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Page 1 Page 2 202 日本における月平均水平面散乱日射量・ 同直達

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Page 1 Page 2 202 日本における月平均水平面散乱日射量・ 同直達
102(日射量(月平均,年平均,日本))
日本における月平均水平面散乱日射量・
同直達日射量の平年値および年々の変動
係数のマップの作成*
吉田作松**・篠木誓
***
要 旨
太陽エネルギー利用技術のためには,全天日射量を散乱成分と直射成分に分離する必要がある.この分離
のために,散乱比(=散乱目射量/全天日射量)と晴天指数または日照率との関係を求める研究がこれまで
多く行われている.本研究では,分離の精度を高めるために,散乱比に影響すると思われる多くの因子を検
討し,最終的に目照率,うす雲指数および積雪指数の3因子により,月平均散乱比を精度良く推定できる回
帰式を得た.解折に使用したデータは,全天日射量のほかに,散乱日射量または法線面直達日射量を観測し
ている10地点,延べ243ヵ月分である.この回帰式を用いて,全気象官署における最近30年のデータから,
散乱比の平年値,散乱および直達目射量の平年値と変動係数を月別と年について計算し,それらの全国マッ
プを作成した.これらのマップから,日射気候学的に興味ある多くの特徴が指摘された.
1.まえがき
1・1・研究の目的
ず,一般の気象官署で観測されている気象要素を用い
て,月平均全天日射量を直散分離する方法を開発し,次
太陽暖冷房・太陽温水器の集熱板や太陽電池受光面
にその方法を用いて,全気象官署の月平均散乱比(二散
は,大概傾斜しているので,これらの開発や設計には,
乱日射量/全天日射量),月平均水平面散乱日射量および
傾斜面に対する日射量データが必要であるが,その計算
月平均水平面直達日射量の3種目の平年値,ならびに年
には,全天日射量を散乱成分と直達成分に分離する(以
々の変動係数を計算し,それらの全国マップを作成する
後,直散分離と呼ぶ)必要がある(Liu and Jordan,
ことである.
1962;Nichols and Child,1979).また,植物群落内の
なお,この研究で使用する日射スケールはWRR
エネルギー収支に関する日射の扱いでは,群落への入射
(World Radiation Re琵rence)であり,文中で使用する
日射量を,やはり直散分離する必要がある(内嶋・桜谷・
記号は,第1表のとおりである.
奥山,1981).
1.2.従来の研究例
全天日射量とあわせて,散乱日射量または法線面直達
全天日射量の日別値や月平均値の直散分離の先駆的研
日射量の観測が実施されている地点においては,計算に
究を行ったLiu and Jordan(1960)の方法は,散乱比
よって全天日射量を直散分離できるが,現在わが国で
(K)を晴天指数(1ぐT)の関数とみなすものである.こ
は,そのような地点は非常に少ないし,観測期間も短い.
の関係がわかれば,κTからK(=1%/丑)を推定し,つ
この研究の目的は,前述の必要性にこたえるために,ま
づいて既知のπから恥を推定し,さらに島=E一
恥から脇を推定できる.
*Maps of monthly mean sky and direct solar
上述のLiu and Jordan(1960)の考えに基づく研究
radiation on the horizontal surface fbr Japan.
が,その後多く現われた.本研究に関係のある月平均値
**Sakumatsu Yoshida,(財)日本気象協会中央本
部.
***Seiichi Sh五noki,同研究所.
一1982年10月8目受領一
一1983年1月14日受理一
1983年4月
についての研究例をあげると,次のとおりである.
Page(1961)は,52。N∼34。Sの間にある10地点につ
いて,次の式を得た.
K=1.00−1.13KT (1)
23
202 日本における月平均水平面散乱日射量・同直達日射量の平年値および年々の変動係数のマップの作成
第1表 この論文で使用する主な記号.
記号
説
明
1
法線面直達日射量瞬間値[kW/m2]
丑
法線面直達日射量の月平均値[MJ/m2・day]
全天日射量瞬間値[kW/m2]
π
全天日射量の月平均値[MJ/m2・day]
7
記号
説
π
日照時間[hr]
N
可照時間[hr]
n/N
日照率[0∼1]
Cd
雲 量[0∼1]
明
π。
大気外水平面日射量の月平均値[MJ/m2・day]
α
上層雲量[0∼口
島
水平面直達日射量瞬間値[kW/m2]
α
うす雲指数二n/1V+Cd−1[0∼1]
πb
水平面直達日射量の月平均値[MJ/m2・day]
010
恥
水平面散乱日射量瞬間値[kW/m2]
積雪指数=積雪10cm以上の月問日数と1カ
月の日数の比[0∼口
πd
水平面散乱日射量の月平均値[MJ/m2・day]
ψ
埼
晴天指数二珊島(以前はcloudiness
δ
太陽赤緯[deg]
ω
太陽時角[deg]
indexという人もいたが,最近はcleamess
indexということが多い.)
πT
月平均晴天指数=石ηπ。
K
π
散乱比=恥/H
πd
月平均散乱指数=恥/π・
月平均散乱比=飾/H
Klein(1977)は,LiuandJordan(1960)によるヨ
ーロッパの4地点のデータを用いて,次の回帰式を作成
した.
ω8
h
h15
0βS
Cz4L
緯 度[deg]
日没時の太陽時角[deg]
太陽高度[deg]
各月15日の南中時太陽高度[deg]
実測値
計算値(推定値)
射量に,遮へいリング補正が施されていないためであろ
うといわれ(Klein,1977),Stanhi11のデータが非常に
大きいことについては,空中のダストが原因ではないか
K=1.390−4.027KT+5。531KT2−3.108KT3
と考えられている.
(2)
そして,Klein(1977)によれば,Pageの(1)式は,
なお,各研究例の実際のデータをみると,K∼KT関
係のプロット点はかなりばらついている.これについて
ニューデリー(インド)のデータ(Chaudhury,1963),
Collares−Pereira and Rabl(1979)は,K∼KT関係に
ハイエット(オーストラリヤ)のデータ(Norris,1966),
季節差があるから,季節別に関係式を作成する方がよ
ジラード(イスラエル)のデータ(Stanhill,1966)に対
い,といっているが,Stanhil1.(1966)によれば,ニュ
して,(2)式よりよく合うという(このうち,Stanhi11
ーデリーのデータには,季節変化が認められないとい
のデータを吟味したところ,上述のKleinの報文と異
う.
なり,第1図に示すとおり,Kが著しく大きかった一
πまたは轟を推定するの匠,κTを用いずに,次の
著者).
ように,日照率(π/ノV)を用いた例もある.すなわち,
また,Iqbal(1979a)は,トロントとモントリオール
Iqba1(1979b)は,カナダの3観測所のデータから,次
のデータから,次の式を得た.
の式を得た.
K=0.958−0.982KT (3)
π=0.791−0.635・銘/〈r (5)
Collares−Pereira and Rab1(1979)は,米国の5地点
魚二恥/瑞二〇.163+0.478・呵N
のデータから,次の式を得た.
−0.655(%/・め2 (6)
π一α775+住347(醜一号H住5・5
以上の研究例をみると,πの説明因子として,πTま
+・t26・(伽一巻)}・c・s{2(πT一α9)1(4)
たはπ/1Vだけを用いているために,Kの推定方法と
して,精度が不十分と考えられる(相関係数がO.8台).
以上の諸氏が求めたK∼写丁関係を,まとめて第1図
1.3.本研究の方針
に示す.これらのうち,Liu and Jordanの曲線が一番
前項で述べた従来の研究を検討した上で,,今回採用し
低いことについては,彼らの用いたブルーヒルの散乱日
た研究の方針は,Kの推定精度を高めるために,説明因
24
触天気”,30.4.
日本における月平均水平面散乱日射量・同直達日射量の平年値および年々の変動係数のマップ4)作成 205
〔勘」湘一蜘yユ
1.0
◆o’●身 oツー!9蔦
ノ ノ ノ び
ノ ノ ノノ ノ
! .♂ ! 〆
!/ //・
2
\/
ろノ ノ ノ
ペノ ノ ノ
・毎動/
¥¥
,!、◎ ・! !
/♂ o ! /
!/・!!/
// / /
// ん ノ
藍
1
曳/! うノ//
!■! !ノ/
3
罰o・5
¥ 4
v¥ v ●ピ
0.5
/㌍。!/
ノ ゆ ノノノノ
/〃!/ノ/ 疹正係数
。1975糊旬1979年12月
/ク/ウノ 蟹1980年1㍗”9月
\
0.999
0.922
ウ■!二!
、≦・.考!
!ナ.9ラノ
¥
\
.序。ク
ノ/!/
6
2 ¥
¥、
ヤペ
¥N 5
\
¥
¥
0.0
/ノ:ケ
鵠/ノ/!!
念聾ノ
設 //
5
■
5
Io 恥^』 15 ao 〔鋪」ノ砧6。7〕
第2図 (9)式による月平均全天日射量の推定値
(1覧温)と実測値(πOBS)の比較の例(札
幌).
0.0 0.5 1.O
KT
第1図K∼埼関係の例.
1・ Liu and Jordan (1960):(2) 式
2. Page (1961) :(1) 式
3.Chaudhury(1963):原論文の図から転写
4・Stanhil1(1966):原論文のデータ表から作成
5. Iqba1(1979a):(3) 式
6・ Collares−Pereira and Rab1(1979):(4) 式
するには,1時間積算値を用いて,次式により1%を算
出し,月平均値(石Zd)を求めた.
恥=π一1くsinh> (7)
<sin h>は,各1時間内のsin hの平均値で,次の
式によって計算した.
<sinh>一ω2圭ω1∫(sin卯s呈nδ
子として,KTやn/ノV以外の因子を加えてみること,
および回帰式として2次式を用いることである.
ω1
十COS∼ρCOSδCOSω)4ω
一SinψSinδ+C・SgC・Sδ・Slnω2−slnω1一
2・解析に使用した日射データ
2.1.収集したデータ
今回の研究のための日射データとして,全天日射量と
散乱日射量が必要であるが,このうち散乱日射量の観測
地点は非常に少ない.しかし,全天日射量と法線面直達
日射量の同時観測が行われておれば,散乱日射量を計算
することができる.
1980年9月までに収集することのできた,上の条件に
合うデータの地点とデータ収集期商は,第2表のとおり
である.観測に使用された全天日射計は,すべて英弘精
ω2一ω1
(8)
ω1,ω2:1時間の始めと終わりの太陽時角一
2.3.データ・チェック
気温や風速などと異なり,日射量データが正常値から
の大きな偏りを示すことは珍しくない.今回,日射量デ
ータのチェックは,次の3方法のほか,必要の都度,記
録紙,時別データ表,日別データ表などを点検すること
によって行った.
「(1)欠測日の処理
欠測日数が20%以上,すなわち7日以上の月は,解析
機KKの熱電対列式(ネオ型)で,散乱日射は,同型
対象から除いた.
全天日射計に遮へいリングを付けたもので,リング補正
(2)全天日射量推定式との比較,
は,天空1こおける散乱光分布を一様と仮定した幾何学的
吉田・篠木(1978)は,次の全天日射量推定式を作成
補正(Dmmmond,1956)である.また,法線面直達日
レた(原式の日射スケールはIPSr1956であ、るが,下記
の式はWRR’に修正してある).
射量も英弘精機KKの自記直達日射計によるものであ
る.
ノヌ=島(0.149十〇.546・,¢/」V十〇.037sin h15
2・2.換算方法
+α048σ1・) (9)
全天日射量と法線面直達日射量から散乱日射量を計算
上の式によるHの推定値と実測値との比較を,多く
198β年4月 1・
25
204 日本における月平均水平面散乱日射量・同直達日射量の平年値および年々の変動係数のマップの作成
第2表
緯・度
経 度
地点名
データを収集した地点,期間,データ種類などの表.日射量の欄には
実測値(0β5)か換算値(C且L)かの区別および換算(C、4L)に使用
標 高
9
λ
h
43003ノ
141。20,
17.2m
日
法線面直達
1
0βS
札 幌
宮 古
39。39,
141。58’
38。15ノ
140。51,
松 本
名古屋
潮 岬
広 島
仁 尾
福 岡
36。03,
36。15’
35。10’
33。27,
34。22,
34。12,
33。35’
140。08ノ
137。58’
136。58’
135。46,
132。26’
133。39’
130。23ノ
那 覇
31。34ノ
26。14,
130。33’
127。41,
CAL1
C/4L2
0βS
π,島から
気象台
α4L1
測候所
1から
Cz4L1
188.Om
26.Om
1から
α4L2
測候所
0βS
瓦脇から
気象台
0βS
OBS
砺から
π,耽から
気象台
気象台
0βS
C/4L1
α4L2
0βS
測候所
1から
0βS
α4L1
サンシャイン
1から
0βS
α4L1
測候所
1から
丑,島から
測候所
α4L2
α4L1
0βS
0βS
π,恥から
三菱重工
三菱重工
0βS*
c!1L
OBS
0βS
サンシャイン
1から*
0βS
α4L1
サンシヤイン
1から
0βS
α4L1
C/4L2
0βS
気象台
1から
π,脇から
気象台
48.Om
73.2m
29.3m
脇から
2.5m
4.3m
π,島から
0βS
α4五1
610.Om
1.5m
α4L2
()11、乙2
0βS
鹿児島
全 天
π
0βS
サンシャイン
館 野
恥
1から
0βS
仙 台
量
散 乱
茄
気象台
42.7m
射
水平面直達
C11L1
サンシヤイン
1から
0βS
α4L1
気象台
1から
34.9m
私脇から
α4L2
π,脇から
α4L2
測候所
0βS
気象台
0βS
サンシヤイン サンシヤイン
0βS
0/4五2
サンシャイン 脇,」磁から
α4L2
ゐr,1%から
α4L2
∬,島から
OBS
気象台
0βS
気象台
*1の実測開始(1979.5)以前はπ,1%から換算した.
26
、天気”30.41
日本における月平均水平面散乱日射量・同直達日射量の平年値および年々の変動係数のマップの作成 205
したデータ名を示してある.換算はまずC11L1を行い次にCz4.乙2を行う.
記号は第1表参照.
日照時間
使用月数のうち,
雲 量
蒸 気 圧
データ収集期間
使用月数
雪あり月数
(010>0)
気象台
1978.1∼1980.9
33
15
測候所
1980.1∼9
気象台
1979.4∼1980.9
気象台
1964.1∼1969.8
1970.1∼1979.12
9
16
0
不使用月数
0
3
0
2
2
0
1979.1∼1980.9
21
4
0
気象台
1977.10∼1980.一9
33
O
3
測候所
1980,1∼9
0
1
気象台
1977.1∼1979.12
23
0
データ修正
π×0.92(1979.11∼)
1979.8,1980.1
168
測候所
8
不使用月および
13
πxLO3(∼1980.5)
H×O.89(1980.6∼9)
1977.10∼12
π×0、97(∼1978.9)
1980.3
1977.1,4∼6
1978.1∼5,7,9,10,12
/ill, 」乙竜×1.04
多度津測候所
(蒸気圧は
サンシヤイン)
1977.3∼1980.9
43
0
0
45
0
2
1979.11,12
12
O
0
π×0.96
1976.11∼1979.3
気象台
1979.4∼1980.9
気象台
1975.10∼1976.9
気象台
1978.1∼1980.9
計
1983年4月
0
243
0
33
24
27
206 日本における月平均水平面散乱日射量・同直達日射量の平年値および年々の変動係数のマップの作成
の気象官署について行ってみると,大概は5%以内の差
q●
●
で一致する.しかし,時には,ある気象官署の特定期間
十
において,両者の差が5%をはるかに超えることがあ
る.その例を第2図に示す.
十
q7
ロ ムロ
・/
♂9.●
今回,第2表の全天日射量データのすべてについてこ
差 ゆ●
1。..
のチェックを行い,差が3%以上の期間のデータには,
o ●
● o
o ●
α6
第2表の右端欄に示すように,修正係数を乗ずることと
した.修正係数(b)は
珊五L=δ・Eo8s
0 8● O +
貰o・s
o.4
ず。。 ’
0名古置
o 潮岬
ム広 島
o仁 尾
0 6 ム
ム ● A◎ゆ
80♂ o
の日時を問いあわせ,上述の方法で判定した係数の急変
吉田・篠木・山中(1977)によれば,1∼π・cosecmh15
●,宮 古
十仙台
禽松本
げ ム ◎4
なお,修正該当気象官署に対して,日射計の交換など
(3)1∼E・cosec拠h15関係によるチェック
o札幌
ん あ
o◎馨皐●・。
ゐ=Σ(恥五L・筋BS)/Σ(πOBS)2 (10)
のうち4ケース,一致していないのが2ケースであった.
’1二。ジ・‘ “
.’.欝1貯
α5
とおき,最小自乗法,すなわち次の式により求めた.
時期と比較した結果,時期が一致しているのが6ヶ一ス
じ ゆ ロ
● 福 岡
◎
▲真児島
o
o.3
03
0 α4 05 0.6 0,7 α●
賛弧
第3図 (12)式による散乱比の推定値(島温)と
実測値(π0卵)の比較.ただし積雪のある
月を除く.
関係は,卿に適当な値(卿=・1.3∼1.4)を選べば,か
なり高い.相関を示す.
および日照率(勉/2V)が有力なことは,1.2.節で述べ
一般に1の観測誤差は1%程度にすぎないから,Z7・
たように,従来の研究から知られている.
cosecmh15を用いて推定した1と実測の7の間に大き
一方,日々の各種日射量の同時アナ・グ記録を比較す
な差があれば,πの実測値が怪しいとみられる.1を
ると,散乱日射量は,快晴や曇りの日よりも,晴れたり
観測している地点については,この方法によるπのチ
曇ったりの日に多く,特にうす曇りの日に非常に多いこ
ェックも行った.
とがわかる.従って,Kの説明因子として上層雲量を
2。4・解析に使用したデータ
加えたいのであるが,現在気象官署では,上層雲量の統
前項のチェックの結果,解析から除かれた『不使用月
計が行われていない.そこで,上層雲量(C互)と密接
数』と『不使用月』を,第2表にあわせ示す.不使用に
な関係にあるrうす雲指数(α)』を代用する.月平均
なった月は,大部分が欠測日数が7目以上の月である
のC‘とCんの関係は,吉田・篠木(1978)に図示さ
が,どうしても理解できないほど一般的関係から飛び離
れているが,式で表わせば次のとおりである(秋田と潮
れたデータも若干ある.なお,館野が解析から除かれた
岬,1950∼1951年,日中の毎時観測データによる).
のは,雲量観測が1日1回だけのためである(他は1日
Cん=0.99α (11)
3∼4回).
相関係数=0.82 資料数=・48
以上のチェックを経て,解析用に整備した日射データ
以上πT,π/凡αのほかに,πに影響がありそうな
は,第2表の『使用月数』の欄のとおり,10地点,延べ
因子として,月平均雲量(Cd),月平均蒸気圧(8),各
243か月分で,そのうち24か月分は積雪のある月(G1。
月15日の南中時太陽高度(h15)とsinh、5,および筋,
>0)である.これらのデータには,西日本を中心とし
C4,”/1Vそれぞれの自乗値を加えた,合計10個の因子
た1978年夏季の異常多照,北日本を中心とした1980年
を解析に用いた.
夏季の異常寡照が含まれていることは,解析上有利であ
3.2.Kの推定式
る.
積雪のある月は,雪面反射のため散乱日射量が非常に
多いので(吉田,1970a),これらの月を除いた219か月
3.散乱比(K)の推定式の作成
(第2表)のデータを用いて多変量解析を行い,因子の
3.1.解析に使用した因子
増加が危険率5%で有意であるとの水準で得られた重回
Kを推定するための説明因子として,晴天指数(κT)
帰式は,次のとおりである.
28
、天気”30.4.
日本における月平均水平面散乱日射量』同直達日射量の平年値および年々の変動係数のマップの作成 20γ
第3表計算対象とした年数別の気象官署数.
【陶ノ輌・・‘卯〕
(1951∼1980年の期間内)
巳
●
●
年 数
気象官署名
気象官署数
12∼15
5
館山,千葉,四日市,山口,
亀山
16∼17
3
久米島,大船渡,富崎
4
筑波山,延岡,沖永良部,与
那国島
モ
’歯.’
,o
。蜘
.鍵
9
●
18∼22
23∼29
17
30
126
計
155
広尾,新庄,伊吹山,紋別,
福山,雲仙岳,若松,奈良,
境,呉,姫路,多度津,高知,
宿毛,那覇,伊良湖,屋久島
H‘帽
.愛.
7
盛ポ鱒
。・ソ8
●
.砂
5
髄4蓄o
4
● ム
∂ A
o札幌
●官 古
ゆ仙 台
■松本
o名古屍
o 潮 岬
A広 島
o仁 尾
●福 岡
▲鹿児島
o ご◎㌔
3
十 ム
∂
(略)
3 4 5 ● 7貰幡● ● 0 髄‘噺’剣
第4図 (13)式による水平面散乱日射量の推定値
(届σ温)と実測値(紘OB8)の比較.
K=0・950−1.336・n/N+0.702(π/.配)2+0.217α
(12)
(12)式は,以上述べたいろいろの誤差を含んだ全国
重相関係数(R)=・0.904
平均的な回帰式とみなされる.
標準誤差(E);0・037(=・7.3%)
Eのパーセント表示は,E÷(πの平均)×100である.
4.月平均散乱比ならびに月平均水平面散乱日射量・
(12)式によるπの推定値(C五L)と実測値(α85)
同直達日射量の平年値,標準偏差および変動係数
との比較を,第3図に示す.
の計算
(12)式の標準誤差7.3%の原因として,(1)回帰モ
第3表に示す155の気象官署における1951∼1980年の
デルの不完全さ,(2)恥と丑の観測誤差,つまりπ
期間について,次の計算を行った.
の誤差,(3)説明因子であるn/1Vやαの観測誤差,
(1)月平均全天日射量(H)
(4)観測地点と季節による大気混濁度の差ならびに地
以下の計算に必要なので,(9)式を用いて,各気象
表アルベドの差(積雪期のデータは解析から除かれた)
官署の毎年毎月のπを計算した.
などが考えられる.
(2)月平均水平面散乱日射量(島)
このうち(2)については,次のように見積もられる.
(12)式から,研=石『・Z7としてπdが計算できるは
すなわち,2章で述べたように,疏は実測または換算
ずである.しかし(12)式は,積雪のない月だけのデー’
によって得られたが,実測の場合,遮へいリング補正の
タを用いて作成されたものであるから,積雪のある月を
不完全さ(Steven and Unsworth,1980)のためゴπ4の
含む一般式としては,雪面反射による散乱日射の増加分
誤差が5%を超える可能性がある.換算法の場合,(7)
として,(9)式のO.048Gloの項を考慮する必要があ
式の1の誤差は1%程度にすぎないが,観測の管理が
り,島の計算式は次のようになる.
十分な場合でも,Eの誤差は3%程度あり,これは恥
πd=(π一〇.048σ、。π。){0.950−1.336・%/π
からみて6%くらいの誤差になる.
+0.702(%/丑)2+0.217α}+0.048G1幽
このような観測誤差は,ほとんど無作為に生』じている
(13)
誤差と,観測地点によづて一方向に偏っている誤差の二
上の式による届の計算値と実測値の比較を第4図
に示す.この式を用いて,各官署の毎年毎月の恥を
つから合成されているようにみえる(Hay and Wardle,
1982).この一方向への偏り誤差と,前述(4)の観測地
計算した.
点ごとの周辺環境の相違の影響が複合した結果ボ,第3
(3)月平均水平面直達日射量(脇)
図に見られるような,地点ごとのプロット点の偏り(例
πと続の差として,各官署の毎年毎月の・1鶉を算
えば潮岬)となったものと考えられる.
出した.
1983年4月
29
208 日本における月平均水平面散乱日射量・同直達日射量の平年値および年々の変動係数のマップの作成
第4表 日射量値をマップに記入する場合に用いた記号.
記入した日射量値の説明
ケース
1
2
3
4
5
符 号
記入例
なし
*
M
T
月平均島
月平均πb,1
明
5.8
経計年数が,1951∼1980年の30年
0%
0%
5.8*
統計年数が,18∼29年
3%以下
1%以下
統計年数が,12∼17年
8%以下
1%以下
5.8**
* *
説
30年平均との差
(5.8)M
標高800m以上の山岳気i象観測地点
(5.8)T
地形の影響が顕著な地点
(4)平年値
は』統計年数が12年以上あれば,30年平均値との差は,
各月ごとに,全計算年数の算術平均をとって,平年値
私玩,島,ともに,1%以下である.
とした.計算年数が30年に満たない地点もあるが,後述
このように,統計年数の相違が平年値の精度に影響す
のように,30年平均との差が5%以上になる可能性があ
ることを示すために,データをマップにプロットするに
るのは,17年以下の場合であり,これに該当するのは8
際して,第4表のケース1∼3の記号を用いた.
気象官署にすぎないので,平年修正は行わなかった.
(2)山岳気象官署
(5)標準偏差
(9)式および(12)式は,平地の観測データに基づ
標準偏差一∀Σ(各鴇叢値ソ
いて作成されたものなので,大気透過率や雲におおわれ
る状況などの気候条件の異なる山岳高所に対して当ては
(6)変動係数
まるか,保証の限りでない.
変動係数=(標準偏差/平年値)×100[%]
一方,155気象官署のうち,標高が800m以上り地点
(7)散乱比の平年値
(筑波山869m,伊吹山137¢m,剣山1944m,阿蘇山
1143m,雲仙岳849m)の脇の値は,平地に比べて,
散乱比の平年値=(πdの平年値)/(πの平年値)
明らかに小さい.雲(霧)におおわれる機会が多いため
5.マップの作成
であろう.
5.1.各地点のデータの表示について
このような事情を考慮して,前述の山岳5地点のデー
前章の計算結果をマップにプ・ットするに際し,統計
タをマップに記入する際,第4表のケース4の記号を用
年数の短い官署,山岳官署,および(日出・日没に対す
い,等値線をひくときには,この値を無視することにし
る)地形障害の著しい官署については,次のような検討
た.
を行い,必要に応じて,データ表示を区別した.
(3)地形障害
(1)統計年数の短い気象官署
日出・日没の方向に,山岳などのように,日照時間を
統計年数が30年より短い場合の平年値が,30年間
少なめにする障害物がある地点においては,日射量(特
(1951∼1980年)の平均値に比べて,どの程度相違する
に直達日射量)も少なめになる.ただし,このような地
可能性があるかについて,数地点のデータを用いて比較
形の影響が顕著に現われるのは,障害物の高度角が相当
した結果,17と瓦の場合,30年平均値との差は,次
に大ぎい場合だけである.その理由は,
のとおりであった.
①ジョルダン日照計は,太陽高度が約3。以下では記
統計年数が23∼29年の場合…2%以下
録しない(吉田,1968;WMO,1969)から,高度角3。
〃 18∼22年の場合…3%以下
以下の地物は,もともと日照記録の障害にならない,
〃 16∼17年の場合…5%以下
②太陽直射光が雲に遮られるチャンスは,太陽高度
〃 12∼15年の場合…8%以下
が低いほど多い(吉田,1970b),からである,
πdの場合は,統計年数が12年以上あれば,30年平均
乱およびπbの地点間比較,ならびに現地の地形状
値との差は,すべて1%以下とみてよい.
況から判断すると,日照に対して地形障害が明らかに現
以上は月平均値の場合であるが,年平均値の場合に
われている気象官署は,日光,網代,大島,三宅島,尾
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// 80. 4.
日本における月平均水平面散乱日射量・同直達,日射量の平年値および年々の変動係数のマップの作成 211
藍 、。
◎ 『職内1
ぜ ヨ き ヲ
0 0
年平均散乱比(=水平面散乱日射蓋/全天日射量)
.’ 57
・・倉勤臨
1951−1980年
記入し’ヒ日射量轍の説明
符号
例
毒し
章
雫申
説
翫8
続計乍融力:195コー1980年の30年
5.8章
続3十痢巨敬フう:16−29隼
5.8串車
続齢年数力;12−t7年
158,”
標高800鰯以上の山岳気象観馴地点
↑
‘5.81↑
地形の影尊力鞭薯な地点
ク
先
0
を
/輩画 ’鴇〆碗路 ・5
物 小O.52
醐’ 姦o・5
’.
闇
/
α膨轟》縢ノ毒・
・影誤嚇 〆 。
こ54
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む
罐森.住5
・・ガ璽磁咄
姥.磐諺瀦輯
.鱗一一講礫襲・臨
孟 .5瓜謬!’・55α
ゆ
.鱗鍵饗
嬬鍵縷灘譲
o 耀懸 、勤一 鞠
〆小.5写.郷5・ 6 鰹
。53箭
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第5図(e)
鷲,宇和島,日田,屋久島,名瀬の9地点である.
③春と秋には,πの地域差が小さい(0,45∼0.55).
これらの9地点は,マップにデータを記入する際,第
④6∼7月は,Kの地域差が大きい(O.45∼0.65).
4表のケース5の記号を用い,等値線をひくときには,
Kが大きいのは,梅雨の影響を受ける地域,および海霧
地形障害がなければ記入した値よりも大きいはずであ
の影響を受ける北海道の南東部と北東部である.
る,という点だけを参考にした.
(2)水平面散乱日射量(岳)の平年値とその変動係
5.2.マップの作成とその特徴
数のマツプ
前章4.の計算結果のうち,πの平年値,恥の平年
第6図に,1,8月および年平均の珊のマップを示
値とその変動係数,およびπわの平年値とその変動係数
す.恥のマップの特徴は
について,月別と年のマップを作成した.それらの特徴
①地域差が小さい.年平均恥の全国平均(山岳や
は次のとおりである(ただし,紙数の都合で,一部のマ
地形障害地点を除く)は6.7MJ/m2・dayである.
ップだけを示す).
②11∼3月の冬季に,内陸部でやや大きい.6∼8
(1)散乱比(κ)のマップ
月の夏季を除く各月に,南西諸島で大きい.
第5図に,1,4,7,10月および年平均のπのマ
③標高1000m以上の山岳では,冬季にやや大きい
ップを示す.その特徴は次のとおりである.
傾向があるが,他の季節には,山岳も「平地も大差ない.
①年平均のπは,全国的に0・50∼0.55で(山岳や
耽の変動係数のマップ(掲載省略)の特徴は
地形障害地点を除いた全国平均は0・52),地域差が小さ
①月平均恥の変動係数は,冬季に,北海道南部,
い.すなわち,平均的にみると,わが国では,全天日射
東北地方および北陸地方で6∼8%とやや大きいことを
量のうち,散乱成分の方が直達成分よりやや多い.
除けば,他の季節には2∼3%で,珊の年々の変動は
②冬季のπは,日本海側で大きく,太平洋側で小
小さい.
さい.南西諸島でもやや大きい.
②年平均恥の変動係数は,全国的に1∼3%と小
1983年4月
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30. ' 4.
日本における月平均水平面散乱日射量・同直達日射量の平年値および年々の変動係数のマップの作成 213
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第6図(c)
さい.
理由は明らかでないが,あるいは晴天日における対流雲
(3)水平面直達日射量(脇)の平年値とその変動係
の発生によるものかもしれない.
数のマップ
⑥年平均島の全国平均(山岳や地形障害の大きい
第7図に,1,8月および年平均の瓦のマップを示,
地点を除く)は6。2MJ/m2・dayである.
す.脇のマップの特徴は
厩の変動係数のマップ(掲載省略)の特徴は
①11∼3月の冬季は,日本海側で小,太平洋側で大
①概略的にいえば,月平均πbの変動係数は15∼30
である.南西諸島と伊豆諸島も,季節風雲の発達のた
%,年平均島のそれは5∼10%で,疏の変動係数の
め,島が少ない.厳原の島がやや大きいのは,朝鮮
10倍くらい大きい.
半島に近くて,季節風雲の発達が不十分なためと考えら
②季節別にみると,冬季は日本海側と南西諸島で大
れる.
きく,太平洋側で小さい.このことは,冬の季節風の卓
②4,5月の1%は,全国的に大差がない.5月に
越程度が年によってかなり異なることを意味する.
南西諸島でやや少ないのは,梅雨のためであろう.
③梅雨のために,6月は関東以西の太平洋側で,7
6.まとめ
月は関東から東北地方南部にかけて,脇が少ない.
太陽エネルギー利用技術のためには,全天日射量を散
④海霧のため,6∼8月に,釧路を中心とする北海
道南東部,および北見枝幸を中心とする北海道北東部
で,島が少ない.8月に,青森県と岩手県の太平洋岸
乱成分と直達成分に分離する必要がある.従来,分離の
方法の多くは,Liu and Jordan(1960)に従って,散乱
比(碕と晴天指数(κT)との関係を求めることであっ
で脇が少ないのも,海霧のためと考えられる.また,
た.
9∼11月に,豊岡,敦賀地方で島が少ないのは,放
本研究では,晴天指数のほかに,散乱比に影響する可
射霧(川霧)のためらしい.
能性のあるいろいろの因子(ただし気象官署で観測され
⑤8月に,関東地方中央部,9月に,関東,北陸,
ているもの,および計算によって得られるもの)を用い
東北地方南部および九州中央部で脇が少ないことの
て,多変量解析を行い,日照率,うす雲指数[(日照率)
1983年4月
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日本における月平均水平面散乱日射量・同直達日射量の平年値および年々の変動係数のマップの作成 215
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例
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ね ぢ
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ユ ち セ
4’・遮喬易 一ノノ
〔MJ/h,・d8y,WRRスケール〕
統計年数が1951−1980年の30年
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統計年数が1ト29年
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統計年数が12−17年
(5.8)M
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標高救X}加以」二の山岳気象観渕地点
地形の影算が顕著な地点
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単 位 の 換 算
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第7図(c)
+(全雲量)一1]および積雪指数(積雪10cm以上の月
間日数と月間総日数の比)の3因子により,散乱比を従
来よりも精度良く推定でぎる回帰式を作成した.ただ
し,解析に使用した日射データは,全天日射量とともに
散乱日射量または法線面直達日射量を観測している国内
の10地点,延べ243か月分である.
上の回帰式を用いて,全国155の気象官署における
1951∼1980年の30年のデータから,散乱比の平年値,お
(注)155気象官署についてのKの平年値,島・恥の
平年値と標準偏差・変動係数の計算結果の表,および1
∼12月と年のすべてのマップは,A4判で(財)日本気
象協会(1981)に,B5判で吉田・篠木(1981a,1981
b)に掲載されている.
文 献
Chaudhury,N.D.K.,1963:Solar radiation at
New Delhi,Solar Energy,7,44−52.
よび水平面散乱日射量と水平面直達日射量それぞれの平
Collares−Pereira,M.and A.Rab1,1979:The
年値と変動係数を,月別と年について計算し,さらにそ
average distribution of solar radiation−correla−
れらのマップ(全国分布図)を作成した.
tion between di価se and hemispherical and
これらのマップの検討から,日射気候学的に興味ある
between daily and ho皿1y insolation valμes,
Solar Energy,22,155−164.
多くの特徴が指摘された.
Drummond,A.J.,1956:0n the measurement of
謝辞
sky radiation,Arch.Met.Wien,B.7,413−436.
Hay,J.E.and D.1.wardle,1982:An asscssment
of the uncertainty in measurements of solar
この研究は, (財)日本気象協会が通商産業省工業技
術院から委託された昭和55年度・同56年度サンシャイ
ン計画研究(気象調査)の一部として行われたものであ
る.発表を許可くだされた工業技術院,データの一部を
提供くだされた三菱重工株式会社,研究に協力くだされ
た山中囲利氏(元日本気象協会中央本部調査役)に厚
くお礼申しあげる.
1983年4月
radiation,Solar Energy,29,271−278.
Iqba1,M.,1979a:A study of Canadian di伍1se
and total radiation data−1.Monthly average
daily horizontal radiation, Solar Energy,22,
●一
81−86.
, 1979b: Correlation of average diflhse
and beam radiation with hours of bright sun−
shine,Solar Energy,23,169−173.
37
216 日本における月平均水平面散乱日射量・同直達日射量の平年値および年々の変動係数のマップの作成
Klein,S・A・,1977:Calculation of monthly average
ring corrections fbr pyranometer measurements of
insolation on tilted su血ces,Solar Energy,19,
diffhse solar radiation fヒom cloudless skies,Qμart.
325,一329.
J.Roy・Met.soc.,106(450),865−872.
Liu,B.Y.and R.c.Jordan,1960:The interrela−
tionship and character蛤tic distribution of direct,
内嶋善兵衛,桜谷哲夫,奥山富子,1981:関東地方
南部の日射気候,農業技術研究所報告,A,27,
di仔dse and total solar radiation, Solar Energy,
91−145.
4,1−19.
吉田作松,1968:可照時間について,天気,15,255−
and , 1962:Daily insolation
258.
on surflaces tilted toward the equator,Trans.
,1970a:水平面日射量に及ぽす積雪の影
ASH踏E,526.
響,気象庁研究時報,22,85−90.
,1970b:日照率におよぽす地形・地物の影
響を補正する方法,天気,17,63−68.
Nichols,R.C.and T.N.Child,1979:Solar radia−
tion charts,Solar Energy,22,91−97.
日本気象協会,1981:太陽エネルギーシステムの研
究(気象調査),昭和55年度サンシヤイン計画報
告書,51−113.
Norris,D.T.,1966:Solar radiation on inclined
su㎡aces,Solar Energy,10,72一一76.
Page,K・,1961:The estimation of monthly mean
values of daily total short wave radiation on
vertical and inclined su血ces fヒom sunshine
,篠木誓一,山中囲利,1977:わが国にお
ける法線面直達日射量(月平均値)の推定法の研
究(序報),日本太陽エネルギー学会第3回研究
発表会講演論文集,81−84.
,篠木誓一,1978:日本における月平均全
天日射量およびその年々の変動度のマップの作
成,天気,25,375−389.
Nations Confもrence on New Sources of Energy,
, ,1981a:日射量の全国マップ
ーその2,月平均水平面散乱日射量とその年々の
変動係数,日本太陽エネルギー学会機関誌“太陽
16May1961,皿.A.19p.
エネルギー,,,7(3),50−66.
Stanhill,G・,1966:Difhse sky and cloud radia。
tion in Israe1,Solar Energy,10,96−101.
, ,1981b:日射量の全国マップ
ーその3,月平均水平面直達日射量とその年々の
Steven,M.D.and M.H.Unsworth,1980:Shade一
変動係数,同上,7(4),51−66.
records飴r la砒udes40。North−40。South,United
番だ
窯
蟻葭
小林禎作 著
がその厳しい冬も,初雪の朝の新鮮な感動で始まる.
雪の結晶
雪の朝.前日までの黒々とした地面.まだ緑の残る雑
冬のエフェメラル
北海道大学図書刊行会,1983年1月
刊,B5判,39頁,1,500円
草.冬仕度を急ぐ木々の落葉.それらは一晩のうちにす
っぽりと白いベールに覆われ,人々を白い世界へと誘い
込んでしまう.雪の夜.外燈の下に立って舞い落ちる雪
を見上げる.やがてその身は天空へと旅立つ思いがす
『雪,このはかないもの(エフェメラル=ephemera1)』
る.そして凍てついた夜明け.浴室の窓に描かれた霜の
という著者の呼びかけには,長い間の雪との対話によっ
花.厳しい北国の冬でなければ見られない数々の雪の美
て培われた雪をいとおしむ気持,その美しさに魅せられ
しい面影を,本書は読者のもとに届けてくれる.それも
た著者の心のときめきがひしひしと伝わってくる.
著者のすばらしい写真の数々によって.
水の三態のうち固体,それも雪の結晶ほど様々な美し
夕食後のひととき,ぺ一ジを繰りながら雪の情景を思,
さを秘めたものはない.しかも,美人薄命の諺のとお
い描いた.理屈抜きで楽しめる本である.自然との対話
り,実にはかないものである.そしてそのはかないもの
を忘れた都会の人々にも,きっと安らぎを与えてくれる
を自らの手で再現し,生成のからくりを見極めた中谷宇
と思う.学会の御子弟をお持ちの会員の方々には,御子
吉郎博士門下の著者らの絶ゆまぬ,確固たる研究歴.そ
様達との会話もはずむでしょう.鳥の目で自然を見るこ
れが,本書の背景にある.雪の結晶の美しさが著者らの
とは,気象衛星rひまわり」からの雲写真が新聞,テレ
研究の原動力であり,その美しさを読者と共に分かち合
ビに登場して日常的になったが,本書では顕微鏡下の虫
いたいという気持から本書は生まれた.
の目の世界に広がる雪の結晶の美しさを十分に楽しんで
北国の冬は雪との闘いに多くの労力が費やされる.だ
頂けるものと思う. (安富裕二)
38
、天気”30.4.
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