Comments
Transcript
Ⅱ 結果の概要 1. 喫煙率 成人喫煙率は、男性で52.8%、女性で13.4%で
Ⅱ 結果の概要 1. 喫煙率 成人喫煙率は、男性で52.8%、女性で13.4%であった。男性は20代から50代までの半 数以上がたばこを吸っており、特に30代、40代が60%以上と高い。女性の喫煙率は男 性のほぼ4分の1であるが、20代、30代の喫煙率は高くなっている。未成年者の喫煙率は、 男性19.0%、女性4.3%であった。 (参考) 成人喫煙率の年次推移 図1-1 喫煙率(性、年齢階級別) 70 (%) 60 50 40 30 20 52.8 57.9 62.1 51.6 男 46.8 女 30.8 19.0 10 90 (%) 80 70 男 総数 60 50 40 女 総数 30 20 10 0 60.0 23.2 13.4 4.3 19.8 15.5 0 10.1 7.2 5.0 15-19 成人 20-29 30-39 40-49 50-59 60-69 70総数 65 70 男 20代 99年 54.0% 女 20代 14.5% 75 80 85 90 95 年 出 典 :日 本 たばこ産 業 株 式 会 社 「全 国 喫 煙 者 率 調 査 」 2. 推計喫煙人口 喫煙人口は3,363万人と推計され、このうち男性は2,642万人、女性は721万人であっ た。喫煙者の約8割は男性であるほか、未成年の喫煙者が90万人以上いることが明らか となった。 表4 男女別、年齢階級別、喫煙人口と構成割合 総数(15歳-) 15-19 20-29 30-39 40-49 50-59 60-69 70歳- 喫煙人口 (千人) 33,629 924 7,768 6,728 6,867 5,489 3,803 2,049 (推計) (%) (100.0) ( 2.7) ( 23.1) ( 20.0) ( 20.4) ( 16.3) ( 11.3) ( 6.1) 男 (千人) 26,420 762 5,603 5,129 5,466 4,573 3,257 1,629 (%) (100.0) ( 2.9) ( 21.2) ( 19.4) ( 20.7) ( 17.3) ( 12.3) ( 6.2) 女 (千人) 7,209 162 2,165 1,599 1,401 916 546 420 (%) (100.0) ( 2.2) ( 30.0) ( 22.2) ( 19.4) ( 12.7) ( 7.6) ( 5.8) (参考) 推計人口(千人) 107,428 7,807 18,993 16,343 18,167 17,900 14,568 13,652 算出の根拠となる人口には平成10年10月1日現在の推計人口(総務庁統計局)を用いた。 3. 喫煙開始年齢 初回喫煙年齢は、現在喫煙者の54.7%が未成年のうちにたばこを経験しており、前喫 煙者ではその割合が49.9%であった。習慣的喫煙開始年齢も、前喫煙者より現在喫煙 者の方が若い傾向となっており、現在喫煙者の41.5%が未成年のうちに喫煙が習慣化し ている。男女別では、男性の方が早い年齢で喫煙を経験し、習慣化している。女性では、 30代を過ぎてから初めて喫煙を経験し、習慣となっている人が約1割存在する。 図3-1 初回喫煙年齢(現在喫煙・前喫煙別) 図3-2 習慣的喫煙開始年齢(同左) (%) (%) 初回喫煙年齢 50 40 57.2 50 42.1 前喫煙者 28.5 現在喫煙者 16.9 20 前喫煙者 53.3 35.6 40 30 習慣的喫煙開始年齢 60 46.9 現在喫煙者 41.5 30 24.9 20.6 20 10 3.2 3.2 3.1 7.4 1.3 1.8 10 4.5 0 0 -11 12-14 15-17 18,19 20-29 30- 図3-3 初回喫煙年齢(男女別) (%) -19 20-29 3.6 1.81.2 1.0 0.4 30-39 40-49 50- 図3-4 習慣的喫煙開始年齢(同左) (%) 初回喫煙年齢 50 習慣的喫煙開始年齢 60 43.1 40 45.2 41.6 男 26.7 20.5 20 10 2.0 1.4 0 -11 30 10.7 35.3 20 9.6 10 1.4 5.6 12-14 女 22.4 14.7 6.3 男 49.2 40 女 30 54.9 50 2.6 0.6 4.1 0.2 1.8 0 15-17 18,19 20-29 30- -19 20-29 30-39 40-49 50- 4. 喫煙本数 現在喫煙者(成人)の1日当りの喫煙本数は、11~20本が最も多く、男性で51.8%、女 性で46.4%となった。男性では、年代が高くなるほど本数が増えるが、50代をピークに減 少に転じる。女性では、年代による顕著な傾向は認められなかった。 1日当り喫煙本数(男女別) 図4-1 1-10本 11-20本 19.6 成人総数 49.6 14.9 男 21-30本 16.9 51.8 19.6 42.7 女 0% 31本- 13.7 46.4 20% 40% 8.2 60% 80% 図4-2 年齢階級別1日当り喫煙本数(男) 1-10本 男 11-20本 9.2 42.4 40-49 8.1 47.2 50-59 成人総数 0% 40-49 33.8 18.8 12.4 56.0 50% 10.9 6.5 13.7 4 100% 11-20本 21-30本 31本36.8 55.3 70- 35.2 19.6 40.0 15-19 1-10本 女 50-59 20.9 51.8 図4-3 年齢階級別1日当り喫煙本数(女) 23.8 61.5 14.9 100% 60-69 25.9 19.7 20-29 4.9 2.8 16.8 10.3 24.6 52.5 15.7 30-39 31本8.2 55.7 17.3 60-69 21-30本 55.5 31.3 70歳- 11.2 43.5 41.3 30-39 48.1 20-29 45.9 成人総数 42.7 0% 10.9 4.3 50.0 11.4 3.4 51.5 10.3 4.4 44.4 45.3 46.4 6.3 1.3 6.1 2.8 8.2 2.8 50.0 50.0 15-19 7.9 50% 100% 5. 禁煙希望 現在喫煙者(15歳以上)の26.7%が「やめたい」と考えており、「本数を減らしたい」と考 える者を含めた禁煙希望者の割合は64.2%であった。男女別では、男性に比べて女性 の「やめたい」人の割合が1割高く、「やめたくない」人の割合が約1割低い。 禁煙を希望する理由では、「健康にわるいと思うから」が85.5%、「たばこ代がかかるか ら」が39.2%、などとなっている。男女差が大きかったのは「たばこ代がかかる」(女性が多 い)、「吸う場所がない」・「医師や看護婦の勧め」(男性が多い)などであった。 図5-1 禁煙希望の有無(総数) やめたい 減らしたい 図5-2 やめたくない わからない 禁煙を希望する理由(総数) 85.5 健康にわるい 総数 39.2 たばこ代がかかる 26.7 37.5 25.2 10.7 31.5 家族の健康 29.3 他人に迷惑 男 24.8 38.3 26.8 10.1 家族や友人のすすめ 14.5 自分の体調不良 13.5 13.1 場所が少なくなった 10.5 医師や看護婦の勧め 女 5.3 やめられなくなる 34.9 34.7 17.5 12.9 職場で吸えなくなった 2.4 その他 2.8 (%) 0% 20% 40% 60% 80% 0 100% 図5-3 20 40 60 80 100 禁煙を希望する理由(男女別) 健康にわるい たばこ代がかかる 女 家族の健康 男 他人に迷惑 家族や友人のすすめ 自分の体調不良 場所が少なくなった 医師や看護婦の勧め やめられなくなる 職場で吸えなくなった その他 (%) 0 20 40 60 80 100 6. 喫煙再開希望 前喫煙者(15歳以上)の91.9%が「吸わない」と考えており、「吸いたい」は2.3%となって いる。男女別では、男性に比べ女性の方が「吸いたい」人の割合が高くなっている。前喫 煙者が禁煙した理由をみると、1位は「健康にわるいと思うから」で64.7%、2位は「自分の からだの具合がわるくなったから」の41.0%となっている。男女別では、男性に比べて女性 は「医師や看護婦の勧め」の割合が低く、「その他」が高くなっており、これは結婚や妊娠 など、女性特有の理由が影響していることが推測される。 図6-1 喫煙再開希望の有無 吸いたくない 図6-2 禁煙した理由(総数) 吸いたいが吸わない 64.7 健康にわるい 総数 2.3 41.0 自分の体調不良 79.2 5.8 12.8 21.5 家族の健康 17.7 医師や看護婦の勧め わからない 13.9 他人に迷惑 男 81.4 12.2 4.8 13.2 たばこ代がかかる 11.1 家族や友人の勧め 1.6 吸いたい 女 67.6 16.9 10.8 4.7 3.5 場所が少なくなった 職場で吸えなくなった 2.1 やめられなくなる 1.9 13.6 その他 (%) 0% 50% 0 100% 10 20 30 40 50 60 70 60 70 図6-3 禁煙した理由(男女別) 健康にわるい 女 自分の体調不良 家族の健康 男 医師や看護婦の勧め 他人に迷惑 たばこ代がかかる 家族や友人の勧め 場所が少なくなった 職場で吸えなくなった やめられなくなる その他 (%) 0 10 20 30 40 50 女 性 の前 喫 煙 者 については、総 数 =157 7. ニコチン依存度 ニコチン依存度の分布では、女性に比べて男性に依存度の高い人が多い。また、現在 喫煙者と前喫煙者(喫煙していた当時)では、現在喫煙者に依存度の高い人が多くなっ ており、習慣的に喫煙を始めた年齢別では、若いうちに吸いはじめるほど依存度の高い 人が多くなっている。各集団について平均値を出した結果についても、同様の傾向がで ている。 図7-1 現在喫煙者のニコチン依存度 図7-2 前喫煙者のニコチン依存度 (%) (%) 18 16 15.9 9.9 10.8 10 7.1 6.1 4.7 4 女 4.7 11.9 9.6 4.7 10.6 8.9 8.1 8.2 8 6 6.2 4.4 5.9 6.7 5.9 女 5.5 7.8 4 2 1.8 0.9 3.0 3.7 3.7 3.0 1.9 2 男 6.8 6 8.4 11.7 12.0 10.4 10 11.1 10.6 8 男 14.0 12 13.6 11.4 12 14 15.0 13.0 14 15.9 15.6 14.0 14.1 15.4 16 2.1 2.2 1.2 0 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 1 12 依存度 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 依存度 女 性 の前 喫 煙 者 については、総 数 =135 図7-3 現在喫煙者のニコチン依存度(習慣的喫煙開始年齢別) 18 (%) 100 20代 16 10代 90 80 30代- 14 (%) 70 60 12 10 20代 30代- 50 40 8 6 4 30 20 10代 2 10 0 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 依存度 7 8 9 10 11 12 依存度 30代 以 上 については、総 数 =149 図の見方:図7-3右図は、依存度がn点以上の人の割合を表したもので、例えば、ニコチン依存度が 7点以上の者の割合は10代から喫煙を開始した者では75%弱、20代では70%程度、30 代以降では50%弱であることがわかる。 表5 ニコチン依存度の平均値(図7-1,7-2及び7-3の各集団別) 7-1 現在喫煙者 7-2 前喫煙者 7-3 現在喫煙者 7.7 7.2 8.2 総数 総数 10代 7.9 7.4 7.7 男 男 20代 6.9 5.9 6.7 女 女 30代以降 8. たばこ依存症度 たばこ依存症判定のための得点の分布では、現在喫煙者・前喫煙者別で比較した場 合、現在喫煙者は、前喫煙者(喫煙していた当時)よりも得点の高い者の割合が大きく、 また、習慣的に喫煙を始めた年齢が若いほど得点の高い者の割合が大きくなっている。 この結果から、現在喫煙者の53.9%がたばこ依存症、すなわち15歳以上の国民全体 では、1,800万人がWHO国際傷害疾病分類によるたばこ依存症であることが推計され る。(たばこ依存症の判定基準を得点が5点以上とした場合) 図8-1 たばこ依存症度(1) (現在喫煙者・前喫煙者別) (%) 16.0 14.0 15.6 16.0 前喫煙者 11.1 12.0 10.0 8.0 図8-2 現在喫煙者のたばこ依存症度(1) (習慣的に喫煙を始めた年齢階級別) 10.0 現在喫煙者 10.9 12.1 11.9 10.0 9.9 8.4 20代 12.0 9.7 10.8 10.0 6.0 14.0 11.4 9.3 8.3 9.0 9.0 9.0 (%) 8.0 6.2 7.7 4.0 6.0 4.0 5.0 2.0 30代- 10代 2.0 2.3 0.0 0.0 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 10 点 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 点 30代 以 上 については、総 数 =149 図8-3 たばこ依存症度(2) (現在喫煙者・前喫煙者別) (%) 100 90 80 70 60 100 90 現在喫煙者 (%) 10代 80 70 60 50 前喫煙者 50 40 30 20 10 0 図8-4 現在喫煙者のたばこ依存症度(2) (習慣的に喫煙を始めた年齢階級別) 20代 30代- 40 30 20 10 0 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 点 0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 点 30代 以 上 については、総 数 =149 図の見方:図8-3及び8-4は、得点がn点以上の人の割合を表したもので、例えば、たばこ依存症度が5点 以上の者の割合は、現在喫煙者では55%程度、前喫煙者(が喫煙していたころ)では45%程 度であることがわかる。 9. 受動喫煙の程度 毎日受動喫煙を受けている人の割合は、職場や学校で最も多く、34.5%となっている。 家庭では27.9%であった。「時々あった」と「ほとんど毎日」を加えた受動喫煙の割合を男 女別にみると、「家庭」で女性の割合が高いほかは、すべて男性の割合が高くなっており、 中でも「職場や学校」の割合は72.1%に達している。 図9-1 受動喫煙の割合(頻度、場所別) 図9-2受動喫煙の割合(男女別) (%) 80 (%) 60 50 21.9 40 72.1 70 60 時々あった ほとんど毎日 17.6 30 58.9 50 女 50.9 40 40.4 40.3 39.4 30 20 28.0 34.5 27.9 0 家庭 職場や学 校 飲食店 35.1 29.8 10 8.7 29.9 20 15.3 10 男 38.7 4.5 4.3 遊戯場 その他 10.0 0 家庭 職場や学 校 飲食店 遊戯場 その他 10. 健康影響への関心 たばこが健康に与えるかもしれない影響についてどう思うかについては、「とても気にな る」と答えた人は全体の41.5%、「少し気になる」は42.9%であった。「気になる人」の割合 は、喫煙者で低く、現在喫煙者の「とても気になる」人の割合は21.9%にとどまっている。 図10 健康影響が気になる人の割合 あまり気にならない 全く気にならない 総数 42.9 少し気になる 41.5 とても気になる 21.9 現在喫煙者 54.9 44.4 前喫煙者 40.7 36.2 0% 20% 40% 60% 80% 3.0 4.0 19.2 51.8 非喫煙者 12.7 11.3 3.6 9.4 2.6 100% 11. 情報の入手先 たばこと健康についての情報の入手先は、「テレビ・ラジオ」が最も多く83.3%であった。 次に多いのは「新聞」の54.0%となっている。反対に最も少なかったのは「インターネット」 の0.5%であった。 図11 たばこと健康についての情報の入手先 83.3 テレビ・ラジオ 54.0 新聞 26.6 一般雑誌 21.5 家族 18.9 医師にかかったとき 16.0 友人 健康専門の雑誌 14.2 検診・人間ドック 13.5 11.2 学校の授業 7.5 健康教室・講習会 0.5 インターネット 1.9 その他 0 (%) 20 40 60 80 100 12. 喫煙の健康影響に関する知識 たばこが健康に与える影響についてどう思うかという質問に、「たばこを吸うとかかりや すくなる」と答えた人の割合は、「肺がん」で84.5%、「妊娠への影響」で79.6%に上った。 一方で「歯周病」は27.3%にとどまった。喫煙の状況別では、肺がん、妊娠への影響及び 歯周病で非喫煙者の割合が高く、ぜんそく、気管支炎、心臓病、脳卒中で前喫煙者の割 合が高くなっている。 図12 喫煙で病気にかかりやすくなると思う人の割合(疾患別、総数:左、喫煙状況別:右) 90 84.5 総 数 80 70 60 50 40 30 90 79.6 65.5 59.9 40.5 80 非喫煙者 70 前喫煙者 60 現在喫煙者 50 35.1 40 34.1 27.3 30 20 20 10 10 0 0 肺が ぜん 気管 心臓 脳卒 胃か 妊娠 歯周 ん そく 支炎 病 中 いよ への 病 う 影響 肺が ん ぜん そく 気管 支炎 心臓 病 脳卒 胃か 妊娠 中 いよう への 影響 歯周 病 13. 受動喫煙の健康影響に関する知識 人のたばこの煙が吸わない人の健康に与える影響をどう思うかという質問に、「人のた ばこの煙を吸うとかかりやすくなる」と答えた人の割合は、「肺がん」で75.4%、「妊娠への 影 響 」で71.4%に上 った。一 方 で「乳 幼 児 の突 然 死 」は27.8%、「乳 幼 児 の中 耳 炎 」は 14.3%にとどまった。喫煙の状況別では、現在喫煙者よりも前喫煙者や非喫煙者で「思 う」人の割合が高くなっている。 図13 受動喫煙で病気にかかりやすくなると思う人の割合(疾患別、総数:左、喫煙状況別:右) 80 75.4 90 71.4 総 数 70 63.2 56.5 60 非喫煙者 70 前喫煙者 60 45.9 50 80 現在喫煙者 50 40 33.1 40 27.8 30 30 20 14.3 20 10 10 0 0 肺が 大人 心臓 妊娠 乳幼 乳幼 乳幼 こど ん のぜ 病 への 児の 児の 児の もの んそ 影響 突然 中耳 肺炎 ぜん く 死 炎 そく 肺が ん 大人 心臓 のぜ 病 んそく 妊娠 への 影響 乳幼 児の 突然 死 乳幼 乳幼 こども 児の 児の のぜ 中耳 肺炎 んそく 炎 14. たばこや健康についてのその他の知識 病気以外の知識について知っているかという質問に、「知っている」と答えた人の割合 は、「未成年の喫煙が法律で禁じられていること」が94.2%に上った。「ニコチン・タール以 外の煙の成分」は18.6%が知っているにとどまった。喫煙の状況別では、「吸い方によっ てニコチンの吸収のされ方が違うこと」、「たばこの依存性」及び「たばこをやめるコツ」に ついて特に前喫煙者の「知っている」人の割合が高くなっている。 図14 その他の知識を知っている人の割合(知識の種類別、総数:左、喫煙状況別:右) 100 94.2 90 80 70 総 数 100 87.2 前喫煙者 70 現在喫煙者 60 51.8 50 50 37.7 40 20 非喫煙者 80 72.4 60 30 90 40 26.8 18.6 18.7 30 20 10 10 0 0 ニコチ ニコチ 吸い方 たばこ たばこ やめる 未成年 未成年 ン・ ン・ と吸収 の依存 をやめ 助けに 者が吸 者に売 タール タール の関係 性 るコツ なる薬 えない れない 以外 こと こと ニコチ ニコチ ン ・タ ー ン ・タ ー ル ル以外 の成分 吸い方 と吸収 の関係 たばこ の依存 性 たばこ をやめ るコツ やめる 助けに なる薬 未成年 者が吸 えない こと 未成年 者に売 れない こと 15. たばこ対策への要望 たばこと健康に関しての取組みを望むか望まないかという質問に、「望む」と答えた人 の割合は、今回掲げたほとんどの対策で過半数を超えている。喫煙の状況別では、前喫 煙者及び非喫煙者に比べ、現在喫煙者が「望む」割合が低くなっている。 一方で、「駅や病院の禁煙推進」、「歩行中の禁煙推進」、「職場での原則禁煙」、「たば こ税を健康のために使う」、「学校での教育機会を増やす」、「未成年者がたばこを吸わな い環境づくり」及び「情報が入りやすくすること」の7つの対策については、全体はもとより、 現在喫煙者についても過半数が望むと回答している。 図15-1 たばこ対策を望む人の割合(対策別) 80 70 60 79.2 73.2 72.2 76.8 56.0 51.1 50 40 75.2 総 数 52.3 79.6 72.8 56.7 49.8 31.8 30 20 10 0 駅や病院 歩行中の 職場での たばこ広 たばこの たばこ税 注意表示 政府が たばこを 禁煙指導 学校での 未成年者 情報が入 の禁煙推 禁煙推進 原則禁煙 告を減ら 値段を上 を健康の をもっと キャン 手軽に買 の場所を 教育機会 が吸わな りやすく 進 す げる ために使 具体的に ペーンを えないよ 増やす を増やす い環境づ すること う すること うに くり 図15-2 たばこ対策を望む人の割合(対策別、喫煙状況別) 100 90 非喫煙者 80 前喫煙者 70 現在喫煙者 60 50 40 30 20 10 0 駅や病院 歩行中の 職場での たばこ広 たばこの たばこ税 注意表示 政府が たばこを 禁煙指導 学校での 未成年者 情報が入 の禁煙推 禁煙推進 原則禁煙 告を減ら 値段を上 を健康の をもっと キャン 手軽に買 の場所を 教育機会 が吸わな りやすく ために使 具体的に ペーンを えないよ 増やす を増やす い環境づ すること 進 す げる う すること うに くり 16. 受動喫煙の程度と唾液コチニン濃度 対象者から採取した唾液に含まれるコチニンの濃度を測定し、この分布を非喫煙者 が受けた受動喫煙の場所と頻度別に分類したところ、家庭、職場や学校、飲食店、遊戯 場及びその他の公共の場所のすべてで、「この一週間にほとんど毎日受動喫煙してい た人」のコチニン濃度が高く、「行かない・わからない」と答えた人を除くと、「どきどきあっ た」人がその次に高かった。「全くなかった」人は9割前後が「0~4ng/ml」であった。 コチニンは、たばこの煙に含まれる成分の一つであるニコチンが体内で代謝されてで きる物質であり、受動喫煙によって、ニコチンが体内に取り込まれたことが示唆される。通 常は、非喫煙者からは検出されないとされている。 図16 非喫煙者の受動喫煙の場所別、頻度別、唾液コチニン濃度の割合 家庭 0-4(ng/ml) 毎日 5-19 20以上 78.4 ときどき 全くない 無・不明 80.0 0% 20% 飲食店 40% 0-4(ng/ml) 毎日 72.3 80% 5-19 全くない 20% その他 40% 60% 5-19 20% 2.9 40% 80% 84.4 0% 20% 遊戯場 40% 3.4 13.5 60% 0-4(ng/ml) 80% 5-19 2.1 100% 20以上 76.5 12.0 2.1 ときどき 79.3 8.3 0.7 全くない 89.1 10.1 0.7 無・不明 87.0 11.2 1.8 1.9 100% 20以上 9.1 2.7 12.8 1.8 60% 無・不明 13.8 毎日 9.5 0.3 85.4 0% 9.3 0.8 12.8 90.2 無・不明 89.9 82.8 4.6 80% 84.5 全くない 全くない 12.1 78.8 ときどき 9.5 1.4 12.8 0-4(ng/ml) 毎日 10.9 1.4 23.1 85.3 0% 87.7 100% 90.9 無・不明 ときどき 20以上 85.9 ときどき 20以上 3.7 17.1 60% 5-19 毎日 11.2 89.1 0-4(ng/ml) 3.4 18.2 85.1 職場や学校 100% 0% 20% 40% 17.6 16.8 60% 80% 5.9 3.9 100% 17. 喫煙本数と唾液コチニン濃度 現在喫煙者の1日当り喫煙本数別では、1日にたばこを多く吸う人ほど、コチニン濃度 が高い傾向にあった。コチニン濃度の平均は、現在喫煙者全体で180ng/ml、1日当り1 ~10本吸う人で97ng/ml、11~20本吸う人で183ng/ml、21~30本吸う人で222ng/ml、 31本以上吸う人では249ng/mlとなっている。 図17 現在喫煙者の1日当り喫煙本数別、唾液コチニン濃度 (%) (%) 40 100 90 35 21-30本 31本- 80 21-30本 70 31本- 30 25 60 1-10本 20 1-10本 50 11-20本 40 15 11-20本 30 10 20 5 10 0 0 0-4 5-19 20-49 50-99 100199 200299 300399 400- 500499 (ng/ml) 0-4 5-19 20-49 50-99 100- 200- 300199 299 399 400- 500499 (ng/ml) 図の見方:右図は、コチニン濃度がある一定量以上である人の割合を表したもので、例えば、コチニ ン濃度が50ng/ml以上である人の割合は、1-10本では55%程度、11-20本では80%強、 21-30本では90%程度、31本以上では95%程度であることがわかる。 表6 平均唾液コチニン濃度(現在喫煙者の1日当り喫煙本数別) 喫煙本数 唾液コチニン濃度 (単位:ng/ml) 総 数 1~10本 11~20本 21~30本 31本以上 180 97 183 222 249 18. ニコチン依存度と唾液コチニン濃度 現在喫煙者のニコチン依存度別では、依存度が高い人ほどコチニン濃度が高い傾向 にあった。コチニン濃度の平均は、現在喫煙者全体で178ng/ml、ニコチン依存度が1 ~4点の人で78ng/ml、5~8点の人で155ng/ml、9~12点の人では235ng/mlとなって いる。 図18 現在喫煙者のニコチン依存度別、唾液コチニン濃度 (%) (%) 35 100 90 30 1-4点 5-8点 9-12点 25 80 70 5-8点 60 20 1-4点 50 15 9-12点 40 30 10 20 5 10 0 0 0-4 5-19 20-49 50-99 100199 200299 300399 400- 500499 (ng/ml) 0-4 5-19 20-49 50-99 100- 200- 300199 299 399 400- 500499 (ng/ml) 図の見方:右図は、コチニン濃度がある一定量以上である人の割合を表したもので、例えば、コチニ ン濃 度 が50ng/ml以 上 である人 の割 合 は、1-4点 では45%程 度 、5-8点 では80%弱 、 9-12点では90%強であることがわかる。 表7 平均唾液コチニン濃度(現在喫煙者のニコチン依存度別) 依存度 唾液コチニン濃度 (単位:ng/ml) 総 数 1~4点 5~8点 9~12点 178 78 155 235