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CRESTEC AMSTERDAM NEWSLETTER
NEWSLETTER December 2005 CRESTEC EUROPE ニュースレター 2005 年 12 月(3rd) 2005 年も残すところ 10 日ほどとなり、皆様におかれましては仕事にプライベートに何かとご多 忙な時期ではないかとお察しいたします。 私どもクレステックヨーロッパの 2005 年は、過去の Newsletter でもお伝えいたしました様に、オ フィスの移転、社名変更、10 周年記念と多くのイベントが重なる年となりました。しかし、皆様 からのご指導と厚いご支援により、この 1 年で更なる飛躍と成長を果たす事が出来ました。ここ にあらためて、皆様にこの 1 年の感謝を申し上げます。 さて、今回 2005 年最後の Newsletter として“TC symposium におけるマニュアルコンテスト”、 ”ドキュメント制作システム WESIPY”と”Arabic Localization”についてご報告させて頂きます。 【TC symposium(in Japan)におけるマニュアルコンテスト】 前回の Newsletter でご案内いたしました TC symposium(in Japan)において、Japan Technical Communicators Association 主催による“日本マニュアルコンテスト 2005“の発表がございました。 その中で、お客様と弊社の共同制作によるドキュメント(マニュアル)が下記の部門において、 ”部門優良賞“を受賞しました。 ■ 冊子マニュアル 家庭製品第 3 部門 “Epson E-200 楽ラク入門ガイド”(セイコーエプソン株式会社) z 企画:セイコーエプソン株式会社 z 制作:株式会社クレステック z 審査員の評価コメント: “サイズ、ページ数、ページ内の情報量は適当であり読みやすい。ス テップごとにイラストがあり、とても親切で分かりやすい。表紙の柔 らかなデザイン、多色刷りも若い主婦層には効果的である。PIF フレ ーム、スロットは説明の改善をお願いしたい。” 我々の日々の活動が、この様な形で評価を頂きました事は、ドキュメント制作に携わるスタッフ 一同励みとなります。この評価と喜びを次なる制作活動に生かし、皆様のご期待に添える様ユー ザーフレンドリーなマニュアル作成に取り組んで参ります。 【新XMLドキュメント制作システム】 既に、9 月の TC シンポジウムでも紹介させて頂きましたクレステックオリジナル製品であります WESIPY(ウェシィピー)ですが、ここでシンポでの発表内容の一部をご案内させて頂きます。 “WESIPY”(Writing Editing Support Internet Publishing sYstem)とは… クレステックの豊富なドキュメント制作経験と優れたマークアップ言語技術をカ タチにしたのが、統合 XML ドキュメント制作システム「WESIPY」です。 ■システム概要 WEB ブラウザ(Internet Explorer)を使って XML や SGML 等、構造化文書の執筆・執筆校正作業 を行う為のシステムです。 XML/SGML の特性を活かし、テクニカルドキュメント制作に最適なデータベースをサーバ上に構 築、この一元管理されたサーバを常に介して作業する事により、執筆と校正作業の効率は勿論、 ドキュメント制作全体の作業効率も向上されます。 DB Server SQL DBにアップロード サーバプログラム PHP DBからダウンロード WEB Server Apache 執筆したデータを アップロード アップロード データ管理 新規作成又は 流用データ選択 WEBブラウザで 執筆 XML & イラスト指示データ FMなどXML 対応 アプリケーション 執筆者 Internet 流用元データ 一覧 執筆校正者 Internet 執筆データ 一覧 DTPオペレータ ■システムの特徴 • XML の構造を意識させない直感的な操作性と、レイアウトを擬似的に確認できる、優れたビジ ュアル表示で、快適な執筆が可能 • ネットワークを介してデータベース上でデータを一元管理 • 進捗状況をリアルタイムで確認、管理 • 優れた機能性と敏速な処理レスポンスで、ドキュメント制作全体の作業効率が飛躍的にアップ • 自社開発により、お客様のニーズに合わせたシステムのカスタマイズに対応 【Arabic Localization】 CRESTEC EUROPE は、Europe の主要言語を始め、東欧・中欧まで 30 カ国以上の言語へ展開して きましたが、その中でも最も特殊な言語でありますアラビア語においてもテクニカルドキュメン トの分野で、お客様のローカライズをサポートさせて頂いてまいりました。 BRICs をはじめ市場拡大が益々進む中、グローバルにビジネス展開される企業において中東圏は、 益々重要な市場として位置づけられてきております。この中東圏に製品導入するにあたり、アラ ビア語をはじめ、その他中東圏言語へのローカライズを行う際の留意点につきまして、基本的な 事項をご報告させていただきます。 これからご説明いたしますアラビア語とは、現代標準アラビア語(MSA: Modern Standard Arabic)として一般的に知られております最もよく使われる文語形式のことです。アラビア語に は異なった形式や口語での方言があり、しばしば相互の理解が不可能であることがありますが、 アラビア語を公用語(Official Language)にしているすべての国では、正式な出版物においては、こ の MSA を使用しています。 アラビア語を第一言語としている人の数は約 2 億 600 万人であり、アラビア語は、中国語・ヒン ディ語・英語・スペイン語に続いて世界で 5 番目の大きな人口を持つ言語となっています。アラ ブ世界全体では 2 億 8600 万人がアラビア語を使用しています。これは世界中の他の地域に居住す る少数派の人々を除いた数字です。 アラビア語を公用語としている国は、事項のチャートに記載されています 15 カ国に加えて、アル ジェリア、コモロ、チャド、ジブチ、エリトリア、モーリタニア、モロッコ、パレスチナ自治政 府、西サハラ(SADR)、そしてチュニジアなどの国々があります。さらにアラビア語を公用語 としていませんが、ソマリアとタンザニアでも使用されています。アラブ世界では、その他にア ッシリア語、ヘブライ語、クルド語、ペルシャ語、トルコ語等も使われております。 Country (国) Afghanistan (アフガニスタ Population (人口) 30,000,000 688,345 Official language (公用語) Persian (Dari) (50%), Pasthu (35%) Arabic Other languages (その他の言語) Uzbek, Turkmen, Baluchi, Pashai, Punjabi English, Farsi, Urdu 77,505,756 Arabic - 68,017,860 Persian Azeri, Sorani-Kurdish, Baluchi 26,074,906 Arabic (75%), Kurdish (20%) Hebrew (80%), Arabic (20%) Arabic Assyrian, Armenian ン・イスラム共和国) Bahrain (バーレーン王国) Egypt (エジプト・アラブ共和国) Iran (イラン・イスラム共和国) Iraq (イラク共和国) Israel 6,276,883 (イスラエル国) Jordan (ヨルダン・ハシェ ミット王国) 5,759,732 - 2,335,648 ( 非 国 籍 1,291,354 含) 3,826,018 Arabic - Arabic French, English, Armenian Libya (大リビア・アラブ社会 主義人民ジャマーヒリーヤ国) 5,765,563 Arabic - Oman 3,001,583 Arabic 863,051 26,417,599 Arabic Arabic English, Baluchi, dialects English (第 2 言語) - 40,187,486 Arabic 18,448,752 Arabic 69,660,559 2,563,212 ( 非 国 籍 1,606,079 含) 20,727,063 Turkish Arabic Nubian, Ta Bedawie, Nilotic(多種方 言), Nilo-Hamitic, Sudanic, English Kurdish, Armenian, Aramaic, Circassian Kurdish, Arabic, Armenian, Greek Persian, English, Hindi, Urdu Arabic - Kuwait (クウェート国) Lebanon (レバノン共和国) (オマーン国) Qatar (カタール国) Saudi Arabia Urdu, Indian (サウジアラビア王国) Sudan (スーダン共和国) Syria (シリア・アラブ共和国) Turkey (トルコ共和国) United Arab Emirates (アラブ首長国連邦) Yemen (イエメン共和国) 次に文字構成についてですが、アラビア文字は右から左に(RTL: Right To Left)書かれる筆記形 式で、28 個の基本的文字から成り立っています。これらはすべて、発音区別符(文字の上または 下に置かれる記号:アクセント)により変化します。 例: (n) ⇒ (na), (ni), (nu), (na:), (ni:), (nu:) *赤字:発音区分符 そして、これら 28 の文字は、配置される単語内の位置により、それぞれ最大で 4 種類の文字に変 化します。 例: 基本文字 ”n”: , 最後尾: , 内部: , 最前列: アラビア文字は、通常アラビア語を公用語としている国において使用されておりますその他の言 語でも適応されています。そうした場合、文字は音声体系に適応する形で採用されていますので、 より多くの文字が使用されます。しかし、アラビア語はどの場合でも、各ページで右揃えとなり、 上から下に向けて書かれます。 さらに、アラビア語は双方向的であり、数字は左から右に(LTR: Left To Right)書かれます。数 字においては、アラビア数字が使われる場合もインド数字が使われる場合もあり、取り扱いは国 ごとに異なります。 上記の言語特性から考えても、英語もしくはアジア言語をベースに構築された文章をアラビア語 に翻訳する場合には、多くの潜在的な問題が発生する可能性があります。このことは、共通して 使用される多くのツールに、アラビア語に関する技術的サポートがないことに着目すると、より 明確に理解できます。例えば、スペルチェックは一部のソフトにバンドルされていますが、アラ ビア語用の文法チェックはありません。それから、検索エンジンにおいてもアラビア語を適切に 取り扱うことが困難です。これはもちろんあらゆるドキュメントに関して問題となります。特に ソフトウエアのローカライズにおいては、その他の製品との相互作用を困難にするという点で、 より深刻な問題となります。 アラビア語へのローカライズプロジェクトをさらに困難にする要因として、ビジネス分野および コンピュータ分野の専門用語がある程度しか確定されていないことが挙げられます。いくつかの 専門家グループが、英語とアラビア語とのギャップを埋めるべく努力を尽くしていますが、元の 英語の意味を正確に伝えることは、最も経験豊富な翻訳家にとっても困難なプロセスかも知れま せん。長い文章や複文は、英語では慣習的に使われますが、アラビア語では稀にしか使われませ ん。従って、翻訳作業を正確にスムーズに進めるため、それから翻訳支援ツールを効率的に運用 するために、元の文章(英語等)を書くライターは、この点も考慮する必要があります。 最後に、重要なことですが、西欧社会とアラブ社会との間、そしてアラブ世界の中でも各国間で、 多くの文化的差異が存在します。この問題は、グラフィック、音声、および色の使用などに関連 します。時刻と日付の表示や、用紙サイズなどの標準形式なども、検討する必要があります。こ れらは、ドキュメントのローカライズだけではなく、製品自体にも関係してきますので、製品開 発段階からマーケットを意識して進めることが重要だと思います。 今回は、アラビア語ローカライズにおける基本的な事項のみをお伝えしました。現実的には、中 東でのローカライズは、それぞれの国で複雑に宗教と言語が絡んでおり、非常に難しいものとな っております。理想的なローカライズは、一般地向けの製品を言語のみの翻訳展開ではなく、国 別に市場を意識して製品及び、ソフトの開発から展開していただく事だと思います。 CRESTEC EUROPE は、創立以来アラビア語をはじめ、その他の中東言語への言語展開に多くの プロジェクトで関わってまいりました。言語のローカライズのみでなく、製品・ソースドキュメ ントへのアドバイスも含め、皆様のローカリゼーションに貢献できればと思っております。アラ ビア語について、質問及び、要望がございましたら、お気軽に弊社にお問い合わせください。 We wish you a great holiday season And look forward to working with you in 2006 来年も皆様にとって 素晴らしい年でありますように! CRESTEC EUROPE B.V. Teleportboulevard 110, 1043 EJ Amsterdam, The Netherlands Tel: 00 31 (0) 20 585 4640 Fax: 00 31 (0) 20 585 4646 Note: 弊社Europeオフィスの情報につきましては、英語版web site(www.ceu.crestec.com)へ、そして (株)クレステック(日本)につきましては、日本語版web site(www.crestec.co.jp)を参照ください。 さらに、弊社 Europeオフィスについてご意見・ご希望のある方は、弊社担当者もしくは[email protected]へご 連絡ください。 尚、今回のニュースレターは弊社メーリングリストより配信しております。配信中止をご希望の方は、 [email protected]まで連絡頂きます様お願い致します。