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高度船舶安全管理システム (HANASYS EXPERT )

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高度船舶安全管理システム (HANASYS EXPERT )
高度船舶安全管理システム
(HANASYS EXPERT)
阪神内燃機工業株式会社
田上邦雄
HANASYS EXPERT
(高度船舶安全管理システム)
1. 開発の背景とターゲットシステム
2. 実用化までの経緯
3. システムの内容
4. システムの構成機器
5. 遠隔機関診断システム
6. 陸上支援 (提供するサービス)
7. システムの信頼性
8. 機関保守整備作業の削減
9. 就航実績、引き合い
10.内航海運新聞記事
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
1.開発の背景とターゲットシステム
1.開発の背景
内航船に求められる経済性・安全性
◆ 船員問題
・少子高齢化により技術力・量の確保が困難
◆ 検査体制
・合理的な保守整備と検査
・時間管理(TBM)から状態管理(CBM)への
転換による機関整備の最適化
2.ターゲットシステム
高度船舶安全管理システム
・燃焼解析システムを装備した機関診断システム
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
2.実用化までの経緯
1.国土交通省海事局
(1).平成13年∼16年度
・高度船舶安全管理システム構築委員会での調査研究
・目的 : 「ITなど最新技術を活用して内航船舶の保守
管理を高度化・合理化して、船舶の安全性と
経済性を確保する」
・プロトタイプの完成
(2).平成17年1月
・総合実船実験が実施
システムの有効性が実証された。
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
2.実用化までの経緯
2.鉄道建設・運輸施設整備支援機構
実用化助成事業
(1).平成18年∼19年度
・実用化設計(実用化に適した最適設計)
①プロトタイプからの見直しや修正など
②ソフトウェア、ハードウェアの最適な設計、量産
型設計
③セキュリティやデータベースの二重化・バック
アップ機能
(2).平成19年度
・実用初号機の製造、実用運転
(システムの妥当性の検証)
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
3.システムの内容
(1)サポート内容と導入効果
サポート内容
導入効果
高機能センサを用いた燃焼解析技
術による機関診断システムを装備
して、船陸間通信を通して陸上から
エンジンメーカによる内航船の機関
管理の実施。
内航船の活性化
重大事故未然防止
→機関の安全確保
→運転の最適化
→異常の早期検知
機関の信頼性の向上
→運航の定時性
→計画保全、部品の寿命予測
保守メンテナンス契約
→エンジンメーカによる保守・整
備サービスの実施
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
船内作業の削減
→省人化対策
保守費用の削減・平準化
→船主経済の改善
3.システムの内容
(2)高度船舶安全管理システムと従来の監視蔵置
船
内
陸
上
船陸
計画
モニター 警報 診断 通信 警報 診断 状態 保全
監視
一般監視装置
(HANASYS)
●
●
機関監視と陸上支援
(HANASYS-MATES)
●
●
●
●
高度船舶安全管理
システム
(HANASYS EXPERT)
(●)
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
●
●
●
●
●
●
●
●
3.システムの内容
(3)高度船舶安全管理システムの定義
高度船舶安全管理システムとは情報技術を活用して船舶の
主機関の状態を陸上から遠隔監視・診断し、 故障予知及び
適切な陸上からの支援によって船舶の安全管理の高度化・
最適化を図るシステムを言う。
上記を満足する設備用件と運用用件が必要
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
3.システムの内容
(3)高度船舶安全管理システムの定義
① 設備要件
設
備
主機関センサー
船陸間通信設備
要
件
備
考
担保方法
燃料噴射、燃焼状態、ライナ・リングの
摺動・磨耗状態など監視設備
高機能センサ
データ抽出の有無
をPCで確認
MO監視設備
一般センサ
2系統船陸間通信設備
N−star、携帯端末
設備確認
PCなど
画面から確認
M0監視・診断、故障予知
モニタリングシステム
機関診断システム
燃料噴射、燃焼状態などの機関内部の
状態監視・診断予知
主要部品の衰耗・寿命予測
常時監視、緊急時の対応
② 運用要件
定義に必要な設備要件は上記に示されるが、実施においてはマニュアルでの運用が必要
となり、「船主及び船舶(ISM)、陸上支援会社(ISO9001)の三者で高度船舶安全管理マ
ニュアルを運用する」ことが条件である。
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
3.システムの内容
(4)提供するサービス
1.24時間常時監視により、機関の最適運転支援
(機関診断と結果報告)
2.警報発令・故障時の緊急対応と復旧の支援
3.点検・整備の保全計画書の立案・作成
4.定期的訪船整備サービス・緊急時の復旧サービス
5.部品交換(標準消耗部品)サービス
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
3.システムの内容
(5)船舶の安全管理システムとの関係
船舶管理会社(船主/船舶管理会社)
管理責任者
運航
管理
船舶保守管理
船員
管理
支援
機関保守管理
支援
船舶安全管理
陸上支援会社
遠隔監視診断
データ・情報
陸上支援内容
① 機関運転・状態監視
② 機関状態分析
本
船
③ 機関トラブル対応
機関運転管理
安全管理システム(SMS)
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
④ 機関保守・修理
高度船舶安全管理システム
4.システムの構成機器
(1)全体構成
船内設備
陸上支援センタ
(1) 機関センサー
(2) 機関情報モニタリング装置
(3) 船陸間通信装置
(1)機関診断システム
(2)船陸間通信装置
(3)データ処理サーバー
(携帯パケット、衛星通信の2系統)
<船舶側>
<陸上側>
高機能センサー
支援センター
一般センサー
通信回線
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
4.システムの構成機器
(2)船内設備 ①高機能センサ(各シリンダに装備)
シリンダ内
圧力センサ
給気温度
センサ
燃料噴射管内
圧力センサ
シリンダライナ
温度センサ
燃料ポンプ
プランジャ
温度センサ
クランク室
オイルミスト
ディテクタ
クランク
角度検出器
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
リング間
圧力センサ
4.システムの構成機器
(2)船内設備 ①高機能センサ(各シリンダに装備)
シリンダ内圧力センサ
シリンダライナ温度センサ
主軸受温度センサ
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
4.システムの構成機器
(2)船内設備 ①高機能センサ(各シリンダに装備)
燃料噴射管内圧力センサ
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
クランク角度検出器
4.システムの構成機器
(2)船内設備 ②機関情報モニタリング装置(燃焼解析装置)
燃焼解析装置
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
4.システムの構成機器
(2)船内設備 ③船陸間通信装置
携帯通信端末機を内蔵
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
4.システムの構成機器
(3)陸上設備 ①データ処理サーバ
船
衛星回線
二重化 !!
インターネット
携帯回線
本
船陸通信は
データ処理サーバ
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
陸上支援
センター
4.システムの構成機器
(3)陸上設備 ②陸上支援センター(阪神内燃機工業(株)明石工場内に設置)
バックアップシステム
監視診断システム
陸上支援用
システム本体
システムは・・・
①2重化
②バックアップ機能
③記録の保管用に
船位情報
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
ファイルサーバとDVD
5.遠隔機関診断システム
(1)システムの機能
① 遠隔監視機関診断
② 部品の衰耗・摩耗による寿命予測
(整備間隔・整備内容の定期的見直し)
③ 診断警報・突発故障発生時(緊急時)の対処・復旧措置
④ 機関の運転・使用方法に対するアドバイス
⑤ 毎日、月次診断結果報告
⑥ 定期点検・整備結果報告
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
5.遠隔機関診断システム
(2)システムの特徴
1.燃焼室内や燃料噴射系を状態監視する。
・圧力波形診断
: シリンダ内圧力、ピストンリング間圧力、
燃料噴射管内圧力
・温度計測状態監視 : ライナ壁温度、噴射ポンププランジャ温度
状態監視の実現で無開放時間の延長(シリンダカバ −・
ピストンなど)および部品の寿命予測が可能になった。
2.機関データを常時監視する。
・データ異常で診断警報発信 : 船内に応急処置を表示、また警報発生
5分前からのデータを陸上へ送信して
警報発生要因を分析。
船内で確実な応急対応が可能になった。また陸上で警報発生前後
のデータを解析して、警報発生の経過が把握できるので、確実な警
報発生要因などの診断が可能になった。
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
5.遠隔機関診断システム
(2)システムの特徴
3.機関診断に気象・海象情報、五感情報を取り入れている。
天候状態や機関の振動、異常音、排気色などの情報を取り
入れ、確度の高い診断結果が得られる。
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
5.遠隔機関診断システム
(3)診断の種類
① 診断警報発令
② データ−の正常・異常判定
③ エキスパート診断
④ 初期値との比較
⑤ トレンド診断
⑥ シリンダ間比較による診断
⑦ 波形データによる診断
⑧ 船位情報
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
5.遠隔機関診断システム
(3)診断の種類 ①診断警報発令
☆設定方法
・負荷の関数
最大3次関数
計測値
船内警報上限
診断警報上限
診断注意報上限
基準値
診断注意報下限
診断警報下限
25
50
75
100
110
負荷率 (%)
☆ 船内への発令
・診断注意報 ・・・・ 船内に可視可聴警報なし
・診断警報 ・・・・・・ 船内に可視可聴警報あり
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
船内警報下限
☆範囲
・診断注意報
閾値を越え、
診断警報値
まで
・診断警報
診断警報値を
越えたとき
5.遠隔機関診断システム
(3)診断の種類 ③エキスパート診断
確信度
五感情報の修正に
よる再診断が可能
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
処置内容
診断要素と値
5.遠隔機関診断システム
(3)診断の種類 ③エキスパート診断
症状
ルールNO.
原因項目
601
プランジャスチック
602
プランジャライナ磨耗
603
プランジャバネ折損
604
吐出弁損傷
605
燃料ポンプ
高圧管油漏れ
607
ラックスチック
608
ラック不揃い
609
プランジャキャビテーション
610
本体クラック
611
スピンドルスチック
燃料弁
高
低
噴射圧力調整不良
613
ノズル穴詰り
614
針弁スチック
615
機
関
回
転
数
燃
料
ラ
ッ
ク
高
燃
料
ラ
ッ
ク
低
機
関
出
力
過
多
過
給
機
回
転
数
過
給
機
回
転
数
排
気
ガ
ス
温
度
排
気
ガ
ス
温
度
シ
リ
ン
ダ
内
圧
力
シ
リ
ン
ダ
内
圧
力
高
低
高
低
高
低
噴射タイミング不良
606
612
機
関
回
転
数
燃料カム・ローラ損傷
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
エキスパート診断のしくみ
機関の症状とその原因を関係付け、
症状をセンサなどで検出して、
それを引き起こす原因を究明する。
5.遠隔機関診断システム
(3)診断の種類 ④初期値との比較(排気ガス温度)
就航当初の初期値と比較して排気温度などの変化を
見て、汚れや経年変化などを診断する。
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
5.遠隔機関診断システム
(3)診断の種類 ⑥シリンダ間比較による診断
診断画面例
シリンダ内最高圧力
(波形診断)
燃焼状態を波形診断で確
認すると共に、シリンダ間
の比較を行う。
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
5.遠隔機関診断システム
(3)診断の種類 ⑦波形データによる診断
< 模擬試験 >
12
試験ライナ:φ300
正常時
摩耗−1
摩耗−2
磨耗−1 : シリンダライナ
1.0mm磨耗
9
磨耗−2 : ピストン トップリング
1.6mm磨耗
クランク角度 0.5°
刻み、 50サイクルを
平均化して表示
6
3
波形診断で
ガス漏れが
明確に診断
できる。
0
-45
-30
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
-15
0
クランク角度
15
30
45
5.遠隔機関診断システム
(3)診断の種類 ⑧船位情報
・1時間毎の
位置を表示
・24時間分を
表示
・赤い矢印が
現在位置
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
6.陸上支援
提供するサービス
(1)陸上支援のネットワーク
(2)陸上支援体制(支援センター)
(3)遠隔監視・機関診断
(船陸間通信による24時間常時監視)
① 定期的診断結果報告
② 緊急時の機関診断
(4)計画保全立案と実施の支援
(5)機関の定期的保守・点検整備業務
(6)機暦管理、予備品管理
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
6.陸上支援
提供するサービス
(1)陸上支援のネットワーク
*メンテナンス契約
船主/管理会社
*サーバ利用契約
陸上支援会社
*サーバ利用契約
陸上サーバ
*業務委託契約
(サーバ管理会社)
データ送信
訪船点検整備
船舶
整備事業者
業務契約の要件
・契約の目的
・対象機器
・委託業務内容 ・緊急時の対応
・契約料金
・守秘義務
・責任と免責
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
・契約期間 など
6.陸上支援
提供するサービス
(1)陸上支援のネットワーク(電子メールシステム)
・陸上支援センター、船社、整備会社及び本船機関室間を電子メール
に よってダイレクトにリンク
・迅速な対応、連絡事項・重要事項の共有化・データベース化 の実現
陸上支援センタ
整備事業者
船主
船舶
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
6.陸上支援
提供するサービス
(2)陸上支援センター
・船陸間通信ユニット
・機関診断システム
・ネットワーク内の通信設備
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
6.陸上支援
提供するサービス
(3)遠隔監視・機関診断 ① 定期的機関診断(定期的診断フロー)
モニタリング
適正運転
舶
整備報告
訪船協議
訪船決定
訪船準備
整備報告
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
不具合発生
定期的診断
整備内容指示
モニタリング
機関運転の適正化
陸
上
支
援
会
社
毎日、4時間
毎のデータを
送信
整備箇所を指摘
整
備
業
者
整備の依頼
主
整備業者の
整備
機関整備
船陸間通信
船
適正な機関運転
乗組員
船
6.陸上支援
提供するサービス
(3)遠隔監視・機関診断 ② 緊急時による診断フロー
モニタリング
舶
修理要求
警報通知と5分前に
整備事業
者修理
訪船
遡ってデータを送信
主
モニタリング
機関診断
(緊急時)
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
訪船
決定
復旧工事結果報告書
警報受信
訪
船
準
備
復旧工事終了報
告
携帯電話
緊急内容協議
陸
上
支
援
会
社
応急修理支援
整
備
業
者
船陸間通信
船
訪
船
協
議
復旧工事結果報告書
乗組員
復旧工事結果報告書
警報発生
可能
工事終了報告
不可
船
復旧
平常に戻る
乗組員
応急修理
6.陸上支援
提供するサービス
(4)計画保全立案と実施の支援
・点検整備、部品交換は一律に一定間隔(時間管理)
で行っていたが、継続的な高機能センサなどによる
状態監視・診断を通じて、点検整備・部品の交換時
期が高精度で推定可能となるため、これらの時期を
最適化した保全計画を立案する。→ PMSが可能
・立案した保全計画に基づいて、陸上整備員が6ヶ月
に1回、定期訪船し点検整備・部品交換を行う。
(6ヶ月未満の点検整備は乗組員作業)
・ドック時の点検整備、部品交換に立合い、支援する。
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
6.陸上支援
提供するサービス
(5)機関の定期的保守・点検整備業務(計画保全定期点検整備基準)
期間
項目
保守整備内容
1・3ヶ
月/適
時
船
内
台板
陸
上
6ヶ月
毎
船
内
陸
上
船
内
据付ボルト点検
陸
上
2.5年毎
船
内
陸
上
5年毎
船
内
整備内容
陸
上
□
デフレクション計測(クランク
軸)
クランクケース
1年毎
○
□
内部点検(ピストン棒・クロス
ヘッド・スライディング
シュー)
○
□
開放点検、間隙計測
□
主軸受
無解放、間隙計測
クランクピン軸
受
開放点検、間隙計測
スラスト軸受
開放点検、間隙計測
□
□
○
□
内径計測
ライナー抜出し
クロスヘッドメ
タル
□
無解放、間隙計測
ライナー内部点検
シリンダライ
ナー
□
□
(
必
要
時
開放点検、間隙計測
無解放、間隙計測
)
□
□
表中の□印は陸上整備員が実施し、○印は船員が実施する作業を示す。(○□印は共同作業を示す)
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
6.陸上支援
提供するサービス
(6)機暦管理、予備品管理
① 長期的衰耗進行状況管理
シリンダライナ、ピストン・ピストンリングなどの衰耗計測記録
② 性状、汚れ等の分析管理
潤滑油、冷却清水、燃料油の各性状の記録
③ 整備・点検必要項目管理
当直巡視点検記録、保守整備記録管理
④ 不具合データベース
部品交換・整備内容記録
⑤ 予備品の管理
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
6.陸上支援
提供するサービス
(6)機暦管理、予備品管理(シリンダライナー寿命の予測例)
シリンダライナ摩耗量(第1リング位置)
摩耗量(1/100mm)
25
20
新ライナ
旧ライナ
磨耗速度:0.003/1000
15
磨耗速度:0.01/1000
10
寸法実測から磨耗速度を求めて磨耗限界
までの時間数を算出し、寿命予測する。
その間、開放時間を延長して燃焼解析な
どにより状態監視して、不具合発生を監
視する。
5
0
0
5,000
10,000
経過時間(h)
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
15,000
20,000
7.システムの信頼性
(1)設備
①機関センサ 機関センサ(高機能センサ含む)は実船で
15,000時間以上の実績あり。
②船陸間通信 携帯パケット通信と衛星通信の2重化。
さらに通信は専用回線を設置することによ
り他の回線から独立しセキュリティを強化。
③機関診断
システム
蓄積データ及び診断ソフトはバックアップ
サ−バで2重化されており、データの喪失
の懸念はない。
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
7.システムの信頼性
(2)陸上支援体制
24時間365日対応
陸上整備事業者は、陸上支援センターと24時間、
365日連絡がとれ、センターの指示により出動可能。
夜間、休日、遠方であっても船の運航に支障を来さな
いようサービスを受けられる。
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
8.機関保守整備作業の削減
(1)点検整備作業の削減
導入前(船内作業)
導入後
作
業
間
作 業 項 目※
隔
定
期
的
整
備
作
業
中
期
中
運
航
維
持
・
性
能
維
持
作
業
期
ピストン抜き(ピストンリング交換)
クランクケース点検
カムケース・ギアケース等点検
クランクウェブデフレクション計測
ピストンリング、シリンダライナー摺動面点検
主機追従装置等のグリースアップ排気弁取替整備
燃料弁取替整備
システム油(LO)の補給
過給機LO取替
インタークーラーエアー側薬品洗浄点検
インタークーラー海水側保護亜鉛取替点検
ガバナーLO取替及び油圧パイプ点検
陸上整備
事業者に
よる作業
(メーカーの定期
訪船サービスに
よる)
過給機固形物洗浄
主機冷却水の防錆材濃度計測と薬剤投入
T/Cブロワー側(取替)掃除
短
期
主機FO1次ストレーナー掃除
主機FO2次ストレーナー掃除
主機流量計ストレーナー掃除
主機1次ストレーナー掃除
主機2次ストレーナー掃除
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
削減
従前同様
(船内作業)
自動逆洗タイプの
採用により、支援
会社が定期訪船
でストレーナ掃除
を実施可能
8.機関保守整備作業の削減
(2)S/B作業の削減
導入前(船内作業)
出入港
S/B作業
主機 FO供給
ポンプ始動
FO加熱
ボイラ運転
主機ターニング
主機エアラン
機関監視
狭水道
S/B作業
機関監視
常用
航海中
作業
機関監視
導入後
従前同様
(船内作業)
陸上の監視診断
システムによる
24時間監視
※作業項目は「高度船舶安全管理システム構築」プロジェクト報告書による。
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
削減
9.就航実績、引き合い
(1)就航実績
① 第7浪速丸 6,000kl 油送船 2007年9月竣工 NK-PMS方式*
② 第65浪速丸 6,000kl 油送船 2008年7月竣工 NK-PMS方式(予定)
③ 伊勢丸
6,000kl 油送船 2008年6月竣工 NK-PMS方式*
(2)陸上公試終了(海上運転待ち)
④ 6,000kl 油送船
2009年8月18日陸上公試終了、2009年12月頃竣工予定
(3)引き合い
⑤ 6,000kl 油送船
⑥ 5,000kl 油送船
*NK-PMS : NK規則で機関計画保全検査を言い、その中で「状態
監視保全方式」を選択したもの。
(国内、主機ディーゼルでは初めて)
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
10.内航海運新聞記事
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
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新造船(建造時)から高度
船舶安全管理システムを
装備していれば、特例制
度を受けることができる。
‹
実施は、2009年10月予定
ご清聴ありがとうございました。
HANASYS EXPERT (高度船舶安全管理システム)
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