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6月 - FCTVインターネットサービス
2008 年 6 月号 294 号 6 月 2 日 【自動車】デルファイ、河北凌雲工業との合弁企業を完成、来月生産を開始 大江晩報 2008 年 5 月 29 日 米デルファイのシンガポール法人 Delphi Automotive Systems Singapore Pte Ltd は、 河北凌雲工業集団有限公司と共同で設立したデルファイ沙基諾凌雲駆動軸(蕪湖)有限 公司(Delphi Saginaw Linyun Drive Shaft)が完成、来月正式に稼働する。 デルファイ沙基諾凌雲駆動軸(蕪湖)有限公司の総投資額は 6000 万米ドル、主にドライブシャフト、ユニバーサルジョイン ト等を奇瑞汽車など向けに生産販売する。2010 年の年産量は 70 万台分を見込んでいる。 沙基諾凌雲駆動軸(蕪湖):www.dsly.cn/ 【自動車】PSA、東風日産、ダイムラー、粗利率低下克服のため中国での調達拡大 盖世汽車網 2008 年 5 月 29 日 進行する原材料価格の高騰により世界の大手自動車メーカーの粗利益率が低下し続けて おり、各社が中国での部品調達率を引き上げるとともに中国地場部品メーカーと提携す ることで利益率の回復を図る動きが加速している。 プジョーシトロエングループ(PSA)は、中国での部品調達を 2007 年の 3.5 億ユーロか ら 2010 年には 6.5 億ユーロに拡大することを決めたほか、東風グループと日産との合 弁会社である東風日産乗用車は、変速器、エンジン及びその他の部品の現地調達率を 2007 年の 70%から 2012 年には 90%に拡大することを決めている。ダイムラーも今後 4 年 で中国での部品調達額を 2008 年の 28 億元から 220 億元以上に拡大する計画を打ち出し た。 中国国内でも、原材料価格の高騰に加え自動車価格の下落が続いているため、粗利率の 低下が続けており、昨年前半には 20%を超えていた完成車メーカーの平均粗利率が今年 1-3 月には 15.5%まで低下、上場している完成車メーカーの 08 年 1-3 月の粗利率も 13.08% まで低下している。 【有機 EL】維信諾、中国最大 PM 有機 EL 企業目指す 中国は PM 生産で優位性 2008-5-27 中華液晶網 中国国内初の有機 EL 生産ラインを今年 10 月に稼働させる維信諾 科技有限公司(Visionox)のシニアアドバイザーである万博泉博 士は、中国有機 EL ディスプレイ展示会でインタビューに答えて次 のように述べた。 1.主要製品とその特色 今回の展示会に出展している製品は、既に小ロットを市場に投入 している 3.5 インチ以下モノクロ PM 有機 EL ディスプレイ、2.0 インチ以下カラーPM 有機 EL ディスプレイ(右写真)。今年 10 月か ら量産を開始する予定。維信諾の PM 有機 EL 製品は 2003 年末から 1 2008 年 6 月号 中国国内市場で販売を開始しているが、高い低温性能、高アスペクト比、高輝度、高い 反応速度、超薄型などの優位性でユーザーは既に 500 社以上に達している。 2.ターゲット市場 維信諾が独自で設計し建設された中国初の大規模 PM 有機 EL 生産ラインは世界最先端の 設備を採用、1 本当たりの生産ライン生産能力は世界最高水準。また、経験豊富な技術 開発チームを編成しており、顧客に卓越したサービスを提供できる。維信諾の PM 有機 EL 製品は既に工業制御機器、医療機器、車載機器、公共施設などに応用されているほか、 携帯電話用メインパネル及びサブパネル、MP3/MP4 用パネルにも応用できるようになっ ている。PM 有機 EL 技術は、現在液晶パネルを使用している領域に今後確実に浸透して いく可能性を秘めている。 3.将来の展望 維信諾は、12 年に及ぶ研究開発と 6 年にわたる試験生産を通じて、中国国内で初めて PM 有機 EL の量産を可能にした。今年末には年産能力は 1 インチパネルモジュール換算 で 1000 万枚に達する。維信諾は今後、中国最高最大の PM 有機 EL メーカーを目指すと ともに、AM 有機 EL、有機 EL 照明の開発を強化し量産も実現していく。 4.中国国内の有機 EL 企業の優劣 中国国内の PM 有機 EL 技術が長年の研究開発により他国に劣後しない水準にあること、 第二に台湾、日本、韓国メーカーが相次いで PM 有機 EL 領域から撤退し AM 有機 EL 領域 に重点をシフトしていることから、中国国内の有機 EL 産業の優位性は PM 分野にある。 一方、AM 有機 EL 技術では、中国国内メーカーは日本、台湾、韓国メーカーに比べると 依然大きく劣後しており、主に TFT 基板技術の開発が遅れている。ただ、日本、韓国メ ーカーも AM 有機 EL 製品の大型化には成功しておらず、今後数年間は中小型 AM 有機 EL が主流となることから、3-5 年以内に中小型 2.5 世代 AM 有機 EL 生産ラインを構築でき れば、世界水準から大幅な遅れを取ることはないだろう。 【携帯電話】印 Videocon、モトローラの携帯電話事業買収に意欲 協議を開始 2008-5-28 中華液晶網 インドの大手家電メーカーVideocon チェアマン VenugopalDhoot は、モトローラの携帯 電話事業を買収するため、モトローラと協議中であることを明らかにした。ただ、Dhoot 氏は協議はまだ始まったばかりで、具体的成果は出ていないとしている。また、Videocon は GE の家電事業買収の可能性も模索していることも明らかにした。 【パソコン】宏碁、欧州向け 8.9 インチ Aspire 価格 299 ユーロに設定 Eee PC に対抗 Digitimes 2008-5-28 華碩(Asus)Eee PC 発売をきっかけに急成長する小型超低価格ノートパソコン市場で、 台湾の微星(MSI)が 10 インチの超低価格ノートパソコン Wind NB を来月販売開始するほ か、宏碁(Acer)が欧州市場で 8.9 インチ超低価格 Aspire を 299 ユーロ(約 470 米ドル) で発売し、華碩 Eee PC との正面衝突の様相となっている。 微星(MSI)董事長の徐祥親氏は、超低価格製品 Wind NB 及び Wind PC を投入すること で、今年ノートパソコンを前年比 2 倍の 200 万台出荷する計画。同製品はインテルの小 2 2008 年 6 月号 型低消費電力プロセッサ Atom を搭載している。 【バッテリ】華碩/HP、日韓の供給不安定を受けて中国比克、ATL からの調達拡大 Digitimes 2008-5-27 世界のノートパソコンの市場規模が年率 25-30%の速度で成長する中、日韓のバッテリ芯 材料メーカーで火災が相次いで発生していることに加え、10 インチ以下の超低価格ノー トパソコンの需要が急拡大していることから、既に超低価格ノートパソコンを市場に投 入しているヒューレットパッカード(HP)や華碩(Asus)が中国内地のバッテリ芯材料 メーカーからバッテリ芯材料の調達を拡大し始めた。 業界筋によると、華碩 Eee PC のバッテリ芯材料の一部は中国内地 のバッテリ芯材料メーカーから調達しているほか、台湾のバッテリ 製造の新普科技(Simplo)も中国内地のバッテリ芯材メーカーから の調達を初めており、HP からの認証も取得し、HP の超低価格機種 Mini Note に搭載されている。 華碩、新普が採用している中国内地バッテリ芯材料メーカーは主に 深圳・東莞地区のメーカーで、1 社は比克国際(China Bak Battery) 傘下の深圳比克(BAK)(右上写真) 、もう 1 社は新能源科技(Amperex Technology Limited :ATL) (右下写真) 。いずれも華碩、HP の認証 を取得しており、今年に入ってバッテリ芯材料の売上を急伸させて いる。 ただ、比克(BAK)、新能源(ATL)以外の中国内地バッテリ芯材料 メーカーは未だ品質が安定しておらず、華碩から認証を取得できていないという。 比克:www.bak.com.cn/cn/ ATL 社:www.atlbattery.com/ 【パソコン】アップル、HP、デル、リチウムイオン不足受けてリチウムポリマーバッテリ採用を拡大 Digitimes 2008-5-27 ノートパソコンの需要が依然高い成長率で拡大する中、発火事件や工場での火災発生に よるバッテリモジュールの供給不足が市場の拡大を押し下げる大きなボトルネックとな っている。こうした中、世界の大手ブランドメーカーでこの状況を緩和するため、リチ ウムイオンバッテリに比べ 50%割高なリチウムポリマー(Li-Polymer)バッテリを積極的 に採用する動きが広がっている。 台湾バッテリモジュール産業によると、アップルが既にリチウムポリマーバッテリの採 用を開始しているほか、HP、Dell もハイレンジノートパソコン用でリチウムポリマーバ ッテリを採用することを決めた。 今年の世界のノートパソコン出荷量は 2007 年比 28%増の 1.3 億台に達する見通しだが、 日韓バッテリ芯材料メーカーでの相次ぐ火災発生によりバッテリモジュールの供給が伸 び悩んでおり、ノートパソコン市場の成長に水を注す状況になっている。 リチウムポリマーバッテリは、揮発性が高いリチウムをセル(金属包装)に詰め込むの ではなく、ポリマーゲル(高分子ゲル)の中に封じ込めるため、エネルギー密度が低く、 発火しにくいという利点がある。 3 2008 年 6 月号 【液晶パネル】京東方、薄型 32 インチテレビ用 LED バックライトモジュール完全独自開発 2008-5-29 万維家电網 北京市科学委の最新発表によると、京東方科技(BOE)が中国で初めて 32 インチ LED バ ックライトモジュールの完全独自開発および試験生産に成功した。 京東方は、初めて FFS 広視角技術を採用し 32 インチ液晶テレビ用 LED バックライトモ ジュールを独自に開発、バックライトモジュールの薄型化、従来型 LED バックライトの 放熱量削減、高温による輝度・色彩の劣化克服などに成功、色域 110%NTSC 以上を実現し た。 【マザーボード】微星、マザーボード OEM 事業から撤退 フレクトロニクスへの売却で協議 Digitimes 2008-5-28 ノートパソコン、マザーボード大手の台湾微星(MSI)は、創立 20 年を迎えて行った保 有事業の総点検結果を踏まえて、将来性が乏しいとの評価を受けたマザーボードの OEM 事業を売却することを決め、EMS 大手のフレクトロニクス(Flextronics)と協議中である ことを明らかにした。早ければ今年 7-9 月には契約を締結する予定という。今後はマザ ーボードの自社ブランド事業を集中的に発展させていく方針。ただ、微星董事長の徐祥 氏は、5 月 27 日時点ではマザーボードの OEM 事業を売却する計画はないと関連報道を否 定している。 微星は、一昨年来のマザーボードの激しい値下げ競争を受けて高価格製品市場に参入す ることで生き残りをかけていたが、昨年来の鴻海(Foxconn)、和碩(Pegatron)による 激しい販売攻勢を受けて Dell 向け OEM を失うなど、OEM 事業の業績が頭打ち状態にあっ た。 微星は保有事業の総点検を第三者の専門コンサルティング会社に委託して実施、その評 価結果からマザーボードの OEM 事業からの撤退、及びマザーボー ド/ノートパソコンの自社ブランド事業に集中することを決めた。 微星の昨年のマザーボード、グラフィックカードの出荷量はそれ ぞれ 1800 万枚、1000 万枚、今年の両製品の出荷量は前年比 10%増 を見込んでいる。また、自社ブランドノートパソコンの出荷量は 昨年 110 万台を達成し、今年は 200 万台の出荷を見込んでおり、2010 年には 450 万台の 出荷量、世界トップ 10 のノートパソコンブランドを目指す計画を発表している。その一 環として、6 月に超低価格小型ノートパソコン Wind NB(右写真)を発売する予定で、今 年は 30 万台の出荷を見込んでいる。 【PCB】ノートパソコン用 PCB、コストが年初比平均 5-10%上昇 大手でも 3-7%上昇 2008-5-29 PCB 中国網 広達(Quanta)、仁宝(Compal)、緯創(Wistron)などのノートパソコン OEM メーカーの 値上げ交渉が成果を上げる中、ノートパソコン用 PCB メーカーも今年 7-9 月の 10-15%の 値上げ実施に向けてブランドメーカーとの交渉を開始する準備を行い始めた。 金・銅などの原材料価格の上昇に歯止めがかからないこと、中国内地の新労契法実施に 4 2008 年 6 月号 より人件費が 10-20%上昇していること、人民元が年初から対米ドル 4%上昇していること から、PCB メーカーの生産コストは年初比業界平均で 5-10%、大手メーカーでも 3-7%上 昇している。また、中国政府が台湾 PCB メーカーの中国内地でのローエンド製品の拡張 を禁止したことから、今年 7-9 月には PCB の需給が逼迫する可能性も指摘されている。 【LED】光宝、価格下落で今年の LED 事業売上見通し前年比 20%増に下方修正 2008-5-29 中華液晶網 台湾の光宝科技(Lite-on)CEO の滕光中氏は、相次ぐ新規参入により中低価格小型白色 LED バックライトの供給が過剰になっており、価格が 2007 年の半値に下落していること から、今年の LED バックライトの売上高は大きな伸びは期待できない、今年の LED 事業 全体の売上高は前年比 20%前後にとどまるとの見通しを示した。 光宝科技は、2007 年に Avago の赤外線 LED(IrDA)事業買収を通じて、LED 事業の年間売 上高が初めて 100 億台湾ドル(約 350 億円)を突破、台湾最大の LED 実装メーカーとな っている。そのため、市場は今年初めには 2008 年の光宝科技の LED 事業の売上高が 2007 年比 50%増の 150 億台湾ドルになることを予想していたが、今回の滕光中氏の見通し下 方修正により株価が下落している。 【LED】威力盟、LED モジュールの生産能力を昨年比 4 倍に拡大 HCFL 生産も拡張 2008-5-29 台湾経済日報 台湾友達光電(AUO)傘下 の台湾最大のバックライト用 CCFL メーカー、威力盟電子 (Wellypower)は、バックライト光源として LED 需要が急速に高まっていることを受け て、今年末までに LED モジュールの月産能力を昨年比 4 倍の 4000 万個に拡大する計画。 威力盟電子は、世界第 5 位の CCFL メーカーで、U 型ライト管の需給が逼迫する中、台湾 で初めて 42 型以上液晶テレビ用 U 型ライト管の量産を行ったメーカーでもある。CCFL の生産ラインを 36 本有し、月産能力は 2400 万本、主に台湾内外の LCD パネル及びバッ クライトモジュールメーカーに供給している。同社の世界 CCFL 市場における占有率は約 10%。 バックライト光源として、LED が CCFL に取って代わろうとする中、威力盟電子は LED 実 装事業を強化するとともに、省エネタイプの T5 熱陰極ライト管(HCFL)の月産能力も 100 万本に拡大する計画である。 【太陽電池】無錫尚徳、シリコンウエハ製造の江蘇順大を買収 川上統合を加速 中国電子部品産業協会 2008-5-29 中国最大の太陽電池メーカー、無錫尚徳(Suntech)は、9890 万米ドルで太陽電池用シ リコンウエハメーカーである江蘇順大控股有限公司(Shunda Solar) (本社:揚州市)を買収したこと、同時に順大控股と 13 年のシリコ ンウエハ購買契約(2008 年から 2020 年、総量 7GW)を締結したこと を明らかにした。 原材料のシリコン価格が高騰する中、川上産業への支配力を高め、原材料の安定調達、 製品の安定供給を狙う。 順天控股:www.shundasolar.com/ 5 2008 年 6 月号 295 号 6 月 4 日 【EMS】EMS メーカー、ノートパソコン OEM 拡大するも規模は限定的 モデル転換が必要 2008-5-30 中華液晶網 広達、仁宝、緯創、英業達、和碩を中心とする台湾のノートパソコン OEM/ODM 産業は、 長年にわたり世界市場の 80%以上のシェアを保有し続け、そのシェアは今尚拡大し続け ている。 他方、ノートパソコン OEM 領域への参入を躊躇ってきた EMS メーカーが、2007 年から積 極参入を開始、台湾のフォックスコン(鴻海)がノートパソコンの出荷量を前年比 45.7% 増としたほか、シンガポールのフレクトロニクスも台湾華宇(Arima)のノートパソコ ン/サーバーODM 事業を買収するなど、動きが活発化している。 EMS メーカーのノートパソコン OEM 市場への積極参入により、既存の主要ノートパソコ ン OEM メーカーの市場支配が終わるのかについては、iSuppli は脅威にはなるものの、 EMS メーカーが従来通りノートパソコン OEM メーカーへの部品供給を続ける限り、既存 の大手ノートパソコン OEM/ODM メーカーによるノートパソコン OEM 市場支配の構造に変 化は起きないだろうと予想している。 下グラフは、iSuppli による 2007-2012 年の世界のノートパソコン製造台数のブランド メーカー自社製造(In-house)、ODM メーカーへの委託、EMS メーカーへの委託の構成比 実績及び見通し(単位:千台)だが、2007 年 には、自社生産比率は 11.2%まで低下してい る。iSuppli は、2012 年には自社生産比率は 2.3%まで低下すると予測している。 一方、2007 年の台湾のノートパソコン ODM メーカーのノートパソコン製造業に対する 支配は進展し、そのシェアは 2006 年の 83.9% から 85.4%に拡大しており、2012 年には 93.8%まで上昇すると予測している。 また、EMS メーカーのシェアも 2007 年には 3.5%に上昇、2006 年の 3.1%を 0.4 ポイント 上回っている。ただ、iSuppli は、EMS メーカーが今後もノートパソコン ODM メーカーへ の部品供給システムを変えない限り、EMS メーカーの同シェアは 2012 年に至っても 3.6% 程度にとどまるとの見方を示している。 勿論、ここ数年、複数のブランドメーカーの OEM 戦略調整に伴って、EMS メーカーへの OEM 委託を拡大させており、特に台湾フォックスコンは 2007 年にソニー及びアップル向 けに約 360 万台を OEM 生産している。 右グラフは、2007 年のフォックスコンのユーザー別ノートパソコン出荷量(単位:%) だが、ソニー向けが 6 割、アップル向けが 4 割を占めている。 ソニー、アップルはともにこれまでは台湾の華碩(Asus)に生産を委託してきたが、華 碩が Eee PC などの自社ブランド構築に注力し始めたことから利害が衝突、自社ブラン ド構築に消極的な EMS メーカーへの委託に切り替えている。 6 2008 年 6 月号 ただ、iSuppli は、EMS メーカーの伝統的ビジネスモデルはノ ートパソコン OEM の要求を十分に満たしているとは言えず、 ブランドメーカーは依然として ODM 専門メーカーのワンスト ップの設計・製造サービスを好む傾向があるとしている。一 方、フレクトロニクスが、中堅の ODM 専門メーカーである華 宇(Arima)を買収したこと、またフォックスコンとフレク トロニクスがデルから 100 万台規模のノートパソコン OEM を 受注したことから、世界の 2 大 EMS メーカーの設計開発能力が確実に向上しているとし て評価している。 【液晶テレビ】仁宝、LG 化学火災の影響受けるも、4-6 月は 1-3 月比 10%増予想 2008-5-29 鉅亨網 台湾仁宝(Compal)の今年 4 月の出荷台数が、LG 化学のバッテリ芯材料工場火災の影響 を受けて、5 大ノートパソコン OEM メーカーの中で唯一前年同月を下回ったが、減少幅 は 10.6%に抑えることができた。 今年 4-6 月の出荷量については、1-3 月比 10%増の 660 万台、粗利率も 4.7%に上昇させ ることができるとの見通しを示している。今年通年の出荷量見通しについては、需要期 到来と共に受注が大幅に伸び始めており、目標としている前年比 4 割増の 3200 万台は十 分達成可能としている。 【携帯電話】中国国内携帯電話機市場、2012 年 3.5 億台 新興メーカーが躍進 2008-5-30 中華液晶網 サービス料金及び端末機価格の低下により、中国の携帯電話ユーザー数が 5 年後に 4 億 を突破し、中国の携帯電話普及率は 71%に達する見通しで、2012 年の中国国内での携帯 電話端末機販売台数は 3 億 5 千万台に達する見通し。今年の中国国内の携帯電話端末機 の販売台数は 2 億 5 千万台に達すると見られている。 2008 年 1-3 月の中国国内の携帯電話端末機 販売台数は 5260 万台で、うち GSM 携帯電話 端末機が 5000 万台、CDMA 携帯電話端末機の 販売台数が 250 万台、TD-SCDMA 携帯電話端 末機の販売台数が 6 万台だった。 右グラフは、iSuppli の 2005 年から 2012 年 までの中国国内の携帯電話端末機販売台数 実績及び見通し(単位:千台)。 中国国内の携帯電話端末機販売におけるメ ーカー別シェア今年 1-3 月の状況は、ノキアが 38%前後、三星が 13%、かつて 20%を超え るシェアを保有していたモトローラのシェアは 10%に低下している。 中国地場の携帯電話端末機メーカーでは、新興の天宇、長虹、金立のシェアが伸び続け ているのに対し、旧勢力の聯想、夏新、波導、康佳のシェアは依然低下し続けている。 7 2008 年 6 月号 【液晶パネル】深圳 天馬、京東方の湖南 4.5 世代建設に供給過剰の警鐘鳴らす 2008-5-29 中華液晶網 中国の京東方(BOE)は四川省成都での 4.5 世代(730mm×920mm)LCD 生産ライン建設を 着工したのに続き、湖南省長沙での 4.5 世代生産ライン建設計画を進めるなど、中小型 パネルの生産能力拡張を積極的に行っている。成都工場の総投資額は 31 億元で、2009 年 4-6 月には量産を開始する計画だが、長沙工場の計画詳細については尚明らかにされ ていない。 このほか、深圳天馬(Tianma)の親会社である深圳中航は、武漢東湖開発区と共同で上 海天馬の 4.5 世代生産ライン技術を活用して武漢に新たに 4.5 世代生産ラインを建設す る計画を進めている。総投資額は 30 億元、年産能力 5000 万枚、2009 年末の量産開始を 予定している。深圳天馬の董事長室長・劉長清は、武漢東湖開発区と現在詳細を協議中 で近く結果を公表できるとしている。 中国国内には現在、深圳天馬、上海天馬がそれぞれ 1 本の 4.5 世代生産ラインを保有し、 既に生産を開始している。上海天馬の 4.5 世代生産ラインは現在試験生産中で、今年 7-9 月には量産を開始する予定で、月産能力はガラス基板ベース 3 万枚に達する。 深圳天馬の劉長清氏は、ここ最近中小型パネルへの新規参入が止まらない背景には、中 小型パネル産業が、大型パネル産業がテレビ用にほぼ特化しているのと異なり、様々な ユーザー向けに様々な製品を提供しているため、個別市場の周期的衰退の影響を受けに くいこと、また昨年中国国内が生産した携帯電話端末機は 5.6 億台に上るものの、その 殆どの表示パネルが海外パネルメーカーにより独占されており、開拓できる市場が未だ 極めて大きいことがあると分析する。 京東方も、京東方傘下の携帯電話端末機モジュール事業も、中小型パネルが不足してお り、やむを得ず海外メーカーからパネルを調達している、成都工場の早期稼働が期待さ れているという。 ただ、上海天馬の量産開始(3.5 型製品:右写真)に伴い、今 後需給バランスが崩れる可能性も予想されており、成都京東方 のみならず、湖南京東方、武漢天馬が実際に建設されることに なれば、大幅なオーバーサプライになる可能性が指摘されてい る。ただ、中小型パネルは上述した通り、個別ユーザーから指 定された仕様通りに生産する場合が多く、汎用品が少ないことから、実際のところどの 程度のマイナス影響があるかについては明確ではないとの見方もある。 ただ、少なくとも深圳天馬の劉長清氏は、需要の拡大は緩やかなものであり、生産能力 が短期間に大幅に拡張すれば間違いなく供給過剰になるとして、京東方の湖南長沙 4.5 世代建設に対しては強い警戒感を示している。 上海天馬:shanghai.tianma.cn/ 【バックライト】LED/CCFL コスト差、年末には 1.2-1.3 倍に縮小 LED 採用率 15%に 2008-5-29 中華液晶網 LED バックライトは、高輝度を実現できるとともに省エネルギーであることから、未来 のノートパソコン用バックライト技術とされており、ここ最近の技術改造により LED バ 8 2008 年 6 月号 ックライトと冷陰極蛍光灯(CCFL)とのコスト差が縮小していることから、今年末には LED バックライト採用比率は 15%に達すると見られている。 台湾光電科技工業協進会は、今のところ、12 型厚さ 3.07 ミリの冷陰極蛍光灯板のコス トは 15 米ドル、1.9 ミリ LED バックライトのコストは 25 米ドルで、そのコスト差は依 然 1.6 倍であるが、年末にはこの差は 1.2-1.3 倍まで縮まるとの見通しを示している。 【通信】韓国 SK グループ、10 億米ドル投じて北京にデジタルカルチャー産業団地建設 中国商務省 2008-05-30 中国政府が携帯電話業界 2 位の中国聯通の CDMA 事業を分離売却するなど大規模な通信 業界再編に乗り出すことを決めたことで、同社に 10 億ドル(約 1000 億円)を投資した 韓国 SK テレコムの中国での携帯電話キャリア事業が不透明になっているが、その SK テ レコムは今般、SK 建設、SK C&C と 10 億米ドルを共同出資して北京に国際デジタルカル チャー産業団地を建設することを発表した。世界の著名企業及び中国のベンチャーキャ ピタルを誘致する計画で、2013 年完成、建設面積は 20 万平米。 【アルミ箔】中国アルミ、成都にアジア最大のアルミ箔生産基地を建設 投資額 37 億元 中国電子部品産業協会 2008-5-30 中国アルミは 37 億元を投じて厚さ 10 ミクロン以下のアルミ箔年産能力 10 万トンの工 場を四川省成都市新都区に建設する計画を本格的に進めることを明らかにした。第 1 期 の投資額は 18 億元、年産能力は 4-5 万トン。全ラインが完成すれば、アジア最大のアル ミ箔生産基地になる。 昨年、中国のアルミ箔の年産能力は 110 万トン、生産量は 100 万トンで世界第 1 位。ア ルミ箔製品の輸出量は 33 万トンでこちらも世界第 1 位である。 中国アルミの成都での厚さ 10 ミクロン以下アルミ箔生産事業は、中国アルミ傘下の華 西アルミを通じて行われる計画だが、華西アルミのは前身が成都アルミ箔で、四川省惟 一のアルミ箔生産企業で、既に 3 万トンのアルミ箔生産能力を有している。中国アルミ の成都アルミ箔工場の製品は主に米国、欧州に輸出される計画。 中国の主要アルミ箔生産企業は、渤海アルミ、華業アルミ、厦順アルミ箔、南方アルミ (中国)、雲南新美アルミ箔、美鋁(上海)、西南アルミ加工、華西アルミだが、生産能力 が最も大きいのは厦順アルミ箔で 5 万トンの生産能力を有している。 中国アルミのボーキサイト生産量は世界第 2 位、アルミナ(電解アルミ)の生産量は世 界第 3 位であるが、アルミ加工材の生産量は世界第 5 位にとどまっていた。そのため、 同社は加工材の生産を強化する計画を打ち出していた。昨年の中国アルミのアルミ加工 材の生産量は 80 万トンで、中国国内総生産量の 6.8%を占めるにとどまっている。 【自動車】独フォイト、中国向け下り坂オートクルーズ機能付き流体式リターダを生産 汽車市場 2008 年 5 月 30 日 世界で初めて水で制動する商用車用リターダを開発した独産業機械メ ーカー、フォイト(Voith)社は、中国自動車市場向けに特別に設計し た流体式 VR120 型リターダ(右写真)を発表した。 9 2008 年 6 月号 流体式リターダは車の冷却水を用いるので、追加的な作動媒体は不要、特別な作動油が 不要、摩耗が無い、ブレーキ摩耗粉の排出低減などの利点があり、環境に優しいシステ ム。一方、中国国内で普及している電磁式リターダは、ブレーキ熱で機能が低下する、 電力消費、電磁ノイズが大きいなどの問題点があるため、都市バス、大型トラック市場 向けで流体式リターダの需要は大きい。また、フォイト社の流体式リターダは、下り坂 でのオートクルーズ機能も搭載しており、エンジン回転を上げて頻繁にシフトチェンジ をして低速で走行する必要がなく、大型商用車の下り坂走行のストレスを低減すること も可能になっている。 www.voith.com/ 【自動車】重型汽車、中国環境基準Ⅲ対応ディーゼルエンジンを 6 月から販売開始 2008/05/29 中金在線 中国重型汽車執行董事の童金根氏は、約 1 億元をかけて開発した中国環境基準Ⅲ対応の ディーゼルエンジンを今年 6 月から供給開始することを発表。 中国政府は、自動車メーカーに対し 2008 年 7 月 1 日から中国環境基準Ⅲに対応していな い自動車の販売を停止することを義務付けている。 重型汽車:www.cnhtc.com.cn/ 【自動車】中外合弁メーカーの 8 割、政府規制とコスト要因で 8 割が開発拠点建設 2008/05/28 中国質量報 VW が昨年 7 月、上海 VW と共同で北米市場及び中国市場向け新世代中高級セダン車を開 発することで契約を締結、広州ホンダが昨年 7 月、広州本田汽車研究開発有限公司を広 州に設立など、海外の大手自動車メーカーの中国国内での研究開発センター設立ラッシ ュが続いており、既に 8 割以上の外資合弁メーカーが中国国内に専門の研究開発センタ ーを設立している。 直近では、PSA プジョーシトロエングループが同社初の海外での研究開発センターを上 海に設立するための準備作業を鋭意行っており、今年 9 月にも開業する予定である。上 海研究開発センターは PSA フランス本社研究開発本部の海外支店機関となり、直接本社 に報告連絡する体制を取る。 海外大手自動車メーカーが相次いで中国国内で開発拠点を建設している背景には、中国 政府が 2006 年 12 月 26 日に取った「中外合弁自動車メーカーは合弁双方が調印し関係官 庁が同意した合弁経営契約に基づいて経営を行わなければならず、合弁経営契約の約束 が実行されない場合、分工場の建設及び新製品の開発生産は認めない」政策がある。ま た、本国の開発拠点で中国市場向け製品の開発を行うと、人件費が高くなるほか、ニー ズを無視した不要な機能が搭載されたりして結果的に価格が割高となり、中国市場では 売上が低迷するという要因も影響している。 296 号 6 月 6 日 【自動車】天海集団、米 KENSA LLC 社の買収完了 車載電子機器で米進出加速 中国電子部品産業協会 2008-6-2 河南省鶴壁市に本社を置く中国地場の車載電子機器メーカー、天海雪城車載電子集団公 10 2008 年 6 月号 司(略称:天海集団) (コネクタ、ワイヤーハーネス製品:右上) は、主にワイヤーハーネス等を生産する米自動車部品メーカー、 Kensa LLC 社(本社:デトロイト)の買収手続が完了したことを 発表した。 天海集団は、今年初めに Kensa LLC 社の 80%株式取得契約に調印 していたが、その後手続が順調に進み、今回の手続完了に至った としている。 天海集団は、中国国内有数の車載電子電器システムメーカーで、 主にコネクタ、ワイヤーハーネス、車体電子制御機器を一汽、 二汽、上汽、上海 VW、奇瑞、上海 GM、比亜迪(BYD)向け供給している。ワイヤーハー ネス製造装置(右下)の生産も行っている。2007 年 8 月にはシンガポールに上場、今年 2 月には米 Kensa 社の 80%株式を取得することに成功、海外進 出を急加速している。 米 Kensa 社は 1946 年創立の Tier 1 サプライヤーで、主要ユー ザーは GM、フォード、クライスラー。本社はデトロイトにあり、 メキシコ及びホンジュラスに生産拠点を持つほか、中国に天海集団の工場を含む複数の OEM 工場を保有している。Kensa 社の主力製品はワイヤーハーネスであり、業態は天海 集団と似ており、Kensa 社は数年前に一度天海集団の子会社買収を試みたが実現せず、 今般逆に天海集団に買収される結果となった。 天海集団は、Kensa 社の買収により米国市場進出に弾みがつく、現在進めているグロー バル化戦略にとって極めて重要な成果としている。 天海集団:www.thb.com.cn/ KenSa LLC:www.kensallc.com/ 【自動車】MSI 、パソコン事業に続き吉楽實科技を買収 車載電子にも本格参入 天極網 2008 年 6 月 3 日 台湾の大手マザーボード大手の微星国際(MSI)は、車載パネ ル等を生産する車載電子大手の台湾吉楽實科技(Jovialtek) (製品:右)を買収することを通じて、車載電子市場に本格的 に参入することを発表した。 微星の今年の売上高は、車載電子事業参入などにより、前年比 19%増の 962 億台湾ドル(約 31 億米ドル)に達する見通し。ま た、2008 年及び 2009 年の微星のマザーボード出荷量はそれぞ れ 2000 万ユニット、2500 万ユニット、自社ブランドのノートパソコンの 2008 年の出荷 量は 200 万台に達する見通しを示している。 吉楽實科技:www.jovial.com.tw/ 【EMS】鴻海精密、今年の売上高目標を前年比 20%増に減速する可能性に言及 2008-6-3 Digitimes 台湾鴻海精密(Foxconn)の董事長、郭台銘(テリー・ゴー)氏は、2008 年の世界経済 に不確定要因が高まっており、また中国内地の労働契約法の実施、台湾ドルの上昇など の複合的圧力が高まっていることから、2008 年下期の業績は前年比 20%増の 500 億米ド 11 2008 年 6 月号 ルにとどまる可能性もあるとの見通しを示した。 同氏は、従来からの一部のユーザー・製品群に偏重しない分散戦略、景気変動に柔軟に 対応できる生産体制をさらに強化しており、持続的成長をするグローバルカンパニーを 目指しているという。 鴻海精密の今年 1-3 月の業績は理想的とはいえず、台湾親会社の売上高は 3018 億台湾 ドルで 2007 年同期比 22.88%増にとどまり、年初目標の 30%成長を下回った。連結売上高 も 4152 億台湾ドル、粗利率、営業利益率も 9.1%、4.41%で、2007 年の 9.83%、5.48%か ら大幅に低下した。税後利益は 160.74 億台湾ドルで 2007 年同期比 2.85%減となった。 【パソコン】華碩、09 年ノートパソコン出荷 2 千万台を予想 うち Eee PC 1000 万台 2008-6-3 中華液晶網 昨年の自社ブランドノートパソコンの出荷台数が 460 万台に達した台湾華碩(Asus)CEO の瀋振来氏は、Eee PC の販売が好調に伸張していることから、今年のノートパソコン出 荷台数は 660 万台、来年のノートパソコン出荷量は 2000 万台に達する見通しを示した。 同氏は、来年の出荷量 2000 万台の内訳は、1000 万台は標準ノート个パソコン、1000 万 台は低価格 EeePC ノートパソコンになると予想。ただ、低価格小型ノートパソコン用の インテル CPU Atom が足許需給逼迫していることが今年下期の懸念材料としている。 また、同氏は、ヒューレットパッカードや宏碁などとの競争激化が予想されることから、 現在 350 米ドルから 500 米ドルで販売している EeePC の価格を引き下げることにも言及。 ただ、引き下げ幅、引き下げ時期については明らかにしていない。 【パソコン】宏碁、今年の低価格ノート型 700 万台出荷に自信 協力ベンダーも拡大 2008-6-3 中華液晶網 世界第 2 位のノートパソコンメーカー、台湾宏碁(Acer)董事長 の王振堂氏は、低価格ノートパソコン Aspire One(右)の市場投 入が予定比 2-3 ヶ月遅れたものの、今年通年の出荷台数は 500-700 万台を達成できるとの強気の見通しを示した。また、部品ベンダ ーのサポートがあれば、今年の低価格ノートパソコン市場のノー トパソコン市場全体に占める比率は 15-20%に達するだろうとの見通しも示した。IDC が 低価格ノートパソコンをノートパソコンの統計対象に加えたことに対しては、2011 年に 世界 No.1 ノートパソコンブランドになる目標を前倒しで達成できる可能性が高まった としている。 王振堂氏は、部品ベンダーがここに来てようやくスペック拡張だけが市場を刺激する万 能薬ではないことに気づき始め、低価格ノートパソコン市場に積極的に参入する必要を 感じている、ロースペックでも高利益を確保できる部品の開発を行うメーカーが増えて いると最近の部品ベンダーの動きを評価している。また、欧米、日本メーカーが収益性 が悪化しているノートパソコン事業から撤退する傾向が加速していることも、台湾の自 社ブランドノートパソコンメーカーにとっては大きな追い風になっているとしている。 同氏は、部品ベンダーの低価格ノートパソコン部品供給体制が構築されれば、低価格ノ ートパソコン市場規模はノートパソコン市場全体の 20%、ノートパソコン市場規模を 1.5 12 2008 年 6 月号 億台とすると 3000 万台、ノートパソコン市場規模を 2 億台とすると 4000 万台の市場規 模に達することになるとの見通しを示している。 【パソコン】精英、中国の労契法によるコスト増には川上原材料メーカー統合で対応 Digitimes 2008-6-3 台湾宝成集団(Pouchen)傘下の精英科技(Elite)は、新本社ビル落成に当たって、マ ザーボード、デスクトップ型パソコン、PCB をコア、ノートパソコンをサブコアとする 新事業体制を発表した。 同社は大同電器のデスクトップ型パソコン(DT)事業買収の効果が発 揮できず、また原材料価格の高騰の影響を受けて、2006 年の最終損益 がマザーボード業界では唯一赤字に転落。しかし、2007 年には大同 DT 事業買収効果が現れ始め黒字転換に成功、今年はマザーボードの出荷量 3000 万枚、ノートパソコンの出荷台数 400 万台を見込んでおり、V 字型回復を達成する 見通しになっている。また、原材料価格の高騰を受けて 5 月に既に OEM 価格を引き上げ、 粗利率の確保も実施している。 ノートパソコン自社ブランド事業に参入するか否かについては、ブランドメーカーとの 衝突を克服して自社ブランドを構築するには相当のエネルギーが必要、今のところ考え ていないとしている。 中国内地市場開拓については、2007 年 10 月に中国内地に訊宜電子(Orbbit)を設立し、 年末までに販売代理店網を 1700 まで拡大する計画で、2009 年には香港で上場する計画 を明らかにしている。台湾鴻海傘下の正崴(Foxlink)との合弁であるコネクタ製造の 大崴精工も今年下期から出荷を開始する予定という。 中国内地の労働契約法によるコスト増に対しては、川上の原材料メーカーを統合するこ とで対応しており、効果ははっきり現れてきているという。 訊宜電子:www.orbbit.com/ 【携帯電話】鴻海グループ 4 社、第 2 世代 iPhone 年間 1000 万台分部品を生産 2008-6-2 中華液晶網 アップル第 2 世代 iPhone が今月から世界同時販売開始される中、同機種の年間予定出 荷台数 1000 万台分の部品を受注している鴻海グループの鴻海精密、鴻准精密、群創 (Innolux) 、正崴(Foxlink)の稼働率が足許急上昇している。 第 2 世代 3G 対応 iPhone と第 1 世代 iPhone との最大の相違点は、1 つの国・地域に 1 つ の販売総代理を置く販売システムを打破し、Vodafone、Orange、シンガポールテレコム など 12 社を超える通信キャリアと提携することで、世界の 8 億のユーザーに同時に販売 開始する方式を取ること。 【太陽電池】創大、1 億米ドルを投じて常州新北区に太陽電池産業基地を建設 中国電子部品産業協会 2008-6-2 日本の太陽電池用シリコン材料製造の創大(本社:福岡)は、常州新北工業園区に資本 金 2000 万米ドルの太陽電池用シリコン材料及び太陽電池セル生産工場を建設すること で同園区と契約を締結した。 13 2008 年 6 月号 創大の常州での太陽電池用シリコン材料生産事業の総投資額は 1 億米ドルに達する計画 で、3 期に分けて実施される。第 1 期は単結晶/多結晶シリコンインゴ ット及びウエハの生産、第 2 期は太陽電池セルの生産、第 3 期は太陽電 池モジュール及び応用システムの生産を行う計画。 創大は既に広東省仏山に工場を有し、シリコン材料のリサイクル事業 を行っている。 創大:soudai.info/ 常州新北区:www.cznd.gov.cn/ 【半導体】2007 年の中国半導体 IC 産業及び市場の回顧と 2008 年の展望 2008-6-3 賽迪顧問 1.中国の半導体 IC チップ産業の 2007 年回顧 2007 年の中国の半導体 IC チップ産業は、世界の半導体市況悪化の影響を受けたものの、 総売上高は前年比 24.3%増の 1251.3 億台湾ドルに達した。 左グラフは、2003-2007 年の 中国半導体 IC チップ産業の総 売上高規模(棒グラフ)及び前 年比伸張率(折れ線グラフ)推 移。 2007 年の中国国内半導体 IC チ ップ産業を分野別に見ると、設 計、製造、実装検査の総売上高 はいずれも前年を上回ったものの、実装検査の成長率が設計、製造の成長率を上回った ことが昨年の特徴といえる。中国国内の大手実装メーカーが拡張増産したためで、2007 年の中国国内半導体 IC チップ実装検査業の総売上高は前年比 26.4%増の 627.7 億台湾ド ルに達した。製造業は、世界の半導体ファウンドリ市場が低迷したものの、無錫ハイニ ックス-ST などの新規事業がフル稼働したこともあり、総売上高は前年比 23%増の 397.9 億台湾ドルに達した。設計業は、2006 年には 49.8%の高い伸張率を示していたが、2007 年は市況の影響を受け 21.2% に減速した。 左グラフは、2006 年/2007 年の 中国半導体 IC チップ産業分野 別総売上高(棒グラフ)及び伸 張率(点グラフ)。 下グラフは、2007 年の中国半 導体 IC チップ産業各分野の構 成比率。ここ数年の設計業、製造業の発展により設計業、 製造業の構成比率が上昇、中国国内半導体 IC チップの バリューチェーンが形成されてきているが、2007 年につ いては、実装検査業の成長率が設計業及び製造業の成長 率を上回ったため、設計業の比率が 2006 年の 18.5%から 18%、製造業の比率が 2006 年の 32.1%から 31.8%に低下 14 2008 年 6 月号 した。一方、実装検査業の比率は 2006 年の 49.3%から 50.2%に上昇した。 一部大手企業の業績悪化 珠海炬力(Actions)、中星微(Vimicron)等の設計企業、中芯国際、華虹 NEC 等の製造 企業、深圳賽格 ST 等の実装検査企業の業績が悪化した。 世界の半導体市場の伸び悩み、中国国内市場の成長減速などの影響のほか、人民元の対 米ドル上昇がこれら企業の輸出を難しくしたことも影響した。中国の半導体 IC チップ産 業の総売上高の大半が輸出であるため、人民元の上昇は人民元換算の総売上高に相当の マイナス影響があった。2007 年の対米ドル人民元レートは年初の 7.9 元から年末の 7.2 元に 10%近く上昇した。 新規生産ラインの建設ラッシュ また、2007 年は中国の半導体 IC チップ産業にとって新規生産ラインの建設ラッシュの 年となった。チップ生産ラインでは、無錫ハイニックス-ST の 12 インチ生産ラインがフ ル稼働し通年の売上高が 93.59 億元、2006 年比 2.4 倍に達したほか、12 月に中芯国際 (上海)の 12 インチ生産ラインが稼動した。また、無錫ハイニックス-ST 第 2 期、茂徳 重慶の 8 インチ生産ライン、インテル大連の 12 インチ生産ラインの建設が開始した。 さらに、2008 年 1 月に中芯国際が深圳に 8 インチ及び 12 インチ生産ラインを建設する こと、深圳方正微電子が第 2 期の建設を開始することを発表している。中芯国際の北京 工場および天津工場、華虹 NEC、台積電上海、宏力半導体なども拡張計画を発表してい る。 実装検査領域でも大規模な拡張が行われた。長電科技が 20 億元を投じて年産能力 50 億 個の工場を稼働させたほか、三星電子蘇州半導体が第 2 期を稼働、フリースケール、キ マンダ、RFMD、ルネサスも増資・拡張を行った。松下も 100 億円を投じて蘇州に新たな 実装工場、ST 半導体が 5 億米ドルを投じて深圳に実装工場を建設しており、2009 年初め に稼働する予定になっている。 3.中国国内の半導体 IC チップ市場の 2007 年回顧 2007 年の中国の半導体 IC チッ プ市場の総売上高は 5623.7 億元 で前年比 18.6%増だったが、伸張 率は 4 年連続下降した。右グラ フは、2003-2007 年の中国の半 導体 IC チップ市場の総売上高 (棒グラフ)及び前年比伸張率 (折れ線グラフ)推移。 4.中国の半導体 IC チップ産業 及び市場の 2008-2012 年展望 中国の半導体 IC チップ市場は過 去 4 年連続で伸張率が低下して いるものの、今年についてはオ リンピック効果により若干回復 することが予想される。しかし、 15 2008 年 6 月号 その後は再び伸び率が低下する局面になることが予想される。2008-2012 年の中国の半 導体 IC チップ市場の年平均伸張率は 16.2%を予想。右グラフは 2008-2012 年の中国の 半導体 IC チップ市場規模(棒グラフ)及び伸張率(折れ線グラフ)予測。 一方、中国国内の半導体 IC チップ産業の同期展望については、世界経済の不確実性が高 まる中、下振れリスクはあるもの の、新規生産ライン建設ラッシュ が続いていることから、2008- 2012 年の総売上高の年平均伸張 率は 23.4%に達することを予想。 右グラフは 2008-2012 年の中国 の半導体 IC チップ産業規模及び 伸張率予測。 297 号 6 月 9 日 【液晶パネル】群創傘下の深超、第 5 世代を年内稼働 パネル産業クラスター形成進む 中国電子部品産業協会 2008-6-5 深圳市政府と台湾鴻海集団傘下の液晶パネルメーカー群創光電(Innolux)の合弁液晶 パネル生産事業である深超光電は、現在建設中の第 5 世代液晶パネル生 産ラインが年内稼動できる見通しを明らかにした。先日発表された中芯 国際(SMIC)の深圳 8 インチ/12 インチ半導体チップ生産事業、創維(Skyworth)の液 晶モジュール生産参入など、深圳で液晶パネル産業における建設ラッシュが起きクラス ターの形成が進んでいる。 深圳がこれまでに誘致した液晶パネル事業は、上記の深超光電の第 5 世代 TFT-LCD パ ネル生産ラインのほか、莱宝高科(Laibao)(CF/ITO 導電ガラス基板製 品:右)の 2.5 世代 TFT-LCD パネル生産ライン、華映(中華映管)の TFT-LCD パネルモジュール生産ライン、日東電工の大型偏光板生産ライ ン、賽格三星の超薄膜コーティングガラス生産ラインなど多岐にわたる。 このうち、深超光電の第 5 世代液晶パネル事業は 3 月にメイン工場屋が 完成、今年 10 月に稼働できる見通しが立ち、深圳市の液晶パネル産業建設計画にとって 大きな前進となった。深超光電の総投資額は 15 億米ドルと巨大、中国華南地区初の第 5 世代生産ラインとなる。 深超光電の第 5 世代生産ラインが量産を開始すれば、深圳に数多く集積している中国地 場の液晶テレビ及びノートパソコン産業向けに低コストの液晶パネルを供 給可能となり、同地区の競争力が一層強化されるとの期待がかかっている。 また、中芯国際も深圳に進出することを決めていることから、深圳及び珠 江デルタ地区の川上バリューチェーン形成が急速に進展することも期待さ れる。半導体産業分野では、深圳市政府は中芯国際の 8 インチ及び 12 イ ンチチップ生産ラインのほか、方正微電子の 6 インチチップ生産ライン、 世紀晶源(Century Epitech ) (ハイパワーLED 製品:右上)の化合物半導 16 2008 年 6 月号 体産業基地、深愛半導体(SISEMI)(製品:右下)の 5 インチ生産ライン、ST 半導体の 龍崗実装検査ライン、米 Kingston 傘下の沛頓科技(Payton)の実装検査ライン、華潤 微電子の実装検査ライン等の誘致に成功している。中でも、中芯国際(SMIC)の深圳 8 インチ、12 インチチップ生産ラインは、中国華南地区初の 8 インチ以上のチップ生産ラ インとなる。 以上の川上産業の形成とともに、創維、康佳、TCL 等の液晶テレビメーカーも液晶パネ ルモジュール事業への参入を積極化させており、創維が LG ディスプレイ広州の液晶パ ネルモジュール工場に資本参加するとともに合弁で開発センターを建設することを決め たほか、康佳も創維同様、LG ディスプレイ広州液晶パネルモジュール工場に資本参加す る方向で交渉中である。また、TCL は液晶パネルの供給を受けてきた三星電子と合弁で 液晶パネルモジュール工場を建設し始めており、第 1 期の年産能力は 233 万枚に上る。 2008-2009 年の TCL の液晶テレビ生産能力は 500-600 万台であるので、約半分の液晶パ ネルモジュールを自社で生産することが可能になる。 莱宝高科:www.laibao.com.cn/ 深愛半導体:www.sisemi.com.cn/ 世紀晶源:www.cnepi.com/ 【液晶モニタ】唯冠、大同との提携効果で液晶 TV 出荷が前年比 100 万台以上増 2008-6-4 中華液晶網 世界第 3 位の液晶モニタ/テレビ OEM メーカー、唯冠科技(Proview)は、大同(Tatung) との提携効果により今年の ODM/OEM 液晶テレビ OEM 出荷台数が昨年比 100 万台以上増の 400-500 万台に達する見通しを明らかにした。主力の液晶モニタの出荷台数も今年 800 万台に達する見通しで、計 1200-1300 万台の出荷を予定している。 同社は現在開催されている台北国際計算機展で、新型の 52 型/46 型 120Hz 技術の液晶テレビ、及び 50 型高画質プラズマテレビ、VisBoard 感圧手書き 液晶パネル(右)を出展することでさらなる新規受注を狙いたいとしている。 唯冠科技は昨年 10 月 16.22%の株式を大同に譲渡することで資本関係を締結、 大同傘下の華映(中華映管)から液晶パネルの供給を受ける一方、大同傘下の大同訊電 向け大同ブランド液晶テレビを受託生産している。 【PCB】昆山滬士、10 億元投じ生産能力を 50%拡張 20 層以上比率も拡大 中国電子部品産業協会 2008-6-5 台湾の大手プリント基板(PCB)製造の楠梓電子(WUS)は、昆山滬士電子に 10 億元を 投じて生産能力を拡張することを決めた。生産能力は現在の 150 万平米から 225 万平米 に拡大される。また、20 層以上 PCB の生産比率を現在の 4 割から 5 割以上に引き上げる 計画である。ここ数年の中国国内の人件費高騰について同社の総経理は、従業員 6000 人の平均月額賃金は既に 2000 元を突破しているが、今のところ人件費が売上高に占める 比率は 15%以内に抑制できている、ただ今後さらに大幅な賃金上昇があると生産拠点の あり方を考えなければならないという。今回の拡張に要する資金の調達については、一 部を銀行からの借り入れ、一部を上海株式市場に上場することで調達することも視野に 入れているとしている。 楠梓電子:www.wus.com.tw/ 17 2008 年 6 月号 【PCB】健鼎、華通、需要期到来とアップル向け出荷開始等で稼働率が急上昇 2008-6-4 PCB 中国網 プリント基板(PCB)の需要期到来に伴って、台湾の大手 PCB 製造の健鼎(Tripod)、華 通(Compeq)の稼働率が急上昇している。両社の 7-9 月の売上高は 4-6 月比大幅増にな る見通し。健鼎の稼働率は 1-3 月には 77%まで低下、5 月初めに中国無錫の第 4 工場及 び第 5 工場の生産を一時停止させる措置を取っていたが、直近では 90%近くまで回復し ている。7 月以降、アップル向け大量出荷も始まることから、無錫第 4 及び第 5 工場の 生産を再開する予定。また、華通の 4-6 月の携帯電話用 PCB の出荷量は前年同期比 50% 増の 4400 万枚に達する見通しになっている。現在、華通の主力ユーザーはモトローラ に代わりノキアになっており、売上全体の 5 割を占めている。モトローラへの供給比率 は 15%まで低下している。また、今年下期には新規でアップル向け生産も開始する予定 で、通年の携帯電話用 PCB 出荷量は前年比 15%増の 1.85 億枚に達する見通し。 【PCB】台湾・中国内地主要 PCB 関連産業メーカー売上高ランキング 天下雑誌 397 期(台湾電路板協会整理) 単位:億台湾ドル 18 2008 年 6 月号 【CCL】台耀電子、広東省中山工場の建設開始 稼働後売上高 10 億元見込む 中国電子部品産業協会 2008-6-4 台湾の大手 PCB 用銅張り積層板(CCL)製造の台燿科技(TUC)は正式に広東省中山市火 炬区での工場建設を開始した。台燿科技(中山)有限公司の初期投資額は 5000 万米ドル、稼働後の売上高 10 億元を見込んでいる。 台耀科技:www.tuc.com.tw/ 【太陽電池】浙江羿陽、浙江省徳清の単結晶シリコンインゴット工場を竣工稼働 2008/6/5 湖州日報 中国浙江省湖州市(右地図)の太陽電池用単結晶シリコンインゴット製造 の浙江羿陽太陽能科技は、第 1 期事業を正式に竣工稼働させた。第 1 期の 総投資額は 1.5 億元、年産 7 億元を見込んでいる。 今後 2800 万米ドルを投じて第 2 期の建設を行う計画で、第 2 期が稼働すれ ば、同社の単結晶シリコンインゴットの年間売上は 18 億元に達する。 【太陽電池】Golden Sun、泉州で薄膜太陽電池生産ラインを稼働 年産 2500 万枚 中国電子部品産業協会 2008-6-3 カナダの太陽電池メーカーGolden Sun Solar 社の中国工場、金太陽(福建)電子科技有 限公司の薄膜太陽電池照明生産ラインが竣工稼働した。年産能力は 2500 万 個。同薄膜太陽電池のエネルギー変換効率は 7%、使用寿命は 20 年という。 金太陽電子科技:www.goldensunsolar.com 【太陽電池】巨茂、今年 10 月に太陽電池生産能力を現在比 2 倍の 200MW に 中国電子部品産業協会 2008-6-3 台湾の太陽電池製造の巨茂(Jumao Photonics)と厦門市政府の合弁太陽電池生産事業、 巨茂光電(厦門)(製品:右)は、今年 10 月に生産能力を現在比 2 倍の 200MW に拡大する計画を発表。巨茂厦門工場の昨年の売上高は 3.4 億元に 達しているが、厦門市は厦門市周辺を江蘇省に次ぐ中国有数の太陽電池生 産基地とする計画を進めており、巨茂光電の拡張はその一環。 中国の太陽電池産業の 7 割は江蘇省に集中しており、江蘇省の太陽電池用 シリコン原料の生産能力は 3000 トン超、太陽電池セルの生産規模は 1200MW、太陽電池 生産高は 1000 億元に達している。 巨茂光電:www.solargenerator.com/ 【自動車】ボッシュ、09 年までに中国に 850 万ユーロ追加投資 課題は人材の確保 汽車人 2008 年 6 月 5 日 独ボッシュグループは、2005 年の無錫でのディーゼルシステム生産工場建設、2006 年 の電動工具生産工場の建設に続き、2009 年までに中国に 850 万ユーロを追加投資すること、中国事業の陣容を現在の 1 万 7 千人から 2 万 3 千人に拡大する計画を発表した。しかし、この計画を実行する上で最大 19 2008 年 6 月号 の課題となっているのは今後 1 年半で 6 千人の人材をいかに確保するかだという。 ボッシュの 2007 年アニュアルレポートによると、ボッシュは世界に 80 の開発拠点、2 万 9 千人のエンジニアを有しており、そのうち 46 拠点、2 万 1 千人は欧州に配置、アジ ア大洋州地区に配置されているのは 16 拠点、3500 人名にとどまっている。 2007 年のボッシュのアジア大洋州地区における売上高はグループ全体の売上高の 17%を 占めているが、2015 年にはその比率を 25%まで拡大する計画で、今後中国を中心にアジ ア大洋州での拠点建設が加速する見通し。 【自動車】デルファイ、中国科技研究開発センター第 2 期完成 検査能力を大幅増強 中国汽車網 2008 年 6 月 4 日 米デルファイは、上海のデルファイ中国科技研究開発センター第 2 期が正式に完工した と発表。これにより中国市場向け製品の品質、安全性をさらに高めることができるとし ている。2009 年から奇瑞汽車向け総合乗客保護システム(右写真)及びナビゲーション システムを生産することが決まっている。 第 2 期の敷地面積は 1 万 5 千平米、新たに実験室、検査測定装置を導入した。中でも燃 料検査測定装置はエンジンマネジメントシステム部品の排ガス検査を行う装置。また、 中型/大型振動装置、熱量試験装置、煙霧試験装置、走行軌道試験装置なども導入し、実 験室の部品検証能力が大幅に強化されている。さらに、同センター内に 設置された車両修理メンテナンス研修センターは、デルファイの販売代 理店の修理センターに高水準の故障診断サービスを提供する。 【自動車】深圳龍崗区政府、中国最大の車載電子シリコンバレー構築計画を策定 広州日報 2008 年 6 月 5 日 広東省深圳市龍崗区政府は、深圳に車載電子産業団地を建設する計画が関連省庁から認 可を取得したと発表した。敷地面積は 49.73 ヘクタール。深圳市政府は同計画を重大事 業に指定、中国の車載電子産業のシリコンバレーを構築する計画で、1.64 億元を投じて インフラ建設を行うとしている。 深圳市車載電子産業団地は、急成長している比亜迪汽車(BYD)第 2 期用地の一部に建 設される。 298 号 6 月 11 日 【自動車】米ジョンソン、東風との合弁企業への出資比率 49.99%から 60%に拡大 財経網 2008 年 6 月 6 日 (センサ 中国東風汽車集団傘下の東風電子科技股份有限公司(上海上場) ー製品:右)は 5 月 30 日、米ジョンソンコントロールとの合弁企業であ る上海江森自控汽車電子有限公司への 1200 万米ドル増資を実施すると ともに、資本構成を現在の米ジョンソンコントロール 50.01%、東風電子 科技 49.99%から同 60%、40%に変更することを発表した。 上海江森自控汽車電子は、資本金 500 万米ドルで 2006 年 5 月 12 日に設 20 2008 年 6 月号 立され、主に車載電子装置の生産、販売を行っている。 東風電子科技:www.detc.com.cn/ 【自動車】中聯発実業、総投資額 30 億台湾ドル、上汽主導で設計開発準備進む 蓋世汽車網 2008/06/06 中国国家発展改革委が推進事務局となって進められている中国地場メーカーによる DCT 変速器開発専門企業(名称:中聯発実業有限公司)設立が、総投資額 30 億台湾ドル、 法人登録地は北京、開発・生産は上海市嘉定に建設される方向で、現在設立準備作業及 び初期設計開発作業が進められている。 中聯発実業設立は上海汽車主導で進められており、上海汽車傘下の上海汽車変速器有限 公司、上海汽車工程院、英国に置かれている上海汽車海外研究開発センターが独自開発 DCT 変速器の設計開発に参画している。 【自動車】東風日産、2012 年までに CVT 搭載比率を 13%から 50%に引き上げ 蓋世汽車網 2008/06/06 広州 JATCO 変速器は来年初めから東風日産向け CVT を生産を開始できる 見通しで、第 1 期は主に中型車用 CVT 無段階変速器を生産する計画。生産 能力は 15 万台。 これを受けて、東風日産は 2012 年までに CVT 変速器の搭載比率を現在の 13%から 50%まで引き上げる計画。 【自動車】米 PPG、奇瑞向け蕪湖工場に続き広州ホンダ等向けで広州工場を建設 21 世紀経済報道 2008 年 6 月 6 日 米塗料大手 PPG インダストリーズアジア大洋州地区営業管理部長の Raj Lall 氏は、PPG は安徽省蕪湖工場に続いて広州でも自動車塗料工場を建設する計画を発表した。広州工 場は主に広州ホンダ、広州トヨタ、東風日産向け供給を行うことになる。 蕪湖工場は主に奇瑞汽車向け自動車塗料を生産する計画で、第 1 期の投資金額は 7000 万元、昨年 4 月に建設を開始、近く完成稼働する予定。年産量は 100 万台分。 PPG 社の中国での生産拠点は天津工場を主力としており、主に VW、GM 向け供給を行って いる。蕪湖工場のような中国地場メーカー向け専用工場を建設するのは今回が初めてと いう。 【液晶パネル】友達、第 10 世代以上 4 ラインを台湾中部に建設 再来年稼働予定 2008-6-6 中華液晶網 世界最大の液晶パネルメーカー、友達光電(AUO))が総投資額 5000 台湾ドルの第 10 世 代以上の新世代パネル工場建設計画を発表し、9 月末までに 100 ヘクタール規模の建設 予定地の選定を完了、来年 7-9 月には建設を開始する予定。今のところ、台湾中部に建 設される可能性が高いとされている。 友達光電は、第 10 世代生産ラインを 2 本、第 11 世代生産ラインを 2 本の計 4 本の生産 ラインを建設する計画で、協力ベンダーの入居も求め、一大液晶パネル生産基地を建設 21 2008 年 6 月号 する計画。 【液晶パネル】友達の 5 月売上高、4 月比 4.6%、昨年 4 月比 25%増 需要期到来 2008-6-6 台湾経済日報 友達光電(AUO)の今年 5 月の連結売上高は 4 月比 4.6%増、昨年 4 月比 24.9%増の 443.39 台湾ドルに達した。うち大型パネルの出荷量が 4 月比 4.5%の 771 万枚に達した。売上高、 出荷量ともに需要期を迎えて上昇軌道に入ったと見られている。 大手ブランドメーカーの値下げ競争が過熱、価格に割安感が出る中、米 国市場での液晶テレビの出荷が伸張しており、それに伴って友達、奇美 の液晶パネルの出荷も大幅に伸張している。 友達光電は業績発表とともに、電子ペーパー技術ではなくガラス基板技 術を使った時計、自動車計器盤用の世界初の凸状曲面(Convex Curved) 液晶パネル技術(右)を発表している。 【液晶パネル】緯創の売上上昇軌道に 光宝モニタ事業買収では見方分かれる 2008-6-6 中華液晶網 世界第 3 位のノートパソコン OEM メーカー、緯創(Wistron)の今年 5 月の売上高は 4 月比 5.5%増、前年同月比 58.95%増の 286 億台湾ドルに達した。1-5 月の売上高は前年同 期比 65.51%増の 1410 億台湾ドルだった。 緯創は、ヒューレットパッカード(HP)、デル、宏碁(ACER)からの新規受注獲得効果 により 7-9 月の売上高が初めて 1000 億台湾ドルを突破する見通しで、今年通年の売上高 は 4000 億台湾ドルを突破する見通しを示している。今年のノートパソコン出荷目標は 2000 万台としている。 一方、先日光宝科技(Lite-on)の液晶モニター事業部を 92 億台湾ドルで買収すること に対しては、大手証券会社がこの買収を理由に緯創の格付けを引き下げている一方で、 光宝科技の液晶モニター事業部が現在 70 億台湾ドルを超える在庫を抱えていることか ら、92 億台湾ドルの取得額は決して破格とはいえない、光宝科技液晶モニター事業部の 年間売上高は 800 億台湾ドルでスケールメリット效果は大いに評価すべきとの見方もあ る。 【有機EL】奇美、奇晶に 21.4 百万米ドル追加投資 4.3 インチ以上有機 EL 生産 2008-6-5 DisplayBank 世界第 4 位の液晶パネルメーカー、奇美電子(Chi Mei)は、新生産ライン建設を計画 している有機 EL 事業子会社の奇晶光電(CMEL)に 6 億 4500 万台湾ドル(約 21.4 百万米 ドル)を追加投資することを決めた。これにより奇美電子の奇晶光電への累計投資額は 18 億 5000 万台湾ドルに達する。奇晶光電は有機 EL の新生産ラインに 10 億台湾ドルを 投じ、4.3 インチ以上の有機 EL パネルを生産する計画。 有機 EL 分野では、日本のソニーは 200 億円を投じて 2009 年 10-12 月から大型有機 EL パネルを生産開始する計画を進めている。 奇晶:www.cmel.com.tw/ 22 2008 年 6 月号 【PCB】健鼎、景碩、6 月に入って漸くメモリモジュール用 PCB 受注が大幅に回復 2008-6-9 Digitimes 半導体メモリ市況が低迷しているものの、伝統的需要期に入って、台湾の大手メモリ用 プリント配線基板(PCB)メーカーである景碩科技(Kinsus)、健鼎科技(Tripod)のフ ラッシュメモリ実装用 PCB、DRAM モジュール用 PCB の受注が回復している。 景碩は台湾最大のフラッシュメモリ実装基板(SiP)メーカーで、主要ユーザーは SanDisk、 三星電子、主要製品はチップサイズパッケージ(CSP)、システムインパッケージ(SiP) だが、4 月、5 月の受注は低迷していたが、6 月に入って受注が顕著に回復してきている という。 健鼎は台湾最大のメモリモジュール用 PCB メーカーで、主要ユーザーは、Kingston、三 星、Infineon、主要製品は DRAM モジュール基板だが、年初から発注を控えてきたユー ザーが需要期到来とともに例年よりも早く大量発注をし始めたという。 【PCB】尖点、5 月連結売上高 4 月比 13.85%増 月産能力 1700 万本に拡大 2008-6-9 PCB 中国網 台湾の大手 PCB 製造ドリルメーカー、尖点科技(Topoint)の 5 月の連結売上高は 4 月 比 13.85%増の 1.76 億台湾ドルに達したことから、4-6 月の連結売上高は 1-3 月比 10%以 上増となるとの見通しを示した。また、今年年末までに月産能力が 1700 万本に達するこ とを明らかにした。 尖点科技の 2007 年の連結売上高は 21.4 億台湾ドル、粗利率は 41.98%、税後利益は 5.12 億台湾ドルだった。 【銅張板】聯茂、5 月売上高前年同月比 25.6%増 無錫/広州工場稼働等効果 2008-6-9 PCB 中国網 台湾の銅張り積層板(CCL)メーカー、聯茂電子(ITEQ)の 5 月の連結売上高は、無錫新 工場稼働、広州のフレキ基板用 FCCL 新工場の稼働、英 Laird 社との提携による LED 放 熱材料事業部稼働などの効果から、昨年同月比 25.6%増の 13.24 億台湾ドルに達した。 また、従来型の FR-4 製品の比率を引き下げ、鉛フリー、ハロゲンフリー、High-Tg(ガ ラス転移温度が高い)製品の比率を確実に引き上げていることも売上増加に大きく寄与 している。 【LED】光元電子、広西自治区初の LED 照明生産基地建設 今年 10 月完成 中国電子部品産業協会 2008-6-5 中国広西自治区初の LED 照明生産基地、広西柳州光元電子科技有限公 司が柳州陽和産業新区で工場建設を正式に開始した。今年 10 月末完成 予定、年間生産高 1.75 億元を見込んでいる。 世界の LED 照明市場規模は 70 億米ドル、年率 20%以上で成長している 有望市場であり、今後 5~10 年で市場規模は 500-1000 億米ドルに達する可能性を秘めて いる。 23 2008 年 6 月号 これを受けて、中国政府も半導体照明産業への支援を強めており、深圳、上海、南昌、 大連に半導体照明基地を建設している。 光元電子科技:www.gyrgb.com/ 【半導体】台湾半導体設備市場、2008 年前年比 33%減、2009 年同 80%増加 2008-6-6 技術在線 国際半導体製造設備・材料協会(SEMI)は、世界経済に不透明感が強まる中、半導体メ ーカーが投資に消極的になっており、2008 年の半導体製造の前工程設備市場規模は前年 比 17%減となるとの見通しを発表した。ただ、SEMI は 2009 年については、再び回復し 前年比 12%以上増となると予想している。 SEMI は、市場規模の縮小が特に顕著に現れるのは東南アジア及び台湾で、2008 年は前年 比それぞれ 40%、33%減少すると予想、一方 2009 年の同地域市場の成長率はそれぞれ 50%、80%に達するとしている。 一方、SEMI は米国市場については、2008 年、2009 年 2 年連続で前工程設備の需要は縮 小すると予想。欧州、中国、中東市場については 2 年連続拡大すると予想している。 【半導体】世界の地域別半導体売上高推移 4 月は 3 月比横ばいで伸び悩む 米国半導体工業会(SIA)、台灣電路板協会 【電池】山西通用電池、120 種類以上の蓄電池を生産 欧州市場向け大幅拡大 中国電子部品産業協会 2008-6-6 中国の大手蓄電池メーカー、山西通用電池工業有限公司は、工業用、各 種自動車用 120 種類以上の蓄電池を生産しており、欧州市場への輸出が 大幅に拡大している。 山西通用電池工業:www.sxgsb.cn/ 24 2008 年 6 月号 299 号 6 月 13 日 【太陽電池】百世徳、20 億米ドルを投じて非結晶型薄膜シリコン太陽電池工場建設 中国電子部品産業協会 2008-6-10 中国最大の太陽電池用シリコン材料メーカー、賽維 LDK の董事長で 2007 年 米フォーブス中国富豪番付で第 6 位の彭小峰氏(右)は、20 億米ドルを投 じて世界最大級の非結晶型アモルファス薄膜シリコン太陽電池生産工場を 建設することを明らかにした。事業母体は英領ケイマン群島登録の百世徳 太陽能高科技有限公司(BESTSOLAR)で、彭小峰氏個人の手袋メーカーであ る柳新集団が出資し今年 2 月に設立されている。今年 3 月から既に蘇州呉中工業区で建 設予定地のインフラ整備を開始している。彭小峰氏は賽維 LDK の 70%以上の株式を保有 している。 百世徳は、米アプライドマテリアルズの世界初の薄膜シリコン太陽電池モジュール一貫 製造ライン Sun Fab(右)を導入する予定で、5 期に分けて建設される。 今年末には第 1 期が稼働し、2009 年末には年産能力が 1000MW に達する計 画で、世界最大の太陽電池メーカーであるシャープよりも 1 年早くアモ ルファス薄膜太陽電池の年産能力が 1000MW に達することになる。 百世徳が生産するアモルファス薄膜太陽電池のエネルギー変換効率は稼働初期は 8.5-9%だが、2010 年には 10-12%まで引き上げられる計画。今年 3 月 19 日に米国アプラ イドマテリアルズが 19 億米ドル相当の Sun Fab 設備の受注を獲得したことを明らかに していたが、その納入先が百世徳であることが明らかになった。 賽維 LDK は 120 億元を投じて年産 1.6 万トンの結晶型太陽電池用多結晶シリコン生産工 場を建設し稼働させている中国最大の太陽電池用シリコン材料メー カー。賽維 LDK の現在の年産能力は 580MW 相当分であるが、今年中に 1100MW 相当分に拡大、年間売上高は 10.8-11.8 億米ドルに拡張する計画。また、2009 年には年産能力を 2000MW 相当分に拡大する計画も進めている。ただ、無錫サンテック (尚徳)が米ナスダック上場後、中国の太陽電池産業で投資ラッシュが起こっており、 中国の太陽電池の生産能力が急拡大していることが懸念される。また、中国太陽能学会 秘書長の孟憲淦氏は、足許の多結晶シリコン材料の高騰により一部の中国の結晶型太陽 電池メーカーの粗利率は 5%まで低下していると悲鳴を上げる。 こうした中、ガラス、ステンレス、プラスチック、繊維上の感光材料に貼り付けること が可能でかつ廉価な非結晶型アモルファス薄膜太陽電池に注目が集まっている。 中国国内でも無錫尚徳が既に上海に 6000 万米ドルを投じて米アプライドマテリアルズ から設備を導入しアモルファス薄膜太陽電池生産基地の建設を開始しているほか、天威 英利(Yingli Solar)、強生光電(QS Glove)もアモルファス薄膜太陽電池生産事業に 参入する計画を明らかにしている。 一方、多結晶型太陽電池は現在太陽電池市場全体の 97%以上を占める圧倒的シェアを有 しており、性能の安定性、技術の成熟性などから、今後製造技術が改善されコストが低 下し且つ変換効率が現在の 16%から 20%-30%に向上すれば、非結晶型アモルファス薄型太 陽電池は市場から駆逐されると見る専門家もいる。 25 2008 年 6 月号 天威英利:www.yinglisolar.com/ 強生光電:www.qsglove.com/ 【パソコン】広達、5 月の売上高 4 月比 12%減 OEM 価格引き上げが影響 2008-6-10 中華液晶網 ノートパソコン OEM メーカー、緯創(Wistron)及び英業達(Inventec)に続いて、広 達(Quanta)、仁宝(Compal)が 5 月の連結売上高を発表した。世界の 2 大ノートパソ コン OEM メーカーの 5 月の売上高は OEM 価格引き上げなどの影響を受けて伸び悩む結果 となった。 広達の 5 月の連結売上高は 645.17 億台湾ドルで、前年同月比では 36.4%増となったが、 4 月比では 12.1%減となった。また、5 月のノートパソコン出荷台数は 4 月の 300 万台か ら 20 万台減少して 280 万台にとどまった。仁宝の 5 月の連結売上高も 324.95 億台湾ド ルで、前年同月比 3%増、4 月比でも 6%増にとどまった。 2008 年のノートパソコン産業の閑散期は、米国経済の減速、上海以南の大雪、四川大地 震等の影響を受けて、例年に比べ厳しい業績となった。 【携帯電話】昆山市、化合物半導体産業の集積進展 携帯電話用 FPC 工場誘致 中国電子部品産業協会 2008-6-10 中国昆山高新区化合物半導体産業基地(右)は、米フレキ基板大手の 弗莱吉電子科技(中文名、M フレックスか)を誘致することに成功、 弗莱吉電子科技は 9800 万米ドルを投じて携帯電話用プリント基板工 場を建設することで契約を調印したことを発表した。同工場の年産能 力は HDI 基板 40 万平米、FPC 基板 4 万平米、FRJ 基板(フレキリジッ ド結合板)8 万平米。 昆山高新区には現在ガリウム砒素を材料とする半導体産業集積が形成 されており、設計、開発、実験、製造、実装検査の一貫サービスが可 能になっている。 シリコンを材料とする半導体は携帯電話やワイヤレス通信のユーザーが基地ステーショ ンから遠く離れると高周波信号が弱まり交信が不能になるという欠点があるが、ガリウ ム砒素を材料とする化合物半導体はこの欠点を克服する技術として注目されており、低 価格で生産できればシリコン型半導体を代替する次世代半導体との期待も高まっている。 昆山高新区化合物半導体産業基地には、既に米 DAC 社がワイヤレス超高周波モジュール の開発を行っているほか、米アナデジックス(ANADIGICS)社が 4988 万米ドルを投じてワイヤレス通信チップ用 6 インチガリウム砒素ウエ ハ製造工場を建設中、米 Q-Tech 社が 2000 万米ドルを投じて携帯電話 及びワイヤレス通信用高周波モジュールの製造/実装検査工場を建設中 である。 昆山高新区化合物半導体産業基地は今後 3-5 年で化合物半導体を採用した携帯電話を年 間 500 万台生産することを目指すとしている。 昆山高新区:www.ksnd.gov.cn/ M フレックス:www.mflex.com/ DAC 社:www.dacsemi.com/ Anadigics 社:www.anadigics.com/ 26 2008 年 6 月号 Q-Tech 社:www.q-tech.com/ 【携帯電話】LG 電子、コストダウンのため EMS メーカーに生産を委託する方針固める 2008-6-11 中華液晶網 世界第 4 位の携帯電話メーカー、韓国 LG 電子は、さらなる低価格ニーズに応えるため、 一部ローエンド携帯電話の生産を EMS メーカーに委託する方針を固め、現在複数の EMS メーカーと交渉を開始していることを明らかにした。台湾の鴻海富士康(Foxconn) 、シ ンガポールの Flextronics が有望パートナーとしている。 LG 電子は現在世界に 6 工場を有し、今年の携帯電話販売台数 1 億台を見込んでおり、米 モトローラを抜いて世界第 3 位の携帯電話メーカーを目指している。2007 年の販売台数 は 8050 万台だった。 【液晶モジュル】三星、5 億米ドル投じ深圳 又は広州で液晶パネルモジュール工場建設 中国電子部品産業協会 2008-6-10 三星集団大中華区総裁の朴根熙氏は、三星は 5 億米ドルを投じて中国に 2 つ目の液晶パ ネルモジュール工場を深圳若しくは広州に建設する計画であることを発表した。 三星は既に蘇州に液晶パネルモジュール工場を有しノートパソコン用モジュールを供 給しているが、深圳若しくは広州に建設される液晶パネルモジュール工場は主に三星ブ ランドの液晶テレビ用モジュールを生産する計画と言う。 三星中国の年間売上高は 2005 年の 243 億米ドルから 2007 年には 390 億米ドルに急拡大 しており、三星の中国への累計投資額は 2006 年末現在 50 億米ドルだったが、2007 年末 には 60 億米ドルを突破、今年末には 73 億米ドルを超える見通しになっている。 【液晶モジュル】寧波奇美電子、月産 450 万枚で中国最大の液晶モジュル工場に 2008-6-11 中華液晶網 世界第 4 位の液晶パネルメーカー、奇美電子(Chi Mei)傘下の寧波奇美電子の各種液 晶パネルモジュールの年産能力が先月月産 450 万枚に達し、中国内地最大の液晶パネル モジュール生産基地となった。また、今年 9 月には寧波奇美電子の各種液晶モジュール の月産能力は 600 万枚に拡張される計画。 寧波奇美電子は、第 1 期の 9000 万米ドルの投資を基礎に、第 2 期では 4.5 億米ドルを 投じて生産能力の拡張を行っていた。寧波奇美電子の液晶パネルモジュールの年間生産 額は 2011 年には 150 億米ドルに達するとしている。 寧波奇美電子の生産能力が大幅に拡張される中、世界最大の液晶モニターOEM メーカー である冠捷科技(TPV AOC)、昇鋭電子(Hi Sharp)、菱茂光電(奇菱科技子会社)等も 寧波に進出、今年 4 月末現在、寧波保税区が誘致した液晶ディスプレイ関連事業は 20 件、合計投資額は計 10 億米ドルに上っている。 昇鋭電子:www.hisharp.com/ 【PCB】深南電路、ハイレンジ PCB 工場を完成稼働 年産 30 万平米、8 億元 中国電子部品産業協会 2008-6-11 中国地場の大手プリント基板メーカー、深南電路有限公司は、7 億元を投 27 2008 年 6 月号 じて深圳市龍崗区高橋工業園区に建設していたハイレンジ PCB 工場を完成稼働させた。 新工場は主に通信機器、マイクロ波機器、航空宇宙電子機器用ハイレンジ HDI 基板など を生産する。年産能力は 30 万平米、年間売上高 8 億元を見込んでいる。 深南電路:www.shennan.com.cn/ 【キャパシタ】法拉電子、8 月に拡張完成 新型高性能薄膜キャパシタ年産 5 億個 中国電子部品産業協会 2008-6-10 中 国 地 場 大 手 フ ィ ル ム キ ャ パ シ タ メ ー カ ー 、 厦 門 法 拉 電 子 ( XIAMEN FARATRONIC)は、現在薄膜キャパシタの年産能力 30 億個、金属化膜の生 産能力 1600 トンを有するが、今年 8 月に年産 5 億個の新型高性能薄膜キャ パシタ生産ラインを完成させる予定で、金属化膜ポリエチレンナフタレートフィルム表 面実装型 DC キャパシタ(右)などを生産する予定。 法拉電子:www.faratronic.com/ 【バッテリ】MTI Micro Fuel Cells、OEM パートナーとの関係強化のため上海に事務所 中国燃料電池信息網 2008 年 6 月 10 日 米電機メーカー、MTI 社の子会社で主に携帯用バッテリ(右)などを生産す る MTI Micro Fuel Cells は、中国地場 OEM パートナーとの関係強化、中国 市場への販売強化のため、上海事務所を開設した。 MTI 社:www.mechtech.com/ 【スズ】昇貿科技、環境基準引き上げと価格上昇で 4-6 月の売上高が過去最高 CPCA 2008-6-11 世界第 3 位のスズペースト/パウダーメーカー、台湾の昇貿科技(Shenmao)は、環境基 準の引き上げ、スズ価格の上昇を受けて、今年 5 月の連結売上高が前年同 月比 60.15%増の 5.42 億台湾ドルに達したこと、今年 4-6 月の連結売上高 は過去最高の 16 億台湾ドル以上に達する見通しを示した。同社の 1-5 月の 連結売上高は前年同期比 52.33%増の 24.33 億台湾ドルだった。 昇貿科技の 2007 年の連結売上高は前年比 32.44%増の 48.11 億台湾ドルだったが、2008 年の連結売上高は 60 億台湾ドルを超える見通し。また、昇貿科技は、2009 年から EU が 自動車電子工業に対する鉛フリー基準を実施することから、スズペースト/パウダー需要 が大幅に拡大することに対応して、2006 年にドイツに営業拠点及び生産拠点を建設して いる。 昇貿科技:www.shenmao.com/ 【自動車】法士特、1-5 月変速器 28.6 万台販売 ツイン中間ギア軸型が販売好調 中国経済網 2008 年 6 月 10 日 中国最大の商用車用変速機メーカー、陝西法士特集団(SHAANXI FAST GEAR) の今年 1-5 月の売上高は 34 億元を突破、販売台数は 28.6 万台に達した。そ のうち 12 速ツインパワー中間ギア軸(Twin Countershaft)変速器の売れ行 きが好調で、月次出荷台数が 1 万台の大台を突破、1-5 月の累計販売台数は 3 万台に達 28 2008 年 6 月号 した。12 速ツイン中間ギア軸変速器は、法士特が中国排ガス基準Ⅲ対応のため独自開発 した次世代ハイレンジ製品。陝西法士特:www.saggw.com/ 【自動車】海納川、米テネコと合弁で排気システム生産 ステアリング等の合弁も模索中 美国汽車新聞/中国 2008 年 6 月 11 日 昨年末に中国北京汽車工業傘下の部品メーカーを統合して設立した北京海納川汽車部 件股份有限公司は 2010 年の売上高を 100 億元(約 14 億米ドル)とする中期経営目標を 発表した。同社総経理の劉毅男氏は、今年の売上高は 46 億元(約 6.7 億米ドル)に達す る見込みで、上海汽車工業系列の部品メーカーと肩を並べる規模になると している。 海納川汽車部件は傘下に座席、ドア、空調、スプリング、スターター等を 生産する合弁企業 12 社を有し、また北京汽車の部品メーカー11 社の運営 管理代行も行っている。合弁企業 12 社のうち、9 社はデルファイ、リア、 ジョンソンコントロール、ビステオン、ボルグワーナー、テネコ等との合 弁。 海納川汽車部件は、売上高倍増に向けて今後 2-3 年で海外部品メーカーとの合弁を増や す計画で、今年下期には既にショックアブソーバー生産を合弁で行っている米テネコ (Tenneco) (アブソーバー及び排気システム:右上及び右下)と新たに排気システムを 生産する合弁企業を設立することを明らかにしている。また、ステアリングシステム、 バックミラー等の部品を生産する合弁も設立する方向で関連海外メーカーと現在交渉中 であることも明らかにしている。 現在、海納川汽車部件の総売上高のうち韓国現代自動車及び独ダイムラーとの合弁企業 向け売上高が 15%を占めているが、2010 年にはこの比率が 30%まで拡大する計画であ るほか、長城汽車、瀋陽華晨金杯汽車などの中国地場系メーカーへの販売も強化する計 画。また、海外向け輸出でも、同社とデルファイの合弁企業がロシア向け安全ベルトを、 テネコとの合弁企業が GM 北米向けショックアブソーバーを輸出しており、2008 年の輸 出額は 5000 万元(約 710 万米ドル)に達する見込みとしている。 300 号 6 月 16 日 【自動車】ボッシュ底盤系統(大連)、ボッシュの世界最大のブレーキパーツ生産拠点に 遼寧新聞網 2008 年 6 月 12 日 独ボッシュは 6 月 6 日、中国大連市でブレーキパーツ生産拠点、 ボッシュ底盤系統(大連)有限公司を正式に稼働させた(右)。ボッ シュは、大連ブレーキ工場の稼働によりボッシュの中国現地での ブレーキパーツ生産能力が大幅に向上し中国地場系完成車向けサ ービスが強化できるとしている。 ボッシュは昨年末にオーストラリアの大手自動車ブレーキパーツメーカーPacifica 社 (右下)から泛太汽車技術(大連)有限公司の 75.3%株式を取得、社名をボッシュ底盤 系統(大連)有限公司に変更、再編を行っていた。ボッシュ底盤系統(大連)の敷地面積 29 2008 年 6 月号 は約 8 万 3 千平米、従業員は 500 余名。ボッシュはボッシュ底盤系統 (大連)の従業員を 2008 年末には 700 名に拡大する計画で、ボッシ ュ底盤系統(大連)はボッシュのシャーシブレーキシステム部門にと って世界最大のブレーキパーツ生産拠点になる。 買収前のボッシュ底盤系統(大連)は 4500 万ユーロの投資で建設さ れていたが、ボッシュは年内に 1200 万ユーロを追加投資する計画で、 生産能力の拡大及び中国国内市場向け販売及び海外向け輸出の強化 を行う。 ボッシュ(中国)投資有限公司総裁の彭徳園氏は、大連ブレーキパーツ工場はボッシュの 最新技術を導入して生産を行う計画で、ボッシュの中国市場における現地化への強い決 意を示すとともに中国地場の自動車工業発展を支援するという公約を実行するとしてい る。 ボッシュ底盤系統(大連)有限公司は、ブレーキシステム分野のソリューシ ョンプロバイダーであり、アルミダイカスト、鋳鉄、電気鍍金、加工・組 み立てなどの全ての工程を具備、核心製品はアルミダイカスト製ブレーキ キャリパ(キャリパはブレーキパッドを挟み込む装置、右参照)、鋳鉄製 ブレーキキャリパ、Banksia サイドブレーキ、ブレーキパッドなど。 ボッシュシャーシブレーキシステム中国地区総裁の Markus Bube 氏は、大 連工場と蘇州開発センターの連携により開発、生産、アフターサービスの ほぼ完全な現地化が可能になり、ボッシュの中国でのサービス能力が大幅 に強化されると強調する。 ボッシュは現在中国国内に 30 社余りの関連会社を有し、上海には投資性公司としてボ ッシュ(中国)投資有限公司を設立している。2007 年のボッシュの中国における連結売上 高は 18 億ユーロ。2007 年末現在のボッシュの対中国投資額は累計約 10 億ユーロ。2008 年から 2010 年にボッシュはさらに 8.5 億ユーロを追加投資することを発表している。 Pacifica 社:www.pacifica.com.au/ 【携帯電話】鴻海、3G iPhone 低価格販売による出荷予想大幅上方修正で恩恵 2008-6-12 鉅亨網 アップルが 3G iPhone が市場予想の半値で販売開始したことから、今年の 3G iPhone 出 荷台数が当初予想の 1000 万台を 500-700 万台上回る 1500-1700 万台に達するとの観測が 広がっており、同機種の OEM を請け負っている鴻海(Foxconn)が大きな プラスの恩恵を受けると見られている。その一方、アップル iPod の OEM を請け負っている広達(Quanta)が iPhone による iPod 需要の縮小でマ イナスの恩恵を受けると見られている。 英 HSBC 証券は今年の 3G iPhone の出荷台数予想を 1000 万台から 1500-1700 万台に引き 上げた。出荷予想を引き上げた理由として、当初 3G iPhone が 3G の WCDMA ネットワーク を採用し 8G 型が 399 米ドルで販売されると予想していたが、今回の発表で 3G iPhone が 3.5G の HSDPA ネットワークを採用、8G 型を 199 米ドルで販売することを決めたため としている。 30 2008 年 6 月号 英 HSBC 証券は、3G iPhone のアッセンブリを請け負っている鴻海は 3G iPhone の低価格 販売により売上高が当初比 5%-7%拡大すると予想している。一方、廉価な 3G iPhone が iPod Nano 及び iPod Touch の需要を呑み込む可能性が大きく、iPod Nano 及び iPod Touch の OEM を請け負っている広達の売上は伸び悩むとも予想している。 広達はノートパソコン OEM 出荷においても OEM 価格の引き上げにより 5 月のノートパソ コン出荷量が 4 月比 6.7%減となっており、向かい風が強まっている。 【携帯電話】シャープ、中国のハイレンジ携帯電話市場に進出 価格は 5 千元前後に 2008-6-12 中国 PCB 技術網 シャープは 6 月末に中国市場でハイレンジ携帯電話 SH9010C(右)を販売開始すること を発表した。販売価格は 5000 元前後になる予定。日本市場との同時 販売となる。昨年末に京セラの撤退により全ての日系メーカーが中国 携帯電話市場から撤退していたが、シャープはハイレンジ市場に絞れ ば勝機はあると判断した。 シャープ SH9010C は 3.2 インチの 90 度回転可能な液晶パネル、320 万画素のオートフォーカスカメラ、インターネットブラウザ及び Word、Excel 等のソフ トウェアを搭載している。携帯電話で撮影した画像を AQUOS ブランド液晶テレビに転送 することができるとともに、AQUOS 液晶テレビのリモコンで操作することも可能になっ ている。 【パソコン】英業達、5 月売上高前年同期比 51%増 松下のバッテリ生産回復が支援 2008-6-12 中華液晶網 世界第 5 位のノートパソコン OEM メーカー、英業達(Inventec)の今年 5 月の売上高は 241 億台湾ドル(約 7.9526 億米ドル)で 4 月比 2.2%減だったが、昨年同期比では 51.24% 増となった。また 2008 年 1-5 月の売上高は昨年同期比 27.64%増の 1147.9 億台湾ドルだ った。 市場は、松下のリチウムバッテリ工場が火災の影響から完全に回復したことから、英業 達のノートパソコン生産が加速していると見ている。同社の 5 月のノートパソコン出荷 台数は 110 万台前後、4-6 月の出荷台数は 1-3 月比 10-15%増を見込んでいるという。ま た、ヒューレットパッカード(HP)からサーバー生産を新規受注したことから、下期に はサーバーの出荷が大幅に伸張するとしている。 【液晶モニタ】冠捷、パソコンモニタ OEM 価格値上げで 1Q 純利益前年同期比 91%増 2008-6-12 中華液晶網 世界最大のパソコン用モニターOEM メーカー、冠捷科技(TPV-AOC)は 12 日、1-3 月の売 上高が前年同期比 27%増の 23.8 億米ドル、純利益は前年同期比 91%増の 4540 万米ドルに 達したと発表した。冠捷科技の主力ユーザーはデル、ソニーだが、OEM 価格を引き上げ たことにより今年の粗利率は昨年の 4.6%から 5%に改善するとしている。 同社の 1-3 月の液晶テレビ、パソコンモニターの出荷量は前年同期の 1080 万台から 1230 万台に拡大。そのうちパソコンモニターの出荷量は 1140 万台、液晶テレビの出荷量は 31 2008 年 6 月号 80 万台だった。 【EMS】鴻海、5 月売上高前年同月比 21%増 下期は前年比 50%以上増見込む 2008-6-11 中国 PCB 技術網 世界最大の EMS メーカー、鴻海(Foxconn)は 10 日、今年 5 月の単体売上高が 1032.31 億台湾ドルで 4 月比 0.3%増、昨年同期比 21.25%増、1-5 月の売上高が 5079.17 億台湾ド ルで同 21.93%増だったことを発表した。 鴻海董事長の郭台銘氏は下期の市況は不透明であり、今年通年の売上高は前年比 20%成 長にとどまる可能性もあるとしているが、アップル 3G iPhone、ソニー向け液晶 TV が 7-9 月に集中的に出荷されることから下期の売上高は前年比 50%以上増加する楽観的な見通 しも示している。 【液晶パネル】勝華、逆風の中 6 工場の拡張を計画 利幅大きいタッチパネルに注力 2008-6-12 台湾経済日報 世界最大の中小型液晶パネルメーカー、台湾の勝華科技(Wintek)董事長兼総经理の黄 顕雄氏は 11 日、世界経済は減速しているものの、投資タイミングとしては好機であり、 年内にカラーフィルタ(CF)2 工場、タッチパネル 2 工場、低反射保護フィルタ 1 工場、 4.5 世代液晶パネル 1 工場の拡張を行うことを明らかにした。4.5 世代液晶パネル工場の 拡張には 300 億台湾ドル、その他 5 工場の拡張には約 50 億台湾ドルを投入する計画。同 氏は、今年は 2001 年以来の厳しい年になるが、厳しい時だからこそ将来に備えて投資を 加速する必要があるとしている。 今年上期に赤字決算が予想される勝華は、利幅の大きい製品群へのシフトを加速してお り、特に iPhone 用静電容量式マルチタッチパネル、宏達(HTC)ダイヤモンド用タッチ パネル、低反射保護フィルタの生産を拡大している。 【電子ペーパー】元太、アマゾン、ソニー向け電子書籍リーダー用 EPD の生産を独占 2008-6-12 鉅亨網 台湾の中小型パネルメーカー、元太科技(Prime View)は現在世界で 唯一電子ペーパーディスプレイ(EPD)の量産能力を有するメーカー であり、Magic Mirror 反射式技術、a-Si TFT 設計技術、Flexi-e paper フレキシブル技 術、フリップチップ技術、プラスチック加工技術を組み合わせることにより、軽量、薄 型、耐衝撃性のポータブルプラスチックフィルムディスプレイの開発、量 産に成功している。 現在アマゾン、ソニーから販売されている電子書籍リーダーは全て元太科 技が OEM 生産したもの(アマゾンの電子書籍リーダー:右)。また、元太 科技はタッチパネル型電子ペーパーTouch EPD の開発にも成功している。 元太科技:www.pvi.com.tw/ 【太陽電池】安徽派雅新能源、5億元投じ合肥に年産 50MW 太陽電池工場建設 中国電子部品産業協会 2008-6-12 32 2008 年 6 月号 中国地場の太陽電池照明設備メーカー、安徽派雅新能源股份有限公司(ANHUI PAIYA SOLAR ENERGY)は、合肥科学城に年産能力 50MW の太陽電池生産工場を建設する計画を 発表。前期の投資額は 5.2 億元、2010 年までには後期も含めた全ての工場が完成する予 定。 【太陽電池】拓日新能源、30 億元を投じて四川省楽山に太陽電池産業園建設 中国電子部品産業協会 2008-6-12 中国地場の太陽電池メーカー、拓日新能源(深圳上場)は、四川省楽山 市高新技術産業開発区に拓日新能源(楽山)太陽電池産業園を建設するこ とを発表。楽山市の豊富な多結晶シリコン資源を活用する。総投資額は 30 億元以上、2013 年 8 月完成予定。第 1 期の投資額は 7.5 億元、2009 年末に完成予定。拓日新能源:www.topraysolar.com/ 【PCB】志聖工業、5 月売上高が過去最高の 3 億 NTD 達成 LCD 関連設備好調 2008-6-11 中華液晶網 PCB 及び TFT LCD 製造設備メーカー、台湾志聖工業の 5 月の売上高は 3 億台湾ドルを超 え過去最高を記録した。米 Photon Dynamics 社向けアレイレーザー検査設備の出荷が貢 献した。また 1-5 月の売上高は前年同期比 32%増の 11.9 億台湾ドルに達した。 【PCB】台湾 3 大 PCB ドリル穴あけ機メーカーの世界販売シェアが今年 22%突破 2008-6-11 台湾工商時報 中国内地、台湾両地での台湾 PCB メーカーの積極的設備投資を受けて、台湾の 3 大 PCB ドリル穴あけ設備メーカー、東台精機、台湾タキサワ、大量科技の売り上げが大幅に伸 張している。3 社の今年通年の販売台数は 800 台を突破する見通しで、世界販売シェア が 22%に達すると見られている。昨年の同 3 社の PCB ドリル穴あけ設備の販売台数は 600 台弱で、世界シェアは 20%だった。 同 3 社の中でも、東台精機(製品:右)の台頭が突出しており、 今年通年の販売台数が 400 台を超える見通しで、日本の日立に 次ぐ世界第 2 位の PCB ドリル穴あけ機メーカーになっている。 今のところ、台湾メーカーの PCB ドリル穴あけ機の主軸回転速 度は 16 万 RPM が主流だが、来年には 20 万 RPM が主流になる見通しで、日本メーカーと の差がさらに縮まる。東台精機:www.tongtai.com.tw/ 301 号 6 月 18 日 【EMS】富士康、LG の携帯電話大口 OEM を受注 モトローラに並ぶ主力ユーザーに 2008-6-13 PCB 網城 世界第 4 位の携帯電話ブランドメーカー、LG 電子は出荷の伸びに生産能力が追いつかな い状況にあることから携帯電話の OEM 生産比率を拡大することを決め、EMS 世界最大手 の台湾鴻海(Foxconn)傘下の携帯電話 OEM 専門メーカー、富士康に一部製品の大口 OEM 33 2008 年 6 月号 を発注した模様。また、世界第 2 位の EMS メーカー、フレクトロニクスにも一部機種の OEM を発注することがほぼ確実になっているという。さらに、華宝(Compal)、華冠(Arima) も LG 電子の OEM 比率拡大のチャンスを捉えて受注獲得の動きを活発化させており、モ トローラを抜いて世界第 3 位のブランドメーカーになろうとしている LG 電子の OEM の 争奪戦が熾烈化している。 LG 電子はこれまで携帯電話の自社生産を主としてきたが、モトローラの販売低迷も手伝 って昨年後半から販売台数が急速に伸びており、今年 1-3 月の販売台数は過去最高の 2440 万台を記録、モトローラの販売台数にわずか 300 万台及ばないところまで売上を伸 ばしている。LG 電子は今年の携帯電話販売台数を昨年比 2 千万台増の 1 億台を計画して おり、実現すればモトローラを抜いて世界第 3 位の携帯電話ブランドメーカーになる見 通し。 LG 電子は昨年末から既に低価格機種の OEM を少量限定で試験的に富士康及び華冠に委託 していたが、出荷が予想以上に伸びていることから台湾 OEM 専門メーカーへの発注を増 やすことを決めた。 一方、富士康はモトローラからの受注が急速に減少する中、営業のターゲットをノキア 及び三星電子、LG 電子にシフトしており、今年の売上高前年比 3 割増は確保できるとし ている。 【パソコン】低価格ノートパソコン OEM、鴻海、フレクトロニクス、和碩などに流れる傾向続く 2008-6-14 PCB 網城 、フレクトロニクス、及び 世界第 1 位及び第 2 位の EMS メーカーである鴻海(Foxconn) 世界第 2 位の OEM 専門メーカーである和碩(Pegatron)は、低価格化が進むノートパソ コンの OEM ビジネスが今後確実に拡大する見通しであることから、現在同ビジネスを支 配している広達(Qunata)、仁宝(Compal)などが受注を渋り始めている低価格品の OEM にターゲットを絞ってノートパソコンの OEM を積極的に獲得していく戦略を打ち出した 模様。 広達、仁宝などの台湾のノートパソコン OEM 専門メーカーは原材料・人件費の止まらな い上昇を理由に OEM 価格を引き上げるとともに、和碩、フレクトロニクス、鴻海などノ ートパソコン用部品 OEM メーカーへの値下げ圧力も強めたことが、これら電子部品 OEM メーカーが直接ブランドメーカーから OEM ビジネスを獲得する動きを活発化させた背景 にはあるという。 ノートパソコン OEM 最大手の広達の粗利率は、2002 年には 8.77%だったが、2003 年には 5.90%まで低下、昨年は 4%台に低下しているという。ノートパソコンの価格低下がとま らない中、ノートパソコンブランドメーカーは OEM 専門メーカーへの値下げ圧力を強め ており、今後も OEM メーカーの粗利率低下は続くことが予想されている。 一方、コスト競争力で一日の長がある鴻海、フレクトロニクスは、広達、仁宝などが受 注に難色を示している低価格ノートパソコンの OEM ビジネスに商機を見出しており、特 にフレクトロニクスは昨年 9 月に 1.92 億米ドルを投じて華宇(Arima)のノートパソコ ン OEM 事業部門を買収し、本格的にノートパソコンの OEM/ODM ビジネスへの参入を宣言 している。 34 2008 年 6 月号 また、世界第 2 位の OEM 専門メーカーでノートパソコン OEM 世界第 5 位の和碩の動きに も注目が集まっている。同社は、Eee PC ブランドで一世を風靡している華碩(Asus)か ら分離独立した OEM 専門事業会社であることから、ノートパソコンの開発製造には優位 性を持っており、かつ値下げ競争を得意とすることから、広達、仁宝、緯創、英業達 (Inventec)にとっては鴻海、フレクトロニクスを上回る脅威的存在になる可能性があ る。ブランドメーカーが OEM 先を変更するには今後少なくとも 1-2 年はかかるが、広達、 仁宝、緯創などが一部 OEM を失っても利益確保を優先する立場を示していることから、 鴻海、フレクトロニクス、和碩などへの転注が予想以上に進むことも予想される。 尚、ノートパソコンブランドメーカーはここ最近のノートパソコン ODM 専門メーカーに よる OEM 価格引き上げ交渉で、材料コストの上昇分については転嫁を認めるが、人件費 の上昇分については転嫁を認めない姿勢を取っているという。 【パソコン】仁宝、ベトナムの賃金上昇は予想以上と言及 リスク分散効果に期待 2008-6-13 台湾工商時報 ノートパソコン OEM 世界第 2 位の台湾仁宝(Compal)は、ベトナムの賃金上昇は予想を 上回っていることに言及しながらも、ベトナム進出によるリスク分散のメリットは消え ていない、またベトナムの通貨ドンが対米ドル 2%以上下落していることも賃金上昇をあ る程度は相殺しているとの見方を示した。 仁宝の総経理、陳瑞聡氏は、中国沿海部の賃金は急速に上昇しており、世界の工場とし ての地位は弱まっている、特に今年初めから実施された労働契約法の OEM 専門メーカー への影響は大きいとの見解を示している。仁宝のベトナム進出決定後、緯創(Wistron) が奇美電子(Chi Mei)と共同でベトナムに進出することを決めているほ か、英業達 (Inventec)も今年ベトナムに進出する計画はないが来年再検討するとしていることか らも各社がローエンド製品の新たな生産拠点を模索していることがうかがえる。 ただ、大手メーカーの相次ぐベトナム進出により人口の少ないベトナムでは既に労働力 の不足が表面化しており、予想を上回る速度で賃金が上昇していることから、ベトナム 進出の目的を賃金上昇の回避という観点以上にチャイナリスクを分散するという方向に ベクトルを修正する動きが強まっている。 また、仁宝は今年ベトナムでの工場建設を進めるとともにポーランドでの工場建設も加 速させており、今年 7-9 月にポーランド工場を正式に稼働させる計画。ポーランド工場 には英国工場の生産能力及びアフターサービス業務を移転することを決めている。 【PCB】育富電子、マザーボード用中核チップ品不足により 5 月の売上が 40%減に 2008-6-14 PCB 中国網 台湾の中堅 PCB メーカー、育富電子(Yufo)の今年 5 月の連結売上高は前年比 40%減の 2.85 億 NTD にとどまった。マザーボードメーカーが中核半導体チップユニットの品不足 により正常な生産が出来なかったことが大きな要因としている。 育富電子:www.yufo.com.tw/ 35 2008 年 6 月号 【PCB】耀華電子、測定装置製造子会社売却 HDI 強化で通年売上 8%増見込む 2008-6-14 PCB 網城 台湾の大手プリント配線基板(PCB)メーカー、耀華電子(Unitech)は傘下の測定装置 メーカー、威華電子(Escort)を PCB 検査装置大手の米 Agilent 社に買収したこと、ま た現在建設中の太陽電池工場も 6 月 25 日から量産を開始することを明らかにした。 Agilent 社は威華電子買収により低価格測定装置領域を強化できるメリットがあるとし ている。太陽電池工場については耀華電子は初期の年産能力は 30MW、年間売上高 6 億 NTD を見込んでいるという。 耀華電子の 5 月の連結売上高は 8.43 億 NTD でほぼ 4 月と同水準、昨年同期比 8%増、1-5 月の連結売上高は同 6.6%増の 44.29 億 NTD だった。耀華電子は今年通年の連結売上高は 携帯電話用高価格 HDI PCB の出荷増から保守的に見ても 8%の伸びは期待できるとして いる。ただ、原材料価格の高騰、弱い米ドルが収益を圧迫することは予想されるとして いる。 Agilent 社:www.home.agilent.com/ 威華電子:www.escorttw.com/ 【PCB】台湾上場 FPC メーカー、今年 5 月の売上高一覧(単位:千NTD) 36 2008 年 6 月号 【PCB】台湾上場 PCB メーカーの今年 5 月の売上高一覧(単位:千NTD) 37 2008 年 6 月号 【PCB】台湾上場 PCB メーカーの今年 5 月売上高総計推移(単位:千NTD) 【CCL】台湾 CCL メーカー、フレキ PCB 市況回復に伴う CCL 価格 10%上昇で恩恵 2008-6-13 中国エポキシ樹脂産業在線 5 月以降フレキ基板(FPC)の市況が回復し銅張り積層板(CCL)の価格が 10%近く上昇して いることから、台光電子(Elite) 、聯茂電子(ITEQ)等の CCL メーカーの売上が急速に 伸張し始めている。 台光電子の 4 月の売上高が 2.8 億 NTD で前年同月比 12.82%増、連結売上高は 8.11 億 NTD 38 2008 年 6 月号 で同 26.81%増となった。また、台光電子はハロゲンフリー等の環境対応材料の出荷比率 を 60%以上に引き上げることで粗利率の改善にも成功している。また、主力ユーザーで ある健鼎(Tripod)、瀚宇博徳(Hannstar)が積極的に生産能力を拡張していることか ら、今年広東省中山工場及び昆山工場の生産能力拡大にも着手している。そのうち中山 工場の月産能力は今月中に 60 万枚、昆山工場の生産能力は 75 万枚に達する予定で、台 湾域内の生産能力を加えた総生産能力は 170 万枚に達するとしている。また、聯茂電子 の 4 月の連結売上高は 12.65 億 NTD で昨年同期比 20.7%増だった。 フレキ用銅張り積層板(FCCL)メーカー、台群、台虹、律勝の 4 月の売上高もそれぞれ 1.6 億 NTD、2.62 億 NTD、1.02 億 NTD、それぞれ前年比 32.24%、19.7%、60%増となった。台 虹は 5 月及び 6 月の売上高は 4 月をさらに上回る見通しを示している。 【半導体】中芯国際、45nm 技術による量産を上海工場で 2009 年下期から開始 中国電子部品産業協会 2008-6-13 中国地場最大の半導体ファウンドリ、中芯国際(SMIC)は 2009 年下期から 45nm 技術に よる量産を上海工場にて開始すること、IBM から技術供与を受けることを明らかにした。 中芯国際は 2007 年 12 月に IBM と契約に調印、IBM の 45nm の CMOS 技術供与を受けるこ とを決めていた。中芯国際は今後 IBM から 32nm 以下の技術供与も受ける可能性がある としている。 【自動車】江蘇格爾頓、センサ技術スマートエンジンバルブ電子制御装置を独自開発 2008/06/13 中国工業報·汽车周報 中国地場の自動車用ステアリング装置メーカー、江蘇格爾頓伝動有限公司(Golden) (製 品:右)は、中国地場で初めてスマート型エンジンバルブ制御装置の独自開発に成功し た。 従来型のアクセル制御は運転手の感覚に依存したものだったが、スマ ートバルブ制御はガソリンと空気の混合比率を電子制御することで 燃費と排ガスを抑えることを可能にしている。また、江蘇格爾頓はバ ルブ制御装置用ペダルに低温セラミック合成技術、非接触型の磁気セ ンサープログラム制御技術を採用している。さらに出力パーツにはプ ラチナ合金材料、底板パーツにはアルミ合金及びガラスファイバー増強プラスチック合 成材料を使用しており、耐用回数は延べ 1000 万回以上に達する。江蘇格爾頓はトラッ ク、乗用車用のスマートバルブ制御装置を開発し、既に北汽福田、北方ベンツ、上海申 沃、一汽海馬、鄭州宇通、厦門金龍、安徽安凱、東風柳汽、重慶力帆向けに供給を開始 している。江蘇格爾頓:www.chngld.com/ 【自動車】重慶綦江、17 億元投じ中国西部最大の自動車用ギア生産基地を建設 新華社 2008 年 6 月 13 日 重慶市綦江県は 17 億元を投じて今後 5 年で自動車用ギアの年間生産高が 100 億元を超 える中国西部最大の自動車部品生産基地を建設することを発表した。 中国地場系の自動車メーカーの殆どは綦江のギアメーカーが生産したギア製品を採用 39 2008 年 6 月号 しており、綦江は中国最大の自動車用アクスル(車軸)の生産地になっている。綦江の 各種変速器(ギアボックス)の年産能力は 20 万台、自動車用アクスルの年産能力は 70 万個、各種自動車用ギアの年産能力は 2000 万個に上る。綦江ブランド変速器の中国国 内高級バス市場における占有率は 60%以上、大中型バス市場における占有率は 30%以上に 達している。 綦江歯輪伝動有限公司(QiJiang Gear Transmission)(製品:右)副総経理の劉韶東氏 は、同社が生産した機械式自動変速箱(AMT)を搭載したバスの試験生産が厦門で進めら れており、来年初めにも小ロットで生産を開始するという。 また、綦江県の毎年の変速器用ギアの輸出量は 100 万セット以上で、中東、東南アジア、西アジア、ア フリカのほか、北米、欧州にも輸出されている。 www.qqcg.com/2006hy/qm/qjcl/index.html 【自動車】中国のエンジン輸出 10 億米ドル突破 中国地場のエンジン輸出が急増 中国汽車報 2008 年 6 月 13 日 昨年の中国のエンジンの輸出総額は初めて 10 億米ドルを突破、前年同期比 46%増と急増、 今年に入ってもその増勢が続いている。中国地場の主要エンジンメーカーも輸出を重要 な戦略としており、 東風汽車系の朝柴は 2005 年以降 3 年連続で輸出台数が 1 万台を突破、海外で朝柴製の エンジンを搭載している自動車台数は 5 万台を超えている。海外市場は朝柴にとって重 要な戦略市場になっている。主な輸出先はシリア、カザフスタン、ベトナム、コロンビ ア、アルジェリア。 独立系の玉柴は 2004 年に海外市場販売部を設置してから輸出台数が 2005 年の 4000 台、 2006 年の 8000 台、2007 年の 2.9 万台と急速に伸びている。玉柴は海外での商標登録に も注力、30 万元を投じて既に 50 カ国で玉柴商標の登録を行っている。玉柴は 2010 年ま で売上全体に占める輸出比率目標を 10-20%としており、特にアジア、アフリカ、ラテン アメリカ、東欧をターゲット市場に定め重点的に業務を展開している。さらに 2010 年か ら 2015 年には北米、西欧市場に年間 30 万台を輸出する目標を掲げており、売上全体に 占める輸出比率を 30%まで引き上げる計画を進めている。 民営の奇瑞発動機は 2005 年からノックダウン方式で中東向けエンジン輸出を開始、2006 年 3 月には米国向け輸出にも成功している。2007 年末現在、エンジンの累計輸出台数は 17 万台を超えている。60 カ国に輸出を行っているが、最大の輸出先はロシア。奇瑞は エンジン輸出は完成車の輸出に比べ手続きが煩雑で、契約、サンプル提供、量産までに 通常 3 年の時間を要するが、一旦実現すれば安定供給が可能として今後も輸出に力を入 れていく計画だという。 302 号 6 月 20 日 【自動車】長春富奥-江森、長春開発区新工場に開発、生産、管理部門を統合 搜狐汽車 2008 年 6 月 17 日 40 2008 年 6 月号 中国第一汽車四環と米ジョンソンコントロールの合弁、長春富奥-江森自控汽車飾件系 統有限公司(以下富奥-江森)は 2001 年の設立以来、一汽 VW、一汽セダン、一汽トラッ ク、北京ベンツ-ダイムラークライスラー、済南重型汽車向け座席などの内装部品(一 汽 VW ゴルフ用座席製品:右)を供給しているが、これまで中国各地 に分散していた各種事業ユニットを長春経済技術開発区の新工場内 に移転し、開発、生産、管理部門を一箇所に統合、本社機能を強化し た。新工場の敷地面積は 8.5 万平米、既使用面積は 5.6 万平米。 富奥-江森の現在の従業員数は 2000 余人、うち技術人員 250 余人。傘 下に合弁企業 3 社、それぞれ天津華豊汽車装飾有限公司(日本の豊田紡織との合弁)、 長春旭陽富奥江森汽車座席骨架有限公司(中国地場の旭陽工業との合弁) 、長春徳而塔富奥江森高新科技有限公司(日本のデルタ工業との合弁)を有する。2007 年の座席の販 売量は 50 万台分、内装部品の販売量は 53 万台分で、売上高は 21 億元に達している。同 社は既に座席、各種内装品、車載電子機器の開発、設計、実験検証、CAE 分析、サンプ ル試験などの能力を有するほか、エアバッグ静止膨張実験、座席及び内装品の材料性能 測定もできる設備を備えている。中でも座席実験室は中国国家自動車部品品質監督検査 センター認定の実験室に指定されている。また材料実験室も一汽 VW の審査に合格し一 汽 VW 共同実験室に指定されている。 富奥-江森:www.ccfjc.com.cn/ 天津華豊汽車装飾:tjhuafeng.zgqp.com.cn/ 長春旭陽富奥江森汽車座席骨架:www.xuyangfjc.com/ 長春旭陽工業:www.cnxyjt.com/ 長春徳而塔-富奥江森高新科技:www.ccdfj.com/ 【自動車】万向、福耀、信義、中策、2008 年グローバル競争力ベスト 50 社にランク 新浪財経 2008 年 6 月 17 日 中国の経済誌「環球企業家」と独著名コンサルティングファーム、ロー ランドベルガーが 2 ヶ月の時間をかけて共同調査し選考した第 3 回 2008 年中国企業グローバル競争力ベスト 50 社に自動車部品メーカー4 社がラ ンクされた。 ランクされた 4 社はそれぞれ万向集団、福建福耀玻璃集団、杭州中策橡 膠有限公司(製品:右上)、信義玻璃控股有限公司(製品:右下)。最終 選考結果は 2008 年 9 月 5 日出版の「環球企業家」15 周年記念特集で発表 される予定。 信義玻璃:www.xinyiglass.com/ 杭州中策橡膠:www.chaoyang.com/ 【自動車】南京タタの販売価格、中国地場メーカーの販売価格を 20%以上下回る 北京聯合信息網 2008 年 6 月 17 日 中国が世界の自動車部品工場となる中、中国地場メーカーと外資メーカーとの競争も日 増しに熾烈化しており、ここ数年中国地場メーカーの売上の伸び悩みが目立っている。 2007 年の中国地場自動車部品メーカーで売上高が 10 億元を超えた企業はわずか 6 社、 中国地場自動車部品メーカーの売上高の平均は 1 億元にとどまった。 中国地場自動車部品メーカーの売上が伸び悩んでいる背景には、外資系自動車部品メー 41 2008 年 6 月号 カーがここ最近取り始めた低価格戦略、及びタタグループ等の他の新興国メーカーの中 国市場進出などがあり、特にインドタタグループが中国南京に設立したブラスチック内 装部品メーカー、南京塔塔汽車部品系統有限公司(以下南京塔塔)の上海 GM、長安フォ ードマツダ向け販売価格は中国地場メーカー価格を 20%以上も低いという。また、世界 の売上高上位 100 社の的自動車部品メーカーのうち既に 70%が中国に進出し中国で自動 車部品を生産する外資系企業は 1200 社を超えているが、これらの外資系メーカーも中国 市場に特化した低価格戦略を取る企業が増えており、中国地場メーカーの優位性に陰り が見え始めている。 【自動車】インド、中国から輸入のパワーステアリングギアシステムに対し不当廉売調査 中国商務省 2008 年 6 月 16 日 インド商務省アンチダンピング局は 6 月 10 日、インド国内産業から中国から輸入されて いる自動車パワーステアリングギアシステム(Power Steering Gear System)に対し不 当廉売調査を実施するよう要求があったことを明らかにし、既に実態調査を開始したこ とを明らかにした。 【パソコン】英業達、デル向けサーバー OEM 獲得 世界最大サーバー OEM メーカー目指す 2008-6-16 台湾経済日報 米デル(Dell)が世界ナンバーワンパソコンメーカー奪回を目標に生産戦略を大幅に見 直しているが、その一環でこれまで世界最大のノートパソコン OEM メーカーである台湾 広達(Quanta)に独占委託していたサーバー生産を同業界世界第 4 位の 台湾英業達 (Inventec)傘下の英立達(IESC)に発注した模様。広達はサーバー の OEM ビジネスから徐々に撤退する方針で、英業達が広達に代わって 世界最大のサーバーOEM メーカーになる可能性が高まった。 英業達は 1998 年に米 Digital Equipment の台湾工場を買収すること でサーバーOEM 事業に本格参入、その後ヒューレットパッカード(HP) 社サーバー部門の主力 OEM パートナーとなっており、今年のサーバー事業の売上高は英 業達の売上高全体(約 3000 億台湾ドル)に占める比率は 30%近くに達する見通し。 また、英業達はグループ副総裁の卓桐華氏を英立達の董事長兼総経理に人事しており、 サーバー事業を強化する姿勢を鮮明にしている。 英立達:www.inventecesc.com/ 【パソコン】仁宝、2009 年初めにベトナム/ブラジル工場を同時稼働させる計画 2008-6-16 拓撲産研 世界第 2 位のノートパソコン OEM メーカー、仁宝(Compal)は、世界経済の減速感が強 まっているものの、今年の世界のノートパソコン出荷量は初めてデスクトップパソコン の出荷量を上回ることを予想、2009 年においてもノートパソコン販売台数は前年比 20% 以上の伸びを期待できるとしており、現在建設中のベトナム工場及びブラジル工場を 2009 年初めにも同時稼働する計画であることを明らかにした。 仁宝の昨年のノートパソコン出荷量は 2262 万台で前年比 40%以上増だったが、今年は前 年比 41%増の 3200 万台を見込んでいる。このほか、仁宝は今年液晶テレビ 350 万台の出 42 2008 年 6 月号 荷も見込んでいる。 【携帯電話】華為、イーモバイル低価格携帯電話端末機 H11HW を OEM 生産 2008/6/17 eNet 硅谷动力 中国最大の通信設備メーカー、華為技術(Huawei)が生産した日本のイーモバイル携帯 電話端末機 H11HW が今月 14 日から正式に日本市場で販売されている。販売価格は約 3 万円。 イーモバイル H11HW 端末機は HSDPA 方式データ通信を採用、最大データ 転送速度は 3.6Mbps、200 万画素 CMOS カメラ、ブルートゥース、ワイヤ レスイヤホン、MP3 などを搭載している。 華為技術は昨年 10 月にイーモバイルの基地局サプライヤーに指定され、 2300 の基地局設備を供給した実績がある。イーモバイルは華為技術を採 用したことでネットワーク構築費用を従来比 30%以上削減することに成功したとしてい る。 また、イーモバイルは iDBS システム(indoor Distributed Node B System)でも華為 技術をサプライヤーとして採用することを決めている。 【液晶パネル】台湾メーカー、世界の超低価格ノートパソコン用パネル市場の 80%を支配 2008-6-16 網易科技 世界で超低価格パソコン需要が急拡大し 1500 万台市場に成長する中、世界最大の液晶パ ネルメーカー、台湾友達光電(AUO)が宏碁(Acer)、華碩(Asus)、ヒューレットパッ カード(HP)向け超低価格ノートパソコン用液晶パネルの生産を行い超低価格ノートパ 、華映(CPT) ソコン用液晶パネル市場の 50%シェアを保有しているほか、彩晶(Hannstar) も宏碁、華碩、精英(Elite)向け超低価格ノートパソコン用液晶パネルの供給を行っ ており、台湾の液晶パネルメーカーの超低価格ノートパソコン用液晶パネル市場占有率 は 80%近くに達している。 今年の IT 機器市場の中で最大の成長株が超低価格ノートパソコンとなっていることか ら、7 インチ、8.9 インチ、10.1 インチなどの中型液晶パネルの出荷も急増している。 台湾の華碩が超低価格ノートパソコンの火付け役であること、台湾のノートパソコン OEM メーカーが超低価格ノートパソコン市場にいち早く参入していたことなどが、台湾 の液晶パネルメーカーが超低価格ノートパソコン用液晶パネル市場を支配することに大 きく寄与しているといえる。 宏碁、微星、技嘉、精英、大衆などの台湾のノートパソコンメーカーがいずれも今年超 低価格ノートパソコン製品を市場に投入する計画であるほか、ヒューレットパッカード が既に超低価格ノートパソコンを投入済み、デルも近く類似製品を販売開始する予定。 【LED】億光、新型高輝度 LED 製品を 7 月から量産開始 1 個の LED 輝度 500lm 中国電子部品産業協会 2008-6-16 台湾最大の LED 実装メーカー、億光(Everlight)は新型高輝度 LED(L02N シ リーズ)製品を 7 月から量産することを発表した。L02N シリーズ LED 製品の輝 43 2008 年 6 月号 度は 10W、20W、25W、1 個当たりの LED の輝度は 500-600lm。少量生産は今月既に開始し ており、量産は来月から開始する。主に欧州及び米国市場向けに輸出する。 億光電子:www.everlight.com/ 【太陽電池】湖北新華光、太陽電池事業を大幅拡張 雲南天達の 50%株式取得 中国電子部品産業協会 2008-6-17 中国湖北省の光学ガラスメーカー、新華光信息材料は太陽電池事業強化のため中国地場 の大手太陽電池メーカー、雲南天達の 50%株式を取得したことを発表した。 雲南天達の 2007 年末時点の生産能力は 60MW、2009 年末には 100MW に拡張 される計画で、その時点の売上高は 20 億元に達する見込みで、中国の 3 大太陽電池メーカー、世界の 10 大太陽電池メーカーを目指す。 新華光:www.hbnhg.com/ 雲南天達:www.ynsolar.cn/ 【太陽電池】中環、太陽電池を 7 月から量産 09 年年央には年産能力 60MW 中国電子部品産業協会 2008-6-16 台湾の大手光ディスクメーカー、中環集団(CMC Magnetics)は傘下の 薄膜太陽電池メーカー、富陽光電が既に少量の試験生産を開始、7 月に も正式に量産を開始できる見通しを明らかにした。 2008 年末には生産能力は 16 メガワット(MWp)に達する計画で、2 本目の生産ラインの建 設も 2008 年末に開始、早ければ 2009 年 6 月に量産を開始する計画で、その時点での生 産能力は 60 メガワットに達するとしている。 中環集団:www.cmcdisc.com/ 【半導体】米 MPS、成都検査工場に 3900 万米ドル増資し中国事業本部を建設 2008/6/17 中電網 米アナログ半導体メーカーMPS(Monolithic Power Systems)は成都半 導体検査工場の資本金を現在の 1200 万米ドルから 5100 万米ドルに拡大 し第 2 期の建設に着手することで成都ハイテク区と契約を締結した。 MPS は第 2 期建設で成都工場に設計開発部門、製造部門を設置し成都に MPS の中国事業 本部を建設する計画。MPS 成都半導体検査工場は 2004 年設立、2006 年稼動、2007 年の 輸出額は 9800 万米ドルに達している。 MPS 社:www.monolithicpower.com/ 【半導体】ゼニトロン、ソリューション事業強化で 4-6 月売上高 1-3 月比 15%増見込む 2008-6-17 台湾経済日報 台湾の大手半導体商社、ゼニトロン(Zenitron)は、液晶テレビ及びデジ タルカメラメーカー向け技術サポート等のソリューションビジネスを強 化することで毎月の液晶テレビ用部品モジュールの出荷台数が前年比 2 倍の 10 万台に達 した。 ゼニトロンは、為替の影響、NAND Flash 価格下落の影響への対応を終え、5 月以降粗利 率が改善しているほか、新製品の出荷が続くことから、4-6 月の売上高は 1-3 月比 10-15% 44 2008 年 6 月号 増を見込んでいるという。 ゼニトロンは、ROHM 及び NXP の液晶テレビ用チップの販売権を取得しているほか、自社 で設計開発チームを養成し、台湾及び中国地場の液晶テレビメーカー向けにトータルソ リューションを提供できる技術サポートサービスを行っている。 Zenitron 社:www.zenitron.com.tw/ 【半導体】フリースケール、車載マイクロプロセッサチップ新製品を台積電に生産を委託 2008-6-16 台湾経済日報 米フリースケール(Freescale)は 16 日、米オーランドで開催された技術フォーラムで 車載電子、個人向け IT 機器、工業用計算機用新製品を出展し、今後主要ファウンドリパ ートナーである台積電(TSMC)、聯電(UMC)に生産を委託する計画を明らかにした。 フリースケールはこれまで車載マイクロプロセッサチップの殆どを自社生産していた。 【半導体】インテル大連チップ工場、土木工事完成 周辺設備、電力設備等据付開始 2008-6-17 半導体国際 大連で開催された第 6 回中国半導体実装検査技術フォーラムで、インテル(大連)有限 公司総経理の張仲民氏は、インテル大連チップ工場の土木工事が既に完成、現在周辺設 備、電力設備、パイプラインの据付を行っていることを明らかにした。総投資額 25 億米 ドルのインテル大連チップ工場は 2007 年 9 月に着工、2010 年夏の稼働を予定している。 【水晶部品】エプソントヨコム、無錫水晶部品工場 2 期竣工 資本金 6400 万米ドルに 中国電子部品産業協会 2008-6-17 エプソントヨコム水晶元器件(無錫)有限公司の第 2 期が正式に竣工。資本金は 3900 万米ドルから 6400 万米ドルに増資され、水晶部品の生産能力は 4.58 億個、従業員数は 1500 人に増員される。 303 号 6 月 23 日 【EMS】富士康、人件費抑制のため生産拠点を深圳 から河北、山西に移転 2008-6-20 PCB 中国網 世界最大の EMS メーカー、台湾鴻海(Foxconn)傘下の携帯電話 OEM 専門メーカー、富 士康国際董事長兼 CEO の陳偉良氏は、深圳周辺の人件費が今後も上昇し続けることが予 想されることから、生産拠点を深圳から段階的に河北及び山西に移転することを決めた 模様。同社によると、河北及び山西の賃金水準は深圳に比べ 60%以上低いという。ただ、 携帯電話の開発部門については深圳に残す計画だという。また、中国内地の生産拠点を 沿海から内陸に移転すると同時に中国に比べ賃金水準が低いブルガリア、インドなどの 国・地域での工場建設を加速する計画という。 【液晶パネル】瀚宇彩晶、南京 LCM 工場に 7 千万米ドル増資 中型生産ラインを増設 2008-6-19 DisplayBank 45 2008 年 6 月号 台湾の大手液晶パネルメーカー、瀚宇彩晶(Hannstar)は海外子会社 Hannspirit Holding Limited を通じて中国南京の現地法人、南京瀚宇彩欣有限公司に 7000 万米ドルの増資を 行った。今後 TFT-LCD モジュール(TFT-LCM)生産ラインを増設する計画で、完成すれば生 産ライン数は計 14 本になる。主に中型 LCM を生産、月産能力は 250 万台に達することに なるという。 【CRT】京東方、旭硝子との合弁 CRT ガラス生産企業 50%株式をほぼ無償で取得 2008-6-18 中華液晶網 中国地場の 3 大液晶パネルメーカーの 1 社、京東方(BOE)発表によると、同社が北京 旭硝子電子ガラス有限公司の 50%株式を価額 50 元で取得した。 発表によると、京東方は日本の旭硝子、日本の丸紅、日本の共栄商事それぞれが保有す る北京旭硝子電子ガラス有限公司の株式 25%、20%、5%をそれぞれ 25 元、20 元、5 元 の価額で取得したことになっている。北京の資産評価機関、岳華徳威の資産評価による と、2008 年 4 月 30 日時点の北京旭硝子電子ガラスの資産価値は 7223 万元で、日本側 3 社が保有する北京旭硝子電子ガラス 50%株式の価値は 3612 万元に相当することから、 日本側 3 社は事実上北京旭硝子電子ガラスに対する株式権益を放棄した模様。 北京旭硝子電子ガラスは 1993 年に京東方と日本の旭硝子、丸紅、共栄商事が合弁で資 本金 862 万米ドルで設立され、主にテレビ用ガラスフレーム及び CRT テレビ用のガラス を生産し京東方傘下の北京松下彩色顕像管有限公司及びその他の CRT テレビメーカー向 け供給していたが、液晶テレビなどの薄型テレビへの切り替えが急速に進む中、北京旭 硝子電子ガラスは 2007 年に 181 万元の赤字を計上、2008 年 1-4 月の純利益もわずか 61 万元にとどまっていた。 【携帯電話】ガーミン、携帯電話機能付きナビ端末機の OEM 生産を華碩に委託 2008-6-18 中華液晶網 ポータブル GPS 端末機大手のガーミン(Garmin)が開発した携帯電話機能付きナビ端末 機 Nuvifone(右)が今年初めから既に米国で販売されているが、同機種の OEM パートナーが台湾の華碩(Asus)になることが確定した。ガーミンが 主力製品を OEM 生産するのは今回が初めてという。 ガーミンは携帯電話端末機開発に当たって台湾華碩グループと提携し 3.5 世代ワイヤレス技術供与を受けた経緯もあることから OEM を得意とする華碩との提携を 強化することを決めたとしている。ガーミンは Nuvifone はナビ機能を中核機能とした タッチパネル式携帯電話であり、他社製品との差別化は図られているとしている。 【携帯電話】三星電子、今年の世界の携帯電話出荷台数 9%成長は可能 2008-6-18 鉅亨網 世界第 2 位の携帯電話ブランドメーカー、韓国の三星電子は 2008 年の世界の携帯電話 市場は減速しているものの 9%成長は可能で出荷台数は 12 億台に達するとの見通しを示 した。また、三星電子の 2008 年の世界携帯電話出荷台数は 1.6 億台、シェアは 25%に達 するとの見通しを示した。 46 2008 年 6 月号 三星電子の今年 1-3 月の携帯電話出荷台数は 4630 万台に達し、過去最高を記録した昨 年 10-12 月とほぼ同水準を達成したが、4-6 月についても 1-3 月比 4-5%増は達成可能と している。 【携帯電話】ソニーエリクソン、今年の世界の携帯電話市場 10%成長は可能 2008-6-19 拓撲産研 ソニーエリクソンは今年 1-3 月の携帯電話出荷台数は伸び悩み世界シェアは LG 電子に 抜かれて第 5 位に低下、純利益は前年同期比 47%減となっているが、2008 年 4-6 月及び 7-12 月の世界の携帯電話需要については堅調に推移し通年で 10%成長は可能との見方を 示した。 【マザーボード】華碩、技嘉の追上げ受けインテル P45 搭載 MB で早くも値下げ実施 Digitimes 2008-6-19 世界第 2 位の電子部品 OEM メーカーである華碩(Asus)グループは発 売したばかりのインテル P45 チップセット搭載マザーボード(右)で 大幅な値下げ攻勢をかけ始めた。P45 チップセットはインテルが 6 月初 めに販売を開始した新型チップで、各マザーボードメーカーが 6 月中 旬にようやく同チップセット搭載のマザーボードの出荷をし始めたばかり。この時期に 業界最大手の華碩が同チップセット搭載市場で 5-7%に上る値下げを実施したことに業 界第 2 位、第 3 位の技嘉(Gigabyte)、微星(MSI)は驚きを隠せず対応に苦慮している。 華碩は今回の値下げ実施について P45 搭載マザーボード製品の販売パートナーが夏商戦 を前に早めに販売促進をかけたい思いがあり、その趣旨を尊重し前倒しの値下げを決断 したと説明している。 しかし、業界では発売早々の値下げの背景には、技嘉がここ 1-2 年大容量と省電力で華 碩に勝る優位性を発揮し中高価格市場で華碩に迫るシェアを持ち始めているとの危機 感があるのではと見ている。 技嘉、微星、富士康(Foxconn)、精英(Elite)は P45 搭載製品の価格を発売当初より 華碩及び技嘉に比べ 5-10%低く設定していたため、価格を引き下げる計画は当面ないと しているが、業界筋は値下げ実施後華碩製品の売上げが急伸し技嘉、微星に迫っている ことから、7 月中旬にも技嘉、微星が追随、富士康、精英なども小幅な値下げを迫られ る可能性が大きいと見ている。 【PCB】PCB 産業、6 月は在庫調整の影響で横ばい 7 月以降に出荷がピークに 2008-6-19 PCB 網城 年央在庫調整の影響でプリント基板(PCB)メーカーは 6 月の出荷見通しについて全体的 に保守的で各社とも 6 月の売上高は 5 月比小幅増にとどまるとの予想をしているが、7 月以降については伝統的需要期に入ること、既に受注が大幅に伸張していることからも 出荷がピーク期に入るとの見通しを示している。特にこれからの時期はノートパソコン の需要が急拡大することから、瀚宇博徳(Hannstar)、金像電子(Gold)等のノートパ ソコン用 PCB を主力とするメーカーが先ず恩恵を受けると見られている。 47 2008 年 6 月号 【CCL】台湾上場 FCCL メーカー5 月売上高一覧(単位:千NTD) 【CCL】台湾上場 CCL メーカー5 月売上高一覧(単位:同上) 48 2008 年 6 月号 【PCB】台湾上場 PCB 設備メーカー5 月売上高一覧(単位:同上) 【PCB】台湾上場 PCB 用ガラスファイバー/クロスメーカー 5 月売上高一覧(単位:同上) 【電子部品】2007 年優良中国電子部品メーカー100 社発表 中国情報産業省、中国電子部品産業協会 売上高:07 年実績(単位:万元) 企業名 売上高 主要製品 1 上海飛楽股份有限公司 762684 ワイヤーハーネス、継電器 2 亨通集団有限公司 805460 ケーブル 3 広東生益科技股份有限公司 426738 銅張り積層板 4 横店集団東磁有限公司 299682 キャパシタ、スピーカ 5 エプコス(中国)投資有限公司 232448 受動電子部品 6 瑞声声学科技股份有限公司 198823 音響部品 49 2008 年 6 月号 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 通光集団有限公司 永鼎集団有限公司 華倫集団 富通集団有限公司 浙江富春江通信集団有限公司 聯能科技(深圳)有限公司 広東風華高新科技股份有限公司 中山大洋電機股份有限公司 東莞美維電路有限公司 厦門宏発電声有限公司 広州宏仁電子工業有限公司 上海京セラ電子有限公司 西安創聯電気科技(集団)有限公司 東莞生益電子有限公司 寧波市向陽集団有限公司 江蘇中聯科技集団有限公司 江蘇晶石科技集団有限公司 汕頭超声印制板公司 25 新疆衆和股份有限公司 26 浙江長城電子科技集団有限公司 27 浙江華達集団有限公司 28 宏昌電子材料股份有限公司 29 依利安達(広州)電子有限公司 30 天通控股股份有限公司 31 中航光電科技股份有限公司 32 歌爾声学股份有限公司 33 国光電器股份有限公司 34 江蘇華威世紀電子集団有限公司 35 浙江飛虹通信集団有限公司 36 南通江海電容器有限公司 37 潮州三環(集団)股份有限公司 361190 759364 322179 463900 586977 316040 193356 145233 138608 147011 201504 273313 138438 170180 138500 148620 182848 157822 105773 光ケーブル 光ケーブル 光ケーブル 光ケーブル 光ケーブル プリント基板 電子部品 モータ 積層プリント基板 継電器 銅張り積層板 MLCC キャパシタ プリント基板 スピーカ アルミ電解キャパシタ フライバックトランス プリント基板 アルミ箔 230660 214074 137860 140878 127698 61404 63372 84299 60186 185795 116560 59580 38 厦門法拉電子股份有限公司 39 北京七星華電科技集団有限公司 40 江蘇宝驪集団 41 成都宏明電子股份有限公司 42 オムロン電子部件(深圳)有限公司 56417 82735 コイル 通信ケーブル 基板用エポキシ樹脂 積層プリント基板 軟磁磁性材料 コネクタ 小型マイクロホン スピーカ アルミ電解キャパシタ 通信ケーブル アルミ電解キャパシタ 抵抗器、MLCC、コネクタ 薄膜キャパシタ HIC、抵抗器、キャパシタ 43 44 45 46 浙江天楽集団有限公司 深圳市得潤電子股份有限公司 和林電子(深圳)有限公司 蘇州福田金属有限公司 114404 51029 112043 123429 71948 89474 94686 小型モータ キャパシタ、抵抗器 継電器 スピーカ部品 コネクタ 携帯電話部品、コネクタ 電解銅箔 50 2008 年 6 月号 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 深圳市宇陽科技発展有限公司 寧波科寧達工業有限公司 貴州航天電器股份有限公司 杭州富生電器有限公司 安徽銅峰電子集団有限公司 金龍機電有限公司 大連太平洋積層線路板有限公司 台州雅晶電子有限公司 益陽資江電子元件有限公司 江門市粉末冶金廠有限公司 信華科技(厦門)有限公司 濰坊共達電訊有限公司 北京松下電子部品有限公司 横店集団浙江英洛華電声有限公司 中国振華(集団)新雲電子部品有限公司 60175 58645 33842 79750 86840 40195 59869 43807 39430 40254 41481 26071 64786 35082 28538 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 79 南京金寧電子集団有限公司 張家港華捷電子有限公司 北京吉楽電子集団有限公司 53346 34860 58823 25041 48212 39403 34346 30212 50158 36981 23116 24384 32193 30186 35458 24829 39393 15904 浙江凱文磁鋼有限公司 天津 609 電纜有限公司 合興集団有限公司 浙江新嘉聯電子股份有限公司 寧波匯港投資集団有限公司 深圳市特発信息股份有限公司 宝安区沙井新岱電子廠 唐山晶源裕豊電子股份有限公司 深圳美凱電子有限公司 四川華豊企業集団有限公司 浙江五峰電子有限公司 浙江万馬天屹通信電纜有限公司 江蘇江佳電子股份有限公司 浙江英洛華磁業有限公司 深圳順絡電子股份有限公司 80 浙江東晶電子股份有限公司 81 寧波天波港聯電子有限公司 82 寧波福特継電器有限公司 83 揚州昇達集団 84 太陽神(珠海)電子有限公司 85 四川九洲電纜有限責任公司 86 寧波碧彩実業有限公司 19244 23000 30157 23684 18946 30207 24487 MLCC ネオジム永磁 継電器、コネクタ 小型モータ キャパシタ、水晶部品 小型モータ プリント基板 石英水晶発振器 アルミ電解キャパシタ 磁性材料 携帯電話パネルバックライト 音響部品 小型スピーカ スピーカ 電解キャパシタ インバータ、コイル、トランス コネクタ コイル 永久磁石部品 ケーブル コネクタ レシーバ、マイクロスピーカ 継電器 アルミ電解キャパシタ プリント基板 発振器、フィルタ 電源トランス、コイル コネクタ 薄膜キャパシタ 同軸ケーブル セラミックフィルタ ネオジム磁石 チップ型インバータ キャパシタ、発振器 継電器 継電器 アルミ電解キャパシタ 磁気カードヘッド、コイル ケーブル キャパシタ 51 2008 年 6 月号 87 88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 100 朗詩徳電気有限公司 瀋陽興華航空電器有限責任公司 南京依利安達電子有限公司 深圳盛凌電子股份有限公司 杭州日月電器股份有限公司 浙江正原電気股份有限公司 浙江嘉康電子股份有限公司 江蘇銀羊電子有限公司 肇慶華鋒電子鋁箔股份有限公司 合肥華耀田村電気有限公司 常州祥明電機有限公司 深圳市豪恩電声科技有限公司 深圳市海光電子有限公司 中電科技徳清華瑩電子有限公司 23121 21747 13793 21945 15664 17923 15802 21867 13556 20159 17087 16300 18773 15240 ケーブル コネクタ プリント基板 コネクタ、ケーブル 電位器、コネクタ、モータ等 圧電セラミックフィルタ 圧電セラミック部品 電子回扫トランス アルミ箔 抵抗器、電源トランス 小型モータ マイクロホン トランス 音声フィルタ 【自動車】米リア、瑞安新潮集団の 75%株式を取得 垂直統合・コストダウンの一環 盖世汽車網 2008 年 6 月 17 日 米リア(Lear)は 6 月 13 日、中国地場の自動車用内装生地メーカー、新潮集団株式有 限公司(New Trend Group Co. Ltd.) (製品:右)の 75%株式を取得したことを発表した。 リアグローバル座席事業部本部長の Lou Salvatore 氏は、新潮集団 の買収は同社が進めている垂直統合・コストダウン戦略の一環で実 行されたとしている。 新潮集団株式有限公司は 1986 年設立の浙江省瑞安市政府直属の軽工 業企業で、浙江省瑞安、上海浦東、安徽省蕪湖にそれぞれ生産工場 を有している。設立以来一貫して自動車用内装生地及びプラスチッ ク製品の製造販売を行っており、ISO9001:2000 認証、QS9000 認証、 ISO/TS16949:2002 品質認証、ISO14001:2004 環境認証などを取得している。上海 VW、 上海 GM、中国一汽、中国東風、重慶長安スズキの Tier2 サプライヤーでもある。 新潮集団:www.xinchaogroup.com/ 【自動車】ハイレックス、長春ハイテク区に進出 コントロールケーブル市場で 30%シェア保有 中国高新技術産業導報 2008 年 6 月 18 日 世界最大の自動車用コントロールケーブルメーカー、日本のハ イレックスは重慶での合弁企業、重慶利時徳控制拉索系統有限 公司を通じて長春ハイテク区に進出、長春利時徳汽車零部件有 限公司を 2007 年 12 月に設立し、6 月 10 日正式に工場建設を開 始した。 総投資額は 2 億元、敷地面積は 2 万 3 千平米、既使用面積は 1 万 5000 平米。主に自動車操縦用ケーブルシステム、ウィンドウ スライド用ケーブルシステム(右下)を生産し、一汽 VW、一汽、 52 2008 年 6 月号 一汽吉林汽車、一汽トヨタ、瀋陽華晨向けに供給する。第 1 期は年内に完成稼動する予 定で、年産能力は操縦用ケーブルシステム 500 万セット、パワーウィンドウ用ケーブル システム 300 万台。5 年後の売上高 10 億元を見込んでいる。 重慶利時徳控制拉索系统有限公司は中国最大の自動車用コントロールケーブルメーカ ーで 1995 年設立、中国国内市場の占有率は 30%を超えているほか、日本、米国、英国、 東南アジアにも製品を輸出している。 重慶利時徳控制拉索系統:www.cqtsk.com.cn/ 304 号 6 月 25 日 【自動車】重慶卡福、重慶市にブレーキ/シャーシ部品生産基地建設 年産 770 万個 2008-06-20 新浪汽車 中国地場の自動車用ブレーキ及びシャーシ部品メーカー、重慶卡福 汽車制動転向系統(CAFF)は 1 億 8455 万元を投じて重慶市北部新区 に自動車用ブレーキ及びシャーシ部品生産基地の建設を開始した。 完成すれば年産能力は 770 万個、うち乗用車用サスペンション部品 45 万個、商用車用 ABS 部品(右)5 万個、ステアリング部品 260 万 個、ブレーキ部品 400 万個、油圧ブレーキ部品 60 万個に達する。 重慶卡福汽車制動転向系統:www.cqcaff.com/ 【自動車】部品輸入の 60%規定実施 1 週間後に迫る 不服申立を行うかに注目 2008/06/13 財経時報 輸入部品コストが完成車生産コスト全体に占める比率が 60%を超える場合、その輸入部 品に対して完成車を輸入した場合と同じ関税、すなわち輸入部品の関税税率 10%の 2 倍 以上の 25%で輸入関税を徴収するとする規定(以下 60%規定)に対して、WTO が今年 2 月に WTO ルールに違反するとの一次裁定を下しているが、60%規定の正式実施時期が来月 1 日にあと 1 週間に迫る中、中国政府が 60%規定の実施を再延期し一次裁定に不服申し立 て、上訴を行うのか、それとも一次裁定を受け入れ 60%規定を撤回するのかに中国国内 外の注目が集まっている。 中国国内関連業界は、中国と EU、米国、カナダとの 60%規定をめぐる争いは短期間で決 着するのは難しいと見ている。その最大の理由は中国政府は中国を単なる自動車の組み 立てだけを行う地域にすることなく部品産業を発展させ中核部品をも生産できる地域に 発展させたいとの国策があるためで、中国の著名な自動車産業アナリストの賈新光(Jia Xinguang)氏は「中国政府の従来の完成車の組み立て産業を重視する政策は部品産業の 製造開発能力を大幅に遅らせた」として、国内産業育成を本気で考えるのであれば 60% 規定で安易に外資に屈することがあってはならないと主張する。 【自動車】新車国Ⅲ基準、来月 1 日から実施 上海 GM、上海 VW 等通知を受領 2008/06/13 毎日経済新聞 中国政府がユーロⅢに相当する新車排ガス規制、いわゆる国Ⅲ基準を来月から全面実施 53 2008 年 6 月号 することから、中国国家環境保護総局などの関係官庁が上海 GM 汽車、上海 VW などの中 外対等合弁メーカーあてに 7 月 1 日付けで国Ⅱ基準の新車を販売することを全面禁止す るよう通知が出状された。 中国国家環境保護総局規定に基づき、今年 1 月 1 日からディーゼル車、天然ガス車、LP ガス車に対して国Ⅲ基準が実施済み、ガソリン車については 2007 年 7 月 1 日からガソリ ン車に対して国Ⅲ基準が実施されることになっている。但し、上海については 1 年間の 移行期が認められ、ディーゼル車は 2008 年 1 月 1 日から実施、ガソリン車は 2008 年 7 月 1 日から実施されることになっている。 一部メーカーは相当数の国Ⅱ基準車の在庫を抱えていることから今後 1 週間に価格を大 幅に引き下げて在庫を処分する動きが加速することが予想される。吉利汽車は国Ⅱ基準 の在庫が 100 台前後残っていることから、7 月 1 日までに全ての在庫を従業員に低価格 で販売する計画だという。 【EMS】鴻海、5 月売上高伸び悩むも、下期は 3G-iPhone 及びデル OEM で挽回 2008-6-20 PCB 網城 世界最大の EMS メーカー、鴻海精密工業(Foxconn)は足もとの需要が予想以上に弱ま っており、5 月の売上高は 1032.3 億台湾ドル(約 34 億米ドル)、昨年同期比 21.2%増、 前月比 1%増にとどまったことを明らかにした。 鴻海精密工業は、傘下のプリント基板(PCB)専門メーカー、広宇科技 (製品:右)の 5 月の売上高が昨年同月比 32.34% (Pan International) 増の 14.01 億台湾ドルとなったのを除けば、その他の主要子会社の 5 月の売上高はいずれも伸び悩んだとしている。 業界筋は米国市場の消費減退により鴻海の今年の売上高 30%伸張の目標は達成が難しい と見ているが、鴻海スポークスマンの丁祈安(C.A.Ting)氏はこれらの見方に対して先 日販売を開始したアップル第 2 世代 iPhone 及びデルパソコンの OEM が当初予想を大幅 に上回る見通しで今年通年の売上高は前年比 3 割増の 3000 億台湾ドル(約 100 億米ドル) に達する可能性は十分あるとしている。広宇科技:www.panintl.com/ 【パソコン】緯創、3Q 出荷台数 2Q 比 15%増の 480 万台見込む 建碁も黒字化 Digitimes 2008-6-20 世界第 3 位のノートパソコン OEM メーカー、緯創(Wistron)の今年 5 月の売上高は 285.88 億台湾ドル(約 71.47 億元)で前年同月比 58.95%増を達成、7-9 月の見通しについても 4-6 月比 15%増の 480 万台を見込んでいることを発表。同社は超低価格小型ノートパソコ ンが現在主流のノートパソコン市場にはそれほど大きなマイナス影響を与えていない、 今後少なくとも 1-2 年の時間はかかるだろうとの見方を示した。 また、3 年連続赤字が続いていた傘下のパソコン周辺機器メーカー、建碁(A Open)に ついては 1 年余りの組織再編により経営資源を収益性の高い製品に集中することで昨年 ようやく黒字転換を実現したことを明らかにした。建碁:www.aopen.com.tw/ 【液晶パネル】友達光電、液晶テレビ需要に短期的弱さは見られるが底堅さを確認 54 2008 年 6 月号 Digitimes 2008-6-20 世界最大の液晶パネルメーカー、友達光電(AUO)董事長の李焜耀氏は 19 日の株主総会 の中で、世界の液晶テレビ(LCD TV)市場は短期的には在庫調整局面にあり弱さが見られ るものの依然として底堅く推移しているとの見方を示した。 また、2007 年の最終実績については連結売上高 4802 億台湾ドル(前年比 64%増)、純利 益 564 億台湾ドルとなったことを発表した。 【液晶パネル】群創、第 6 世代生産ラインの工場屋完成 完成後月産能力 12 万枚 中国電子部品産業協会 2008-6-20 台湾鴻海(Foxconn)傘下の群創光電(Innolux)の第 6 世代液晶パネル工場屋が完成、 今年 12 月には全ての工事が完成、来年初めにも稼働する見通しであることを明らかにし た。工場敷地面積は 55.2 万平米に達する。 同第 6 世代工場の月産能力は 12 万枚、70%は携帯電話、ノートパソコン向け、30%は液晶 テレビ向け供給される計画。来年 3 月試験生産、5 月量産開始する計画で、来年 12 月に は月産ガラス基板ベース 9 万枚を見込んでいる。 【PCB】瀚宇博徳、業績低調な合正を買収し値上がりする CCL コスト抑制を狙うか 2008-6-20 PCB 網城 世界最大のノートパソコン用プリント基板(PCB)メーカー、瀚宇博徳(Hannstar)は 垂直統合戦略の一環で川上の銅張り積層板(CCL)メーカーである合正科技(Uniplus) の経営権取得しようとしていることが明らかになった。 合正科技はこれまでにも台湾の華新(Walsin)、鴻海(Foxconn)から買収攻勢を受けた ことがあったが、いずれも合意には至らなかった。 瀚宇博徳はここ数年ノートパソコン用 PCB 分野で世界最大シェアを有するメーカーで、 中国江陰工場の拡張により今年末には PCB の月産能力が 480 万平方フィートに達するこ とから大量の CCL を調達する必要があり、ここ最近値上げが実施された CCL を生産する メーカーの買収機会をうかがっていた模様。 一方、合正科技は広東省恵州、江蘇省昆山に生産工場を有しているが、ここ数年業績が 低調で直近で 3 億台湾ドルの運転資金を調達したほか、先日の株主総会でも無配、全役 員改選の決議をしている。合正科技:www.uniplus.com.tw/ 【太陽電池】南玻、宜昌市のシリコン生産事業第 1 期工場屋完成 設備据付開始 中国電子部品産業協会 2008-6-23 中国の大手建築用ガラスメーカー、南玻集団(CSG Holding)は湖北省宜昌 市での多結晶シリコン生産事業第 1 期工場屋の建設を終え、年産 1500 トンの 多結晶シリコン生産ライン設備の据付を開始、今年 9 月に稼働する予定。ま た、第 1 期稼働後に第 2 期の建設を開始することにしている。さらに同社は 160 メガワットの太陽電池セル及びモジュール生産ラインも建設しており、 来年初めに生産を開始する予定。南玻集団は最終的に 60 億元を投じて宜昌市 に高純度多結晶シリコン生産基地を建設するとともに太陽電池セル及びモジ 55 2008 年 6 月号 ュール(右)も生産する中国有数の太陽電池生産基地を建設する計画。 南玻集団:www.csgholding.com/ 【半導体】中芯国際、多結晶シリコン生産事業に参入か 独シリコンメーカーと交渉中 中国電子部品産業協会 2008-6-20 中芯国際(SMIC)が太陽電池用多結晶シリコン材料生産技術取得のためドイツのあるメ ーカーと交渉を行っていることが明らかになった。中芯国際は昨年四川省の多結晶シリ コン工場を視察していることから四川省のようなシリコン資源が豊富な内陸部で太陽電 池用多結晶シリコン生産基地を建設する可能性が指摘されていた。 【半導体】中電科、重慶に 6 インチ半導体チップ生産ライン 2 本建設 総投資 35 億元 中国電子部品産業協会 2008-6-20 中国情報産業省直営の投資機関である中国電子科技集団(中電科、CETC)が重慶ハイテ ク産業園西永微電子産業園で 6 インチ半導体チップ生産ライン 2 本の建設を開始した。総投資額は 35 億元。 西永微電子園には台湾茂徳(ProMos)が 8 インチ半導体チップ生産ラインの試験生産を 開始しているが、重慶市は上記の中電科の 6 インチ半導体チップ生産ライン 2 本のほか、 さらに 8 インチ半導体チップ生産ライン 2 本及び 12 インチ半導体チップ生産ライン 1 本、半導体実装検査事業の誘致を計画しており、年間売上高 500 億元規模の半導体産業 基地を建設しようとしている。 中電科:www.cetc.com.cn/ 【半導体】華天科技、西安天勝電子を 100%買収 ハイエンド実装事業母体に 中国電子部品産業協会 2008-6-23 中国地場第 3 位の半導体実装メーカー、華天科技は 4675 万元で西安 天勝電子の 100%株式を取得するとともに天勝電子を華天科技のハイ エンド実装事業推進母体とする計画を明らかにした。 華天科技の半導体実装能力は中国地場系では南通富士通微電子、江 蘇長電に次いで第 3 位。主力製品は樹脂実装製品で。年産能力は 30 億個。華天科技:www.tsht.com/ 【半導体】日月光、原油、為替、新興国市場が大きく崩れなければ 2 桁伸張可能 2008-6-20 PCB 網城 世界最大の半導体実装検査メーカー、日月光(Advanced Semiconductor Engineering: ASE)は今年下期の業績見通しについて、欧米半導体メーカーの在庫水準が低下してい ることから受注が安定推移しており、通年の成長率が世界の平均成長率 6-8%を上回るこ とはほぼ確実との見通しを示した。 日月光の昨年の連結売上高は 1011 億台湾ドルで過去最高を記録、今年は厳しい環境下 でも前年比約 10%増の 1100 億台湾ドル、実装製品売上数量は 41 億個、検査製品売上数 量は 8 億個を見込んでいる。 ただ、その一方で、原油価格、為替、新興国市場成長率の 3 ファクターについては十分 56 2008 年 6 月号 留意する必要があり、これら 3 ファクターに大きな変動があれば、上記の比較的楽観的 見通しが大きく下振れする可能性もあることにも言及している。 また、台積電(TSMC)が先日ハイレンジ半導体のファウンドリ価格を引き上げたことに 対しては、日月光は台積電で密接な協力関係を持っているが、価格設定はそれぞれ独立 して行っており、今のところ追随して価格を引き上げる計画はないとしている。 中国内地での投資については、台湾当局が規制を緩和する政策を取っており、今年 2 億 米ドルを追加投資する計画で中国内地での売上高はグループ連結売上高の 20%以上を占 めることになるとしている。 【シリコン】重慶蘭花、5 億元投じ年産能力 1 千トン単結晶シリコン生産ラインを建設 中国電子部品産業協会 2008-6-20 山西省の大手石炭生産企業傘下の山 西蘭花科技創業股份有限 公司を含む複数企業が 1 億元を共同出資し設立した重慶蘭花太 陽能電力股份有限公司(以下重慶蘭花)は重慶万州市に 5 億元を 投じて年産 1000 トンの単結晶シリコンインゴット生産ライン、年産 6500 万枚の単結晶 シリコンウエハ生産ラインを建設する計画で、来年 6 月にも完成稼動する予定。完成後 の年間売上高は 25 億元を見込んでいる。 また、重慶蘭花は上記生産ライン量産開始後に年産能力 100 メガワットの太陽電池セル 及びモジュール生産ラインを建設する計画。さらに、万州市の多結晶シリコンの年産能 力が 1 万トン、単結晶シリコンの年産能力が 3000 トンに拡大されれば、年産能力 300 メガワットの太陽電池セル及びモジュール生産ラインの建設を進めることにしている。 山西蘭花科技:www.chinalanhua.com/ 305 号 6 月 27 日 【携帯電話】富士康、天宇朗通に出資か iPhone 3G 登場でビジネスモデル転換急ぐ Digitimes 2008-6-24 中国内地業界筋によると、世界最大の EMS メーカー、台湾鴻海(Foxconn)傘下の携帯 電話製造会社、富士康国際控股(FIH)が中国地場最大の携帯電話ブランドメーカーに急 成長した北京天宇朗通(ブランド名は天語 K Touch) に資本参加する可能性を模索している模様。富士康 国際は主力ユーザーである米モトローラの売上げ 低迷の影響で業績に陰りが出ており、聯想(Lenovo) を抜いて中国地場最大の携帯電話ブランドメーカ ーになった北京天宇朗通に資本参加することでモ トローラの影響を最小限に抑えたい狙いがあるのではないかと見られている。富士康国 際スポークスマンの童文欣氏は、ブランドメーカーへの資本参加は考えていない、ただ 現在 iPhone の OEM 関連でスマートフォンの設計部門の強化を行っていることから設計専 門会社への資本参加はあり得るとコメントしている。 業界筋は、富士康国際が仮に天宇朗通に資本参加するとしても、その資本参加の目的が 57 2008 年 6 月号 あくまで天宇朗通最大の OEM パートナーであり富士康国際のコンペチターである中国地 場の深圳比亜迪電子国際(BYD Electronic International)に対抗することであることか ら、持ち株比率は 10%以内、役員を 1 名派遣する程度になるだろうと見ている。 先般、米投資会社ウォーバーグ・ピンカス(Warburg Pincus)が 5 億 3000 万元(約 83 億円)を投じて北京天宇朗通に資本参加した際に富士康国際も北京天宇朗通に資本参加 する計画を進めていると発言したことから、富士康国際が北京天宇朗通への資本参加に 積極的であったことがうかがえる。 富士康国際は中国内地の労働契約法による人件費上昇及び中国地場の深圳比亜迪電子 国際(BYD Electronic International)との競争激化などにより本業の携帯電話 OEM ビジ ネスに陰りが出ており、ビジネスモデルの再構築を迫られている。今後生産拠点を深圳 から河北、山西など内陸部に移転するとともに市場が急拡大しているハイレンジスマー トフォンの製造開発力を強化することを明らかにしている。 童文欣氏はアップル iPhone 3G が 199 米ドルという低価格で販売されたことで携帯電話 市場でのスマートフォンの地位が無視できないものになった、富士康国際は従来からの ハードウェアの設計部門に加えてソフトウェアの設計部門の増強を行い人員を 700-800 名増やすことで iPhone 3G の OEM を成功裏に受注することができたとしている。今のと ころインハウスの増員で対応しているが、対応が追いつかないと判断すれば今後設計会 社を買収することも必要になってくるとしている。 生産拠点をる深圳から人件費が低い河北及び山西に移転することについては、今年 7-9 月に河北廊坊工場及び山西太原工場が完成することから徐々にローエンド製品の生産ラ インの移転を行う計画だという。またベトナム工場も今年年末には小ロットの生産を開 始する予定であるほか、韓国ユーザー向け生産拠点として山東煙台工場の拡張も計画し ているという。 富士康国際:www.fih-foxconn.com/ 深圳比亜迪電子国際:www.byd-electronic.com/ 【パソコン】聯想、個人用ノートパソコン IdeaPad を四半期 150 万台ペースで OEM 生産 2008-6-24 Digitimes IBM のパソコン事業を買収した中国聯想(Lenovo)が台湾宏碁(Acer)と のシェア争いを活発化させており、戦略商品である個人ユーザー用 14 インチノートパソコン IdeaPad(右)を四半期 100-150 万台のペースで 台湾 OEM 専門メーカーに生産委託することを決めた。今年 12 月にも出 (Pegatron) 荷を開始、来年 1-3 月には量産を開始する予定で、 華碩(Asus)グループの和碩 、仁宝(Compal)も有 が最有力 OEM パートナー候補となっているほか、広達(Quanta) 力候補と見られている。聯想は今後 2 週間で OEM 先を確定する予定だという。 和碩によると、聯想の個人用ノートパソコン IdeaPad 製品のうち 14 インチ型が 6 割を 占め四半期当たりの出荷台数は 150 万台に達することから、台湾のノートパソコン OEM 専門メーカーにとっては大きな新規ビジネスになるとの期待が出ている。 世界のノートパソコン総出荷数量の約 9 割は既に台湾のノートパソコン OEM 専門メーカ ーにより生産されており、OEM 生産を行っていないメーカーはわずかに日系の富士通、 中国内地の聯想を残すのみとなっていた。そうした中、聯想は今年初めに個人向けノー 58 2008 年 6 月号 トパソコンシリーズ IdeaPad を大々的に市場に投入したことから従来からの方針を転換、 個人向けノートパソコン生産を得意とする台湾のノートパソコン OEM 専門メーカーを起 用する方がコスト面でも優位性を発揮できると判断した。 聯想の 14 インチ IdeaPad ノートパソコンの最有力 OEM 先と目されている和碩は自社ブ ランド事業から分離独立してから主に台湾明基(BenQ)、デル(Dell)、聯想(Lenovo)向け OEM を行っていたが、4 月以降デルが 15.4 インチ OEM を同じ台湾の緯創(Wistron)に 移したことなどから聯想からの新規大型 OEM 受注への他社に比べ期待は大きいとされて いる。 【PCB】2007 年中国プリント基板産業売上高上位 100 社発表 2008-6-23 CPCA 中国プリント基板産業協会(CPCA)が第 7 回目の中国プリント基板産業売上高上位 100 社 2007 年版を発表した。100 社の中には PCB メーカーのほか、CCL メーカー、PCB 製造 設備メーカーなども含まれている。 順位 企業名 売上高(万元) 1 瀚宇博徳科技(江陰)有限公司 344586 2 南亜電子材料昆山有限公司 320000 3 聯能科技(深圳)有限公司(台湾欣興電子傘下) 316040 4 広東生益科技股份有限公司 274560 5 広州添利線路板有限公司(米 Viasystems 傘下) 270000 6 滬士電子股份有限公司(台湾楠梓電子傘下) 266060 7 名幸電子(広州南沙)有限公司 217259 8 広州宏仁電子工業有限公司(台湾 Grace 傘下) 202459 9 揖斐電電子(北京)有限公司 198840 10 奥特斯(中国)有限公司(AT&S 傘下) 189104 11 仏山市承安銅業有限公司(米 Western Reserve 傘下) 180910 12 華通電脳(恵州)有限公司 174613 13 東莞生益電子有限公司 170180 14 珠海紫翔電子科技有限公司(日本メクトロン傘下) 170000 15 昆山鼎鑫電子有限公司(台湾欣興電子傘下) 158876 16 汕頭超声印制板公司 157823 17 東莞聯茂電子科技有限公司 150000 18 科恵工業科技有限公司(香港 King Board 傘下) 149055 19 競華電子(深圳)有限公司(台湾競国実業傘下) 140000 20 広東依頓電子科技股份有限公司(香港 Ellington 傘下) 140000 21 山東金宝電子股份有限公司(台湾金宝電子傘下) 139770 22 依利安達国際(香港)有限公司(香港 King Board 傘下) 139345 23 東莞美維電路有限公司(香港 Meadville 傘下) 138608 24 羅門哈斯電子材料(東莞)有限公司(Rohm and Haas 傘下) 117350 59 2008 年 6 月号 25 依利安達(広州)電子有限公司(香港 King Board 傘下) 109462 26 徳麗科技(珠海)有限公司(米 Multek 傘下) 103758 27 皆利士多層線路板(中山)有限公司(豪 Kalex 傘下) 102467 28 美鋭電路(恵州)有限公司(米 Merix 傘下) 100012 29 銅陵有色股份線材有限公司 96800 30 恵州合正電子科技有限公司 96044 31 蘇州福田金属有限公司 94686 32 上海美維電子有限公司 92688 33 詮脳電子(深圳)有限公司 86587 34 深圳市深南電路有限公司 80000 35 蘇州生益科技有限公司 78855 36 上海南亜覆銅箔板有限公司 75800 37 松維線路板(深圳)有限公司 73500 38 江蘇蘇杭電子有限公司 72637 39 騰輝電子(蘇州)有限公司 71000 40 陝西生益科技有限公司 69992 41 昆山市華新電路板(集団)公司 66491 42 全成信電子(深圳)有限公司 63600 43 宝訊電子(深圳)有限公司 63000 44 日東精密回路技術(深圳)有限公司 63000 45 上海展華電子有限公司 61150 46 大連太平洋多層線路板有限公司 59869 47 中山市達進電子有限公司 58495 48 永捷電子(深圳)有限公司 58468 49 維訊柔陛電路板(蘇州)有限公司 58016 50 浙江華正電子集団有限公司 58000 51 珠海方正科技多層電路板有限公司 57066 52 湖南維勝科技有限公司 56039 53 昆山万正電路板有限公司 56000 54 深圳崇達多層線路板有限公司 55000 55 景旺電子(深圳)有限公司 54047 56 華鋒微線電子(恵州)工業有限公司 51851 57 希門凱電子(無錫)有限公司 48750 58 頂倫電子工業(昆山)有限公司 48724 59 五洲電路集団有限公司 4860l 60 固宝得電子(蘇州)有限公司 46800 61 松下電工電子材料(蘇州)有限公司 42983 62 広東超華科技股份有限公司 42600 63 恩達電路(深圳)有限公司 42400 60 2008 年 6 月号 64 紐宝力精化(広州)有限公司 42375 65 蘇州美維愛科電子有限公司 42000 66 広東中晨実業集団有限公司 42000 67 天津普林電路股份有限公司 40706 68 深圳市興森決捷電路科技股份有限公司 38992 69 広州南沙経済技術開発区勝得電路板有限公司 38670 70 宏俐訊通電路板廠 38000 71 福建福強精密印制線路板有限公司 36596 72 宝安沙井新岱電子廠 34562 73 欣興同泰科技(昆山)有限公司 32500 74 珠海富華複合材料有限公司 31978 75 東又悦(蘇州)電子科技新材料有限公司 30000 76 深圳市大族数控科技有限公司 30000 77 深圳瑪斯蘭電路科技実業発展有限公司 29213 78 常州海弘電子有限公司 28180 79 深圳市金洲精工科技股份有限公司 28098 80 安捷利(番禺)電子実業有限公司 27837 81 恵州中京電子科技有限公司 26000 82 上海山崎電路板有限公司 23660 83 珠海元盛電子科技股份有限公司 22900 84 河北航凌電路板有限公司 22070 85 広州新大禹環境工程有限公司 21800 86 仏山市順徳区駿達電子有限公司 21147 87 上海外開希電路板有限公司 19688 88 東莞山本電子科技有限公司 19000 89 深圳市博敏電子有限公司 19000 90 碧海永楽浄化科技有限公司 18000 91 遠東電子電路集団有限公司 17920 92 深圳市精誠達電路有限公司 17000 93 深圳市華祥電路科技有限公司 16660 94 温州欧龍電気有限公司 16500 95 杭州新三聯電子有限公司 16360 96 東莞同昌電子有限公司 15905 97 佑能工具(上海)有限公司 15618 98 東莞市正業電子有限公司 15300 99 新高電子材料(中山)有限公司 15000 100 常州澳弘電子有限公司 15000 【PCB】瀚宇博徳、今年のノート用 PCB 出荷 5400 万枚 江陰工場の売上高急伸 2008-6-23 PCB 中国網 61 2008 年 6 月号 IDC の最新報告によると、今年の世界のノートパソコン出荷台数は昨年比 34.5%増加して 1.35 億台以上に達する見通しで、依然高い成長率を維持することが予想されており、ノ ートパソコン用プリント基板で圧倒的シェアを有する台湾メーカーがその恩恵を最も受 けると見られている。 世界第 2 位のノートパソコン用プリント基板メーカー、金像電子(Gold)の今年のノー トパソコン用基板の出荷量は前年比 20%増の 3300 万枚を見込んでいるほか、世界第 1 位 の瀚宇博徳(Hannstar)においては華碩 Eee PC 及びデル向け出荷が予想以上に伸びて いること及び中国江陰工場の大幅拡張により今年の出荷量は同 35%増の 5400 万枚に達す ることを見込んでいる。 【半導体】台湾 IC 部品商社、中国 10 大 IC 部品商社ランキングで 1 位、3 位、8 位 2008-6-24 中華液晶網 中国内地の半導体部品専門誌、国際電子商情(ESMC)がまとめた 2007 年中国国内海外半導体部品商社ベスト 10 は以下の通りで、 台湾の 3 大半導体部品商社が同ランキングで第 1 位、第 3 位、第 8 位にランクされ存在 感を示した。第 1 位にランクされた台湾大聯大集団(WPG)は世界の 2 大半導体部品商 社である Arrow 及び Avent を抑えて第 1 位を維持した。台湾ゼニトロン(Zenitron)及 び台湾友尚電子(Yosan)はそれぞれ第 3 位、第 8 位にランクされた。台湾の半導体部 品商社はこれまでアジア大洋州地区に経営資源を集中してきたことが功を奏して、鴻海 (Foxconn) 、緯創(Wistron)などの世界大手の台湾 OEM 、華碩(Asus)、広達(Quanta) 専門メーカーの中国進出とともに中国国内市場で事業を急速に拡大させてきた。ただ、 世界の 2 大商社 Arrow と Avnet がここ最近中国国内市場での巻き返しに力を入れ始めて おり、形勢が大きく逆転することも考えられる。 1 位 大聯大集団 3 位 Zenitron 4 位 Jetronic 2 位 Arrow 5 位 Avnet 7 位 Future 8 位 友尚電子 6 位 Willas-Array 9 位 Excelpoint 10 位 Nu Horizons 大聯大集団:www.wpgholdings.com/ 友尚電子:www.yosungroup.com/ ゼニトロン:www.zenitron.com.tw/ 【STB】同洲電子、インド STV から総額 2553 万米ドルの STB 供給を受注 中国電子部品産業協会 2008-6-23 中国地場最大のデジタルテレビ用セットトップボックス(STB)メーカー、同洲電子は インドの STV 社から総額 2553 万米ドルの STB 供給を受注したことを明らかにした。同 洲電子は昨年にも同社から 1700 万米ドルの STB 供給を受注している。 【太陽電池】賽維 BEST、南昌に世界最大規模の薄膜太陽電池生産基地を建設 中国電子部品産業協会 2008-6-24 中国最大の太陽電池用シリコン材料メーカー、江西賽維 LDK 系列のア モ ルフ ァ スシリコン薄膜太陽電池セル /モジュール製造会社、賽維 BEST 太陽能高科技股份有限公司の第 1 期投資額 25 億米ドル、年産能力 1000 メガワット 62 2008 年 6 月号 の生産基地が南昌高新技術産業開発区に建設されることが決定、正式に建設を開始した。 【太陽電池】英 Enfis、重慶天海医療設備と共同で大容量 LED チップ生産基地建設 中国電子部品産業協会 2008-6-24 LED アレイ及び LED 照明メーカーである英 Enfis 社は中国重慶市の 天海医療設備有限公司と共同で 600 万ポンドを投じて重慶市に大容 量 LED チップ生産基地を建設することを発表した。来月 24 日に正式 調印する予定。 英 Enfis 社:www.enfis.com/ 重慶天海医療設備:www.c-thme.com/ 【半導体】無錫華潤上華、総投資額 11 億米ドルの 8 インチ生産ライン建設認可取得 中国電子部品産業協会 2008-6-24 中国地場の大手半導体ファウンドリ、無錫華潤上華半導体は無錫での 8 インチ半導体チ ップ生産ライン建設が中国国家発改委の認可を取得したことを明らかにした。同生産ラ インの総投資額は 11 億米ドルに上る。 無錫華潤上華は現在 6 インチ半導体チップ生産ライン 1 本を保有しているが、世界の半 導体ファウンドリ産業が急速に 8 インチに移行する中、競争力確保のため早期の 8 イン チ生産ライン建設が必要とされていた。8 インチ生産ラインが稼動すれば、月産能力は 8 インチ 0.25 ミクロン以下アナログ半導体用シリコンウエハベース 6 万枚に達する。 華潤上華:www.csmc.com.cn/ 【自動車】中鼎集団、450 万米ドルで米自動車用ゴムシールの Allied-Baltic を買収 世華財訊 2008 年 6 月 24 日 中国地場の大手自動車用ゴムシール部品メーカー、中鼎集団は 6 月 24 日、 450 万米ドルで米国の自動車用ゴム部品メーカー、Allied-Baltic Rubber Inc.を 100%買収することを発表した。 Allied-Baltic は 1946 年設立、従業員 200 余人で主に自動車ショックア ブソーバー用ゴムシール部品を GM、クライスラー、Tenneco、デルファイ、TRW 等向け に供給している。アービンメリトール、Copperweld とも技術提携している。2006 年の 売上高は 3451 万米ドル。 中鼎集団の 2007 年の売上高は 10 億元、2008 年は 15 億元に達する見込み、 中鼎集団:www.zhongdinggroup.com/ 306 号 6 月 30 日 【自動車】三菱自工、東安動力に 4 速/5 速自動変速機技術移転で契約調印 搜狐汽車 2008 年 6 月 26 日 日本の三菱自工は中国航空科技工業傘下ハルピン東安汽車動力とのエンジン合弁であ るハルピン東安汽車発動機製造有限公司(以下ハルピン東安)に対し自動変速機(4 速 A/T、5 速 A/T)技術を供与することで合意、正式に契約を調印した。 63 2008 年 6 月号 ハルピン東安は既に自動変速機工場の建設を開始済みで、2010 年 4 月に第 1 期を稼働す ることを予定している。第 1 期の年産能力は 15 万台。 三菱自工は 1998 年にハルピン東安を設立した際に 15.3%を出資、その 後ハルピン東安汽車発動機に 1.3L、1.5L、1.6L、1.8L、2.0L ガソリ ンエンジン及び 5 速手動変速機(M/T)技術(右)を移転してきたが、 中国国内で自動変速機(A/T)ニーズが高まる中、同技術を中国での パートナーに移転することを決めた。今後三菱自工の技術で生産され る自動変速機は三菱自工の提携先に供給されるだけでなく、提携先以外の完成車メーカ ーに対しても供給されることになっている。 ハルピン東安の資本構成はハルピン東安汽車動力股份有限公司 36%、ハルピン東安発動 機(集団)有限公司 19%、ハルピン哈飛工業(集団)有限責任公司 15%、三菱自工 15.3%、 MCIC 投資控股有限公司 9%、三菱商事 5.7%、年産能力は 30 万台。 ハルピン東安汽車発動機:www.dae.cc/ 【パソコン】Flextronics、HP から個人用ノートパソコン OEM 獲得 EMS 起用の動き加速 2008-6-26 台湾経済日報 超低価格ノートパソコンの浸透によりデスクトップからノートへの切り替えが加速的に 進んでおり、世界のノートパソコン市場は今後も 20-30%の成長が期待されていることか ら、世界の大手 EMS メーカーのノートパソコン OEM ビジネス参入 が相次いでいる。鴻海(Foxconn)がデルから 13 インチ型個人向 けノートパソコンの OEM を受注したのに続き、フレクトロニクス (Flextronics)がヒューレットパッカード(HP)から個人向けノ ートパソコン OEM を獲得した。 HP は今年のノートパソコン出荷台数を 3000 万台見込んでいるが、個人向け機種は主に 、緯創(Wistron)、企業向け機種は英業達(Inventec) 広達(Quanta)、仁宝(Compal) が OEM 生産を委託している。今回、フレクトロニクスが個人向け機種の OEM を取得した ことから、広達、仁宝、緯創の HP 向け OEM に少なからずの影響が出ることが予想され ている。 業界筋はここ最近の原材料の高騰及び中国内地の人件費の上昇により台湾の主要ノート パソコン OEM 専門メーカーがブランドメーカーに対し OEM 価格の引き上げを要求してい る状況にあるものの、HP、デルなどは世界のブランドノートパソコン市場の競争が以前 にも増して激化していることから、広達、仁宝などが受注を拒む低価格ノートパソコン の OEM ビジネスを鴻海、フレクトロニクスなどの大手 EMS メーカーに発注することを決 めたのだろうと分析する。 フレクトロニクスは、昨年台湾の準大手ノートパソコン OEM 専門メーカーである華宇電 脳(Arima)のノートパソコン OEM 事業を買収、ノートパソコン OEM ビジネスに本格参 入することともに、同社が従来から持つ部品供給、グローバル物流網を結びつけること で、広達、仁宝、緯創、英業達以上の垂直統合型のサービスが提供できるとして攻勢を 強めていた。 フレクトロニクス社ノートパソコン事業部:www.flextronics.com/arima/ 64 2008 年 6 月号 【パソコン】緯創、通年 2 千万台出荷は達成できるが収益が大幅悪化する可能性 Digitimes 2008-6-26 世界第 3 位のノートパソコン OEM 専門メーカー、緯創(Wistron) 董事長の林憲銘氏は、2008 年下期のノートパソコン市場は依然 高い成長率を持続する見通しであることから緯創の 2008 年通年のノートパソコン出荷 台数目標 2000 万台の達成は問題ないものの、燃料・原材料価格及び中国内地の人件費の 上昇により収益率は大幅に悪化する可能性があるとの見通しを示した。 緯創の今年上期のノートパソコン出荷台数は 900 万台を超えており、需要期を迎える下 期の出荷台数は確実に 1100 万台を突破する見通しでで通年の出荷台数は 2000 万台を突 破することは問題ない見通し。 緯創は足もとで進展する収益悪化を抑える一環で約 100 億台湾ドルを投じ世界第 5 位の 液晶モニターOEM メーカーである光宝科技(Lite-on)のモニター事業を買収することを 決めて、川上の原材料・部品産業への支配力を強める戦略を加速している。 緯創:www.wistron.com/ 【液晶パネル】日東電工深圳偏光板 1 期が稼働 大型テレビ用年産 1200 万枚 中国電子部品産業協会 2008-6-25 日本の日東電工グループにおいて過去最大の海外投資事業となる日東電工深圳偏光板 事業第 1 期が深圳光明新区で正式に稼働した。総事業費は 20 億 元、3 期に分けて建設され、第 1 期の投資額は約 6 億元で年産 能力は大型(40~50 インチ)液晶テレビ用偏光板 1200 万枚、 AV 液晶モニター用偏光板 3000 万枚、年間売上高 12 億元を見込 んでいる。 【携帯電話】iPhone 3G 材料コスト、第 1 世代比 50 米ドル減 台湾企業を有効活用 2008-6-26 中華液晶網 iSuppli の分解調査によると、第 2 世代 iPhone 3G の 8GB シリー ズの材料コストは約 173 米ドルで、第 1 世代の材料コスト 226 米 ドルに比べ 50 米ドル以上も抑制されていることが分かった。 iSuppli はアップルの材料コスト抑制能力は世界最高水準と高く 評価している。アップルは既に値下げを行っているものの、それ でも利益率は 56%以上が確保されていることになる。 分解調査によると、iPhone 3G の無線通信基板モジュールはインフィニオン、GPS チッ プはブロームコム傘下の Global Locate 社が供給しているのを除けば、本体のアッセン ブリは台湾の鴻海(Foxconn)、各種部品の供給がカメラ部品を台湾の大立光電(Largan)、 玉晶光電(GSEO)、コネクタ/ケーブルを正崴精密(Foxlink)、高周波フィルタ用水晶部 、華通(Compeq)が 品を晶技(TXC)、プリント基板を欣興(Unimicron)、南亜(Nanya) 行っており、台湾の鴻海を筆頭格とする企業連合によりアップルは 50 米ドル以上のコ ストカットに成功したといえる。 65 2008 年 6 月号 鴻海がアップルの iPod シリーズのアッセンブリメーカーであったこと、第 2 世代 iPhone が iPod Nano をベースに進化させた製品であることも、第 2 世代 iPhone の生産コスト大 幅カットに大きく役立っているといえる。 大立光電:www.largan.com.tw/ 玉晶光電:www.gseo.com/ 正崴精密:www.foxlink.com/ 晶技:www.txc.com.tw/ 【携帯電話】第 2 世代 iPhone の樹脂筐体採用、台湾マグネ合金メーカーに影響 Digitimes 2008-6-25 アップルが第 2 世代 iPhone 用筐体に低コストのプラスチック筐体設計を用いたことが マグネアルミ合金筐体メーカーに思わぬ影響を与えている。市場で今後マグネアルミ合 金筐体設計を採用するブランドメーカーが大幅に減少すると の見方が一気に広がったためで、鴻準精密(Foxconn Tech) (製 品:右上)、可成科技(Catcher) (製品:右下) 、華孚科技(Waffer) などの台湾大手マグネアルミ合金筐体メーカーの株価が大幅 に下落している。 これに対し関連メーカーは、金属筐体設計は耐衝撃性、放熱、 環境保護、防電磁波ノイズ(EMI)等でプラスチック筐体に圧倒 的優位性があることから、市場の予想は正しくないと反論する。 台湾のマグネアルミ合金筐体最大手の可成科技はノートパソコン及びポータブル電子 製品の金属筐体設計の比率は低下していないどころか逆に浸透率は上昇している、国際 大手ブランドメーカーが今年下期にマグネアルミ合金筐体設計を採用したノートパソコ ン及び携帯電話新機種を相次いで発売することからもこのトレンドは変わっていないと 強調する。ただその一方で、ここ最近の軽金属価格の高騰により生産コストは確実に上 昇しており、小型の携帯電話ではプラスチック筐体を採用する動きが広がっていること も事実だという。 鴻準精密:www.foxconntech.com.tw/ 可成科技:www.catcher.com.tw/ 華孚科技:www.waffer.biz/ 【ベトナム】台湾 IT 産業のベトナム進出、高インフレ/賃金上昇/外貨不足で足踏み PCB 網城 2008-6-25 ベトナムの 20%を超えるハイバーインフレ(下グラフ)と貿易赤字拡大に伴う外貨不足 及び現地通貨ドンの下落が、内販型外資系企業はもちろんのこと輸出型外資系企業の経 営に大きな打撃を与えており、海外からベトナムへの投資意 欲が大きく削がれる事態に発展している。 ベトナム政府が外貨不足から電子部品などの輸入を規制す るなどの政策を取り始めたほか、海外メーカーが輸出代金を 外貨建てで取得できない事態も発生している。また、現地通 貨ドンの為替が激しく変動しているため、数日通関手続が滞 ることで 10%前後の為替差損が発生することも頻発しており、 現地に進出した外資の経営に大きな打撃を与えている。 66 2008 年 6 月号 さらに 20%を超えるハイパーインフレは人件費の急上昇を招く引き金にもなっており、 ベトナムに工場を建設中の世界第 2 位のノートパソコン OEM メーカー、仁宝(Compal) は計画通り来年初めから生産を開始するもののここ最近の人件費の高騰は F/S で想定し ていたレベルを大幅に超えていると懸念を表明している。 世界最大のノートパソコン用プリント基板メーカーである瀚宇博徳(Hannstar)も仁宝 からの要請でベトナムでの工場建設に向けて F/S を進めてきたが、ベトナムで進展して いるハイパーインフレ及び賃金の上昇、外貨不足などの要因を勘案すると投資可否を改 めて慎重に判断する必要があるとしている。 台湾プリント基板協会も昨年 8 月、今年 1 月、4 月と 3 度にわたりベトナム視察を行っ てきたが、直近に起きているベトナム経済の大きな変化を受けてベトナム投資を当面は 凍結する可能性があることを明らかにしている。 【PCB】佳総、6 月売上 5 月比 1 割増 江門工場稼働で通年売上も大幅伸張 2008-6-25 PCB 中国網 台湾の中堅プリント基板メーカー、佳総興業(Gia Tzoong)の 6 月の売 上高は 5 月比 1 割増の 9000 万台湾ドルに達し 1-3 月の赤字状態から脱却 できる見通しを明らかにした。 また、広東江門工場が 7 月に正式に稼働することから通年でも売上げの大 幅伸張が期待できるとしている。佳総:www.gia-tzoong.com.tw/ 【半導体】大聯大、今年の携帯電話用半導体チップ出荷量昨年比 20%増見込む 2008-6-26 中華液晶網 中国国内でシェア第 1 位の半導体 IC パーツ商社の台湾大聯大(WPG)副総経理の林春傑 氏は、足もと中国国内の携帯電話用チップの在庫水準は低位にあるためユーザーは在庫 水準引き上げのため発注を急いでいる、6 月の携帯電話用チップ出荷量は 5 月比 5%増は 期待できる、また需要期に入る 7-9 月には出荷量は 1-3 月水準まで回復する、今年トー タルしての通年の携帯電話用チップ出荷量は昨年比約 20%増となるとの楽観的見通しを 示した。 大聯大は中国内地の携帯電話ユーザーは毎月約 700 万ずつ増えており、年末には携帯電 話ユーザー数は 6.5 億に達する見通し、これに 3G 対応機種への買い替え需要を加えると 今年の中国国内の携帯電話需要は前年比 20%増の 3 億台に達すると予想。 【バッテリ】香港 ATL、福建寧徳に世界最大のリチウムイオン電池生産基地を建設 中国電子部品産業協会 2008-6-24 日本の TDK 傘下の香港新能源科技有限公司(Amperex Technology Limited: ATL)が福建省寧徳市でのリチウムイオン電池生産工場の建設を正式に開始 した。総投資額は 2 億米ドルで、年産能力は 3 億 5 千万個、年間売上高 30 億元で、世界最大のリチウムイオン電池生産基地になる。 第 1 期の投資額は 9 千万米ドル、年産能力はリチウムイオン電池 2 億 6 千 万個、来年 9 月の稼動を予定している。 67 2008 年 6 月号 香港新能源科技:www.atlbattery.com/ 【半導体】ローム、天津工場に大規模半導体実装ラインを導入 年産能力 2 千万個 中国電子部品産業協会 2008-6-26 日本のロームは天津工場に大規模半導体実装ラインを導入することを決めた。同設備の 導入により天津工場の年間実装能力は 2000 万個に達する。 ローム半導体(天津)は 1993 年に天津西青開発区に設立され、2000 年に増資を実施し 拡張するのに伴い工場を天津開発区微電子工業区に移転している。 【半導体】日月光の重慶チップ実装事業、総投資額 20 億元に拡大される可能性も 中国電子部品産業協会 2008-6-27 重慶市政府関係者によると、世界最大の半導体実装検査メーカー、台湾日月光集団(ASE) は重慶での半導体チップ実装事業への総投資額を当初の 1.5 億米ドル(約 7 億元)から 3 億米ドル近く(約 20 億元)に拡大する可能性がある模様。日月光集団傘下の環旭電子(上 海)有限公司が 20 億元を投じて重慶市西永微電子工業園区に第 2 工場を建設する計画と いう。 重慶市では現在、台湾茂徳(ProMos)が今月 8 インチデジタル半導体チップ生産ライン 1 本の試験生産を開始、中国電子科技集団が今月正式に 6 インチアナログ半導体チップ 生産ライン 2 本を建設を開始しており、半導体産業が急速に構築され始めている。 68