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「BioJapan2013 Report」 (PDF: 2.2 MB)

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「BioJapan2013 Report」 (PDF: 2.2 MB)
バイオ新産業革命を目指して
2013
Report
BioJapan 組織委員会/株式会社 ICS コンベンションデザイン
2013
バイオ新産業革命を目指して
1 総 括
CONTENTS
1
総 括
開 会 式
基調講演
パーティー
レセプション
パートナリングパーティー
主催者セミナー
1
BioJapan2013 - World Business Forum“バイオ新産業革命を目指
2
して”が 2013 年 10 月 9 日(水)から 10 月 11 日(金)の3日間、パシ
4
フィコ横浜アネックスホールと展示ホールを舞台にして盛大に開催され
ライフイノベーションサミット
グリーンイノベーションサミット
クラスターサミット
機能性食品サミット
■アカデミアの発表
グローバルファーマが見据える将来戦略
8
県からそれぞれ特別協賛、特別後援団体として全面的に支援を頂き、さら
9
に経済産業省をはじめとする政府関係機関、各国大使館など合わせて 64
10
組織の協賛・後援を得て盛大に催された。国内外の多くの地域から、産
11
業界、政府および関係機関、アカデミア、バイオ団体・クラスターなどが
11
多数参加して最終的には過去最大規模となった。計数的には、出展・パー
12
トナーリング参加企業数は 607 社、来場者数は延べ人数で 12,487 名
パートナリング
展示会
13
と前回(12,369 名)を上回った。また、参加国数は国内外 27 カ国と、
14
昨年の 23 カ国から拡大し国際化が進んだ。今回の BioJapan2013 の
BioJapan2014 案内
14
2
3
4
5
6
7
た。BioJapan は 1986 年以来開催されている我が国で最も歴史のある
7
国際バイオ総合イベントであり、本年は 15 回目にあたる。主催はバイ
7
オ関連 9 団体から構成される BioJapan 組織委員会と、運営面を㈱ICS
コンベンションデザインが担当している。本年も地元横浜市および神奈川
特徴は、ここ数年間注力しているビジネスパートナリングの参加者数が
1,054 名、面談成立
数は 4,747 件
(前回、
3,372 件)と大幅に
BioJapan2013 開催実績
● 出展・パートナリング参加企業数 … 607 社
(前回 510 社)
内訳 出展者 ……………………… 479 社
来場者 ……………………… 128 社
● 上記のうち、海外参加企業数 ……… 207 社
(前回 89 社)
● パートナリング参加者数 ………… 1,054 名
(前回 868 名)
● 商談件数 …………………………… 4,747 件
(前回 3,372 件)
● 来場者数 ………………………… 12,487 名
(前回 12,369 名)
拡大し、文字どおりにアジア最大級のビジネスマッチングイベントへ変貌し
て、国内外のバイオ関係者間の相互の重要な発展基盤としての存在感を示し
た。以上より、日本におけるオープンイノベーションならびにグローバリゼー
ションが、浸透し着実に定着しつつあるものと考える。
2 開 会 式
開会式には、来賓として田中良生経済
産業大臣政務官、林 文子横浜市長、黒
岩祐治神奈川県知事、阿部孝夫川崎市長
が出席した。
主催者を代表して挨拶に立った大石
道夫 BioJapan 組織委員会会長(バイオ
インダストリー協会(JBA)会長)より、
「世界の 27 カ国の関係者と共に盛大に
大石道夫会長
BioJapan2013 を開催できる事はこの
上ない喜びである。バイオ産業は 21 世
紀に入り、ようやく今までの基礎的な知見をもとに、新しくきわめて将来性
のある産業として発展する段階にある。細胞内の DNA からの情報をもとに
した昨年ノーベル賞を受賞した山中伸弥先生の iPS 細胞に代表される再生
医療、今までとは異なったコンセプトのもとに作られる新しい薬、
個々の遺伝的背景にもとづいた適切な医療の投与、いわゆる個別化
医療、また農業においても遺伝子組換えやマーカー選抜を基本とし
た新しい育種法による新規の農作物の創製、更には環境問題への切
り札としてバイオ燃料の開発など、バイオテクノロジーの英知が将
来性のある産業として離陸しようとしていることは明らかである。
このようなバイオ産業の発展と合わせて、新しいバイオ情報交換の
場、バイオビジネス創出の機会として、BioJapan は 1986 年か
ら開催され、昨年よりアジア最大のパートナリングイベントとなっ
た。今年は海外からの参加が倍増するなど、国際イベントとしても
規模拡大しており、新しいアライアンスが多数生まれることを期待
する」との挨拶があった。
2
田中良生経済産業大臣政務官
3
林 文子横浜市長
黒岩祐治神奈川県知事
阿部孝夫川崎市長
ご来賓の田中良生経済産業大臣政務官よ
昨年以上に注目される。今回のビジネスマッ
注目を集めた。 また、国の新たな「国家戦略
り、
「BioJapan がアジア最大のマッチング
チングの成果が我が国の産業競争力の強化、
特区」にも、先月神奈川県、川崎市とともに
イベントとしての地位を確立することを期
日本経済の再生につながるように、厚生労
提案を行い、このエリアを、日本を代表する
待する。政府としては、第三の矢である「日
働省や文部科学省等と一体となって必要な
ライフサイエンスの拠点に成長させ、先進的
本再興戦略」の実行により、健康医療やエ
取り組みを推進する」と述べられた。
な研究開発の成果を新産業創出に結びつける
ネルギー分野において新たな市場の創造を
●
目指している。その中でも、バイオテクノ
林 文子横浜市長は、
「現在推進されている
ロジーは、
「日本再興戦略」で新たな市場と
国の成長戦略では、国民の健康寿命の延伸、
●
して位置づけられている健康長寿やエネル
医療・健康産業の活性化が大きな柱に位置づ
黒岩祐治神奈川県知事より、「日本は世界
ギー分野等において重要な技術である。政府
けられている。産業が成熟し急速に少子高齢
で最も急激に高齢化が進んでおり、特に神
全体で、健康長寿に関係する医療分野の研
化が進む我が国が、今後持続可能な成長を遂
奈川は全国でも 1、2 位を争うスピードで
究開発関連予算は今年度より増額し、1,300
げていくためには、成長分野への集中的な投
進んでいる。行く行くは、日本だけでなく
億円以上を要求している。更に、これを効率
資や、人々の健康増進に資する施策の推進が
世界の多くの国々で高齢化が進み、様々な
的に実施するため、研究開発の司令塔機能の
大変重要である。横浜市は、バイオ産業の振
面で現在のシステムが通用しない社会にな
実現に向け、一元的な研究管理の実務を担う
興にいち早く取り組んでいる。神奈川県、川
ると危機感を持っている。こうした危機を
独立行政法人を設立予定している。経済産
崎市とともに国から指定を受けた「京浜臨海
乗り越えていくために、神奈川では、高度
業省としても、バイオ産業の発展に資する
部ライフイノベーション国際戦略総合特区」
な研究機関や医薬系・理工系の大学の集積、
ための予算を増額し、全体で 260 億円以上
では、関連企業や研究機関の集積という強み
日本を代表する製薬メーカー、先進的なプ
を要求している。再生医療における規制改
を最大限に活かし、現在、7分野 18 件の
「横
ロジェクトに取り組むベンチャー企業の存
革においては、予算のみならず、再生医療
浜 プロジェクト」
を進めている。このうち
「バ
在など、神奈川のもつポテンシャルを活用
の産業化等を進めるための規制改革を推進
イオ人工腎臓の開発」など5件のプロジェク
して、「健康長寿日本一」を目指す、ヘルス
する。具体的には、薬事法の抜本的な見直
トは、国の財政支援を得て取り組みを加速さ
ケア・ニューフロンティアの取り組みを進
しや再生医療新法の制定を行い、臨時国会
せている。先日は、横浜市立大学・谷口教授
めることとした。「最先端医療・最新技術の
での成立を目指す。
「日本再興戦略」が動き
の研究グループが、iPS 細胞から人の肝臓を
追求」と、ライフスタイルの見直しにより「未
出した中で開催される今回の BioJapan は、
創り出すという、世界初の研究成果を発表し
病を治す」という2つのアプローチから、最
ことにより、広く人々の健康に貢献していき
たい」と述べられた。
先端医療関連産業と未病産業という新たな
る。川崎市では、研究開発機関の集積や、
も連携を図り、国際的な研究開発拠点の形
市場・産業を創出し、経済成長につなげる
公害克服の過程で培われた環境技術、中小
成を進めている。
「キングスカイフロント」
という取り組みである。この取り組みを日
企業の技術力など、川崎が持つ強みと特徴
では、「実験動物中央研究所」と「川崎生命科
本のモデルとして、世界共通の課題解決に
を活かして、今後成長が期待されるライフ・
学・環境研究センター ライズ」が既に運営
つなげたい」と述べられた。
グリーン・ウェルフェアの3つのイノベー
を開始し、
「国立医薬品食品衛生研究所」、
「日
●
ションの推進に向けたプロジェクトを展開
本アイソトープ協会」といった公的機関が移
最後に、阿部孝夫川崎市長から、「現代の
している。その中でも、ライフイノベーショ
転を決め、これに呼応し民間企業も進出を
成熟型社会において、都市の活力を持続発
ンの実現に向けた取り組みとして、殿町国
具体化している。さらに、「ものづくりナノ
展させていくためには、世界的な課題の解
際戦略拠点「キングスカイフロント」を中心
医療イノベーションセンター」の整備を進め
決に寄与し、今後の成長が期待される産業
に特区制度等を活用しながら、神奈川県、
ており年内に着工を予定していること等」を
分野の取り組みを進めることが重要と考え
横浜市や、多摩川を挟んで対岸の大田区と
紹介して、結ばれた。
3 基 調 講 演
本年は、内閣府総合科学技術会議(CSTP)議員の原山優子氏、シンガポール Agency for
Science, Technology and Research(A*STAR) 議長の Lim Chuan Poh 氏、
富士フイルムホー
ルディングス㈱ 代表取締役・CEO 古森重 氏の 3 名を基調講演者として招待して、
「科学技術イ
ノベーション創出環境の革新」、「シンガポールがなぜバイオメデイカルサイエンス(BMS)を選択
したか?」、「写真フィルムからライフサイエンス事業への取り組み」が講演された。
基 調 講 演
科学技術イノベーション創出環境の革新
原山優子 内閣府総合科学技術会議(CSTP)議員
今 回 は 2013 年 6 月 7 日 に 閣 議 決 定
された「科学技術イノベーション総合戦略
(STI)∼新次元日本創造への挑戦∼」を中心
に講演された。我が国が直面している少子
高齢化、地球環境問題等の諸課題の克服の
原山優子氏
ために科学技術イノベーションに期待され
る役割が増大している。その中で、経済再
生に向けて科学技術イノベーションの持つ
力を発揮して未来を切り開くため「科学技術
イノベーション総合戦略(STI)」が策定され
た。STI のポイントは、STI の全体像を含
む長期ビジョンと短期行動プログラムを作
ることにある。課題解決型志向の STI 政策
の包括的パッケージとして、産学官の役割分
担、責任省庁を明示し、予算・税制・規制緩
和等の様々な政策を組み合わせて推進する。
(第 1 章)
2030 年に実現すべき我が国
の経済社会の姿 世界トップクラスの経済力
を維持し、持続的発展可能となる経済。国民
が豊かさと安全安心を共有。世界との共生。
そのためのキーワードとしてスマート化、シ
ステム化、グローバル化があげられる。
(第 2 章)
科学技術イノベーションが取
り組むべき課題としてクリーンで経済的な
エネルギーの実現など 5 つの課題を取り上
げている。
4
(第 3 章)
第 2 章の課題を解決する取り
(第 4 章) 以上を推進するため CSTP の
ベーション創造プログラム(SIP)と革新的研
組みを効果的なものとし、日本を世界で最
司令塔機能の強化を図る。CSTP 自身が配
究開発推進プログラム(ImPACT)を動かす。
も科学技術イノベーションに取り組む国と
ることのできる予算を持ち、これで省レベ
パラダイム変化を起こすようなアイデアを
するためのイノベーションの芽を育み、結
ルでできないことを行う。
集め、資金を付ける。Bio 分野は、データの
実させる施策をとる。Diversity、引きつけ
これらを実施するために、政策対話、来
統合で先駆者であるが、他の分野でも進め
る力を強調したい。研究資金のバランス面
年度予算の省庁間連携が必要で、2 つのプ
たい。これらを真に動かすのは皆さんであ
も大事である。
ログラムを作った。すなわち、戦略的イノ
るので、一緒に作りましょうと結ばれた。
基 調 講 演
Singapore's Biomedical Sciences Journey
̶
A Decade Later ̶
Lim Chuan Poh Chairman, Agency for Science, Technology and Research(A*STAR)
1.なぜバイオメデイカルサイエンス(BMS)
を選択したか?
Lim Chuan Poh 氏
50 年前のシンガポールは GDP も低く雇
用を確保することを目的とした経済政策で
あった。しかし、小さな国なので付加価値
の高い産業を育てないと他国との競争にか
なわないため教育基盤を強めた。1991 年
から 1995 年にかけて国内企業の R&D の
充実に重点を置く政策を行ったが、金融危
機に直面した。その時の反省からより迅速
な変換と堅牢かつ分散化した経済を作るこ
とが課題となった。この時シンガポールが
成 長 政 策 と し て BMS を 選 択 し た 理 由 は、
従来自国で活用されていない産業で、産業
構造の分散化にも適しており、米国西海岸
で成長が著しい分野だからである。2001
年から BMS の研究ハブを作り R&D に着手
した。
2.我々は何を行ったか?
BMS への投資によって、シンガポールの
BMS の生産額は 2012 年には全製造業中
の 10% を占めるまでに成長した。更に生
産付加価値は他の 4 大主要産業を抑え首位
となった。また単に総生産額や生産付加価
5
値のみならず BMS は雇用も大きく拡大さ
して、2011 年から 2015 年までは如何に
もに国内企業を活性化し、種をまいてスター
せた。また BMS への公的投資が触媒となっ
して BMS の結実として医療と富を社会に
トアップを育成する戦略を構築)、④実施に
て、それを上回る民間投資を呼び BMS 産
還元するかである。
あたってのコーディネーション(全ての統
業を拡大させた。現在、世界のヘルスケア
4.Key Success Factors
合、人材育成、BMS をエクゼクティブ委員
産業、製薬企業、医療機器産業の全てのトッ
我々を成功に導いたのは、以下の5つの
会が厚生省と共に管理等)、⑤タレント戦略
プ 10 企業はシンガポールに拠点を持って
因子である。①シンガポール・エレメント
(自国のコアを育てるために外部からの人材
いる。また、知的資本に関しても現在自国
(ビジネス、イノベーション、知財重視の
を招致し若い科学者を育成、多様性を持た
の研究者の出す論文数はアジアで研究者人
姿勢、立地的優位、母国語が英語等)、②政
せるために奨学金を支給し各国から留学生
口比として 1 位、特許件数も急増している。
府の R&D への強いコミット(政府の強力な
を招致等)。
3.我々はどのように行ったか?
投 資、GDP の 1 % を R&D に 投 資 す る こ
以上、私は中産階級を中心とするアジア
我々のプログラムは、2001 年から 2005
と等を策定)
、③強い RIE 戦略(Research
市場の拡大やオープンイノベーションの促
年 ま で は 基 礎 研 究 の 充 実、2005 年 か ら
Innovation Enterprise Council(RIE) を
進の流れの中で、リサーチハブとしてのシ
2010 年までは研究成果の収穫、トランス
設立し R&D を首相の指揮系統に統一、多
ンガポールの BMS は今後も進展すると考
レーショナルリサーチの充実であった。そ
国籍企業が活動しやすい環境を整えるとと
える。
基 調 講 演
写真フィルムからライフサイエンス事業へ
Ⅱ. ライフサイエンス分野へのアプローチ
古森重 富士フイルムホールディングス㈱ 代表取締役会長・CEO
縮小、延命ではなく、一定の事業規模を持ち
新たな事業構造の転換に際しては、単なる
かつ技術的なリーデングポジションを持てる
Ⅰ. 第二の創業
結果、ドキュメント、光学デバイス、高機
事業は何かを重視した。ブランド力、財務力
富士フイルムはイーストマンコダックと
能材料、デジタルフォト、グラフィックス
等の経営資源と共に写真フィルムの技術力を
共に世界の写真フィルム市場を 2 分してい
とともにメディカル/ライフサイエンスが
生かせる事業分野を再検討した。具体的に
たが、急激なデジタル化の影響により会社
重点事業分野となった。
は、写真フィルムの技術の中で、どのよう
の事業構造の転換、改革を迫られた。主力
2000 年から 2007 年の間に売上高が 1
な技術があるか、各技術にどのような力があ
であった世界のカラーフィルムの総需要は
兆 4,403 億円から 2 兆 8,468 億円、営業
るかを分析した。分析により確認されたコア
2000 年をピークに毎年 2 割以上減少して
利益が 1,497 億円から 2,073 億円と増加
技術を活用、進化させることで継続して競争
いった。これに対応した中期経営計画の中
したが、写真関連事業のシェアは 54% か
力を持ち得る事業分野は何かを探究した。写
で、徹底的な構造改革と共に新たな成長戦
ら 19%に減少した。一方、新たな成長戦略
真フィルムの技術の特徴は光感受性素材等高
略として重点的事業分野を、「成長市場か」、
の重点事業分野にしたメディカル/ライフ
機能素材と、多種類の高機能素材の塗布によ
「自社の技術資源を活かせるか」、「競争力が
サイエンス分野のシェアは、昨年は 15%ま
り構造化するエンジニアリングの技術から構
あるか」 の3つの観点から絞り込んだ。その
で成長した。
成される、そしてその技術の本質は僅か厚
さ 20μm というフィルム中で、単一素材で
古森重 氏
は得られない機能融合した画期的な効果を生
み出すことにある。ライフサイエンスの分野
でもこの写真フィルム技術の本質を進化させ
て、サプリメント・スキンケア化粧品、医薬品、
再生医療の分野に高機能素材技術とエンジニ
アリングを複合化させて展開した。この結果、
従来 X 線画像診断等診断分野中心であった
事業がサプリメント・スキンケア等予防分野、
医薬品・再生医療等治療分野へと拡大するこ
とができた。スキンケア・サプリメント領域
では強い抗酸化作用を持つアスタキサンチン
をナノ乳化技術により分散化し肌への浸透を
強めた。更にこの化粧品には写真技術で培っ
たコラーゲンを加えた。医薬品技術ではナノ
乳化技術を用いて水溶性の低い医薬活性成分
の粒子をナノ化し、体内への薬剤の取り込み
を大きく増加させた。再生医療では写真用組
換えコラーゲン技術を応用し再生医療に適し
た組換えコラーゲンを作成することに成功し
た。今後は、このような機能融合した技術と
産官学の連携を融合させることが、新規産業、
新規事業の創出につながりバイオ新産業革命
が達せられるものと考える。
6
4 パーティー
■
加者が倍増したことを受けて、国
レセプション (1 日目)
際イベントとして主催者挨拶・乾
初日 10 月 9 日(水)の 18:00 時からヨコハマグラン
杯はすべて英語でスピーチがなさ
ドインターコンチネンタルホテルで、来賓、マッチング
れスムーズに進行した。心地よい
メンバー等を集め、盛大に
ジャズ演奏を取り入れ、来場者の
行 わ れ た。 主 催 者 を 代 表
会話は弾み、大盛況のうちに閉会
し日本製薬工業協会副会
した。まだ初日であったにも関わ
長野木森雅郁氏より挨拶
らず、参加の外国人からは素晴ら
があり、再生医療イノベー
しい運営であると感想を聞くこと
ションフォーラム会長戸
ができた。
田雄三氏の発声のもと乾
野木森雅郁氏
杯を行いレセプションが
始 ま っ た。 海 外 か ら の 参
戸田雄三氏
ジャズ演奏
レセプション
パーティー
ボサノバ演奏
■
パートナリングパーティー (2 日目)
マッチングメンバー対象のパーティーを
会期 2 日目の 10 月 10 日(木)17:30
∼ 19:30 に開催した。前回とは場所を変
えて横浜美術館で実施し、約 400 名の参加
があった。パーティー前に企画展「横山大観
展 良き師、良き友」にも無料で参加できるよ
うにアレンジした。メインホールは天井が
高く開放的なスペースで、ボサノバ演奏は
音の響きが良く、とても雰囲気のよいパー
ティーとなった。楽しい環境の中、熱心に
自己紹介や情報交換される方が多く見られ、
終了間際まで別れを惜しむ方で賑わった。
昼間の面談以外でのマッチング機会の増進
が本パーティーの狙いであるが、大きな成
果を得られたと思われる。
7
パートナリングパーティー(横浜美術館)
5 主催者セミナー
アネックスホールでは基調講演を含め 19 の主催者セミナー、
19 のスポンサーセミナーを開催した。
事前聴講登録では早い時期から満員札止めのセミナーが続出し、今回のセミナーは参加者の興味をと
らえることができた。以下、主催者セミナーから 4 つのサミットと 1 つのセッションを紹介する。
主催者セミナー
ライフイノベーションサミット
コーディネーター:山崎達美 (一財)バイオインダストリー協会 運営会議議長
欧米・アジア・日本、それぞれの現状と、向かうべき方向性、オープンイノベー
ションを生み出すための考え方についての取り組みが紹介された。
のあいだの明確な共通ビジョン、戦略、目
標に基づき、R&D の提供を行ってきた成果
が、高い成長率につながっている。
Cell Supply for Regenerative
Medicines
Glyn Stacey
Fostering Innovative Medical
Products: Our Goal
い。イノベーションの加速のためには賢く、
大きく、投資をしなければならない。
Andrew von Eschenbach
Head of Division of Cell Biology and
Imaging and Director for the UK Stem
Cell Bank
英国では幹細胞の標準化に関して、再生医療
President, Samaritan Health Initiatives,
Inc., Former Commissioner of the United
States Food and Drug Administration
Integrated Innovation
の特殊な専門用語や略語の定義を行う機関
Lim Chuan Poh
や、官民パートナーシップによって特性分析
Chairman, Agency for Science,
Technology and Research(A*STAR)
を行う機関、CATAPULT と呼ばれる産官
つことがイノベーション成功の鍵となる。ア
イノベーションには官民パートナーシップ、政
うな調整機関があり、細胞治療のあらゆる
メリカでは、
「規制」がイノベーションを阻
府の R&D 投資がカギである。Enterprise
問題を検討している。その他 EU のリサー
害していると言われていたが、問題は「規制」
Council の議長は Lee 首相であり、国際的
チ フ ァ ン ド に は Seurat-1、 幹 細 胞 治 療 の
ではなく、加速とのバランスにあった。加速
な研究所や、産業界のリーダーも参画して
StemBANCC、iPS の 細 胞 株 の iPSC Bank
が阻害される要因は資本投資、例えば知的資
いる。ファンドには 3 つの省が資金面で深
といった官民によるコンソーシアムが作られ、
本、金銭的な投資の減少、保険償還の縮小が
く か か わ っ て お り、 予 算 は 1991 年 か ら
研究者や産業界の活性化につながっている。
ある。投資に対する収益は、研究開発のリス
2011 年までに 8 倍に増加した。BMS パー
クとコストに相応のものでなければならな
トナーシップオフィスによる、業界と政府
安全で効果的な製品を作り、スピード感を持
学協力による細胞治療を患者に提供するよ
AIST でのイノベーションの取り組
みとライフイノベーションをもたら
すための課題
中鉢良治
(独)産業技術総合研究所 理事長
(独)産業技術総合研究所は、産学官連携のも
と、分野融合的な研究開発を進めており、
オープンイノベーションハブとして機能し
ようとしている。例えば「つくばイノベー
ションアリーナ」では 25 の国家プロジェク
コーディネーター 山崎達美氏
Andrew von Eschenbach 氏
Lim Chuan Poh 氏
ト、120 社以上の企業が結集して共同研究
等に取り組んでいる。またこれからの個別
化医療を実現するためには、バイオとは関
係ないバックグラウンドを持った人材がそ
れぞれの技術をイノベーティブに融合させ
ていく必要がある。
講演後、山崎氏の座長のもと、発表者と
永山治 JBA 理事長の 5 名によるパネルディ
スカッションが行われ、イノベーションを
引き起こす科学技術戦略について活発な議
Glyn Stacey 氏
中鉢良治氏
永山 治氏
論が行われた。
8
主催者セミナー
グリーンイノベーションサミット
コーディネーター:湯川英明 (公財)地球環境産業技術研究機構(RITE)理事 バイオ研究グループグループリーダー
湯川氏より、冒頭バイオリファイナリーの中でも先行すべき非可食性バ
イオマスとしてのセルロース由来バイオ燃料の市場導入が当初の見込み
通りに進んでいない米国状況が紹介された。背景にシェールガス市場制
覇へ向けての活況と需要減少傾向の石油業界の抵抗、更にバイオ燃料製
造コスト高がある。化学品・化成品・樹脂製造を含むバイオリファイナリー
コーディネーター 湯川英明氏
市場規模としては、$230 ビリオン(2020 年)
、更に$300 ビリオン
(2030 年)が見込まれていることが紹介された。本セッションでは以下
用熱源代替、家庭用燃料電池、天然ガス自
の4者が演者となって、地球規模に膨れあがった資源・環境・エネルギー
動車等への展開・実用化により 6.2 千万ト
課題解決に向けた多様な取り組みが紹介された。
ン/年の二酸化炭素排出量削減の実現を目指
している。コージェネ利用技術、及び情報
通信技術(ICT)を活用としたスマート・エ
アサヒグループホールディングスの
企業価値向上への取り組みに
ついて
本山和夫
アサヒ飲料㈱ 代表取締役社長
B787 に代表される燃費の良い航空機材の
ネルギー・ネットワーク技術の開発などの
積極的導入、飛行距離短縮運航方式の採用、
取り組みが紹介された。
炭素繊維強化樹脂製機内部品に代表される
軽量化等、業界に先駆けた実績が示された。
バイオ燃料は、B787 の国内への搬入フラ
イトでジェット燃料へ 15%導入している。
伊原智人
アサヒ飲料では、2000 年期の売上げ 1.4
品質と安定生産が保証され、食料生産へ影
兆円の内 67%が酒類であったのが、2013
響を及ぼすこと無く、持続的なバイオマス
年期見込みでは売上げ 1.7 兆円、その内酒
栽培土地利用が可能であれば、バイオ燃料
今回はバイオ燃料の米国最新事情の紹介が
類は 47%、飲料が 45%と構成を大きく変
を採用する姿勢を示された。
なされた。米国においてもバイオ燃料は当
環境保全の立場から、ビール製造で培った
酵母・発酵・生産・蒸留精製技術を進化さ
せたバイオエタノール製造技術の確立に向
けての取り組みが紹介された。
環境リーディング・エアラインを
目指して
殿元清司
ANA ホールディングス㈱ 専務取締役執行役員
環境負荷低減に向けた取り組み事例として
本山和夫氏
Green Earth Institute ㈱ COO/取締役
初の計画通りに進んでいない。背景には冒
え、財務面の健全性を確保している。資源・
9
米国における
バイオ燃料の状況について
炭素社会とエネルギー自由化に
向けた大阪ガスの取り組み
米山久一
頭に石油業界とバイオ燃料推進派の対立が
あるが、それでもトウモロコシ由来エタノー
ルの最大手 POET や化学品・化成品・樹脂
製造最大手である DuPont によるセルロー
大阪ガス㈱ 理事技術戦略部長
ル由来エタノール生産プラントの建設が進
2020 年 代 に お け る 事 業 と し て 国 内 エ ネ
み、2014 年から稼働される見込みで、来
ルギー:海外エネルギー:環境・非エネル
年以降は事情が大きく変わるとされる。GEI
ギー分野の構成を現在の 1:5:2 から 1:
はセルロース由来エタノールに加えてブタ
2:1 へ向ける施策が紹介された。この中で
ノール、各種アミノ酸類等多様な化学品・化
シェールガスの安定調達を含めて天然ガス
成品製造プロセスの実用化を果たすビジネ
の安定供給によるコージェネ、空調、産業
スモデルの実現に向け取り組んでいる。
殿元清司氏
米山久一氏
伊原智人氏
主催者セミナー
等 が 特 徴。Council of State Bioscience
クラスターサミット
Associations(CSBA)は 米 国 の 40 以 上
コーディネーター:坂田恒昭 塩野義製薬㈱ グローバルデベロプメントオフィス
イノベーションデザイン部門長
の バ イ オ 団 体 が 加 盟。BIOCOM の 海 外 交
流はサンディエゴ ‒ 横浜市の姉妹都市協定
(2003)
。南 California では VC 投資が非
今回は5つのクラスター代表より、地域の強み、日本との交流・連携可能性など
について紹介がなされた。
Bio-innovation
through Bioclusters in Japan
坂田恒昭
がある。
当てに大企業の方から拠ってくるのが狙
Biomedical Sciences in Singapore
̶A Springboard to Asia and Beyond
い。マッチングファンドによる第一線研究
Kevin Lai
機 関 と の コ ラ ボ、 イ ン タ ー ン シ ッ プ 人 材
Director, Biomedical Sciences Group,
Singapore EDB
の小集団をたくさん育て、その最新技術目
日本のバイオクラスター全体の課題は、1)
育成に注力する。国際共同出資は、4地域
海外への発信力、2)産学官および研究−開
(Victoria、Wallonia、Quebec、Alsace)
発間それぞれ意識の違い、3)これらをマネー
常に強く日本はまだ弱いので協力の可能性
の企業が参加。
アジア多民族国家を活かしたトランスレー
ショナル&臨床研究の支援(今年は協和発酵
ジメントする人材の育成、等である。
キリンがラボ設立)
。HSA の CTC は 30 日
Massachusetts Life Science
Center(MLSC)
Angus G. McQuilken
Vice President for Communications &
Marketing, MLSC
Southern California's Life
Science Community
(BIOCOM)
で承認。アジア諸国の薬事要件の専門家養
Joseph D. Panetta
力。シンガポールは国際的な製薬事業戦略
President & CEO, BIOCOM
のハブとなる。
成、薬事プログラムのカスタマイズ等に注
世 界 を リ ー ド す る 80 以 上 の 研 究 機 関、
1800 以 上 の バ イ オ 企 業 か ら な り、 幹 細
当地のイノベーション型集積モデルは、従来
胞やゲノムシークエンス等の先駆け、見識
Council of European
BioRegions(CEBR)
の大企業誘致ではなく、まず early-stage
深い経験豊富な人材、起業家のカルチャー
Fabrizio Mura
Deputy General Manager,
The EU-Japan Centre for Industrial
Cooperation
CEBR は、欧州の 50 以上のバイオクラス
ターが形成するネットワークで、とくに中
小企業の支援が使命。ニッチ技術を探す日
本からの投資歓迎。欧州と日本の共通性は
高齢化や成熟経済の構造、失敗を嫌う文化
などがある。日本はパートナー先として興
味大。成功するためには、ファンディング
や施策方針の一致、クラスターマネージャー
の強化などが必要であろう。
コーディネーター 坂田恒昭氏
Angus G. McQuilken 氏
Joseph D. Panetta 氏
Taiwan Biotech Industry:
Clusters, Ecosystem & Climate
Bor-Fuei“Apo”Huang
Secretary General, Taiwan Bio Industry
Organization
台湾のパートナーとしての優位性は、臨床
試験の実績と保有データベース、起業家精
神の人材教育、容易な資金調達など。電子・
IT 技術でバイオ工学、医療機器分野も強い。
中華圏市場には、商習慣や言葉の面で精通
する台湾が最適の協力相手となる。日本企
業との交流は古く、現在および今後も発展
Kevin Lai 氏
Fabrizio Mura 氏
Bor-Fuei Apo Huang 氏
が続いていく。
10
主催者セミナー
献を目指して、科学的根拠に基づいた確か
なヒト有効性、安全性研究と、終わりのな
機能性食品サミット
いメカニズム研究、身の丈に合った商品開
機能性食品産業、さらなる発展の引き金は!
発を行う企業としての理念と姿勢について
コーディネーター:阿部啓子 東京大学大学院 特任教授
語った。
高齢化社会の進行に伴う医療費の増大を背景として、予防的に摂る機能性食品が
成長分野として期待されている。しかしながら機能性の学術的証明、表示の行政
的設定など色々な制約があり、いまだ大きな成果や市場形成に至っていない。そ
こで、当分野の興隆の鍵となる3つの講演をお願いした。
効能ある機能性食品を開発するには
金沢和樹
吉備国際大学地域創成農学部 教授
ヒトの消化管は、食べた食品成分について、
機能性成分を食事として摂っても多くは「抱
合」して無害化し、異物として排泄され、体
内に取り込まれる機能性成分の濃度はごく
ル、テルペノイド類、食物繊維などの具体
的事例を示しながら機能性食品開発の 8 つ
択に資する適切な情報提供のための北海道
のポイントを示した。
食品機能性表示制度 愛称:ヘルシー Do に
きる成分を探し出すことが機能性食品開発
のポイントである。講演ではポリフェノー
ついて紹介した。これは商品に含まれる組
成物について科学的研究がある旨の事実の
花王の機能性食品の開発
表示を行うもので、食品の高付加価値化に
桂木能久
よる本道の食関連産業の振興と、消費者ニー
花王㈱ ヘルスケア食品研究所長 ズに対応した適切な情報提供を目的として
微量である。機能性成分の生理活性は抗酸
機能性ポリフェノールである茶カテキンと
いる。北海道方式は、新規な素材・機能の
化能とタンパク質機能調節作用に大別され
コーヒークロロゲン酸開発を事例として、
エビデンスを消費者に伝える手段として、
るが、体内に取り込まれ生理活性を発揮で
コーディネーター 阿部啓子氏
“よきモノづくり”を通じて食と健康への貢
金沢和樹氏
■ アカデミアの発表
アネックスホールで実施の主催者セミナー/スポンサーセ
ミナーとは別に、展示会場内特設セミナー会場では、企業、
海外団体、そしてアカデミアのプレゼンテーションを多数実
施した。企業・海外団体は 47 社・機関、アカデミアは 58
大学・研究機関が参加した。アカデミアの発表は主に産学共
同研究または技術移転の形成・加速を目的としている。診断・
治療法、創薬、再生医療、機能性食品、バイオリファイナリー、
バイオマス等と、多彩な内容が発表された。参加大学・機関
は、ブースでの研究紹介、パートナリングの積極活用など、
BioJapan を十分に活用し、共同研究・共同開発等のチャ
ンスの拡大にむけ、3 日間精力的に取り組んだ。
11
三浦健人
(一社)北海道バイオ工業会 事業企画・運営委
員 主幹事、(一社)北海道食産業総合振興機構
(フード特区機構)研究開発部長
規制に関わる話題として、消費者の商品選
体内に取り込んでエネルギー代謝で利用で
きるものとできないものを選別しており、
北海道における健康食品開発の歩み
と今後 ∼「食」の新たなる価値の創造∼
桂木能久氏
各地に広まりつつある。
三浦健人氏
主催者セミナー
グローバルファーマが見据える
将来戦略
コーディネーター:山崎基寛 ㈱ヤマサキ ファーマコンサルティング 代表取締役社長
本セッションにおいては以下のグローバルファーマ 5 社がアライアンス戦略
等について講演を行った。
Harnessing Global Cutting
Edge Science for the R&D
Ecosystem of the Future
Yuan-Hua Ding
Head, External R&D Innovations-Asia/
Pacific, Pfizer
重点領域を達成するために、より集中する
New Models for Global
Collaboration: The Lilly Open
Innovation Drug Discovery
Initiative
Alan D. Palkowitz
Vice President, Discovery Chemistry
Research & Technologies, Lilly Research
Laboratories, Eli Lilly & Company
コーディネーター 山崎基寛氏
Astellas Partnering
Strategy-Building
Resilience for
Sustainable Growth
横田智弘
こと、差別化された革新を達成すること、
外部パートナーとの戦略的な提携を重視す
Lilly は Open Innovation Drug Discovery
ることの方針の下、研究拠点を大学の傍に
というシステムを設け、外部の研究者が探
Global Head of Business Development
and Licensing & Alliance, Astellas Pharma
置 き、Precision Medicine の 達 成 を 目 指
査ターゲットを提供すると、Lilly が完全な
第Ⅲのグローバルカテゴリーリーダーとして
して研究開発を行っていることを説明した。
実験結果の報告書を研究者に提出する代わ
オンコロジーに狙いを定め、
戦略的パートナー
りに優先交渉権を得ていることを報告した。
シップを構築してきたこと、その R&D の
手法は多彩で開発初期か
Driving Therapeutic Innovation
through Global Partnering
ら 後 期 ま で、 そ の 時 期 を
問わずにアライアンスの
Darren Ji
締結を促進してきたこと、
Global Head, Asia and Emerging Markets,
Roche Partnering, F. Hoffmann-La Roche
社外シーズの募集を行い
125 件の募集から 12 件
Roche はイノベーション戦略の中で社外の
のアイデアを採択したこ
イノベーションも重視した結果、現在 150
と、Precision Medicine
のパートナーシップを結び、開発中の化合
を目指し診断薬メーカー
物の 35%、販売中の製品の 37%が社外を
ともパートナーシップを
起源としていること、First in Class, Best
とっていること、Amgen
in class, Best in Disease の医薬品開発
と共同で新会社を設立し
にむけ新たなパートナーを求めていること
を説明した。
5つのパイプラインを提
Yuan-Hua Ding 氏
Darren Ji 氏
Barbara Yanni 氏
Alan D. Palkowitz 氏
供したこと等を紹介した。
MSD Licensing:
Doing the Deals that Move
Science Forward
Barbara Yanni
Vice President and Chief Licensing
Officer, MSD
2012 年においては MSD のヒューマンラ
イフサイエンス分野の約 57%がアライアン
ス製品または特許由来であること、MSD は
特にアカデミアとのパートナーシップを重
視しているとともに古くから日本の企業と
のコラボレーションを成功させていること
を説明した。
横田智弘氏
12
6 パートナリング
パートナリング会場
パートナリング参加者数は 1,054 名(前回は 868 名)となり、アジ
ア最大のパートナリングイベントとしてさらに規模を拡大した。参加企
業数は 607 社
(前回は 510 社)
、面談件数は 4,747 件
(前回は 3,372 件)
であった。国内外の大手中堅製薬が軒並み参加し、
グリーンイノベーショ
ン分野、機能性食品分野の企業・機関も多数参加した。BioJapan では、
技術移転、共同研究形成、事業提携などのオープンイノベーションを支
える仕組みとして、国内の他のイベントに先駆けて web マッチングシ
ステムを提供してきた。前回完全リニューアルしたシステムに今回更に
改良を加え、確定した面談の日時変更機能など、世界的にも類を見ない
独自機能を備えた web マッチングシステムを投入した。展示会場の隣
にパートナリング専用会場を設け、約 150 の面談ブースを用意した(上
写真)
。パートナリングを積極的に利用した参加者に感想を伺うと、必
ずと言っていいほど満足度が高かった。パートナリングは BioJapan の
目玉として本格的に機能し始めた。
13
ブース内面談風景(イメージ)
7 展 示 会
今回の展示会場の特徴は、海外の出展が
(前回は 351 小間)と、いずれも前回を上回
いた。会場内の英語表記については各社が
増加したこと、および再生医療関連の出展
り、現状の会場割り付けではほとんど余剰
英語パネルを用意するなどの前進が見られ、
が多かったことである。出展者は 479 社
スペースが無い程であった。開会式後、田
国際イベントとしてより洗練されたものに
(前回は 403 社)
、うち海外出展者は 129
中良生経済産業大臣政務官が、展示会場を
なった。また、積極的にブースで独自に飲
社(前回は 51 社)
、出展小間数は 386 小間
視察され、バイオテクノロジーの飛躍の実
食サービスを行い交流の場とする出展者も
態および一層の重要性を実際に確認して頂
あった。
田中良生政務官視察
出展者
募集中
2014
www.ics-expo.jp/biojapan/
お問合わせ先:BioJapan 事務局
(㈱ ICS コンベンションデザイン)
〒 101-8449 東京都千代田区猿楽町 1-5-18 千代田ビル
TEL 03-3219-3565 FAX 03-3219-3628 E-mail [email protected]
会
期
2014. 10.15(水)∼ 17(金)
会 場 :
パシフィコ横浜
同時開催 : BioOpto Japan 2014
(光+バイオ・医療の専門展)
14
Report
2013
BioJapan2013
日 時:2013 年 10 月 9 日(水)∼ 11 日(金)
会 場:パシフィコ横浜
BioJapan
組織委員会
〒 220-0012 神奈川県横浜市西区みなとみらい 1-1-1
主 催:BioJapan 組織委員会
株式会社 ICS コンベンションデザイン
特別協賛:横浜市
一般財団法人 バイオインダストリー協会
公益財団法人 ヒューマンサイエンス振興財団
公益社団法人 農林水産・食品産業技術振興協会
一般社団法人 バイオ産業情報化コンソーシアム
日本バイオ産業人会議
日本製薬工業協会
NPO 法人 近畿バイオインダストリー振興会議
公益財団法人 地球環境産業技術研究機構
一般社団法人 再生医療イノベーションフォーラム
特別後援:神奈川県、川崎市
[問い合わせ先]
BioJapan 組織委員会事務局 (一財)バイオインダストリー協会内
〒 104‒0032 東京都中央区八丁堀 2‒26‒9 グランデビルディング 8F
TEL(03)5541‒2731 FAX(03)5541‒2737
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