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博物學上から眺めた我郷土の迷信
Hirosaki University Repository for Academic Resources Title Author(s) Citation Issue Date URL 博物學上から眺めた我郷土の迷信 和田, 干藏 校友会誌郷土号. 3, 1935, p.109-116 1935-02-05 http://hdl.handle.net/10129/3834 Rights Text version publisher http://repository.ul.hirosaki-u.ac.jp/dspace/ 博物車上から眺めた我郷土の迷信 和 田 干 戴 迷信とは現代文化の中心をなす科皐的真現と一致しない rlk 紳使として迷信 態た宗教信仰や、とれと相関聯した呪術的儀式等は現代の コ、来津較郡小湊町浅所のハクテウ、南津較郡猿賀紳駐の 伊一丘三島の紳の鰻である、我郷土では八戸市蕪島のウミネ によると、奈良宮島の猿と鹿、鳥海山の片目のカジカ魚、 司令 図的に見ると紳の使ひ者とされてゐるのは南方熊楠氏 合理化された宗教思想から見て迷信と取扱はれる、人類皐 ふならば未開駐命日に於ける非合理的な恐怖から服された奇 奮来の信仰乃至慣習吃謂ムのであるが、とれを具鰻的に云 (mZ2守巳)と考へられてゐ ウとサギを紳の使姫と崇め、殺生は勿論生存上に不安を血( 的に云ふと迷信は人類の遺物 る、人類は太古に於て猛獣毒蛇等の危害をうけとれと闘を 績けてゐた震に、一方では動物を畏れとれを傘敬する桜に 力段腕してゐる。小湊附近ではハグテウの肉を喰ふものは 漁業上難破、不漁の害をうくると云ふので、青年圏が極 癒病にかかるし、捕ったものは一生不吉の身で終ると信じ へないことに努めてゐる、八戸附近ではウミネコた殺すと となって使はれたと考へる桜になったものと忠はれる。迷 たり、迭には鬼神として犯りまた紳仰や菩薩や悪魔の仲間 信はその本質からいって非合理の信仰を主とするもの L裁 に考へられるが、文化合理的宗教といふ中にも非合理な要 素が多分に含んでゐるので、迷信としての本質を測る尺度 に釣する信仰強く、ウとサギを連ねてウサギ(兎﹀とよび 葬式をハクテウ塚で行ふのであろ。又猿賀村ではウとサギ との精神から古来首電紳祉境内に白鳥塚と名つくるハクテ ウの基地を設け、もしや沿岸で負傷したハクテウでも見つ かつなら直ちに介抱しモれでも鎗れた左らば紳式による埋 我抑制土に流布してゐる迷信は各方面から漁ってみると賓 村民は兎の肉迄喰はない、即ち肉食を禁断してゐる、それ は容易に決定されない様である。 てみると南方から移入されたものも砂くない、尤もみちの で養鶏の産物たる卵は寅つでもその金は乞食にやって自分 に数百項に達してゐるが、とれを全閥的に分布欣呪を調べ くの端圏であるから南方文化の進入と共に新迷信も多数と は複雑であるが伺れもとれ等動物の恩恵を直接又は間接に 等が使はないと云ふ風に友ってゐます。とれ等迷信の由来 人民が蒙ったに相還ないと信じます。かかる迷信でも現代 に迄諸迷信を加味して現今に至ったのである。私はとれか 思想に照してみると賓にうるはしい事で、鳥獣保護の制度 なり、或は薬用、衛生方面に或は紳仰信仰乃至は産業方面 るものを極簡草に述べて見ます。 一O九 ら津軽地方を中心とした博物事上から見た郷土迷信の主な 博物皐上から眺めれ我郷土の迷信 博物畢上から眺めた我摺土の迷信 上からみては誠に模範的であると云ふので燕島のウミネコ 蕃殖地と小湊の白鳥渡来地は既に天然紀念物と指定されて に蓮ばれてゐます、とれ等は郷土迷信から出来た生物愛護 ゐまず。猿賀紳祉のウとサギも早晩同校に指定されるとと 精神謝養の模範と云ふべきである。この他に鳩印ちドバト は八幡様の御使者であるから、とれを捕った者は必宇諸事 不成功で終ると信じ殺すものは少たく、白家に多数来集す るととを吉事として歎迦してゐる傾向がある。山間近時は働 の墜と迷信してゐるものも綬々新聞で見受けてゐます。 法伶の鳴撃を聞くと悌数上の利採があるとして、別の鳥即 ちオホコノハヅク(方言ミミヅグ)の嶋聾を聞き、例法併 二衛生上の迷信 衛生とは間接に人慢の健康を保全する仕事を一千点のであ るハ直接に健康を保全するのは養生)とれに就ても中々津 山の迷信があるので.郷土迷信中この種の迷信が一番多い 様であるから、博物皐上から見たとの主な迷信ばかりをあ -癒病患者は日蓮宗を信仰すると治るし、一家に病人多 げるととに致します。 い時にも同様とされてゐる。 に四十二歳の男子は芹を喰ふと死ぬ。 回停染病の家を訪問する際に唐辛、ニンニクを松に入れ て行くと安全だ。 ヨダレ 一 一O 漆にかぶれる人は誤て漆に燭れた時俺がウルシ一一に負 けたい絞にと唾液を=一回トツノ¥ノ¥と吐をかけろ。 或はウルシト凡第分に・なるといふので、御紳沼を漆樹 の下で芥み合ひ漆に献盃の依で一査を根元に注ぎその 残りを又自分がのむので所謂盃を漆殿と交換するので ある。 に拾て後向せやに腕るとイボがとれる。 六道地蔵絞に手向けた答で沈をとすり、その箸E背後 喰べると腹痛を催す。 烏の肺臓(方言セワグ﹀とカ-一の制御(方言サプキ)を 犬と夫婦になれば妹病が友ほる。 クヂガサ)が出来る。 カラスの暗聾を真似ると口角に漁疹(方一言クサガサ、 桐の株で殴られると全身の骨が痛む、桐樹からゐちて も一全身がいたむ。 人に七回切る異似をして貰ふ。 指させば指がくさる‘訣て指さした時には指先を多の マムシ(方言クソへピ)と毛虫(方言ギヤアグガ)に ほる。 .e{ 山い蛇の娩や茄子の説明でイポをとすると沈がとれると。 予繭盆の迦火の跡で焼いた御飯を喰ベるとムシパがた 化 (四) (五) (八) ( 主 ) ( 士 ) (十) (九) ば wh ・ ハ老母﹀来て訴で搭いでくれ、トツト、 /¥hf 股にゴミがはいった時われのま訟と拡ごみみはいった と一一一関唾液を牝く。 各査に南瓜を喰ふと中期叫にか Lら泣い。 五月節句民ホドイ拾を喰べないと飢に友る。 ナマコを喰ふと躍力がよくなってナサコのい此分丈向ふ がはっきり見場るハ漁師間﹀。 喪が妊娠中氏夫が病無にか Lると取ほりにくい c給仕 。 入をすると夫が軍一病にか Lる 各の開懐妊して春又は瓦に生れた子は利巧だ。 女が一党肉を喰べると一見口一又一一一ツ口ハ方言エグチ﹀の子 を産む。 屠夫ハ方一一一一同一アラノカクヂ﹀と犬殺は不具の子を鑑む。 すから)。 難肉患の主人が頭がくさるハ難を場るに到設しめて殺 揮を木友で女に洗探して貰うと陰萎 K左る。 子供等が出品歯が抜けた襟その歯を、ネズミの詣と交換し 費干の男女同志が夫婦になると金滞家になる。 立波た鶴友生やしたいといふので、その歯を床下又は 家の隅民投げる、南部地方では上顎の歯を盤根托下顎 の蕗は床下になげる。 ホウノキのシャモジ在使うと死ぬ。 博物暴上から眺めれ我錦土の遮信 ) ( 呆 ) (さ)(苧)(元)(天) ネズミを到にあげると白髪にたる。 住宅内民議萄を桁ゑると家内 K限病者が出来るハとれ J ywy) の姿を見ると必宇死由。 心中した者が生れ⋮巡ると男女の饗生子花たる。 ?夕刊 は相官事賓の黙配誌も提てゐる) ι一 アヲパトハ方 一 何 ? ヲ ホウヅキを家敷内に椛ゑれば主人の営を犯ふ。 アナグマハ方背マミ﹀の批指端でシサヤフを携でると よく友ほる。 粧を殺すと七代た Lられる。 葬式の瞭その家に病人があれば必中死由。 夫食をした夢を見ると必守腎坊を害する。 双子架とか二議卵黄卵ハ一卯花一一卵黄あるもの)を女 が喰へば愛生児を生む。 大公孫樹の議校ハ方一⋮協同チ、)を左でると乳の乏い人は 筑が出てくる。同様にイカの味噌燥を喰ふと筑が多く, たい。 けば左ほと。 キウ 筈正月十六日花ヨモギモチを喰ひぽ灸をすゑる必要が 長鹿の搾れ試認に人宇ハ南部﹀又は十字ハ津艇﹀を響 煙草花あてられた時等を枕托せば左ほる。 中山内 γ キ て来る。 百日現はスルメを首に捲けぽ左ほろ。 m {ミ~) {空) ( 翠)(完)cえ) {主) 実 ) ( 主 ) ( r t Q ) (品)(三)(三) ( 三 ) ( 手 ) ( 五 ) ( 大 ) (宅) ( {孟) 博物事上から眺めれ我郷土の迷信 産品刷産後の血の道 K苦しむ人は都ず貯の肉を喰ふ。 Fr 妊 婦 が 火 事 を 見 る と 赤 癒 の子を産む。 ハ MMシ シモヤケ 牛馬のたづなをまだくと般加が難産する、叉青年は成 功したい。 土川中に下水をとぎ冬至の日に雲を耽口北でとけば鴻傷 にか Lらない。 難卵のケヤラザハツナギ)に悲があるからとれを拾て乙 ツ が狐のそれによく似てあし時には狐の絞な撃を愛する 都民狂性精神病にか Lると狐が恋いたと一五ふ、限の阪孔 からだ。 p よくあぶれ・泣い餅を喰ふとハレモノ(方言ネゴモノ) がでる生餅を喰ふとハ-フムシ(鯛虫﹀が生く。 生米を喰ふと貨症にか Lる。風邪の時トロ、飯を喰ふ ものでない毛穴が・去があ。 我をする。 悌前に手向けた飯を山の仕事に行く人に喰はせると怪 凶月四日と凶月二日に結婚するもので・泣い。 山品目節伺に紳様に手向けたシヨウプを床の下に沿けば 盗汗ハ方言ネアセ)がたほる。 アマガヘルの生きたものを丸呑みせばニキピ,かたはる し胃病もたほる。 山野に行て獣類. の骨髄を見ると親子に別れるから、と 山政左ものむ らない、ウナギ、ウシ(牛肉)ウドン、ウメボシ等の 緋側一を喰ふと蹴病ハ方一一一 ロドシ﹀に左る。 土加の丑の日にウの字のつくものを喰ふと中風にか L / 1と仕出す。 の時観にも子にも別れ左い桜にと唾=一回トツト、ノー 吉 司t 延物時により潔めた指頭で横縦交互に九蓑を線的に摘 兵闘者皆陣列在前の九字﹂を唱ヘ・ながら空聞に剣又は 臨 怨敵を退散させ五口身を護る篤の禁況の秘法、口裡 K﹁ 横臥して九字会具言宗の僧や修験道の山伏などが悪魔 。 一践を聞くとロウサウハ肺病の方弓一ロ)にか Lる ウヅラの聾を聞いてゐれば中風にか Lらない。ウソの ロ﹀が腹に宿って死ぬ。 / とカゲハハリガネムシの方昏一 同一ノイバラ(方言。ハラ﹀の花が咲く迄水浴するものでな い、これにそむくとアカハラハ赤痢の方言)にか Lる 水を呑みたくたって途に死ぬ。 深高山の湧泉(方言、ン γ コ)に顔差込んで口芥みする 山で一尾花けとった雑魚をそとで煮て喰ふ注、無限に 子供がと:ズに放尿すると亀頭がはれる。 をつ Lけばすぐ左ほる。 キッ、キハ方一一一ロケラッ、キ)の明で痛んでゐるムシパ. 舵の尿が限にはい ると限がつぶれる。 ( 美 ) ( 歪 ) (三) ( 苧 ) ( 克 ) (夫)(若) (茜) (歪) (宅)(呉) (望) (図)(塁)(空) (吾) (歪) (至)(杢) (手) (冗) (宍) くとと)をきると臓蹄が切れる。 下北郡悌ケ浦の極繁演の白砂を自家に持運ぶ時は、凶 オソレ品vufF イ 謹海上は著しく荒れ加之持運んだ人が死ね。 キジの肉を喰うと三年前の古傷が再都民する。 恐山に夫婦揃で参詣すると妻が死ぬ。 普暦七月七日には七度赤飯を喰べ七度水浴すると無病 健佳とたる。 土用にはひったら=ラを食べるなハンメウと云ふ毒虫 がついてゐる。 との外たづねるとまだノ¥多数出てくるから大鰹とれで 止めて治く。 三雑多迷信 、 r a E 植物と動物とを相手にして色々な迷信を描いてゐるから ヘピ、トカゲ、カヘルを殺して腹を上に向けて訟けば とれを紹介して将来吾郷土民族風習改善の一安料と致しま す 。 雨が降る。 蛇を殺してもと Yめを刺さないと生きて来る、文蛇の ツパメの川県を破壊するとその家が火災にか メの喉部が赤色であるから火が出る)。 Lるハッパ ツパメが毎年きて巣をつくるのに、その年に限り来た いとその家に何等かの不幸がある(之は相営真理に近 い)。 ツパメは巳の年生れの人が打附けた板には出来をつくら ない、叉巳の年に出産するものがあるとその年はその 何虞かに巣を拾て L行く。 家に来ない、もしくは巣を造り始めても御産近づくと 秋桃の校をたくと翌年ツパメがその家に来友い、叉来 ても桃の校をたけば逃けて行くこれは上北郡法奥津の 迷信だが、=一戸郡五戸町では桑の校を焚いても同般の 結果が現れるといってゐる。 捕てきたカニを逃すと土 豪をはさみきりその・一家を倒す が故生きてるカ一一は自宅に持てくるもので左い。 ザ 盤底八月十五日に友ると蚊の口吻か八つに割れて人を 整せ・なくなる。 カラスが河に集って水を浴びると雨が降る。 リングウ(方言マバナ)を養蚕中に持てくると蚕は死 ね 。 へY J 7 個人によって或動物を恐怖するのはその人の隣帯を担 ゆた上を、最初に歩いた動物によってきまる。印ち毛 一 ー ー 頭を切り放すと蚕所の摺鉢に這って来る。 トカゲ、カナヘビ、ヰモリにかみつかれると雷がなる 一 - 迄は注しない。 博物事上から眺めた我郷土の迷信 ( 四 ) (五) (七) 土 ) ( 十 ) ( ( 主 ) ( 九 ) (八) 交 ) ( 宅 ) ( 奈 ) (歪) (充) ( 二 ) (三) ( 博物畢上から眺め穴我郷土の迷信 ると蛙を恐れるのである(南部竹舘村)。 虫が最初にその上を歩くと毛虫を恐れ、蛙が先きは渡 カラスはその年の強風と強雨を議知するもので、大風 のある年には低所に大雨の年には高所に泉を透ュ。 モチ ナシ、リンゴの花が多く咲く年は凶作だ、之は山県現ら しい。 ネズミを鳥類で捕そとなったらジヤカウネズミに愛り モグラが地上に出ると御テント絞(太陽)に叱られて 米はジヤカウくさくて食べられなくたる。 即死するものだ。 円以捕るに上手左ネコは何時でも民訴を焼いてゐる。 家敷内に桐を杭ゑるとその家はそれきりで繁昌しない 同様にポプラ(方言-フイギジユ﹀を植ゑても屋棋より 高く伸びると主人に不吉が多くたる。 テン落首の際堰の中に居ることがあるためお鳴はとの 獣の仕業である、故にテンを笛獣と云ふ。 日光山槻魚(方言サンセウカタカ)の卵塊を戸和田の 餅と名つけ、との津山産んだ年は豊年であると迷信し て態々山奥の戸和田絞に参詣に行く。 クモ(方一七一ログポ)が夜間燈濯、枕迭に現はれると夜誌 が来るとて非常にとれを忌む。 二 一 ニ トンボ(方言ダンプリ)を殺すものは製業不振となり ( ( 三 ) (茜) 一一四 馬肉を食ふと立身出世しない。 首鳴の際桑の枝葉を家の入口、マド等に挿すと落省し ない、同様に由民殺の一角に桑樹を杭ゑてゐ︿。 兎は烏である解剖するとマメ(淋巴球)があるからだ 御稲荷桜と信じて紳祉を建て信仰させてゐる、津軽五 狐に神通力があって人の吉凶をよく判断してくれる、 牝馬(方言ダマ)に来って行くと決してだまされぬ。 狐が人に化けてよく人宇一説す(方言ダマシ)ものだ、 上使丁の談)。 天気のよい暖か注目によくなくからだ(附属小畢校山 くのはアマガヘルで曇り勝の天候によく暗くからです ゴウヘヒヤ、 /¥L/¥ ーと柏町くのはトノサ γガヘルで は事賓が幾分存在してゐる、キヤク、ノ¥¥/¥}と鳴 f l (カユ食う)豊作の年にはゴウヒヤウ、 / ¥ hハ五 依の義で少くも一反歩から五依とれる)と鳴く、之に 蛇の鳴撃で年の豊凶を諜知する、凶作の年にはキヤク 掘ら?になけば蛇に化す。 ポドイモは雌に化し、ヤマノイモ(方言ナガイモ)を 八戸附近では錨を捕る時焔貯が行くどイワシが眼そ赤 くして逃げ去る。 いても月夜には逃去る。 故に一疋といは宇一初と計算す、兎に臼をかぶせて沿 (三) (三) (孟) (元) (天) ( 主 ) (古) (主) 実 〉 ( 大 ) ( 宅 ) ( (克) (手) ( 三 ) ら夜白からでも稲荷絞の人形を買ってくると芭・ちに魂 がはいるから‘家に入れてから粗末にすると不幸が績 郡でも西郡の高山三五郎採は最も様力がある。それか 人家の軒下に棲むととを許された、一方キッ、キは親 はスゾメには感心し汝は親孝行者であるから、とれか 回収中だったが、口をよく拭はやに飛出した結果親の死 大部汚れてゐるのだ、とれにつけてムゴハ婿)ネゴ(猫) ら虫を一一角疋捕るととを命じられた、そとでキッ、 キは今の様に初彩は奇麗であるが、毎晩瞬が痛くて閉 口だと泣くものだ、雀の瞬が半分里⋮く染まってゐるが 不孝者と叱られとれから毎日降ても照ても材木の穴か ら先きは人間の食べる御米を食べても差支・泣いし、叉 に目に舎ふととが出来た、との事を耳にした御様、迦絞 き大切にすると叉幸縞にたほる。 狐の鳴聾で吉凶を判断すコン、 /¥¥/¥と鳴けば古 事があるし、グアギヤン、 ノー、ノ ¥hと鳴くと火事が ある。 イヒウナイタチ(一名カセギ)を亙女(方言イダコ) てゐる(南郡竹舘村唐竹)。 が米で飼ひくぢょせ(口寄)をろす時に之を使用す。 青森市附近一旦以内に蛇がゐ友い、とれは普知殺の命 令で一里以内に棲んではならぬと禁じられだからだ。 一一五 (ミ、ズが鳴くといふのはケラと云ふ昆虫の撃だ﹀。 ハグハグハ制)の頭骨憾の組立は青森産のものは津軽家 れでミ、ズがよく流し場の附近で鳴くのであると云ふ ら、蛇の撃をと:ズが貰ひ、と:ズの目を蛇にやったそ X 44 撃を持てゐたがと:ズは目があって撃がなかったか 蛇と三、ズとが目と撃と交換した、元は蛇に目が左く 本橋を渡れたい(南郡竹舘)。 私生子︿方言テゾナシゴ、アマグゴ、ミナシゴ)は一 るハ五戸町)。 ヤマブキの花をとればとった人の家の味噌に蛇がはい ケラッ、キ(啄木鳥)は御棒迦椋の帳商外れだと笑っ 寒中の夕方ハイタカ(方言スゾメグカ﹀が雀を掴み行 くは餌にするのではたく夜脚を暖めるためである、掴 まった雀は早朝無事で向附される、その径の逃けて行っ た方向の雀は蛍日必宇捕らない。 南郡竹舘村では馬を山野に使役する際耳に大鈴子をつ けて行く、とれは魔の者印トピの撃を馬が聞くと即死 するから鈴子の音で聞かせたいのだ。 キッ、キハ方言ケラッ、キ)は親不孝者で雀は親孝行 でしまった、雀が閉じ呼出に釣し御歯黒をつけてゐた 物である、昔親が霊病にか Lった時キッ、キは呼出さ れても今御化粧してから行くと云ムてる内に親が死ん 博物皐上から眺めれ我郷土の迷信 (若) (美) (天) ( 完 ) ( 手 ) 三 ) (三) (三) ( (吾) (歪) 博物事上から眺めた我郷土の迷信 の御紋符託秋田産のものは佐竹家の御紋章に似てゐる モズの早賛にされたドヂヤウは雨にまじって天から降 ってきたものだと。 雀は協議の結果誰の雛でも捻てられてゐるのを見附け ると御五に扶助してやる様にたってゐる。 雲雀は賭博打で冬土中にをる時鼠とばくちして八百を 負けた、所で円以が借金を返してもまだ受取ら友い早く たいで、天空に上ってすましでも八百、すましでも八 返せと催促する、それで春地上に出ても地面に居られ 百キュ i、/ 1 ハ窃々)と噂づる。 エチゴウサギハ野兎)が仔を産む時に栗の葉に産めば皮 )C 下組織に栗の葉痕、笹の葉に産めば笹の葉痕はついて ゐるから、皮をはぐ際注意せば判る(束郡幸畑村附近 臨時が家にはいってくると金持に左る。 猫が顔を洗ふ際耳をとすると晴天に左り、ねる時に頚 プリ﹀を食ふに行く、腕ってくると﹁限ゃに﹂が非常 を垂下けると雨が降る獄が秋野山にトンボ(方言グシ についてゐる︿本校演問看護婦)。 馬の蹄の切片ハ獣醤が裳蹄術を施し削り落した蹄片﹀ を蟻塚に置けば践が逃け去る。 トピの肉は中風、脳病、癒病及び椛'人血の道の妙薬たり とせられ、全身の黒療は中風リウマチス、セキに特効が ある。 一一六 木炭が燈内でがツノーはねる時に、山のととを忘れた かと三回繰返したがら火ばしを燈の中に持し込むとは ねなくたる。との桜左郷土迷信がまだF¥津山あるが これでやめて訟きますが、文化の進展と共に逐次正信 と一致するものが多く左り、今では中年以下の人では 殆んど眼中に在い様に友つてゐます。窓に於て考へる べき必要の一項が出てくる。迷信をしてゐる聞は農村 に於ては野荒しの習風も少く惨忍の行動も少かったが やがて迷信が衰へる様になってきてからは、思想が一 愛し色々のあやまったととばかり多く出る様に友りま した。それ故に従来流布してゐる迷信の震源をよく調 べよく味うてその真理が奈溢に存在してゐるかのとと 迄調査してから凡ての仕事に取りか Lらねばたらたい と考へます、決して年寄りの云ふととを一文の債値の ハ昭和九年十一月十一日稿之﹀ 無い絞に聞拾てるものではない。ハ終り) d 一、汎穏に藁査をかぶせたい側、一隅嶋の地震知ら十 到、立石の洞穴刻、田津の化嶋 ハ附﹀平内の七不思議ハ東郡小湊町) ↓、獄に去がつかたい口、郷人は落時間に遇はたい ( 宍 ) じ、堂子の逆茅 以 上 ( 空 ) (空) (早) (皇) ( 窒X 国) (宅) (呉)