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2災害に備えよう(PDF形式, 2.97MB)

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2災害に備えよう(PDF形式, 2.97MB)
第2章
0歳児から2歳児に多い事故が誤飲です。
この時期は興味ある物をなんでも口に入れて
しまいます。
子どもの口は直径39㎜奥行き51㎜で意外と
大きい物が入ってしまいます。
トイレットペーパーの芯が目安になります。
この中を通過するものは全て、誤飲する危険
があります。
まさかこんなもの、
と思うものでも一度チェッ
クしましょう。
1. 子どもによくあるケガや病気
(1)気をつけよう!子どもの事故やケガ
成長の途中にある子どもは運動能力も未発達でケガをしやすいものです。乳幼児の事故の半数以上
は家庭で発生しています。子どもの成長・発達段階に応じて、どんな事故が起きやすいのかを知って、
事故を予防しましょう。
※子どもの個性はひとりひとり違うので、成長にも個人差があります。目安としてご覧ください。
子どもの発達
あそびばさがし・
ともだちさがし
第3章
お座りをする
見たものに手を出す
手足をばたばたさせる
ハイハイをする
なんでも口に入れる
3か月
つかまり立ちをする
物をつかむ
4か月
6か月
ボールをける
簡単な言葉を話しだす
段差から寝返って落ちる
第4章
ふわふわの布団などで窒息
ひとり歩きをしだす
1歳
ひとりで
かかえこまないで
●新生児からハイハイ
(0歳)
のころは
マッチ、ライターによる事故
たばこ・玩具などを食べてしまう
洗剤・化粧品などを飲む
新生児からおすわりができるころまでの事故は、
「転落」
などの親の不注意によるものが大半です。ハイハイを
はじめて活動が活発になると、
「転落」
「
、誤飲」
「
、やけど」
などの事故への注意が必要となります。
ケンケンができるようになる
両足とびができるようになる
友達と遊ぶようになる
2歳
浴槽、洗濯槽・トイレなどへの転落
親がうっかり物や本人を落とす
39㎜
階段を上り下りする
寝返りをするようになる
誕生
起こりやすい事故
幼稚園・保育園・
自主保育・小学校
3歳
5歳
歯ブラシをくわえたまま走って転ぶ
転んでテーブルの角などにぶつかる
階段・椅子などから転落
●ヨチヨチ
(1歳∼2歳)のころは
車道への飛び出し
ビニール袋などをかぶって窒息
1歳を過ぎて、
1人での動きが活発となり、
最も事故が多い頃です。屋内・屋外を問
わず、
「転落」
による事故が大きく増加し
ます。
●幼児期
(3歳∼5歳)
のころは
動きが大きく、なめらかになる分、大人が
追いつかない場面が増えていきます。場
所を問わず、
「転倒」
や「歩行中の交通事
故」
の割合が大きくなります。
体験談
第5章
いざという時、
ケガ、病気、災害
79
■誤飲について
いざという時、ケガ、病気、災害
首がすわる
■ 1.子どもによくあるケガや病気
第1章 健やかガイド
第5章
体験談
誤飲してしまった!どうしよう…
0歳の娘がネックストラップの飾り(シリコンゴム)を飲み込んでしま
った時、誤飲の相談ダイヤル(裏表紙)に電話しました。材質的に問題
ないとのことで様子を見ることに。数日後ウンチから出てきましたが、
すぐに相談できる連絡先を知っていてよかったです。
体験談 赤ちゃん目線で
家の中を点検!
子どもの事故は家の中で起こるこ
と が 多 い で す。寝 転 ん で み た り、
ハイハイしてみたり、座っている
時にもう一段低い目線で見てみた
り…『赤ちゃん目線』で家の中を
見てみて下さい。思わぬ危険因子
に気付くかもしれません。
対処法を知ることの大切さ
1歳の子どもが玄関扉に指をはさみました。
赤くなって少し腫れているような感じです。
そばにいた方が看護師の方で『骨折をしたら
ものすごく腫れるので、そうなったら直ぐに
病院へ。とりあえず急いで冷やしてください』
と教えてくれました。
15 分位してもすごく腫れることもなく、子ど
もも落ち着いてきたようだったので慌てて受
診しなくてすみました。緊急時の対処方法を
知っておけば慌てずにすみますね。
80
子どもは病気に対する抵抗力が弱く、感染を受けやすいです。小さい子どもは、自分でSOSをうま
く言えません。子どもの健康状態について普段から関心をもち、よく見るようにしましょう。
病気の第一発見者はお家の人
病気を早く発見するために、日ごろからよく子どもを観察しましょう。
第2章
⃝機嫌が悪い ⃝食欲がない ⃝眠らない
あそびばさがし・
ともだちさがし
第3章
幼稚園・保育園・
自主保育・小学校
第4章
ひとりで
かかえこまないで
第5章
いざという時、
ケガ、病気、災害
81
・・・などの症状は子どもからのサインです。
● ねつ
熱の高さだけで病気の重さは決められない
普段から子どもの平熱を知っておき、発熱以外の全身の状
態もよく判断しましょう。元来子どもは大人より平熱が高く、
37.5℃位までは平熱のことが多いものです。機嫌がよく食欲が
あればまず安心です。
〈冷やすとき〉
⃝気持ちが良さそうであれば、氷枕などを使っていいが、嫌がっ
たら使用を止めます。
⃝39℃以上の高熱があり、熱を下げることを目的とする場合は、
首のつけ根、わきの下、足のつけ根を冷やします。
⃝肩を冷やさないようにします。
⃝急に熱が下がることがあるので冷やしすぎないよう注意しま
す。
体験談 旅行先で高熱が!
沖縄旅行中、夜9時ごろに1歳半の子どもが40℃を越す熱を出しました。
近くの病院も分からないし、高熱用の薬もない。対処法も分からなくて困っ
ていたときに「かながわ小児緊急ダイヤル」
(表紙裏)の存在を思い出しました。
電話をして相談したところ、適切な対処方法を聞いて落ち着くことができました。
● 鼻水
鼻の粘膜を刺激されると起きます
赤ちゃん・子どもはまだ免疫が弱く、粘膜が敏感なので、ちょっとした刺
激でも鼻水が出ます。鼻水の色や様子(水のよう、白く濁っている、黄みを
帯びている)をよく見ましょう。中耳炎にならないよう、こまめに拭いたり、
できる年齢の子は鼻をかむようにします。
● 嘔吐
機嫌がよく食欲もあり、元気ならばまず心配ない
子どもは色々な原因でよく吐きます。せきこんだり、食べすぎ、遊びすぎ、興奮したときなど吐
きやすいです。吐いたものが気管に入らないように、からだを横向きにして寝かせ、様子を見ます。
嘔吐の原因が感染症の場合、嘔吐物からも感染しますので、手袋、マスクで感染を防ぎ、速やか
に処理しましょう。
■ 1.子どもによくあるケガや病気
第1章 健やかガイド
(2)子どもの病気と観察のポイント
● 下痢
機嫌がよく食欲もあればそんなに心配ない
※嘔吐や下痢は脱水症につながりやすいので水分補給を十分に行いましょう。
子どもは消化器官も未発達で下痢をしやすいものです。
食べすぎや消化の悪いもの、慣れないものを食べたり、また、精神的に不安定な時にも下痢をし
ます。便の状態や回数だけにとらわれず、子ども全体の状態をよく見ることが大切です。
● 熱中症
すぐに水分を補給し、体の熱を逃がす
熱中症かな?と思ったら…
①
②
③
④
風通しがよく涼しい場所へ移動させる
頭を低くして衣類を緩める
頭や体を冷やす
水分・塩分を十分に補給する
を行い、様子を見ます。
◦ 症状や子どもの様子を見て、落ち着いて病院へ行きましょう
こんなときは急いで病院へ!
・顔色が悪い・ぐったりしている・息づかいがあらい・意識がない
● せき
せきをするのは病気だけではない
せきは空気の通る道(気道)の痰や、ひっかかったものを出したりする防
御作用です。ほこりっぽいところ、冷たい空気に触れたときもせきが出ます。
せきの音(コンコン・ケンケン/ゼロゼロ・ゴロゴロ)をよく聞いておくと
受診の時役立ちます。
元気だった子どもが突然せきこみ、呼吸困難になったとき
➡ 錠剤・あめ・おもちゃ等の異物を気管に吸いこんだ可能性があります。
・頻繁に吐く・出血がひどい・ひきつけがなかなか止まらないなど
このような時は時間外でも夜間でも診てもらいましょう。
最終ページには緊急な時のための
⃝医療施設案内 ⃝緊急医療施設 ⃝小児救急医療電話相談 ⃝誤飲や中毒 ⃝いざという時の移動手段、など
お役立ち情報がいっぱい!
82
備えあればこそ!非常用リュックをつくりましょう
災害発生!
⬇
出来ることから始めよう!
〜まずは自宅を安全な場所にする〜
・免震だからこそ、家具の固定が必要!
・窓ガラス:ガラス飛散防止シート
・カーテン:難燃性のカーテン
2015年9月土砂災害警報発令⇒避難勧告
テレビからは被害状況が流れてくるばかりで不安になる
ので消しました。幸区は3つの川に接していて水害もあ
り得る地域だと気づき、「メールニュースかわさき」
「土砂災害ハザードマップ」「洪水ハザードマップ」を
参考に、いざというときの行動に役立てました。
ラジオ、テレビ、インターネット
第3章
防災行政無線
市内の避難場所、急傾斜地などに設置してあり、災害時に
は緊急情報を知らせてくれる。
幼稚園・保育園・
自主保育・小学校
防災テレホンサービス
携帯電話
防災行政無線で放送した内容を電話で確認できる。
〔一 般 電 話〕0120-910-174
〔携帯・PHS〕044-245-8870
川崎市防災情報ポータルサイト
電子メール配信サービス
「メールニュースかわさき」
「メールニュース
かわさき」、いいで
すよ!
第4章
ひとりで
かかえこまないで
我が家は5階。大き
な家具は固定してある
ので家の中は異常なし。
18階のお友だちの家は
食 器 も 落 ち た り し て、
裸足では歩けない状態
に。何人かの友達が5
階の我が家へ一時避難
していました。
各自宅・地域
い
な 保
き 確
で 己
が 自
き
活 が
と う
生 等 き
た よ
で
糧
っ る
と
宅
食
な き
い
自 は
く で
な
又 き
な が
が 活 き
で
性 生 と
険 で た
危 宅 っ
自 な
に
どこへ避難するのか?
険
性
が
な
建
く
危 物
な
険 の
っ
な 倒
た
状 壊・
と
態 火
き
に 災
な の
っ 拡
た 大
と 等
き
あそびばさがし・
ともだちさがし
震度5強相当だと、自動的にガスメーターがガスを遮断しますので、まずは身の安全を確保して!
揺れがおさまったら、慌てず、ガスの火を止め、電気器具のコードはコンセントから抜きましょう。
危
第2章
●ガス・電気
正しい情報を得る
居住地ごとに指定
されている避難所
(地域防災拠点)
一時避難場所
第5章
いざという時、
ケガ、病気、災害
2011年3月11日
地震発生時、さいわいふるさと公
園にいました。(今ここが避難場
所なんだ。)と実感しました。
赤ちゃんの月齢に応じて何が必要か考えて準備しましょう。
□ベビー用の水
□プラスチックの哺乳瓶
□離乳食
□お尻拭き、紙おむつ
□タオルやガーゼのハンカチ
□肌着、赤ちゃんの服
□おもちゃやぬいぐるみ
□おんぶ紐やだっこ紐
煮沸済みのベビー用のお水は
ミルクをつくるのに便利
開封後、すぐに食べられるものを
用意しましょう
おくるみやバスタオルなどもある
と防寒用や布団代わりになります。
お気に入りのおもちゃが1つでも
あれば子どもの精神安定にもなり
ます。
Aママ
紙コップ式の哺乳瓶もあれば便利
自分の住む地域の広域避難場所などは防災マップで
確認しておきましょう! 川崎市ホームページから
母乳の場合でも必ず用意を
スティックタイプなど便利なタイプ
もありますよ
最低3日分は用意しましょう
季節を考慮した着替えを
用意しましょう。
□ビニール袋
使用済みのおむつやごみを入れる
避難する際に両手が自由になります。
Aママ
Bママ
現実的じゃない
Bママ
いずれは物資も供給されるようになる
自宅を安全に確保しておくこと
Bママ
地域ごとに指定されている
避難所が危険な状態になったとき
□粉ミルク
Aママ
広域避難場所
自宅で生活ができない、
又は食糧等が自己確保
できないとき
黒いポンチョが
あると着替えや
トイレのときに便利!
※季節や家庭の状況により必要な物が違ってきます。家族の構成を考えて、必要に応じた物を用意するようにしましょう。
阪神・淡路大震災では、使い捨てカイロやラップ、カセットコンロ、アルミ箔など、家庭にあるものが役立ちましたが、
ご家庭で見直してみてはいかがでしょうか。
まずは慌てず身の安全を確保
⬇
⃝ラジオ⃝懐中電灯(LED ライト)⃝電池⃝下着類、靴下、手袋、
⃝ウェットティッシュ⃝水⃝携帯用食料品
⃝医薬品(薬、消毒液、包帯、はさみ)
⃝貴重品(現金、普通預金、健康保険証、免許証の写し)
⃝簡易食器類⃝ビニール袋⃝生理用品⃝雨具、防寒具、簡易トイレ
■ 2.災害に備えよう
第1章 健やかガイド
83
2. 災害に備えよう
避難するとき
外の物置とかに分散して
Aママ
●ガス・電気
ガスの元栓を締める。
分電盤のブレーカーを切る
Bママ
「それぞれが置かれた状況に立ち向かう覚悟」
防災マップ
で
検索
Aママ Bママの体験談は次のページ
84
2011年3月11日14時46分、東日本大震災発生。
あの時私はさいわいふるさと公園わんぱくふれあいゾーンに居ました。
『ドドドドドッ』という細かい振動の後、左右の大きな揺れ、更には、まるで海のように波打つ
地面。その波は、夢ひろばからわんぱくふれあいゾーンに伝わり、パイオニアのガラス張りの壁
を『ガタガタガター!』と揺らすのでした。
その間に子どもたちを遊具から降ろし、周りを確認。身の安全が確保できた時…、
第2章
あそびばさがし・
ともだちさがし
「今、ここが避難所だ。
」と気づきました。
実際、目の前のマンションからラジオを片手に避難してくる親子も居ました。
しばらくすると、今度は不安の種がウズウズ。
第3章
幼稚園・保育園・
自主保育・小学校
「パパは大丈夫かなー?」と思わず言ってしまった私。「ぱぱ、だいじょうぶ?」
子どもたちにも伝わってしまいました。
ハッとして、子どもたちを膝の上に乗せ、「大丈夫だよ。」と声をかけました。
本当はパパのことも心配だったけど、まずはその場に居る人たちが落ち着かない
と始まらないことを実感しました。
家に帰り、電気が復旧してからテレビをつけましたが、被害状況ばかりで子どもが怖がるだけ。
地域の情報もわかりませんでした。そんな中、
〝メールニュースかわさき〟から、今まさに必要な
情報が届き、役立ちました。
(携帯電話向け)
メールニュースかわさきの登録方法はコチラ→ [email protected] へ
空メールを送信!
第4章
そして、あの日子どもたちを不安にさせてしまったことを反省し、調べたら、中越地震を経験
した子育てママ達が作成したパンフレットを発掘!その名も〝安心の種〟。この中で、子どもやマ
マの心のケアについてもふれています。
私たちにとっても、すぐに応用できそうなので、紹介しておきます。
ひとりで
かかえこまないで
第5章
⃝子どもの不安をやわらげる
た め に 、 背 中 に 手を当て
て、上から下になでおろし
仙骨の辺りを暖めてあげる
と 、 安 心 ホ ル モ ンが出る
し、頬など肌と肌をくっつ
け る と 、 心 か ら 「安全」
「安心」をインプットでき
る。
いざという時、
ケガ、病気、災害
⃝ママ自身も、目を閉じて
大きく深呼吸したり、
背中をなでおろして
もらったり、
お子さんと目を合わせてか
ら、ぎゅーっと抱きしめ、
「大丈夫だよ」と声に出す
ことで「安心」できる。
Bママ体験談 ~都市型災害といわれる阪神淡路大震災の経験から学ぶ~
体験者が住んでいた阪神電車青木駅付近
1995年1月17日午前5時46分、15秒足らずの激しい上下の揺れで私達の
家の中はメチャクチャな状態になりました。家具や家電を固定していなかっ
たため、ほとんどが倒れ、また食器棚から飛び出したグラスや皿が割れ、部
屋の中を移動するのも大変でした。しかも、ただ倒れたという様子ではなく、
重いタンスが飛び跳ね移動しながら倒れたようでした。寝室のタンスは天井
の梁のおかげで倒れませんでしたが、もしも梁が無ければ、この震災で亡く
なった方の約8割がそうだったように私も夫も圧死していたかもしれません。
■ 2.災害に備えよう
第1章 健やかガイド
85
東日本大震災を経験した Aママ体験談
なんとか外に出た私たちは大地震によってもたらされた、圧倒的な破壊の様子を目の当たりにして何とも
言えない絶望感に襲われてしまいました。そして、何かをしてもらうことに慣れてしまっていた私は、何処
に連絡すればいいのだろうと、
一瞬考えたのですが、
すぐに状況はそんなに甘くないと気づきました。隣に建っ
ていたアパートが倒壊してそこに何人かが埋もれているというのです。手作業での救出に行き詰っていると、
近所でユニック付のトラックを持っている方が駆け付け、そこにいる人に指示を出し、瓦礫を吊りあげ中か
らお婆さんを救出しました。その後も救出作業を続け小学生が無傷で救出された時は歓声が起こりました。
最後に妊婦さんが瓦礫から救出されましたが、意識がありませんでした。「誰か病院へ連れて行ってくれ!」
という声に夫が反応し、車に妊婦さんや怪我人を乗せ病院へと向かいました。病院に到着すると、1階部分
がつぶれていて、次の病院を探さなくてはなりませんでした。機能している病院に到着しましたがすでに怪
我人であふれていて、医師の方が車の中で妊婦さんを診ることになりました。すでに心肺停止状態で心臓マッ
サージ等をされましたが目を覚まされることはありませんでした。
近所の救出作業がある程度終わると、男の人達はトラックに乗り込み他の地域の救出作業に向かい、女の
人は近くの公園に集まり、避難場所が何処かなどの確認をしていました。私たちは住み始めて10か月足らず
の上に共働きだったため、地域のことが全くわからない状態でした。それでも、隣近所の方とは挨拶程度は
していたので、「大丈夫でしたか?」と声を掛け合い各家の倒れた家具を戻したり、食糧、水を分け合ったり
しました。
地震発生から6時間が経過しても、行政、消防、警察からの救援は全くありませんでした。フロントガラ
スにひびが入った小さな消防車を1台だけ見ましたが、私たちの所に来ることはありませんでした。この経
験から、被災直後、無傷で生かされたのなら、救援が来るまでの間は自分たちで災害と立ち向かわなければ
ならないということを強く感じました。
避難場所へ向かうと戻って来る人が多く、「人であふれていて入れない」など色々な情報をもらいました。
避難所はすべての人が入れるわけではなく、家が残っている人や車がある人は、その中で過ごさなければな
らない可能性の方が大きいのです。その為にも、最低限の非常用リュックなどが必要になるのだと思います。
もちろん、情報を得たり、救援物資を分けてもらったりするために避難場所を知っておく必要はあります。
私が住んでいた地域は助け合うこともできましたが、助けを求めている人を踏みつけて逃げていく人が多
かった地域もあったそうです。その差はそのまま地域の差なのかもしれません。大地震→避難という考えだ
けではなく、今、目の前にある命を助ける、災害に立ち向かうということが行動に移せるような地域作り、
また、どこで被災してもそこにいる人と協力しあうという防災に対する意識を持つことがとても大切な事だ
と思います。混乱期しかふれていませんが、ここでどう行動するかでその後の生活や命を大きく左右します。
この経験を無駄にせず、その時に、助けてもらうのを待っているだけという状態にはなりたくないと思います。
町内会・自治会等が基本となり、地域を守るた
めに自主防災組織をつくっています。幸区は地域
のつながりを大切にする町内会等が多く、毎年お
祭りや運動会などのイベントも開いています。回
覧板・掲示板等では定期的に地域の情報を得るこ
ともできます。いざという時に助け合えるよう、地域で実施する防災訓練等の活動は、
若い世代こそ積極的に参加してご近所とのつながりを深めておきたいですね。
地域とつながると心強いです
−まずは町内会・
自治会に入ろう!−
86
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