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Linuxを活用したネットワークの運用・管理

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Linuxを活用したネットワークの運用・管理
Linuxを活用したネットワークの運用・管理
−CUIによる編集
vol.1−
ver.1.0
広島県立教育センター
目
vo l.1(基礎編)
Ⅰ PCUNIX インストールに係わる 基礎知識
1 周辺機器の呼び方
2 ハードディスクの領域確保
3 ファイルシステムとファイルの構造
Ⅱ UNIX利用に必要な基礎知識
1
起動 (ブートロー ダ)
次
……………………………………………1
……………………………………………1
……………………………………………2
……………………………………………5
……………………………………………5
……………………………………………6
……………………………………………7
……………………………………………8
……………………………………………8
……………………………………………8
……………………………………………9
……………………………………………9
……………………………………………11
2 シェル
3 アクセス権 限
4 ファイルとデ ィレクトリの概念
5 ソフトウェアのインストール・アンインスト ール
6 日付の確認と変更
7 X WindowSystemの設定
8 X WindowSystemの利用
9 カーネルの再構築
10 カーネルパニックへの対応
11 電源の切り方(終了)
Ⅲ ネットワーク利用の基礎知識
1 ネット ワーク接続の条件
2 コンピュータ名及びグループ名設定の留意点
3 IP アドレスの考え 方
4 よ く利用され るPort 番号
5 通信プロ トコ ル の分類
……………………………………………12
……………………………………………12
……………………………………………12
……………………………………………13
……………………………………………13
vo l.2(実践編)
1 グループユーザ管理
2 パスワードの変更
3 ユーザの削除
4 ネットワークカードの確認
5 ネットワークカードの設定変更
6 プロセスの 管理
7 周辺機器の利用(マウント)
8 サービス(デーモン)の設定
9 Linuxランレベルの設定
10 RedHat系 Linuxでのサ ービス指定方法
11 サービスの起動と停止
…………………………………………… 1
…………………………………………… 3
…………………………………………… 3
…………………………………………… 3
…………………………………………… 5
…………………………………………… 5
…………………………………………… 7
…………………………………………… 9
……………………………………………10
……………………………………………11
……………………………………………14
vo l.3
1 SAMBA の利用
…………………………………………… 1
vo l.4
1 ネットワークトラ ブルへの 対応
…………………………………………… 1
vo l.5
フ リーソフト 活用編
1 FDcloneの利用
2 ターミナルソフト の利用方法
3 FFFTPの利用方法
4 VNCの利用方法
……………………………………………
……………………………………………
……………………………………………
……………………………………………
vo l.6
資料編
1 UNIXでよく使うコマンド(抜粋
2 エディタの利用
3 知っておくと便利なDOSコマンド
4 よく使う UNIXコ マンドの格納先
参 考文献
1
2
4
8
…………………………………………… 1
…………………………………………… 6
…………………………………………… 8
…………………………………………… 9
……………………………………………13
基礎編
Ⅰ PC-UNIXインストールに係わる基礎知識
1 周辺機器の呼び方
ドライ ブ名表記の詳細
hd
Linux
a
a
a:ドラ イブの 種類
ドライ ブの種類
b
c
c:パ ーティ ショ ン番号
hd (IDE対応のハ ードディ スクや CD-ROM)
sd( SCSI対応のハ ードディスク ),s cd (SCSI対応の CD-ROM)
ドライ ブの番号
例
b:ドライブ の番号
1
Linux :a∼d
fd: /dev/fd0
パ ーティション の番号
Linux:1∼4
IDEの hd: /dev/hda1 , SCSIの hd :/dev/sdc1
2 ハードディスク(HDD)の領域確保
①
Windows とLinuxを 共存させたい場合は, Windows の fdiskであ らかじ め領域を確保しておく。
(基本パーティションは 1 つの HDD 内に 4 つまでし か作れない。 )
② 領域確保
Linux専用のサーバ にする場合は , "setup" を起動して "fdisk" の選択しパ ーティション を作成する 。
fdisk は HDD のパ ーティ ションを 操作する ためのツ ール で,不要な MS-DOS 用の パーティションを削除
したり, Linux 用 に新 しくパ ー テ ィション を作 成 したり,パ ー ティ ショ ンの 種類を 変更し たりできる 。
fdisk コマン ド一覧表
コ マ ン ド
Linux
FreeBSD
a
s
d
d
l
m
n
p
q
t
v
w
?
c
機
能
パー ティションの
起動 可/起 動不可を切り替 える
パー ティションを削除 する
パー ティションの種類と ID(ファイルシステムの番号 )を表 示
する
ヘ ルプコマンドの一覧を表示 する
新 しいパーティ ションを作 成する
パー ティションの状態を表 示する
q
t
変 更した情 報を反映せ ずに作業を終了 する
パー ティションの ID(タイプ)を変更す る
パー ティション作成 が可 能な領 域を表示す る
w
u
変 更した情 報を書き込みして作業を終了 する
変更点の取り消し
パーティションタ イプ(抜粋)
OSの種類
Linux
FeeBSD
Windows
b
6
タ イプ の変更記号
Linux
Linux swap
83
82
131
130
- 1 -
FreeBSD
a5
165
3 ファイルシステムとファイル構造
① ディスク領域(スライ ス)作成時の留意点
・ / はシステムを格納する領域で通常, 128MB以上に 設定する 。
・ SWAP領域は, 搭載し てい るメ モリの最低2倍は 確保する 。但し120MBを 越える メモ リに
ついては, 搭載し ているメ モリと同程度の容量を確保するの が一般的であ る 。
・ /usrの領域は システム以外のソ フトウェア等をイ ンスト ールする 領域で, X Windowを中心
に利用する場合は最低でも 1GB 程度は 必要となる 。
・ /varの領域は メールやプリン タ関係などで利用される 。メ ール を扱う場合は,一般的に一人分のメール
ボックスの容量は最低でも ,5∼10MB必要と言われ ている 。従って領域は最小限
10MB×人数+ 300MB 程度は 必要である 。
・ /home の領域は,ファ イル 管理領域としてまた,ホ ーム ページ掲載用の領域とし て, 利用する のでホ ー
ムページを掲載するための 容量を 十分に確保し ておく必要があ る。
・ /cacheの領域は Proxyサ ーバを構築する 際に は必要となる 。ネット ワークで 利用する 際は ,最低でも 2
GB は必要であ る。
② フ ァイル システム の種類(抜粋)
○ N TF S ( W in do ws NT File Syst e m )
・NT系 で使用され てい るフ ァイル システム (セキ ュ リティ機能が利用でき る。 )
○ VF A T ( MS -DO S )
・MS-DOS で使用され るファ イル システム(セキ ュリティ機能はない。)
○ ext(Linux)
・L inuxで使用され る ファイル システム
・ex t2:Red Hat 7.2以前で使用され てい た形式
・ex t3:Red Hat 7.2から デフォルト になった形式で ログ 保存機能があ る 。
○ FFS(FreeBSD)
・F reeBSD で使用さ れる ファイ ルシステム
○ iso9660
・C D-ROMで使用され るファ イル システム
③ファイル構造
Free BSD
Li nux
説
明
/
/
ルー トデ ィレクトリと呼び ,ディレクトリの最上部を 表す
/r oot
/ro ot
rootユーザのディレクトリ
/b in
/bi n
基本 コマンドが格納されているデ ィレクトリ
/sbin
/sb in
管理 用に用意され たコマンドが格納さ れるデ ィレクトリ
/b oot
/bo ot
ブートローダが格納 されているディレク トリ
/d ev
/de v
デバイスファイルが格納 されているディレク トリ
/e tc
/et c
/et c/rc.d
システム管理用 のディレクトリ
起動 用スクリプト格納ディレクトリ
/h ome
/ho me
ユーザのホープペー ジ等が格納 されるデ ィレクトリ
/usr/lib
/li b
/bi n,/sbi nに格 納されたバイナリの実行 に必 要な共有 ライブラ リが格 納されるディレク トリ
/m nt
/mn t
ファイルシステムを一時的にマウン トするデ ィレクトリ
/pr oc
システムが使用す る情報を 格納する。メモリ,ポート等の情報
/t mp
/tm p
作業 用のディレク トリ
/u sr
/us r
ア プリケ ーション,基本コマンドのラ イブラリ,
XWin dow system 関連ファイル,システムのソースコード等が格納され るディレクトリ
/v ar
/va r
ログファイルやメー ル関連ファイル等日常 的に変更され,増加す るファイルが格納されるディレクトリ
/lo st +founn d
ハードデ ィスクにエラーがあったときに,修復できなかったファイルが格 納されるディレク トリ
/mi sc
インストーラソー スなどを格納するディレクトリ
/proc
/var /crash
/stand
※
・
Linuxは ディストリビュ ーションに よっ てディレク トリ構造が 多少異なる 。
- 2 -
☆
RedHat
/
/usr
/dev/
/etc/
/bin/
/sbin/
/root/
/boot/
/proc/
/mnt
/cdrom
/initrd/
/floppy
/cache/
/home
/all_users
/lib/
・
/opt/
・
/tmp/
/lost+found/
/misc/
/var
/log
/httpd/
/squid/
/samba/
・
/lost+found/
/tmp/
/lock/
/lib/
/run/
preserve/
/spool/
/opt/
/nis/
/ftp/
/mail/
/tux/
/yp/
/db/
/local/
/arpwatch
/cache/
/named
***.zone
***.rev
・
/www
/cgi-bin
/
/html/
/icon/
Linux
ディレクトリ構成図
lost+found/
/bin/
/lib/
/libexec/
/sbin
/share/
/X11R6/
/dict/
/etc/
/games/
/include/
/local/
/src/
/kerberos/
/tmp/
securetty
hosts
hosts.allow
hosts.deny
xinetd.conf
named.conf
resolv.conf
kon.cfg
fstab
crontab
inittab
printcap
group
shadow
services
sudoers
syslog.conf
modules.conf
termcap
profile
/rc.
d
/networkin
/sysconfig
g
/dhcpc/
samba
/dhcpcd/
squid
named
ipchains
・
/squid
mime.conf
squid.conf
/samba
smb.conf
smbpasswd
lmhosts
/httpd
/conf/
/logs/
/modules/
/mail
access.db
sendmail.mc
/security
access.conf
group.conf
/mrtg/mrtg.cfg
/ssh/
- 3 -
smbd
nmbd
・
/rc0.d/
・
・
/rc6.d/
rc
rc.local
rc.sysinit
/init.d
/devic
ifcfg-eth0
e
ifcfg-eth1
ifcfg-eth0
/profile
s
ifcfg-eth1
hosts
resolv.conf
☆
Vine
/
/usr
/dev/
/etc/
/bin/
/sbin/
/root/
/boot/
/proc/
/mnt
/cdrom
/initrd/
/floppy
/cache/
/home
/all_users
/lib/
・
/opt/
・
/tmp/
/lost+found/
/misc/
/var
/log
/httpd/
/squid/
/samba/
/webmin/
mail.log
cron
Linux
ディレクトリ構成図
/tmp/
/lock/
/run/
preserve/
/spool/
/opt/
/nis/
/ftp/
/mail/
/tux/
/yp/
/db/
/local/
/cache/
/named
/doc/
/bin/
/lib/
/libexec/
/sbin
/share/
/X11R6/
/dict/
/etc/
/games/
/include/
/info/
/local/
/src/
/tmp/
securetty
hosts
hosts.allow
smbd
hosts.deny
nmbd
xinetd.conf
・
named.conf
resolv.conf
kon.cfg
fstab
crontab
inittab
printcap
group
shadow
/rc0.d/
services
・
sudoers
・
syslog.conf
/rc6.d/
modules.conf
rc
termcap
rc.local
profile
rc.sysinit
/rc.
/init.d
d
/networkin
ifcfg-lo
/sysconfig
g
/devices/
syslog
/profiles/
/console/
mouse
ifcfg-eth0
/network-scripts
ifcfg-eth1
network
ifup-ppp
dhcpd
ifdown-ppp
pcmcai
ifup-wireless
keyboard
ifdown-wireless
squid
/squid
resolv.conf
squid.conf
/httpd
***.zone
***.rev
/man2hml/
/namazu/
/ssh/
/webmin/
/lib/dhcp/dhcpd.lea
ses
/conf/
/logs/
/modules/
/security
access.conf
group.conf
codepages/
smb.conf
smbpasswd
lmhosts
- 4 -
Ⅱ
PC-UNIX 利用に必要な基礎知識
1 起動(ブートローダ)
Linuxの起動には LILO( LInux LOader )が 利用さ れてき た。 最近で は,ハ ードディ スク の大容量化に伴い ,
8.4GB以降に Linuxをイ ンスト ールする ことが 多くなっ た関係から ,新しい ブートロ ーダとし てGRUBがデフォル
ト になっている 。
※
イ ンスト ールに失敗し た場合, Windowsの fdiskコ マン ドを 利用する と便利であ る。
実施例
a:¥ fdisk /mbr
↵
2 シェル
シェルとは, UNIXの最も 外側にあ る ソフト ウェア で, UNIX を使う際の ユーザイ ンタ フェース部分で,カ ーネ
ル に指示を渡すコマン ドイ ンタ ープリタの役割をし てい る。 代表的なものとし て次に 示すもの があ る。
○Bourneシェル (sh)
ベル 研究所の Steven Bourne によ って開発され た最初のシェル 。すべての UNIX に標準で 搭載さ れている 。
ヒスト リ機能(過去の コマン ド履歴を遡れ る)や別名機能を持たないなど,ユーザ イン タフェースとし ては不便
であ る が, UNIX の標準スクリプ トのほ とん どが Bourne シェル で記述さ れており,今では 標準シェルスク リプト
イ ンタ プリタ となっ ている。
○ Cシェル (csh)
バ ーク レイ版 UNIX開発の中心であ った Bill Joyに よって開発され たシェル 。ヒストリ機能や別名機能な
どが 装備され ,今でも 愛用者が多い 。シェル スクリプトの 文法が C言語に似ているこ とか ら Cシェルと名付けら
れ た。
○ Korn シェル (ksh)
ベル研究所の David Kornに よって C シェル に対抗される かたちで開発され たシェル 。 Kシェルともい う。
Bourne シェル の機能に加えてコ マンドの行編集機能やヒスト リ編集機能が画面モードで行える など操作性
にも 優れている 。
○ Bash(bash)
マサチ ューセッツ工科大学の Brian Fox が作成した, GNU版の シェル 。 Bourneシェル の強化版で, GNU
プロ ジェク トの標準シェル。
(1) シェルの確認
% echo $shell ↵
/bin/csh
→
cshであ るこ とが 確認でき る 。
(2) 登録済みのシェルの 確認
% more /etc/shells ↵
/bin/sh
/bin/csh
→
/usr/local/bin/tcsh
ここ では, 3種類のシェルが 登録さ れている ことが
確認で きる 。
- 5 -
(3) シェル の変更
% chsh -s /usr/local/bin/tcsh ↵
chsh:updating the datebase ・・・
chsh:done
% exit
→ 一度ロ グア ウトし 再ロ グオ ンし 直し た後か ら有効になる。
tcsh, bash でよ く使うキ ー操作
キー 操作
内
ワイ ルドカ ード
容
記号
内
容
[ Ctrl]+b
左へ 一文字移 動
*
任意 の文 字列を表す
[ Ctrl]+F
右へ 一文字移 動
?
任意 の1文字 を表す
[ Ctrl]+a
入力 行(コマンド)の先頭に移動
[abc]
[
]内 に指定された文字abc を表す
[ Ctrl]+e
入力 行(コマンド)の最後に移動
[^abc]
[
]内 に指定された文字abc 以外を表 す
[ Ctrl]+h
カー ソルの前 にあ る文字を一 文字を削除
[ Ctrl]+d
カー ソル上文字を一 文字削除
[ Ctrl]+p
一つ 前に入力したコマンドを表 示
[ Ctrl] + n
一つ 後に入力したコマンドを表 示
[ Ctrl]+l( TAB )
コマンド名の補完
(4) less(ページャ )の ショ ートカ ットキ ー
キー操 作
内
容
キー操 作
内
容
f又 は[Space]
次の画面へ
u
1/2 画面戻る
b
前の画面へ
v
エデ ィターの起 動
i又 は[Enter ]
1行 進む
/○○ ○
○○○ を下 方検索
k
1行 戻る
?○○ ○
○○○ を上 方検索
d
1/2画 面進む
q
終了
3 アクセス権限
UNIX は複数の人が利用することを前提 にし て作ら れおり, Windowsよ りもア クセス権限を厳密に管 理して
いる 。
ア クセス権限に よっ てグ ループに 大別する と,2つに 分類で きる 。
◇
root: 別名su (スーパユーザ)と呼 ばれ,システム全てを管理 する権 限を与えられ たユーザ
◇
user:利用者一般。
※
これ以後
# で表記している 場合は:作業を su (スーパユーザ )権限で行う必要が ある 。
% 又は $ で 表記し てい る場合は:作業はユーザ 権限で行うことができ る 。
(1) ファイル の情報の見方
− r w x
r − x
A
B
C
r − x
D
1
E
root
F
root
G
H
850
apl
3
I
「r」:読 み込みを許 可(read) 「w」 :書き込みを許可 (write) 「x」:実 行を許可( eXecute)
- 6 -
1999
README
J
A:ファイルのタイ プ
文字
意
B:所 有者(ow ner)の許可属 性
味
d
ディレクトリ
l
シンボリックリンク
c
キャラ クタ・ デバイス・ファイル
s
ソケット
p
(名前付き)パイプ
b
ブロック・デ バイス・ファイル
−
通常のファイル
C :グループ(gr oup)の許可属 性
D:その他(other )の許可属性
E:リ ンク数
F:所有 者名(ow ner)
G:所有 者の所属グルー プ名
H: ファイルサイズ
I: ファイル作成 日時
J: ファイル名
(2) ファイル の保護(ファイル のパ ーミッション)
所有者のみフルア クセス可
: d rwx
所有 者のみ読み込 み可・書き込 み不可
:d r - - - - -
- - -
[400]
所有 者のみ読み込 み・実行可能
:d - - x - - -
- - -
[100]
所有 グループのみフルアクセス可
: d rwx
rwx
- - -
[770]
所有 グループのみ読み込 み可・書き込 み不可
: d rwx
r - -
- - -
[740]
- - -
[700]
- - -
所有 グループのみ読み込 み・実行可能
:d r - x r - x
全てのユーザがフルアクセス可
: d rwx
全てのユーザが読み 込み可・書き込み不可
:d r - - r - -
r - -
[444]
全てのユーザが読み 込み・実行可 能
:d r - x r - x
r - x
[555]
rwx
- - -
[550]
[777]
rwx
4 ファイルとディレクトリの概念
/
/etc
/home
/usr
/var
ファ イル
ディレクトリ
ユーザ領域
/taro
/hikari
/
簡略表記
/data
graph
video
/taroの 中に ある ファイ ルgraphの 場所を表現する と
絶対パス: /home/taro/graph
相 対パス:./graph
☆
ディレクト リ確認に必要なコマン ド
・ カ レント ディレクト リの 確認(現在の 場所の 確認)
$ pwd ↵
・ フ ァイル の確認
$ l s -al
↵
・ ディ レクトリの移動
$ cd ../
↵
(一つ上のディ レクトリに移動する)
- 7 -
記号
意
味
.
カ レント ディ レクトリ
..
親ディレクト リ
∼
自分のディレクト リ
user
ユーザ のディレクト リ
5 ソフトウェアのインストール・アンインストール(コマンドレベル)
☆
RedHat系の場合
◇ 新し くイン ストールする 場合
# rpm -ivh フ ァイル 名 ↵
◇
ア ップグ レードする 場合
# rpm -Uvh フ ァイル 名
↵
(-Fvhでもよい。)
◇
イ ンスト ールされ ている パッケ ージの 確認を する 場合
# rpm -qa ↵
◇
パ ッケ ージのア ン インスト ールする 場合
# rpm -e ファイル 名 ↵
◇
ソ ース形式のソ フトをイ ンスト ールする 場合
# rpm -ivh フ ァイル 名 .src.rpm ↵
◇
イ ンスト ール後の検証をする 場合
# rpm -V ファイル 名 ↵
6 日付の確認と変更
# date ↵
→ 日付の確認
# date 0011071515 ↵ → 2000 年11月7日 15 時15分に設定
7 X Window Systemの設定
X Window Systemを利用する際には XF86Setup または XF86configの設定をする 必要が ある 。
事前に ,ビデオカ ードの メーカ, 搭載さ れている チップ の種類, メモリ容量を確認しておく必要が ある 。
○ CUI画面で設定
[Xconfigurator]コ マンドを利用。( RedHat系)
# Xconfigure ↵
☆コ マンドを利用する場合 rootユ ーザ になって
# XF86Setup ↵ ( # xf86confg ↵ ) で設定するこ とが できる 。
Ver4以降では コマン ドが[x f86cfg]に変更されてい ることに注意するこ と。 通常は ,ハ ードウェア関係の
デバイ ス情報を 知っていないと設定が 難し いので , X Windowが起動し ない トラ ブルの 場合に のみ実行す
る。
※
設定する には事前にハ ードウェア の仕様を確認しておくことが重要!
マウス(メーカ 名及び機種名,イン テリマウス,3ボタン ,ps 2, USB等)
ビデオカード(メーカ名及び機種名, ビデオチップの 型名, 搭載メ モリ等)
ディ スプレイ(メーカ 名及び機種名,解像度, 動作周波数等)
☆ファイ ルマネージャ (統合デスクトップ環境)のイン ストール
KDE, GNOME 等の ソフト ウェア パッケ ージを インスト ールする 。
◇ 環境設定ファイル の設定(自動でイ ンストール され る場合は 設定の必要は ない 。)
/home/ユーザ 名 /.xinitrc ファイ ルを 編集する 。ファイ ルが ない場合は作成する 。
- 8 -
例
.xinitrc
(kdeの 場合)
exec
startkde
( gnome の場合)
exec
8 X Window
gnome-session
Systemの利用
①
X Window
$ startx
の起動
↵
②
X Window の解像度の変更
[Ctrl] + [Alt] + [+ ] または [− ]
③
X Window の強制終了
[Ctrl] + [Alt] + [BackSpace]
※
コマン ドの強制終了
[Ctrl] +
[c]
9 カーネル の再構築
標準的なカ ーネルには 用意されてい ない 周辺機器のデバ イスの組み込みや, NAT , firewall等を 利用
する 際に はカ ーネルの再構築が必要になる 。 RedHat系の Linuxは 最初から, IPマスカ レードや firewallの
機能などをカ ーネル に組み込んでいる ので ,ほとんどの場合カ ーネル の再構築は必要がない。
”必要な場合は: # make dep clean bzlilo modules modules_install
10
↵
でOK!
”
カーネルパニックへの対応
◇
突然,フ リーズしてキ ー操作を全く受け付けなくなっ たので,仕方なく電源を リセット した場合は
再起動する とfsckのところで しばらく止まったら
・
◇
↵
Linux 起動時に 正常に ブートでき ない場合の緊急起動方法は
・
◇
# fsck -t ext2 /dev/hda1
boot: linux root=/dev/hda2 init=/bin/bash rw
↵
Linux を起動しよ うとし たら ”Kernel panic: VFS: Unable mount root...fs
エラーメッセージが表示され て止まっ た場合の対応方法は
・
イン ストール CD を 挿入し , boot: プ ロン プトが 出たら
boot:
vmlinuz noinitrd root=/dev/hda2
↵
これ で起動でき れば問題個所を修正する 。何もなけれ ば
# lilo -v
↵
- 9 -
”と
・
boot:
と表示され たところ で
# linux rescue
↵
Rescue モードでは , bash が使え るの で起 動 したら,次の ようなプロン プトが 表 示さ れる ので,
・
bash# mkdir /mnt/tmp
・
bash# mount /dev/hda1 /mnt/tmp
↵
これ で /dev/hda1 が /mnt/tmp に マウン トされ る のでメ ンテナン ス作業が出来る ようになる 。
例えば, /etc にあ る 重要なファイ ルに 誤った記述を した場合など はこの方法が修正でき る。
ただ し使えるコ マンドは限定され る 。 vi などは フル パスで指定しない と実行でき ないことに注意
する 。
例
◇
bash# /mnt/tmp/bin/vi abc.txt
↵
Rescure用のフ ロッピーディスクの 作成
Redhat Linux や LASER5 Linuxを例にする と,イン ストール用 CD 内の images ディレクト リに 収
録さ れている boot.img や bootnet.img などの ファイル を使い, フォーマット 済みのフロ ッピーを
挿入し ,次のコ マンドを実行する。 但し CD-ROM は /mnt/cdrom にマウント 済みであ る ものとする。
・ # cd /mnt/cdrom/images
↵
# dd if=boot.img of=/dev/fd0
↵
こ れで フロッピーディスクが 作成さ れる 。この フロッピーを 使っ てパ ソコ ンを 起動する と上記と同じ
く "boot:" と表示され るの で,
・ linux rescue
↵
・
◇ LILO に パスワードを 設定
Linux では root の パスワー ドを 忘れ た場 合 でもオプショ ン指 定 によ り,ログ イン でき る機 能 があ る。
便利な反面セキ ュリティ上かなり問題が ある ので, LILO にパ スワードを設定する。し かし /etc/lil
o.conf に password を追加する と起動時に 常に パスワードの 入力が 必要に なる ので, 問題が 発生し
た時だ けパスワードを 入力すれ ばいいよ うに, linux.confに restricted 行を追加することで boot
プロ ンプト に何かオプション指定 ( linux single など ) をした時だけパ スワードの入力が催促され
るよ うになる。
boot=/dev/hda
map=/boot/map
install=/boot/boot.b
prompt
timeout=50
image=/boot/vmlinuz
label=linux
root=/dev/hda2
restricted
password=********
append="mem=128M"
read-only
※
・
パ スワードが他人に見られ ないように # chmod 600 /etc/lilo.conf
こ と。
・ /etc/lilo.conf の編集が済んだ ら次のコ マンドを実行する。
# /sbin/lilo
- 10 -
を 忘れないよ うにする
◇
root のパスワードを忘れた時の対応
・ LILO のプ ロン プトが表示され たら
LILO boot: linux single または LILO boot: linux 1
とオプ ション指定するこ とでラ ンレベル 1 で起動し,パ スワード無し でログ イン する ことができ る 。
電源の切り方(終了)
11
Windows と同様にい きなり電源をき ってはならない 。終了する 際には次の 処理を 行うこと。だ だし, rootの
権限
が必要になる 。
①
シャット ダウン コマン ドの 実行
# shutdown -h now ↵ ← 直ちにシステムを終了し電源を切れ る状態にする 。
# shutdown -h +15
↵ ←
↵ ←
# shutdown -h 23:00
※
②
15分後にシステム を終了し電源を切れ る状態にする 。
23 時にシステム を終了し電源を切れ る状態にする 。
電源管理機能がある 場合:
-p
オプションでシャット ダウン 後に電源が切れる 。
再起動コ マンドの実行
# shutdown -r now
# reboot
↵
↵ ←
←
直ちにシステムを再起動する。
システム を終了し再起動する 。
困っ たと きは , ” これ でO K ”
☆ パソコンが反応しなくなった!(フリーズした)ときは?
[ Ctrl ]+[ Alt ]+[ Del ]キーを同時に押して強制終了する。
・ 利用中のプログラムファイル一覧が表示されるので,フリーズした
ファイルを「終了」させる。
それでも,だめなときは「電源スイッチを5秒以上押したままにする。」
※ リセットボタンがある場合はリセットボタンを押す。
☆ ネットワークが利用できないときは?
「ログオン」処理をしなかった場合はネットワークの利用がでない。
もう一度,「スタート」→「○○のログオフ」を選択して,ログオンし直す。
これでも利用できない場合は,ネットワークの設定がうまくいっていないか,
ネットワークケーブル等に問題がある。
☆ 画面に「 Invalid system disk 」と言う表示が出て, Windows が起動しない!
フロッピーディスクが挿入されているので,フロッピーディスクを取り出てから,
? ([ Enter ]キー)を押しましょう。それでも起動しないときは,
一度電源を落としてから,再度電源を入れる。
- 11 -
Ⅲ ネットワーク利用の基礎知識
1 ネ ットワ ーク 接続の 条件
①
②
③
④
⑤
2
LANに接続され てい るこ と。
コン ピュータ 名が他のコ ンピュ ータと重複していないこと。
通信プ ロト コル が同じで ある こと。(TCP/IPの場合には ,重複したIPア ドレスを使用しないこと。)
ユーザ登録がされ ている こと。
パスワードを 知っている こと。 (パ スワードを設定している 場合。)
コンピュータ名及び,グループ名設定の留意点
・
・
・
・
IP アドレスは 重複し ないようにする 。
建物や部・科,ネット ワーク が変わる 場合には ,ア ドレスの切り分けを 行う。
ユ ーザ の管理は,パ スワード, 所属グ ループに よって行う
パ スワードは 仮に 設定し ておき ,利用者は利用時に変更を行う。
※
3
パソコ ンに 名前は 基本的に 英数半角 15 文字以内とし,ア ンダーバ ー[_] は利用可能だが空白(スペ
ース)は 利用でき ないので 注意する こと。
IPアドレスの考え方(IPV4)
TCP/IPプロトコルは,インターネット等で標準的に利用されているプロトコルで, IPアドレ
スと呼ばれる,8ビット × 4桁(32ビット)の組み合わせで,それぞれのネットワークを識別
している。
(1) クラス分け
IP アドレスは,次の3クラスに分類されている。
○
Aクラス
1.X.X.X∼126.X.X.X
ネットワ ーク数: 126
ホスト 数:1677 万7214
サブネットマスク:255.0.0.0
( プライベ ートアド レス:10.0.0.0 ∼10.255.255.255 )
○
Bクラス
128.1.X.X∼ 191.254.X.X
ネットワ ーク数: 1万6382
ホスト 数:6 万5534
サブネットマスク: 255.255.0.0
( プライ ベートア ドレス: 172.16.0.0 ∼172.31.255.255 )
○
Cクラス
192.0.1.X∼ 223.255.254.X
ネットワ ーク数: 209 万7150 ホ スト数 :254
サブネットマスク: 255.255.255.0
( プライベ ートアド レス: 192.168.0.0∼ 192.168.255.255)
(2) サブネットマスクの表記方法
サブネットマスクの表記方法には, 10 進数で表記する方法と CIDR(Classless Inter-Domain
Routing) で表記する方法がある。よく使われる表記方法を次に示す。
サブネットマスク表記方法
CIDR 値での表記
/24
/25
/26
/27
/28
/29
/30
10進数による表記
255.255.255.0
255.255.255.128
255.255.255.192
255.255.255.224
255.255.255.240
255.255.255.248
255.255.255.252
- 12 -
ホスト数
254
126
62
30
14
6
2
4 よく利用される Port番号
UNIX サーバを 利用する 際に利用さ れている のが ,ポート番号であ る。 利用者はポート 番号を ほとんど意
識せずに利用できる が, サーバの 環境設定などを行う場合に 必要となる。 よく利用され てい るポート 番号を
次に示す。
ポート番号一覧
15
20
21
22
23
25
43
79
80
110
119
137∼ 139
143
445
53
67
68
123
137∼ 139
445
※
よ く利用されている Well-known Port
TCP
netstat
Network Information
ftp-data
File Transfer Protocol (DATA)
ftp File
Transfer Protocol
ssh
Secure shell
telnet
Remote Terminal
smtp
Simple Mail Transfer Protocol
whois
Database
finger
登録し たユ ーザ の確認
http
Hyper Text Transfer Protocol (WWW)
pop3
Post Office Protocol
nntp
Network News Transfer Protocol
netbios-ns, dgm, ssn
フ ァイル 共有/プ リン タ共有 (Windows)
imap
Internet Mail Access Protocol
microsoft-ds
フ ァイル 共有/ユ ーザ ー認証 (Windows 2000)
UDP
domain
Domain Name
bootps
BOOTP/DHCP Server
bootpc
BOOTP/DHCP Client
ntp
Network Time Protocol
netbios-ns, dgm, ssn
フ ァイル 共有/プ リン タ共有 (Windows)
microsoft-ds
フ ァイル 共有/ユ ーザ ー認証 (Windows 2000)
ポートスキ ャン
サーバ システムの TCP/UDP ポート が開いている かどうかを チェックするため に行う作業であ るが ,ハ ッカ
ーやクラッカ ーが セキュ リティホール を探すために悪用する場合があ る。
5 通 信プ ロト コ ル の分 類
通信プロトコ ル一覧
通信プ ロ ト コ ル
TCP /IP
NetBEUI
IP X/SP X
DL C
App leTalk
PP P
SLIP
Microsoft RAS
PP TP
概
要
イ ン ター ネ ット で 利用さ れ る , UNIX の 標準 プロ ト コ ル 。
M icr os oft と IBM が 共同 で開 発し た通 信プ ロ ト コ ル で W ind ow s で 簡単に 利 用
で きる。
Novel 社の NetW are の通 信プ ロ ト コ ル で ネ ット ワ ーク 管理 が楽 で あ る 。
メ イ ン フ レ ーム で 使用さ れ て い る 。
M acintosh のネ ッ ト ワーク で 利用 され る プ ロ ト コ ル 。
通 信回線 を 使っ て TCP /IP や IPX/SP X など の LAN と接続 でき る 。
モ デム に よ る シリア ル 回線で 転送 する 。
M icr os oft 独 自の リモ ート ア クセ スコ ン ト ロ ール
イ ン タ ー ネッ ト に よ る 接続 を 可能に す る 。
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--------------------------注意
R
R
R
R
※ Microsoft ,Windows 98 ,Windows 2000 ,Windows NT ,Office,Internet Explorerは米国Microso
ft Corporation の米国およびその他の国における登録商標または商標です。
※ その他,本書に掲載したプログラム名,システム名,CPUなどは一般に各社の登録商標です。
※ 本文中では, R マークは省略しました。また,一般に使われている名称を用いている場合があ
ります。
--------------------------平成15年3月31日
初版発行
発行
広島県立教育センター
〒739-0144
- 14 -
東広島市八本松南1丁目2-1
℡(0824)28-2631
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