行う
プロジェクトの加速資金の投入と成果進展状況
目覚ましい成果を挙げている事業等に対して資金を迅速に投入する加速制度を実施(66件、46億円)。こ
れらの加速資金を投入した事業については、実用化・製品化割合の向上、時期の短縮等の顕著な成果が創
出されつつある。
加速資金の投入と実用化への進展状況(注1)
中止
0%
1 0%
20 %
①研 究段階
30 %
②技術 開発段階
4 0%
50%
③製 品化段階
60 %
7 0%
④ 上市
8 0%
90%
1 00 %
④上市
段階
加速投入 事業
(平成16,18年度
加速投入事業
終了事 業)
①研究段階
②技 術 開 発 段 階
③ 製品 化 段 階
18
17
8
(H16、H18年
度終了事業)
平成16,18年度
追跡調査結果
終了 事業
(H16、H18年度
終了事業)
2
・加速資金は、対象事業が優良案件であ
り、投入のタイミングが良いことから、実
用化を促進していると考えられる。
21%
13%
中止
①研究段階
②技術開発段階
③製品化
28
103
93
25
・加速資金を投入した事業は、一般的な事
業(追跡調査結果)に比べ、製品化段階
以上に達している事業の割合が多い。
(注1)
9
④上市
段階
・加速資金を投入した事業は、事業終了後
も中止することなく継続的に研究開発を
実施している。
(注1)平成20年度の追跡調査結果より集計。
追跡調査は事業終了後5年間、参画した実施者に対し隔年度で実施しており、今回は平成16、18年度に終了した事業について集計。
製品化段階:量産化技術を確立する、有償サンプルを出荷する、量産試作機を開発する、事業計画を作成する等の段階。
上市段階:顧客との売買契約が成立する、継続的な売上げが発生する、社の製品ラインアップに加わる等の段階。
B-50
2.(1) 研究開発関連業務 (ア-3)研究開発マネジメントの高度化 (実施段階)
3 研究開発の実施段階においてマネジメントの高度化を適切に行う
加速資金の投入と製品化及び上市状況(具体的事例)
次世代通信ネットワークを高性能化する「波長変換モジュール」
(平成14年∼18年)
細胞内ネットワークのダイナミズム解析(平成14年∼18年)
平成14年はMETI直轄
加速資金投入の内容
加速資金投入の内容
通信トラフィックが増大する中、基幹網(コア、メトロ)では波長分割多
重(WDM)技術を用いた大容量伝送化が進んでいる。更なる大容量化の
ためには、機器の小型・省電力化が不可欠となっている。
本プロジェクトではシリコン微小光回路加工技術等の成果が上がった
ため、同技術のモジュール化検証をすべく、18年に加速資金を投入した。
◆電力消費の低減技術を開発し、「シリコン導波路リング型波長変換フィ
ルタ」では、従来比1/20(50mw)を達成した。
製品化の状況
確立した「シリコン微小光回路加工技術」「電力
消費の低減技術」等により各種デバイスを開発し、
大容量のWDM伝送装置を製品化予定である。
本装置は次世代ネットワークを構成するネットワーク
機器として活用される。
波長変換レーザモジュール
基幹網(コア、メトロ 等)
アクセス網
( FTTH、 ADSL等)
アクセス網
( FTTH、 ADSL等)
波長分割多重(WDM)伝送装置
細胞内生体分子ネットワー クのダイナ
ミック な変化を効率的に計測するため 、
世界的に優位性のある、リア ルタイム 3
次元顕微撮像シ ステム*1開発や細胞内
識別技術の研究開発を平成15年∼18年
にかけて加速。
▲*1リアルタイム3次元顕微撮像システム
◆国産技術に基づくニポウ方式共焦点3D顕微撮像システムの世界最
高性能をより強化。
◆撮像システムの機能性を高めた開発成果は、共焦点スキャナユニッ
ト 「CSU-X1」として製品化(横河電機)。世界一の撮像スピー ド、業
界一の光学技術を誇る。
◆ユーザーニーズに応えたオルガネラレベル発光測定装置を向上。分
泌型ルシフェラーゼ試薬として販売。
製品化の状況
◆平成19年4月より国内販売を開始している「CSU-X1」は、高性能顕
微鏡で世界最大手のカール・ツァイスと提携し海外販売を展開(平
成20年10月、横河電機)。さらなる販売の加速が期待され、平成21
年度の販売目標は300台。
◆心臓部に「CSU-X1」 」を搭載した、「ハ
イスループ ット 細胞機能探索システム
Cell Voyager」*2を販売開始 (平成21年
2月、横河電機)
「 CSU-X1」
を 試料観察
部位に搭載
▲ *2Cell Voyager
B-51
2.(1) 研究開発関連業務 (ア-3)研究開発マネジメントの高度化 (実施段階)
3 研究開発の実施段階においてマネジメントの高度化を適切に行う
不正行為に対する取り組み
不正事業者に対しては、契約等停止の厳しい処分及び公表を行っている。
また、事業実施者における不正の告発受付窓口を一元化し、受付窓口の公募資料への掲載やホームペー
ジトップ画面からアクセスできるように表示した。
<不正事業者への厳罰措置>
不正を行った事業者に対しては、新たな委託
契約及び補助金交付決定を最大6年間停止
最大6年間停止
(研究上の不正については最大10年間停止
最大10年間停止)
<NEDOホームページ トップ画面>
<公募要領マニュアル(抜粋)>
○NEDOにおける研究不正等の告発受付窓口
NEDOにおける公的研究費の不正使用等及び研究活動の不正行為に関する告発・相談及び
通知先の窓口は以下のとおりです。
独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 検査・業務管理部
〒212−8554 神奈川県川崎市幸区大宮町1310
電話番号 :044−520−5131
FAX番号:044−520−5133
電子メール:[email protected]
ホームページ:http://www.nedo.go.jp/itaku-gyomu/kokuhatu/index.html
(電話による受付時間は、平日:9時30分∼12時00分、13時00分∼18時00分です。)
◆不正等の告発受付窓口
B-52
2.(1) 研究開発関連業務 (ア-3)研究開発マネジメントの高度化 (実施段階)
3 研究開発の実施段階においてマネジメントの高度化を適切に行う
制度面・手続き面の改善、説明会の実施
大学等への間接経費率の10%加算、概算払制度改正、裁量労働制対応の労務費算定手法の適用範囲
拡大等、NEDOの契約・検査制度について、研究資金の柔軟かつ弾力的な運用を研究者の立場に立って積
極的に進めるべく、大学等機関がNEDO事業へ参画する際の利便性を確保するための制度改善を実施。事
業実施者に対する説明会を6月・9月・11月・2月の4回、全国4箇所(2月は6箇所)で開催。
„ 平成21年度以降実施する「契約・検査制度等の改善」について
制度的な見直し
z 大学等の研究員が必要とする間接経費への優遇措置として、大学等への間接経費率を10%加算
z 健保等級適用者の労務費単価について、期中における等級の大幅変動について単価を見直し
z 事業実施者の資金需要に応えるため、必要な研究資金を年度内に支払うべく概算払制度を改正
(平成21年2月に前倒し実施済)
利便性向上等へ向けた改善
z 事業期間を通してプロジェクトに専属して従事する研究者の適用条件を「1年以上従事すること」から「半年
以上従事すること」へ緩和
z 裁量労働制適用の研究者を対象とした「プロジェクト従事率」に基づいた労務費算定手法の適用範囲を既存
の委託・助成事業にも拡大
z 大学等(国公立大学法人、公立大、私大、高専)が雇用する研究補助員の労務費単価については学内規程
を適用
„ 改善内容の産業界への周知
企業、大学毎に事業者説明会を6月・9月・11月(全国4箇所:東京<川崎>、名古屋、大阪、福岡)及び2月(全国6箇
所:札幌、仙台、東京<川崎>、名古屋、大阪、福岡)の計4回開催
参加者1,611名(6月:268名、9月:247名、11月:138名、2月:958名)
B-53
2.(1) 研究開発関連業務 (ア-3)研究開発マネジメントの高度化 (実施段階)
3 研究開発の実施段階においてマネジメントの高度化を適切に行う
公募締切から採択決定までの期間について
事業実施者の採択にあたっては、十分な審査期間を確保する一方、事業区分ごとに設定した公募締切から
採択決定までの期間を目標として、事務の合理化・迅速化を図った。その結果、9割を超える事業で定められ
た期間内に採択を完了した。
事業区分ごとの公募締切から採択決定までの期間と実績
■ ナショナルプロジェクト:原則45日以内
ナショナルプロジェクトでは、期間内で採択決定を行った事業は47件中39件(83%)
(期間を超えた理由としては、想定を上回る応募等があったこと、実施内容・技術要件等の慎重な審査に時間
を要したことによるもの。)
■ 実用化・企業化促進事業:原則70日以内
実用化・企業化促進事業では、期間内で採択決定を行った事業は12件中11件(92%)
(期間を超えた事業の理由としては、想定を上回る応募があったことによるもの。)
■ 技術シ ーズの育成事業:原則90日以内
若手研究者への助成事業では2回の公募を行い、全て期間内で採択決定を行った。
■ 新エネ・省エネ関連業務「実証」「導入普及業務」:原則60日以内
新エネ・省エネ関連の実証・導入普及事業では、期間内で採択決定を行った事業は54件中
52件(96%)(期間を超えた事業の理由としては、想定を上回る応募があったことによるもの。)
B-54
2.(1) 研究開発関連業務 (ア-3)研究開発マネジメントの高度化 (実施段階)
3 研究開発の実施段階においてマネジメントの高度化を適切に行う
日本版バイドールの適用と状況調査
¾ 委託事業における日本版バイドール状況の適用率を100%とし、中期計画目標を達成。
¾ 委託先に帰属する特許権等の状況調査を実施し、下表のとおり把握。調査結果について
は、NEDOのホームページにて適切な形で対外的に公表。
単位(件)
バイ・ドール研究成果の活用状況
調査
年度
バイ・ドール適用
委託契約件数
①研究成果の自己活用
現在生産・販売を実施中
事業計画有り
②ライセンス・譲渡
ライセンス・譲渡し相手先
ライセンス・譲渡済み
が生産・販売を実施中
H19
2,765
235
486
34
56
H20
3,152
267
455
39
64
B-55
2.(1) 研究開発関連業務 (ア-3)研究開発マネジメントの高度化 (実施段階)
3 研究開発の実施段階においてマネジメントの高度化を適切に行う
制度面・手続き面の改善にかかるアンケート
制度面・手続き面について、不断の業務改善を実施するとともに、その取組に対して事業者アンケートを
実施し、連名契約における記名捺印方法の改善等による手続きの早期化・簡素化に対する高い評価もあ
り、目標値としていた8割を大幅に上回る96%の肯定的回答を得た。
○研究開発関連業務の業務改善の取組に対するユーザーアンケートの結果
„ 総合的評価 : 満足している 96%
平成20年度に取り組んだ主な業務改善
z裁量労働制適用の研究者を対象とした「プロジェクト従事率」に基づいた
労務費算定手法の導入
z出向研究員に対する法定福利費相当分を加算した労務費単価適用
z連名契約書の施行を各社毎に一括で行うことによる契約締結の早期化
z研究開発資産の所有権を取得時点から私立大学等へ帰属
(注)プロジェクト関係事業者説明会(平成21年2月実施)におけるアンケート結果から。回答数は724件。
B-56
2.(1) 研究開発関連業務 (ア-4)研究開発マネジメントの高度化 (評価段階)
4 研究開発の評価段階においてマネジメントの高度化を適切に行う
追跡調査結果①
終了したプロジェクトに関する状況を把握し今後のプロジェクト運営にフィードバックするために、追跡調査を
実施。プロジェクトの成果の広がりを多面的に把握するとともに、マネジメント改善に資する知見をNEDO内に
おいて共有化。
1.平成20年度は、平成14,16,18及び19年度に終了した105プロジェクト(624機関)の追跡調査を実
施した(年度目標:105プロジェクトを達成) 。
2.また、平成20年度において、追跡調査の結果として把握される継続事業(機構の事業終了後において事
業実施者が機構の成果を活用して実施する研究開発等の活動をいう。)の比率は、100%であった。(目
標:中期計画期間中に90%以上)(下図参照)
継続率
100%
中期計画での
目標値
90%
80%
70%
60%
50%
89%
100%
100%
95%
100%
100%
100%
40%
継続率
継続率
30%
20%
10%
0%
H13終了 H14終了 H15終了 H16終了 H17終了 H18終了 H19終了
(27PJ)
(29PJ )
(33PJ)
(21PJ)
(58PJ)
(36PJ)
(19PJ)
(27Pj)
(29Pj)
(33Pj)
(21Pj)
(58Pj)
(36Pj)
(19Pj)
図:プロジェクト終了年度別の事業の継続率(プロジェクト単位)
B-57
2.(1) 研究開発関連業務 (ア-4)研究開発マネジメントの高度化 (評価段階)
4 研究開発の評価段階においてマネジメントの高度化を適切に行う
追跡調査結果②
平成20年度追跡調査により得られた実用化事例(一例:東芝メディカルシステムズ株式会社)
NEDOの技術成果
リアルタイム三次元超音波システムを構築、技術的
に実証することができた
実用化の状況
プロジェクト終了後、3次元表示
機能の付いた超音波画像診断装
置として製品を開発。
2007年12月より順次世界各国向
けに3次元表示機能の付いた循
環器用超音波画像診断装置を製
品として販売。
3次元表示の例
循環器用超音波画像診断装置(ARTIDA)
期待される経済的・社会
的波及効果
非侵襲なリアルタイム・三次元画
像の提供により、心臓の高度で
効率的な診断をサポートする。
患者の生活の質向上
医療機器分野の産業競争力
強化
実用化に到った要因(
実用化に到った要因
(NEDO
NEDOプロジェクトの役だった点)
プロジェクトの役だった点)
多様な分野の専門家・医師から意見や助言を頂く機会は限られていたが、NEDOプロジェクトの組織力を活用することで、最前線の臨床医との
連携した研究推進や、開発委員会における専門家からの助言を頂くことができた。
その中で、臨床ワークフロー内での三次元超音波画像情報の活用方法など開発方向性が適切に示唆された。
NEDOプロジェクトによる追加的な効果
NEDO
プロジェクトによる追加的な効果
時間短縮:国内ではいち早く実用化できた。委員からのアドバイスにより開発時の技術的ボトムラインが設定された。
NEDOプロジェクトの寄与率(研究開発費ベース)
NEDO
プロジェクトの寄与率(研究開発費ベース)※
プロジェクトで支援した研究フェーズにおいて、NEDOが約4割を負担
※NEDOプロジェクトで支援した研究フェーズ(基礎/応用/開発)における、NEDOの研究開発費の割合
今までの追跡調査で得られた実用化事例
プロジェクト終了後5年以内における成果の活用状況を調査・把握。
平成13年度から18年度に終了したプロジェクトの内、187事例(93プロジェクト)において製品化段階以上に到達したことを確認。製品化状況の
みならず、標準化活動、知的基盤の整備等、市場の外で測られるべき価値や、派生技術、産学連携についても、NEDOの重要な成果の広がりとし
て把握。調査結果は、対外的な情報発信に積極的に活用。
B-58
2.(1) 研究開発関連業務 (ア-4)研究開発マネジメントの高度化 (評価段階)
4 研究開発の評価段階においてマネジメントの高度化を適切に行う
追跡調査結果と分析①
NEDOプロジェクトの参画により上市・製品化までのリードタイムが短縮
上市・製品化に到達した企業の約80%において、プロジェクトの参画は実用化までの期間短縮に寄与した
と回答。<PJへの参画により実用化の時期が早まった(61%)、PJへの参画がなければ製品化が無かった(18%)>
実用化加速効果(H20調査)
製品化加速効果(H20調査)
遅れ た
0
0%
早まらな
早まらなかった
2社
かった
7%
その他
4社
その他
14%
4
14%
平均2.1年
2
7%
PJ参画
PJ参画無けれ
無ければ
ば製品化無し
製品化無
5社
18%し
5
18%
早まった理由としては、主に、
・プロジェクトならではの人的ネットワークの構築
・社内推進力の加速化
・資金面のサポート 等の有用性が挙げられて
いる。
早まった
早まった
17社
17
61%
61%
(n=28)
上市・製品化企業
B-59
2.(1) 研究開発関連業務 (ア-4)研究開発マネジメントの高度化 (評価段階)
4 研究開発の評価段階においてマネジメントの高度化を適切に行う
追跡調査結果と分析②
平成20年度調査対象企業における派生技術/技術転用
プロジェクト成果を、研究開発テーマ以外で派生的に活用している事例を把握。上市・製品化企業の28%、
継続後中止企業の46%がプロジェクト成果を新しい製品や製造プロセスに活用している事が判明。
現状段階別の派生技術/
PJ成果の研 究開発 テーマ以 外
での 活用事 例
技術転用の有無
.ある
具体的な派生技術/技術転用の
事例(抜粋)
8
28% ある
終了
年度
8社
28%
ない
21社
ない
72%
21
72%
(n=29)
PJ成果上市・製品化企業
の研究開発テーマ以外で
の活用事例
.ある
ある
17
17社
46%
ない
ない
20
20社
54%
54%
46%
継続後中止企業
プロジェクト名
プロジェクト期間中のテーマ名
派生技術・技術転用の内容
14
内視鏡に連動してリアルタイムで患
人間協調・共 遠隔操作プラットフォーム
部の実写立体映像を提示するシステ
存型ロボット の開発/視聴覚情報提
ムとして、高度外科手術向けに転用。
システム
示・通信システムの開発
2010年上市予定。
18
携帯型対人地雷探知器の
地中等埋設 開発/ベクトルレーダーに
物探知・除去 よる軽量小型高分解能型
技術開発
画像表示式複合地雷探知
器の開発
具体例
(抜粋)
地雷探知機の軽量で耐環境性の高
い構成機器(探知モジュールや信号
処理装置)を活用し、小型・高性能の
非破壊検査装置(コンクリート被りセ
ンサ)を商品化。
(n=37)
B-60
2.(1) 研究開発関連業務 (ア-4)研究開発マネジメントの高度化 (評価段階)
4 研究開発の評価段階においてマネジメントの高度化を適切に行う
追跡調査結果と分析③
上市・製品化に至った企業を対象に詳細追跡調査を実施。平成20年度は、 33社に詳細アンケートを行
い 、うち9社にヒアリング。上市・製品化に至る6要因を検証し、主要な3要因を見いだした。また、調査結果
を具体的事例とともにNEDO内で共有し、マネジメント能力の向上に役立てた。
<成功6要因の検証と主要3要因の把握>
1)プロジェクトに参画前から自社においてプ
ロジェクトの技術課題に関連する高い技術的
ポテンシャルを有していた
<追跡調査結果はNEDO内において共有化>
< 職員のマネジメント能力の向上に活用 >
・ NEDO
NEDO研究開発マネジメントガイドラインに事例を含め蓄積
研究開発マネジメントガイドラインに事例を含め蓄積
・NEDO内の報告会(3
・NEDO内の報告会(
3回開催)等において追跡事例を議論
1 00%
6)責任の所在が明確で
あり、強力なリーダー
シップを有するリーダー
の存在
80%
60%
40%
追跡調査から得られた成功に導くマネジメントの事例
プロジェクト名
事例
MEMS用設
計・解析支援
システム開発
プロジェクト
プロジェクト計画に普及に関わる項目を設定した。また、プロ
ジェクト期間中に、普及・商品化に対するプロジェクト関係者の
合意を得た。さらに、プロジェクト終了後、その合意に基づき、関
係者でより詳細な協議を行い、約1年後に商品リリースを開始し
た。
細胞内ネット
ワークのダイ
ナミズム解析
技術開発
機器メーカーとバイオ研究機関の共同研究体制をNEDO主導で
構築し、プロジェクト前半で試作機を開発。後半には研究機関
が試作機を使用しつつメーカーに意見をフィードバックし、市場
に受け入れられる製品につながった。
20%
0%
5)異業種やユーザー企
業との連携、または、標
準・基準における同業他
社との連携
2)競合優位性のため
の知財戦略やコスト
目標の設定
3)自社に研究部門と
事業部門を橋渡し、ま
たは研究から実用化
まで担当するキー
パーソンが存在
4)PJ期間中からユーザーニーズを
適時・適切に反映
(複数回答)
B-61
2.(1) 研究開発関連業務 (ア-4)研究開発マネジメントの高度化 (評価段階)
4 研究開発の評価段階においてマネジメントの高度化を適切に行う
追跡調査結果のマネジメントへの活用及び多方面への情報発信
平成20年度は、平成14,16,18,19年度に終了した105プロジェクト(624機関)の追跡調査を実施した(目標105プロジェ
クト達成) 。得られたマネジメント改善に資する知見をNEDO内において共有するとともに、NEDOプロジェクトの成果の広がりを
プロジェクト終了後の上市・製品化事例のみならず多面的に把握し、積極的に情報発信した。
●追跡調査で得られたマネジメント上のノウハウの活用
・追跡調査結果から成功要因や実用化できなかった理由などを整理し、複数回の機構内追跡調査報告会(20年度新設)を
通じて機構内に共有。
・追跡調査の結果から得られたノウハウを分析・議論し、NEDO研究開発マネジメントガイドラインに反映。
→プロジェクト推進部のマネジメント改善。
●国民へのわかりやすい情報発信に向けた研究開発成果の広がりの多面的な把握・取り組み
・追跡調査の指標に、実用化への時間短縮効果、性能・品質向上効果、コスト削減効果、NEDO事業参画中の研究開発費
負担割合等追加。
・標準化活動、派生技術等、社会へのインパクトにつながるプロジェクト成果の広がりを多面的に把握。
→プロジェクトの実施による追加的な効果、実用化における NEDO事業の貢献度をより定量化
・プロジェクトの成功事例や公表可能な宣伝効果の高い情報を中心に、上市・製品化事例集としてとりまとめた。
・10件の上市事例について取材し、プロのライターを起用して、開発ストーリー等をNEDOウェブサイトに分かりやすく公開。
・NEDOプロジェクトの中長期的アウトカム事例として、ロボット技術に関するNEDOBOOKSを作成。
→情報発信強化
●学会、海外機関とのワークショップでの発表を通じた有識者等との意見交換
・海外の研究開発運営機関等(6カ国、8機関)の研究評価実務者参加の日欧研究評価ワークショップを開催。
・研究・技術計画学会、米国評価学会などにおいて、学界有識者に対して情報発信と意見交換実施。
→機構内の「知の集積」の見える化と情報発信強化
B-62
2.(1) 研究開発関連業務 (ア-4)研究開発マネジメントの高度化 (評価段階)
4 研究開発の評価段階においてマネジメントの高度化を適切に行う
切れ目のない研究開発支援のための取組
∼国の研究開発評価に関する大綱的指針を踏まえた評価システムの改善∼
国の研究開発評価に関する大綱的指針の改訂(平成20年10月31日閣議決定)に基づき、切れ目のない研究
開発支援を実施するため、事後評価を前倒しで実施し、評価結果を次の研究開発につなげるためできるよう規
程を変更。
国の研究開発評価に関する大綱的指針の改訂(平成20年10月31日閣議決定)
研究評価における問題点
評価結果が生かされず、次の研究
開発につながらない。
評価結果を次の研究開発につなげ、成果の国民への還元を迅速化
9評価結果を次の研究開発につなげるために、事後の評価を終了前に実施。
9評価結果の研究開発制度・機関間での相互活用等を推進。
大綱的指針の改訂を踏まえた
NEDOの対応
NEDO
の対応
NEDOにおける評価システムの改善
研究開発の事後評価を終了前にも行い、その結果を次の研究開発に活用できるよう、NEDOの評価システムをいち早く改善。
<NEDOの技術評価実施規程(抜粋)> ※下線部分を新たに追記
第2章 技術評価
第12条
三 事後評価は、プロジェクト終了後に、プロジェクトの目標達成度を把握するために行う。ただし、事後評価は、その成果を次のプロジェクトに
反映するために必要な場合において、プロジェクト終了年度に実施し、その結果を次のプロジェクトの企画立案等に活用する。なお、プロジェ
クト終了までに、成果等に大きな変動があった場合、プロジェクト終了後に事後評価を見直すことができる。
B-63
2.(1) 研究開発関連業務 (ア-4)研究開発マネジメントの高度化 (評価段階)
4 研究開発の評価段階においてマネジメントの高度化を適切に行う
成果の実用化に向けた取組 (実用化阻害に対する働きかけ)
制度面で研究開発成果の実用化を阻害する課題を収集・整理し、関係機関に働きかけ/働き
かける仕組みの構築を推進。
燃料カートリッジの旅客機客室内持込み規制排除を実現
米国燃料電池協議会と連携を図り検証データをもとにして,2005年∼2007年に国際民間航空機関/危険物パネル会
議に参画し規制排除を提案した。
メタノール、水素(吸蔵合金)、ギ酸、ボロハイドライド、ブタンの燃料カートリッジの客室内持ち込みが認められた。
平行して、国内航空法規への対応を進め、平成19年度までにメタノール、ギ酸、ブタンに関する国内航空法規への
対応を進めた。
平成20年度は国内航空法規への反映活動を実施し、ボロハイドライドおよび水素吸蔵合金中の水素に関する燃料
カートリッジの客室内持ち込みが承認された(平成20年12月に官報へ掲載)。
燃料電池を搭載したノー ト
パソ コ ンの例。背面に取り
付けた燃料カートリッジ(メタ
ノー ル燃料)で下部の燃料
電池パックを駆動する。
携帯機器に充電している燃
料電池。内部に充填された
メタノール燃料で発電する。
燃料電池を搭載したノートパソコンと携帯機器用の燃料電池(NEC)
B-64
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