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地域農業工学科

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地域農業工学科
Faculty of Agriculture
Department of Regional Agricultural Engineering
誌 上 講 義
農学部
地域農業工学科
機械やITからバイオマスエネルギー等まで
農 学 部
バイオシステム工学コースについて
地域農業工学科
バイオシステム工学コース
農業の効率化を促す技術を広く学習
准教授 平良
英三
「バイオシステム工学コース」では農業生産に関わる機械やIT技術、食品の加工
地域農業工学科
技術、品質や機能性評価、バイオマスエネルギー等に関わる教育・研究を行って
います。また、南西諸島地域は日本の中でも特有の亜熱帯気候に属していて、サ
食糧資源・エネルギー・環境が調和した
トウキビやパインアップル、マンゴー等の生産が盛んであり、私たちの研究室で
はキズをつけずに農産物の中を“はかる”技術を開発しています。例えば、サトウ
持続可能な低炭素型社会の実現をめざして
キビの糖分やマンゴーの甘さは、光をあてるだけで瞬時に知ることができます。
このような技術によって、農産物の品質を保証することができ、消費者は自分の
好みの品を購入することができます。また、果物がどのように甘くなるのか、どの
ような環境であればより美味しくなるのか、台風などの自然災害の被害は品質に
時代は食糧(資源)
・エネルギー・環境が調和した持
続可能な低炭素型社会の構築を求めています。そう
いった社会の希求に向けて、地域農業工学科では
沖縄の地域農産物であるサトウキビやマンゴーなど
を効率よく生産して消費者に届けるための機械化や
システム化、
ICTの活用、貯蔵・加工技術の高度化、
再生可能エネルギーの開発、バイオマスの活用、そ
れらの土台となる安全で環境に配慮した生産基盤と
しての農村の創出・保全などを実践的に学修します。
また、次のような教育・研究を行う2コースを設置す
ると共に、農学を基本に物理学、数学、機械工学、土
木・環境工学、情報科学などを総合した専門科目を
講義、演習、実験によって学んでいきます。
Curriculum
主な授業科目
将来、特別な眼鏡をかけて、畑にある小さなマンゴーやパインの実を見ると、ど
んな果実が収穫できるのかまで“見える”かもしれません。
機械工学や情報工学を応用、農業の生産・流通・食品加工の効率化を図ると共に、亜熱帯・
島嶼環境に適した持続的生産システムとバイオマスなどの再生可能エネルギーシステム
の構築に関する教育・研究を行います。
地域環境工学コースについて
農業の基盤整備や農村の生活環境をはじめ
地域環境工学コース
JABEE・日本技術者教育認定機構(JABEE)プログラム/水・土・大気の基本的な性質の
自然の保全整備に関する教育・研究を展開
准教授 瀬戸内
秀規
理解を土台に、土木・環境工学を活用して環境調和型の基盤システムや農地を整備し、美
現在、世界的な人口増加や気候変動によって食糧生産が追いつかず、食料自給
これらを背景に、
「地域環境工学コース」では、亜熱帯島嶼地域の農業における
率が40%程度の日本はいずれ、深刻な食料不足に直面する可能性があります。
効率的な土地・労働の生産性向上と安定的な水利権の確保を目的とした農地の
ます。
そうした日本は、稲作の伝来によって広大な荒地・湿地が耕地化されて人口が増
造成・改良と灌漑・排水などの農業基盤整備、農業の多面的機能である農村生活
加し、国家や文化が発展してきました。それは農地造成とそれに伴う用排水整備
環境や自然環境などの保全整備に関する教育・研究を行っています。こういった
など、
“食料の安定供給”のための事業が継続的に行われてきたからであり、こ
技術を継承した多くの卒業生が現在、国家・地方公務員や建設関連会社などで
の国のカタチは「農がつくった」と言っても過言ではないと思います。
活躍しており、後進への期待も高まる一方です。
2年次
● 水 利 環 境 学 、農 村・農 地 環 境 概
論 、農 村 基 盤 施 設 学 、農 業 生 産
システム論、ポストハーベストテク
ノロジーなど、地 域 農 業 工 学など
の共 通 専 門 科目を学び 、
「 バイオ
システム工 学コース」または「 地
域環境工学コース」のいずれかを
選 ぶ 。さらに専 門 学 修 の 基 本 科
目として、工学の力学、応用数学、
応 用力学 、環 境 情 報 学 、技 術 者
倫 理 、地 域 農 業 工 学などの演 習
がある。
●後期から所属する
「バイオシステム
工 学コース」では農 業エネルギー
工 学などを、
「 地 域 環 境 工 学コー
ス」では測量学・実習、数学・力学
演 習 、情 報 処 理 学 、水 理 学 、農
村農地整備学、土地環境保全学、
土の物理学、製図などを学修する。
3年次
● 学 科 共 通 専 門 科目としてキャリ
アデベロップメント、
キャリア実習、
環境情報学外国文献講読などを
学ぶ。
●「バイオシステム工学コース」では
農 業 環 境 計 測 工 学 、バイオマス
工学、生物資源プロセス工学、農
業 情 報 工 学 、農 業エネルギー工
学、生物材料工学、農業システム
工学、バイオシステム工学実験な
どを、
「 地域環境工学コース」では
材 料・コンクリート工 学 、水 文・気
象学、施設工学、水資源工学、造
構学総合演習、利水学総合演習、
防災工学総合演習、農業農村整
備の実 際 、環 境 地 質 学 、農 地 防
災工学、土質力学、応用測量学、
地域環境実験などに取り組む。
4年次
● 卒 業 論 文( 学 科 共 通 専 門 科目)
に 取り組 み 、総 合 的な能 力を修
得する。
「バイオシステム工学コー
ス」では基礎生物生産システム設
計学などを学修する。
Admission Policy / 求める人材像
❶農業・農村の環境整備とそれらが発揮する多面的機能の維持
管理に関心がある人。
❷ 農 業 生 産から流 通・加 工に係わる食 料システムの構 築に興 味
主な研究テーマや研究のキーワード
環境情報科学 地質災害 応用地質 地下水 地下ダム 花粉分析学 気候変動 植生変遷 環境保全 土地環境保全 地すべり工学 農村整備 土壌侵食 水文モデル 土壌呼吸 地球温暖化 農業水文学 農業機械学 農業情報学 農業システム学 農業環境工学 農村整備計画 物質循環 農村環境保全 農地保全管理 農業情報工学 農業環境工学 農業機械・施設ICT ハイテク農業 精密農業 水利環境 土質力学 窒素栄養 リン栄養 窒素固定 有機物施用 緑肥 カバークロップ 不耕起栽培 エロージョン 雑草防除 農業造構学 土壌物理学 地域バイオマス循環 近赤外分光法 サトウキビ 熱帯果樹 バイオエネルギー 情報通信技術 農村環境保全 広域地下水流動 地下水水質汚染 物質輸送 海域の生物生息環境保全 農産物 6次産業 物理的処理 品質向上
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地域農業工学科
地域環境工学コース
しい景観と土砂災害のない安心かつ安全な農村の創成と保全に関する教育・研究を行い
1 年次
●知性と知識を備えた21世紀型市
民の育 成に必 要な共 通 教 育 、グ
ローバル 時 代 にふさわしい 専 門
的知識人に必要な情報処理能力、
自分 の 考えを整 理して的 確に伝
えるコミュニケーション能力などを
修得する。
さらに農学を広く理解し、
実際に体感する科目を修得する。
● 主な履 修 科目は共 通 教 育 科目、
専門基礎教育科目
(人文系・社会
系・自然系など〜4年間で履修)、
農 学 部 共 通 科目( 食・農・環 境 概
論など)、基礎フィールド演習など。
どれほど影響を与えるのか、こういったことも“見える”ようになるでしょう。近い
バイオシステム工学コース
がある人。
❸自然エネルギーを活用した循環型地域システムを考えたい人。
Diploma Policy / 養成する人材像
❶農村環境整備と緑・土・水資源の保全と改善に貢献できる有能
な人材。
❷ 情 報 技 術を応用し、食 料 生 産から流 通・加 工に係わる農 業 生
産およびエネルギーシステムに関する社 会 的 要 求を総 合 的に
主な進路
■公務 沖縄県庁 沖縄総合事務局
那覇市役所 宜野湾市役所 他
■その他 沖縄県農業協同組合(JAおきなわ)
日本食研ホールディングス
アコーディア・ゴルフ エーピーカンパニー
田幸技建コンサルタント 他
■農業・林業 沖縄県土地改良事業団体連合会
その他
大学院
28.6%
28.6%
進路
内訳
■進学 琉球大学大学院
複合
10.7%
公務
32.1%
問題解決できる実践的人材。
65
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