...

緑 柏 - 長崎県立佐世保南高等学校

by user

on
Category: Documents
16

views

Report

Comments

Transcript

緑 柏 - 長崎県立佐世保南高等学校
平成27年度 学校だより
緑 柏
校長室の窓から
長崎県立佐世保南高等学校
No.127 平成27年10月30日発行
発行責任者 松 井 裕 次
ジョコビッチ
校長
松井 裕次
強すぎるジョコビッチ
ジョコビッチはテニス界の最強プレイヤー、今年の彼は強すぎる。大好きな 錦織 圭 選手も簡単には勝てそ
うにない。強力なショットとリターン、リーチを生かした鉄壁の守備と切り返しの早さ、長丁場でも疲労を見
せず、勝負強さは群を抜いている。その集中力を見せつけられると、上には上がいるものだと納得してしまう。
30数年前の話だが、「憎らしいほど強い」と言われた第55代横綱 北の湖(うみ)を思いだした。彼も圧倒
的な強さを見せ続け、人気者の貴ノ花や千代の富士を容赦なく倒すことから、必然的に敵役と見なされていた。
しかし、私は、膝や腰のケガと戦いながら真摯に土俵を務める姿に、次第に好感を持つようになったのを覚え
ている。ジョコビッチの本当の姿を、皆さんにも知ってほしい。
空爆と小麦
ジョコビッチはセルビア人、家はピザ屋さん。11歳の頃、旧ユーゴスラビア連邦は、悲惨な民族紛争の末、
分裂・崩壊した。当時、彼の暮らしていたベオグラードが空爆の標的となり、連続78晩にわたり防空壕で過
ごした壮絶な体験を持っている。テニスよりも生き延びられるかを悩んでいた。戦争に対する無力感が、テニ
スに懸けるその後の人生に大きく繋がっている。彼は世界のトップグループにアッという間に辿り着いた。
しかし、その後も彼はドン底を何度も味わうことになる。ここ1番の勝負で襲ってくる発作だった。世界の
第2集団でもがいているときも、世界のトップに立ってからも、試合中に別人になってしまうジョコビッチが
いた。原因は「小麦アレルギー」、彼は長年にわたりピザばかり食べ続けたことが症状を悪化させたと疑って
いる。現在のジョコビッチに生まれ変わらせたのは食事だ。彼はパスタとパンを断ち、食事の全てを改善する
ことで、肉体と精神が秘める最高のパフォーマンスを引き出すことに成功している。「食欲」は人間の根源的
な欲求だが、「セルビアのために世界一であり続けたい」という一念が、精神的な障壁を乗り越えさせた。
アナフィラキシーショック
実は、私も小麦アレルギーだ。12年前の遠足の帰り道。運動部員に負けじと先頭集団を走っていた私は、
何かいつもと違う息苦しさを感じはじめた。体中に蕁麻疹が表れ、目の前が真っ白になり、道端に倒れ込んだ。
同僚が、汗と埃にまみれた私の体を、買ったばかりの新車で病院へ運んでくれた。また、夜中に救急車で運ば
れたこともあった。「血圧が50を切った、危なくないか?」、救急隊員の話声が、意識の遠い所から聞こえ
てくる。周りの人を悲しませず回復したことに感謝している。その後、単身赴任が続き、諫早ではレトルトカ
レーがもとで入院も体験し、初めて小麦アレルギーの診断をもらった。その時点では、食事から小麦を除去す
る勇気がなく、薬でコントロールする生活に入った。平戸ではDr.の指示でエピペンと言われるアドレナリン
自己注射薬をもたされ、それ以来、鞄の隅に携帯するよう義務づけられている。
出会いと決断
抗アレルギー薬を服用して10年、眠くなる・体がだるいなどの副作用があるのは自覚していた。そんなと
き、内海和憲柏葉会会長の紹介で、ジョコビッチの本と出会うことができた。無類の麺好きの私だが、先日、
馴染みのラーメン店で、「今日からは麺なしで」と大将に伝えた。あまりにも多くの食品に小麦が含まれてい
るが、これからは、自分なりのピーク・パフォーマンスを発揮して、南高生のために頑張りたいと思っている。
○桜が丘特別支援学校との交流学習会に参加
10月5日(月)
、長崎県立桜が丘特別支援学校(川棚町)との交流会を行いました。
本校からは生徒会と家庭部の生徒、約25名が参加し、午前中は調理実習とアイロンビーズを使った記念品づ
くりを、午後から会食とレクリエーションを行いました。当初、やや緊張していた生徒たちも、協力しながらカ
レー作りや記念品制作を行うなかで、次第にうち解け、同年代の他校生徒との貴重な時間を過ごすことができま
した。
アイロンビーズを使った記念品づくりでは、iPad などを活用し、各々がこだわりデザインの作品を作り上げ
ました。レクリエーションの「バッゴー」では得点が入るたびに拍手や歓声が起こり、本校生徒による司会も大
変好評で、大いに盛り上がりました。生徒たちが互いに理解を深め合うことのできた素晴らしい交流会になりま
した。桜が丘特別支援学校の皆さん、ありがとうございました。
≪アイロンビーズの製作≫
○人達セミナー
≪手作りカレーの配膳≫
~「南高に笑いの原点があった」~
10月14日(水)、「心に響く人生の達人セミナー」が本校体育館
にて実施されました。今年は、本校第23回生であり、放送作家の海老
原靖芳氏を講師にお迎えしました。30年以上、放送作家として東京の
各テレビ局で“笑いのある番組”を製作されてこられ、10年ほど前か
ら「佐世保かっちぇて落語会」を企画・主催されています。ご講演では、
「これまでの人生で数々の選択する場面に遭遇したこと」
「常に何かを笑
いに変える見方考え方をしたこと」
「人との出会いを大切にしたこと」
「自
分の弱点やマイナス面を笑いに変えることは強い心をもつことであること」
「南高に笑いの原点があったこと」な
ど生徒の心に響くお話がありました。また、講演の最後には、
海老原靖芳氏より直接指導(のべ4日間の稽古)を受けた2年
2組廣田拓斗、2年4組山田智意両君による「漫才(コント)
」
が披露され、会場を沸かせ笑いに包んでくれました。
「笑い」の
中には両君の熱い想いと創意工夫が見られ、また、日本語の面
白さや海老原先生の温かさや優しさが伝わってくるひと時でし
た。
○長崎国際大学通い合宿
10月10日(土)、12日(月)の両日、長崎国際大学で
3年生を対象に「長崎国際大学通い合宿」と称する学習会を実
施しました。この合宿は、来年もセンター試験の会場となるこ
とが予想される大学の講義室をお借りして、夏の学習合宿をも
う一度思い出し、学習に弾みをつけようという主旨で実施して
いるものです。今年も3年生のほぼ全員が参加し、真剣な表情
で学習に取り組んでいました。また質問教室も開講され、内容
の濃い合宿となりました。先日センター試験 100 日前集会を終
えたばかりの時期に、学習習慣の立て直しをすることができと
ても良い機会となったと思います。これから生徒一人ひとりが
進路を実現できるよう、教員団も最大限の支援をしていこうと
考えています。
○センター試験100日前集会
10月7日(水)、実際にはセンター試験まで 101 日前とな
る日でしたが、3年生生徒対象のセンター試験 100 日前集会を
本校体育館で実施しました。今年度は、昨年度に引き続き、北
九州予備校の大山純治氏にご講演をいただき、保護者の方も 20
名ほど出席していただきました。「学力アップ」のために必要
なことは土台を固めることが重要で、
そのために必要なことは、
①よく寝る ②よく食べる ③よく学ぶ の3つだけ。しかし
これをきちんと実行するためには他のことに時間を割く余裕は
ない、という一見単純なようで的を射た具体的なアドバイスを
いただきました。生徒たちはこれまでの生活を振り返り、「や
るぞ!という気持ちになった」と今後の決意を新たにしたようです。
68回生のこれからの飛躍に大いに期待したいと思います。
○「地域清掃活動」を終えて
10 月 7 日(水)
、地域清掃が実施され、1・2年生がク
ラス毎に分かれて通学路、日宇川など学校近隣の各所の
清掃活動に取り組みました。この時期恒例となった本校
の取り組みですが、今年は昨年よりも集められたゴミの
量が少なく、地域の環境は改善されていることを実感し
ました。このような機会に一歩校外に出ると、登下校時
には目に留まらない地域の姿に気付かされることもあり
ます。清掃活動を通じて、長年地域の方々に支えられて
きた本校の伝統を再認識し、この地で学ぶ高校生として
のあり方を考えさせられた一日となりました。
日宇川の清掃活動
○「乳幼児ふれあい体感事業」で貴重な体験
10/22(木)、27(火)、28(水)の3日間「乳幼児ふれあい体感事業」が
行われ、1年生全クラスが家庭科の授業の一環として、乳幼児親子との交流を行い
ました。この事業は将来親となる高校生に、乳幼児およびその保護者とのふれあい
を通して、乳幼児に対する愛着を持たせ、親の役割の重要性、命の尊さに気づくこ
とを目的としたもので、本校では9年間続いている行事です。
今年度は、3日間で延べ83組183名の親
子が参加してくださいました。乳幼児のおむつ
を替えたり、絵本の読み聞かせをしたり、楽しく遊び、学ぶことができま
した。またお母さんやお父さん方からは出産時のエピソード、育児の大変
さ、楽しさを聞くことができ普段の授業では学べない貴重な体験ができま
した。参加親子募集にご協力いただいた保護者・地域の皆様に感謝申し
○「高大連携学問研究」で知的好奇心を刺激
10月19日(月)
、総合的な学習の時間に高大連携学問研究を
実施しました。
長崎大学、佐賀大学、山口大学、長崎県立大学の4大学から
10名の先生をお招きし、それぞれの学部学科の紹介や、大学の
模擬授業などを行っていただきました。受講した生徒の多くが、
学問の奥深さを知り、大学進学への意志が強くなったようです。
今回の機会を経て、進路実現に向けて、生徒自身が今後さらに
努力してくれることを期待しています。
○下村脩博士との交流会、11月6日(金)に実施 ~この地に学ぶ~
11月6日(金)
、下村脩博士との交流会を本校体育館にて実施いたします。下村博士に、スピーチや代表生
徒との意見交換をしていただくなど、生徒たちにとって非常に貴重な経験となります。2008 年のノーベル化学賞
受賞者であり、本校(旧制県立佐世保中学校)の卒業生である博士との交流を通して、改めて偉大な先輩のご功
績を認識するとともに、生徒たちの将来の夢や志、生き方などを考えるきっかけにしてもらいたいと思います。
また、当日の午後6時30分からはアルカス佐世保にて、県民平和講演会「核兵器のない世界を目指して」が
行われ、そちらでも下村博士のご講演が開催されます。参加無料、事前申し込みは不要となっておりますので、
保護者の皆様もぜひ奮ってご参加ください。
○地区PTA研修会についてのご案内
平成27年度佐世保地区公立高等学校PTA研修会が、11月14日(土)に佐世保市体育文化館コミュニテ
ィーセンター5階ホールで、12時40分から開催されます。本研修会は佐世保地区の公立高等学校のPTAが
一堂に会し、青少年の健全育成を相互に学び合う有意義な研修会で、本校の「実践発表」や「講演」が行われる
ことになっております。
ご都合のつかれる時間だけでも結構ですし、当日の急な参加もOKです。奮ってご参加くださいますよう重ね
てご案内申し上げます。
Fly UP