Java One`99

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Event Report
ビデオ＆フォト
編集部
1999 年6 月15 日から18 日までの4 日
ットホーム・アーキテクチャを構成する
ションで要求される標準的な機能をもつ
間，米国カリフォルニア州 San Fran-
新しいフレームワークを発表した．
実行環境である．
cisco の Moscone Centerに お い て ，
∏ Java 2 Platform Enterprise Edition
Java デベロッパーズ・コンファレンス
（J2EE）
み制御機器に搭載するために，必要メモ
π Java 2 Platform Standard Edition
JavaOneが開催された．
昨年までは，パソコン・ベースで動作
（J2SE）
境に関する話題が多かったが，今回は，
Javaの組み込みへの応用に注目が集まっ
た．ただし，Jiniに関する展示はほとん
どなかった．
（J2ME）
の3種類である．
ットにしている．
J2EEは，Java 2 Platformのフル機能
を，Webブラウザから利用できるように
Sun Microsystems社は，Java 2プラ
_ Sun Microsystems社のpicoJavaの展示
タル・セットトップ・ボックス，カー・
ナビゲーション・システムなどをターゲ
版である．基幹業務用アプリケーション
●Java 2 実行環境を発表
リ容量を抑えたJava 実行環境である．
たとえば，ページャ，携帯電話，ディジ
∫ Java 2 Platform Micro Edition
するJavaアプリケーションとその開発環
J2MEは，コンシューマ機器や組み込
●KVMに注目が集まる
J2MEを構成するコンポーネントの一つ
として，K バーチャル・マシン
（KVM）
する．
J2SEは，デスクトップやワークステー
が発表された． これは， Sun Micro-
` PICOJAVA プロセッサの搭載されたメイン・ボード
a Patriot Scientific社のPSC1000
` ヒート･シンクがつけられている部品がpicoJavaプロセッサ
a すでに出荷がはじまっているJava プロセッサの一つ．32 ビットRISC
アーキテクチャで，最大100MHzで動作する．消費電力は，3.3V動作
品で165mW．価格は1個25ドル．大量購入時は10ドル以下になると
いう．開発環境が一式そろった評価システムは399ドルから699ドル．
b TinyJは，32ビットRISCアーキテクチャの組み込み向けJavaプロセ
ッサ・コアである．0.35μm，3層メタルのプロセスで製造した場合，
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ダイ・サイズは2mm 以下になる．開発キットでは，Altera社のCPLD
FLEX10K250に実装されていた．Xilinx社のVirtexにも対応している
という．
c Cadence社は，Sun社との提携のもとに，picoJavaコアを用いたシス
テムLSIなどの設計サービスを行っている．
(d) Advancel Logic社のTinyJ
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(e) Cadence Design Systems社のブース
〔写真1〕Javaプロセッサ
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Profile
Profile
Profile Profile
Java 2
Enterprise
Edition
Java 2
Standard
Edition
TV
Profile
Web
Phone
Profile
Car
Profile
Handheld
Profile
Personal
Profile
Wireless
Profile
Smart Card
Profile
Java2 Micro Edition
Java Language
HotSpot
JVM
KVM
Card VM
〔図1〕Java 2 プラットフォーム・アーキテクチャ
_ Palm V
I/Oバスおよびメモリ・インターフェース・ユニット
KVMが実装された特別版が参加者向けに特価販売された．会
場のいたるところにクレイドル
（パソコンとデータ交換するた
めの装置）
が置かれていた．
命令キャッシュ
（0∼16Kバイト）
プログラム・
カウンタ
および
割り込み制御
命令バッファ
命令デコーダ
64エントリ・
スタック・キャッシュ
データ・キャッシュ
（0∼16Kバイト）
データ・キャッシュ・コントローラ
実行制御ロジック
32ビット
整数演算ユニット
32ビット浮動小数点
演算ユニット（オプション）
パワー・マネジメント
およびクロック
〔図2〕picoJava-¿のブロック図
ことになる．また，25MHz動作の16ビ
ド
（Verilog-HDL）を，SCSL
（Sun Com-
ット・プロセッサでの実行が可能である．
munity Source Licence）
方式に基づい
展示会では，NTT ドコモのi-MODE
` i-MODE
松下通信工業，NEC，富士通，三菱電機の4社の試作機
このほかにも，Advancel Logic社の
ページャなどに実装され，デモンストレ
TinyJ，Patriot Scientific社のPSC1000
ーションが行われた．
などが展示された．
●Javaプロセッサが動き出す
たJava 実行環境や，リアルタイム処理
が展示された．i-MODEのサービスは米国では行われてい
ないが，端末に興味を示す人は多かったという．
〔写真2〕KVMが実装された機器
て，無償で公開している．
や，3Com社のPalm V，Motorola社の
また，汎用CPUにインプリメントされ
Javaバイト・コードをネイティブ・コ
ードとして実行できるマイクロプロセッ
に対応したJavaのデモンストレーション
も数多く目にすることができた．
サ，いわゆるJavaプロセッサが続々と登
systems 社，Motorola 社，3Com 社，
Bull 社，富士通，松下電器産業，三菱
場しはじめた．
Sun Microsystems社は，picoJavaプ
●組み込み機器向けJVM
Hewlett-Packard社は，組み込み機器
電機，NEC，NTTドコモ，Siemens社
ロセッサ
（図2）のデモンストレーション
向けのJavaバーチャル・マシンの最新版
により共同開発されたものである．
を行った．Sun社内ではかなり以前から
「ChaiVM 3.0」を発表した．既存のリア
KVM のオブジェクト・コードは，標
試作チップが動作していたと言われては
ルタイムOS に実装して使用する．ガー
準構成では約40Kバイトと小さい．実行
いたが，実際に動作しているようすが一
ベジ・コレクションのスケジューリング
に必要なRAM サイズも数十K バイトで
般に公開されたのは，おそらくこれが最
機能などをもたせることで，リアルタイ
ある．したがって，全体で128Kバイト程
初である．Sun社では，1999年3月から，
ム性能を向上している．
度のメモリがあればKVMを実装できる
picoJavaプロセッサのRTLソース・コー
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実装サイズは，約250Kバイトである．
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